説明

起き上がり薄型容器

【課題】薄物収容物を安いコストで消費者に提供でき、かつ、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮する起き上がり薄型容器を提供する。
【解決手段】カバーシート部3を持ち上げると、持ち上げ切片6により収容シート部2が持ち上げられ、収容シート部2が平面状態となって、この平面状態の収容シート部2と本体シート部1と、前記収容シート部2が接触するカバーシート部3の接触位置からこのカバーシート部3のカバー折り目5Bまでの部分とで三角形を形成する安定状態となり、この状態で薄型収容物Sを収容した収容シート部2の起き上がり状態が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状のものを折り畳んだ薄型容器であって、内部に薄い収容物を収容し、開いた際には、その収容物を起き上がり状態で保持し、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮する起き上がり薄型容器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような起き上がり薄型容器として、特許文献1のものが提案されており、図17は、その本発明の背景技術となる起き上がり薄型容器を示すもので、(a)はその起き上がり位置保持状態の外観斜視図、(b)は(a)の側方図である。
【0003】
この起き上がり薄型容器30は、折り目を介して表紙片とカード受け片とに二つ折りされた台紙21の内側へ、容器30の開閉に従って、折り込まれたり立ち上がったりするカード保持部22を設け、カード保持部22の両端に設けたカード保持溝23で、収納するカードCをスライド自在に保持し、また、台紙21に、カードCの抜け落ちを防止するストッパー24を設けたものである。
【0004】
このような構成により、この薄型容器30によれば、開いた際には、収容されたカードCを図17(a)に示すように起き上がり状態で保持し、この保持状態が保持され、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮する(特許文献1の段落[0029])。
【0005】
しかしながら、この薄型容器30においては、台紙21とカード保持部22との2つの部品が必要で、かつ、起き上がりを達成するための構成が複雑であり、また、折り畳んだ状態でも図17(b)から解るように少なくとも5層構造となり、それだけ折り畳み状態の容器の厚さが厚くなるものであった。
【0006】
このような複雑な構成の起き上がり薄型容器は、コストの高いものとなり、例えば、販売促進用のシャンプー、ふりかけ、コーヒーなどの試供品や、景品用のカードや、コンパクトディスク、DVD、フレキシブルディスク等の薄物収容物を安いコストで消費者に提供するための容器としては適さないように思われた。
【特許文献1】実用新案登録第3041160号公報(図2、4。台紙1、カード保持部11、溝21、ストッパー22)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題を改善しようとするもので、薄物収容物を安いコストで消費者に提供でき、かつ、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮する起き上がり薄型容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の起き上がり薄型容器は、一枚の平面維持性と可撓性とを有するシートに、相互に平行なカバー折り目と収容折り目とを形成して、これらの折り目により三層に折り畳み、本体シート部と、収容シート部と、カバーシート部とをこの順に三層形成するようにした薄型容器であって、
収容シート部の長さは、その前端がカバー折り目の内側に近接する長さとされ、この収容シート部に基端部を残した状態で切り目により持ち上げ切片を形成し、
この持ち上げ切片は、前記収容シート部の前端から所定距離離間した前記基端部から前記収容折り目方向に伸びたもので、前記基端部に前記収容折り目と平行な基端部折り目を設け、前記持ち上げ切片の前記基端部折り目から所定距離の位置に前記基端部折り目と平行な上部折り目を設け、
前記基端部折り目と前記上部折り目との間の所定距離が、前記基端部と前記収容シート部の前端との間の所定距離以上長いものとされ、
前記薄型容器を三層に折り畳んだ状態で、前記持ち上げ切片の上部折り目から反基端部側に所定区間に渡って設けられた切片側接合部と、前記カバーシート部の該切片側接合部に対面するカバー側接合部とが接合され、
前記薄型容器を三層に折り畳んだ状態から、前記カバーシート部を持ち上げると、前記収容シート部が、前記持ち上げ切片により該収容シート部の可撓性の範囲で前記カバーシート部の内側に接触して屈曲しながら起き上がり、
