説明

複数の糸群を巻取るための装置

本発明は、複数の糸群を巻取るための装置であって、鏡像対称的に互いに並んで配置された2つの巻取り機を有している形式のものに関する。これらの巻取り機はそれぞれ、複数の糸群のうちの1つを複数のボビンに巻取るためのそれぞれ複数の機械的及び電気的な構造群を有しており、前記2つの巻取り機が別個に駆動可能、かつ制御可能に構成されている。巻取り機の高い一体化が得られ、しかも個別の駆動形式が得られるようにするために、本発明によれば、巻取り機の構造群の構造及び配置は、鏡像対称とは無関係にそれぞれ異なって構成されていて、前記構造群の機能が各巻取り機内で維持されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式の、互いに鏡像対称的に並んで配置された2つの巻取り機を有する、複数の糸群を巻取るための装置に関する。
【0002】
合成繊維糸を生産するために、最近の傾向では、もっぱら複数の糸を紡績位置で相並んで同時にポリマー溶融物から紡糸し、次いでボビンに巻取るようになっている。従って、10本,12本,16本又はそれ以上の糸を互いに平行に紡糸し、それと同時にボビンに巻取ることが公知である。この場合、複数の糸の巻取りは巻取り機によって行われ、この巻取り機において複数のボビンが1つのボビンスピンドルで保持され、巻取られる。ボビン幅が大きく、しかも糸の数が多い場合には、このような形式の巻取り機は相応に長いボビンスピンドルを必要とすることになる。従って複数の糸を複数の糸群に分割し、一方の糸群の複数のボビンを第1のボビンスピンドルによって巻取り、他方の糸群の複数のボビンを第2のボビンスピンドルによって巻取るという、新たな構想が開発されている。
【0003】
ドイツ連邦共和国特許公開第10045473号明細書並びに特開2000−177927号公報によれば、2つの巻取り機が鏡像対称的に互いに並んで配置されている装置が公知である。糸群の複数の糸をボビンに巻取るために、各巻取り機に糸群が供給される。このために、2つの巻取り機が、装置の長手方向側に沿って互いに並んで平行にまとめられ、2つの巻取り機の間に鏡像対称平面が形成される。この場合、巻取り機の機械的な構造群及び電気的な構造群の構造及び配置は、鏡像対称的に構成されている。2つの巻取り機は互いに独立して駆動される。これによって、公知の装置内における鏡像対称性によって、常にそれぞれ同じ製造コストが必要とされる2つの型式の巻取り機が得られる。従って各巻取り機は、同じ固定部及び同じケーシング包囲部を有する機械的及び電気的な構造群を有している。
【0004】
しかしながら複数の糸群を巻取るために、2つの巻取り機より成る構造群が1つの機械に組み合わされている、国際公開第03/068648号パンフレットに開示された装置も公知である。この場合、複数の構造群は一緒に駆動され、例えば複数の糸群のうちの1つだけを巻取るために別個に駆動することができない。さらにまた、このような形式の装置はその大きさ及び重量に基づいて不都合である。何故ならば複数の紡績装置内で個別の巻取り機において規則的に保守を実施する必要があるからであり、このために巻取り機を紡績位置から取り出して交換する必要がある。
【0005】
そこで本発明の課題は、鏡像対称的に互いに並んで配置された2つの巻取り機を有する、冒頭に述べた形式の装置を改良して、複数の構造群を統合することによって装置の製造コストを低減することができ、しかも巻取り機を個別に駆動できるようにすることである。
【0006】
この課題を解決した本発明によれば、巻取り機の構造群の構成及び配置が、鏡像対称とは無関係にそれぞれ異なって構成されていて、これらの構造群の機能が各巻取り機内で維持されるようになっている。
【0007】
本発明の有利な実施態様は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明は、1つの装置において2つの巻取り機を駆動するためのまったく新しいやり方を提供するものである。従って、2つの巻取り機の構造群はもはや統一されていない。従って例えば構造群は、巻取り機の機能を変えることなしに、ずらされるか又は組み合わせられる。2つの巻取り機は従来のように個別に駆動され、かつ制御される。本発明の特別な利点は、コストを低減するための高い可能性並びに機能の作動過程の最適化を可能にする構造的な自由度が新たに提供された、という点にある。しかも本発明による装置は、巻取り機の非常にコンパクトな構造形式を可能にするので、特に1つの紡績位置で複数の糸群を巻取るために適している。
