説明

賭けパラメータが時間とともに変化しうるイベントにおいて参加者の部分集合に対して賭けるためのシステムおよび方法

【課題】ゲーム・システムを提供する。
【解決手段】本システムはプロセッサに結合されたメモリを含む。メモリは、あるイベントの参加者の集合の識別情報およびそのイベントについてのグループ・ベットを記憶するよう動作しうるメモリを記憶するよう動作しうる。グループ・ベットは、前記参加者の集合のうちある未定義の部分集合のうちの一参加者がそのイベントに勝つという賭け(ベット)である。前記メモリにはプロセッサが結合されており、前記グループ・ベットを受領してからある時間後、前記参加者の部分集合のための参加者を決定することによって、前記グループ・ベットに関連する参加者の部分集合を定義するよう動作しうる。該プロセッサは、勝ち参加者を同定するイベントの結果を受領する。該プロセッサは、前記の定義された参加者の部分集合が勝ち参加者を含むかどうかに少なくとも基づいて、前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概括的にはイベントについての賭けに、より詳細には賭けパラメータが時間とともに変化しうるイベントにおいて参加者の部分集合に対して賭けるためのシステムおよび方法に関する。
【0002】
本出願は、Lee M. Amaitis et al.によって2003年6月3日に出願された、“System and Method for Betting on a Subset of Participants in an Event”との名称の米国出願第10/453,769号の部分継続出願(代理人整理番号069547.0152)である。この文献はここに参照によってあらゆる目的のために組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
たとえば競馬のようなスポーツ・イベントへの賭けは、世界の多くの部分で、大規模で成長しつつある産業である。さまざまな種類のスポーツ・イベントについてさまざまな種類の賭け製品またはシステムが利用可能である。たとえば、典型的な競馬の賭けは、賭け手が、特定のレースまたは一連のレースにおいて1頭の馬に、あるいは数頭の馬に賭けることを許容する。たとえば、賭け手は特定の馬が一着になる(win)、上位二着にはいる(place)、あるいは上位三着にはいる(show)ことに賭けることができる。賭け手は複数の馬についてさまざまな組み合わせの賭けもできる。たとえば、連勝単式の賭け(上位二着までの馬を順番も含めてカバーする)や三連勝単式の賭け(上位三着までの馬を順番も含めてカバーする)である。さらに、賭け手は、一連のレースに対して賭けてもよい。たとえば、二重勝(2つの相続くレースの勝馬)、三重勝(3つの相続くレースの勝馬)および六重勝(6つの相続くレースの勝馬)などである。
【0004】
パリミューチュエル賭けシステムでは、特定のイベントに関する全賭け金が総合され、競技場が手数料(あるいは「控除分(take-out)」)を取り、残りが勝った賭け手の間で分配される。たとえば、パリミューチュエルの賭けシステムは北米で(および世界中のさまざまな場所で)競馬に対する賭けに普通に使われている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ゲーム・システムが提供される。本システムはプロセッサに結合されたメモリを含む。メモリは、あるイベントの参加者の集合の識別情報およびそのイベントについてのグループ・ベットを記憶するよう動作するメモリを記憶するよう動作しうる。グループ・ベットは、前記参加者の集合のうちある未定義の部分集合のうちの一参加者がそのイベントに勝つという賭け(ベット)である。前記メモリにはプロセッサが結合されており、前記グループ・ベットを受領してからある時間後、前記参加者の部分集合のための参加者を決定することによって、前記グループ・ベットに関連する参加者の部分集合を定義するよう動作しうる。該プロセッサは、勝ち参加者を同定するイベントの結果を受領する。該プロセッサは、前記の定義された参加者の部分集合が勝ち参加者を含むかどうかに少なくとも基づいて、前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を決定する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のさまざまな実施形態は数多くの技術的効果から裨益しうる。一つまたは複数の実施形態は、以下に論じる効果のいくつかから裨益することもあれば、どれからも裨益しないこともあれば、すべてから裨益することもありうることを注意しておくべきであろう。
【0007】
本発明の一つの技術的効果は、参加者の集合を含むイベントにおいて、本システムは、賭け手が前記参加者の集合の部分集合に賭け、該参加者の部分集合のいずれかの参加者がイベントに勝てばベットに勝つことを許容するということである。たとえば、あるイベントにおいてある特定の参加者が勝つことはないと信ずるが、他のどの参加者に賭けるか自信がない賭け手は、その特定の参加者を除外した参加者のグループを含むグループ・ベットを購入すればよい。たとえば、競馬で本命馬がレースに勝ちそうもないと信ずるが、他のどの馬に賭けるか自信がない賭け手は、本命馬を除いたすべての出走馬を含むグループ・ベットを購入すればよい。
【0008】
このようにして、賭け手は、本命馬(または他の特定の馬)以外のすべての馬に賭けることができ、それにより、本命以外の馬のそれぞれに個別の賭けをする必要なく、効率的に本命馬以外に賭けることができる。状況によっては、賭け手は、普通ならそのイベントでは賭けなかったときに、本命以外の馬のそれぞれに個別の賭けをしなくてすむので、そのようなグループ・ベットを賭けることがありうる。これは、そのイベントに対する賭け金の総プールを増やすことがあり、少なくとも、そのような賭け金に対してある割合の控除分を集める一つまたは複数のエンティティについて収益を増しうる。
【0009】
本システムは、これらの種類の「グループ・ベット」を提供および判定するために必要な計算を実行し、情報を処理することができる。そのような技術的能力をもったシステムなしでは、賭け手はいくつかの別個の賭けをする必要があり、賭けシステムおよびその根底にある通信ネットワークを麻痺させてしまう。このシステムは、「グループ・ベット」の賭け手が、より効率的に賭け、それにより伝統的な賭けシステムでのストレスを解消することを許容する。具体的には、本システムは、賭け窓口におけるボトルネックを、よって根底にある賭けシステムのスループットのボトルネックを解消することができる。このシステムは、賭けがなされる時点での賭けシステムの資源を解放するのみならず、ベットが勝ちか負けかを判定される時点でのそのような資源をも解放できる。それというのも、いくつかの別個のベットの結果を判定するのではなく、本システムはたとえば単一の「グループ・ベット」の判定を許容するからである。
【0010】
もう一つの効果は、さまざまな実施形態において、賭け手に提供されるグループ・ベットはあるレースにおいてどれだけの参加者を除外してもよいということである。それにより、賭け手は、あるレースにおいてどれだけの参加者以外に対してであっても、効率的に賭けることが許容される。たとえば、レースにおいて、1、2、3またはそれ以上の特定の参加者を除外した、あるいは1頭、2頭、3頭またはそれ以上の特定の人気馬を除外した参加者のグループをカバーするグループ・ベットが提供されうる。実施形態によっては、特定のグループ・ベットによってカバーされる(または除外される)参加者のグループは、その特定のグループ・ベットが賭け手から受領されたあとの何らかの時点まで未定義であってもよい。たとえば、グループ・ベットは、レースにおいて1、2、3またはそれ以上の人気参加者を除外する(すなわち、事実上これら以外に対するベットをなす)ことができるが、レースにおける一または複数の人気参加者はそのレースに対する賭けの期間中に変わりうるので、前記人気参加者はそのレースの賭けの締め切りまた、あるいは締め切り後まで定義されなくてもよい。こうして、賭け手はレースにおいて、そのレースに対する賭けが締め切られたあとで結局どの馬が本命馬(一番人気の馬)になるかにかかわりなく、本命馬(または2頭以上の人気馬)以外に対して効率的に賭けることができる。
【0011】
本発明のもう一つの効果は、賭け手がグループ・ベットを賭ける時点で固定される潜在的払い出しを有するグループ・ベットが提供されうるということである。ある特定の時点に賭け手が賭けた特定のグループ・ベットについての潜在的な払い出しは、その特定の時点より前にそのレースについて受領されたさまざまな賭けに基づいて決定され、固定されうる。こうして、賭け手は、グループ・ベットについての潜在的払い出しを効率的に固定することができ、これは賭け手にとって望ましいことでありうる。
【0012】
本発明のもう一つの効果は、ここに記載されるさまざまなグループ・ベットのいずれも、ある特定のイベントに関するあらゆる賭け金がプールされるパリミューチュエル賭けシステムで提供されうるということである。
【0013】
その他の効果は、以下の図面、記述および請求項から当業者にはすぐ明白となるであろう。
本発明ならびにさらなる特徴および効果のより完全な理解のため、ここで、付属の図面とともに考慮される以下の記述が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のある実施形態に基づく単勝ベットおよびグループ・ベットを受領および管理するためのシステムを示す図である。
【図2A】本発明のある実施形態に基づく、賭けシステム・プラットフォームによって決定され、クライアントに通信されうる現在オッズ・データの例示的な種類を示す図である。
【図2B】本発明のある実施形態に基づく、賭けシステム・プラットフォームによって決定され、クライアントに通信されうる現在オッズ・データの例示的な種類を示す図である。
【図2C】本発明のある実施形態に基づく、賭けシステム・プラットフォームによって決定され、クライアントに通信されうる現在オッズ・データの例示的な種類を示す図である。
【図3A】単勝ベットおよびグループ・ベットの両方について、控除分を考慮に入れて、潜在的払い出しおよび収益を計算するためのさまざまな式を示す図である。
【図3B】単勝ベットおよびグループ・ベットの両方について、控除分を考慮に入れずに、潜在的払い出しおよび収益を計算するためのさまざまな式を示す図である。
【図4A】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図4B】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図4C】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図4D】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図4E】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図4F】本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果の単勝ベットおよびグループ・ベットについてさまざまな払い出しを示すチャートである。
【図5】本発明のある実施形態に基づく、単勝ベットおよびグループ・ベットを受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明のある実施形態に基づく、単勝ベットについてさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益を決定する例示的な方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明のある実施形態に基づく、グループ・ベットについてさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益を決定する例示的な方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明のある実施形態に基づく、ある競馬レースに対して、該レースに対する賭けの締め切り後まで未定義である馬のグループをカバーするグループ・ベットを受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明のある実施形態に基づく、そのグループ・ベットが賭けられる時点で決定され、固定される潜在的払い出しを有するグループ・ベットを受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。
【図10A】図9の方法において第一のクライアントが第一のグループ・ベットを賭けた時点における、賭けられた総額およびさまざまなベットについての潜在的な払い出しを示す表である。
【図10B】図9の方法において第二のクライアントが第二のグループ・ベットを賭けた時点における、賭けられた総額およびさまざまなベットについての潜在的な払い出しを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〈賭け管理システム〉
図1は、本発明のある実施形態に基づく、ベット12を受領および管理する例示的なシステム10を示している。システム10は、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14および一つまたは複数の通信ネットワーク18によって結合された賭けシステム・プラットフォーム16を含む。一般に、一または複数のクライアント20が賭け情報(たとえばイベントの時間、賭けの規則、賭けのオプションおよびオッズなど)を受領し、および/または賭けシステム・インターフェース14を介してベット12を賭けることができる。賭けシステム・インターフェース14は、クライアント20から受領されたそのようなベット12を賭けシステム・プラットフォーム16に通信する。賭けシステム・プラットフォーム16は、受領したベット12を保存し、適切なオッズおよび払い出しを決定し、そのようなオッズおよび払い出しを賭けシステム・インターフェース14の一つまたは複数に通信する。
【0016】
システム10は、たとえば競馬、ドッグレース、自動車レースまたはゴルフ・トーナメントのようなイベント参加者の集合を有するある賭けイベントに対して、クライアント20が、少なくとも単勝ベット(あるいはストレートな賭け)22とグループ・ベット24の両方に賭けることを許可する。単勝ベット(あるいはストレートな賭け)22は、特定の参加者がそのイベントに勝つという賭けである。たとえば、競馬において、単勝ベット22の例は、3番馬がレースに勝つという賭けである。一方、グループ・ベット24は、前記参加者の集合のあるグループすなわち部分集合のうちの一参加者がイベントに勝つという賭けである。状況によっては、部分集合すなわちグループは、単一の参加者を除くイベントの全参加者を含んでいてもよい。そのような状況では、グループは、「本命」を、すなわちそのイベントに勝つ可能性が最も高い(または高いと予想されている)参加者を除くイベントの全参加者を含んでいてもよい。たとえば、3番馬が本命である14頭レースでは、例示的なグループ・ベット24は、3番馬以外の馬のいずれかがレースに勝つというベットである。
【0017】
グループ・ベット24に賭けることによって、クライアント20は本命(または別の特定の参加者)以外の全参加者に賭けてもよい。よって、本命でない参加者のそれぞれに個別ベットを賭ける必要なく、本命以外に対して効率的に賭けることができる。こうして、たとえば、競馬における本命馬がレースに勝たないと信じるが、他のどの馬に賭けるべきか自信がない賭け手は、本命以外のすべての馬を含むグループ・ベット24を購入すればよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、クライアント20には、二つ以上の異なるグループ・ベット24が利用可能でありうる。たとえば、特定の10頭レースについて、2番ないし10番馬をカバーし、よって効率的に1番馬以外に賭けることを提供する第一のグループ・ベット24が利用可能であってもよく;1番および3番ないし10番馬をカバーし、よって効率的に2番馬以外に賭けることを提供する第二のグループ・ベット24が利用可能であってもよく;1番ないし4番および6番ないし10番馬をカバーし、よって効率的に5番馬以外に賭けることを提供する第三のグループ・ベット24が利用可能であってもよい。
【0019】
代替的な実施形態では、特定のグループ・ベット24によってカバーされる参加者のグループは、イベントにおいて除外される参加者の数は2、3または他のいかなる数であってもよい。たとえば、上で論じた10頭レースについて、3番ないし4番および6番ないし10番馬をカバーし、よって効率的に1番、2番および5番馬以外に賭けることを提供するグループ・ベット24が利用可能であってもよい。特定のグループ・ベット24がカバーしうる参加者数は、イベントの参加者数に関係していてもよい。たとえば、ある実施例では、6頭レースにおけるグループ・ベット24は1頭(本命馬など)以外全部をカバーしてもよく、8頭レースにおけるグループ・ベット24は2頭(上位2頭の人気馬など)以外全部をカバーしてもよく、10頭以上のレースにおけるグループ・ベット24は、3頭(上位3頭の人気馬など)以外全部をカバーしてもよい。
