説明

貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置と、それを使用する収納箱の搬送システム

【課題】多数のブースを設置する場合であってもブースのレイアウト配列に対して容易に対応可能とする。
【解決手段】金庫室40に一端を接続するガイドレール11、11と、ガイドレール11、11上を走行するターンコンベヤ装置20と、ガイドレール11、11に沿って配置する各ブース30に付属する連結コンベヤ12、12…とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブースのレイアウト配列に関し、高い自由度を容易に実現するための貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置と、それを使用する収納箱の搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行などの金融機関に設備される貸金庫装置は、貴重品の保管用の多数の収納箱(内凾)を収納する収納棚を金庫室内に設置し、顧客の要望に応じて指定の収納箱を専用のブースに搬出し、用済み後の収納箱を収納棚の指定位置に戻し入れるように構成されている(たとえば特許文献1)。貸金庫装置は、複数の顧客に対して同時にサービスを提供するために、1個の金庫室に対して複数のブースを設置するのが普通である。そこで、金庫室の入出庫口から各ブースに至る収納箱の搬送システムは、直線状のローラコンベヤと、ローラコンベヤの中途に各ブースごとに対応して設けるターン装置とを組み合わせ、これらのローラコンベヤ、ターン装置を介し、金庫室と各ブースとの間に収納箱を往復搬送することができる。
【特許文献1】特開2003−227271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかる従来技術によるときは、収納箱の搬送システムは、ローラコンベヤの中途に各ブースごとのターン装置を設置するから、ブースの数が多くなると、多数のターン装置が必要となり、システム全体の構成や制御が複雑となり、コストが高くなりがちであるという問題があった。
【0004】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、自走式のターンコンベヤ装置を導入することによって、多数のブースを設置する場合であっても容易に対応することができる貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置と、それを使用する収納箱の搬送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するためのこの出願に係る第1発明(請求項1に係る発明をいう、以下同じ)の構成は、自走可能な台車フレームと、台車フレームに搭載するターンテーブルと、ターンテーブル上に設置するローラコンベヤと、ローラコンベヤの両端に配置するストッパとを備えてなり、ローラコンベヤは、ターンテーブルの径方向に収納箱を搬出入し、ストッパは、ローラコンベヤ上の収納箱を停止させることをその要旨とする。
【0006】
なお、ローラコンベヤには、収納箱の搬出入方向を規制する左右のガイド部材を付設することができ、各ストッパの外側には、補助ローラを配置することができる。
【0007】
第2発明(請求項4にかかる発明をいう、以下同じ)の構成は、金庫室の入出庫口に一端を接続するガイドレールと、ガイドレール上を走行する第1発明に係るターンコンベヤ装置と、ガイドレールに沿って配置する各ブースに付属し、ガイドレールに一端を接近させる連結コンベヤとを備えてなり、ターンコンベヤ装置は、ガイドレールの一端において金庫室との間に収納箱を受け渡し、ガイドレールに沿って収納箱を搬送し、連結コンベヤを介して各ブースとの間に収納箱を受け渡すことをその要旨とする。
【0008】
なお、各連結コンベヤは、ガイドレールに直角に配置することができる。
【発明の効果】
【0009】
かかる第1発明の構成によるときは、ターンテーブル上のローラコンベヤは、外部の収納箱をローラコンベヤ上に搬入し、ローラコンベヤ上の収納箱を外部に搬出することができる。また、ターンテーブルは、水平旋回してターンテーブル上のローラコンベヤを収納箱の搬出入方向に方向転換することができ、自走可能な台車フレームは、ローラコンベヤ上に収納箱を保持して、またはローラコンベヤ上に収納箱を保持することなく、全体を前後に走行移動させることができる。そこで、台車フレームは、金庫室の入出庫口においてローラコンベヤ上に収納箱を搬入し、そのまま所定のブースの位置にまで移動することにより、収納箱を金庫室からブースにまで搬送することができ、任意のブースの位置においてローラコンベヤ上に収納箱を搬入し、そのまま金庫室の入出庫口にまで移動することにより、収納箱をブースから金庫室にまで搬送することができる。ただし、ローラコンベヤの両端のストッパは、収納箱をローラコンベヤ上に搬入する際に、収納箱の搬入限を規定する。
