説明

装飾パネル

【課題】装飾パターンを印刷によって印刷基材に作成し、加飾表現上の制約をなくすか又は少なくすることにより、明瞭で、訴求力の高い装飾パネルを提供する。
【解決手段】印刷基材15の表面に、印刷によってインクの凹凸12′から成る印刷パターンを形成する。印刷パターンを有する印刷基材を成形金型内に配置して、プラスチックから成るパネル本体21の成形を行い、その後印刷基材を印刷パターンと共にパネル本体から剥離して、インクによる凹凸12′の転写により形成された凸凹22′から成る装飾要素23を表面に有するパネル本体21を得る。パネル本体の表面に形成されている凸凹に、光線を衝突、散乱させて、本体正面又は裏面に導かれる散乱光により、装飾要素を浮き立たせるために、透明度の高いアクリル樹脂によってパネル本体を形成し、上記のパネル本体の端面に、本体内部へ光線を導入するための光導入部24を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字、図柄を含む印刷パターンを、プラスチックシートの表面に転写して形成された装飾パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形品の表面に、明瞭な凹凸を有する模様、文字等の装飾要素を形成する場合、従来は、例えばいわゆるレーザー彫刻等の方法により、樹脂成形品の表面に凹構造を形成することによって行なっていた。この方法では使用材料に制約があり、加飾部分が白濁する傾向があり、加飾表現上の制約もあり、時間が掛かるため大量生産向きではなく、コストが高いという問題があった。また、表面に彫刻を施した金型を用いて、樹脂成形品を成形し、上記のような装飾要素を形成することも以前から行なわれているが、このような方法では、やはり加飾表現上の制約があり、少量生産に不向きである上にコストも高くつくという問題があった。
【0003】
これに対して、例えば特開平6−72013号や特開平6−106840号では、凹凸模様付きフィルムを使用した立体模様形成成形品に関する発明を開示している。これらの発明は、フィルムの表面に透明な紫外線硬化樹脂による転写用の凸模様と、その凸模様に施した転写用の印刷インク層を形成し、その凸模様の印刷インクを施した層をキャビティに向けて金型に配置し、インモールド成形を行い、成形品から凸模様を有するフィルムを剥離することによりプラスチック成形品の表面に、紫外線硬化樹脂による印刷インク層を転写するものである。
【0004】
上記の各発明では、例えば透明な紫外線硬化樹脂による転写用の凸模様とその凸模様に施した転写用の印刷インク層がプラスチック成形品に転写されて残存するので、模様、文字等の装飾要素を、明瞭な凹凸構造として樹脂成形品の表面に形成することはできない。それは、これらの発明が、コンパクトなど化粧用品の容器に装飾性の高い模様を形成することを目的としているためである。従って、明瞭な凹凸構造を、樹脂成形品の表面に形成するためには、上記の発明の目的に反して、転写用の凹凸構造だけが表面に露出するように設けなければならないが、そのために必要となる事項は、上記の発明とは関係がないので、記載されていない。
【0005】
【特許文献1】特開平6−72013号
【特許文献2】特開平6−106840号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の点に着目して成されたもので、その課題は、装飾パターンを印刷によって印刷基材に作成し、加飾表現上の制約をなくすか又は少なくすることにより、明瞭で、訴求力の高い装飾パネルを提供可能にすることである。また、本発明の他の課題は、装飾要素を形成するために時間が掛からず、大量生産に適しており、コストも高低自由に設定可能な装飾パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するため本発明は、印刷によって形成された文字、図柄を含む印刷パターンを、プラスチックシートの表面に転写して形成された装飾パネルにおいて、印刷基材の表面に印刷によってインクの凹凸から成る印刷パターンを形成し、印刷パターンを有する印刷基材を成形金型内に配置して、プラスチックから成るパネル本体の成形を行い、その後、印刷基材を印刷パターンと共にパネル本体から剥離して、インクによる凹凸の転写により形成された凸凹から成る装飾要素を表面に有するパネル本体を具備し、パネル本体の表面に形成されている凸凹に、光線を衝突、散乱させて、本体正面又は裏面に導かれる散乱光により、装飾要素を浮き立たせるために、透明度の高いアクリル樹脂によってパネル本体を形成し、上記のパネル本体の端面に、本体内部へ光線を導入するための光導入部を設けるという手段を講じたものである。
