設置台
【課題】簡素で低コストな構造により、エアコン室外機等の設置物を、排水勾配の設けられた設置面に安定性良く設置可能な設置台を提供する。
【解決手段】本発明に係る設置台1は、設置面(床面3)に接地する接地面13と、設置物(エアコン室外機2)が載置される載置面14とを有し、接地面13と載置面14との間に傾斜角度θを設け、この傾斜角度θを、設置面3に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定したことを特徴とする。この設置台1は積み重ね可能に形成され、積み重ねた時に、下側の設置台1の載置面14の傾斜角度よりも、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度の方が急傾斜になるように構成されている。具体的には、上側の設置台1の内側に形成された内側補強リブが、下側の設置台1の載置面14及びホース挿通凹部16の上に当接して上下の設置台1の傾斜角度θを累積させる。
【解決手段】本発明に係る設置台1は、設置面(床面3)に接地する接地面13と、設置物(エアコン室外機2)が載置される載置面14とを有し、接地面13と載置面14との間に傾斜角度θを設け、この傾斜角度θを、設置面3に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定したことを特徴とする。この設置台1は積み重ね可能に形成され、積み重ねた時に、下側の設置台1の載置面14の傾斜角度よりも、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度の方が急傾斜になるように構成されている。具体的には、上側の設置台1の内側に形成された内側補強リブが、下側の設置台1の載置面14及びホース挿通凹部16の上に当接して上下の設置台1の傾斜角度θを累積させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外等に設置される設置物の台座となる設置台に係り、特に設置面が傾斜した場所において設置物を安定的に設置することのできる設置台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばエアコン室外機を建物の軒下やベランダ等に設置する場合には、設置面(床面)に一対のブロック状の設置台を置き、この設置台の上面にエアコン室外機を載置し、エアコン室外機が建物の外壁に沿うように設置する。これにより、エアコン室外機を設置面よりも高所に設置して、泥はね等によるエアコン室外機の汚損と、エアコン室外機が発する振動が屋内や階下に伝わることとが防止される。
【0003】
一般に、エアコン室外機の設置面となる軒下やベランダ等の床面は、降雨時や散水時等における排水性を考慮して、建物から離れるにつれて下方に緩く傾斜する排水勾配が設けられている。このため、単純な直方体形状の設置台を用いたのでは、エアコン室外機が建物から離れる方向に傾斜してしまい、実質的にエアコン室外機が不安定になるとともに、視覚的にも良い印象が得られない。
【0004】
そこで、例えば特許文献1,2に示されるように、設置台の上面と下面との傾斜角度を調整可能にした設置台の先行技術がある。
【0005】
特許文献1の設置台(据付台)は、エアコン室外機が載置される上台と、設置面に接地する下台とが、ヒンジ体を介して合成樹脂材料により一体に形成され、前後両端に設けられたボルト、ナットの締め具合によって下台に対する上台の傾斜角度を自在に調整可能にしたものである。
【0006】
特許文献2の設置台(エアコン架台)は、ベースチャンネルと取付チャンネルとを分離して作成し、これら2つのチャンネルを嵌合させて、その組み合わせの角度を調整することによって、ベースチャンネルに対する取付チャンネルの傾斜角度を可変させるものである。
【0007】
これらの先行技術によれば、エアコン室外機を設置する設置面に排水勾配が設けられていても、エアコン室外機を設置面に対して鉛直に設置して安定性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平08−277996号公報
【特許文献2】特開2006−118843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の設置台は、上台と下台とヒンジ体とが合成樹脂材料によって一体に形成されたものであるため、中空構造を採ることができず、合成樹脂材料の使用量が多い上に、ボルトやナット等の他部品が必要であることから、部品点数が多く、製造コストが高く付くという問題点がある。
【0010】
また、特許文献2の設置台も、ベースチャンネルと取付チャンネルとを組み合わせてボルトやナット等で組み立てているため、部品点数と組立工数が多い上に、ベースチャンネルと取付チャンネルに充分な強度を付与するには金属板で製作しなければならず、やはり製造コストが嵩む物とならざるを得ない。
【0011】
さらに、特許文献1,2とも、積み重ねることができず、重量が大きいために、多数運搬する際においては運搬効率が悪いという問題があった。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡素で低コストな構造により、エアコン室外機等の設置物を、排水勾配の設けられた設置面に安定性良く設置することができ、しかも多数の運搬が容易で、防振性にも優れた設置台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、設置物を設置面よりも高所に設置するための設置台であって、前記設置面に接地する接地面と、前記設置物が載置される載置面とを有し、前記接地面と前記載置面との間に傾斜角度を設け、前記傾斜角度を、前記設置面に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定した設置台としたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加え、積み重ね可能に形成し、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急傾斜になるように構成した設置台としたことを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項3に係る発明は、設置台を積み重ねた時に、その上下一方の設置台に形成した当接部が、上下他方の設置台に当接するようにし、該当接部の高さを、設置台の側面視で、前記排水勾配の上部側に向かって低くすることにより、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急になるように構成した設置台としたことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項3の構成に加え、前記当接部は、前記設置台に一体に形成された補強リブである設置台としたことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか記載の構成に加え、下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形した設置台としたことを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1の構成に加え、設置台本体と、該設置台本体の上部及び下部の少なくとも一方に装着される設置台付加部材とを備え、前記設置台本体と前記設置台付加部材とが一体となった複合体の下面及び上面をそれぞれ前記接地面及び前記載置面とし、前記設置台本体と前記設置台付加部材の少なくとも一方を側面視で略楔形状に形成することにより、前記接地面と前記載置面との間に前記傾斜角度を設けた設置台としたことを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項6の構成に加え、前記設置台付加部材を、前記設置台本体よりも防振性に優れた材質により形成した設置台としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る発明によれば、設置面に排水勾配が設けられていても、設置台の接地面と載置面との間に設けた傾斜角度によって排水勾配がほぼ打ち消され、載置面の角度が略水平になるため、簡素で低コストな構造により、設置物をほぼ鉛直に、安定性良く設置することができる。
