説明

足踏み運動具

【課題】足裏を押す突起を付けた器具に運動機能を付加し、足腰の筋肉を鍛えることと、咄嗟の運動判断力を養うことができる器具を提供する。
【解決手段】所定の厚みと広さを有する板状又はシート状のベース部材1及び所定の厚みと広さを有する板状又はシート状の移動部材3又は複数枚の前記移動部材3が直接又は間接に繋がって形成されている足踏み部材の上面に、少なくとも1〜5まで順列し、多くとも1〜15までを限度として順列する数の内、1から順列する5〜15までの内の任意の数までの其々の数の突起が所定の間隔を有して形成されており、その際、前記突起は順列とは関係なく自由に足踏み部材の上面に配置されており、そして、順列する数の突起は順列する数を判別できる所定の高さと太さを有しており、更に、移動部材3に形成された数を示す突起の内の二つ以上が足踏み部材に於いて、互いに位置を入れ替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は足腰の筋肉と頭脳を鍛える為の足踏み運動具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、健康器具には色々な物が有るが、其の中に突起を付けた板状器具の上に足を乗せ、足裏の壺を押し当てて、健康を増進させる器具や、竹を半分に割って、湾曲した外側部分に足裏を当てて乗り、足裏の壺が突起で押されることで刺激され、健康を増進させる器具が有った。これらの器具は運動をすると云うよりもゆっくり足の裏を押して健康を増進させるものであり、これらの器具には運動と云う概念は含まれていなかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明に於いて足の裏を押す器具に運動性を加え、運動をしながら筋肉を鍛え、更に判断力を鍛える足踏み運動具を提供することを課題とする。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
上記課題を解決する為に、本発明は次の如き足踏み運動具を提供する。
1、所定の厚みと広さを有する板状又はシート状のベース部材及び所定の厚みと広さを有する板状又はシート状の移動部材又は複数枚の前記移動部材が直接又は間接に繋がって形成されている足踏み部材の上面に、少なくとも1〜5まで順列し、多くとも1〜15までを限度として順列する数の内、1から順列する5〜15までの内の任意の数までの其々の数の突起が所定の間隔を有して形成されており、その際、前記突起は順列とは関係なく自由に足踏み部材の上面に配置されており、そして、順列する数の突起は順列する数を判別できる所定の高さと太さを有しており、更に、移動部材に形成された数を示す突起の内の二つ以上が足踏み部材に於いて、互いに位置を入れ替えることができることを特徴とする足踏み運動具。
2、突起をベース部材と移動部材に形成し、該移動部材を前記ベース部材に形成された孔に入れて取り付けたことを特徴とする上記第1項に記載の足踏み運動具。
3、突起を全て移動部材に形成し、該移動部材をベース部材に形成された孔に入れて取り付けたことを特徴とする上記第1〜2項のいずれかに記載の足踏み運動具。
4、突起をベース部材と移動部材に形成し、該移動部材を前記ベース部材の外部側面に並べて取り付けたことを特徴とする上記第1項に記載の足踏み運動具。
5、突起をベース部材と移動部材に形成し、二つ以上の任意の数の突起が形成された前記移動部材が前記ベース部材の突起が形成されていない上面に配置されていることを特徴とする上記第1項に記載の足踏み運動具。
6、突起を全て移動部材に形成し、ベース部材上に配置したことを特徴とする上記第1項及び第5項に記載の足踏み運動具。
7、ベース部材と移動部材の所定の箇所に相互を接続する為の接続部材が形成されていることを特徴とする上記第1〜6項のいずれかに記載の足踏み運動具。
8、ベース部材と移動部材の所定の箇所にマジックテープ(登録商標)の雄又は雌テープが取り付けられており、該マジックテープ(登録商標)でベース部材と移動部材が接続されることを特徴とする上記第1〜7項のいずれかに記載の足踏み運動具。
