説明

製本方法およびフォトブック

【課題】中頁の最低頁数よりも小さい場合においても、中頁と表紙を製本でき、ホットメルト接着による接着不良や、仕上がり外観等の品質面の問題が生じない製本方法を提供する。
【解決手段】表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースを形成し、一対の背表紙クリースの幅と同幅あるいは略同幅の第1ホットメルト接着剤を背表紙部に、および所定幅の第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および/または裏表紙部に配置し、表紙本体の背表紙部の内幅よりも薄い厚みの中頁の被接着部が、少なくとも背表紙部の第1ホットメルト接着剤に当接されるように、表表紙部および裏表紙部を一対の背表紙クリース位置で内側に折り返して中頁を表紙本体で包み、背表紙部の外側から加熱して第1、第2ホットメルト接着剤を溶融、固化して、中頁の被接着部を表紙本体に接着する工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体と、この背表紙部の幅よりも薄い厚みの中頁とを製本するための製本方法に関する。また、表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体と、この表紙本体に包まれ、背表紙部の幅よりも薄い厚みの中頁とで構成されるフォトブックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から以下の製本装置および製本方法が知られている(特許文献1)。ホットメルト接着剤シートを表紙の背表紙部分に仮接着しておき、加熱板を表紙と冊子(中頁部)の背面に押し当て、加熱板を押し当てた状態で、一対のニップ板で表紙を挟んで冊子の背面側端部を両側側面から挟圧し、背部を成形し、加熱板からの加熱でホットメルト接着剤を溶融させ、その後冷却固化させて、冊子と表紙を固着して製本する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−231375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、従来の製本装置において、「最低頁数」が設定されている。それは、頁数の少ない製本の場合、背表紙の部分の強度が弱くなり、強度上の問題が生じ、また、厚みがないため背表紙にタイトル等の文字を入れられない等の問題が生じるためである。
【0005】
このように、「最低頁数」が設定されている場合に、中頁の頁数が「最低頁数」よりも小さいと、背表紙の幅に対し、中頁の厚みが小さいために、上記のように、背表紙部にホットメルト接着剤を配置させて、中頁を表紙にセットし、ホットメルト接着剤を溶融固化すると、ホットメルト接着剤が、中頁と表紙との隙間に流れ出し、仕上がり外観上の問題や、接着不良の問題が生じていた。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、中頁の頁数が予め設定されている「最低頁数」よりも小さい場合においても、中頁と表紙を製本でき、ホットメルト接着による接着不良や、仕上がり外観等の品質面の問題が生じない製本方法およびフォトブックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明に係る製本方法は、
表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体において、表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースを形成する背表紙クリース形成工程と、
一対の背表紙クリースの幅と同幅あるいは略同幅の第1ホットメルト接着剤を背表紙部に、および、所定幅の第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および/または裏表紙部に配置するホットメルト接着剤配置工程と、
表紙本体の背表紙部の内幅よりも薄い厚みの中頁の被接着部が、少なくとも背表紙部の第1ホットメルト接着剤に当接されるように、表表紙部および裏表紙部を一対の背表紙クリース位置で内側に折り返して中頁を表紙本体で包み、背表紙部の外側から加熱して第1、第2ホットメルト接着剤を溶融し、固化して、中頁の被接着部を表紙本体に接着する接着工程と、を有する。
【0008】
この構成の作用効果は以下のとおりである。表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体において、表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースを形成する(背表紙クリース形成工程)。一対の背表紙クリースは、背表紙部の内幅、すなわち製本の厚みを規定しており、例えば、中頁の最低枚数に応じて、3mm、4mm等の最低幅寸法が予め設定されている。これによって形成された背表紙クリースが、後述する第1ホットメルト接着剤の配置位置決めに用いることができ、また、背表紙を形成するための折り曲げ位置として機能する。
【0009】
