説明

見積書作成システム、指標単価情報作成装置、及び、見積書作成装置

【課題】 市場において指標単価が確定していない分野での指標単価を決定したり、その指標単価に基づいて見積書を作成したりする見積書作成システム、指標単価情報作成装置及び見積書作成装置を提供しようとする。
【解決手段】 サービス提供会社1は部材メーカ2から部材の単価や複合品目についての情報を収集し、その情報に基づいて指標単価を指標単価作成装置100に作成させる。そして、会員3はインターネット5を介して指標単価情報を取得し、見積書作成装置300において、取得した指標単価情報を参照して見積書を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は見積書作成システム、指標単価情報作成装置、及び、見積書作成装置に関し、詳細には、市場において指標単価が確定していない分野での指標単価を決定したり、その指標単価に基づいて見積書を作成したりする見積書作成システム、指標単価情報作成装置及び見積書作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、何らかの商品の販売やサービスへの対価の見積書を作成する種々のシステムが提供されている。例えば、特許文献1に記載の発明では、印刷物の見積についての提案がなされており、特許文献2に記載の発明では、情報通信系のシステム構築に関する見積書の作成についての提案がなされいる。見積書を作成する場合には、物品の販売や単なるサービスの提供のように、販売する物品やサービスの対価のみで見積もりが可能な場合については、それらの対価の情報のみを有していれば比較的簡単に見積もりを行うことができる。しかしながら、建築などの工事の見積もりにおいては、単に使用される部材等材料の単価のみで見積もりが行われるのではなく、それらの部材を設置、加工する労務費等が必要となってくる。そこで、複合単価という考えが見積書において採用されている。そこで、特許文献3に記載の発明では、建築物の見積もりにおける複合単価の算出方法について提案されている。また、建築物に関しては、複合単価の算出基準となる指標単価が財団法人建設物価調査会や財団法人経済調査会などから刊行され、公表されている。
【特許文献1】特開2003−223575号公報
【特許文献2】特開2003−331069号公報
【特許文献3】特開2001−76039公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、情報通信系のシステム構築や施設整備などでは、建築物の見積もりと同様に複合単価が用いられるが、機器の価格変動が激しかったり、労務費が会社によりまちまちであったり、その内容も多岐にわたることがから一般的な指標価格が公表されていないのが現状である。したがって、情報通信系のシステム構築や施設整備などの見積もりを行う場合には、まずその指標となる単価を入手することが重要となる。
【0004】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、市場において指標単価が確定していない分野での指標単価を決定したり、その指標単価に基づいて見積書を作成したりする見積書作成システム、指標単価情報作成装置及び見積書作成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の見積書作成システムでは、設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成システムであって、前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力する収集単価情報入力手段と、当該収集単価情報入力手段により入力された複数の前記収集単価情報を記憶する収集単価情報記憶手段と、ある前記部材について、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報から1の前記収集単価情報を採用情報として指定する採用情報指定手段と、前記部材又は当該部材の前記複合品目について、前記見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力する指標単価入力手段と、前記指標単価入力手段により入力された前記指標単価と前記採用情報指定手段により指定された前記採用情報とに基づき、少なくとも前記部材の単価及び当該部材の前記複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する指標単価情報を作成する指標単価情報作成手段と、当該指標単価情報作成手段により作成された前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段と、前記設計図に記載されている前記部材に関する情報であり、少なくとも前記部材を識別する部材識別情報及び当該部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、前記設計情報記憶手段に記憶されている前記設計情報の前記部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、当該部材の前記部材識別情報及び数量のデータ項目に、前記設計情報記憶手段に記憶されている当該部材の前記部材識別情報及び数量の値を代入する見積書情報作成手段と、当該見積書情報作成手段により作成された前記見積書情報を記憶する見積書情報記憶手段と、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して当該部材に前記複合品目が存在する場合には前記複合品目を前記見積書情報に追加する複合品目追加手段と、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して、当該部材及び前記複合品目の単価を前記見積書情報の単価のデータ項目に代入する単価代入手段と、前記見積書情報の各部材及び前記複合品目の数量と単価とに基づいて当該部材の価格、前記複合品目の価格及び当該部材と前記複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶する価格算出手段と、前記見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報を外部に出力する外部出力手段とを備えたことを特徴とする構成となっている。
【0006】
また、請求項2に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報について、前記部材毎に当該部材の単価、前記工程及び前記付随部材の単価について平均、メディアン、モード、又は、ミッドレンジの少なくとも1つの代表値をそれぞれ算出する代表値算出手段と、当該代表値算出手段により算出された前記代表値を表示する代表値表示手段とを備え、前記代表値表示手段による表示を参照しながら前記指標単価入力手段により前記単価を入力できることを特徴とする構成となっている。
【0007】
また、請求項3に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報の前記複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示する複合品目表示手段を備え、前記複合品目表示手段による表示を参照しながら前記採用情報指定手段により前記採用情報を指定することができることを特徴とする構成となっている。
【0008】
また、請求項4に係る発明の見積書作成システムでは、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外する除外手段を備え、前記代表値算出手段は当該除外手段により前記異常情報を除外した後に代表値を算出することを特徴とする構成となっている。
【0009】
また、請求項5に係る発明の見積書作成システムでは、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外する除外手段を備え、前記複合品目表示手段は当該除外手段により前記異常情報を除外した後に前記複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示することを特徴とする構成となっている。
【0010】
また、請求項6に係る発明の見積書作成システムでは、請求項4又は5に記載の発明の構成に加えて、前記所定条件は前記部材の単価が予め入力されている基準範囲に含まれることであることを特徴とする構成となっている。
【0011】
また、請求項7に係る発明の見積書作成システムでは、請求項4乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記所定条件は過去の指標単価情報と同一又は近似する単価情報であることを特徴とする構成となっている。
【0012】
また、請求項8に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、第1の装置と第2の装置とがネットワークを介して接続しており、前記第1の装置は、前記収集単価情報入力手段と、前記収集単価情報記憶手段と、前記採用情報指定手段と、前記指標単価入力手段と、前記指標単価情報作成手段と、前記指標単価情報記憶手段と、当該指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を第2の装置に出力する出力手段とを備え、前記第2の装置は、前記出力手段から出力された前記指標単価情報を入力する入力手段と、当該入力手段により入力された前記指標単価情報を記憶する第2指標単価情報記憶手段と、前記設計情報記憶手段と、前記見積書情報作成手段と、前記見積書情報記憶手段と、前記複合品目追加手段と、前記単価代入手段と、前記価格算出手段と、前記外部出力手段とを備えたことを特徴とする構成となっている。
【0013】
また、請求項9に係る発明の指標単価情報作成装置では、設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用の見積書を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成システムで使用される前記部材や前記複合品目の単価に関する情報である指標単価情報を作成する指標単価情報作成装置であって、前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力する収集単価情報入力手段と、当該収集単価情報入力手段により入力された複数の前記収集単価情報を記憶する収集単価情報記憶手段と、ある前記部材について、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報から1の前記収集単価情報を採用情報として指定する採用情報指定手段と、前記部材又は当該部材の前記複合品目について、前記見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力する指標単価入力手段と、前記指標単価入力手段により入力された前記指標単価と前記採用情報指定手段により指定された前記採用情報とに基づき、少なくとも前記部材の単価及び当該部材の前記複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する前記指標単価情報を作成する指標単価情報作成手段と、当該指標単価情報作成手段により作成された前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段とを備えたことを特徴とする構成となっている。
【0014】
また、請求項10に係る発明の見積書作成装置では、設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用の見積書を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成装置であって、前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段と、前記設計図に記載されている前記部材に関する情報であり、少なくとも前記部材を識別する部材識別情報及び当該部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、前記設計情報記憶手段に記憶されている前記設計情報の前記部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、当該部材の前記部材識別情報及び数量のデータ項目に、前記設計情報記憶手段に記憶されている当該部材の前記部材識別情報及び数量の値を代入する見積書情報作成手段と、当該見積書情報作成手段により作成された前記見積書情報を記憶する見積書情報記憶手段と、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して当該部材に前記複合品目が存在する場合には前記複合品目を前記見積書情報に追加する複合品目追加手段と、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して、当該部材及び前記複合品目の単価を前記見積書情報の単価のデータ項目に代入する単価代入手段と、前記見積書情報の各部材及び前記複合品目の数量と単価とに基づいて当該部材の価格、前記複合品目の価格及び当該部材と前記複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶する価格算出手段と、前記見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報を外部に出力する外部出力手段とを備えたことを特徴とする構成となっている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明の見積書作成システムでは、収集単価情報入力手段は、部材の単価に関する情報であり、部材が複合品目を有する場合には部材の複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力し、収集単価情報記憶手段は、収集単価情報入力手段により入力された複数の収集単価情報を記憶し、採用情報指定手段は、ある部材について、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報から1の収集単価情報を採用情報として指定し、指標単価入力手段は、部材又は部材の複合品目について、見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力し、指標単価情報作成手段は、指標単価入力手段により入力された指標単価と採用情報指定手段により指定された採用情報とに基づき、少なくとも部材の単価及び部材の複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する指標単価情報を作成し、指標単価情報記憶手段は、指標単価情報作成手段により作成された指標単価情報を部材毎に記憶し、設計情報記憶手段は、設計図に記載されている部材に関する情報であり、少なくとも部材を識別する部材識別情報及び部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶し、見積書情報作成手段は、設計情報記憶手段に記憶されている設計情報の部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、部材の部材識別情報及び数量のデータ項目に、設計情報記憶手段に記憶されている部材の部材識別情報及び数量の値を代入し、見積書情報記憶手段は、見積書情報作成手段により作成された見積書情報を記憶し、複合品目追加手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報に存在する部材について、指標単価情報記憶手段に記憶されている指標単価情報を参照して部材に複合品目が存在する場合には複合品目を見積書情報に追加し、単価代入手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報に存在する部材について、指標単価情報記憶手段に記憶されている指標単価情報を参照して、部材及び複合品目の単価を見積書情報の単価のデータ項目に代入し、価格算出手段は、見積書情報の各部材及び複合品目の数量と単価とに基づいて部材の価格、複合品目の価格及び部材と複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶し、外部出力手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報を外部に出力することができる。したがって、収集された部材又は部材の複合品目についての価格の情報から適切な指標価格を採用、決定して、見積書作成に用いることができる。また、見積書作成においては、設計図に記載されている部材について、複合品目が存在する場合にも、その費用を反映させて見積もりを行うことができる。
