説明

足湯装置

【課題】 本発明は足湯容器内の温水の洗浄水を循環させて、楽しく使用できるとともに、循環中に天然鉱石によって洗浄水をミネラル化して、足浴効果を向上させることができる足湯装置を得るにある。
【解決手段】 両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器と、この足湯容器内に収納された温水の洗浄水を、該足湯容器の中央部に立設状態で設けられた支柱の上部の排出管より排出して循環させることができる洗浄水循環装置と、この洗浄水循環装置の排出管の上部に洗浄水が通過するように設けられた、該洗浄水をミネラル化することができる天然鉱石を着脱可能に収納することができる天然鉱石収納容器とで足湯装置を構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は両足のひざ下付近まで温水の洗浄水につけて足浴する足湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の足湯装置は両足を両足のひざ下付近まで入れることができるバケツ状の容器にお湯を入れて使用するように構成されていた。
【0003】
このため、バケツ状の容器内へお湯を入れたり、出したりする作業が大変であるという欠点があるとともに、バケツに入れたお湯を静止状態での使用となるので面白味に欠け、薬湯を用いた場合に、均一なお湯にならないという欠点があった。
【特許文献1】特開2003−180789
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、足湯容器内の温水の洗浄水を循環させて、楽しく使用できるとともに、循環中に天然鉱石によって洗浄水をミネラル化して、足浴効果を向上させることができる足湯装置を提供することを目的としている。
【0005】
また、本発明は洗浄水の循環や気泡の発生により、マッサージ効果が得られるとともに、容易に足湯容器内の洗浄水を、排出パイプを用いて洗浄水循環装置で楽に排水することができる足湯装置を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器と、この足湯容器内に収納された温水の洗浄水を、該足湯容器の中央部に立設状態で設けられた支柱の上部の排出管より排出して循環させることができる洗浄水循環装置と、この洗浄水循環装置の排出管の上部に洗浄水が通過するように設けられた、該洗浄水をミネラル化することができる天然鉱石を着脱可能に収納することができる天然鉱石収納容器とで足湯装置を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0009】
(1)両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器と、この足湯容器内に収納された温水の洗浄水を、該足湯容器の中央部に立設状態で設けられた支柱の上部の排出管より排出して循環させることができる洗浄水循環装置と、この洗浄水循環装置の排出管の上部に洗浄水が通過するように設けられた、該洗浄水をミネラル化することができる天然鉱石を着脱可能に収納することができる天然鉱石収納容器とで構成されているので、両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器内の温水の洗浄水を洗浄水循環装置で循環させて使用することができる。
したがって、常に均一な温水状態で循環するので、十分な足浴効果が得られ、楽しく使用することができる。
【0010】
(2)前記(1)によって、洗浄水が通過するように天然鉱石を着脱可能に天然鉱石収納容器に収納することができるので、温水の洗浄水の循環によって、効率よく洗浄水をミネラル化することができる。
したがって、効率よく足浴を行なうことができる。
【0011】
(3)前記(1)によって、天然鉱石を通過する洗浄水は温水であるため、効率よく天然鉱石よりミネラルを溶出させることができる。
【0012】
(4)請求項2は前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、気泡供給装置によって、足浴中に気泡によるマッサージ効果が得られ、より効率よく足浴を楽しむことができる。
【0013】
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、洗浄水循環装置の排出管に排出パイプを接続して、洗浄水循環装置を作動させることにより、足湯容器内の洗浄水を効率よく排水することができる。
したがって、楽に排水することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0015】
図1ないし図12に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は温水を循環させながらミネラル水にして足浴を行なうことができる足湯装置で、この足湯装置1は両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器2と、この足湯容器2内に収納された水あるいは温水の洗浄水3を、該足湯容器2の中央部に立設状態で設けられた支柱4の上部の排出管5より排出して循環させることができる洗浄水循環装置6と、この洗浄水循環装置6の排出管5の上部に洗浄水が通過するように設けられた、該洗浄水をミネラル化することができる天然鉱石7を着脱可能に収納することができる天然鉱石収納容器8と、前記足湯容器2の底面より洗浄水中へ気泡を供給する気泡供給装置9と、前記支柱4の上部に位置する排出管5に接続することができる排出パイプ10と、前記足湯容器2の上部上面に設けられた制御板11を有する制御回路12と、前記足湯容器2内の洗浄水3を所定の温度に加熱することができる加熱装置13と、前記足湯容器2の上面を不使用時に覆う着脱可能なカバー14とで構成されている。
【0016】
