説明

記録紙処理装置及び記録装置

【課題】 記録紙の剛度が小さい場合でも、記録紙に折れやしわを生じさせることなく、記録紙を安定した状態で円筒状に巻き取ることができる記録紙処理装置を提供する。また、円筒状に巻き取った記録紙を装置外へ容易に取り出すことができる記録紙処理装置を提供する。
【解決手段】 左右の巻取ユニット500、600に、円筒状周面を形成する周面体を有する回転可能なドラム構成体と、周面体に押圧可能な外周コロと、外周コロを変位させるための外周コロ変位手段と、周面体を変位させるための周面体変位手段と、を備える。周面体と外周コロの間に送り込まれる記録紙を周面体と外周コロの間に巻き取った後、外周コロを周面体から離間させるとともに、周面体を回転中心に向けて変位させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内されてくる記録紙を円筒状に巻き取って回収する記録紙処理装置及び記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ装置や複写機やファクシミリ等の記録装置は、画像情報に基づいて記録紙に画像を記録し、記録済みの記録紙を排出するように構成されている。このような記録装置では、画像を記録されて排出される記録紙を収容するための載置台を設けることが一般に行われている。このような載置台を用いる構成では、例えばA0サイズ以上のような大サイズの記録紙を対象とする大判の記録装置においては、記録紙が大きく広い作業設置面積を要することから広くて大型の載置台を設けることが必要となる。このため、通常サイズの記録装置に比べ、後処理のための持ち運びにおいて記録紙の折れ曲がりや画像面の損傷が生じないように配慮をしつつ大きな面積の記録紙を処理する必要があり、作業性がわるくなるという不都合がある。
【0003】
このような不都合を解消するため、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、記録装置の記録紙排出部に記録紙巻き込み装置を配置することが提案されている。この記録紙巻き込み装置は、中空の円筒状の収納容器の内部に搬送経路を形成し、搬送経路の周辺に配置された搬入ローラにより記録紙を収納容器の内部に巻き込んでいき、ロール状の巻き紙として回収するように構成されている。
【特許文献1】特許第3106725号公報
【特許文献2】特公平07−025471号公報
【特許文献3】実公平07−048601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献に記載された記録紙巻き込み装置では、剛度が低い記録紙を巻き込む場合に、記録紙が円筒状の搬送経路に搬入された後、該記録紙の先端が均一に搬送経路の外周壁に沿って進行しないという不都合が生じやすかった。このため、例えば、例えば、紙幅方向の一部で円筒中心側へ突出する座屈が生じ、そのまま搬入が進行すると、紙面が折れたまま、あるいはしわが生じたまま記録紙が巻き込まるという不都合が生じることがあった。また、記録ヘッドの吐出口から記録紙へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置などの場合は、記録紙に打ち込まれるインクの密度分布が不均一であることに起因して、排出された時点で記録紙の先端が波打っていることがある。このような場合には、記録紙の剛度の程度に関わらず、画像インクの密度の差によって、搬入された記録紙の先端が搬送経路の外周壁に沿って均一に進行せず、上述と同様の不都合が生じることがあった。
【0005】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、記録紙に折れやしわを生じさせることなく、記録紙を安定した状態で円筒状に巻き取ることができる記録紙処理装置及び記録装置を提供することである。
別の本発明のさらなる目的は、円筒状に巻き取った記録紙を装置外へ容易に取り出すことができる記録紙処理装置及び記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る記録紙処理装置は、左右に配された巻取ユニットを備える。各巻取ユニットは、円筒面に沿った周面を形成可能な複数の周面体を有し、前記円筒面の中心を回転中心として回転可能なドラム構成体と、前記複数の周面体のそれぞれに押圧可能な複数の外周コロと、を備える。また、各巻取ユニットは、前記外周コロを前記周面体から離れる方向へ変位させ得る外周コロ変位手段と、前記周面体を前記周面を形成する位置と前記回転中心に向けて変位した位置との間で変位させ得る周面体変位手段と、を備える。そこで、前記周面体と前記外周コロの間に送り込まれる記録紙を前記周面体と前記外周コロの間に巻き取った後、前記外周コロを前記周面体から離れる方向へ変位させるとともに、前記周面体を前記回転中心に向けて変位させるように構成される。
【0007】
