説明

路面性状検知装置における路面性状検知方法

【課題】一般車両の渋滞が発生する道路の数を低減させる路面性状検知装置における路面性状検知方法を提供する。
【解決手段】道路16を走行した車両11からの路面性状情報を、路面状態検知装置としてのセンタ装置32又は路側通信装置21〜23にて統計処理することにより道路18の路面状態を推測する。すなわち、道路16と道路18とが互いに略同一の仕様又は修繕履歴を有していれば、車両11を道路16、18にそれぞれ走行させて路面性状情報を測定しても、同一の路面性状情報が得られることが予想されるので、道路16にのみ車両11を走行させる。これにより、道路18では、一般車両としての車両12の走行規制が不要となるので、車両11に起因する車両12の渋滞は発生しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、道路上に路面性状測定車両を走行させることで得られた該道路の路面性状情報に基づいて、前記道路の路面状態を路面性状検知装置にて検知する路面性状検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、道路上に路面性状測定車両を走行させて、当該道路の路面のひび割れ、わだちの性状、路面の平坦性等を測定し、測定されたこれらの路面性状情報に基づいて前記道路の維持修繕計画を作成するシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−84930号公報(段落[0023]〜[0028]、[0032]〜[0041]、[0048]〜[0050]、[0055]〜[0059])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、同時期に路面が舗装され、あるいは、同時期に舗装の修繕が行われた、路面の舗装状態や舗装工事の履歴が互いに略同一の複数の道路では、各道路上に路面性状測定車両をそれぞれ走行させると、同一の路面性状情報が得られ、結果的に、同じ維持修繕計画が立てられるものと予想される。
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1に開示されているシステムは、例え、路面の舗装状態や舗装工事の履歴が互いに略同一であっても、それぞれの道路に対して路面性状情報を得るために前記各道路に路面性状測定車両を走行させるようにしている。この結果、前記各道路では、前記路面性状測定車両の走行中(路面性状情報の測定中)は一般車両の走行が規制されるので、該各道路では一般車両の渋滞が発生する可能性がある。
【0006】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、一般車両の渋滞が発生する道路の数を低減させる路面性状検知装置における路面性状検知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る路面性状検知方法は、一の道路に路面性状測定車両を走行させて当該一の道路に関わる複数の路面性状情報を前記路面性状測定車両にて測定し、測定された前記各路面性状情報に基づいて前記一の道路の路面状態を検知する路面性状検知装置における路面性状検知方法において、前記一の道路における前記各路面性状情報の分散及び平均値を求めるステップと、前記一の道路と略同一の仕様又は修繕履歴を有する他の道路の路面状態を判別する判別関数に、前記他の道路を走行する他の車両が測定した当該他の道路の路面性状情報と、前記分散と、前記平均値とを代入して、前記判別関数の値を算出するステップと、前記判別関数の値が所定の閾値を下回る場合に、前記他の道路の路面状態が異常な状態にあるものと判断するステップとを有することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、前記一の道路を走行した前記路面性状測定車両から得られた路面性状情報を前記路面性状検知装置にて統計処理することにより前記他の道路の路面状態が推測される。すなわち、前記一の道路と前記他の道路とが互いに略同一の仕様又は修繕履歴を有していれば、前記路面性状測定車両を前記一の道路と前記他の道路とにそれぞれ走行させて路面性状情報を測定しても、同一の路面性状情報が得られることが予想されるので、前記一の道路にのみ前記路面性状測定車両を走行させる。
【0009】
