説明

身体障害者用駐車間隔表示体

【課題】表示部に示した内容を他の運転者に視認し易く表示して、トラブルなく駐車場を使用することのできる身体障害者用駐車間隔表示体を提供する。
【解決手段】自動車の窓ガラスに着脱自在に取り付ける吸盤2と、表示部3bを設けたアーム本体3と、アーム本体を所要の位置に固定する固定具4とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体障害者(車椅子を使用される方)の方が一般の駐車場に駐車したとき、出入するスペースを確保すると共に、隣に駐車させないための身体障害者用駐車間隔表示体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、略中央でV字形に折曲される表示部と、この表示部のV字部と相対向する位置に設けた取付け片に跨って固着される可撓性のマグネットシールと、このマグネットシールの表示部側の表面に設けたリングとからなることを特徴とする身体障害者用駐車間確保表示用具がある。(特許文献1参照)
【0003】
また、別の従来技術として、伝言記入面を形成した伝言ボードを、自動車のウインドガラスに止着する構造とした自動車駐車用伝言ボードがある。(特許文献2参照)
【特許文献1】 特開平11−227539号
【特許文献2】 実用新案登録第3008724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記前者の場合は、マグネットシールにて自動車のボディーに取り付けるものであり、第三者が取り外し、盗難に合う可能性があると共に、ボディーに取り付けるため、運転手の目線より下方に位置し、見えにくいという問題点もある。
【0005】
また、上記後者においては、伝言ボードをウインドガラスに設けてなる形態であり、隣に駐車した後に分かるもので、逆に運転者に不快感を与えるものである。
【0006】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので、吸盤とアームと固定具の構成により自動車のウインドウガラスに吸盤を付け、固定具にてアームを水平方向に保持することにより表示部に示した内容を他の運転者に示すことによりトラブルなく駐車場を使用できる身体障害者用駐車間隔表示体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、自動車の窓ガラスに着脱自在に取り付ける吸盤と、表示部を設けたアーム本体と、アーム本体を所要の位置に固定する固定具とからなる。
固定具が、所要の位置にアーム本体を支持・固定すべく雄ネジ体・雌ネジ体にて構成されている。
盗難防止具を設けてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
1)、吸盤とアーム本体と固定具のシンプルな構成により、自動車のウインドウガラスに誰でも簡単に、着脱自在に取り付けることができ、他の運転者の目線に表示部が来ることにより、分かりやすく、トラブルが少ない。
2)、固定具を雄ネジ体・雌ネジ体とにより構成することにより、固定(締め付け)度を調整することができ、ゆるく固定することにより、万が一自動車が接触しても変形することなく、傷を付けることがない。
3)、盗難防止具を設けることにより、吸盤を取り外されても持って帰られることもなく、安全・安心して使用できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
1は、身体障害者用駐車間隔表示体である。
2は、自動車のウインドウガラスに着脱自在に取り付ける吸盤で、上下にツマミ片2aを設けてなるものである。
3は、軸3a(合成樹脂製あるいはアルミパイプ製等)の右端に平板(例えば発泡スチロール製等)状の表示部3b(注意を促す文字)を設けたアーム本体である。
なお、表示部3bの両面に文字を表示してもよい。
4は、円柱状に形成し、下部に上記吸盤2に一体的に固設した雌ネジ体4aを、上部に上記アーム本体3の軸3aの左端を固着した回転体4bを設け、ボルト等による雄ネジ体4cにて支持・固定してなる固定具である。
なお、雌ネジ体4aと回転体4b間にワッシャー(図示せず)を設けてもよい。
【0010】
上記身体障害者用駐車間隔表示体1の使用例について説明する。
身体障害者の方が運転する自動車ZのウインドウガラスWGに吸盤2を吸着させ、アーム本体3を水平方向に突出させる。
つづいて、雄ネジ体4cを締め付けて所要の位置に固定する。
この状態で、隣へ駐車しようと近づいたとき、表示部3bを見つけ、ここへ駐車すると、車椅子で自動車Zへ乗り込むことができないと理解し、他の場所へ移動するよう促すものである。
【0011】
つぎに、第2実施例における身体障害者用駐車間隔表示体について説明する。
身体障害者用駐車間隔表示体21は、軸23aの左端に、先端にアンカーボール5a(鉄製あるいはステンレス製等)を設けたワイヤー5bの下端を固着してなる盗難防止具5を設けてなるもので、吸盤2を取り外されてもアンカーボール5aをウインドウガラスWG1の上端に係止しておくことにより盗難されることはない。
なお、アンカーボール5aは、ドア枠の上端に係止させてもよく、特に限定しない。
【0012】
上記各実施例において、吸盤の形態はレバーを設け、吸盤内を真空にする形態でもよく、本実施例の吸盤2はツマミ片2aをつまむことにより簡単に取り外せるものである。(手の不自由な方に有効)
また、吸盤・アーム本体・固定具・盗難防止具等の材質は特に限定しないものとし、使用に問題なければよい。
さらに、表示部の表現(文字等)は必要に応じて決めればよい。
さらにまた、表示部を垂れ幕とし、軸に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】 本発明の第1実施例を示す身体障害者用駐車間隔表示体の正面図。
【図2】 本発明の第1実施例を示す身体障害者用駐車間隔表示体の平面図。
【図3】 本発明の第1実施例を示す身体障害者用駐車間隔表示体の使用状態を示す一部縦断正面図。
【図4】 本発明の第2実施例を示す身体障害者用駐車間隔表示体の使用状態を示す一部縦断正面図。
【符号の説明】
【0014】
1−−−身体障害者用駐車間隔表示体
2−−−吸盤
2a−−ツマミ片
3−−−アーム本体
3a−−軸
3b−−表示部
4−−−固定具
4a−−雌ネジ体
4b−−回転体
4c−−雄ネジ体
5−−−盗難防止具
5a−−アンカーボール
5b−−ワイヤー
Z−−−自動車
WG−−ウインドウガラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の窓ガラスに着脱自在に取り付ける吸盤と、表示部を設けたアーム本体と、アーム本体を所要の位置に固定する固定具とからなることを特徴とする身体障害者用駐車間隔表示体。
【請求項2】
固定具が、所要の位置にアーム本体を支持・固定すべく雄ネジ体・雌ネジ体にて構成されていることを特徴とする請求項1記載の身体障害者用駐車間隔表示体。
【請求項3】
盗難防止具を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の身体障害者用駐車間隔表示体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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