説明

資源節約喚起装置

【課題】 人間活動による紙資源の使用量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示する資源節約喚起装置を提供する。
【解決手段】 資源節約喚起装置(1)は、円筒状のトイレットペーパ(3)を回転自在に保持するペーパホルダ(4)に付設され、トイレットペーパ(3)の引き出し量を求める引出量算出手段(60)と、求めた引き出し量及びこれに基づいて求めた紙の原料である木材の量を、紙資源の節約を喚起するための情報として提示する液晶モニタ(11)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資源の節約を喚起するための情報を提示する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化が大きな問題として取り上げられており、京都議定書における温室効果ガスの排出量削減目標を踏まえ、様々な取り組みが行われている。例えば、温室効果ガスの削減方策としては、省エネルギーの推進やクリーンエネルギーへの転換を図ることにより、特に二酸化炭素の排出量を削減しようとする動きがある。具体的には、各オフィスビルのエネルギー消費量を二酸化炭素排出量に換算し、排出量の抑制を促すという取り組みも行われている。
【0003】
しかし、温室効果ガスはエネルギー消費といった人間活動に起因するものであるため、温暖化に対する個人の意識を高めていかなければ、温室効果ガスの削減目標を達成するのは困難であり、二酸化炭素排出量は増加し続けているという現状である。
【0004】
そこで、地球温暖化に対する個人レベルの取り組みとして、資源をリサイクルするためのゴミの分別や、使用していない電気製品の電源プラグをコンセントから外すといったことが提案されている。このほかにも、下記特許文献1には、使用中の消費電力から個々の電気製品における環境負荷値を測定しその数値を消費者に知らせ、消費量削減を促す環境負荷情報提供装置が記載されている。この装置は、電気製品の電力消費量に基づいて、二酸化炭素排出量や原油消費量等を求めて環境負荷情報として提示するようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−152500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、環境に負荷を与える人間活動は、上記文献における電気製品の使用のほかにも、森林伐採につながる紙の使用など、多種多様な形態があるため、電力消費量に基づく環境負荷情報を提示して電力の節約を喚起するだけでは環境負荷の低減を実現するのは困難である。
【0007】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、人間活動による紙資源の使用量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示する資源節約喚起装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の資源節約喚起装置は、円筒状に巻かれたロール紙(例えば、トイレットペーパ)を回転自在に保持するロール紙ホルダに付設され、該ロール紙の引き出し量を求める引出量算出手段と、前記引き出し量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示する情報提示部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の具体的態様では、前記引出量算出手段で求めた引き出し量を紙の原料である木材の量に換算する換算部を有し、前記情報提示部は、換算された木材の量を提示する。
【0010】
また、前記引き出し量又は木材の量を格納するデータ格納部と、該データ格納部に格納された引き出し量又は木材の量の合計を求める積算部とを有し、前記情報提示部は、前記合計を提示することもできる。
【0011】
更に具体的な態様では、前記ロール紙ホルダは、これに保持されたロール紙に接触し、該ロール紙の引き出しに伴って減少するロール紙の厚み方向に回動する回動部材を有し、前記引出量算出手段は、前記回動部材のシャフト又は該シャフトに複数の歯車を介して連動する別のシャフトに固定された磁石と、前記回動部材が回動したとき、これに伴って回転する前記磁石の回転角に対応する信号を出力する角度センサと、該角度センサの出力値に基づいて前記回転角を求める角度算出部と、該角度算出部が求めた回転角に基づいて前記引き出し量を求める引出量算出部とで構成されている。この場合、前記データ格納部には、前記磁石の回転角と前記ロール紙の引き出し量との関係を表すテーブルが格納され、前記引出量算出部は、前記角度算出部が求めた回転角を前記テーブルに照合することにより、前記引き出し量を求めることができる。
【0012】
