超音波プローブシステム及び超音波診断装置
【課題】乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を提供すること。
【解決手段】超音波プローブと、吸引口を有するプローブアダプタ及び吸引装置を具備するものである。吸引口は、超音波プローブの超音波送受信面の周辺に設けられる。この吸引口から乳房又はその周辺の空気を吸引することで、超音波送受信面と乳房との接触性を良好にする。
【解決手段】超音波プローブと、吸引口を有するプローブアダプタ及び吸引装置を具備するものである。吸引口は、超音波プローブの超音波送受信面の周辺に設けられる。この吸引口から乳房又はその周辺の空気を吸引することで、超音波送受信面と乳房との接触性を良好にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳癌の集団検診等に用いられる超音波診断装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断は、超音波プローブを体表から当てるだけの簡単な操作で心臓の拍動や胎児の動きの様子がリアルタイム表示で得られ、かつ安全性が高いため繰り返して検査を行うことができる。この他、システムの規模がX線、CT、MRIなど他の診断機器に比べて小さく、ベッドサイドへ移動していっての検査も容易に行えるなど簡便な診断手法であると言える。この超音波診断において用いられる超音波診断装置は、それが具備する機能の種類によって様々に異なるが、小型なものは片手で持ち運べる程度のものが開発されており、超音波診断はX線などのように被曝の影響がなく、産科や在宅医療等においても使用することができる。
【0003】
このような種々の長所を持つ超音波診断装置を用いて、乳房を撮影する場合がある。係る場合、一般に乳房は柔らかく凹凸があるため、超音波プローブを押しつけた場合等に乳房が必要以上に変形し、均等に超音波走査することができないことがある。この様な不具合を解決するため、従来では、患者を俯せにして下から超音波プローブを当てて走査したり、乳房と超音波プローブとの間に超音波プローブと体表との接触性を改善するための専用のカプラを設けたりしている。
【0004】
なお、本願に関連する公知文献としては、例えば次のようなものがある。
【特許文献1】特開2002−301074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の手法には、例えば次のような問題がある。すなわち、患者を俯せにして下から超音波プローブを当てて走査する場合には、一定の姿勢を取る必要があるため、患者にとって負担となる他、操作者にとってもプローブ走査をすることが困難である。
【0006】
また、専用カプラを用いる場合、乳房サイズに応じた種々のカプラを準備し、その中から適切なものを選択・装着する必要がある。さらに、専用カプラが装着された超音波プローブは、比較的大きなものとなってしまう。従って、操作者は、カプラ選択・装着作業に加えて、専用カプラが装着された超音波プローブによる超音波走査を実行しなければならず、多大な負担を要することになる。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の視点は、供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、を具備することを特徴とする超音波診断装置である。
【0010】
本発明の第2の視点は、供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波プローブシステムである。
【発明の効果】
【0011】
以上本発明によれば、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示したブロック図である。同図に示すように、本超音波診断装置1は、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14と装置本体11、入力装置15、モニター16を具備している。なお、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14は、超音波プローブシステムSを構成する。この超音波プローブシステムSの機能については、後で詳しく説明する。また、装置本体11は、超音波送信ユニット21、超音波受信ユニット22、Bモード処理ユニット23、ドプラ処理ユニット24、画像生成ユニット25、画像メモリ26、制御プロセッサ(CPU)28、内部記憶部29、インターフェース部30を具備している。以下、個々の構成要素の機能について説明する。
【0014】
超音波プローブ12は、超音波送信ユニット21からの駆動信号に基づき超音波を発生し、被検体からの反射波を電気信号に変換する複数の圧電振動子、当該圧電振動子に設けられる整合層、当該圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有している。当該超音波プローブ12から被検体Pに超音波が送信されると、当該送信超音波は、体内組織の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、エコー信号として超音波プローブ12に受信される。このエコー信号の振幅は、反射することになった反射することになった不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。また、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合のエコーは、ドプラ効果により移動体の超音波送信方向の速度成分を依存して、周波数偏移を受ける。
