説明

販売支援装置および販売支援システム

【課題】効率的な商品販売が可能となる販売支援装置を提供する。
【解決手段】販売支援装置である携帯端末装置は、商品販売の担当者が半導体発光光源を備える照明装置または照明システムについて顧客と商談する際に使用するものである。この携帯端末装置は、表示手段であるタッチパネル5と、このタッチパネル5を制御する制御手段とを備える。制御手段は、全光束、色温度および演色評価数の少なくともいずれか1つに関する顧客要望仕様を入力可能とし、この入力された顧客要望仕様を満たす商品の商品リストをタッチパネル5に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体発光光源を備える照明装置または照明システムについて顧客と商談する際に使用される販売支援装置および販売支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、例えば顧客との商談の場において、商品販売の担当者が、いわゆる電子カタログを用いる場合がある。そしてこの場合、顧客の要望をその場で聞きながらその要望に近い商品を直に決定することができるため、スムーズな商取引を実現するためには有益であるともいえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−277423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いわゆる電子カタログを用いる場合には、商品の選択範囲が電子カタログ記載の既存の商品に限られるため、顧客の要望を満足するためには不十分となる場合があった。
【0005】
特に、半導体発光光源を備える照明装置または照明システムにおいては、従来の既存光源とは異なり、半導体発光光源の全光束、色温度および演色評価数等を、使用する半導体発光光源、素子の種類、波長変換部材の種類、組成等の調整や組合せによって調整し易いにもかかわらず、既に商品化されている商品形態のみから選択しなければならず、このため、従来の照明装置との違いを顧客に対して訴求し難く、省電力に優れていても半導体発光光源を備える照明装置または照明システムの普及促進が図られないおそれがあった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、顧客の要望に速やかに対応することが可能となり、また、省電力に優れた半導体発光光源を備える照明装置または照明システムの普及促進を図ることが可能となる販売支援装置および販売支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の販売支援装置は、半導体発光光源を備える照明装置または照明システムについて顧客と商談する際に使用されるものである。この販売支援装置は、表示手段と、全光束、色温度および演色評価数の少なくともいずれか1つに関する顧客要望仕様を入力可能とし、この入力された顧客要望仕様を満たす商品の商品リストを表示手段に表示させる制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、制御手段は、全光束、色温度および演色評価数の少なくともいずれか1つに関する顧客要望仕様を入力可能とし、この入力された顧客要望仕様を満たす商品の商品リストを表示手段に表示させるため、顧客の要望に速やかに対応することが可能となり、また、省電力に優れた半導体発光光源を備える照明装置または照明システムの普及促進を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態の販売支援装置、サーバ装置およびプリンタ装置を示す図である。
【図2】同上販売支援装置のブロック図である。
【図3】同上販売支援装置に表示された画面の例を示す図である。
【図4】同上販売支援装置に表示された画面の例を示す図である。
【図5】同上販売支援装置に表示された画面の例を示す図である。
【図6】同上販売支援装置に表示された画面の例を示す図である。
【図7】同上販売支援装置に表示された画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1および図2において、1は携帯可能な販売支援装置である携帯端末装置である。そして、携帯端末装置1は、LED素子や有機EL素子等の半導体発光素子を有する半導体発光光源を備える照明装置または照明システムである商品(照明商品)について顧客と商談する際に使用されるものである。つまり、携帯端末装置1は、例えば施主等の顧客との商談の場において、商品販売の担当者(営業者)によって使用されるものである。