その後、更にカバーシート部を持ち上げると、前記収容シート部が平面状態となって、この平面状態の収容シート部と本体シート部と、前記収容シート部が接触するカバーシート部の接触位置からこのカバーシート部のカバー折り目までの部分とで三角形を形成する安定状態となり、この状態で前記収容シート部の起き上がり状態が保持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の起き上がり薄型容器によれば、上記構成とされているので、薄物収容物を安いコストで消費者に提供でき、かつ、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【実施形態1】
【0011】
図1は、本発明の起き上がり薄型容器の一例を示す展開図、図2(a)は、図1の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、(a)の側面図、図3(a)〜(c)は、図2の状態の起き上がり薄型容器において、カバーシート部が持ち上げられて収容シート部が起き上がり位置保持状態になるまでの経過を示す図、図4は、図1、2の起き上がり薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図である。
【0012】
この起き上がり薄型容器10は、シート状のものを折り畳んだ薄型容器であって、内部に薄い収容物を収容し、開いた際には、その収容物を起き上がり状態で保持し、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮するものである。
【0013】
この薄型容器10の中に収容する薄物収容物としては、販売促進用のシャンプー、ふりかけ、コーヒー、食品サンプル、医薬品サンプル、サプリメントサンプルなどの試供品や、景品用のカードやキャラクターグッズ、これらに添付する担当者の名刺や、コンパクトディスク、DVD、フレキシブルディスク等の薄い情報伝達媒体などがあるが、薄いものであって、収容に差し支えのないものであれば、どのようなものであってもよい。
【0014】
この薄型容器10は、図1と図2に示すように、一枚の平面維持性と可撓性とを有するシートに、相互に平行なカバー折り目5Bと収容折り目5Aとを形成して、これらの折り目5A、5Bにより三層に折り畳み、本体シート部1と、収容シート部2と、カバーシート部3とをこの順に三層形成するようにしたものである点をまず特徴とする。
【0015】
なお、この展開図を示す図1では、実線で外形線及び切り目線を示し、点線で折り目線を示し、二点鎖線の斜線で接合面とその境界線とを示す。この線の用い方は、これ以降の展開図でも同様とする。また、図9、図11、図12の展開図では、線の連続部分が不連続部分の3倍程度の破線で、波状切れ目線を示す。
【0016】
このように一枚のシートを二つの折り目5A、5Bで三層に折り畳んだ容器10なので、その折り畳んだ状態の厚さは、シートの厚さの3倍となり、薄くなる。また、層の数が少ない分だけ、材料としてのシートの量が減り、コスト安となる。
【0017】
次に、この薄型容器10は、収容シート部2の長さは、その前端がカバー折り目5Bの内側に近接する長さとされ、この収容シート部2に基端部6bを残した状態で切り目6aにより持ち上げ切片6を形成している点を特徴とする。
【0018】
持ち上げ切片6は、後述するようにカバーシート部3を持ち上げるのに伴い、収容シート部2を持ち上げ、この収容シート部2の起き上がりを達成するものであるが、この薄型容器10では、この持ち上げ切片6を切り目6aで収容シート部2に形成しており、追加の材料も必要とせず、また、不要となる材料もなく、コスト面で非常に有効である。
【0019】
また、この持ち上げ切片6は、収容シート部2への切り目6aで形成されているので、折り畳み状態では図2(b)に示すように収容シート部2と同一層を形成して、余分な突起となることなく、全体で本体シート部1と収容シート部2とカバーシート部3とだけの三層構造を達成するものであり、容器10を折り畳んだ状態の全体の三層化、それに伴う薄型化に貢献している。
【0020】
この持ち上げ切片6は、図1に示すように、収容シート部2の前端から所定距離離間した基端部6bから収容折り目5A方向に伸びたもので、この基端部6bに収容折り目5Aと平行な基端部折り目6bが設けられ、持ち上げ切片の6基端部折り目6bから所定距離の位置に基端部折り目6bと平行な上部折り目6dが設けられている。
【0021】
図1に示すように、この基端部折り目6bと上部折り目6dとの間の所定距離LBが、前記基端部6bと前記収容シート部2の前端との間の所定距離LA以上長いものとされている。
【0022】
加えて、図1、2で二点鎖線の斜線で示すように、薄型容器10を三層に折り畳んだ状態で、持ち上げ切片6の上部折り目6dから反基端部6b側に所定区間に渡って設けられた切片側接合部6eと、カバーシート部3の該切片側接合部6eに対面するカバー側接合部3aとが接合されるようになっている。
