説明

試験対象のサンプルを振動させる方法及び装置

【課題】流体の密度の測定をより的確に行えるようにする。
【解決手段】試験対象のサンプルに振動運動を与える方法及び装置が開示される。その方法及び装置においては、振動子、好ましくはチューブ状のもの、がハウジングに覆われている。アクチュエータがハウジングに変形を与え、その変形運動により上記振動子を従動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、試験対象のサンプルを振動させる装置に関し、より具体的には、試験対象のサンプルで満たした中空の振動子を用いて、流体の密度を測定するためにそのサンプルを振動させる装置に関する。これを実現するために、方法及び装置が使用可能である。
【背景技術】
【0002】
容器(すなわち振動子)内部の混合物を振動させ、振動の周期を観測することにより、流体混合物の密度を測定する装置が知られている。これらの装置は、典型的には、以下の4つの主要な部分を有する。すなわち、振動子、アクチュエータ、支持部、及びカウンターマスである。アクチュエータは振動子に振動の動力を与えるものであり、その振動子は、典型的には試験対象の液体で満たされる。支持部は振動子を振動させるために支持するものである。カウンターマスは、振動子の振動面を安定させるためのものである。このような装置の例は、スタビンガーらによる米国特許第5477726号明細書(特許文献1)に開示されており、この装置については以下でさらに説明する。
【0003】
また、上記の内容を達成するためのいくつかの技術が、従来から知られている。例えば、ヤンセンによる米国特許第3728893号明細書(特許文献2)に開示されているように、振動子に磁石を取り付け、近くに固定されたコイルにより駆動してもよい。あるいは、アルバートらによる米国特許第4655075号明細書(特許文献3)に開示されているように、ワイヤーのコイルを振動子に取り付け、磁石を固定してもよい。ヘレロ・アルバレスによりRev. Sci. Instrum. 68(10)(非特許文献1)に開示されているように、振動子自身を導電材料で作成し、固定された磁石により駆動される1回転のコイルとして機能させるようにしてもよい。
【0004】
これらの技術においては、アクチュエータ又はその一部が、振動子に直接取り付けられている。このことにより、多くの実用上の不具合がある。
まず、アクチュエータにて発生した熱が、試験対象のサンプルに容易に伝達してしまう。そして、試験対象のサンプルの密度は一般的に温度の関数であるので、このことにより誤差が生じてしまう。
【0005】
第2に、アクチュエータのうち振動子に取り付けられている部分の質量の分だけ、装置全体における振動質量が増すことになる。そして、内部の試験対象のサンプルの質量と比較して装置全体における振動質量が増すと、装置の感度が低下する。加えて、クラトキーらにより米国特許第3910101号明細書(特許文献4)に開示されているように、振動周期の2乗と密度との関係の非線形性は、振動質量の、カウンターマス質量に対する比が大きくなるにつれ、増加する。物理的には、カウンターマスに引き起こされる運動により、試験対象のサンプルの体積を定める基準点が移動してしまう場合にこのような事態が起こる。
【0006】
密度測定装置においては、装置の較正(キャリブレーション)を、既知の2つのサンプルを用いて行うことが一般的であり、そのサンプルとしてはしばしば乾燥空気と水が用いられる。そして、較正点を2つしか取らない場合、較正点と異なる位置で非線形関係が生じると、密度測定の正確さに悪影響が及ぶことになる。従って、総振動質量が増すと、正確さを保つために装置におけるカウンターマスの質量を大幅に増加させるか、例えば特許文献4に開示されているように、カウンターマスの質量不足を補償する何らかの手段をさらに設ける必要が生じる。
【0007】
第3に、振動子を密封性のあるハウジングに収納し、振動子の周囲の環境を制御できるようにすることは、有用である。しかし、そのハウジング内部にアクチュエータの部品を設けると、装置の製造や修理に手間がかかってしまう。
上述した実用上の不都合を避ける手段の1つとしては、振動の動きを振動子そのものに与えるのではなく、振動子が取り付けられている部材に与えるようにすることが考えられる。このような構成の例は、ムラモトにより米国特許第4132110号明細書(特許文献5)に開示されており、圧電性のアクチュエータが、2本の平行な振動チューブの端部に取り付けられた部材を動かすものである。有益なことに、アクチュエータの質量は、振動子の質量には寄与しない。しかしながら、振動子を接続するコネクタにアクチュエータを取り付けると、試験対象のサンプルに対する熱伝導経路が、少しだができてしまう。また、この装置は、2つの振動子を逆向きに動かすことにより、カウンターマスの必要ない構成とすることにも着目したものである。
【0008】
振動の動きを振動子が取り付けられている部材を通して与える別の例としては、特許文献1により2つの実施形態が教示されている。第1の実施形態では、アクチュエータが、カウンターマスと、内部に振動子が支持された恒温制御のハウジングとの間に取り付けられている。第2の実施形態では、ハウジングは除去され、アクチュエータは、振動子を支持する支持部に対して直接動作する。特許文献5にあるように、振動子の支持部にアクチュエータを接続した場合、別途温度制御手段を設けないと、アクチュエータから試験対象のサンプルに容易に熱が伝わる伝導路ができてしまう。
【0009】
特許文献1の第1の実施形態では、アクチュエータで発生した熱が試験対象のサンプルまで伝わらないようにしているが、その結果、装置に別の点で問題がある。カウンターマスに対して駆動される質量は、ハウジングと、温度制御手段と、ハウジング内部に支持される振動子とからなるが、非常に大きいものである。そして、卓上試験用の装置においては、総重量に制約があるため、カウンターマス質量に対する振動質量の比率を高くすることができない。その結果、装置全体が運動してしまい、振動の悪影響を受けないような固定された適当な据え付け部を設けることができない。このため、機械的なサスペンションや、振動により生じるカウンターマスの動きを制御し補償するその他の手段が必要である。
