説明

貯槽用足場部材

【課題】 貯槽の側板壁面に直接取付ける受け部材、つまりブラケットを固着して使用する安全性を向上し、新たな法規制にも適応した貯槽用足場部材を提供するものである。
【解決手段】 側板3の壁面に直接固着して取り付けるブラケット構造の足場5であって、該足場5の足場板8の両側面のブラケット6上に取付受具11、11を固定し、この側板方向の取付受具11に側板壁面方向の隙間を覆う構造の傾斜幅木12Aを取付け、反対側の取付受具11に貯槽中心方向の隙間を遮蔽する構造の垂直幅木12Bを取付けた貯槽用足場部材とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は貯槽の新規建設、補修工事などに使用する安全性を向上したブラケット構造の貯槽用足場部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
貯槽の新規建設、補修などの工事を施工する際に、側板の近傍に仮設の作業足場を設置している。この仮設の作業足場は、一般にはパイプ材や板材などを用いて組立てる枠組足場が使用されているが、貯槽の内部や外部の一部には側板の壁面に直接取り付ける受け部材、つまりブラケットを用いた作業用足場を仮設し使用している。
【0003】
図9は、円筒直立の貯槽1の側板3の壁面に直接取付けるブラケット構造の足場5の事例である。
原油その他の揮発性・可燃性液体を貯蔵する大型の貯槽1は、円形平板の底板2と、円筒体形状の側板3と、屋根4とから形成されている。
この貯槽1を建設、補修などの工事を施工する場合に、側板3の内壁面側にブラケット構造の足場5を直接取付けている。
6は棚受け状のブラケット、7はブラケット6を側板3に取付けるために側板3へ溶着して固定する取付部材である。側板3に沿って水平方向に隔離して固定したブラケット6、6・・・の上部に、足場板8を載置して固定している。9はブラケット6の上端部に垂直に立設する手摺支柱で、10は支柱9、9の上端近傍に掛け渡す水平の手摺本体である。
【0004】
貯槽1の側板3の壁面に直接取付ける従来のブラケット構造の足場5は、図10及び図11に示すように、足場5上の足場板8の両側面は開放されているため、側板3との間に隙間A、手摺本体10の下部に隙間Bを生じている。
【0005】
殊に上記隙間Aは、貯槽側板の内壁面が曲面になっているため、ブラケット6、6間の側板3と足場板8との間は水平面が円弧と弦で形成される形状に中央が広くなっている。
【0006】
上記足場板8の両側面の隙間A、Bから物体を落下させたり、作業員が足を踏み外したりする恐れがあった。
【0007】
作業者が踏み板の両側面から足を踏み外すことがなく装着を簡単に行うことができるようにした特開2004−176310号「建築足場用幅木」の発明は、所定間隔をおいて配置された支柱間に長尺の幅木を係合したものである。
【0008】
また、従来の特開2007−247261号「足場板用幅木の取付装置」の発明は、枠組足場の足場板の桁側端部に沿った断面略L字状の幅木を、取付金具を用いて建枠の縦材に取り付けるものである。
【0009】
さらに、従来の特開2008−169557号「足場用幅木」の発明は、複数の支柱間に設けた足場板の側縁に簡単にかつ強力に取り付けるようにした墜落防止と物品の落下防止のための足場用幅木である。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−176310号公報
【特許文献2】特開2007−247261号公報
【特許文献3】特開2008−169557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図9乃至図11に示すように、 円筒直立の側板3の内部の壁面にネコピースと称されている取付部材7を溶接で固着し、この取付部材7にブラケット6を上方から引っ掛けて固定している。このブラケット6は、側面水平の水平ロッド6aと側面垂直の垂直ロッド6bと側面傾斜した傾斜ロッド6cとで側面略三角形状に形成されている。このブラケット6を水平方向に沿って複数隔離して側板3に取付け、各隣接するブラケット6、6の水平ロッド6a、6aの上に掛け渡して足場板8を設置する。
このように、側板3に直接取付ける従来のブラケット構造の足場5は、貯槽側板の内壁面が曲面になっているため、ブラケット6間の足場板8の両側面において、側板3方向の隙間Aは水平面が円弧と弦で形成される形状に中央が広くなり、さらに貯槽中心方向の手摺本体10下部の隙間Bは開放されている。
この足場板8の両側面の隙間A、Bから物体を落下させたり、作業員が足を踏み外したりする恐れがあった。そこで、足場板8の両側面に安全確保のための幅木を設ける必要があった。
【0012】
殊に、労働安全衛生規則が改正され(2009年6月1日施行)現場で使用する足場の構造に新たな規制が加わり、物体の落下防止措置としてブラケット構造の足場について、足場の両サイド(側板壁面側及びスタンション側)に幅木等が必要となった。
【0013】
従来の特開2004−176310号「建築足場用幅木」の発明は、足を踏み外しを防止し簡単に装着できる幅木であって、所定間隔をおいて配置された支柱間に幅木を係合する構造であるが、ブラケット構造の足場には取付けが困難であった。
【0014】
また、従来の特開2007−247261号「足場板用幅木の取付装置」の発明は、足場板の桁側端部に沿った断面略L字状の幅木を建枠の縦材に取付金具を介して取付けるものであるが、建枠のないブラケット構造の足場には縦材とロックピンと取付金具などの部材を取付けることができなかった。
【0015】
さらに、従来の特開2008−169557号「足場用幅木」は、部材が複雑で組枠支柱と足場板の側縁には取付けられるが、ブラケット構造の足場に取付けるには適していなかった。
【0016】
上記特許文献1乃至3のような枠組足場の幅木は、貯槽の側板の壁面に直接取付けるブラケット構造の足場には設置が困難で、さらに側板壁面との間に生じる水平面が円弧と弦で形成される形状の隙間を覆うこともできなかった。
【0017】
この発明の目的は、上述のような従来技術の足場が有する問題点に鑑みてなされたもので、貯槽の側板壁面に直接取付ける受け部材、つまりブラケットを固着して使用する安全性を向上し、新たな法規制にも適応した貯槽用足場部材を提供するものである。