【0016】
また、請求項2に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、代表値算出手段は、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報について、部材毎に部材の単価、工程及び付随部材の単価について平均、メディアン、モード、又は、ミッドレンジの少なくとも1つの代表値をそれぞれ算出し、代表値表示手段は、代表値算出手段により算出された代表値を表示することができる。また、代表値表示手段による表示を参照しながら指標単価入力手段により単価を入力できる。したがって、指標単価を決定する際に、統計的な値を参考にすることができるので、妥当な指標単価を決定するのに役立つ。
【0017】
また、請求項3に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、複合品目表示手段は、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報の複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示することができる。また、複合品目表示手段による表示を参照しながら採用情報指定手段により採用情報を指定することができる。したがって、指標単価を決定する際に収集された収集単価情報を参照することができるので、妥当な指標単価を決定するのに役立つ。
【0018】
また、請求項4に係る発明の見積書作成システムでは、請求項2に記載の発明の効果に加えて、除外手段は、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外することができる。また、代表値算出手段は除外手段により異常情報を除外した後に代表値を算出することができる。したがって、代表値を算出する際に異常な値が関与しないので、より有用な代表値を得ることができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明の見積書作成システムでは、請求項3に記載の発明の効果に加えて、除外手段は、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外することができる。また、複合品目表示手段は除外手段により異常情報を除外した後に複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示することができる。したがって、指標単価の決定に有用でない収集単価情報に惑わされることがない。
【0020】
また、請求項6に係る発明の見積書作成システムでは、請求項4又は5に記載の発明の効果に加えて、所定条件は部材の単価が予め入力されている基準範囲に含まれることとすることができる。したがって、経験から判断される妥当な基準範囲を設定することにより、より有用な代表値を算出したり、より有用な収集単価情報のみを表示させたりすることができる。
【0021】
また、請求項7に係る発明の見積書作成システムでは、請求項4乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、所定条件は過去の指標単価情報と同一又は近似する単価情報とすることができる。したがって、過去の指標単価情報と同一のものや近いものから決定することができるので、新たな収集単価情報を収集して指標単価を決定する場合には、大きな市場価格の変化がない場合に有用である。
【0022】
また、請求項8に係る発明の見積書作成システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、第1の装置と第2の装置とがネットワークを介して接続しており、第1の装置は、収集単価情報入力手段と、収集単価情報記憶手段と、採用情報指定手段と、指標単価入力手段と、指標単価情報作成手段と、指標単価情報記憶手段と、指標単価情報記憶手段に記憶されている指標単価情報を第2の装置に出力する出力手段とを備えることができる。そして、第2の装置は、出力手段から出力された指標単価情報を入力する入力手段と、入力手段により入力された指標単価情報を記憶する第2指標単価情報記憶手段と、設計情報記憶手段と、見積書情報作成手段と、見積書情報記憶手段と、複合品目追加手段と、単価代入手段と、価格算出手段と、外部出力手段とを備えることができる。したがって、第1の装置で作成された指標単価情報を利用して第2の装置で見積書を作成することができる。
【0023】
また、請求項9に係る発明の指標単価情報作成装置では、収集単価情報入力手段は、部材の単価に関する情報であり、部材が複合品目を有する場合には部材の複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力し、収集単価情報記憶手段は、収集単価情報入力手段により入力された複数の収集単価情報を記憶し、採用情報指定手段は、ある部材について、収集単価情報記憶手段に記憶されている収集単価情報から1の収集単価情報を採用情報として指定し、指標単価入力手段は、部材又は部材の複合品目について、見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力し、指標単価情報作成手段は、指標単価入力手段により入力された指標単価と採用情報指定手段により指定された採用情報とに基づき、少なくとも部材の単価及び部材の複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する指標単価情報を作成し、指標単価情報記憶手段は、指標単価情報作成手段により作成された指標単価情報を部材毎に記憶することができる。したがって、収集された部材又は部材の複合品目についての価格の情報から適切な指標価格を採用、決定することができる。
【0024】
また、請求項10に係る発明の見積書作成装置では、指標単価情報記憶手段は、部材の単価に関する情報であり、部材が複合品目を有する場合には部材の複合品目の数量及び単価に関する情報を含む指標単価情報を部材毎に記憶し、設計情報記憶手段は、設計図に記載されている部材に関する情報であり、少なくとも部材を識別する部材識別情報及び部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶し、見積書情報作成手段は、設計情報記憶手段に記憶されている設計情報の部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、部材の部材識別情報及び数量のデータ項目に、設計情報記憶手段に記憶されている部材の部材識別情報及び数量の値を代入し、見積書情報記憶手段は、見積書情報作成手段により作成された見積書情報を記憶し、複合品目追加手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報に存在する部材について、指標単価情報記憶手段に記憶されている指標単価情報を参照して部材に複合品目が存在する場合には複合品目を見積書情報に追加し、単価代入手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報に存在する部材について、指標単価情報記憶手段に記憶されている指標単価情報を参照して、部材及び複合品目の単価を見積書情報の単価のデータ項目に代入し、価格算出手段は、見積書情報の各部材及び複合品目の数量と単価とに基づいて部材の価格、複合品目の価格及び部材と複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶し、外部出力手段は、見積書情報記憶手段に記憶されている見積書情報を外部に出力することができる。したがって、見積書作成においては、設計図に記載されている部材について、複合品目が存在する場合にも、その費用を反映させて見積もりを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず、本発明の見積書作成システムを利用した見積書作成サービスの概要について図1を参照して説明する。そして、図2を参照して見積書作成システムの概要について説明する。図1は、見積書作成サービスのイメージ図であり、図2は、見積書作成システムの関係図である。
【0026】
図1に示すように、本発明の見積書作成システムを利用した見積書作成サービスでは、サービス提供会社1が、建設会社や建築部材の販売会社等の部材メーカ2から部材の単価情報(収集単価情報)を収集する。サービス提供会社1には、指標単価作成装置100が設置されている。そして、部材メーカ2から提供される収集単価情報は、所定形式のデータでインターネット等のネットワークを介して指標単価作成装置100へ入力されたり、フレキシブルディスクやCD−ROMといった記憶媒体に記憶されたデータで入手したものが入力されたり、紙媒体で提供されたものが指標単価作成装置100へ手入力されたりする。そして、指標単価作成装置100では、収集された収集単価情報に基づいて、指標単価情報が決定される。そして、作成された収集単価情報はデータベース101に記憶され、Webサーバ102を利用してインターネット5を介して提供される。
【0027】
また、見積書を作成したい会員3では、見積書作成装置300によりインターネット5を介してサービス提供会社1のWebサーバ102に接続して、最新の指標単価情報を取得する。そして、取得した指標単価情報を使用して見積書作成装置300において、設計図から作成された部材データから見積書を作成する。
【0028】
次に、図2を参照して、本発明の見積書作成システムの処理の流れと各情報の関係について説明する。部材メーカ2から収集された情報は、収集単価情報入力手段11により、指標単価作成装置100へ入力され、収集単価情報21として記憶される。尚、この収集単価情報21は、部材名とその部材自身の単価等が記憶されている単品収集単価情報211と、複合品目を有する部材の部材名とその複合品目(付随部材名や工程名)の単価等が記憶されている複合品目収集単価情報212とから成る。さらに、これらの単品収集単価情報211や複合品目収集単価情報212とが、情報を提供した部材メーカ2の数だけ存在している。また、記憶媒体に記憶されている収集単価情報21を読み込むCD−ROMドライブ106(図3参照)やFDドライブ107(図3参照)といった記憶媒体読み取りのためのドライブや、キーボード115やマウス108(図3参照)により手入力されたデータを収集単価情報21に編集するソフトウェアを動作させるCPU110(図3参照)や、ネットワークを介して収集単価情報21を受信する通信装置130(図3参照)等が収集単価情報入力手段11に相当する。
【0029】
そして、この収集単価情報21は収集単価情報画面32(具体的には、図11の品目参照画面502、図13の複合品目参照画面504、図15の複合明細参照画面506参照)に表示され、これを参照して採用情報指定手段12(具体的には、図12の複合品目登録画面503、図14の複合明細登録画面505参照)により採用される収集単価情報が指定される。また、収集単価情報21から代表値算出処理41により代表値が算出され、代表値画面33(具体的には、図11の品目参照画面502、図15の複合明細参照画面506参照)に表示され、これを参照して指標単価入力手段13により(具体的には、図10の品目登録画面501、図14の複合明細登録画面505参照)決定された指標単価が入力される。そして、指標単価情報作成処理42では、採用情報指定手段12及び指標単価入力手段13からの入力に基づいて指標単価情報20が作成され、ハードディスク装置120(図3参照)へ記憶される。この指標単価情報20は、品目データ22、複合品目データ23、複合明細データ24とから構成されている。
【0030】
また、見積書を作成する会員3側では、見積書作成装置300において、サービス提供会社1から最新の指標単価情報20をダウンロードして、記憶し、この指標単価情報20を参照して、設計図から作成された部材データ51(例えば、csv形式)から見積書作成処理61が見積書情報52を作成し、最終的にハードディスク装置320(図4参照)へ記憶する。そして、これに基づいて、見積書54が印刷されたり、見積書データ53が所定のデータ形式で出力されたりする。尚、建築などの工事の見積もりでは、ある部材の費用として部材自体の価格だけでなく、部材に付随して発生する複合品目の価格もあわせて費用と考えられ、部材自体の価格及び複合品目の価格をあわせた価格である「複合単価」という考えが用いられ、ある部材を使用する際の見積費用とされている。
【0031】
次に、指標単価作成装置100及び見積書作成装置300について説明する。図3は、指標単価作成装置100の電気的構成を示すブロック図であり、図4は見積書作成装置300の電気的構成を示すブロック図である。
【0032】
まず、図3を参照して、指標単価作成装置100について説明する。図3に示すように、指標単価作成装置100には、指標単価作成装置100の制御を司るCPU110が設けられ、CPU110には各種のデータを一時的に記憶するRAM118と、BIOS等を記憶したROM119と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス103とが接続されている。I/Oインタフェイス103には、ハードディスク装置120が接続され、当該ハードディスク装置120には、収集単価情報記憶エリア121と、品目データ記憶エリア122と、複合品目データ記憶エリア123と、複合明細データ記憶エリア124と、メーカ・会員管理情報記憶エリア125と、プログラム記憶エリア126と、その他の情報記憶エリア127とが設けられている。
【0033】
尚、収集単価情報記憶エリア121には、部材メーカ2から収集された収集単価情報21(単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212)が記憶される。また、品目データ記憶エリア122には、品目データ22が記憶されており、複合品目データ記憶エリア123には、複合品目データ23が記憶されており、複合明細データ記憶エリア124には、複合明細データ24が記憶されている。また、メーカ・会員管理情報記憶エリア125には、部材メーカ2及び会員3に関する管理情報(名称、住所、連絡先、ID、パスワード等)が記憶されている。プログラム記憶エリア126にはCPU110で実行される指標単価情報作成処理42を行うプログラムが記憶されており、その他の情報記憶エリア127には、指標単価作成装置100で使用されるその他の情報が記憶されている。
【0034】