【0020】
さらに、ある種の実施形態では、特定のグループ・ベット24によってカバーされる参加者のグループは、グループ・ベット24がクライアント20から受領されてからある時間後まで未定義である。たとえば、ある特定のグループ・ベット24があるレース・イベントにおける一または複数の人気参加者以外に対する賭けであり、その一または複数の人気参加者が、クライアント20によってグループ・ベット24が賭けられたあとのある時点まで、たとえばそのレースに対する賭けが締め切られたあとまで決定されないということがありうる。こうして、グループ・ベット24は、レース・イベントにおいて、一または複数の人気参加者を除く参加者のすべてをカバーでき、そのうち少なくとも一参加者は、クライアント20によってグループ・ベット24が賭けられた時点から人気参加者が決定される時点までの間に、一回以上変化してもよい。これについてはのちに図8との関連で述べる。
【0021】
いくつかの実施形態では、システム10はパリミューチュエル賭けシステムであり、ある特定のイベントに関するすべての賭け金12(または少なくとも賭け金12のうち有意なグループ)がプールされ、競技場またはその他の賭け提供者によって手数料(または「控除分」)が取られ、残りが勝った賭け手の間で分配される。他の実施形態では、システム10は、たとえばクライアント20が賭け元に対して相場を張る賭けシステムのような、別の種類の賭けシステムであってもよい。
【0022】
グループ・ベット24は、次のようにして既存のパリミューチュエル・プールに組み込まれうる。たとえば、あるイベントで本命参加者以外の全参加者をカバーするグループ・ベット24を考える。ある特定のイベントに対する賭けの締め切りの時点で、それぞれの個別グループ・ベット24の賭け額(控除分を引いておく)が、そのグループ・ベット24によってカバーされる全参加者の間で分配され、配分される。そのため、グループ・ベット24に対する潜在的な払い出し(つまり、グループ・ベット24が当たった場合の払い出し)は本命参加者に対するオッズに関係している。一般に、本命参加者に対するオッズが低いほど(つまり、本命に対してたくさん賭けられているほど)、そのグループ・ベット24についての潜在的払い出しは大きくなる。よって、本命参加者が3-5のオッズを有するレースにおけるグループ・ベット24は、本命参加者が2-1のオッズを有するレースにおける同様のグループ・ベット24より多く払い出す。ある実施形態では、グループ・ベット24に対する払い出しは、本命参加者に対するオッズの逆数に等しい。よって、この実施形態では、本命参加者が2-5のオッズなら、グループ・ベット24は5-2の割合で払い出す。
【0023】
いくつかの実施形態では、あるイベントについてのグループ・ベット24に対する払い出しは、そのイベントにおける参加者について決定される最終的なオッズ(すなわち、そのイベントに対する賭けが締め切られたあとに参加者について決定されるオッズ)に基づいて決定される。こうして、グループ・ベット24に対する潜在的な払い出しは、そのイベントに対する賭けの期間の間は、そのイベントについて単勝ベット22およびグループ・ベット24が受領され続けるので、時間とともに変化しうる。そのような実施形態の例はのちに図4ないし図8を参照しつつ論じる。
【0024】
他の実施形態では、あるイベントに対する各グループ・ベット24に対する払い出しは、クライアント20がそのグループ・ベット24に賭けた時点において(あるいは実質的にその時点において)そのイベントの一以上の参加者について決定されるオッズに基づいて決定――および固定――される。こうして、グループ・ベット24に対する潜在的な払い出しは、グループ・ベット24が賭けられるときに、本質的に固定されうる。たとえば、第一のクライアント20が、あるレースで特定の馬を除いたすべての馬を含む特定のグループ・ベット24を$2賭けるとする。第一のクライアント20がその特定のグループ・ベット24を賭ける時点において、第一のクライアント20のグループ・ベット24に対する潜在的払い出しが決定され(レースの各馬に賭けられているおよび/または割り当てられているその時点での現在額に基づいて)、$2.80に固定される。さらに、そのレースに対する賭けの間の何らかののちの時点において、第二のクライアントが同じ特定のグループ・ベット24(すなわち、そのレースにおいて、前記の特定の馬を除いたすべての馬をカバーする)を$2賭けるとする。第二のクライアント20が特定のグループ・ベット24を賭ける時点で、第二のクライアント20のグループ・ベット24に対する潜在的払い出しが決定され(レースの各馬に賭けられているおよび/または割り当てられているその時点での現在額に基づいて)、$3.05に固定される。こうして、グループ・ベット24が当たりベットであると判定されれば、第一のクライアント20は払い出し$2.80を受け取り、第二のクライアント20は払い出し$3.05を受け取る。そのような実施形態のより詳細な例は、図9を参照しつつのちに論じる。
【0025】
〈賭けシステム・インターフェース〉
賭けシステム・インターフェース14は、クライアント20と賭けシステム・プラットフォーム16との間のいかなる好適なインターフェースを含んでいてもよい。たとえば、図1に示されるように、賭けシステム・インターフェース14は、場内インターフェース26および/または場外インターフェース28のような物理的インターフェースを含んでいてもよい。場内インターフェース26は一般に競技場に位置しており、一方、場外インターフェース28は一般にOTBパーラーのような場外投票(OTB: off-track betting)施設に位置している。場内インターフェース26および場外インターフェース28は、クライアント20からベット12を受け取ってクライアント20に払い出しを分配しうる窓口(teller)30および/またはクライアント20が賭け情報を監視するために見ることのできるモニタ32を含みうる。賭け情報とはたとえば、イベントの時間、現在のオッズおよびさまざまなベット12に対する予測されるまたは実際の払い出しなどである。状況によっては、そのような情報は、新たなベット12が賭けられるにつれて、および/またはイベントに関する情報が変化するにつれて、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごとなど)更新されうる。モニタ32は、たとえば、競技場またはOTB施設に位置する電光掲示板または閉回路テレビを含みうる。
【0026】
場内インターフェース26および場外インターフェース28は、一つまたは複数のセルフサービス賭け機33をも含んでいてもよい。実施形態によっては、セルフサービス賭け機33は、クライアント20が代金(キャッシュのような、あるいはバウチャーまたはクレジットカードもしくはデビットカードを使って)を機械に挿入して、一つまたは複数の単勝ベット22および/またはグループ・ベット24に賭け、賭けたベットを示すプリントアウト(たとえば券のような)を受け取ることを許容する。勝ったベットについてのプリントアウトはセルフサービス賭け機に挿入されてもよい。(窓口30から払い出しを受け取るために使用されうる)支払いバウチャーを受け取るため、あるいは追加的なベット12を賭けるためである。他の実施形態では、セルフサービス賭け機33は、クライアント20がクレジットカードまたはデビットカードを使ってベット12を賭けることを許容する。クレジットカードまたはデビットカードは、関連付けられた口座を有していてもよく、その口座は、賭け口座提供者によって提供および/または管理される賭け口座であってもよい。いくつかの実施形態では、賭けイベント完了後、クライアント20はセルフサービス賭け機33に自分のクレジットカードまたはデビットカードを挿入または掃引してカード残高を更新してもよい。セルフサービス賭け機33は、クライアント20が、支払いバウチャーをプリントアウトすることを許容してもよい。それを窓口30に呈示すれば支払いが受けられるのである。
【0027】
図1に示されるように、賭けシステム・インターフェース14は、さまざまな非物理的なインターフェースをも含んでいてもよい。一つまたは複数の電話オペレーター34および一つまたは複数のウェブサイト36などである。クライアント20は、そのような非物理的インターフェースと、一つまたは複数の通信ネットワーク44を介してアクセスまたは通信しうる。通信ネットワーク44は、一つまたは複数のサーバー、ルーター、スイッチ、リピーター、バックボーン、リンクおよび/または他の任意の適切な種類の通信デバイスが、有線、光学、無線またはその他の適切なリンクといったリンクによって結合されているものを含みうる。一般に、通信ネットワーク28は、電話ネットワーク、構内ネットワーク(LAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、インターネットの諸部分または他の任意のデータ交換システムといった、いかなる通信ネットワークにも見出されるいかなる相互接続をも含みうる。通信ネットワーク44を使って賭けシステム・インターフェース14にアクセスするには、クライアント20は、コンピュータ、携帯情報端末(pda)、携帯電話、リモート・ページング・デバイス、電子メール通信デバイス、ハンドヘルド賭け装置または他の任意の好適な移動装置を使用しうる。ある種の実施形態では、クライアント20は、移動装置を介して、たとえば通信ネットワーク44および賭けシステム・インターフェース14を使って、賭けシステム・プラットフォーム16から、賭け情報のような任意の好適な情報を受領しうる。
【0028】
電話オペレーター34が、賭け情報(たとえばイベントの時間、賭けの規則、賭けのオプションおよびオッズなど)をクライアント20に通信し、ベット12をクライアント20から受けてもよい。同様に、ウェブサイト36が賭け情報をクライアント20に通信し、クライアント20にベット12を賭けることを許容してもよい。そのようなウェブサイト36の一つまたは複数は、システム10に関連する一つまたは複数のサーバーによってホストされうる。実施形態によってはそのサーバーが賭けシステム・プラットフォーム16をもホストしていてもよい。いくつかの実施形態では、ウェブサイト36を介してクライアント20に利用可能な賭け情報は、たとえば新たなベット12が賭けられるにつれて、および/またはイベントに関する情報が変化するにつれて、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごとなど)更新されうる。
【0029】
いくつかの実施形態では、一つまたは複数のウェブサイト36は、たとえばインターネット賭けプロバイダー46によって提供され、あるいはこれに付随していてもよい。インターネット賭けプロバイダー46は、一または複数のクライアント20に対してオンライン賭け口座を提供することによって、インターネット口座の賭けを提供してもよい。オンライン賭け口座を使って、クライアント20は、インターネット賭けプロバイダー46に付随する一つまたは複数のウェブサイト36とのインターフェースをもちうる。それにより、口座に資金を入れたり、賭けイベントに関する賭け情報を閲覧したり、ベット(単勝ベット22および/またはグループ・ベット24のような)を賭けたりできる。そのようなオンライン賭け口座は、たとえば預金口座、クレジット口座、損失上限付き(stop-loss)口座およびハイブリッド口座といった一つまたは複数のさまざまな種類の口座を含みうる。
【0030】
システム10のいくつかある賭けシステム・インターフェース14の一部または全部は、単勝ベット22およびグループ・ベット24の両方を提供または受領するよう動作可能でありうる。しかしながら、実施形態によっては、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14は、単勝ベット22またはグループ・ベット24のどちらかしか提供または受領できなくてもよい。たとえば、ある個別的な実施例では、ウェブサイト36はクライアント20が単勝ベット22およびグループ・ベット24の両方を賭けることを許容しうるが、ある特定のOTBパーラーはクライアント20が単勝ベット22を賭けることしか許容しないことがありうる。
【0031】
〈賭けシステム・プラットフォーム〉
上で論じたように、賭けシステム・プラットフォーム16は、賭けシステム・インターフェース14からベット12(単勝ベット22およびグループ・ベット24の両方を含む)を受領し、受領したベット12を記憶し、適切なオッズおよび払い出しを決定し、賭けシステム・インターフェース14の一つまたは複数にそのようなオッズおよび払い出しを通信するよう動作しうる。それを受けて賭けシステム・インターフェース14はそのようなオッズおよび/または払い出しをクライアント20に表示する。図1に示されるように、賭けシステム・プラットフォーム16はメモリ40に結合されたプロセッサ38を含む。プロセッサ38は、一般に、現在オッズ・データ50を決定するためにさまざまなアルゴリズムまたは計算を実行するよう動作しうる。現在オッズ・データ50とは、現在プール・データ52、現在オッズ・データ54および/または潜在的払い出しデータ56などである。図2A、図2B、図2Cに示されるこれらについてはのちにより詳細に論じる。
【0032】
上で論じたように、賭けシステム・プラットフォーム16はプロセッサ38およびメモリ40を含んでいる。プロセッサ38は、賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション42またはその他のコンピュータ命令を実行する、中央処理装置(CPU)またはその他のマイクロプロセッサのようないかなる好適なプロセッサであってもよく、いかなる好適な数の協働するプロセッサを含んでいてもよい。メモリ40は、コンピュータ命令の実行を容易にするのに好適な一つまたは複数のメモリデバイスを有しうる。メモリデバイスとは、一つまたは複数のランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、ファーストサイクルRAM(FCRAM)、スタティックRAM(SRAM)、現場プログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサなどである。
【0033】
メモリ40は一般に、オッズおよび/または払い出しを決定する際にプロセッサ38によって使用されうるさまざまな情報を保存するよう動作しうる。たとえば、メモリ40は、いかなる好適な数のデータベースをも有しうる。複数のデータベースは同じ位置にあっても、物理的および/または地理的に分散されていてもよい。図1に示した例では、メモリ40は次のうちのどれでも、あるいは全部でも保存しうる:賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション42、現在オッズ・データ50、一つまたは複数のイベント・パラメータ58、一つまたは複数のベット・パラメータ60、一つまたは複数の計算規則62、一つまたは複数のイベント結果64および一つまたは複数のベット結果66。イベント・パラメータ58は、一つまたは複数の賭けイベントのさまざまなパラメータを含みうる。たとえば、イベントの種類、イベントの時間、日付および位置ならびにイベントの参加者それぞれの番号(あるいは場合によっては名前)といったものである。賭けパラメータ60は、一つまたは複数の受領したベット12のさまざまなパラメータを含みうる。たとえば、ベット12を賭けたクライアント20の素性、ベット12が賭けられた仕方(たとえば電話、インターネットを介して、あるいは競技場またはOTB施設で直接など)、ベット12の種類(たとえばベット12が単勝ベット22であるかグループ・ベット24であるかなど)、ベット12に対する手数料率、ベット12がカバーする単数または複数の参加者および/またはベット12の額(amount)といったものである。計算規則62は、さまざまな現在オッズ・データ50を決定する際にプロセッサ38によって使用されることになるさまざまな式またはその他のアルゴリズムを含みうる。そのような式の例は、のちに図3Aおよび図3Bを参照して論じる。イベント結果64は、一つまたは複数の賭けイベントの結果に関するさまざまなデータを含みうる。たとえば、イベントにおける各参加者の最終順位、いずれかの順位にタイがあったかどうか、および/またはいずれかの参加者がイベントを完遂しなかったかどうか、といったことである。ベット結果66は、さまざまなベット12の結果に関するさまざまなデータを含みうる。たとえば、ベット12を賭けたクライアント20の素性、ベット12が当たりベットだったかどうか、ベット12について決定された払い出しおよび/または払い出しがクライアント20に分配されたかどうか、といったことである。
【0034】
上で論じたように、一つまたは複数の通信ネットワーク18は、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14と賭けシステム・プラットフォーム16との間の無線または有線通信を結合し、容易にする。各通信ネットワーク18は一つまたは複数のサーバー、ルーター、スイッチ、リピーター、バックボーン、リンクおよび/または他の任意の適切な種類の通信デバイスが、導線、光、無線または他の適切なリンクのようなリンクで結合されたものを含みうる。一般に、各通信ネットワーク18は、構内ネットワーク(LAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、インターネットの一部または他の任意のデータ交換システムといった、いかなる通信ネットワーク上に見出されるいかなる相互接続をも含みうる。
