説明

車両検出装置

【課題】自車前方の他車線を走行中の先行車両が、自車両が走行している車線に車線変更してきた場合でも、その他車両が自車線上にいるかを判定することができる車両検出装置を提供する。
【解決手段】レーダ30で取得した先行車両までの距離から、自車両に対する先行車両の位置を特定し、位置を特定した先行車両が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前方カメラ20で取得した画像から検出する。検出された先行車両が走行している車線を形成する一対の車線境界線のうち一方の車線境界線を、先行車両が車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより先行車両の車線変更を検出する。そして、先行車両の車線変更を検出したときに、レーダ30で車線変更後の先行車両の位置情報を取得し、取得した位置情報から、車線変更後の先行車両が、自車両の走行している車線内を走行していることを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前方を走行する車両が自車両の走行する車線内に存在することを検出する車両検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自車両が車線変更した場合に、その車線変更を検出し、自車両の車線変更前の走行軌跡を車線変更した方向に車線幅分だけ移動させて、座標上における車線変更後の新たな自車走行軌跡とし、新たな自車走行軌跡上にある車両を新たな追従先行車両として判定する技術がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3183501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、自車両が車線変更をした場合に、車線変更した後の新たな車線上にある前方車両を新たな追従先行車両として判定することはできた。しかし、自車線以外を走行する他車両が自車線へ車線変更した場合に対する先行車両判定が考慮されていない。つまり、自車両の車線変更にしか対応しておらず、他車線を走行している他車両が自車線に車線変更してきた場合に、その他車両を追従先行車両と判定することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、自車両前方の他車線を走行中の先行車両が自車両が走行している車線に車線変更してきた場合でも、その他車両が自車線上にいるかを判定することができる車両検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。
【0007】
上記「発明が解決しようとする課題」において述べた問題を解決するためになされた請求項1に記載の車両検出装置(1)は、周辺画像取得手段(10)、前方画像取得手段(20)、先行車両位置情報取得手段(30)、自車線検出手段(40)、車線境界線検出手段(40)、先行車両車線変更検出手段(40)及び同一車線走行検出手段(40)を備えている。
【0008】
周辺画像取得手段(10)は、自車両(5)周辺の画像を取得し、前方画像取得手段(20)は、周辺画像取得手段(10)で取得する画像よりも遠方の自車両(5)前方の画像を取得し、先行車両位置情報取得手段(30)は、自車両(5)の前方にある先行車両(7)の、自車両(5)に対する位置情報を取得する。
【0009】
自車線検出手段(40)は、周辺画像取得手段(10)で取得した自車両(5)の周辺画像から、自車両(5)の走行している車線を形成する一対の車線境界線を検出する。
車線境界線検出手段(40)は、先行車両位置情報取得手段(30)で取得した先行車両(7)の位置情報に基づき、自車両(5)に対する先行車両(7)の位置を特定し、位置を特定した先行車両(7)が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前方画像取得手段(20)で取得した画像から検出する。
【0010】
先行車両車線変更検出手段(40)は、先行車両(7)が、車線境界線検出手段(40)により検出された、先行車両(7)が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより先行車両(7)の車線変更を検出する。
【0011】
同一車線走行検出手段(40)は、先行車両車線変更検出手段(40)で先行車両(7)の車線変更を検出したときに、先行車両位置情報取得手段(30)で車線変更後の先行車両(7)の位置情報を取得し、取得した位置情報から、車線変更後の先行車両(7)が自車線検出手段(40)で検出した自車両(5)の走行している車線内を走行していることを検出する。
【0012】