【0009】
本発明の特に有利な実施態様によれば、一方の巻取り機に対応配置された構造群が、他方の巻取り機に対応配置されている。従って例えば一方の巻取り機が基本的な構造で構成されていて、この基本的な構造は、主として糸群を巻取るために必要な構造群を有している。向き合って配置された巻取り機は、2つの巻取り機のすべての機能を可能にするすべての別の補助構造群を有している。
【0010】
この場合特に有利な実施態様によれば、電気的な構造群例えば電子駆動装置と制御装置とが一方の巻取り機にまとめて配置されている。従って、紡績装置を周囲の影響に対して隔離し、かつ妨害を避けるために、すべての敏感な構造部分は一緒にカプセル状に包囲されるようになっている。
【0011】
しかしながら、機械的な構造群特に糸継ぎ装置を、できるだけ共通の固定手段を介して機械フレームのうちの1つにおいて保持するために、組み合わせることができる。
【0012】
機械的な構造群特に巻取り機の使用されたボビンスピンドルは、所定の保守サイクルで保守されるので、巻取り機の規則的な交換が行われる。この場合、機械フレームが、解除可能に互いに結合された12個のフレーム部分より形成されていれば、特に有利である。従って、巻取り機は互いに無関係にそれぞれ独立して交換され、任意の別の巻取り機と組み合わせることができる。これによって、巻取り機を交換するための操作は著しく軽減される。
【0013】
またこの場合、中央の制御ユニットが解除可能に巻取り機に結合されていれば、特に有利である。従って、巻取り機の電気的な構造群と機械的な構造群とは、交換可能な構造ユニットに組み合わせることができる。
【0014】
本発明による装置は、図示の幾つかの実施例を用いて以下に詳しく説明されている。
【0015】
図1〜図5は、本発明による装置の第1実施例の概略図、
図6は、本発明による装置の別の実施例の概略図である。
【0016】
図1から図5には、本発明の第1実施例による装置を種々異なる方向から見た図が概略的に示されている。この場合、図1は正面図、図2は、一方の巻取り機の横断面図、図3は他方の巻取り機の横断面図、図4は装置の平面図、図5は、プロセス開始時における装置の正面図である。
【0017】
特に図面の限定がされていなければ、以下の説明はすべての図面にあてはまる。
【0018】
この装置は2つの巻取り機を有しており、これら2つの巻取り機は、図1で右側の縦方向に配置された巻取り機が右ワインダ1として示されていて、鏡像対称的に装置の左側の縦方向に配置された巻取り機が左ワインダ2として示されている。右ワインダ1は機械フレーム部6.1内に配置されていて、左ワインダ2は機械フレーム部6.2内に配置されている。機械フレーム部6.1及び6.2は、複数の接続部材7によって解除可能に互いに結合されている。
【0019】
図3に側面図で示されている左ワインダ2は、以下に詳しく説明されている複数の機械構造群を有している。ボビンリボルバ3.2は機械フレーム部6.2に回転可能に支承されている。また、ボビンリボルバ3.2は回転駆動装置23.2に連結されている。左ワインダ2のボビンリボルバ3.2には、長く突き出した2つのボビンスピンドル4.2,5.2が回転可能に支承されている。第1のボビンスピンドル4.2はスピンドル駆動装置21.2に連結されていて、図示の運転状態では巻取り領域内に位置している。ボビンスピンドルの外周部には複数の巻管8が緊締されており、これらの巻管8に、第1の糸群20の複数の糸20.1が巻き付けられてボビン9が形成される。第2のボビンスピンドル5.2は、第1のボビンスピンドル4.2に対して180゜ずらしてボビンリボルバ3.2に保持されていて、交換領域に位置している。第2のボビンスピンドル5.2はその外周部に複数の巻管8を有している。
