説明

診察待順位回答装置および診察待順位回答プログラム

【課題】 患者からの質問に応じて実際の診察待順位に近い診察待順位を回答することのできる診察待順位回答装置を提供する。
【解決手段】 各患者の受付順位と、各患者の状態の種別とが記録される診察待ち順ファイル12、および検査の所要期待時間が記録された検査時間ファイル13が記憶された記憶部11と、新たな患者の診察予約を診察待ち順ファイル12に記録し、診察待ち順ファイル12に並ぶ各患者の状態を書き替え、該患者が検査中であったときは、その所要期待時間経過時に該患者の状態を書き替えるファイルメンテナンス部14と、上記質問を受けて、該患者よりも先順位の、検査中の患者を含む診察待ちの患者数から第1の診察待順位を算出するとともに、該患者よりも先順位の、検査中の患者を除く診察待ちの患者数から第2の診察待順位を算出して質問先に回答する診察待順位算出回答部15とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者から診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置、およびプログラムを実行する情報処理装置内で実行され、その情報処理装置を、患者からの診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置として動作させる診察待順位回答プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院や診療など多数の外来患者の診察を受付ける医療機関において、診察を待つ患者の待ち順位を表示する診察待順位表示装置が知られている。
【0003】
例えば、患者の診察券から患者識別コードを読み取るカードリーダと、患者が希望する診療科名を入力する入力装置と、その入力装置から入力された診療科名の印字された受付票を印字するプリンタとを備えた患者受付装置において、診療科毎の診察人数を設定し登録する診察人数設定手段と、前記入力装置により入力された診療科が複数である場合に、前記診察人数設定手段に記憶された診察人数から診察待順位を付与する診察待順位設定手段とが設けられ、前記プリンタが、診療科毎の診察待順位を、前記受付票に印字するようにした患者受付装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、診察受付の順位を登録し管理する順位管理装置と、その順位管理装置に登録された順位情報を患者の要求に応じて表示する順位表示装置とを有する順位表示システムが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平4−030252号公報(第1−3頁、図1)
【特許文献2】特開平6−110415号公報(第2−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、実際に医師の診察が開始されると、診察の過程で発生する種々の要因により、上記の従来技術では、患者の実際の診察待順位は、受付票に印字された診察待順位や、順位表示装置に表示された診察待順位とは異なってくることが多く、診察待ちの患者に不満を抱かせる原因となっている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、患者からの質問に応じて実際の診察待順位に近い診察待順位を回答することのできる診察待順位回答装置および診察待順位回答プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明の診察待順位回答装置は、
患者を指定しての、その患者の診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置において、
各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録される診察待ち順ファイル、および検査とその検査の所要期待時間との対応が記録された検査時間ファイルが記憶された記憶部と、
新たな患者の診察予約を受けてその患者を上記診察待ち順ファイルに記録し、その診察待ち順ファイルに並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、その変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時にその患者の状態を診察待ちに書き替えるファイルメンテナンス部と、
上記質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を算出するとともに、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する診察待順位算出回答部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の診察待順位回答装置によれば、検査中の患者を考慮に入れて算出した第2の診察待順位、および検査中の患者を考慮に入れずに算出した第2の診察待順位の双方を患者に回答することができるので、患者は任意の時点で実際の診察待順位に近い診察待順位を知ることが可能となり、患者の不満を減らすことができる。
【0009】
ここで、上記記憶部は、診察担当医ごとの診察待ち順ファイルを記憶するものであってもよい。
【0010】
本発明の診察待順位回答装置を上記のように構成した場合は、複数の医師がいる大規模な医療機関でも実際の診察待順位に近い診察待順位を患者に回答することができる。
【0011】
また、上記記憶部が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、
上記診察待順位算出回答部は、上記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに記録されていた場合には、その複数の診察科それぞれについての上記第1および第2の診察待順位を求めて回答するものであってもよい。
【0012】