9、突起を全て移動部材に取り付け、該移動部材を相互に接続し、且つ取り外しができ、位置交換ができることを特徴とする上記第1項に記載の足踏み運動具。
10、ベース部材及び/又は移動部材に直線又は曲線の仕切り線又は切れ目を付けて、所定の数のセクションを形成したことを特徴とする上記第1〜9項のいずれかに記載の足踏み運動具。
11、ベース部材及び/又は移動部材に縦に3個、横に3個の、計9個のセクションを形成したことを特徴とする上記第10項に記載の足踏み運動具。
12、突起の傍らに、矢印又は矢印の頂部又は三角形又は其の他の形状の、足を乗せる方向を示す印が付けられていることを特徴とする上記第1〜11項のいずれかに記載の足踏み運動具。
13、円形又は楕円形又は正多角形の形状から成る移動部材の端部に所定の幅と長さを有する凸部又は凹部を形成し、方向を示す印としたことを特徴とする上記第1〜12項のいずれかに記載の足踏み運動具。
【発明実施の形態】
【0005】
以下、図面を参照しながら本発明の各種態様に係る足踏み運動具に関して説明する。以下の説明は本発明の技術思想を具現化する幾つかの具体例を説明するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものでは無い。
【0006】
初めに本発明の足踏み運動具に係る一態様に就いて説明する。判り易くする為に(請求項2)の態様を取り上げ説明する。(請求項2)では(請求項1)で述べた足踏み部材がベース部材1と移動部材3とで示されている。図1は足踏み運動具の全体の形態を示す斜視図(a)と其の構造を示す斜視図(b)と平面の形態を示す平面図(c)である。図1(a)の斜視図は所定の広さを有するシート状のベース部材1及び移動部材3、即ち足踏み部材の上面の縦3個、横3個、計9個の1〜9までの順列する数の突起2を数同士の間に所定の間隔を有して配置し、形成した図である。ベース部材1及び移動部材3に配置された突起2の数は順列する数の配列とは関係なく自由に前記ベース部材1及び移動部材3の上面に配置されて形成されている。そして順列する数の突起2は順列する数を判別できる高さと太さを有している。突起2に就いては一つの突起2だけを引き出し線で示し他の突起に就いては省略しているのでご了承頂きたい。図(a)で突起2の周囲を円で囲った箇所が二箇所有るが、この箇所が取り外しのできる箇所で有り、この部分の突起2はこの箇所から取り外して他の箇所に移動させることができる移動部材3に突起2が形成されていることを示している。本発明に於いては突起2の数は1から15まで形成することができ、又、突起2の数の順列は少なくとも1〜5までを必要とする。数が5未満ではステップ数が少ない為に、すぐに慣れてしまい判断力のアップができないことと、足裏への圧接(押す)ポイントが少なくなり、足裏への圧接の変化が減じてしまうことが生じるからである。又、15までとしているのは其れよりも数が多くなると、数の判断が咄嗟にはできなくなるからである。図1では判り易くする為に1〜9としているが9に限定されることは無い。但し次項で述べるが、偶数よりも足の踏み変えが多くできる点から奇数の方が好ましい。又、前述したが、図(a)の二箇所に円形の線が記されているが、この部分に於いて内側の突起2の形成されている方が位置を変えられ、ベース部材1から取り外せる構造と成っている。この移動できる部材を移動部材3と云う。移動部材3を取り外した形態に就いては次の段落の図(b)で説明する。図1(a)では移動部材3はベース部材1に形成された、図(b)で示す孔7に入れられ、嵌め合わされて取り付けられており、ベース部材1と繋がった形態と成っている。又、移動部材3が接続部材に依ってベース部材1に接続されていても良い。以上が本態様に於ける足踏み運動具の構造である。
【0007】