【0015】
なお、本実施形態では、超音波プローブ12は、図2に示すように、超音波振動子が所定の方向に沿って配列された一次元アレイプローブであるとする。しかしながら、これに拘泥されず、超音波プローブ12は、超音波振動子が二次元マトリックス状に配列された二次元アレイプローブ、超音波振動子が同心円状に配列されたアニュラアレイプローブであってもよい。
【0016】
プローブアダプタ13は、乳房を撮影する際に超音波プローブ12に装着され、空気を吸い込むための吸引口を有する。このプローブアダプタ13の構成については、後で詳しく説明する。
【0017】
吸引装置14は、プローブアダプタ13と吸引ホースを介して接続され、プローブアダプタ13の吸引口から空気を吸い込む。この吸引装置14の吸引動作は、超音波診断装置側の所定動作、プローブアダプタのスイッチ操作等をトリガとして実行される。
【0018】
入力装置15は、装置本体11に接続され、オペレータからの各種指示、条件、関心領域(ROI)の設定指示、種々の画質条件設定指示等を装置本体11に取り込むための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を有している。例えば、操作者が入力装置15の終了ボタンやFREEZEボタンを操作すると、超音波の送受信は終了し、当該超音波診断装置は一時停止状態となる。
【0019】
モニター16は、画像生成ユニット25からのビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報(Bモード画像)、血流情報(平均速度画像、分散画像、パワー画像等)、これらの組み合わせを画像として表示する。
【0020】
超音波送信ユニット21は、図示しないトリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路等を有している。パルサ回路では、所定のレート周波数fr Hz(周期;1/fr秒)で、送信超音波を形成するためのレートパルスが繰り返し発生される。また、遅延回路では、チャンネル毎に超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間が、各レートパルスに与えられる。トリガ発生回路は、このレートパルスに基づくタイミングで、プローブ12に駆動パルスを印加する。
【0021】
超音波受信ユニット22は、図示していないアンプ回路、A/D変換器、加算器等を有している。アンプ回路では、プローブ12を介して取り込まれたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器では、増幅されたエコー信号に対し受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、その後加算器において加算処理を行う。この加算により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
【0022】
Bモード処理ユニット23は、送信ユニット21からエコー信号を受け取り、対数増幅、包絡線検波処理などを施し、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータを生成する。このデータは、画像生成ユニット25に送信され、反射波の強度を輝度にて表したBモード画像としてモニター16に表示される。
【0023】
ドプラ処理ユニット24は、送信ユニット21から受け取ったエコー信号から速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。
【0024】
画像生成ユニット25は、一般的には、超音波スキャンの走査線信号列を、テレビなどに代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示画像としての超音波診断画像を生成する。また、画像生成ユニット25は、スキャンコンバート以外の種々の画像処理を実行する。
【0025】
画像メモリ(シネメモリ)26は、例えばフリーズする直前の複数フレームに対応する超音波画像を保存するメモリである。この画像メモリ26に記憶されている画像を連続表示(シネ表示)することで、超音波動画像を表示することも可能である。
【0026】
制御プロセッサ28は、情報処理装置(計算機)としての機能を持ち、本超音波診断装置本体の動作を制御する。制御プロセッサ28は、内部記憶部29から微小構造物抽出機能を実現するための専用プログラム、所定の画像生成・表示等を実行するための制御プログラムを読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・制御等を実行する。
【0027】
内部記憶部29は、所定のスキャンシーケンス、吸引装置14の吸引動作との連動を実現するための専用プログラム、画像生成、表示処理を実行するための制御プログラム、診断情報(患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、送受信条件、その他のデータ群が保管されている。また、必要に応じて、画像メモリ26中の画像の保管などにも使用される。内部記憶部29のデータは、インターフェース部30を経由して外部周辺装置へ転送することも可能となっている。
【0028】
インターフェース部30は、入力装置15、ネットワーク、新たな外部記憶装置(図示せず)に関するインターフェースである。当該装置によって得られた超音波画像等のデータや解析結果等は、インターフェース部30よって、ネットワークを介して他の装置に転送可能である。
