討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラム
【課題】複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムを提供する。
【解決手段】討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、討論のテーマを各クライアント端末(10,30)に出力する。討論が開始された場合、サーバ制御部21は、テーマに対する投票を受け付け、参加者の意見を収集する。そして、サーバ制御部21は、参加者の賛否状況や意見を各クライアント端末(10,30)に出力する。更に、サーバ制御部21は、意見に対する賛同状況を管理する。そして、進行係のクライアント端末30において、参加者の意見のアイコンを利用して付加条件が設定された場合、討論支援サーバ20は、各クライアント端末(10,30)に付加条件を出力する。そして、サーバ制御部21は、投票数に応じて採決の支援処理を実行する。
【解決手段】討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、討論のテーマを各クライアント端末(10,30)に出力する。討論が開始された場合、サーバ制御部21は、テーマに対する投票を受け付け、参加者の意見を収集する。そして、サーバ制御部21は、参加者の賛否状況や意見を各クライアント端末(10,30)に出力する。更に、サーバ制御部21は、意見に対する賛同状況を管理する。そして、進行係のクライアント端末30において、参加者の意見のアイコンを利用して付加条件が設定された場合、討論支援サーバ20は、各クライアント端末(10,30)に付加条件を出力する。そして、サーバ制御部21は、投票数に応じて採決の支援処理を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、ネットワークに接続されているコンピュータ端末を利用して、特定のテーマについて会議や討論を行なうことがあり、このような討論を支援するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載された技術では、サーバは、インターネットのVOIPを利用した討論を支援する。討論の参加希望者は討論テーマに関する討論ルール(禁止用語や制限時間など)を選択して、サーバに送信する。討論ルール決定後、インターネット上で討論が行なわれ、各参加者の発言は討論ルール違反判断手段により討論ルールに違反するかどうかが判断される。違反の場合には、判断手段は違反した参加者の端末に警告文を送信する。
【0003】
また、討論を終結する場合、テーマに対する採決を行なう場合もある。そこで、参加者の積極的な討論及び採決における意思表示を促進するための技術が検討されている(例えば、特許文献2参照。)。この文献に記載された技術では、記憶手段を有する中央装置と、この中央装置と通信する端末装置とから構成された会議システムを用いる。そして、端末装置が、会議の参加者を識別する識別情報及び提案情報又は意見情報を中央装置へ送信する。この場合、中央装置は、受信した提案情報又は意見情報を記憶手段に記憶し、他の端末装置へ送信する。そして、各端末装置は、会議の参加者を識別する識別情報及び受信した提案情報に対応する賛成又は反対を示す賛成情報又は反対情報を中央装置へ送信する。この場合、中央装置は、受信した賛成情報又は反対情報の数を集計し、提案情報、意見情報、賛成情報又は反対情報を数値化する。
【特許文献1】特開2003−281067号公報(第1頁、図4)
【特許文献2】特開2004−236196号公報(第1頁、図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような討論においては、参加者だけではなく、司会や議長等のような進行を管理する担当者(進行係)が、適切な討論が行なわれるように討論の運営を調整する場合がある。このような進行係は、討論の進捗状況を監視するとともに、討論状況に応じて、テーマについての賛成者や反対者が相互に妥協できる内容を模索する場合もある。しかし、特許文献1、2に記載の技術においては、このような進行係の存在や役割は考慮されていない。更に、討論の活性化は、進行係の能力や経験に依存してしまうことがある。又、進行係の主観によって、適切な討論が実現できない場合もある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムであって、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する
賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段と、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段と、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段とを備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の討論支援システムにおいて、テーマに対して設定された付加条件を記録する付加条件データ記憶手段を更に備え、前記討論支援サーバの制御手段が、進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する手段と、前記付加条件編集画面において編集された付加条件を、前記進行係のクライアント端末から取得し、前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、前記付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の討論支援システムにおいて、参加者のクライアント端末から取得した賛成票及び反対票を記録する賛否票データ記憶手段を更に備え、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、前記賛否票データ記憶手段に記録する手段と、前記進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、前記賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて前記票数に関する情報を前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、前記付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、前記票数を参加者のクライアント端末に出力することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の討論支援システムにおいて、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出し、前記共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、前記頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、前記進行係のクライアント端末に表示する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の討論支援システムにおいて、前記討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援する方法であって、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する段階と、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する段階と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する段階と、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階とを実行することを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援するプログラムであ
って、前記討論支援サーバの制御手段を、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段として機能させることを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、意見データ記憶手段に蓄積する。次に、意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する。そして、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得し、意見毎に賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、票数に応じて意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する。これにより、進行係は、参加者から提案された意見の中で、賛同数の多い意見を考慮しながら討論の進行を行なうことができる。従って、進行係において能力や経験が少ない場合にも、円滑で的確な討論を運営することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する。次に、付加条件編集画面において編集された付加条件を、進行係のクライアント端末から取得し、付加条件データ記憶手段に記録する。そして、付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する。これにより、進行係は、テーマに対して、参加者の意見を考慮した付加条件を設定することにより、討論をまとめる提案を行なうことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、賛否票データ記憶手段に記録する。進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて票数に関する情報を付加条件データ記憶手段に記録する。そして、付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、票数を参加者のクライアント端末に出力する。これにより、参加者は、テーマについて設定された付加条件の賛否状況を考慮しながら、賛否を判断することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出する。そして、共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、進行係のクライアント端末に表示する。これにより、進行係は、共通した話題についての意見を考慮して、新たな付加条件を設定することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する。これにより、進行係は、討論の収束時期を判断することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図10を用いて説明する。本実施形態では、一つのテーマについて、複数の参加者が賛成や反対を表明しながら行なわれる討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムとして説明する。本実施形態では、図1に示すように、クライアント端末(10,30)と討論支援サーバ20とがネットワークを介して相互に接続されている。
【0020】
各クライアント端末(10,30)は、討論支援サーバ20から提供されたウェブページを閲覧するためのコンピュータ端末である。本実施形態では、クライアント端末10は参加者が利用するコンピュータ端末であり、クライアント端末30は討論の進行係が利用するコンピュータ端末である。このため、クライアント端末(10,30)は、ディスプレイ等から構成された表示部(15,35)や、キーボードやポインティングデバイス等から構成された入力部(16,36)を備える。
【0021】
更に、このクライアント端末(10,30)は、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段としてのクライアント制御部(11,31)を備える。
ここで、クライアント制御部11は、後述する処理(討論支援サーバからの情報の取得段階、取得した情報の出力段階、討論支援サーバに対する各種情報の送信段階等の各処理)を行なう。そして、クライアント制御部11は、図2に示すように、表示処理プログラムにより、表示制御手段11a、賛否数出力手段11b、付加条件表示手段11cとして機能する。更に、クライアント制御部11は、意見出力手段11d、付加条件履歴出力手段11e、意見賛同手段11f、意見設定手段11g、賛否設定手段11hとして機能する。
【0022】
表示制御手段11aは、表示部15において出力されるウェブページにおける各エリアの表示を制御する処理を実行する。本実施形態では、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたウェブページを表示させるためのブラウザを用いる。
【0023】
ここで、この表示制御手段11aが表示部15に出力する参加者用画面500を、図7を用いて説明する。この参加者用画面500には、テーマ表示エリア501、付加条件表示エリア502、賛否票数表示エリア503、賛否推移グラフ表示エリア504、意見選択エリア505、付加条件履歴表示エリア506が含まれる。更に、参加者用画面500には、意見入力エリア507や、賛否投票ボタン表示エリア508が含まれる。
【0024】
テーマ表示エリア501には、今回の討論のテーマが表示される。参加者は、このテーマについて討論を行ない、賛成や反対の投票を行なう。
付加条件表示エリア502には、進行係によって設定された現在の付加条件が表示される。テーマに対して、付加条件が設定されている場合には、参加者は、この付加条件の下に、賛成や反対の投票を行なう。
【0025】
賛否票数表示エリア503には、賛成票及び反対票の票数の割合や、その割合を表したグラフが表示される。
賛否推移グラフ表示エリア504には、賛成や反対の票数の割合についての時間的な推移を表したグラフが表示される。更に、賛否推移グラフ表示エリア504には、時間的推移に対して、各付加条件が設定された時期が表示される。
【0026】
