説明

車両外使用のための太陽電力を供給するレール車両または他の軌道制限車両、およびそれをサポートするシステム

【課題】軌道に沿って移動する車両から、車両で発生した電力を受け取り、受け取った電力に対応する対価の支払いを可能にする方法およびシステムの実現。
【解決手段】レールまたはガイドウェイおよび/または懸垂索または電力を車両11に供給するための構造体により規定された軌道に沿って移動するように制限された車両11から、軌道に沿って配置された伝導体を備えるカプラ13を介して電力を受け取ることと、車両から会計情報と計量情報を受け取り、計量情報に基づく会計情報に従って車両11に対価を支払うこと、とを備える方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、電力発電の分野に関する。より特別には、本発明は、車両の本体上に形成された太陽集積器(ソーラーコレクタ:solar collector)から電力を、例えば、公共高圧送電線網による使用のために供給し、車両が停止または運転中においても電力を供給する、列車の貨車または客車のようなレール車両に関する。本発明はまた、磁気浮揚車両や、推進のための電力を受け取るために、懸垂索に沿って走らなければならない車輪付きバスのような、車両外使用のために太陽電力(ソーラーパワー:solar power)を供給する他の種類の軌道制限車両に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
公共高圧送電線網は、時折、電力需要に対応できないことがある。この状況は、人口の増加とその結果による需要の増加のため、改善されそうもない。更に、従来、高圧送電線網が依存していた電力源(電力発電設備)は現在、必要とされる電力を供給しているが、典型的には、地球の温暖化の原因となる危険性を冒して、化石燃料を使用することで供給している。
【0003】
すべて高圧送電線網に貢献する、多数の異なる電力源を有することが、より強固な高圧送電線網を可能にすることは自明である。本発明は、このことを目的としており、多数の異なる個々の資源からの電力発電設備を組み合わせて、産業および私的な立場の両者から、全人口の恩恵のために、公共電力高圧送電線網による電力の分配を目指している。
【0004】
地球温暖化および他の環境問題を考慮すると、各電力源は、太陽電力または地熱エネルギーまたは風力電力のようにクリーンであることが理想的である。これらの中で、太陽電力のみが、少なくとも、ある程度は、いかなる場所でも利用できる。
【0005】
太陽電力集積器はすでに、ある程度は、電力高圧送電線網へ電力を供給するために使用されているが、太陽集積器のコストは、非常に好ましい環境における大規模な適用以外での使用を難しくする。しかし、太陽集積器技術における最近の進展により、高圧送電線網へ電力を供給する太陽集積器の小規模な適用に対しても、それがコストの面からも価値のあることである可能性が高まってきた。
【0006】
必要なことは、小規模な個々のレベルで、高圧送電線網に太陽電力を提供し、または、高圧送電線網に依存するのではなく、そのような太陽電力を使用することにより、高圧送電線網への負荷を少なくとも減少するために、太陽集積器技術における最近の成果を利用する方法である。
【0007】
従来技術も、当然、太陽集積器を家庭またはビジネスの一部として設置し、太陽集積器から供給される電力を使用し、電力の一部を高圧送電線網に供給することを教示している。しかし、本発明は、レール車両または他の軌道制限車両の一部として太陽集積器を設置し、電力を車両の推進システムに供給するのではなく、おそらくは高圧送電線網によることになるが、電力を車両外使用のために供給し、しかも車両が運転中も停止中も電力を供給することを目指している。
【0008】
列車のようなレール車両は、レールが敷いてある所にしか行けないので、軌道制限車両の一例である。磁気浮揚車両は、ガイドウェイに沿って進むように制限されているので、軌道制限車両の別の例である。これらの他に、軌道制限車両の他の例は、電動車輪付きバスであり、それは、電力を懸垂索に依存し、懸垂索システムにより規定される軌道範囲内の軌道に沿って移動しなければならず、つまり、それは懸垂索システムが張り巡らされている所を移動しなければならない。そのような車両はここでは懸垂索車両と称される。
【0009】
もちろん、レール車両または他の軌道制限車両が、太陽電力を生成するために必要とする装置を提供し、維持するためにはコストがかかる。そのようなコストは、車両の所有者または借り手が負担すると予想される。従って、これもまた必要なことは、車両により供給される電力に対して対価を支払うための方法である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
下記に、本発明のある態様の基本的理解のために、本発明の要約を簡単に示す。この要約は、本発明の広範囲の概要ではない。また、本発明の重要な要素を特定するのでもなければ、本発明の範囲を示すものでもない。その唯一の目的は、本発明のある概念を、後述される、より詳細な記述への序文として、簡略化された形態で示すことである。
【0011】
本発明による車両は、その軌道が制限されている、つまり、レールまたはガイドウェイまたは懸垂索システムにより規定される軌道に沿って動くように制限され、車両の表面の少なくとも一部上に形成または配置された、電力を供給するための太陽集積器を含み、また、レールまたはガイドウェイにより規定される軌道に沿って、またはその一部として配置される伝導体を含むカプラに、車両外使用のために電力を供給する装置も含む。車両は、軌道に沿って運転中でもそうでなくてもよい。レールまたはガイドウェイに沿って移動するように装備されている車両の場合、カプラは、懸垂索システムまたは第3のレール(または、複数のレールまたはガイドウェイも)を含むことができる。懸垂索車両(懸垂索から電力を受ける車輪付きバス)の場合、カプラは懸垂索を含む。カプラは、ここでは、電力ノードと称されているものの一部であり、本発明による1台または2台以上の車両からの電力は、ノードに提供され、そこから電力は、公共電力高圧送電線網に送られるか、またはそこで局所的に消費される。