別の本発明に係る記録紙処理装置は、上記構成に加えて、前記左右の巻取ユニットに、前記ドラム構成体及び前記外周コロを前記円筒面の軸方向に移動させ得る軸方向駆動手段を設ける構成とする。そして、該ドラム構成体及び該外周コロを記録紙の幅方向外側へ移動させることにより、巻き取った記録紙を取り出し可能に解放することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、記録紙に折れやしわを生じさせることなく、記録紙を安定した状態で円筒状に巻き取ることができる記録紙処理装置が提供される。
別の本発明によれば、さらに、円筒状に巻き取った記録紙を装置外へ容易に取り出すことができる記録紙処理装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る記録紙処理装置の全体構成を記録装置とともに示す斜視図である。図1において、記録紙処理装置は、左右の巻取ユニット500、600を備えている。左側の巻取ユニット500はスライド駆動体13とその内側に装着された巻取機構510とを有し、右側の巻取ユニット600はスライド駆動体14とその内側に装着された巻取機構610とを有する。また、後述するように、巻取機構510はドラム構成体512を有し、巻取機構610はドラム構成体612を有する。なお、左右の巻取ユニット500、600は記録紙の幅中心に関して対称な構成を有しており、以下で、左側の巻取ユニット500に関して説明した構成及び動作は、特に断らない限り、そのまま右側の巻取ユニット600にも準用する。
【0010】
図1において、記録装置1は画像情報に基づいて、記録手段としての記録ヘッドにより記録紙に画像を記録するものである。本実施形態における記録装置1はロール紙対応のインクジェット記録装置であり、給紙すべき記録紙をスプールに巻回したロール紙2を保持している。ロール紙2は、記録装置1の後方から搬入され、画像記録された記録紙は排出口3から記録紙(排出紙)4として排出される。また、画像記録されて排出される記録紙4は、記録装置内に配設されたカッターにより記録画像の後端部で切断される。排出される記録紙4は、不図示のガイド部材によって案内された後、外ガイド11と内ガイド12の間に挿入される。外ガイド11及び内ガイド12は、不図示の支持手段によって、記録紙処理装置内の固定位置に固定されている。
【0011】
外ガイド11と内ガイド12の搬送方向上流側には記録紙センサ(記録紙検出手段)402が固定されており、搬入される記録紙4の先端及び後端を記録紙センサ402によって検知する。左右のスライド駆動体13、14は互いに対称な形状構造を有する。スライド駆動体13は、スライドレール15、16、17に沿って矢印A1、A2方向に往復移動可能に支持されている。同様に、スライド駆動体14は、スライドレール20a、21、22に沿って矢印B1、B2方向に往復移動可能に支持されている。スライドレール15、16、17の両端部は、それぞれ、スライドレール支持体18、19、20により保持され、スライドレール20a、21、22の両端部は、それぞれ、スライドレール支持体23、24、25により保持されている。各スライドレール支持体18、19、20、23、24、25は固定位置に固定されている。
【0012】
スライド駆動体13の後下方向の固定位置には、駆動プーリ27を有するスライドモータ26が固定配置されている。スライド駆動体13の前下方向の固定位置には、アイドラプーリ28が回転自在に支持されている。駆動プーリ27とアイドラプーリ28の間にはベルト29が巻回されている。スライド駆動体13には、外周カバー41を有する左側の巻取機構510が装着されている。
【0013】
同様に、スライド駆動体14の後下方向の固定位置には、駆動プーリ33を有するスライドモータ32が固定配置されている。スライド駆動体14の前下方向の固定位置には、アイドラプーリ34(不図示)が回転自在に支持されている。駆動プーリ33とアイドラプーリ34の間にはベルト35が巻回されている。スライド駆動体14には、外周カバー41を有する右側の巻取機構610が装着されている。
【0014】
図2は図1中の巻取ユニット500(600)を図1中の矢印B2(矢印A2)方向から見て巻取り開始時の状態を示す正面断面図である。図3は図1中の巻取ユニット500(600)を図1中の矢印B2(矢印A2)方向から見て巻取り終了時の状態を示す正面断面図である。なお、左側の巻取機構510と右側の巻取機構610も対称で実質的に同じ構成を有しており、以下の左側の巻取機構510の構成及び動作に関する説明は、そのまま右側の巻取機構610に援用する。
【0015】
図2及び図3において、スライド駆動体13の下部にはベルト結合体31が固定され、ベルト結合体31はベルト29の一部に結合されている。スライドモータ26の回転力は、ベルト29を介してスライド駆動体13へ直線移動力として伝達される。従って、スライドモータ26の回転制御によって、スライド駆動体13のスライドレール15、16、17に沿った矢印A1、A2方向の移動及び位置を制御することができる。