【0012】
なお、ここでいう商品(照明装置または照明システム)は、例えば照明装置または照明システムを構成する複数の構成部材の少なくとも一部を部品の状態で在庫しておき顧客の注文に応じて生産する受注生産方式の商品である。
【0013】
携帯端末装置1は、図1に示されるように、工場や本社等に設置された情報配信装置であるサーバ装置2に、インターネット等の通信ネットワーク(通信手段)を介して接続可能となっている。そして、携帯端末装置1とサーバ装置2とが通信ネットワークを介して互いに接続された状態時に、携帯端末装置1とサーバ装置2との間で情報の送受信が行われる。なお、携帯端末装置1とサーバ装置2との非接続状態時(オフライン時)においても、携帯端末装置1を使用することは可能である。また、携帯端末装置1は、プリンタ装置3に対して情報を送信可能となっている。
【0014】
そして、携帯端末装置1は、略矩形板状の装置本体4を備えている。装置本体4の表面側には、指先やタッチペン等によってタッチ操作される操作手段(入力手段)を兼ねた表示手段であるタッチパネル5が装置本体4の表面側の略全体にわたって設けられている。また、装置本体4には、電源オンオフ用ボタン等の操作ボタン6が設けられている。
【0015】
また、携帯端末装置1は、図2に示されるように、タッチパネル5等を制御する制御手段7を備えている。制御手段7には、タッチパネル5、操作ボタン6、記憶手段8および電源手段9等が電気的に接続されている。
【0016】
記憶手段8には、商品に関する商品情報や顧客に関する顧客情報等の各種情報が記憶されている。なお、制御手段7は、随時更新される新商品に対応できるように、サーバ装置2から最新情報を適時取得して記憶手段8に記憶させる。また、携帯端末装置1とサーバ装置2とにて、販売支援システム10が構成されている。
【0017】
次に、商品販売の担当者が携帯端末装置1を使用して顧客と照明商品の商談をする場合について図面を参照して説明する。
【0018】
図3は、携帯端末装置1のタッチパネル5に表示された機種選択画面の例を示す図である。
【0019】
図3の機種選択画面は、照明装置または照明システムである商品の機種(例えば「システム天井用LED器具照明」、「ライトエンジン用ダウンライト」および「長管LEDCOBベース」)を表示する複数の機種表示部11を有している。
【0020】
各機種表示部11は、顧客が希望する機種を選択してその機種に係る詳細な設定を新規に開始するための開始用ボタン12と、過去に登録された既存情報の閲覧および編集をするための閲覧編集用ボタン13とを有している。
【0021】
そして、例えば商品販売の担当者によって「システム天井用LED器具照明」の機種表示部11の開始用ボタン12がタッチ操作された場合には、図4に示すように、「システム天井用LED器具照明」の商品について、顧客が要望する全光束、色温度および演色評価数等に関する仕様である顧客要望仕様を入力するためのカスタマイズ画面(顧客要望仕様入力画面)がタッチパネル5に表示される。
【0022】
図4のカスタマイズ画面は、入力された顧客要望仕様を表示する複数、例えば15の要望仕様表示部16と、この各要望仕様表示部16に対応して設けられた表示用ボタンであるプルダウンメニュー表示用ボタン17とを有している。
【0023】
プルダウンメニュー表示用ボタン17が商品販売の担当者によってタッチ操作されると、予め登録された仕様のプルダウンメニューがタッチパネル5に表示される。そして、表示されたプルダウンメニューの中から一の項目がタッチ操作されて選択されることにより、顧客要望仕様が入力される。つまり、タッチパネル5のタッチ操作のみによって、予め登録された複数の仕様の中から顧客要望仕様を選択して入力することが可能となっている。
【0024】
この図4のカスタマイズ画面において入力可能な顧客要望仕様は、例えば、器具本体の構成部材に関係する「タイプ」、「灯数」、「サイズ」、「Tバー」、「反射板」、「空調リターン」および「遮光部材」に関するもの、並びに、半導体発光光源であるCOBモジュールに関係する「効率タイプ(チップ数)」、「サイズ」、「色温度」、「Ra」、「枚数」、「ユニット」、「制御ユニット」および「電源ユニット」に関するものである。
【0025】