【0008】
本発明に係る装飾パネルは、従来のように、レーザー彫刻等の技術により、樹脂成形品の表面に凹構造を形成するものではないから、使用材料に制約されず、加飾部分が白濁せず、加飾表現上の制約が殆どなく、時間が掛からないため大量生産向きであり、コストも低くとどめることができる。また、本発明に係る装飾パネルは、表面に彫刻を形成した従来の金型を用いて樹脂成形品を成形し、上記のような装飾要素を形成する方法とは全く異なり、印刷によって装飾要素を形成するものであるから、加飾表現上の制約が殆どなく、少量生産にも向いており、コストが高くつくということもない。
【0009】
本発明が対象とする装飾パネルは、大なり小なり装飾性を要素として備えているパネル状のものである。目的の装飾要素は、光を反射することによって装飾性が向上する。本発明におけるパネルとは、物品的形態についての一表現であり、それ以外の事項を限定するものではない。大きなものでは例えば屋内用又は屋外用電飾看板のパネル、屋内用又は屋外用の表示灯パネル、屋内用又は屋外用の導光板、ゲーム機や自動販売機に使用される装飾パネル、その他電飾として使用できるパネルなどである。また、小さなものでは、ポストカードや、電報の類も本発明の対象となる。
【0010】
本発明に係る装飾パネルにおける装飾要素は、パネル本体の表面に印刷によって形成された文字、図柄を含む装飾、或いは装飾的なものを指す。しかし、装飾的ではないものであっても、それを装飾要素として、パネル本体の面に印刷によって形成することができるのは当然である。装飾パネルが、例えば装飾部分と非装飾部分とから成る場合、本発明における装飾要素は、どちらの部分に設けても良い。
【0011】
本発明に係る装飾パネルを作成するには、射出成形法によるのが最も望ましい。即ち、表面にインクを用いて印刷された印刷パターンによるインクの凹凸を有する印刷基材を成形金型内に配置し、プラスチックを成形金型内に充填してパネル本体を射出成形することにより行う。適用可能な成形方法には後述するように各種の方法があるが、射出成形法が成形品の寸法精度が良いこと、印刷による微細な柄、模様の表現に優れていること等の理由によりベストである。成形後、成形品から印刷基材を印刷パターンと共に剥離することにより、インクによる凹凸を転写した凸凹が、プラスチックシートから成るパネル本体の表面に装飾要素として形成される。つまり、印刷基材の表面に施された印刷インクの盛り上がりの凹凸が、プラスチックから成るパネル本体の表面に、装飾要素の凸凹として形成される。印刷によって形成されるパターンであるので、印刷基材に形成することができる文字、図柄等の使用可能な範囲は極めて広く、自由度が大きい。
【0012】
印刷基材表面に施す印刷方法には、種々の方法があるが、インクの塗布量が大きいほど一般には多彩な表現が可能になると考えて良く、本発明にも適当である。例えばスクリーン印刷はインクの塗布量が多いので、本発明に適用する印刷方法として好適である。他に適用可能な印刷方法として、オフセット印刷、グラビア印刷、シール印刷、フレキソ印刷がある。さらに孔版印刷を含む公知の印刷方法は、いずれも、本発明において印刷基材表面に印刷を施すために適用できる可能性がある。
【0013】
プラスチックから成るパネル本体の成形時には、印刷インクもプラスチックから成る印刷基材と同様に熱を帯びるため、印刷基材とパネル本体とが接着された状態になり、パネル本体と印刷基材及び印刷パターンを分離することが困難となる。そこで本発明では、印刷基材表面に印刷されたインクによる凹凸を含む表面に、剥離材を塗布しておくことが望まれる。剥離材を塗布することにより、印刷基材とその表面の印刷パターンがパネル本体から容易に剥離し、凹凸が転写された凸凹をパネル本体に形成することができ、また、転写部分以外の透明部分の透明性を維持することができる。この用途に適した剥離材としては、シリコン、ステアリン酸塩などがあり、どれも使用可能である。剥離をスムーズに行なうには、自然冷却で常温以下になる前に行うことが望ましい。なお、パネル本体に形成される凸凹は、インクよる印刷模様の転写であるから主として凹部であるが、凹部の中には凸部もあり、凹凸の混在である。また、パネル本体に型成形によって形成された凸凹も含む。
