説明

記念印刷物発行システム、記念印刷物発行装置、コンピュータプログラムおよび記念印刷物発行方法

【課題】役務の提供を実際に受けたユーザが、当該役務のオフィシャル写真入りの記念印刷物を簡便に購入できるシステムを提供する。
【解決手段】チケットの購入と同時に記念印刷物の購入申込をしたユーザの情報がチケット販売業者側コンピュータからシステム運営サイトのシステム管理コンピュータに送信される。この送信された情報に基づいてシステム管理コンピュータは、ユーザがチケットを購入した役務の提供を実際に受けたか否かを判定する。提供を受けたユーザのユーザ端末には、役務の提供終了後にシステム管理コンピュータからオフィシャル写真データを含む1以上の出力イメージデータが送信されてくる。ユーザ端末はいずれかの写真入りの出力イメージデータを選択すると、システム管理コンピュータはユーザおよび役務を特定する情報とユーザによって選択された写真とを統合した上で印刷装置に出力させるためのデータを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
スポーツ観戦、観劇などの役務を享受したユーザの後日の記念のために、その役務に関連した情報及び役務提供者によるオフィシャル写真と、ユーザ固有の情報とを統合して作成した出力情報を、出力媒体に印刷するシステム、装置、プログラム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品や役務を購入した顧客に対し、記念として後々まで保存しておけるような品を与えることで、顧客満足度を高めることを意図したシステムが種々提案されている。
特開2005−284399は、磁気カードリーダ又はネットワークを介して、ユーザがサービス利用の注文をして該ユーザから受け付けたユーザ注文情報を取得し、カメラからユーザの顔画像の入力を受付け、ユーザ注文情報に関連する該サービスの提供者側で決められたサービス提供情報を、サービス管理サーバから取得してこれらを合成して記念プリントするシステムが提案されている。
特開2005−11041には、プリント装置が、購入チケット識別番号を含む電子チケットデータを携帯端末から受信した際に、予約受付サーバへこのデータを送信する手段と、受信した予約受付サーバが、このデータに対応付けられた文字データ・画像データを判別するデータ判別手段と、判別されたデータをプリント装置へ送信する手段と、プリント装置の表示部に表示するデータ表示手段と、この表示されたデータとその他のデータを任意に組み合わせて編集を行なうデータ編集手段と、編集されたデータを印刷する印刷手段を備え、記念チケットの発行を行なうことが記載されている。
特開2002−99656には、コンサートのチケットにチケット番号を記載しておき、コンサートを観終えた観客はコンビニエンスストアまで出向き、店内に設置されている店舗内端末にチケット番号を入力して、興行関連情報を印刷した用紙を印刷させる仕組みが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−284399
【特許文献2】特開2005−11041
【特許文献3】特開2002−99656
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来の技術のように記念印刷物の購入申込を後で行なうと、イベントの終了後に記念印刷物の購入し忘れが発生してしまうという問題があった。
また、見も知らぬ他人が、同じ時間に同じイベントに出かけてくるのは何かの縁である。同じイベントに来る人同志は趣味や嗜好が共通するかもしれない。そのため上記のデータベースの情報を人脈作りに活用することができなかった。
一方、携帯情報機器の進歩が著しく、パソコンやPDAと同様にソフトウェア(例えば、iアプリ(登録商標))をインストールし実行させることができる。こうした機能を利用して本出願人は、印刷物に載せる写真の選び方を多様化して、ユーザの楽しみ方に変化をつけたいと考えた。
【0005】
このように従来の発明に対して機能を追加し、記念印刷物の入手にとどまらない楽しみをユーザに提供し、役務への顧客誘引力を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、
役務提供者と提携するチケット販売業者からチケットを購入したユーザが、チケット購入と同時に当該役務に関連する写真入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に入手できる記念印刷物発行システムであって、
当該システムの運営者が使用するシステム管理コンピュータは、
チケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、ユーザが使用するユーザ端末と、記念印刷物を発行する印刷装置とに通信可能に接続されるとともに、
前記システム管理コンピュータは、
ユーザ個人情報記憶手段と、役務情報記憶手段と、ユーザ情報登録手段と、役務情報登録手段と、発行問合せ手段と、出力情報生成手段とを含み構成されることを特徴とする。
ユーザ個人情報記憶手段は、記念印刷物の購入申込をしたユーザに関し、提供を受ける役務特定情報(例:役務のID、チケットIDなど)を含む個人情報(例:氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど)を記憶する。
役務情報記憶手段は、記念印刷物を発行する役務に関し、日時・場所を含む情報(その他の情報として、例えば、主催者名、開催期間、出演者名なども含まれ得る)を記憶する。
ユーザ情報登録手段は、チケット販売者側コンピュータから送信されてくる記念印刷物の購入申込をしたユーザの個人情報と、チケットにより提供される役務に関する情報をユーザIDと対応づけて前記ユーザ個人情報記憶手段に登録する。
役務情報登録手段は、記念印刷物の発行対象となる役務に関する情報、および役務提供者の情報処理装置から直接にもしくはチケット販売者側コンピュータを介して間接に送信されてくる当該役務に関するデジタル写真データを、役務IDと対応づけて前記役務情報記憶手段に登録する。
発行問合せ手段は、役務の終了後に、当該役務の記念印刷物を申込んだユーザのユーザ端末に対してデジタル写真データを含む記念印刷物の1種類以上のイメージデータを送信する。
出力情報生成手段は、前記問合せに対して、ユーザからイメージデータを特定する発行要求があった場合、ユーザ端末から併せて送信されるユーザ及び役務を指定する情報を用いて、先ず前記ユーザ個人情報記憶手段から指定されたユーザの個人情報(例:氏名、座席番号など)を抽出するとともに、前記役務情報記憶手段から指定された役務情報(例:役務の名称、日時、場所など)やデジタル写真データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を統合した上で前記印刷装置に出力させるためのデータを生成する。
【0007】
本発明における「役務」とは、スポーツ試合、コンサート、展覧会のような無形の商品を意味する。
「役務提供者」とは、野球の球団とか、演劇集団とか、芸能プロダクションなどスポーツ・演劇・コンサートなどの主催者をいう。
「チケット販売業者」とは、本発明のシステム利用に関してシステムの運営者と合意している、役務のチケットの販売業者をいう。合意内容によって利用法はさまざまであり、継続的な利用法もあればスポット的な利用法もある。また、本システムが連携しているチケット販売業者は1つとは限らない。複数のチケット販売業者と契約をしておくならば、それだけ多数の役務を対象としユーザに提供できるサービスの範囲が広がる。
「チケットを購入」とは、チケット販売業者のサイトにアクセスしてオンラインで購入する場合、チケット販売窓口を訪れて係員からチケットを購入する場合などがある。
「ユーザ」とは、単にチケットの購入をするだけの者ではなく、チケットを購入すると同時に記念印刷物の購入予約をする者をいう。
本発明でいう「写真」とは、その役務の提供者によって作成されて販売される写真画像のデジタルデータであって、例えば、スポーツのハイライトシーン、芝居の名場面、個々の選手や俳優のポートレートの写真などがある。演劇や舞踊であれば、演者ごとに名場面などの写真を用意しておくと、ユーザはお気に入りの演者の写真を購入でき、ファン投票をしているのと同じような気分を味わうことができる。このように写真を多数用意してユーザの収集意欲の喚起を導く手法は、販売促進手法としても有力である。また、魅力のある写真を多数用意することで、役務提供者は、役務提供後も収益を得ることができる。
【0008】
本発明により、役務の提供を受けたユーザは、その役務について自分だけの価値ある記念品を手に入れることができる。チケットの購入と同時に記念印刷物の申し込みができるのでユーザの手間が省ける。また、イベント終了後に記念印刷物の出力イメージデータがユーザ端末宛に1種類以上送信されてくるので、ユーザは好みの出力イメージデータを選択すれば後は記念印刷物が送られてくるのを待つだけである。したがって、せっかくの記念印刷物を引き換え期限切れなどの理由で入手しそこなうこともない。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のシステム管理コンピュータは、ユーザが既入場者であるか否かを判定する入場判定手段をさらに備えてもよい。
判定の仕方には、以下の1)、2)、3)等が考えられる。