次いで、一対の背表紙クリースの幅と同幅あるいは略同幅の第1ホットメルト接着剤を背表紙部に、および、所定幅の第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および/または裏表紙部に配置する(ホットメルト接着剤配置工程)。第1ホットメルト接着剤は、例えば、接着剤、粘着剤等によって背表紙部に仮着されることが好ましい。また、第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および/または裏表紙部に例えば、接着剤、粘着剤等によって仮着されることが好ましい。第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および裏表紙部の両方に配置することがより好ましい。第1ホットメルト接着剤の配置の後に第2ホットメルト接着剤を配置することが好ましいが、その逆の配置順序もできる。「一対の背表紙クリースの幅と同幅あるいは略同幅の第1ホットメルト接着剤」は、例えば、一対の背表紙クリースの幅と一致、あるいは、それよりわずかに小さい(例えば、0.1〜1mm程度)サイズ幅である。
【0010】
次いで、表紙本体の背表紙幅よりも薄い厚みの中頁の被接着部が、少なくとも背表紙部の第1ホットメルト接着剤に当接されるように、表表紙部および裏表紙部を一対の背表紙クリース位置で内側に折り返して中頁を表紙本体で包み、背表紙部の外側から加熱して第1、第2ホットメルト接着剤を溶融し、固化して、中頁の被接着部を表紙本体に接着する(接着工程)。第1ホットメルト接着剤によって中頁の被接着部が背表紙部に接着され、かつ、中頁と表表紙部および/または裏表紙部との間の隙間は、第2ホットメルト接着剤で充填するように隙間を埋めて接着しているため、背表紙部の補強ができ、接着不良もなく、外観不良も生じることなく製本することができる。また、中頁の厚みが小さくても、所定幅の背表紙部を形成することができるため、強度があり、背表紙部にタイトル等の文字やシール貼り等もできる。
【0011】
また、上記発明の一実施態様として、表表紙部および/または裏表紙部に第2のクリースを形成する工程を、さらに有する。
【0012】
第2のクリースは、この第2のクリースと背表紙クリースの間に、第2ホットメルト接着剤を配置する際の位置決めとして機能し、また、表紙を捲るときの折り目としても機能するので、第2ホットメルト接着剤の手前で確実に表紙を捲ることができる。
【0013】
また、上記発明の一実施態様として、接着工程において、第2ホットメルト接着剤の配置位置を避けて、表表紙部および裏表紙部の外側から表表紙部および裏表紙部面に対し圧力を作用する。
【0014】
この構成では、接着工程において、第2ホットメルト接着剤の配置位置を避けて、表表紙部および裏表紙部の外側から表表紙部および裏表紙部面に対し圧力を作用することで、第2ホットメルト接着剤の配置位置からのはみだしを好適に防止することができる。
【0015】
他の発明のフォトブックは、表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体と、
表紙本体部に包まれる、背表紙部の幅よりも薄い厚みの中頁と、を有し、
表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースが形成され、
中頁を、表紙本体の背表紙部に配置された第1ホットメルト接着剤、および、表紙本体の表表紙部および/または裏表紙部に配置された第2ホットメルト接着剤で接着固定されて構成されている。
【0016】
この構成によれば、フォトブックは、表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体と、表紙本体部に包まれる、背表紙部の幅よりも薄い厚みの中頁と、を有している。そして、表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースが形成されており、中頁を、表紙本体の背表紙部に配置された第1ホットメルト接着剤、および、表紙本体の表表紙部および/または裏表紙部に配置された第2ホットメルト接着剤で接着固定されて構成されている。よって、第1ホットメルト接着剤によって中頁の被接着部が背表紙部に接着され、かつ、中頁と表表紙部および/または裏表紙部との間の隙間は、第2ホットメルト接着剤で充填するように隙間を埋めて接着しているため、背表紙部の補強ができ、接着不良や外観不良もない。また、中頁の厚みが小さくても、所定幅の背表紙部を形成しているため、強度があり、背表紙部にタイトル等の文字やシール貼り等もできる。
【0017】
また、上記発明の一実施態様として、表表紙部および/または裏表紙部に第2のクリースが形成されている。
【0018】
この構成によって、第2のクリースが、第2のクリースと背表紙クリースの間に、第2ホットメルト接着剤を配置する際の位置決めとして機能し、また、表紙を捲るときの折り目としても機能するので、第2ホットメルト接着剤の手前で確実に表紙を捲ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】製本方法の工程フローを示す図
【図2】製本方法について説明するための図
【図3】製本方法について説明するための図
【図4】製本方法について説明するための図
【図5】製本方法について説明するための図
【図6】仕上がり状態の写真を示す複写図
【発明を実施するための形態】