【0012】
本発明により、車両の所有者または借り手は、電力を供給することに対して対価を受けることが可能になる。このため、車両は、それが供給する電力(電力には、太陽集積器からの電力だけでなく、下記に示すように、再生制動からの電力も含まれる)を計量(測定)し、計量に基づいて、車両により供給された電力に対して対価が支払われる口座を提供するようにも装備することができる。計量は、電力ノード(つまり、カプラ)により、代わりに行うことができ、それにより、車両がそれ自身で、正確に計量しているかについての心配に対するいかなる理由も回避できるが、より簡単な方法は、カプラが一度に2台以上の車両から電力を受けることができるので、車両自身が車両計器を有することである。電力ノードが計量するための1つの方法は、異なる車両に対しては、異なる方法で電力を供給するようにすることである。この違いにより、実際に、ある特別な車両からの電力を区別することができる。例えば、各車両からの電力は、わずかに異なる周波数でカプラに供給することができる。
【0013】
電力ノードは、本発明の第2の態様である。車両から、おそらく他の車両からも同時に、電力を受け取ることに加えて、電力ノードは、電力を高圧送電線網で使用できるように調整後に、高圧送電線網に電力を供給できる(通常は、要請されて)。更に、電力ノードは、車両から会計情報および計量情報を受け取るように装備することができ、電力ノードまたは電力ノードに通信可能に結合された第3者は、計量情報に基づく会計情報に従って車両に対して対価を支払うように装備できる。
【0014】
本発明は、少なくとも何らかの種類のレール車両、とりわけ、トロリー車または個々の自動車、または電車のエンジンが、そのような車両が、高圧送電線網のような外部源から電力を供給されているとしても、それら自身の使用(すなわち列車での使用)のために、少なくとも電力のある部分を供給する太陽集積器を備える可能性が高まるという点において、特別な利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
詳細な説明
本発明の、上記のおよび他の目的、特徴、および利点は、添付された図と共に提示される下記の詳細な記述を考慮することにより明白になるであろう。
【0016】
軌道制限車両という用語は、ここでは、レールに沿って移動する車両、磁気浮揚列車システムにおけるような、ガイドウェイに沿って移動する車両、または、車両の電力用に、懸垂索から電力の供給を受けるために、懸垂索に従って移動しなければならない車輪付きバスを意味するものとして使用される。ここで使用される「列車」という用語は、任意の単独の車両または、直列に接続された複数の車両を包括する。ここで使用されているように、列車は、鉄道、鉄道路線、通勤路線、および貨物路線の列車(そのいずれも、車輪の回転で移動する列車、または磁気により浮揚する列車であってよい)を包括すると理解されるべきである。
【0017】
このように、軌道制限車両は、トロリー車または、直列に他の車両に接続されているが、レールまたはガイドウェイに沿って移動する他の種類のレール車両、またはエンジンにより牽引される車両列車における車両、または磁気浮揚列車の車両、または、電力が供給される懸垂索システムに従って運転しなければならない車輪付きバスを含むことができる。そのような車両は、列車として接続することができ、またはそのように他の車両に接続されずに、車両を牽引または押す別の列車エンジンの動力で移動でき、または、懸垂索システムまたは第3のレール(おそらく、第4のレールとの組み合わせで)を介して、外部源により供給される電力を使用して移動でき、または、ガイドウェイにより供給される動力により移動できる(この動力は、通常は、磁気的なものであり、典型的には、電磁システムから発生される)。
【0018】
ここで使用されているように、軌道制限車両という用語は、自動車が自身の動力をまかない、従って、推進動力の供給のために道路に従って移動する必要がなく、典型的には、道路が、2地点間の移動において、最も抵抗の少ない経路であるという理由のみにより道路に沿って移動する場合は、道路に沿って移動する自動車を含まない。
【0019】
ある列車は、少なくとも部分的には外部の動力源から電力の供給を受け、これらの中であるものは、一部がレールに対して固定され、一部が列車に取り付けられた、電力を供給するための懸垂索システムに依存している。これらの少なくとも部分的には電力を供給される他の電車は、電力を第3レールに(そして、ある時には第4レールにも)依存している。「レール」は、ここでは、「第3レール」(または「第4レール」)とは区別して使用される。共通して使用される用語としての、そして、ここで使用される用語としての第3(または第4)レールは、レール車両の走行経路を規制するために使用される構造体ではなく、レール車両に電力を供給するために使用される構造体である。車両は、車両が移動するときに、第3(または第4)レールの一部と任意の割合で接触する、車両の上部または下部に取り付けられたピックアップ(収集装置)を使用して電力を利用する。このように、第3(または第4)レールは、一般的に懸垂索システムと称されているものに対する代替システムであり、第3(または第4)レールは、レール車両の下部または平行して位置している。