【0010】
特許文献1には、その最良の実施形態においては温度制御手段はペルチェ素子であるが、そのペルチェ素子をアクチュエータと振動子の間に設けるべきことが教示されている。ここで、効率的に動作させるためには、本質的にヒートポンプであるペルチェ素子は、カウンターマスのような大容量の畜熱体に密に熱接触させなければならない。しかし、ペルチェ素子を振動子とアクチュエータとの間に設けると、ペルチェ素子はカウンターマスから離されることになる。そこで、熱をアクチュエータを通して送り出さなければならないが、圧電性のアクチュエータは、セラミック材料により構成され、熱伝導率が低い。このため、この構成では伝熱能力が損なわれることになる。
【0011】
特許文献1に記載の2つの実施形態には、さらに次のような不具合もある。すなわち、振動チューブの出口及び入口となる開口が、振動子の動作によって平行移動する。そしてこのため、アクチュエータの動作に影響を及ぼしたり動作を制約したりすることがないようにすべく、それらの開口に接続する補助器具を、十分なたわみ性(コンプライアンス)を有するものとする必要がある。このような、移動する開口に接続される補助器具には、器具に与えられる振動運動により、寄生共鳴振動が起こる。寄生共鳴が誤差の原因であることは、この技術分野でよく知られている。
【0012】
従来技術にはこのような不具合があるため、温度に起因する誤差の影響がなく、本質的には線形性のある測定が可能であり、効率的な温度制御が可能であり、作業台やパイプ、その他の部品といった固定物にも差し支えなく据え付け可能な密度測定装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第5477726号明細書
【特許文献2】米国特許第3728893号明細書
【特許文献3】米国特許第4655075号明細書
【特許文献4】米国特許第3910101号明細書
【特許文献5】米国特許第4132110号明細書
【特許文献6】米国特許第3729982号明細書
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】ヘレロ・アルバレス(Herrero-Alvarez)、レビュー・オブ・サイエンティフィック・インストゥルメンツ(Review of Scientific Instruments: Rev. Sci. Instrum.)、(米国)、アメリカン・インスティテュート・オブ・フィジクス(American Institute of Physics)、1997年10月、第68巻、第10号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
既に述べたように、振動子支持部とアクチュエータとの間に、アクチュエータからの熱を低減するための部材を追加すると、誤差の原因となり、また、総駆動質量(駆動される質量)が増すことになる。逆に、カウンターマス質量の駆動質量に対する比を大きくするためには、駆動質量を最小限にする必要があるように思われる。一見背反するこの要求は、この発明により解決される。
【0016】
この発明は、試験対象のサンプルで満たした中空の振動子を用いて流体の密度を測定する装置であって、アクチュエータを、振動子ともその支持部とも直接接続しないことにより、従来技術におけるアクチュエータの熱による不具合を克服した装置を提供することを目的とする。
【0017】
また、この発明は、カウンターマスに対して駆動されるアンバランスな質量によりカウンターマスに引き起こされる運動を最小限にすることにより、本質的に従来より線形性の高い測定が可能な装置を提供することも目的とする。
【0018】
また、この発明は、温度制御手段をカウンターマスと直接熱接触するように配置することにより、カウンターマスが蓄熱体として機能できるようにすることにより、従来技術のように温度制御手段をアクチュエータと振動子との間に設けることによる不具合を克服した装置を提供することも目的とする。
【0019】
また、この発明は、実質的に静止した取り付け部を有し、固定された作業台に容易に取り付け可能であり、また、開口がアクチュエータの動きに合わせて平行移動することなく実質的に固定の位置に留まるようにすることにより、付属部品を容易に取り付けられるようにした装置を提供することも目的とする。
【0020】
また、この発明は、上記の改良と合わせて、例えばセンダにより米国特許第3729982号明細書(特許文献6)に開示されているような、対照(リファレンス)用の第2の振動子を設け、キャリブレーション時と異なる温度で測定を行った場合の精度を向上させた装置を提供することも目的とする。この第2の振動子を設けることにより、振動子の材料の温度依存特性に起因する影響を補正することができる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
アクチュエータをハウジングと接するように配置し、そのアクチュエータにハウジングを周期的に変形させ、その周期的な変形により振動子を従動させて振動子に試験対象のサンプルを振動させることにより、上記の不具合のうち1以上が克服される。
以下、添付の図面を参照して、この発明のさらなる特徴を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】振動子を、たわみ性を有する1つのハウジング内に配置したこの発明の第1の実施形態の模式図である。
【図2】上記のたわみ性を有するハウジングを、ブラケットと、アクチュエータに対して対称に配置されるたわみ性を有する2つのハウジングとを備える構成としたこの発明の第2の実施形態の模式図である。
【図3】たわみ性を有するハウジング、アクチュエータ及び振動子の断面図である。