【0029】
(超音波プローブシステム)
次に、本実施形態に係る超音波プローブシステムSについて説明する。本超音波プローブシステムは、超音波送受信面の周辺に吸引口を設け、この吸引口から乳房又はその周辺の空気を吸引することで、超音波送受信面と乳房との接触性を良好にするものである。
【0030】
本超音波プローブシステムSは、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14を有している。
【0031】
図3はプローブアダプタ13単体の斜視図を、図4はプローブアダプタ13の超音波プローブ12への装着形態を、図5は長手方向からのプローブアダプタ13の側面図を、図6は超音波プローブ12の超音波照射面12aから見たプローブアダプタ13の外観図を、図7は長手方向の直交方向からのプローブアダプタ13の側面図を、それぞれ示している。以下、これらの図面を用いてプローブアダプタ13の構成について説明する。
【0032】
図3に示すように、プローブアダプタ13は、アダプタフレーム13aと吸引ホース13dとを具備している。アダプタフレーム13aは、プローブ挿入口13b、吸引口13cが形成されている。
【0033】
プローブ挿入口13bは、超音波プローブ12のサイズに合わせて形成される開口部である。当該プローブ挿入口13bに超音波プローブ12を挿入することで、図4に示すようにプローブアダプタ13は超音波プローブ12に装着される。
【0034】
吸引口13cは、超音波プローブ12の超音波照射面12a(図4、図6参照)の形状に対応して形成される。当該吸引口13cから吸引される空気は吸引ホース13dを介して吸引装置14に流れ込む。吸引口13cには、カプラ吸引防止のためのカバーを必要に応じて設けることも可能である。
【0035】
なお、プローブアダプタ13は、図5、図7に示すように、吸引口13cが被検体に対し超音波照射面12aよりも距離hだけ遠くに配置されるように、超音波プローブ12に装着される。これは、吸引口13cと被検体表面との間に隙間を設けることで空気の流路を確保し、良好な吸引を可能としつつ被検体表面において超音波プローブ12を滑らかに移動可能とするためである。なお、吸引口13cと超音波照射面12aとの間の距離hは、吸引強度や被検体の個体差(皮膚の硬さ等)に応じて任意に調整可能であることが好ましい。
【0036】
図3〜図7では、吸引口13cが超音波照射面12aの長手方向に沿って形成された場合を例示した。しかしながら、これに拘泥されず、超音波照射面12aの全輪郭に沿って形成するようにしてもよい。なお、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの例を図8、図9に、超音波プローブ12がアニュラアレイプローブである場合の吸引口13cの例を図10に、それぞれ示した。
【0037】
プローブアダプタ13(或いは超音波プローブ12)には、例えば図11に示すような吸引装置14の吸引動作をON/OFF制御するための専用のスイッチ13eを設ける構成としてもよい。ユーザがスイッチ13eを操作することにより、プローブアダプタ13(或いは超音波プローブ12)吸引装置14側に有線又は無線により制御信号が送信され、吸引動作のON/OFF制御が実行される。なお、これに拘泥されず、吸引装置14は制御プロセッサ28からの制御信号に基づいて、超音波診断装置の動作と連動してその吸引動作が制御される構成としてもよい。具体的には、超音波走査開示(又は終了)と同時に、又は超音波走査(終了)開始の所定時間前後に吸引動作を自動的に開始(終了)する、フリーズボタンの操作等の所定操作に応答して吸引動作を自動終了する等の例を挙げることができる。
【0038】
なお、本超音波プローブシステムを用いて超音波画像の取得を行う場合、通常よりも粘性の低いカップリングメディアを使用することが好ましい。これは、吸引口からの吸引を容易とし、吸引口付近においてカップリングメディアが溜まるのを防ぐためである。
【0039】
(動作)
次に、本超音波診断装置1の乳房に関する超音波画像取得における動作について説明する。
【0040】
図12は、乳房に関する超音波画像取得において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。同図に示すように、まず、入力装置16からの操作により患者情報等が入力され、スキャンモード等が選択される(ステップS1)。
【0041】
次に、プローブアダプタ13に設けられたスイッチ13e等の操作、又は超音波走査開始等の超音波診断装置の所定動作をトリガとして吸引動作が開始され、乳房を吸引しつつ超音波プローブ12を移動させることで、超音波走査が実行される(ステップS2)。次に、スイッチ13e等の操作、又は超音波走査終了やフリーズ等の超音波診断装置の所定動作をトリガとして吸引動作が終了する(ステップS3)。
【0042】
(効果)
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
【0043】
本超音波診断装置によれば、吸引装置によって吸引しながら、超音波プローブ当接させながら乳房を超音波走査することができる。従って、柔らかく凹凸がある乳房を必要以上に変形させることなく、均等に走査することができる。その結果、患者を俯せ状態する必要がなくなり、また、乳房サイズに応じた種々のカプラを使用する必要がなくなるため、患者及び操作者の負担を軽減させることができる。
【0044】