また、I/Oインタフェイス103には、ビデオコントローラ104と、キーコントローラ105と、CD−ROMドライブ106と、FDドライブ107と、マウス108と、通信装置130が接続され、ビデオコントローラ104にはディスプレイ114が接続され、キーコントローラ105にはキーボード115が接続され、通信装置130はインターネット5に接続している。尚、CD−ROMドライブ106に挿入されるCD−ROM116には、指標単価作成装置100の制御プログラムが記憶されており、導入時に、CD−ROM116からハードディスク装置120にセットアップされてプログラム記憶エリア126に記憶される。また、FDドライブ107ではフレキシブルディスク117の読み取りや書き込みが可能となっている。尚、指標単価作成装置100に接続可能な外部記憶媒体はCD−ROM116やフレキシブルディスク117に限らず、携帯型メモリ、DVD、MO、メモリカード等であってもよい。
【0035】
また、図4に示すように、見積書作成装置300には、見積書作成装置300の制御を司るCPU310が設けられ、CPU310には各種のデータを一時的に記憶するRAM301と、BIOS等を記憶したROM302と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス303とが接続されている。I/Oインタフェイス303には、ハードディスク装置320が接続され、当該ハードディスク装置320には、部材データ記憶エリア321と、品目データ記憶エリア322と、複合品目データ記憶エリア323と、複合明細データ記憶エリア324と、見積書情報記憶エリア325と、プログラム記憶エリア326と、その他の情報記憶エリア327とが設けられている。
【0036】
尚、部材データ記憶エリア321には、設計図から作成された部材データ51が記憶される。また、品目データ記憶エリア322には、ダウンロードされた品目データ22が記憶され、複合品目データ記憶エリア323には、ダウンロードされた複合品目データ23が記憶され、複合明細データ記憶エリア324には、ダウンロードされた複合明細データ24が記憶される。また、見積書情報記憶エリア325には、見積書作成処理61で作成された見積書情報52が記憶されている。プログラム記憶エリア326にはCPU310で実行される見積書作成処理61を行うプログラムが記憶されており、その他の情報記憶エリア327には、見積書作成装置300で使用されるその他の情報が記憶されている。
【0037】
また、I/Oインタフェイス303には、ビデオコントローラ304と、キーコントローラ305と、CD−ROMドライブ306と、FDドライブ307と、マウス308、通信装置330とが接続され、ビデオコントローラ304にはディスプレイ314が接続され、キーコントローラ305にはキーボード315が接続され、通信装置330はインターネット5に接続している。尚、CD−ROMドライブ306に挿入されるCD−ROM316には、見積書作成装置300の制御プログラムが記憶されており、導入時に、CD−ROM316からハードディスク装置320にセットアップされてプログラム記憶エリア326に記憶される。また、FDドライブ307ではフレキシブルディスク317の読み取りや書き込みが可能となっている。また、見積書作成装置300にはプリンタ318が接続している。尚、見積書作成装置300に接続可能な外部記憶媒体はCD−ROM316やフレキシブルディスク317に限らず、携帯型メモリ、DVD、MO、メモリカード等であってもよい。
【0038】
次に、図5乃至図15を参照して、指標単価作成装置100における指標単価情報作成処理42について説明する。まず、図5乃至図9を参照して、単品収集単価情報211,複合品目収集単価情報212,品目データ22,複合品目データ23,複合明細データ24について説明し、次に図10乃至図15を参照して、指標単価情報作成処理42においてディスプレイ134に表示される画面について説明しながら、品目データ22,複合品目データ23,複合明細データ24の作成について説明する。
【0039】
尚、図5は、単品収集単価情報211の模式図であり、図6は、複合品目収集単価情報212の模式図であり、図7は、品目データ22の模式図であり、図8は、複合品目データ23の模式図であり、図9は、複合明細データ24の模式図である。また、図10は、品目登録画面501のイメージ図であり、図11は、品目参照画面502のイメージ図であり、図12は、複合品目登録画面503のイメージ図であり、図13は、複合品目参照画面504のイメージ図であり、図14は、複合明細登録画面505のイメージ図であり、図15は、複合明細参照画面506のイメージ図である。
【0040】
まず、図5を参照して単品収集単価情報211について説明する。この単品収集単価情報211は、ハードディスク装置120の収集単価情報記憶エリア121に記憶されており、部材自身の単価等が、部材の名称や規格と共に所定の地域(例えば、都道府県)毎に記憶されている。図5に示す例では、部材名「LANケーブル」で規格が「CAT−5」の単価が46円、「メタルモール」で規格が「A型 1.8m」の単価が428円、「メタルモール」で規格が「B型 1.8m」の単価が935円、「メタルモール」で規格が「C型 1.8m」の単価が1511円、「ワゴンモール」で規格が「2号 1m」の単価が450円、「ワゴンモール」で規格が「2号 2m」の単価が900円、「ワゴンモール」で規格が「3号 1m」の単価が890円、「ワゴンモール」で規格が「3号 2m」の単価が1780円、「設置調整費」の単価が22750円、「据付費」の単価が13200円、「配線工事費」で規格が「電工」の単価が13600円、「配線工事費」で規格が「普通作業員」の単価が13200円と登録されている。その他の部材について省略されている。尚、図示はしないが、部材、規格、単価の他に、地域を示す情報、歩掛の情報などが記憶されている。
【0041】
次に、図6を参照して複合品目収集単価情報212について説明する。この複合品目収集単価情報212は、ハードディスク装置120の収集単価情報記憶エリア121に記憶されており、部材に関する作業に伴い発生する工程や付随部材等である複合品目についての情報が所定の地域(例えば、都道府県)毎に記憶されている。図6に示す例では、部材名「LANケーブル」には品名「労務費」が複合品目として登録されており、その数量は0.4人日で1人日あたり13600円である。また、部材名「LANケーブル(メタルモール配線(A型))」には品名「メタルモール(A型)」、品名「労務費(電工)」が複合品目として登録されている。尚、部材名及び品名の()内はその規格を示している。品名「メタルモール(A型)」の数量は0.5本で1本あたり428円、品名「労務費(電工)」の数量は0.4人日で1人日あたり13600円である。また、部材名「LANケーブル(メタルモール配線(B型))」には品名「メタルモール(B型)」、品名「労務費(電工)」が複合品目として登録されており、品名「メタルモール(B型)」の数量は0.5本で1本あたり935円、品名「労務費(電工)」の数量は0.4人日で1人日あたり13600円である。また、部材名「LANケーブル(メタルモール配線(C型))」には品名「メタルモール(C型)」、品名「労務費(電工)」が複合品目として登録されており、品名「メタルモール(C型)」の数量は1本で1本あたり1511円、品名「労務費(電工)」の数量は0.4人日で1人日あたり13600円である。その他の部材については省略されている。尚、図示しないが、各複合品目については部材(規格)、品名(規格)、数量、単位、単価の他に、地域を示す情報、歩掛の情報などが記憶されている。
【0042】
尚、この単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212については、所定の形式(例えば、csvファイルフォーマット)のデータであり、部材メーカ2毎のファイルとなって、収集単価情報記憶エリア121に記憶されている。部材メーカ2から収集した情報が、紙に記載されたものであった場合には、キーボード115からデータを入力する。この際に、単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212と同様のデータフォーマット(データ項目の並び)とするとよい。また、部材メーカ2から提供されたデータが、単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212のデータフォーマットと異なる場合には、図示外の「データ読込画面」を開き、収集したデータのどの項目が、単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212のどの項目に該当するかを結び付ける処理を行い、収集したデータを所定のデータフォーマットに変更して使用する。尚本実施の形態では、部材メーカ2から提供された単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212は、1つの部材メーカ2について、その部材メーカ2が扱う全ての地域の情報を1ファイルに構成しているが、地域毎に別々のファイルとして複数のファイルで単品収集単価情報211及び複合品目収集単価情報212を提供してもよい。
【0043】
次に、図7乃至図9を参照して指標単価情報20について説明する。この指標単価情報20は、品目データ22、複合品目データ23、複合明細データ24で構成されている。ところで、部材等の価格は日本全国均一ではなく、地域により異なっている。そこで、これらのデータ22〜24は、所定の地域(例えば、都道府県)毎に作成される。
【0044】
まず、図7を参照して、品目データ22について説明する。この品目データ22は、ハードディスク装置120の品目データ記憶エリア122に記憶されており、この品目データ22には、全ての部材に関する情報が記憶されている。ここには、複合品目を有する部材も複合品目を有しない部材も記憶されている。そして、複合品目を有する部材には「複合品目コード」がセットされており、後述する複合品目データ23、複合明細データ24をその複合品目コードから参照して複合品目に関する情報を参照できるようになっている。図7に示すように、品目データには「科目コード」、「読み」、「品名」、「規格・寸法」、「複合品目コード」、「数量」、「単位」、「登録単価」等の情報が記憶されている。尚、「科目コード」とは部材を分類するためのコードである。また、「読み」とは部材を識別するためのコードであり、「品名」は部材の名称、「規格・寸法」は部材の規格や仕様、寸法といった部材の詳細である。また、「単位」は部材の量を表す際に使用する単位であり、「複合品目コード」は、複合品目データ23(図8参照)及び複合明細データ24(図9参照)のデータを参照する際に使用されるコードである。「数量」は当該部材を見積する際の基準となる量であり、「登録単価」は当該部材の1単位当たりの価格である。例えば、「メタルモール配線(A型 1.8m)」であれば、その単位は「本」であり、「登録単価」は1本428円で、見積の際には0.5本単位で見積りが行われる。
【0045】
図7に示す例では、科目コード「109」、読み「UPS001」、品名「UPS」、規格・寸法「750VA」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「1090001」で、1台あたりの登録単価が68200円である。また、科目コード「109」、読み「UPS002」、品名「UPS」、規格・寸法「1500VA」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「1090002」で、1台あたりの登録単価が115350円である。
【0046】
また、科目コード「304」、読み「LAN001」、品名「LANケーブル」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040001」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN002」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040002」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN003」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「メタルモール配線(B型)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040003」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN004」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「メタルモール配線(C型)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040004」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN005」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「ワゴンモール(1号 1m)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040005」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN006」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「ワゴンモール(1号 2m)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040006」で、1mあたりの登録単価が46円である。
【0047】
また、科目コード「304」、読み「LAN015」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「PF管(φ14)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040015」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「304」、読み「LAN016」、品名「LANケーブル」、規格・寸法「PF管(φ22)」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3040016」で、1mあたりの登録単価が46円である。また、科目コード「305」、読み「AC0001」、品名「電源ケーブル」、規格・寸法「AC125v」の部材は、複合品目を有しており、その複合品目コードは「3050001」で、1mあたりの登録単価が1200円である。また、科目コード「401」、読み「MO0001」、品名「メタルモール」、規格・寸法「A型 1.8m」の部材は、0.5本あたりの登録単価が428円である。また、科目コード「401」、読み「MO0002」、品名「メタルモール」、規格・寸法「B型 1.8m」の部材は、0.5本あたりの登録単価が935円である。また、科目コード「401」、読み「MO0003」、品名「メタルモール」、規格・寸法「C型 1.8m」の部材は、0.5本あたりの登録単価が1511円である。また、科目コード「401」、読み「MO0004」、品名「ワゴンモール」、規格・寸法「2号 1m」の部材は、1本あたりの登録単価が450円である。また、科目コード「401」、読み「MO0005」、品名「ワゴンモール」、規格・寸法「2号 2m」の部材は、0.5本あたりの登録単価が900円である。
【0048】
