説明

訓練学習支援装置

【課題】本発明は、プラント運転訓練システムにおいて訓練生の習熟効率を高める訓練支援学習装置の提供を目的とする。
【解決手段】訓練学習支援装置300は、制御パラメータの目標情報が入力される目標値入力手段320と、プラントシミュレータ100の操作リストが入力される操作リスト入力手段330と、制御パラメータと目標情報との比較に基づき推奨操作内容を決定する推奨操作作成手段310と、推奨操作内容を表示する表示手段340とを備える。推奨操作作成手段311は、各操作の実施時期と操作パラメータを含む操作情報を操作リストに加えた操作内容を作成してプラントシミュレータ100に入力する操作内容決定手段311と、制御パラメータの遷移情報を目標情報と比較して評価度を算出する操作結果評価手段312と、を備える。操作内容決定手段311は、数理計画法により評価度が高くなる方向に操作情報を変更して推奨操作内容を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントシミュレータを用いてプラントの運転訓練を行うプラント運転訓練システムにおいて、操作員の学習を支援する訓練学習支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大規模プラントの多くは操作が複雑であるため、新人操作員がプラント操作習得に掛ける学習期間は非常に長く設定される。プラント操作の習得手法として、講義やマニュアルを用いた座学形式の学習手法に加え、模擬運転など実技形式の学習手法を併用するケースが存在している。
【0003】
模擬運転を行う際、プラントの安全性及びコストの点から、実プラントを用いた訓練を行うことはできない。そのため、一般的に、実際のプラントの代わりとしてプラントシミュレータを用いた訓練が行われている。
【0004】
プラントシミュレータとは、計算機上で実プラントにおける挙動を模擬するものである。実プラントと同じ監視操作画面インタフェースを用いることで、利用者は実プラントと同様の監視制御操作を体験することができる。
【0005】
通常、プラントシミュレータを用いた実技訓練は、講師と訓練生からなるチームで行われる。講師はシミュレータに事故事象等のプラント状態を入力し、シミュレーションを開始する。訓練生は、シミュレータに表示される情報をもとに、実プラントに対して行うのと同様の対応操作を行い、講師は訓練生の操作の様子を観察する。訓練は、プラントが予め定められた状態に移行したことを確認して終了し、講師は訓練生に講評と指導を行う。訓練生は、各状況における判断基準や対応操作などの内容に関する質疑応答を講師と繰り返すことにより、作業の理解を深めていく。
【0006】
このように、プラントシミュレータを用いた訓練を行うことで、訓練生はプラント事故等の、発生頻度は低いものの大きな影響を与える事象への対応手法を容易に学習することができる。また、同じプラント状況を再現することで、反復練習を実施でき、学習の効果を高める事ができる。
【0007】
しかしながら、講師は実技訓練の間、常にプラントパラメータ等の確認を行い、現在プラントがどのような状態にあるかを判断しつつ、訓練生の操作や確認内容をチェックしなければならない。そのため、講師の作業負荷は高く、訓練生の行動を見落とす可能性があり、評価内容にバラツキが生じると言う問題があった。
【0008】
このような課題に対し、特許文献1では、講師の代わりに計算機が訓練の評価を行う手法が提案されている。特許文献1の方法によると、予めプラントパラメータに評価点を設定しておくことで、運転員の操作内容を計算機が評価でき、講師の負荷を抑制するとともに、評価基準の平準化を実現できるという利点がある。
【0009】
また、特許文献2では、対象となるプラント内部の挙動を演算式で模擬し、プラントパラメータの目標値を前記演算式に入力して、プラントパラメータ目標値を実現するための操作内容を算出する方法が提案されている。特許文献2の方法によると、計算過程のデータを用いることで、操作ガイダンスとその理由を作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第2610345号公報
【特許文献2】特許第3783418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
プラントシミュレータを用いた実技訓練の目的は、訓練生のプラント操作習熟度を測定するだけではない。実環境に近い状況を経験することで、座学のみでは理解しえなかった新たな疑問や課題を、訓練生自身に想起させることもその目的である。その点、特許文献1の方法では、訓練生が単独で実技訓練を行う場合、訓練生のプラント操作内容に評価を与えることはできても、訓練生が望むプラント状態を実現するためにどのような操作を行えば良いかについて、回答を与える事はできない。
【0012】
特許文献2では、プラント内部の挙動が比較的単純なモデルで表現され、プラントパラメータ目標値を入力とし、プラント設定推奨値を出力とする演算式を定義できるようなプラントを対象としている。すなわち、プラントパラメータを制御するための操作方法が一意に決まっている場合に対象が限られる。しかしながら、大規模プラントのように、内部の挙動が複雑で、一つの操作が様々なプラントパラメータに影響を与えるような系統では、目標のプラント状態を実現する操作方法について、複数操作の組み合わせからなる数種類の方法が存在する。また、入力操作が他のパラメータに対する影響も考慮する必要があるため、プラント設定推奨値を出力とする演算式を一意に定義できず、特許文献2の技術を用いることは出来ない。