また、本超音波診断装置では、超音波振動素子配列の外輪郭にそって吸引口が形成されている。従って、超音波プローブの当接部位を均等な力で吸引することができ、当接面の一方のみが吸引され他方は吸引されないといった不具合の発生を防止することができる。
【0045】
また、本超音波診断装置では、吸引口が患者に対し超音波プローブの当接面よりも遠くに配置される。従って、超音波プローブが患部に当接された場合に、吸引における空気の流路を確保することができ、吸引により吸引口に患者側当接面が固定されるといった不具合の発生を防止することができる。
【0046】
また、本超音波診断装置では、カプラ吸引防止カバーが吸引口に設けられる。従って、カプラの吸引を抑制することができ、吸引下においてもカプラを用いた良好な超音波走査を実現することができる。
【0047】
さらに、本超音波診断装置によれは、プローブアダプタに設けられるスイッチの操作、又は当該超音波診断装置の所定動作をトリガとして、吸引動作のON/OFFが制御される。従って、吸引動作を簡便にON/OFF制御することができ、吸引下においても作業負担の少ない良好な超音波走査を実現することができる。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上本発明によれば、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示したブロック図である。
【図2】図2は、超音波プローブ12の一例を示した図である。
【図3】図3は、プローブアダプタ13単体の斜視図を示している。
【図4】図4は、プローブアダプタ13の超音波プローブ12への装着形態を説明するための図である。
【図5】図5は、長手方向から見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図6】図6は、超音波照射面12aから見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図7】図7は、長手方向の直交方向から見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図8】図8は、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの一例を示した図である。
【図9】図9は、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの他の例を示した図である。
【図10】図10は、超音波プローブ12がアニュラアレイプローブである場合の吸引口13cの例を示した図である。
【図11】図11は、プローブアダプタ13に設けられる吸引動作制御のためのスイッチ13eを例示した図である。
【図12】図12は、乳房に関する超音波画像取得において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
1…超音波診断装置、12…超音波プローブ、11…装置本体、13…プローブアダプタ、14…吸引装置、15…入力装置、14…モニター、16…外部記憶装置、21…超音波送信ユニット、22…超音波受信ユニット、23…Bモード処理ユニット、24…ドプラ処理ユニット、25…画像生成ユニット、26…画像メモリ、27…画像合成部、28…制御プロセッサ(CPU)、29…内部記憶部、30…インターフェース部
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳癌の集団検診等に用いられる超音波診断装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断は、超音波プローブを体表から当てるだけの簡単な操作で心臓の拍動や胎児の動きの様子がリアルタイム表示で得られ、かつ安全性が高いため繰り返して検査を行うことができる。この他、システムの規模がX線、CT、MRIなど他の診断機器に比べて小さく、ベッドサイドへ移動していっての検査も容易に行えるなど簡便な診断手法であると言える。この超音波診断において用いられる超音波診断装置は、それが具備する機能の種類によって様々に異なるが、小型なものは片手で持ち運べる程度のものが開発されており、超音波診断はX線などのように被曝の影響がなく、産科や在宅医療等においても使用することができる。
【0003】
このような種々の長所を持つ超音波診断装置を用いて、乳房を撮影する場合がある。係る場合、一般に乳房は柔らかく凹凸があるため、超音波プローブを押しつけた場合等に乳房が必要以上に変形し、均等に超音波走査することができないことがある。この様な不具合を解決するため、従来では、患者を俯せにして下から超音波プローブを当てて走査したり、乳房と超音波プローブとの間に超音波プローブと体表との接触性を改善するための専用のカプラを設けたりしている。
【0004】
なお、本願に関連する公知文献としては、例えば次のようなものがある。
【特許文献1】特開2002−301074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の手法には、例えば次のような問題がある。すなわち、患者を俯せにして下から超音波プローブを当てて走査する場合には、一定の姿勢を取る必要があるため、患者にとって負担となる他、操作者にとってもプローブ走査をすることが困難である。
【0006】