このように、前記路面性状測定車両にて測定された前記一の道路に関わる路面性状情報を前記路面性状検知装置にて統計処理することにより、前記他の道路の路面性状情報を前記路面性状測定車両で測定することなく、当該他の道路の路面状態を効率よく推測することができる。また、前記路面性状測定車両は前記一の道路のみ走行すればよいので、前記他の道路では、一般車両である前記他の車両の走行規制が不要となり、前記路面性状測定車両に起因する前記他の道路での前記一般車両の渋滞は発生しない。従って、この発明によれば、一般車両の渋滞が発生する道路の数を低減させることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、一般車両の渋滞が発生する道路の数を低減させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、この発明に係る路面性状検知装置における路面性状検知方法の一実施形態が適用された路面性状検知システム10のインフラストラクチャー構成例の一部を示している。
【0013】
この路面性状検知システム10は、矢印で示す方向が通行方向である道路16、18上に、地点A〜Cに異なるIDを有する路側通信装置21〜23が設置され、道路16上では、車両(路面性状測定車)11が地点Bに設置された路側通信装置22の通信範囲内に存在し、道路18上では、一般車両としての車両(他の車両)12が地点Cに設置された路側通信装置23の通信範囲内に存在している。
【0014】
路側通信装置21〜23は、ネットワーク30を介して他の情報収集・提供装置としてのセンタ装置32とリアルタイムな通信が可能に構成されている。
【0015】
図2は、図1例の道路情報収集・提供システム10のシステム構成例を示している。
【0016】
図2から分かるように、道路情報収集・提供システム10は、センタ装置32と、このセンタ装置32に対してネットワーク30を介して無線LANで接続される路側通信装置21〜23と、この路側通信装置21〜23と無線通信可能な車両11、12とから構成されている。
【0017】
車両11、12は、それぞれ、制御部(CPU)100を有し、制御部100には、自己の位置を特定するためのGPS装置102、ナビゲーション装置の表示部を兼ねる表示部104、車速を検出する車速センサ106、車両の振動を検出する振動センサ108、外気温を測定する温度センサ110、無線送受信部118及び状態取込部120が接続されている。
【0018】
状態取込部120には、アクセル開度センサ122、ブレーキ圧力センサ124、ワイパーセンサ126、ハンドルセンサ128、シートセンサ130、アンチロックブレーキ機構(ABS)132、横滑り防止機構(EPS)134及びムービーカメラ136が接続されている。
【0019】
状態取込部120は、これらセンサ類で取り込まれた情報を制御部100に送る。すなわち、状態取込部120は、例えば、ハンドルセンサ128で検出された車両11、12の操作者によるハンドル操作量を制御部100に出力する。
【0020】
制御部100は、該制御部100及び状態取込部120に接続されるセンサ類で得た情報を、車両11、12の路面性状情報として無線送受信部118から送信する。すなわち、制御部100は、振動センサ108で検出した車両11、12の振動の大きさや、前記ハンドル操作量に相当する振動の大きさを、無線送受信部118を介して通信範囲内に存在する路側通信装置21〜23に送信する。
【0021】
そして、車両11は、道路16を定期的に走行して、当該道路16の路面性状{例えば、道路16の路面のひび割れ、わだちの性状、路面の平坦性(凹凸)}を測定し、測定結果を路面性状情報(前記各振動の大きさ)として路側通信装置22に送信する路面性状測定車両である。従って、車両11は、道路16に対する路面性状の測定(調査)は行うが、他の道路18に対する路面性状の測定(調査)は特に行わない。なお、車両11は、前述した路面性状測定車両に代えて、振動センサ108や、ハンドルセンサ128や、路側通信装置21〜23との通信機能を備えている一般車両を採用することも可能である。
【0022】
一方、車両12は、道路18を走行した際に、路側通信装置23に対して車両12の振動の大きさ等の路面性状情報を送信可能な一般車両である。従って、車両12は、道路18上を走行して路側通信装置23に対し道路18に関わる路面性状情報を送信する。
【0023】