同様に、スライド駆動体14の下部にはベルト結合体31(不図示)が固定され、このベルト結合体31はベルト35の一部に結合されている。スライドモータ32の回転力は、ベルト35を介してスライド駆動体14へ直線移動力として伝達される。従って、スライドモータ32の回転制御によって、スライド駆動体14のスライドレール20、21、22に沿った矢印B1、B2方向の移動及び位置を制御することができる。
【0016】
図4は図2中の線4−4に沿って巻取機構510(610)を断面するとともにスライド駆動体13(14)を側面から見た一部断面側面図である。図5は図2中の線5−5に沿って巻取機構510(610)及びスライド駆動体13(14)を断面して示す中央部縦断面図である。巻取機構510の外周カバー41は、図5に示すように、前後の側面部41a、41bと外周部41cを有する円筒状をしている。外周カバー41の後側の側面部41bの円周方向所定間隔の位置(図示では8等分の位置)にカム軸49が固定されている。また、スライド駆動体13の垂直面13aの円周方向所定間隔の位置(図示では8等分の位置)には、図5に示すように、外周カバー41内へ突出する支持軸57が固定されている。各支持軸57には、コロフレーム71が回動可能に軸支されている。
【0017】
各コロフレーム71は、図4に示すように、前後の側面71a、71bとこれら両側面を結合する面71cを有する。各コロフレーム71の後側の側面71bの延長面にカム溝81(図2、図3)が形成されており、各カム軸49は各カム溝81にそれぞれ挿通されている。このように、各コロフレーム71は、スライド駆動体13に固定された支持軸57を中心に回動可能に軸支されるとともに、外周カバー41に固定されたカム軸49により回動範囲を規制された状態で支持されている。そして、各コロフレーム71の自由端寄りの位置で前後の側面71a、71bに支持されたコロ軸101には、外周コロ91が回転自在に軸支されている。
【0018】
また、各コロフレーム71の自由端寄りの部位と外周カバー41の外周部41cの内面との間に圧縮ばね111が装着され、常にコロフレーム71を巻取ユニット500の回転中心Cに向けて回動させる方向に付勢している。これにより、各外周コロ91も回転中心Cに向けて付勢されている。各コロフレーム71は、支持軸57に回動可能にされており、従って、スライド駆動体13(14)と一体的に矢印A1、A2(矢印B1、B2)方向にスライド移動可能である。
【0019】
上述のカム軸49、支持軸57、コロフレーム71、カム溝81、外周コロ91、コロ軸101、及び圧縮ばね111などの外周カバー41内の各部材は、円周方向に所定ピッチ間隔(図示の例では8等分のピッチ間隔)で点対称の複数位置に配置されている。これら複数箇所に配置された各部材は、外ガイド11に隣接配置された一部を除いて、実質的に同じ構成となっている。
【0020】
スライド駆動体13の垂直面13aの正三角形の頂点をなす3箇所に、前方へ突出するガイドコロ軸42、43、44が固定されている。各ガイドコロ軸42、43、44には、それぞれ、カバーガイドコロ45、46、47が回転自在に保持されている。そして、これら3個のカバーガイドコロ45、46、47は外周カバー41の外周部41cに接触している。これによって、外周カバー41は、回転中心Cと同心関係に回動可能に位置決めされている。また、各カバーガイドコロ45、46、47の両端部にはフランジ部(張出部)が形成されており、これにより外周カバー41はスライド駆動体13に対して軸方向にも位置決めされている。こうして、外周カバー41は、スライド駆動体13(14)に対して、軸方向位置を規制されるとともに、同じ軸心Cを中心として回動可能に装着されている。
【0021】
外周カバー41の下部には所定の間隔をもって対向するカムフォロア突出部41d、41eが設けられ、その間にカム軸256により回転可能に支持されたカバーカム200が配されている。カバーカム200の回転により、外周カバー41は回転中心Cを中心に所定量だけ回動する。カバーカム200の大径部がカムフォロア突出部41dに当接するときは、図2に示すように、外周カバー41は図示時計方向に回動した位置にある。このとき、外周カバー41に固定された各カム軸49は、各コロフレーム71のカム溝81の大幅部81aの位置にあり、各コロフレーム71に対して回動力を作用させることはできない。従って、各コロフレーム71が圧縮ばね111により回転中心Cに向けて付勢され、各外周コロ91はコロフレーム71を介して回転中心Cへ向けて移動させられる。
【0022】
一方、カバーカム200の大径部がカムフォロア突出部41eに当接するときは、図3に示すように、外周カバー41は図示反時計方向に回動した位置にある。このとき、外周カバー41に固定された各カム軸49は、外周カバー41と同心円弧上を移動するが、各カム溝81が傾斜していることから、各コロフレーム71に対して回転中心Cから遠ざかる方向に回動力を作用させる。従って、各外周コロ91は、コロフレーム71を介して回転中心Cから遠ざかる方向へ移動させられる。
【0023】
