説明

複屈折フィルムの製造方法及びそれを用いた液晶表示装置

【目的】STN−LCDの着色および視角特性を大幅に改善しうる複屈折性フィルムを、簡単な工程により、低コストでかつ高い生産性のもとに製造する。
【構成】固有複屈折値が正のポリマーを溶媒に溶解した溶液をドラム又はバンド上に流延した後、乾燥、一軸延伸で複屈折フィルムを製造する方法に関し、延伸に入った時点のフィルムの残留溶剤が10重量%以上30重量%の残留溶剤を含んだものであることを特徴とする複屈折フィルムの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複屈折性フィルムの製造方法、それを用いる液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、低電圧、低消費電力でIC回路への直結が可能であること、表示機能が多様であること、軽量化が可能であること等多くの特徴を有しており、ワードプロセッサやパーソナルコンピューター等の表示装置として広く使用されている。その中で、液晶分子のツイスト角が160°以上、270°以下のツイステッドネマティック液晶表示装置(以後STN−LCD)は従来のツイスト角が90°のツイステッドネマティック液晶表示装置(TN−LCD)に比べ、大容量表示が可能であり、高速応答性に優れている事から、現在液晶表示装置の主流となっている。
【0003】しかしながらSTN−LCDには、表示画像が青色あるいは黄色に着色する(ブルーモードあるいはイエローモード)という問題があり、このため白黒表示ではコントラスト、視認性が低く、またカラー化が極めて困難であった。そこでこの着色を補償するために、逆ねじりのSTN液晶セルを用いる二層液晶方式の白黒、あるいは、カラー表示が提案されたが、複数の液晶セルを用いるため、表示装置の重量、容積が大きくなる、あるいはコストが高くなる等の問題点、また視角の僅かな変化でコントラストが急激に低下する、あるいは背景色が変化する等の、視角特性の劣化という別の問題があった。
【0004】この問題を解決するために、特開昭63−167303号、同63−167304号、同63−189804号、同63−261302号、同63−149624号、特開平1−201607号、同1−201608号、同1−105217号、特開平2−285303号、同2−59702号、同2−24406号、同2−146002号、同2−257103号、特開平3−23404号、同3−126012号、同3−181905号、同3−194503号等の公報に記載されている様に、着色を改良するために、逆ねじりのSTN液晶のかわりに位相差板を用いる方法が提案された。
【0005】これらの方法によれば、STN−LCDの着色が大幅に改善され、表示装置自身の重量、容積も著しく小さくなり、コストも安くなるが、STN−LCDの視角特性についてはほとんど改良されなかった。
【0006】そこで、この視角特性を改良するために、特開平2−285303号公報に電場配向によって、厚さ方向の屈折率が複屈折の光軸に垂直な方向の屈折率よりも大きい複屈折性フィルムを作成し、これを位相差板として用いる方法が提案された。この方法によれば視角によるコントラストの変化が小さくなり、視角特性が改良されるが、その効果は小さく、また溶融したポリカーボネートに高電圧を長時間にわたって印加する必要があり、その製造工程も複雑になるため、生産性を高くして、コストを低下させる事が難しかった。また、特開平2−160204号公報に、押し出し成形によって得られる棒状のポリカーボネートを板状に切り取り、研磨したものを位相差板として用いる方法が提案されているが、この方法では大面積の位相差板を低コストで生産する事が極めて難しかった。
【0007】さらに特開平2−256023号、特開平3−141303号、同3−14122号、同3−24502号公報に、固有複屈折率が正と負のフィルムを各々1枚づつ、あるいは積層したものを位相差板として用いる方法が提案された。この方法によれば液晶セルの特性に合わせて2枚のフィルムの複屈折性を調整できるので、視角特性をより緻密に改良する事ができるが、別個に作成した複屈折性フィルムを2枚以上使う事が必要であり、それだけにコストも高くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、STN−LCDの着色および視角特性を大幅に改善しうる複屈折性フィルムを、簡単な工程により、低コストでかつ高い生産性のもとに製造する製造方法を提案する事にある。また、本発明は、表示画像における着色が少く、コントラスト、視認性に優れ、視角特性が良好な液晶表示装置を提供する事も目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、■固有複屈折値が正のポリマーを溶媒に溶解した溶液をドラム又はバンド上に流延した後、乾燥、一軸延伸によって複屈折を有するフィルムを製造する方法において、延伸に入った時点の残留溶剤が10重量%以上30重量%であることを特徴とする複屈折フィルムの製造方法。■一対の偏光板とその間に表示用液晶セルと少くとも一枚の複屈折フィルムを構成要素とする液晶表示装置において、前記■による製造方法で得られた複屈折フィルムであって、該複屈折フィルムの厚さ方向の屈折率がフィルム面内の2つの主屈折率の間にあることを特徴とする液晶表示装置により達成された。