本発明の診察待順位回答装置を上記のように構成した場合は、複数の診療科が設けられている大規模な医療機関でも実際の診察待順位に近い診察待順位を患者に回答することができる。
【0013】
また、上記課題を解決する本発明の診察待順位回答プログラムは、
プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、その情報処理装置を、患者を指定しての、その患者の診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置として動作させる診察待順位回答プログラムにおいて、
上記情報処理装置を、各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録される診察待ち順ファイルおよび、検査とその検査の所要期待時間との対応が記録された検査時間ファイルが記憶された記憶部と、新たな患者の診察予約を受けてその患者を上記診察待ち順ファイルに記録し、その診察待ち順ファイルに並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、その変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時にその患者の状態を診察待ちに書き替えるファイルメンテナンス部と、
上記質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を算出するとともに、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する診察待順位算出回答部とを備えた診察待順位回答装置として動作させることを特徴とする。
【0014】
本発明の診察待順位回答プログラムによれば、検査中の患者を考慮に入れて算出した第2の診察待順位、および検査中の患者を考慮に入れずに算出した第2の診察待順位の双方を患者に回答することができるので、患者は任意の時点で実際の診察待順位に近い診察待順位を知ることが可能となり、患者の不満を減らすことができる。
【0015】
また、上記記憶部が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、
上記診察待順位算出回答部は、上記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに診察待ちの状態で記録されていた場合には、その複数の診察科それぞれについての上記第1および第2の診察待順位を求めて回答するものであってもよい。
【0016】
本発明の診察待順位回答プログラムを上記のように構成さた場合は、複数の診療科が設けられている大規模な医療機関でも実際の診察待順位に近い診察待順位を患者に回答することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の診察待順位回答装置および診察待順位回答プログラムによれば、患者からの質問に応じて実際の診察待順位に近い診察待順位を回答することのできる診察待順位回答装置および診察待順位回答プログラムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態としての診察待順位回答装置を構成するコンピュータと、それらのコンピュータに医療情報を提供する医療情報サーバを構成するコンピュータとを含むクライアントアンドサーバシステムを示す全体構成図である。
【0020】
尚、本発明は診察待順位を算出し回答する場面を問題としており、したがってここでは医療情報サーバにおける医療情報データベースへのデータ蓄積の場面については図示および説明を省略する。
【0021】
ここには、診察待順位回答装置として動作する、例示としての3台のコンピュータ100,200,300と、それらのコンピュータ100,200,300に通信回線を介して接続された、医療情報サーバとして動作する1台のコンピュータ400が示されている。
【0022】
通信回線500は、本実施形態では、このコンピュータシステムが設置された1つの病院内のLAN(Local Area Network)であるが、インターネットやWAN(Wide Area Network)等であって、複数の病院に跨る処理を行なうシステムであってもよい。
【0023】
3台のコンピュータ100,200,300には、後述する構成の診察待順位回答プログラムが格納され、この診察待順位回答プログラムの実行により診察待順位回答装置として動作する。
【0024】
これら3台のコンピュータ100,200,300としては一般にワークステーションまたはパーソナルコンピュータと呼ばれるコンピュータを用いることができる。この図1に示すシステムでは、コンピュータ300には、いわゆるノート型パーソナルコンピュータが用いられている。
【0025】
また、1台のコンピュータ400は、大容量の記憶媒体を持ち、その記憶媒体内に、この医療機関における患者情報ファイル、診察予約情報ファイル、入院情報ファイル、医事会計情報ファイルなどを含む医療情報データベースを構築し、診察待順位回答装置として動作する各コンピュータ100,200,300からの要請を受けてその医療情報データベースを検索する、いわゆる医療情報サーバとして動作するようになっている。
【0026】
このように、上記のコンピュータ100,200,300は、上記診察待順位回答装置としての機能のほかに、医療情報サーバのクライアントとして動作する医療情報端末としての機能をも有している。
【0027】
さらに、上記のコンピュータ100,200,300のうちの、例えば2台のコンピュータ100,200には、上記診察待順位回答装置としての機能のほかに、患者の質問を受け、それに回答する患者案内装置130の機能を有している。この患者案内装置130には、患者の診察券140を読み取るカードリーダおよび患者への診察待順位を回答するためのディスプレイが内蔵されている。
【0028】
また、患者案内装置として、これらコンピュータ100,200,300(診察待順位回答装置)とは別個のコンピュータを配備し、通信回線500でこれら診察待順位回答装置と接続するようにしてもよい。