【0021】
また、設置面に設けられた排水勾配の角度が、設置台の傾斜角度よりも浅い場合には、設置台の載置面の角度が、排水勾配の上部側に向かって緩く下降する斜面となるため、載置面に載置した設置物を排水勾配の上部側に緩く傾斜させて、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。
【0022】
しかも、設置台の接地面と載置面との間に傾斜角度が設けられたことにより、同様な形状で傾斜角度が設けられていない設置台よりも素材の体積が小さくなるため、材料の節約を図ることができ、製造コストダウンに繋がる。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、排水勾配の角度が、単一の設置台の傾斜角度よりも急角度である場合には、複数の設置台を積み重ねることによって、下側の設置台の載置面の傾斜角度よりも、上側の設置台の載置面の傾斜角度の方を急傾斜にして排水勾配の角度に合わせることができる。このため、排水勾配の角度が大きくても、載置面に載置した設置物を排水勾配の上部側に緩く傾斜させて、設置物を安定性良く設置し、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。
【0024】
請求項3及び請求項4に係る発明によれば、簡素で低コストな構成により、設置台を積み重ねた時に、下側の設置台の載置面の傾斜角度よりも、上側の設置台の載置面の傾斜角度の方が急傾斜になるようにし、排水勾配の角度に合わせて設置物を安定性良く設置することができる。
【0025】
請求項5に係る発明によれば、合成樹脂材料により、設置台の肉厚を薄くして設置台を低コスト且つ軽量に形成できると共に、設置台を積み重ねた際に嵩張らなくし、多数の設置台を容易に運搬することができる。
【0026】
請求項6に係る発明によれば、従来既存の傾斜角度が設けられていない設置台を、傾斜角度を備えた設置台に変更することができ、製造コストを抑制することができる。
【0027】
請求項7に係る発明によれば、設置台に優れた防振性を付与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態1に係る設置台とエアコン室外機の側面図である。
【図2】同実施の形態1に係る設置台の側面図である。
【図3】同実施の形態1に係る図2のIII矢視による設置台の平面図である。
【図4】同実施の形態1に係る図2のIV矢視による設置台の前面図である。
【図5】同実施の形態1に係る図2のV矢視による設置台の後面図である。
【図6】同実施の形態1に係る図2のVI矢視による設置台の下面図である。
【図7】同実施の形態1に係る図3のVII-VII線に沿う設置台の縦断面図である。
【図8】同実施の形態1に係る図2のVIII-VIII線に沿う設置台の縦断面図である。
【図9】同実施の形態1に係る設置台を2つ重ねた状態を示す縦断面図である。
【図10】同実施の形態1に係る図9のX-X線に沿う縦断面図である。
【図11】設置面の排水勾配よりも、設置台の傾斜角度の方が大きい場合を示す側面図である。
【図12】2つの設置台を積み重ねて使用した状態を示す設置台とエアコン室外機の側面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る設置台を積み重ねた状態を示す側面図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係る設置台の側面図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る設置台の側面図である。
【図16】本発明の実施の形態5に係る設置台の側面図である。
【図17】同実施の形態5に係る設置台を2つ重ねた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態における設置台について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
【0030】
図1乃至図12は、本発明に係る設置台の実施の形態1を示している。この設置台1は、例えば設置物の一例であるエアコン室外機2を、軒下やベランダ等の床面3よりも高所に設置するための据付台である。エアコン室外機1は、その後面が建物4側を向くよう、建物4に近接して設置される。
【0031】
設置台1は、例えばポリプロピレン、塩化ビニール、ポリカーボネート、強化プラスチック、再生プラスチック等の、熱可塑性で硬質な合成樹脂材料を用いて、頂壁6と、前後左右の側壁7,8,9,10とを有し、下方が開放された台形の箱状となるように一体成形されている。また、側壁7,8,9,10の下縁部は外側に略水平に折曲されて接地フランジ11が形成されている。
【0032】
設置台1(接地フランジ11)の下面は、床面3に接地する接地面13となり、頂壁6の上面は、エアコン室外機2が載置される載置面14となる。頂壁6の中間部位には下方に湾入するホース挿通凹部16が形成され、頂壁6の前端部には位置決め突起17が突設されている。また、図6に示すように、設置台1の内側には、縦横に井桁状に延びる複数の内側補強リブ19,20,21,22が一体に成形されて強度が高められている。設置台1の耐荷重強度は、エアコン室外機2の数倍の重量にも余裕を持って耐えられるものとされる。
【0033】
図1に示すように、一般にエアコン室外機2の設置面となる、家屋や建物の周囲、あるいはベランダや屋上等の床面3には、降雨時や散水時等における排水性を良くするために排水勾配が付与されている。この排水勾配の角度は0.5〜1.5°程度の浅い角度に設定されている。
【0034】
この排水勾配に対応して、設置台1の接地面13と載置面14との間には傾斜角度θが設けられている。この傾斜角度θは、床面3に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定されている。即ち、傾斜角度θの大きさは、排水勾配としての最小限の角度よりも大きく、且つ床面3に排水勾配が付与されている場合に、載置面14に載置されたエアコン室外機2が排水勾配の上部側(建物4側)に不安定に傾斜する角度よりも小さい角度に設定するのが望ましい。例えば、設置台1の傾斜角度θは1〜2°程度に設定される。
【0035】
図1に示すように、設置台1の上にエアコン室外機2が載置される際には、エアコン室外機2の前側の脚部24の位置決め孔25が、設置台1の位置決め突起17に嵌合することにより、エアコン室外機2の位置決めがなされる。エアコン室外機2の後側の脚部26は、載置面14の後部寄りに載置される。なお、位置決め突起17の位置は前後逆でもよい。また、エアコン室外機2から延出する図示しないドレンホースがホース挿通凹部16に通されて配設される。
【0036】
図9及び図10に示すように、この設置台1は、複数積み重ねられるように形成されている。内側補強リブ19,20,21,22は、複数の設置台1を積み重ねた時に、下側の設置台1の載置面14及びホース挿通凹部16の上に当接する。これらの内側補強リブ19,20,21,22は、複数の設置台1が積み重ねられた時に、下側の設置台1の載置面14の傾斜角度θよりも、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度θの方が急傾斜になるようにする当接部として機能する。