【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1記載の貯槽用足場部材は、側板の壁面に直接固着して取り付けるブラケット構造の足場であって、該足場の足場板両側面のブラケット上に取付受具を固定し、この側板方向の取付受具に側板壁面方向の隙間を覆う構造の傾斜幅木を取付け、反対側の取付受具に貯槽中心方向の隙間を遮蔽する構造の垂直幅木を取付けたものである。
【0019】
請求項2記載の貯槽用足場部材は、上記取付受具を、並立するパイプ受部材と、このパイプ受部材を連結する連結部材と、この連結部材を上記ブラケットの水平ロッドに固定する固定部材とで形成し、上記足場板両側の幅木の端部突起を上記取付受具のパイプ受部材に差し込んで固定するように形成したものである。
【0020】
請求項3記載の貯槽用足場部材は、上記傾斜幅木を複数の帯板を円管部材に取付け、該円管部材を棒状ロッドに挿通して形成したものである。
【0021】
請求項4記載の貯槽用足場部材は、上記垂直幅木を複数の帯板で形成し、該帯板の端縁接続部近傍を伸縮連結構造に形成したものである。

【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の貯槽用足場部材は、側板の壁面に直接固着して取り付けるブラケット構造の足場であって、該足場の足場板両側面のブラケット上に取付受具を固着し、この側板方向の取付受具に側板壁面方向の隙間を覆う構造の傾斜幅木を取付け、反対側の取付受具に貯槽中心方向の隙間を遮蔽する構造の垂直幅木を取付けたので、上記両側の隙間から物体の落下の心配がなく作業員の足の踏み外しの恐れもなくなるため、安全で能率良く足場上での作業をすることができる。
【0023】
請求項2記載の貯槽用足場部材は、上記取付受具を、並立するパイプ受部材と、このパイプ受部材を連結する連結部材と、この連結部材を上記ブラケットの水平ロッドに固定する固定部材とで形成し、上記足場板両側の幅木の端部突起を上記取付受具のパイプ受部材に差し込んで固定するように形成したので、簡単な取付受具の構成部材により着脱自在で作業性良く設置し、足場部材の機能性、安全性を向上することができる。
【0024】
請求項3記載の貯槽用足場部材は、上記傾斜幅木を複数の帯板を円管部材に取付け、該円管部材を棒状ロッドに挿通して形成したので、着脱の取扱いが繁雑となることがなく、側板と足場間の距離が一定でない円弧状の間隔を適正に覆って作業の安全性を向上することができる。
【0025】
請求項4記載の貯槽用足場部材は、上記垂直幅木を複数の帯板で形成し、該帯板の端縁接続部近傍を伸縮連結構造に形成したので、ブラケット間に寸法調整して簡単に設置することができる。