【0013】
本発明は上述の問題点に鑑み、プラントシミュレータを用いたプラント運転訓練システムにおいて、訓練生の習熟効率を高める訓練学習支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の訓練学習支援装置は、プラントの運転訓練を行うためのプラント運転訓練システムにおいて、運転訓練の学習を支援するための訓練学習支援装置であって、プラント運転訓練システムは、計算機上の演算によりプラントの挙動を模擬するプラントシミュレータと、プラントシミュレータで用いるパラメータの初期値をプラントシミュレータに入力するパラメータ入力装置と、を備え、訓練学習支援装置は、プラントシミュレータで用いるパラメータの中から制御対象として選択した制御パラメータの固有情報と、当該制御パラメータの目標値と、当該目標値に至る時刻とを含む目標情報がユーザ操作で入力される目標値入力手段と、プラントシミュレータの操作順序を示し、各操作毎の操作項目と操作対象を含む操作リストであって、制御パラメータに影響を与えるものがユーザ操作で入力される操作リスト入力手段と、制御パラメータと目標情報との比較に基づいて、プラントシミュレータ上での模擬における推奨操作内容を決定する推奨操作作成手段と、推奨操作内容を表示する表示手段と、を備え、推奨操作作成手段は、操作リストにおける各操作の実施時期と、当該各操作の操作量に関する操作パラメータを含む操作情報を操作リストに加えて操作内容を作成し、当該操作内容をプラントシミュレータに入力する操作内容決定手段と、プラントシミュレータから制御パラメータの遷移情報を受け、当該遷移情報を目標情報と比較して評価度を算出する操作結果評価手段と、を備え、操作内容決定手段は、所定の判定条件を満たすまで、数理計画法により評価度が高くなる方向に操作情報を変更し、前記所定の判定条件を満たすときの操作内容を推奨操作内容とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の訓練学習支援装置は、プラントの運転訓練を行うためのプラント運転訓練システムにおいて、運転訓練の学習を支援するための訓練学習支援装置であって、プラント運転訓練システムは、計算機上の演算によりプラントの挙動を模擬するプラントシミュレータと、プラントシミュレータで用いるパラメータの初期値をプラントシミュレータに入力するパラメータ入力装置と、を備え、訓練学習支援装置は、プラントシミュレータで用いるパラメータの中から制御対象として選択した制御パラメータの固有情報と、当該制御パラメータの目標値と、当該目標値に至る時刻とを含む目標情報がユーザ操作で入力される目標値入力手段と、プラントシミュレータの操作順序を示し、各操作毎の操作項目と操作対象を含む操作リストであって、制御パラメータに影響を与えるものがユーザ操作で入力される操作リスト入力手段と、制御パラメータと目標情報との比較に基づいて、プラントシミュレータ上での模擬における推奨操作内容を決定する推奨操作作成手段と、推奨操作内容を表示する表示手段と、を備え、推奨操作作成手段は、操作リストにおける各操作の実施時期と、当該各操作の操作量に関する操作パラメータを含む操作情報を操作リストに加えて操作内容を作成し、当該操作内容をプラントシミュレータに入力する操作内容決定手段と、プラントシミュレータから制御パラメータの遷移情報を受け、当該遷移情報を目標情報と比較して評価度を算出する操作結果評価手段と、を備え、操作内容決定手段は、所定の判定条件を満たすまで、数理計画法により評価度が高くなる方向に操作情報を変更し、前記所定の判定条件を満たすときの操作内容を推奨操作内容とするので、プラント運転手法を単一の演算式で求めることが出来ない挙動が複雑なプラントであっても、ユーザは目標とするプラント状態を実現するために必要な操作内容を把握することができ、習熟効率の高い訓練学習支援装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施の形態1に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。
【図2】訓練結果表示画面を例示する図である。
【図3】実施の形態2に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態3に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態4に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態5に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<A.実施の形態1>
<A−1.構成、動作>
