説明

超音波診断装置及び医用画像管理システム

【課題】超音波診断検査において行われる操作を簡略化し、効率よく検査を行う。
【解決手段】超音波診断装置20は、超音波画像データを順次生成する画像生成部204と、超音波画像を表示する表示部207と、超音波画像データを記憶する記憶部209と、操作者が操作指示を入力する操作入力部201と、画像生成部204により順次生成される超音波画像データの中から、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして記憶部209に記憶させ、検査の開始から終了までに記憶部209に記憶させた一次記憶データを表示部207に一覧表示させ、表示部207に一覧表示させた一次記憶データの中から操作入力部201による選択操作に基づいて何れかの一次記憶データを選択し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして記憶部209に記憶させる制御部208と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置及び医用画像管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多数の振動子(トランスデューサ)を配列して備える超音波探触子(プローブ)を有し、生体等の被検体に対して超音波ビームによる走査を行い、受信した超音波から音線データを順次生成し、これに基づいて超音波画像を生成して表示するようにした超音波診断装置が知られている。
【0003】
このような超音波診断装置において、例えば、画像生成手段によって順次生成された時系列順の複数の超音波画像の中から、フリーズ指示のタイミングの前後にわたる複数の超音波画像を候補画像とし、その複数の候補画像の中から参照情報に従って最も画質の良好な候補画像を選択し、これをフリーズ画像としてメモリに記憶させる技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−301398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したような従来の技術にあっては、フリーズ指示を行う操作、フリーズ画像のデータを記憶させる操作等、複数の操作を行う必要があり、熟練した操作者にとっては煩雑となる。また、超音波診断検査中にこのような複数の操作を行うことは、超音波診断検査の検査効率を低下させ、検査に要する時間を増大させるため、被検者にとって好ましいものではない。
【0006】
そこで、本発明は、超音波診断検査において行われる操作を簡略化して、効率よく検査を行うことができる超音波診断装置及び医用画像管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、超音波診断装置において、
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを順次生成する画像生成部と、
前記画像生成部により生成された超音波画像データに基づく超音波画像を表示する表示部と、
前記画像生成部により生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
操作者が操作指示を入力する操作部と、
前記画像生成部により順次生成される超音波画像データの中から、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させ、超音波診断検査の開始から終了までに前記記憶部に記憶させた一次記憶データを前記表示部に一覧表示させ、前記表示部に一覧表示させた一次記憶データの中から前記操作部による選択操作に基づいて何れかの一次記憶データを選択し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、複数フレームの超音波画像データからなる動画を一次記憶データとして前記記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させる時刻及び選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる時刻を、時刻情報として前記記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記画像生成部により超音波画像データが順次生成されると同時に、生成される超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部に順次表示させ、超音波診断検査終了後に、前記記憶部に記憶させた一次記憶データを前記表示部に一覧表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、画像取得操作を受け付けた時に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部に表示させた状態を維持するフリーズ制御を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記フリーズ制御を開始した後、所定時間経過後に、前記フリーズ制御を終了させることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記フリーズ制御を開始した後、所定の操作に応じて、前記フリーズ制御を終了させることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1から7の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させる際に、当該一次記憶データの超音波画像データに識別情報を付加し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる際に、選択した一次記憶データの超音波画像データに付加された識別情報を削除することを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、超音波診断装置と、画像管理装置と、超音波画像データを記憶する記憶装置と、を備えた医用画像管理システムであって、
前記超音波診断装置は、