【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明に係る貯槽用足場部材を、ブラケット構造の足場に設置した状況を示す側面説明図である。
【図2】図1の一部を省略した斜視説明図である。
【図3】この発明に係る貯槽用足場部材のうち取付受具の構造状況を示す側面説明図(ア)、平面説明図(イ)である。
【図4】側板壁面方向の足場上に設ける傾斜幅木12Aを示す平面説明図である。
【図5】図4の傾斜幅木12Aを側板壁面方向に取付けた状況を示す平面説明図である。
【図6】図5の一部を示す斜視説明図である。
【図7】貯槽中心方向の足場上に設ける垂直幅木12Bを示す側面説明図である。
【図8】垂直幅木12Bの他の事例を示す斜視説明図である。
【図9】従来例のブラケット構造の足場を円筒直立の貯槽側板の内壁面に設けた状況を示す側面説明図である。
【図10】図9のブラケット構造の足場を拡大して示す側面説明図である。
【図11】図10の平面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この発明に係る貯槽用足場部材の実施形態を、図1乃至図8に基づいて説明する。
この実施形態例は、図9に例示した円筒直立の貯槽の側板壁面に直接設置するブラケット構造の足場5の改善事例を示すもので、図1乃至図6にわたって同一の用語には同一の符号を使用し、各符号の説明は一部省略している。
なお、図示事例では貯槽1の内側に設ける足場5について説明するが、貯槽1の外壁面に設けるブラケット構造の足場にも適用することができることは言うまでもない。この外壁面に設けるブラケット構造の足場の場合には、ブラケット固着部近傍に広い隙間を生じることとなるが同様に適用可能である。
【0028】
図1は、この発明に係る貯槽用足場部材をブラケット構造の足場5に固定した状況を示す側面説明図、図2はその一部を省略して示す斜視説明図である。
側板3の壁面に溶接によって直接固着したネコピースと称される取付部材7に、ブラケット6の先端を引っ掛けて固定する。このブラケット6は、側面水平の水平ロッド6aと側面垂直の垂直ロッド6bと側面傾斜した傾斜ロッド6cとで側面略三角形状に形成されている。このブラケット6を複数個水平方向に沿って隔離して側板3に固定し、隣接する水平ロッド6a、6aの上に足場板8を掛け渡して設置する。
この足場5の側板壁面方向には隙間Aが生じ、貯槽中心方向には隙間Bが生じている。
貯槽用足場部材は、足場板8の両側面のブラケット6上に、アダプターとなる取付受具11、11を設置し、この取付受具11、11の上部に、傾斜幅木12A、垂直幅木12Bをそれぞれ取付けて形成する。この傾斜幅木12Aによって隙間Aを塞ぎ、垂直幅木12Bによって隙間Bを遮るように形成する。
【0029】
このように、足場板8の両側面のブラケット6上に取付受具11、11を設置し、この取付受具11、11の上部に、傾斜幅木12A、垂直幅木12Bを取り付けることにより、上記隙間Aを塞ぎ、隙間Bを遮るため、部材が転がって落下することがなく、作業員が足を踏み外す恐れもなく、安全で作業性良く工事を行うことができる。
【0030】
図3は、図1及び図2に示すこの発明に係る貯槽用足場部材のうち取付受具11の状況を示す側面説明図(ア)平面説明図(イ)である。
傾斜幅木12A、垂直幅木12Bを取り付けるアダプターとなる取付受具11は、取付受具11単体当り2個の垂直なパイプ受部材11a,11bを並立させ、このパイプ受部材11a,11bを断面L字形状アングル材などの連結部材13で連結して形成する。この取付受具11を、ブラケット6の水平ロッド6aに、Uボルトとナットなどの固定部材14を用いて固定する。
【0031】
このように、パイプ受部材11a,11bを有する取付受具11をブラケット6の水平ロッド6aに固定部材14を用いて固定し、上記足場板8の両側に設ける各幅木12の下端部突起をパイプ受部材11a,11bの受口に差込み固定するように形成したので、着脱自在で作業性良く並列させて設置し、足場部材の機能性、安全性を向上することができる。
【0032】
図4〜図6は、側板壁面方向に設ける傾斜幅木12Aを示す説明図である。図4は傾斜幅木12Aを示す平面説明図、図5は傾斜幅木12Aを側板壁面方向に取付けた状況を示す平面説明図、図6は傾斜幅木12Aの設置状況を示す斜視説明図である。