【0029】
上記の各コンピュータ100,200,300,400は、CPU(中央処理装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ハードディスク、通信用ボード等が内蔵された本体部101,201,301,401、本体部101,201,301,401からの指示により表示画面102a,202a,302a,402a上に画像や文字列を表示するディスプレイ102,202,302,402、各コンピュータ100,200,300,400に利用者の指示を入力するためのキーボード103,203,303,403、表示画面102a,202a,302a,402a上の任意の位置を指定することにより、その指定時にその位置に表示されていたアイコン等に応じた指示をポインティングデバイス(コンピュータ100,200,400の場合はマウス104,204,404、コンピュータ300の場合はトラックパッド304)を備えている。
【0030】
本体部101,201,301,401は、さらに外観上、MO(光磁気ディスク)、CD/DVDが装填されるMO装填口101a,201a,301a,401a、CD/DVD装填口101b,201b,301b,401bを有しており、それらの内部には、それらの装填口101a,201a,301a,401a,101b,201b,301b,401bから装填されたMOやCD又はDVDをドライブしてアクセスするMOドライブやCD/DVDドライブも内蔵されている。
【0031】
図2は、図1に外観を示したコンピュータのハードウェア構成図である。
【0032】
ここでは代表的にコンピュータ100を取り上げて説明するが、コンピュータ200,300,400も基本的に同様の構成を有する。
【0033】
図2のハードウェア構成図には、CPU111、RAM112、ハードディスクコントローラ113、MOドライブ114、CD/DVDドライブ115、マウスコントローラ116、キーボードコントローラ117、ディスプレイコントローラ118、通信用ボード119、および入出力制御ボード120が示されており、それらはバス110で相互に接続されている。
【0034】
MOドライブ114、CD/DVDドライブ115は、図1を参照して説明したように、それぞれMO装填口101aおよびCD/DVD装填口101bから装填されたMO601、CD/DVD602をアクセスするものである。
【0035】
通信用ボード119は通信回線500に接続される。
【0036】
入出力制御ボード120は患者案内装置130に接続される。患者案内装置130にはカードリーダ131(図示せず)のカード挿入孔131aおよびディスプレイ132が設けられており、このカード挿入孔131aに患者の診察券140を挿入することにより患者情報が読み取られ、それに基づき診察待順位算出回答部(後述)で求められた診察待順位の回答がディスプレイ132に表示される。
【0037】
また、図2には、ハードディスクコントローラ113によりアクセスされるハードディスク600、マウスコントローラ116により制御されるマウス104、キーボードコントローラ117により制御されるキーボード103、およびディスプレイコントローラ118により制御されるディスプレイ102も示されている。
【0038】
図3は、図1に示すクライアントアンドサーバシステムを利用した診察待順位回答装置および患者案内装置の概要図である。
【0039】
以下では、診察待順位回答装置としてコンピュータ100を取り上げて説明するが、他の、診察待順位回答装置としてのコンピュータ200,300も同様である。
【0040】
コンピュータ100(図1参照)のハードディスク600(図2参照)には、後述の診察待順位回答プログラム50がインストールされており、このコンピュータ100を、患者を指定しての、その患者の診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置10として動作させる。
【0041】
この診察待順位回答装置10には、診察待ち順ファイル12、および検査時間ファイル13が記憶された記憶部11と、ファイルメンテナンス部14と、診察待順位算出回答部15とが備えられている。
【0042】
診察待ち順ファイル12は、各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録されるものである。
【0043】
検査時間ファイル13は、検査とその検査の所要期待時間との対応が記録されるものである。
【0044】
ファイルメンテナンス部14は、新たな患者の診察予約を受けてその患者を上記診察待ち順ファイル12に記録し、診察待ち順ファイル12に並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、その変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時にその患者の状態を診察待ちに書き替えるものである。
【0045】
診察待順位算出回答部15は、上記質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を算出するとともに、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答するものである。
【0046】
なお、本実施形態では、上記記憶部11は、診察担当医ごとの診察待ち順ファイルを記憶するものとして構成されている。また、上記記憶部11は、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、上記診察待順位算出回答部15は、上記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに記録されていた場合には、それら複数の診察科それぞれについての上記第1および第2の診察待順位を求めて回答するようになっている。
【0047】