上記情報提示部の具体的態様としては、前記情報を視覚的に提示する表示装置又は音声で提示する音声発生装置で構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、情報提示部がロール紙の引き出し量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示することにより、ロール紙使用者に対して紙資源の節約を促すことができる。これにより、地球温暖化の原因となる森林破壊の抑制を図ることができる。具体的には、引出量算出手段が求めたロール紙の引き出し量を上記情報として提示することができる。
【0014】
或いは、ロール紙の引き出し量に相当する木材の量を提示することにより、ロール紙使用者に対し、紙の使用という人間活動が森林破壊に関連することを再認識させることができ、紙資源の節約を一層効果的に促すことができる。
【0015】
また、ロール紙の引き出し量又は木材の量の合計を提示することにより、提示される値が日々増加するため、ロール紙使用者に対して紙資源の節約を更に効果的に促すことができる。
【0016】
上記ロール紙の引き出し量は、回動部材のシャフト又は該シャフトに複数の歯車を介して連動する別のシャフトに固定された磁石から生ずる磁界の変化に基づいて磁石の回転角を求め、これに基づいてロール紙の引き出し量を求めることができる。また、ロール紙使用時における回動部材の回動量が小さくても、回動部材のシャフトに複数の歯車を介して連動する別のシャフトに磁石を固定することにより出力値を大きくすることができ、回動部材の回動に伴う磁石の回転角を確実に求めることができる。この場合、磁石の回転角とロール紙の引き出し量との関係を表すテーブルを作成しておけば、求めた回転角をそのテーブルに照合することにより、ロール紙の引き出し量を容易に求めることができる。
【0017】
更に、紙資源の節約を喚起するための情報は、表示装置により視覚的に又は音声発生装置により音声で提示することにより、ロール紙使用者に対して確実に提示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、実施例の例としてトイレットペーパの節約を喚起する資源節約喚起装置1をトイレの壁面2に取り付けた状態を示す。
【0019】
この資源節約喚起装置1は、ペーパホルダ4に回転可能に保持されたロール状のトイレットペーパ3の引き出し量(例えば、重さ)及びこれに基づく紙資源の節約を喚起するため、上記トイレットペーパ3の引き出し量を求め、その引き出し量を紙の原料である木材の量に換算し、これらを視覚的に提示する本体5を備えている。
【0020】
ペーパホルダ4は、トイレットペーパ3を回転可能に両側から保持する一対の保持部材7a,7bと、保持部材7a,7bの間に回動自在に保持され、トイレットペーパ3の上部を覆う回動部材8とを有する一般的な形態のものである。
【0021】
本体5は、トイレットペーパ3の古紙配合率を入力することができる入力部としてのスイッチ10と、トイレットペーパ3の引き出し量及びこれに相当する木材の量を表示するとともに、スイッチ10から入力された古紙配合率を表示する情報提示部として液晶パネル11を備えている。上記古紙配合率は、例えば、スイッチ10を押していないとき(初期状態)は0%に設定されており、スイッチ10を押すたびに10%単位で上昇するようになっている。そして、スイッチ10を5回押して、図のように古紙配合率を50%に設定したときは、古紙配合率0%の場合の引き出し量に基づく木材の量を求めた後、設定された古紙配合率50%を乗じて修正した値が表示されるようになっている。
【0022】
また、ペーパホルダ4の右側の保持部材7b内には、回動部材8の回動に伴って、その回転角に応じた信号を出力する後述の角度センサが備えられ、その信号を電線13を介して本体5側へ送る。本体5側では、ペーパホルダ4側から送られる信号に基づいてトイレットペーパ3の引き出し量を求め、これを木材の量に換算するようになっている。更に、本体5は、電源コード14の先端に設けられた電源プラグ(図示しない)をコンセントに差し込むことによって電力が供給される。
【0023】
図2は、ペーパホルダ4の組立図である。この図に基づいて、ペーパホルダ4の組み立て方を説明する。
【0024】
ペーパホルダ4の左右一対の保持部材7a,7bは、それぞれ一辺側(図では手前側)に丸みを持たせた平板16a,16bと、この平板16a,16bに接着等により固定される中空のカバー17a,17bとで構成される。具体的には、平板16a,16bの後部には、夫々2つの孔19a,19b,19c,19dが上下に設けられ、この孔19a,19b,19c,19dに通したネジ20を、ペーパホルダ4の背面を成す矩形板22の両側の上下に夫々設けたネジ孔23a、23bにねじ込むことにより、平板16a,16bが矩形板22の両側に固定される。この矩形板22の中央には、2つの孔24が上下に設けられており、この孔24に通したネジをトイレの壁面2にねじ込むことによって、ペーパホルダ4は壁面2に固定される。
【0025】