また、科目コード「701」、読み「WO1002」、品名「設置調整費」は、1人日あたりの登録単価が22750円である。また、科目コード「702」、読み「WO2001」、品名「据付費」は、1人日あたりの登録単価が13200円である。また、科目コード「703」、読み「WO3001」、品名「配線工事費」、規格・寸法「電工」は、1人日あたりの登録単価が13600円である。また、科目コード「703」、読み「WO3002」、品名「配線工事費」、規格・寸法「普通作業員」は、1人日あたりの登録単価が13200円である。
【0049】
次に、図8を参照して、複合品目データ23について説明する。この複合品目データ23には、ハードディスク装置120の複合品目データ記憶エリア123に記憶されており、複合品目を有する部材に関して「科目コード」、「複合品目コード」、「読み」、「複合品名」、「複合規格・寸法」等が記憶される。「科目コード」は部材を分類するためのコードであり、「複合品目コード」は複合品目を特定し、部材と結び付けるためのコードであり、「読み」はその複合品目を有する部材の「読み」であり、「複合品名」は複合品目の名称であり、「複合規格」は複合品目の詳細である。尚、この外に明細書作成時に部材のみを表示する部材か、複合品目も表示する部材か、一部の複合品目のみ表示する部材か等を示すコードである「複合種別」等も記憶されている。
【0050】
図8に示す例では、科目コード「304」の複合品目コード「3040001」の複合品目の読みは「LAN001」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「露出」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040002」の複合品目の読みは「LAN002」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「メタルモール配線(A型)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040003」の複合品目の読みは「LAN003」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「メタルモール配線(B型)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040004」の複合品目の読みは「LAN004」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「メタルモール配線(C型)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040005」の複合品目の読みは「LAN005」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「ワゴンモール(1号 1m)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040006」の複合品目の読みは「LAN006」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「ワゴンモール(1号 2m)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040007」の複合品目の読みは「LAN007」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「ワゴンモール(2号 1m)」であり、科目コード「304」の複合品目コード「3040008」の複合品目の読みは「LAN008」、複合品名は「配線工事費」、複合規格・寸法は「ワゴンモール(2号 2m)」である。その他の複合品目については省略されている。
【0051】
次に、図9を参照して、複合明細データ24について説明する。この複合明細データは、ハードディスク装置120の複合明細データ記憶エリア124に記憶されており、複合品目とされる付随部材や工程についての明細データが記憶されている。ここには、図9に示すように、「複合品目コード」、「複合品名」、「複合規格・寸法」、「品目コード」、「科目コード」、「品名」、「規格・寸法」、「数量」、「単位」、「単価」等が記憶されている。この「複合品目コード」、「複合品名」、「複合規格・寸法」は、複合品目データ23に登録されているものと同様であり、「複合品目コード」により品目データ22の部材と結び付けいている。そして、「品目コード」、「科目コード」、「品名」、「規格・寸法」、「数量」、「単価」等にはそれぞれには、複合品目となる付随部材や工程の品目コード、科目コード、品名、規格・寸法、数量、単価等がセットされる。尚、「単位」は部材の量を表す際に使用する単位であり、「数量」は複合明細の部材を使用する部材の単位数量(品目データ22の「数量」に記憶されている数量)当たりに使用される数量であり、「登録単価」は当該複合品目の1単位量当たりの価格である。例えば、「LANケーブル(メタルモール配線A型)」であれば、その「数量」は「1」、「単位」は「m」であり(図6参照)、「LANケーブル(メタルモール配線A型)」を1m使用する場合には、この付随部材である「メタルモール配線(A型 1.8m)」は0.5本とされ、工程である「配線工事費(電工)」は0.1人日必要となる。また、「メタルモール配線(A型 1.8m)」は1本で428円、「配線工事費(電工)」は1人日で13600円である。尚、ここに登録されている付随部材や工程について、複合品目としてではなく単独の部材として用いられる場合もあるため、品目データにも同様の付随部材や工程の情報が登録されている。
【0052】
図9に示す例では、複合品目コード「3040001」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「露出」の品目コードは「7030001」、科目コードは「703」、品名は「配線工事費」、規格・寸法は「電工」で、数量は「0.4」であり、1人日あたり13600円である。また、複合品目コード「3040002」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の品目コードは「4010001」、科目コードは「401」、品名は「メタルモール」、規格・寸法は「A型 1.8m」で、数量は「0.5」であり、1本あたり428円である。また、複合品目コード「3040002」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の品目コードは「7030001」、科目コードは「703」、品名は「配線工事費」、規格・寸法は「電工」で、数量は「0.1」であり、1人日あたり13600円である。また、複合品目コード「3040003」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(B型)」の品目コードは「4010002」、科目コードは「401」、品名は「メタルモール」、規格・寸法は「B型 1.8m」で、数量は「0.5」であり、1本あたり935円である。
【0053】
また、複合品目コード「3040003」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(B型)」の品目コードは「7030001」、科目コードは「703」、品名は「配線工事費」、規格・寸法は「電工」で、数量は「0.1」であり、1人日あたり13600円である。また、複合品目コード「3040004」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(C型)」の品目コードは「4010003」、科目コードは「401」、品名は「メタルモール」、規格・寸法は「C型 1.8m」で、数量は「0.5」であり、1本あたり1511円である。また、複合品目コード「3040004」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「メタルモール配線(C型)」の品目コードは「7030001」、科目コードは「703」、品名は「配線工事費」、規格・寸法は「電工」で、数量は「0.1」であり、1人日あたり13600円である。また、複合品目コード「3040005」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「ワゴンモール(1号 1m)」の品目コードは「4010004」、科目コードは「401」、品名は「ワゴンモール」、規格・寸法は「2号 1m」で、数量は「1」であり、1本あたり450円である。また、複合品目コード「3040005」、複合品名「配線工事費」、複合規格・寸法「ワゴンモール(1号 1m)」の品目コードは「7030001」、科目コードは「703」、品名は「配線工事費」、規格・寸法は「電工」で、数量は「0.4」であり、1人日あたり13600円である。その他の複合品目についての情報は省略されている。
【0054】
次に、図10及び図11を参照して、品目登録画面501を使用した品目の登録について説明する。品目登録画面501は、品目データ22に品目を登録する際に利用する画面である。品目参照画面502は、品目登録画面501において品目を登録する際に参照する画面である。ここには、部材メーカ2から収集された収集単価情報から得られる種々の情報が表示されるので、登録者は、ここに表示されている内容を参考にして、品目の登録内容を決定し、品目登録画面501において入力することができる。尚、品目登録画面501は、メイン画面(図示外)において「品目登録メニュー」を選択することにより表示される。
【0055】
図10に示すように、品目登録画面501には、画面左上に科目選択ボックス511が設けられている。ここで、登録したい部材の科目を選択すると、画面中央のデータシート部514に登録済みの部材のデータが表示される。尚、科目選択ボックス511の右側には図示外の科目登録画面により登録済みの科目内容が表示される。図10に示す例では、科目「304」の「LANケーブル」のデータが表示されている。そして、その下には科目選択ボックス511で指定されている科目の品目データが表示されるデータシート部514が設けられている。そして、データシート部514の右下には、参照ボタン515、登録ボタン516、削除ボタン517が設けられており、データシート部514の左下には戻るボタン518及び複合品目ボタン519が設けられている。
【0056】
データシート部514に表示されているデータを変更する際には、データシート部514において、変更したい項目にマウスポインタを移動させるか、キーボード115の操作によりカーソルを移動させて、変更する行を指定し、キーボード115又はマウス108により入力を行う。また、新しい品目を追加する際には、最後の行の下の空行を選択し、各項目を入力する。また、データを削除する際には、削除したいデータのいずれかの項目を選択して行を選択し、データシート部514の下部にある削除ボタン517を選択することにより、データシート部514からその品目のデータが削除される。そして、登録ボタン516を選択すると、データシート部514に表示されている内容が品目データ記憶エリア122に記憶される。
【0057】
また、参照ボタン515を選択すると、図11に示す品目参照画面502が表示される。この品目参照画面502の上部には、どの品目のデータを表示しているかを示すために、「科目」、「品名」、「規格・寸法」が表示されている。図11に示す例では、科目「304 LANケーブル」、品名「LANケーブル(LAN002)」、規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の情報が表示されている。そして、その下には参照データシート部524が設けられており、ここに、現在使用されている品目データ22の情報(前回情報)及び、部材メーカ2から収集された収集単価情報21のデータが表示されている。登録者は、この参照データシート部524を参照しながら品目登録画面501のデータシート部514に入力することができる。これにより、現在使用しているデータと同様のデータ使用する場合には、入力の手間が省けると共に、入力間違いを防ぐことができる。尚、当初の登録など、過去のデータが存在しない場合には、前回情報は表示されない。
【0058】
また、参照データシート部524の下に設けられている「前回情報をコピー」ボタン526を選択すると、前回情報がデータシート部514の選択行にコピーされる。また、参照データシート部524において1つのデータを選択し、「チェックデータをコピー」ボタン525を選択すると、選択されてチェックマークが行頭に付いている行のデータがデータシート部514の選択行にコピーされる。これにより、妥当なデータを収集単価情報21から選択することができる。また、一部を変更するだけでよいようなデータを選択して、その箇所だけ変更するというような利用もできる。これにより、入力の手間が省けるとともに、入力間違いも防ぐことができる。
【0059】
また、参照データシート部524の下には、単価代表値527が表示されている。これは、収集単価情報21における単価の代表値を表示するものである。単価代表値527の右側には、「平均」、「メディアン」、「モード」、「ミッドレンジ」のラジオボタン群528が設けられており、そこで選択されている手法による代表値が単価代表値527に表示される。尚、「平均」とは、全ての単価の合計をデータの数で割った値であり、「メディアン」とは、単価を値の小さいものから順に並べ変えた際の中央のデータ(例えば、n個のデータがあれば、n分の2番目のデータ)の値である。また、「モード」とは、最も多くのデータがとっている値であり、「ミッドレンジ」とは、単価の最小値と最大値との範囲の中間の値(例えば、最小値40、最大値60であればミッドレンジは50)である。さらに、単価代表値527の下には単価の分布グラフ図529が表示されている。登録者は、これらの情報を参照して、品目登録画面501に入力することができる。統計的な情報を見ることができるので、どの単価が妥当であるかの判断に大変に役立つ。
【0060】
尚、これらの代表値を算出する際には、収集単価情報記憶エリア121に記憶されている各社の収集単価情報21の単品収集単価情報211について、「品名」欄に入力されている文字列と同じデータの価格が読み出され、読み出された値に基づいて各代表値が算出される。尚、読み出された際に所定条件に該当しない値については、代表値の計算に反映されないように読み捨てられる。例えば、この所定条件は、過去の値の+−10%の範囲としてもよい。また、全ての値を読み込んだ後に、その最大値及び最小値の範囲の上下10%を削除するというように実際のデータから割り出すようにしてもよい。また、品目参照画面502において、基準範囲を入力できるようにし、その範囲外の値を削除するようにしてもよい。また、予め別画面で基準範囲を設定できるようにしてもよい。
【0061】
尚、品目参照画面502の下部にある閉じるボタン530が選択されると、この画面は閉じられる。また、品目登録画面501(図10参照)の戻るボタン518を選択すると、品目登録画面501は閉じられ、メイン画面へ戻る。また、複合品目ボタン519を選択すると、複合品目登録画面503(図12参照)が表示され、複合品目の登録を行うことができる。
【0062】
次に、図12及び図13を参照して、複合品目登録画面503を使用した複合品目の登録について説明する。複合品目登録画面503は、複合品目データ23に複合品目を登録する際に利用する画面である。複合品目参照画面504は、複合品目登録画面503において複合品目を登録する際に参照する画面である。ここには、部材メーカ2から収集された収集単価情報21から得られる複合品目に関する種々の情報が表示されるので、登録者はここに表示されている内容を参照して、複合品目の登録内容を決定し、複合品目登録画面503において入力することができる。