図3に示すように、この診察待順位回答装置10は、通信回線500を介して患者案内装置20と接続されている。この患者案内装置130は、カードリーダ131と、ディスプレイ132とを有しており、カードリーダ131に患者の診察券が挿入されることにより、その患者からの診察待順位の質問を受け取り、内蔵した入出力制御ボード(図2参照)を介して通信回線500経由で診察待順位回答装置10にその質問の内容が伝えられる。
【0048】
診察待順位回答装置10は、その質問を受けて診察待順位算出回答部15で診察待順位の算出を行い、通信回線500経由でその算出結果を患者案内装置20に送る。
【0049】
患者患者案内装置20は入出力制御ボード(図2参照)を介してその回答を受け取り、ディスプレイ22上に診察待順位を表示する。
【0050】
図4は、本実施形態の診察待順位回答プログラムの構成を示す図である。
【0051】
図4に示すように、この診察待順位回答プログラム50は、このプログラムを実行する情報処理装置(コンピュータ100(図1参照))内のCPU111(図2参照)で実行され、その情報処理装置を、記憶部51、ファイルメンテナンス部54、および診察待順位算出回答部55を備えた、患者を指定しての、その患者の診察待順位の質問を受けて、その患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置として動作させる。
【0052】
記憶部51は、各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録される診察待ち順ファイル52と、検査とその検査の所要期待時間との対応が記録された検査時間ファイル53とを記憶する機能を有している。
【0053】
ファイルメンテナンス部54は、新たな患者の診察予約を受けてその患者に関する情報を診察待ち順ファイル52に記録し、その診察待ち順ファイル52に並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、その変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時にその患者の状態を診察待ちに書き替える機能を有している。
【0054】
診察待順位算出回答部55は、上記質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を算出するとともに、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する機能を有している。
【0055】
また、本実施形態では、上記記憶部51が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、上記診察待順位算出回答部55は、上記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに診察待ちの状態で記録されていた場合には、それら複数の診察科それぞれについての上記第1および第2の診察待順位を求めて回答するように構成されている。
【0056】
なお、上記記憶部51、ファイルメンテナンス部54、および診察待順位算出回答部55として、図3に示した診察待順位回答装置10における記憶部11、ファイルメンテナンス部14、および診察待順位算出回答部15と同じ名前を用いているが、これは説明を判りやすくするためであり、診察待順位回答装置10における上記各部はハードウェアを表すものであるのに対して、診察待順位回答プログラム50における上記各部はソフトウェアとしての機能を表すものである。
【0057】
次に、診察待順位回答プログラム50が、コンピュータ100内で実行され診察待順位回答装置として動作する動作例について説明する。
【0058】
図1に示したコンピュータ400(医療情報サーバ)には、患者の外来診察に関する情報が記憶された診察予約情報ファイルが備えられている。
【0059】
コンピュータ100(図1参照)に構築されている診察待順位回答プログラム50(図4参照)は、当日の診察開始に先立ち、医療情報サーバ(コンピュータ400(図1参照))の医療情報データベース中の診察予約情報ファイル(図示せず)を参照して各担当医ごとに当日分の診察待ち順ファイル52を生成する。
【0060】
図5は、診察待ち順ファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【0061】
この診察待ち順ファイル52は、内科の内科医師Aについて作成された診察待ち順ファイルの一例である。
【0062】
図5に示すように、この診察待ち順ファイル52には、各レコード(横一行)ごとに、「受付番号」と、「患者名」と、「状態」と、「検査開始」と、「検査終了」と、「診察順1」と、「診察順2」とが組となって記録されている。ただし「検査開始」および「検査終了」は、「状態」が「検査中」であったときに必要となる情報であり、「状態」が「検査中」以外のときは「検査開始」および「検査終了」の欄は空欄となっている。
【0063】
この図5には、「状態」として「診察済」、「診察待ち」、「検査中」、および「未受付」が示されており、これらはそれぞれ、その患者の当日の診察が済んだこと、その患者が診察待ちの状態にあること、その患者が検査中であること、および当日の診察が予約されているがまだ受付を済ませていないことを意味している。
【0064】
「診察順1」は、患者からの診察待順位の質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより算出された第1の診察待順位を意味しており、
「診察順2」は、患者からの診察待順位の質問を受けて、その質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより算出された第2の診察待順位を意味している。
【0065】
この診察待順位回答プログラム50に備えられたファイルメンテナンス部54は、当日の診察に先立ち、医療情報サーバ400(図1参照)の医療情報データベース中の診察予約情報ファイルに記憶されている診察予約情報に基づき、上記診察待ち順ファイル52を生成する。