【0010】フィルムを延伸することにより、延伸方向の主屈折率が大きくなることは、すでに公知である。しかしながら、極めて簡単な工程により、低コストでフィルムの厚み方向の屈折率をフィルム面内の主屈折率の間にする方法は従来知られていなかった。本発明者等は、フィルムに複屈折性を付与する延伸工程において、延伸前の乾燥を十分にせず、かなり高残留溶媒を含んだ状態で延伸すると、厚さ方向の屈折率がフィルム面内の2つの主屈折率の間になることをいう。従来全く知られていなかった現象を発見し、本発明の完成に至った。
【0011】今までのポリマーの延伸の常識では、固有複屈折値が正の場合には、いかなる延伸をやっても厚み方向の屈折率は面内の2つの主屈折率より小さいか又は面内の2つの主屈折率の内、小さいものと同じであって、決して面内の2つの主屈折率の間になることはない。ところで、本発明によって、厚み方向の屈折率が面内の2つの主屈折率の間になったという現象に関して、まだメカニズムは十分に解明されていないがおよそ以下のように推定している。
【0012】固有複屈折値が正のポリマーの未延伸フィルムの内部に一辺l0 の微小立方体を仮定する。延伸により微小立方体が変形し延伸方向の長さがlx 、延伸軸と直行するフィルム軸方向の長さがly 、フィルム厚さ方向の長さがlz になったとする。一般の延伸においてはlx >ly ≧lz の関係になり、この関係は、x、y、z方向の屈折率の大小関係と相似になる。つまりnx >ny ≧nz である。ところで本発明においては、nx >nz >ny という現象が確認された訳であるから未延伸時に一辺l0 の微小立方体が、x方向に延伸された後でlx >lz >ly という変形になったことが推測される。実際に、本発明によると延伸によって厚み方向の収縮は小さいが幅方向の収縮は著しく大きくなる。このことはlx>lz >ly という変形になっていることを裏づける。
【0013】ところで、なぜlx >lz >ly という変形になるかであるが、残留溶剤が多い状態で熱変形ができる程度の高温の状態にフィルムがさらされるとフィルムの表面からの急激な溶剤蒸発が起る。しかし、フィルムの内部では溶剤の移動は拡散律速のためなかなか溶剤が減少しない。そのため、フィルム表面が優先的に乾燥し表面が収縮しようとする。この現象が延伸時に起ると延伸方向は機械的に伸ばされているため収縮できず、フィルムの幅方向が優先的に収縮する現象が起る。このようなメカニズムでlx >lz >ly という変形が促され、結果的にnx>nz >ny という屈折率特性が得られたものと考える。
【0014】このように、本発明による複屈折フィルムのnx >nz >ny という屈折率特性は、フィルム延伸時にフィルムの内部と表面の溶剤の濃度勺配に影響を受けることが予想される。実際に、フィルム延伸時にフィルム内部の残留溶剤の濃度勺配に影響を与える延伸温度、延伸速度によってnz とny の差は強く影響を受ける。より詳細には、延伸温度が高く、延伸速度が速いほど濃度勺配が大きい状態での延伸が可能となる。しかし、延伸温度が高すぎると、急激に溶媒蒸発が起り、フィルム内部に気泡が生じたり、分子の配向緩和が急速に起り、好ましい複屈折特性が得られないことがある。このように屈折率特性は延伸時のフィルム厚さ方向に生じた溶媒濃度に強く依存するため、それをコントロールするため単一溶媒でなく、混合溶媒を使っても良い。この場合、混合溶媒の中に貧溶媒が含まれても混合溶媒として溶解性を有する程度なら問題はない。
【0015】又、本発明における好ましい延伸温度は(Tg(ガラス転位温度)−20°)〜(Tg+30°)である。また延伸ひずみ速度は10%/min 以上更に好ましくは50%/min 以上である。ここで延伸ひずみ速度とは初期長さが延伸により1分間当り何%延伸されるかを示すものである。本発明における延伸倍率は、液晶セルに適合する所望のレターデーション値を有するフィルムを得るために決められるものであり、フィルムの厚さ、延伸温度、延伸速度などによって最適値が大きく変化するものである。従って、その範囲については特に制限はないが、厚さ50μm−100μmのフィルムにおいては延伸倍率は10%以上であることが好ましい。延伸方法は、周速の異なるロール間で延伸する縦一軸延伸やフィルムの両サイドをグリップし、フィルムの幅方向に延伸するテンター方式による横一軸延伸、又、延伸を数回に分ける多段延伸等、その方法に特に制限はない。