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを順次生成する画像生成部と、
前記画像生成部により順次生成される超音波画像データの中から、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶装置に出力する第一制御部と、を有し、
前記記憶装置は、前記超音波診断装置から出力された一次記憶データを記憶し、
前記画像管理装置は、
前記記憶装置に記憶された一次記憶データを一覧表示する表示部と、
操作者が操作指示を入力する操作部と、
前記記憶装置に記憶された一次記憶データを前記表示部に一覧表示させ、前記表示部に一覧表示させた一次記憶データの中から前記操作部による選択操作に基づいて何れかの一次記憶データを選択し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶装置に記憶させる第二制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、超音波診断検査において行われる操作を簡略化し、効率よく検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係る医用画像管理システムのシステム構成図である。
【図2】超音波診断装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】PACSの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】画像記憶処理について説明するフローチャートである。
【図5】画像ファイルのファイル構成について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る医用画像管理システムについて、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0019】
医用画像管理システム100は、図1に示すように、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)10と、超音波診断装置20と、PACS(Picture Archiving and Communication System)30と、クライアント端末40とを備えている。上記の各装置は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。なお、この医用画像管理システム100には、超音波診断装置20とは異なる種類のモダリティが接続されることがあり、例えば、CT(コンピュータ断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴診断装置)、CR(コンピュータ・ラジオグラフィ)、DR(デジタルX線撮影装置)、XA(血管造影X線診断装置)、ES(内視鏡装置)等である。
【0020】
RIS10は、医用画像管理システム100内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理等の情報管理を行う。RIS10は、図示しない電子カルテシステム等において生成された撮影オーダ情報を超音波診断装置20に送信する。
【0021】
超音波診断装置20は、患者(以下、被検体ということがある)の生体内部組織の状態を超音波画像にして表示出力する装置である。即ち、超音波診断装置20は、生体等の被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波診断装置20は、受信した反射波を電気信号に変換し、これに基づいて超音波画像データを生成する。超音波診断装置20は、生成した超音波画像データに基づき、被検体内の内部状態を超音波画像として表示する。また、超音波診断装置20は、撮影オーダ情報に基づいて、生成した超音波画像データに関する付帯情報を生成する。超音波診断装置20は、超音波画像データに当該付帯情報を付帯して、DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)規格に則ったDICOM画像データからなる画像ファイルを生成し、PACS30に送信することができる。
【0022】
超音波診断装置20は、図2に示すように、超音波診断装置本体20aと超音波探触子20bとを備えている。超音波探触子20bは、上述したようにして超音波を送信するとともに、反射波を受信する。超音波診断装置本体20aは、ケーブル20cを介して超音波探触子20bと接続され、超音波探触子20bに電気信号の駆動信号を送信することによって、超音波探触子20bに送信超音波を送信させる。また、超音波診断装置本体20aは、超音波探触子20bにて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子20bで生成された電気信号である受信信号を受信し、上述のようにして超音波画像データを生成する。
【0023】
超音波探触子20bは、圧電素子からなる振動子(図示略)を備えており、この振動子は、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列されている。本実施の形態では、例えば、192個の振動子を備えた超音波探触子20bを用いている。なお、振動子は、二次元アレイ状に配列されたものであっても良い。また、振動子の個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子20bについて、リニア電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用しても良く、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。
【0024】
超音波診断装置本体20aは、例えば、操作入力部201と、送信部202と、受信部203と、画像生成部204と、画像メモリ部205と、DSC(Digital Scan Converter)206と、表示部207と、制御部208と、記憶部209と、通信部210と、を備えて構成されている。
【0025】