【0020】
ここで、本発明によれば、軌道制限車両は、車両本体の表面に形成された太陽集積器、特に、現在開発中で、下記に記述する太陽電池の新しい種類を使用して、そして更に、再生制動を使用して、車両外使用のための電力を供給する。電力は、ここでは電力ノードと称されるものに供給される。電力ノードは、車両から供給された電力を、公共電力高圧送電線網に導くことができ(あるいは、仲介体を介して)、あるいは、軌道制限車両、または電力ノードが電気的に接続されている他の車両による、可能性のある再使用を含めて、電力を局所的に使用されるように導くことができる。
【0021】
このように、本発明による軌道制限車両は、高圧送電線網にクリーンな電力を供給できるだけでなく、任意の割合で、車両外使用のために電力を供給できる。更に、本発明によれば、車両の所有者または借り手は、電力の供給に対して対価を受ける。対価は、車両により供給された電力を計量することに基づいて計算される。対価は、電力ノードの所有者/オペレータにより支払われてもよく、または、公共電力高圧送電線網エンティティである第3者により支払われてもよい。
【0022】
更に、本発明によれば、車両は、それが電力ノードと、太陽エネルギーから導出した電力を供給するために接続したときに、会計情報を伝達するように構成でき、また計量は、車両により供給された電力を追尾するために行われる。会計情報は、典型的には、計量に基づいて対価が支払われる車両口座と称されるものを示す口座番号を含む。計量は、車両または電力ノードにより行うことができる。図2Aは、軌道制限車両が計量を行う実施の形態における軌道制限車両11のインタフェース11cを示しており、従って、インタフェース11cは、その目的のためにメーター22を含む。計量が車両により提供されると、カプラ13に提供される会計情報は、計量を含むと理解される。電力ノードの提供者、または、第3者は、電力を電力軌道制限車両に売却できる。第3者は、異なる軌道制限車両により、異なる時間に、異なる電力ノードにおいて供給された電力を追尾し、異なる軌道制限車両に関連する車両口座に対して定期的に対価を支払うように、有利に構成される。そのような構成は、軌道制限車両が供給した電力に対して、軌道制限車両に対して対価を支払うために必要なオーバーヘッドを、それが規模の経済性を達成するという点において最小にする。第3者は、例えば、私的な電力市場会社、または公共電力軌道制限車両それ自身であってもよい。
【0023】
本発明は、軌道制限車両により供給された電力が、使用され、または使用されずに、または電力ノードに供給されたあと売却されるという、いかなる特別な構成に制限されない。本発明は、太陽集積器から導出された電力を、対価の支払いなしで軌道制限車両に供給させることも包括する。
【0024】
太陽電力という用語は、広く解釈されるべきである。本発明は、太陽エネルギーから導出された電力を供給するだけでなく(再生制動からの電力の供給に加えて)、赤外線または、電磁スペクトルの他の非可視光部分からの電力も供給することを包括する。従って、太陽集積器は、ここでは、太陽光線/電磁放射(可視および非可視共に)からのエネルギーを収集するだけでなく、太陽から発したのではない電磁放射からのエネルギー(例えば、他の星から発する電磁放射を含む)を収集する装置を示すものと理解されるべきである。例えば、「太陽集積器」は、任意の対象物から、その対象物が熱エネルギーを有する、つまり、非ゼロ度(絶対温度目盛で)の温度を有する結果として放射された赤外線放射から電力を導出できる。
【0025】
ここで図1を参照すると、本発明による軌道制限車両11は、太陽電力(上述したように、ここで使用される用語として)を電力に変換し、その電力を電力ルーター11bに供給する太陽集積器11aを備え、その電力ルーター11bは、電力が車両に必要かどうかによって、今度はその電力を、車両推進システム11dまたはインタフェース11cを介して電力ノード12の分散カプラ13に供給する。ある実施の形態においては、車両は、電力の供給に対して、車両に対価を支払うために使用できる会計情報を伝達できる。(車両11内の電力ルーター11bはオプションであり、太陽から導出された電力を内部的に利用しない車両の場合は、当然必要ない。)
電力ノード12のカプラ13は、少なくとも1つの構成要素が、車両が走行する際に制限される軌道に沿って位置し、あるいは、その軌道の一部として設けられ、単独の分離個所には位置せず、軌道に沿って分散されているという点において、「分散型」として記述される。例えば、カプラは、下記に説明するように、懸垂索システム、または第3レール(そしておそらく第4レールも)、またはレール、またはガイドウェイを含むことができる。そのような構成要素は、連続分散型として更に正確に記述される。(連続分散構成要素に加えて、カプラは、下記に記述されるように、離散個所に、1台または2台以上の通信端末を含むことができ、それにより、軌道制限車両が電力ノードへ電力を供給したことに対して対価を支払う場合に必要となる上記の会計の目的で、軌道制限車両と通信ができる。)