【0023】
このカバーシート部3と収容シート部とを連結する持ち上げ切片6により、図3(a)、(b)に示すように、この薄型容器10を三層に折り畳んだ状態から、カバーシート部3を持ち上げると、収容シート部2が、前記持ち上げ切片6により該収容シート部2の可撓性の範囲で前記カバーシート部3の内側に接触して屈曲しながら起き上がる。
【0024】
その後、更にカバーシート部3を持ち上げると、図3(c)に示すように、収容シート部2が平面状態となって、この平面状態の収容シート部2と本体シート部1と、前記収容シート部2が接触するカバーシート部3の接触位置Cからこのカバーシート部3のカバー折り目5Bまでの部分とで三角形を形成する安定状態となり、この状態で収容シート部2の起き上がり状態が保持される。
【0025】
この安定状態は、この状態に達するために、収容シート部2がカバーシート部3に規制されて屈曲しながら起き上がるという経過と、図3(c)に示すように収容シート部2が規制されない状態では、カバーシート部3からはみ出す円弧CA(二点鎖線で示す。)を描くという点からも納得できるものである。
【0026】
実際に、この薄型容器10では、図3(c)の状態で、カバーシート部3の前端側を矢印A方向に押圧しても、収容シート部2が矢印B方向に移動することなく、安定状態を維持する。収容シート部2を矢印B方向に移動させるためには、この収容シート部2の前端側(カバーシート部3との接触側)を矢印B方向に押圧する必要がある。
【0027】
一方、特許文献1の薄型容器30では、図14(b)で示す方向Qの押圧をすれば、カードCは方向Pの閉じる方向へ移動すると記載されている(特許文献1の段落[0020])。これに対し、本発明の薄型容器10は、同じように、カバーシート部3の前端側を矢印A方向に押圧しても、収容シート部2が矢印B方向に移動することなく起き上がり安定状態を保持するので、より安定性が高いということができる。
【0028】
また、本発明の薄型容器10では、収容シート部2に、収容対象物である薄型収容物を収容する収容切り溝2aが、起き上がった際に下方となる位置に切り目で形成されており、薄型収容物Sはその下方だけで収容切り溝2aに拘束され、起き上がりに際して屈曲するのは、図3(b)に示すように、収容シート部2だけであり、収容切り溝2aに収容された薄型収容物Sは屈曲されるようなことがない。
【0029】
本発明の起き上がり薄型容器10によれば、カバーシート部3を持ち上げるだけで、図4に示すように、収容した薄型収容物Sを起き上がった状態で見せることができ、見る者に強い印象と一定の視覚的ショックを与えることができる。また、その構造も非常に簡易なものである。
【0030】
つまり、本発明の起き上がり薄型容器10によれば、薄物収容物を安いコストで消費者に提供でき、かつ、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮することができる。
【0031】
起き上がり薄型容器10のシートの素材は、平面維持性と可撓性とを有するものであれば、紙(ダンボール紙を含む。)であっても、合成樹脂であっても、複合材料素材(例えば、紙と合成樹脂との複合材料)であってもよい。
【0032】
起き上がり薄型容器10のシートの折り畳み前の外形形状は、ここでは矩形のものを例示したが、これに限定されるものではない、要するに、相互に平行な折り目で三層に折り畳め、持ち上げ切片を切り目により形成できれば良いので、外形形状にはあまり拘束されない。具体的には、円形、多角形、瓢箪形、楕円形、太鼓形、鼓形などであってもよい。
【0033】
起き上がり薄型容器10のシートの表面(折り畳んだ状態で外側となる面)と裏面とには、種々の装飾、情報を印刷表示することができる。これに関連して、起き上がり薄型容器10のシートの折り畳み前あるいは折り畳み後の形状を装飾的な要素を考慮した形状とすることも可能である。
【0034】
つまり、本発明の起き上がり薄型容器は、上記基本的起き上がり機能を備えながら、その表面と裏面と外形形状とを活用して、装飾的、宣伝媒体的機能も備えることができる。
【0035】
加えて、この起き上がり薄型容器10においては、既述の収容切り溝2aに対応して、カバーシート部3の角部分に、この収容切り溝2aに受け入れられる閉止凸部3bが設けられている点も特徴とする。
【0036】
この薄型容器10によれば、この収容切り溝2aを備えることで、簡単に薄型収容物Sを収容保持できると共に、同じ、収容切り溝2aを利用して、図2(a)に示すように、カバーシート部3による収容シート部2の閉止状態を良好に維持することができる。
【0037】
なお、カバーシート部3を持ち上げる際には、カバーシート部3の可撓性を用いて、閉止凸部3bを収容切り溝2aへの受け入れ状態から離脱させればよい。
【0038】