なお、各コロフレーム71のうち、外ガイド11に隣接するコロフレーム77(図2、図3)のみは、外ガイド11との干渉を避けるため、他のコロフレーム71と形状がやや異なっている。また、このコロフレーム77には、外ガイド11と内ガイド12の間から搬入される記録紙4の進入を容易にするための、回転自在なコロ98が軸支されている。コロフレーム77内のその他の構造及び形状は他のコロフレーム71の場合と実質的に同様である。さらに、内ガイド12の先端部分には、回転自在なコロ99が取り付けられている。このコロ99は、巻き取られる記録紙4の先端を案内しやすくするためのものである。
【0024】
スライド駆動体13(14)の中心には、ドラム駆動軸201が回転自在に軸支されている。ドラム駆動軸201は外周カバー41内へ突出するように配されている。ドラム駆動軸201の突出部には、止めピン202によりドラムコア(芯部材)121が固定されている。ドラムコア121はドラム駆動軸201と一体的に回転可能である。回転中心Cと同じ回転中心を有するドラムコア121は、ドラム駆動軸201に垂直な前後の側板121a、121bと中心円筒部121cを有する。ドラムコア121は、ドラム駆動軸201に対し、中心円筒部121cで嵌合されるとともに止めピン202で固定されている。
【0025】
図6は図2の巻取機構510(610)のドラム構成体の巻取り開始時及び巻取り中の状態を示す正面断面図である。図7は図6のドラム構成体512(612)の巻取り終了時の状態を示す正面断面図である。ドラムコア121の側板121a、121bにはドラムカム軸203が回転自在に軸支されており、ドラムカム軸203の軸方向中間部にドラム偏芯カム204が固定されている。ドラムコア121の中心円筒部121cの外周には、回転作動体205が回転自在に嵌合支持されている。回転作動体205には円周方向4箇所に中心部から外方へ突出する作用アーム部205a、205b、205c、205dが設けられている。ドラム偏芯カム204は、4本の作用アーム部のうちの1本の作用アーム部205aに当接するように配置されている。ドラムカム軸203を介してドラム偏芯カム204を回転させることにより、回転作動体205とドラムコア121の相対角度を変化させることができる。
【0026】
ドラムコア121の側板121a、121bの円周方向4箇所に、周面体軸210、211、212、213が固定されている。周面体軸210、211、212、213は、それぞれの両端部で側板121a、121bに固定支持されている。各周面体軸210、211、212、213には、周面体206、207、208、209がそれぞれ回転自在に軸支されている。各周面体はそれぞれ同じ形状構造を有しており、円周方向等間隔(4等分)の位置に配されている。すなわち、周面体206、207、208、209のそれぞれには、ドラム駆動軸201の回転中心Cを中心とする円筒面の4分の1弱の円周角を有する円弧面206a、207a、208a、209aが形成されている。
【0027】
また、周面体206、207、208、209のそれぞれには、周面体軸210、211、212、213に回転自在に嵌合する軸受部206b、207b、208b、209bが形成されている。さらに、周面体206、207、208、209のそれぞれには、作用アーム部205a、205b、205c、206dからの作用力を受ける被駆動部206c、207c、208c、209cが設けられている。
【0028】
各周面体206、207、208、209は、被駆動部206c、207c、208c、209cを有する。各被駆動部は、圧縮ばね214、215、216、217により、回転作動体205の各作用アーム部205a、205b、205c、205dに常に当接するように押圧付勢されている。各圧縮ばね214、215、216、217の他端は、ドラムコア121の側板121bに設けられたばね受け部218、219、220、221により保持されている。これによって、各周面体206、207、208、209は、それぞれの周面体軸210、211、212、213を中心に図6中の時計方向に回動するように付勢されている。
【0029】
ドラム偏芯カム204の大径部204aが作用アーム部205aに当接しているときは、各周面体206、207、208、209は、それぞれの周面体軸210、211、212、213を中心に図示の反時計方向に回動している。このとき、各周面体206、207、208、209は、回転作動体205により、圧縮ばね214、215、216、217に抗して、図示の反時計方向に回動している。また、このとき、各周面体の円弧面206a、207a、208a、209aは、図6に示す位置にあり、ドラム駆動軸201の回転中心Cを中心とする円筒形の周面D(図7)と一致する周面を形成している。
【0030】
一方、ドラム偏芯カム204の小径部204bが作用アーム部205aに当接しているときは、各周面体の被駆動部206c、207c、208c、209cが圧縮ばね214、215、216、217のばね力(ばね反力)により押圧変位される。このため、各周面体206、207、208、209は、周面体軸210、211、212、213を中心に図示の時計方向に回動する。これにより、各周面体の円弧面206a、207a、208a、209aは、図7に示すように、ドラム駆動軸201の回転中心Cを中心とする円筒形の周面Dに対して、半径方向に収縮する方向へ変位する。図1に示すように、左右の巻取ユニット500、600の間には、ドラム構成体の円筒形周面Dと同心でほぼ同様の円弧面を有する記録紙受け台8が配設されている。この記録紙受け台8は、巻取ユニット500、600により巻き取られた記録紙4(図8)を取り出すためのものである。