ここで、「効率タイプ(チップ数)」に関する仕様は、商品の半導体発光光源の全光束に関する仕様、すなわち発光効率(単位消費電力当たりの全光束)に関する仕様であり、例えば予め登録された「高効率タイプ」および「低効率タイプ」の中から任意に選択により入力可能となっている。ここでいうチップ数は、モジュール基板上の各発光グループ中のLED素子の数である。なお、全光束に関する仕様として、例えば発光効率の数値や範囲等を任意に直接入力したり、全光束(器具光束)の数値や範囲等を任意に直接入力したりするようにしてもよい。
【0026】
「色温度」に関する仕様は、商品の半導体発光光源の色温度に関する仕様であり、例えば予め登録された「2700K」、「3000K」、「3500K」、「4000K」、「4500K」、「5000K」、「5500K」、「6000K」、「6500K」、「6700K」および「7000K」の中から任意に選択により入力可能となっている。なお、色温度に関する仕様として、例えば色温度の数値や範囲等を任意に直接入力するようにしてもよい。
【0027】
「Ra」に関する仕様は、商品の半導体発光光源の演色評価数(演色性)である平均演色評価数に関する仕様であり、例えば予め登録された「70」、「75」、「80」、「85」、「90」、「95」および「100」の中から任意に選択により入力可能となっている。なお、演色評価数に関する仕様として、例えば平均演色評価数(Ra)の数値や範囲等を任意に直接入力するようにしてもよい。なお、このような各種の効率、色温度、Raを実現するためには、LED素子の種類(青色発光素子、紫外発光素子、RGB発光素子等)、封止部材の種類(各種蛍光材料を用いた波長変換部材等)およびLED素子の実装形態(並列接続、直列接続の設定や各接続の組み合わせ等)等を適宜組み合わせることで実現できるようになっているものである。
【0028】
「Tバー」に関する仕様は、顧客側の設置環境条件によって定まる部材である照明支持部材(照明装置支持部材または照明システム支持部材)に関する仕様、すなわち例えば顧客が商品である照明装置または照明システムを設置しようとする部屋の天井構造物から垂下する支持ボルトにて支持されている天井支持バーの形状に関する仕様であり、例えば予め登録された「フラットTバー用」および「溝付Tバー用」の中から任意に選択により入力可能となっている。なお、顧客側の照明支持部材に関する仕様として、例えば天井支持バーの形状を表現する文字等を任意に直接入力するようにしてもよい。
【0029】
なお、器具本体の構成部材に関係する顧客要望仕様を入力するためのプルダウンメニュー表示用ボタン17およびこのボタン17の操作により表示されるプルダウンメニューの項目にて、部材選択操作部が構成されている。また、COBモジュールに関係する顧客要望仕様を入力するためのプルダウンメニュー表示用ボタン17およびこのボタン17の操作により表示されるプルダウンメニューの項目にて、光源設定操作部が構成されている。
【0030】
また、図4のカスタマイズ画面は、入力された顧客要望価格帯を表示する要望価格帯表示部18と、この要望価格帯表示部18に対応して設けられた表示用ボタンであるプルダウンメニュー表示用ボタン19とを有している。
【0031】
プルダウンメニュー表示用ボタン19が商品販売の担当者によってタッチ操作されると、予め登録された価格帯のプルダウンメニューがタッチパネル5に表示される。そして、表示されたプルダウンメニューの中から一の項目がタッチ操作されて選択されることにより、顧客要望価格帯が入力される。つまり、タッチパネル5のタッチ操作のみによって、予め登録された複数の価格帯の中から顧客要望価格帯を選択して入力することが可能となっている。例えば、顧客要望価格帯として、「○○○○円〜○○○○円」等の商品価格帯が入力される。
【0032】
また、図4のカスタマイズ画面は、予め登録された仕様の一覧をタッチパネル5に表示させるための複数の表示用ボタンである「候補一覧」ボタン20を有している。
【0033】
例えば「Tバー」に関する「候補一覧」ボタン20がタッチ操作されると、予め登録された天井支持バーの仕様の一覧がその天井支持バーの形状を示す図面および寸法等とともにタッチパネル5に表示される。このため、顧客は、表示された図面および寸法等を見て、商品を設置しようとする部屋の天井構造物の天井支持バーの形状を確認することが可能である。
【0034】
また、図4のカスタマイズ画面は、タッチ操作により入力された顧客要望仕様および顧客要望価格帯を満たす商品の商品リストを表示する商品リスト表示部21を有している。
【0035】
例えば顧客要望仕様および顧客要望価格帯が入力される前の状態では、予め登録された実現可能な全商品の商品リストが表示される。なお、この実現可能な全商品の商品リストには、過去に既に商品化された商品と、未だ商品化されていない商品とが含まれている。