15は棒状ロッドで、この棒状ロッド15の水平両端部は、例えばアダプターなどの接続部材を設け着脱自在で長さ調整可能な接続構造にして垂直下方に延出させる。16は円管部材で、この円管部材16に間隔Aの中央部最大幅より大きい寸法の矩形板状の覆板17を設け、この覆板17の先端近傍は紐材18などを用いて複数枚を連結するように形成する。矩形板状の覆板17は、図4に示すように幅と長さを一定とするか、或いは図示しないが間隔Aに対応して長さを複数種変えた覆板とし、薄いアルミニウム合金や鋼製などの合板で形成する。
傾斜幅木12Aは、上記覆板17を設けた円管部材16を棒状ロッド15に複数個挿通させて形成し、水平の棒状ロッド15から垂直下方に延出させた両端部を、前記図3の取付受具11のパイプ受部材11a,11bに差込んで取付ける。
この棒状ロッド15は、必要に応じて長さ調整できるように複数本連結するか、或いはパイプジョイント部材などを用いてスライド式の伸縮構造に形成してもよい。また、覆板17を設けた円管部材16も、棒状ロッド15の長さに対応して順次複数個挿通するように形成する。
このように、上記傾斜幅木12Aを構成する上記各部材は、着脱自在で長さ調整して作業性良く取付け取外しできる構造となる。
【0033】
図4に示す矩形板状の傾斜幅木12Aを側板壁面方向に取付けると、図5に示すように平面上方から見て間隔Aが埋まる。つまり、図6の斜視図に示すように側板3の壁面に、覆板17,17・・・が徐々に傾斜をなだらかにして段差状に立て掛けられ、水平面が円弧と弦で形成される形状の間隔Aの上部を覆う。この場合、傾斜幅木12Aは、側板壁面の曲率に応じて3枚以上の複数枚、枚数が多い場合は櫛状の覆板17,17・・・となる。この複数枚の覆板17,17・・・間の段差部、側板壁面との隙間から物体が落下することがないよう、30ミリメートル以上の間隔を生じないよう適正に設置する。
【0034】
このように、傾斜幅木12Aは複数枚に分割された覆板17,17・・・で形成し、側板壁面と足場板8の間隔Aの上部を適正に覆うことにより、物体の落下を防止し、作業者が足を踏み外すことがないため作業の安全性を向上することができる。
なお、上記図示説明した事例は貯槽1の内側に設けるブラケット構造の足場5であるが、貯槽の外壁面に設けるブラケット構造の足場の場合は、ブラケット固着部近傍に広い隙間を生じることとなるが、上記と同様に複数枚の覆板で形成した傾斜幅木で、側板壁面と足場板の間隔上部を適正に覆うことができる。
【0035】
図7は、貯槽中心方向の足場上に設ける垂直幅木12Bを示す側面説明図である。
垂直幅木12Bは、二枚の帯板20aと20bで形成し、長さ調整用の長穴21とボルト・ナット等の固定部材22によって伸縮連結構造に形成する。
【0036】
図8は、垂直幅木12Bの他の事例を示す。
垂直幅木12Bは、二枚の帯板20cと20d及び接続板23で形成し、この接続板23に長さ調整用の長穴21を設ける。この長穴21とボルト・ナット等の固定部材22によって二枚の帯板20cと20dを接続し、垂直幅木12Bを伸縮連結構造に形成する。
【0037】
上記垂直幅木12Bの帯板20(20a,20b,20c,20d)は、例えば長さ0.5〜1メートル程度、高さ10〜20センチメートル程度のアルミニウム合金や鋼製などの複数の帯板材で形成し、この帯板20(20a,20b,20c,20d)の端縁下部に垂直の差込みロッド19を設ける。この帯板20(20a,20b,20c,20d)の端縁下部の差込みロッド19を、取付受具11のパイプ受部材11a,11bに差込んで取付ける。
【0038】
このように垂直幅木12Bを複数の帯板20で伸縮連結構造に形成したので、間隔が一定でないブラケット6、6間であっても簡単に寸法調整して設置することができる。そして、足場板上のつま先板となるため作業者が足を踏み外すことなく、さらに物体が足場板上を転がって落下することもなくなる。
【0039】
上記のように、足場板8の両側面、つまり両サイドに幅木12、傾斜幅木12A、垂直幅木12Bを設置しているので、安全作業で効率良く工事施工することができ、物の落下や人の踏み外しがなく安全性が確保される。
この幅木12(12A,12B)は、使用場所の条件に応じて、足場板の片側側面又は両側側面に、適宜選択して設置するようにしてもよい。
この発明に係る仮設用の足場部材は、大掛かりな仮設の枠組足場が要らないため、工事用足場の使用を低減することができ、コスト低減、工期短縮を図ることが可能となる。