【図4】アクチュエータの配置を変更した別の実施形態の断面図である。
【図5】アクチュエータの配置を変更したさらに別の実施形態の断面図である。
【図6】振動子の支持部がリジッドに取り付けられ、運動が可撓性の連結部を有するアクチュエータによって振動子に伝えられるこの発明の第3の実施形態の模式図である。
【図7】この発明の別の実施形態の図である。
【図8】この発明の、さらに別の代表的な実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照すると、圧電性のアクチュエータ3が、ハウジング1を対称に2つに分けた半部の間に配置されている。ハウジング1は、ガラス等の任意の適当な材料で作られた、たわみ性を有する密封性のものである。このハウジング1は、適当な手段により、ペルチェ素子9を介してカウンターマス2にリジッドに固定されている。また、ハウジング1の上側の半部の内側には、支持部5に取り付けられた中空の振動子4が配置されている。中空の振動子4は、好ましくはU字型のチューブであり、図では、沿層方向に2つの開口部6のうち1つのみが現れている。この開口部6から、試験対象のサンプルを注入したり、排出したりすることができる。ハウジング1の下側の半部の内側には、支持部8に取り付けられた対照用の振動子7が配置されている。
【0024】
アクチュエータとハウジングとが接触する点は、ハウジングと振動子支持部との間の接続部のごく近傍ではないことが好ましい。アクチュエータと振動子支持部とが接続されると、例えば特許文献5に記載の装置と同様に、アクチュエータで発生する熱が試験対象のサンプルに容易に移動する伝導路ができてしまう。更に改良するため、銅の組ひも等による熱伝導手段を設け、アクチュエータの廃熱を適当なヒートシンクに導くようにしてもよい。
【0025】
図示はしていないが、この発明の技術分野ではよく知られているように、各振動子の運動を検出する手段を設けている。このような手段は、例えば、振動子の運動により周期的に遮られる光ビームにより構成できる。各振動子の運動の総体から得られる信号は、アクチュエータに供給される。各振動子は、ハウジングと支持部を介して、両振動子に向けた振動の入力を受け取るが、各振動子は機械的なフィルタとして振る舞い、その固有振動数付近のエネルギーのみを選択的に吸収する。ここで、アクチュエータはカウンターマスに隣接するようには設けていないため、ハウジングの対称な2つの半部の動きは、互いに逆向きになる。この逆向きの運動は、その器具の質量中心を運動させることはないし、質量中心についての正味トルクも発生させない。このため、カウンターマスによって相殺する必要があるのは、振動部のうちの片持ち部(一端のみ固定された部分)及び試験対象のサンプルの運動のみである。
【0026】
また、こちらも図示はしていないが、この発明の技術分野ではよく知られているように、ペルチェ素子と協働する温度測定手段と、適当な制御回路とを設け、これらにより、たわみ性を有するハウジングの恒温制御を行っている。
【0027】
アクチュエータによりハウジングに与えられる変形は、ハウジングの中央で最大となり、ハウジングがカウンターマスにリジッドに固定されている点までゼロに向かって減少する。ハウジングの固定点の近傍に位置する開口部は、ほとんど変形しない。このため、開口部に、接続金具、パイプ、熱交換器、ポンプ、注射器やその他の補助器具を、振動減衰、寄生共鳴その他の振動子の運動に対する影響を考慮せずに、容易に取り付けることができる。
【0028】
図2を参照すると、この実施形態では、ハウジング1の各半部が、アクチュエータに対して対称に配置された独立のハウジングとして設けられている。これらのハウジングは、共通のブラケット10に取り付けられている。図1について上述した説明は、適宜改変することにより、この構成についても同様に当てはまる。
【0029】
図3は、図1に示した実施形態と図2に示した実施形態とのどちらにも当てはまる断面図である。そして、アクチュエータ3は圧電素子であり、たわみ性のあるハウジング1に押しつけられて圧縮された状態で動作する。
図4において、アクチュエータ3は圧電素子であり、たわみ性のあるハウジング1に対して運動を与えるバンド(複数)11上で張力のかかった状態で動作する。バンド11は、動作中に振動子の観察を妨げないよう、透明な材料で形成してもよい。
図5において、アクチュエータ3は圧電素子であり、枠材12における曲げ動作を与える。枠材12は、運動をたわみ性のあるハウジング1に伝える。
【0030】
図6を参照すると、この発明のこの別の実施形態においては、振動子の支持部5,8はブラケット10にリジッドに取り付けられている。ブラケット10も同様にペルチェ素子9を介してカウンターマス2にリジッドに取り付けられている。振動子の支持部がカウンターマスに対してリジッドに取り付けられているため、この構成では、図1及び図2に示した実施形態の場合よりも、Q値(quality factor)の高い振動を得ることができる。運動は、ピエゾ素子3を有するアクチュエータと、可撓性の接続部11,12とを介して振動子4,7に伝えられる。また、振動子の支持部をリジッドに取り付けたことにより、振動子とブラケット10との間の熱伝導性も向上させることができる。
加えて、既知の対照用振動子は、ハウジングの平衡運動によりサンプル用の振動子だけでなくその対照用振動子も駆動されるように配置される。
【0031】
図7は、この発明の別の実施形態を示す。この実施形態においては、振動子は図6の場合と比べて若干異なる方法で支持部に取り付けられている。すなわち、図に示すように振動子の断面は細くなっており、支持部5に設けた孔に挿通されている。そして、ハウジングにおける変形は、接続部11,12により振動運動に転換される。図8に示した実施形態は、図7に示したものと似ているが、図示のように、図7とは異なるカウンターマス及び支持部を有する。
【0032】
