説明

車載機器制御装置

【課題】複数の車載機器の電源を個別に制御し、使用されていない車載機器の消費電力を削減する。
【解決手段】窓開閉制御回路91を起動するための窓開閉スイッチ81と窓開閉制御回路91の間に電源制御回路51bが設けられている。電源制御回路51bは、窓開閉スイッチ81がオンされたとき、バッテリ21からの電力を窓開閉制御回路91に供給する。ラジオ制御回路121を起動するためのラジオ電源スイッチ111とラジオ制御回路121の間に電源制御回路51cが設けられている。電源制御回路51cは、ラジオ電源スイッチ111がオンされたとき、バッテリ21からの電力をラジオ制御回路121に供給する。本発明は、例えば、車載機器を制御するシステムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機器制御装置に関し、特に、複数の車載機器の電源を制御する車載機器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に設けられている車載機器の電源の制御は、例えば、各車載機器の電源の状態を一括して切替えるイグニションスイッチやパワースイッチを操作することにより行われている。例えば、イグニションスイッチをOFFに設定した場合、ほぼ全ての車載機器の電源がオフされ、ACCに設定した場合、一部の車載機器の電源がオンされ、ONに設定した場合、ほぼ全ての車載機器の電源がオンされる。
【0003】
従って、例えば、カーステレオ装置やカーナビゲーション装置などを使用する場合、それらの車載機器に電力を供給するために、イグニションスイッチをACCまたはONに設定する必要がある。その結果、使用しない車載機器の電源までオンされてしまい、無駄な消費電力が発生する。
【0004】
また、従来、ナビECUおよびエアバッグECUとバッテリとの間に接続スイッチを介挿し、電子キーから発信されるIDコードによるコード照合が成功した場合、当該接続スイッチをオンし、ナビECUとエアバックECUに電力を供給することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
従って、イグニションスイッチやパワースイッチを操作しなくても、電子キーを用いて車両のドアロックを解錠するのとほぼ同時に、ナビECUとエアバックECUへの電力の供給が開始され、使用可能な状態にすることができる。
【0006】
しかし、この場合、コード認証が成功した後は、ナビECUとエアバックECUに常に電力が供給され続ける。このため、利用者がナビECUを使用しないときにおいても消費電力が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−25938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の車載機器の電源を個別に制御し、所定の操作が行われていない車載機器の消費電力を削減できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の車載機器制御装置は、車両に設けられている電源からの電力により動作する複数の車載機器の電源を制御する車載機器制御装置であって、各車載機器を操作するための複数の操作部と、操作部および電源と車載機器との間にそれぞれ設けられ、操作部から所定の操作信号が入力されたとき、電源からの電力を車載機器に供給する複数の電源制御部とを備える。
【0010】
本発明の車載機器制御装置においては、操作部から所定の操作信号が入力されたとき、当該操作部に対応する車載機器に電源からの電力が供給される。
【0011】
従って、複数の車載機器の電源を個別に制御し、所定の操作がされていない車載機器の消費電力を削減することができる。
【0012】
この電源は、例えば、バッテリにより構成される。この車両は、例えば、エンジン車両、EV(Electric Vehicle、電気自動車)、HEV(Hybrid Electric Vehicle、ハイブリッドカー)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、プラグインハイブリッドカー)などにより構成される。この操作部は、例えば、スイッチ、ボタン、キー、タッチパネル等により構成される。この電源制御部は、例えば、電気回路により構成される。
【0013】
この車載機器制御装置においては、ユーザ認証部にユーザ認証結果を要求するユーザ認証要求部と、ユーザ認証要求部からの要求に対して、受け取ったユーザ認証結果に基づいて車載機器の電源供給の可否の判定を行い、電源制御部に判定結果を通知する車載機器制御部とをさらに設け、電源制御部は、電力の供給が開始された後、車載機器制御部に判定を要求し、車載機器制御部により許可された場合、電源を供給するようにすることができる。
【0014】
これにより、所定のユーザ以外の人間が車載機器を勝手に使用することを防止することができる。また、ユーザ認証が成功しないと、車載機器が動作しないため、所定の操作がされていない車載機器の消費電力を削減することができる。
【0015】
このユーザ認証要求部、車載機器制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ECU(Electronic Control Unit)などの演算装置により構成される。
【0016】
この車載機器制御装置においては、ユーザ認証部にユーザ認証結果を要求するユーザ認証要求部をさらに設け、この車載機器には、電源制御部からの電力の供給が開始された後、ユーザ認証部にユーザ認証結果を要求し、ユーザ認証が成功しているとのユーザ認証結果を受け取った場合、電源を供給させるようにすることができる。
【0017】
これにより、所定のユーザ以外の人間が車載機器を勝手に使用することを防止することができる。また、ユーザ認証が成功しないと、車載機器が動作しないため、ユーザ認証が成功していないときの車載機器の消費電力を削減することができる。
【0018】