また、この起き上がり薄型容器10においては、図2(a)で明確に解るように、カバーシート部3は収容シート部2より短いものとされ、三層に折り畳んだ状態で持ち上げ切片6の反基端部6b側が覗き出るものとされ、この状態でカバーシート部3の前端となる持ち上げ切片6の位置に持ち上げ折り目6cが設けられ、この持ち上げ折り目6cの先端側が持ち上げ端部6fとされている点も特徴とする。
【0039】
この持ち上げ端部6fがあれば、持ち上げ折り目6cで屈曲させて、カバーシート部3のこの持ち上げ端部6fだけを先に起き上がらせ、図3に示すように、この持ち上げ端部6fを摘んで、カバーシート部3を持ち上げることができ、使い勝手が良い。
【0040】
また、この起き上がり薄型容器10においては、図4で特に明確に解るように、収容シート部2には、持ち上げ切片6を両側から挟むように2つの収容切り溝2aが設けられている。
【0041】
よって、2箇所の収容切り溝2aに、同じ薄型収容物Sを2つ入れたり、異なるものを入れたり、一方に試供品を入れ、他方に名刺を入れたりすることができ、多様な使い分けをすることができる。
【0042】
また、この起き上がり薄型容器10においては、図3(c)で解るように、起き上がり安定状態では、持ち上げ切片6の基端部(基端部折り目)6bと上部折り目6dとの間の部分と、同基端部(基端部折り目)6bと収容シート部2の前端との間の部分と、カバーシート部3の接触位置Cと上部折り目6dとの接合部分との間の部分とで三角形を形成している。
【0043】
この関係から、所定距離LBが所定距離LAと等しい長さとすると、これらの所定距離LB、所定距離LAの部分が相互に接触する状態となることが解っており、従って、それ以上、所定距離LBを所定距離LAより長くすることができない。
【0044】
よって、所定距離LBが所定距離LA以上の長さをであるということが、本発明の起き上がり薄型容器10の必須要件となっている。
【0045】
また、この起き上がり薄型容器10は、薄型なので、折り畳んだ状態で、定型封筒に収容できるような形状としておけば、定型封筒に入れて郵送することができ、ダイレクトメールなどの場合の郵送コストを低減することができる。
【0046】
この際、収容シート部2と本体シート部1との間には、印刷物など薄いものであれば、収容することができる。
【実施形態2】
【0047】
図5は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図、図6(a)は、図5の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、(a)の側面図、図7(a)、(b)は、図6の状態の起き上がり薄型容器において、カバーシート部が持ち上げられて収容シート部が起き上がり位置保持状態になるまでの経過を示す図、(c)は、同薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図である。
【0048】
これより、既に説明した部分と同じ部分については同じ符号を付して重複説明を省略することがある。また、比較する実施形態と異なる部分だけに異なる符号を付して、その異なる部分だけについて説明をする場合がある。
【0049】
この起き上がり薄型容器10Aは、図1〜4で説明した薄型容器10に比べ、収容シート部2Aにおいて、持ち上げ切片6Aの片側だけに一つの収容切り溝2aが設けられ、もう一方側には収容切り溝2aがなく、その分、本体シート部1A、収容シート部2A、カバーシート部3Aがより短幅となっている点が異なっている。
【0050】
このことに対応して、カバーシート部3Aの閉止凸部3bも、上記片側の収容切り溝2aに対応した一方角だけに設けられている。
【0051】
このような構成であっても、この起き上がり薄型容器10Aによれば、図5〜図7で解るように、図1〜4で説明した薄型容器10と同様の効果を発揮することができる。加えて、薄型収容物Sが一つで十分な場合には、全体として容器1Aの大きさを小さくすることができる。
【0052】
また、この起き上がり薄型容器10Aは、図1〜4で説明した薄型容器10に比べ、図5に示すように、この基端部折り目6bと上部折り目6d′との間の所定距離LCと、基端部(基端部折り目)6bと収容シート部2の前端との間の所定距離LAとの長さの差が、より大きいものとされている点が異なっている。
【0053】
これにより、図7(b)に示すように、収容シート部2はより低い接触位置C′で平面状態となってカバーシート部3Aと三角形を形成して安定状態となり、その起き上がり状態を保持している。
【0054】
つまり、本発明の起き上がり薄型容器においては、持ち上げ切片の基端部(基端部折り目)と上部折り目との折り目に垂直な方向の位置関係は、収容シート部と本体シート部とがほぼ同じ長さで、最終的に収容シート部と、カバーシート部の接触位置からカバー折り目までの部分と、本体シート部とで三角形を形成するものであればよいのである。
【実施形態3】
【0055】