ペーパホルダ4の組み立て手順としては、まず、左右の保持部材7a,7bの平板16a,16bを矩形板22の左右に夫々ネジ止めし、これと同時に回動部材8を平板16a,16bの間に取り付ける。具体的には、回動部材8は、樹脂等で作られた矩形の平板から成り、手前側を下方に少し湾曲させ、更に後ろ側の部分を丸め込んで筒状にし、金属製等のシャフト26が打ち込まれている。また、保持部材7a,7bの平板16a,16bの上部には、上記シャフト26を通すための孔28a,28bが設けられている。これにより、左右の平板16a,16bを矩形板22の両側にネジ止めする際に、平板16a,16bに設けた孔28a,28bに回動部材8のシャフト26を通しておけば、回動部材8を平板16a,16bの間で回動自在に保持することができる。
【0026】
次に、回動部材8の回動と共に回転するシャフト26の回転角を一対の角度センサ30によって信号出力するための機構を組み立てる。
【0027】
まず、右側の平板16bの孔28bに通したシャフト26の先端部に環状の歯車32を打ち込んで固定する。これにより、回動部材8がシャフト26を中心として回動したとき、歯車32は、シャフト26とともに回転する。このとき、歯車32と平板16bとの間に隙間を少し空けておくのがよい。
【0028】
また、平板16bに設けた孔28bの下の位置には、環状の突起33が平板16bに一体的に形成されており、この突起33の中央に、歯車32より小径の環状の歯車34を打ち込んで貫通させた短シャフト36の一端を嵌め込んでおく。歯車34の短シャフト36への打ち込み量は、短シャフト36が突起33に嵌合したとき、一対の歯車32,34が噛み合うように調節するのがよい。また、短シャフト36と突起33との嵌合部には、グリス等を塗布しておき、短シャフト36が滑らかに回転できるようにしておくのがよい。
【0029】
更に、短シャフト36の回転数がシャフト26の回転数より大きく(例えば、2倍)なるように、歯車32,34のギア比を調節するのがよい。これにより、トイレットペーパ3が使用されて回動部材8が回動したとき、その回動角度が小さくても、上記ギア比によって大きな角度に変換して伝達することができる。
【0030】
次に、短シャフト36の他端側に環状の磁石38を打ち込み、短シャフト36の他端側を若干突出させた状態で固定する。そして、磁石38の回転に伴って変化する磁界の強さを検出するための一対の角度センサ30を取り付ける。この角度センサ30としては、例えば、Siホール素子と信号増幅回路を一体的に形成したモノリシック型の角度センサを用いることができ、できるだけ検出誤差の小さい(例えば、±0.5°程度)ものを採用するのがよい。一対の角度センサ30は、短冊形の部材を直角に曲げて形成したL字部材40の両端部に夫々固定し、このL字部材40を磁石38の下に位置させたとき、磁石38の下と横に夫々位置するようにしておく。
【0031】
そして、L字部材40は、上記のような配置構成となるように、平板16bのカバー17bの内側に固定(例えば、接着)しておく。また、一対の角度センサ30が出力する信号を資源節約喚起装置1の本体5側へ送る電線13は、カバー17bに設けた孔42に通しておく。
【0032】
上記のように、回動部材8の回動に伴う磁石38の回転角度を検出するための機構を組み付けた後、カバー17bを平板16bに固定(例えば、接着)することにより、右側の保持部材7bが形成される。このとき、カバー17bの内面には環状の突起43が設けられているため、平板16b側の突起33に回転自在に嵌合した短シャフト36の他端側を、カバー17b側に設けた環状の突起43に嵌合させておく。これにより、短シャフト36は、両側に位置する環状の突起33,43に嵌合した状態で回転自在となる。カバー17b側に設けた環状の突起43にも、グリスを塗布しておき、短シャフト36が滑らかに回転できるようにしておくのがよい。
【0033】
右側の保持部材7bを組み立てた後は、左側の平板16aにカバー17aを固定して、左側の保持部材7aを組み立てる。これにより、左右一対の保持部材7a,7bが形成される。
【0034】
最後に、ペーパホルダ4によってトイレットペーパ3を回転可能に保持するためのペーパ保持具45の組み立て方について説明する。
【0035】
ペーパ保持具45は、略円柱形の部材を縦に二分割した形状の一対の半円柱部材46a,46bから成り、一方の半円柱部材46aには、細い丸棒状の突起47が左端に、且つ異径の溝を長手方向に連ねた二段溝49aが右端部に夫々設けられている。具体的には、左端の突起47は、半円柱部材46aと一体的に形成されており、二段溝49aは、半円柱部材46aの右端から設けた小径の溝と、該小径の溝と連通するように設けた大径の溝とから成る。また、他方の半円柱部材46bの右端部にも、上記半円柱部材46aに設けた二段溝49aと同じ構成の二段溝49bが設けられており、各半円柱部材46a,46bを組み合わせたとき、二段溝49a,49b同士が組み合うようになっている。
【0036】