また、専用カプラを用いる場合、乳房サイズに応じた種々のカプラを準備し、その中から適切なものを選択・装着する必要がある。さらに、専用カプラが装着された超音波プローブは、比較的大きなものとなってしまう。従って、操作者は、カプラ選択・装着作業に加えて、専用カプラが装着された超音波プローブによる超音波走査を実行しなければならず、多大な負担を要することになる。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の視点は、供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、を具備することを特徴とする超音波診断装置である。
【0010】
本発明の第2の視点は、供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波プローブシステムである。
【発明の効果】
【0011】
以上本発明によれば、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示したブロック図である。同図に示すように、本超音波診断装置1は、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14と装置本体11、入力装置15、モニター16を具備している。なお、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14は、超音波プローブシステムSを構成する。この超音波プローブシステムSの機能については、後で詳しく説明する。また、装置本体11は、超音波送信ユニット21、超音波受信ユニット22、Bモード処理ユニット23、ドプラ処理ユニット24、画像生成ユニット25、画像メモリ26、制御プロセッサ(CPU)28、内部記憶部29、インターフェース部30を具備している。以下、個々の構成要素の機能について説明する。
【0014】
超音波プローブ12は、超音波送信ユニット21からの駆動信号に基づき超音波を発生し、被検体からの反射波を電気信号に変換する複数の圧電振動子、当該圧電振動子に設けられる整合層、当該圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有している。当該超音波プローブ12から被検体Pに超音波が送信されると、当該送信超音波は、体内組織の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、エコー信号として超音波プローブ12に受信される。このエコー信号の振幅は、反射することになった反射することになった不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。また、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合のエコーは、ドプラ効果により移動体の超音波送信方向の速度成分を依存して、周波数偏移を受ける。
【0015】
なお、本実施形態では、超音波プローブ12は、図2に示すように、超音波振動子が所定の方向に沿って配列された一次元アレイプローブであるとする。しかしながら、これに拘泥されず、超音波プローブ12は、超音波振動子が二次元マトリックス状に配列された二次元アレイプローブ、超音波振動子が同心円状に配列されたアニュラアレイプローブであってもよい。
【0016】
プローブアダプタ13は、乳房を撮影する際に超音波プローブ12に装着され、空気を吸い込むための吸引口を有する。このプローブアダプタ13の構成については、後で詳しく説明する。
【0017】
吸引装置14は、プローブアダプタ13と吸引ホースを介して接続され、プローブアダプタ13の吸引口から空気を吸い込む。この吸引装置14の吸引動作は、超音波診断装置側の所定動作、プローブアダプタのスイッチ操作等をトリガとして実行される。
【0018】
入力装置15は、装置本体11に接続され、オペレータからの各種指示、条件、関心領域(ROI)の設定指示、種々の画質条件設定指示等を装置本体11に取り込むための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を有している。例えば、操作者が入力装置15の終了ボタンやFREEZEボタンを操作すると、超音波の送受信は終了し、当該超音波診断装置は一時停止状態となる。
【0019】
モニター16は、画像生成ユニット25からのビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報(Bモード画像)、血流情報(平均速度画像、分散画像、パワー画像等)、これらの組み合わせを画像として表示する。
【0020】
超音波送信ユニット21は、図示しないトリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路等を有している。パルサ回路では、所定のレート周波数fr Hz(周期;1/fr秒)で、送信超音波を形成するためのレートパルスが繰り返し発生される。また、遅延回路では、チャンネル毎に超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間が、各レートパルスに与えられる。トリガ発生回路は、このレートパルスに基づくタイミングで、プローブ12に駆動パルスを印加する。
【0021】
超音波受信ユニット22は、図示していないアンプ回路、A/D変換器、加算器等を有している。アンプ回路では、プローブ12を介して取り込まれたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器では、増幅されたエコー信号に対し受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、その後加算器において加算処理を行う。この加算により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