【0035】
上で論じたように、プロセッサ38は、図2A、図2B、図2Cに示される現在プール・データ52、現在オッズ・データ54および/または潜在的払い出しデータ56といった現在オッズ・データ50を決定するために賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション42を実行するよう動作しうる。プロセッサ38は、そのような現在オッズ・データ50を、少なくとも、メモリ40および/または一つもしくは複数の賭けシステム・インターフェース14から受領されたデータに基づいて決定しうる。さらに、プロセッサ38はそのような現在オッズ・データ50を、賭けシステム・プラットフォーム16によって受領される新しい情報に基づいて更新しうる。いくつかの実施形態では、プロセッサ38は、現在オッズ・データ50を、リアルタイムで、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごとに)更新しうる。
【0036】
図1に示したように、現在オッズ・データ50は、矢印70によって示されるように、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14に通信ネットワーク18を介して通信されうる。すると、現在オッズ・データ50は、たとえば競技場またはOTB施設に位置する電光掲示板またはモニタ32を介して、あるいはたとえばクライアント20がアクセスしうる適切なウェブサイト36上で、クライアント20に利用可能にされうる。このようにして、クライアント20は、さまざまな賭けイベントに関するリアルタイムまたは実質的にリアルタイムの現在オッズ・データ50へのアクセスを有しうる。
【0037】
〈単勝ベットおよびグループ・ベットについての現在オッズ・データの計算〉
図2A、2B、2Cは、競馬レースの例について現在オッズ・データ50の例示的な種類を示しており、ここでは4番馬が本命で、1番馬、2番馬、3番馬および5番馬(4番馬以外のすべての馬)をカバーするグループ・ベット24が提供されている。図2Aは、各馬に対する単勝ベット22の現在総額すなわち現在賭け金と、グループ・ベット24の現在総額すなわち現在賭け金とを反映する現在プール・データ52を示している。こうして、図2Aは各馬に対する現在単勝ベット賭け金総額と、グループ・ベット24に対する現在グループ・ベット賭け金総額を示している。
【0038】
図2Bは、各馬についての単勝ベット22に対する現在オッズおよびグループ・ベット24に対する現在オッズを反映する現在オッズ・データ54を、いずれも15%の割合の控除分なしとありの場合について示している。図2Cは、各馬についての各単勝ベット22についての潜在的払い出しおよびグループ・ベット24についての潜在的払い出しを反映する潜在的払い出しデータ56を、賭けがその時点で締め切られたとした場合について示している。図2Cは、15%の割合の控除分なしとありの両方の場合について各ベットの潜在的払い出しを示している。
【0039】
先に論じたように、プロセッサ38は、さまざまなアルゴリズムまたは式を使って、さまざまな現在オッズ・データ50を計算しうる。図3Aおよび3Bは、本発明のある実施形態に基づくそのようなアルゴリズムまたは式の諸例を示している。特に、図3Aおよび3Bは、特定の賭けイベントに関連する単勝ベット22およびグループ・ベット24の両方を含む各ベット12についての現在潜在的払い出しを計算するさまざまな式を示している。図3Aと図3Bに示される式は似ているが、図3Aに示される式は控除分を取り入れているのに対して、図3Aに示される式は取り入れていない。図3Aおよび3Bに示される式は、のちに論じるように図4A〜4Fと併せて見るときに最もよく理解される。
【0040】
先に論じたように、図3Aは、単勝ベット22とグループ・ベット24の両方について現在潜在的払い出しを控除分(手数料)を取り入れて計算するためのさまざまな式を示している。具体的には、図3Aが示しているのは、手数料控除後(AC: after commission)グループ・ベット・プール公式100;参加者のAC単勝ベット賭け金公式102;総AC単勝ベット賭け金公式104;ACグループ参加者単勝ベット・プール公式106;全参加者総ACプール公式108;ACグループ・ベット・プール配分公式110;参加者総AC賭け金公式112;総ACグループ・ベット払い出し公式の代替的な対114Aおよび114B;総ACグループ・ベット収益公式116;グループ・ベット単位通貨当たりAC払い出し公式の代替的な対118Aおよび118B;総AC単勝ベット払い出し公式の代替的な対120Aおよび120B;総AC単勝ベット収益公式122;ならびに単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出し公式の代替的な対124Aおよび124Bである。
【0041】
ACグループ・ベット・プール公式100は、手数料控除後のグループ・ベット・プールを決定するために使用されうる。これは、手数料控除前(BC: before-commission)グループ・ベット・プールから控除分を引いて求められる。実施例によっては、控除分は各ベット12のある割合であり、イベントについての総控除は、よって、総プールのその割合である。たとえば、控除率が15%であれば、各単勝ベット22またはグループ・ベット24に対する控除分はそのような単勝ベット22またはグループ・ベット24の15%に等しく、そのイベントについての総控除はそのイベントについての総プールの15%に等しい。しかしながら、代替的な諸実施形態では、控除分(手数料)は他の仕方で計算されてもよいことは理解されるべきである。たとえば、単勝ベット22とグループ・ベット24について別個の控除率が課されてもよい。
【0042】
参加者のAC単勝ベット賭け金公式102は、イベントにおける各参加者に対する総AC単勝ベット賭け金を決定するために使用されうる。式102によれば、各参加者に対する総AC単勝ベット賭け金は、その参加者に対するBC単勝ベット賭け金から控除分を引いたものに等しい。
【0043】
総AC単勝ベット賭け金公式104は、全参加者に対する総AC単勝ベット賭け金を決定するために使用されうる。これは、各参加者に対するAC単勝ベット賭け金(式102を使って決定される)の和に等しい。
【0044】
ACグループ参加者単勝ベット・プール公式106は、グループ・ベット24によってカバーされる参加者のグループすなわち部分集合に含まれる各参加者に対する単勝ベット22の総AC賭け金を決定するために使用されうる。グループ・ベット24によってカバーされる参加者のグループに含まれる各参加者は、「グループにされた参加者」と称してもよい。たとえば、5頭レースで、4番馬が本命、グループ・ベットが1番、2番、3番および5番馬をカバーする場合、グループ参加者単勝ベット・プール公式106は、1番、2番、3番および5番馬に対して賭けられた単勝ベット22の総AC賭け金を決定するために使用されうる。
【0045】
全参加者総ACプール公式108は、バック・ベット22およびグループ・ベット24の総プールを含む、総ACプールを決定するために使用されうる。式108によれば、総ACプールは、総AC単勝ベット賭け金(式104によって決定される)とACグループ・ベット・プール(式100によって決定される)との和である。
【0046】
ACグループ・ベット・プール配分公式110は、グループにされた参加者のそれぞれの間でのACグループ・ベット・プールの配分を決定するために使用されうる。式110によれば、ACグループ・ベット・プール(式100を使って決定される)は、グループにされた参加者のそれぞれに対して賭けられたAC単勝ベット22の賭け金(式102を使って決定される)に正比例してグループにされた参加者の間で配分される。
【0047】
参加者総AC賭け金公式112は、イベントの各参加者に対する総AC賭け金を決定するために使用されうる。式112によれば、各参加者に対する総AC賭け金は、その参加者に対するAC単勝ベット賭け金(式102を使って決定される)とACグループ・ベット・プールのうちその参加者に配分される部分(式110を使って決定される)の和である。
【0048】
総ACグループ・ベット払い出し公式の代替的な対114Aおよび114Bのそれぞれは、各参加者がイベントに勝った場合の、ACグループ・ベット・プールについての潜在的な総AC払い出しを決定するために使用されうる。式114Aによれば、特定の各参加者についての総ACグループ・ベット払い出しは、その特定の参加者を除いた全参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)、その特定の参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)およびACグループ・ベット・プールのうちその特定の参加者に配分される部分(式110を使って決定される)に基づいている。式114Bによれば、特定の各参加者についての総ACグループ・ベット払い出しは、全参加者に対する総ACプール(式108を使って決定される)、ACグループ・ベット・プールのうちその特定の参加者に配分される部分(式110を使って決定される)およびその特定の参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)に基づいている。
【0049】
図3Aに示された式を使えば、グループ・ベット24によってカバーされる参加者の部分集合のどの参加者がイベントに勝ってもACグループ・ベット払い出しは同じになることが理解されるはずである。よって、グループ・ベット24を賭けることによって、賭け手は効率的に特定の参加者以外に賭ける(その参加者がグループ・ベット24によってカバーされる参加者の部分集合から除外される)ことができ、グループ・ベット24によってカバーされる参加者のいずれかがイベントに勝った場合の特定の払い出しを保証されることができる。
【0050】
総ACグループ・ベット収益公式116は、各参加者がイベントに勝った場合の、ACグループ・ベット・プールに対する潜在的な総AC収益を決定するために使用されうる。式116によれば、総ACグループ・ベット収益は、総ACグループ・ベット払い出し(式114を使って決定される)から総BCグループ・ベット・プールを引いたものに等しい。
【0051】
グループ・ベット単位通貨当たりAC払い出し公式の代替的な対118Aおよび118Bのそれぞれは、グループ・ベット24が勝った場合に、グループ・ベット24に対して賭けられる通貨の単位(1ドル、1ポンドまたは他の通貨単位のような)当たりの潜在的なAC払い出しを決定するために使用されうる。たとえば、式118Aおよび/または118Bは、グループ・ベット24に対して賭けられた1ドル当たりの潜在的なAC払い出しを決定するために使用されうる。
【0052】
式118Aによれば、各グループ・ベット24についての単位通貨当たりの潜在的なAC払い出しは、BCグループ・ベット・プールおよび総ACグループ・ベット払い出し(式114を使って決定される)に基づいている。式118Bによれば、各グループ・ベット24についての単位通貨当たりの潜在的なAC払い出しは、全参加者に対する総ACプール(式108を使って決定される)、特定の参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)、ACグループ・ベット・プールのうちその特定の参加者に配分される部分(式110を使って決定される)およびACグループ・ベット・プール(式100を使って決定される)に基づいている。
【0053】
総AC単勝ベット払い出し公式の代替的な対のそれぞれ120は、各特定の参加者がイベントに勝った場合についての、特定の参加者に対する総AC単勝ベット賭け金についての潜在的な総AC払い出しを決定するために使用されうる。式120Aによれば、各特定の参加者についての総AC単勝ベット払い出しは、その特定の参加者を除いた全参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)、その特定の参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)およびその特定の参加者に対するAC単勝ベット賭け金(式102を使って決定される)に基づいている。式120Bによれば、各特定の参加者についての総AC単勝ベット払い出しは、全参加者に対する総ACプール(式108を使って決定される)、その特定の参加者に対するAC単勝ベット賭け金(式102を使って決定される)およびその特定の参加者に対する総AC賭け金(式112を使って決定される)に基づいている。
【0054】
総AC単勝ベット収益公式122は、各特定の参加者がイベントに勝った場合についての、その特定の参加者に対する総単勝ベット賭け金に対する潜在的な総AC収益を決定するために使用されうる。式122によれば、各参加者に対する総単勝ベット賭け金に対する潜在的AC収益は、その参加者についての潜在的な総AC単勝ベット払い出しからその参加者に対する総BC単勝ベット賭け金を引いたものに等しい。
【0055】
単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出し公式の代替的な対のそれぞれ124は、単勝ベット22が勝った場合に、各単勝ベット22に対して賭けられる通貨の単位(1ドル、1ポンドまたは他の通貨単位のような)当たりの潜在的なAC払い出しを決定するために使用されうる。たとえば、式124Aおよび/または124Bは、勝った単勝ベット22それぞれに対して賭けられた1ドル当たりの潜在的な払い出しを決定するために使用されうる。
【0056】
式124Aによれば、各単勝ベット22についての単位通貨当たりの潜在的なAC払い出しは、その参加者についての総BC単勝ベット賭け金およびその参加者についての潜在的AC総単勝ベット払い出し(式120を使って決定される)に基づいている。式124Bによれば、特定の参加者に対する各単勝ベット22についての単位通貨当たりの潜在的なAC払い出しは、全参加者に対する総ACプール(式108を使って決定される)およびその特定の参加者に対する総BC賭け金(図3Bの式138を使って決定される)に基づいている。
【0057】
先に論じたように、図3Bは、単勝ベット22とグループ・ベット24の両方について現在潜在的払い出しを控除分(手数料)を取り入れずに計算するためのさまざまな式を示している。具体的には、図3Bが示しているのは、総BC単勝ベット賭け金公式130;BCグループ参加者単勝ベット・プール公式132;全参加者総BCプール公式134;グループ・ベット・プール配分公式136;参加者総賭け金公式138;総グループ・ベット払い出し公式の代替的な対140Aおよび140B;総グループ・ベット収益公式142;グループ・ベット単位通貨当たり払い出し公式の代替的な対144Aおよび144B;総単勝ベット払い出し公式の代替的な対146Aおよび146B;総単勝ベット収益公式148;ならびに単勝ベット単位通貨当たりの払い出し公式の代替的な対150Aおよび150Bである。式130ないし150はそれぞれ図3Aに示した式104ないし124と似ているが、控除分を取り入れていないものである。
【0058】
〈単勝ベットおよびグループ・ベットについての払い出し/収益の計算例〉
図4Aないし4Fは、本発明のある実施形態に基づく、図3Aおよび図3Bに示した例示的な式を使って、例示的な競馬のさまざまな結果についての単勝ベット22およびグループ・ベット24について払い出しおよび収益の計算を示すのに使用されうる。図4Aないし4Fに示された例では、競馬レースは5頭レースで、4番馬が本命、1番、2番、3番および5番馬をカバーする(4番馬以外のすべての馬)グループ・ベット24が提供されている。上記のようにして計算される払い出しおよび収益は、レースに先立って動的に計算および/または更新されうる潜在的な払い出しおよび収益であることもあれば、レースに対する賭けが締め切られたあと、または、レースが行われるか、および/または、「確定」と宣言されたあとに計算されうる実際の払い出しおよび収益であることもあることは理解しておくべきである。
【0059】
図4Aないし4Eのそれぞれは、特定の馬がレースに勝った場合についての単勝ベットおよびグループ・ベットについての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示している。具体的には、図4Aは、1番馬が勝った場合についての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示し;図4Bは、2番馬が勝った場合についての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示し;図4Cは、3番馬が勝った場合についての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示し;図4Dは、4番馬が勝った場合についての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示し;図4Eは、5番馬が勝った場合についての潜在的な払い出しおよび収益の計算を示す。さらに、図4Aないし4Eのそれぞれは、潜在的な払い出しおよび収益の計算を、控除分を取り入れる前(あるいは取り入れない場合)および控除分を取り入れたあと(または取り入れる場合)について示している。