一対の半円柱部材46a,46bを組み合わせるときは、まず、半円柱部材46aの左端に設けた突起47と同径の円柱部52とこれより大径の円板53とを連結して成る有頭部材54を、一方の半円柱部材46aの二段溝49aに嵌め込む。具体的には、有頭部材54の円柱部52を二段溝の小径の溝と同径に、円板53を大径の溝と同径に作っておけばよい。そして、有頭部材54を二段溝49aに嵌め込んで右側に寄せておき、有頭部材54の円板53と二段溝49aの大径の溝との隙間にコイルスプリング55を嵌合させた後、一対の半円柱部材46a,46bを組み合わせて固定する。これにより、有頭部材54は、二段溝49a,49b内でコイルスプリング55によって右端側に付勢され、円板53が二段溝49a,49b内で係止された状態となる。
【0037】
トイレットペーパ3をペーパホルダ4で保持するには、トイレットペーパ3の中心に設けられている穴に上記ペーパ保持具45を挿入した後、ペーパ保持具45の左端の突起47を、左側の保持部材7aの平板16aに設けた孔57aに通して、ペーパ保持具45の右端に位置する有頭部材54の円柱部52を、右側の保持部材7bの平板16bに設けた孔57bに通してやればよい。有頭部材54の円柱部52を、右側の保持部材7bの平板16bに設けた孔57bに通すときは、円柱部52を先端側から指で押さえ込んだ状態でペーパ保持具45を両側の保持部材16a,16b間に嵌め込み、コイルスプリング55の復元力を利用して、有頭部材54の円柱部52を平板16bに設けた孔57bに通すのがよい。
【0038】
図3は、実施例の資源節約喚起装置1のブロック図である。
【0039】
この資源節約喚起装置1は、ペーパホルダ4に保持されたトイレットペーパ3の引き出し量及びこれに相当する木材の量を提示するための具体的手段として、
トイレットペーパ3が使用されたとき、その引き出し量を求める引出量算出手段60と、
引出量算出手段60が求めた引き出し量を木材の量に換算する換算部61と、
トイレットペーパ3の古紙配合率等の情報を適宜入力可能な入力部としてのスイッチ10と、
スイッチ10から入力された情報、過去に求めたトイレットペーパ3の引き出し量及びこれに相当する木材の量を格納するデータ格納部62と、
データ格納部62に格納された引き出し量及び木材の量の合計を夫々求める積算部63と、
引出量算出手段60及び換算部61が、トイレットペーパ3が使用された時にのみ上記の各演算を実行するように制御したり、上記各手段の動作タイミングを制御する制御部65と、
スイッチ10から入力されたデータ、引出量算出手段60が直前に求めた引き出し量、換算部61が直前に求めた木材の量、及び積算部63が求めた合計値のうち、制御部65からの指令に従って適宜のデータを表示する液晶パネル11と
を備えている。
【0040】
引出量算出手段60は、
前述の回動部材8のシャフト26と連動する別のシャフト36に取り付けた磁石38と、
前述のようにペーパホルダ4(図2)の右側の保持部材7bの内側に設置された角度センサ30と、
角度センサ30が出力する信号に基づいて、磁石38の回転角を求める角度算出部67と、
角度算出部67が求めた回転角に基づいて、トイレットペーパ3の引き出し量を求める引出量算出部68と
で構成される。
【0041】
上記各手段の配置構成としては、磁石38及び一対の角度センサ30をペーパホルダ4側に備え、残りの各手段を本体5内に備えることができる。
【0042】
トイレットペーパ3の引き出し量の算出方法としては、図4に示すように、磁石38の回転角とトイレットペーパ3の引き出し量との関係を表すテーブルに基づいて求める方法がある。具体的には、このテーブルを予めデータ格納部62に格納しておけば、引出量算出部68は、角度算出部67が磁石38の回転角を求めたとき、その回転角を上記テーブルに照らし合わせることによって、トイレットペーパ3の引き出し量を求めることができる。また、このテーブルにおいて、“θ”は、ペーパホルダ4の回動部材8の回動角であり、前述のギア比(ここでは2倍)に対応して、磁石38の回転角の半分になっている。
【0043】
また、トイレットペーパ3の引き出し量を原料となる木材の量に換算する方法としては、例えば、トイレットペーパ3の引き出し量と1本の立木から作ることのできる紙の量とに基づいて求める方法がある。具体的には、太さ14cm、高さ8mの立木から作ることができる紙の量を42.2kgとすると、換算部61は、トイレットペーパ3の引き出し量に基づく木材の量(例えば、立木の本数)を、次式によって求めることができる。
【0044】
【数1】

【0045】
また、スイッチ10からトイレットペーパ3の古紙配合率が設定されている場合には、換算部61は、上記の式1で求めた木材の量に古紙配合率を乗じて修正し、これを環境負荷情報として提示することができる。
【0046】
図5は、ペーパホルダ4の回動部材8の回動角の考え方を示す。
【0047】
実施例では、ペーパホルダ4に保持された新品のトイレットペーパ3の上に回動部材8が載った状態を、回動部材8の基準位置(絶対角度θ=0°)とし、トイレットペーパ3の使用に伴って回動部材8が下方に回動した場合を正の回動とした。そして、回動部材8が、トイレットペーパ3の使用前の位置から使用後の位置まで回動したとき、その回動角を“Δθ”で表すこととし、基準位置から使用後の位置までの回動角を“絶対角度θ”で表すこととする。この“絶対角度θ”は、演算処理上は回動角の絶対値を表すものではなく、回動部材8が基準位置より上側にあるときは、基準位置からの負の角度で表されることになる。更に、新品のトイレットペーパ3を使い切った場合には、絶対角度θ=30°になるものとし、磁石38の回転角(図4)についても、回動部材8が基準位置にある時に0°となるように調整しておくのがよい。