【0020】
製本方法について図1〜図6を用いて説明する。図1の製本方法の工程フローは以下の通りである。
【0021】
(クリース形成工程)
まず、図2に示すように、表表紙部1a、背表紙部1cおよび裏表紙部1bを構成する表紙本体において、表表紙部1aと背表紙部1cの間、および背表紙部1cと裏表紙部1bの間を仕切る一対の背表紙クリース2a、2bを形成する(S1)。
【0022】
一対の背表紙クリース2a、2bは、背表紙1cの幅、すなわち製本の厚みを規定しており、例えば、3mm、4mm等の最低幅寸法が予め設定されている。これによって形成された背表紙クリース2a、2bが、第1ホットメルト接着剤4の配置の位置決めに用いることができ、また、背表紙1cを形成するための折り曲げ位置としても機能する。
【0023】
また、図2に示すように、背表紙クリース2a、2bの外側の位置であって、表表紙部1aおよび裏表紙部1bに第2のクリース3a、3bを形成する(S1)。
【0024】
第2のクリース3a、3bは、この第2のクリース3a、3bと背表紙クリース2a、2bの間に、第2ホットメルト接着剤5、6を配置する際の位置決めとして機能し、また、表紙を捲るときの折り目としても機能するので、第2ホットメルト接着剤5、6の手前で確実に表紙を捲ることができる。
【0025】
背表紙クリース2a、2bおよび第2のクリース3a、3bの形成手段として、実質的に切り込みを入れないように筋目を形成できる刃先を用い、定規等の治具に沿って、直線あるいは破線のクリースを形成することが好ましい。また、クリース形成は、手動で行うこともでき、自動装置を用いて行うこともできる。背表紙部1cの位置、表紙本体の幅中央ライン、第2のクリース3a、3bの形成位置等がそれぞれ、予め識別表示(手書き、印刷等)されていてもよく、背表紙クリース2a、2bや第2のクリース3a、3bの形成の際に、その形成位置が自動的に設定されて、クリースの形成が容易にできるように構成することもできる。なお、第2のクリース3a、3b形成は、背表紙クリース2a、2b形成の後でもよく、先に形成されてもよい。
【0026】
(ホットメルト接着剤配置工程)
図3に示すように、一対の背表紙クリース2a、2bの幅と同幅の第1ホットメルト接着剤4を背表紙部1cに配置する(S2)。図4に示すように、第1ホットメルト接着剤4と同じ幅の第2ホットメルト接着剤5、6をそれぞれ、背表紙クリース2a、2bおよび第2のクリースライン3a、3bの間に沿って、表表紙部1aおよび裏表紙部1bに配置する(S2)。第1ホットメルト接着剤4、第2ホットメルト接着剤5、6は、例えば、接着剤、粘着剤等によって仮着される。ここでは、第1ホットメルト接着剤4の配置の後に第2ホットメルト接着剤5、6を配置しているが、その逆でもよい。
【0027】
第1ホットメルト接着剤4の長さ方向サイズは、背表紙部1cの長さ方向サイズと同じであることが好ましい。また、第2ホットメルト接着剤5、6の長さ方向サイズは、背表紙部1cの長さ方向サイズと同じであることが好ましいが、それよりも、短いサイズでも構成できる。第2ホットメルト接着剤5、6の長さ方向サイズが短いサイズである場合に、それを複数個用いて配置することもでき、例えば、背表紙部1cの長さ方向の両端部分と中央部分で少なくとも配置されることが強度面から好ましい。
【0028】
また、背表紙部1cの幅と中頁の厚みの差(隙間)を埋めるために、第2ホットメルト接着剤5、6を配置するため、接着工程後の仕上がり状態において、溶融固化後の第2ホットメルト接着剤の厚みと、それと接着している中頁の厚みの和が、背表紙部1cの幅と同じあるいはそれよりも小さいことが、仕上がり外観的に好ましい。例えば、背表紙部1cの幅が3mmであって、中頁の厚みが1.5mmとした場合に、第1ホットメルト接着剤4の幅が3mm、その厚みが1.5mmとすれば、第2ホットメルト接着剤の幅が3mm、その厚みが1mmである。この条件において、仕上がり状態の写真の複写を図6に示す。図6に示すように、第2ホットメルト接着剤の厚みと中頁の厚みの和が、背表紙部1cと同程度になっており、仕上がり状態において問題がない。なお、図6において、第2のクリースラインの幅は15mmである。また、ここで、第1ホットメルト接着剤4と、第2ホットメルト接着剤5、6は、後述する接着工程において、中頁7を表紙本体で包み込んで背表紙部1cの外側から加熱する際に熱の伝わりが良くなるように、中頁7を表紙本体で包み込んだ状態で第1ホットメルト接着剤4と第2ホットメルト接着剤5、6の一部が接触するような位置関係で配置することが好ましい。
【0029】
(接着工程)
図5(a)に示すように、表紙本体の背表紙部の内幅よりも薄い厚みの中頁7の被接着部7aが、少なくとも背表紙部1cの第1ホットメルト接着剤4に当接されるように、表表紙部1aおよび裏表紙部1bを一対の背表紙クリース2a、2b位置で内側に折り返して中頁7を表紙本体で包みこむ。
【0030】
次いで、図5(b)に示すように、背表紙部1cの外側から加熱手段10を用いて加熱し、第1、第2ホットメルト接着剤4、5、6を溶融し、固化して、中頁7の被接着部7aを表紙本体に接着する(S3)。加熱手段は特に制限されない。また、加熱温度、加熱時間も仕上がり状態、接着強度等を考慮して適宜設定される。図6に示す製本では、150℃で約1分間加熱した例である。