【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明に係る貯槽用足場部材は、直立円筒形貯槽、球形貯槽など、種々の貯槽等の建築物について、壁面に直接取り付ける工事用のブラケット構造の足場に広範囲に適用することができる。

【符号の説明】
【0041】
1 貯槽
2 底板
3 側板
4 屋根
5 足場
6 ブラケット
7 取付部材
8 足場板
9 手摺支柱
10 手摺本体
11 取付受具
11a,11b パイプ受部材
12 幅木
12A 傾斜幅木,12B 垂直幅木
13 連結部材
14 固定部材
15 棒状ロッド
16 円管部材
17 覆板
18 紐材
19 差込みロッド
20 帯板
21 長穴
22 固定部材
23 接続板



【特許請求の範囲】
【請求項1】
側板の壁面に直接固着して取り付けるブラケット構造の足場であって、該足場の足場板両側面のブラケット上に取付受具を固定し、この側板方向の取付受具に側板壁面方向の隙間を覆う構造の傾斜幅木を取付け、反対側の取付受具に貯槽中心方向の隙間を遮蔽する構造の垂直幅木を取付けたことを特徴とする貯槽用足場部材。
【請求項2】
上記取付受具は、並立するパイプ受部材と、このパイプ受部材を連結する連結部材と、この連結部材を上記ブラケットの水平ロッドに固定する固定部材とで形成し、上記足場板両側の幅木の端部突起を上記取付受具のパイプ受部材に差し込んで固定するように形成したことを特徴とする請求項1記載の貯槽用足場部材。
【請求項3】
上記傾斜幅木は、複数の帯板を円管部材に取付け、該円管部材を棒状ロッドに挿通して形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の貯槽用足場部材。
【請求項4】
上記垂直幅木は、複数の帯板で形成し、該帯板の端縁近傍を伸縮連結構造に形成したことを特徴とする請求項1乃至3記載の貯槽用足場部材。



【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図1】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−52374(P2011−52374A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199374(P2009−199374)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000147729)株式会社石井鐵工所 (67)