これを使用するには先ず初めに一つの突起2の上に片足を乗せ、次に二つの突起2の上にもう一方の片足を乗せ、次に初めの片足を二つの突起2の上に足を乗せ変え、これを左右の足でI〜9まで繰り返す返すことに依り、足裏を押すことこれを使用するには先ず初めに一つの突起2の上に片足を乗せ、次に二つの突(圧接)と、足のステップの運動をすることができるのである。図1では数が9の奇数で形成されているので、9まで踏んだ後、更に1に戻ると、最初に1を踏んだ足とは逆の足で踏むことと成り、更に別の足で9まで踏むことができるのである。又、本発明に於いては図(b)で示す様に順列する数の内、少なくとも二つ以上の数を形成する突起2を、該突起2が形成された部材と共に位置を入れ替えることができると云うことが要件となっている。図1(b)では突起2が配置されている箇所のベース部材1が円形の孔7を形成しており、円盤状の移動部材3が上側に持ち上がった形態を示しており、矢印⇔で結ぶ二つの移動部材3が交換されることを示している。入れ替えた際、突起2が取り付けられている移動部材3は交換された先の孔7に入れられ、嵌め合わされて取り付けられる構造と成っている。交換して入れ替え、図(c)に示す突起2の配置にすることでI〜9までのステップ運動を変化させることができるのである。使用する際、この変化に伴う判断力が必要と成り、惰性に成る一連の動作を変化させ、判断能力をアップすることができるのである。この効果は取り外せる移動部材3の数が増えるほど高めることができる。又、別の態様と成るが、図1に於いて順列する1〜9までの全ての突起2を移動部材3に形成し、ベース部材1に形成された九つの孔7に嵌め合わせることもできる。この場合ベース部材1には突起2は取り付けられないこととなる。ベース部材1及び移動部材3に就いての各部分の詳細に就いては後記する。又、(請求項1)に板状又はシート状のベース部材及び/又は所定の厚みと広さを有する複数枚の移動部材が直接又は間接に繋がって成る足踏み部材と有るが、これはベース部材1及び/又は移動部材3の部材同士が直接又は他部材を介して間接に繋がり、互いを離すこと無く使用できることを意味するものである。ここで云う直接に繋がりとは接触を含む部材同士の直接の繋がりであり、間接に繋がると云うのは他の接続部材を介して繋がると云うことである。繋がりに就いては段落(0012)及び段落(0013)で説明する。
【0008】
次に各部分の詳細を説明する。先ず足踏み部材であるが、前述した様に、足踏み部材はベース部材1及び/又は移動部材3の総称であるので、足踏み部材と記した場合は必ずベース部材1及び/又は移動部材3の双方又はいずれかを示している。但し足踏み部材としての図示はしていない。
【0009】
次にベース部材1であるが、ベース部材1は其の上面に突起2を取り付ける又は移動部材3を配置する又は移動部材3を取り付ける為の部材であり、足踏み部材の中で位置を変えることができない部材をベース部材と云う。形状は所定の厚さを有し、所定の硬さを有する板状の部材であっても良いし、所定の厚さを有し、柔軟性を有するシート状の部材であっても良い。ベース部材1は複数枚に分割でき、分割した部材を合わせて一枚にできる構造であっても良い。この場合、複数枚の材質が変わっていても構わない。但し、複数枚の場合、突起2が形成されており、突起の位置を交換できる場合は、これは段落(0011)で説明する移動部材3となる。又、ベース部材1は図1で示した孔7以外に孔を有していても良い。実施上は一枚が折り畳める又は巻き取ることができる構造であると収納し易くなるので好ましい。形状は任意であるが、実施上、寸法は縦及び横が40〜70cm程度が好ましい。厚さは1〜5mm程度が好ましい。材質は任意であり、布材又はフエルト材又はゴム材又はスポンジ材又はプラスチック材又は木材などが挙げられる。又、図1では移動部材3をベース部材1の孔7に嵌め込んだ形態と成っているが、移動部材3が小さい場合には、移動部材3を取り付ける際に、ベース部材と移動部材を繋ぐ為にマジックテープ(登録商標)4などの接続部材を所定の箇所に取り付けても良い。この様に接続部材を介して接続することを間接に接続すると云う。
【0010】