【0066】
この診察待ち順ファイル52が生成されたときには、各レコードの「状態」は、全て「未受付」の状態に設定されている。その後、予約患者が病院を訪れ外来受付で診察の受付を行うことにより、この診察待ち順ファイル52のその患者の「状態」は、「診察待ち」の状態に書き替えられる。また、当日の診察予約のない患者が外来受付で診察の受付を行った場合で、当日の予約患者の数が所定の患者数未満である場合には、この診察待ち順ファイル52の全患者の後にその診察予約のない患者のレコードが追加される。
【0067】
やがて診察開始時刻となり、先ず「受付番号」:1番の患者が担当医の診察室に呼ばれ、診察が開始されると、担当医による医療情報端末の操作に応じて、ファイルメンテナンス部54は、診察待ち順ファイル52の当該患者の「状態」を「診察中」の状態に書き替える。
【0068】
また、担当医による医療情報端末の操作に応じて、診察の前に検査を行うよう指示する検査オーダが発行されると、ファイルメンテナンス部54は、診察待ち順ファイル52の当該患者の「状態」を、「検査中」の状態に書き替え、さらに、診察待ち順ファイル52の当該患者の「検査開始」の欄に、担当医により指示された検査開始予定時刻を書き込むとともに、検査時間ファイル53(図4参照)を参照し、上記の検査開始時刻に、検査時間ファイル53に記憶されている「所要期待時間」を加えて検査終了予定時刻を算出しそれを診察待ち順ファイル52の「検査終了」欄に書き込む。
【0069】
以上のようにして、ファイルメンテナンス部54は、診察待ち順ファイル52の「状態」を更新し、診察待順位算出回答部55は、こうして更新された診察待ち順ファイル52を用いて患者の診察待順位を算出し回答する。この診察待順位算出回答部55の動作の詳細については後述する。
【0070】
なお、本実施形態では、上記診察待順位回答プログラム50は、上記記憶部51が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、上記診察待順位算出回答部55は、上記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイル52に診察待ちの状態で記録されていた場合には、その複数の診察科それぞれについての上記第1および第2の診察待順位を求めて回答するように構成されている。
【0071】
図6は、図5に示した診察待ち順ファイルとは異なる他の診察待ち順ファイルのデータ構造を示す図である。
【0072】
この診察待ち順ファイル62は、呼吸器科の呼吸医師Bについて作成された診察待ち順ファイルの一例である。
【0073】
図6に示すように、この診察待ち順ファイル62には、診察待ち順ファイル52(図5参照)と同様、各レコード(横一行)ごとに、「受付番号」と、「患者名」と、「状態」と、「検査開始」と、「検査終了」と、「診察順1」と、「診察順2」とが組となって記録されている。
【0074】
次に、上記の「熊本 一郎」という患者が、すでに予約済みの内科医師Aおよび呼吸医師Bの診察を受けようとして来院したときに、その病院内で行われる処理の概要について説明する。
【0075】
図7は、患者受付・医師割り振り処理のフローチャートである。。
【0076】
先ず、病院の受付に備えられた再来受付機、およびその再来受付機に接続された医療情報サーバ400(図1参照)によって、患者が受診を希望する診療科についての受付処理が行われる(ステップS01)。なおここでいう再来受付機としては、前述のコンピュータ100,200,300,400(図1参照)などに接続された患者案内装置と同じものが用いられる。
【0077】
上記受付処理により、受付日、受付番号、患者ID、診療科、担当医などからなる受付情報が作成され、該当する診療科の担当医への医師割り振りが行われる(ステップS02)。
【0078】
次に、上記の受付情報および担当医への割り振り情報は、例えばコンピュータ100(図1参照)内に形成された診察待順位回答装置10(図3参照)に送信される(ステップS03)。
【0079】
図8は、受付情報取込処理のフローチャートである。
【0080】
診察待順位回答装置10は、図8に示すように、受付情報および担当医割り振り情報を受信し(ステップS11)、それらの情報を診察待ち順ファイル12に記憶する(ステップS12)。
【0081】
本実施形態の診察待順位回答プログラム50(図4参照)のファイルメンテナンス部54は、診察待ち順ファイル52(図4参照)に記憶された受付情報および担当医割り振り情報に基づき、診察待ち順ファイル52内の当該患者のレコードの書き替えを行う。
【0082】
すなわち、上記患者(「熊本 一郎」)の例では、この患者は内科医師Aと呼吸医師Bの診察が予約されているので、図5に示した診察待ち順ファイル52の第6レコードの「状態」を「未受付」から「診察待ち」に書き替えるとともに、図6に示した診察待ち順ファイル62の第8レコードの「状態」を「未受付」から「診察待ち」に書き替える。
【0083】
次に、医師によるオーダ処理について説明する。
【0084】
図9は、医師の操作に基づき行われるオーダ処理のフローチャートである。
【0085】
先ず、担当医により、診察する患者の選択が行われる(ステップS21)。この選択は、担当医の診察室に備えられた医療情報端末(例えばコンピュータ100(図1参照))を用いた担当医の操作に応じて行われる。この医療情報端末には、その担当医の診察待ち順ファイルのデータが表示されるようになっており、担当医はその表示の中から、次の順番の患者をマウス操作で選択することにより実行される。
【0086】
次に、担当医により選択された患者が診察室に呼び入れられ(ステップS22)、診察が開始される(ステップS23)。診察の過程で検査の要非の判定が行われ(ステップS24)、ステップS24の判定の結果、検査が必要と判断された場合は、ステップS25に進み、医師の操作により、検査オーダ発行処理(オーダリング)が行われる。検査オーダ発行後、患者は所定の検査場所に誘導される(ステップS26)。発行された検査オーダ情報は診察待順位回答装置10(図3参照)に送信される(ステップS27)。