本装置は、ユーザがプラントシミュレータを用いた運転訓練を実施した後、自己評価と復習を行うために用いられることを想定した訓練学習支援装置である。運転訓練を行ったユーザは、操作内容の自己評価を経て、望ましくないと判定される部分が見つかった場合に、どのような操作を行えば理想的なプラント挙動を実現できるか検討を行う必要がある。
【0018】
本装置は、ユーザが望むプラント挙動を入力とし、入力されたプラント挙動を実現するために必要な操作(推奨操作内容)を自動で策定する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態1に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。このプラント運転訓練システムは、プラントの挙動を模擬するプラントシミュレータ100と、プラントシミュレータ100で用いる様々なプラントパラメータの初期値をプラントシミュレータ100に入力するパラメータ入力装置200と、訓練学習支援装置300とを備える。訓練学習支援装置300は、プラントシミュレータ100と同様、計算機上で実現することが出来る。
【0020】
訓練学習支援装置300は、推奨操作作成手段310、目標値入力手段320、操作リスト入力手段330、表示手段340を備えている。
【0021】
目標値入力手段320は、ユーザがプラントパラメータの中から制御対象とする制御パラメータを指定し、その目標情報を入力するものである。ここで目標情報は、制御パラメータの目標値と、目標値に至る時刻(目標時刻)を含む。また、目標情報は、制御パラメータの上下限値を設定する形式のほかに、トレンドグラフのように単位時間毎の目標値を示す形式や、警報発生やシステム自動制御など制御パラメータの値に基づき自動起動するシステムの起動時刻を設定する形式などで設定される。こうして、ユーザが目標とするプラントの挙動が目標値入力手段320より入力される。
【0022】
操作リスト入力手段330は、プラントシミュレータ100でシミュレートする操作リストの入力手段である。ここで操作リストは複数の操作の順序を示しており、ユーザは操作リスト中の各操作について、画面遷移や入力操作、制御パラメータ値の確認などの操作種類を設定する他、画面表示項目の中から、操作の対象となる項目を指定する。
【0023】
推奨操作作成手段310は、目標値入力手段320にてユーザが設定した制御パラメータの目標情報を達成するために推奨される運転操作を策定する手段であり、操作内容決定手段311、操作結果評価手段312、推奨操作データベース313を備える。
【0024】
操作内容決定手段311は、操作リスト入力手段330で設定された操作リストに操作情報を追加して、操作内容を作成する。ここで操作情報は、各操作の実施タイミング(シミュレーション開始からの経過時間)と、操作量に関する操作パラメータを含む。
【0025】
プラントシミュレータ100は、操作内容決定手段311で作成した操作内容を受け、パラメータ入力装置200にて入力された初期パラメータ値を用いてシミュレーション演算を開始する。操作内容決定手段311で設定した実施タイミング、操作パラメータに沿って操作入力を実施し、演算により得られた制御パラメータの遷移情報を操作結果評価手段312に送信する。
【0026】
操作結果評価手段312は、プラントシミュレータ100より送られた制御パラメータの遷移情報と、目標値入力手段320より与えられたプラントパラメータの目標とを比較し、目標の達成度を評価値として算出する。
【0027】
推奨操作データベース313には、操作内容決定手段311が決定した操作内容と、当該操作内容を入力してプラントシミュレータ100が算出した制御パラメータの遷移情報と、操作結果評価手段312が算出した評価値を組み合わせた情報が蓄積される。
【0028】
操作内容決定手段311は、操作結果評価手段312で算出した評価値を取得し、評価値が高くなるように操作情報、すなわち各操作手順の実施タイミングと操作パラメータを組合せ最適化手法等の数理計画法を用いて変更する。すなわち、操作内容決定手段311が操作情報を変更すると、新たな操作情報に基づき再びプラントシミュレータ100でシミュレーションを行う。制御パラメータの遷移結果は操作結果評価手段312で評価し、その評価値に基づきさらに設定値制御入力値を変更する。これらの工程は繰り返し実施し、演算開始からの経過時間や、目標を満足する解が規定数以上見つかるなどの判定条件に従って終了し、判定条件を満たしたときの操作内容が推奨操作内容となる。
【0029】
なお、この繰り返し工程における操作内容、制御パラメータの時間推移情報、評価値の組み合わせは、随時推奨操作データベース313に蓄積されている。決定した推奨操作内容は表示手段340に表示される。なお、目標を実現する操作内容が求められなかった場合は、最も目標に近い解を推奨操作内容とするか、もしくは該当解なしの表示を行ってもよい。
【0030】
<A−2.訓練結果表示>
図2は、表示手段340が表示する訓練結果表示画面を模式的に示したものである。訓練結果表示画面は、操作内容表示と、警報表示、パラメータ値表示を行う。操作内容表示は、推奨操作作成手段311が目標を満足する推奨操作内容を策定できた場合に表示され、どのような操作を行ったかを示す個別操作内容が時系列で表示される。図2では、操作器A操作、操作器B操作、操作器B操作、操作器C操作を順に行ったことを示している。なお、操作パラメータを併せて表示しても良い。