【0037】
即ち、内側補強リブ19,20,21,22は、設置台1の側面視で、排水勾配の上部側に向かって、つまり図7及び図9において紙面の右側に向かって突出高さが順次低くなるように形成されている。本実施形態では、図9のように2個の設置台1を積み重ねた場合に、各々の設置台1の傾斜角度θが累積されて2θとなるように内側補強リブ19,20,21,22の突出高さが設定されている。なお、内側補強リブ19,20,21,22の突出高さを適宜設定することにより、2個の設置台1を積み重ねた場合の累積傾斜角度を2θ未満、あるいは2θ以上にすることもできる。
【0038】
床面3の排水勾配と、設置台1の傾斜角度θとが一致する場合(例えば排水勾配=1°、傾斜角度θ=1°)には、排水勾配と傾斜角度θとが相殺されて設置台1の載置面14が完全に水平になり、図1に示すように、エアコン室外機2が鉛直に載置される。このため、エアコン室外機2を安定性良く設置することができる。
【0039】
また、図11に示すように、床面3の排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θよりも浅い角度である場合(例えば排水勾配=1°、傾斜角度θ=2°)には、設置台1の載置面14の角度が、排水勾配の上部側(建物4側)に向かって緩く下降する斜面となる。このため、エアコン室外機2を建物4側に緩く傾斜させて、転倒の懸念を排除することができる。
【0040】
例えば、床面3の排水勾配の角度が0.5°しかなく、設置台1の傾斜角度θが2°である場合は、エアコン室外機2が排水勾配の上部側に1.5°傾斜した姿勢となるが、この程度の傾斜量は、エアコン室外機2が建物4側に不安定に傾斜する程の角度ではなく、転倒の懸念は全くない。
【0041】
しかし、床面3の排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θよりも急な角度である場合(例えば排水勾配=3°、傾斜角度θ=2°)もあり得る。この場合は、図12に示すように、2つの設置台1を積み重ねて、各々の設置台1の傾斜角度θ(2°)を累積して2θ(4°)にして使用する。これにより、排水勾配の角度3°に対し、差し引き1°の角度で載置面14が排水勾配の上部側に向かって下方に傾斜し、エアコン室外機2が建物4側に向かって同じく1°傾斜した姿勢で安定的に設置される。
【0042】
このように、本発明に係る設置台1によれば、床面3に排水勾配が設けられていても、設置台1の接地面13と載置面14との間に設けた傾斜角度θによって排水勾配がほぼ打ち消され、載置面14の角度が略水平になるため、簡素で低コストな構造により、エアコン室外機2をほぼ鉛直に、安定性良く設置することができる。
【0043】
また仮に、床面3に設けられた排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θより浅くても、載置面14に載置したエアコン室外機2を建物4側に緩く傾斜させて、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。特に、エアコン室外機2が歩行通路に面するような場所では、エアコン室外機2を建物4側に軽く傾斜させることにより、エアコン室外機2が歩行者に干渉しにくくなり、歩行が容易になる。
【0044】
さらに、先述した通り、排水勾配の角度が、単一の設置台1の傾斜角度よりも急角度である場合には、複数の設置台1を積み重ねることにより、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度θを急にして(各々の設置台1に設けられた傾斜角度θを累積させて)排水勾配の角度に合わせたり、或いは排水勾配の角度を越えることができるため、排水勾配の角度が大きくても、エアコン室外機2を安定性良く設置することができる。
【0045】
また、設置台1の内側に一体成形される内側補強リブ19,20,21,22を、設置台1の積み重ね使用時において各々の設置台1の傾斜角度θを累積させる当接部としてそのまま活用したため、非常に簡素で低コストな構成により、設置台1の傾斜角度θを排水勾配の角度に合わせることができる。なお、補強リブは、この種の設置台に従来から設けられているものなので、成形金型の基本構造に大きな変更を加える必要はない。
【0046】
さらに、この設置台1は、下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形されているため、設置台1の肉厚を薄くして樹脂材料を節約し、設置台1を低コスト且つ軽量に形成すると共に、設置台1を積み重ねた際に嵩張らなくし、多数の設置台1を容易に運搬可能になっている。
【0047】
ところで、設置台1の接地面13と載置面14との間に傾斜角度θを設けたことにより、傾斜角度θが設けられていない設置台よりも素材の体積が小さくなるため、この点でも樹脂材料の節約を図ることができ、製造コストダウンに繋がる。
【0048】
なお、設置台1を積み重ねて使用する場合、本来2個使用するべき所を少なくとも4個使用することになるが、設置台1の1個当りの単価は安いため、施工主に大きな経済的負担が掛かることはない。
[実施の形態2]
【0049】
図13は、本発明に係る設置台の実施の形態2を示している。この設置台31の基本的な形状及び構造は、実施の形態1に示す設置台1と同様であるため、構成が同じ部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0050】
この設置台31には、その側壁7,8,9,10と、接地フランジ11との間に、縦方向に延びる複数の外側補強リブ32が形成されている。これらの外側補強リブ32は、複数の設置台31を積み重ねた際に、その各々の傾斜角度θを累積させる当接部としても機能する。
【0051】
つまり、設置台31の側面視で、各々の外側補強リブ32の高さが、排水勾配の上部側(図13において紙面の右側)に向かって低くされており、2つの設置台31が積み重ねられた際には、下側の設置台31の外側補強リブ32の上に、上側の設置台31の接地フランジ11が均一に当接し、上側の設置台31に掛かる荷重が下側の設置台31に伝わると同時に、上下の設置台31の傾斜角度θが累積されるようになっている。
【0052】
なお、設置台31の内側には、実施の形態1(図6参照)に示す設置台1と同様な内側補強リブ19,20,21,22(図13中には非図示)が一体に成形されているが、この内側補強リブ19,20,21,22を外側補強リブ32と共に上記当接部として併用することにより、複数の設置台31を積み重ねて使用する場合に、エアコン室外機2の重量を、内側補強リブ19,20,21,22及び外側補強リブ32を経て効率良く分散させながら上側の設置台31から下側の設置台31に伝えることができ、設置台31の耐荷重性(剛性)や安定性をより向上させることができる。
[実施の形態3]
【0053】
図14は、本発明に係る設置台の実施の形態3を示している。この設置台41の基本的な形状及び構造は、実施の形態1に示す設置台1と同様である。
【0054】
設置台41の接地フランジ11下面には、例えばゴムや軟質樹脂等の材料により形成された滑り止め部材42が、接着や嵌め込み等によって取着されている。この滑り止め部材42は防振性も備えている。なお、滑り止め部材42を、接地フランジ11の周囲を包み込むようにして取り付けてもよい。
【0055】