【0010】
ローラコンベヤの左右に付設するガイド部材は、ローラコンベヤ上の収納箱の搬出入方向を正しく規制し、収納箱の搬出入動作の確実性を向上させるとともに、収納箱をローラコンベヤ上に安定に保持させる。また、各ストッパの外側に配置する補助ローラは、収納箱の搬出入の際に、収納箱を一時的に支持し、搬出入動作を円滑にする。
【0011】
第2発明によるときは、ターンコンベヤ装置は、ガイドレール上を走行し、金庫室との間に収納箱を受け渡し、収納箱を搬送し、連結コンベヤを介して各ブースとの間に収納箱を受け渡すことにより、所定の収納箱を金庫室から所定のブースに搬送して顧客に利用させ、用済みの収納箱を各ブースから金庫室に搬送することができる。なお、各ブースは、ガイドレールの左右の一方または双方にそれぞれ1または2以上の所要数を配置し、一端をガイドレールに接近させる連結コンベヤを各ブースに付属させればよく、ガイドレールを延長するだけで任意のレイアウトを容易に実現することができる。
【0012】
各ブースに付属させる連結コンベヤをガイドレールに直角に配置することにより、各ブースを密着させて一列に配列することができる。ただし、このとき、ガイドレール上のターンコンベヤ装置は、収納箱を連結コンベヤに搬出入するに際し、ターンテーブルを水平旋回させてローラコンベヤを連結コンベヤの方向に合わせるものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0014】
貸金庫装置における収納箱の搬送システムは、ガイドレール11、11と、ガイドレール11、11上を走行するターンコンベヤ装置20と、ガイドレール11、11に沿って配置する各ブース30に付属する連結コンベヤ12、12…とを備えてなる(図1)。なお、ガイドレール11、11の一端は、別の連結コンベヤ13を介して金庫室40の入出庫口に接続されており、各連結コンベヤ12は、ガイドレール11、11に対して直角に配置し、一端をガイドレール11、11に接近させている。
【0015】
金庫室40には、多数の収納箱B、B…を多段複列に収納する図示しない収納棚と、指定の収納箱Bを収納棚の指定位置に搬出入するスタッカクレーン41とが配置されている。金庫室40の入出庫口には、入出庫扉44が配設されており、スタッカクレーン41と入出庫口との間には、固定式のターンコンベヤ42と、ストレートコンベヤ43とが配置されている。
【0016】
そこで、収納棚内の任意の収納箱Bは、スタッカクレーン41を介して取り出され、ターンコンベヤ42、ストレートコンベヤ43を介して入出庫口から外部に搬出することができ、外部から搬入される収納箱Bは、入出庫口からストレートコンベヤ43、ターンコンベヤ42を介してスタッカクレーン41に移載し、スタッカクレーン41を介して収納棚の所定位置に戻し入れることができる。なお、ターンコンベヤ42は、正逆に90°水平回転することにより、スタッカクレーン41からの収納箱Bをストレートコンベヤ43に向けて搬出し、ストレートコンベヤ43からの収納箱Bをスタッカクレーン41に向けて搬出することができる。また、入出庫口の入出庫扉44は、常時閉じており、収納箱Bを搬出入する都度、自動的に開放するものとする。
【0017】
各ブース30には、施錠可能な入口扉31、収納箱B用のスライドシャッタ32a付きの搬出入テーブル32、顧客確認用のカードリーダ33a、操作用のタッチパネル33bを付設する操作テーブル33が配置されている。なお、各ブース30に付属の連結コンベヤ12は、搬出入テーブル32の内部に延びている。そこで、各ブース30内において、顧客は、カードリーダ33aを介して本人認証を済ませると、タッチパネル33bを操作することにより、自分の収納箱Bを金庫室40から搬出入テーブル32に取り出し、操作テーブル33上において収納箱Bの内容物を点検し、出入れした上、搬出入テーブル32を介して金庫室40に戻すことができる。なお、搬出入テーブル32のスライドシャッタ32aは、連結コンベヤ12を介して収納箱Bがブース30内に搬入されると開く。また、スライドシャッタ32aは、用済み後の収納箱Bを搬出入テーブル32に収納すると閉じ、収納箱Bは、連結コンベヤ12を介してブース30から搬出される。
【0018】
ターンコンベヤ装置20は、自走可能な台車フレーム21と、台車フレーム21に搭載するターンテーブル22と、ターンテーブル22上のローラコンベヤ23と、ローラコンベヤ23の両端のストッパ24、24とを備えて構成されている(図2、図3)。