図8は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図である。
【0056】
この起き上がり薄型容器10Bは、図1〜4で説明した薄型容器10に比べ、収容シート部2Bにおいて、収容切り溝2aが無く、持ち上げ切片6Bにも、持ち上げ端部部分が無く、カバーシート部3Bに閉止凸部が無い点が異なっている。
【0057】
この薄型容器10Bは、本発明の最も基本的な構成だけを備えたものであるが、持ち上げ切片6Bはその基本的機能を、薄型容器10と同様に発揮する。
【0058】
よって、この起き上がり薄型容器10Bによれば、収容切り溝、閉止凸部、持ち上げ端部の機能を除き、図1〜4で説明した薄型容器10と同様の効果を発揮することができる。
【0059】
なお、この薄型容器10Bにおいて、収容シート部2Bに薄型収容物を固定するには、貼り付け、ステープラによる固定など適宜の固定手段を用いれば良い。
【実施形態4】
【0060】
図9は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図、図10(a)は、図9の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、同薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図である。
【0061】
この起き上がり薄型容器10Cは、図1〜4で説明した薄型容器10に比べ、収容シート部2Cは、本体シート部1C及びカバーシート部3Cに比べて短幅とされ、本体シート部1C及びカバーシート部3Cの、収容シート部2Cより幅方向に突出している両側部分は、三層に折り畳んだ状態で相互に接合され得る本体側接合部1b及びカバー側横接合部3cとされ、カバー側横接合部3cの内側に波状切れ目3dが設けられている点が異なっている。
【0062】
図10(a)に示すように、折り畳んだ状態では、本体シート部1Cの本体側接合部1bとカバーシート部3Cのカバー側横接合部3cとが接合され、カバーシート部3Cはその閉状態を維持するようになっている。カバーシート部3Cには、カバーシート部3Cを持ち上げるための持ち上げ凸部3eが設けられている。
【0063】
本体側接合部1bとカバー側横接合部3cとの接合は、一般の接着剤や、熱溶着接着剤や、両面接着テープ等を用いることができる。これは、カバー側接合部3aと切片側接合部6eとの接合についても同様である。
【0064】
この持ち上げ凸部3eで、カバーシート部3Cをめくるように持ち上げると、両側の波状切れ目(切り取り線)3dで、カバーシート部3Cのカバー側横接合部3cだけが収容シート部2Cの本体側接合部1bに接合された状態で残り、他の部分は持ち上げられて、図10(b)のように起き上がり安定状態に達する。
【0065】
こうして、この起き上がり薄型容器10Cによれば、図1〜4の薄型容器10と同様の効果を発揮する。
【0066】
加えて、この薄型容器10Cによれば、図10(a)の接合状態では、そのまま封筒に入れることなく、郵送可能な状態であるので、郵送のための別途封筒が不要となり、封筒に入れる手間も省け、コストダウンが可能である。特に、定形郵便物のサイズとしておくと郵送料も節約することができる。
【0067】
なお、持ち上げ凸部3eは、必ずしも、設けなくともよいものである。凸部とする代わりに、凹部としてもよいものである。また、本体側接合部1bの内側にも、波状切れ目3dと同じ位置に本体側幅折り目1cが設けられているが、これも必ずしも、設けなくともよいものである。
【0068】
また、このカバーシート部3Cの両側接合タイプでは、カバー側接合部3aと切片側接合部6eとの接合、及び、本体側接合部1bとカバー側横接合部3cとの接合を自動化することができる。
【0069】
その場合、持ち上げ切片6Bをカバーシート部3Cに接合せず、カバーシート部3Cを折り畳まない状態で、先に収容シート部2Cの収容切り溝2aに薄型収容物Sを入れると、入れやすく、収容作業の効率化を図ることができる。
【0070】
また、両面テープで後接着可能なようにしておくと、特に、個人が薄型収容物Sを郵送したい場合などに、先に薄型収容物Sを収容してから、必要部分を接合することができ、収容が為やすいという効果がある。この際、収容シート部2Cと本体シート部1Cとの間には、印刷物など薄いものであれば収容可能であり、例えば、手紙も同時に送ることができる。
【実施形態5】
【0071】
図11は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図である。
【0072】
この起き上がり薄型容器10Dは、図9、10で説明した薄型容器10Cに比べ、カバーシート部3Dの前端側に前端接合部3eを設け、これに対応する収容シート部2Dの位置に、収容側接合部2bを設けた点が点が異なっている。
【0073】