このような滑り止め部材42を設けることにより、排水勾配の設けられた設置面に設置台41を配置してその上にエアコン室外機を載置した際に、エアコン室外機の作動に伴う振動によって設置台42が排水勾配の下部側に向かって這いずり出し、移動することを防止すると同時に、エアコン室外機の振動が設置面に伝達されることを軽減することができる。
【0056】
なお、この設置台41に、実施の形態1,2に示すような当接部(内側補強リブ19,20,21,22及び外側補強リブ32)を設け、複数の設置台41を積み重ねれば上下の設置台41の傾斜角度θが累積されるように構成してもよい。
[実施の形態4]
【0057】
図15は、本発明に係る設置台の実施の形態4を示している。この設置台51は、設置台本体52と、この設置台本体52の下部(又は上部)に装着される設置台付加部材53とを備えており、設置台本体52と設置台付加部材53とが一体となった複合体54の下面及び上面が、それぞれ接地面55及び載置面56とされている。
【0058】
そして、設置台本体52と設置台付加部材53の少なくとも一方、例えばこの実施形態では設置台付加部材53の方が側面視で略楔形状に形成されることにより、接地面55と載置面56との間に傾斜角度θが設けられている。この傾斜角度θの度合いは、実施の形態1の設置台1と同様である。
【0059】
設置台本体52は、実施の形態1に示す設置台1よりも高さが低く、その上面(載置面56)と下面とが平行である。設置台本体52の基本的な形状及び構造は、実施の形態1と同様であるため、各部に同一符号を付して説明を省略する。材質についても実施の形態1と同じく硬質な合成樹脂材料製である。
【0060】
一方、設置台付加部材53は、例えばゴムや軟質な合成樹脂等の、設置台本体52よりも防振性に優れた材質により形成されたブロック状であり、その上面が設置台本体52の下面に、接着や嵌め込み等によって接合される。
【0061】
このように、設置台本体52と設置台付加部材53とを合わせた複合体54の下面及び上面をそれぞれ接地面55及び載置面56とし、設置台付加部材53を側面視で略楔形状に形成することにより、接地面55と載置面56との間に傾斜角度θを設けるようにすれば、設置台本体52として従来既存の、傾斜角度の設けられていない設置台を用い、これに略楔形状の設置台付加部材53を装着することにより、傾斜角度θを備えた設置台51に変更することができる。このため、従来既存の設置台を流用して本発明に係る設置台51を製作することができ、製造コストを抑制できる。
【0062】
また、設置台付加部材53を、設置台本体52に対して着脱可能に取り付けることにより、設置現場の状況(排水勾配の有無や角度)に応じて、設置台本体52に設置台付加部材53を装着するかしないかを選択でき、設置台としての適用範囲を拡げることができる。
【0063】
さらに、設置台付加部材53を、設置台本体52よりも防振性に優れた材質で形成することにより、設置台51に優れた防振性を付与させることができる。しかし、必ずしも設置台付加部材53を設置台本体52よりも防振性に優れた材質で形成しなくてもよく、例えば設置台付加部材53を設置台本体52と同じく硬質な合成樹脂材料で形成してもよい。
【0064】
なお、この実施形態では、設置台付加部材53が設置台本体52の下面に取り付けられるように構成されているが、設置台付加部材53を設置台本体52の上面に取り付けるように構成してもよい。また、この実施形態では、設置台付加部材53が側面視で略楔形状に形成されているが、設置台本体52の方を側面視で略楔形状に形成することも考えられる。
[実施の形態5]
【0065】
図16は、本発明に係る設置台の実施の形態5を示している。この設置台61は、ゴムや軟質樹脂のような柔軟性及び防振性のある素材によってブロック状に一体形成されており、その下面が設置面に接地する接地面62となり、上面がエアコン室外機の載置される載置面63となっている。
【0066】
接地面62と載置面63との間には傾斜角度θが設けられ、これにより設置台61が側面視で略楔状に形成されている。傾斜角度θの度合いは、実施の形態1と同様である。また、載置面63の中間部位には下方に湾入するホース挿通凹部64が形成され、載置面63の前端付近及び後端付近には位置決め突起65が突設され、接地面62の前端付近及び後端付近には位置決め凹部66が形成されている。
【0067】
このように形成された設置台61は、設置面に付与された排水勾配の角度が設置台61の傾斜角度と同等以下である場合には1段だけ用いてエアコン室外機を載置し、排水勾配の角度が設置台61の傾斜角度よりも急な場合には、図17に示すように設置台61を2段積み重ねて各々の設置台1の傾斜角度θを累積して2θにして使用する。
【0068】
設置台61を積み重ねた際には、上側の設置台61の接地面62の位置決め凹部66に、下側の設置台61の載置面63の位置決め突起65が係合し、上下の設置台61の位置ずれが防止される。
【0069】
上記のように設置台61を柔軟性及び防振性のある素材によってブロック状に形成することにより、エアコン室外機の発する振動や騒音を効果的に吸収すると当時に、エアコン室外機の振動により設置台61が排水勾配の下部側に向かって這いずり動くことを防止することができる。
【0070】
なお、上記実施形態1〜5において、設置台1,31,41,51,61の下面(接地面13,55,62)に、設置面の凹凸形状(段差等)に対応可能な切欠形状を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明に係る設置台は、エアコン室外機のみならず、他の種類の機械類、装置類、機器類の設置台として幅広く適用することができる。また、設置台の材質は合成樹脂のみに限定されない。
【符号の説明】
【0072】
1,31,41,51,61 設置台
2 設置物としてのエアコン室外機
3 設置面としての床面
4 建物
11 接地フランジ
13,55,62 接地面
14,56,63 載置面
19,20,21,22 当接部としての内側補強リブ
32 当接部としての外側補強リブ
42 滑り止め部材
52 設置台本体
53 設置台付加部材
54 複合体
θ 傾斜角度
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外等に設置される設置物の台座となる設置台に係り、特に設置面が傾斜した場所において設置物を安定的に設置することのできる設置台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばエアコン室外機を建物の軒下やベランダ等に設置する場合には、設置面(床面)に一対のブロック状の設置台を置き、この設置台の上面にエアコン室外機を載置し、エアコン室外機が建物の外壁に沿うように設置する。これにより、エアコン室外機を設置面よりも高所に設置して、泥はね等によるエアコン室外機の汚損と、エアコン室外機が発する振動が屋内や階下に伝わることとが防止される。
【0003】
一般に、エアコン室外機の設置面となる軒下やベランダ等の床面は、降雨時や散水時等における排水性を考慮して、建物から離れるにつれて下方に緩く傾斜する排水勾配が設けられている。このため、単純な直方体形状の設置台を用いたのでは、エアコン室外機が建物から離れる方向に傾斜してしまい、実質的にエアコン室外機が不安定になるとともに、視覚的にも良い印象が得られない。
【0004】
そこで、例えば特許文献1,2に示されるように、設置台の上面と下面との傾斜角度を調整可能にした設置台の先行技術がある。
【0005】
特許文献1の設置台(据付台)は、エアコン室外機が載置される上台と、設置面に接地する下台とが、ヒンジ体を介して合成樹脂材料により一体に形成され、前後両端に設けられたボルト、ナットの締め具合によって下台に対する上台の傾斜角度を自在に調整可能にしたものである。