【0087】
一方、ステップS24の判定の結果、検査の必要なしと判断された場合は、このオーダ処理を終了する。
【0088】
こうして、担当医から検査オーダ情報が診察待順位回答装置10に送信されると、診察待順位回答プログラム50(図4参照)のファイルメンテナンス部54は、該当する担当医の診察待ち順ファイルに記憶されている患者の「状態」を「検査中」に書き替える。しかし、この患者(「熊本 一郎」)の場合は、検査オーダは発行されていないので、「状態」の書き換えは行われず、「診察待ち」のままとなっている。
【0089】
なお、ここで、ファイルメンテナンス部54は、「検査中」の患者の「検査開始」時刻から所要期待時間が経過しているか否かをチェックし、所要期待時間を経過している場合には、次に説明する検査時間ファイルに記憶されている所要期待時間を参照して検査終了時刻を算出し、それを「検査終了」欄に記録するとともに、その患者の「状態」を「診察待ち」に書き替える。
【0090】
図10は、検査時間ファイルのデータ構造を示す図である。
【0091】
図10に示すように、この検査時間ファイル53には、各検査の種別ごとあるいは各検査の分類ごとにその検査に要する時間の期待値を設定した「所要期待時間」が記録されている。
【0092】
以下に、この検査時間ファイル53を参照した「所要期待時間」の算出例について説明する。例えば、「CT」および「内視鏡」を指示する検査オーダが、午前9時00分に発行されたとすると、検査時間ファイル53が参照され、「CT」の「所要期待時間」:「30分」、「内視鏡」の「所要期待時間」:「60分」が得られる。従ってこの患者の診察待ち順ファイル52の「検査開始」および「検査終了」は、それぞれ「09:00」および「10:30」に書き替えられる。
【0093】
このように、ファイルメンテナンス部54は、新たな患者の診察予約を受けてその患者を診察待ち順ファイルに記録し、その診察待ち順ファイルに並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の「状態」を変化後の「状態」に書き替え、その変化後の「状態」が「検査中」であったときは、「検査中」に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時にその患者の「状態」を「診察待ち」に書き替える。
【0094】
このようにして、ファイルメンテナンス部54により、診察待ち順ファイルがメンテナンスされ、診察待順位算出回答部55により、診察待ち順ファイルを用いての診察待順位の算出および回答が行われる。
【0095】
以下には、上記診察待順位算出回答部55が、上記患者(「熊本 一郎」)の診察待順位の質問を受けて診察待順位の算出を行い、患者案内装置に診察待順位の回答を行った場合の例について説明する。
【0096】
図11は、患者案内装置に表示される画面の推移を示す図である。
【0097】
患者が患者案内装置130(図1参照)のカード挿入孔131a(図2参照)に診察券140を挿入すると、患者案内装置130のディスプレイ132(図2参照)上に、図11に示すように、先ず、診察券挿入画面(画面(1)(図12参照))が表示される(ステップS31)。
【0098】
図12は、患者案内装置上に表示される画面(1)の一例を示す図である。
【0099】
図12に示すように、この画面(1)71には、カード挿入孔への診察券の挿入方向を示す画像と、「診察券を挿入してください。」および「あなたの診察の待ち順番をお知らせします。診察状況によって表示番号と異なる場合があります。」というメッセージとが表示される。ここで、診察券が正しく挿入された場合には、診察券に記憶されている患者IDが読み取られ、次にステップS32に進む。
【0100】
なお、ここで診察券の挿入方向が違っていたり、診察券以外のカードが挿入された場合は次に示すエラー画面(2)(図13参照)が表示され、ステップS31に戻る。
【0101】
図13は、患者案内装置上に表示される画面(2)の一例を示す図である。
【0102】
図13に示すように、このエラー画面(2)72には、「診察券が違います。」というメッセージが表示される。
【0103】
ここで、図11に示すフローチャートの説明に戻りステップS32以降の処理について説明する。
【0104】
ステップS32では、ディスプレイ132(図2参照)上に、送信中画面(3)(図14参照)が表示される。
【0105】
図14は、患者案内装置上に表示される画面(3)の一例を示す図である。
【0106】
図14に示すように、この画面(3)73には、「交信中」であることを示す画像と、「ただいまコンピュータと交信しています。しばらくお待ちください。」というメッセージとが表示される。ここで、先に読み取られた患者IDがコンピュータ400(医療情報サーバ)(図1参照)に送信され、データベース内に記憶されている上記患者IDに対応する患者情報が取得される。もし、指定時間(本実施形態では20秒に設定)を経過してもコンピュータ400からの応答がない場合には、カード挿入孔131a(図2参照)に挿入した診察券140が排出され、図13に示したエラー画面(2)72が表示され、ステップS31に戻る。
【0107】
コンピュータ400からの応答があった場合は、ステップS33に進み、ディスプレイ132(図2参照)上に、待ち順表示画面(4)(図15参照)が表示される。
【0108】
ここで、上記診察待順位算出回答部55による、この患者の診察待順位の算出方法について説明する。
【0109】
すでに図7を参照して説明したように、ステップS03で受付情報と担当医割り振り情報が診察待順位回答装置10(図3参照)に送信されると、診察待順位算出回答部55(図4参照)は、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を算出するとともに、その患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する。