1)役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、チケットあるいはチケットに付加(印刷、貼付など)されたデータコードを読み取った前記場内端末から役務特定情報(例:役務ID)およびユーザ特定情報(例:ユーザID,氏名と住所の組合せ)を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されている情報と一致するか否かにより判定する方法。
2)チケットに付加されているデータコードを読み取ったユーザ端末からユーザおよび役務を特定する情報と、当該ユーザ端末のGPS機能により得られた位置情報とを受信し、
前記ユーザおよび役務を特定する情報が前記ユーザ個人情報記憶手段の登録内容と一致するとともに、受信した位置情報と前記役務情報記憶手段に記憶されている役務提供場所の位置情報とが一致するとみなされか否かにより判定する方法。
3)役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、ユーザ個人情報記憶手段には当該ユーザに関する認証用情報が記憶されているとともに、前記場内端末から入場者の認証用情報を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されているユーザ認証用情報と一致するか否かにより判定する方法。
このように「既入場者」すなわち、チケットを購入し、かつ実際に役務提供場所に来たユーザに限り、記念印刷物を取得できる。このような記念品は、一般に付加価値が高い。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のシステム管理コンピュータは、さらにシステム管理コンピュータの運営するサイト内に開設された掲示板への入出力を管理する掲示板管理手段と投稿履歴記憶手段を備え、
当該掲示板管理手段は掲示板を開設して、既入場者に限り投稿および閲覧を許可し、前記掲示板の内容を投稿履歴記憶手段へ逐次登録してもよい。また、前記掲示板管理手段は、投稿内容を閲覧させる際に、投稿者を識別可能とする情報(例:氏名、ニックネーム)もあわせて表示させ、ユーザ端末からの投稿者を指定した検索要求が送信されたとき前記投稿履歴記憶手段から当該投稿者の投稿内容と、当該投稿者が提供を受けた役務に関する情報を前記ユーザ端末に送信してもよい。
これにより、ユーザは記念印刷物の入手以外にも、共通のイベントなどを楽しんだ人と交流の機会が得られる。
【0011】
上記目的を達成するために、本発明のシステム管理コンピュータはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の会員であるとともに、前記ユーザ個人情報記憶手段には、ユーザ毎に友達登録された前記SNSの運営者によって管理運営されてもよい。この場合、ユーザ個人情報記憶手段には前記SNSの会員が友達会員として記憶され、前記システム管理コンピュータは人脈検索手段も備え、この人脈検索手段は、既入場者のユーザ端末に対し、同一の役務に同一の時間帯に入場した友達会員を特定する情報を前記ユーザ個人情報記憶手段から抽出して通知することができる。
このようにSNSの管理サーバが本発明の記念印刷物発行システムを運営するならば、当該SNSが会員を獲得し拡大していく有効な手段となる。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のユーザ端末は、記念印刷物の追加注文をできるように、前記チケット販売者側コンピュータから指定した役務に関するデジタル写真データを受信する写真データ受信手段と、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の台紙の画像データを受信して当該ユーザ端末の画面上に表示させる台紙画像表示手段と、
画面上に表示させた台紙画像内の写真貼付欄の表示を、前記写真データ受信手段によって受信されたデジタル写真データに置き換える画像更新手段と、
前記写真貼付欄に表示させるデジタル写真データを特定して記念印刷物の発行をシステム管理コンピュータに対して要求する記念印刷物申込手段とを
備えてもよい。
ユーザ端末にこの機能を持たせるために、システム管理コンピュータが追加注文用プログラムをユーザ端末にアップロードすればよい。
このように、ユーザは気に入った写真が印刷された記念印刷物を好きなだけ購入できる。これはさらなる楽しみをユーザにもたらすものであると同時に、役務提供者及びチケット販売業者もチケット収入・販売手数料収入のほかに写真販売収入も得ること出来る。
【0013】
コンピュータを上記記念印刷物発行システムの管理コンピュータとして動作させる方法およびプログラム、当該プログラムをインストールされたコンピュータである記念印刷物発行装置も、上記の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0014】
チケット購入と同時に記念印刷物の購入申込みをするだけで、そのチケットで実際に入場しコンサートなどを楽しんだ後に記念印刷物が送られてくるので、ユーザは手軽に記念印刷物発行サービスの提供を受けることができる。
システム運営者側では、このサービスの提供のためにユーザと提供役務を対応づけたデータベースを管理しているので、このデータをユーザ間の交流に活用できる。
役務提供者側が提供するさまざまな写真画像データを、本システムの利用者のみが印刷物として入手できるので、本システムさらには役務そのものへの関心を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態のシステムの処理概要を示す図である。
【図2】第1の実施の形態のシステム構成およびシステム管理コンピュータの機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態のユーザ個人情報データベースの構成例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の役務情報データベースの構成例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の場内端末情報データベースの構成例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態の管理コンピュータによる入場確認のフロー図である。
【図7】第1の実施の形態の管理コンピュータによるユーザへの問い合わせのフロー図である。
【図8】第1の実施の形態のユーザに提示する出力見本データ例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態の記念印刷物の一例を示す図である。
【図10】第2の実施の形態のシステム構成およびシステム管理コンピュータの機能ブロック図である。
【図11】第2の実施の形態のシステム管理コンピュータによる入場確認のフロー図である。
【図12】第2の実施の形態の役務情報データベースの構成例を示す図である。
【図13】第3の実施の形態のシステム構成およびシステム管理コンピュータの機能ブロック図である。
【図14】第3の実施の形態の掲示板へのログイン画面例を示す図である。
【図15】第4の実施の形態のシステム構成およびシステム管理コンピュータの機能ブロック図である。
【図16】第4の実施の形態のユーザ個人情報データベースの構成例を示す図である。
【図17】第5の実施の形態のシステム構成およびシステム管理コンピュータの機能ブロック図である。
【図18】第5の実施の形態のユーザ端末による追加注文のフロー図である。
【図19】第5の実施の形態の台紙画像例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔1.第1の実施の形態〕
本発明の一実施の形態のシステム(以下、「本システム」)について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明中の「イベント」、「イベント主催者」、「イベントID」とはそれぞれ請求項にいう「役務」、「役務提供者」、「役務ID」に該当する。
【0017】
〔1―1.システムの概要〕
図1に従い、本システムの概要を説明する。
ユーザはチケット販売業者でチケットを購入するとともに記念印刷物の購入申込をする(ステップF1)。チケット販売業者のコンピュータは、記念印刷物の購入申込をしたユーザに関する氏名やメールアドレスなどの個人情報や購入したチケットに対応するイベントIDやチケットIDを、運営サイトのコンピュータに送信する(ステップF2)とともに、ユーザにチケットを渡す(ステップF3)。
ユーザはチケットを持ってイベント開催会場へ行き、場内端末にチケットに記載されているチケットIDなどを読み取らせる(ステップF4)。場内端末は読み取った情報を運営サイトのコンピュータへ送信し(ステップF5)、イベント終了後に運営サイトのコンピュータはユーザ端末に対して、1種類以上の記念印刷物の出力イメージデータあるいは当該イベントに関する写真データを送信する(ステップF6)。ユーザは、受信したイメージデータあるいは写真データのいずれかを選択して返信すると(ステップF7)、運営サイトから選択したデータが印刷されている記念印刷物が郵送・宅配便等で送られてくる(ステップF8)。
なお、記念印刷物に印刷されるオフィシャル写真はイベント主催者によって提供されるが、これらの写真はイベント主催者がチケット販売業者を介して運営サイトに送信(ステップF*1)してもよいが、イベント主催者から直接運営サイトに送信(ステップF*2)してもよい。いずれにしろ、最終的に管理するのは運営サイトであるということが重要なのである。
【0018】
〔1―2.システムの構成〕
次に、本システムの構成例およびシステム管理コンピュータの機能ブロックについて説明する。