【0060】
図4Aは、払い出し表200Aおよび賭け金表202を示している。払い出し表200Aは、1番馬が勝ったと想定して、さまざまな払い出しおよび収益を示している。そのような払い出しおよび収益は、少なくとも、賭け金表202および図3Aおよび3Bに示された一つまたは複数の計算に基づいている。
【0061】
払い出し表200Aは、計算されたさまざまな払い出しおよび収益を、行206Aに示される手数料控除前(BC)および行204Aに示される手数料控除後(AC)について含んでいる。この例では控除率15%が使われている。しかしながら、いかなる好適な控除率が使われてもよいことは理解しておくべきである。払い出し表200Aが示しているのは、BCおよびACのそれぞれの場合について、控除率208A;すべての馬に対する総賭け金210A;1番馬に対する総賭け金212A;1番馬が勝った場合の総単勝ベット払い出し214A;1番馬が勝った場合の単勝ベット単位通貨当たりの払い出し216A;1番馬が勝った場合の総単勝ベット収益218A;1番馬が勝った場合の総グループ・ベット払い出し220A;1番馬が勝った場合のグループ・ベット単位通貨当たりの払い出し222A;および1番馬が勝った場合の総グループ・ベット収益224Aである。
【0062】
賭け金表202は、手数料控除前(BC)部250と手数料控除後(AC)部252を含む。BC部250が示しているのは、各馬に対する例示的な現在のBC単勝ベット賭け金254、すべての馬に対する単勝ベットの現在のBC合計256、BCグループ参加者単勝ベット・プール258、例示的な現在のBCグループ・ベット・プール260および参照符号262で示されるグループ・ベット・プールのBC配分である。AC部252が示しているのは、各馬に対する例示的な現在のAC単勝ベット賭け金270、すべての馬に対する単勝ベットの現在の合計272、ACグループ参加者単勝ベット・プール274、例示的な現在のACグループ・ベット・プール276および参照符号278で示されるACグループ・ベット・プールの配分である。
【0063】
BC部250およびAC部252内のさまざまなデータは図3Aおよび3Bに示される一つまたは複数の計算を使って決定されうる。たとえば、BC部250に関し、すべての馬に対する単勝ベットの現在のBC合計256は式130を使って決定されうる。BCグループ参加者単勝ベット・プール258は式132を使って決定されうる。262と示されるグループ・ベット・プールのBC配分は式136を使って決定されうる。
【0064】
AC部252に関し、各馬に対する例示的な現在のAC単勝ベット賭け金270は式102を使って決定されうる。すべての馬に対する単勝ベットの現在の合計272は式104を使って決定されうる。ACグループ参加者単勝ベット・プール274は式106を使って決定されうる。現在のACグループ・ベット・プール276は式100を使って決定されうる。278で示されるACグループ・ベット・プールの配分は式110を使って決定されうる。
【0065】
さらに、先に論じたように、払い出し表200Aに示される払い出しおよび収益は、図3Aおよび3Bに示される一つまたは複数の計算を使って、賭け金表202に基づいて決定されうる。まず、行204Aに示される控除分あり、すなわち控除後について計算されるさまざまな払い出しおよび収益は、図3Aに示した一つまたは複数の計算を使って決定されうる。たとえば、すべての馬に対する総賭け金(控除前)210Aは式136を使って決定されうる。1番馬に対する総AC賭け金212Aはたとえば式112を使って決定されうる。1番馬が勝った場合の総AC単勝ベット払い出し214Aは、たとえば式120Aまたは式120Bのいずれかを使って決定されうる。1番馬が勝った場合の単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出し216Aは、たとえば式124Aまたは124Bを使って決定されうる。図4Aに示される例では、単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出しは、1番馬に対する単勝ベットに賭けられる1ドル当たりのAC払い出しとして定義される。1番馬が勝った場合の総AC単勝ベット収益218Aは、たとえば式122を使って決定されうる。1番馬が勝った場合の総ACグループ・ベット払い出し220Aは、たとえば式114Aまたは114Bのいずれかを使って決定されうる。1番馬が勝った場合のグループ・ベット単位通貨当たりのAC払い出し222Aは、たとえば式118Aまたは118Bのいずれかを使って決定されうる。図4Aに示される例では、グループ・ベット単位通貨当たりのAC払い出しは、グループ・ベット24に賭けられる1ドル当たりのAC払い出しとして定義される。最後に、1番馬が勝った場合の総ACグループ・ベット収益224Aは、たとえば式116を使って決定されうる。
【0066】
同様に、行206Aに示されるように控除分なし、または控除前について計算されるさまざまな払い出しおよび収益は、図3Bに示した一つまたは複数の計算を使って決定されうる。たとえば、1番馬に対する総BC賭け金212Aは式138を使って決定されうる。1番馬が勝った場合の総単勝ベット払い出し214Aは、たとえば式146Aまたは式146Bのいずれかを使って決定されうる。1番馬が勝った場合の単勝ベット単位通貨当たりの払い出し216Aは、たとえば式150Aまたは150Bを使って決定されうる。図4Aに示される例では、単勝ベット単位通貨当たりの払い出しは、1番馬に対する単勝ベットに賭けられる1ドル当たりの払い出しとして定義される。1番馬が勝った場合の総単勝ベット収益218Aは、たとえば式148を使って決定されうる。1番馬が勝った場合の総グループ・ベット払い出し220Aは、たとえば式140Aまたは140Bのいずれかを使って決定されうる。1番馬が勝った場合のグループ・ベット単位通貨当たりの払い出し222Aは、たとえば式144Aまたは144Bのいずれかを使って決定されうる。図4Aに示される例では、グループ・ベット単位通貨当たりの払い出しは、グループ・ベット24に賭けられる1ドル当たりの払い出しとして定義される。最後に、1番馬が勝った場合の総グループ・ベット収益224Aは、たとえば式142を使って決定されうる。
【0067】
このようにして、払い出し表200Aに含まれるさまざまな払い出しおよび収益が、控除ありおよび控除なしの両方の状況について決定されうる。先に論じたように、払い出し表200Aに含まれるさまざまな払い出しおよび収益は、1番馬がレースに勝った場合に有意となる。図4B、4C、4D、4Eは、それぞれ払い出し表200B、200C、200D、200Eを示しており、それぞれ2番馬、3番馬、4番馬、5番馬がレースに勝った場合に有意となる払い出しおよび収益を示している。
【0068】
図4A、4B、4C、4Eを見れば、潜在的な総グループ・ベット払い出し(それぞれ220A、220B、220C、220Eとして示されている)は、グループ・ベット24によってカバーされる馬(1番馬、2番馬、3番馬、5番馬)のどれがレースに勝っても同じ(控除なしなら$4,000、15%の控除率なら$3,400)であることが見て取れる。しかし、図4Dに示されるように、本命馬(4番馬)が勝つ場合の潜在的な総グループ・ベット払い出し220Dが0であることが見て取れる。いくつかの代替的な実施形態では、潜在的な総グループ・ベット払い出しが、グループにされた参加者のいずれがイベントに勝つかに依存して異ならなくてもよいことは理解しておくべきである。
【0069】
図4Fは、図4Aないし図4Eを参照しつつ上で決定された5頭の馬のそれぞれについての潜在的な手数料控除後の払い出しおよび収益を含む払い出し表240を示している。換言すれば、表240は、図4Aないし図4Eで行204A、204B、204C、204D、204Eとして示されている手数料控除後の行を組み合わせたものである。
【0070】
〈ベット管理システム10の例示的な動作〉
図5は、本発明のある実施形態に基づく、単勝ベット22およびグループ・ベット24を受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。ステップ300で、単勝ベット22が一つまたは複数のクライアント20から、図1を参照して上記したような一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。たとえば、図4Aないし図4Fを参照して上記した例示的な競馬レースにおいて、さまざまな単勝ベット22が受領され、それが図4Aの列254に示される各馬についての単勝ベット賭け金を生成するとする。ステップ302では、グループ・ベット24が一つまたは複数のクライアント20から、図1を参照して上記したような一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。たとえば、上で論じた例において、1番、2番、3番および5番馬をカバーするグループ・ベット24に対するさまざまな賭けが受領され、それが図4Aに示されるように$2,000の手数料控除前グループ・ベット・プール260を生成するとする。状況によっては、ステップ300と302は同時に生起してもよいし、あるいは少なくとも部分的に重なってもよい。
【0071】
ステップ300および/または302で受領された単勝ベット22またはグループ・ベット24のそれぞれは、ステップ304で、たとえばメモリ40内に保存されうる。受領された単勝ベット22またはグループ・ベット24のそれぞれに対して、ステップ306で控除(手数料)率が適用されうる。たとえば、単勝ベット22に関し、図4Aの列254に示される受領された単勝ベット22に対して15%の控除率が適用され、図4の列270に示される各馬についての手数料控除後の単勝ベット賭け金が生成されるなどである。同様に、控除率15%は各グループ・ベット24に、あるいはグループ・ベット・プール260に適用されて、図4Aに示されるように$1,700の手数料控除後グループ・ベット・プール276を生成することもありうる。
【0072】
ステップ308では、受領されたグループ・ベット24のそれぞれは、グループ・ベット24によってカバーされる全参加者、あるいはグループにされた全参加者の間で分割され、配分されうる。それは、図1および図4Aを参照しつつ上記したように、グループ・ベット24についての潜在的払い出しが本命参加者に対するオッズに関係するようになされる。たとえば、手数料控除後のグループ・ベット・プール276は、図4Aの列278に示されるように分割および配分されうる。
【0073】
ステップ310では、受領および/または保存された単勝ベット22の一部または全部についてのさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益、たとえばさまざまな現在オッズ50または図4Aないし図4Fに示されるさまざまな払い出しおよび収益が、賭けシステム・プラットフォーム16によって決定されうる。たとえば、上で論じた例では、図4Aの表200Aに示されるさまざまな単勝ベット払い出しおよび収益(それぞれ図4A、4B、4C、4Dに示される表200B、200C、200D、200Eに示されるものについても同様)、具体的には1番馬が勝った場合の総単勝ベット払い出し214A;1番馬が勝った場合の単勝ベット単位通貨当たりの払い出し216Aおよび1番馬が勝った場合の総単勝ベット収益218Aが、ステップ310で決定されうる。ステップ310については、のちに図6を参照してより詳細に述べる。
【0074】
ステップ312では、受領および/または保存されたグループ・ベット24の一部または全部についてのさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益、たとえばさまざまな現在オッズ50または図4Aないし図4Fに示されるさまざまな払い出しおよび収益が、賭けシステム・プラットフォーム16によって決定されうる。たとえば、上で論じた例では、図4Aの表200Aに示されるさまざまなグループ・ベット払い出しおよび収益(それぞれ図4A、4B、4C、4Dに示される表200B、200C、200D、200Eに示されるものについても同様)、具体的には1番馬が勝った場合の総グループ・ベット払い出し220A;1番馬が勝った場合のグループ・ベット単位通貨当たりの払い出し222Aおよび1番馬が勝った場合の総グループ・ベット収益224Aが、ステップ312で決定されうる。ステップ312については、のちに図7を参照してより詳細に述べる。
【0075】
ステップ310および312の少なくとも一部は同時に実行されてもよい。さらに、実施形態によっては、ステップ310および312は、単勝ベット22および/またはグループ・ベット24が賭けシステム・プラットフォーム16によって受領されるにつれて、リアルタイムで、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごと)実行される。
【0076】
ステップ314では、賭けプールが締め切られているかどうかが判定される。いくつかの実施形態では、払い出しの最終的な決定において考慮されるべき当該イベントに対するあらゆるベットを含む賭けプールは、当該イベントについて賭けが締め切られるのと実質的に同時またはそのあとに締め切られることがありうる。たとえば、いくつかの実施形態では、賭けの締め切りの前に賭けられたが賭けの締め切りのあとに(少なくとも部分的に)処理されている(たとえば処理および伝送遅延のために)ベットは、賭けプールに含められてもよい。
【0077】
賭けプールがまだオープンなら、本方法はステップ300ないし312に戻って、追加的な単勝ベット22および/またはグループ・ベット24を受領および保存し、現在のオッズ、払い出しおよび/または収益を再計算しうる。このようにして、賭けシステム・プラットフォーム16は、そのイベントに関連するさまざまなベット12に関連する現在のオッズ、払い出しおよび/または収益を更新しうる。いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16はそのような更新を連続的に、および/またはリアルタイムで、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごと)実行しうる。
【0078】
こうして、賭けプールがオープンのままである間に本方法がステップ300ないし312に戻るたびに、ステップ308で、グループ・ベット・プールの配分が、新たに受領された単勝ベット22および/またはグループ・ベット24について再計算されることは理解しておくべきである。このようにして、グループ・ベット・プールの配分は、適切な単勝ベットおよびグループ・ベット払い出し(これらはそれぞれステップ310および312で決定される)を提供するために連続的に(あるいは所定の間隔で)更新されうる。
【0079】
ステップ314で賭けプールが締め切られていると判定された場合、本方法はステップ316に進む。ステップ316では、当該イベントの参加者のいずれかで競技に参加しないものがあるかどうかが判定される。たとえば、参加者が名簿から消され、引き下げられ、あるいは不出走になるなどである。たとえば、賭けシステム・プラットフォーム16は、参加者のうちの一または複数がイベント開始の前にイベントから引き下げられたという通知を受け取ることがありうる。ステップ316で、一または複数の参加者がそのイベントの競技に参加しないと判定された場合、本方法はステップ308に戻って、そのイベントの更新された参加者の組に基づいてグループ・ベット・プールの配分を再計算する。そうでない場合、本方法はステップ318に進みうる。ある代替的な実施形態では、ステップ316で、一または複数の参加者がそのイベントの競技に参加しないと判定された場合、すべてのグループ・ベット24がキャンセルされてもよく、そのようなグループ・ベット24について返金がされてもよい。ステップ318は、ステップ314の前に行われても、あとに行われても、あるいは前とあとの両方に行われてもよいことは理解しておくべきである。
【0080】
ステップ318では、イベントの結果、たとえば、そのイベントの各参加者の最終的な順位およびいずれかの順位にタイがあったかどうかが受領される。ステップ320では、単勝ベット払い出しが、勝った参加者に単勝ベット22を賭けたクライアント20に分配されうる。たとえば、上で論じた例で1番馬がレースに勝ったとすると、単勝ベット払い出しは、1番馬に単勝ベット22を賭けたクライアント20に分配されうる。この払い出しは、たとえば、1番馬が勝った場合の単勝ベット単位通貨当たりの払い出し216Aのような、ステップ310で決定された払い出しに基づいていてもよい。いくつかの実施形態では、単勝ベット払い出しは、ステップ310でなされた単勝ベット払い出しの最終的な決定に基づいて分配されうる。代替的な諸実施形態では、単勝ベット払い出しは、賭けが締め切られたあと、あるいはイベントが完了したあとになされる単勝ベット払い出しの最終的な決定に基づいて分配されうる。
【0081】