このような、車両検出装置(1)は、自車前方の他車線を走行中の先行車両(7)が、自車両(5)が走行している車線に車線変更してきた場合でも、その他車両が自車線上にいるかを判定することができる。以下その理由を説明する。
【0013】
車線境界線検出手段(40)によって、先行車両位置情報取得手段(30)で取得した先行車両(7)の位置情報に基づき、自車両(5)に対する先行車両(7)の位置を特定し、位置を特定した先行車両(7)が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前方画像取得手段(20)で取得した画像から検出する。
【0014】
そして、先行車両車線変更検出手段(40)によって、先行車両(7)が、車線境界線検出手段(40)により検出された、先行車両(7)が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより先行車両(7)の車線変更を検出する。
【0015】
このようにして、まず、先行車両(7)が車線変更したことを検出することができる。
さらに、先行車両(7)が車線変更したことを検出したときに、同一車線走行検出手段(40)によって、先行車両車線変更検出手段(40)で先行車両(7)の車線変更を検出したときに、先行車両位置情報取得手段(30)で車線変更後の先行車両(7)の位置情報を取得し、取得した位置情報から、車線変更後の先行車両(7)が自車線検出手段(40)で検出した自車両(5)の走行している車線内を走行していることを検出する。
【0016】
このようにすれば、自車前方の他車線を走行中の先行車両(7)が、自車両(5)が走行している車線に車線変更してきた場合でも、その他車両が自車線上にいるかを判定することができるのである。
【0017】
ところで、先行位置情報取得手段(30)としては種々のものが考えられるが、請求項2に記載のように、先行車両(7)の、前記自車両(5)に対する位置情報として、自車両(5)から先行車両(7)までの相対距離及び方位角を取得し、また、車線境界線検出手段(40)は、先行車両位置情報取得手段(30)により取得した、自車両(5)から先行車両(7)までの距離及び方位角から自車両(5)に対する先行車両(7)の位置を特定するようにするとよい。
【0018】
このようにすると、例えば、相対距離と方位角を同時に取得できるレーダなどを用いて容易に先行位置情報取得手段(30)を構成することができる。
また、請求項3に記載のように、先行車両位置情報取得手段(30)は、先行車両(7)の位置を取得する第1GPS車載器(52)及び第1GPS車載器(52)で取得した先行車両(7)の位置を自車両(5)に対して送信する送信手段(54)を有する、先行車両(7)に搭載される先行車両搭載装置(50)を備える。
【0019】
さらに、送信手段(54)で送信される先行車両(7)の位置を受信する受信手段(64)、自車両(5)の位置を取得する第2GPS車載器(62)及び第2GPS車載器(62)で取得した自車両(5)の位置及び受信手段(64)で受信した先行車両(7)の位置から、自車両(5)に対する先行車両(7)の位置情報を算出する先行車両位置算出手段(66)を有する、自車両(5)に搭載される自車両搭載装置(60)と、を備えるようにするとよい。
【0020】
このようにすると、GPS車載器(52,62)を備えた自車両(5)と先行車両(7)との間で、送信手段(54)と受信手段(64)とを介して、いわゆる車車間通信を行うことにより、自車両(5)において、先行車両(7)の位置情報を取得することができる。
【0021】
したがって、自車両(5)の前方にある先行車両(7)の、自車両(5)に対する位置情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】車両検出装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】制御処理の内容を模式的に示す図である。
【図4】制御処理により得られる実際の画像の例である。
【図5】車両検出装置の概略の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された車両検出装置1の概略の構成を示すブロック図である。車両検出装置1は、周辺カメラ10、前方カメラ20、レーダ30及び制御処理部40を備えている。
【0024】
周辺カメラ10は、先行車両7(図3参照)周辺の画像を取得し、前方カメラ20は、周辺カメラ10で取得する画像よりも遠方の自車両5(図3参照)前方の画像を取得する。
【0025】
レーダ30は、パルスレーダやFMCWレーダなどであり、自車両5の前方にある先行車両7の、自車両5に対する位置情報を取得するものであり、先行車両7の、自車両5に対する位置情報として、自車両5から先行車両7までの相対距離及び方位角を取得する。
【0026】
制御処理部40は、図示しないCPU,ROM,RAM,I/O及び画像処理用FPGAなどを備え、ROMに格納されたプログラムにより以下の(ア)〜(エ)に示す制御処理を実行する。