当業者であれば、この発明が上述の各実施形態の詳細には限定されないことを容易に認識できる。上述の各実施形態は、説明のために用意したものである。ここで開示した概念は、この発明の本質から外れることなく、他の具体的な形態により実施することもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の密度を測定する装置であって、
少なくとも1つのアクチュエータと、
前記アクチュエータによりその質量中心が略固定的な位置に留まるように駆動され、たわみ性を有する、ハウジング又は複数のハウジングの結合体と、
試験対象のサンプルを内部に充填するための、前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体の内部に設けられた支持部に取り付けられた中空の振動子を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体に対してリジッドに固定されたカウンターマスを有することを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体と前記カウンターマスとの間に配置された温度制御手段を有することを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項2に記載の装置であって、
前記温度制御手段がペルチェ素子であることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記アクチュエータが前記中空の振動子の支持部に接続されていないことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、
前記アクチュエータが前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体と接触する点が、前記中空の振動子の支持部及び前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体の取り付け位置の近傍にないことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体のうち、略静止している箇所に、前記中空の振動子と通じる入口及び出口となる開口部を設けたことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、
キャリブレーション時と異なる温度で測定を行った場合の精度を向上させるための既知の対照用振動子を設けたことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、
前記対照用振動子は前記中空の振動子と逆向きに駆動されることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置であって、
前記アクチュエータの少なくとも1つが、圧電素子であることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
前記圧電素子が、前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体に押しつけられて圧縮された状態で動作することを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置であって、
前記圧電素子が、前記ハウジング又は複数のハウジングの結合体に対して力を加えるバンドに対して張力のかかった状態で動作する装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置であって、
前記バンドが透明部を有することを特徴とする装置。
【請求項14】
2つのハウジングの間に、その両ハウジングに接するように設けたアクチュエータを有し、該アクチュエータが前記2つのハウジングを変形させ、該変形が、前記各ハウジング内部の各振動子に、前記各ハウジングの内壁と前記各振動子との間に設けた結合部を通じて伝達されることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、
前記各ハウジングの一部分が、支持部の開口内に位置することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、
前記各ハウジングのうち前記開口内に位置する部分が、前記各ハウジングのうち前記開口の外に位置する部分よりも細いことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置であって、
前記2つの異なるハウジングに対して、同じ大きさで向きが反対の変形が周期的に与えられることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、
前記振動子のうち第1の振動子が第2の振動子より長いことを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項15に記載の装置であって、
前記振動子の壁の厚さが、その長さに応じて異なることを特徴とする装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2009−541745(P2009−541745A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−516668(P2009−516668)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/071526
【国際公開番号】WO2007/149834
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508374025)ルドルフ・リサーチ・アナリティカル・コーポレーション (1)
【氏名又は名称原語表記】RUDOLPH RESEARCH ANALYTICAL Corp.
【住所又は居所原語表記】55 Newburgh Road, Hackettstown, NJ 07840 USA