ステップ322では、グループ・ベット払い出しが、勝ったグループ・ベット24を賭けたクライアント20に分配されうる。たとえば、上で論じた例で1番馬がレースに勝ったとすると、グループ・ベット24は勝ったベットであり、よってグループ・ベット払い出しが、グループ・ベット24を賭けたすべてのクライアント20に分配されうる。そのようなグループ・ベット払い出しは、1番馬が勝った場合のグループ・ベット単位通貨当たりの払い出し222Aのような、ステップ312で決定された払い出しに基づいていてもよい。いくつかの実施形態では、グループ・ベット払い出しは、ステップ312でなされたグループ・ベット払い出しの最終的な決定に基づいて分配されうる。代替的な諸実施形態では、グループ・ベット払い出しは、賭けが締め切られたあと、あるいはイベントが完了したあとになされるグループ・ベット払い出しの最終的な決定に基づいて分配されうる。状況によっては、ステップ320および322は同時に生起してもよいし、あるいは少なくとも部分的に重なってもよい。
【0082】
図6は、図5に示されたステップ314を参照しつつ上記したような、単勝ベット22についてのさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益を決定する例示的な方法を示すフローチャートである。この方法は、あるイベントの各参加者に関連付けられた単勝ベット22についてさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益を決定するために使用されうる。たとえば、上で論じた例において、本方法は、5頭の馬のそれぞれに対して賭けられた単勝ベット22についての払い出しを決定するために使用されうる。ステップ340では、当該イベントにおける参加者の集合のうちある参加者が選択される。たとえば、上で論じた例では、1番馬が最初に選択されうる。次いで、1番馬に賭けられた単勝ベット22についての総単勝ベット払い出しを決定するために、ステップ342ないし350が実行されうる。
【0083】
ステップ342では、すべての非選択参加者に対する総手数料控除後(AC)賭け金が決定される。たとえば、図3Bに示される式112を使って各非選択参加者の総賭け金を決定でき、各非選択参加者の総賭け金を足し合わせることができる。上で論じた例では、すべての非選択参加者に対する総手数料控除後(AC)賭け金は、2番、3番、4番、5番馬に対する総AC賭け金であり、図4Aに示される表202の列270および278に示される2番、3番、4番および5番馬についての単勝ベットおよびグループ・ベットの賭け金を加算することによって決定されるように、$10,710に等しい。
【0084】
ステップ344では、選択された参加者に対する総AC賭け金が、図3Bに示される式112を使うなどして決定される。上で論じた例では、1番馬に対する総AC賭け金は、図4Aに示される表200Aの列212Aに示されるように、$1,190である。選択された参加者に対する総AC単勝ベット賭け金がステップ346で決定される。上で論じた例では、1番馬に対する総AC単勝ベット賭け金は、図4Aに示される表202の列270に示されるように、$850である。
【0085】
ステップ348では、選択された参加者についての総AC単勝ベット払い出しが、図3Bに示される式120Aまたは120Bのいずれかを使うなどして決定される。上で論じた例では、1番馬についての総AC単勝ベット払い出しは、図4Aに示された表200Aの列214Aに示されるように、$8,500である。
【0086】
ステップ350では、選択された参加者についての単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出しが、図3Bに示される式124Aまたは124Bのいずれかを使うなどして決定される。これはたとえば、選択された参加者に対する単勝ベットに賭けられる1ドル当たりの払い出しを決定することを含みうる。
【0087】
ステップ352では、当該イベントにおける参加者の集合にさらなる何らかの参加者があるかどうかが判定される。もしあれば、本方法は、残っている各参加者についてステップ340ないし350を反復するよう戻る。もしなければ、本方法は終了する。たとえば、上で論じた例で、340ないし350は2番、3番、4番、5番馬について反復されて、2番、3番、4番、5番馬のそれぞれに対して賭けられる単勝ベット22についての払い出しが決定される。
【0088】
図7は、図5に示されたステップ318を参照しつつ上記したような、グループ・ベット24についてのさまざまなオッズ、払い出しおよび/または収益を決定する例示的な方法を示すフローチャートである。たとえば、上で論じた例において、本方法は、グループ・ベット24についての払い出しを決定するために使用されうる。ステップ360では、当該イベントにおける参加者の集合のうちある参加者が選択される。次いで、当該イベントにおいて選択された参加者が勝った場合のグループ・ベット払い出しを決定するために、下で論じるようにステップ362ないし370が実行される。たとえば、上で論じた例では、まず1番馬がステップ360で選択され、1番馬がレースに勝った場合のグループ・ベット払い出しが決定されうる(ステップ362ないし370)。
【0089】
ステップ362では、すべての非選択参加者に対する総手数料控除後(AC)賭け金が決定される。たとえば、図3Bに示される式112を使って各非選択参加者の総賭け金を決定でき、各非選択参加者の総賭け金を足し合わせることができる。上で論じた例では、すべての非選択参加者に対する総手数料控除後(AC)賭け金は、2番、3番、4番、5番馬に対する総AC賭け金であり、図4Aに示される表202の列270および278に示される2番、3番、4番および5番馬についての単勝ベットおよびグループ・ベットの賭け金を加算することによって決定されるように、$10,710に等しい。
【0090】
ステップ364では、選択された参加者に対する総AC賭け金が、図3Bに示される式112を使うなどして決定される。上で論じた例では、1番馬に対する総AC賭け金は、図4Aに示される表200Aの列212Aに示されるように、$1,190である。(図5に示されるステップ312などで)選択された参加者に配分されるグループ・ベットのAC部分がステップ366で決定される。上で論じた例では、1番馬に配分されるグループ・ベットのAC部分は、図4Aに示される表202の列278に示されるように、$340である。
【0091】
ステップ368では、選択された参加者がイベントに勝った場合の総ACグループ・ベット払い出しが、図3Bに示される式114Aまたは114Bのいずれかを使うなどして決定される。上で論じた例では、1番馬がレースに勝った場合の総ACグループ・ベット払い出しは、図4Aに示された表200Aの列220Aに示されるように、$3,400である。
【0092】
ステップ370では、選択された参加者についてのグループ・ベット単位通貨当たりのAC払い出しが、図3Bに示される式118Aまたは118Bのいずれかを使うなどして決定される。これはたとえば、グループ・ベット24に賭けられる1ドル当たりの払い出しを決定することを含みうる。
【0093】
ステップ372では、当該イベントにおける参加者の集合にさらなる何らかの参加者があるかどうかが判定される。もしあれば、本方法は、残っている各参加者についてステップ360ないし370を反復するよう戻る。もしなければ、本方法は終了する。たとえば、上で論じた例で、360ないし370は2番、3番、4番、5番馬について反復されて、2番、3番、4番、5番馬のそれぞれがレースに勝った場合についてのグループ・ベット24についての払い出しが決定される。
【0094】
さまざまな実施形態において、図5、図6、図7に示された諸方法の諸ステップは、本発明の範囲から外れることなく、いかなる好適な順序で実行されてもよいし、完全にまたは部分的に重なってもよい。さらに、図5、図6、図7に示された諸方法のさまざまなステップは、図5、図6、図7に示された例示的な表現に関わりなく、逐次的または並列的に実行されうる。たとえば、上で論じたように、いくつかの実施形態では、図5に示されたステップ310および312はステップ314のあとで実行されてもよい。もう一つの例として、図5に示されたステップ320および322は本発明の範囲から外れることなく、逐次的に、あるいは並列的に実行されてもよい。
【0095】
〈賭けの締め切り後に定義されるグループ・ベット〉
上で論じたように、特定のグループ・ベット24によってカバーされる参加者のグループは、該グループ・ベット24がクライアント20から受領されてからある時間後まで未定義である。たとえば、ある特定のグループ・ベット24はあるレース・イベントにおける一または複数の人気参加者以外に対するベットであって、その一または複数の人気参加者がグループ・ベット24がクライアント20によって賭けられたあとのある時点まで、たとえばそのレースに対する賭けが締め切られたあとまで決まらないということがありうる。よって、該グループ・ベット24は、一または複数の人気参加者を除いたレース・イベントの全参加者をカバーしうるが、そのうち少なくとも一の参加者は、該グループ・ベット24がクライアント20によって賭けられた時点から前記人気参加者が決まる時点までの間に、以下に論じるように、一回または複数回、変化しうるのである。
【0096】
任意の特定の時点における現在の本命参加者とは、その特定の時点においてレースに勝つことに対して最大の総額が賭けられている参加者でありうる。よって、現在の本命参加者は、レース・イベントにおける参加者に対してさまざまな額が賭けられていくうちに時間とともに変わりうるのである。たとえば、ある特定の競馬レースに対していくつかの賭け金が賭けられたのち、3番馬が現在の本命でありうる(すなわち、3番馬に賭けられている総額が、そのレースにおける他のどの馬に賭けられている総額よりも大きい)。ある時間後、5番馬に賭けられる総額が3番馬に賭けられる総額を(またそのレースにおける他の各馬に賭けられる額をも)超えるとする。こうして、5番馬が新たな現在の本命となる。
【0097】
上で論じた10頭レースにおいて、この種のグループ・ベット24を解説するため、「最終本命」馬以外に対するベットであるグループ・ベット24が利用可能でありうる。ここで、「最終本命」馬とは、そのレースについて受領されたベットのすべて(または実質的にすべて)を考慮したあとで本命であると判定される馬である。こうして、最終本命馬はグループ・ベット24から除外され、よって、グループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは、そのレースに対する賭けの締め切りまで、あるいは締め切りよりある時間あとまで未定義である。上で論じたように、現在の本命馬は、そのレースに対する賭けがオープンした時点から最終本命馬の決定までの間に、一回または複数回、変化しうるのである。よって、たとえば、クライアント20がそのようなグループ・ベット24を、本命が4番馬である時に賭けるとする。ところが、レースに対する賭けの締め切りまでに、そのレースについて受領されたすべての(または実質的にすべての)ベットに基づいて、7番馬がレースの本命馬になっている。こうして、クライアント20のグループ・ベット24から除外される本命馬は7番馬と定義され、クライアント20のグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは、1番〜6番馬および8番〜10番馬またはその任意の部分集合を含むよう定義される。こうして、クライアント20は、そのグループ・ベット24によってカバーされる馬(すなわち、1番〜6番馬および8番〜10番馬のうちの適切なものまたは全部)のいずれかがレースに勝てば、グループ・ベット24に勝つが、7番馬がレースに勝てばグループ・ベット24に負ける。
【0098】
いくつかの実施形態では、具体的なグループ・ベット24は、あるレース・イベントにおける二以上の人気参加者以外に対するベットであって、それらの人気参加者が、グループ・ベット24が賭けられたあとのある時点まで決まらないことがありうる。たとえば、ある具体的なグループ・ベット24は、下記で図8の例示的な方法において論じるように、レースにおける上位2までの人気参加者以外に対するベットであることがありうる。もう一つの例としては、具体的なグループ・ベット24は、レースにおける上位3までの人気参加者以外に対するベットであることがありうる。
【0099】
図8は、本発明のある実施形態に基づく、ある競馬レースに対して、該レースに対する賭けの締め切り後まで未定義である馬のグループをカバーするグループ・ベット24を受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。あくまでも例示の目的で、以下の議論は、1番馬〜8番馬の8頭の馬を有する例示的な競馬レースに関する。ステップ400では、1番馬〜8番馬に対する単勝ベット22が、図1を参照して上記したように、一または複数のクライアント20から、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。ステップ400で受領された各単勝ベット22は、ステップ402で、たとえばメモリ40内などに保存されうる。ステップ404では、現在プール・データ52、現在オッズ・データ54および/または潜在的払い出しデータ56といった現在オッズ・データ50が決定され、更新され、および/または他の仕方で管理される。たとえば、1番馬〜8番馬のそれぞれがレースに勝つ単勝ベット22についての、そして一つまたは複数の異なるグループ・ベット24についての潜在的払い出しデータ56が、定期的に、あるいは単勝ベット22が受領されるたびに更新されうる。ステップ406では、たとえば現在の潜在的払い出しデータ56のような現在オッズ・データ50が、リアルタイムまたは実質的にリアルタイムで、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介してクライアント20に通信されるか利用可能にされるかしうる。
【0100】
ステップ408では、グループ・ベット24が、図1を参照して上記したように、一または複数のクライアント20から、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。この実施例では、各グループ・ベット24は最終的な上位2頭の人気馬以外に対するベットである。ここで、最終的な上位2頭の人気馬とは、そのレースについて受領される単勝ベット22および/またはグループ・ベット24のすべて(または実質的にすべて)を考慮したあとで上位2頭の人気馬として判定される2頭の馬である。グループ・ベット24はいかなる好適な数の出走馬を除外してもよいことは理解しておくべきである。こうして、各グループ・ベット24が受領される時点では、カバーされるグループから除外される2頭の馬、よってグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは未定義である。状況によっては、ステップ400および408は同時に生起してもよいし、あるいは少なくとも部分的に重なってもよい。ステップ408で受領された各グループ・ベット24は、ステップ410でたとえばメモリ40内に保存されうる。
【0101】
ステップ412では、そのレースについての賭けが締め切られているかどうかが判定される。いくつかの実施形態では、レースについての賭けは、出走の少し前の何らかの時点に締め切られることがある。レースについての賭けがまだオープンなら、本方法はステップ400ないし410に戻って、追加的な単勝ベット22および/またはグループ・ベット24を受領および保存し、そのレースに関連するさまざまなベットに関連する現在のオッズ、払い出しおよび/または収益を更新しうる。代替的に、ステップ412でそのレースについての賭けが締め切られていると判定された場合、本方法はステップ414に進む。
【0102】
ステップ414では、当該イベントの馬のいずれかでイベントに出走しないものがあるかどうかが判定される。たとえば、馬が名簿から消され、引き下げられ、あるいは不出走になるなどである。たとえば、賭けシステム・プラットフォーム16は、馬のうちの一または複数がイベント開始の前にイベントから引き下げられたという通知を受け取ることがありうる。そういうことがなければ、本方法はステップ416に進みうる。
【0103】
ステップ416では、最終的な上位2までの人気馬が決定される。これは、そのレースについて受領された単勝ベット22および/またはグループ・ベット24のすべて(または実質的にすべて)の考慮に基づく、上位2頭の人気馬である。いくつかの実施形態では、最終的な上位2頭の人気馬は、そのレースについて受領された単勝ベット22のすべて(または実質的にすべて)を考慮しての、そのような馬に賭けられた総金額が最も高い2頭の馬である。たとえば、そのレースについて受領された単勝ベット22のすべて(または実質的にすべて)に基づいて、そのレースの全出走馬のうちで2番馬に賭けられた総金額が他のどの馬に対しても最高で、5番馬に賭けられた総金額が他のどの馬に対しても2番目に高いとすると、2番馬および5番馬が最終的な上位2までの人気馬であると決定される。上で論じたように、2番馬および5番馬は、そのレースに対する賭けの期間を通じて上位2頭の人気馬であり続けてきたのではないかもしれない。他の実施形態では、最終的な上位2頭の人気馬は、そのレースについて受領された単勝ベット22および/または他の種のベット12(これはたとえばさまざまなグループ・ベット24を含みうる)のすべて(または実質的にすべて)を考慮しての、そのような馬に賭けられた総金額が最も高い2頭の馬である。