このユーザ認証要求部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ECU(Electronic Control Unit)などの演算装置により構成される。
【0019】
この電源制御部には、車載機器への電力の供給を開始した後、車載機器の制御の基に、車載機器への電力の供給を停止させるようにすることができる。
【0020】
これにより、例えば、ユーザ認証が失敗した場合に、車載機器自身が自らへの電力の供給を停止することができ、消費電力を削減することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、複数の車載機器の電源を個別に制御し、所定の操作がされていない車載機器の消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した車載システムの一部の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】電源制御回路の構成例を示す回路図である。
【図3】マネジメントユニットの構成例を示すブロック図である。
【図4】窓開閉制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】ラジオ制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図6】窓開閉制御スイッチユニットの処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】ラジオユニットの処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】電源マネジメントユニットの処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】照合ユニットの起動処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0024】
<1.実施の形態>
[車載システム11の構成例]
図1は、本発明を適用した車載システムの一部の一実施の形態を示すブロック図である。
【0025】
車載システム11は、各種の車両に設けられるシステムである。車載システム11が設けられる車両の種類は、特に限定されるものではなく、例えば、エンジン車両、EV(Electric Vehicle、電気自動車)、HEV(Hybrid Electric Vehicle、ハイブリッドカー)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、プラグインハイブリッドカー)などが対象となる。
【0026】
車載システム11は、バッテリ21、ヒューズ22a乃至22d、マネジメントユニット23、ドアリクエストスイッチ24、照合ユニット25、窓開閉制御スイッチユニット26、パワーウインドウモータ27、窓位置センサ28、ラジオユニット29、スピーカ30、および、車両起動スイッチ31を含むように構成される。
【0027】
マネジメントユニット23、照合ユニット25、窓開閉制御スイッチユニット26、ラジオユニット29、および、車両起動スイッチ31は、通信線を介して接続されており、相互に所定の通信方式(例えば、CAN(Controller Area Network)等)に準拠した通信を行う。
【0028】
バッテリ21は、ヒューズ22a乃至22dを介して、マネジメントユニット23、照合ユニット25、窓開閉制御スイッチユニット26、および、ラジオユニット29に接続されており、各ユニットに電力を供給する。
【0029】
マネジメントユニット23は、照合ユニット25にユーザ認証の実行を要求し、その結果を受信する。また、マネジメントユニット23は、窓開閉制御スイッチユニット26またはラジオユニット29からの要求に対して、ユーザ認証の結果に基づいて、要求元のユニットへの電源供給の可否を判定する。そして、マネジメントユニット23は、要求元のユニットに判定結果を通知することにより、要求元のユニットの電源を制御する。
【0030】
ドアリクエストスイッチ24は、車両のドア(不図示)を解錠するためのスイッチであり、任意の種類のスイッチを用いることができる。
【0031】
照合ユニット25は、ユーザが保有する携帯機12と通信を行うことにより、車両のドアロックの解錠、車載機器の使用、車両起動スイッチ31の操作、車両の運転等を許可するためのユーザ認証を行うユニットである。
【0032】
照合ユニット25は、電源制御回路51a、制御部52、および、アンテナ53−1乃至53−mを含むように構成される。
【0033】
電源制御回路51aは、ドアリクエストスイッチ24およびバッテリ21と制御部52の照合実行回路61との間に設けられ、バッテリ21からの電力の照合実行回路61への供給を制御する回路である。電源制御回路51aは、バッテリ51から電力が供給される。電源制御回路51aは、ドアリクエストスイッチ24がオンされたとき、または、通信線を介して外部から所定の信号が入力されたとき、バッテリ21からの電力を照合実行回路61に供給する。また、電源制御回路51aは、照合実行回路61の制御の基に、照合実行回路61への電力の供給を停止する。
【0034】
また、電源制御回路51aは、ドアリクエストスイッチ24の状態を示す信号を照合実行回路61に通知する。
【0035】
制御部52は、照合実行回路61、記憶回路62、および、通信回路63を含むように構成される。
【0036】
照合実行回路61は、アンテナ53−1乃至53−mを介して、携帯機12と通信を行い、携帯機12から識別番号を読み出し、読み出した識別番号と予め記憶されている識別番号との照合を行う。また、照合実行回路61は、携帯機12との通信に用いられたアンテナ53−1乃至53−mに基づいて、携帯機12が車室内にあるか車室外にあるかの判定(以下、内外判定と称する)を行う。そして、照合実行回路61は、照合結果および内外判定の結果に基づいて、ユーザ認証を行う。照合実行回路61は、ユーザ認証の結果を、通信回路63を介して、マネジメントユニット23等に通知する。
【0037】