【0020】
糸道内で、左ワインダ2のボビンスピンドル4.2の前に圧着ローラ11.2とトラバース装置(綾振り装置)13.2とが配置されている。圧着ローラ11.2は、ボビンスピンドル4.2及び5.2のほぼ全長に亘って延びていて、その両端部において回転可能にローラ揺動アーム12.2に保持されている。これらのローラ揺動アーム12.2は、旋回可能に機械フレーム部6.2に取り付けられている。
【0021】
トラバース装置13.2は、各巻取り箇所でそれぞれ1つのシフトユニットを有しており、このシフトユニットによって、糸がそれぞれ、巻取り箇所において綾振りストローク内で往復シフト運動せしめられる。トラバース装置13.2は、この実施例では、例えばヨーロッパ特許第0771302号明細書により公知であるように、ベーン型トラバース装置として構成されている。このベーン型トラバース装置については、ヨーロッパ特許第0771302号明細書を参照されたい。
【0022】
前記構造群は、巻取り機のうちの1つ(この場合左ワインダ2)の基本バージョンを形成している。これに対して、右ワインダ1は、同じ構造群並びに付加的な構造群を有している。これらの付加的な構造群は、右ワインダ1にもまた左ワインダ2にも作用する。この場合、右ワインダ1の構造は、左ワインダ2の構造とほぼ同じである。またこの場合、左ワインダ2の各構造群は、右ワインダ1の構造群に対して鏡像対称的に機械フレーム部6.2に取り付けられている。従って、右ワインダ1の基本バージョンを説明するために、左ワインダ2に関する上記説明が参照される。以下では付加的な構造群に関してのみ説明されている。
【0023】
図2で側面図で示した右ワインダ1の機械フレーム部6.1の上側には、制御装置14及び電子駆動装置(駆動エレクトロニクス)としての電気的な構造群がまとめて配置されている。制御装置14及び電子駆動装置28は、回転駆動装置23.1,スピンドル駆動装置21.1,22.1,右ワインダ1の詳しく図示していない駆動装置及びアクチュエータ、回転駆動装置23.2,スピンドル駆動装置21.2及び22.2並びに、左ワインダ2の詳しく図示していない駆動装置及びアクチュエータに接続されている。従って、制御装置14及び電子駆動装置28は、2つの巻取り機のための中央の制御ユニットを形成している。
【0024】
右ワインダ1の上側には、糸群19及び20をガイドして巻取り機1(右ワインダ1)及び巻取り機2(左ワインダ2)内に侵入させるための別の機械的な構造群が設けられている。このために支持体15には糸ガイド条片16が配置されている。糸ガイド条片16は、右ワインダ1及び左ワインダ2のボビンスピンドルに対して平行に、糸ガイド17の第1のグループ及び糸ガイド18の第2のグループを有している。糸ガイド17の第1のグループは、全部で4つの糸ガイド17.1〜17.4によって形成されており、これらの糸ガイド17.1〜17.4は、第1の糸群19の複数の糸19.1〜19.4に対応配置されている。糸ガイド17.1〜17.4はそれぞれ、右ワインダ1のトラバース装置13.1の前に設けられていて、各巻取り箇所に通じる糸道を形成し、それによって、それぞれの綾振り三角形の端部を形成する。
【0025】
糸ガイド18の第2のグループは、第2の糸群の複数の糸20.1〜20.4に対応配置された糸ガイド18.1〜18.4によって形成されている。これらの糸ガイド18.1〜18.4は、糸ガイド条片16に長く突き出して保持されており、それによって、糸ガイド18.1〜18.4は、第2の糸群20をガイドするための第2の糸走行平面内に保持されている。この場合、糸ガイド18.1〜18.4は、トラバース装置13.2及び左ワインダ2の巻取り箇所で糸道の前に配置されている。これによって、糸ガイド18.1〜18.4は、1つの巻取り箇所のそれぞれのトラバース三角形の始端部を形成する。
【0026】