操作入力部201は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力などを行うための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を備えており、操作信号を制御部208に出力する。
【0026】
送信部202は、制御部208の制御に従って、超音波探触子20bにケーブル20cを介して電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子20bに送信超音波を発生させる回路である。また、送信部202は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備えている。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、駆動信号の送信タイミングを振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部202は、例えば、超音波探触子20bに配列された複数(例えば、192個)の振動子のうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部202は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子を方位方向にずらすことで走査(スキャン)を行う。
【0027】
受信部203は、制御部208の制御に従って、超音波探触子20bからケーブル20cを介して電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部203は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、振動子毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をA/D変換するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0028】
画像生成部204は、受信部203からの音線データに対して包絡線検波処理や対数増幅などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、Bモード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部204は、Bモード画像データの他、Aモード画像データ、Mモード画像データ及びドプラ法による画像データが生成できるものであっても良い。
【0029】
画像メモリ部205は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリによって構成されており、画像生成部204から送信されたBモード画像データをフレーム単位で記憶する。即ち、フレーム画像データとして記憶することができる。そして、記憶されたフレーム画像データは、制御部208の制御に従って、DSC206に送信される。画像メモリ部205は、約10秒分のフレーム画像データを保持可能な大容量メモリにより構成されており、例えば、FIFO(First-In First-Out)方式により、直近10秒分のフレーム画像データが保持される。
【0030】
DSC206は、画像メモリ部205より受信したフレーム画像データをテレビジョン信号の走査方式による画像信号に変換し、表示部207に出力する。
【0031】
表示部207は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELティスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置が適用可能である。表示部207は、DSC206から出力された画像信号に従って表示画面上に画像の表示を行う。なお、表示装置に代えてプリンタ等の印刷装置等を適用し、プリント出力可能に構成しても良い。
【0032】
制御部208は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置20の各部の動作を集中制御する。
ROMは、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、超音波診断装置20に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な、例えば、後述する画像記憶処理等を実行する各種処理プログラムや、ガンマテーブル等の各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0033】
上記のように構成された制御部208は、操作入力部201によるフリーズ操作(画像取得操作)を受け付けると、画像生成部204により順次生成される超音波画像データの中から、フリーズ操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像を表示部207に表示させた状態を維持するフリーズ制御を行う。また、制御部208は、フリーズ制御を開始した後、所定時間の経過、又は操作入力部201によるフリーズ終了操作に応じて、フリーズ制御を終了する。
【0034】
記憶部209は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の大容量記録媒体によって構成されており、生成された画像ファイルを記憶する。画像ファイルのファイル構成及び作成要領については後述する。
【0035】
通信部210は、LANアダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたRIS10、PACS30及びクライアント端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0036】
PACS30は、図1に示すように、超音波診断装置20において生成された画像ファイルを保存管理し、検索やデータ解析を行うデータベースシステムである。PACS30は、超音波診断装置20から受信した画像ファイルに含まれる付帯情報に基づいて当該画像ファイルを、例えば、リレーショナルデータベースに蓄積記憶していく。そして、PACS30は、読影医等の操作指示に応じて指定された患者IDや検査ID等を検索キーとして画像ファイル等を検索し、画像ビューワやイメージャに出力する。PACS30は、患者IDや検査ID等の検索キーを含む画像ファイルデータ取得要求を外部機器から受信すると、この取得要求に応じた画像ファイル等を検索して当該外部機器に送信する。