ここで図1と図2Aを参照すると、図1のカプラ13と軌道制限車両11は、カプラが1台のみの離散構成要素を含み、軌道制限車両が計量を行う実施の形態において、より詳細に示されている。カプラ13は、分散コネクタ13a(例えば、懸垂索システム)を、軌道制限車両から電力を受ける(連続)分散構成要素として、およびノード通信端末13bを、離散構成要素として含むように示されている。軌道制限車両のインタフェース11cは、電力を供給するための(車両)コネクタ21と、供給された電力を計量するメーター22と、会計情報を提供するための車両通信端末と自律機関23を含むように示されており、会計情報は、本実施の形態においては、車両口座番号だけでなく、計量も含む。自律機関は、人間の介在なしに、車両通信端末を操作して、会計情報を、通信チャネル24を介して提供する。通信チャネルは、複数のアクセスを許容する、つまり、2台以上の軌道制限車両が同時にノード通信端末と通信することを可能にする。通信端末は、ワイヤレス送信の場合は、大気中を、符号分割多元接続(CDMA)の1つの、あるいは他の変形方式のように、複数アクセスを可能にする変調方式により変調されて伝播するキャリアであってよい。一方、通信チャネルは、カプラの連続分散構成要素上を、つまり、分散コネクタ13a上を伝播するキャリアであってよい。ノード通信端末13bは、会計情報を受け取ると、その会計情報を第3者設備(例えば、高圧送電線網を含む)へ提供でき、またはそれを会計モジュール14に提供して、会計モジュール14は、後日、軌道制限車両に対して対価を支払うためにデータ格納装置14aに格納できる。
【0026】
会計情報の通信は、商用セルラー通信、または、列車信号送信のために使用される、私的ワイヤレス通信ネットワークを含む、私的ワイヤレス通信ネットワークを介することができる。
【0027】
ここで図1と図2Bを参照すると、カプラ13が再び1台のみの離散構成要素を含み、電力ノード12が、軌道制限車両11の代わりに計量を行う実施の形態が示されている。ここでもカプラは、分散コネクタ13aとノード通信端末13bを含むように示されているが、分散コネクタは、受け取った電力から軌道制限車両の口座番号を取り除き、軌道制限車両により供給された電力を計量する構成要素を含む。従って、コネクタ13aは、「スマート(知能)」コネクタであって、純粋な電子的コネクタとは正反対であり、図2Aの実施の形態の場合に使用される。軌道制限車両からの電力は、軌道制限車両の口座番号(車両の単なる識別子であってよく、実際、上記のように、単に口座の別称であってよい)により区別されると考えられる。コネクタは、車両から供給される電力を区別すると考えられる。コネクタは、口座番号に関連する電力を計量し、口座番号と計量を、車両に対価を支払うために必要な会計情報として提供する。カプラはここでも、会計情報を第3者に伝達でき、それを会計モジュール14に提供できるノード通信端末13bを含み、会計モジュール14は、今度はそれを、後日、車両に対価を支払うために、データ格納装置14aに格納できる。電力を区別する1つの方法は、各車両に、電力を供給するための周波数をわずかに違えて使用させることである。軌道制限車両により使用される周波数は、ダウンリンク制御チャネル(電力ノードから軌道制限車両への)と称することができるチャネルにおいて、分散コネクタ上を伝達される制御信号により割り当てることができる。電力を供給するときに使用する周波数を割り当ててもらうために、車両は、電力ノードに以前に知らせてある識別子を提供して、アップリンクチャネル上の周波数を要求できる。
【0028】
電力ノード12は、電力生成のためのいわゆる資格を有する設備として認定されてもよい。つまり、電力(分配)高圧送電線網へ電力を供給する熱電気伴給設備または小規模電力生成設備として、1978年の公益事業規制政策法(Public Utility Regulatory Policies Act of 1978)のもとで認定されてもよい。高圧送電線網とは、地理上の領域に電気を送信し、配布する電力線および関連する装置のネットワークである。
【0029】
電力ノードのカプラ13は、会計情報(口座番号とメーター値)を会計モジュール14(カプラの一部として設けられることもある)へ伝達する。会計モジュールは会計情報を、ノード車両口座(下記に記述する第3者車両口座とは反対)のデータ格納装置14aに保持する。車両に対する会計情報は、最終的には電力ノードまたは第3者設備により使用され、時あるごとに、車両に関連する口座に対して対価を支払う。会計モジュールは、コンピュータにより作動するコンピュータソフトウェアとして提供される。コンピュータは、典型的には、カプラ13から離れて位置し、例えば、インターネットまたは私的ネットワーク、あるいは商用電気通信ネットワークを介して、伝達可能にカプラに結合される(ワイヤレスで、または有線接続を介して)。
【0030】
車両口座番号は、暗号化された口座番号、または、電力ノードには知られている口座番号を示す情報である。口座は、例えば、一般的なクレジットカードの口座、または、他の一般的な目的の口座の口座番号(例えば、当座預金)、または、特に、車両により供給された電力に対する対価を受け取るために電力ノードまたは第三者に作成された口座である。口座番号は、電力ノードのカプラへのインタフェースの一部として車上に搭載でき、すべての実際の財務上の口座番号の安全性を保つようにインタフェースによりカプラに伝達される。例えば、口座番号は、上述したように別名であってもよく(それにより、実際の口座番号は、別名により、または、対応する実際の財務上の口座番号のオフラインでの伝達を介して電力ノードに知らせられる)、または、口座番号は、実際の財務上の口座番号であってよく、例えば、私的/公開鍵対に基づいて暗号化された形態で伝達される。
【0031】
図1と2A(または図2B)を再び参照すると、電力ノード12は、電力ルーター16を含み、電力ルーター16は、軌道制限車両からの電力を高圧送電線網に供給すべきか(高圧送電線網へのインタフェース18を介して)、または、ローカルバス17が利用できるようにすべきかを判断する。電力ルーター16は、高圧送電線網へのインタフェース18を介して電力高圧送電線網19へ通信可能に結合することができ、それにより、高圧送電線網への電力供給の要求を受け取ることができる。インタフェース18はまた、電力を供給し、また、必要であれば、しばしば、高圧送電線網から電力を受け取るように機能する。