(ア)周辺カメラ10で取得した自車両5の周辺画像から、自車両5の走行している車線を形成する一対の車線境界線を検出する(自車線検出処理)。
(イ)レーダ30で取得したレーダ情報(自車両5から先行車両7までの距離及び方位角)から、自車両5に対する先行車両7の位置を特定し、位置を特定した先行車両7が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前方カメラ20で取得した画像から検出する(車線境界線検出処理)。
(ウ)先行車両7が、制御処理部40により検出された先行車両7が走行している車線を形成する一対の車線境界線のうち一方の車線境界線を、車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより先行車両7の車線変更を検出する(先行車両車線変更検出処理)。
(エ)先行車両車線変更検出手段で先行車両7の車線変更を検出したときに、レーダ30で車線変更後の先行車両7の位置情報を取得し、取得した位置情報から、車線変更後の先行車両7が制御処理部40で検出した自車両5の走行している車線内を走行していることを検出する。
(制御処理)
次に、図2、図3及び図4に基づき、制御処理部40で実行される制御処理について説明する。図2は制御処理の流れを示すフローチャートであり、図3は、制御処理の内容を模式的に示す図である。また、図4は、制御処理により得られる実際の画像の例である。
【0027】
制御処理では、まずS100においてレーダ30からレーダ情報を取得する。レーダ30から取得するレーダ情報は、自車両5から先行車両7までの距離及び方位角である。
続くS105では、S100において先行車両7を検出できたか否か、つまり、先行車両7までの距離及び方位角を取得できたか否かを判定する。そして、先行車両7を検出できたと判定した場合(S105:Yes)、処理をS110へ移行させ、先行車両7を検出できなかったと判定した場合(S105:No)、処理をS100へ戻し、制御処理を繰り返す。
【0028】
S110では、周辺カメラ10から自車両5周辺の画像を取得し、続くS115では、前方カメラ20から自車両5の前方画像を取得する。
続くS120では、S110において取得した周辺画像から、画像処理によって、自車両5の走行している車線の車線境界線(以下、自車線車線境界線と呼ぶ)を検出する。
【0029】
具体的には、周辺画像に対して、二値化処理、ハフ変換及び車線の白色を識別する色識別により、一対の線分を抽出し、抽出した一対の線分が周辺画像において、自車両5の左右両側から前方に伸びている場合に、それを自車線境界線とする。このようにして抽出した自車線境界線を図3中でA1,A2で示す。
【0030】
続くS125では、S115において前方カメラ20から取得した前方画像から先行車両7周辺の画像を切り出す。具体的には、S100において取得した先行車両7までの距離及び方位から、自車両5の中心軸に対し、先行車両7が水平方向のどの角度にあるか及び先行車両7までの距離を取得し、前方画像の縮尺に対し、取得した角度と距離が前方画像においてどの長さと角度になるのかを算出し、該当する長さと角度に相当する部分の所定の領域を前方画像中から切り出すのである。
【0031】
続くS130では、S125において切り出した画像から、二値化処理、ハフ変換、色識別或いは車両形状とのパターンマッチングなどの画像処理により、先行車両7を検出する。そして、検出した先行車両7は、RAMに画像として格納しておく。このようにして検出した先行車両7を図4(a)中A及びその拡大図である図4(b)に示す。
【0032】
また、続くS135では、先行車両7の走行している車線境界線を検出する。具体的には、S125において切り出した画像から、二値化処理、ハフ変換及び色識別などの画像処理により、一対の線分を抽出し、抽出した一対の線分が画像において、S130において検出した先行車両7の進行方向に向かって延びている場合に、それを先行車両車線境界線とする。また、検出した先行車両車線境界線は、RAMに画像として格納しておく。このようにして抽出した先行車両車線境界線を図3中でB1,B2で示す。
【0033】
続くS140では、先行車両7が車線変更中であるか否かを判定する。つまり、S130において検出した先行車両7がS135において検出した先行車両車線境界線を画像中において、車線の内側から外側に向かって移動し、先行車両車線境界線を横切り、さらに、自車両5が走行している車線の自車線境界線を横切るように左右方向に移動しているか否かを、制御処理のループの前の数回のループにおける先行車両7の画像(RAMに格納されている)と比較して判定する。
【0034】
そして、先行車両7が車線変更中であると判定した場合(S140:Yes)、処理をS145へ移行させ、車線変更中でないと判定した場合(S140:No)、処理をS100へ戻し、制御処理を繰り返す。