【0063】
図12に示すように、複合品目登録画面503には、画面左上に科目選択ボックス531が設けられている。ここで登録したい複合品目の科目を選択すると、画面中央のデータシート部534に登録済みの複合品目のデータが表示される。尚、品目登録画面501の複合品目ボタン519の選択により画面を開いた場合には、品目登録画面501で選択されていた科目と同じ科目が選択されている。メインメニューから開いた場合には何も選択されないので、科目選択ボックス531で科目を選択する。そして、データシート部534の右下には、参照ボタン535、登録ボタン536、削除ボタン537が設けられており、データシート部534の左下には戻るボタン538及び複合明細ボタン539が設けられている。
【0064】
また、データシート部534に表示されているデータを変更する際にも、品目登録画面501と同様にデータシート部534において変更したい行を選択する。また、新しい複合品目データを追加する際には、データシート部534の最後の行の下の空行を選択し、項目を入力する。また、データを削除する際には、削除したいデータの行を選択し、削除ボタン537を選択すれば、データシート部534から削除される。そして、登録ボタン536を選択すれば、データシート部534の内容が複合品目データ記憶エリア123へ記憶される。
【0065】
また、参照ボタン535を選択すると、図13に示す複合品目参照画面504が表示される。この複合品目参照画面504の上部には、どの品目のデータを表示しているかを示すために、「科目」、「品名」、「規格・寸法」が表示されている。図13に示す例では、科目「304 LANケーブル」、品名「LANケーブル(LAN002)」、規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の情報が表示されている。そして、その下には参照データシート部544が設けられており、ここに現在使用されている複合品目データ23の情報(前回情報)及び、部材メーカ2から収集された収集単価情報21のデータが表示されている。登録者は、この参照データシート部544を参照しながら複合品目登録画面503のデータシート部534に入力することができる。これにより、現在使用しているデータと同様のデータ使用する場合には、入力の手間が省けると共に、入力間違いを防ぐことができる。尚、当初の登録など、過去のデータが存在しない場合には、前回情報は表示されない。
【0066】
また、参照データシート部544の下に設けられている「前回情報をコピー」ボタン546を選択すると、前回情報がデータシート部534の選択行にコピーされる。また、参照データシート部544において1つのデータを選択し、「チェックデータをコピー」ボタン545を選択すると、選択されてチェックマークが行頭に付いている行のデータがデータシート部534の選択行にコピーされる。これにより、妥当なデータを収集単価情報21から選択することができる。また、一部を変更するだけでよいようなデータを選択して、その箇所だけ変更するというような利用もできる。これにより、入力の手間が省けるとともに、入力間違いも防ぐことができる。
【0067】
また、参照データシート部544の下には、複合品目情報欄547が設けられており、当該部材について、収集単価情報21においてどのような複合品目を有するとしているデータが存在するかの情報が表示されている。図13に示す例では、品名「LANケーブル」、規格・寸法「メタルモール配線(A型)」という部材については、複合品目を有していないデータが2%、複合品目があり、その複合品目が「メタルモール」と「配線工事費」であるものが80%、複合品目が「メタルモール」と「配線工事費」と「エンドキャップ」であるものが18%であるとされている。登録者はこの情報を参考にして、この部材に複合品目が必要か否か、複合品目が必要であればどの部材や工程を複合品目とするかの決定の参考にすることができる。
【0068】
尚、複合品目参照画面504の下部にある閉じるボタン548が選択されると、この画面は閉じられる。また、複合品目登録画面503のデータシート部534の左にある戻るボタン538を選択すると、複合品目登録画面503は閉じられ、メニュー画面へ戻る。また、複合明細ボタン539を選択すると、複合明細登録画面505(図14参照)が表示され、複合明細を登録することができる。
【0069】
次に、図14及び図15を参照して複合明細登録画面505を使用した複合品目の明細の登録について説明する。複合明細登録画面505は、複合明細データ24に複合品目の明細を登録する際に利用する画面である。複合明細参照画面506は、複合明細登録画面505において複合明細を登録する際に参照する画面である。ここには、部材メーカ2から収集された収集単価情報21から得られる複合明細に関する種々の情報が表示されるので、登録者はここに表示されている内容を参照して、複合明細の登録内容を決定し、複合明細登録画面505において入力することができる。
【0070】
図14に示すように、複合明細登録画面505には、画面左上に科目選択ボックス551及び複合品目コード選択ボックス552とが設けられている。ここで登録したい複合明細の科目及び複合品目を指定することができる。尚、指定された複合品目の品目名、規格・寸法等がその右側の複合品目内容欄553に表示される。尚、複合品目登録画面503の複合明細ボタン539の選択により画面を開いた場合には、複合品目登録画面503で選択されていた科目及び複合品目が選択されている。メインメニューから開いた場合には何も選択されない。そして、その下には科目選択ボックス551及び複合品目コード選択ボックス552とで指定されている科目の複合品目のデータが表示されるデータシート部554が設けられている。そして、データシート部554の右下には、参照ボタン555、登録ボタン556、削除ボタン557が設けられており、データシート部554の左下には戻るボタン558が設けられている。
【0071】
また、データシート部554に表示されているデータを変更する際にも、品目登録画面501や複合品目登録画面503と同様にデータシート部554において変更したい行を選択する。また、新しい複合品目データを追加する際には、データシート部554の最後の行の下の空行を選択し、項目を入力する。また、データを削除する際には、削除したいデータの行を選択し、削除ボタン557を選択すれば、データシート部554からその明細が削除される。そして、登録ボタン556を選択すれば、データシート部554の内容が複合明細データ記憶エリア124に記憶される。
【0072】
また、参照ボタン555を選択すると、図15に示す複合明細参照画面506が表示される。この複合明細参照画面506の上部には、どの品目の複合明細のデータを表示しているかを示すために、「科目」、「品名」、「規格・寸法」が表示されている。図15に示す例では、科目「304 LANケーブル」、品名「LANケーブル(LAN002)」、規格・寸法「メタルモール配線(A型)」の情報が表示されている。そして、その下には、参照データシート部564が設けられており、ここに現在使用されている複合明細データ24の情報(前回情報)及び、部材メーカ2から収集された収集単価情報21のデータが表示されている。登録者は、この参照データシート部564を参照しながら複合明細登録画面505のデータシート部554に入力することができる。これにより、現在使用しているデータと同様のデータ使用する場合には、入力の手間が省けると共に、入力間違いを防ぐことができる。尚、当初の登録など、過去のデータが存在しない場合には、前回情報は表示されない。
【0073】
また、参照データシート部564の下に設けられている「前回情報をコピー」ボタン566を選択すると、前回情報がデータシート部554の選択行にコピーされる。また、参照データシート部564において1つのデータを選択し、「チェックデータをコピー」ボタン565を選択すると、選択されてチェックマークが行頭に付いている行のデータがデータシート部554の選択行にコピーされる。これにより、妥当なデータを収集単価情報21から選択することができる。また、一部を変更するだけでよいようなデータを選択して、その箇所だけ変更するというような利用もできる。これにより、入力の手間が省けるとともに、入力間違いも防ぐことができる。
【0074】
また、参照データシート部564の下には、単価参照欄が設けられており、品目選択ボックス562により、代表値を表示する品目が選択できるようになっている。そして、品目選択ボックス562の下には単価代表値567が表示されている。この単価代表値567は、品目参照画面502の単価代表値527と同様に、ラジオボタン群568により「平均」、「メディアン」、「モード」、「ミッドレンジ」からどの値を表示するかを選択できるようになっている。また、品目選択ボックス562により選択された品目の単価の分布グラフ図569もその下に表示されている。よって、登録者は、これらの情報を参照して複合明細登録画面505のデータシート部554に入力することができるので、複合明細の単価においても、統計的な情報をどの単価が妥当であるかの判断の参考にすることができる。
【0075】
尚、これらの代表値を算出する際には、品目参照画面502の際と同様に、収集単価情報記憶エリア121に記憶されている各社の収集単価情報21の単品収集単価情報211について、「品名」欄に入力されている文字列と同じデータの価格が読み出され、読み出された値に基づいて各代表値が算出される。尚、読み出された際に所定条件に該当しない値については、代表値の計算に反映されないように読み捨てられる。
【0076】
尚、複合明細参照画面506の下部にある閉じるボタン561が選択されると、この画面は閉じられる。また、複合明細登録画面505(図14参照)の戻るボタン558を選択すると、複合明細登録画面505は閉じられ、複合品目登録画面503へ戻る。
【0077】
このようにして、部材メーカ2から収集単価情報21を収集することにより、指標単価情報20を作成することができる。例えば3ヶ月や半年毎に部材メーカ2から収集単価情報21を収集するようにすれば、価格変動の激しい部材についての指標単価を妥当な価格で設定することができる。そして、登録された指標単価情報20はデータベース101に記憶されて、Webサーバ102を介してインターネット5を介して提供される(「出力手段」に相当)。これにより、ユーザである会員3は、見積書作成装置300においてインターネット5を通じて最新の指標単価情報20を入手することができる。
【0078】
尚、本実施の形態では、指標単価作成装置100が「第1の装置」に該当し、指標単価作成装置100のハードディスク装置120の収集単価情報記憶エリア121が「収集単価情報記憶手段」に相当し、品目データ記憶エリア122,複合品目データ記憶エリア123,複合明細データ記憶エリア124が「指標単価情報記憶手段」に相当する。また、複合品目登録画面503,複合明細登録画面505が「採用情報指定手段」に該当し、品目登録画面501,複合明細登録画面505が「指標単価入力手段」に該当し、品目参照画面502,複合明細参照画面506が「代表値表示手段」に該当する。そして、品目登録画面501,複合品目登録画面503,複合明細登録画面505を表示させ、これらの画面の入力に対する処理を行うCPU110が「指標単価情報作成手段」に相当し、品目参照画面502,複合明細参照画面506に表示される代表値を算出するCPU110が「代表値算出手段」に相当し、代表値を算出する際に所定条件に該当しない値を読み捨てる処理を行うCPU110が「除外手段」に相当する。
【0079】
次に、図16乃至図35を参照して、見積書作成装置300における見積書作成処理61について説明する。
【0080】
図16は、見積書作成処理61における画面の推移図である。そして、図17は、部材データ51の模式図であり、図18は、外部読込処理後の見積書情報521の模式図であり、図19は、複合品目入力後の見積書情報522の模式図であり、図20は、計算処理後の見積書情報523の模式図であり、図21は、印刷された内訳明細書59のイメージ図である。そして、図22は、見積一覧画面601のイメージ図であり、図23は、概要入力画面602のイメージ図であり、図24は、内訳入力画面603のイメージ図であり、図25は、フィールド選択画面605のイメージ図であり、図26は、明細入力画面606のイメージ図であり、図27は、複合品目入力画面607のイメージ図であり、図28は、印刷メニュー画面608のイメージ図である。そして、図29は、見積書作成処理のフローチャートであり、図30は、概要処理のフローチャートであり、図31は、内訳処理のフローチャートであり、図32は、外部明細読込処理のフローチャートであり、図33は、明細処理のフローチャートであり、図34は、複合品目処理のフローチャートであり、図35は、印刷処理のフローチャートである。
【0081】
まず、図16を参照して、明細書作成処理の画面推移について説明する。まず、見積書作成プログラムを起動させると、見積一覧画面601(図22参照)が表示される。この見積一覧画面601には、既に作成されて記憶されている見積書の一覧が表示される。そこで、「新規」の指示を行うと、概要入力画面602(図23参照)が表示される。この概要入力画面602では、見積書を作成する設計図がどういった工事の図面であるかに関する種々の情報を入力する。ここで「内訳」の指示を行うと、内訳入力画面603(図24参照)が表示される。この内訳入力画面603では、概要入力画面602で入力された工事の中のどの設計図であるかの情報が登録される。
【0082】
そして、ここで「外部読込」の指示を行うと、外部明細読込画面604が表示され、読み込みたい部材データ51のファイル指定を行うことができる。そして、部材データ51のファイル指定がなされたら、フィールド選択画面605(図25参照)が表示され、指定された部材データ51のデータ項目と、見積書情報52のデータ項目との結び付けを行うことができる。そして、その結び付けにしたがって部材データ51が読み込まれる。そして、この内訳入力画面603で「明細」の指示を行うと、読み込まれた部材データ51から生成された見積書情報52の表示された明細入力画面606(図26参照)が表示される。
【0083】
この明細入力画面606で「複合品目入力」の指示を行うと、複合品目入力画面607(図27参照)が表示される。この複合品目入力画面607において、「複合品目読込」の指示を行うと、明細入力画面606で選択されていた部材の複合品目が読み込まれて、複合品目入力画面607に表示される。そして、明細入力画面606へ戻ると、見積書情報に複合品目のデータが追加されて表示される。そして、明細入力画面606から概要入力画面602へ戻り、「計算」の指示が行われると、見積書情報52のデータについて費用算出の計算が行われる。そして、「印刷」の指示が行われると、印刷メニュー画面608(図28参照)が表示され、「出力」の指示が行われると、見積書情報52が所定のファイルフォーマットのデータとして出力され、「印刷」の指示が行われると、帳票に印刷される。
【0084】
次に、図17乃至図20を参照して、見積書作成処理において使用されるデータについて説明し、次いで、図21を参照して見積書の1形式である内訳明細書59について説明する。そして、図22乃至図28を参照して見積書作成処理において表示される画面について説明し、最後に図29乃至図35のフローチャートを参照して、見積書作成処理の動作について説明する。
【0085】
まず、図17を参照して部材データ51について説明する。この部材データ51は、ハードディスク装置320の部材データ記憶エリア321に記憶されている。設計図作成ソフトにおいて設計図を作成する際に付随して作成されるデータであり、設計図面の工事を実際に施工する際に必要な部材の情報が記録されている。図17に示すように、「管理番号」、「自治体名」、「事業名」、「工事区名」、「レイヤID」、「レイヤ名」、「シンボルID」、「シンボル名」、「備考」、「単位」、「数量」等が記憶されている。尚、シンボルが部材を示している。