図2に示すように、本システムは、ユーザ端末1と、チケット販売業者側コンピュータ(以下、「販売者コンピュータ」)2と、役務提供会場内部に設置される場内端末3と、主にシステム運営者によって管理運営されるシステム管理コンピュータ(以下、「管理コンピュータ」)4と、記念印刷物の発行を行う印刷装置5を含み構成される。
ユーザ端末1、販売者コンピュータ2及び場内端末3は、インターネットN及び必要であれば移動体通信網(図示せず)を介して管理コンピュータ4と接続する。
管理コンピュータ4は、印刷装置5とも接続する。
【0019】
ユーザ端末1は、ユーザが使用する情報処理装置であって、管理コンピュータ4との通信が可能であれば携帯電話でもパソコンでもPDAでも何でもよい。
チケットの購入の際、直接チケット販売業者の窓口に行かなくても、この販売業者が管理運営するサイトにユーザ端末1を用いてアクセスし購入してもよい。
また、ユーザ端末1は、記念印刷物の発行が可能となった時点(当該イベントが終了し、かつオフィシャル写真が準備された時)で、管理コンピュータ4からのメールを受信する。
【0020】
販売者コンピュータ2は、チケット販売業者が使用する情報処理装置である。
場内端末3はイベント会場に設置され、チケットに記載のチケットIDやユーザIDなどを読み取ってイベント種類とユーザとを識別し、その情報を管理コンピュータ4に送信する情報処理装置である。
なお、図2では、ユーザ端末1と販売者コンピュータ2と場内端末3がそれぞれ1台のみ記されているが、台数に制限はない。例えば、このシステムが複数のチケット販売業者と提携しているならば、販売者コンピュータ2は当然複数台ある。
【0021】
管理コンピュータ4は図2に示すように、記憶部6と処理部7と通信インターフェース部8とを含み構成される。
記憶部6には、ユーザ個人情報記憶手段9、役務情報記憶手段10、場内端末情報記憶手段11を含む。
処理部7には、ユーザ情報登録手段12、役務情報登録手段13、場内端末登録手段14、入場判定手段15、発行問合せ手段16、出力情報生成手段17、印刷指示手段18を含む。
ただしこれらの各手段の分類は、あくまで説明の便宜上にすぎない。
各手段はその機能に応じて、ハードウェアやソフトウェアで実装される。ソフトウェアによる場合は、ROMやハードディスクなどの記憶手段に格納されているコンピュータプログラムをCPUが実行する。これらは公知の事柄であるので説明を省略する。
通信インターフェース部8は、通信ネットワークを介した他の情報処理装置との通信を行う。
図2には記載がないが、管理コンピュータ4は、処理の経過に伴う作業用中間データ、パラメータ類、印刷物のフォーマットなどを格納する記憶手段を備える。また、キーボードやディスプレイ等の入出力手段及びドライバ類も備えるが、これらも公知の事柄なので、説明を省略する。
【0022】
ユーザ個人情報記憶手段9は、ユーザの氏名を少なくとも含むユーザの個人情報をデータベース化して記憶するものである。このユーザ個人情報は、ユーザからの記念印刷物の購入申込を受けた販売者コンピュータ2から管理コンピュータ4に送信され、システムによって生成されたユーザIDと対応付けて登録される。
販売者コンピュータ2からは、ユーザの個人情報とともに、チケットにより提供されるイベントに関する情報(例:チケットID)も送信されてくるので、これらのユーザ固有のイベント情報もユーザIDと対応づけてユーザ個人情報記憶手段9に登録する。
ユーザ個人情報記憶手段9は、ユーザ情報登録手段12によって新規登録、更新、削除などがされる。
【0023】
役務情報記憶手段10は、イベント主催者により提供されるイベントに関する情報をデータベース化して記憶するものである。イベントに関する情報には1以上任意個数のオフィシャル写真データが含まれる。あるイベントについて販売者コンピュータ2から管理コンピュータ4へ最初に情報(イベントの名称、開催場所、開催日時など)が送信されてきたときに、システムによって生成されたイベントIDと対応づけて登録される。同一の主催者による同一のイベントが異なる日時や異なる場所で複数回開催される場合、その都度イベントIDを付与するとよい。演劇ならば主役を交代で努めたり、スポーツの試合であれば出場選手の一部が異なったりすることがあるので、ユーザが観覧等したそのイベントの写真を入手できるようにするためである。
販売者コンピュータ2からのイベント情報の送信のタイミングは、通常はイベント開催前(例えば、演劇ならば演目や日程・場所が確定した時点)であるが、イベント終了後にハイライトシーンの写真データが登録されたり、既登録の写真が他の写真と入れ替えられたりすることもある。その場合は、最初に生成されたイベントIDと対応づけて追加更新される。なお、写真データは、イベント主催者の情報処理装置から直接に送信されてくることもある。
役務情報記憶手段10は、役務情報登録手段13によって新規登録、更新、削除などがされる。
【0024】
場内端末情報記憶手段11は、イベント会場の内部に設置された場内端末3の場内端末IDと当該イベントのイベントIDとを対応づけてデータベース化して記憶するものである。場内端末IDはシステムによって生成されるが、機器固有情報を場内端末IDとして用いてもよい。
場内端末情報記憶手段11は、場内端末登録手段14によって新規登録、更新、削除などがされる。
【0025】
入場判定手段15は、イベント会場に設けた場内端末3から、チケットID(あるいはイベントID)とユーザIDとを受信し、ユーザ個人情報記憶手段9に記憶されている情報と一致するときに当該ユーザが既入場者であると判定する。
【0026】
発行問合せ手段16は、イベントの終了後に、このイベントの記念印刷物を申込んだ既入場者のユーザ端末1に対して写真画像のデジタルデータを含む記念印刷物の出力イメージデータを1種類以上送信し、いずれかを選択するように促す。希望しないユーザはその旨回答するか或は無視すれば良い。
【0027】
出力情報生成手段17は、発行問合せ手段16による問合せに対し、出力イメージデータを特定しての発行要求がユーザからあった場合、ユーザID及びイベントIDを用いて、先ずユーザ個人情報記憶手段9からユーザの個人情報を抽出するとともに、役務情報記憶手段10からイベント情報や写真画像データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を統合した上で印刷装置5に出力させるためのデータを生成する。
【0028】
印刷指示手段18は、出力情報生成手段17が生成した出力情報を、印刷装置5へ送信する処理を行う。
【0029】
印刷装置5は、管理コンピュータ4から送信された出力情報を受け付け、カードやシールなどの出力媒体に印刷する。
以上が本システムの構成である。
【0030】
〔1−3.システムの動作〕
次に、本システムの動作について説明するが、まず、本システムで必要なデータベースのデータ構造およびデータの登録処理について述べる。
図3にユーザ個人情報データベースの一例を、図4に役務情報データベースの一例を、図5に場内端末情報データベースの一例をそれぞれ示す。各データベースは、それぞれユーザ個人情報記憶手段9、役務情報記憶手段10、場内端末情報記憶手段11に格納されている。
【0031】
図3においてユーザ個人情報データベース9は、ユーザID(9a)と、ユーザ個人情報(氏名、住所、メールアドレスなど)9bと、提供を受け且つ記念印刷物の申し込みをしたイベントに関する情報(イベントIDやチケットIDなど)9cによって構成されている。イベント情報9cには、チケットを購入したイベントの個数分だけ登録される。
図1のステップF1においてユーザから記念印刷物の購入申込を受けた場合、本システムのサービスをこれまで受けたことがなくユーザIDを持っていないユーザには、氏名、住所などの個人情報を開示(用紙への記入、端末からの入力などの方法による)してもらう。販売者コンピュータ2は、このユーザの個人情報と購入したチケットIDとイベントIDとを管理コンピュータ4に送信する(図1のステップF2)。管理コンピュータ4のユーザ情報登録手段12は、ユーザIDを新規に生成し、送信された情報をこのユーザIDと対応づけてユーザ個人情報データベース9に登録する。
本システムのサービスを既に受けたことの有るユーザは、ユーザIDが付与されているので、購入申し込み時にユーザIDを提示すればよい。販売者コンピュータ2からシステム管理コンピュータ4へは、ユーザIDとともに購入したチケットIDとイベントIDとが送信され(図1のステップF2)、ユーザ情報登録手段12によって送信された当該ユーザに固有のイベント情報が登録される。
入場フラグ9dは購入時にはOFFがセットされている。場内端末3からチケットIDが送信されてきたときは、チケットの購入者であるユーザが実際にイベント会場に現れた(つまり「既入場者」)と判断してONがセットされる。
【0032】
図4において役務情報データベース10は、イベントID(10a)と、イベント情報(主催者名、イベントの名称、開催日時、開催場所など)10bと1以上任意個数の写真画像データ10cによって構成されている。
イベント情報の登録のタイミングは特に限定しないが、通常はイベントの開催が確定し且つ記念印刷物の発行も行うことが決定した時に、販売者コンピュータ2から管理コンピュータ4に提供イベント情報10bが送信される。イベントIDは管理コンピュータ4によって付与され、このイベントIDは販売者コンピュータ2に送信され、以後このイベントに関する情報通信は、このイベントIDとともに行われる。
また、イベントのオフィシャル写真データ等のコンテンツは販売者コンピュータ2からイベントIDとともに管理コンピュータ4へ送信され、役務情報登録手段13によって役務情報データベース10に登録される。