【0035】
S150では、先行車両7が自車線上を走行中であるか否かを判定する。つまり、レーダ30から先行車両7の距離及び方位角を取得し、先行車両7がS120で検出した一対の自車両車線境界線の内側を走行しているか否かを判定する。つまり、先行車両7の位置が一対の自車両車線境界線で挟まれる領域内にあるか否かを判定する。
【0036】
このようにして、先行車両7が自車両車線境界線で挟まれる領域にあると判定した場合の図3(b)に示し、その自車両7の画像の例を図4(c)B及びその拡大図である図4(d)に示す。
【0037】
そして、先行車両7が自車両車線境界線内を走行していると判定した場合(S150:Yes)、処理をS155へ移行させ、自車両車線境界線内を走行していないと判定した場合(S150:No)、処理をS100へ戻し、制御処理を繰り返す。
【0038】
S155では、S150において自車両車線境界線内を走行していると判定した先行車両7を、自車両車線境界線内を走行している先行車両7として、識別記号(例えば、「先1」、「先2」、・・・など)と共にRAMに格納する。
(車両検出装置1の特徴)
車線境界線検出処理によって、先行車両位置情報取得処理で取得した先行車両7の位置情報に基づき、自車両5に対する先行車両7の位置を特定し、位置を特定した先行車両7が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前方カメラ20で取得した画像から検出する。
【0039】
そして、先行車両車線変更検出処理によって、先行車両7が、車線境界線検出処理により検出された、先行車両7が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより先行車両7の車線変更を検出する。
【0040】
このようにして、まず、先行車両7が車線変更したことを検出することができる。
さらに、先行車両7が車線変更したことを検出したときに、同一車線走行検出処理によって、先行車両車線変更検出処理で先行車両7の車線変更を検出したときに、先行車両位置情報取得処理で車線変更後の先行車両7の位置情報を取得し、取得した位置情報から、車線変更後の先行車両7が自車線検出処理で検出した自車両5の走行している車線内を走行していることを検出する。
【0041】
このような処理により、自車前方の他車線を走行中の先行車両7が、自車両5が走行している車線に車線変更してきた場合でも、その他車両が自車線上にいるかを判定することができるのである。
【0042】
さらに、先行位置情報取得処理として、先行車両7の、自車両5に対する位置情報として、自車両5から先行車両7までの相対距離及び方位角をレーダ30で取得し、また、車線境界線検出処理で、先行車両位置情報取得処理により取得した、自車両5から先行車両7までの距離及び方位角から自車両5に対する先行車両7の位置を特定するようにしているので、容易に車両検出装置1を構成することができる。
[第2実施形態]
次に、第1実施形態の車両検出装置1において、レーダ30を、いわゆる車車間通信に置き換えた車両検出装置2について、図5に基づいて説明する。図5は、車両検出装置2の概略の構成を示すブロック図である。
【0043】
第2実施形態における車両検出装置2は、第1実施形態における車両検出装置1のレーダ30を、先行車両7と自車両5との間で車車間通信を行う先行車両搭載装置50と自車両搭載装置60に置き換えたものであり、その他の構成品や制御処理の内容は、第1実施形態における車両検出装置1と同じであるため、同じ構成品や同じ処理内容のステップには、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
車両検出装置2では、先行車両7の位置情報を取得する手段として、図5に示すように、先行車両搭載装置50及び自車両搭載装置60を備えている。
先行車両搭載装置50は、先行車両7(図3参照)に搭載されており、先行車両7の位置を取得する第1GPS車載器52及び第1GPS車載器52で取得した前記先行車両7の位置を自車両5に対して送信する送信機54を備えている。
【0045】
自車両搭載装置60は、自車両5(図3参照)に搭載されており、先行車両搭載装置50の送信機54で送信される先行車両7の位置を受信する受信機64、自車両5の位置を取得する第2GPS車載器62及び第2GPS車載器62で取得した自車両の位置及び受信機64で受信した先行車両7の位置から、自車両5に対する先行車両7の位置情報を算出する先行車両位置算出部66を備えている。
【0046】
そして、図3に処理の流れを示す制御処理のS100において、レーダ30から先行車両7の位置情報を取得する代わりに、先行車両位置算出部66から先行車両7の位置情報を取得するようにする。
【0047】