図4に示されているように、糸ガイド17の第1のグループ及び糸ガイド18の第2のグループは、糸ガイド条片16に可動に保持されている。このために、それぞれ、右ワインダ1及び左ワインダ2の互いに向き合う巻取り箇所に対応して配置された、2つのグループの糸ガイドは、それぞれ滑りシュー24に配置されている。これによって、糸ガイド17.1及び18.1は滑りシュー24に固定されていて、糸ガイド17.2及び18.2は滑りシュー24.2その他に固定されている。滑りシュー24は、リニアガイド25に配置されている。この場合、滑りシュー24.1〜24.4は、例えばケーブルを介して互いに連結されている。リニア駆動装置26は制御機器27を介して制御可能であって、この制御機器27は制御装置14内に組み込まれている。リニア駆動装置26を作動させることによって、糸ガイド17及び18のグループは、糸継ぎ位置と掴み位置と運転位置との間で往復ガイドされ得るようになっている。この場合、プロセス開始時又は糸切れ後に糸継ぎが必要な場合には、糸ガイド17及び18のグループの設置位置が選択される。巻取り開始時に、糸を巻管の掴みスリット内で把持したい場合に、掴み位置が選択される。
【0027】
糸群19及び20の糸を、2つの巻取り機のボビンスピンドル4.1及び4.2の巻管8に設置するために、糸継ぎ装置29として構成された別の構造群が右ワインダ1に配置されている。糸継ぎ装置29は、図1、図2及び図3では非作業位置で示されていて、図5では糸群を糸継ぎするための作業位置で示されている。
【0028】
糸群19及び20を最初に糸継ぎするために、右ワインダ1に糸継ぎアーム31.1が対応配置されていて、左ワインダ2に糸継ぎ装置29の糸継ぎアーム31.2が対応配置されている。糸継ぎアーム31.1若しくは31.2は、右ワインダ1の機械フレーム部6.1に旋回可能に保持されている。このために、糸継ぎアーム31.1の一端部と糸継ぎアーム31.2の一端部とが、共に旋回軸35に配置されている。糸群19と糸群20とをそれぞれ独立して糸継ぎするために、糸継ぎアーム31.1及び31.2のそれぞれ反対側の端部に糸ガイド部材が設けられている。旋回軸35はホルダ30に固定されており、このホルダ30は、右ワインダ1の機械フレーム部6.1に取り付けられている。糸継ぎアーム31.1及び31.2は、共通のプッシュ駆動装置32に結合されている。このプッシュ駆動装置32は、第1のプッシュ部材33.1を介して糸継ぎアーム31.1に結合されていて、第2のプッシュ部材33.2を介して第2の糸継ぎアーム31.2に結合されている。糸継ぎ装置29を制御するために、プッシュ駆動装置32は制御ユニット14に連結されている。この場合、糸継ぎ装置29の糸継ぎアーム31.1及び31.2は同期的に、非作業位置から作業位置にガイドされる。糸継ぎアーム31.1及び31.2の作業位置は図5に示されている。この状態で、糸群19の糸は、巻管8の最初の糸継ぎ中にボビンスピンドル4.1に供給される。この場合、糸ガイド条片16の下で右ワインダ1に糸上げ部材34.1が対応配置されていて、左ワインダ2に糸上げ部材34.2が対応配置されており、これらの糸上げ部材34.1及び34.2によって、糸がトラバース装置13.1及び13.2内に侵入することが阻止され、各巻取り箇所において位置決めが行われる。
【0029】
糸群がボビンスピンドル4.1及び5.1の各巻管8に引き取られると直ちに、糸の巻取りが開始され、糸継ぎアーム31.1及び31.2は非作業位置に戻し案内される。
【0030】
各巻取り機の作業形式は公知であって、例えばヨーロッパ公開特許第0374536号明細書に開示されている。従って巻取り機の機能的な説明については、ヨーロッパ公開特許第0374536号明細書が参照される。この場合、各ローラ揺動アーム12.1及び12.2にはそれぞれ1つのストロークセンサ36.1若しくは36.2が対応配置されている。右ワインダ1のストロークセンサ36.1及び、左ワインダ2のストロークセンサ36.2は、制御装置14に接続されている。制御装置14内でセンサ信号が制御信号に変換され、これによって、電子駆動装置28を介して、ボビンリボルバ3.1の回転駆動装置23.1、及びボビンリボルバ3.2の回転駆動装置23.2が制御されて、圧着ローラ11.1及び11.2がボビン9の巻取り中にほぼ所定の位置を占めるようになっている。
【0031】