【0014】
印刷基材として使用可能な形態としては、プラスチックから成るシート状ないしフィルム状のものが適当である。印刷基材に使用されるプラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等で、厚みを必要とする場合にはシート状のものを使用し、薄くて良い場合にはフィルム状のものを使用する。
【0015】
印刷インクとしては、UV硬化型樹脂インクや2液硬化型樹脂インク、蒸発乾燥形樹脂インク、その他の混合樹脂インク等を使用することができる。よって、これらのインクの中から、パネル本体の樹種や成形方法、表現方法などを考慮して好適なものを選択する。また、上記のインクには、UVマット剤、マット剤、ウレタンビーズ、ガラスビーズ、金粉、銀粉、パール粉などの粉末状材料を添加し、特殊な効果を発揮させることも可能である。
【0016】
印刷基材を成形金型内に配置して、パネル本体の成形を行なうためには、前述した射出成形方法以外にも、真空成形、圧空成形、熱プレス成形などの公知の成形方法を適用することができる。印刷基材を成形金型内に配置して行なう成形方法は、ある意味ではインサート成形法に類似しており、また、印刷したプラスチックフィルムを用いて射出成形するという意味では絵付け成形法(いわゆるインモールド成形法)にも類似している。しかしながら、上記のインサート成形法やいわゆるインモールド成形法は、本発明のように、印刷パターンをパネル本体に転写するためのものではないので、どちらとも異なるという方が適切である。
【0017】
プラスチックから成るパネル本体は、その表面に印刷パターンの凹凸構造が転写された凸凹構造の装飾要素に、光線を衝突、散乱させることにより装飾パネルとなる。パネル本体正面又は裏面に導かれる散乱光により、装飾要素を浮き立たせるために、透明度の高いアクリル樹脂によって形成するのがベストである。アクリル樹脂以外にも透明な樹脂はなくはないが、いずれも乳白色など何らかの色合いを帯びており、アクリル樹脂以上に高い透明度を有する樹脂はないと考えて良く、従ってアクリル樹脂を使用することが求められる。
【0018】
上記のアクリル樹脂から成るパネル本体の端面に、本体内部へ光線を導入するための光導入部を設ける。つまり、透明度の高いアクリル樹脂製パネル本体は、光線を凹凸構造から成る装飾要素へ導く手段としても利用されている。光導入部は、アクリル樹脂の透明性が損なわれていないパネル本体の端面に設ける。従って、パネル本体の端面が光学的に十分に綺麗でありさえすれば、成形金型から取り出したままでも良いが、そうでない場合には切削、研磨などの方法によって加工することも必要になる。光導入部は、パネル本体の正面形状が例えば4角形の場合、その複数の辺部に必要な数だけ設けることができる。パネル本体内部へ導入する光線の光源としては、赤、緑、青、白又は無色の光線を発するLEDを使用し、それを本体の光導入部に配置する構成を取るのが最も望ましい。また、凸凹から成る装飾要素を設けた面を表とすると、装飾要素23を設けていない裏をパネル本体の表面として使用する方が良好な視認効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上記のように構成されかつ作用するものであるから、印刷によって、装飾要素となるべき印刷パターンを具えた印刷基材を作成することができるので、加飾表現上の制約をなくすか又は少なくすることにより、自由な表現が可能になり、明瞭で、訴求力の高い装飾パネルを提供することができる。また、本発明によれば、装飾要素を形成するために時間が掛からず、大量生産に適しており、手の加え方によってコストも高低自由に設定可能な装飾パネルを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図示の実施形態を参照し、本発明に係る装飾パネル10について、より詳細に説明する。図1は、印刷パターンをスクリーン印刷により形成する例を示しており、11はポリエステル又はナイロン、ステンレス等を素材とするスクリーンの目を有するスクリーン製版、12は版膜に形成したインク透過孔であるスクリーンの目、13はスクリーン製版の版枠であり、前記のスクリーン11を緊張させて固定したものである。スクリーン製版11には、印刷すべき文字、図柄を含む印刷パターンが形成されている。