【0037】
また、PACS30は、図3に示すように、制御部301、操作部302、表示部303、通信部304及び記憶部305を備えて構成され、各部はバス306によって接続されている。
【0038】
制御部301は、CPU、RAM等から構成され、PACS30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部302から入力される操作信号又は通信部304により受信される指示信号に応じて、記憶部305に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0039】
操作部302は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部301に出力する。
【0040】
表示部303は、LCDにより構成され、制御部301から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0041】
通信部304は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続された超音波診断装置20、クライアント端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0042】
記憶部305は、HDD等の大容量記録媒体によって構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。また、記憶部305は、超音波診断装置20により生成された画像ファイル及び動画ファイルを記憶する。なお、記憶部305に画像ファイル等を管理するための画像ファイル管理データベースを記憶し、制御部301との協働により、記憶部305に記憶されている画像ファイル等が管理されるように構成しても良い。
【0043】
クライアント端末40は、医用画像を表示するビューワ機能を有しており、読影医等の読影に供する端末である。クライアント端末40は、画像ファイル取得要求をPACS30に送信し、PACS30から取得要求に応じた画像ファイル及び動画ファイルを取得する。そして、クライアント端末40は、取得した画像ファイルや動画ファイルに含まれる超音波画像データに基づいて超音波画像を表示する。
【0044】
次に、以上のようにして構成された医用画像管理システム100における超音波診断装置20の制御部208にて実行される画像記憶処理について図4を参照しながら説明する。この画像記憶処理は、超音波診断装置20による1回の超音波診断検査の実施に応じて実行される処理である。例えば、画像記憶処理は、医師や技師等の操作者による所定の検査実施操作に応じて実行される。
【0045】
先ず、制御部208は、RIS10から撮影オーダ情報が入力される、もしくは操作入力部201によって患者の個人情報が入力される(ステップS1)。
次に、制御部208は、操作入力部201による所定操作に基づいて超音波診断検査を開始する(ステップS2)。即ち、制御部208は、送信部202及び受信部203によって超音波の送受を行い、画像生成部204によって超音波画像データを生成する。そして、制御部208は、生成された超音波画像データを1フレーム毎に画像メモリ部205に記憶する。制御部208は、画像メモリ部205に記憶された超音波画像データに基づいて表示部207に超音波画像を順次表示する。制御部208は、以上の動作を、以降の処理においても並行して繰り返し実行する。
【0046】
次に、制御部208は、操作入力部201による画像記憶モードの切替操作があったか否かを判定する(ステップS3)。
操作入力部201による画像記憶モードの切替操作があったと判定されると(ステップS3:Y)、制御部208は、当該切替操作に基づいて、画像記憶モードを静止画モード又は動画モードに切り替える(ステップS4)。ここで、静止画モードは、所定のタイミングで画像生成部204により生成される1フレーム分の超音波画像データを記憶するモードであり、動画モードは、所定の期間内に画像生成部204に生成される複数フレームの超音波画像データを動画として記憶するモードである。
操作入力部201による画像記憶モードの切替操作がないと判定されると(ステップS3:N)、制御部208は、ステップS5の処理を行う。
【0047】
次に、制御部208は、操作入力部201によりフリーズ操作(画像取得操作)があったか否かを判定する(ステップS5)。
フリーズ操作がないと判定されると(ステップS5:N)、制御部208は、ステップS6〜S9の処理を省略し、ステップS10の処理を行う。
【0048】
フリーズ操作があったと判定されると(ステップS5:Y)、制御部208は、フリーズ操作を受け付けた時に、フリーズ操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データに基づく超音波画像を表示部207の表示画面上に表示させた状態を維持するフリーズ制御を開始する(ステップS6)。なお、本実施の形態では、フリーズ制御においてスキャン動作を停止するようにしたが、フリーズ制御を行う一方で、スキャン動作を並行して実施するようにしても良い。
【0049】
また、制御部208は、画像生成部204により順次生成される超音波画像データの中から、フリーズ操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを取得する(ステップS6)。
ここで、画像記憶モードが静止画モードに設定されている場合には、制御部208は、画像生成部204により順次生成される超音波画像データの中から、フリーズ操作を受け付けたタイミングで生成された1フレーム分の超音波画像データを取得する。画像記憶モードが動画モードに設定されている場合には、制御部208は、画像生成部204により順次生成される超音波画像データの中から、フリーズ操作を受け付けたタイミングの10秒前から当該タイミングまでの期間内に生成された複数フレームの超音波画像データを取得する。