意見選択エリア505には、図8(a)に示すように、参加者から提出された賛成意見や反対意見が表示される。そして、この意見選択エリア505には、各意見を特定するための意見コードが設定されており、更に各意見に対して賛同票を投じるための賛同ボタンが表示される。この賛同ボタンが選択された場合には、各意見を特定する意見コードを含めた賛同登録要求が討論支援サーバ20に送信される。
【0027】
付加条件履歴表示エリア506には、図8(b)に示すように、進行係によって設定された現在及び過去の付加条件の履歴を表した履歴テーブルが表示される。更に、付加条件履歴表示エリア506には、各付加条件に対する最終的な賛成票或いは反対票の投票数が表示される。
【0028】
意見入力エリア507には、参加者が自分の意見を入力するための入力欄が設けられている。
賛否投票ボタン表示エリア508には、テーマに対して「賛成」又は「反対」を表明するための賛否設定ボタンが表示される。そして、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンが選択された場合には、賛成登録要求又は反対登録要求が討論支援サーバ20に送信される。
【0029】
そして、このように表示された参加者用画面500に対して、クライアント制御部11の各手段(11b〜11h)は以下の処理を実行する。
賛否数出力手段11bは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、賛成票や反対票の票数割合に関するデータを取得する処理を実行する。そして、賛否数出力手段11bは、討論支援サーバ20から取得した票数割合を賛否票数表示エリア503に出力する処理を実行する。更に、賛否数出力手段11bは、その変化を賛否推移グラフ表示エリア504に出力する処理を実行する。
【0030】
付加条件表示手段11cは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件表示手段11cは、テーマに対して、進行係が設定した付加条件を付加条件表示エリア502に表示する処理を実行する。
【0031】
意見出力手段11dは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、クライアント端末10から提出された意見に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見出力手段11dは、各意見の内容を意見選択エリア505に表示する処理を実行する。
【0032】
付加条件履歴出力手段11eは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件履歴に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件履歴出力手段11eは、付加条件の設定履歴を付加条件履歴表示エリア506に表示する処理を実行する。
【0033】
意見賛同手段11fは、表示された意見に対して賛同を行なうために賛同ボタンが選択された場合、意見賛同手段11fは、討論支援サーバに対して、賛同登録要求を送信する処理を実行する。
【0034】
意見設定手段11gは、参加者によって意見入力エリア507に入力された意見を保持する処理を実行する。
賛否設定手段11hは、テーマ(或いは付加条件が設定されたテーマ)に対して、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンが選択された場合、賛否を表明した賛成登録要求又は反対登録要求を討論支援サーバ20に送信する処理を実行する。更に、賛否設定手段11hは、意見入力エリア507に入力された意見データを意見設定手段11gから取得し、この賛成登録要求又は反対登録要求に含める。
【0035】
一方、クライアント制御部31も、後述する処理(討論支援サーバからの情報取得段階、取得した情報の出力段階、討論支援サーバに対する各種情報の送信段階等の各処理)を行なう。そして、クライアント制御部31は、討論支援プログラムにより、図3に示すように、表示制御手段31a、賛否数出力手段31b、付加条件表示手段31c、意見数グ
ラフ生成手段31dとして機能する。更に、クライアント制御部11は、意見出力手段31e、意見ランキング出力手段31f、グループ生成手段31g、付加条件編集手段31h、付加条件送信手段31iとして機能する。
【0036】
表示制御手段31aは、表示部35において出力されるウェブページにおける各エリアの表示を制御する処理を実行する。本実施形態では、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたウェブページを表示させるためのブラウザを用いる。
【0037】
ここで、この表示制御手段31aが表示部35に出力する進行係用画面510を、図9を用いて説明する。この進行係用画面510には、テーマ表示エリア511、付加条件表示エリア512、賛否票数表示エリア513、賛否推移グラフ表示エリア514、意見量推移グラフ表示エリア515が含まれる。更に、進行係用画面510には、付加条件履歴表示エリア516、付加条件設定エリア517が含まれる。
【0038】
テーマ表示エリア511には、今回の討論のテーマが表示される。
付加条件表示エリア512には、現在の付加条件が表示される。
賛否票数表示エリア513には、賛成票及び反対票の票数と、その割合を表したグラフとが表示される。
【0039】
賛否推移グラフ表示エリア514には、賛成票及び反対票の票数割合の時間的な推移を表したグラフが表示される。
意見量推移グラフ表示エリア515には、所定期間毎に提出された賛成意見及び反対意見の数の推移を示したグラフが表示される。
【0040】
付加条件履歴表示エリア516には、図8(b)に示す表示と同様に、現在及び過去の付加条件が表示される。更に、各付加条件について最終的な賛成票或いは反対票の投票数が表示される。
【0041】
付加条件設定エリア517は付加条件編集画面として機能し、図10に示すように、参加者から提出された賛成意見や反対意見が表示される意見表示エリア517aが含まれる。更に、この付加条件設定エリア517には、票数に応じて、賛成意見や反対意見のランキングが表示されるランキング表示エリア517bが含まれる。又、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bにおいては、各意見に含まれる共通した語彙の中で、その数の多い語彙については、表示形態(ここでは表示色)を変えて出力される。
【0042】
更に、付加条件設定エリア517には、グルーピングエリア517cや付加条件提案エリア517dが設けられている。意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bやグルーピングエリア517cにおいて表示された賛成意見や反対意見の各内容は、選択可能なブロック(アイコン)として表示される。そして、各意見が示された所望のアイコンを選択して、他のエリア(グルーピングエリア517cや付加条件提案エリア517d)に移動させる「ドラッグ&ドロップ」操作を行なうことができる。アイコンがグルーピングエリア517cに移動された場合にはブロック(アイコン)が複写される。また、アイコンが付加条件提案エリア517dに移動された場合には、このアイコンの中に含まれるテキスト(賛成意見や反対意見のテキスト)が編集可能な表示態様で付加条件提案エリア517dに複写される。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を行なうことができる。
【0043】
そして、付加条件設定エリア517には、付加条件送信ボタンが設けられており、この付加条件送信ボタンが選択された場合には、この付加条件設定エリアにおいて入力や編集された付加条件が討論支援サーバ20に送信される。
【0044】
そして、このように表示された進行係用画面510に対して、クライアント制御部31の各手段(31b〜31i)は以下の処理を実行する。
賛否数出力手段31bは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、賛成票や反対票の票数割合に関するデータを取得する処理を実行する。そして、賛否数出力手段31bは、討論支援サーバ20から取得した票数割合を賛否票数表示エリア513に出力する処理を実行する。更に、賛否数出力手段31bは、その変化を賛否推移グラフ表示エリア514に出力する処理を実行する。
【0045】
付加条件表示手段31cは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件表示手段31cは、テーマに対して、進行係が設定した付加条件を付加条件表示エリア512に表示する処理を実行する。
【0046】
意見数グラフ生成手段31dは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、意見数に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見数グラフ生成手段31dは、意見量推移グラフ表示エリア515に、参加者の意見数についての推移を表わしたグラフを表示する処理を実行する。
【0047】
意見出力手段31eは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、新規登録された意見に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見出力手段31eは、クライアント端末10から取得した参加者の意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を、意見表示エリア517aに表示する。
【0048】
意見ランキング出力手段31fは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、各意見に対する賛同数が多い順番に並べ替えられたランキング表示データを取得し、ランキング表示エリア517bに表示する処理を実行する。ここでも、意見ランキング出力手段31fは、意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を、ランキング表示エリア517bに表示する。
【0049】
グループ生成手段31gは、共通する意見をまとめるために、意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を受け入れる処理を実行する。具体的には、進行係によって、意見表示エリア517aやランキング表示エリア517bに表示されたアイコンが移動(ドラッグ&ドロップ)された場合、グルーピングエリア517cにこのアイコンを複写して表示する。
【0050】
付加条件編集手段31hは、進行係による付加条件の設定や編集を支援する処理を実行する。具体的には、付加条件編集手段31hは、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bやグルーピングエリア517cにおいて表示された意見のアイコンについて、付加条件提案エリア517dへの移動(ドラッグ&ドロップ)を検知した場合、このアイコンに関連付けられたテキストを取得し、付加条件提案エリア517dに複写する。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を受け入れる。
【0051】
付加条件送信手段31iは、進行係による付加条件送信ボタンの選択を検知した場合、付加条件登録要求を討論支援サーバ20に送信する処理を実行する。この付加条件登録要求には、付加条件提案エリア517dにおいて入力や編集された付加条件を含める。
【0052】
討論支援サーバ20は、討論の進行を支援するコンピュータシステムであり、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段としてのサーバ制御部21を備える。更に、討論支援サーバ20は、討論管理データ記憶部22、付加条件データ記憶部23、賛否票数
データ記憶部24、賛成意見データ記憶部25、反対意見データ記憶部26を備える。ここで、賛成意見データ記憶部25、反対意見データ記憶部26は、意見データ記憶手段として機能する。
【0053】
このサーバ制御部21は、後述する処理(参加者の意見を蓄積する段階、蓄積された意見をクライアント端末に出力する段階、各意見に対する賛同票を取得する段階、意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階等の各処理)を行なう。このために、サーバ制御部21は、討論支援プログラムにより、テーマ表示手段21a、賛否票取得手段21b、賛否数出力手段21c、収束判定手段21dとして機能する。更に、サーバ制御部21は、付加条件登録手段21e、付加条件表示更新手段21f、意見取得手段21gとして機能する。更に、サーバ制御部21は、意見数グラフ生成手段21h、共通語彙検出手段21i、意見出力手段21j、意見ランキング出力手段21kとして機能する。
【0054】
テーマ表示手段21aは、討論管理データ記憶部22に登録されたテーマを、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるための送信処理を実行する。
【0055】
賛否票取得手段21bは、参加者の各クライアント端末10から賛成票や反対票を取得する処理を実行する。
賛否数出力手段21cは、取得した賛成票や反対票の票数を計数して、票数割合を算出する処理を実行する。そして、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために、票数割合に関するデータを送信する処理を実行する。
【0056】
収束判定手段21dは、賛成票や反対票の票数割合に応じて、討論の収束を判定する処理を実行する。具体的には、収束判定手段21dは、票数割合が基準値(例えば、80%)に関するデータを保持し、この基準値を超えた場合、進行係のクライアント端末30の表示部35に、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。
【0057】
付加条件登録手段21eは、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件を付加条件データ記憶部23に登録する処理を実行する。更に、付加条件登録手段21eは、新たな付加条件を取得したときの賛成票数や反対票数を、先の付加条件の付加条件レコード230に記録する。
【0058】