【0048】
図6及び図7は、資源節約喚起装置1のメインフローチャートで、トイレットペーパ3が使用されたとき、その引き出し量及びこれに相当する木材の量を求めて提示する処理を示す。
【0049】
まず、資源節約喚起装置1は、初期処理を行う(ステップ[以下、STと表記する]1〜3)。この初期処理は、ペーパホルダ4の回動部材8がトイレットペーパ3に載っているか否か、即ち、回動部材8が静止した状態で前述の絶対角度θが0°以上であるか否かを検出するための処理である。
【0050】
具体的には、電源投入と同時に、角度センサ30が磁石38(図3)の回転角に応じた信号を出力し、これに基づいて角度算出部67が磁石の回転角を求め(ST1)、制御部65へ送る。
【0051】
そして、制御部65は、角度変化が停止してから所定の時間(例えば、5秒)を経過したか否かを判別する(ST2)。具体的には、角度センサ30は、磁石38の現在位置を表す信号を角度算出部67へ送り続けており、角度算出部67もこれに応じて磁石の回転角を求めて制御部65へ送るようになっている。制御部65では、角度算出部67から5秒前に送られた回転角を基準にして回転角を監視し、回転角が許容範囲内(例えば、±0.5°)で推移している場合には、角度変化が停止しているものとみなして上記判別を行う。
【0052】
そして、ST2の判別が“NO”、即ち制御部65が上記所定の時間内に許容範囲を超えた回転角を角度算出部67から受けた場合、回動部材8が回動していることを表しているので、再びST1へ戻り、角度変化が停止するまでこれを繰り返す。
【0053】
一方、ST2の判別が“YES”、即ち制御部65が角度算出部67から受ける回転角の値が上記許容範囲内で5秒間推移した場合、回動部材8は停止したものとみなし、回動部材8の絶対角度θが正の値であるか否かを判別する(ST3)。具体的には、制御部65が角度算出部67から受けた磁石38の回転角が正の値であるか否かを判別すればよく、この判別が“NO”、即ち磁石38の回転角が負の値(絶対角度θも負の値)の場合、回動部材8は基準位置(絶対角度θ=0°)より上側に位置し、トイレットペーパ3に載っていないことを表すので、再びST1へ移り、上記初期処理を繰り返す。
【0054】
一方、ST3の判別が“YES”、即ち回動部材8の絶対角度θが正の値の場合、回動部材8がトイレットペーパ3に載っているか、又はトイレットペーパ3を使い切って絶対角度θ=30°になっていることを表すので、初期処理を終了して、トイレットペーパ3が使用されるまで、具体的には磁石38の回転角が再び変化するまで待機する。
【0055】
制御部65は、待機している間に角度算出部67から送られてくる磁石38の回転角を常に監視し、角度変化があったか否かを判別する(ST4)。具体的には、角度算出部67から送られてくる回転角の値が前述の許容範囲(例えば、±0.5°)から外れたか否かを判別し、この判別が“NO”、即ち角度変化がない場合には、角度変化があるまで待機して上記判別処理を繰り返す。
【0056】
一方、ST4の判別が“YES”、即ち制御部65が角度算出部67から上記許容値を超えた回転角を受けた場合、回動部材8が回動したことを表す、具体的にはトイレットペーパ3が使用される時に回動部材8が振動等したことを表すので、この回動部材8の回動の停止を検出するため、制御部65は、角度算出部67から受ける回転角の変化が停止してから所定の時間(例えば、5秒間)経過したか否かを判別する(ST5)。
【0057】
上記ST5の判別が“NO”、即ち回動部材8がまだ回動している場合には、再び上記ST5の判別を繰り返す。
【0058】
一方、ST5の判別が“YES”、即ち回動部材8の回動が停止した場合、例えば、トイレットペーパ3の使用が終った場合には、制御部65は、上記所定の時間経過時(例えば、5秒後)の回動部材8の絶対角度θ及び回動角Δθが夫々0°より大きいか否かを判別する(ST6)。この判別において、回動部材8の絶対角度θ及び回動角Δθが夫々0°となる場合を基準としたのは、トイレットペーパ3の交換時など、回動部材8が持ち上げられた状態で停止した場合(θ<0°,Δθ<0°)又は回動部材8が振動しただけで角度変化がなかった場合(θ≧0°,Δθ=0°)等を考慮したものである。
【0059】
そして、ST6の判別が“NO”、即ち上記絶対角度θ及び回動角Δθの条件を満たしていない場合、例えば、トイレットペーパ3の交換の際に回動部材8が持ち上げられた状態で停止した場合には、トイレットペーパ3は使用されていないため、再びST4へ移り、上記の処理を繰り返す。
【0060】