前記足湯容器2は外側ケース15と、この外側ケース15との下部と前部に機器収納凹部16、17が形成できるように、該外側ケース15の上部フランジ部18に複数本のビス19で固定された、前記支柱4および制御板取付部20を有する内側ケース21と、この内側ケース21の内底面に中央部に噴射ノズル挿入部22、22を有する上面に多数個の刺激付与突起23、23を有するマット24、24とで構成されている。
【0017】
前記洗浄水循環装置6は前記内側ケース21の支柱4の下部部位より洗浄水を吸い込み、支柱4の上部排出管5へ導くホース25と、このホース25に介装されたウォータポンプ26とで構成されている。
【0018】
前記天然鉱石収納容器8は前記支柱4の上部に着脱可能に取付けることができる筒状の天然鉱石収納容器本体27と、この天然鉱石収納容器本体27内に位置する排出管5に取付けられるフィルターキャップ28と、このフィルターキャップ28上に位置されるネット袋29に収納されたナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム等が溶出する天然鉱石7と、前記天然鉱石収納容器本体27の外周部に斜め下方へ開口する多数個の透孔30ができてシャワー状に洗浄水を噴射させることができる、該天然鉱石収納容器本体27の上面に着脱可能に取付けられるキャップ31とで構成されている。
【0019】
前記気泡供給装置9は前記前部機器収納凹部17に位置するように前記内側ケース21に固定されたエアーポンプ32と、前記内側ケース21の支柱4の両側部位の底面のマット24、24の噴射ノズル挿入孔22、22に水漏れしないように設けられた複数個の突起23間に透孔33が位置する複数個の透孔33が形成された棒状の噴射ノズル34、34と、この噴射ノズル34、34の透孔33、33へ前記エアーポンプ32からのエアーを供給するエアー供給ホース35、35とで構成されている。
【0020】
前記加熱装置13は前記内側ケース21の支柱4の下部位置と、この下部位置と対応する内壁面との間に設けられたヒータ36と、前記足湯容器2内の洗浄水3の温度を測定する温度センサ37と、前記ヒータ36の上部を覆うように前記内側ケース21に着脱可能に取付けられた多数個の透孔38が形成されたヒータカバー39とで構成されている。
【0021】
前記制御板11は前記加熱装置13のヒータ36をON、OFFするON/OFFスイッチ釦40と、前記気泡供給装置9のエアーポンプ32をON、OFFする気泡スイッチ釦41と、前記洗浄水循環装置6のウォータポンプ26をON、OFFする噴水スイッチ釦42と、洗浄水の温度を1回、2回、3回と押すことにより、あらかじめ設定された温度に設定することができる温度設定釦43と、使用する時間を1回、2回、3回と押すことにより、あらかじめ設定された時間だけ加熱装置13、気泡供給装置9、洗浄水循環装置6を駆動させることができる時間設定釦44と、前記温度設定釦43の操作後に操作することにより、設定された温度を所定温度、例えば1度ごと上下に設定することができるとともに、前記時間設定釦44の操作後に操作することにより、設定された時間を所定時間、例えば1分ごと上下に設定することができる+、−操作釦45、46と、排出管5に排出パイプ10を接続した後、前記洗浄水循環装置6のウォータポンプ26を駆動させる排水スイッチ釦47と、気泡、噴水、排水、時間、設定温度、水温を表示することができる表示器48とで構成されている。
【0022】
上記構成の足湯装置1は天然鉱石収納容器本体27のキャップ31を外して内部にネット袋29に収納された天然鉱石7を収納し、キャップ31を取付ける。
しかる後、コード49の先端部の差し込み50を商用電源のコンセントに接続するとともに、足湯容器2内に水またはお湯の洗浄水3を限度水位目安線51まで入れ、ON/OFFスイッチ釦40をONして、加熱装置13のヒータ36で洗浄水3を加熱できる状態にするとともに、気泡スイッチ釦41をONして気泡供給装置9のエアーポンプ32を駆動させ、洗浄水中に気泡を放出して洗浄水を混合し、均一な温度にする。
次に噴水スイッチ釦42をONして洗浄水循環装置6のウォータポンプ26を駆動させて、足湯容器2内の下部位置より洗浄水を吸い込んでホース25、フィルターキャップ28、天然鉱石7を通過して、多数個の透孔30より足湯容器2内へシャワー状に噴出されて循環させる。
この時、天然鉱石7を通過する洗浄水3には、天然鉱石7よりミネラルが溶出して、新陳代謝が良くなるミネラル水になる。
次に温度設定釦43を操作すると、あらかじめ設定された温度に設定することができるとともに、この設定温度より細かい設定温度にするためには+、−操作釦45、46を操作して設定温度を設定する。
また、使用時間を設定する場合、時間設定釦44を操作すると、あらかじめ設定された時間に設定され、この設定時間より細かい時間設定をする場合には+、−操作釦45、46を操作して設定時間を設定する。
この状態で両足を足湯容器2内に挿入して、気泡、ミネラルを含む温水の洗浄水で足浴を楽しむことができる。
足浴が終了するとON/OFFスイッチ釦40をOFFにして、天然鉱石収納容器8を取り外すことにより、排出管5の先端部が突出した状態となり、該排出管5に排水パイプ10を接続して先端部をバケツや排水場へ位置させ、排水スイッチ釦47をONして洗浄水循環装置6のウォータポンプ26を駆動させることにより、足湯容器2内の洗浄水3は排出パイプ10より容易に排出することができる。
【0023】
なお、ON/OFFスイッチ釦40をONすると自動的に気泡スイッチ釦41がON状態となり、温度設定や時間設定となり、あらかじめ設定された温度や時間以外に設定したい場合には温度設定釦43と+、−操作釦45、46を操作して設定したり、時間設定釦44と+、−操作釦45、46を操作して設定できるような制御回路を用いてもよい。
[発明を実施するための異なる形態]
【0024】
次に、図13ないし図17に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0025】
図13および図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、気泡スイッチ釦、噴水スイッチ釦、時間設定釦のない制御板11Aを用いて、ON/OFFスイッチ釦40をONすると、自動的に気泡供給装置9、洗浄水循環装置6がON状態となって作動するようにした点で、このような足湯装置1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、使用者の操作が容易になる。