付加条件表示更新手段21fは、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために付加条件に関するデータを送信する処理を実行する。更に、付加条件表示更新手段21fは、付加条件データ記憶部23から、現在及び過去の付加条件の設定履歴を抽出し、時系列に並べて履歴テーブルを作成する。この履歴テーブルにおいては、過去の付加条件に対して最終賛成票数や最終反対票数を関連付けておく。そして、付加条件表示更新手段21fは、この履歴テーブルを、各クライアント端末(10,30)の付加条件履歴表示エリア(506,516)に出力する。
【0059】
意見取得手段21gは、参加者の各クライアント端末10から、各参加者の意見を取得し、賛成意見と反対意見とを識別して、それぞれ賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に記録する処理を実行する。更に、意見取得手段21gは、各意見に対して賛同登録要求を受信し、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26の賛同数を更新する。
【0060】
意見数グラフ生成手段21hは、クライアント端末30の意見量推移グラフ表示エリア515に、意見数グラフを出力させる処理を実行する。具体的には、意見数グラフ生成手段21hは、各クライアント端末10から取得した意見数や、各意見に対する賛同数を測
定間隔毎に計数する。次に、意見数グラフ生成手段21hは、この意見数及び賛同数の合計の時系列変化を表したグラフを生成する。そして、意見数グラフ生成手段21hは、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、意見数グラフに関するデータを送信する。
【0061】
共通語彙検出手段21iは、意見の中で頻度が高い共通語彙を識別して表示する処理を実行する。具体的には、共通語彙検出手段21iは、参加者から取得した意見のテキストを品詞毎の語彙に分解する。そして、共通語彙検出手段21iは、この中で共通する語彙を抽出し、共通語彙の頻度を算出する。次に、共通語彙検出手段21iは、意見出力手段21jに対して、基準値以上の頻度の共通語彙を識別できるように表示形態(例えば、配色や大きさ、フォント)を変更する指示を行なう。
【0062】
意見出力手段21jは、クライアント端末10から新たに取得した意見を、各クライアント端末(10,30)に配信する処理を実行する。具体的には、意見出力手段21jは、クライアント端末10に対しては、各意見の内容表示データと、意見コードを含めた賛同ボタンデータとを送信する。一方、クライアント端末30に対しては、各意見の内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。
【0063】
意見ランキング出力手段21kは、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、ランキング表示データを送信する処理を実行する。具体的には、意見ランキング出力手段21kは、各意見に対して投票された賛同票の票数を計数し、票数が多い順番に並べ替えたランキング表示データを生成する。そして、このランキング表示においても、ランキングされた各意見について内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。
【0064】
更に、討論管理データ記憶部22には、図5(a)に示すように、特定のテーマについての討論を管理するための討論管理レコード220が記録される。この討論管理レコード220は、討論を開始する前にテーマや進行係が決定された場合に記録される。討論管理レコード220は、テーマ、進行係コードに関するデータを含んで構成される。
【0065】
テーマデータ領域には、支援対象の討論のテーマに関するデータが記録される。
進行係コードデータ領域には、この討論の進行を管理する進行係を特定するための識別子に関するデータが記録される。そして、この進行係コードと、クライアント端末から取得したアクセス者コードとを照合することにより進行係のクライアント端末30を特定する。
【0066】
付加条件データ記憶部23は付加条件データ記憶手段として機能し、図5(b)に示すように、テーマに対して設定された付加条件レコード230が記録される。この付加条件レコード230は、進行係のクライアント端末30から付加条件に関するデータを取得した場合に記録される。付加条件レコード230は、付加条件コード、提案時刻、付加条件、最終賛成票数、最終反対票数に関するデータを含んで構成される。
【0067】
付加条件コードデータ領域には、各付加条件を特定するための識別子に関するデータが記録される。
提案時刻データ領域には、進行係のクライアント端末30から付加条件を取得した時刻に関するデータが記録される。
【0068】
付加条件データ領域には、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件の内容に関するデータが記録される。
最終賛成票数データ領域、最終反対票数データ領域には、それぞれ新たな付加条件が設
定された時点における先の付加条件に対する賛成票数、反対票数に関するデータが記録される。
【0069】
賛否票数データ記憶部24は賛否票データ記憶手段として機能し、図5(c)に示すように、テーマに対して表明された賛成や反対についての賛否票数レコード240が記録される。この賛否票数レコード240は、賛成票又は反対票を取得した場合に更新記録される。賛否票数レコード240は、更新時刻、賛成票数、反対票数に関するデータを含んで構成される。
【0070】
更新時刻データ領域には、賛成票又は反対票を取得して票数を更新した時刻に関するデータが記録される。
賛成票数データ領域、反対票数データ領域には、それぞれ、この時刻における賛成票、反対票の票数に関するデータが記録される。
【0071】
賛成意見データ記憶部25には、図5(d)に示すように、賛成意見レコード250が記録される。この賛成意見レコード250は、参加者のクライアント端末10から賛成意見を取得した場合に記録される。賛成意見レコード250は、意見コード、受信時刻、賛成意見内容、賛同数に関するデータを含んで構成される。
【0072】
意見コードデータ領域には、各意見を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10から賛成意見を受信した時刻に関するデータが記録される。
【0073】
賛成意見内容データ領域には、クライアント端末10から受信した賛成意見の内容に関するデータが記録される。
賛同数データ領域には、各意見に対する賛同の数量に関するデータが記録される。
【0074】
反対意見データ記憶部26には、図5(e)に示すように、反対意見レコード260が記録される。この反対意見レコード260は、参加者のクライアント端末10から反対意見を受信した場合に記録される。反対意見レコード260は、意見コード、受信時刻、反対意見内容、賛同数に関するデータを含んで構成される。
【0075】
意見コードデータ領域には、各意見を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10から反対意見を受信した時刻に関するデータが記録される。
【0076】
反対意見内容データ領域には、クライアント端末10から受信した反対意見の内容に関するデータが記録される。
賛同数データ領域には、各意見に対する賛同の数量に関するデータが記録される。
【0077】
(討論支援処理)
このように構成されたシステムを用いて行なわれる処理を、図6に従って説明する。
まず、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、討論のテーマ設定処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、討論支援サーバ20の管理者は、討論支援サーバ20にアクセスし、討論のテーマや進行係についての討論管理レコード220を討論管理データ記憶部22に登録する。そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、各クライアント端末からアクセス要求を受信した場合、討論を行なうための画面データを送信する。具体的には、各クライアント端末からアクセス者コードを取得し、討論管理データ記憶
部22に記録された進行係コードと一致する場合には、進行係用画面データを送信する。一方、それ以外のクライアント端末10からのアクセスの場合には参加者用画面データを送信する。
【0078】
この場合、参加者のクライアント端末10のクライアント制御部11は、図7に示す参加者用画面を表示部15に出力する。又、進行係のクライアント端末30のクライアント制御部31は、図9に示す進行係用画面を表示部35に出力する。この場合、サーバ制御部21のテーマ表示手段21aは、各画面(500、510)のテーマ表示エリア(501,511)に、討論管理データ記憶部22に登録されたテーマを表示する。
【0079】
そして、討論が開始された場合、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、テーマに対する投票管理処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、参加者は、テーマに対して賛成又は反対を表明する場合には、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、賛成登録要求又は反対登録要求を討論支援サーバ20に送信する。そして、賛成登録要求又は反対登録要求を受信したサーバ制御部21の賛否票取得手段21bは、賛成票又は反対票を識別して、賛否票数データ記憶部24に記録された票数に「1」を加算する。
【0080】
更に、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、参加者の意見の収集処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、参加者は、テーマに対して意見がある場合には、意見入力エリア507に自分の意見を入力する。この場合、参加者のクライアント端末10は、賛成登録要求又は反対登録要求に参加者の意見を含めて討論支援サーバ20に送信する。そして、賛成登録要求又は反対登録要求を受信したサーバ制御部21の意見取得手段21gは、賛成登録要求又は反対登録要求から意見を抽出し、賛成意見又は反対意見を識別して、賛成意見データ記憶部25或いは反対意見データ記憶部26に登録する。
【0081】
そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、参加者の賛否状況や意見の公開処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、サーバ制御部21の賛否数出力手段21c、意見出力手段21jは、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて、各情報を参加者用画面500や進行係用画面510に出力するためのデータを送信する。
【0082】
また、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、意見に対する賛同管理処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、参加者が各意見に対して賛同する場合には、意見選択エリア505の賛同ボタンを選択する。この場合、参加者のクライアント端末10は、賛同登録要求を討論支援サーバ20に送信する。この賛同登録要求には、賛同対象の意見コードに関するデータを含める。賛同登録要求を受信したサーバ制御部21の意見取得手段21gは、賛同登録要求から意見コードを抽出し、賛成意見データ記憶部25或いは反対意見データ記憶部26に記録された意見の賛同数に「1」を加算する。そして、サーバ制御部21の意見ランキング出力手段21kは、票数が多い順番に並べ替えたランキング表示データを生成し、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、ランキング表示データを送信する。
【0083】
次に、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、付加条件の管理処理を実行する(ステップS1−6)。テーマについて賛否が分かれている場合、進行係は、妥協点を見出すために付加条件を設定する。具体的には、進行係用画面510の付加条件設定エリア517を用いて付加条件が編集され、付加条件送信ボタンが選択された場合、クライアント端末30は付加条件登録要求を討論支援サーバ20に送信する。この場合、サーバ制御部21の付加条件登録手段21eが、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件を付加条件データ記憶部23に登録する。そして、サーバ制御部21の付加条件表示更新手段21fは、参加者用画面500や進行係用画面510の付加条件表示エリア(502,
512)に出力するために、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて付加条件データ記憶部23に記録された付加条件を送信する。そして、設定された付加条件の下に討論が継続される。
【0084】
そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票と反対票との票数割合を監視する。そして、収束判定手段21dは、この票数割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末30に対して、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。このメッセージを確認した進行係は、賛成票や反対票の割合に応じて採決を行なう。
【0085】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の賛否票取得手段21bは、参加者の各クライアント端末10から賛成票や反対票を取得する。そして、賛否数出力手段21cは、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために、票数割合に関するデータを送信する。これにより、参加者や進行係は、テーマに対する賛否状況を把握することができる。更に、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票や反対票の票数割合に応じて、討論の収束を判定する処理を実行する。これにより、討論進行についての能力や経験が少ない場合でも、進行係は、賛否状況に応じて、採決のタイミングを把握することができる。
