説明

装身具の製造方法

【課題】ナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)を各種装身具部材や装身具に利用し、当該装身具による装飾効果としての精神的効果に併せて、理学的効果をも奏して身体の健康と美容の増進を計ろうとすること。
【解決手段】ポリウレタンンのような合成樹脂にナノ状のセラミック超微粒子を所定量加え、よく撹拌混合させる行程と、この撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出す行程と、押し出された棒状物を、各種形状に整形加工して装身具本体を造形する行程からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも身体と接する指輪やブレスレットなどの、アクセサリーの改良に関するもので、詳しくはナノ状のセラミック超微粒子、シリカ(珪石)、ブラックシリカ(黒鉛珪石)の持つ特有の効果が発揮出来るようにした、装身具とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
さて上記の指輪やブレスレットなどのアクセサリーは、従来単に装飾としての価値しかなかったが、本願発明者はそれを装飾としての価値と、それを使用することによって健康の促進という価値を見いだしたのである。
【0003】
即ち上記のナノ状のセラミック超微粒子、シリカ(珪石)、ブラックシリカ(黒鉛珪石)は、いずれも高ミクロンの遠赤外線を放射することが知られおり、これらは医療方面では癌の激痛緩和、ポリープ、肝炎、潰瘍痛等の治療に有効であり、また腰痛、肩こり、リューマチ、関節炎、神経痛、アトピー性皮膚炎等の治療にも有効であることを本願発明者は見いだした。
【0004】
本願発明者は、特開2003−135115を開示している。この発明において、発明者は装身具の製造に関して、その原料に粉末状シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)を混合して用いることを発明したが、その後、研究を重ねて試行錯誤した結果、ナノ状のセラミック超微粒子を用いることにより、さらに効果があることを発明した。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−135115公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明者は、美容と健康の増進と、病気の治療などの目的に叶うものとしてナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)がいずれも最適であることを見出した結果、これらを各種装身具部材や装身具に利用し、当該装身具による装飾効果としての精神的効果に併せて、理学的効果をも奏して身体の健康と美容の増進を計ろうとするものである。
【0006】
他に本発明の目的は、自律神経を調整し細胞の活性化を助け、新陳代謝を活発にする装身具の製造方法を提唱することである。
【0007】
他に本発明の目的は、比較的安価なナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)を用いた装身具を容易に製造する方法を提唱することにある。
【0008】
他に本発明の目的は、上記ナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)の効果をさらに増長させ、かつ身体に装着した場合かかるナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)が、離散したり剥離したりしないようにした装身具部材を提供すること及びその製造方法を提唱することにある。
【0009】
他に本発明の目的は、上記合成樹脂とナノ状のセラミック超微粒子、粉末状シリカ(珪石)、ブラックシリカ(黒鉛珪石)の撹拌混合を適当な温度の加熱雰囲気で行われるようにすることである。
【0010】
他に本発明の目的は、上記撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出すとき、適当な温度の加熱雰囲気で行われるようにすることである。
【0011】
他に本発明の目的は 上記ナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)と熱硬化性樹脂を混合するに当たって、その効果を奏させる最適な熱の温度を提唱することで、上記目的を達成させることにある。
【0012】
他に本発明の目的は、本発明の装身具部材を製造する過程にあって最も容易かつ、空気の混入などが無い確実な製造方法を提唱することで、上記目的を達成させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
而して本発明の特徴は、ポリウレタンンのような合成樹脂にナノ状のセラミック超微粒子を所定量加え、よく撹拌混合させる行程と、この撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出す行程と、押し出された棒状物を、各種形状に成形加工して装身具本体を造形する行程とを有することである。