前端接合部3eの内側には、波状切れ目3dに連続する前端側波状切れ目3fが設けられている。前端接合部3eの中央部分は非接合部分であり、ここにカバーシート部3Dの前端縁から突出しない持ち上げ辺部3gが切れ目により設けられている。
【0074】
この起き上がり薄型容器10Dによれば、図9、10の薄型容器10Cと同様の効果を発揮することができ、加えて、カバーシート部3Dの前端側の封止がより良く達成できるという効果が発揮される。
【実施形態6】
【0075】
図12は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図、図13(a)は、図9の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す外観斜視図、(b)は、同薄型容器の側部分を折り曲げて、波状切れ目を切り開いた状態を示す外観斜視図である。
【0076】
この起き上がり薄型容器10Eは、図9、10で説明した薄型容器10Cに比べ、本体側接合部1bの内側には、収容シート部2Cより幅広となる位置に本体側幅折り目1cが設けられている点は共通するが、カバーシート3Eの波状切れ目3iは前記幅折り目1cより幅広となる位置に設けられ、その外側がカバー側横接合部3hとなっている点が異なる。
【0077】
このように構成しておくと、図13(a)の接合閉止状態の薄型容器1Eの両側を、図13(b)のように折り曲げるだけで、カバーシート3Eの波状切れ目3iには前記幅折り目1cを中心として、幅広となっている分だけ離れた半径でその切れ目3iを切り離そうとする力が働くので、簡単に、波状切れ目3iを切り離すことができる。
【0078】
この起き上がり薄型容器10Eによれば、図9、10の薄型容器10Cと同様の効果を発揮することができ、加えて、上記切り離しが容易になるという効果を発揮することができる。
【実施形態7】
【0079】
図14は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図である。
【0080】
この起き上がり薄型容器10Fは、図8で説明した薄型容器10Bに比べ、持ち上げ切片6Cを、カバーシート部3Fに切り目6gを入れて形成し、薄型容器10Fを三層に折り畳んだ状態で、持ち上げ切片6Cの上部折り目8iから反基端部6h側に所定区間に渡って設けられた切片側接合部6jと、収容シート部2Fの前記切片側接合部6jに対面する収容側接合部2bとが接合される点が異なる。
【0081】
つまり、この薄型容器10Fは、図8で説明した薄型容器10Bに比べ、持ち上げ切片6Cがカバーシート部3Fに切り目6gを入れて形成されている点が異なるが、収容シート部2Fがカバーシート部3Fにより持ち上げられる点、起き上がり安定状態を維持する点は同じであり、薄型容器10Bと同様の効果を発揮する。
【0082】
加えて、この薄型容器10Fによれば、持ち上げ切片6Cがカバーシート部3F側となるので、収容シート部2Fに収容される薄型収容物SBの邪魔になることがないので、図示したように、持ち上げ切片6Cの位置に拘束されずに収容でき、収容切り溝2cも収容シート部2Fの幅いっぱいの幅広のものとし、幅広の薄型収容物SBを収容することができる。
【実施形態8】
【0083】
図15は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図である。
【0084】
この起き上がり薄型容器10Gは、図8で説明した薄型容器10Bに比べ、持ち上げ切片を、別体のシートにより形成した持ち上げ片6Dとし、この持ち上げ片6Dの基端部側接合部6kを収容シート部2Gに、先端側接合部6eをカバーシート部3Bに接合するようにした点が異なる。なお、この接合部分を直交する二点鎖線の斜線で示している。
【0085】
つまり、この薄型容器10Gは、図8で説明した薄型容器10Bに比べ、持ち上げ切片を別体の持ち上げ片6Dとし、その基端部側接合部6kを収容シート部2Gの収容側接合部2dに接合し、図8の持ち上げ切片6Bと同じ作用効果を発揮するようにしたものである。
【0086】
したがって、この薄型容器10Gによれば、図8の薄型容器10Bと同じ効果を発揮することができる。
【0087】
なお、この薄型容器10Gの場合、持ち上げ片6Dの部分だけ、折り畳み時に、全体が四層となるが、収容シート部2Gに薄型収容物Sを入れた際には、その薄型収容物Sの間に位置するので、その厚さは問題とならない。
【0088】
また、持ち上げ片6Dは、カバーシート部3Bで収容シート部2Gを持ち上げるためのものであるので、カバーシート部3Bより薄いシートを素材として製造することができ、その場合には、折り畳んで四層となった場合の厚さの増加はあまり問題とならない。
【0089】
なお、この例では、持ち上げ片6Dの基端部側接合部6kを収容シート部2Gに接合したが、図14の薄型容器10Fのように、持ち上げ片の基端部側接合部をカバーシート部側に接合するようにしてもよく、その場合も、同様な効果を発揮する。
【0090】