【0022】
Bモード処理ユニット23は、送信ユニット21からエコー信号を受け取り、対数増幅、包絡線検波処理などを施し、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータを生成する。このデータは、画像生成ユニット25に送信され、反射波の強度を輝度にて表したBモード画像としてモニター16に表示される。
【0023】
ドプラ処理ユニット24は、送信ユニット21から受け取ったエコー信号から速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。
【0024】
画像生成ユニット25は、一般的には、超音波スキャンの走査線信号列を、テレビなどに代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示画像としての超音波診断画像を生成する。また、画像生成ユニット25は、スキャンコンバート以外の種々の画像処理を実行する。
【0025】
画像メモリ(シネメモリ)26は、例えばフリーズする直前の複数フレームに対応する超音波画像を保存するメモリである。この画像メモリ26に記憶されている画像を連続表示(シネ表示)することで、超音波動画像を表示することも可能である。
【0026】
制御プロセッサ28は、情報処理装置(計算機)としての機能を持ち、本超音波診断装置本体の動作を制御する。制御プロセッサ28は、内部記憶部29から微小構造物抽出機能を実現するための専用プログラム、所定の画像生成・表示等を実行するための制御プログラムを読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・制御等を実行する。
【0027】
内部記憶部29は、所定のスキャンシーケンス、吸引装置14の吸引動作との連動を実現するための専用プログラム、画像生成、表示処理を実行するための制御プログラム、診断情報(患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、送受信条件、その他のデータ群が保管されている。また、必要に応じて、画像メモリ26中の画像の保管などにも使用される。内部記憶部29のデータは、インターフェース部30を経由して外部周辺装置へ転送することも可能となっている。
【0028】
インターフェース部30は、入力装置15、ネットワーク、新たな外部記憶装置(図示せず)に関するインターフェースである。当該装置によって得られた超音波画像等のデータや解析結果等は、インターフェース部30よって、ネットワークを介して他の装置に転送可能である。
【0029】
(超音波プローブシステム)
次に、本実施形態に係る超音波プローブシステムSについて説明する。本超音波プローブシステムは、超音波送受信面の周辺に吸引口を設け、この吸引口から乳房又はその周辺の空気を吸引することで、超音波送受信面と乳房との接触性を良好にするものである。
【0030】
本超音波プローブシステムSは、超音波プローブ12、プローブアダプタ13、吸引装置14を有している。
【0031】
図3はプローブアダプタ13単体の斜視図を、図4はプローブアダプタ13の超音波プローブ12への装着形態を、図5は長手方向からのプローブアダプタ13の側面図を、図6は超音波プローブ12の超音波照射面12aから見たプローブアダプタ13の外観図を、図7は長手方向の直交方向からのプローブアダプタ13の側面図を、それぞれ示している。以下、これらの図面を用いてプローブアダプタ13の構成について説明する。
【0032】
図3に示すように、プローブアダプタ13は、アダプタフレーム13aと吸引ホース13dとを具備している。アダプタフレーム13aは、プローブ挿入口13b、吸引口13cが形成されている。
【0033】
プローブ挿入口13bは、超音波プローブ12のサイズに合わせて形成される開口部である。当該プローブ挿入口13bに超音波プローブ12を挿入することで、図4に示すようにプローブアダプタ13は超音波プローブ12に装着される。
【0034】
吸引口13cは、超音波プローブ12の超音波照射面12a(図4、図6参照)の形状に対応して形成される。当該吸引口13cから吸引される空気は吸引ホース13dを介して吸引装置14に流れ込む。吸引口13cには、カプラ吸引防止のためのカバーを必要に応じて設けることも可能である。
【0035】
なお、プローブアダプタ13は、図5、図7に示すように、吸引口13cが被検体に対し超音波照射面12aよりも距離hだけ遠くに配置されるように、超音波プローブ12に装着される。これは、吸引口13cと被検体表面との間に隙間を設けることで空気の流路を確保し、良好な吸引を可能としつつ被検体表面において超音波プローブ12を滑らかに移動可能とするためである。なお、吸引口13cと超音波照射面12aとの間の距離hは、吸引強度や被検体の個体差(皮膚の硬さ等)に応じて任意に調整可能であることが好ましい。
【0036】
図3〜図7では、吸引口13cが超音波照射面12aの長手方向に沿って形成された場合を例示した。しかしながら、これに拘泥されず、超音波照射面12aの全輪郭に沿って形成するようにしてもよい。なお、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの例を図8、図9に、超音波プローブ12がアニュラアレイプローブである場合の吸引口13cの例を図10に、それぞれ示した。
【0037】