【0006】
特許文献2の設置台(エアコン架台)は、ベースチャンネルと取付チャンネルとを分離して作成し、これら2つのチャンネルを嵌合させて、その組み合わせの角度を調整することによって、ベースチャンネルに対する取付チャンネルの傾斜角度を可変させるものである。
【0007】
これらの先行技術によれば、エアコン室外機を設置する設置面に排水勾配が設けられていても、エアコン室外機を設置面に対して鉛直に設置して安定性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平08−277996号公報
【特許文献2】特開2006−118843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の設置台は、上台と下台とヒンジ体とが合成樹脂材料によって一体に形成されたものであるため、中空構造を採ることができず、合成樹脂材料の使用量が多い上に、ボルトやナット等の他部品が必要であることから、部品点数が多く、製造コストが高く付くという問題点がある。
【0010】
また、特許文献2の設置台も、ベースチャンネルと取付チャンネルとを組み合わせてボルトやナット等で組み立てているため、部品点数と組立工数が多い上に、ベースチャンネルと取付チャンネルに充分な強度を付与するには金属板で製作しなければならず、やはり製造コストが嵩む物とならざるを得ない。
【0011】
さらに、特許文献1,2とも、積み重ねることができず、重量が大きいために、多数運搬する際においては運搬効率が悪いという問題があった。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡素で低コストな構造により、エアコン室外機等の設置物を、排水勾配の設けられた設置面に安定性良く設置することができ、しかも多数の運搬が容易で、防振性にも優れた設置台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、設置物を設置面よりも高所に設置するための設置台であって、前記設置面に接地する接地面と、前記設置物が載置される載置面とを有し、前記接地面と前記載置面との間に傾斜角度を設け、前記傾斜角度を、前記設置面に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定した設置台としたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加え、積み重ね可能に形成し、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急傾斜になるように構成した設置台としたことを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項3に係る発明は、設置台を積み重ねた時に、その上下一方の設置台に形成した当接部が、上下他方の設置台に当接するようにし、該当接部の高さを、設置台の側面視で、前記排水勾配の上部側に向かって低くすることにより、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急になるように構成した設置台としたことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項3の構成に加え、前記当接部は、前記設置台に一体に形成された補強リブである設置台としたことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか記載の構成に加え、下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形した設置台としたことを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1の構成に加え、設置台本体と、該設置台本体の上部及び下部の少なくとも一方に装着される設置台付加部材とを備え、前記設置台本体と前記設置台付加部材とが一体となった複合体の下面及び上面をそれぞれ前記接地面及び前記載置面とし、前記設置台本体と前記設置台付加部材の少なくとも一方を側面視で略楔形状に形成することにより、前記接地面と前記載置面との間に前記傾斜角度を設けた設置台としたことを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項6の構成に加え、前記設置台付加部材を、前記設置台本体よりも防振性に優れた材質により形成した設置台としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る発明によれば、設置面に排水勾配が設けられていても、設置台の接地面と載置面との間に設けた傾斜角度によって排水勾配がほぼ打ち消され、載置面の角度が略水平になるため、簡素で低コストな構造により、設置物をほぼ鉛直に、安定性良く設置することができる。
【0021】
また、設置面に設けられた排水勾配の角度が、設置台の傾斜角度よりも浅い場合には、設置台の載置面の角度が、排水勾配の上部側に向かって緩く下降する斜面となるため、載置面に載置した設置物を排水勾配の上部側に緩く傾斜させて、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。
【0022】
しかも、設置台の接地面と載置面との間に傾斜角度が設けられたことにより、同様な形状で傾斜角度が設けられていない設置台よりも素材の体積が小さくなるため、材料の節約を図ることができ、製造コストダウンに繋がる。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、排水勾配の角度が、単一の設置台の傾斜角度よりも急角度である場合には、複数の設置台を積み重ねることによって、下側の設置台の載置面の傾斜角度よりも、上側の設置台の載置面の傾斜角度の方を急傾斜にして排水勾配の角度に合わせることができる。このため、排水勾配の角度が大きくても、載置面に載置した設置物を排水勾配の上部側に緩く傾斜させて、設置物を安定性良く設置し、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。
【0024】
請求項3及び請求項4に係る発明によれば、簡素で低コストな構成により、設置台を積み重ねた時に、下側の設置台の載置面の傾斜角度よりも、上側の設置台の載置面の傾斜角度の方が急傾斜になるようにし、排水勾配の角度に合わせて設置物を安定性良く設置することができる。
【0025】
請求項5に係る発明によれば、合成樹脂材料により、設置台の肉厚を薄くして設置台を低コスト且つ軽量に形成できると共に、設置台を積み重ねた際に嵩張らなくし、多数の設置台を容易に運搬することができる。
【0026】
請求項6に係る発明によれば、従来既存の傾斜角度が設けられていない設置台を、傾斜角度を備えた設置台に変更することができ、製造コストを抑制することができる。
【0027】
請求項7に係る発明によれば、設置台に優れた防振性を付与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態1に係る設置台とエアコン室外機の側面図である。
【図2】同実施の形態1に係る設置台の側面図である。
【図3】同実施の形態1に係る図2のIII矢視による設置台の平面図である。
【図4】同実施の形態1に係る図2のIV矢視による設置台の前面図である。
【図5】同実施の形態1に係る図2のV矢視による設置台の後面図である。
【図6】同実施の形態1に係る図2のVI矢視による設置台の下面図である。
【図7】同実施の形態1に係る図3のVII-VII線に沿う設置台の縦断面図である。
【図8】同実施の形態1に係る図2のVIII-VIII線に沿う設置台の縦断面図である。