【0050】
制御部208は、取得した超音波画像データを一次記憶データとして記憶部209に記憶させる(ステップS7)。具体的には、制御部208は、取得した超音波画像データに基づいて画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルを一次記憶データとして記憶部209に記憶させる。
即ち、制御部208は、先ず、画像メモリ部205から、操作入力部201によりフリーズ操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを読み出す。読み出される超音波画像データは、例えば、ビットマップイメージである。なお、超音波画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group format)等の圧縮方式によって圧縮されたものとしても良い。
制御部208は、読み出した超音波画像データと、操作入力部201による入力操作に基づいて選択されたボディマークとを合成する。ボディマークは、超音波画像データと合成されて視覚的に検査部位を特定するためのものである。なお、ボディマークは、文字・記号、あるいは、他の図形であっても良く、読影者によって何れの検査部位であるか視認できる態様であれば何れの態様であっても良い。また、ボディマークとともに、又は、ボディマークに代えて、操作入力部201等によって入力されたコメントを画像化して超音波画像データに合成するようにしても良い。なお、制御部208は、超音波画像データにボディマークを合成しなくても良い。
制御部208は、合成した画像データに付帯情報を付加し、図5に示すように構成されたDICOM画像データからなる画像ファイルを生成する。付帯情報は、例えば、図5に示すように、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像識別情報を含む。
【0051】
患者情報には、患者名、患者IDの他、性別、生年月日、住所、職業等の患者に関する情報が含まれている。患者名及び患者IDの各情報は、例えば、RIS10から送信された撮影オーダ情報に基づくものである。
検査情報には、検査日、当該画像ファイルが記憶される時刻を示す一次記憶時刻、ボディマークID、フォーカス点を示す表示深度の他、検査を識別する検査ID、検査名、受付番号、検査目的、検査内容等の検査に関する情報が含まれている。検査日の情報は、例えば、RIS10から送信された撮影オーダ情報に基づくものである。一次記憶時刻に係る時刻情報は、例えば、当該画像ファイルが記憶部209に記憶される時に、図示しない内蔵の時計部から出力された時刻情報に基づいて生成される。ボディマークIDは、合成されたボディマークに対応するものであり、画像ファイルの検索等の際に検査部位を特定するためのものである。
シリーズ情報には、モダリティ名、使用した超音波探触子(プローブ)の種別の他、シリーズ番号、手技、撮影部位、撮影方向、撮影技師名等の、一つの検査の中で生成されるモダリティ毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)に関する情報である。モダリティ名は、使用するモダリティ名であって、本実施の形態では、超音波診断装置を示す情報である。プローブ種別の情報は、リニアスキャンプローブやコンベックスキャンプローブ等の別、及び、周波数タイプ等、超音波診断装置本体20aに接続される超音波探触子20bの種別を示す情報である。プローブ種別の情報は、操作入力部201により予め入力された情報に基づいて生成される。なお、超音波探触子20bが超音波診断装置本体20aに接続されたときに、プローブ種別の情報が当該超音波探触子20bから自動的に取得されるように構成しても良い。
画像識別情報は、画像を識別するSOP(Service Object-Pair class)インスタンスUID(Unique IDentifier)、画像番号、画像サイズ等の医用画像に関する情報である。
【0052】
制御部208は、以上のようにして生成した画像ファイルを一次記憶データとして記憶部209に記憶させる際に、1回の超音波診断検査で生成した各画像ファイルに対して、一次記憶データであることを識別するためのタグ情報(識別情報)を付加する。制御部208は、当該タグ情報が付加された画像ファイルに対しては、当該画像ファイルの消去、付帯情報の更なる付加等の各種処理を施すことができるが、タグ情報が削除された画像ファイルに対してそのような処理を行うことはできない。更に、パスワードやIDカード等による操作者認証システムを設けることにより、アクセス権を有する操作者のみが、タグ情報が付加された画像ファイルに対して各種処理を施すことができるようにしても良い。
なお、制御部208は、生成した画像ファイルにタグ情報を付加することなく、記憶部209に記憶させるものとしても良い。
【0053】
次に、制御部208は、フリーズ制御終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS8)。ここで、フリーズ制御終了条件の成立とは、フリーズ制御を開始した後、予め規定された所定時間が経過したこと、又は操作入力部201によるフリーズ終了操作を受け付けたこと、である。
なお、制御部208は、操作入力部201による所定の操作に基づいて、フリーズ制御を終了するまでの時間を適宜設定変更することも可能である。
よって、制御部208は、所定時間の経過、又は操作入力部201によるフリーズ終了操作に応じて、フリーズ制御を終了するものとしたが、所定時間が経過した場合にのみフリーズ制御を終了するものとしても良いし、操作入力部201によるフリーズ終了操作があった場合にのみフリーズ制御を終了するものとしても良い。
【0054】
フリーズ制御終了条件が成立しないと(ステップS8:N)、制御部208は、再度ステップS8の処理を行う。
【0055】
フリーズ制御終了条件が成立すると(ステップS8:Y)、制御部208は、フリーズ制御を終了する(ステップS9)。具体的には、制御部208は、ステップS6にて取得した超音波画像データに基づく超音波画像を表示部207に表示維持させることを停止し、画像生成部204により順次生成される超音波画像データに基づく超音波画像を、表示部207に順次表示させる。