【0110】
この患者(「熊本 一郎」)の場合には、内科医師Aの診察待ち順ファイル52の、この患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を「5」と算出するとともに、この患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を「3」と算出する。また、呼吸医師Bの診察待ち順ファイル62の、この患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第1の診察待順位を「8」と算出するとともに、この患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることによりその患者の第2の診察待順位を「5」と算出する。
【0111】
こうして算出された第1の診察待順位および第2の診察待順位は、次に示す画面(4) に表示される。
【0112】
図15は、患者案内装置上に表示される画面(4)の一例を示す図である。
【0113】
図15に示すように、この画面(4)74には、診察待順位算出回答部55により算出された、当該患者の、内科医師Aについて、第1の診察待順位表示欄74_1aに「内科 内科医師A 5番目」、第2の診察待順位表示欄74_1bに「2名検査中のため3番目になることがあります。」と表示され、また、呼吸医師Bについて、第1の診察待順位表示欄74_2aに「呼吸器科 呼吸医師B 8番目」、第2の診察待順位表示欄74_2bに「3名検査中のため5番目になることがあります。」と表示され、さらに、上記各表示欄の下部に、「内科 待合室にてお待ちください。」とのメッセージが表示される。
【0114】
この画面(4)右上の終了ボタン74eが患者により押下されると、次に示す画面(5)が表示される。また、図11に示したように、画面(4)74が表示されてから、5秒経過すると、カード挿入孔131a(図2参照)から診察券が排出される。排出された診察券を患者がの抜き取るとディスプレイ132(図2参照)上には画面(1)71(図12参照)が表示される。
【0115】
また、20秒経過しても診察券が抜き取られなかった場合には患者案内装置に取り付けられたアラームが鳴り、上記画面(4)74に代わり、次に示す画面(5)が表示される。
【0116】
図16は、患者案内装置上に表示される画面(5)の一例を示す図である。
【0117】
図16に示すように、この画面(5)75には、画面(4)74に示したと同様の各診察待順位表示欄75_1a,75_1b,75_2a,75_2bへの表示、および「内科 待合室にてお待ちください。」とのメッセージの下部に、「診察券をお取りください。」とのメッセージが強調表示される。患者により画面右上の終了ボタン75eが押下されるとステップS34に進む。
【0118】
ステップS34では、次に示す画面(6)が表示される。
【0119】
図17は、患者案内装置上に表示される画面(6)の一例を示す図である。
【0120】
患者により診察券が抜き取られてから3秒間この画面(6)76が表示される。この画面(6)76には、カード挿入孔から診察券が排出されている画像と、「ご利用ありがとうございました。」というメッセージが表示される。上記3秒が経過するとステップS31に戻り、画面(1)71(図12参照)が表示され、次の診察券の挿入待ちの状態となる。
【0121】
上記の例では、診察待順位算出回答部55(図4参照)が、患者が来院して受付を行った時点で、その患者の診察待順位を算出し回答する例についてのみ説明したが、本発明の診察待順位回答装置では、上記受付の時点だけではなく、「診察待ち」の状態にある患者は、患者の望む任意の時点でその時点における、第1の診察待順位よりも実際の診察待順位に近い第2の診察待順位を算出し患者に回答することができる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の一実施形態としての診察待順位回答装置を構成するコンピュータと、それらのコンピュータに医療情報を提供する医療情報サーバを構成するコンピュータとを含むクライアントアンドサーバシステムを示す全体構成図である。
【図2】図1に外観を示したコンピュータのハードウェア構成図である。
【図3】図1に示すクライアントアンドサーバシステムを利用した診察待順位回答装置および患者案内装置の概要図である。
【図4】本実施形態の診察待順位回答プログラムの構成を示す図である。
【図5】診察待ち順ファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図5に示した診察待ち順ファイルとは異なる他の診察待ち順ファイルのデータ構造を示す図である。
【図7】患者受付・医師割り振り処理のフローチャートである。。
【図8】受付情報取込処理のフローチャートである。
【図9】医師の操作に基づき行われるオーダ処理のフローチャートである。
【図10】検査時間ファイルのデータ構造を示す図である。
【図11】患者案内装置に表示される画面の推移を示す図である。
【図12】患者案内装置上に表示される画面(1)の一例を示す図である。
【図13】患者案内装置上に表示される画面(2)の一例を示す図である。
【図14】患者案内装置上に表示される画面(3)の一例を示す図である。
【図15】患者案内装置上に表示される画面(4)の一例を示す図である。
【図16】患者案内装置上に表示される画面(5)の一例を示す図である。
【図17】患者案内装置上に表示される画面(6)の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0123】
10 診察待順位回答装置
11 記憶部
12 診察待ち順ファイル
13 検査時間ファイル
14 ファイルメンテナンス部
15 診察待順位算出回答部
50 診察待順位回答プログラム
51 記憶部
52 診察待ち順ファイル
53 検査時間ファイル