【0033】
図4に示すように、写真画像データ10cは、写真IDと画像ファイル識別子と縮小画像データおよび写真の説明によって構成されている。画像ファイル識別子は写真IDで表される写真情報のデジタルデータを保管する場所を示すものであって、たとえば、ファイル名とかパス名とか呼ばれる情報である。ただし、ファイル識別子の代りにデジタルデータそのものを役務情報データベース10に格納してもかまわない。縮小画像データは、ユーザに好みの写真を選択させる際にユーザ端末1の画面に表示される。データサイズの大きい元の画像データとは別に縮小画像データを用意するのは、ユーザ端末1として携帯電話を使用するユーザを考慮したからである。
ここで写真画像データは、通常はイベント主催者からチケット販売業者を介して管理コンピュータ4に提供される。ただし、イベント主催者から管理コンピュータ4に直接提供されてもかまわない。
なお、同じイベントについて複数の異なる写真画像が記憶されているのが通常である。複数が提供されていれば選択の巾が広がる。また(例示してはいないが)一つの写真画像でもデフォルメ、コントラスト等様々に編集できる。このように様々な編集方法を選択させるのもファンの拡大とリピータ化に資する。リピータは常に変化を求めるからである。魅力的な写真が提供できるならば、このシステムの利用も増え、イベント主催者やチケット販売業者にとってイベントの入場料やチケット販売手数料以外に物品販売による収益も得られることになる。
【0034】
図5において場内端末情報データベース11は、イベント会場の内部に設置された場内端末3のID(11a)と、当該イベントを特定するイベントID(11b)によって構成されている。
場内端末3の登録は次のように行う。
場内端末3には予め場内端末IDが付与されている。この場内端末3をイベント会場に設置するイベント主催者は、その場内端末IDとともにイベントIDを管理コンピュータ4に送信し、場内端末登録手段14が登録する。
【0035】
上記の役務情報データベース10および場内端末情報データベース11の登録および更新処理は、図1に示す処理の流れとは独立に行われる。図1は、ユーザを主体とした処理の流れの概要を示しているからである。
【0036】
次に、ユーザを主体とした処理、つまりユーザによる記念印刷物の購入申込から入手までの処理の流れを説明する。
以下の説明では図3〜図5に例示されているデータを参照する。
【0037】
「ユーザA」は、ユーザ端末1から販売者コンピュータ2の管理するチケット販売サイトにアクセスする。図示しない画面上で、「ミュージカル『渋谷物語』」のチケットを購入し、記念印刷物の購入申込の有無も入力する。同時に氏名、住所、携帯電話番号、メールアドレスなどを入力する。すでにこのシステムのユーザIDを持っている場合は、氏名などの代りにこのユーザIDを入力すればよい。チケット販売業者から郵便などの手段により、チケットが送られてくる(図1のステップF3)。このチケットにはチケットIDとイベントの開催場所、日付、座席番号などが記載されている。これらの記載事項と同じ内容がQRコード(登録商標)などのデータコード化されてチケットに付加されていてもよい。
なお、購入したチケットは、郵便などにより送られてくる紙媒体であってもよいが、チケットの電子データがユーザ端末1に送信され、ユーザ端末1に内蔵する記憶装置に格納されたものでもよい。また、チケットの購入はオンラインに限らず、直接チケット販売窓口で購入してもよい。その場合は、個人情報あるいはユーザIDを申込用紙などに記入したり、窓口に備え付けの端末から入力したりすることになる。
【0038】
一方、チケット販売業者は、記念印刷物の購入申込をした「ユーザA」についての個人情報及びイベント情報を管理コンピュータ4に送信する。なお、チケットを購入したが記念印刷物の購入申込をしなかった人の情報を送信する必要はない。このような人は本システムにとってのユーザではないからである。
管理コンピュータ4は、氏名などを受信した場合は、ユーザ個人情報記憶手段9に「ユーザA」と同一人とみなされる人がすでに登録されているならば、チケットIDなどのイベント情報のみを登録する。もし、未登録であれば、「ユーザA」にユーザID(図3の例では、U1004)を付与し、このユーザIDと対応づけて個人情報およびイベント情報を登録する。
ユーザIDを付与したときは、販売者コンピュータ2に送信することが望ましい。チケット販売業者にとってもユーザIDと個人情報とを対応づけて登録しておけば、チケット購入の都度ユーザに氏名や住所を入力してもらわなくてすむからである。
【0039】
「ユーザA」は、チケットを持参してイベント(ID=E00101)の開催会場に行き、会場内に設置されている場内端末3にチケットを読み込ませる。なおチケット販売業者からのチケットが紙媒体ではなくデジタルデータであれば、ユーザ端末1の内蔵ICなどにそのデジタルデータを格納し、それを非接触で場内端末3に読み込ませれば簡単である。
場内端末3はチケットに記載されているチケットID(E00101−S1024)を読み取り、場内端末ID(T0002)とともに管理コンピュータ4に送信する。送信された情報は入場判定手段15に渡される。入場判定手段15による入場者の判定について図6を参照しながら説明する。
管理コンピュータ4が、チケットIDと場内端末IDとを受信する(ステップS10)。
入場判定手段15が、ユーザ個人情報データベース9からチケットID(E00101−S1024)を検索し、対応するユーザID(U1004)とイベントID(E00101)を抽出する(ステップS11)とともに、場内端末情報データベース11から場内端末ID(T0002)と対応するイベントID(E00101)を抽出する(ステップS12)。抽出したイベントID同士が一致するならば(ステップS13でYes)、「ユーザA」(ID=U1004)は実際にイベントに入場したと判定し、ユーザ個人情報記憶データベース9の入場フラグ9dをONにセットする(ステップS14)。抽出したイベントIDが一致しないならば(ステップS13でNo)、場内端末3にエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行う(ステップS15)。
以上の処理により入場フラグ9dがONにセットされたならば、当該イベントの終了後に記念印刷物が入手できることになる。
【0040】
当該イベント(ID=E00101)終了後の適当なタイミングにおいて管理コンピュータ4の発行問合せ手段16は、当該イベントの「既入場者」全員のユーザ端末1に記念印刷物の1個以上の出力イメージデータを送信する(図1のF6の処理)。この処理の詳細を、図7に従い説明する。
ユーザ個人情報データベース9からユーザごとのレコードを参照する(ステップS20)。該当するイベントID(E00101)が登録され、かつ入場フラグ9dがONにセットされているならば(ステップS21でYes)、記念印刷物のフォームの画像データに写真画像データを合成して印刷物の出力イメージデータを作成する(ステップS22)。この写真画像データは役務情報データベース10に登録されているオフィシャル写真10cである。1個の出力イメージデータには1個のオフィシャル写真が貼り付けられるので、当該イベントについて登録されているオフィシャル写真の個数文の出力イメージデータが作成されることになる。
発行問合せ手段16は、当該ユーザのメールアドレスを抽出して、出力イメージデータをメールに添付して送信する(ステップS23)。出力イメージデータの一例を図8に示す。印刷物のイメージを伝えるだけのものなので、チケットに記載されているチケットIDや座席番号などは省略してもよい。このように該当するユーザ全員に同じ出力イメージデータを送信する場合は、ステップS20の前に予め出力イメージデータを作成してもよい。
ユーザ個人情報データベース9に次のユーザのレコードがあれば(ステップS24でYes)、ステップS20からS23までの処理を繰り返す。ステップS21でNoであれば、次のユーザについての処理に移る(ステップS24)。
なお、出力イメージデータをメールに添付する代りに、出力イメージを参照することができるWebページのURLを送信してもよい。
【0041】
ステップS23の処理で管理コンピュータ4からのメールを受信した「ユーザA」が、出力イメージデータを選択して返信メールを送信してきた場合、管理コンピュータ4の出力情報生成手段17は、記念印刷物に出力するための情報をユーザ個人情報データベース9と役務情報データベース10から抽出する。
ユーザ個人情報データベース9から氏名(ユーザA)とチケットID(E00101−S1024)と座席番号(J−012)を抽出する。役務情報記憶データベース10からID=E00101のイベントの名称、日付、場所などを抽出する。
抽出された情報と、ユーザによって選択された1枚のオフィシャル写真データとを統合して、図9に例示するような印刷用のイメージデータを生成する。
【0042】
次に、管理コンピュータ4の印刷指示手段18は、生成したイメージデータを印刷するように印刷装置5に指示する。
これにより、記念印刷物の発行についての管理コンピュータ4による一連の動作は終了する。
印刷装置5によって媒体に出力された記念印刷物は所定の方法でユーザに届けられる。図9に例示するようにイベントの名称、場所、日時のほかにユーザの氏名と座席番号が印刷されているので、ユーザ本人だけの貴重な記念品となる。