【0104】
ステップ418では、受領されたグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループが、少なくともステップ416で決定された馬に基づいて定義される。具体的には、受領されたグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは、レースに参加する複数の馬から、ステップ416で決定された最終的な上位2頭の人気馬を除外することによって定義される。こうして、上で論じた例では、受領されたグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは、ステップ416において、最終的な上位2頭の人気馬である2番馬および5番馬を除いた1番馬〜8番馬のすべてを含むものとして定義される。こうして、受領されたグループ・ベット24によってカバーされる馬のグループは、1番、3番〜4番および6番〜8番馬を含む。
【0105】
ステップ420では、レースの結果、たとえば、そのレースの各馬の最終的な順位およびいずれかの順位にタイがあったかどうかが受領される。ステップ418および420は、どちらが先に生起してもよく、および/または少なくとも部分的に同時に生起してもよい。ステップ422では、受領および保存された単勝ベット22およびグループ・ベット24のそれぞれに対して控除(手数料)率が、たとえば図5のステップ306を参照しつつ上記したように、適用されうる。ステップ424では、受領されたグループ・ベット24のそれぞれが、たとえば図5のステップ308を参照して上記したように、グループ・ベット24によってカバーされるすべての馬(つまり、1番、3番〜4番、6番〜8番馬)の間で分割および配分されうる。ステップ426では、たとえば図5のステップ310を参照して上記したように、受領および保存された単勝ベット22の一部または全部について、さまざまな払い出しおよび/または収益が決定されうる。たとえば、払い出しは、勝った馬に賭けられた各単勝ベット22について決定されうる。ステップ428では、図5のステップ312を参照して上記したように、グループ・ベット24によってカバーされる馬(つまり、1番、3番〜4番、6番〜8番馬)のいずれかがレースに勝った場合の、受領および保存されたグループ・ベット24の一部または全部について、さまざまな払い出しおよび/または収益が決定されうる。
【0106】
ステップ430では、たとえば図5のステップ320を参照して上記したように、単勝ベット払い出しが、勝った参加者に単勝ベット22を賭けたクライアント20に分配されうる。ステップ432では、たとえば図5のステップ322を参照して上記したように、グループ・ベット24が勝ちベットだった場合(すなわち、1番、3番〜4番、6番〜8番馬のいずれかがレースに勝った場合)、グループ・ベット払い出しが、グループ・ベット24を賭けたクライアント20に分配されうる。
【0107】
さまざまな実施形態において、図8に示される方法の諸ステップは、本発明の範囲から外れることなく、いかなる好適な順序で実行されてもよく、完全にまたは部分的に重なり合ってもよいことは理解しておくべきである。さらに、図8に示されるさまざまなステップは、図8に示される例示的な表現に関わりなく、逐次的または並列的に実行されうる。
【0108】
〈払い出しがグループ・ベットが受領された時点で固定されるグループ・ベット〉
上で論じたように、いくつかの実施形態では、あるイベントについての各グループ・ベット24についての払い出しは、グループ・ベット24がクライアント20から受領される、あるいはクライアント20によって賭けられる時点における(または実質的にその時点における)一または複数のイベント参加者について決定されるオッズに基づいて決定され――そして固定されてもよい。よって、グループ・ベット24についての潜在的な払い出しは、グループ・ベット24が賭けられるときに本質的に固定されうる。
【0109】
図9は、本発明のある実施形態に基づく、そのグループ・ベット24が賭けられる時点で決定され、固定される潜在的払い出しをそれぞれ有するグループ・ベット24を受領し、管理し、支払いをする例示的な方法を示すフローチャートである。あくまでも例示の目的で、以下の議論は、1番馬〜7番馬の7頭の馬を有し、3番馬以外に賭けるグループ・ベット24が提供されている(すなわち、グループ・ベット24は1番〜2番、4番〜7番馬をカバーする)例示的な競馬レースに関する。ステップ500では、1番馬〜7番馬に対する単勝ベット22が、図1を参照して上記したように、一または複数のクライアント20から、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。ステップ500で受領された各単勝ベット22は、ステップ502で、たとえばメモリ40内などに保存されうる。
【0110】
ステップ504では、現在プール・データ52、現在オッズ・データ54および/または潜在的払い出しデータ56といった現在オッズ・データ50が決定され、更新され、および/または他の仕方で管理される。たとえば、1番馬〜7番馬のそれぞれがレースに勝つ単勝ベット22についての、そして一つまたは複数の異なるグループ・ベット24についての潜在的払い出しデータ56が、定期的に、あるいは単勝ベット22が受領されるたびに更新されうる。ステップ506では、たとえば現在の潜在的払い出しデータ56のような現在オッズ・データ50が、リアルタイムまたは実質的にリアルタイムで、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14を介してクライアント20に通信されるか利用可能にされるかしうる。
【0111】
ステップ508では、第一のクライアント20aが$10のグループ・ベット24a(3番馬以外の1番〜7番馬をカバーする)を賭ける。第一のクライアント20aがグループ・ベット24を賭ける時点(この時点は「時刻1」と称されうる)で、第一のクライアント20aのグループ・ベット24aについての潜在的払い出しが、時刻1においてそのレースの1番ないし7番馬のそれぞれに賭けられ、および/または配分されている額に基づいて決定され、固定される。こうして、第一のクライアント20aのグループ・ベット24aについての潜在的払い出しは、時刻1より前に受領されたベット12に基づいて決定される。図10Aは、第一のクライアント20aがグループ・ベット24aを賭けた時刻1におけるさまざまなベット12についての賭けられた総額および潜在的払い出しを示す表540および542を示している。表540に関し、列544は時刻1において1番〜7番馬のそれぞれについての単勝ベット22に賭けられている総額を示し;列546は時刻1において3番馬以外に賭けるグループ・ベット24に賭けられた総額――すなわちグループ・ベット・プール――を示し、ここにはクライアント20aによって賭けられた$10のグループ・ベット24aも含まれており;列548は、時刻1における、グループ・ベット24によってカバーされる馬の間でのグループ・ベット・プールの配分を示している。列548に示されるグループ・ベット・プールの配分は、図3Bに示される式136に従って決定されうる。列544〜548は、控除分を取り入れずに決定される額を示すのに対し、列550〜554は10%の控除分すなわち手数料の控除後に決定される額を示す(控除分についての10%という値は単に例示的な目的で使われているに過ぎない)。具体的には、列550は時刻1における1番〜7番馬のそれぞれについての単勝ベット22に賭けられた総額を、10%の控除分を考慮に入れて示し;列552は時刻1において3番馬以外に賭けるグループ・ベット24に賭けられた総額――すなわちグループ・ベット・プール――を、10%の控除分を考慮に入れて示し;列554は、時刻1における、グループ・ベット24によってカバーされる馬の間でのグループ・ベット・プールの配分を、10%の控除分を考慮に入れて示している。列554に示されるグループ・ベット・プールの控除後の配分は、図3Aに示される式110に従って決定されうる。
【0112】
表542に関し、列560は時刻1におけるそのレースに対して受領された、単勝ベット22およびグループ・ベット24を含むベット12の総プールを示し;列562は、3番馬がレースに勝つ場合について、時刻1において賭けられるグループ・ベット24aに対して賭けられる$1当たりの潜在的な払い出し($0の払い出し)を示し;列564は、グループ・ベット24によってカバーされる馬(1番〜2番馬および4番〜7番馬)のいずれかがレースに勝つ場合について、時刻1において賭けられるグループ・ベット24aに対して賭けられる$1当たりの潜在的な払い出しを示している。列564に示される控除前の値($1.57の払い戻し/$1の賭け金)は、図3Bに示される式144Aまたは144Bに従って決定でき、列564に示される控除後の値($1.41の払い戻し/$1の賭け金)は式118Aまたは118Bに従って決定できる。こうして、列564に基づいて、10%の控除を考慮すると、グループ・ベット24aによってカバーされる馬(1番〜2番馬および4番〜7番馬)のいずれかがレースに勝つ場合、第一のクライアント20aによって賭けられた$10のグループ・ベット24aについての潜在的払い出しは$14.10となる[($1.41の払い戻し/$1の賭け金)×$10の賭け金]。グループ・ベット24aについてのこの潜在的な払い出し($14.10)は、第一のクライアント20aがグループ・ベット24aを賭ける時点、時刻1において固定される。図9に戻って参照すると、ステップ508において第一のクライアント20aから受領され、図10Aに関して記述されたグループ・ベット24aは、ステップ510においてたとえばメモリ40内に保存されうる。
【0113】
ステップ512では、そのレースに賭ける期間中の何らかののちの時点(この時点は「時刻2」と称されうる)において、第二のクライアント20bが$10のグループ・ベット24b(3番馬以外の1番〜7番馬をカバーする)を賭ける。時刻2で、第二のクライアント20bのグループ・ベット24bについての潜在的払い出しが、時刻2においてそのレースの1番ないし7番馬のそれぞれに賭けられ、および/または配分されている額に基づいて決定され、固定される。こうして、第二のクライアント20bのグループ・ベット24bについての潜在的払い出しは、時刻2より前に受領されたベット12に基づいて決定される。これは時刻1(グループ・ベット24aが第一のクライアント20aによって賭けられた時点)から時刻2までの間に賭けられたベット12を含む。
【0114】
図10Bは、第二のクライアント20bがグループ・ベット24bを賭けた時刻2におけるさまざまなベット12についての賭けられた総額および潜在的払い出しを示す表570および572を示している。表570に関し、列574は時刻2における1番〜7番馬のそれぞれについての単勝ベット22に賭けられた総額を示し;列578は時刻2において3番馬以外に賭けるグループ・ベット24に賭けられた総額――すなわちグループ・ベット・プール――を示し、ここにはクライアント20aによって賭けられた$10のグループ・ベット24aも含まれており;列578は、時刻2における、グループ・ベット24によってカバーされる馬の間でのグループ・ベット・プールの配分を示している。列578に示されるグループ・ベット・プールの配分は、図3Bに示される式136に従って決定されうる。列574〜578は、控除分を取り入れずに決定される額を示すのに対し、列580〜584は10%の控除分すなわち手数料の控除後に決定される額を示す(控除分についての10%という値は単に例示的な目的で使われているに過ぎない)。具体的には、列580は時刻2における1番〜7番馬のそれぞれについての単勝ベット22に賭けられた総額を、10%の控除分を考慮に入れて示し;列582は時刻2において3番馬以外に賭けるグループ・ベット24に賭けられた総額――すなわちグループ・ベット・プール――を、10%の控除分を考慮に入れて示し;列584は、時刻2における、グループ・ベット24によってカバーされる馬の間でのグループ・ベット・プールの配分を、10%の控除分を考慮に入れて示している。列584に示されるグループ・ベット・プールの控除後の配分は、図3Aに示される式110に従って決定されうる。
【0115】
表572に関し、列590は時刻2におけるそのレースに対して受領された、単勝ベット22およびグループ・ベット24を含むベット12の総プールを示し;列592は、3番馬がレースに勝つ場合について、時刻2において賭けられるグループ・ベット24bに対して賭けられる$1当たりの潜在的な払い出し($0の払い出し)を示し;列594は、グループ・ベット24によってカバーされる馬(1番〜2番馬および4番〜7番馬)のいずれかがレースに勝つ場合について、時刻2において賭けられるグループ・ベット24bに対して賭けられる$1当たりの潜在的な払い出しを示している。列564に示される控除前の値($1.44の払い戻し/$1の賭け金)は、図3Bに示される式144Aまたは144Bに従って決定でき、列564に示される控除後の値($1.30の払い戻し/$1の賭け金)は式118Aまたは118Bに従って決定できる。こうして、列594に基づいて、10%の控除を考慮すると、グループ・ベット24bによってカバーされる馬(1番〜2番馬および4番〜7番馬)のいずれかがレースに勝つ場合、第二のクライアント20bによって賭けられた$10のグループ・ベット24bについての潜在的払い出しは$13.00となる[($1.30の払い戻し/$1の賭け金)×$10の賭け金]。グループ・ベット24bについてのこの潜在的な払い出し($13.00)は、第二のクライアント20bがグループ・ベット24bを賭ける時点、時刻2において固定される。図9に戻って参照すると、ステップ512において第二のクライアント20bから受領され、図10Bに関して記述されたグループ・ベット24bは、ステップ514においてたとえばメモリ40内に保存されうる。
【0116】
ステップ516では、1番馬〜7番馬に対する単勝ベット12および3番馬以外に賭けるグループ・ベット24がクライアント20から受領され続けてもよい。受領されるそれぞれの個別のグループ・ベット24についての潜在的払い出しは、個別のグループ・ベット24aおよび24bに関して上記したように、その個別のグループ・ベット24より前に受領されたベット12に基づいて決定されうる。
【0117】
ステップ518では、そのレースについての賭けが締め切られる。いくつかの実施形態では、そのレースについての賭けは出走の少し前の何らかの時点に締め切られることがある。ステップ520では、レースの結果、たとえば、1番〜7番馬のそれぞれの最終的な順位およびいずれかの順位にタイがあったかどうかが受領される。
【0118】
ステップ522では、たとえば図5のステップ310を参照して上記したように、受領および保存された単勝ベット22について、さまざまな払い出しおよび/または収益が決定されうる。たとえば、払い出しは、勝った馬に賭けられた各単勝ベット22について決定されうる。ステップ524では、たとえば図5のステップ320を参照して上記したように、単勝ベット払い出しが、勝った参加者に単勝ベット22を賭けたクライアント20に分配されうる。
【0119】
ステップ526では、3番馬が勝ち馬だったかどうかに基づいて、グループ・ベット24が勝ちベットかどうかが判定される。3番馬が勝ち馬だった場合、グループ・ベット24は負けベットであり、ステップ528に示されるように、グループ・ベット24について払い出しは分配されない。グループ・ベット24によってカバーされる馬――すなわち1番〜2番馬および4番〜7番馬――のいずれかが勝ち馬だった場合、グループ・ベット24は勝ちベットであり、ステップ530で示されるように、受領されたグループ・ベット24それぞれについて以前に決定されたグループ・ベット払い出しが、グループ・ベット24を賭けたクライアント20(第一のクライアント20aおよび第二のクライアント20bを含む)に分配されうる。具体的には、第一のクライアント20aには$14.10の払い出しが分配されることができ、第一のクライアント20aには$13.00の払い出しが分配されることができる。
【0120】
さまざまな実施形態において、図9Aに示された方法の諸ステップは、本発明の範囲から外れることなく、いかなる好適な順序で実行されてもよいし、完全にまたは部分的に重なってもよい。さらに、図9Aに示されたさまざまなステップは、図9Aに示された例示的な表現に関わりなく、逐次的または並列的に実行されうる。
【0121】
本発明の諸実施形態およびその利点について詳細に記載してきたが、当業者は、付属の請求項によって定義される本発明の精神および範囲から外れることなく、さまざまな変更、追加および省略をなすことができる。
【0122】
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
イベントにおける参加者の集合の識別情報と;
前記イベントについての、前記参加者の集合のうちある未定義の部分集合に含まれる参加者が前記イベントに勝つことに賭けるグループ・ベット、
とを保存するよう動作しうるメモリと、該メモリに結合され;
前記グループ・ベットを受領してからある時間後に、前記参加者の部分集合のための参加者を決定することによって前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を定義し;