【0014】
他に本発明の特徴は、上記合成樹脂にナノ状のセラミック超微粒子の他粉末状シリカ(珪石) and/or ブラックシリカ(黒鉛珪石)の撹拌混合を適当な温度の加熱雰囲気で行われるようにしたことである。
【0015】
他に本発明の特徴は、上記撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出すとき、適当な温度の加熱雰囲気で行われるようにしたことである。
【0016】
而して、近頃は各種健康グッズが持て囃されているが、たとえば身体に直接触れるブレスレットや、指輪や、ネックレスや、イヤリングや、ピアスなどの装飾品に熔着したり、貼付あるいは埋設したりするとよい。さらには、本発明ナノセラミック微粒子を衣服などに用いる布の行程の際に加えるなども効果的である。
【0017】
さらに本発明の効果は、ナノ状のセラミック超微粒子、シリカ(珪石)、ブラックシリカ(黒鉛珪石)を装身具部材や装身具に利用できたもので、当該装身具による装飾効果としての精神的効果にあわせて、遠赤外線放射効果と磁力浴とマイナスイオン浴効果を装身具に利用し、貴金属装身による画期的な精神的効果にあわせて素材に基づく理学的効果おも奏して身体の健康と美容の増進をも計ることができたのである。
【実施例】
【0018】
本発明の実施例として、図1に示すようなブレスレットの製造方法についてその1例を述べると、まずナノ状のセラミック超微粒子を、粒子径が5μmの粉末体に加工する。またこの場合必要に応じて、ナノ状のセラミック超微粒子の他、粉末状シリカ(珪石)や ブラックシリカ(黒鉛珪石)も粒子径が5μmの粉末体に加工して用意しておく。
【0019】
また図1で(1)は押出し機で、(2)は該押出し機(1)内に設けられ適当な加熱手段を持ったスクュリュウであり、(3)は該スクュリュウ(2)の一方方向に設けられたホッパ、(4)はスクュリュウ(2)の他方に設けられたノズルである。
【0020】
而してポリウレタンのような合成樹脂を用意し、これにナノ状のセラミック超微粒子を所定量加え、さらには上記粉末状シリカ(珪石)や ブラックシリカ(黒鉛珪石)の所定量も加える。
【0021】
続いて、このポリウレタン樹脂の粘状態を、ホッパ(3)から押出し機(1)内に投入し、次いで約50度℃の温度条件下でスクュリュウ(2)によって、混合撹拌されつつノズル(4)より、図2に示すように棒状の混合物材料(A)が押出される。
【0022】
この混合物材料(A)を必要に応じて研磨加工するなどした後、図3のように一定に切断すると共に、その軸線上に透孔を穿った適宜の部品材料、ここでは棒状部品(B)を作る。
【0023】
ついで上記棒状部品(B)とは別に、適宜の手段で図4のような球状部品(C)を作り、図5に示すように上記棒状部品(B)と球状部品(C)に紐などを通し、仮令えばブレスレット(G)などに仕上げるものである。
【0024】
また図6は、連続させた棒状部品(B)または球状部品(C)だけでなく、その間に金や銀などの貴金属部材(E)を配したものである。
【0025】
また本発明をよりよく理解するための一実施例として、上記ナノセラミック微粒子の精製について具体的な一実施例を述べておくと、先ず市販の籾殻炭化物(籾殻薫炭)を40〜60μmに粉砕したものを原料とするのがよい。この原料約10gを高耐火高断熱材で包囲し、2.5GHz、出力500Wの上記高周波電磁波照射装置に設置して約20分間照射する。
【0026】
この過程で炭化珪素(CIS)が合成され、反応が終了するとともに電磁波吸収特性が低下し、温度が低下するので、これを回収し緑色炭化珪素のナノ状のセラミック超微粒子を用いるものである。
【0027】
このように炭化珪素合成の主原料としては、籾殻炭化物がよく還元雰囲気中1400℃以上に加熱した際の反応式は、SiO2 + 3C → SIC + 2COで、合成された炭化珪素は緑色炭化珪乗で、一般の黒色炭化珪索と区別され炭化珪素の粒径は0.2mμ〜0.3μほど、また3〜10μほどのウィスカー(針状単結晶)も観察された。
【0028】
その特長は、一般の炭化珪素は半導体で磁性を示さないが、KΩレベルの電導性を持ち磁性を示したのである。なお、このようにして得られたナノ状のセラミック超微粒子の磁性特性を調べたところ強磁性を示した。その磁性特性パターンは図9に示した通りである。
【0029】
而して完成された装身具部材は、指輪やブレスレット、イヤリング、アンクレット、ピアスなど各種の基材の装飾用途に従ってその適宜個所に貼着、熔着、嵌挿などの手段で装着されるものであるが、この場合かかる装身具部材を使用するときは身体に直接触れるように構成すれば、上記ナノ状のセラミック超微粒子や、シリカ(珪石)や、ブラックシリカ(黒鉛珪石)の秀れた効果が身体に作用するのであるが、特に図9乃至図10のように、この装飾具を嵌め込む腕の長手方向となるよう、この装身具を2段あるいはそれ以上の複数段とすれば、さらにその効果が増大すること勿論である。
【0030】
なお図7にあって、(D1)は本発明の実施方法で得た装身具であるブレスレット(G)を装着する以前のサーモグラフィックス写真であり、(D2)乃至(D8)は、それぞれこのブレスレット(G)を装着して10分毎の経過の状況を示したサーモグラフィックス写真である。