【0019】
台車フレーム21は、ガイドレール11、11上を転動する前後各一対の車輪21a、21a…を有する(図3、図4)。なお、ガイドレール11、11は、ベース11aを介して床F上に平行に敷設されている。また、台車フレーム21には、一方のガイドレール11を挟み込むようにして、水平回転形のガイドローラ21b、21bが付設されている。台車フレーム21には、走行モータ21cが搭載されており、走行モータ21cの軸端のピニオン21dは、他方のガイドレール11に付設するラック11bに噛合している。そこで、台車フレーム21は、走行モータ21cを正逆に駆動することにより、ガイドレール11、11上を前後に走行移動することができる。
【0020】
ターンテーブル22は、下面の軸22aを介して水平旋回可能に支持されており、軸22aは、上下の軸受22b、22bを介して回転自在に支持されている。ただし、軸受22b、22bは、台車フレーム21上に立設するスタンド22cに組み付けられている。スタンド22cには、ターンテーブル22用の旋回モータ22dが併せて組み付けられており、旋回モータ22dは、大小のギヤ22e、22eを介して軸22aに連結されている。そこで、ターンテーブル22は、旋回モータ22dを介して正逆に水平旋回させることができる。
【0021】
ローラコンベヤ23は、ターンテーブル22の径方向に配置されている(図2、図3)。
【0022】
ローラコンベヤ23は、ローラ23a、23a…を左右2列に配列して構成されている。なお、ローラ23a、23a…は、左右の一対ごとに水平の軸23bを介して連結されており、各軸23bは、左右のベースフレーム23c、23c内の軸受を介して回転自在に支承されている。特定のローラ23aは、カップリング23dを介して駆動モータ23eに連結されており、隣接する各組のローラ23a、23aは、ゴム材、可撓性のプラスチック材などの弾性体の丸ベルト23fを巻き掛けて連結されている。なお、前後両端のローラ23a、23a…の一端には、それぞれの外周にのみ巻き付ける丸ベルト23fが装着されている。
【0023】
そこで、ローラコンベヤ23は、駆動モータ23eを正逆に駆動することにより、すべてのローラ23a、23a…を一斉に同方向に回転駆動し、収納箱Bを外部からローラコンベヤ23上に搬入し、ローラコンベヤ23上の収納箱Bを外部に搬出することができる。ただし、収納箱Bは、図示しない蓋付きの直方体の箱体であり、前後に把手B1 、B1 が突設されている(図3、図4)。
【0024】
ローラコンベヤ23の左右には、一対のガイド部材25、25が付設されている(図2、図4)。ガイド部材25、25は、カバー付きの支持材25a、25aを介し、ローラコンベヤ23上の収納箱Bを挟むようにして対向しており、ローラコンベヤ23用の駆動モータ23eは、一方の支持材25aに組み付けられている。
【0025】
ローラコンベヤ23の両端のストッパ24、24は、それぞれ斜め上向きのリンク24aを介し、ターンテーブル22上のラック24bの先端のロッド24cに連結されている(図2、図3)。
【0026】
ラック24bは、ターンテーブル22上において、ローラコンベヤ23と同方向に前後動可能に配設されており、ラック24bには、ターンテーブル22上の駆動モータ24dの軸端のピニオン24eが噛合している。そこで、各ストッパ24は、駆動モータ24dを正逆に駆動してラック24bを前後に移動させることにより、リンク24aを介して上端をローラコンベヤ23の各ローラ23aより高く上昇させてローラコンベヤ23上の収納箱Bに係合させ、収納箱Bの移動を阻止することができる(図3の右側のストッパ24を参照)。なお、ストッパ24、24は、一方を上昇させると他方が下降し、ラック24bを中間位置に置くことにより、双方が収納箱Bと係合する中間位置に位置決め可能である(図5)。
【0027】
各ストッパ24は、固定のガイド板24fと組み合わされている(図2、図6)。
【0028】
ストッパ24は、リンク24aを連結する左右の板材24g、24gの上端に共通のストッパブロック24hをねじ止めして構成されている。板材24g、24gには、それぞれ上向きのガイドロッド24g1 、24g1 が立設されており、ガイドロッド24g1 、24g1 は、ガイド板24fに形成するガイド孔24f1 、24f1 に対し、下から上に摺動自在に貫通している。また、ストッパブロック24hの片面には、クッション材24h1 が付設されており、ストッパブロック24hは、クッション材24h1 とともに、ガイド板24fの切欠き24f2 に適合している。ただし、ガイド板24fは、左右の支柱24f3 、24f3 の上端にねじ止めされ、支柱24f3 、24f3 を介してターンテーブル22上の適切な高さに水平に固定されている(図3、図6)。