【0086】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の意見取得手段21gは、参加者の各クライアント端末10から、各参加者の意見を取得して、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に記録する。更に、意見取得手段21gは、各意見に対して賛同登録要求を受信し、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26の賛同数を更新する。そして、意見数グラフ生成手段21hは、意見や賛同の合計数の時系列変化を表したグラフを生成し、クライアント端末30の進行係用画面510に出力する。これにより、進行係は、討論の活性度を把握することができる。
【0087】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の意見出力手段21jは、クライアント端末10から新たに取得した意見を、各クライアント端末(10,30)に配信する処理を実行する。ここで、クライアント端末30に対しては、各意見の内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。そして、クライアント端末30のクライアント制御部31の付加条件編集手段31hは、意見表示エリア517a〜グルーピングエリア517cにおいて表示された意見のアイコンについて、付加条件提案エリア517dへの移動を検知した場合、このアイコンに関連付けられたテキストを付加条件提案エリア517dに複写する。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を受け入れる。これにより、進行係は、参加者の意見を利用して、討論を収束させるための付加条件を効率的に作成することができる。
【0088】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の共通語彙検出手段21iは、参加者から取得した意見に含まれる語彙の中で共通する言葉を抽出する処理を実行する。そして、共通語彙検出手段21iは、意見出力手段21jに対して、意見の中で頻度が高い語彙の表示形態を変更する指示を行なう。これにより、進行係は、討論の中心になっているキーワードを把握することができる。
【0089】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○ 上記実施形態では、一つのテーマについての討論を支援したが、複数の討論を支援用できるようにしてもよい。この場合には、各討論を特定するための討論コードを付与し、討論管理データ記憶部22〜反対意見データ記憶部26に記録された各レコードを、各
討論における討論コードに関連付けて記録する。
【0090】
○ 上記実施形態では、参加者用画面500には、テーマ表示エリア501〜賛否投票ボタン表示エリア508が含まれる。また、進行係用画面510には、テーマ表示エリア511〜付加条件設定エリア517が含まれる。各クライアント端末(10,30)の表示部(15,35)に出力される各画面(500,510)に表示される項目は、これらに限定されるものではない。例えば、討論が開始されてからの経過時間等を表示させることも可能である。また、進行係用画面510において表示される内容(例えば、賛否推移グラフ表示エリア514)を参加者用画面500に表示するように構成してもよい。これにより、参加者は、進行係と情報を共有しながら、討論に参加することができる。
【0091】
又、進行係用画面510には、各参加者の発言状態に関する情報を出力するようにしてもよい。この場合には、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に、各意見を送信した参加者の識別情報を記録しておく。そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21が、参加者の識別情報毎に、収集した意見を出力する。これにより、活発に発言している参加者に注目して、進行を行なうことができる。
【0092】
○ 上記実施形態では、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bにおいて表示された賛成意見や反対意見の各内容は選択可能なアイコンとして表示される。そして、各意見が示されたアイコンを選択して、グルーピングエリア517cに移動できるように構成する。ここで、討論支援サーバ20のサーバ制御部21において、グルーピングを行なうようにしてもよい。具体的には、サーバ制御部21に、グループ基準数に関するデータを保持させたグループ生成手段を設ける。そして、グループ生成手段31gは、共通語彙検出手段21iが抽出した共通語彙において、グループ基準数以上の共通語彙が含まれる意見を一つのグループとしてグルーピングする。そして、グループ生成手段31gは、グルーピングエリア517cに、グルーピングした意見のアイコンを出力する。これにより、進行係は、討論されている意見のグループを把握しながら、効率的に付加条件を設定することができる。
【0093】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて、各情報を参加者用画面500や進行係用画面510に出力するためのデータを送信する。クライアント端末がサーバから情報を取得するプル技術に代えて、討論支援サーバ20が各クライアント端末(10,30)に情報を定期的に配信するプッシュ技術を用いることも可能である。
【0094】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票と反対票との票数割合を監視する。そして、収束判定手段21dは、この票数割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末30に対して、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。この場合、基準値だけではなく、他の採決条件を満足する場合にメッセージを出力するようにしてもよい。例えば、予め定められた基準時間以上、票数割合が予め定められた基準値以上を維持する場合にメッセージを出力する。具体的には、討論支援サーバ20のサーバ制御部21のメモリに、収束を判定するための基準値と基準時間に関するデータを記憶させておく。そして、サーバ制御部21の収束判定手段21dが、メモリに記録された基準値を超えてからの経過時間を測定する。そして、収束判定手段21dは、経過時間が、メモリに記録された基準時間を超えた場合に、採決を推奨するメッセージをクライアント端末30に出力する。
【0095】
又、この基準値は、経過時間を変数とする関数によって算出することも可能である。この場合にも、基準値算出関数をサーバ制御部21のメモリに記憶させておく。ここで、基
準値算出関数として、経過時間が長くなった場合、基準値が小さくなる関数を用いる。例えば、5分未満の場合には基準値として75%、5分以上の場合には70%、10分以上の場合には65%になるような関数とする。これにより、討論に進展がなく、こう着状態の場合には基準値を下げることによって、採決を促すことができる。
【0096】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。ここで、討論開始からの経過時間を考慮して、採決支援処理を実行することも可能である。例えば、討論の予定時間を、予め討論管理データ記憶部22に記録しておく。この場合、基準値算出関数をサーバ制御部21のメモリに記憶させておく。ここで、この基準値算出関数は、残り時間を変数とする関数であり、残り時間が少なくなった場合、基準値が小さくなる関数を用いる。例えば、5分以上の場合には基準値として75%、3分未満の場合には70%、1分未満の場合には65%になるような関数とする。そして、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、基準値算出関数を用いて算出した基準値と票数割合とを比較して、採決を促すメッセージを出力する。これにより、討論の残り時間が少なくなった場合、基準値を下げることによって、的確な時間管理を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の一実施形態のシステムの概略図。
【図2】参加者のクライアント端末の機能ブロックの説明図。
【図3】進行係のクライアント端末の機能ブロックの説明図。
【図4】討論支援サーバの機能ブロックの説明図。
【図5】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は討論管理データ記憶部、(b)は付加条件データ記憶部、(c)は賛否票数データ記憶部、(d)は賛成意見データ記憶部、(e)は反対意見データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図6】本発明の一実施形態の処理手順の説明図。
【図7】クライアント端末に表示される画面の説明図。
【図8】クライアント端末に表示される画面の説明図であって、(a)は意見選択エリア、(b)は付加条件履歴表示エリアの説明図。
【図9】クライアント端末に表示される画面の説明図。
【図10】クライアント端末に表示される画面の説明図であって、付加条件設定エリアの説明図。
【符号の説明】
【0098】
10,30…クライアント端末、11…クライアント制御部、11a…表示制御手段、11b…賛否数出力手段、11c…付加条件表示手段、11d…意見出力手段、11e…付加条件履歴出力手段、11f…意見賛同手段、11g…意見設定手段、11h…賛否設定手段、20…討論支援サーバ、21…サーバ制御部、21a…テーマ表示手段、21b…賛否票取得手段、21c…賛否数出力手段、21d…収束判定手段、21e…付加条件登録手段、21f…付加条件表示更新手段、21g…意見取得手段、21h…意見数グラフ生成手段、21i…共通語彙検出手段、21j…意見出力手段、21k…意見ランキング出力手段、22…討論管理データ記憶部、23…付加条件データ記憶部、24…賛否票数データ記憶部、25…賛成意見データ記憶部、26…反対意見データ記憶部、31…クライアント制御部、31a…表示制御手段、31b…賛否数出力手段、31c…付加条件表示手段、31d…意見数グラフ生成手段、31e…意見出力手段、31f…意見ランキング出力手段、31g…グループ生成手段、31h…付加条件編集手段、31i…付加条件送信手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、ネットワークに接続されているコンピュータ端末を利用して、特定のテーマについて会議や討論を行なうことがあり、このような討論を支援するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載された技術では、サーバは、インターネットのVOIPを利用した討論を支援する。討論の参加希望者は討論テーマに関する討論ルール(禁止用語や制限時間など)を選択して、サーバに送信する。討論ルール決定後、インターネット上で討論が行なわれ、各参加者の発言は討論ルール違反判断手段により討論ルールに違反するかどうかが判断される。違反の場合には、判断手段は違反した参加者の端末に警告文を送信する。
【0003】
また、討論を終結する場合、テーマに対する採決を行なう場合もある。そこで、参加者の積極的な討論及び採決における意思表示を促進するための技術が検討されている(例えば、特許文献2参照。)。この文献に記載された技術では、記憶手段を有する中央装置と、この中央装置と通信する端末装置とから構成された会議システムを用いる。そして、端末装置が、会議の参加者を識別する識別情報及び提案情報又は意見情報を中央装置へ送信する。この場合、中央装置は、受信した提案情報又は意見情報を記憶手段に記憶し、他の端末装置へ送信する。そして、各端末装置は、会議の参加者を識別する識別情報及び受信した提案情報に対応する賛成又は反対を示す賛成情報又は反対情報を中央装置へ送信する。この場合、中央装置は、受信した賛成情報又は反対情報の数を集計し、提案情報、意見情報、賛成情報又は反対情報を数値化する。
【特許文献1】特開2003−281067号公報(第1頁、図4)
【特許文献2】特開2004−236196号公報(第1頁、図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような討論においては、参加者だけではなく、司会や議長等のような進行を管理する担当者(進行係)が、適切な討論が行なわれるように討論の運営を調整する場合がある。このような進行係は、討論の進捗状況を監視するとともに、討論状況に応じて、テーマについての賛成者や反対者が相互に妥協できる内容を模索する場合もある。しかし、特許文献1、2に記載の技術においては、このような進行係の存在や役割は考慮されていない。更に、討論の活性化は、進行係の能力や経験に依存してしまうことがある。又、進行係の主観によって、適切な討論が実現できない場合もある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムであって、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する
賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段と、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段と、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段とを備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の討論支援システムにおいて、テーマに対して設定された付加条件を記録する付加条件データ記憶手段を更に備え、前記討論支援サーバの制御手段が、進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する手段と、前記付加条件編集画面において編集された付加条件を、前記進行係のクライアント端末から取得し、前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、前記付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の討論支援システムにおいて、参加者のクライアント端末から取得した賛成票及び反対票を記録する賛否票データ記憶手段を更に備え、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、前記賛否票データ記憶手段に記録する手段と、前記進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、前記賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて前記票数に関する情報を前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、前記付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、前記票数を参加者のクライアント端末に出力することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の討論支援システムにおいて、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出し、前記共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、前記頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、前記進行係のクライアント端末に表示する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の討論支援システムにおいて、前記討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援する方法であって、前記討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する段階と、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する段階と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する段階と、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階とを実行することを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援するプログラムであ
って、前記討論支援サーバの制御手段を、参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段、前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段、意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段として機能させることを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から、テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、意見データ記憶手段に蓄積する。次に、意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する。そして、参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得し、意見毎に賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、票数に応じて意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する。これにより、進行係は、参加者から提案された意見の中で、賛同数の多い意見を考慮しながら討論の進行を行なうことができる。従って、進行係において能力や経験が少ない場合にも、円滑で的確な討論を運営することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する。次に、付加条件編集画面において編集された付加条件を、進行係のクライアント端末から取得し、付加条件データ記憶手段に記録する。そして、付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する。これにより、進行係は、テーマに対して、参加者の意見を考慮した付加条件を設定することにより、討論をまとめる提案を行なうことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、賛否票データ記憶手段に記録する。進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて票数に関する情報を付加条件データ記憶手段に記録する。そして、付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、票数を参加者のクライアント端末に出力する。これにより、参加者は、テーマについて設定された付加条件の賛否状況を考慮しながら、賛否を判断することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出する。そして、共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、進行係のクライアント端末に表示する。これにより、進行係は、共通した話題についての意見を考慮して、新たな付加条件を設定することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する。これにより、進行係は、討論の収束時期を判断することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の参加者によるテーマに対する賛否についての討論を支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図10を用いて説明する。本実施形態では、一つのテーマについて、複数の参加者が賛成や反対を表明しながら行なわれる討論を支援するための討論支援システム、討論支援方法及び討論支援プログラムとして説明する。本実施形態では、図1に示すように、クライアント端末(10,30)と討論支援サーバ20とがネットワークを介して相互に接続されている。
【0020】
各クライアント端末(10,30)は、討論支援サーバ20から提供されたウェブページを閲覧するためのコンピュータ端末である。本実施形態では、クライアント端末10は参加者が利用するコンピュータ端末であり、クライアント端末30は討論の進行係が利用するコンピュータ端末である。このため、クライアント端末(10,30)は、ディスプレイ等から構成された表示部(15,35)や、キーボードやポインティングデバイス等から構成された入力部(16,36)を備える。
【0021】
更に、このクライアント端末(10,30)は、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段としてのクライアント制御部(11,31)を備える。
ここで、クライアント制御部11は、後述する処理(討論支援サーバからの情報の取得段階、取得した情報の出力段階、討論支援サーバに対する各種情報の送信段階等の各処理)を行なう。そして、クライアント制御部11は、図2に示すように、表示処理プログラムにより、表示制御手段11a、賛否数出力手段11b、付加条件表示手段11cとして機能する。更に、クライアント制御部11は、意見出力手段11d、付加条件履歴出力手段11e、意見賛同手段11f、意見設定手段11g、賛否設定手段11hとして機能する。
【0022】
表示制御手段11aは、表示部15において出力されるウェブページにおける各エリアの表示を制御する処理を実行する。本実施形態では、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたウェブページを表示させるためのブラウザを用いる。
【0023】
ここで、この表示制御手段11aが表示部15に出力する参加者用画面500を、図7を用いて説明する。この参加者用画面500には、テーマ表示エリア501、付加条件表示エリア502、賛否票数表示エリア503、賛否推移グラフ表示エリア504、意見選択エリア505、付加条件履歴表示エリア506が含まれる。更に、参加者用画面500には、意見入力エリア507や、賛否投票ボタン表示エリア508が含まれる。
【0024】
テーマ表示エリア501には、今回の討論のテーマが表示される。参加者は、このテーマについて討論を行ない、賛成や反対の投票を行なう。
付加条件表示エリア502には、進行係によって設定された現在の付加条件が表示される。テーマに対して、付加条件が設定されている場合には、参加者は、この付加条件の下に、賛成や反対の投票を行なう。
【0025】
賛否票数表示エリア503には、賛成票及び反対票の票数の割合や、その割合を表したグラフが表示される。
賛否推移グラフ表示エリア504には、賛成や反対の票数の割合についての時間的な推移を表したグラフが表示される。更に、賛否推移グラフ表示エリア504には、時間的推移に対して、各付加条件が設定された時期が表示される。
【0026】
意見選択エリア505には、図8(a)に示すように、参加者から提出された賛成意見や反対意見が表示される。そして、この意見選択エリア505には、各意見を特定するための意見コードが設定されており、更に各意見に対して賛同票を投じるための賛同ボタンが表示される。この賛同ボタンが選択された場合には、各意見を特定する意見コードを含めた賛同登録要求が討論支援サーバ20に送信される。
【0027】
付加条件履歴表示エリア506には、図8(b)に示すように、進行係によって設定された現在及び過去の付加条件の履歴を表した履歴テーブルが表示される。更に、付加条件履歴表示エリア506には、各付加条件に対する最終的な賛成票或いは反対票の投票数が表示される。
【0028】
意見入力エリア507には、参加者が自分の意見を入力するための入力欄が設けられている。
賛否投票ボタン表示エリア508には、テーマに対して「賛成」又は「反対」を表明するための賛否設定ボタンが表示される。そして、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンが選択された場合には、賛成登録要求又は反対登録要求が討論支援サーバ20に送信される。
【0029】
そして、このように表示された参加者用画面500に対して、クライアント制御部11の各手段(11b〜11h)は以下の処理を実行する。
賛否数出力手段11bは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、賛成票や反対票の票数割合に関するデータを取得する処理を実行する。そして、賛否数出力手段11bは、討論支援サーバ20から取得した票数割合を賛否票数表示エリア503に出力する処理を実行する。更に、賛否数出力手段11bは、その変化を賛否推移グラフ表示エリア504に出力する処理を実行する。
【0030】
付加条件表示手段11cは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件表示手段11cは、テーマに対して、進行係が設定した付加条件を付加条件表示エリア502に表示する処理を実行する。
【0031】
意見出力手段11dは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、クライアント端末10から提出された意見に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見出力手段11dは、各意見の内容を意見選択エリア505に表示する処理を実行する。
【0032】
付加条件履歴出力手段11eは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件履歴に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件履歴出力手段11eは、付加条件の設定履歴を付加条件履歴表示エリア506に表示する処理を実行する。
【0033】
意見賛同手段11fは、表示された意見に対して賛同を行なうために賛同ボタンが選択された場合、意見賛同手段11fは、討論支援サーバに対して、賛同登録要求を送信する処理を実行する。
【0034】
意見設定手段11gは、参加者によって意見入力エリア507に入力された意見を保持する処理を実行する。
賛否設定手段11hは、テーマ(或いは付加条件が設定されたテーマ)に対して、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンが選択された場合、賛否を表明した賛成登録要求又は反対登録要求を討論支援サーバ20に送信する処理を実行する。更に、賛否設定手段11hは、意見入力エリア507に入力された意見データを意見設定手段11gから取得し、この賛成登録要求又は反対登録要求に含める。
【0035】
一方、クライアント制御部31も、後述する処理(討論支援サーバからの情報取得段階、取得した情報の出力段階、討論支援サーバに対する各種情報の送信段階等の各処理)を行なう。そして、クライアント制御部31は、討論支援プログラムにより、図3に示すように、表示制御手段31a、賛否数出力手段31b、付加条件表示手段31c、意見数グ
ラフ生成手段31dとして機能する。更に、クライアント制御部11は、意見出力手段31e、意見ランキング出力手段31f、グループ生成手段31g、付加条件編集手段31h、付加条件送信手段31iとして機能する。
【0036】
表示制御手段31aは、表示部35において出力されるウェブページにおける各エリアの表示を制御する処理を実行する。本実施形態では、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたウェブページを表示させるためのブラウザを用いる。
【0037】
ここで、この表示制御手段31aが表示部35に出力する進行係用画面510を、図9を用いて説明する。この進行係用画面510には、テーマ表示エリア511、付加条件表示エリア512、賛否票数表示エリア513、賛否推移グラフ表示エリア514、意見量推移グラフ表示エリア515が含まれる。更に、進行係用画面510には、付加条件履歴表示エリア516、付加条件設定エリア517が含まれる。