【0031】
操作内容表示下段の警報表示では、どの警報が発生したかを示す個別警報内容が、操作内容表示と同じ時系列で表示される。図2では、操作器Bの1回目の操作の後に警報Aが発生し、操作器Bの2回目の操作の後に警報Bが発生したことを示している。制御パラメータの値に関連して自動的に警報が発生するプラント運転訓練システムの場合、制御パラメータの遷移情報に基づき、警報表示を行うことが出来る。なお、警報の収束時期が視覚的に分かるように表示しても良い。
【0032】
さらに、警報表示の下段にはパラメータ値表示が行われる。図2では、2種類の制御パラメータ値のトレンドを表示している。
【0033】
訓練結果表示画面におけるこれら三種類の画面表示項目は、同一方向に並べて表示され、時間方向の軸は互いに同じ刻み幅を持つように表示されるので、操作内容の各操作に対して制御パラメータや警報発生状況がどのように変化したかを確認することができる。これにより、ユーザは目標値入力手段320で入力した目標を達成するための操作内容を把握することが出来る。
【0034】
また、ユーザは訓練結果表示画面において、警報表示の個別内容の位置を変更または削除したり、パラメータ値表示のトレンドグラフの形状を変化させることで、制御パラメータの目標情報を変更することが可能である。すなわち、表示手段340が目標値入力手段320の入力インターフェースとして機能する。
【0035】
例えば、訓練結果表示画面から警報Aの発生を示す個別警報内容を削除すると、推奨操作作成手段311は、警報Aと関連のあるプラントパラメータを警報Aを発生させないように推移させることを目標として最適な推奨操作内容を作成し、その結果が訓練結果表示画面の操作内容表示に反映される。このように、ユーザは警報の発生を抑制する操作内容を検討することが出来る。
【0036】
同様に、訓練結果表示画面からパラメータ値表示におけるトレンドグラフの形状を変化すると、変化した制御パラメータのトレンドを実現するための推奨操作内容が、操作内容表示に反映される。こうして、ユーザはプラントパラメータの所望のトレンド変化を実現するための操作内容を検討することができる。
【0037】
<A−3.効果>
実施の形態1に係る訓練学習支援装置300は、プラントの運転訓練を行うためのプラント運転訓練システムにおいて、運転訓練の学習を支援するための訓練学習支援装置であって、プラント運転訓練システムは、計算機上の演算によりプラントの挙動を模擬するプラントシミュレータ100と、プラントシミュレータ100で用いるパラメータの初期値をプラントシミュレータ100に入力するパラメータ入力装置200と、を備え、訓練学習支援装置300は、プラントシミュレータ100で用いるパラメータの中から制御対象として選択した制御パラメータの固有情報と、当該制御パラメータの目標値と、当該目標値に至る時刻とを含む目標情報がユーザ操作で入力される目標値入力手段320と、プラントシミュレータ100の操作順序を示し、各操作毎の操作項目と操作対象を含む操作リストであって、制御パラメータに影響を与えるものがユーザ操作で入力される操作リスト入力手段330と、制御パラメータと目標情報との比較に基づいて、プラントシミュレータ100上での模擬における推奨操作内容を決定する推奨操作作成手段310と、推奨操作内容を表示する表示手段340と、を備え、推奨操作作成手段310は、操作リストにおける各操作の実施時期と、当該各操作の操作量に関する操作パラメータを含む操作情報を操作リストに加えて操作内容を作成し、当該操作内容をプラントシミュレータ100に入力する操作内容決定手段311と、プラントシミュレータ100から制御パラメータの遷移情報を受け、当該遷移情報を目標情報と比較して評価度を算出する操作結果評価手段312と、を備え、操作内容決定手段311は、所定の判定条件を満たすまで、数理計画法により評価度が高くなる方向に操作情報を変更し、前記所定の判定条件を満たすときの操作内容を推奨操作内容とする。訓練学習支援装置300がこのように構成されているので、プラント運転手法を単一の演算式で求めることが出来ない挙動が複雑なプラントであっても、ユーザは目標とするプラント状態を実現するために推奨される操作内容を把握することができ、効率良くプラント運転訓練を行う事が出来る。
【0038】
また、実施の形態1に係る訓練学習支援装置において、表示手段340は、推奨操作内容と、推奨操作内容に対応した制御パラメータの遷移情報を時系列表示し、表示画面上でパラメータの遷移情報を変更することにより、目標情報を入力することが可能な目標値入力手段320の入力インターフェースとしても機能する。表示画面上で制御パラメータの遷移情報を変更すると、変更後の制御パラメータの遷移情報を実現する操作内容が表示されるので、ユーザは効率良くプラント運転訓練を行う事が出来る。
【0039】
<B.実施の形態2>
<B−1.構成、動作>
一般的に、同一のプラント運転操作を行う場合であっても、新人の操作員はベテランの操作員よりも操作に時間がかかることが考えられる。そのため、前後する操作の間隔が極端に短い推奨操作内容が設定されると、新人の操作員にとってはその通りに操作を行うことが困難である可能性がある。そこで、実施の形態2に係るプラント運転訓練システムにおける訓練学習支援装置には、ユーザのタイプに応じて操作内容における前後の操作間隔を調整する機能を設けることにより、上述の問題を解決する。