なお、印刷される媒体としては、紙片や、プラスチック製のカード、シートまたはフィルム等があり、裏面に粘着層が設けられた所謂シールや、同じく裏面に磁石が設けられたものも含まれる。つまり、印刷可能であればどのような媒体でもよい。また、形状も矩形でも楕円形でも何でもよい。また、記念印刷物の台紙の形状、印刷フォーマット(例:写真と文字の配置など)などは1種類とは限らない。複数種類のフォーマットを用意してユーザに選ばせたり、イベント主催者にあらかじめ選ばせたりしてもよい。
【0043】
このように記念印刷物の購入申込をチケット購入と同時にしていると、イベントの終了後にシステム側から出力イメージデータつまり見本とともに問合せがくるので、記念印刷物の購入し忘れを防ぐことができる。また、オフィシャル写真を入手できる者を実際にイベントに来場した者に限定することから、本システムの印刷物の価値が高まる。
【0044】
本システムは、多数の異なる主催者による多数の異なるイベントへの対応が想定される。イベント主催者は写真を提供し、チケット販売業者は購入者に関する情報の送信およびイベント主催者から受領した写真の送信をするだけで、記念印刷物の販売という付加的サービスをユーザに提供できる。しかも、データベースの管理、入場の確認、購入する印刷物の問合せ、印刷および配送は運営者(特にシステム管理コンピュータ)が一手に行うので、イベント主催者やチケット販売業者にとって初期投資及び維持費などの負担はほとんどない。したがって、中小規模のイベント主催者などでも本システムに参加しやすく、参加により入場者の増加を図ることができる。
【0045】
〔2.第2の実施の形態〕
この実施の形態は、ユーザ端末1から送信される情報に基づき入場確認をする点で第1の実施の形態と相違する。以下、この相違点について説明する。第1の実施の形態と同一の機能については、同一の符号を用いる。
この実施形態のシステムでは、図10に示すように場内端末3は省略可能である。
【0046】
入場判定手段20によるユーザの入場確認について、図11を参照しながら説明する。
ユーザはイベント会場に入場すると、入場ゲートなどの所定の場所においてユーザ端末1のカメラ機能を利用し、チケットに印刷されているQRコードなどのデータコードを読み取る(ステップS30)。ここで、チケットにはユーザIDとチケットIDと管理コンピュータ4のサイトにアクセスするためのURLが何らかの方法で記載されていることが前提である。
ただし、これだけではユーザがイベント会場に実際に入場したかどうかは不明である。そのため、データコードから読み取った情報とともにユーザ端末の備えるGPS機能により取得した経度・緯度を示す位置情報も管理コンピュータ4に送信することとした(ステップS31)。従って本実施形態の役務情報記憶手段19には、図12に示すようにイベント会場の所定の場所の経度・緯度情報(19d)も予め格納されていなければならない。
【0047】
「ユーザA」のユーザ端末1からの情報を受信した管理コンピュータ4の入場判定手段20は、ユーザ個人情報データベース9からチケットID(E00101−S1024)を検索し、対応するユーザID(U1004)とイベントID(E00101)を抽出する(ステップS32)。役務情報データベース19からイベントID(E00101)を検索し、対応する位置情報を抽出する(ステップS33)。予め格納されている本位置情報とユーザ端末1から受信した現場位置情報とが誤差の範囲内にあれば(ステップS34でYes)、「ユーザA」は実際にイベント会場にいる、つまり既入場者であると判定し、ユーザ個人情報記憶データベース9の入場フラグ9dをONにセットする(ステップS35)。抽出した役務イベントが一致しないならば(ステップS34でNo)、ユーザ端末1にエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行う(ステップS36)。
【0048】
以上の処理により入場フラグ9dがONにセットされたならば、当該イベントの終了後に記念印刷物が入手できることになる。
なお、入場確認をさらに確実にするには、ユーザ端末1からの送信があった日時を役務情報データベース19のイベント日時と照合し、一致しているかどうかを入場確認の条件に追加してもよい。また、ユーザが情報を送信するタイミングは入場時に限らず、イベントが終了するまでの任意の時点でよい。
この実施形態は場内端末を必要としないという利点がある。
ただし、この実施形態では会場においてチケットに印刷されたQRコードを読み取ることが多いと考えられるため、ユーザ端末1としてQRコードが読み取れるカメラ機能付きの携帯電話が適している。
【0049】
〔3.第3の実施の形態〕
この実施の形態は、第1あるいは第2の実施の形態に追加機能を付与するものである。第1あるいは第2の実施の形態では、ユーザ個人情報データベース9の入場フラグ9dを参照することによって、実際にイベントに来た人がわかる仕組みであった。
この実施の形態では、入場フラグ9d欄の新たな活用法を考える。即ちイベント毎にインターネット上の掲示板を設け、この掲示板への投稿と閲覧の許可・不許可に入場フラグのON・OFF情報を利用するわけである。
【0050】
以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。第1の実施の形態と同一の機能については、同一の符号を用いる。
この実施の形態の管理コンピュータ21は、図13に示すように投稿履歴記憶手段22と掲示板管理手段23をさらに備えている。
投稿履歴記憶手段22は、管理コンピュータ21の管理下で開設された掲示版(図示せず)への投稿内容を記憶する。
掲示板管理手段23は、掲示板を開設して、入場判定手段15によって既入場者と判定されたユーザに限りテキストデータや画像データの掲示板への投稿および他のユーザによる投稿内容の閲覧を許可し、掲示板への投稿を投稿履歴記憶手段22へ逐次登録する。
【0051】
管理コンピュータ21の掲示板管理手段23は、ユーザ端末1からの掲示板への閲覧あるいは投稿の要求を受信すると、図14に例示するような画面をユーザ端末1に送信する。
ユーザ端末1は、この画面上でイベントを選択するとともにユーザIDを入力して管理コンピュータ21に送信する。図14の例では、「ミュージカル『渋谷物語』」を選択するとイベントID(=E00101)が送信されるものとする。このようにして管理コンピュータ21がイベントIDとユーザIDを受信すると、掲示板管理手段23はユーザ個人情報データベース9のユーザIDに対応するレコードを参照する。ユーザIDと対応するイベント欄のイベントIDを抽出し、受信したイベントIDと抽出したイベントIDとが一致し且つ入場フラグがONにセットされているならば、当該ユーザに対して掲示板への投稿および閲覧を許可する。
これにより、同じイベントを楽しむという経験を共有する者同志が実り多い会話を繰り広げることができる。
【0052】
ところで、スポーツでも演劇でも観覧した後で、いろいろな感想を他人に話してみたくなるのが人情である。特に、実際に観覧した者同志で意見を交換してみたいという欲求は強い。しかし、イベント会場で出会うほとんどの人たちは初対面であり、特に会話をかわすことなく三々五々それぞれの帰途についてしまい、感想を述べあうこともない。せっかくの出会いの場を活用できないのも残念なことである。そこで、この実施形態では掲示板の活用を提案したのである。
【0053】
掲示板への投稿例を以下に述べる。投稿者名としてニックネームのほかに氏名が用いられてもよい。例えば投稿者が有名人なら、有名人のコメントが見られると評判になり活況を呈する。又イベント毎に投稿履歴ファイルを保存したとする。すると、ユーザから例えばイベントIDの指定とともに「投稿者=○山△子」というキーワードが送信されると、対応するイベントの投稿履歴ファイルから「○山△子」の投稿内容を抽出してユーザ端末1に送信することもできる。また自分と同じイベントに所定回数以上来場した人なども検索可能である。
このように多彩な掲示板の機能を準備することによって、本システムの付加価値を高めシステムの利用者を増加させ得る。
【0054】
〔4.第4の実施の形態〕
これまでの実施の形態ではシステム運営主体を限定していないが、この実施の形態ではSNSがシステム運営主体となる。SNSが会員サービスの一環として本発明を利用するわけである。
以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。本実施の形態のシステム例を図15に示すが、第1の実施の形態と同一の機能については同一の符号を用いる。
【0055】
この実施の形態の管理コンピュータ24のユーザ個人情報記憶手段25には、図16に示すようにユーザ毎に友達登録された前記SNSの会員が、友達登録した友人(25e)として記憶される。
また、管理コンピュータ24は人脈検索手段26を備える。人脈検索手段26は、入場判定手段15によって既入場者と判定されたユーザのユーザ端末1に対し、友達登録している友人(以下、「友達会員」)の中から同一のイベントに入場した他ユーザをユーザ個人情報記憶手段25から抽出して通知する。
【0056】
例えば図16に例示の「ユーザA」が、イベントID=E00101のイベントに入場したとする。入場判定手段15は入場フラグをONにする。それから人脈検索手段26は、「ユーザA」の友達会員(例えばユーザID=U1036)について、ユーザ個人情報データベース25を検索する。もしこの友達会員のレコードに同一イベントIDが登録されていて且つ入場フラグがONであれば、人脈検索手段26はこの友達会員も現在同一のイベント会場にいると判定し、「ユーザA」のメールアドレス宛に当該友達会員が来場していることを通知する。
このようにSNSの友達登録の機能を本発明と組み合わせると、SNS会員限定の記念物印刷サービスを提供するにとどまらず、イベントを楽しみながら旧友に巡り合ったり、イベント会場を待ち合わせ場所にしたりすることができる。