次に突起2であるが、(請求項1)に於いて足踏み部材の上面に形成されと有るが、この場合の足踏み部材とはベース部材及び/又は移動部材である。足踏み部材の上面への形成には直接に形成する方法と、間接に形成する方法が有る。直接に形成するとは突起2を形成する部材が上記両部材と一体化しているか、又は、突起2を形成する部材を両部材にねじ込むか又は接着剤で付けるか、又はマグネットを内蔵して取り付けるなどの方法に依るものであり、間接に形成する方法とは前記両部材にマジックテープ(登録商標)で取り付けるなどの他部材を介して取り付ける方法である。実施上どちらの方法で形成しても良い。又、実施上、一つの数の突起2が形成される場合、その突起2の頂部は縦及び横の寸法が8cm以内の範囲であることが好ましい。これは足裏の広さと足裏への圧力の掛り方を考慮したものである。8cm以上を有すると足裏から外側に出易く成り、単位面積当たりに対して突起2の個数を増やすことで、突起2一個に掛る荷重が分散され数の少ない場合よりも小さく成り、其のことで足裏に係る圧力が変わり、其のことで生ずる効果を得られなくなることが有る為に、一つの数を表わす突起2の端から端までの頂部間の寸法は縦及び横の寸法は8cm以内が好ましいとするものであるが、男女の差などから足の大きさは変わるので実施上は経験的に決定されて良い。又、2以上の数で一つの数内の突起2間の間隔は任意であるが、実施上は突起2の頂部間が1cm以上を有していることが好ましい。又、突起2は前記ベース部材1に形成する場合は前述の様にベース部材1と一体に成っていても良いし、ベース部材1に一本ずつ又は突起2の下部を一体にしてネジや接着材又はマジックテープ(登録商標)又は其の他の方法で取り付けても良い。段落(0011)で説明する移動部材3に形成する場合もベース部材1と同様であり、移動部材3と一体に成っていても良いし、ベース部材1への取り付けと同様に一本ずつ又は突起の下部を一体にしてネジや接着材又はマジックテープ(登録商標)又は其の他の手段で取り付けても良い。突起2の形状は任意であるが、図2の正面図(a)で示す様に先端頂部が丸みを帯びた形状でも良いし、図2の正面図(b)で示す様に頂部が平坦であっても良い。この場合、頂部の差し渡しの寸法は1cm以内で有ることが好ましい。又、図2の正面図(c)で示す様に一本の突起2の先が二股に分かれていても良い。又、図2の斜視図(d)で示す様な形状でも良い。図(d)の突起2は突起の幅を広くして上部が小さな波を打っている形状であるが、この突起は一つの数を示すものである。図2に於いて突起2はベース部材1の上面に形成されている形態を示している。移動部材3の上部に形成されて良いことは云うまでもない。突起2の高さ及び太さに就いて云えば、順列する数の突起は使用する際に順列数を認識できる高さと太さ有してしていることが必要である。これは足のステップを変える際に咄嗟の判断を必要とするからである。其のことより先ずは数の順列を判別できる高さと太さを必要とする。当然、足裏に当たる高さを有していることが必要ではあるが、高さは使用方法によっては、形成する数の端部側を低くしたりすることも有り得るので、一つの数の中での突起の高さは経験的に決定されて良い。ここで云う高さは一つの突起2に於いて其の突起2の最も低い部分から頂部までを云う。上部が二股に又は三俣に成っている様な場合は二股又は三俣を形成する股の部分から頂部までを云う。太さに就いて云えば、一つの数ごとの突起2の数に依って異なるが、実施上、太さは高さの中央部に於いて、1cm〜3cm程度が好ましく、高さは5mm〜3cmの範囲程度が好ましいが前述の様に寸法は実施上経験的に決定されて良い。又、材質は任意であり、ゴム材又はプラスチック又は金属又は木材などから選択できる。数を示す突起2の配列に就いては、図1に限定されることは無く、実施上、配列は自由である。又、(請求項1)に記した(移動部材に形成された数を示す突起の内の二つ以上)と云うのは1から順列する数の内の任意の二つ以上の数と云う意味である。又、図1では突起2の断面は円形であるが断面形状は円形である必要は無く、頂部形状は色々選択されて良い。其々の数の突起2間の寸法は、突起2の数が交錯しない様、認識し易い十分な間隔を必要とするが、突起2が形成する数の形にもよるので実施上経験的に其の寸法は決定されて良いが、10cm以上を有することが好ましい。又、ベース部材1及び/又は移動部材上での其々の数の突起2の位置取りは所定の間隔を有していれば自由である。又、突起2に依る一つの数を形成する配列も任意である。図1の形に限定されることは無い。又、突起2にはマグネットを取り付けても良い。マグネットの磁気による依る健康増進を図ることができる。又、突起2にベース部材1又は移動部材3と異なる色を付けても良い