【0021】
また、14は前述のスクリーン印刷用インク、15はPETフィルムなど前述の材料より成るより成る印刷基材である。図1において、図示していないスクィージと呼ばれる、ヘラを用いて、スクリーン製版11上にて、スクリーン印刷用インク14を加圧しながら移動させると、上記インク14が版膜のないスクリーンの目12を透過して押し出され、スクリーン製版11の下に配置された印刷基材15に、印刷パターンを形成する凹凸から成るインク12′として固定される。
【0022】
図2、図3は射出成形工程を示しており、16は射出成形用固定金型、17はキャビティを構成する型面、18は射出成形用移動金型、19はキャビティに面する側に設けられた印刷基材保持部を示す。図示の例では、印刷基材保持部19のピンに印刷基材15を固定している。図2から、図3の型締め状態になり、キャビティ20に透明なアクリル樹脂を用いて射出成形が行なわれる。図4において、21は射出成形の後に成形機から取り出した成形品であるパネル本体21を示しており、アクリル樹脂を使用して成形されたこのパネル本体21の表面には、印刷パターンの印刷されている印刷基材15が、剥離材を介して一体に貼り付いている。
【0023】
図5は剥離工程を示しており、アクリル樹脂の成形品であるパネル本体21から印刷基材15を取り外している状態である。この印刷基材15の剥離作業は、樹脂成形の常識から判断して、パネル本体21のプラスチックが自然冷却で常温以下に冷却される前に行なう。印刷基材15を印刷パターンと共にパネル本体21から剥離すると、インク12′による凹凸22がパネル本体21の表面に転写され、凸凹22′から成る装飾要素23が表面に形成される。
【0024】
図6は、以上の工程を経て作成された、本発明に係る装飾パネル10の装飾効果を示すもので、図示の例では、装飾要素23の形成されている側を表面とすると、裏面に当るパネル本体21を透視する側から、観察者30が見ている状態を示す。透明度の高いアクリル樹脂によって形成されている、上記のパネル本体21の端面には、本体内部へ光線を導入するための光導入部24を設けており、そこに、パネル本体内部へ導入する光線の光源25として、赤、緑、青、白又は無色の光線を発するLEDが配置されている。このように、装飾要素23を裏から透視した方が、光源からの導光をより鮮明に視認することができるという事実がある。
【0025】
図7は、LEDから成る光源6の例示であり、Aはチップ型LED、Bは多数のLEDを直線状に並べて一体に形成した例である。26はLED基板、27はリード線を示す。図8は、このような構成を有する成形品であるパネル本体21の、加飾された面(表面)と反対側の面(裏面)に、夫々透明カバー28、29をコーティングした最終構造を示しており、光源26はその辺部に配置されている。
【0026】
図9は、本発明によって得られた装飾パネルの一例を示すものであり、Aは加飾された面(表面)、Bは反対側の面(裏面)である。凸凹22′から成る装飾要素23は、裏面から見たときに正しく読めるように形成されており、装飾要素23以外の部分は透明のままである。なお、図10は、パネル本体21と、それから剥離される印刷基材15との関係を説明するもので、図5に示したものと同じ状態であり、インク12′の凹凸形状が転写されて凸凹22′が形成された状態を示す。
【0027】
図11は、本発明によって得られた装飾パネル10の用途を示すものである。図11Aは、自動販売機31の装飾パネルの用例を示す。図11Bは、ゲーム機32の装飾パネル10の用例を示す。また、図11Cは、商品ディスプレイ33の装飾パネル10の用例を示す。これらの用例に見られるように、本発明に係る装飾パネル10は、取り付け対象である自動販売機31に装置されて、装飾的効果や、夜間の電飾的効果を発揮するなどの機能を果たす。なお、図11以外にも、前記したように、ポストカードや電報、或いは屋内、屋外用の表示等パネル、屋内、屋外用の各種電飾看板などに適用可能である。
【0028】
以下、使用する樹脂、インク等に関する実施例について説明する。
【0029】
〈実施例1〉