【0040】
図3は実施の形態2に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。図3において、実施の形態1と同様の構成要素には同一の参照符号を付している。実施の形態2の訓練学習支援装置301は、実施の形態1の訓練学習支援装置300の構成に加えて、人間行動モデルデータベース350を備えている。それ以外の構成は実施の形態1の訓練学習支援装置300と同様である。
【0041】
人間行動モデルデータベース350には、ベテラン操作員、新人操作員といったユーザタイプごとに、画面選択や値確認などの基本動作の所要時間が登録されている。あるいは、直接的に所要時間が登録される他、マウスカーソルの移動距離を変数とした所要時間を算出する演算式などによって、間接的に所要時間が登録されていても良い。
【0042】
操作内容決定手段311は、人間行動モデルデータベース350に登録された所要時間を、操作間隔の制約条件として用いる。例えば、新人操作員が操作しており、操作リストに所定パラメータの入力操作が含まれているとする。操作内容決定手段311は、人間行動モデルデータベース350から新人操作員が入力操作に要する時間を取得して、当該入力操作からその次の操作までの間隔が、人間行動モデルデータベース350から取得した所要時間よりも短くならないように、各操作の実施タイミングを決定する。
【0043】
なお、訓練学習支援装置301は、例えば目標値入力手段320など他の入力手段からユーザが自己のユーザタイプを入力できる構成とする。
【0044】
<B−2.効果>
実施の形態2に係る訓練学習支援装置は、ユーザタイプ別に、プラント運転操作に関する所定の基本動作に要する時間を所要時間として記憶する人間行動モデルデータベース350を備え、操作内容決定手段311は、操作リストの各操作間にユーザタイプに応じた所要時間を少なくとも設けて、各操作の実施時期を定めるので、例えば非常に短い操作間隔が設定されるなど、人間の行動モデルの観点から見て実質的に操作不可能な操作内容は設定されない。
【0045】
<C.実施の形態3>
<C−1.構成、動作>
プラントシミュレータを用いた運転訓練は、訓練開始から数分で終了するもののみならず、数十分を要する場合もある。長時間かかる一連の操作リストの終盤の部分のみ変更する場合、シミュレーションを操作リストの最初から繰り返し行うことはシミュレーション時間の長大に繋がり、効率が悪い。そのため、実施の形態3のプラント運転訓練システムでは操作リストの変更箇所を特定し、変更箇所からシミュレーションを行う。
【0046】
図4は、実施の形態3に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。図4において、実施の形態1と同様の構成要素には同一の参照符号を付している。実施の形態3のプラント運転訓練システムは、プラントシミュレータ100と、パラメータ入力装置200と、訓練学習支援装置302を備える。
【0047】
実施の形態3の訓練学習支援装置302は、実施の形態1の訓練学習支援装置300の構成に加え、プラントパラメータデータベース360とパラメータ選択手段370とを備えている。プラントパラメータデータベース360には、これまで作成した推奨操作内容と、そのシミュレーション結果である制御パラメータの単位時間毎の遷移情報とが紐付けられて記憶されている。
【0048】
パラメータ選択手段370は、操作リスト入力手段330からユーザが入力した操作リスト(以降、入力操作リストとも称する)を受けると、パターンマッチング手法などを用いて、入力操作リストと、プラントパラメータデータベース360に登録されている各推奨操作内容(以降、登録操作内容とも称する)の操作リスト(以降、登録操作リストとも称する)とを比較する。一部の操作のみが入力操作リストと異なる登録操作リストがあれば、入力操作リストの当該異なる部分をシミュレーション範囲として設定する。
【0049】
次にパラメータ選択手段370は、登録操作リストの当該異なる部分の最初の操作時刻に対応する制御パラメータの値を、初期パラメータとしてプラントシミュレータ100に送信する。また、入力操作リストのシミュレーション範囲を推奨操作作成手段310に送信する。
【0050】
操作内容決定手段312では、パラメータ選択手段370から受けた入力操作リストのシミュレーション範囲について、各操作の実施時期と操作パラメータを追加して操作内容を作成し、プラントシミュレータ100に出力する。
【0051】
プラントシミュレータ100では、パラメータ選択手段370から受けた初期パラメータを用いて、操作内容決定手段312で設定した操作内容のシミュレーションを行う。これ以外の動作は実施の形態1の訓練学習支援装置300と同様にして、シミュレーション範囲の操作内容を組み合わせ最適法などの数理計画法で変更して推奨操作内容を決定する。
【0052】