また、道路18は、道路16と略同一の仕様又は修繕履歴を有する他の道路であり、具体的には、道路16と同時期に同一の舗装仕様にて路面が舗装され、さらに、該道路16と同時期に舗装の修繕が行われた道路をいう。
【0024】
路側通信装置21〜23は、車両11、12から受信した前記各路面性状情報をセンタ装置(路面性状検知装置)32に送信する。
【0025】
センタ装置32は、路側通信装置21〜23から受信した各路面性状情報に対して後述する統計処理等の所定の処理を施すことで、車両11、12が走行した道路16、18の路面状態に問題があるか否か(例えば、舗装を修繕する程度の路面のひび割れや凹凸があるか否か)を判定する。
【0026】
なお、路側通信装置21〜23は、車両11、12から受信した前記各路面性状情報をセンタ装置に送信することなく、前記各路面性状情報に対して前記統計処理を行い、道路16、18の路面状態を判定することも可能である。この場合には、路側通信装置21〜23が路面性状検知装置として機能する。
【0027】
従って、センタ装置32又は路側通信装置21〜23は、車両11、12から得られた各路面性状情報より、例えば、所定の道路区間(図1では、車両11、12が路側通信装置21〜23に路面性状情報を送信可能な該路側通信装置21〜23の通信範囲内での道路区間)では、道路16(一の道路)の路面について舗装の修繕を要する程度の路面のひび割れや凹凸が発生していることを推測し、さらに、道路16と略同一の仕様又は修繕履歴を有する道路18でも、同様の舗装の修繕が必要であるものと判断する。
【0028】
路側通信装置21〜23は、制御部(CPU)200を有し、制御部200には、データメモリ201に格納されているデータや、車両11、12からの路面性状情報のデータに対して統計処理等の所定の処理を行う処理部202、LAN接続部208及び無線送受信部210が接続されている。
【0029】
路側通信装置21〜23の無線送受信部210は、通信範囲内に入った車両11、12の無線送受信部118と無線により情報の送受を行う。路側通信装置21〜23のLAN接続部208は、ネットワーク30を介してセンタ装置32に無線接続されるとともに、他の路側通信装置21〜23のLAN接続部208に対してもネットワーク30を介して無線接続される(図1参照)。
【0030】
センタ装置32は、制御部300を有し、制御部300には、データメモリ316に格納されているデータに対して統計処理等の所定の処理を行う処理部318及びLAN接続部320が接続されている。
【0031】
センタ装置32のLAN接続部320は、ネットワーク30を介して路側通信装置21〜23のLAN接続部208に対して無線接続される。
【0032】
制御部100、200、300及び処理部202、318は、それぞれ、図示しないROM等に格納されたプログラムを実行することで各種機能実現手段として機能する。
【0033】
路面性状検知システム10は、基本的には以上のように構成され、且つ動作するものであり、次に、この実施形態に係る路面性状検知システム10の作用及び効果について、図3のフローチャートと図4A及び図4Bの表に基づいて説明する。
【0034】
ここでは、センタ装置32が車両11、12からの路面性状情報に対して統計処理を行うことにより、道路16の路面状態や、道路16と略同一の使用及び修繕履歴を有する道路18の路面状態を判定する場合について説明する。従って、路面性状測定車両としての車両11は、道路16の路面性状の測定(調査)は行うが、道路18の路面性状の測定(調査)は行わない。
【0035】
先ず、ステップS1において、センタ装置32は、車両11、12から路側通信装置22、23を経由して受信した路面性状情報を、図4A及び図4Bに示す表のデータベースにまとめデータメモリ316(図2参照)に格納する。
【0036】
この場合、車両11、12内の振動センサ108は、道路16、18を走行する車両11、12の振動の大きさを検出して制御部100に出力し、ハンドルセンサ128は、車両11、12の操作者によるハンドル操作量を検出して状態取込部120を介し制御部100に出力する。車両11の制御部100は、前記振動の大きさ及び/又は前記ハンドル操作量に相当する振動の大きさを路面性状情報として、無線送受信部118を介し路側通信装置22に送信し、車両12の制御部100は、前記振動及び/又は前記ハンドル操作量に相当する振動の大きさを路面性状情報として、無線送受信部118を介し路側通信装置23に送信する。路側通信装置22は、車両11から受信した路面性状情報をセンタ装置32に送信し、路側通信装置23は、車両12から受信した路面性状情報をセンタ装置32に送信する。