【0036】
そして、顧客が要望する顧客要望仕様、例えば全光束に関する「効率タイプ(チップ数)」の顧客要望仕様が「高効率タイプ」であると入力されると、商品の絞り込みが実行され、「高効率タイプ」の商品のみを示す商品リストが商品リスト表示部21に表示される。
【0037】
続いて、「サイズ」、「色温度」および「Ra」等の顧客要望仕様が入力されると、それぞれの各顧客要望仕様が入力される度に商品の絞り込みが実行され、その結果、商品リスト表示部21に表示される商品リスト中の商品数が顧客要望仕様の入力ごとに減少する。なお、商品価格から商品を絞り込む場合には、顧客要望価格帯を入力する。
【0038】
このように、携帯端末装置1の制御手段7は、タッチパネル5において顧客要望仕様および顧客要望価格帯を入力可能とし、そのタッチパネル5の操作によって顧客要望仕様および顧客要望価格帯が入力された場合に、この入力された顧客要望仕様および顧客要望価格帯に基づいて、その顧客要望仕様および顧客要望価格帯を満たす実現可能な商品の商品リスト(検索結果表示欄)をタッチパネル5に表示させる。
【0039】
なお、予め登録された実現可能な全商品中に、入力設定された顧客要望条件、つまり顧客要望仕様および顧客要望価格帯を満たす商品が存在しない場合には、例えば「該当商品なし」という表示がタッチパネル5に表示される。なお、顧客要望仕様および顧客要望価格帯を満たす商品が存在品の場合であっても、その顧客要望仕様および顧客要望価格帯に対して最も近い商品の商品リストを所定数表示することもできる。この場合、顧客要望仕様および顧客要望価格帯のうち、いずれの事項を優先するかを設定できるようにしておけば、より実現性の高く、かつ、顧客要望を満たす商品が一括で表示されるため、商談を進める上で非常に有効となる。また、顧客要望条件を満たす商品数が所定数、例えば6つ以上である場合には、ページ変更用ボタン22を利用すればよい。
【0040】
さらに、商品リスト表示部21は、商品リストの商品の商品内容を確認するための確認用ボタンである「プレビュー」ボタン23と、顧客購入希望リストであるマイリストに商品を登録するための登録用ボタンである「リストへ追加」ボタン24とを有している。「プレビュー」ボタン23および「リストへ追加」ボタン24は、商品リストの各商品ごとに設けられている。
【0041】
つまり、図4に示されるように、商品リスト表示部21に表示される商品リストは、例えば、商品の形名である仮形名と、入力された複数の顧客要望仕様のうち器具本体に関係する顧客要望仕様と、対応する商品の商品内容(例えば少なくとも商品画像を含む)を確認するための「プレビュー」ボタン23と、対応する商品をマイリストに登録するための「リストへ追加」ボタン24とを含んでいる。なお、商品リストは、入力された複数の顧客要望仕様の一部ではなく、全部を表示するものであってもよい。
【0042】
そして、例えば商品販売の担当者によって「プレビュー」ボタン23がタッチ操作された場合には、図5に示すように、商品リストの商品の中から選択された一の選択商品の内容を表示する仕様詳細画面(ポップアップ画面)がカスタマイズ画面上に開いて表示される。
【0043】
図5の仕様詳細画面は、商品リストの商品の中から選択された選択商品の画像を表示する画像表示部31と、その選択商品の各仕様(入力された全顧客要望仕様)を表示する仕様表示部32と、その選択商品の消費電力を表示する消費電力表示部33と、その選択商品の価格(商品1個の基準価格)を表示する価格表示部34とを有している。
【0044】
このように、携帯端末装置1の制御手段7は、顧客要望条件を満たす商品リストの商品の中から一の商品が選択された場合に、この選択された一の選択商品の画像を顧客要望仕様、消費電力および価格とともにタッチパネル5に表示させる。なお、画像表示部31で表示される選択商品の画像は、例えばコンピュータグラフィックス(CG)や写真等である。
【0045】
また、図5の仕様詳細画面は、画面閉じ用ボタン36を有している。この画面閉じ用ボタン36がタッチ操作されると、仕様詳細画面が閉じてカスタマイズ画面に戻る。
【0046】
さらに、カスタマイズ画面は、図4に示されるように、顧客が購入を希望する商品の購入希望商品リストであるマイリストをタッチパネル5に表示させるための表示用ボタンである「マイリストを見る」ボタン40を有している。
【0047】
そして、例えば商品販売の担当者によって「マイリストを見る」ボタン40がタッチ操作された場合には、図6に示すように、マイリストを表示するマイリスト画面がタッチパネル5に表示される。