これは、SNSの会員増加にもつながる。なお友達会員の情報は、ユーザ個人情報データベース25とは別のデータベースに格納してもかまわない。
【0057】
〔5.第5の実施の形態〕
第1の実施の形態では、予め購入申込みをした所定枚数の記念印刷物をイベント終了後に入手できることを前提としていた。しかし、イベントの写真が多種類あるような場合、あるいは気に入った写真が印刷された同一の印刷物を多数の友人に配りたいといった場合、記念印刷物を追加注文したいという要望がシステムに寄せられることが考えられる。
そのためこの実施の形態は、第1の実施の形態に追加注文の機能を付加するものである。つまり、チケット購入と同時に購入申込をした印刷物の入手については第1の実施の形態或は第2の実施の形態と変わるところはない。
以下、第1の実施の形態に追加された機能を中心に説明する。本実施の形態のシステム例を図17に示すが、第1の実施の形態と同一の機能については同一の符号を用いる。
【0058】
管理コンピュータ27は、ユーザ端末28において実行される追加注文プログラムをユーザ端末用プログラム記憶手段29に格納している。ユーザ端末28からのダウンロード要求を受けて、ソフトウェア配信手段30は当該追加注文プログラムを送信する。
なおこのプログラムをダウンロードするためには、例えば次のような方法がある。管理コンピュータ27が運営する本システム用のWebサイトに、ユーザがアクセスしてメニュー画面(図示しない)をユーザ端末28に表示させ、このメニュー画面からプログラムのダウンロードを選択すればよい。このような方法は公知なので詳細は省略する。
【0059】
ユーザ端末28はダウンロードした追加注文用プログラムをメモリ上に展開しCPUが命令コードを実行することにより、写真データ受信手段31と台紙画像表示手段32と画像更新手段33と記念印刷物申込手段34とを備えた装置として機能することになる。
【0060】
写真データ受信手段31は、販売者コンピュータ2から指定したイベントに関する写真画像データを受信する。
台紙画像表示手段32は、管理コンピュータ27から記念印刷物の台紙の画像データを受信してユーザ端末28の画面上に表示させる。
画像更新手段33は、画面上に表示させた台紙内の画像貼付欄の表示を、写真データ受信手段31によって受信された写真画像データに置き換える。
記念印刷物申込手段34は、画像貼付欄に表示させる写真画像データを特定して記念印刷物の発行を管理コンピュータ27に対して要求する。
【0061】
この実施の形態の処理について図18を参照しながら説明する。
システムのメニュー画面などを介したユーザ端末28からの要求により、管理コンピュータのソフトウェア配信手段30は追加注文用プログラムをユーザ端末28に送信する(ステップS30)。
ユーザ端末28は受信したプログラムを内蔵メモリに格納し、必要なときにこのプログラムを起動させる(ステップS31)。
【0062】
台紙画像表示手段32は印刷物の台紙画像データを取得するために、管理コンピュータ27にイベントIDとユーザIDを送信する(ステップS32)。
管理コンピュータ27はイベントIDと対応する台紙画像データを送信する(ステップS33)。イベント毎に台紙の形状や色彩などのデザインが異なるときは役務情報データベース10に台紙画像も記憶させておくとよい。しかし全イベントにつきデザインが共通であれば、記憶部6のその他の記憶手段(図示せず)に記憶させておけば足りる。ここで、図19は台紙画像の一例である。台紙画像Aは、台紙データA1に写真添付欄A2とイベント情報(チケットID,イベント名、場所、日時など)欄A3とユーザ固有情報(ユーザ名、座席番号など)欄A4を設けた画像データである。ステップS33で送信されるときは欄A2からA4は空白でもかまわない。
【0063】
ユーザ端末28は台紙画像Aを受信し画面表示すると(ステップS34)、写真データ受信手段31が販売者コンピュータ2に写真データの送信を依頼する(ステップS35)。送信依頼とともにイベントID或は名称などのイベントを特定する情報も送信する。
販売者コンピュータ2が写真画像データを送信してくると(ステップS36)、画像更新手段33はこの写真画像データを写真貼付欄A2に貼り付け、台紙画像A上の写真を更新表示する(ステップS37)。ここで、写真入りで表示される台紙画像Aは記念印刷物の出力イメージである。
【0064】
ユーザが表示されている写真入り台紙画像Aを記念印刷物として購入すると決定したならば(ステップS38でYes)、記念印刷物申込手段34は管理コンピュータ27に追加購入の申込をする(ステップS39)。申込の際に図示しない申込画面から購入枚数や支払い方法などの必要事項を入力して同時に送信する。
申込を受信した管理コンピュータ27の出力情報生成手段17は出力情報を生成し、印刷指示手段18が印刷装置5に印刷させる(ステップS40)。このステップS40の処理は第1の実施の形態と変わるところはない。
【0065】
ステップS37で表示された写真入り台紙画像Aの印刷を注文しないときは(ステップS38でNo)、
ステップS35の処理に戻る。
ステップS37で既に写真貼付欄A2に写真が表示されている状態で別の写真が販売者コンピュータ2から送信されたならば、画像更新手段33は表示中の写真を新たに受信した写真で置換える。
受信したいずれの写真でも追加購入しないときは、この追加注文用プログラムの実行を終了させる。
【0066】
次回以降この追加注文用プログラムを立ち上げると、画像更新手段33が自動的に販売者コンピュータ2にアクセスして適宜変更される写真を取得し、現在表示されている写真を置き換える。プログラムを立ち上げた日ごとに異なる写真が送信されてくれば、それだけユーザの楽しみが増える。ユーザは気に入った写真があれば、枚数を指定して管理コンピュータ27に対して追加購入を申し込むことができる。
【0067】
なおこの写真は、チケット販売業者から受領した管理コンピュータ27から送信されてもよい。大事なのは、ユーザにとってはそのイベントのさまざまなシーンを記念印刷物の形式で保存しておけるということ、イベント主催者やチケット販売業者にとってはイベント終了後も写真の販売によって利益をあげられるということなのである。
【0068】
〔6.その他〕
上記の実施の形態は、本発明の実施例にすぎず、種々の変形例が考えられる。
例えば入場確認のために、生体認証データ(顔写真、指紋、虹彩等)を利用してもよい。顔写真について以下に説明する。チケット販売者コンピュータはチケット販売時に、ユーザの許可を得て顔写真を撮影し管理コンピュータに送信すると、管理コンピュータがこの顔写真データをユーザ個人情報データベースに格納する。イベント会場のゲートなどにカメラを設けて入場者の顔を撮影し、場内端末がチケットIDとともに撮影した顔の画像データも送信する。もしチケットIDがユーザ個人情報データベースに登録してあるならば、この入場者は本システムのユーザと考えられる。次に、保存しておいた顔写真データと送信されてきた画像データとを比較し同一人と判定できたときに、当該ユーザは既入場者であると判定できる。もちろん生体認証に限らず、パスワードを利用してもよい。
【0069】
また、システムと提携しているチケット販売業者が複数あるときは、販売者コンピュータから管理コンピュータへの情報送信の際にチケット販売業者を識別する情報を送信する必要がある。それには、システムの管理コンピュータがチケット販売業者IDを発行・管理すればよい。ユーザが複数のチケット販売業者を利用する場合、システムの管理コンピュータは同一のユーザIDを発行し管理する。こられはシステムにとっては全く当たり前の機能ではあるが、ユーザにとってはおおいに重宝なことである。
他にも、各記憶手段に格納するデータベースの構造も処理の流れも上記の実施の形態以外に種々が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
各種役務の提供者とチケット販売業者は、本発明のシステムの運営者と提携することにより、ユーザへの付加的サービスを提供できる。また、本発明のようにきめ細かいサービスをユーザに提供するならば、本システムに参加する者は役務に対するリピータを増やすことも可能である。

【符号の説明】
【0071】
1:ユーザ端末、2:チケット販売業者側コンピュータ、3:場内端末、
4:システム管理コンピュータ、5:印刷装置、9:ユーザ個人情報記憶手段、
10:役務情報記憶手段、12:ユーザ情報登録手段、13:役務情報登録手段、
15:入場判定手段、16:発行問合せ手段、17:出力情報生成手段、
19:役務情報記憶手段、20:入場判定手段、
21:システム管理コンピュータ、22:投稿履歴記憶手段、23:掲示板管理手段、
24:システム管理コンピュータ、25:ユーザ個人情報記憶手段、
26:人脈検索手段、
27:システム管理コンピュータ、28:ユーザ端末、30:ソフトウェア配信手段、
31:写真データ受信手段、32:台紙画像表示手段、33:画像更新手段、
34:記念印刷物申込手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
役務提供者と提携するチケット販売業者からチケットを購入したユーザが、チケット購入と同時に当該役務に関連する画像入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に入手できる記念印刷物発行システムであって、