【0032】
電力ノード12により高圧送電線網へ供給された電力は、典型的には、電力調整ユニット15により電力高圧送電線網に適合される、つまり、電力調整ユニットは、時間の関数としての電圧のように、所定の特性を有するようにして電力を供給する。
【0033】
電力を、高圧送電線網による使用が可能な状態にすることは有利なので、電力ノード12は、しばしば、エネルギー格納装置18a(例えば、バッテリおよびAC/DC変換器)を含む。高圧送電線網へのインタフェース18は、高圧送電線網からの要求があると、エネルギー格納装置18aから電力を引き出す。電力ノードは、電力ノードが供給した調整済電力の合計に基づき、高圧送電線網(または、もし関与しているならば、電力市場売買人のような仲介者)から対価を受けることができる。このため、当然のことながら、電力ノードから高圧送電線網へ供給される電力は計量しなければならず、高圧送電線網(または仲介者)は、電力ノードから受け取った電力を計量することができ、また、電力ノードから、高圧送電線網により供給された電力に対して対価を支払う口座、つまり電力ノード口座を示す会計情報を受け取ることができる(おそらくは、事業関係の開始時のみであり、それ以降は、変更のため必要になった場合のみ)。第3者が、そのような電力ノード口座に対して対価を支払う実施の形態が、図3を参照して記載されるが、本発明はもちろん、第3者が含まれない実施の形態も包括している。更に、おそらくは高圧送電線網により供給される装置を使用して、電力ノードに計量を行わせることも可能である。
【0034】
太陽集積器11a(図1)は、太陽集積媒体および電極を含む。太陽集積媒体は、本発明の好適な実施の形態によれば、現在開発中の太陽電池の新しい種類の1つである。そのような太陽電池は、車両本体上にペイントまたは印刷(インクジェット印刷のように)でき、つまり、分散可能である。太陽集積媒体はもちろん、電極と物理的に接触して設置されなければならない。他の利点のある太陽集積媒体は、車両表面上に積層された太陽電池を含み、または、車両の表面に内蔵された太陽電池を含む。
【0035】
太陽集積媒体の新しい種類は、導体プラスチック/ポリマーおよびナノベースの粒子(例えば、下記に記載されるいわゆるバッキーボール)、または溶液中で混合された半導体粒子から形成され、車両表面上に、インクジェット印刷のような工程により、ペイント/印刷できる。ナノ素材または半導体粒子は、電気化学力により、それら自身がプラスチック内に集まり、太陽電池の基本部分としての構造体として機能する。つまり、太陽エネルギーを電流として抽出するために必要な電極を除く太陽電池、いわゆる太陽電池本体と称することができるものとして機能する。そのような太陽電池本体は、このように、ペイントまたはインクという意味で、分散可能な媒体である。
【0036】
例として、ドイツのエルラーゲン(Erlargen)にある、SIEMENSは、バッキーボール(回転楕円体の形状の炭素構造体であり、サッカーボールのような、球状を形成するために、お互いに接合された平坦なパネルを有している)、および太陽電池用の導体プラスチックと、ここでもまた、光起電力フィルムとして記述できる光検出器を研究している。別の例としては、米国マサチューセッツ(MA)州、ローウェル(Lowell)のKONARKA TECHNOLOGIESは、光吸収染料で被覆され、電解液に浸漬され、プラスチックフィルムに埋め込まれた二酸化チタンの半導体小粒子を利用して、光起電力フィルムとして記述できるものを開発している。別の例としては、米国カリフォルニア(CA)州、パロアルト(Palo Alto)のNANOSOLARは、表面に噴きかけ可能で、太陽電池を形成できるチタン化合物と導体プラスチックをテストしている。更に別の例としては、これもまた米国カリフォルニア(CA)州、パロアルト(Palo Alto)のNANOSYSは、光起電力コーティングのための、導体プラスチックにおける自己適応型ナノ粒子を開発している。更に別の例としては、スイス、ジュネーブのSTMICROELECTRONICSは、バッキーボールを、銅原子を含む炭素系分子と混合して、太陽電池を製造しようとしている。本発明に包括される更に別のアプローチにおいて、米国ニューヨーク(NY)州、SchenectadyのGENERAL ELECTRICは、現在、印刷可能光パネルに対して開発された方法を適合して、太陽電池を製造しようとしている。そのような太陽電池は、適切な媒体上に印刷でき、環境に対する保護のために積層できる。(理想的には、媒体は、環境から密封される。)
分散可能な太陽集積媒体に対する基礎、および、特に、Siemensの技術は、1990年代の初期に、カリフォルニアおよびサンタバーバラ大学の物理学者Serdar SariciftciおよびAlan Heegerが、導体プラスチックとバッキーボールの溶液をガラス板の上に注ぎ、板を回転して溶液をフィルム内に分散させ、フィルムを電極の間に挟むことによって初期段階の光起電力装置を作成したときに研究されている。導体ポリマーは光子を吸収し、電子をバッキーボールに供給し、そこで電子は電極に導かれた。フィルムはこのようにして、太陽電池として機能した。
【0037】
ナノソーラーは、アルコールの混合物と、界面活性剤(洗浄剤中で使用されるような物資)、およびチタン化合物を金属フォイルに噴きかける。アルコールが蒸発するときに、界面活性剤の粒子は、お互いに接着して長細いチューブを形成する。チタン化合物は、チューブに溶解して、かつお互いに溶解する。わずか数ナノメートルの幅の孔を開けた酸化チタンのブロックは、このようにしてフォイル上に形成される。ナノソーラーは、この孔を導体ポリマーで充填し、電極を追加し、ブロック全体を、透明なプラスチックで覆う。