【図9】同実施の形態1に係る設置台を2つ重ねた状態を示す縦断面図である。
【図10】同実施の形態1に係る図9のX-X線に沿う縦断面図である。
【図11】設置面の排水勾配よりも、設置台の傾斜角度の方が大きい場合を示す側面図である。
【図12】2つの設置台を積み重ねて使用した状態を示す設置台とエアコン室外機の側面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る設置台を積み重ねた状態を示す側面図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係る設置台の側面図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る設置台の側面図である。
【図16】本発明の実施の形態5に係る設置台の側面図である。
【図17】同実施の形態5に係る設置台を2つ重ねた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態における設置台について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
【0030】
図1乃至図12は、本発明に係る設置台の実施の形態1を示している。この設置台1は、例えば設置物の一例であるエアコン室外機2を、軒下やベランダ等の床面3よりも高所に設置するための据付台である。エアコン室外機1は、その後面が建物4側を向くよう、建物4に近接して設置される。
【0031】
設置台1は、例えばポリプロピレン、塩化ビニール、ポリカーボネート、強化プラスチック、再生プラスチック等の、熱可塑性で硬質な合成樹脂材料を用いて、頂壁6と、前後左右の側壁7,8,9,10とを有し、下方が開放された台形の箱状となるように一体成形されている。また、側壁7,8,9,10の下縁部は外側に略水平に折曲されて接地フランジ11が形成されている。
【0032】
設置台1(接地フランジ11)の下面は、床面3に接地する接地面13となり、頂壁6の上面は、エアコン室外機2が載置される載置面14となる。頂壁6の中間部位には下方に湾入するホース挿通凹部16が形成され、頂壁6の前端部には位置決め突起17が突設されている。また、図6に示すように、設置台1の内側には、縦横に井桁状に延びる複数の内側補強リブ19,20,21,22が一体に成形されて強度が高められている。設置台1の耐荷重強度は、エアコン室外機2の数倍の重量にも余裕を持って耐えられるものとされる。
【0033】
図1に示すように、一般にエアコン室外機2の設置面となる、家屋や建物の周囲、あるいはベランダや屋上等の床面3には、降雨時や散水時等における排水性を良くするために排水勾配が付与されている。この排水勾配の角度は0.5〜1.5°程度の浅い角度に設定されている。
【0034】
この排水勾配に対応して、設置台1の接地面13と載置面14との間には傾斜角度θが設けられている。この傾斜角度θは、床面3に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定されている。即ち、傾斜角度θの大きさは、排水勾配としての最小限の角度よりも大きく、且つ床面3に排水勾配が付与されている場合に、載置面14に載置されたエアコン室外機2が排水勾配の上部側(建物4側)に不安定に傾斜する角度よりも小さい角度に設定するのが望ましい。例えば、設置台1の傾斜角度θは1〜2°程度に設定される。
【0035】
図1に示すように、設置台1の上にエアコン室外機2が載置される際には、エアコン室外機2の前側の脚部24の位置決め孔25が、設置台1の位置決め突起17に嵌合することにより、エアコン室外機2の位置決めがなされる。エアコン室外機2の後側の脚部26は、載置面14の後部寄りに載置される。なお、位置決め突起17の位置は前後逆でもよい。また、エアコン室外機2から延出する図示しないドレンホースがホース挿通凹部16に通されて配設される。
【0036】
図9及び図10に示すように、この設置台1は、複数積み重ねられるように形成されている。内側補強リブ19,20,21,22は、複数の設置台1を積み重ねた時に、下側の設置台1の載置面14及びホース挿通凹部16の上に当接する。これらの内側補強リブ19,20,21,22は、複数の設置台1が積み重ねられた時に、下側の設置台1の載置面14の傾斜角度θよりも、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度θの方が急傾斜になるようにする当接部として機能する。
【0037】
即ち、内側補強リブ19,20,21,22は、設置台1の側面視で、排水勾配の上部側に向かって、つまり図7及び図9において紙面の右側に向かって突出高さが順次低くなるように形成されている。本実施形態では、図9のように2個の設置台1を積み重ねた場合に、各々の設置台1の傾斜角度θが累積されて2θとなるように内側補強リブ19,20,21,22の突出高さが設定されている。なお、内側補強リブ19,20,21,22の突出高さを適宜設定することにより、2個の設置台1を積み重ねた場合の累積傾斜角度を2θ未満、あるいは2θ以上にすることもできる。
【0038】
床面3の排水勾配と、設置台1の傾斜角度θとが一致する場合(例えば排水勾配=1°、傾斜角度θ=1°)には、排水勾配と傾斜角度θとが相殺されて設置台1の載置面14が完全に水平になり、図1に示すように、エアコン室外機2が鉛直に載置される。このため、エアコン室外機2を安定性良く設置することができる。
【0039】
また、図11に示すように、床面3の排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θよりも浅い角度である場合(例えば排水勾配=1°、傾斜角度θ=2°)には、設置台1の載置面14の角度が、排水勾配の上部側(建物4側)に向かって緩く下降する斜面となる。このため、エアコン室外機2を建物4側に緩く傾斜させて、転倒の懸念を排除することができる。
【0040】
例えば、床面3の排水勾配の角度が0.5°しかなく、設置台1の傾斜角度θが2°である場合は、エアコン室外機2が排水勾配の上部側に1.5°傾斜した姿勢となるが、この程度の傾斜量は、エアコン室外機2が建物4側に不安定に傾斜する程の角度ではなく、転倒の懸念は全くない。
【0041】
しかし、床面3の排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θよりも急な角度である場合(例えば排水勾配=3°、傾斜角度θ=2°)もあり得る。この場合は、図12に示すように、2つの設置台1を積み重ねて、各々の設置台1の傾斜角度θ(2°)を累積して2θ(4°)にして使用する。これにより、排水勾配の角度3°に対し、差し引き1°の角度で載置面14が排水勾配の上部側に向かって下方に傾斜し、エアコン室外機2が建物4側に向かって同じく1°傾斜した姿勢で安定的に設置される。
【0042】
このように、本発明に係る設置台1によれば、床面3に排水勾配が設けられていても、設置台1の接地面13と載置面14との間に設けた傾斜角度θによって排水勾配がほぼ打ち消され、載置面14の角度が略水平になるため、簡素で低コストな構造により、エアコン室外機2をほぼ鉛直に、安定性良く設置することができる。
【0043】
また仮に、床面3に設けられた排水勾配の角度が、設置台1の傾斜角度θより浅くても、載置面14に載置したエアコン室外機2を建物4側に緩く傾斜させて、実質的にも視覚的にも転倒の懸念を効果的に排除することができる。特に、エアコン室外機2が歩行通路に面するような場所では、エアコン室外機2を建物4側に軽く傾斜させることにより、エアコン室外機2が歩行者に干渉しにくくなり、歩行が容易になる。
【0044】