アクリル樹脂として、アクリルアクリペット(三菱樹脂社製アクリル樹脂の製品名)を使用し、インクとしてウレタンアクリレート系UV硬化型樹脂47重量部、ガラスビーズ(粒径25μ)47重量部、UV硬化型用マット材3重量部、その他剥離材等として若干量、計100重量部を使用し、射出成形機(東芝社製)を用いて、成形温度245℃の条件において、射出成形を行い、本発明における装飾パネルを成形した。
【0030】
成形品である装飾パネルのパネル本体の端部の光導入部に、LEDを線状に並列して成る光源を配置し、加飾された面(表面)の反対側の面を、視認する面とする装飾パネルを作成した。得られた装飾パネルは、LEDの光が全体に良く行き渡り、極めて明るく、LEDの原色を良く保存した、鮮やかなもので、訴求力の高さを認識させるという評価が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0031】
鉄道線路などの高架下に設置する、夜間用の表示、或いは交通標識一般、あらゆる用途の電光表示装置に利用できる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る装飾パネルの印刷工程の一例を説明するための断面図。
【図2】図1によって得られた印刷基材を用いたパネル本体の成形工程の一例を説明する断面図。
【図3】同様に、図2の成形機に印刷基材を配置して射出成形を行なっている状態を示す断面図。
【図4】射出成形によって得られた本発明によるパネル本体の一例を示す断面図。
【図5】得られたパネル本体から印刷基材を剥離している状態を示す断面説明図。
【図6】得られたパネル本体の光導入部に光源を配置し、目視している状態を示す説明図。
【図7】LEDから成る光源を示すもので、Aは端面図、Bは側面図。
【図8】本発明に係る装飾パネルの端面図と、その要部を拡大して示す説明図。
【図9】本発明に係る装飾パネルを示すもので、Aは裏面側説明図、Bは表面側説明図。
【図10】インクが転写されてパネル本体に凸凹が形成された状態を示す説明図。
【図11】装飾パネルの用途を示すもので、図11Aは、自動販売機の装飾パネルの用例、図11Bは、ゲーム機の装飾パネルの用例、また、図11Cは、商品ディスプレイの用例を示す説明図。
【符号の説明】
【0033】
10 装飾パネル
11 スクリーン製版
12 スクリーンの目
12′ 凹凸から成るインク
13 版枠
14 印刷インク
15 印刷基材
16 固定金型
17 キャビティを構成する型面
18 移動金型
19 印刷基材保持部
20 キャビティ
21 パネル本体
22 凹凸
22′ 凸凹
23 装飾要素
24 光導入部
25 光源
26 LED基板
27 リード線
28、29 透明カバー
30 観察者
31 自動販売機
32 ゲーム機
33 商品ディスプレイパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷によって形成された文字、図柄を含む印刷パターンを、プラスチックシートの表面に転写して形成された装飾パネルにおいて、印刷基材の表面に印刷によってインクの凹凸から成る印刷パターンを形成し、印刷パターンを有する印刷基材を成形金型内に配置して、プラスチックから成るパネル本体の成形を行い、その後印刷基材を印刷パターンと共にパネル本体から剥離して、インクによる凹凸の転写により形成された凸凹から成る装飾要素を表面に有するパネル本体を具備し、パネル本体の表面に形成されている凸凹に、光線を衝突、散乱させて、本体正面又は裏面に導かれる散乱光により、装飾要素を浮き立たせるために、透明度の高いアクリル樹脂によってパネル本体を形成し、上記のパネル本体の端面に、本体内部へ光線を導入するための光導入部を設けたことを特徴とする装飾パネル。
【請求項2】
光導入部は、正面形状が例えば4角形のパネル本体の複数の辺部に設けられている請求項1記載の装飾パネル。
【請求項3】
パネル本体内部へ導入する光線の光源として、赤、緑、青、白又は無色の光線を発するLEDをパネル本体の光導入部に配置した請求項1又は2記載の装飾パネル。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−55761(P2008−55761A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−235418(P2006−235418)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(301049733)株式会社プラネット (6)