【0011】
次に移動部材3であるが、図1(a)ではこの移動部材3はベース部材1の無い箇所の孔7に嵌め合わされている。図1に於いてこの移動部材3はベース部材1と同じ材質の部材でも良いし、ベース部材1とは異なる材質の部材であっても良い。移動部材3は突起2が形成された部材で位置の交換ができる部材を云う。
上記で説明した移動部材3であるが、移動部材3は所定の厚みと硬さを有する板状の部材であっても良いし、柔軟性を有するシート状の部材であっても良い。実施上、厚みは1mm〜icm程度が好ましい。形状は任意であり、図1の場合は孔7に入り孔7の側面と嵌め合わすことができれば三角形又は方形又は円形のいずれでも構わないベース部材1との接続方法は基本的には任意であるが、図1の場合、移動部材がベース部材1の孔7よりも小さく隙間が生じる場合には、段落(0012)で前述した様にマジックテープ(登録商標)4又はスナップ又はマグネットなどを使用して接続することができる。本発明ではマジックテープ(登録商標)4で接続することは別の態様としている。又、図1に於いては、移動部材3は二つ形成されていたが、移動部材3は一枚の部材に二つ以上の数の突起を形成して、移動させても良い。図3は一つの移動部材に二つの数の突起2が取り付けられた形態を部分的に示しているが、この場合には一つの移動部材3を取り外し回転させて、位置を回転させることができる。又、二つの数の突起2を取り付けた移動部材3を複数枚形成しても良い。複数枚の移動部材3を相互に位置を変えることもできる。三つの数の突起2を取り付けた一つの移動部材3であっても良い。
【0012】
図4は本発明に係る足踏み運動具の別の態様を説明する平面図(a)と(b)である。図4(a)で示す足踏み運動具はベース部材1の外部側面に凹部9を形成し、移動部材3の側面に凸部10を形成して相互に嵌め合わせた形態を部分的に示すものである。この接続方法は二つの部材を直接に接続している方法である。凹部9と凸部10の形成は反対であっても良い。図(b)はベース部材1の外部側面に移動部材3を帯状の接続部材8で接続した形態を部分的に示すものである。図(c)ではマジックテープ(登録商標)4を使用した形態を示している。図(c)は図(b)の立面図である、この接続方法は間接に接続している方法である。図4於いて突起の表記は省略している。
【0013】
図5は本発明に係る足踏み運動具の別の態様を説明する斜視図(a)と(b)である。図5(a)で示す足踏み運動具は足踏み部材の上面に前記図1と同じ1〜9までの順列する数の突起2が形成されており、九つ数の突起2の内、二つの突起2がベース部材1とは異なる、板状又はシート状の移動部材3に形成されて、ベース部材の上面に配置してあり、図5(b)で示す様に、二つの円盤形のシート状の移動部材3を上方向に離し、位置を矢印⇔の方向で交換し、前記図1(c)に示す突起の配置にすることでI〜9までのステップ運動を変化させることができるのである。図1と異なる点は、図1では取り外す移動部材3がベース部材1上に於いてベース部材1の形成されていない箇所、即ち孔7に嵌め合わされて取り付けられていたが、図5ではベース部材1の上面に配置されている。配置すると云うことは接続することを意味してはいないが、この配置した状態で本足踏み運動具は使用することができる。この配置した状態は移動部材3がベース部材1の上面に接触している状態である。接触している場合、ベース部材1の上面と移動部材3の裏面に小さな凹凸が形成されると凹凸が噛み合って滑りを防ぐことができる。これらのことが段落(0007)で述べた(ベース部材及び/又は移動部材が直接又は間接に繋がる足踏み部材の)と云う文章の直接に繋がるが接触を含むと云うことに当たるものであり、ベース部材1上に配置することで、ベース部材1と二つの移動部材3は直接に繋がっていると云うことになるのである。