さらに、先述した通り、排水勾配の角度が、単一の設置台1の傾斜角度よりも急角度である場合には、複数の設置台1を積み重ねることにより、上側の設置台1の載置面14の傾斜角度θを急にして(各々の設置台1に設けられた傾斜角度θを累積させて)排水勾配の角度に合わせたり、或いは排水勾配の角度を越えることができるため、排水勾配の角度が大きくても、エアコン室外機2を安定性良く設置することができる。
【0045】
また、設置台1の内側に一体成形される内側補強リブ19,20,21,22を、設置台1の積み重ね使用時において各々の設置台1の傾斜角度θを累積させる当接部としてそのまま活用したため、非常に簡素で低コストな構成により、設置台1の傾斜角度θを排水勾配の角度に合わせることができる。なお、補強リブは、この種の設置台に従来から設けられているものなので、成形金型の基本構造に大きな変更を加える必要はない。
【0046】
さらに、この設置台1は、下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形されているため、設置台1の肉厚を薄くして樹脂材料を節約し、設置台1を低コスト且つ軽量に形成すると共に、設置台1を積み重ねた際に嵩張らなくし、多数の設置台1を容易に運搬可能になっている。
【0047】
ところで、設置台1の接地面13と載置面14との間に傾斜角度θを設けたことにより、傾斜角度θが設けられていない設置台よりも素材の体積が小さくなるため、この点でも樹脂材料の節約を図ることができ、製造コストダウンに繋がる。
【0048】
なお、設置台1を積み重ねて使用する場合、本来2個使用するべき所を少なくとも4個使用することになるが、設置台1の1個当りの単価は安いため、施工主に大きな経済的負担が掛かることはない。
[実施の形態2]
【0049】
図13は、本発明に係る設置台の実施の形態2を示している。この設置台31の基本的な形状及び構造は、実施の形態1に示す設置台1と同様であるため、構成が同じ部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0050】
この設置台31には、その側壁7,8,9,10と、接地フランジ11との間に、縦方向に延びる複数の外側補強リブ32が形成されている。これらの外側補強リブ32は、複数の設置台31を積み重ねた際に、その各々の傾斜角度θを累積させる当接部としても機能する。
【0051】
つまり、設置台31の側面視で、各々の外側補強リブ32の高さが、排水勾配の上部側(図13において紙面の右側)に向かって低くされており、2つの設置台31が積み重ねられた際には、下側の設置台31の外側補強リブ32の上に、上側の設置台31の接地フランジ11が均一に当接し、上側の設置台31に掛かる荷重が下側の設置台31に伝わると同時に、上下の設置台31の傾斜角度θが累積されるようになっている。
【0052】
なお、設置台31の内側には、実施の形態1(図6参照)に示す設置台1と同様な内側補強リブ19,20,21,22(図13中には非図示)が一体に成形されているが、この内側補強リブ19,20,21,22を外側補強リブ32と共に上記当接部として併用することにより、複数の設置台31を積み重ねて使用する場合に、エアコン室外機2の重量を、内側補強リブ19,20,21,22及び外側補強リブ32を経て効率良く分散させながら上側の設置台31から下側の設置台31に伝えることができ、設置台31の耐荷重性(剛性)や安定性をより向上させることができる。
[実施の形態3]
【0053】
図14は、本発明に係る設置台の実施の形態3を示している。この設置台41の基本的な形状及び構造は、実施の形態1に示す設置台1と同様である。
【0054】
設置台41の接地フランジ11下面には、例えばゴムや軟質樹脂等の材料により形成された滑り止め部材42が、接着や嵌め込み等によって取着されている。この滑り止め部材42は防振性も備えている。なお、滑り止め部材42を、接地フランジ11の周囲を包み込むようにして取り付けてもよい。
【0055】
このような滑り止め部材42を設けることにより、排水勾配の設けられた設置面に設置台41を配置してその上にエアコン室外機を載置した際に、エアコン室外機の作動に伴う振動によって設置台42が排水勾配の下部側に向かって這いずり出し、移動することを防止すると同時に、エアコン室外機の振動が設置面に伝達されることを軽減することができる。
【0056】
なお、この設置台41に、実施の形態1,2に示すような当接部(内側補強リブ19,20,21,22及び外側補強リブ32)を設け、複数の設置台41を積み重ねれば上下の設置台41の傾斜角度θが累積されるように構成してもよい。
[実施の形態4]
【0057】
図15は、本発明に係る設置台の実施の形態4を示している。この設置台51は、設置台本体52と、この設置台本体52の下部(又は上部)に装着される設置台付加部材53とを備えており、設置台本体52と設置台付加部材53とが一体となった複合体54の下面及び上面が、それぞれ接地面55及び載置面56とされている。
【0058】
そして、設置台本体52と設置台付加部材53の少なくとも一方、例えばこの実施形態では設置台付加部材53の方が側面視で略楔形状に形成されることにより、接地面55と載置面56との間に傾斜角度θが設けられている。この傾斜角度θの度合いは、実施の形態1の設置台1と同様である。
【0059】
設置台本体52は、実施の形態1に示す設置台1よりも高さが低く、その上面(載置面56)と下面とが平行である。設置台本体52の基本的な形状及び構造は、実施の形態1と同様であるため、各部に同一符号を付して説明を省略する。材質についても実施の形態1と同じく硬質な合成樹脂材料製である。
【0060】
一方、設置台付加部材53は、例えばゴムや軟質な合成樹脂等の、設置台本体52よりも防振性に優れた材質により形成されたブロック状であり、その上面が設置台本体52の下面に、接着や嵌め込み等によって接合される。
【0061】
このように、設置台本体52と設置台付加部材53とを合わせた複合体54の下面及び上面をそれぞれ接地面55及び載置面56とし、設置台付加部材53を側面視で略楔形状に形成することにより、接地面55と載置面56との間に傾斜角度θを設けるようにすれば、設置台本体52として従来既存の、傾斜角度の設けられていない設置台を用い、これに略楔形状の設置台付加部材53を装着することにより、傾斜角度θを備えた設置台51に変更することができる。このため、従来既存の設置台を流用して本発明に係る設置台51を製作することができ、製造コストを抑制できる。
【0062】
また、設置台付加部材53を、設置台本体52に対して着脱可能に取り付けることにより、設置現場の状況(排水勾配の有無や角度)に応じて、設置台本体52に設置台付加部材53を装着するかしないかを選択でき、設置台としての適用範囲を拡げることができる。
【0063】
さらに、設置台付加部材53を、設置台本体52よりも防振性に優れた材質で形成することにより、設置台51に優れた防振性を付与させることができる。しかし、必ずしも設置台付加部材53を設置台本体52よりも防振性に優れた材質で形成しなくてもよく、例えば設置台付加部材53を設置台本体52と同じく硬質な合成樹脂材料で形成してもよい。
【0064】
なお、この実施形態では、設置台付加部材53が設置台本体52の下面に取り付けられるように構成されているが、設置台付加部材53を設置台本体52の上面に取り付けるように構成してもよい。また、この実施形態では、設置台付加部材53が側面視で略楔形状に形成されているが、設置台本体52の方を側面視で略楔形状に形成することも考えられる。
[実施の形態5]
【0065】
図16は、本発明に係る設置台の実施の形態5を示している。この設置台61は、ゴムや軟質樹脂のような柔軟性及び防振性のある素材によってブロック状に一体形成されており、その下面が設置面に接地する接地面62となり、上面がエアコン室外機の載置される載置面63となっている。