【0038】
テーマ表示エリア511には、今回の討論のテーマが表示される。
付加条件表示エリア512には、現在の付加条件が表示される。
賛否票数表示エリア513には、賛成票及び反対票の票数と、その割合を表したグラフとが表示される。
【0039】
賛否推移グラフ表示エリア514には、賛成票及び反対票の票数割合の時間的な推移を表したグラフが表示される。
意見量推移グラフ表示エリア515には、所定期間毎に提出された賛成意見及び反対意見の数の推移を示したグラフが表示される。
【0040】
付加条件履歴表示エリア516には、図8(b)に示す表示と同様に、現在及び過去の付加条件が表示される。更に、各付加条件について最終的な賛成票或いは反対票の投票数が表示される。
【0041】
付加条件設定エリア517は付加条件編集画面として機能し、図10に示すように、参加者から提出された賛成意見や反対意見が表示される意見表示エリア517aが含まれる。更に、この付加条件設定エリア517には、票数に応じて、賛成意見や反対意見のランキングが表示されるランキング表示エリア517bが含まれる。又、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bにおいては、各意見に含まれる共通した語彙の中で、その数の多い語彙については、表示形態(ここでは表示色)を変えて出力される。
【0042】
更に、付加条件設定エリア517には、グルーピングエリア517cや付加条件提案エリア517dが設けられている。意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bやグルーピングエリア517cにおいて表示された賛成意見や反対意見の各内容は、選択可能なブロック(アイコン)として表示される。そして、各意見が示された所望のアイコンを選択して、他のエリア(グルーピングエリア517cや付加条件提案エリア517d)に移動させる「ドラッグ&ドロップ」操作を行なうことができる。アイコンがグルーピングエリア517cに移動された場合にはブロック(アイコン)が複写される。また、アイコンが付加条件提案エリア517dに移動された場合には、このアイコンの中に含まれるテキスト(賛成意見や反対意見のテキスト)が編集可能な表示態様で付加条件提案エリア517dに複写される。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を行なうことができる。
【0043】
そして、付加条件設定エリア517には、付加条件送信ボタンが設けられており、この付加条件送信ボタンが選択された場合には、この付加条件設定エリアにおいて入力や編集された付加条件が討論支援サーバ20に送信される。
【0044】
そして、このように表示された進行係用画面510に対して、クライアント制御部31の各手段(31b〜31i)は以下の処理を実行する。
賛否数出力手段31bは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、賛成票や反対票の票数割合に関するデータを取得する処理を実行する。そして、賛否数出力手段31bは、討論支援サーバ20から取得した票数割合を賛否票数表示エリア513に出力する処理を実行する。更に、賛否数出力手段31bは、その変化を賛否推移グラフ表示エリア514に出力する処理を実行する。
【0045】
付加条件表示手段31cは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、付加条件に関するデータを取得する処理を実行する。そして、付加条件表示手段31cは、テーマに対して、進行係が設定した付加条件を付加条件表示エリア512に表示する処理を実行する。
【0046】
意見数グラフ生成手段31dは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、意見数に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見数グラフ生成手段31dは、意見量推移グラフ表示エリア515に、参加者の意見数についての推移を表わしたグラフを表示する処理を実行する。
【0047】
意見出力手段31eは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、新規登録された意見に関するデータを取得する処理を実行する。そして、意見出力手段31eは、クライアント端末10から取得した参加者の意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を、意見表示エリア517aに表示する。
【0048】
意見ランキング出力手段31fは、定期的に討論支援サーバ20にアクセスし、各意見に対する賛同数が多い順番に並べ替えられたランキング表示データを取得し、ランキング表示エリア517bに表示する処理を実行する。ここでも、意見ランキング出力手段31fは、意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を、ランキング表示エリア517bに表示する。
【0049】
グループ生成手段31gは、共通する意見をまとめるために、意見の内容を表わしたブロック(アイコン)を受け入れる処理を実行する。具体的には、進行係によって、意見表示エリア517aやランキング表示エリア517bに表示されたアイコンが移動(ドラッグ&ドロップ)された場合、グルーピングエリア517cにこのアイコンを複写して表示する。
【0050】
付加条件編集手段31hは、進行係による付加条件の設定や編集を支援する処理を実行する。具体的には、付加条件編集手段31hは、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bやグルーピングエリア517cにおいて表示された意見のアイコンについて、付加条件提案エリア517dへの移動(ドラッグ&ドロップ)を検知した場合、このアイコンに関連付けられたテキストを取得し、付加条件提案エリア517dに複写する。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を受け入れる。
【0051】
付加条件送信手段31iは、進行係による付加条件送信ボタンの選択を検知した場合、付加条件登録要求を討論支援サーバ20に送信する処理を実行する。この付加条件登録要求には、付加条件提案エリア517dにおいて入力や編集された付加条件を含める。
【0052】
討論支援サーバ20は、討論の進行を支援するコンピュータシステムであり、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段としてのサーバ制御部21を備える。更に、討論支援サーバ20は、討論管理データ記憶部22、付加条件データ記憶部23、賛否票数
データ記憶部24、賛成意見データ記憶部25、反対意見データ記憶部26を備える。ここで、賛成意見データ記憶部25、反対意見データ記憶部26は、意見データ記憶手段として機能する。
【0053】
このサーバ制御部21は、後述する処理(参加者の意見を蓄積する段階、蓄積された意見をクライアント端末に出力する段階、各意見に対する賛同票を取得する段階、意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階等の各処理)を行なう。このために、サーバ制御部21は、討論支援プログラムにより、テーマ表示手段21a、賛否票取得手段21b、賛否数出力手段21c、収束判定手段21dとして機能する。更に、サーバ制御部21は、付加条件登録手段21e、付加条件表示更新手段21f、意見取得手段21gとして機能する。更に、サーバ制御部21は、意見数グラフ生成手段21h、共通語彙検出手段21i、意見出力手段21j、意見ランキング出力手段21kとして機能する。
【0054】
テーマ表示手段21aは、討論管理データ記憶部22に登録されたテーマを、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるための送信処理を実行する。
【0055】
賛否票取得手段21bは、参加者の各クライアント端末10から賛成票や反対票を取得する処理を実行する。
賛否数出力手段21cは、取得した賛成票や反対票の票数を計数して、票数割合を算出する処理を実行する。そして、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために、票数割合に関するデータを送信する処理を実行する。
【0056】
収束判定手段21dは、賛成票や反対票の票数割合に応じて、討論の収束を判定する処理を実行する。具体的には、収束判定手段21dは、票数割合が基準値(例えば、80%)に関するデータを保持し、この基準値を超えた場合、進行係のクライアント端末30の表示部35に、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。
【0057】
付加条件登録手段21eは、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件を付加条件データ記憶部23に登録する処理を実行する。更に、付加条件登録手段21eは、新たな付加条件を取得したときの賛成票数や反対票数を、先の付加条件の付加条件レコード230に記録する。
【0058】
付加条件表示更新手段21fは、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために付加条件に関するデータを送信する処理を実行する。更に、付加条件表示更新手段21fは、付加条件データ記憶部23から、現在及び過去の付加条件の設定履歴を抽出し、時系列に並べて履歴テーブルを作成する。この履歴テーブルにおいては、過去の付加条件に対して最終賛成票数や最終反対票数を関連付けておく。そして、付加条件表示更新手段21fは、この履歴テーブルを、各クライアント端末(10,30)の付加条件履歴表示エリア(506,516)に出力する。
【0059】
意見取得手段21gは、参加者の各クライアント端末10から、各参加者の意見を取得し、賛成意見と反対意見とを識別して、それぞれ賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に記録する処理を実行する。更に、意見取得手段21gは、各意見に対して賛同登録要求を受信し、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26の賛同数を更新する。
【0060】
意見数グラフ生成手段21hは、クライアント端末30の意見量推移グラフ表示エリア515に、意見数グラフを出力させる処理を実行する。具体的には、意見数グラフ生成手段21hは、各クライアント端末10から取得した意見数や、各意見に対する賛同数を測
定間隔毎に計数する。次に、意見数グラフ生成手段21hは、この意見数及び賛同数の合計の時系列変化を表したグラフを生成する。そして、意見数グラフ生成手段21hは、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、意見数グラフに関するデータを送信する。
【0061】
共通語彙検出手段21iは、意見の中で頻度が高い共通語彙を識別して表示する処理を実行する。具体的には、共通語彙検出手段21iは、参加者から取得した意見のテキストを品詞毎の語彙に分解する。そして、共通語彙検出手段21iは、この中で共通する語彙を抽出し、共通語彙の頻度を算出する。次に、共通語彙検出手段21iは、意見出力手段21jに対して、基準値以上の頻度の共通語彙を識別できるように表示形態(例えば、配色や大きさ、フォント)を変更する指示を行なう。
【0062】
意見出力手段21jは、クライアント端末10から新たに取得した意見を、各クライアント端末(10,30)に配信する処理を実行する。具体的には、意見出力手段21jは、クライアント端末10に対しては、各意見の内容表示データと、意見コードを含めた賛同ボタンデータとを送信する。一方、クライアント端末30に対しては、各意見の内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。
【0063】
意見ランキング出力手段21kは、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、ランキング表示データを送信する処理を実行する。具体的には、意見ランキング出力手段21kは、各意見に対して投票された賛同票の票数を計数し、票数が多い順番に並べ替えたランキング表示データを生成する。そして、このランキング表示においても、ランキングされた各意見について内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。
【0064】
更に、討論管理データ記憶部22には、図5(a)に示すように、特定のテーマについての討論を管理するための討論管理レコード220が記録される。この討論管理レコード220は、討論を開始する前にテーマや進行係が決定された場合に記録される。討論管理レコード220は、テーマ、進行係コードに関するデータを含んで構成される。
【0065】
テーマデータ領域には、支援対象の討論のテーマに関するデータが記録される。
進行係コードデータ領域には、この討論の進行を管理する進行係を特定するための識別子に関するデータが記録される。そして、この進行係コードと、クライアント端末から取得したアクセス者コードとを照合することにより進行係のクライアント端末30を特定する。
【0066】
付加条件データ記憶部23は付加条件データ記憶手段として機能し、図5(b)に示すように、テーマに対して設定された付加条件レコード230が記録される。この付加条件レコード230は、進行係のクライアント端末30から付加条件に関するデータを取得した場合に記録される。付加条件レコード230は、付加条件コード、提案時刻、付加条件、最終賛成票数、最終反対票数に関するデータを含んで構成される。
【0067】
付加条件コードデータ領域には、各付加条件を特定するための識別子に関するデータが記録される。
提案時刻データ領域には、進行係のクライアント端末30から付加条件を取得した時刻に関するデータが記録される。
【0068】
付加条件データ領域には、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件の内容に関するデータが記録される。
最終賛成票数データ領域、最終反対票数データ領域には、それぞれ新たな付加条件が設
定された時点における先の付加条件に対する賛成票数、反対票数に関するデータが記録される。
【0069】