【0048】
図6のマイリスト画面は、商品リストの商品の中から選択された選択商品である購入希望商品の仮形名(仮型式)を表示するマイリスト表示部41を有している。また、このマイリスト表示部41は、マイリストの商品内容を確認するための確認用ボタンである「詳細表示」ボタン42と、マイリストから商品を削除するための削除用ボタンである「解除」ボタン43とを有している。なお、「詳細表示」ボタン42および「解除」ボタン43は、マイリストの各商品ごとに設けられている。
【0049】
そして、例えば商品販売の担当者によって「詳細表示」ボタン42がタッチ操作された場合には、マイリストの購入希望商品の中から選択された一の選択商品の内容を表示する仕様詳細画面がマイリスト画面上に開いて表示される。
【0050】
この図6の仕様詳細画面は、図5に示すものと同様、画像表示部31、仕様表示部32、消費電力表示部33および価格表示部34を有している。また、この図6の仕様詳細画面は、選択商品である購入希望商品の色温度の印象を確認するための確認用ボタンである「色温度の印象を見る」ボタン45を有している。「色温度の印象を見る」ボタン45は、画像表示部31の下方位置に、比較的大きく表示されている。
【0051】
そして、「色温度の印象を見る」ボタン45がタッチ操作されると、図7に示されるように、購入希望商品の色温度確認用のシミュレーション画像を表示する色温度画面(ポップアップ画面)がマイリスト画面上に開いて表示される。
【0052】
図7の色温度画面は、マイリストの商品の中から選択された購入希望商品の色温度確認用のシミュレーション画像を表示する画像表示部46を有している。なお、マイリストの購入希望商品は、もともと図4の商品リストの商品の中から選択された選択商品である。
【0053】
また、画像表示部46で表示される色温度確認用のシミュレーション画像は、例えば標準的な設置例での色温度イメージを示すもので、所定数(例えば5つ)の選択商品の画像およびこれら選択商品が設置された部屋の画像を含んでいる。なお、このシミュレーション画像は、例えばコンピュータグラフィックス(CG)や写真等である。
【0054】
さらに、図7の色温度画面は、画面閉じ用ボタン47を有している。この画面閉じ用ボタン47がタッチ操作されると、色温度画面が閉じてマイリスト画面に戻る。
【0055】
また、マイリスト画面は、図6に示されるように、「再カスタマイズ」ボタン51、「リスト保存」ボタン52および「リスト出力」ボタン53を有している。
【0056】
そして、「再カスタマイズ」ボタン51がタッチ操作された場合には、マイリスト画面が閉じてカスタマイズ画面に戻り、顧客要望仕様を再度入力することが可能となる。なお、図3の機種選択画面まで戻り、ライトエンジン用ダウンライトの商品や長管LEDCOBベースの商品に変更することも可能である。
【0057】
「リスト保存」ボタン52がタッチ操作された場合には、別名で新規保存か上書き保存かの選択後、マイリストが登録されて保存される。「リスト出力」ボタン53がタッチ操作された場合には、例えばマイリストがプリンタ装置3から出力される。
【0058】
また、マイリスト画面は、図6に示されるように、例えば「納期金額表示」ボタン54および「見積書表示」ボタン55を有している。
【0059】
そして、表示用ボタンである「納期金額表示」ボタン54がタッチ操作された場合には、制御手段7がサーバ装置2との間での情報の送受信に基づいてマイリストの購入希望商品の納期情報および金額情報(見積額情報)の両方を取得し、この取得した納期情報および金額情報をタッチパネル5に表示させる。
【0060】
このため、商品販売の担当者は、商談の場で即座に購入希望商品の納期および金額(見積額)を顧客に知らせることが可能である。なお、遠隔部に配置されたサーバ装置2は、携帯端末装置1からの送信情報に基づいて購入希望商品の各部材における注文状況、製造状況および在庫状況等を検索することにより、納期情報および金額情報を算出し、この算出結果を携帯端末装置1へ送信する。
【0061】
また、表示用ボタンである「見積書表示」ボタン55がタッチ操作された場合には、制御手段7は、サーバ装置2からの納期情報および金額情報等に基づいて、マイリストの購入希望商品の見積書を作成してタッチパネル5に表示させる。このため、商品販売の担当者は、商談の場で即座に納期および金額等を示す見積書を顧客に提示することが可能である。また、印刷ボタン(図示せず)のタッチ操作により、その見積書をプリンタ装置3から出力することも可能である。
【0062】