【0066】
接地面62と載置面63との間には傾斜角度θが設けられ、これにより設置台61が側面視で略楔状に形成されている。傾斜角度θの度合いは、実施の形態1と同様である。また、載置面63の中間部位には下方に湾入するホース挿通凹部64が形成され、載置面63の前端付近及び後端付近には位置決め突起65が突設され、接地面62の前端付近及び後端付近には位置決め凹部66が形成されている。
【0067】
このように形成された設置台61は、設置面に付与された排水勾配の角度が設置台61の傾斜角度と同等以下である場合には1段だけ用いてエアコン室外機を載置し、排水勾配の角度が設置台61の傾斜角度よりも急な場合には、図17に示すように設置台61を2段積み重ねて各々の設置台1の傾斜角度θを累積して2θにして使用する。
【0068】
設置台61を積み重ねた際には、上側の設置台61の接地面62の位置決め凹部66に、下側の設置台61の載置面63の位置決め突起65が係合し、上下の設置台61の位置ずれが防止される。
【0069】
上記のように設置台61を柔軟性及び防振性のある素材によってブロック状に形成することにより、エアコン室外機の発する振動や騒音を効果的に吸収すると当時に、エアコン室外機の振動により設置台61が排水勾配の下部側に向かって這いずり動くことを防止することができる。
【0070】
なお、上記実施形態1〜5において、設置台1,31,41,51,61の下面(接地面13,55,62)に、設置面の凹凸形状(段差等)に対応可能な切欠形状を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明に係る設置台は、エアコン室外機のみならず、他の種類の機械類、装置類、機器類の設置台として幅広く適用することができる。また、設置台の材質は合成樹脂のみに限定されない。
【符号の説明】
【0072】
1,31,41,51,61 設置台
2 設置物としてのエアコン室外機
3 設置面としての床面
4 建物
11 接地フランジ
13,55,62 接地面
14,56,63 載置面
19,20,21,22 当接部としての内側補強リブ
32 当接部としての外側補強リブ
42 滑り止め部材
52 設置台本体
53 設置台付加部材
54 複合体
θ 傾斜角度
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置物を設置面よりも高所に設置するための設置台であって、
前記設置面に接地する接地面と、
前記設置物が載置される載置面と、
を有し、
前記接地面と前記載置面との間に傾斜角度を設け、
前記傾斜角度を、前記設置面に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定したことを特徴とする設置台。
【請求項2】
積み重ね可能に形成し、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急傾斜になるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の設置台。
【請求項3】
設置台を積み重ねた時に、その上下一方の設置台に形成した当接部が、上下他方の設置台に当接するようにし、該当接部の高さを、設置台の側面視で、前記排水勾配の上部側に向かって低くすることにより、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急になるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の設置台。
【請求項4】
前記当接部は、前記設置台に一体に形成された補強リブであることを特徴とする請求項3に記載の設置台。
【請求項5】
下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の設置台。
【請求項6】
設置台本体と、該設置台本体の上部及び下部の少なくとも一方に装着される設置台付加部材とを備え、前記設置台本体と前記設置台付加部材とが一体となった複合体の下面及び上面をそれぞれ前記接地面及び前記載置面とし、前記設置台本体と前記設置台付加部材の少なくとも一方を側面視で略楔形状に形成することにより、前記接地面と前記載置面との間に前記傾斜角度を設けたことを特徴とする請求項1に記載の設置台。
【請求項7】
前記設置台付加部材を、前記設置台本体よりも防振性に優れた材質により形成したことを特徴とする請求項6に記載の設置台。
【請求項1】
設置物を設置面よりも高所に設置するための設置台であって、
前記設置面に接地する接地面と、
前記設置物が載置される載置面と、
を有し、
前記接地面と前記載置面との間に傾斜角度を設け、
前記傾斜角度を、前記設置面に付与される排水勾配としての一般的な角度と同等以上に設定したことを特徴とする設置台。
【請求項2】
積み重ね可能に形成し、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急傾斜になるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の設置台。
【請求項3】
設置台を積み重ねた時に、その上下一方の設置台に形成した当接部が、上下他方の設置台に当接するようにし、該当接部の高さを、設置台の側面視で、前記排水勾配の上部側に向かって低くすることにより、積み重ねた時に、下側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度よりも、上側の設置台の前記載置面の前記傾斜角度の方が急になるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の設置台。
【請求項4】
前記当接部は、前記設置台に一体に形成された補強リブであることを特徴とする請求項3に記載の設置台。
【請求項5】
下方が開放された台形の箱状となるように合成樹脂材料により一体成形したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の設置台。
【請求項6】
設置台本体と、該設置台本体の上部及び下部の少なくとも一方に装着される設置台付加部材とを備え、前記設置台本体と前記設置台付加部材とが一体となった複合体の下面及び上面をそれぞれ前記接地面及び前記載置面とし、前記設置台本体と前記設置台付加部材の少なくとも一方を側面視で略楔形状に形成することにより、前記接地面と前記載置面との間に前記傾斜角度を設けたことを特徴とする請求項1に記載の設置台。
【請求項7】
前記設置台付加部材を、前記設置台本体よりも防振性に優れた材質により形成したことを特徴とする請求項6に記載の設置台。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−271008(P2010−271008A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125213(P2009−125213)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(302044708)宏和工業株式会社 (8)
【出願人】(507039121)関東器材工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(302044708)宏和工業株式会社 (8)
【出願人】(507039121)関東器材工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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