【0016】さて、液晶表示装置の視野角による色味、コントラスト変化は複屈折フィルムのレターデーション値(複屈折と厚さの積)の視野角依存性に大きく依存する。複屈折フィルムのレターデーション値(以下Re値)の視野角依存性は、厚み方向の屈折率に大きく依存し、3軸屈折率特性がnx >ny ≧nz のフィルムではnx >ny =nz のときに最も小さくなるが、更にnz が増大しnz =(nx +ny )/2になったとき、フィルム単独でのRe値の視野角依存性が最も小さくなる。又、複屈折フィルムを装着した液晶表示装置においても、nx >nz >ny 特にnz が(nx +ny )/2近傍にあるときに液晶表示装置の視野角特性が良好である。
【0017】本発明の複屈折性フィルムに用いる正の固有複屈折を有するポリマーとしてはポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース、ポリエステル系高分子等が好ましく、特にポリカーボネート系高分子、ポリアリレート系高分子、ポリエステル系高分子等、固有複屈折値が大きく溶液製膜により面状の均質なフィルムを作りやすい高分子が好ましい。又、上記ポリマーは、単にホモポリマーだけでなく、コポリマー、それらの誘導体、ブレンド物等であってもよい。
【0018】また、本発明の複屈折性のフィルムは、光の透過性が70%以上で、実質的に透明で無彩色であることが好ましく、更に光の透過性が90%以上で、実質的に透明で無着色であることが好ましい。ここで、固有複屈折(Δn)は分子が理想的に一軸配向したときの複屈折値を意味し、近似的に下記数式(1)で表される
【0019】
【数1】


【0020】また、本発明の複屈折性フィルム中で配向した分子がLCDの製造工程や熱による配向緩和を防ぐために本発明の複屈折性フィルムに用いるポリマーのガラス転位点は、好ましくは105℃以上、より好ましくは110℃以上である。ポリマーの分子量は特別に小さいものでなければ特に大きな制約はないが、好ましくは重量平均分子量が1万から100万の範囲で、特に好ましくは3万から70万の範囲である。重合方法は通常行われるどんな方法でも適用可能である。
【0021】本発明の複屈折フィルムは、前述した製造方法に従って得られる複屈折フィルムをそのまま使用してもよいが、他の固有複屈折値が正又は負の一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムと併用しても良い。ここで併用とは、フィルムを積層して使用する場合及びLCセルを介して両サイドにフィルムを配置する場合を含む。この場合、異種フィルムの併用により、各複屈折フィルムの複屈折の波長特性を制御することも可能であり、液晶セルにおける補償をより高度にすることができる。
【0022】本発明の液晶表示装置は、厚さ方向の屈折率が複屈折フィルムの光軸に平行な方向の屈折率よりも小さく複屈折フィルムの光軸に垂直な方向の屈折率よりも大きい複屈折フィルムを、液晶セルの片側又は両側に配置したものである。図1にその構成を例示した(片側にのみ位相差板を設けたタイプ)。1が偏光板、2が位相差板、3が液晶セルである。なお、図1に示した液晶表示装置の上部が視認側である。
【0023】液晶表示装置の形成に、本複屈折フィルムを用いると、液晶セルにおける位相差を真正面だけでなく、斜め方向にも補償することができる。これにより、着色が防止されコントラスト、色味の視野角特性が改良された白黒ディスプレイ及びカラー表示ディスプレイが達成される。以下、実施例によって発明を詳細に説明する。
【0024】
【実施例】
実施例1重量平均分子量13万のTg 155°のポリカーボネート20%塩化メチレン溶液を幅300mmのダイにより、ステンレス板上に流延し、25℃30分の自然乾燥により、残留溶剤22%、厚さ113μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを170℃の温度下に、延伸ひずみ速度50%/min で30%延伸を行い、複屈折フィルム(A−1)を得た。
【0025】実施例2重量平均分子量4万のTg 150°のポリカーボネートを塩化メチレン/メタノール(90/10重量比)の混合溶媒に21wt%溶かした溶液を幅300mmのダイにより、ステンレス板上に流延し、30℃40分の乾燥により、残留溶剤11%、厚さ97μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを140℃の温度下に、延伸ひずみ速度100%/min で25%延伸を行い、複屈折フィルム(A−2)を得た。
【0026】実施例3重量平均分子量13万のTg 155°のポリカーボネート20%塩化メチレン溶液を幅300mmのダイにより、ステンレス板上に流延し、25℃15分の自然乾燥により、残留溶剤28%、厚さ110μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを180℃の温度下に、延伸ひずみ速度300%/min で30%延伸を行い、複屈折フィルム(A−3)を得た。