勝った参加者を同定する前記イベントの結果を受領し;
前記の定義された参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかに少なくとも基づいて前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を決定する、
よう動作しうるプロセッサ、
とを有するゲーム・システム。
〔態様2〕
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を定義することが、前記参加者の部分集合に含める少なくとも一の参加者を決定することを含む、態様1記載のシステム。
〔態様3〕
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を定義することが、前記参加者の部分集合から除外する少なくとも一の参加者を決定することを含む、態様1記載のシステム。
〔態様4〕
前記参加者の部分集合から単一の参加者が除外される、態様3記載のシステム。
〔態様5〕
前記イベントが締め切られてからある時間後に、前記プロセッサは前記参加者の集合から本命参加者を決定し;
前記参加者の部分集合から除外する少なくとも一の参加者を決定することが、前記の決定された本命参加者を除外することを含む、態様3記載のシステム。
〔態様6〕
前記イベントについての賭けが締め切られたあとに決定される前記本命参加者が、前記グループ・ベットが受領される時点における本命参加者とは異なる参加者である、態様5記載のシステム。
〔態様7〕
前記グループ・ベットが受領される時から前記イベントについての賭けが締め切られる時までの間に本命参加者が少なくとも一回変化する、態様5記載のシステム。
〔態様8〕
前記プロセッサがさらにある人気参加者と第二の人気参加者を決定し;
前記参加者の部分集合から除外する少なくとも一の参加者を決定することが、前記人気参加者と前記第二の人気参加者を除外することを含む、態様3記載のシステム。
〔態様9〕
前記プロセッサがさらに、前記参加者のうちある特定の参加者が前記イベントに参加しないという情報を受領し;
前記参加者の部分集合から除外する少なくとも一の参加者を決定することが、前記特定の参加者を除外することを含む、態様3記載のシステム。
〔態様10〕
前記グループ・ベットを受領してからある時間後に、前記参加者の部分集合を定義することが、前記イベントについての賭けが締め切られたあとに前記参加者の部分集合を定義することである、態様1記載のシステム。
〔態様11〕
前記イベントについての賭けが締め切られてからある時間後、前記プロセッサはさらに、一または複数の参加者のそれぞれについて、その参加者が前記イベントに勝つオッズを決定し;
前記グループ・ベットを受領してからある時間後に前記参加者の部分集合を定義することが、前記で決定された前記一または複数の参加者が前記イベントに勝つオッズに少なくとも基づいて前記参加者の部分集合のための参加者を決定することを含む、態様1記載のシステム。
〔態様12〕
前記参加者のうちの少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記ベットが受領される時点に決定し;
前記グループ・ベットについての前記グループ・ベット払い出しの額の決定を、少なくとも、前記の定義された参加者の部分集合が勝った参加者を含むかどうかと、前記で決定された前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに基づいて行われる、
態様1記載のシステム。
〔態様13〕
前記参加者のうちの少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記イベントについての賭けが締め切られたあとに決定し;
前記グループ・ベットについての前記グループ・ベット払い出しの額の決定を、少なくとも、前記の定義された参加者の部分集合が勝った参加者を含むかどうかと、前記で決定された前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに基づいて行われる、
態様1記載のシステム。
〔態様14〕
前記グループ・ベットがパリミューチュエル賭けシステムにおいて受領される、態様1記載のシステム。
〔態様15〕
前記プロセッサがさらに前記グループ・ベットに手数料率を適用する、態様1記載のシステム。
〔態様16〕
前記プロセッサがさらに:
前記参加者の集合のうちのある特定の参加者が前記イベントに勝つことに賭ける単勝ベットを一または複数受領し;
勝った参加者に対するベットである単勝ベットを判別する、
態様1記載のシステム。
〔態様17〕
前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも部分的には勝った参加者に対するベットである前記単勝ベットの総額に基づいて行われる、態様16記載のシステム。
〔態様18〕
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を定義することが、前記参加者の部分集合から除外するある特定の参加者を決定することを含んでおり;
前記プロセッサがさらに:
前記特定の参加者が勝つオッズを、少なくとも部分的には前記一または複数の受領された単勝ベットに基づいて決定し;
前記グループ・ベット払い出しの額が、少なくとも部分的には前記特定の参加者が勝つオッズに基づいて決定される、
態様16記載のシステム。
〔態様19〕
イベントにおける参加者の集合の識別情報と;
前記参加者の集合のうち複数を含むある部分集合に含まれる参加者が前記イベントに勝つことに賭けるグループ・ベット、
とを保存するよう動作しうるメモリと、該メモリに結合され;
前記参加者の集合のうち少なくとも一参加者について、その参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記グループ・ベットが受領された時点において決定し;
勝った参加者を同定する前記イベントの結果を受領し;
前記参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかと、前記グループ・ベットが受領された時点において決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに少なくとも基づいて前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を決定する、
よう動作しうるプロセッサ、
とを有するゲーム・システム。
〔態様20〕
前記プロセッサがさらに:
前記グループ・ベットについてのオッズを、前記グループ・ベットが受領された時点において決定し;
前記グループ・ベット払い出しが決定されるのが、少なくとも前記で決定された前記グループ・ベットについてのオッズに基づいて行われる、
態様19記載のシステム。
〔態様21〕
前記参加者の部分集合が前記参加者の集合のうち単一の参加者を除外するものである、態様19記載のシステム。
〔態様22〕
前記参加者の集合が本命参加者を含んでおり;
前記参加者の部分集合が前記本命参加者を含む一または複数の特定の参加者を除外するものである、
態様19記載のシステム。
〔態様23〕
前記プロセッサがさらに:
前記ベットが受領される時点において本命参加者を決定し;
前記ベットが受領される時点において、前記本命参加者を除外することを含めて前記参加者の部分集合を決定する、
態様19記載のシステム。
〔態様24〕
前記グループ・ベットがパリミューチュエル賭けシステムにおいて受領される、態様19記載のシステム。
〔態様25〕
前記プロセッサが前記グループ・ベットに手数料率を適用する、態様19記載のシステム。
〔態様26〕
前記プロセッサがさらに:
前記参加者の集合のうちのある特定の参加者が前記イベントに勝つことに賭ける単勝ベットを一または複数受領し;
勝った参加者に対するベットである単勝ベットを判別する、
態様19記載のシステム。
〔態様27〕
前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも部分的には勝った参加者に対するベットである前記単勝ベットの総額に基づいて行われる、態様26記載のシステム。
〔態様28〕
前記参加者の部分集合が、ある特定の参加者を除外するものであり;
前記参加者の集合のうち少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを決定することが、前記特定の参加者が前記イベントに勝つオッズを決定することを含む、
態様19記載のシステム。
〔態様29〕
前記少なくとも一参加者のそれぞれについて、前記プロセッサがさらに、その特定の参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記イベントについての賭けが締め切られた時点またはそれよりあとに決定し;
グループ・ベット払い出しの額が決定されるのが、前記参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかと、前記イベントについての賭けが締め切られた時点またはそれよりあとに決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズではなく、前記グループ・ベットが受領された時点において決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに少なくとも基づいてである、
態様19記載のシステム。
〔態様30〕
前記グループ・ベットが受領された時から前記イベントについての賭けが締め切られる時までの間に、前記少なくとも一参加者のうち一または複数のオッズが少なくとも一回変化する、態様19記載のシステム。
【符号の説明】
【0123】
100 手数料控除後(AC)グループ・ベット・プール=(手数料控除前(BC)グループ・ベット・プール)×(1−控除割合)
102 各参加者に対するAC単勝ベット賭け金=(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)×(1−控除割合)
104 全参加者に対する総AC単勝ベット賭け金=各参加者に対するAC単勝ベット賭け金の和
106 ACグループ参加者単勝ベット・プール=グループにされた各参加者に対するAC単勝ベット賭け金の和
108 全参加者に対する総ACプール=(全参加者に対する総AC単勝ベット賭け金{式104による})+(ACグループ・ベット・プール{式100による})
110 グループ・ベット・プールのうちグループにされた各参加者に配分されるAC部分=(グループにされたその参加者対するAC単勝ベット賭け金{式102による})/(ACグループ参加者単勝ベット・プール{式106による})×(ACグループ・ベット・プール{式100による})
112 各参加者に対する総AC賭け金=(その参加者に対するAC単勝ベット賭け金{式102による})+(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるAC部分{式110による})*注:グループにされていない参加者に配分されるグループ・ベット・プールの部分は=0である。
114A 各参加者についての総ACグループ・ベット払い出し=[(その参加者を除いた全参加者に対する総AC賭け金{式112による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるAC部分{式110による})/(その参加者に対する総AC賭け金{式112による})]+(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるAC部分{式110による})
114B 各参加者についての総ACグループ・ベット払い出し=(全参加者に対する総ACプール{式108による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるAC部分{式110による})/(その参加者に対する総AC賭け金{式112による})
116 各参加者についての総ACグループ・ベット収益=(その参加者についての総ACグループ・ベット払い出し{式114Aまたは114Bによる})−(BCグループ・ベット・プール)
118A 各参加者についてのグループ・ベット単位通貨当たりAC払い出し=(その参加者についての総ACグループ・ベット払い出し{式114Aまたは114Bによる})/(BCグループ・ベット・プール)
118B 各参加者についてのグループ・ベット単位通貨当たりAC払い出し=(全参加者に対する総ACプール{式108による})/(その参加者に対する総AC賭け金{式112による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるAC部分{式110による})/(ACグループ・ベット・プール)
120A 各参加者についての総AC単勝ベット払い出し=[(その参加者を除いた全参加者に対する総AC賭け金{式112による})×(その参加者に対するAC単勝ベット賭け金{式102による})/(その参加者に対する総AC賭け金{式112による})]+(その参加者に対するAC単勝ベット賭け金{式102による})
120B 各参加者についての総AC単勝ベット払い出し=(全参加者に対する総ACプール{式108による})×(その参加者に対するAC単勝ベット賭け金{式102による})/(その参加者に対する総AC賭け金{式112による})
122 各参加者についての総AC単勝ベット収益=(その参加者についての総AC単勝ベット払い出し{式112による})−(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)
124A 各参加者についての単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出し=(その参加者についての総AC単勝ベット払い出し{式120Aまたは120Bによる})/(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)
124B 各参加者についての単勝ベット単位通貨当たりのAC払い出し=(全参加者に対する総ACプール{式108に基づく})/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による;図3B参照})
130 全参加者に対する総BC単勝ベット賭け金=各参加者に対するBC単勝ベット賭け金の和
132 BCグループ参加者単勝ベット・プール=グループにされた各参加者に対するBC単勝ベット賭け金の和
134 全参加者に対する総BCプール=(全参加者に対する総BC単勝ベット賭け金{式130による})+(BCグループ・ベット・プール)
136 グループ・ベット・プールのうちグループにされた各参加者に配分されるBC部分=(グループにされたその参加者対するBC単勝ベット賭け金)/(BCグループ参加者単勝ベット・プール{式132による})×(BCグループ・ベット・プール)
138 各参加者に対する総BC賭け金=(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)+(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるBC部分{式136による})*注:グループにされていない参加者に配分されるグループ・ベット・プールの部分は=0である。
140A 各参加者についての総BCグループ・ベット払い出し=[(その参加者を除いた全参加者に対する総BC賭け金{式138による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるBC部分{式136による})/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})]+(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるBC部分{式136による})
140B 各参加者についての総BCグループ・ベット払い出し=(全参加者に対する総BCプール{式134による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるBC部分{式136による})/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})
142 各参加者についての総BCグループ・ベット収益=(その参加者についての総BCグループ・ベット払い出し{式140Aまたは140Bによる})−(BCグループ・ベット・プール)
144A 各参加者についてのグループ・ベット単位通貨当たりBC払い出し=(その参加者についての総BCグループ・ベット払い出し{式140Aまたは140Bによる})/(BCグループ・ベット・プール)
144B 各参加者についてのグループ・ベット単位通貨当たりBC払い出し=(全参加者に対する総BCプール{式134による})/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})×(グループ・ベット・プールのうちその参加者に配分されるBC部分{式136による})/(BCグループ・ベット・プール)