【0031】
また、上記の加熱に際し、第2ホットメルト接着剤5、6の配置位置を避けるように、押圧手段11、12を用いて、表表紙部1aおよび裏表紙部1bの外側から表表紙部1aおよび裏表紙部1b面に対し圧力を作用する。これによって、第2ホットメルト接着剤5、6の配置位置からの接着剤のはみだしを防止できる。図5(b)において、押圧手段11、12の下端部が、第2のクリース3a、3bのライン上あるいはラインよりわずかに上(0.1mm〜1mm程度)に配置されることが好ましい。
【0032】
図5(c)に示すように、第1ホットメルト接着剤4によって中頁7の被接着部7aが背表紙部1cに接着され、かつ、中頁7と表表紙部1aおよび裏表紙部1bとの間の隙間は、第2ホットメルト接着剤5、6で充填するように隙間を埋めて接着される。図6の仕上がり状態から確認できるように、第2クリース3a、3bよりも背表紙1c側で、第2ホットメルト接着剤5、6がそれぞれ、中頁7と表表紙部1aの間、中頁7と裏表紙部1bの間に埋め込まれた状態となり、かつ第2クリース3a、3bで首絞めのような仕上がり外観となっており、見栄えも良好となっている。
【0033】
以上の製本方法によれば、背表紙部1cの補強ができ、接着不良もなく、外観不良も生じることなく製本することができる。また、中頁7の厚みが小さくても、所定幅の背表紙部1cを形成することができるため、強度があり、背表紙部1cにタイトル等の文字やシール貼り等もできる。
【0034】
以上の製本方法において、第2クリース3a、3bを形成したが、表表紙部1aあるいは裏表紙部1bのいずれか一方、または第2クリース3a、3bを形成しない製本方法も構成できる。
【0035】
また、以上の製本方法において、表表紙部1aおよび裏表紙部1bに第2ホットメルト接着剤5、6を用いたが、表表紙部1aあるいは裏表紙部1bのいずれか一方にのみ形成する構成もできる。
【0036】
また、以上の製本方法において、第2ホットメルト接着剤5、6の厚みを同じに設定したが、異なる厚みに構成することもできる。また、第1ホットメルト接着剤4と、第2ホットメルト接着剤5、6の厚みをそれぞれ異なる厚みに設定したが、同じ厚みに構成することもできる。
【0037】
(フォトブック)
上記の製本方法によって、フォトブックを作成することができる。フォトブックは、表紙や中頁が、写真印刷された紙、プラスチックシート、それらの合成物等で構成されている。写真印刷の手段、印刷方法は特に制限されない。また、紙やプラスチックシートの性質、コーティングの有無、サイズ等も特に制限されない。
【符号の説明】
【0038】
1a 表表紙部
1b 裏表紙部
1c 背表紙部
2a 背表紙クリース
2b 背表紙クリース
3a 第2のクリース
3b 第2のクリース
4 第1ホットメルト接着剤
5 第2ホットメルト接着剤
6 第2ホットメルト接着剤
7 中頁
7a 被接着部
10 加熱手段
11 押圧手段
12 押圧手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体において、表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースを形成する背表紙クリース形成工程と、
一対の背表紙クリースの幅と同幅あるいは略同幅の第1ホットメルト接着剤を背表紙部に、および、所定幅の第2ホットメルト接着剤を背表紙クリースに沿って表表紙部および/または裏表紙部に配置するホットメルト接着剤配置工程と、
表紙本体の背表紙部の内幅よりも薄い厚みの中頁の被接着部が、少なくとも背表紙部の第1ホットメルト接着剤に当接されるように、表表紙部および裏表紙部を一対の背表紙クリース位置で内側に折り返して中頁を表紙本体で包み、背表紙部の外側から加熱して第1、第2ホットメルト接着剤を溶融し、固化して、中頁の被接着部を表紙本体に接着する接着工程と、を有する製本方法。
【請求項2】
表表紙部および/または裏表紙部に第2のクリースを形成する工程を、さらに有する請求項1に記載の製本方法。
【請求項3】
接着工程において、第2ホットメルト接着剤の配置位置を避けて、表表紙部および裏表紙部の外側から表表紙部および裏表紙部面に対し圧力を作用する請求項1に記載の製本方法。
【請求項4】
表表紙部、背表紙部および裏表紙部を構成する表紙本体と、
表紙本体部に包まれる、背表紙部の幅よりも薄い厚みの中頁と、を有し、
表表紙部と背表紙部の間、および背表紙部と裏表紙部の間を仕切る一対の背表紙クリースが形成され、
中頁を、表紙本体の背表紙部に配置された第1ホットメルト接着剤、および、表紙本体の表表紙部および/または裏表紙部に配置された第2ホットメルト接着剤で接着固定されて構成されたフォトブック。
【請求項5】
表表紙部および/または裏表紙部に第2のクリースが形成されている請求項4に記載のフォトブック。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−79282(P2011−79282A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235555(P2009−235555)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)