又ベース部材1と移動部材3の其々に凹部と凸部を形成し、嵌め合わせることもできる。これも直接に繋がっていると云うことである。図5(b)で示す二つの移動部材3の突起2の周囲に円形の破線が記されているがこれは移動部材3の裏側にマジックテープ(登録商標)4が取り付けられており、ベース部材1上にもマジックテープ(登録商標)4が取り付けられており、二つのマジックテープ(登録商標)4で移動部材3をベース部材1上面に接続し固定するものである。図(b)に於いて移動部材3の下面のマジックテープ(登録商標)の記載は省略している。位置を交換した後、ベース部材1に接続する際の平面上の方向は任意である。本態様に於いて突起2を形成した移動部材3はベース部材1上に置くことでも使用しても良いし、接続して使用しても良い。接続方法は任意であり、上記マジックテープ(登録商標)4以外にはマグネット又はスナップを形成して接続するなどの方法が選択できる。これらの接続部材の形成は本発明に於いては別の態様と成っている。この接続部材に依って接続することが(請求項1)で云う間接に繋がると云うことである。又、本態様徒は別の態様として、順列する全ての突起が取り付けられた移動部材3をベース部材1上に配置する又は接続することもできる。
【0014】
図6は本発明に係る足踏み運動具の別の態様を示す平面図(a)と(b)である。図6はベース部材1を縦3個及び横3個の計9個に分けて、その間に仕切り線5を形成した平面図である。仕切り線で5〜15までのセクションに別けることができる。図(a)はベース部材1を直線で仕切って九つのセクションに分けた図であり、図(b)は仕切り線5を曲線の円にして九つの仕切り線5を形成した図である。図6に於いて仕切り線は任意の線を引き出し符号5を付け他は省略している。仕切り線5を付けることに依り足踏み部材上で足の置く位置をはっきりさせることができる。又、仕切り線は所定の幅と長さを有する切り込みであっても良い。実施上、線は連続していても断続していても良い。
【0015】
図7は本発明に係る足踏み運動具の別の態様を示す平面図(a)と(b)と(c)と(d)と(e)と(f)である。図7に示す足踏み運動具はベース部材1又は/及び移動部材3に形成された一つの数(1〜15までの中の数)の突起2を○印で示し、該突起2の傍らに足先の方向を示す印6を付けたものである。ここでベース部材1又は/及び移動部材3と表記しているのは全てが移動部材3であるケースが有る為である。図(a)は突起2の傍らに方向を示す矢印6を付けた図である。図(b)は図(a)の矢印の先端部を、方向を示す印6としたものである。図(c)は図(b)の矢印の先端を湾曲させた方向を示す印6である。図(d)は図(b)の左右先端部を太くした図である。図(e)は図(c)の左右端部を太くした図である。図(f)は三角形を、方向を示す印6にした図である。上記で方向を示すと記しているが、この方向とは足先の方向又は足の側面方向又は足の踵方向を、使用する際に使用者が足先のどちら側を向けて突起に乗るかを認識判断する為の印である。これらの形状の印を順列する数の突起の傍らに付ける又は形成することで、足先又は足の側面又は踵を其の印の方向に向けて置くことに依り、両足及び腰及び身体を捩じる運動をすることができ、多くの体位の運動をすることができるのである。又、図8の平面図(a)と(b)と(c)と(d)と(e)と(f)は前記図7で示した方向を示す印6を突起の傍らに双方向の二箇所に付けたものである。図8も突起2は○印で示している。又、図8では方向を示す印6の大きさを変えて方向の違いを示している。大きさの違いを認識してステップを変えるのも判断力のトレーニングに成るのである。又、其の他の方法で印6の色を変えても方向の違いを認識させることができる。又、方向を示す印6は印を付けた部材をベース部材1及び/移動部材3にマジックテープ(登録商標)などで取り付け及び取り外しができる様にしても良い。方向を変えることができると更に足の方向のバリエーションが増えて判断力をアップすることができる。方向を示す印6の形状及び大きさは任意である。実施上は縦及び横の寸法は6cm以内程度が好ましい。又、形成位置は突起から6cm以内程度が好ましいが、実施上、形成位置及び大きさは経験的に決定されて良い。又、方向を示す印6は全ての突起の傍らに付ける必要は無い。任意の位置に付ける又は形成することで良い。