【0056】
次に、制御部208は、超音波診断検査を終了するか否かを判定する(ステップS10)。即ち、制御部208は、1回の検査を終了するための操作入力部201による終了操作を受け付けたか否かを判定する。なお、終了操作を受け付けたか否かについては、所定の検査終了操作の他、他の患者情報を読み込んだときであっても良い。
超音波診断検査を終了しないと判定されると(ステップS10:N)、制御部208は、再度ステップS4の処理を実行する。
【0057】
超音波診断検査を終了すると判定されると(ステップS10:Y)、制御部208は、1回の超音波診断検査、即ちステップS2〜S9の間で記憶部209に記憶された画像ファイルが1以上であるか否かを判定する(ステップS11)。
記憶部209に記憶された画像ファイルが1以上でないと判定されると(ステップS11:N)、制御部208は画像記憶処理を終了する。
【0058】
記憶部209に記憶された画像ファイルが1以上であると判定されると(ステップS11:Y)、制御部208は、記憶部209に記憶させた画像ファイルを表示部207に一覧表示させる(ステップS12)。即ち、制御部208は、記憶させた画像ファイルに基づく超音波画像を縮小した画像を表示部207にサムネイル表示させる。
【0059】
次に、制御部208は、操作入力部201による選択操作に基づいて、表示部207に一覧表示されている画像ファイルの中から何れかの画像ファイルを選択する(ステップS13)。
【0060】
制御部208は、1回の超音波診断検査で記憶部209に記憶させた画像ファイルのうち、選択した画像ファイルを二次記憶データとして記憶部209に記憶させ、選択した画像ファイル以外の画像ファイルを削除する(ステップS14)。制御部208は、選択した画像ファイルを二次記憶データとして記憶部209に記憶させる際には、当該画像ファイルに付加されたタグ情報を削除する。これにより、記憶部209に記憶された画像ファイルが、選択前の画像ファイルであるのか、選択後の画像ファイル(二次記憶データ)であるのかが容易に識別できる。また、上記の通り、タグ情報が削除されると、当該画像ファイルに処理を施すことができなくなるため、制御部208により一度選択されて二次記憶データとして記憶部209に記憶された画像ファイルに対してはデータの改ざん等を行うことができないように構成されている。
更に、制御部208は、選択した画像ファイルを二次記憶データとして記憶部209に記憶させる際に、当該画像ファイルが記憶される時刻を示す二次記憶時刻を付帯情報に追加する。二次記憶時刻に係る時刻情報は、例えば、当該画像ファイルが記憶部209に記憶される時に、図示しない内蔵の時計部から出力された時刻情報に基づいて生成される。
これにより、画像記憶処理を終了する。
【0061】
ここで、上記した画像記憶処理においては、各ステップの処理を全て超音波診断装置20により行うものとして説明したが、処理の一部をPACS30やクライアント端末40により行うものとしても良い。つまりこの場合、PACS30又はクライアント端末40が、超音波診断装置20により生成された超音波画像データを管理する画像管理装置として機能する。
例えば、ステップS7の処理は、PACS30により行われる。即ち、超音波診断装置20の制御部208は、ステップS6で生成した画像ファイルを通信部210を介して通信ネットワークN上に構成されたPACS30に送信し、ステップS7においてPACS30の制御部301は、超音波診断装置20から受信した画像ファイルを一次記憶データとして記憶部305に記憶させる。なお、ステップS7の処理は、クライアント端末40の制御部(図示略)及び記憶部(図示略)により行われるものであっても良い。
また、例えば、ステップS12及びステップS13の処理は、クライアント端末40により行われる。即ち、クライアント端末40の制御部は、一次記憶データとして記憶された画像ファイルを一覧表示するためのデータの取得要求を、通信ネットワークNを介してPACS30に送信し、PACS30は、受信した取得要求に応じて、当該データをクライアント端末40に送信する。クライアント端末40の制御部は、受信したデータに基づいて一次記憶データをクライアント端末40の表示部(図示略)に一覧表示させ、選択操作に基づいて、一覧表示させた画像ファイルの中から何れかの画像ファイルを選択する。なお、ステップS12及びステップS13の処理は、PACS30の制御部301及び表示部303により行われるものであっても良い。
また、例えば、ステップS14の処理は、PACS30により行われる。即ち、ステップS13において、クライアント端末40の制御部は、画像ファイルの選択情報を通信ネットワークNを介してPACS30に送信し、ステップS14において、PACS30の制御部301は、クライアント端末40から受信した選択情報に基づいて画像ファイルを選択し、選択した画像ファイルを二次記憶データとして記憶部305に記憶する。なお、ステップS14の処理は、クライアント端末40の制御部及び記憶部により行われるものであっても良い。
【0062】
このように、画像記憶処理の一部をPACS30やクライアント端末40により行うことで、超音波診断検査における超音波画像データのフリーズ操作と、画面上に一覧表示された超音波画像データから何れかの超音波画像データを選択する選択操作とを別々の操作者に行わせることができ、超音波診断検査及び超音波画像データの記憶を効率的に行うことができる。
【0063】
以上のように、本実施形態によれば、順次生成される超音波画像データの中から、フリーズ操作(画像取得操作)を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして記憶部に記憶させるので、超音波診断検査中における超音波画像データの取得及び取得した超音波画像データの記憶を一つの操作により行うことができる。したがって、超音波診断検査において行われる操作を簡略化することができる。
また、超音波診断検査終了後に、記憶された超音波画像データを一覧表示し、その中から選択された何れかの超音波画像データを二次記憶データとして記憶部に記憶させるので、最終的に記憶させる超音波画像データの選別を検査終了後に行うことができ、超音波診断検査に要する検査時間を短縮することができる。