なお、この場合、使用者は足浴の終了はON/OFFスイッチ釦40をOFF操作で行なう。また、排水スイッチ釦47だけをON操作することにより、洗浄水循環装置6がONとなり、作動するような制御回路を用いる。
【0026】
図15ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、底面に排出管5の挿入筒52が形成され、該挿入筒52の上部にフィルター53が取付けられた上部開口54の天然鉱石収納容器本体27Aと、この天然鉱石収納容器本体27A内に収納される天然鉱石7と、前記天然鉱石収納容器本体27Aの上部寄りの部位に形成された斜め下方へ開口して、噴射状に洗浄水を排出することができる多数個の透孔30と、前記天然鉱石収納容器本体27Aの上部開口54を着脱可能に覆うキャップ31Aとからなる天然鉱石収納容器8Aを用いた点で、このように形成された天然鉱石収納容器8Aを用いると、直接天然鉱石7を天然鉱石収納容器本体27Aへ収納でき、楽な天然鉱石7の取り扱いができる足湯装置1Bにできる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は足浴を楽しむことができる足湯装置を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図4】図1の4−4線に沿う断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の足湯容器の分解斜視図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の洗浄水循環装置の概略説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態の天然鉱石収納容器の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態の気泡供給装置の概略説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態の加熱装置の概略説明図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の形態の概略の回路ブロック図。
【図11】本発明を実施するための最良の第1の形態の使用状態の説明図。
【図12】本発明を実施するための最良の第1の形態の排水状態の説明図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図14】本発明を実施するための第2の形態の概略回路ブロック図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図16】図15の16−16線に沿う断面図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態の天然鉱石収納容器の説明図。
【符号の説明】
【0029】
1、1A、1B:足湯装置、 2:足湯容器、
3:洗浄水、 4:支柱、
5:排出管、 6:洗浄水循環装置、
7:天然鉱石、 8、8A:天然鉱石収納容器、
9:気泡供給装置、 10:排出パイプ、
11、11A:制御板、 12:制御回路、
13:加熱装置、 14:カバー、
15:外側ケース、 16:下部機器収納凹部、
17:前部機器収納凹部、 18:上部フランジ部、
19:ビス、 20:制御板取付部、
21:内側ケース、 22:噴射ノズル挿入孔、
23:刺激付与突起、 24:マット、
25:ホース、 26:ウォータポンプ、
27、27A:天然鉱石収納容器本体、
28:フィルターキャップ、 29:ネット袋、
30:透孔、 31、31A:キャップ、
32:エアーポンプ、 33:透孔、
34:噴射ノズル、 35:エアー供給ホース、
36:ヒータ、 37:温度センサ、
38:透孔、 39:ヒータカバー、
40:ON/OFFスイッチ釦、41:気泡スイッチ釦、
42:噴水スイッチ釦、 43:温度設定釦、
44:時間設定釦、 45:+操作釦、
46:−操作釦、 47:排水スイッチ釦、
48:表示器、 49:コード、
50:差し込み、 51:限度水位目安線、
52:挿入筒、 53:フィルター、
54:開口。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
両足のひざ下付近まで入れることができる足湯容器と、この足湯容器内に収納された温水の洗浄水を、該足湯容器の中央部に立設状態で設けられた支柱の上部の排出管より排出して循環させることができる洗浄水循環装置と、この洗浄水循環装置の排出管の上部に洗浄水が通過するように設けられた、該洗浄水をミネラル化することができる天然鉱石を着脱可能に収納することができる天然鉱石収納容器とからなることを特徴とする足湯装置。
【請求項2】
足湯容器には該足湯容器の底面より洗浄水中へ気泡を供給することができる気泡供給装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の足湯装置。
【請求項3】
足湯容器には洗浄水循環装置で循環させる洗浄水を所定の温度に加熱することができる加熱装置が設けられているとともに、洗浄水循環装置の支柱の上部に位置する排出管は排出パイプが接続できるように形成されていることを特徴とする請求項1、2いずれかに記載の足湯装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−201531(P2009−201531A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43690(P2008−43690)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(508213126)
【Fターム(参考)】