【0031】
図5において、スライド駆動体13(14)の内部にはステッピングモータ231が固定されている。このステッピングモータ231は、第1の回転方向とこれと逆方向の第2の回転方向に回転可能である。ステッピングモータ231のモータ軸232は軸方向両端部が突出しており、一方の端部にはドラム系駆動ギア233が固定され、他方の端部にはカム系駆動ギア234が固定されている。ドラム駆動軸201には、ワンウェイクラッチ235を介してドラムギア236が保持されている。ワンウェイクラッチ235の作用により、ステッピングモータ231が第1の回転方向することでドラムコア121が矢印E方向(図2)に回転する方向へのみ、ステッピングモータ231の回転力がドラム駆動軸201へ伝達される。ステッピングモータ231が第2の回転方向に回転する場合は、ドラム駆動軸201へ回転力が伝達されない。
【0032】
一方のカム系駆動ギア234は、固定軸237に回転自在に軸支されたアイドラギア238と噛み合っている。このアイドラギア238は第1のクラッチギア239と噛み合っている。スライド駆動体13(14)には、第1のクラッチ軸242が回転自在に軸支されている。この第1のクラッチ軸には第1の電磁クラッチ240が支持されている。そこで、第1の電磁クラッチ240に通電されたとき、第1のクラッチギア239の回転力が止めピン241を介して第1のクラッチ軸242へ伝達される。第1の電磁クラッチ240に通電されないときは、第1のクラッチギア239は第1のクラッチ軸242上で自由に回転する。
【0033】
第1のクラッチ軸242は、外周カバー41の側でスライド駆動体13(14)から突出しており、この突出端部にはギア243が固定されている。このギア243はドラム駆動軸201上で自在に回転可能な中継ギア244と噛み合っている。この中継ギア244は、ドラムカム軸203に固定されたドラムカムギア245と噛み合っている。従って、第1の電磁クラッチ240が通電された状態でステッピングモータ231が第2の回転方向に回転すると、ドラムカム軸203上のドラム偏芯カム204を回転させることができる。ステッピングモータ231が第2の回転方向は、ドラムコア121を図2中の矢印E方向に回転させるときと逆の方向の回転方向に対応する。
【0034】
図6において、ドラム偏芯カム204の外周円弧部の円弧中心、ドラム偏芯カム204と作用アーム部205aの接触点、並びにドラムカム軸203の中心は、一直線上に位置している。このため、圧縮ばね214の反力によってドラム偏芯カム204を回転させるモーメントは作用しない。従って、第1の電磁クラッチ240の通電が遮断され、ステッピングモータ231が第1回転方向(ドラムコア121を図2中の矢印E方向に回転させる回転方向に対応する)に回転するとき、ドラムコア121はドラム駆動軸201を介して回転駆動される。
【0035】
しかし、このとき、ドラム偏芯カム204とドラムコア121の相対角度は変化せず、同じ相対角度に維持されたままである。このため、ドラムコア121から見て、ドラムカムギア245は回転しない。従って、ドラムコア121がドラム駆動軸201とともに回転するとき、ドラムカムギア245は中継ギア244を回転させることになる。このため、中継ギア244と噛み合ったギア243を介して、第1のクラッチ軸242も回転させられる。しかし、このときは、第1の電磁クラッチ240には通電されていないので、第1のクラッチ軸242は空回転するだけであり、ステッピングモータ231の回転駆動と干渉することはない。
【0036】
他方、ステッピングモータ231のモータ軸232に固定されたカム系駆動ギア234は、スライド駆動体13(14)に固定支持されたギア軸247に回転自在に軸支されたアイドラギア246と噛み合っている。このアイドラギア246は第2のクラッチギア248と噛み合っている。スライド駆動体13(14)には、第2のクラッチ軸251が回転自在に軸支されている。この第2のクラッチ軸には第2の電磁クラッチ249が支持されている。そこで、第2の電磁クラッチ249に通電されたとき、第2のクラッチギア248の回転力が止めピン250を介して第2のクラッチ軸251へ伝達される。第2の電磁クラッチ249に通電されないときは、第2のクラッチギア248は第2のクラッチ軸251上で自由に回転する。
【0037】