【0064】
また、複数フレームの超音波画像データからなる動画を一次記憶データとして記憶部に記憶させることができるので、例えば、検査部位の動きをデータとして記憶部に記憶させることができる。
【0065】
また、超音波画像データを一次記憶データとして記憶部に記憶させる時刻と、選択した一次記憶データを二次記憶データとして記憶部に記憶させる時刻をそれぞれ記憶させるので、超音波画像データがいつの検査によるものであるのか、超音波画像データが最終的に記憶されたのはいつであるのか等を容易に把握することができる。
【0066】
また、制御部が、画像取得操作を受け付けた時に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データに基づく超音波画像を表示部に表示させた状態を維持するフリーズ制御を行うので、取得した超音波画像データに係る超音波画像を表示部により確認することができ、超音波診断検査の検査精度を向上させることができる。
【0067】
また、フリーズ制御を開始した後、所定時間経過後に、当該フリーズ制御を終了させるので、フリーズ終了操作を省略することができ、超音波診断検査において行われる操作を更に簡略化することができる。
【0068】
また、フリーズ制御を開始した後、フリーズ終了操作に応じて、当該フリーズ制御を終了させるので、フリーズ制御を行っている時間を短縮することができ、超音波診断検査に要する時間を短縮することができる。
【0069】
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像管理システムの一例であり、これに限定されるものではない。医用画像管理システムを構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0070】
また、本実施の形態では、超音波診断装置において記憶された超音波画像データを表示部に出力するようにしたが、超音波診断装置に外部接続された表示装置や印刷装置、あるいは、ネットワーク等に接続された外部機器から超音波画像データを参照できるようにしても良い。
【0071】
また、本実施の形態では、一覧表示処理を、検査の実施に関連する時期としての検査終了後に行うようにしたが、検査開始のタイミングや検査中であっても良い。また、超音波診断装置におけるシャットダウン処理等、検査の実施に関連しない時期に一覧表示処理を行っても良い。
【0072】
また、本実施の形態では、超音波診断装置を医用画像管理システム上に構成したが、超音波診断装置がネットワーク接続されない構成であっても良い。このとき、超音波診断装置に記憶された画像ファイルを、CD−ROM等の可搬型記録媒体を用いてオフラインにより画像管理装置に入力できるようにしても良い。
【0073】
また、本実施の形態では、超音波画像データとして動画を記憶する動画モードにおいて、フリーズ操作を受け付けたタイミングの10秒前から当該タイミングまでの期間内に画像生成部により生成される複数フレームの超音波画像データからなる動画を取得したが、フリーズ操作を受け付けた後に画像生成部により生成された超音波画像データを含めて取得するようにしても良い。フリーズ操作を受け付けたタイミングの直前の予め指定した時間、例えば10秒間に画像生成部により生成される複数フレームの超音波画像データを取得する。
【0074】
また、本実施の形態では、超音波画像データが取得される毎に付帯情報が付加された画像ファイルを生成して当該画像ファイルを一次記憶データとして記憶部に記憶させるようにしたが、画像ファイルを生成せずに超音波画像データをそのまま記憶部に記憶させ、一覧表示された超音波画像データの中から選択された超音波画像データを二次記憶データとして記憶部に記憶させるタイミングで、当該超音波画像データに付帯情報を付加して画像ファイルを生成するようにしても良い。また、画像記憶処理の一部をPACSやクライアント端末により行う場合には、例えば、取得された超音波画像データに係る画像ファイルを生成せずに超音波画像データを通信部を介してPACS(又はクライアント端末)に送信し、PACSの制御部(又はクライアント端末の制御部)が、受信した超音波画像データに付帯情報を付加して画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルを一次記憶データとして記憶部(又はクライアント端末の記憶部)に記憶させるようにしても良い。
【0075】
また、本実施の形態では、超音波画像データとして静止画を記憶する静止画モードにおいて、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた1フレーム分の超音波画像データを一次記憶データとして記憶部に記憶させるようにしたが、当該1フレーム分の超音波画像データと共に、当該超音波画像データの前の数フレーム分、例えば60フレームの超音波画像データを一次記憶データとして記憶部に記憶させるようにしても良い。
この場合、一覧表示された超音波画像データの中から何れかの超音波画像データを選択する際に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた1フレーム分の超音波画像データが操作者にとって好ましくなかった場合に、当該超音波画像データと共に記憶させた10フレーム分の超音波画像データを参照し、その中から何れかの超音波画像データを選択して二次記憶データとして記憶部に記憶させることができる。
【0076】
また、本実施の形態では、画像取得操作を受け付けた時に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データに基づく超音波画像を表示部に表示させた状態を維持するフリーズ制御を開始するようにしたが、当該フリーズ制御を行わなくても良い。即ち、画像取得操作を受け付けた時に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして記憶部に記憶させるが、表示部には画像生成部により順次生成される超音波画像データに基づく超音波画像が順次表示される。
【0077】