当該システムの運営者が使用するシステム管理コンピュータは、チケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、ユーザが使用するユーザ端末と、記念印刷物を発行する印刷装置とに通信可能に接続されるとともに、
前記システム管理コンピュータは、
記念印刷物の購入申込をしたユーザに関し、提供を受ける役務特定情報を含む個人情報を記憶するユーザ個人情報記憶手段と、
記念印刷物を発行する役務に関し、日時・場所を含む情報を記憶する役務情報記憶手段と、
チケット販売者側コンピュータから送信されてくる記念印刷物の購入申込をしたユーザの個人情報と、チケットにより提供される役務に関する情報をユーザIDと対応づけて前記ユーザ個人情報記憶手段に登録するユーザ情報登録手段と、
記念印刷物の発行対象となる役務に関する情報、及び当該役務に関する画像データを、役務IDと対応づけて前記役務情報記憶手段に登録する役務情報登録手段と、
当該役務の記念印刷物を申込んだユーザのユーザ端末に対して画像データを含む記念印刷物の1種類以上のイメージデータを送信する発行問合せ手段と、
前記問い合わせに対し、イメージデータを特定する発行要求があった場合、ユーザ端末から併せて送信されるユーザ及び役務を指定する情報を用いて、先ず前記ユーザ個人情報記憶手段から指定されたユーザの個人情報を抽出するとともに、前記役務情報記憶手段から指定された役務情報や画像データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を前記印刷装置に出力させるためのデータを生成する出力情報生成手段とを
含み構成されることを特徴とする記念印刷物発行システム。
【請求項2】
前記システム管理コンピュータは、役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、チケットあるいはチケットに付加されたデータコードを読み取った前記場内端末から役務特定情報およびユーザ特定情報を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されている情報と一致するときに当該ユーザが既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項3】
前記システム管理コンピュータは、
前記チケットに付されているデータコードを読み取ったユーザ端末からユーザおよび役務を特定する情報と、当該ユーザ端末のGPS機能により得られた位置情報とを受信し、
前記ユーザおよび役務を特定する情報が前記ユーザ個人情報記憶手段の登録内容と一致するとともに、受信した位置情報と前記役務情報記憶手段に記憶されている役務提供場所の位置情報とが一致するとみなされるときに当該ユーザは役務の提供を実際に受けた既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項4】
前記システム管理コンピュータは、役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、ユーザ個人情報記憶手段には当該ユーザに関する認証用情報が記憶されているとともに、
前記場内端末から入場者の認証用情報を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されているユーザ認証用情報と一致するときに当該ユーザが既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項5】
前記システム管理コンピュータは、さらにシステム管理コンピュータの運営するサイト内に開設された掲示板への入出力を管理する掲示板管理手段と投稿履歴記憶手段を備え、
当該掲示板管理手段は掲示板を開設して、前記入場判定手段によって既入場者と判定されたユーザに限りテキストデータや画像データの前記掲示板への投稿および他のユーザによる投稿内容の閲覧を許可し、前記掲示板の内容を投稿履歴記憶手段へ逐次登録することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項6】
前記掲示板管理手段は、投稿内容を閲覧させる際に、投稿者を識別可能とする情報もあわせて表示させ、ユーザ端末からの投稿者を指定した検索要求が送信されたとき前記投稿履歴記憶手段から当該投稿者の投稿内容と、当該投稿者が提供を受けた役務に関する情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項5に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項7】
前記システム管理コンピュータはSNSの運営者によって管理運営され、
当該システムのユーザは前記SNSの会員であるとともに、前記ユーザ個人情報記憶手段には、ユーザ毎に友達登録された前記SNSの会員が友達会員として記憶されており、
前記システム管理コンピュータは、さらに人脈検索手段を備え、
当該人脈検索手段は、前記入場判定手段によって既入場者と判定されたユーザのユーザ端末に対し、同一の役務に同一の時間帯に入場した友達会員を特定する情報を前記ユーザ個人情報記憶手段から抽出して通知することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項8】
前記システム管理コンピュータは、ユーザが記念印刷物の追加注文を行うための追加注文用プログラムをユーザ端末にアップロードするソフトウェア配信手段をさらに備え、
前記追加注文用プログラムをダウンロードした前記ユーザ端末は、
前記チケット販売者側コンピュータから指定した役務に関する画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の台紙の画像データを受信して当該ユーザ端末の画面上に表示させる台紙画像表示手段と、
画面上に表示させた台紙画像内の写真貼付欄の表示を、前記画像データ受信手段によって受信された画像データに置き換える画像更新手段と、
前記写真貼付欄に表示させる画像データを特定して記念印刷物の発行を前記システム管理コンピュータに対して要求する記念印刷物申込手段とを
備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の記念印刷物発行システム。
【請求項9】
役務提供者と提携するチケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、
チケット販売業者からチケットを購入すると同時に当該役務に関連する画像入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に記念印刷物を入手できるユーザが使用するユーザ端末と、
記念印刷物を発行する印刷装置とに通信可能に接続される装置であって、
記念印刷物の購入申込をしたユーザに関し、提供を受ける役務特定情報を含む個人情報を記憶するユーザ個人情報記憶手段と、
記念印刷物を発行する役務に関し、日時・場所を含む情報を記憶する役務情報記憶手段と、
チケット販売者側コンピュータから送信されてくる記念印刷物の購入申込をしたユーザの個人情報と、チケットにより提供される役務に関する情報をユーザIDと対応づけて前記ユーザ個人情報記憶手段に登録するユーザ情報登録手段と、
記念印刷物の発行対象となる役務に関する情報、及び当該役務に関する画像データを、役務IDと対応づけて前記役務情報記憶手段に登録する役務情報登録手段と、
当該役務の記念印刷物を申込んだユーザのユーザ端末に対して画像データを含む記念印刷物の1種類以上のイメージデータを送信する発行問合せ手段と、
前記問い合わせに対し、イメージデータを特定する発行要求があった場合、ユーザ端末から併せて送信されるユーザ及び役務を指定する情報を用いて、前記ユーザ個人情報記憶手段から指定されたユーザの個人情報を抽出するとともに、前記役務情報記憶手段から指定された役務情報及び画像データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を統合した上で前記印刷装置に出力させるためのデータを生成する出力情報生成手段と、を有することを特徴とする記念印刷物発行装置。
【請求項10】
役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、チケットあるいはチケットに付されたデータコードを読み取った前記場内端末から役務特定情報およびユーザ特定情報を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されている情報と一致するときに当該ユーザが既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項11】
前記チケットに付されているデータコードを読み取ったユーザ端末からユーザおよび役務を特定する情報と、当該ユーザ端末のGPS機能により得られた位置情報とを受信し、
前記ユーザおよび役務を特定する情報が前記ユーザ個人情報記憶手段の登録内容と一致するとともに、受信した位置情報と前記役務情報記憶手段に記憶されている役務提供場所の位置情報とが一致するとみなされるときに当該ユーザは役務の提供を実際に受けた既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項12】
役務提供場所に設けた場内端末と通信可能に接続し、ユーザ個人情報記憶手段には当該ユーザに関する認証用情報が記憶されているとともに、
前記場内端末から入場者の認証用情報を受信し、前記ユーザ個人情報記憶手段に記憶されているユーザ認証用情報と一致するときに当該ユーザが既入場者であると判定する入場判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項13】