表示手段340は、入力操作リストのうちシミュレーション範囲については、推奨操作作成手段310で作成した推奨操作内容を推奨操作データベース313から抽出し、シミュレーション範囲以外については、プラントパラメータデータベース360から登録操作内容を抽出し、これらを組み合わせて表示画面に出力する。
【0053】
なお、入力操作リストと一部でも一致する登録操作リストがない場合は、実施の形態1と同様に、入力操作リストの全てについてシミュレーションを行って操作内容を決定する。この場合にプラントシミュレータ100は、パラメータ入力装置200から入力されるパラメータ初期値を用いてシミュレーションを開始する。
【0054】
実施の形態2の訓練学習支援装置302では、入力操作リストが登録操作リストの一部を変更したものである場合には、当該変更部分をシミュレーション範囲と設定し、シミュレーション範囲についてのみシミュレーションを行うので、全入力操作リストについてシミュレーションを行う場合に比べ短時間で推奨操作内容を決定することが出来る。
【0055】
なお、ある操作がその後の操作に影響を与える場合には、登録操作リストに対する入力操作リストの変更部分だけでなく、それ以降の入力操作リストも含めてシミュレーション範囲と設定しても良い。
【0056】
<C−2.効果>
実施の形態3に係る訓練学習支援装置は、プラントシミュレータ100における過去の推奨操作内容と制御パラメータの単位時間毎の遷移情報とを紐付けて蓄積するプラントパラメータデータベース360と、操作リスト入力手段に入力された操作リストと、プラントパラメータデータベース360に蓄積された推奨操作内容中の操作リストとを比較し、これらの一部が異なる場合、当該異なる部分の最初の時刻における制御パラメータをプラントパラメータデータベース360から抽出し、パラメータ入力装置200に代えて制御パラメータの初期値370と設定するパラメータ選択手段370と、を備え、推奨操作作成手段310は、操作リスト入力手段330に入力された操作リストの異なる部分以降について推奨操作内容を作成するので、既に操作内容を作成した操作リストの一部を変更する場合に、変更箇所以降の操作リストについてのみシミュレーションを行って操作内容を作成するので、全ての操作リストについて操作内容を作成し直す場合に比べて、処理時間を短縮することが出来る。
【0057】
<D.実施の形態4>
<D−1.構成、動作>
実施の形態1〜3のプラント運転訓練システムでは、制御パラメータの目標を実現する推奨操作内容を作成するにあたり、プラントシミュレータ100で発生した事象に対してユーザが対応操作の手順を把握しており、自身で操作リストを入力することを前提としている。しかし、発生事象に対して対応操作そのものが解らないユーザは、目標値入力手段320から理想とする制御パラメータの変化を入力できても、操作リスト入力手段330から操作リストを入力することが出来ない。そのため、実施の形態4のプラント運転訓練システムでは、ユーザに操作リストの入力を求めることなく、制御パラメータの目標を実現するための推奨操作内容を作成する。
【0058】
図5は実施の形態4に係るプラント運転訓練システムの構成を示すブロック図である。図5において、実施の形態1〜3と同様の構成要素には同一の参照符号を付している。実施の形態4のプラント運転訓練システムは、プラントシミュレータ100、パラメータ入力装置200、訓練学習支援装置303を備えている。
【0059】
実施の形態4の訓練学習支援装置303は、実施の形態3の訓練学習支援装置302の構成に加えて、パラメータ−操作器データベース380と、プラント事象関連操作リストデータベース390とを備え、操作リスト入力手段330に代えて操作リスト作成手段331を備える。なお、操作リスト入力手段330と操作リスト作成手段331を併用しても良い。
【0060】
パラメータ−操作器データベース380には、各プラントパラメータと、その制御に有効な操作器とが紐付けられて登録されている。各操作器の影響はプラント内の様々なパラメータに波及するため、プラントパラメータと操作器との関係は一対一に限らず、多対多となる場合も存在する。また、操作器の操作方向に応じたプリントパラメータの変化方向(大小など)も併せて登録される。
【0061】
プラント事象関連操作リストデータベース390には、プラント事象毎に定められた固有識別子と、これに対応する操作リストが登録される。対応操作リストは、プラント事象に対応する複数の操作の順序を示しており、各操作について、画面遷移、入力操作または制御パラメータ値の確認などの操作種類の他、操作対象が指定されている。
【0062】
プラントシミュレータ100で再現される様々な事象は、固有識別子とともに内部変数としてプラントシミュレータ100に登録される。操作リスト作成手段331はプラントシミュレータ100からプラント事象の固有識別子を取得し、プラント事象関連操作リストデータベース390を参照して当該プラント事象の対応操作リストを選択する。
【0063】
また操作リスト作成手段331は、ユーザが制御対象として指定した制御パラメータを目標値入力手段320から受け、パラメータ−操作器データベース380を参照して、当該制御パラメータの制御に有効な操作器についての情報を抽出する。
【0064】