また、本実施の形態では、一次記憶データ及び二次記憶データを記憶部の同一の記憶領域に記憶させるものとして説明したが、記憶部に二つの記憶領域が設けられ、一次記憶データと二次記憶データとを各記憶領域に別々に記憶させるようにしても良い。
更に、本実施の形態では、一次記憶データ及び二次記憶データを単一の記憶部に記憶させるものとして説明したが、一次記憶データと二次記憶データとを二つの記憶部に別々に記憶させるものとしても良い。例えば、超音波診断装置内に二つの記憶部が設けられ、一次記憶データと二次記憶データとを各記憶部に別々に記憶させても良いし、一次記憶データを超音波診断装置内の記憶部に記憶させ、二次記憶データをPACSの記憶部に記憶させるようにしても良い。
【0078】
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0079】
10 RIS
20 超音波診断装置
20a 超音波診断装置本体
20b 超音波探触子
20c ケーブル
30 PACS
40 クライアント端末
100 医用画像管理システム
201 操作入力部
202 送信部
203 受信部
204 画像生成部
205 画像メモリ部
206 DSC
207 表示部
208 制御部
209 記憶部
210 通信部
301 制御部
302 操作部
303 表示部
304 通信部
305 記憶部
306 バス
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを順次生成する画像生成部と、
前記画像生成部により生成された超音波画像データに基づく超音波画像を表示する表示部と、
前記画像生成部により生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
操作者が操作指示を入力する操作部と、
前記画像生成部により順次生成される超音波画像データの中から、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させ、超音波診断検査の開始から終了までに前記記憶部に記憶させた一次記憶データを前記表示部に一覧表示させ、前記表示部に一覧表示させた一次記憶データの中から前記操作部による選択操作に基づいて何れかの一次記憶データを選択し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記制御部は、複数フレームの超音波画像データからなる動画を一次記憶データとして前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記制御部は、超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させる時刻及び選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる時刻を、時刻情報として前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記画像生成部により超音波画像データが順次生成されると同時に、生成される超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部に順次表示させ、超音波診断検査終了後に、前記記憶部に記憶させた一次記憶データを前記表示部に一覧表示させることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記制御部は、画像取得操作を受け付けた時に、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部に表示させた状態を維持するフリーズ制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記フリーズ制御を開始した後、所定時間経過後に、前記フリーズ制御を終了させることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記フリーズ制御を開始した後、所定の操作に応じて、前記フリーズ制御を終了させることを特徴とする請求項5又は6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記制御部は、超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶部に記憶させる際に、当該一次記憶データの超音波画像データに識別情報を付加し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶部に記憶させる際に、選択した一次記憶データの超音波画像データに付加された識別情報を削除することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
超音波診断装置と、画像管理装置と、超音波画像データを記憶する記憶装置と、を備えた医用画像管理システムであって、
前記超音波診断装置は、
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを順次生成する画像生成部と、
前記画像生成部により順次生成される超音波画像データの中から、画像取得操作を受け付けたタイミングに応じた超音波画像データを一次記憶データとして前記記憶装置に出力する第一制御部と、を有し、
前記記憶装置は、前記超音波診断装置から出力された一次記憶データを記憶し、
前記画像管理装置は、
前記記憶装置に記憶された一次記憶データを一覧表示する表示部と、
操作者が操作指示を入力する操作部と、
前記記憶装置に記憶された一次記憶データを前記表示部に一覧表示させ、前記表示部に一覧表示させた一次記憶データの中から前記操作部による選択操作に基づいて何れかの一次記憶データを選択し、選択した一次記憶データを二次記憶データとして前記記憶装置に記憶させる第二制御部と、を有することを特徴とする医用画像管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−217593(P2012−217593A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85863(P2011−85863)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】