運営するサイト内に開設された掲示板への入出力を管理する掲示板管理手段と投稿履歴記憶手段を備え、
当該掲示板管理手段は掲示板を開設して、前記入場判定手段によって既入場者と判定されたユーザに限りテキストデータや画像データの前記掲示板への投稿および他のユーザによる投稿内容の閲覧を許可し、前記掲示板の内容を投稿履歴記憶手段へ逐次登録することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項14】
前記掲示板管理手段は、投稿内容を閲覧させる際に、投稿者を識別可能とする情報もあわせて表示させ、ユーザ端末からの投稿者を指定した検索要求が送信されたとき前記投稿履歴記憶手段から当該投稿者の投稿内容と、当該投稿者が提供を受けた役務に関する情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項13に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項15】
SNSの運営者によって管理運営され、
当該システムのユーザは前記SNSの会員であるとともに、前記ユーザ個人情報記憶手段には、ユーザ毎に友達登録された前記SNSの会員が友達会員として記憶されており、
前記システム管理コンピュータは、さらに人脈検索手段を備え、
当該人脈検索手段は、前記入場判定手段によって既入場者と判定されたユーザのユーザ端末に対し、同一の役務に同一の時間帯に入場した友達会員を特定する情報を前記ユーザ個人情報記憶手段から抽出して通知することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項16】
前記システム管理コンピュータは、ユーザが記念印刷物の追加注文を行うための追加注文用プログラムをユーザ端末にアップロードするソフトウェア配信手段をさらに備え、
前記追加注文用プログラムをダウンロードした前記ユーザ端末は、
前記チケット販売者側コンピュータから指定した役務に関する画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の台紙の画像データを受信して当該ユーザ端末の画面上に表示させる台紙画像表示手段と、
画面上に表示させた台紙画像内の写真貼付欄の表示を、前記画像データ受信手段によって受信された画像データに置き換える画像更新手段と、
前記写真貼付欄に表示させる画像データを特定して記念印刷物の発行を前記システム管理コンピュータに対して要求する記念印刷物申込手段とを
備えることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1に記載の記念印刷物発行装置。
【請求項17】
役務提供者と提携するチケット販売業者からチケットを購入したユーザが、チケット購入と同時に当該役務に関連する写真入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に入手できる記念印刷物発行方法であって、
役務提供者と提携するチケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、ユーザが使用するユーザ端末と、記念印刷物を発行する印刷装置とに通信可能に接続されるコンピュータが、
記念印刷物の購入申込をしたユーザに関し、提供を受ける役務特定情報を含む個人情報を記憶するユーザ個人情報記憶手段と、
記念印刷物を発行する役務に関し、日時・場所を含む情報を記憶する役務情報記憶手段とを有するとともに、
前記チケット販売者側コンピュータから送信されてくる記念印刷物の購入申込をしたユーザの個人情報と、チケットにより提供される役務に関する情報をユーザIDと対応づけて前記ユーザ個人情報記憶手段に登録する処理と、
記念印刷物の発行対象となる役務に関する情報、および役務提供者の情報処理装置から直接にもしくは前記チケット販売者側コンピュータを介して間接に送信されてくる当該役務に関する画像データを、役務IDと対応づけて前記役務情報記憶手段に登録する処理と、
当該役務の記念印刷物を申込んだユーザのユーザ端末に対して画像データを含む記念印刷物の1種類以上のイメージデータを送信する処理と、
前記問い合わせに対し、イメージデータを特定する発行要求があった場合、ユーザ端末から併せて送信されるユーザ及び役務を指定する情報を用いて、先ず前記ユーザ個人情報記憶手段から指定されたユーザの個人情報を抽出するとともに、前記役務情報記憶手段から指定された役務情報や画像データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を統合した上で前記印刷装置に出力させるためのデータを生成する処理と、
を行うことを特徴とする記念印刷物発行方法。
【請求項18】
役務提供者と提携するチケット販売業者からチケットを購入したユーザが、チケット購入と同時に当該役務に関連する写真入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に入手できる記念印刷物発行方法であって、
この方法を運営する者が使用するシステム管理コンピュータと、チケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、前記ユーザが使用するユーザ端末と、記念印刷物を発行する印刷装置とが通信可能に接続されるとともに、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の追加注文を行うためのプログラムをダウンロードした前記ユーザ端末が、
前記チケット販売者側コンピュータから指定した役務に関する画像データを受信する処理と、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の台紙の画像データを受信して当該ユーザ端末の画面上に表示させる処理と、
画面上に表示させた台紙画像内の写真貼付欄の表示を、前記受信した画像データに置き換える処理と、
前記写真貼付欄に表示させる画像データを特定して記念印刷物の発行を前記システム管理コンピュータに対して要求する処理と、
を行うことを特徴とする記念印刷物発行方法。
【請求項19】
役務提供者と提携するチケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータと、
チケット販売業者からチケットを購入すると同時に当該役務に関連する写真入り記念印刷物の購入申込をするユーザが使用するユーザ端末と、
記念印刷物を発行する印刷装置とに通信可能に接続されるとともに、
記念印刷物の購入申込をしたユーザに関し、提供を受ける役務特定情報を含む個人情報を記憶するユーザ個人情報記憶手段と、
記念印刷物を発行する役務に関し、日時・場所を含む情報を記憶する役務情報記憶手段とを有するコンピュータを、記念印刷物発行装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに対して、
前記チケット販売者側コンピュータから送信されてくる記念印刷物の購入申込をしたユーザの個人情報と、チケットにより提供される役務に関する情報をユーザIDと対応づけて前記ユーザ個人情報記憶手段に登録する処理と、
記念印刷物の発行対象となる役務に関する情報、及び当該役務に関する画像データを、役務IDと対応づけて前記役務情報記憶手段に登録する処理と、
当該役務の記念印刷物を申込んだユーザのユーザ端末に対して画像データを含む記念印刷物の1種類以上のイメージデータを送信する処理と、
前記問い合わせに対し、イメージデータを特定する発行要求があった場合、ユーザ端末から併せて送信されるユーザ及び役務を指定する情報を用いて、先ず前記ユーザ個人情報記憶手段から指定されたユーザの個人情報を抽出するとともに、前記役務情報記憶手段から指定された役務情報や画像データを抽出し、次にこれらの抽出された情報を統合した上で前記印刷装置に出力させるためのデータを生成する処理と、
を行わせることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
役務提供者と提携するチケット販売業者からチケットを購入したユーザが、チケット購入と同時に当該役務に関連する写真入り記念印刷物の購入申込ができ、当該役務の終了後に記念印刷物を入手できるシステムを運営する者が使用するシステム管理コンピュータと、チケット販売業者が使用するチケット販売者側コンピュータとに通信可能に接続されるユーザ端末に対して、
前記チケット販売者側コンピュータから指定した役務に関する画像データを受信する処理と、
前記システム管理コンピュータから記念印刷物の台紙の画像データを受信して当該ユーザ端末の画面上に表示させる処理と、
画面上に表示させた台紙画像内の写真貼付欄の表示を、前記受信した画像データに置き換える処理と、
前記写真貼付欄に表示させる画像データを特定して記念印刷物の発行を前記システム管理コンピュータに対して要求する処理と、
を行わせることを特徴とするコンピュータプログラム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2012−168655(P2012−168655A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27855(P2011−27855)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(503462361)
【出願人】(501091833)メキキ・クリエイツ株式会社 (56)
【出願人】(511037724)日商岩井紙パルプ株式会社 (1)