【0029】
そこで、ストッパ24は、ストッパブロック24hをガイド板24fの上面に突出させるように上昇させることにより、クッション材24h1 を介して収納箱Bに係合させ、ローラコンベヤ23上の収納箱Bを停止させることができる。また、ストッパ24は、ストッパブロック24hを下降させることにより、収納箱Bをガイド板24fの上方に通過させることができる。なお、ストッパ24が最大限に下降しても、ガイドロッド24g1 、24g1 は、ガイド孔24f1 、24f1 から抜け出ることがなく、ストッパブロック24h、クッション材24h1 は、切欠き24f2 から外れることがない。
【0030】
ストッパ24、24の両外側には、左右各一対の補助ローラ26、26…が配置されている(図2、図3)。補助ローラ26、26は、ターンテーブル22上のスタンド26aを介し、対向配置されて垂直方向に回転可能である。補助ローラ26、26の周面の高さは、ローラコンベヤ23のローラ23a、23a…による収納箱Bの搬送面に一致している。
【0031】
なお、金庫室40内の固定式のターンコンベヤ42は、自走可能でない点を除き、ターンコンベヤ装置20と基本的に同一構造である(図1)。すなわち、ターンコンベヤ42は、台車フレーム21に代えて、床上に設置する固定のベースフレーム上にターンテーブル用のスタンドを立設し、ターンテーブル上にローラコンベヤ、ストッパ、ガイド部材などを搭載している。また、図1において、ターンコンベヤ42のローラコンベヤ、ストレートコンベヤ43、連結コンベヤ13、ターンコンベヤ装置20のローラコンベヤ23、連結コンベヤ12、12…の各搬送面は、すべて同一高さに設定されており、スタッカクレーン41は、ターンコンベヤ42との間に収納箱Bを受け渡すとき、昇降キャリッジ41aを介して、ターンコンベヤ42のローラコンベヤの搬送面と同一高さに収納箱Bを位置決めするものとする。
【0032】
かかる搬送システムの作動は、次のとおりである。
【0033】
ターンコンベヤ装置20は、ガイドレール11、11上を金庫室40の入出庫口の前面にまで移動させることにより(図1の位置X)、連結コンベヤ13を介して金庫室40との間に収納箱Bを受け渡すことができる。なお、このとき、ターンコンベヤ装置20は、ローラコンベヤ23をガイドレール11、11、連結コンベヤ13と平行にして、ストッパ24、24は、金庫室40側を下降させ、反対側を上昇させる。また、金庫室40内のターンコンベヤ42は、ローラコンベヤをストレートコンベヤ43と平行にして、ローラコンベヤの両端のストッパは、ストレートコンベヤ43側を下降させ、反対側を上昇させる。また、ターンコンベヤ42上のローラコンベヤ、ストレートコンベヤ43、連結コンベヤ13、ターンコンベヤ装置20のローラコンベヤ23は、収納箱Bを受け渡すとき、一斉に同方向に同速度で駆動することにより、収納箱Bを金庫室40から搬出し、または金庫室40に搬入することができる。
【0034】
ターンコンベヤ装置20は、任意のブース30の連結コンベヤ12に対応する位置に移動させることにより(図1のいずれかの位置Y)、連結コンベヤ12を介してブース30との間に収納箱Bを受け渡すことができる。ただし、このときのターンコンベヤ装置20は、ローラコンベヤ23を連結コンベヤ12と平行にして、ストッパ24、24の連結コンベヤ12側を下降させ、反対側を上昇させる。また、ローラコンベヤ23、連結コンベヤ12は、収納箱Bを受け渡すとき、一斉に同方向に同速度で駆動する。
【0035】
さらに、ターンコンベヤ装置20は、ローラコンベヤ23上に収納箱Bを保持したまま、または収納箱Bを保持しないで、ガイドレール11、11上を前後に移動走行することができる。なお、ローラコンベヤ23上に保持する収納箱Bは、ストッパ24、24の一方を上昇させるだけで、十分安定に搬送可能である。収納箱Bの底面は、ローラ23a、23a…に掛ける丸ベルト23f、23f…により大きな滑り摩擦抵抗を受けるからである。ただし、ターンコンベヤ装置20は、ローラコンベヤ23上の収納箱Bを一層安定に保持するために、双方のストッパ24、24を収納箱Bに係合する中間位置に位置決めしてもよい。
【0036】
そこで、ターンコンベヤ装置20は、各ブース30のタッチパネル33bを操作することにより、各ブース30の搬出入テーブル32、連結コンベヤ12、金庫室40側の連結コンベヤ13、ストレートコンベヤ43、ターンコンベヤ42、スタッカクレーン41とともに、所定の収納箱Bを金庫室40の収納棚から取り出してブース30の搬出入テーブル32に搬出し、用済みの収納箱Bを金庫室40の収納棚の所定位置に戻し入れることができ、この間の一連の動作を全自動で実行することができる。