【0038】
Konarkaによりなされたような、半導体ポリマーを使用して形成された太陽集積媒体は、半導体ポリマーが、一般的な溶媒に溶解でき、インクのように印刷できるので利点がある。そうするためには、従来技術においては、ナノメートル長の規模で、電子供与および受容(半導体)ポリマーを浸透させ、電子と正孔がお互いに分離され、電極に向かって運ばれるようにすることが知られている。ポリマー太陽電池は、ポリマーの薄膜を、酸化錫インジウムおよびアルミニウムのような2つの金属導体の間に挟むことにより製造される。これらは、電極として機能し、異なる最高占有エネルギーレベルを有していなければならず、それにより、電子は、平衡になるまで、より高いエネルギー電子の導体からより低いエネルギー電子の導体に向けて、例えば、アルミニウムから酸化錫インジウムへ流れる。2つの電極上に蓄積された電荷は、導体に電界を生成する。半導体が光を吸収すると、電界は電子を正の電極に引き付け、正孔を負の電極に引き付ける。つまり、電流という結果になる。従来技術によれば、2種類の半導体を有するポリマーが使用される。1種類だけでは、価電子帯から追い出され、1つの半導体の伝導帯に入った電子は、価電子帯に残された正孔と再結合するだけである。典型的に使用される2種類の半導体のうち、一方は他方よりも高いエネルギー伝導帯を有している。この2種類は、一方の種類のドメインとして混合され、他方の種類のドメインに点在される。この点在化が十分であると、より高いエネルギー伝導帯を有し、他方の種類のドメインに十分近い半導体において、光の吸収により電子と正孔の組み合わせが生成されると、電子は他方の種類へ転送され、正孔は、第1の種類に残される。正孔は、電子供与半導体中を負の電極に向かって進み、電子は、受容半導体中を正の電極に向かって進む。2種類の半導体ドメインの混合は、供与半導体において正孔と結合する前に、供与半導体に供与された光子−電子の相当の部分が受容半導体となるように、十分でなければならない。ポリマーの全体の厚さは、少なくとも現在の作業に基づくと、光が吸収されるために少なくとも100nmであり、電子−正孔の単純な再結合/崩壊は、典型的に約6nmの距離内で起き、従って、ドメインは優位的に直線寸法において、6nmよりも小さいと考えられている。
【0039】
上述のように、電力ノードのカプラ13は、分散コネクタ13aを含む。懸垂索システムまたは第3(および、おそらく第4)レールを有する列車の場合、分散コネクタは、優位的に、懸垂索システムまたは第3(および第4)レールを含む。つまり、これらの構造は、分散コネクタ13aの構成要素として機能し、軌道制限車両搭載の連結装置(つまり、懸垂索または第3レールに直接電気的接触をする装置)は、車両コネクタ21(図2Aまたは2B)の構成要素として機能できる。
【0040】
懸垂索または第3レールを有していない列車の場合、レール(列車の線路)を使用できるが、現在では、レールはしばしば、列車が線路のあるブロック上にあるかを判定するブロック信号送信に使用される。(ブロック信号送信においては、電圧がある線路のブロックに加えられ、列車が線路上にない限り、つまり、列車が電圧による電流をショートさせる場合は、電流はセンサ(リレー)に流れ、ブロックは空であることを示す。本発明者は、近い将来に、そのような旧式な安全性に対する手段は、より最先端技術の位置測定技術(例えば、全地球測位システム)のため廃棄され、線路は、分散コネクタ(少なくともその一部)として使用されると考えている。)しかし、ブロック(線路の電気的に隔離された個所)は維持され、そのようなブロックそれぞれに、1つの電力ノードが典型的に存在するようになるであろう。
【0041】
ガイドウェイの場合、列車とガイドウェイの間には直接の電気的接触はない(少なくとも列車が作動速度のときは)。懸垂索または第3レールの構造があれば、そのような構造は、分散コネクタ13a(図2Aまたは2B)の構成要素として機能でき、「レール」車両搭載の連結装置は、車両コネクタ21(同図)の構成要素として機能できる。しかし、そのような構造がないことがよくあり、そのような場合は、電力の伝送は、直接の電気的接触ではなく、例えば、磁気浮揚/ガイドウェイ車両搭載のコイルから、ガイドウェイに取り付けられた、または設けられた対応するコイルへの誘導のような手段によらなければならない。車上搭載コイルは、ガイドウェイ上またはその近くに固定されたコイルを通過して移動し、理想的には、固定コイルに近接して通過し、固定コイルには変化する磁場が起こり、電流が誘導される。これらのコイルにより生成された磁場はいずれも、浮揚、誘導、または推進に使用される磁場のいずれとも干渉しないように保たれなければならないということはもちろんである。干渉を回避する1つの方法は、車両から列車への電力伝送に使用されるコイルを磁気的に隔離する、つまり、コイルを十分に離して位置させる(おそらく、線路側のより高い位置)ことである。別の方法は、車両から列車への電力伝送に使用されるコイルの磁場から、ガイドウェイの磁場を、磁気遮蔽の従来技術で知られている、例えば、鋼鉄シートまたはプレート、またはより風変わりなところでは、超伝導材料のシートなどを使用して遮蔽することである。
【0042】