【0037】
センタ装置32の処理部318は、先ず、車両11、12から受信した路面性状情報(サンプル)毎に、車両11、12の車種と、前記路面性状情報としての振動の大きさとが収容された図4A及び図4Bに示すデータベースを作成し、このデータベースをデータメモリ316(図2参照)に格納する。
【0038】
図4Aに示す車両11に関するデータベースでは、各サンプルに対して、車両11の車種と振動の大きさOi、Ni(i:任意の整数)とが所定の箇所に格納されている。一方、図4Bに示す車両12に関するデータベースでは、各サンプルに対して、車両12の車種と振動の大きさSi(i:任意の整数)とが所定の箇所に格納されている。
【0039】
また、図1では、道路16上で1台の車両11を走行させ、道路18上で1台の車両12を走行させているので、図4A及び図4Bの車種の欄には、全て「小型」の文字が付されている。なお、車両11、12から前記路面性状情報を送信する際に、例えば、前記路面性状情報に対し車両に備わるIDを付加して路側通信装置22、23に送信することにより、センタ装置32では、このIDを識別することで、当該車両11、12の車種が「小型」であることを識別することができる。
【0040】
そして、処理部318は、図4Aに示す車両11の路面性状情報としての振動の大きさOi、Niについて、所定の閾値を上回るか否かを判断する。すなわち、処理部318は、前記振動が前記閾値を上回る場合(振動Ni)に、このサンプルは「問題あり」と判定する(図4A参照)。一方、処理部318は、前記振動が前記閾値を下回る場合(振動Oi)に、このサンプルは「問題なし」と判定する。なお、図4Aに示すように、「問題なし」と判定されたサンプルの振動の大きさはOiであり、「問題あり」と判定されたサンプルの振動の大きさはNiである。
【0041】
ここで、「問題あり」とは、道路16の路面について舗装の修繕が必要であることを示し、一方で、「問題なし」とは、道路16の路面について舗装の修繕が必要ではないことを示している。
【0042】
また、図4Aは、路面性状測定車両としての車両11による道路16の路面性状の測定結果に関わるデータベースであるので、「調査結果」の欄には、「問題あり」又は「問題なし」の文言が記載されている。一方、車両11は、道路18を走行することがないので、図4Bでの「調査結果」の欄には、「調査せず」の文言が記載される。
【0043】
次に、ステップS2において、処理部318は、データメモリ316に格納されている車両11(図1及び図2参照)に関するデータベース(図4A参照)について、「問題なし」と判定されたサンプルのデータ数N0と振動の大きさOiとから、「問題なし」と判定された振動の大きさOiの平均値μ0と、平均値μ0と振動の大きさOiとの差の自乗の総和S0とを、下記の(1)式及び(2)式に従って算出する。
μ0=ΣOi/N0 (1)
S0=Σ(Oi−μ0)2 (2)
【0044】
但し、Σは、(1)式ではi=1〜Nでの振動の大きさOiの総和を示す数学
記号であり、(2)式ではi=1〜Nでの(Oi−μ0)2の総和を示す数学記号である。
【0045】
また、処理部318は、「問題あり」と判定されたサンプルのデータ数NNと、振動の大きさNiとから、「問題あり」と判定された振動の大きさNiの平均値μNと、平均値μNと振動Niとの差の自乗の総和SNとを、下記の(3)式及び(4)式に従って算出する。
μN=ΣNi/NN (3)
SN=Σ(Ni−μN)2 (4)
【0046】
但し、Σは、(3)式ではi=1〜Nでの振動の大きさNiの総和を示す数学
記号であり、(4)式ではi=1〜Nでの(Ni−μN)2の総和を示す数学記号である。
【0047】
そして、処理部318では、「問題あり」及び「問題なし」と判定された全てのサンプルについて、振動の大きさOi、Niの平均値μと、振動の大きさOi、Niの分散σ2とを、下記の(5)式及び(6)式に従って算出する。
μ=(μ0+μN)/2 (5)
σ2=(S0+SN)/(N0−1+NN−1)2 (6)
【0048】
次に、ステップS3において、処理部318は、車両12での振動の大きさSiと、平均値μと、平均値μ0と、平均値μNと、分散σ2とを、道路18の路面状態を判別する下記の(7)式の判別関数Zに代入し、判別関数Zの値を算出する。