【0031】
而してこの写真でみれば一目瞭然のように、本発明のブレスレット(G)を装着した場合、そのナノ状のセラミック超微粒子やブラックシリカにより使用者の自律神経を調整し、再往の活性化を助長し、新陳代謝を活発にする効果が発揮されたのである。
【0032】
続いて図8は上記本発明の実施方法で得た装身具をネックレスに加工し、これを首に装着した時のサーモグラフィックス写真であり、(F1)は未装着の状態、(F2)乃至(F8)は前記同様10分毎の経過の状況を示したサーモグラフィックス写真であり、この結果からも明らかなように、本発明に係る装身具の優秀性が立証されたのである。
【0033】
なお、上記本発明ナノ状のセラミック超微粒子その他ブラックシリカなどの薬学的効果は数多いが特に鎮痛,浮腫抑制効果が、如何に勝れているかについて炎症性の疼痛をおこしたラット実験を行った。これは、特に発明ナノ状のセラミック超微粒子を市販の軟膏基剤に40%配合して、それを100mg塗布して炎症,鎮痛作用を調べその炎症作用は図10のグラフに示した。
【0034】
このグラフで、X軸は浮腫率でY軸は経過時間を示し、(a)は全く処理しなかった場合、(b)は上記の軟膏基剤を施したものである。而してこのグラフはその傷みの程度を計った疼痛閾値(しきいち)比を表している。いいかえれば炎症をおこす前の後ろ足の痛みの閾値を1としたときの、閾値の変化を表したものである。
【0035】
而して、夫々を比較検討してみるにこれらグラフにはあきらかな有意差がみられ、これは本発明ナノセラミック微粒子が鎮痛,浄腫抑制に優れた効果があることを証明することができたのである。
【0036】
以上の結果から本発明のナノセラミック微粒子は少なくとも身体と接する指輪やブレスレットなどの、アクセサリーの素材あるいはその一部に上記本発明ナノセラミック微粒子を使用することで、従来のシリカ(珪石)やブラックシリカ(黒鉛珪石)の持つ特有以上の効果を発揮出来るようにした。
【0037】
この場合、ナノ状のセラミック超微粒子は1.5ミクロン以上の遠赤外線を放射するものであり、これ単体であるいはシリカ(珪石)、ブラックシリカ(黒鉛珪石)は0.3ミクロン〜1.4ミクロンの遠赤外線を放射することが知られており、これらを加え混合、含有させる(Fe3P、FeSio4)ことにより、秀でた磁性をもちこれが医療方面では癌の激痛緩和、ポリープ、肝炎、潰瘍痛等の治療に有効であり、また腰痛、肩こり、リューマチ、関節炎、神経痛、アトピー性皮膚炎等の治療にも有効であることが判明したのである。
【0038】
また特にこの効果は長年の使用でも衰えることなく、若しくは塩酸で洗ってもとれず、X線(レントゲン)を通さないことも判明しているから、身体に接触させる手段としの、指輪,ネックレス,ヘクタイピン,イヤリング,ピアス等々の装飾品と兼ねるとよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明を実施する為の押出し機の説明図である。
【図2】押出された装身具材料の一部切欠側面図である。
【図3】完成された丸棒状の装身具部材の側面図である。
【図4】完成された球状の装身具部材の側面図である。
【図5】完成された装身具の一例の斜視図である。
【図6】完成された装身具の他の例の斜視図である。
【図7】本発明装身具であるブレスレットを嵌めた時の、身に与える好影響を示すサーモグラフィックの写真である。
【図8】本発明装身具であるネックレスを嵌めた時の、身体に与える好影響を示すサーモグラフィックの写真である。
【図9】超微粒子本発明ナノ状のセラミック超微粒子の磁性特性グラフ。
【図10】誘発足蹠浄腫に対する炎症、鎮痛、抑制効果のグラフ。
【符号の説明】
【0040】
A 混合物材料
B 棒状部品
C 球状部品
D1乃至D8 サーモグラフィックの写真1
E 貴金属部材
F1乃至F8 サーモグラフィックの写真2
G ブレスレット
1 押出し機
2 スクュリュウ
3 ホッパ
4 ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタンのような合成樹脂にナノ状のセラミック超微粒子を所定量加え、よく撹拌混合させる行程と、この撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出す行程と、押し出された棒状物を、各種形状に整形加工して装身具本体を造形する行程と、よりなることを特徴とした装身具の製造方法。
【請求項2】
上記合成樹脂にはナノ状のセラミック超微粒子の他、粉末状シリカ(珪石) and/or ブラックシリカ(黒鉛珪石)の撹拌混合は、適当な温度の加熱雰囲気で行われることを特徴とした上記請求項1に示す装身具の製造方法。
【請求項3】
上記撹拌混合物を押出し機などで棒状に押出すとき、適当な温度の加熱雰囲気で行われることを特徴とした上記請求項1および2に示す装身具の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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