【0086】
図17に示す例では、○○県△△市の地域イントラネット基盤施設整備事業における××町公民館の設計図であり、管理番号「1」の部材は、レイヤID「L0003」、レイヤ名「構内伝送路」、シンボルID「LAN001」、シンボル名「LANケーブル」、備考「露出配線」の部材が24mであるとしており、管理番号「2」の部材は、レイヤID「L0003」、レイヤ名「構内伝送路」、シンボルID「LAN002」、シンボル名「LANケーブル」、備考「メタルモール」の部材が2mであるとしており、管理番号「3」の部材は、レイヤID「L0003」、レイヤ名「構内伝送路」、シンボルID「LAN003」、シンボル名「LANケーブル」、備考「ワゴンモール」の部材が5mであるとしており、管理番号「4」の部材は、レイヤID「L0003」、レイヤ名「構内伝送路」、シンボルID「LAN004」、シンボル名「LANケーブル」、備考「PF管」の部材が34mであるとしている。
【0087】
そして、管理番号「5」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「CV00001」、シンボル名「CVケーブル」の部材が14mであるとしており、管理番号「6」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「LC00002」、シンボル名「光ケーブル SM」の部材が159mであるとしており、管理番号「7」の部材は、レイヤID「L0003」、レイヤ名「構内伝送路」、シンボルID「SW00001」、シンボル名「L2Switch」の部材が1個であるとしており、管理番号「8」の部材は、レイヤID「L0005」、レイヤ名「送受信装置」、シンボルID「KI00009」、シンボル名「C型KIOSK端末」の部材が1個であるとしている。
【0088】
そして、管理番号「9」の部材は、レイヤID「L0005」、レイヤ名「送受信装置」、シンボルID「PC00005」、シンボル名「端末」の部材が1個であるとしており、管理番号「10」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「LB00002」、シンボル名「成端箱」の部材が1個であるとしており、管理番号「11」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「MD00010」、シンボル名「メディアコンバータ」の部材が1個であるとしており、管理番号「12」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「OT00001」、シンボル名「壁貫通」の部材が1個であるとしており、管理番号「13」の部材は、レイヤID「L0006」、レイヤ名「伝送施設」、シンボルID「OT00003」、シンボル名「OAタップ」の部材が2個であるとしている。
【0089】
次に、図18乃至図20を参照して見積書情報52について説明する。この見積書情報521〜523は、ハードディスク装置320の見積書情報記憶エリア325に記憶されている。また、通常ある工事について、その工事が行われる場所や施設により複数の設計図が作成される。見積書情報52は1つの設計図に付き1つの見積書情報が作成されることになるので、1つの工事について複数の見積書情報が存在することとなる。尚、本実施の形態では、1つの工事についてその「内訳」という形で複数の見積書情報が登録される。
【0090】
図18に示す見積書情報521は、図17に示した部材データ51から生成された見積書情報である。「品目コード」には「シンボルID」がセットされ、「品名」には「シンボル名」がセットされ、「単位」には「単位」がセットされ、「数量」には「数量」がセットされ、「備考」には「備考」がセットされている。尚、見積書情報521には、今後の処理で利用する項目として「規格・寸法」、「単位数量」、「単価」、「費用」等が設けられている。
【0091】
図18に示す例では、番号「1」の部材は、品目コードに「LAN001」、品名に「LANケーブル」、備考に「露出配線」、数量に「24」、単位に「m」がセットされ、番号「2」の部材は、品目コードに「LAN002」、品名に「LANケーブル」、備考に「メタルモール」、数量に「2」mがセットされ、番号「3」の部材は、品目コードに「LAN003」、品名に「LANケーブル」、備考に「ワゴンモール」、数量に「5」mがセットされ、番号「4」の部材は、品目コードに「LAN004」、品名に「LANケーブル」、備考に「PF管」、数量に「34」mがセットされ、番号「5」の部材は、品目コードに「CV00001」、品名に「CVケーブル」、数量に「14」mがセットされ、番号「6」の部材は、品目コードに「LC00002」、品名に「光ケーブル SM」、数量に「159」mがセットされている。
【0092】
そして、番号「7」の部材は、品目コードに「SW00001」、品名に「L2Switch」、数量に「1」個がセットされ、番号「8」の部材は、品目コードに「KI00009」、品名に「C型KIOSK端末」、数量に「1」個がセットされ、番号「9」の部材は、品目コードに「PC00005」、品名に「端末」、数量に「1」個がセットされ、番号「10」の部材は、品目コードに「LB00002」、品名に「成端箱」、数量に「1」個がセットされ、番号「11」の部材は、品目コードに「MD00010」、品名に「メディアコンバータ」、数量に「1」個がセットされ、番号「12」の部材は、品目コードに「OT00001」、品名に「壁貫通」、数量に「1」個がセットされ、番号「13」の部材は、品目コードに「OT00003」、品名に「OAタップ」、数量に「2」個がセットされている。
【0093】
そして、この見積書情報521に対して「複合品目入力」が行われると、複合品目のデータが追加される。図19に示す例では、番号「1」のデータには、番号「1−1」の複合明細データが追加されている。さらに、番号「1」のデータには、単価「46」がセットされており、番号「1−1」のデータには、品目コードに「7030001」、品名に「配線工事費」、規格・寸法に「電工」、数量に「0.4」、単位に「人日」、単価「13600」がセットされている。番号「2」のデータには、番号「2−1」、番号「2−2」の複合明細データが追加されている。さらに、番号「2」のデータには、単価「46」がセットされており、番号「2−1」のデータには、品目コードに「4010001」、品名に「メタルモール」、規格・寸法に「A型 1.8m」、数量に「2」、単位数量に「0.5」、単位に「本」、単価「428」がセットされ、番号「2−2」のデータには、品目コードに「7030001」、品名に「配線工事費」、規格・寸法に「電工」、数量に「0.1」、単位に「人日」、単価「13600」がセットされている。
【0094】
そして、番号「3」のデータには、番号「3−1」、番号「3−2」の複合明細データが追加されている。さらに、番号「3」のデータには、単価「46」がセットされており、番号「3−1」のデータには、品目コードに「4010004」、品名に「ワゴンモール」、規格・寸法に「2号 1m」、数量に「5」、単位数量に「1」、単位に「本」、単価「450」がセットされ、番号「3−2」のデータには、品目コードに「7030001」、品名に「配線工事費」、規格・寸法に「電工」、数量に「0.4」、単位に「人日」、単価「13600」がセットされている。他の部材のデータについては省略されている。
【0095】
そして、この見積書情報522に対して「計算」の指示が行われると、費用欄に算出された費用がセットされる。図20に示す例では、番号「1」の費用が1104円、番号「1−1」の費用が5440円、番号「2」の費用が92円、番号「2−1」の費用が428円、番号「2−2」の費用が1360円、番号「3」の費用が230円、番号「3−1」の費用が2250円、番号「3−2」の費用が5440円となっており、他のデータについては省略されている。
【0096】
次に、図21を参照して、印刷された内訳明細書59について説明する。見積書には、その出力形式の違いによりいくつかの種類が存在する。この内訳明細書59はその内の1つの例であり、図21に示す例は、××町公民館での工事の内訳明細書59であり、部材データ51の施設・設備費項目毎に小計が算出され、最後に合計が表示されている。また、各部材については部材の価格と複合品目の価格とが別々に記載されている。尚、最終的に出力される見積書54の表示形式や見積書データ53のデータ形式は、見積書54又は見積書データ53を提出する先に指定されている形式を用いればよく、図21に示す例に限らない。各部材についての価格は、図21の例のように、部材の価格と複合品目の価格とを別々に記載するのみでもよいが、合計額も記載するようにしたり、合計額のみを記載するようにしたりしてもよい。
【0097】
このように、ある部材の費用として部材自体の価格だけでなく、部材に付随して発生する複合品目の価格もあわせて費用(複合単価)が算出されている。例えば、図21に示す例では、「端末」について、部材である端末自体の価格(図21の例では142,800円)だけでなく、複合品目である「設置調整費」の価格(図21の例では11,375円)をも費用として参入されている。
【0098】
次に、図22乃至図28を参照して見積書作成処理において表示される画面について説明する。まず、図22を参照して見積一覧画面601について説明する。見積一覧画面601には、データシート部614が設けられており、既に作成されている見積書情報52のリストが表示される。そして、データシート部614の下には、新規ボタン611、編集ボタン612、削除ボタン613、終了ボタン618が設けられている。ここで、データシート部614に表示されている見積書情報52を選択し、編集ボタン612を選択すると、明細入力画面606(図26参照)が表示されてその見積書情報52を編集することができる。また、編集ボタン612の左にある新規ボタン611を選択すると、新しい見積書情報52を作成するための概要入力画面602(図23参照)が表示される。また、削除ボタン613を選択すると、データシート部614で選択されている見積書情報52が削除される。また、終了ボタン618を選択すると、見積書作成処理は終了する。
【0099】
次に、図23を参照して概要入力画面602について説明する。図23に示すように、概要入力画面602の入力欄629には、見積書の基本情報となる入力項目が種々設けられている。例えば、「見積番号」、「表題」、「件名」、「摘要」、「備考」、「作成日付」、「更新日付」である。そして、入力欄629の下には、計算ボタン626、表示欄627、データ種類欄620、マスタ更新ボタン628が設けられており、その下に戻るボタン621、内訳ボタン622、明細ボタン623、表示ボタン624、印刷ボタン625が設けられている。内訳ボタン622を選択すると内訳入力画面603(図24参照)が表示され、明細ボタン623を選択すると明細入力画面606(図26参照)が表示され、表示ボタン624を選択すると印刷プレビュー画面(図示外)が表示され、印刷ボタン625を選択すると印刷メニュー画面608(図28参照)が表示される。また、指標単価情報20では、所定の地域(本実施の形態では、都道府県)毎にデータが記憶されている。そこで、データ種類欄620により使用する地域を選択することができる。そして、マスタ更新ボタン628が選択されると、データ種類欄620で選択されているデータが使用データとして指定される。図23に示す例では、東京都が選択されているので、マスタ更新ボタン628が選択されると、東京都の指標単価情報20のデータが使用されることになる。
【0100】
また、計算ボタン626を選択すると見積書情報記憶エリア325に記憶されている見積書情報52において費用の計算が行われる。そして、表示欄627は見積書情報52における費用の計算が「未計算」か「計算済み」かを示しており、計算ボタン626の選択により計算が行われると、見積書情報記憶エリア325に記憶されている見積書情報52の費用欄等に計算結果が書き込まれ(見積書情報523)、表示欄627の表示が「未計算」から「計算済み」となる。また、戻るボタン621が選択されると、見積一覧画面601へ戻る。
【0101】
次に、図24を参照して内訳入力画面603について説明する。内訳入力画面603では、概要入力画面602に表示されていた工事の各設計図についての見積書情報のリストがデータシート部634に表示される。そして、データシート部634の下には、戻るボタン631、明細ボタン632、外部明細読込ボタン633が設けられている。そこで、外部明細読込ボタン633が選択されると、部材データ51を外部からファイルを指定して読み込むことができる。そして、外部明細読込画面(図示外)が表示されるので、読み込むファイルの指定を行う。外部明細読込画面においてファイルが指定され、確定ボタン(図示外)が選択されると、指定されたファイルのどの項目を、見積書情報52のどの項目に読み込むのかを指定するためのフィールド選択画面605(図25参照)が表示される。
【0102】
図25に示すように、フィールド選択画面605の左側には入力側項目欄652、右側には見積書情報側項目欄653が設けられており、その間に設定ボタン654、解除ボタン655、全解除ボタン657が設けられている。また、入力側項目欄652の上部には入力元ファイル欄651が表示されており、見積書情報側項目欄653の下には確定ボタン656が表示されている。入力側項目欄652の1つの項目と、見積書情報側項目欄653の1つの項目とを選択し、設定ボタン654を選択すると、入力側項目欄652の項目が見積書情報側項目欄653の項目の右側欄に表示され、入力側項目欄652からは消去される。また、見積書情報側項目欄653において、入力側項目欄652から結び付けられた項目を選択し、解除ボタン655を選択すると、その項目の結び付けは解除されて、見積書情報側項目欄653から消去されて、入力側項目欄652に表示される。また、全解除ボタン657を選択すると見積書情報側項目欄653において結び付けられている全ての項目の結び付けは解除されて、見積書情報側項目欄653から消去されて、入力側項目欄652に表示される。例えば、入力側項目欄652において「シンボル名称」を選択し、見積書情報側項目欄653において「品名」を選択して設定ボタン654を選択すると、図25に示すように、「品名」の右欄に「シンボル名称」が表示される。
【0103】
そして、確定ボタン656を選択することにより、部材データ51と見積書情報52との各項目の繋がりが決定され、部材データ51の内容が反映された見積書情報521(図18参照)が生成される。そして、生成された見積書情報521が内訳入力画面603のデータシート部634へ表示される。そして、内訳入力画面603(図24参照)において明細ボタン632が選択されると、データシート部634にて選択されている内訳の明細入力画面606(図26参照)が表示される。
【0104】
次に、図26を参照して明細入力画面606について説明する。図26に示すように、明細入力画面606の上部には、その見積書の内訳番号及び内訳名が表示されており、画面中央には、見積書情報を表示するデータシート部664が設けられている。そして、データシート部664の下には戻るボタン661、複合品目ボタン662、登録ボタン666、削除ボタン667が設けられている。そして、この複合品目ボタン662を選択することにより複合品目入力画面607(図27参照)が表示される。
【0105】