プローブアダプタ13(或いは超音波プローブ12)には、例えば図11に示すような吸引装置14の吸引動作をON/OFF制御するための専用のスイッチ13eを設ける構成としてもよい。ユーザがスイッチ13eを操作することにより、プローブアダプタ13(或いは超音波プローブ12)吸引装置14側に有線又は無線により制御信号が送信され、吸引動作のON/OFF制御が実行される。なお、これに拘泥されず、吸引装置14は制御プロセッサ28からの制御信号に基づいて、超音波診断装置の動作と連動してその吸引動作が制御される構成としてもよい。具体的には、超音波走査開示(又は終了)と同時に、又は超音波走査(終了)開始の所定時間前後に吸引動作を自動的に開始(終了)する、フリーズボタンの操作等の所定操作に応答して吸引動作を自動終了する等の例を挙げることができる。
【0038】
なお、本超音波プローブシステムを用いて超音波画像の取得を行う場合、通常よりも粘性の低いカップリングメディアを使用することが好ましい。これは、吸引口からの吸引を容易とし、吸引口付近においてカップリングメディアが溜まるのを防ぐためである。
【0039】
(動作)
次に、本超音波診断装置1の乳房に関する超音波画像取得における動作について説明する。
【0040】
図12は、乳房に関する超音波画像取得において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。同図に示すように、まず、入力装置16からの操作により患者情報等が入力され、スキャンモード等が選択される(ステップS1)。
【0041】
次に、プローブアダプタ13に設けられたスイッチ13e等の操作、又は超音波走査開始等の超音波診断装置の所定動作をトリガとして吸引動作が開始され、乳房を吸引しつつ超音波プローブ12を移動させることで、超音波走査が実行される(ステップS2)。次に、スイッチ13e等の操作、又は超音波走査終了やフリーズ等の超音波診断装置の所定動作をトリガとして吸引動作が終了する(ステップS3)。
【0042】
(効果)
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
【0043】
本超音波診断装置によれば、吸引装置によって吸引しながら、超音波プローブ当接させながら乳房を超音波走査することができる。従って、柔らかく凹凸がある乳房を必要以上に変形させることなく、均等に走査することができる。その結果、患者を俯せ状態する必要がなくなり、また、乳房サイズに応じた種々のカプラを使用する必要がなくなるため、患者及び操作者の負担を軽減させることができる。
【0044】
また、本超音波診断装置では、超音波振動素子配列の外輪郭にそって吸引口が形成されている。従って、超音波プローブの当接部位を均等な力で吸引することができ、当接面の一方のみが吸引され他方は吸引されないといった不具合の発生を防止することができる。
【0045】
また、本超音波診断装置では、吸引口が患者に対し超音波プローブの当接面よりも遠くに配置される。従って、超音波プローブが患部に当接された場合に、吸引における空気の流路を確保することができ、吸引により吸引口に患者側当接面が固定されるといった不具合の発生を防止することができる。
【0046】
また、本超音波診断装置では、カプラ吸引防止カバーが吸引口に設けられる。従って、カプラの吸引を抑制することができ、吸引下においてもカプラを用いた良好な超音波走査を実現することができる。
【0047】
さらに、本超音波診断装置によれは、プローブアダプタに設けられるスイッチの操作、又は当該超音波診断装置の所定動作をトリガとして、吸引動作のON/OFFが制御される。従って、吸引動作を簡便にON/OFF制御することができ、吸引下においても作業負担の少ない良好な超音波走査を実現することができる。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上本発明によれば、乳房についての超音波画像取得を好適に行うことができる超音波プローブシステム及び超音波診断装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示したブロック図である。
【図2】図2は、超音波プローブ12の一例を示した図である。
【図3】図3は、プローブアダプタ13単体の斜視図を示している。
【図4】図4は、プローブアダプタ13の超音波プローブ12への装着形態を説明するための図である。
【図5】図5は、長手方向から見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図6】図6は、超音波照射面12aから見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図7】図7は、長手方向の直交方向から見たプローブアダプタ13及び超音波プローブ12の外観図を示している。
【図8】図8は、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの一例を示した図である。
【図9】図9は、超音波プローブ12が二次元アレイプローブである場合の吸引口13cの他の例を示した図である。
【図10】図10は、超音波プローブ12がアニュラアレイプローブである場合の吸引口13cの例を示した図である。
【図11】図11は、プローブアダプタ13に設けられる吸引動作制御のためのスイッチ13eを例示した図である。
【図12】図12は、乳房に関する超音波画像取得において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