なお、携帯端末装置1の制御手段7は、カタログ閲覧要求に応じて、標準品が記載された電子カタログをタッチパネル5に表示させるため、商品販売の担当者は電子カタログを利用することも可能である。この際に、例えば制御手段7がサーバ装置2との間での情報の送受信に基づいて電子カタログの購入希望商品の在庫情報を取得し、この取得した在庫情報をタッチパネル5に表示させるようにしてもよい。
【0063】
また、例えばマイリストに保存された商品情報または図6の形態で表示された商品情報等に基づき、携帯端末装置1からサーバ装置2やパソコン装置(PC)等にその商品情報が送信され、実際の照明装置の効率(全光束)、色温度およびRaを実現することができるようにしてもよい。このことによって、図7のシミュレーション画像を見るよりも、より実使用状態に近い状態で再現できるため、商談においてスムーズな商品選択を促進することができる。なお、この場合における実際の照明装置とは、デモンストレーション用に疑似体験空間(例えばショールーム等)に設置されているものであり、サーバ装置2やパソコン装置(PC)等或いは携帯端末装置1との通信によって、マイリストの購入希望商品の効率(全光束)、色温度およびRaまたはこれらのいずれかを適宜再現できるように構成されているものである。
【0064】
そして、このような携帯端末装置1によれば、制御手段7は、タッチパネル5の画面上で顧客要望仕様および顧客要望価格帯を入力可能とし、半導体発光光源の全光束、色温度、演色評価数および顧客側の照明支持部材等に関して入力された顧客要望仕様および顧客要望価格帯に基づいて、その顧客要望仕様および顧客要望価格帯を満たす実現可能な商品の商品リストをタッチパネル5に表示させるため、顧客の要望に速やかに対応することが可能となり、また、長寿命および省電力に優れた半導体発光光源を備える照明装置または照明システムの普及促進を図ることが可能となる。
【0065】
また、制御手段7は、商品リストの商品の中から選択された選択商品の画像を顧客要望仕様、消費電力および価格とともにタッチパネル5に表示させるため、選択商品の画像、仕様、消費電力および価格を容易に確認でき、顧客の要望により一層速やかに対応することが可能となる。
【0066】
さらに、制御手段7は、商品リストの商品の中から選択された選択商品の色温度確認用のシミュレーション画像をタッチパネル5に表示させるため、実使用時のイメージがし易く、顧客の要望との整合性を顧客とともに図ることができ、よって、顧客の要望に適切かつ速やかに対応することが可能となる。
【0067】
また、色温度確認用のシミュレーション画像は、選択商品の画像および選択商品が設置された部屋の画像を含むため、実使用時のイメージをより一層容易に確認できる。
【0068】
さらに、制御手段7は、サーバ装置2との間での情報の送受信に基づいて、商品リストの商品の中から選択された選択商品の納期情報および金額情報の少なくともいずれか一方、すなわち例えば両方を取得可能であるため、商品販売の担当者は、商談の場で購入希望商品の納期および金額を顧客に知らせることができ、顧客の要望により一層速やかに対応することが可能となる。
【0069】
また、顧客要望仕様を満たす商品の商品リストは、仮形名と、入力された顧客要望仕様と、「プレビュー」ボタン23と、「リストへ追加」ボタン24とを含むため、顧客が購入を希望する商品の画像等を容易に確認できるとともに、その商品をマイリストに容易に登録できる。
【0070】
なお、販売支援装置は、入力表示部であるタッチパネル4を備える情報端末機器である携帯端末装置1には限定されず、例えばモニタ、キーボード、マウスおよびパソコン本体を備えるパソコン装置等でもよい。
【0071】
また、携帯端末装置1は、例えば脱着可能なSDカード等の記憶媒体を備え、この記憶媒体を用いてマイリストの購入希望商品の情報をサーバ装置2に入力するようにしてもよい。
【0072】
さらに、顧客要望仕様は、例えば全光束、色温度および演色評価数の少なくともいずれか1つに関するもののみでもよいが、少なくとも全光束、色温度および演色評価数の3つに関するものであることが好ましい。すなわち例えば、少なくとも全光束に関する仕様、色温度に関する仕様および演色評価数に関する仕様が入力された場合に、これら3つの顧客要望仕様のすべてを満たす商品の商品リストが表示される構成が好ましい。
【0073】
また、顧客要望仕様は、全光束、色温度および演色評価数に関するものに加え、少なくとも顧客側の設置環境条件によって定まる部材に関するものを含むようにしてもよい。
【0074】