Z=(Si−μ)×(μ0−μN)/σ2 (7)
【0049】
次に、ステップS4において、処理部318は、判別関数Zの値が0を下回る(Z<0)か否かを判断する。判別関数Zの値が0以上である場合(Z≧0)には、処理部318は、道路16に対して略同一の舗装仕様及び舗装工事履歴である道路18については、舗装の修繕は不要であり、従って、「問題なし」と判断する(ステップS5)。一方、判別関数Zの値が0を下回る場合(Z<0)には、処理部318は、道路18については、舗装の修繕を行う必要があり、従って、「問題あり」と判断する(ステップS6)。
【0050】
このように、本実施形態によれば、道路16を走行した車両11から得られた路面性状情報を、路面状態検知装置としてのセンタ装置32又は路側通信装置21〜23にて統計処理することにより道路18の路面状態が推測される。すなわち、道路16と道路18とが互いに略同一の仕様又は修繕履歴を有していれば、車両11を道路16、18にそれぞれ走行させて路面性状情報を測定しても、同一の路面性状情報が得られることが予想されるので、道路16にのみ車両11を走行させる。
【0051】
このように、車両11にて測定された道路16に関わる路面性状情報を、センタ装置32又は路側通信装置21〜23にて統計処理することにより、道路18の路面性状情報を車両11で測定することなく、当該道路18の路面状態を効率よく推測することができる。また、車両11は道路16のみ走行すればよいので、道路18では、一般車両としての車両12の走行規制が不要となり、車両11に起因する車両12の渋滞は発生しない。従って、この実施形態によれば、一般車両の渋滞が発生する道路の数を低減させることができる。
【0052】
なお、前述した実施形態において、車両11、12は、路面性状情報を暗号化して路側通信装置22、23に送信し、路側通信装置22、23又はセンタ装置32では、受信した前記路面性状情報の暗号化を解除した後に当該路面性状情報の統計処理を行うことも可能である。これにより、車両11、12から路側通信装置22、23に対して前記路面性状情報を確実に送信することが可能となる。
【0053】
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明に係る路面性状検知方法の一実施形態が適用された路面性状検知システムのインフラストラクチャー構成例の一部説明図である。
【図2】図1例の路面性状検知システムのシステム構成例を示している。
【図3】路面性状検知システムのフローチャートである。
【図4】図4Aは、路面性状測定車両から得られた路面性状情報のデータベースであり、図4Bは、一般車両から得られた路面性状情報のデータベースである。
【符号の説明】
【0055】
10…路面性状検知システム 11、12…車両
16、18…道路 21〜23…路側通信装置
30…ネットワーク 32…センタ装置
100、200、300…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の道路に路面性状測定車両を走行させて当該一の道路に関わる複数の路面性状情報を前記路面性状測定車両にて測定し、測定された前記各路面性状情報に基づいて前記一の道路の路面状態を検知する路面性状検知装置における路面性状検知方法において、
前記一の道路における前記各路面性状情報の分散及び平均値を求めるステップと、
前記一の道路と略同一の仕様又は修繕履歴を有する他の道路の路面状態を判別する判別関数に、前記他の道路を走行する他の車両が測定した当該他の道路の路面性状情報と、前記分散と、前記平均値とを代入して、前記判別関数の値を算出するステップと、
前記判別関数の値が所定の閾値を下回る場合に、前記他の道路の路面状態が異常な状態にあるものと判断するステップと、
を有することを特徴とする路面性状検知装置における路面性状検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−297872(P2008−297872A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148079(P2007−148079)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(000004330)日本無線株式会社 (1,186)
【Fターム(参考)】