賛否票数データ記憶部24は賛否票データ記憶手段として機能し、図5(c)に示すように、テーマに対して表明された賛成や反対についての賛否票数レコード240が記録される。この賛否票数レコード240は、賛成票又は反対票を取得した場合に更新記録される。賛否票数レコード240は、更新時刻、賛成票数、反対票数に関するデータを含んで構成される。
【0070】
更新時刻データ領域には、賛成票又は反対票を取得して票数を更新した時刻に関するデータが記録される。
賛成票数データ領域、反対票数データ領域には、それぞれ、この時刻における賛成票、反対票の票数に関するデータが記録される。
【0071】
賛成意見データ記憶部25には、図5(d)に示すように、賛成意見レコード250が記録される。この賛成意見レコード250は、参加者のクライアント端末10から賛成意見を取得した場合に記録される。賛成意見レコード250は、意見コード、受信時刻、賛成意見内容、賛同数に関するデータを含んで構成される。
【0072】
意見コードデータ領域には、各意見を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10から賛成意見を受信した時刻に関するデータが記録される。
【0073】
賛成意見内容データ領域には、クライアント端末10から受信した賛成意見の内容に関するデータが記録される。
賛同数データ領域には、各意見に対する賛同の数量に関するデータが記録される。
【0074】
反対意見データ記憶部26には、図5(e)に示すように、反対意見レコード260が記録される。この反対意見レコード260は、参加者のクライアント端末10から反対意見を受信した場合に記録される。反対意見レコード260は、意見コード、受信時刻、反対意見内容、賛同数に関するデータを含んで構成される。
【0075】
意見コードデータ領域には、各意見を特定するための識別子に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10から反対意見を受信した時刻に関するデータが記録される。
【0076】
反対意見内容データ領域には、クライアント端末10から受信した反対意見の内容に関するデータが記録される。
賛同数データ領域には、各意見に対する賛同の数量に関するデータが記録される。
【0077】
(討論支援処理)
このように構成されたシステムを用いて行なわれる処理を、図6に従って説明する。
まず、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、討論のテーマ設定処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、討論支援サーバ20の管理者は、討論支援サーバ20にアクセスし、討論のテーマや進行係についての討論管理レコード220を討論管理データ記憶部22に登録する。そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、各クライアント端末からアクセス要求を受信した場合、討論を行なうための画面データを送信する。具体的には、各クライアント端末からアクセス者コードを取得し、討論管理データ記憶
部22に記録された進行係コードと一致する場合には、進行係用画面データを送信する。一方、それ以外のクライアント端末10からのアクセスの場合には参加者用画面データを送信する。
【0078】
この場合、参加者のクライアント端末10のクライアント制御部11は、図7に示す参加者用画面を表示部15に出力する。又、進行係のクライアント端末30のクライアント制御部31は、図9に示す進行係用画面を表示部35に出力する。この場合、サーバ制御部21のテーマ表示手段21aは、各画面(500、510)のテーマ表示エリア(501,511)に、討論管理データ記憶部22に登録されたテーマを表示する。
【0079】
そして、討論が開始された場合、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、テーマに対する投票管理処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、参加者は、テーマに対して賛成又は反対を表明する場合には、「賛成」又は「反対」の賛否設定ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、賛成登録要求又は反対登録要求を討論支援サーバ20に送信する。そして、賛成登録要求又は反対登録要求を受信したサーバ制御部21の賛否票取得手段21bは、賛成票又は反対票を識別して、賛否票数データ記憶部24に記録された票数に「1」を加算する。
【0080】
更に、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、参加者の意見の収集処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、参加者は、テーマに対して意見がある場合には、意見入力エリア507に自分の意見を入力する。この場合、参加者のクライアント端末10は、賛成登録要求又は反対登録要求に参加者の意見を含めて討論支援サーバ20に送信する。そして、賛成登録要求又は反対登録要求を受信したサーバ制御部21の意見取得手段21gは、賛成登録要求又は反対登録要求から意見を抽出し、賛成意見又は反対意見を識別して、賛成意見データ記憶部25或いは反対意見データ記憶部26に登録する。
【0081】
そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、参加者の賛否状況や意見の公開処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、サーバ制御部21の賛否数出力手段21c、意見出力手段21jは、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて、各情報を参加者用画面500や進行係用画面510に出力するためのデータを送信する。
【0082】
また、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、意見に対する賛同管理処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、参加者が各意見に対して賛同する場合には、意見選択エリア505の賛同ボタンを選択する。この場合、参加者のクライアント端末10は、賛同登録要求を討論支援サーバ20に送信する。この賛同登録要求には、賛同対象の意見コードに関するデータを含める。賛同登録要求を受信したサーバ制御部21の意見取得手段21gは、賛同登録要求から意見コードを抽出し、賛成意見データ記憶部25或いは反対意見データ記憶部26に記録された意見の賛同数に「1」を加算する。そして、サーバ制御部21の意見ランキング出力手段21kは、票数が多い順番に並べ替えたランキング表示データを生成し、クライアント端末30の進行係用画面510に出力させるために、ランキング表示データを送信する。
【0083】
次に、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、付加条件の管理処理を実行する(ステップS1−6)。テーマについて賛否が分かれている場合、進行係は、妥協点を見出すために付加条件を設定する。具体的には、進行係用画面510の付加条件設定エリア517を用いて付加条件が編集され、付加条件送信ボタンが選択された場合、クライアント端末30は付加条件登録要求を討論支援サーバ20に送信する。この場合、サーバ制御部21の付加条件登録手段21eが、進行係のクライアント端末30から取得した付加条件を付加条件データ記憶部23に登録する。そして、サーバ制御部21の付加条件表示更新手段21fは、参加者用画面500や進行係用画面510の付加条件表示エリア(502,
512)に出力するために、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて付加条件データ記憶部23に記録された付加条件を送信する。そして、設定された付加条件の下に討論が継続される。
【0084】
そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票と反対票との票数割合を監視する。そして、収束判定手段21dは、この票数割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末30に対して、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。このメッセージを確認した進行係は、賛成票や反対票の割合に応じて採決を行なう。
【0085】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の賛否票取得手段21bは、参加者の各クライアント端末10から賛成票や反対票を取得する。そして、賛否数出力手段21cは、各クライアント端末(10,30)の画面(500,510)に出力させるために、票数割合に関するデータを送信する。これにより、参加者や進行係は、テーマに対する賛否状況を把握することができる。更に、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票や反対票の票数割合に応じて、討論の収束を判定する処理を実行する。これにより、討論進行についての能力や経験が少ない場合でも、進行係は、賛否状況に応じて、採決のタイミングを把握することができる。
【0086】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の意見取得手段21gは、参加者の各クライアント端末10から、各参加者の意見を取得して、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に記録する。更に、意見取得手段21gは、各意見に対して賛同登録要求を受信し、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26の賛同数を更新する。そして、意見数グラフ生成手段21hは、意見や賛同の合計数の時系列変化を表したグラフを生成し、クライアント端末30の進行係用画面510に出力する。これにより、進行係は、討論の活性度を把握することができる。
【0087】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の意見出力手段21jは、クライアント端末10から新たに取得した意見を、各クライアント端末(10,30)に配信する処理を実行する。ここで、クライアント端末30に対しては、各意見の内容表示データと、各意見のテキストデータを含めて関連付けたアイコンを送信する。そして、クライアント端末30のクライアント制御部31の付加条件編集手段31hは、意見表示エリア517a〜グルーピングエリア517cにおいて表示された意見のアイコンについて、付加条件提案エリア517dへの移動を検知した場合、このアイコンに関連付けられたテキストを付加条件提案エリア517dに複写する。そして、付加条件提案エリア517dにおいて、テキスト編集を受け入れる。これにより、進行係は、参加者の意見を利用して、討論を収束させるための付加条件を効率的に作成することができる。
【0088】
・ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21の共通語彙検出手段21iは、参加者から取得した意見に含まれる語彙の中で共通する言葉を抽出する処理を実行する。そして、共通語彙検出手段21iは、意見出力手段21jに対して、意見の中で頻度が高い語彙の表示形態を変更する指示を行なう。これにより、進行係は、討論の中心になっているキーワードを把握することができる。
【0089】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○ 上記実施形態では、一つのテーマについての討論を支援したが、複数の討論を支援用できるようにしてもよい。この場合には、各討論を特定するための討論コードを付与し、討論管理データ記憶部22〜反対意見データ記憶部26に記録された各レコードを、各
討論における討論コードに関連付けて記録する。
【0090】
○ 上記実施形態では、参加者用画面500には、テーマ表示エリア501〜賛否投票ボタン表示エリア508が含まれる。また、進行係用画面510には、テーマ表示エリア511〜付加条件設定エリア517が含まれる。各クライアント端末(10,30)の表示部(15,35)に出力される各画面(500,510)に表示される項目は、これらに限定されるものではない。例えば、討論が開始されてからの経過時間等を表示させることも可能である。また、進行係用画面510において表示される内容(例えば、賛否推移グラフ表示エリア514)を参加者用画面500に表示するように構成してもよい。これにより、参加者は、進行係と情報を共有しながら、討論に参加することができる。
【0091】
又、進行係用画面510には、各参加者の発言状態に関する情報を出力するようにしてもよい。この場合には、賛成意見データ記憶部25や反対意見データ記憶部26に、各意見を送信した参加者の識別情報を記録しておく。そして、討論支援サーバ20のサーバ制御部21が、参加者の識別情報毎に、収集した意見を出力する。これにより、活発に発言している参加者に注目して、進行を行なうことができる。
【0092】
○ 上記実施形態では、意見表示エリア517a、ランキング表示エリア517bにおいて表示された賛成意見や反対意見の各内容は選択可能なアイコンとして表示される。そして、各意見が示されたアイコンを選択して、グルーピングエリア517cに移動できるように構成する。ここで、討論支援サーバ20のサーバ制御部21において、グルーピングを行なうようにしてもよい。具体的には、サーバ制御部21に、グループ基準数に関するデータを保持させたグループ生成手段を設ける。そして、グループ生成手段31gは、共通語彙検出手段21iが抽出した共通語彙において、グループ基準数以上の共通語彙が含まれる意見を一つのグループとしてグルーピングする。そして、グループ生成手段31gは、グルーピングエリア517cに、グルーピングした意見のアイコンを出力する。これにより、進行係は、討論されている意見のグループを把握しながら、効率的に付加条件を設定することができる。
【0093】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、各クライアント端末(10,30)からの要求に応じて、各情報を参加者用画面500や進行係用画面510に出力するためのデータを送信する。クライアント端末がサーバから情報を取得するプル技術に代えて、討論支援サーバ20が各クライアント端末(10,30)に情報を定期的に配信するプッシュ技術を用いることも可能である。