また、これまでの薄型容器10〜10Fと同様に、この薄型容器10Gの場合も、収容折り目5A、カバー折り目5Bは、この図15に見えている折り目を山側にして、収容シート部2G及びカバーシート部3Bを、図の奥側に折り畳むものである。
【実施形態9】
【0091】
図16(a)は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図、(b)は(a)の薄型容器の折り畳んだ状態を示す外観斜視図である。
【0092】
図1〜4の起き上がり薄型容器10について、本発明の薄型容器を形成するシートは、矩形に限定されないことを説明でしたが、この起き上がり薄型容器10Hは、矩形でないものの一例で、展開した状態で鼓型をしたものであり、本体シート部1H、収容シート部2H、カバーシート部3Hは、それぞれ展開状態で鼓型形成するような形となっている。
【0093】
また、この薄型容器10Hは、持ち上げ切片6を、幅方向の両側に一対設け、その間に収容切り溝2dを設けたものである点も、図1〜4の薄型容器10と異なっている。また、この薄型容器10Hは、カバーシート部3Hに持ち上げ凹部3fを設けた点も異なっている。
【0094】
この薄型容器10Hによれば、図8の薄型容器10Bと同じ効果を発揮することができ、また、本発明の薄型容器の素材シートの形状が矩形に限定されず、円形等や、装飾性のある形状であっても良い点がより明確になる。
【0095】
なお、本発明の起き上がり薄型容器は、上記の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明の起き上がり薄型容器は、薄物収容物を安いコストで消費者に提供でき、かつ、見る者にその収容物を印象づける効果を発揮することが要請される産業分野、例えば、薄い試供品をダイレクトメールで送る場合、CDやDVDなどの情報伝達媒体を郵送する場合等に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の起き上がり薄型容器の一例を示す展開図
【図2】(a)は、図1の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、(a)の側面図
【図3】(a)〜(c)は、図2の状態の起き上がり薄型容器において、カバーシート部が持ち上げられて収容シート部が起き上がり位置保持状態になるまでの経過を示す図
【図4】図1、2の起き上がり薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図
【図5】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図6】(a)は、図5の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、(a)の側面図
【図7】(a)〜(b)は、図6の状態の起き上がり薄型容器において、カバーシート部が持ち上げられて収容シート部が起き上がり位置保持状態になるまでの経過を示す図、(c)は、同薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図
【図8】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図9】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図10】(a)は、図9の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す上面図、(b)は、同薄型容器の起き上がり位置保持状態を示す外観斜視図
【図11】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図12】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図13】(a)は、図9の起き上がり薄型容器を折り畳んだ使用状態を示す外観斜視図、(b)は、同薄型容器の側部分を折り曲げて、波状切れ目を切り開いた状態を示す外観斜視図
【図14】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図15】本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図
【図16】(a)は、本発明の起き上がり薄型容器の他例を示す展開図、(b)は(a)の薄型容器の折り畳んだ状態を示す外観斜視図
【図17】本発明の背景技術となる起き上がり薄型容器を示すもので、(a)はその起き上がり位置保持状態の外観斜視図、(b)は(a)の側方図
【符号の説明】
【0098】
1〜1H 本体シート部
1b 本体側接合部
1c 本体側幅折り目
2〜2H 収容シート部
2a、2c、2e 収容切り溝
2d 収容側接合部
3〜3H カバーシート部
3a カバー側接合部