146A 各参加者についての総BC単勝ベット払い出し=[(その参加者を除いた全参加者に対する総BC賭け金{式138による})×(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})]+(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)
146B 各参加者についての総BC単勝ベット払い出し=(全参加者に対する総BCプール{式134による})×(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})
148 各参加者についての総BC単勝ベット収益=(その参加者についての総BC単勝ベット払い出し{式146Aまたは146Bによる})−(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)
150A 各参加者についての単勝ベット単位通貨当たりのBC払い出し=(その参加者についての総BC単勝ベット払い出し{式146Aまたは146Bによる})/(その参加者に対するBC単勝ベット賭け金)
150B 各参加者についての単勝ベット単位通貨当たりのBC払い出し=(全参加者に対する総BCプール{式134に基づく})/(その参加者に対する総BC賭け金{式138による})

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリおよび該メモリに結合されたプロセッサを有するゲーム・システムであって、前記メモリは:
イベントにおける参加者の集合の識別情報と;
前記イベントについての、前記参加者の集合のうちある部分集合を前記イベントに勝つ参加者を含むものとして指定する情報と、賭けられる額を表す情報とを含むグループ・ベット、
とを保存し、前記部分集合に含まれる参加者は前記イベントに対する賭けが締め切られた後に決まる少なくとも一つのパラメータに依存して指定されており、
前記プロセッサは:
前記イベントに対する賭けが締め切られた後に、前記イベントに対する賭けが締め切られた後に決まる前記少なくとも一つのパラメータの値の入力を受領手段を通じて受領し、前記少なくとも一つのパラメータおよび前記部分集合を指定する前記情報に基づいて前記参加者の部分集合に含まれる参加者を、決定手段によって決定し;
勝った参加者の識別情報を同定する前記イベントの結果の入力を、受領手段を通じて受領し;
前記グループ・ベットにおいて指定されている参加者の識別情報と、前記イベント結果の前記入力において同定されている勝った参加者の識別情報とを照合することにより判定される、前記グループ・ベットにおいて指定されている前記参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかを判定することに少なくとも基づいて、前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を、決定手段によって決定する、
よう動作でき、
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合に含まれる参加者の前記指定が、前記参加者の集合のうち前記参加者の部分集合に含めない少なくとも一の参加者の指定によって前記参加者を指定することである、ゲーム・システム。
【請求項2】
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合に含まれる参加者の前記指定が、前記参加者の集合のうち前記参加者の部分集合に含める少なくとも一の参加者の指定をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を指定する前記情報において、前記参加者の部分集合に含めない前記少なくとも一の参加者の前記指定が、前記参加者の部分集合に含めない単一の参加者を指定することである、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記イベントに対する賭けが締め切られてからある時間後に、前記プロセッサは、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、前記参加者の集合から本命参加者を、決定手段によって決定し;
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を指定する前記情報において、前記参加者の部分集合に含めない前記少なくとも一の参加者の前記指定が、前記イベントに対する賭けが締め切られてからある時間後に決定される本命参加者を指定することを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記メモリに保存されているグループ・ベットは受領手段を介して受領されたものであり、前記イベントについての賭けが締め切られたあとに決定される前記本命参加者が、前記グループ・ベットが受領された時点における本命参加者とは異なる参加者であり、ここで、前記グループ・ベットが受領された時点における本命参加者は、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいて決定手段によって決定されたものである、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記メモリに保存されているグループ・ベットは受領手段を介して受領されたものであり、前記グループ・ベットが受領される時から前記イベントについての賭けが締め切られる時までの間に本命参加者が少なくとも一回変化する、請求項4記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサがさらに、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、一番人気参加者と二番人気参加者を決定手段によって決定し;
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を指定する前記情報において、前記参加者の部分集合に含めない前記少なくとも一の参加者の前記指定が、少なくとも前記一番人気参加者と前記二番人気参加者を指定することを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサがさらに、前記参加者のうちある特定の参加者が前記イベントに参加しないという情報の入力を、受領手段を通じて受領し;
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合を指定する前記情報において、前記参加者の部分集合に含めない少なくとも一の参加者の前記指定が、前記特定の参加者を指定することを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記イベントに対する賭けが締め切られた後に前記参加者の部分集合に含まれる参加者を決定することが、前記イベントについての賭けが締め切られてからある時間後に行われる、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記イベントについての賭けが締め切られてからある時間後、前記プロセッサはさらに、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、一または複数の参加者のそれぞれについて、その参加者が前記イベントに勝つオッズを、オッズ決定手段によって決定し;
前記イベントに対する賭けが締め切られた後に決まる前記少なくとも一つのパラメータが、前記で決定された前記一または複数の参加者が前記イベントに勝つオッズを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記メモリに保存されているグループ・ベットは受領手段を介して受領されたものであり、前記プロセッサはさらに、
前記参加者のうちの少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記ベットが受領される時点において、記憶されている、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
前記グループ・ベットについての前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも、前記参加者の部分集合が勝った参加者を含むかどうかの前記判定と、前記で決定された前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに基づいて行われる、
請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサはさらに、
前記参加者のうちの少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記イベントについての賭けが締め切られたあとに、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
前記グループ・ベットについての前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも、前記参加者の部分集合が勝った参加者を含むかどうかと、前記で決定された前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに基づいて行われる、
請求項1記載のシステム。
【請求項13】
前記グループ・ベットがパリミューチュエル賭けシステムにおいて受領される、請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサがさらに手数料適用手段によって、前記グループ・ベットの賭け金に、記憶されている手数料率に基づく控除を行う、請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサがさらに:
前記参加者の集合のうちのある特定の参加者が前記イベントに勝つことに賭ける単勝ベットを一または複数、受領手段を通じて受領し;
記憶されている受領された前記単勝ベットと受領された前記イベントの結果とに基づいて、勝った参加者に対するベットである単勝ベットを、判別手段によって判別する、
請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも部分的には勝った参加者に対するベットである前記単勝ベットの総額に基づいて行われる、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記グループ・ベットに関連する前記参加者の部分集合に含まれる参加者を決定することが、前記参加者の部分集合に含まれないある特定の参加者を決定することを含んでおり;
前記プロセッサがさらに:
前記特定の参加者が勝つオッズを、少なくとも部分的には前記一または複数の受領された単勝ベットに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
前記グループ・ベット払い出しの額が、少なくとも部分的には前記特定の参加者が勝つオッズに基づいて決定される、
請求項15記載のシステム。
【請求項18】
メモリおよび該メモリに結合されたプロセッサを有するゲーム・システムであって、前記メモリは:
イベントにおける参加者の集合の識別情報と;
前記参加者の集合のうち複数を含むある部分集合を、前記イベントに勝つ参加者を含むものとして指定する情報と;
賭けられる額を表す情報とを含むグループ・ベット、
とを保存し、前記メモリに保存されているグループ・ベットは受領手段を介して受領されたものであり、
前記プロセッサは:
前記参加者の集合のうち少なくとも一参加者について、その参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記グループ・ベットが受領された時点において、記憶されている、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
勝った参加者の識別情報を同定する前記イベントの結果の入力を、受領手段を通じて受領し;
前記グループ・ベットにおいて指定されている参加者の識別情報と、前記イベント結果の前記入力において同定されている勝った参加者の識別情報とを照合することにより判定される、前記グループ・ベットにおいて指定されている前記参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかの判定と、前記グループ・ベットが受領された時点において決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに少なくとも基づいて前記グループ・ベットについてのグループ・ベット払い出しの額を、払い出し額決定手段によって決定する、
よう動作できる、
ゲーム・システム。
【請求項19】
前記プロセッサがさらに:
前記グループ・ベットについてのオッズを、前記グループ・ベットが受領された時点において、記憶されている、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
前記グループ・ベット払い出しが決定されるのが、少なくとも前記で決定された前記グループ・ベットについてのオッズに基づいて行われる、
請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記参加者の部分集合が前記参加者の集合のうち単一の参加者を除外するものである、請求項18記載のシステム。
【請求項21】
前記参加者の部分集合が本命参加者を含む一または複数の特定の参加者を除外するものとして定義され、
前記本命参加者が、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、決定手段によって決定される、
請求項18記載のシステム。
【請求項22】
前記プロセッサがさらに:
前記ベットが受領される時点において、記憶されている、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいて、本命参加者を、決定手段によって決定し;
前記ベットが受領される時点において、前記本命参加者を含まないよう前記参加者の部分集合を、決定手段によって決定する、
請求項18記載のシステム。
【請求項23】
前記グループ・ベットがパリミューチュエル賭けシステムにおいて受領される、請求項18記載のシステム。
【請求項24】
前記プロセッサが手数料適用手段によって、前記グループ・ベットの賭け金に、記憶されている手数料率に基づく控除を行う、請求項18記載のシステム。
【請求項25】
前記プロセッサがさらに:
前記参加者の集合のうちのある特定の参加者が前記イベントに勝つことに賭ける単勝ベットを一または複数、受領手段を通じて受領し;
記憶されている受領された前記単勝ベットと受領された前記イベントの結果とに基づいて、勝った参加者に対するベットである単勝ベットを、判別手段によって判別する、
請求項18記載のシステム。
【請求項26】
前記グループ・ベット払い出しの額の決定が、少なくとも部分的には勝った参加者に対するベットである前記単勝ベットの総額に基づいて行われる、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
前記参加者の部分集合が、ある特定の参加者を除外するものであり;
前記参加者の集合のうち少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズを決定することが、前記特定の参加者が前記イベントに勝つオッズを決定することを含む、
請求項18記載のシステム。
【請求項28】
前記少なくとも一参加者のそれぞれについて、前記プロセッサがさらに、その特定の参加者が前記イベントに勝つオッズを、前記イベントについての賭けが締め切られた時点またはそれよりあとに、記憶されている、前記イベントについて受領された賭けに基づいて、オッズ決定手段によって決定し;
グループ・ベット払い出しの額が決定されるのが、前記参加者の部分集合が前記勝った参加者を含んでいるかどうかと、前記イベントについての賭けが締め切られた時点またはそれよりあとに決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズではなく、前記グループ・ベットが受領された時点において、記憶されている、その時点までに前記イベントについて受領された賭けに基づいてオッズ決定手段によって決定された、前記少なくとも一参加者が前記イベントに勝つオッズとに少なくとも基づいてである、
請求項18記載のシステム。
【請求項29】
前記グループ・ベットが受領された時から前記イベントについての賭けが締め切られる時までの間に、前記少なくとも一参加者のうち一または複数のオッズが少なくとも一回変化する、請求項18記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2012−195015(P2012−195015A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−158666(P2012−158666)
【出願日】平成24年7月17日(2012.7.17)
【分割の表示】特願2007−548577(P2007−548577)の分割
【原出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)