さらに、制御手段7は、選択商品の画像を顧客要望仕様、消費電力および価格とともに表示させるものには限定されず、例えば選択商品の消費電力および価格の少なくともいずれか一方を表示しないようにしてもよい。
【0075】
また、例えば図5の仕様詳細画面が「色温度の印象を見る」ボタン45を有し、この「色温度の印象を見る」ボタン45のタッチ操作により選択商品の色温度を確認できる構成等でもよい。
【0076】
さらに、例えば図5や図6の仕様詳細画面が、選択商品の色温度確認用のシミュレーション画像を表示する画像表示部46を有するようにしてもよい。
【0077】
また、例えば図4のカスタマイズ画面が仕様入力完了ボタンを有し、この仕様入力完了ボタンがタッチされた場合に顧客要望仕様を満たす商品の商品リストが表示される構成等でもよい。
【0078】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1 販売支援装置である携帯端末装置
2 サーバ装置
5 表示手段であるタッチパネル
7 制御手段
10 販売支援システム
23 確認用ボタンである「プレビュー」ボタン
24 登録用ボタンである「リストへ追加」ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光光源を備える照明装置または照明システムについて顧客と商談する際に使用される販売支援装置であって、
表示手段と;
全光束、色温度および演色評価数の少なくともいずれか1つに関する顧客要望仕様を入力可能とし、この入力された顧客要望仕様を満たす商品の商品リストを表示手段に表示させる制御手段と;
を備えることを特徴とする販売支援装置。
【請求項2】
制御手段は、商品リストの商品の中から選択された選択商品の画像を顧客要望仕様とともに表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の販売支援装置。
【請求項3】
制御手段は、選択商品の画像とともにその選択商品の消費電力および価格の少なくともいずれか一方を表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項2記載の販売支援装置。
【請求項4】
制御手段は、商品リストの商品の中から選択された選択商品の色温度確認用のシミュレーション画像を表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の販売支援装置。
【請求項5】
選択商品の色温度確認用のシミュレーション画像は、選択商品の画像および選択商品が設置された部屋の画像を含む
ことを特徴とする請求項4記載の販売支援装置。
【請求項6】
制御手段は、サーバ装置との間での情報の送受信に基づいて、商品リストの商品の中から選択された選択商品の納期情報および金額情報の少なくともいずれか一方を取得可能である
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の販売支援装置。
【請求項7】
顧客要望仕様は、全光束、色温度および演色評価数に関するものに加え、少なくとも顧客側の設置環境条件によって定まる部材に関するものを含む
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の販売支援装置。
【請求項8】
商品リストは、形名と、顧客要望仕様と、商品内容を確認するための確認用ボタンと、顧客購入希望リストに商品を登録するための登録用ボタンとを含む
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載の販売支援装置。
【請求項9】
請求項1記載の販売支援装置と;
この販売支援装置と接続可能なサーバ装置と;
を備えた販売支援システムであって、
販売支援装置の制御手段は、サーバ装置との間での情報の送受信に基づいて、商品リストの商品の中から選択された選択商品の納期情報および金額情報の少なくともいずれか一方を取得可能である
ことを特徴とする販売支援システム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図1】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−92943(P2013−92943A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235342(P2011−235342)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)