第2のクラッチ軸251にはギア252が固定されている。スライド駆動体13(14)には、カム軸256が回転自在に軸支されている。カム軸256の一端はスライド駆動体から外周カバー41側へ突出しており、その突出端部にカバーカム200が固定されている。カム軸256のスライド駆動体13(14)の内部の位置には、第2のクラッチ軸251に固定されたギア252に噛み合っているカバーカムギア255が固定されている。従って、第2の電磁クラッチ249が通電された状態でステッピングモータ231が第2の回転方向に回転すると、カバーカム200を回転させることができる。以上の構成及び動作により、ドラム駆動系とカム駆動系を、互いに干渉させることなく、円滑に駆動することができる。
【0038】
ここで、ステッピングモータ231からドラム偏芯カム204へ至るドラム駆動系の減速比と、ステッピングモータ231からカバーカム200へ至るカム駆動系の減速比は、同じ減速比に設定されている。これにより、ドラム偏芯カム204が180度回転して位相を反転させたとき、カバーカム200も同様に180度回転して同期して位相を反転させる構成になっている。左右の巻取ユニット500、600の配置構成は互いに対称である。そして、以上説明したドラム構成体512(612)を内蔵した巻取機構510(610)の構成及び動作は、スライド駆動体13側の巻取機構510とスライド駆動体14側の巻取機構610で実質的に同じである。
【0039】
図9は本発明の一実施形態に係る記録紙処理装置の制御系を示すブロック図である。図9において、制御手段401は、ROM、RAM、CPU及びインターフェイス等から構成されている。ROMは動作プログラム等が格納されている。RAMには一時的な信号やデータ等が格納される。CPUは、ROMやRAMを含む制御系の全体を制御する。インターフェイスは、CPUへ信号を入力したり、各種電気的アクチュエータ類の駆動ドライバ回路に対して駆動信号を送信したりする。記録紙センサ(記録紙検出手段)402(図1)は、プリンタ等の記録装置1から排出される記録紙4の先端及び後端を検出し、検出結果に基づいて、記録紙処理装置の起動及び停止の信号などを制御手段401へ送信する。
【0040】
スライド駆動体13側の巻取ユニット500には、スライドモータ26、ステッピングモータ231、第1の電磁クラッチ240及び第2の電磁クラッチ249が設けられている。スライドモータ駆動回路403からスライドモータ26へ駆動信号が伝達される。ステッピングモータ駆動回路404からステッピングモータ231へ駆動信号が伝達される。第1の電磁クラッチ240及び第2電磁クラッチ249は電磁クラッチ駆動回路405から駆動電力を得る。スライドモータ駆動回路403、ステッピングモータ駆動回路404及び電磁クラッチ駆動回路405は、それぞれ、起動及び停止の信号を制御手段401から供給される。
【0041】
スライド駆動体14側の巻取ユニット600には、スライドモータ32、及びステッピングモータ231と同じステッピングモータ331が設けられている。また、この巻取ユニット600には、第1の電磁クラッチ240と同じ第3の電磁クラッチ340、及び第2の電磁クラッチ249と同じ第4の電磁クラッチ349が設けられている。これらも上述のスライド駆動体13側の巻取ユニット500の場合と同様に制御手段401に接続されている。
【0042】
図1は記録紙処理装置が記録紙4の巻き取りを開始するときの状態を示している。これに対し、図8は記録紙処理装置が巻き取った記録紙を解放して取り出し可能にした状態を示す斜視図である。開始するときの状態を示す。次に、以上説明した構成を有する記録紙処理装置の動作及び作用を説明する。ここで、左右の巻取ユニット500、600は、特に説明しない限り、対称的に同様の動作を行う。図1に示すように、記録装置1で記録紙に画像を記録(印刷)し、この記録紙4を排出口3から排出するとき、左右のスライド駆動体13、14は、それぞれ矢印A2、矢印B2方向に移動する。そして、それらに装着された巻取機構510、610はそれぞれ紙幅方向の中央寄りの位置で待機している。
【0043】
このとき、各周面体206、207、208、209の円弧面206a、207a、208a、209aは、ドラム偏芯カム204の作用により半径方向外側へ回動した位置にあり、図2及び図6に示すように円筒状の周面Dと一致する位置関係にある。また、外周カバー41は、円周方向に図2に示すような位置にあり、各コロフレーム71が支持軸57を中心に内方へ回動付勢されている。これにより、各外周コロ91は各周面体206、207、208、209の円弧面206a、207a、208a、209aに押圧されている。この時点では、第1の電磁クラッチ240と第2の電磁クラッチ249はいずれも通電されていない。以上の位置及び動作は左右の巻取ユニット500、600とも同様である。
【0044】
記録装置1での記録動作が進行し、記録紙4の先端が図2に示すように外ガイド11と内ガイド12の間に搬入される。すると、記録紙4の幅方向両側の端縁部分が、巻取機構510、610内へ案内され、ドラム構成体512(612)と各外周コロ91の間に進入してくる。記録紙センサ402により記録紙4の進入が検出されると、スライド駆動体13、14内のステッピングモータ231が第1の回転方向に回転を開始する。すると、ドラムコア121及び各周面体206、207、208、209等を含む各構成品からなるドラム構成体512(612)は、記録装置1の記録動作の進行に同期して、図2中の反時計方向(矢印E方向)へ回転する。これにより、記録紙4は、各周面体206、207、208、209の円弧面206a、207a、208a、209aにより順次支持される。これとともに、記録紙4は、各外周コロ91により順次押圧されて挟持されていき、左右のドラム構成体512(612)の円筒状の周面D上に巻き取られていく。