ここで図3を参照すると、第3者設備30(ある第3者により操作される、つまり、必ずしも電力ノードの所有者/オペレータとは限らない)が、複数のレール車両11から複数の電力ノード12に供給された電力に対する対価を支払い、今度は電力ノードが、電力を電力高圧送電線網19に供給するという、本発明の実施の形態が示されている。典型的な適用においては、電力ノードは、対価として支払うべき口座を示す会計情報を高圧送電線網(または仲介者)に送ることもでき、高圧送電線網(または仲介者)へ供給された電力の計量が、おそらくは電力ノード(または仲介者)が所有するが、電力ノードに位置する装置により、または電力ノードの一部である、高圧送電線網(図1)へのインタフェース18の一部である装置により行われる。会計情報は、計量が電力ノードにより行われる場合は、高圧送電線網へ供給された電力の測定値を含むことができる。第3者設備が軌道制限車両に対価を支払うために、電力ノードは、それを行うために必要な会計情報、つまり、車両に対する車両口座情報と計量情報を第3者設備に供給する。第3者設備が電力ノードに対価を支払うためには、それが高圧送電線網により直接に対価の支払いを受ける場合とは反対に、電力ノードは第3者設備に、電力ノード口座識別子を含み、おそらくは、電力ノードから高圧送電線網へ供給された電力を示す会計情報を提供する。(計量情報は、ある構成では必要としないこともある。高圧送電線網は、各電力ノードに対して別々に、第3者設備に対価を支払うことができ、第3者設備は電力ノードにある手数料を支払うので、計量情報は、第3者設備には必要でない。)第3者設備は、図3に示されるように、各電力ノードに対して、電力ノードにより高圧送電線網に供給された電力に対して電力高圧送電線網から支払いを受け、これを使用して、最初に電力を供給した車両に関連する、第3者設備車両口座31に対して対価を支払うことができる。(電力ノード12は、その第3者に送った情報を、第3者設備に首尾よく伝達できるまで、局所電力ノード車両口座14aに格納することができる。)第3者設備は、第3者設備により行われたサービスに対して、電力高圧送電線網により行われた支払いの一部を保持することができる。
【0043】
第3者設備が車両口座に対価を支払うために使用される実施の形態においては、第3者設備は、例えばインターネットを介して、電力ノードにおける対応する装置に伝達可能に結合されたコンピュータ装置を含む。コンピュータ装置は、電力ノードにより伝達された情報に従って、車両口座に関連する車両により供給された電力に関して、車両口座に対価を支払うために必要なすべての会計を行うためのコンピュータソフトウェアを起動する。軌道制限車両の車両口座との関連付けは、典型的には、車両が車両口座を、電力ノードへの接続時に伝達する行動により提供される。対価支払いの計算、その結果としての車両口座に対する支払いは、完全自動化工程で行われると有利である。
【0044】
ここで図4および図1と図3を参照すると、計量が各軌道制限車両11により行われ、第3者設備30が車両に支払いをするという、本発明の典型的な適用においては、第1ステップにおいて、1台または2台以上の車両のそれぞれは、電気的かつ通信可能なように、電力ノード12の(分散)カプラ13に結合する。電力の伝送とは反対に、伝達のための結合に関しては、結合により伝達チャネルが確立される。ある場合には、電力伝送のための電気的結合もまた、上記のように制御チャネルを介して行われる(つまり、周波数または時間スロットまたは他の複数アクセス装置が、電力を分散コネクタを介して供給するために必要となり、それはおそらく、他のレール車両により、電力を電力ノードに供給するためにも使用される)。
【0045】
次のステップ42においては、車両11は、車両本体上の太陽集積器11aを使用して(そしておそらくは、再生制動システムも使用して)電力を生成し、その一部(またはすべて)を、車両のインタフェースを介して電力ノードの(分散)カプラ13に供給し、供給された電力を計量する。(計量は、上記のように、電力ノードにより代わりに行うこともできる。)次のステップ43においては、電力ノードのカプラは、電力を電力ルーター16に供給し、可能な伝送ルートにより電力高圧送電線網19へその電力を供給する。次のステップ44においては、カプラは車両から、車両により供給された電力に対して支払われる口座を示す情報と、計量情報、つまり、車両により供給された電力を示す情報を含む会計情報を受け取る。車両の代わりに、電力ノードにより行われた計量の場合は、会計情報は、レール車両により電力ノードに供給された電力に対して支払われる口座を示す情報のみを含む。ここで記述したが、口座番号は、各レール車両に対して示されるが、本発明は、調和して作動して、電力を電力ノードに供給する軌道制限車両の全体の列車も包括し、その場合は、全体の列車に対して1つの口座しか使用されない。
【0046】
次のステップ45においては、第3者設備は、車両(または列車)に対する会計情報により特定された口座に対して支払いを行う。このため、電力ノードは会計情報を第3者設備に伝達する。第3者設備は、スケジュールに従って、つまり、時あるごとに、例えば、毎月とか、最後に支払いを受けてからの、レール車両により供給された合計電力を考慮して車両に対して支払いを行うことができる。
【0047】
次のステップ46においては、電力ノードは、車両から受け取った電力を調整して、おそらくは、調整された電力の一部のみを公共電力高圧送電線網19または仲介者(図示せず)に伝送する。次のステップ47においては、公共電力高圧送電線網または仲介者は、調整された電力に対して、第3者設備に支払いを行い、第3者設備は、電力ノード(そして、高圧送電線網または仲介者への電力のそれぞれの貢献度に基づいて、他の電力モードに対しても)に対して支払いを行う。電力高圧送電線網設備または仲介者は、電力ノードに対して直接支払うことももちろんできる。いずれにせよ、電力ノードに関する会計情報が使用されなければならない。例えば、上述したように、各電力ノードは、それが供給した調整済電力に対して支払いを受ける口座を有することができる。