また、明細の変更を行う場合には、データシート部664において変更したい明細(行)を選択し、キーボード315等で入力する。また、新しい明細を追加する際には、最後の下の空行を選択し各項目を入力する。また、明細を削除する際には、削除したい行を選択し、削除ボタン667を選択することにより、データシート部664から削除される。そして、登録ボタン666が選択されると、データシート部664の内容がHDD320の見積書情報記憶エリア325へ反映される(見積書情報521)。
【0106】
また、図27に示すように、複合品目入力画面607では、上部にその見積書の内訳番号及び内訳名が表示されており、画面中央には、見積書情報を表示するデータシート部674が設けられている。その下には戻るボタン671、複合品目読込ボタン672、登録ボタン676、削除ボタン677が設けられている。この複合品目読込ボタン672が選択されると、指標単価情報20が参照されて、見積書情報521の明細で、複合品目が存在する品目の複合品目が見積書情報521に追加されて記憶される。この際には見積書情報522(図19参照)のようになる。そして、追加された複合品目のみがデータシート部674に表示される。
【0107】
ここで、データシート部674に表示されている複合品目の変更を行う場合には、データシート部674において変更したい複合品目の項目を選択し、キーボード315等で入力する。また、新しい複合品目を追加する際には、最後の下の空行を選択し各項目を入力する。また、複合品目を削除する際には、削除したい複合品目を選択し、削除ボタン677を選択することにより、データシート部674から削除され、データシート部674からも削除される。そして、登録ボタン676が選択されると、データシート部674の内容がHDD320の見積書情報記憶エリア325へ反映される(見積書情報522)。そして、戻るボタン671が選択されると、明細入力画面606へ戻るが、この際には、見積書情報52には新しく複合品目のデータが追加されているので、データシート部674には複合品目のデータが追加された情報が表示されることとなる。
【0108】
次に、図28を参照して印刷メニュー画面608のイメージ図について説明する。この印刷メニュー画面608は、概要入力画面602(図23参照)において印刷ボタン625が選択された際に表示される。ここでは、見積書情報52をファイル又は帳票の形式で出力することができる。画面にはファイル出力欄681と印刷欄682とが設けられており、ファイル出力欄681において、フォルダ名及びファイル名を指定し、出力ボタン685を選択すると、指定されたフォルダに、指定されたファイル名で見積書情報52が見積書データ53として記憶される。この見積書データ53は、他のソフトウェイアでも使用できるようなファイルフォーマット(例えば、csvフォーマットやテキストフォーマット、表計算ソフト対応フォーマット)で出力される。また、印刷欄682には、印刷する書類の形式を指定するチェックボックスが「内訳書」、「明細書」、「代価表」、「代価表(内訳項目なし)」の4つ設けられており、チェックされている形式の帳票が作成される。そして、印刷ボタン683が選択されれば、見積書作成装置300に接続しているプリンタ318に印刷データが出力され、プリンタ318で印刷される。また、プレビュー表示ボタン684が選択されると、印刷データにより印刷イメージが作成されてディスプレイ314に表示される。
【0109】
次に、図29のフローチャートを参照して、見積書作成処理の主な動作について説明する。この見積書作成処理は、見積書作成プログラムが起動されると開始される。まず、インターネット5によりサービス提供会社1のWebサーバ102に接続し、自身のハードディスク装置320の品目データ記憶エリア322に記憶されている品目データ22,複合品目データ記憶エリア323に記憶されている複合品目データ23,複合明細データ記憶エリア324に記憶されている複合明細データ24が最新のものであるかの確認処理が行われる(S1)。この確認は、自身の指標単価情報20の作成日付をWebサーバ102に送信し、Webサーバ102においてその日付のデータが最新のものであるか否かの判断を行い、最新のものである場合には「OK」を示すコードが見積書作成装置に返信され、最新のものでない場合には最新の指標単価情報20が送信されるようにしてもよい。または、見積書作成装置300からはWebサーバ102へ問い合わせの信号を送信し、Webサーバ102からは最新の指標単価情報の日付を返信して、見積書作成装置300において自身の指標単価情報20の日付と返信された日付を比較し、最新のものでなければWebサーバ102に最新の指標単価情報20を要求するようにしてもよい。
【0110】
次いで、見積一覧画面601が表示される(S2)。そして「新規」の指示がなされれば(S3:YES)、概要処理が行われる(S5、図30参照)。そして、概要処理が終了したら、S3へ戻る。また、「新規」の指示がなく(S3:NO)、「終了」の指示がなされれば(S4:YES)、見積一覧画面601を閉じる、編集中の見積書情報を保存する等の終了処理が行われ(S7)、処理は終了する。「新規」の指示も、「終了」の指示もなければ(S3:NO,S4:NO)、見積一覧画面601でのその他の処理が行われ(S6)、S3へ戻り、繰り返しS3〜S6の処理が行われる。
【0111】
次に、図30のフローチャートを参照して概要処理(図29,S5)の主な動作について説明する。見積一覧画面601において「新規」の指示がなされ(図29,S3:YES)、概要処理が開始されると、概要入力画面602が表示される(S11)、そして、「内訳」の指示がなされた場合には(S12:YES)、内訳処理が行われ(S17、図31参照)、終了したらS12へ戻る。また、「明細」の指示がなされた場合には(S12:NO,S13:YES)、明細処理が行われ(S18、図33参照)、終了したらS12へ戻る。また、「計算」の指示が行われたら(S12:NO,S13:NO,S14:YES)、計算処理が行われる(S19)。そして、S12へ戻る。また、「印刷」の指示が行われたら(S12:NO,S13:NO,S14:NO,S15:YES)、印刷処理が行われ(S20、図35参照)、S12へ戻る。また、「戻る」の指示が行われたら(S12:NO,S13:NO,S14:NO,S15:NO,S16:YES)、概要入力画面602を閉じる等の戻り処理が行われ(S22)、見積書作成処理へ戻り、S3へ進む。また、いずれの指示も行われていない場合には(S12:NO,S13:NO,S14:NO,S15:NO,S16:NO)、概要入力画面602でのその他の処理が行われて(S21)、S12へ戻る。そして、繰り返しS12〜S21の処理が行われる。
【0112】
尚、S19における計算処理では、見積書情報522の状態において、費用が算出され見積書情報523(図20参照)のように費用欄に費用がセットされる。例えば、番号「1」のLANケーブルでは、数量が24m、単価が46円であるので、46×24=1104円となる。また、番号「1−1」の配線工事費では、数量が0.4人日で、単価が13600円であるので、13600×0.4=5440円となる。また、番号「2−1」のメタルモールでは、単位数量が0.5、数量が2、単価が428円なので、428×0.5×2=428円となる。尚、単価や数量の他に歩掛等がある場合にはこれらの値も考慮した計算が行われる。
【0113】
次に、図31のフローチャートを参照して、内訳処理(図30,S17)について説明する。見積一覧画面601において「内訳」の指示がなされて(図30,S12:YES)、内訳処理が開始されると、内訳入力画面603表示される(S31)。そして、「外部明細読込」の指示がなされた場合には(S32:YES)、外部明細読込処理が行われ(S35、図32参照)、終了したらS32へ戻る。また、「明細」の指示がなされたら(S32:NO,S33:YES)、明細処理(図33参照)へ進む。また「戻る」の指示がなされたら(S32:NO,S33:NO,S34:YES)、内訳入力画面603を閉じる等の戻り処理が行われ(S37)、概要処理へ戻る。また、いずれの指示も行われていない場合には(S32:NO,S33:NO,S34:NO)、内訳入力画面603でのその他の処理が行われて(S36)、S32へ戻る。
【0114】
次に、図32のフローチャートを参照して、外部明細読込処理(図31,S35)について説明する。内訳入力画面603において「外部明細読込」の指示がなされて(図31,S32:YES)、外部明細読込処理が開始されると、外部明細読込画面604が表示される(S41)。そして、「キャンセル」の指示がなされれば(S42:YES)、内訳処理へ戻るが、「キャンセル」の指示がなければ(S42:NO)、読込ファイルの指定入力の受付が行われたか否かの判断が行われる(S43)。読込ファイル指定の入力がされていなければ(S43:NO)、S42へ戻る。読込ファイル指定の入力されていれば(S43:YES)、指定ファイルの読込が行われ(S45)、フィールド選択画面605(図25参照)が表示される(S46)。
【0115】
そして、フィールド選択画面605において、部材データ51のデータ項目と見積書情報52のデータ項目との結び付けを行うための項目指定の操作の入力受付が行われ(S47)、「確定」の指示がなされたか否かの判断が行われる(S48)。そして、「確定」の指示がなされていれば(S48:YES)、フィールド選択画面605及び外部明細読込画面604は閉じられ(S50)、フィールド選択画面605で指定されたように、部材データ51のデータ項目が見積書情報52のデータ項目に代入されて、見積書情報521が作成される(S51)。そして、内訳入力画面603のデータシート部634の表示が見積書情報521の内容に基づいて更新され(S52)、内訳処理へ戻る。尚、「確定」の指示がなされない場合には(S48:NO)、「キャンセル」の指示がなされた否かの判断が行われ(S49)、「キャンセル」の指示もなされていなければ(S49:NO)、S47へ戻り、引き続き項目指定の操作の入力受付が行われる(S47)。また、「キャンセル」が選択された場合には(S42:YES,S49:YES)、画面を閉じて内訳処理へ戻る。
【0116】
次に、図33のフローチャートを参照して、明細処理について説明する。見積一覧画面601において「内訳」の指示がなされて(図30,S12:YES)、「明細」の指示がなされる(図31,S33:YES)、又は、見積一覧画面601において「明細」の指示がなされたら(図30,S13:YES)、明細入力画面606が表示される(S61)。そして、「複合品目」の指示がなされたら(S62:YES)、複合品目処理が行われる(S64、図34参照)。そして終了したら、S62へ戻る。また、「戻る」の指示がなされたら(S62:NO,S63:YES)、明細入力画面606を閉じる等の戻り処理が行われ(S66)、概要処理へ戻る。また、いずれの指示も行われていない場合には(S62:NO,S63:NO)、明細入力画面606でのその他の処理が行われて(S65)、S62へ戻る。
【0117】
次に、図34のフローチャートを参照して、複合品目処理(図33,S64)について説明する。明細入力画面606において「複合品目」の指示がなされて(図33,S62:YES)、複合品目処理が開始されたら、見積書情報521の1つ目のレコードが読み込まれる(S72)。そして、全てのレコードの処理はまだ終了していないので(S73:NO)、品目データ22から該当品目のレコード(「品名」、「規格・寸法」が同じレコード)が読み出され、その単価が見積書情報521の単価に代入される(S74)。そして、そのレコードに複合品目コードがセットされているか否かの判断が行われる(S75)。
【0118】
複合品目コードがセットされていなければ(S75:NO)、その部材は複合品目を有さないので、複合品目のデータを追加する必要はない。そこで、S72へ進み、次のレコードが1つ読み出され(S72)、そのレコードについての処理が行われる(S73〜S78)。また、複合品目コードがセットされていれば(S75:YES)、複合品目データ23から該当複合品目コードのレコードが読み出され(S76)、次いで、複合明細データ24からも該当複合品目コードのレコードが読み出される(S77)。そして、見積書情報に読み出された複合品目の個数だけレコードが追加され、そこには読み出された情報がセットされる(S78)。そして、S72へ、戻り、次のレコードの処理が行われる。
【0119】
このようにして、全てのレコードの処理が終了したら(S73:YES)、見積書情報523のような複合品目が追加された見積書情報が作成されている。そこで、明細入力画面606のデータシート部664の表示が見積書情報523の内容に基づいて更新される(S79)。そして、明細処理へ戻る。
【0120】
図35のフローチャートを参照して、印刷処理(図30,S20)について説明する。見積一覧画面601において「印刷」の指示が行われたら(図30、S15:YES)、印刷メニュー画面608が表示される(S81)。そして、「ファイル出力」の指示がなされたら(S82:YES)、ファイル出力欄681のフォルダ名で指定されているフォルダに、指定されているファイル名で見積書情報52を書き出して見積書データ53が作成され(S86)、印刷メニュー画面608を閉じる等の戻り処理が行われ(S92)、概要処理のS12へ戻る。
【0121】
また、「印刷」指示がなされたら(S82:NO,S83:YES)、印刷欄682のチェックボックスで指定されている形式の帳票の印刷データが、見積書情報52に基づいて作成され(S87)、プリンタ318へ出力される(S88)。そして、戻り処理が行われ(S92)、概要処理のS12へ戻る。また、「プレビュー表示」の指示がなされたら(S82:NO,S83:NO,S84:YES)、印刷データを作成する際と同様に、印刷欄682のチェックボックスで指定されている形式の帳票の印刷イメージが、見積書情報52に基づいて作成され(S89)、プレビュー画面(図示外)がディスプレイ314に表示される(S90)。そして戻り処理が行われ(S92)、概要処理のS12へ戻る。尚、キャンセル指示が行われたら(S82:NO,S83:NO,S84:NO,S85:YES)、戻り処理が行われ(S92)、概要処理のS12へ戻る。また、いずれの指示も行われなければ(S82:NO,S83:NO,S84:NO,S85:NO)、その他の処理が行われて(S91)、S82へ戻る。
【0122】
以上のようにして、指標単価情報がそれぞれの部材に対する複合品目の情報も有しているので、単なる物品の売買ではなく、設備の工事という1つの項目についてその付随部材や工程に対する人件費等の複合品目が発生する複雑な見積書の作成が可能となる。
【0123】
尚、上記実施の形態において、見積書作成装置300が「第2の装置」に該当し、見積書作成装置300のハードディスク装置320の部材データ記憶エリア321が「設計情報記憶手段」に該当し、見積書情報記憶エリア325が「見積書情報記憶手段」に該当する。また、図29に示す見積書作成処理のS1の処理を行うCPU310が「入力手段」に相当し、図32に示す外部明細読込処理のS51の処理を行うCPU310が「見積書情報作成手段」に相当し、図34に示す複合品目処理のS78の処理を行うCPU310が「複合品目追加手段」に相当し、S74及びS78の処理を行うCPU310が「単価代入手段」に相当し、図30に示す概要処理のS19の処理を行うCPU310が「価格算出手段」に相当する。また、図35に示す印刷処理のS86,S87,S89の処理を行う際に、小計や合計を計算するCPU310も「価格算出手段」に相当する。図35に示す印刷処理のS86,S87,S88,S89,S90の処理を行うCPU310が「外部出力手段」に相当する。
【0124】