【0037】
以上の説明において、ブース30、30…は、それぞれに連結コンベヤ12を付属させ、ガイドレール11、11の片側に1または2以上を配置する他、ガイドレール11、11の両側にそれぞれ1または2以上を配置してもよい。なお、後者の場合、ガイドレール11、11の両側のブース30、30…は、互いに同数であってもよく、異なる数であってもよい。また、ガイドレール11、11の片側のブース30、30…は、互いに密着させて配置してもよく、間隔を置いて配置してもよい。
【0038】
さらに、ガイドレール11、11の両側の各ブース30、30に付属する連結コンベヤ12、12は、ガイドレール11、11を挟んで同位置に対向させてもよく、ガイドレール11、11に沿って位置を異ならせてもよい。なお、連結コンベヤ12、12…は、すべて同一長さにしてもよく、異なる長さのものを混在させてもよい。また、各連結コンベヤ12は、ガイドレール11、11に直角に配置するに代えて、ガイドレール11、11に対して斜めに配置してもよく、このときのターンコンベヤ装置20は、ローラコンベヤ23を連結コンベヤ12と平行にしてブース30との間に収納箱Bを受け渡す。
【0039】
ターンコンベヤ装置20は、その構造を一部変更することができる。たとえば、移動走行用の車輪21a、21a…は、ガイドレール11、11に係合するつば付き車輪として、ガイドローラ21b、21bを省略してもよい。また、ローラコンベヤ23のローラ23a、23a…は、丸ベルト23f、23f…を介して連結するに代えて、チェーンを介してそれぞれの軸23b、23b…を連結してもよく、前後両端のローラ23a、23aの間に平ベルトを巻き掛けてもよい。ストッパ24、24は、共通の駆動モータ24d、ラック24bを介して駆動するに代えて、ソレノイドなどの直線駆動源を介して個別に駆動してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】全体構成模式平面図
【図2】要部拡大平面図
【図3】要部拡大側面図
【図4】要部拡大正面図
【図5】要部動作説明図
【図6】要部拡大分解斜視図
【符号の説明】
【0041】
B…収納箱
11…ガイドレール
12…連結コンベヤ
20…ターンコンベヤ装置
21…台車フレーム
22…ターンテーブル
23…ローラコンベヤ
24…ストッパ
25…ガイド部材
26…補助ローラ
30…ブース
40…金庫室

特許出願人 株式会社 富士精工本社
代理人 弁理士 松 田 忠 秋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な台車フレームと、該台車フレームに搭載するターンテーブルと、該ターンテーブル上に設置するローラコンベヤと、該ローラコンベヤの両端に配置するストッパとを備えてなり、前記ローラコンベヤは、前記ターンテーブルの径方向に収納箱を搬出入し、前記ストッパは、前記ローラコンベヤ上の収納箱を停止させることを特徴とする貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置。
【請求項2】
前記ローラコンベヤには、収納箱の搬出入方向を規制する左右のガイド部材を付設することを特徴とする請求項1記載の貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置。
【請求項3】
前記各ストッパの外側には、補助ローラを配置することを特徴とする請求項1または請求項2記載の貸金庫装置における収納箱用のターンコンベヤ装置。
【請求項4】
金庫室の入出庫口に一端を接続するガイドレールと、該ガイドレール上を走行する請求項1ないし請求項3のいずれか記載のターンコンベヤ装置と、前記ガイドレールに沿って配置する各ブースに付属し、前記ガイドレールに一端を接近させる連結コンベヤとを備えてなり、前記ターンコンベヤ装置は、前記ガイドレールの一端において金庫室との間に収納箱を受け渡し、前記ガイドレールに沿って収納箱を搬送し、前記連結コンベヤを介して各ブースとの間に収納箱を受け渡すことを特徴とする貸金庫装置における収納箱の搬送システム。
【請求項5】
前記各連結コンベヤは、前記ガイドレールに直角に配置することを特徴とする請求項4記載の貸金庫装置における収納箱の搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−234721(P2009−234721A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82911(P2008−82911)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000154288)株式会社富士精工本社 (11)