また、S105において、先行車両7を検出できたか否かは、S100において取得した先行車両7までの距離が所定の距離以下である場合に先行車両7を検出したと判定し、所定の距離よりも大きい場合に先行車両7を検出できなかったと判定する。
【0048】
このような車両検出装置2では、GPS車載器52,62を備えた自車両5と先行車両7との間で、送信機54と受信機64とを介して、いわゆる車車間通信を行うことにより、自車両5において、先行車両7の位置情報を取得することができる。
【0049】
つまり、レーダ30と同じように、自車両5の前方にある先行車両7の、自車両5に対する位置情報を取得することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
【0050】
例えば、周辺カメラ10と前方カメラ20の2台のカメラで画像を取得していたが、1台のカメラで画像を取得するようにしてもよい。つまり、自車両5が走行している車線の走行方向先方の車線境界線を含む領域の画像と、その領域よりも遠方の前方領域(先行車両7が走行している領域)の画像を取得できる画角や分解能を有する1台のカメラで画像を取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1,2…車両検出装置、5…自車両、7…先行車両、10…周辺カメラ、20…前方カメラ、30…レーダ、40…制御処理部、50…先行車両搭載装置、52…第1GPS車載器、54…送信機、60…自車両搭載装置、62…第2GPS車載器、64…受信機、66…先行車両位置算出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両周辺の画像を取得する周辺画像取得手段と、
前記周辺画像取得手段で取得する画像よりも遠方の前記自車両前方の画像を取得する前方画像取得手段と、
前記自車両の前方にある先行車両の、前記自車両に対する位置情報を取得する先行車両位置情報取得手段と、
前記周辺画像取得手段で取得した前記自車両の周辺画像から、前記自車両の走行している車線を形成する一対の車線境界線を検出する自車線検出手段と、
前記先行車両位置情報取得手段で取得した前記先行車両の位置情報に基づき、前記自車両に対する前記先行車両の位置を特定し、該位置を特定した前記先行車両が走行している車線を形成する一対の車線境界線を、前記前方画像取得手段で取得した画像から検出する車線境界線検出手段と、
前記先行車両が、前記車線境界線検出手段により検出された、前記先行車両が走行している車線を形成する一対の車線境界線のうち一方の車線境界線を、前記車線の内側から外側に向かって横切ることを検出することにより前記先行車両の車線変更を検出する先行車両車線変更検出手段と、
前記先行車両車線変更検出手段で前記先行車両の車線変更を検出したときに、前記先行車両位置情報取得手段で車線変更後の前記先行車両の位置情報を取得し、該取得した位置情報から、前記車線変更後の前記先行車両が前記自車線検出手段で検出した前記自車両の走行している車線内を走行していることを検出する同一車線走行検出手段と、
を備えたことを特徴とする車両検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両検出装置において、
前記先行車両位置情報取得手段は、
前記先行車両の、前記自車両に対する位置情報として、前記自車両から前記先行車両までの相対距離及び方位角を取得し、
前記車線境界線検出手段は、
前記先行車両位置情報取得手段により取得した、前記自車両から前記先行車両までの距離及び方位角から前記自車両に対する前記先行車両の位置を特定することを特徴とする車両検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両検出装置において、
前記先行車両位置情報取得手段は、
前記先行車両の位置を取得する第1GPS車載器及び前記第1GPS車載器で取得した前記先行車両の位置を前記自車両に対して送信する送信手段を有する、前記先行車両に搭載される先行車両搭載装置と、
前記送信手段で送信される前記先行車両の位置を受信する受信手段、前記自車両の位置を取得する第2GPS車載器及び前記第2GPS車載器で取得した前記自車両の位置及び前記受信手段で受信した前記先行車両の位置から、前記自車両に対する前記先行車両の位置情報を算出する先行車両位置算出手段を有する、前記自車両に搭載される自車両搭載装置と、
を備えていることを特徴とする車両検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−37615(P2013−37615A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174951(P2011−174951)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】