【0045】
記録装置1における記録動作が終了し、記録紙4が記録画像の後端部で切断されると、この記録紙の後端が各周面体の円弧面で形成される円筒状の周面D上に進入されるまで、上記の巻取り動作を継続する。記録紙4が後端まで巻き取られた後、ステッピングモータ231を一旦停止させる。そして、第1の電磁クラッチ240及び第2の電磁クラッチ249に通電した後、ステッピングモータ231を第2の回転方向へ回転駆動させる。このステッピングモータ231の駆動によりドラム偏芯カム204の位相及びカバーカム200の位相をそれぞれ180度反転させた後、ステッピングモータ231を停止させる。
【0046】
すると、図3及び図7に示すように、各周面体206、207、208、209が回転中心Cに向かって変位する。つまり、それぞれの周面体軸210、211、212、213を中心に半径方向内方へ収縮する方向へ回動変位する。同時に、図3に示すように、カバーカム200による外周カバー41の回動変位により、各コロフレーム71に軸支された外周コロ91は、それぞれ対応する周面体206、207、208、209から離間する方向(半径方向外方)へ変位(移動)する。従って、周面体206、207、208、209巻き取られた記録紙4は、その内周面及び外周面における押圧挟持や摩擦から解放される。
【0047】
その後、スライドモータ26及びスライドモータ27を駆動回転することにより、図8に示すように、スライド駆動体13及びスライド駆動体14をそれぞれ矢印A1及びB1方向へ移動させる。つまり、記録紙4の幅方向外方へ移動させる。図8は、巻き取った記録紙4を解放した後、軸方向駆動手段であるスライドモータ26、27の駆動回転により、スライド駆動体13、14及び巻取機構510、610をそれぞれ記録紙4の両側で幅方向外方へ移動させた状態を示す。この図8の状態では、左右のドラム構成体512(612)及びそれぞれの外周コロ91は記録紙4の幅寸法以上に離間している。従って、巻き取られた後に周面体206〜209及び外周コロ91から解放された記録紙4は、幅方向でも解放されて記録紙受け台8上に保持される。つまり、両側の巻取機構510、610から解放された巻回状態の記録紙4は、記録紙受け台8との間の摩擦力によって図8に示すように記録紙受け台8上に取り出し可能に留められた状態で保持される。
【0048】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る記録紙処理装置は、左右の巻取ユニット500、600を備えている。各巻取ユニット500、600は、円筒面に沿った周面を形成可能な複数の周面体206〜209を有し、円筒面の中心を回転中心として回転可能なドラム構成体512(612)を備えている。また、各巻取ユニットは、複数の周面体206〜209のそれぞれに押圧可能な複数の外周コロ91と、外周コロを周面体から離れる方向へ変位させ得る外周コロ変位手段(カバーカム200、外周カバー41、カム軸49、カム溝81等)と、を備えている。また、各巻取ユニットは、周面体を周面を形成する位置と回転中心に向けて変位した位置との間で変位させ得る周面体変位手段(ドラム偏芯カム204、回転作動体205、圧縮ばね214、215、216、217等)と、を備えている。
【0049】
そして、本実施形態に係る記録紙処理装置は、前記周面体と前記外周コロの間に送り込まれる記録紙4を前記周面体と前記外周コロの間に巻き取った後、前記外周コロを前記周面体から離れる方向へ変位させるとともに、前記周面体を回転中心Cに向けて変位させるように構成されている。
さらに、本実施形態では、左右の巻取ユニットに、ドラム構成体512、612及びそれぞれの外周コロ91を前記円筒面の軸方向に移動させ得る軸方向駆動手段(スライドモータ27、32及びスライドレール15、16、17、20a、21、22等)が設けられている。そして、左右に配されたドラム構成体及び左右の外周コロを記録紙の幅方向外側へ移動させることにより、巻き取った記録紙を取り出し可能に解放するように構成されている。
【0050】
以上説明した実施形態に係る記録紙処理装置は、搬入される記録紙をドラム構成体を形成する周面体206、207、208、209と該周面体に押圧付勢される外周コロとの間で挟持しつつ、該ドラム構成体上に巻き取っていくように構成されている。従って、記録紙の剛度に頼った巻き取り動作ではないため、記録紙の剛度の程度に関わらず、座屈や紙面折れを生じたまま、あるいはしわが生じたまま記録紙を巻き込む現象を大幅に低減又は無くすことができる。また、安定して巻き取りできる記録紙の剛度に対する許容範囲を拡大することができる。さらに、記録紙を巻き取った後に巻取機構510、610を記録紙の幅方向外方へ退避させるので、記録紙を巻取り処理する際の操作性を向上させることができる。