3b 閉止凸部
3c カバー側横接合部
3d 波状切れ目
3e 持ち上げ凸部
3h カバー側横接合部
3i 波状切れ目
5A 収容折り目
5B カバー折り目
6〜6C 持ち上げ切片
6D 持ち上げ片
6a、6g 切り目
6b、6h 基端部(基端部折り目)
6c 持ち上げ折り目
6d、6d′、6i 上部折り目
6e、6j 切片側接合部
6f 持ち上げ端部
6k 基端部側接合部
10〜10H 起き上がり薄型容器
C、C′ 接触位置
LA〜LC 所定距離
S 薄型収容物
SB 薄型収容物(幅広)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の平面維持性と可撓性とを有するシートに、相互に平行なカバー折り目と収容折り目とを形成して、これらの折り目により三層に折り畳み、本体シート部と、収容シート部と、カバーシート部とをこの順に三層形成するようにした薄型容器であって、
収容シート部の長さは、その前端がカバー折り目の内側に近接する長さとされ、この収容シート部に基端部を残した状態で切り目により持ち上げ切片を形成し、
この持ち上げ切片は、前記収容シート部の前端から所定距離離間した前記基端部から前記収容折り目方向に伸びたもので、前記基端部に前記収容折り目と平行な基端部折り目を設け、前記持ち上げ切片の前記基端部折り目から所定距離の位置に前記基端部折り目と平行な上部折り目を設け、
前記基端部折り目と前記上部折り目との間の所定距離が、前記基端部と前記収容シート部の前端との間の所定距離以上長いものとされ、
前記薄型容器を三層に折り畳んだ状態で、前記持ち上げ切片の上部折り目から反基端部側に所定区間に渡って設けられた切片側接合部と、前記カバーシート部の該切片側接合部に対面するカバー側接合部とが接合され、
前記薄型容器を三層に折り畳んだ状態から、前記カバーシート部を持ち上げると、前記収容シート部が、前記持ち上げ切片により該収容シート部の可撓性の範囲で前記カバーシート部の内側に接触して屈曲しながら起き上がり、
その後、更にカバーシート部を持ち上げると、前記収容シート部が平面状態となって、この平面状態の収容シート部と本体シート部と、前記収容シート部が接触するカバーシート部の接触位置からこのカバーシート部のカバー折り目までの部分とで三角形を形成する安定状態となり、この状態で前記収容シート部の起き上がり状態が保持されることを特徴とする起き上がり薄型容器。
【請求項2】
カバーシート部は収容シート部より短いものとされ、三層に折り畳んだ状態で持ち上げ切片の反基端部側が覗き出るものとされ、この状態でカバーシート部の前端となる持ち上げ切片の位置に持ち上げ折り目が設けられ、この持ち上げ折り目の先端側が持ち上げ端部とされていることを特徴とする請求項1記載の起き上がり薄型容器。
【請求項3】
収容シート部には、ここに収容する収容物を受け入れる収容切り溝が設けられ、カバーシート部の角部分に、前記収容切り溝に受け入れられる閉止凸部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の起き上がり薄型容器。
【請求項4】
シートは矩形であり、カバー折り目と収容折り目とは、前記矩形シートの一辺に平行であって、収容シート部は、本体シート部及びカバーシート部に比べて短幅とされ、本体シート部及びカバーシート部の、収容シート部より幅方向に突出している両側部分は、三層に折り畳んだ状態で相互に接合され得る本体側接合部及びカバー側横接合部とされ、カバー側横接合部の内側に波状切れ目が設けられていることを特徴とする請求項1記載の起き上がり薄型容器。
【請求項5】
本体側接合部の内側には、収容シート部より幅広となる位置に本体側幅折り目が設けられ、波状切れ目は前記本体幅折り目より幅広となる位置に設けられていることを特徴とする請求項4記載の起き上がり薄型容器。
【請求項6】
持ち上げ切片を、カバーシート部に切り目を入れて形成し、薄型容器を三層に折り畳んだ状態で、前記持ち上げ切片の上部折り目から反基端部側に所定区間に渡って設けられた切片側接合部と、収容シート部の前記切片側接合部に対面する収容側接合部とが接合されることを特徴とする請求項1記載の薄型容器。
【請求項7】
持ち上げ切片を、別体のシートにより形成した持ち上げ片とし、この持ち上げ片の基端部側接合部と先端側接合部との内、一方をカバーシート部に、他方を収容シート部に接合するようにしたことを特徴とする請求項1記載の薄型容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−95271(P2010−95271A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266126(P2008−266126)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(506430646)株式会社山口 (1)
【Fターム(参考)】