説明

販売促進用展示具

【課題】宣伝効果の高い立体的な商品見本の展示具を提供する。
【解決手段】販売促進用の展示具1は、磁極方向が上下になるように永久磁石2をその下面に設けた展示物たる清涼飲料用缶3と、透明な側部4及び底部5で構成し、前記清涼飲料用缶3が上下方向に往復移動可能な筒状内部空間7を有するガイド部材6とからなり、前記清涼飲料用缶3を前記ガイド部材6に入れた状態において前記清涼飲料用缶3の永久磁石2に対向するよう、前記ガイド部材6の前記底部5に永久磁石8を設け、この底部5の永久磁石8と前記清涼飲料用缶3の永久磁石2とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置し、両永久磁石2,8の反発力によって前記清涼飲料用缶3が底部5から浮上するように構成する。また、前記ガイド部材6は引張弾性体たる引張バネ12で吊るすように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道やバスなどの公共交通機関の車内や店舗入口のドア等に設置して使用し、特に清涼飲料や酒類などの小型商品などの販売促進を図るための販売促進用展示具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば公共交通機関である電車内において清涼飲料の宣伝をする場合は、ポスターを吊るす、いわゆる中吊り広告が一般的であるが、宣伝効果を高めるために立体的な商品見本を吊るすというもの(特許文献1参照)も提案されている。
【特許文献1】実開昭62−019683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来のものは、立体的な商品見本を広告板に取り付けたものであって、中吊り広告に比べれば宣伝効果は高いが、商品見本に動きがなく人目を十分に引くものではないという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題を解消することを課題とし、該課題を解決した販売促進用展示具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の販売促進用展示具は、磁極方向が上下になるように永久磁石をその下面に設けた展示物と前記展示物が上下方向に往復移動可能な内部空間を有するガイド部材とを備え、前記展示物を前記ガイド部材の内部空間内に入れた状態において前記展示物の永久磁石に対向するよう、前記ガイド部材の前記内部空間底部に永久磁石を設け、この内部空間底部の永久磁石と前記展示物の永久磁石とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置し、両永久磁石の反発力によって前記展示物が浮上するように構成したものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の販売促進用展示具は、磁極方向が上下になるように永久磁石をその下面に設けた展示物と前記展示物が上下方向に往復移動可能な内部空間を有するガイド部材とを備え、前記展示物を前記ガイド部材の内部空間内に入れた状態において前記展示物の永久磁石に対向するよう、前記ガイド部材の前記内部空間底部に永久磁石を設け、この内部空間底部の永久磁石と前記展示物の永久磁石とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置し、両永久磁石の反発力によって前記展示物が浮上するように構成した販売促進用展示具であって、前記ガイド部材を引張弾性体で吊るすように構成したものである。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、請求項1に記載の本発明は、公共交通機関の車内等に設置すると、走行時の車体等の揺れによって、ガイド部材が揺れると、ガイド部材の内部空間底部から浮上している展示物が上下動して人目を引き、高い販売促進効果を得ることができるという効果を奏する。
【0008】
また、請求項2に記載の本発明は、引張弾性体によってガイド部材を吊り下げるように構成したので、ガイド部材が車体等の揺れを受けて大きく揺れ、より展示物が大きく上下動するので、より一層人目を引くという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明を清涼飲料の販売促進用に適用した好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、添付図面の図1は展示具の斜視図、図2は同じく縦断面図である。
【0010】
図1及び図2に示すように、展示具1は、磁極方向が上下になるように永久磁石2をその下面に設けた展示物たる空の清涼飲料用缶3と、断面ほぼ半円形の筒状で透明な樹脂シートで形成した側部4及びほぼ半円形の底部5とで構成したガイド部材6とからなる。このガイド部材6は、記清涼飲料用缶3が上下方向に往復移動可能な筒状内部空間7を有し、前記清涼飲料用缶3を前記ガイド部材6に入れた状態において前記清涼飲料用缶3の永久磁石2に対向するよう、前記ガイド部材6の前記底部5に永久磁石8を設ける。この底部5の永久磁石8と前記清涼飲料用缶3の永久磁石2とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置する。前記清涼飲料用缶3は、両永久磁石2,8の反発力によって底部5から浮上した状態となる。
【0011】
図1及び図2に示すように、ガイド部材6は、宣伝文9や宣伝用デザイン10を表示した厚紙製の広告板11の一端側に接着されている。
【0012】
また、前記ガイド部材6の上端近傍には、引張弾性体たる引張バネ12を取り付けてある。この引張バネ12の取り付け位置は、吊るされたガイド部材6が垂直になるようにバランスを考慮して決めてある。
【0013】
以上のように構成した展示具1は、引張バネ12を例えば公共交通機関の車内の所定部位に固定すると、車両が走行するときの揺れと引張バネ12の弾力によって、ガイド部材6が大きく上下動し、その内部で底部5から浮上している状態の清涼飲料用缶3も上下動して乗客の人目を引き、乗客が宣伝文9を読んだり、清涼飲料用缶3の宣伝用デザイン10を記憶することにより、清涼飲料の販売促進に貢献するのである。
【0014】
なお、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、例えば、展示物は清涼飲料用缶3ではなく、酒類の缶やボトルあるいはタバコなど他の商品などの商品見本であってもよいほか、商品見本でなくてもよい。また、設置場所も公共交通機関の車内に限らないとともに、引張弾性体は、引張バネ12に代えてゴム紐などを用いてもよいほか、あえて設けなくてもよい。この設けない場合は、ガイド部材6や広告板11を車内等の所定部位に直接取り付ける。さらに、ガイド部材6は断面ほぼ半円形ではなく、断面四角形、断面六角形、円形等であってもよいほか、広告板11はあえて設けなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】展示具の斜視図。
【図2】同じく縦断面図
【符号の説明】
【0016】
1 展示具
2 永久磁石
3 清涼飲料用缶
4 側部
5 底部
6 ガイド部材
7 筒状内部空間
8 永久磁石
9 宣伝文句
10 宣伝用デザイン
11 広告板
12 引張バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁極方向が上下になるように永久磁石をその下面に設けた展示物と前記展示物が上下方向に往復移動可能な内部空間を有するガイド部材とを備え、前記展示物を前記ガイド部材の内部空間内に入れた状態において前記展示物の永久磁石に対向するよう、前記ガイド部材の前記内部空間底部に永久磁石を設け、この内部空間底部の永久磁石と前記展示物の永久磁石とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置し、両永久磁石の反発力によって前記展示物が浮上するように構成した販売促進用展示具。
【請求項2】
磁極方向が上下になるように永久磁石をその下面に設けた展示物と前記展示物が上下方向に往復移動可能な内部空間を有するガイド部材とを備え、前記展示物を前記ガイド部材の内部空間内に入れた状態において前記展示物の永久磁石に対向するよう、前記ガイド部材の前記内部空間底部に永久磁石を設け、この内部空間底部の永久磁石と前記展示物の永久磁石とはそれぞれの同一磁極が互いに向き合うように配置し、両永久磁石の反発力によって前記展示物が浮上するように構成した販売促進用展示具であって、前記ガイド部材を引張弾性体で吊るすように構成したことを特徴とする販売促進用展示具。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−46285(P2008−46285A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−220858(P2006−220858)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(390004949)株式会社協同制作 (18)
【Fターム(参考)】