【0051】
なお、以上の実施形態では、本発明に係る記録紙処理装置により記録装置から排出される記録紙を巻き取る場合を例に挙げて説明した。本発明は、これに限定されるものではなく、記録紙を用いる機器であれば、記録装置以外の機器から排出される記録紙を巻き取る記録紙処理装置に対しても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録紙処理装置の全体構成を記録装置とともに示す斜視図である。
【図2】図1中の巻取ユニットの巻取機構の内部構成の巻取り開始時の状態を示す正面断面図である。
【図3】図2の巻取機構の内部構成の巻取り終了時の状態を示す正面断面図である。
【図4】図2中の線4−4に沿って巻取機構を断面するとともにスライド駆動体を側面から見た一部断面側面図である。
【図5】図2中の線5−5に沿って巻取機構及びスライド駆動体を断面して示す中央部縦断面図である。
【図6】図2の巻取機構のドラム構成体の巻取り開始時及び巻取り中の状態を示す正面断面図である。
【図7】図6のドラム構成体の巻取り終了時の状態を示す正面断面図である。
【図8】本実施形態に係る記録紙処理装置が巻き取った記録紙を解放して取り出し可能にした状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る記録紙処理装置の制御系を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0053】
1 記録装置
4 記録紙
8 記録紙受け台
11 外ガイド
12 内ガイド
13、14 スライド駆動体
26、32 スライドモータ
41 外周カバー
49 カム軸
71 コロフレーム
81 カム溝
91 外周コロ
98、99 コロ
111 圧縮ばね
121 ドラムコア
201 ドラム駆動軸
200 カバーカム
204 ドラム偏芯カム
205 回転作動体
206、207、208、209 周面体
231 ステッピングモータ
236 ドラムギア
401 制御手段
500、600 巻取ユニット
510、610 巻取機構
512、612 ドラム構成体
C 回転中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒面に沿った周面を形成可能な複数の周面体を有し、前記円筒面の中心を回転中心として回転可能なドラム構成体と、
前記複数の周面体のそれぞれに押圧可能な複数の外周コロと、
前記外周コロを前記周面体から離れる方向へ変位させ得る外周コロ変位手段と、
前記周面体を前記周面を形成する位置と前記回転中心に向けて変位した位置との間で変位させ得る周面体変位手段と、
を備える巻取ユニットを左右に配し、
前記周面体と前記外周コロの間に送り込まれる記録紙を前記周面体と前記外周コロの間に巻き取った後、前記外周コロを前記周面体から離れる方向へ変位させるとともに、前記周面体を前記回転中心に向けて変位させることを特徴とする記録紙処理装置。
【請求項2】
前記記録紙を前記周面体と前記外周コロの間に案内する案内手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録紙処理装置。
【請求項3】
前記複数の周面体は、それぞれ、前記周面を形成する円弧面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録紙処理装置。
【請求項4】
前記左右の巻取ユニットに、前記ドラム構成体及び前記外周コロを前記円筒面の軸方向に移動させ得る軸方向駆動手段を設け、該ドラム構成体及び該外周コロを記録紙の幅方向外側へ移動させることにより、巻き取った記録紙を取り出し可能に解放することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録紙処理装置。
【請求項5】
前記左右の巻取ユニットの間に記録紙受け台を配し、巻き取った後に解放した記録紙を該記録紙受け台で保持することを特徴とする請求項4に記載の記録紙処理装置。
【請求項6】
前記記録紙は、記録装置で画像を記録されて排出される記録紙であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録紙処理装置。
【請求項7】
画像情報に基づいて記録紙に画像を記録する記録装置において、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録紙処理装置を具備することを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−94574(P2008−94574A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279540(P2006−279540)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】