【0027】比較例1重量平均分子量13万のTg 155°のポリカーボネート20%塩化メチレン溶液を幅300mmのダイによりステンレス板上に流延し、25℃30分の自然乾燥、続いて120℃3時間の乾燥を行い、残留溶剤1%、厚さ95μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを170℃の温度下に、延伸ひずみ速度50%/min で30%延伸を行い、複屈折フィルム(B−1)を得た。
【0028】比較例2重量平均分子量13万のTg 155°のポリカーボネート20%塩化メチレン溶液を幅300mmのダイによりステンレス板上に流延し、25℃10分の自然乾燥で残留溶剤33%、厚さ112μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを180℃の温度下に、延伸ひずみ速度300%/min で30%延伸を行ったところ、フィルム内部に気泡が発生し、光学用途に使用できる複屈折フィルムは得られなかった。
【0029】比較例3重量平均分子量13万のTg 155°のポリカーボネート20%塩化メチレン溶液を幅300mmのダイにより、ステンレス板上に流延し、25℃30分の自然乾燥、続いて120℃30時間の乾燥を行い、残留溶剤1%、厚さ65μmのポリカーボネートフィルムを得た。該フィルムを170℃の温度下に、延伸ひずみ速度10%/min で15%延伸を行い、複屈折フィルム(B−2)を得た。
【0030】屈折率及びRe(レターデーション)値の測定前記の複屈折フィルムA−1、A−2、A−3、B−1およびB−2についてアッベの屈折計により、波長590nmにおける延伸軸方向の屈折率(nx )、フィルム幅方向の屈折率(ny )、フィルム厚さ方向の屈折率(nz )を測定した。又、エリプソメーターにより波長632.8nmのRe値を測定した。結果を表−1に示す。
【0031】
【表1】


【0032】表−1より、nx 、ny 、nz の関係において、A−1、A−2及びA−3は、nx >nz >ny となり、一般の延伸では得られない屈折率特性が得られたことがわかる。一方、B−1、B−2においてはnx >ny ≧nz である。
【0033】実施例4液晶パネルにおける視野角依存性の評価前記のA−3の複屈折フィルムを位相差板としてSTN液晶セルの両側に適用し(図2)、白黒ディスプレイの液晶表示装置を作製した。又偏光軸、延伸軸の関係を図3に示す。得られた、液晶表示装置の駆動状態と非駆動状態におけるコントラスト比が6:1以上となる視野角を表2に示した。
【0034】比較例4前記のB−2の複屈折フィルムを位相差板として、実施例4と同様の方法で、液晶表示装置におけるコントラストの視野角を測定した。結果を表2に示した。
【0035】
【表2】


【0036】表2より本発明の複屈折フィルムからなる位相差板を用いて補償した液晶パネルは、視野角によるコントラスト変化が小さく広い視野角を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】複屈折フィルム1枚を装着した液晶パネルの構成を示す。
【図2】複屈折フィルム2枚を装着した液晶表示装置の構成を示す。
【図3】実施例4の偏光軸、延伸軸を示した図を示す。
【符号の説明】
1. 偏光板
2. 複屈折フィルム
3. 液晶セル
1 :バックライト側偏光板偏光軸
2 :観察者側偏光板偏光軸
Re1 :バックライト側複屈折フィルムの延伸軸
Re2 :観察者側複屈折フィルムの延伸軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】 固有複屈折値が正のポリマーを溶媒に溶解した溶液をドラム又はバンド上に流延した後、乾燥一軸延伸によって複屈折を有するフィルムを製造する方法において、延伸に入った時点のフィルムの残留溶剤が10重量%以上30重量%以下であることを特徴とする複屈折フィルムの製造方法。
【請求項2】 一対の偏光板とその間に表示用液晶セルと少くとも一枚の複屈折フィルムを構成要素とする液晶表示装置において該複屈折フィルムが請求項1に記載の製造方法による複屈折フィルムであって、該複屈折フィルムの厚さ方向の屈折率がフィルム面内の2つの主屈折率の間にあることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】 該表示用液晶セルがねじれネマチック液晶セルであって、該ねじれ角が160°乃至270°であることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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