尚、本発明の見積書作成システム、指標単価情報作成装置及び見積書作成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、インターネット5を介して見積書作成装置300は指標単価情報20を指標単価作成装置100から取得しているが、指標単価情報20の取得方法はこれに限らない。例えば、CD−ROMやDVDなどの記憶媒体に記憶された指標単価情報20を入力するようにしてもよい。また、指標単価情報20を見積書作成装置300に全て記憶させるのではなく、処理中に必要に応じてインターネット5を経由してサービス提供会社1のデータベース101に接続し、読み出すようにしてもよい。また、上記実施の形態において使用されている情報やデータの項目名についてはこれに限らず、その他の名称を用いてもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明の見積書作成システム、指標単価情報作成装置及び見積書作成装置は、設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用の見積書のように、単なる物品の販売のような単純な見積書ではなく、1つの項目についてその付随部材や工程に対する人件費等の複合品目が発生する複雑な見積書を作成するための指標単価を決定したり、見積書を作成したりする際に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】見積書作成サービスのイメージ図である。
【図2】見積書作成システムの関係図である。
【図3】指標単価作成装置100の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】見積書作成装置300の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】単品収集単価情報211の模式図である。
【図6】複合品目収集単価情報212の模式図である。
【図7】品目データ22の模式図である。
【図8】複合品目データ23の模式図である。
【図9】複合明細データ24の模式図である。
【図10】品目登録画面501のイメージ図である。
【図11】品目参照画面502のイメージ図である。
【図12】複合品目登録画面503のイメージ図である。
【図13】複合品目参照画面504のイメージ図である。
【図14】複合明細登録画面505のイメージ図である。
【図15】複合明細参照画面506のイメージ図である。
【図16】見積書作成処理61における画面の推移図である。
【図17】部材データ51の模式図である。
【図18】外部読込処理後の見積書情報521の模式図である。
【図19】複合品目入力後の見積書情報522の模式図である。
【図20】計算処理後の見積書情報523の模式図である。
【図21】印刷された内訳明細書59のイメージ図である。
【図22】見積一覧画面601のイメージ図である。
【図23】概要入力画面602のイメージ図である。
【図24】内訳入力画面603のイメージ図である。
【図25】フィールド選択画面605のイメージ図である。
【図26】明細入力画面606のイメージ図である。
【図27】複合品目入力画面607のイメージ図である。
【図28】印刷メニュー画面608のイメージ図である。
【図29】見積書作成処理のフローチャートである。
【図30】概要処理のフローチャートである。
【図31】内訳処理のフローチャートである。
【図32】外部明細読込処理のフローチャートである。
【図33】明細処理のフローチャートである。
【図34】複合品目処理のフローチャートである。
【図35】印刷処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0127】
1 サービス提供会社
2 部材メーカ
3 会員
5 インターネット
11 収集単価情報入力手段
12 採用情報指定手段
13 指標単価入力手段
20 指標単価情報
21 収集単価情報
22 品目データ
23 複合品目データ
24 複合明細データ
32 収集単価情報画面
33 代表値画面
41 代表値算出処理
42 指標単価情報作成処理
51 部材データ
52 見積書情報
53 見積書データ
54 見積書
59 内訳明細書
60 明細入力画面
61 見積書作成処理
100 指標単価作成装置
101 データベース
102 サーバ
110 CPU
121 収集単価情報記憶エリア
122 品目データ記憶エリア
123 複合品目データ記憶エリア
124 複合明細データ記憶エリア
211 単品収集単価情報
212 複合品目収集単価情報
300 見積書作成装置
310 CPU
321 部材データ記憶エリア
322 品目データ記憶エリア
323 複合品目データ記憶エリア
324 複合明細データ記憶エリア
325 見積書情報記憶エリア
501 品目登録画面
502 品目参照画面
503 複合品目登録画面
504 複合品目参照画面
505 複合明細登録画面
506 複合明細参照画面
521 見積書情報
522 見積書情報
523 見積書情報
601 見積一覧画面
602 概要入力画面
603 内訳入力画面
605 フィールド選択画面
606 明細入力画面
607 複合品目入力画面
608 印刷メニュー画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成システムであって、
前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力する収集単価情報入力手段と、
当該収集単価情報入力手段により入力された複数の前記収集単価情報を記憶する収集単価情報記憶手段と、
ある前記部材について、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報から1の前記収集単価情報を採用情報として指定する採用情報指定手段と、
前記部材又は当該部材の前記複合品目について、前記見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力する指標単価入力手段と、
前記指標単価入力手段により入力された前記指標単価と前記採用情報指定手段により指定された前記採用情報とに基づき、少なくとも前記部材の単価及び当該部材の前記複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する指標単価情報を作成する指標単価情報作成手段と、
当該指標単価情報作成手段により作成された前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段と、
前記設計図に記載されている前記部材に関する情報であり、少なくとも前記部材を識別する部材識別情報及び当該部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、
前記設計情報記憶手段に記憶されている前記設計情報の前記部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、当該部材の前記部材識別情報及び数量のデータ項目に、前記設計情報記憶手段に記憶されている当該部材の前記部材識別情報及び数量の値を代入する見積書情報作成手段と、
当該見積書情報作成手段により作成された前記見積書情報を記憶する見積書情報記憶手段と、
当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して当該部材に前記複合品目が存在する場合には前記複合品目を前記見積書情報に追加する複合品目追加手段と、
当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して、当該部材及び前記複合品目の単価を前記見積書情報の単価のデータ項目に代入する単価代入手段と、
前記見積書情報の各部材及び前記複合品目の数量と単価とに基づいて当該部材の価格、前記複合品目の価格及び当該部材と前記複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶する価格算出手段と、
前記見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報を外部に出力する外部出力手段と
を備えたことを特徴とする見積書作成システム。
【請求項2】
前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報について、前記部材毎に当該部材の単価、前記工程及び前記付随部材の単価について平均、メディアン、モード、又は、ミッドレンジの少なくとも1つの代表値をそれぞれ算出する代表値算出手段と、
当該代表値算出手段により算出された前記代表値を表示する代表値表示手段とを備え、
前記代表値表示手段による表示を参照しながら前記指標単価入力手段により前記単価を入力できることを特徴とする請求項1に記載の見積書作成システム。
【請求項3】
前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報の前記複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示する複合品目表示手段を備え、
前記複合品目表示手段による表示を参照しながら前記採用情報指定手段により前記採用情報を指定することができることを特徴とする請求項1又は2に記載の見積書作成システム。
【請求項4】
前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外する除外手段を備え、
前記代表値算出手段は当該除外手段により前記異常情報を除外した後に代表値を算出することを特徴とする請求項2に記載の見積書作成システム。
【請求項5】
前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報において、所定条件に該当しない異常情報を除外する除外手段を備え、
前記複合品目表示手段は当該除外手段により前記異常情報を除外した後に前記複合品目の組合せ及び数量に関する情報を表示することを特徴とする請求項3に記載の見積書作成システム。
【請求項6】
前記所定条件は前記部材の単価が予め入力されている基準範囲に含まれることであることを特徴とする請求項4又は5に記載の見積書作成システム。
【請求項7】
前記所定条件は過去の指標単価情報と同一又は近似する単価情報であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の見積書作成システム。
【請求項8】
第1の装置と第2の装置とがネットワークを介して接続しており、
前記第1の装置は、
前記収集単価情報入力手段と、
前記収集単価情報記憶手段と、
前記採用情報指定手段と、
前記指標単価入力手段と、
前記指標単価情報作成手段と、
前記指標単価情報記憶手段と、
当該指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を第2の装置に出力する出力手段と
を備え、
前記第2の装置は、
前記出力手段から出力された前記指標単価情報を入力する入力手段と、
当該入力手段により入力された前記指標単価情報を記憶する第2指標単価情報記憶手段と、
前記設計情報記憶手段と、
前記見積書情報作成手段と、
前記見積書情報記憶手段と、
前記複合品目追加手段と、
前記単価代入手段と、
前記価格算出手段と、
前記外部出力手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の見積書作成システム。
【請求項9】
設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用の見積書を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成システムで使用される前記部材や前記複合品目の単価に関する情報である指標単価情報を作成する指標単価情報作成装置であって、
前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む、予め収集された収集単価情報を入力する収集単価情報入力手段と、
当該収集単価情報入力手段により入力された複数の前記収集単価情報を記憶する収集単価情報記憶手段と、
ある前記部材について、前記収集単価情報記憶手段に記憶されている前記収集単価情報から1の前記収集単価情報を採用情報として指定する採用情報指定手段と、
前記部材又は当該部材の前記複合品目について、前記見積書に使用するための1の単価を指標単価として入力する指標単価入力手段と、
前記指標単価入力手段により入力された前記指標単価と前記採用情報指定手段により指定された前記採用情報とに基づき、少なくとも前記部材の単価及び当該部材の前記複合品目の単価及び数量をデータ項目として有する前記指標単価情報を作成する指標単価情報作成手段と、
当該指標単価情報作成手段により作成された前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段と
を備えたことを特徴とする指標単価情報作成装置。
【請求項10】
設計図に記載されている設備の工事に掛かる費用の見積書を前記設計図に記載されている部材の単価から算出し、前記工事における前記部材に関する作業に伴い工程や付随部材が発生する場合はその工程や付随部材を当該部材の複合品目とし、当該複合品目を構成する前記工程や前記付随部材の単価を前記部材の単価と合計して前記費用を算出することにより、前記費用の見積書を作成する見積書作成装置であって、
前記部材の単価に関する情報であり、前記部材が前記複合品目を有する場合には当該部材の前記複合品目の数量及び単価に関する情報を含む前記指標単価情報を前記部材毎に記憶する指標単価情報記憶手段と、
前記設計図に記載されている前記部材に関する情報であり、少なくとも前記部材を識別する部材識別情報及び当該部材の数量をデータ項目として有する設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、
前記設計情報記憶手段に記憶されている前記設計情報の前記部材毎に少なくともその部材識別情報、数量、単価、価格をデータ項目として有した見積書情報を作成し、当該部材の前記部材識別情報及び数量のデータ項目に、前記設計情報記憶手段に記憶されている当該部材の前記部材識別情報及び数量の値を代入する見積書情報作成手段と、
当該見積書情報作成手段により作成された前記見積書情報を記憶する見積書情報記憶手段と、
当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して当該部材に前記複合品目が存在する場合には前記複合品目を前記見積書情報に追加する複合品目追加手段と、
当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報に存在する前記部材について、前記指標単価情報記憶手段に記憶されている前記指標単価情報を参照して、当該部材及び前記複合品目の単価を前記見積書情報の単価のデータ項目に代入する単価代入手段と、
前記見積書情報の各部材及び前記複合品目の数量と単価とに基づいて当該部材の価格、前記複合品目の価格及び当該部材と前記複合品目との価格をあわせた価格である複合単価を算出し、当該見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報の価格のデータ項目に算出した値を記憶する価格算出手段と、
前記見積書情報記憶手段に記憶されている前記見積書情報を外部に出力する外部出力手段と
を備えたことを特徴とする見積書作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2006−244351(P2006−244351A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−62270(P2005−62270)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(500337358)株式会社クロス・カルチャー (2)