この場合、ボビンリボルバ3.1及び3.2のさらなる作業サイクルは逆方向で行われるので、次第に増大するボビンの回避運動は右ワインダ1においてはボビンリボルバ3.1の時計回り方向での回転によって行われ、左ワインダ2においてはボビンリボルバ3.2の逆時計回り方向での回転によって行われる。これによって、右ワインダ1と左ワインダ2との間の最小間隔が可能となる。従ってボビンリボルバ3.1及び3.2は互いに、巻取り完成されたボビンの直径の2倍より小さい、有利には巻取り完成されたボビンの直径の1倍よりも小さい間隔で配置されている。
【0032】
図6には、本発明による装置の別の実施例の側面図が示されている。図6に示した実施例は、図1〜図5に示した実施例と同じ巻取り機の機械的構造群の配置及び構造を有しているので、この配置及び構造に関しては前記図1〜図5に示した実施例の記載が参照される。
【0033】
図6に示した実施例では、巻取り機1及び2の電気的な構造群が、中央の制御ユニット36にまとめられている。中央の制御ユニット36は、巻取り機1及び2の駆動側において、機械フレームのフレーム部6.3に別個に保持されている。この場合、中央の制御ユニット36は、差し込み接続部37.1を介して右ワインダ1に連結されていて、差し込み接続部37.2を介して左ワインダ2に連結されている。差し込み接続部37,1及び37.2によって、巻取り機1及び2のセンサとアクチュエータと駆動装置との間のすべての供給ライン、制御ライン及び信号ラインが形成される。フレーム部6.1,6.2及び6.3はそれぞれ解除可能に互いに連結されているので、巻取り機1と2との交換は、中央の制御ユニット36とは無関係に可能である。従ってフレーム部6.1及び6.2は、簡単な差し込み手段(破線で示されている)によって、フレーム部6.3に結合されている。
【0034】
図1から図6に示した、装置の実施例は、その構造群の配置及び構造に関しての1例である。基本的に、右ワインダ及び左ワインダは、装置内で、ボビンリボルバが共通の駆動装置を介して駆動され、共通に制御されるように、組み合わされている。同様に、図示の構造群は1例である。この構造群は、糸群がいわゆる同期原理に従って把持されるように、構成されていてもよい。この場合、糸変向及び糸ガイドは、前記構造群によって、糸を最初に糸継ぎしかつ把持する際に、糸走行方向及び巻管の回転方向が同じになるように、実施される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施例による装置の概略的な正面図である。
【図2】一方の巻取り機の概略的な横断面図である。
【図3】他方の巻取り機の概略的な横断面図である。
【図4】図1に示した装置の概略的な平面図である。
【図5】プロセス開始時における装置の概略的な正面図である。
【図6】本発明の別の実施例による装置の概略図である。
【符号の説明】
【0036】
1 右ワインダ、 2 左ワインダ、 3.1,3.2 ボビンリボルバ、 4.1,4.2 第1のボビンスピンドル、 4.1,4.2 第1のボビンスピンドル、 5.1,5.2 第2のボビンスピンドル、 6.1,6.2,6.3 機械フレーム部、 7 接続部材、8 巻管、 9 ボビン、 10 把持スリット、 11.1,11.2 圧着ローラ、 12.1,12.2 ローラ揺動アーム、 13.1,13.2 トラバース装置、 14.1,14.2 制御装置、 15 支持体、 16 糸ガイド条片、 17 糸ガイドの第1のグループ、 17.1,17.2,17.3,17.4 糸ガイド、 18 糸ガイドの第2のグループ、 18.1,18.2,18.3,18.4 糸ガイド、 19 第1の糸群、 19.1,19.2 … … 糸、 20 第2の糸群、 20.1, 20.2, … … 糸、 21.1,21.2 スピンドル駆動装置、 22.1,22.2 スピンドル駆動装置、 23.1,23.2 回転駆動装置、 24(24.1,24.2) 滑りシュー、 25 リニアガイド、 26 リニアガイド駆動装置、 27 制御駆動装置、 28 電子駆動装置、 29 糸継ぎ装置、 30 ホルダ、 31.1,31.2 ガイドアーム(糸継ぎアーム)、 32 プッシュ駆動装置、 33.1,33.2 