54 ファイルメンテナンス部
71 画面(1)
72 画面(2)
73 画面(3)
74 画面(4)
74_1a,74_1b,74_2a,74_2b 診察待順位表示欄
74e 終了ボタン
75 画面(5)
75_1a,75_1b,75_2a,75_2b 診察待順位表示欄
75e 終了ボタン
76 画面(6)
100,200,300,400 コンピュータ
101,201,301,401 本体部
101a,201a,301a,401a MO装填口
101b,201b,301b,401b CD/DVD装填口
102,202,302,402 ディスプレイ
102a,202a,302a,402a 表示画面
103 キーボード
104,204,404 マウス
110 バス
111 CPU
112 RAM
113 ハードディスクコントローラ
114 MOドライブ
115 CD/DVDドライブ
116 マウスコントローラ
117 キーボードコントローラ
118 ディスプレイコントローラ
119 通信用ボード
120 入出力制御ボード
130 患者案内装置
131 カードリーダ
131a カード挿入孔
132 ディスプレイ
140 診察券
304 トラックパッド
500 通信回線
601 MO
602 CD/DVD
600 ハードディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を指定しての、該患者の診察待順位の質問を受けて、該患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置において、
各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録される診察待ち順ファイル、および検査と該検査の所要期待時間との対応が記録された検査時間ファイルが記憶された記憶部と、
新たな患者の診察予約を受けて該患者を前記診察待ち順ファイルに記録し、該診察待ち順ファイルに並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、該変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時に該患者の状態を診察待ちに書き替えるファイルメンテナンス部と、
前記質問を受けて、該質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより該患者の第1の診察待順位を算出するとともに、該患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより該患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する診察待順位算出回答部とを備えたことを特徴とする診察待順位回答装置。
【請求項2】
前記記憶部は、診察担当医ごとの診察待ち順ファイルを記憶するものであることを特徴とする請求項1記載の診察待順位回答装置。
【請求項3】
前記記憶部が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、
前記診察待順位算出回答部は、前記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに記録されていた場合には、該複数の診察科それぞれについての前記第1および第2の診察待順位を求めて回答するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の診察待順位回答装置。
【請求項4】
プログラムを実行する情報処理装置内で実行され、該情報処理装置を、
患者を指定しての、該患者の診察待順位の質問を受けて、該患者の診察待順位を回答する診察待順位回答装置として動作させる診察待順位回答プログラムにおいて、
前記情報処理装置を、
各患者の受付順位と、診察待ちおよび検査中を含む、各患者ごとの状態の種別とが記録される診察待ち順ファイルと、検査と該検査の所要期待時間との対応が記録された検査時間ファイルとが記憶された記憶部と、
新たな患者の診察予約を受けて該患者を前記診察待ち順ファイルに記録し、該診察待ち順ファイルに並ぶ各患者の状態変化を受けて状態変化のあった患者の状態を変化後の状態に書き替え、該変化後の状態が検査中であったときは、検査中に書き替える原因となった検査に応じた所要期待時間経過時に該患者の状態を診察待ちに書き替えるファイルメンテナンス部と、
前記質問を受けて、該質問中に特定されている患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を含む診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより該患者の第1の診察待順位を算出するとともに、該患者よりも先順位の、検査中の状態にある患者を除く診察待ちの状態にある患者の数を数えることにより該患者の第2の診察待順位を算出してこれら第1および第2の診察待順位双方を質問先に回答する診察待順位算出回答部とを備えた診察待順位回答装置として動作させることを特徴とする診察待順位回答プログラム。
【請求項5】
前記記憶部が、複数の診察科の各診察待ち順ファイルを記憶するものであって、
前記診察待順位算出回答部は、前記質問中に特定されている患者が複数の診察科の診察待ち順ファイルに診察待ちの状態で記録されていた場合には、該複数の診察科それぞれについての前記第1および第2の診察待順位を求めて回答するものであることを特徴とする請求項4記載の診察待順位回答プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−318218(P2006−318218A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−140130(P2005−140130)
【出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000231729)日本赤十字社 (7)