1…超音波診断装置、12…超音波プローブ、11…装置本体、13…プローブアダプタ、14…吸引装置、15…入力装置、14…モニター、16…外部記憶装置、21…超音波送信ユニット、22…超音波受信ユニット、23…Bモード処理ユニット、24…ドプラ処理ユニット、25…画像生成ユニット、26…画像メモリ、27…画像合成部、28…制御プロセッサ(CPU)、29…内部記憶部、30…インターフェース部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、
前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、
前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記アダプタの前記吸引口は、前記照射面の形状に対応して設けられることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記アダプタの前記吸引口は、前記照射面に関して対称に設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記アダプタの前記吸引口は、前記被検体に対し前記照射面より離れて配置されることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記アダプタは、前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方を指示するための指示手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記超音波プローブへの前記駆動信号の供給と前記吸引手段の前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方とを連動させる制御手段をさらに具備する請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項7】
所定の指示を入力するための入力手段をさらに具備し、
前記入力手段からの入力と前記吸引手段の前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方とを連動させる制御手段をさらに具備する請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項8】
供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、
前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、
前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波プローブシステム。
【請求項1】
供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、
前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、
前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記アダプタの前記吸引口は、前記照射面の形状に対応して設けられることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記アダプタの前記吸引口は、前記照射面に関して対称に設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記アダプタの前記吸引口は、前記被検体に対し前記照射面より離れて配置されることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記アダプタは、前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方を指示するための指示手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記超音波プローブへの前記駆動信号の供給と前記吸引手段の前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方とを連動させる制御手段をさらに具備する請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項7】
所定の指示を入力するための入力手段をさらに具備し、
前記入力手段からの入力と前記吸引手段の前記吸引手段の吸引開始及び終了の少なくとも一方とを連動させる制御手段をさらに具備する請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項8】
供給される駆動信号に基づいてその照射面から被検体に超音波を照射する超音波プローブと、
前記超音波プローブに装着した場合に前記照射面の周辺に配置される吸引口を有するアダプタと、
前記吸引口を介して空気を吸引する吸引手段と、
を具備することを特徴とする超音波プローブシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−61894(P2008−61894A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−244414(P2006−244414)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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