【0016】
図9は移動部材3を縦及び横に3個ずつ並べ、計9個を直接に又は間接に接続し繋いだ図である。図9(a)は移動部材3の側面に凹部9と凸部10を形成して相互に嵌め合わせ直接に接続した図である。但しこの場合には凹凸に依り取り付け位置が限定される。位置の交換は凹部同士又は凸部同士と成る。図9(b)は接続部材8をマジックテープ(登録商標)4で形成した図で有る。図(b)では移動部材3にマジックテープ(登録商標)4の雄テープ又は雌テープのいずれかの同じテープを移動部材3に取り付けて並べ、其の上にマジックテープ(登録商標)4の別のテープ(斜線部)を重ね取り付けた図である。図面では(斜線部)を接続部材8と表記している。図9(c)は図(b)の立面図であり、マジックテープ(登録商標)4の部分を拡大して示している。上記以外では帯状部材にスナップ又はマグネットを取り付けて取り付けることができる。図9に於いて移動部材3は任意に選択して引き出し線で引き出し示している。又、突起の表記は省略している。
【0017】
図10(a)は円形の移動部材3の端部に凸部10を形成した図であり、図(b)は楕円形の移動部材3の端部に凸部10を形成した図であり、図(c)は正六角形の移動部材3の端部に凸部10を形成した図である。図(d)は円形の移動部材3の端部に凹部9を形成した図であり、図(e)は楕円形の移動部材3の端部に凹部9を形成した図であり、図(f)は正六角形の移動部材3の端部に凹部9を形成した図である。この様にすることで、足を置く際に足の向きを決める方向を判断することができる。図10に於いて突起の表記は省略している。
【0018】
上記に於いて、本発明の足踏み運動具の各部の好ましい形状及び寸法及び材質に就いて説明したが、上記説明に限定されること無く、形状、寸法、材質は適宜経験的に決定できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る足踏み運動具に依れば、足の裏を押す器具に運動性を加えることで、足裏を押しながら足のステップを変えることで足の筋肉トレーニングができ、更に数の判断力及び方向性の決定判断力を鍛えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】 本発明に係る足踏み運動具の形態を示す斜視図(a)と(b)と(c)である。
【図2】 本発明に係る足踏み運動具の突起の形態を示す正面図(a)と(b)と(c)と斜視図(d)である。
【図3】 本発明に係る足踏み運動具の移動部材の形態を示す斜視図である
【図4】 本発明に係る足踏み運動具の別の形態の一部分を示す平面図(a)と(b)と立面図(c)である。
【図5】 本発明に係る足踏み運動具の別の形態を示す斜視図(a)と(b)である。
【図6】 本発明に係る足踏み運動具のベース部材及び/又は移動部材の仕切り線を示す平面図(a)と(b)である。
【図7】 本発明に係る足踏み運動具の突起と方向を示す印の数種の例を示した平面図(a)と(b)と(c)と(d)と(e)と(f)である。
【図8】 本発明に係る足踏み運動具の突起と方向を示す印の数種の例を示した平面図(a)と(b)と(c)と(d)と(e)と(f)である。
【図9】 本発明に係る足踏み運動具の別の形態を示す平面図(a)と(b)と立面図(c)である。
【図10】 本発明に係る足踏み運動具の別の形態を示す平面図(a)と(b)と(c)と(d)と(e)と(f)である。
【符号の説明】
【0021】
1、ベース部材
2、突起
3、移動部材
4、マジックテープ(登録商標)
5、仕切り線
6、方向を示す印
7、孔
8、接続部材
9、凹部
10、凸部
【図1−1】