【0048】
上述した構成は、本発明の原理の適用を例示するためだけのものであることは理解されたい。本発明は、多数の変形例および代替構成を包括し、付随する請求項は、そのような変形例および構成を網羅するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明によるシステムのブロック図であり、太陽エネルギーから導出された電力を生成する装置を含み、車両外使用のために、電力を電力ノードのカプラに供給するためのインタフェースを含む軌道制限車両を示しており、また、車両に関連する口座に貸方記入するような会計のための構成要素を含む電力ノードの構成要素を示している。
【図2A】図2Aは、車両が電力の計量を行う実施形態において、車両のインタフェースと、電力ノードのカプラを、より詳細に示している。
【図2B】図2Bは、車両が電力の計量を行う実施形態において、車両のインタフェースと、電力ノードのカプラを、より詳細に示している。
【図3】図3は、複数の電力ノードが、軌道制限車両から供給された電力を、電力高圧送電線網に供給し、第3者が、車両に関連する口座に対して対価を支払う本発明の実施の形態を示すブロック図/フロー図である。
【図4】図4は、本発明による、電力ノードと、多数の電力ノードに対して機能する第3者設備の操作方法を例示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールまたはガイドウェイおよび/または懸垂索または電力を車両に供給するための構造体により規定された軌道に沿って移動するように制限された車両から、前記軌道に沿って配置された伝導体を備えるカプラを介して電力を受け取ることと、
前記車両から会計情報と計量情報を受け取り、前記計量情報に基づく前記会計情報に従って前記車両に対価を支払うこと、とを備える方法。
【請求項2】
前記電力を、公共電力高圧送電線網による使用のために調整することと、
前記電力を、前記公共電力高圧送電線網に供給することと、を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カプラは、前記懸垂索を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記カプラは、鉄道線路システムの第3レール構成要素を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カプラは、前記レールまたはガイドウェイを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
レールまたはガイドウェイおよび/または懸垂索または電力を車両に供給するための構造体により規定された軌道に沿って移動するように制限された車両から電力を受け取る手段であって、前記電力を受け取る前記手段は、前記軌道に沿って近接して配置された伝導体を含む結合システムを備える前記手段と、
前記車両から会計情報と計量情報を受け取り、前記計量情報に基づく前記会計情報に従って前記車両に対価を支払う手段と、を備えるシステム。
【請求項7】
前記電力を、公共電力高圧送電線網による使用のために調整する手段と、
前記電力を、前記公共電力高圧送電線網に供給する手段と、を更に備える請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記結合システムは、前記懸垂索を含む請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記結合システムは、鉄道線路システムの第3レール構成要素を含む請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記結合システムは、前記レールまたはガイドウェイを含む請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
レールまたはガイドウェイまたは懸垂索により規定された軌道に沿って移動するように制限されて設けられ、前記車両の表面に配置された太陽集積器を使用して電力を生成する車両を備え、
前記車両は、前記電力を、車両外の使用のためにカプラに供給し、前記カプラは、前記軌道に沿って配置された伝導体を含み、前記電力は、前記車両に取り付けられたカプラインタフェースを介して供給される方法。
【請求項12】
前記車両は、前記カプラに、前記車両に関連する車両口座を伝達し、前記車両口座に対して、前記車両により供給された前記電力に対する支払いが行われ、
前記カプラに供給された前記電力を計量し、前記計量情報を前記カプラに伝達することを更に行う請求項11に記載の方法。
【請求項13】
レールまたはガイドウェイまたは懸垂索により規定された軌道に沿って走行し、車両の表面に配置された太陽集積器を使用して電力を生成する手段と、
前記電力を、車両外の使用のためにカプラに供給する手段であって、前記カプラは、前記軌道に沿って配置された伝導体を含み、前記電力は、前記車両に取り付けられたカプラインタフェースを介して供給される手段と、を備える車両。
【請求項14】
前記カプラに、前記車両に関連する車両口座を伝達する手段であって、前記車両口座に対して、前記車両により供給された前記電力に対する支払いが行われる手段と、
前記カプラに供給された前記電力を計量し、前記計量情報を前記カプラに伝達する手段と、を更に備える請求項13に記載の車両。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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