一方、ST6の判別が“YES”、即ち上記絶対角度θ及び回動角Δθの条件を満たしている場合には、回動部材8は、正の方向へ回動し(Δθ>0°)、且つ基準位置より下(θ>0°)にあることを表すので、トイレットペーパ3が使用された可能性があるため、実際に使用されたか否かを判別する。具体的には、角度変化判別処理(ST4)において、制御部65がST4の判別処理の基準とした絶対角度θが0°以上であったか否かを判別する(ST7)。
【0061】
上記ST7の判別が“NO”、即ち角度変化前の絶対角度θが0°より小さい場合、例えば、トイレットペーパ3の交換時において回動部材8を持ち上げて停止させていた(θ<0°)後に、回動部材8をトイレットペーパ3上に載せた場合には、トイレットペーパ3は使用されていないものとみなして引き出し量を求めず、再びST4へ移り、上記の処理を繰り返す。
【0062】
一方、ST7の判別が“YES”、即ちトイレットペーパ3が使用された場合には、制御部65の指令に従って引出量算出部68がトイレットペーパ3の引き出し量を求める(ST8)。具体的には、角度変化前の回動部材8の絶対角度θ又は磁石38の回転角と、角度変化後の絶対角度θ又は磁石38の回転角を、磁石38の回転角又は回動部材8の絶対角度とトイレットペーパ3の引き出し量との関係を表すテーブル(図4)に照らし合わせることによって、引き出し量を求める。更に具体的には、例えば、角度変化前の磁石回転角が24°で、角度変化後の磁石回転角が25.5°とすると、磁石回転角24°に対応する引き出し量が88.17gで、磁石回転角25.5°に対応する引き出し量は、25°及び26°に対応する引き出し量を案分して92.855gとなる。従って、今回のトイレットペーパ3の引き出し量は、“92.855−88.17=4.685g”となる。
【0063】
次に、換算部61は、制御部65からの指令に基づいて、上記ST8で求めたトイレットペーパ3の引き出し量を木材の量に換算する(ST9)。具体的には、引き出し量が上記のとおり4.685gで、古紙配合率を50%とすると、前述の式1から、木材の量は次式で求められる。
【0064】
【数2】

【0065】
そして、制御部65は、引出算出部68が求めた引き出し量(ST8)及び換算部61が求めた木材の量(ST9)をデータ格納部62に格納する(ST10)。これにより、データ格納部62には、トイレットペーパ3が使用される度にデータが蓄積されることになる。
【0066】
制御部65は、データ格納部62にデータを格納した後、格納されている引き出し量及び木材の量の合計を積算部63に夫々求めさせる(ST11)。また、この積算処理は、制御部65がデータ格納部62に引き出し量及び木材の量を格納する際、既に格納されているデータに積算することによって済ませることも可能である。更に、制御部65又は積算部63は、時計機能を備え、適宜の設定により月又は年単位等の任意の期間を基準にして積算処理を行うことができるようになっている。
【0067】
最後に、制御部65は、本体5の液晶パネル11に所定のメッセージを表示する(ST12)。実施例の資源節約喚起装置1では、制御部65は、スイッチ10から入力された古紙配合率、今回のトイレットペーパ3の引き出し量、及び今月中に消費した木材の量(立木使用量)の合計を、本体5の液晶パネル11に表示する(図1)。
【0068】
この後、再びST4へ移り、トイレットペーパ3が使用等される度に上記の処理を繰り返す。
【0069】
上記のように、実施例の資源節約喚起装置1をトイレの壁面2等に設置すれば、自分が使用したトイレットペーパ3の量を確認できるとともに、前回の使用時からの増減量も知ることができ、トイレットペーパ3の使い過ぎに注意することができる。更に、引き出し量と併せて当月中の立木使用量の合計を表示することによって、トイレットペーパ3の使用という人間活動が、地球温暖化の原因となる森林破壊につながることを再認識できるので、トイレットペーパ3の節約を一層心掛けることができる。
【0070】
以上、実施例の資源節約喚起装置1について説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、資源節約喚起装置1は、情報提示部としての液晶パネル11に代えて音声出力可能なスピーカ等を具備し、メインフローチャート(図6及び図7)のST12において、メッセージを音声出力することも可能である。
【0071】
また、実施例では、液晶パネル11上に、古紙配合率、今回の引き出し量、及び当月の立木使用量の合計を表示したが、トイレットペーパ3の引き出し量の合計を表示したり、1回の引き出し量に相当する木材使用量を表示するようにしてもよく、表示するメッセージの内容は任意の組み合わせが可能である。この場合、情報提示部として音声発生装置を採用すれば、同内容を音声で提示することもできる。
【0072】
或いは、実施例では、制御部65又は積算部63は、時計機能を備え、適宜の設定により月又は年単位等の任意の期間を基準にして積算処理を行うようになっているが、例えば、直近の24時間以内の引き出し量の合計を求め、当該合計を30倍又は365倍することにより、1ヶ月間又は1年間における総引き出し量の予想値を求め、これを情報提示部に提示することができる。この場合、求めた予想値を木材の量に換算して環境負荷情報として提示することもできる。