【図1−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の厚みと広さを有する板状又はシート状のベース部材及び所定の厚みと広さを有する板状又はシート状の移動部材又は複数枚の前記移動部材が直接又は間接に繋がって形成されている足踏み部材の上面に、少なくとも1〜5まで順列し、多くとも1〜15までを限度として順列する数の内、1から順列する5〜15までの内の任意の数までの其々の数の突起が所定の間隔を有して形成されており、その際、前記突起は順列とは関係なく自由に足踏み部材の上面に配置されており、そして、順列する数の突起は順列する数を判別できる所定の高さと太さを有しており、更に、移動部材に形成された数を示す突起の内の二つ以上が足踏み部材に於いて、互いに位置を入れ替えることができることを特徴とする足踏み運動具。
【請求項2】
突起をベース部材と移動部材に形成し、該移動部材を前記ベース部材に形成された孔に入れて取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の足踏み運動具。
【請求項3】
突起を全て移動部材に形成し、該移動部材をベース部材に形成された孔に入れて取り付けたことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の足踏み運動具。
【請求項4】
突起をベース部材と移動部材に形成し、該移動部材を前記ベース部材の外部側面に並べて取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の足踏み運動具
【請求項5】
突起をベース部材と移動部材に形成し、二つ以上の任意の数の突起が形成された前記移動部材が前記ベース部材の突起が形成されていない上面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の足踏み運動具。
【請求項6】
突起を全て移動部材に形成し、ベース部材上に配置したことを特徴とする請求項1及び5項に記載の足踏み運動具。
【請求項7】
ベース部材と移動部材の所定の箇所に相互を接続する為の接続部材が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の足踏み運動具。
【請求項8】
ベース部材と移動部材の所定の箇所にマジックテープ(登録商標)の雄又は雌テープが取り付けられており、該マジックテープ(登録商標)でベース部材と移動部材が接続されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の足踏み運動具。
【請求項9】
突起を全て移動部材に取り付け、該移動部材を相互に接続し、且つ取り外しができ、位置交換ができることを特徴とする請求項1に記載の足踏み運動具。
【請求項10】
ベース部材及び/又は移動部材に直線又は曲線の仕切り線又は切れ目を付けて、所定の数のセクションを形成したことを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の足踏み運動具。
【請求項11】
ベース部材及び/又は移動部材に縦に3個、横に3個の、計9個のセクションを形成したことを特徴とする請求項10に記載の足踏み運動具。
【請求項12】
突起の傍らに、矢印又は矢印の頂部又は三角形又は其の他の形状の、足を乗せる方向を示す印が付けられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の足踏み運動具。
【請求項13】
円形又は楕円形又は正多角形の形状から成る移動部材の端部に所定の幅と長さを有する凸部又は凹部を形成し、方向を示す印としたことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の足踏み運動具。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−81735(P2013−81735A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235460(P2011−235460)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(591223138)