【0094】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、賛成票と反対票との票数割合を監視する。そして、収束判定手段21dは、この票数割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末30に対して、基準値が超えたことを示すメッセージを出力する。この場合、基準値だけではなく、他の採決条件を満足する場合にメッセージを出力するようにしてもよい。例えば、予め定められた基準時間以上、票数割合が予め定められた基準値以上を維持する場合にメッセージを出力する。具体的には、討論支援サーバ20のサーバ制御部21のメモリに、収束を判定するための基準値と基準時間に関するデータを記憶させておく。そして、サーバ制御部21の収束判定手段21dが、メモリに記録された基準値を超えてからの経過時間を測定する。そして、収束判定手段21dは、経過時間が、メモリに記録された基準時間を超えた場合に、採決を推奨するメッセージをクライアント端末30に出力する。
【0095】
又、この基準値は、経過時間を変数とする関数によって算出することも可能である。この場合にも、基準値算出関数をサーバ制御部21のメモリに記憶させておく。ここで、基
準値算出関数として、経過時間が長くなった場合、基準値が小さくなる関数を用いる。例えば、5分未満の場合には基準値として75%、5分以上の場合には70%、10分以上の場合には65%になるような関数とする。これにより、討論に進展がなく、こう着状態の場合には基準値を下げることによって、採決を促すことができる。
【0096】
○ 上記実施形態では、討論支援サーバ20のサーバ制御部21は、採決支援処理を実行する(ステップS1−7)。ここで、討論開始からの経過時間を考慮して、採決支援処理を実行することも可能である。例えば、討論の予定時間を、予め討論管理データ記憶部22に記録しておく。この場合、基準値算出関数をサーバ制御部21のメモリに記憶させておく。ここで、この基準値算出関数は、残り時間を変数とする関数であり、残り時間が少なくなった場合、基準値が小さくなる関数を用いる。例えば、5分以上の場合には基準値として75%、3分未満の場合には70%、1分未満の場合には65%になるような関数とする。そして、サーバ制御部21の収束判定手段21dは、基準値算出関数を用いて算出した基準値と票数割合とを比較して、採決を促すメッセージを出力する。これにより、討論の残り時間が少なくなった場合、基準値を下げることによって、的確な時間管理を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の一実施形態のシステムの概略図。
【図2】参加者のクライアント端末の機能ブロックの説明図。
【図3】進行係のクライアント端末の機能ブロックの説明図。
【図4】討論支援サーバの機能ブロックの説明図。
【図5】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は討論管理データ記憶部、(b)は付加条件データ記憶部、(c)は賛否票数データ記憶部、(d)は賛成意見データ記憶部、(e)は反対意見データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図6】本発明の一実施形態の処理手順の説明図。
【図7】クライアント端末に表示される画面の説明図。
【図8】クライアント端末に表示される画面の説明図であって、(a)は意見選択エリア、(b)は付加条件履歴表示エリアの説明図。
【図9】クライアント端末に表示される画面の説明図。
【図10】クライアント端末に表示される画面の説明図であって、付加条件設定エリアの説明図。
【符号の説明】
【0098】
10,30…クライアント端末、11…クライアント制御部、11a…表示制御手段、11b…賛否数出力手段、11c…付加条件表示手段、11d…意見出力手段、11e…付加条件履歴出力手段、11f…意見賛同手段、11g…意見設定手段、11h…賛否設定手段、20…討論支援サーバ、21…サーバ制御部、21a…テーマ表示手段、21b…賛否票取得手段、21c…賛否数出力手段、21d…収束判定手段、21e…付加条件登録手段、21f…付加条件表示更新手段、21g…意見取得手段、21h…意見数グラフ生成手段、21i…共通語彙検出手段、21j…意見出力手段、21k…意見ランキング出力手段、22…討論管理データ記憶部、23…付加条件データ記憶部、24…賛否票数データ記憶部、25…賛成意見データ記憶部、26…反対意見データ記憶部、31…クライアント制御部、31a…表示制御手段、31b…賛否数出力手段、31c…付加条件表示手段、31d…意見数グラフ生成手段、31e…意見出力手段、31f…意見ランキング出力手段、31g…グループ生成手段、31h…付加条件編集手段、31i…付加条件送信手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムであって、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段と、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段と、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段と
を備えたことを特徴とする討論支援システム。
【請求項2】
テーマに対して設定された付加条件を記録する付加条件データ記憶手段を更に備え、
前記討論支援サーバの制御手段が、
進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する手段と、
前記付加条件編集画面において編集された付加条件を、前記進行係のクライアント端末から取得し、前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、
前記付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の討論支援システム。
【請求項3】
参加者のクライアント端末から取得した賛成票及び反対票を記録する賛否票データ記憶手段を更に備え、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、前記賛否票データ記憶手段に記録する手段と、
前記進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、前記賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて前記票数に関する情報を前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、
前記付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、前記票数を参加者のクライアント端末に出力することを特徴とする請求項2に記載の討論支援システム。
【請求項4】
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出し、
前記共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、前記頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、前記進行係のクライアント端末に表示する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の討論支援システム。
【請求項5】
前記討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の討論支援システム。
【請求項6】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアン
ト端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援する方法であって、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する段階と、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する段階と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する段階と、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階と
を実行することを特徴とする討論支援方法。
【請求項7】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援するプログラムであって、
前記討論支援サーバの制御手段を、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段
として機能させることを特徴とする討論支援プログラム。
【請求項1】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムであって、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段と、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段と、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段と
を備えたことを特徴とする討論支援システム。
【請求項2】
テーマに対して設定された付加条件を記録する付加条件データ記憶手段を更に備え、
前記討論支援サーバの制御手段が、
進行係のクライアント端末に対して、参加者のクライアント端末から取得した意見に含まれるテキストデータを編集可能な表示態様で含めた付加条件編集画面を送信する手段と、
前記付加条件編集画面において編集された付加条件を、前記進行係のクライアント端末から取得し、前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、
前記付加条件を、参加者の各クライアント端末に対して出力する手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の討論支援システム。
【請求項3】
参加者のクライアント端末から取得した賛成票及び反対票を記録する賛否票データ記憶手段を更に備え、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者の各クライアント端末から賛成票又は反対票を取得し、前記賛否票データ記憶手段に記録する手段と、
前記進行係のクライアント端末から付加条件を取得した場合、前記賛否票データ記憶手段に記録された賛成票又は反対票の各票数を算出し、先の付加条件に関連付けて前記票数に関する情報を前記付加条件データ記憶手段に記録する手段と、
前記付加条件データ記憶手段に記録された付加条件の設定履歴とともに、前記票数を参加者のクライアント端末に出力することを特徴とする請求項2に記載の討論支援システム。
【請求項4】
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から取得した各意見に含まれる共通語彙を抽出し、
前記共通語彙の意見全体における出現頻度を算出し、前記頻度が高い共通語彙を識別できるようにして、前記進行係のクライアント端末に表示する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の討論支援システム。
【請求項5】
前記討論支援サーバの制御手段が、クライアント端末から取得した賛成票又は反対票のいずれか一方の票数の割合が基準値を超えた場合には、進行係のクライアント端末に対して討論収束のメッセージを出力する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の討論支援システム。
【請求項6】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアン
ト端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援する方法であって、
前記討論支援サーバの制御手段が、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する段階と、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する段階と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する段階と、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する段階と
を実行することを特徴とする討論支援方法。
【請求項7】
討論対象のテーマについて討論を行なう複数の参加者及び進行係が利用するクライアント端末と、
参加者のクライアント端末から取得した意見データを記録する意見データ記憶手段、各クライアント端末に接続された制御手段を備えた討論支援サーバとから構成された討論支援システムを用いて、討論を支援するプログラムであって、
前記討論支援サーバの制御手段を、
参加者のクライアント端末から、前記テーマに対する賛成意見又は反対意見を取得し、前記意見データ記憶手段に蓄積する手段、
前記意見データ記憶手段に蓄積された意見を、各クライアント端末に出力する手段と、
参加者の各クライアント端末から各意見に対する賛同票を取得する手段、
意見毎に前記賛同票の票数を算出し、進行係のクライアント端末に対して、前記票数に応じて前記意見を並べ替えた一覧テーブルを出力する手段
として機能させることを特徴とする討論支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−55411(P2010−55411A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220298(P2008−220298)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
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