【0073】
更に、実施例では、トイレットペーパ3の引き出し量を求める引出量算出手段60として、磁石38、角度センサ30、角度算出部67及び引出量算出部68を備え、回動部材8の回動角Δθ又は磁石38の回転角に基づいて引き出し量を求めたが、別の方法として、例えば、ペーパホルダ4の適宜の箇所(例えば、回動部材8)に、回転数を検出する手段(例えば、パソコン操作用のボール式マウスに用いられるロータリーエンコーダなど)を備えた円板を回転自在に設け、このローラをトイレットペーパ3に接触させておけば、トイレットペーパ3と共に回転するローラの回転数とローラの外周との関係から、使用されたペーパの長さを求めることもできる。この場合、ペーパの長さと木材使用量との関係を表す式やテーブルを作成しておけば、求めたペーパの長さを照合することにより木材使用量を求めることができる。また、トイレットペーパ3の巻き付け方向に所定の間隔で予め印字(例えば、点を印刷するなど)しておき、センサによりこれを検出するようにすれば、トイレットペーパ3の引き出しに伴って該センサが検出した印字(点)の個数及びその間隔に基づいて引き出し量を算出することも可能である。上記の引き出し量算出方法は、実施例におけるトイレットペーパ3にのみ適用されるものでなく、任意のロール紙に対して適用可能である。
【0074】
即ち、実施例では、紙資源の利用形態としてトイレットペーパ3の使用を取り上げたが、このほかにも、円筒状に巻かれたロール紙とこれを回転自在に保持するロール紙ホルダとの構成を有していれば、実施例と同様に、該ロール紙の引き出し量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示することができる。ロール紙としては、プリンタ用、プロッタ用、FAX用、金銭登録器(いわゆるレジスタ)用等の各種ロール紙、又は各種産業において利用される任意のロール紙を採用することができる。
【0075】
或いは、実施例における引出量算出手段60では、回動部材8がトイレットペーパ3の厚み方向に回動したとき、その回動角に基づいてトイレットペーパ3の引き出し量を求めたが、このほかにも、ペーパホルダ4に、トイレットペーパ3の外周面に向って垂直に接するように付勢された適宜の形状の部材を設け、トイレットペーパ3の使用に伴ってトイレットペーパ3の中心に向って移動する上記部材の移動量を求めることにより、トイレットペーパ3の引き出し量を算出することができる。上記部材をトイレットペーパに向って付勢させるには、例えば、上記部材を、一部に突起を設けた棒状に形成し、その棒状部分に嵌め込んだコイルスプリングを上記突起に係止させることにより、コイルスプリングが突起を付勢して当該部材をトイレットペーパ3側へ付勢させることができる。この場合、上記部材の移動量とトイレットペーパ3の引き出し量との関係をテーブル化しておけば、引き出し量を容易に求めることができる。
【0076】
また、紙資源の節約を喚起するための情報としては、実施例におけるトイレットペーパ3の引き出し量に相当する木材の量のほか、任意のロール紙の引き出し量に相当する金額を提示することもできる。この場合、実施例と同様に、ロール紙の引き出し量とこれに相当する金額とをテーブル化しておくことにより、求めた引き出し量をテーブルに照合するだけで上記金額を求めることができる。
【0077】
更に別の態様では、ロール紙の引き出し量に相当する木材の量に基づいて、当該木材が伐採されたことにより消費されなくなる二酸化炭素量を求め、これを環境負荷情報として提示することができる。具体的には、ロール紙の原料となる木材(実施例では、太さ14cmの立木)が1日に消費する二酸化炭素量が炭素換算で40gとすると、ロール紙の引き出し量に相当する木材の量がa(g)の場合に消費されなくなる二酸化炭素量は、次式で求めることができる。
【0078】
【数3】

【0079】
上記二酸化炭素量算出処理は、換算部61(図3)が行ってもよいし、当該処理を行うためのCO算出部を別途設けてもよい。こうして求めた二酸化炭素量を環境負荷情報として提示することにより、ロール紙使用者に対して一層効果的に紙資源の節約を促すことができる。
【0080】
また、立木が光合成により二酸化炭素を吸収・蓄積していることに着目して、当該木材が伐採された場合に該木材から大気中に放出される二酸化炭素量を予め求めておき、ロール紙の引き出し量に相当する木材の量に基づいて、大気中に放出される二酸化炭素量を紙資源の節約を喚起するための情報として提示することも可能である。具体的な試算条件・試算例を以下に示す。
【0081】
<試算条件>
(1)立木の太さは、14cm、
(2)立木の高さは、8m、
(3)立木の炭素含有率は、50%(環境庁:「温暖化する地球・日本の取り組み」H6.12より)、
(4)立木の容積密度比は、450kg/m(同上参照)、
(5)立木の体積は、3.14×0.07×8≒0.123m
(6)二酸化炭素と炭素の分子量の比は、44/12、
<試算例>