プッシュ部材、 34.1,34.2 糸上げ部材、 35 旋回軸、 36 制御ユニット、 37.1,37.2 差し込み接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の糸群(19,20)を巻取るための装置であって、鏡像対称的に互いに並んで配置された2つの巻取り機(1,2)を有しており、これらの巻取り機(1,2)が、複数の糸群のうちの1つを複数のボビン(9)に巻取るためのそれぞれ複数の機械的及び電気的な構造群を有しており、前記2つの巻取り機(1,2)が別個に駆動可能、かつ制御可能に構成されている形式のものにおいて、
巻取り機(1,2)の構造群(14,28,29)の構成及び配置が、鏡像対称とは無関係にそれぞれ異なって構成されていて、これらの構造群(14,28,29)の機能が各巻取り機(1,2)内で維持されるようになっていることを特徴とする、複数の糸群を巻取るための装置。
【請求項2】
一方の巻取り機(2)に対応配置された少なくとも1つの構造群(14)が、一方の巻取り機(2)に向き合って配置された他方の巻取り機(1)に対応配置されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
機械的な構造群のうちの1つが糸継ぎ装置(29)によって形成されており、2つの巻取り機(1,2)の糸継ぎ装置(29)が一緒に、一方の巻取り機(1)の機械フレーム部(6.1)に固定されている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
糸継ぎ装置(29)に対応配置された電気的な構造群(27)が、糸継ぎ装置(29)を有する巻取り機(1)内に組み込まれている、請求項3記載の装置。
【請求項5】
すべての電気的な構造群の電子駆動装置(28)及び制御装置(14)が1つの制御ユニット(26)に集合されており、該制御ユニット(26)が一方の巻取り機(1,2)に対応配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
巻取り機(1,2)が、個別にかつ互いに独立して交換可能に機械フレーム(6.1,6.2)内に保持されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
機械フレームが複数のフレーム部(6.1,6.2)より形成されており、各巻取り機(1,2)にそれぞれ1つのフレーム部(6.2,6.2)が対応配置されており、巻取り機(1,2)のフレーム部(6.1,6.2)が互いに解除可能に結合されている、請求項6記載の装置。
【請求項8】
中央の制御ユニット(36)が解除可能に巻取り機(1,2)に結合されている、請求項6又は7記載の装置。
【請求項9】
2つの巻取り機(1,2)の機械的な構造群(29)と電気的な構造群(14,28)とは、巻取り機(1,2)が複数の糸群を同期的に巻取るための機械として駆動可能であるように、連結されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−522056(P2007−522056A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552516(P2006−552516)
【出願日】平成17年2月4日(2005.2.4)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001151
【国際公開番号】WO2005/077801
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(503420235)ザウラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (51)
【氏名又は名称原語表記】Saurer GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Landgrafen Str. 45, D−41069 Moenchengladbach, Germany
【Fターム(参考)】