次に、前述のプラント事象関連操作リストデータベース390より選択した対応操作リストに記載の操作器情報と、パラメータ−操作器データベース380より抽出した操作器情報とを比較し、対応操作リストの中から推奨操作作成に必要な操作を抽出し、新たに操作リストを作成する。
【0065】
後は実施の形態3と同様に、推奨操作作成手段310が操作リスト作成手段331で作成した操作リストに操作情報を追加して、ユーザが入力した制御パラメータの目標を達成するための推奨操作内容を作成し、表示手段340に推奨操作内容が表示される。
【0066】
実施の形態4の訓練学習支援装置303によれば、ユーザが対応操作を失念したり、間違った操作を入力したりした場合においても、データベースに登録された対応操作リストから必要な部分を取り出すことで操作リストを作成でき、推奨操作内容を検討することができる。
【0067】
<D−2.効果>
実施の形態4に係る訓練学習支援装置は、プラントパラメータに影響を与える操作器をプラントパラメータに紐付けて記憶するパラメータ−操作器データベース380と、プラント事象毎に対応する操作リストを記憶するプラント事象関連操作リストデータベース390と、をさらに備え、操作リスト入力手段330に代えて、プラント事象関連操作リストデータベース390から現在のプラント事象に対応する操作リストを取得し、当該操作リストのうち、パラメータ−操作器データベース380から、制御パラメータに対応する操作器と関連する操作リストを抽出して、新たな操作リストとする操作リスト作成手段331を備え、推奨操作作成手段310は、操作リスト作成手段331が作成した操作リストに操作情報を加えて推奨操作内容を作成する。このような構成であるため、プラントシミュレータ100で発生した事象の対応操作が分からないユーザでも、制御パラメータの理想状態を入力することにより、推奨操作内容を検討することが出来る。
【0068】
<E.実施の形態5>
<E−1.構成、動作>
図6は実施の形態5に係る訓練学習支援装置の構成を示すブロック図である。
【0069】
実施の形態1〜4の訓練学習支援装置において、ユーザは目標値入力手段320から、プラントパラメータ目標値を任意に設定することが出来るが、設定値によっては実現可能解が存在しないと言う状況が発生しうる。このような場合、解の探索過程で大きく迂回して時間が増大する一方、出力解の精度が低いと言う状況に陥り、運転訓練の効率を低下させる可能性がある。
【0070】
プラント運用経験が豊富なユーザの場合、目標値を適切に与える事が可能であるが、運用経験が浅いユーザの場合、どの程度まで目標値が許容されるのかが解らない。そこで、実施の形態5の訓練学習支援装置は、任意のプラント状態において、任意のパラメータが選択された場合、選択されたパラメータが取りうる制御可能範囲を類推する制御可能範囲算出手段220を備えることとした。
【0071】
制御可能範囲算出手段220は、目標値入力手段320にて選択された制御パラメータと、操作リスト入力手段330より入力された操作リストを用い、プラントシミュレータ100を用いたシミュレーションを行うことで、パラメータが取りうる制御可能範囲、例えば上下限値を類推する。制御可能範囲算出手段220は、操作リスト入力手段330より入力された操作リストの中から、制御パラメータを制御するために効果的な操作を抽出し、当該抽出した操作の実施タイミングと、操作パラメータを変化させながら、プラントシミュレータ100のシミュレーション結果を参照して、制御パラメータの制御可能範囲、例えば上下限値を類推する。
【0072】
そして、推奨操作作成手段310は、ユーザが目標値入力手段320に入力したパラメータの目標値が制御可能範囲内である場合にのみ、操作内容の作成を行う。制御可能範囲外の目標値が目標値入力手段320に入力されている場合は、例えば表示手段340において、制御パラメータの制御可能範囲を表示し、適切な目標値を入力するようユーザに促しても良い。
【0073】
<E−2.効果>
実施の形態5に係る訓練学習支援装置は、操作リスト入力手段330又は操作リスト作成手段331から受けた操作リスト中の所定の操作について、操作情報を追加した操作内容を作成してプラントシミュレータ100に入力し、数理計画法を用いて操作情報を変更しながら制御パラメータの制御可能範囲を算出する制御可能範囲算出手段400をさらに備える。推奨操作作成手段310は、制御パラメータの目標値が制御可能範囲外である場合には、操作リストの推奨操作内容を作成しないので、実行不可能解の探索に時間を費やすことを回避できる。
【0074】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0075】
100 プラントシミュレータ、200 パラメータ入力装置、300,301,302,303,304 訓練学習支援装置、310 推奨操作作成手段、311 操作内容決定手段、312 操作結果評価手段、313 推奨操作データベース、320 目標値入力手段、330 操作リスト入力手段、331 操作リスト作成手段、340 表示手段、350 人間行動モデルデータベース、360 プラントパラメータデータベース、370 パラメータ選択手段、380 パラメータ−操作器データベース、390 プラント事象関連操作リストデータベース、400 制御可能範囲算出手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントの運転訓練を行うためのプラント運転訓練システムにおいて、前記運転訓練の学習を支援するための訓練学習支援装置であって、