上記条件から、立木1本に含まれる炭素含有量を次式により二酸化炭素量に換算する。
【0082】
【数4】

【0083】
従って、立木の伐採量(本数)に基づく二酸化炭素排出量は、次式により求められる。
【0084】
【数5】

【0085】
上記式(5)に基づく二酸化炭素の排出量算出処理は、紙資源節約喚起装置1の換算部61(図3)が行うようにすればよく、或いは当該処理を行うためのCO排出量算出部を別途設けてもよい。
【0086】
以上のように、ロール紙の使用者に対して紙資源の節約を喚起するため、ロール紙の引き出し量、これに相当する金額或いは木材の量、並びに木材が伐採されることにより消費されなくなる或いは排出される二酸化炭素量といった様々な情報を提示することにより、価値観の異なる任意の人に対して効果的に紙資源の節約を喚起することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】実施例の資源節約喚起装置をトイレの壁面に取り付けた状態を示す図。
【図2】ペーパホルダの組立図。
【図3】実施例の資源節約喚起装置のブロック図。
【図4】磁石の回転角とトイレットペーパの引き出し量との関係を表すテーブル。
【図5】回動部材の基準位置と回動角の考え方を示す図。
【図6】資源節約喚起装置のメインフローチャート。
【図7】資源節約喚起装置のメインフローチャート。
【符号の説明】
【0088】
1…資源節約喚起装置、2…壁面、3…トイレットペーパ、4…ペーパホルダ、5…本体、7a,7b…保持部材、8…回動部材、10…スイッチ、11…液晶パネル、13…電線、14…電源コード、16a,16b…平板、17a,17a…カバー、19a,19b,19c,19d,24,28a,28b,42,57a,57b…孔、20…ネジ、23a,23b…ネジ孔、26…シャフト、30…角度センサ、32,34…歯車、33,43,47…突起、38…磁石、40…L字部材、45…ペーパ保持具、46a,46b…半円柱部材、49a,49b…二段溝、52…円柱部、53…円板、54…有頭部材、55…コイルスプリング、60…引出量算出手段、61…換算部、62…データ格納部、63…積算部、65…制御部、67…角度算出部、68…引出量算出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状に巻かれたロール紙を回転自在に保持するロール紙ホルダに付設され、該ロール紙の引き出し量を求める引出量算出手段と、
前記引き出し量に基づき紙資源の節約を喚起するための情報を提示する情報提示部と
を備えたことを特徴とする資源節約喚起装置。
【請求項2】
請求項1記載の資源節約喚起装置において、前記引出量算出手段で求めた引き出し量を紙の原料である木材の量に換算する換算部を有し、
前記情報提示部は、換算された木材の量を提示することを特徴とする資源節約喚起装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の資源節約喚起装置において、
前記引き出し量又は木材の量を格納するデータ格納部と、
該データ格納部に格納された引き出し量又は木材の量の合計を求める積算部と
を有し、
前記情報提示部は、前記合計を提示することを特徴とする資源節約喚起装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか記載の資源節約喚起装置において、
前記ロール紙ホルダは、これに保持されたロール紙に接触し、該ロール紙の引き出しに伴って減少するロール紙の厚み方向に回動する回動部材を有し、
前記引出量算出手段は、
前記回動部材のシャフト又は該シャフトに複数の歯車を介して連動する別のシャフトに固定された磁石と、
前記回動部材が回動したとき、これに伴って回転する前記磁石の回転角に対応する信号を出力する角度センサと、
該角度センサの出力値に基づいて前記回転角を求める角度算出部と、
該角度算出部が求めた回転角に基づいて前記引き出し量を求める引出量算出部と
で構成されていることを特徴とする資源節約喚起装置。
【請求項5】
請求項4記載の資源節約喚起装置において、
前記データ格納部には、前記磁石の回転角と前記ロール紙の引き出し量との関係を表すテーブルが格納され、
前記引出量算出部は、前記角度算出部が求めた回転角を前記テーブルに照合することにより、前記引き出し量を求める
ことを特徴とする資源節約喚起装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか記載の資源節約喚起装置において、
前記情報提示部は、前記情報を視覚的に提示する表示装置又は音声で提示する音声発生装置で構成されることを特徴とする資源節約喚起装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−43110(P2006−43110A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228046(P2004−228046)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】