前記プラント運転訓練システムは、
計算機上の演算によりプラントの挙動を模擬するプラントシミュレータと、
前記プラントシミュレータで用いるパラメータの初期値を前記プラントシミュレータに入力するパラメータ入力装置と、を備え、
前記訓練学習支援装置は、
前記プラントシミュレータで用いるパラメータの中から制御対象として選択した制御パラメータの固有情報と、当該制御パラメータの目標値と、当該目標値に至る時刻とを含む目標情報がユーザ操作で入力される目標値入力手段と、
前記プラントシミュレータの操作順序を示し、各操作毎の操作項目と操作対象を含む操作リストであって、前記制御パラメータに影響を与えるものがユーザ操作で入力される操作リスト入力手段と、
前記制御パラメータと前記目標情報との比較に基づいて、前記プラントシミュレータ上での模擬における推奨操作内容を決定する推奨操作作成手段と、
前記推奨操作内容を表示する表示手段と、
を備え、
前記推奨操作作成手段は、前記操作リストにおける各操作の実施時期と、当該各操作の操作量に関する操作パラメータを含む操作情報を前記操作リストに加えて操作内容を作成し、当該操作内容を前記プラントシミュレータに入力する操作内容決定手段と、
前記プラントシミュレータから前記制御パラメータの遷移情報を受け、当該遷移情報を前記目標情報と比較して評価度を算出する操作結果評価手段と、を備え、
前記操作内容決定手段は、所定の判定条件を満たすまで、数理計画法により前記評価度が高くなる方向に前記操作情報を変更し、前記所定の判定条件を満たすときの前記操作内容を前記推奨操作内容とする、
訓練学習支援装置。
【請求項2】
ユーザタイプ別に、プラント運転操作に関する所定の基本動作に要する時間を所要時間として記憶する人間行動モデルデータベースをさらに備え、
前記操作情報決定手段は、前記操作リストの各操作間に前記ユーザタイプに応じた前記所要時間を少なくとも設けて、各前記操作の実施時期を定める、
請求項1に記載の訓練学習支援装置。
【請求項3】
前記プラントシミュレータにおける過去の前記推奨操作内容と前記制御パラメータの単位時間毎の前記遷移情報とを紐付けて蓄積するプラントパラメータデータベースと、
前記操作リスト入力手段に入力された前記操作リストと、前記プラントパラメータデータベースに蓄積された前記推奨操作内容中の前記操作リストとを比較し、これらの一部が異なる場合、当該異なる部分の最初の時刻における前記制御パラメータを前記プラントパラメータデータベースから抽出し、前記パラメータ入力装置に代えて前記制御パラメータの初期値と設定するパラメータ選択手段と、を備え、
前記推奨操作作成手段は、前記操作リスト入力手段に入力された前記操作リストの前記異なる部分以降について前記推奨操作内容を作成する、
請求項1又は2に記載の訓練学習支援装置。
【請求項4】
前記プラントパラメータに影響を与える操作器を前記プラントパラメータに紐付けて記憶するパラメータ−操作器データベースと、
プラント事象毎に対応する前記操作リストを記憶するプラント事象関連操作リストデータベースと、をさらに備え、
前記操作リスト入力手段に代えて、前記プラント事象関連操作リストデータベースから現在のプラント事象に対応する前記操作リストを取得し、当該操作リストのうち、前記パラメータ−操作器データベースから、前記制御パラメータに対応する操作器と関連する操作リストを抽出して、新たな操作リストとする操作リスト作成手段を備え、
前記推奨操作作成手段は、前記操作リスト作成手段が作成した前記操作リストに前記操作情報を加えて前記推奨操作内容を作成する、
請求項1〜3のいずれかに記載の訓練学習支援装置。
【請求項5】
前記操作リスト入力手段又は前記操作リスト作成手段から受けた前記操作リスト中の所定の操作について、前記操作情報を追加した前記操作内容を作成して前記プラントシミュレータに入力し、数理計画法を用いて前記操作情報を変更しながら前記制御パラメータの制御可能範囲を算出する制御可能範囲算出手段をさらに備え、
前記推奨操作作成手段は、前記制御パラメータの前記目標値が前記制御可能範囲外である場合には、前記操作リストの前記推奨操作内容を作成しない、
請求項1〜4のいずれかに記載の訓練学習支援装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記推奨操作内容と、前記推奨操作内容に対応した前記制御パラメータの遷移情報を時系列表示し、表示画面上で前記パラメータの遷移情報を変更することにより、前記目標情報を入力することが可能な前記目標値入力手段の入力インターフェースとして機能する、
請求項1〜5のいずれかに記載の訓練学習支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−68794(P2013−68794A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207173(P2011−207173)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)