記憶回路62は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の記憶装置により構成される。記憶回路62は、照合実行回路61の処理に必要なプログラムやデータを記憶する。
【0038】
通信回路63は、マネジメントユニット23、窓開閉制御スイッチユニット26、および、ラジオユニット29などの車両内の各種の装置と、所定の通信方式(例えば、CAN等)に準じた通信を行う。そして、通信回路63は、他の装置から送信される信号を受信し、照合実行回路61に供給したり、照合実行回路61から供給される信号を他の装置に送信したりする。
【0039】
アンテナ53−1乃至53−mは、それぞれ車両の所定の位置に設置され、所定の通信エリア内で、携帯機12との間で電磁波の送受信を行う。また、アンテナ53−1乃至53−mの一部の通信エリアが車室内に設定されており、残りの通信エリアが車室外に設定されている。
【0040】
なお、以下、アンテナ53−1乃至53−mを個々に区別する必要がない場合、単に、アンテナ53と称する。
【0041】
窓開閉制御スイッチユニット26は、窓位置センサ28により検出される窓の位置等に基づいて、パワーウインドウモータ27を制御することにより、車両の窓(不図示)の開閉の制御を行うユニットである。
【0042】
窓開閉制御スイッチユニット26は、電源制御回路51b、窓開閉スイッチ81、および、制御部82を含むように構成される。
【0043】
電源制御回路51bは、照合ユニット25の電源制御回路51aと類似の回路構成を有している。電源制御回路51bは、窓開閉スイッチ81およびバッテリ21と制御部82の窓開閉制御回路91との間に設けられ、バッテリ21からの電力の制御部82への供給を制御する。具体的には、電源制御回路51bは、窓開閉スイッチ81がオンされたとき、または、通信線を介して外部から所定の信号が入力されたとき起動し、バッテリ21からの電力を制御部82に供給する。また、電源制御回路51bは、窓開閉制御回路91の制御の基に、制御部82への電力の供給を停止する。
【0044】
また、電源制御回路51bは、窓開閉スイッチ81の状態を示す信号を窓開閉制御回路91に通知する。
【0045】
窓開閉スイッチ81は、車両の窓の開閉を行うためのスイッチであり、任意の種類のスイッチを用いることが可能である。また、例えば、窓を開ける場合と閉める場合で異なるスイッチを用いたり、多接点のスイッチを用いたりすることが可能である。
【0046】
制御部82は、窓開閉制御回路91および通信回路92を含むように構成される。
【0047】
窓開閉制御回路91は、窓開閉スイッチ81を操作することにより電源制御回路51bから通知される信号、および、窓位置センサ28により検出される窓の位置等に基づいて、パワーウインドウモータ27を制御することにより、車両の窓の開閉の制御を行う。なお、窓開閉制御回路91は、窓の開閉の制御を行う前に、通信回路92を介して、マネジメントユニット23と通信を行い、マネジメントユニット23により許可された場合に、電源制御回路51bによる電源制御を実行する。
【0048】
通信回路92は、マネジメントユニット23、照合ユニット25、および、ラジオユニット29などの車両内の各種の装置と、所定の通信方式(例えば、CAN等)に準じた通信を行う。そして、通信回路92は、他の装置から送信される信号を受信し、窓開閉制御回路91に通知したり、窓開閉制御回路91から通知される信号を他の装置に送信したりする。
【0049】
ラジオユニット29は、ラジオ機能を実行するユニットである。すなわち、ラジオユニット29は、ラジオ局から送信される電波を受信し、受信した電波に基づく音声信号をスピーカ30に供給し、スピーカ30から音声を出力させるユニットである。
【0050】
ラジオユニット29は、電源制御回路51c、ラジオ電源スイッチ111、および、制御部112を含むように構成される。
【0051】
電源制御回路51cは、照合ユニット25の電源制御回路51aおよび窓開閉制御スイッチユニット26の電源制御回路51bと同様の回路構成を有している。電源制御回路51cは、ラジオ電源スイッチ111およびバッテリ21と制御部112のラジオ制御回路121との間に設けられ、バッテリ21からの電力のラジオ制御回路121への供給を制御する。具体的には、電源制御回路51cは、ラジオ電源スイッチ111がオンされたとき、または、通信線を介して外部から所定の信号が入力されたとき起動し、バッテリ21からの電力をラジオ制御回路121に供給する。また、電源制御回路51cは、ラジオ制御回路121の制御の基に、ラジオ制御回路121への電力の供給を停止する。
【0052】
また、電源制御回路51cは、ラジオ電源スイッチ111の状態を示す信号をラジオ制御回路121に通知する。
【0053】
ラジオ電源スイッチ111は、ラジオユニット29の電源をオンまたはオフするためのスイッチであり、任意の種類のスイッチを用いることが可能である。
【0054】
制御部112は、ラジオ制御回路121および通信回路122を含むように構成される。
【0055】
ラジオ制御回路121は、ラジオ電源スイッチ111を操作することにより電源制御回路51cから供給される信号に従って、ラジオ機能を実行する回路である。なお、ラジオ制御回路121は、ラジオ機能を実行する前に、通信回路122を介して、マネジメントユニット23と通信を行い、マネジメントユニット23により許可された場合に、電源制御回路51cによる電源制御を実行する。
【0056】
通信回路122は、マネジメントユニット23、照合ユニット25、窓開閉制御スイッチユニット26などの車両内の各種の装置と、所定の通信方式(例えば、CAN等)に準じた通信を行う。そして、通信回路122は、他の装置から送信される信号を受信し、ラジオ制御回路121に通知したり、ラジオ制御回路121から通知される信号を他の装置に送信したりする。
【0057】
車両起動スイッチ31は、車両の電源の状態を切替えたり、車両を始動したりするためのスイッチであり、例えば、イグニションスイッチやパワースイッチにより構成される。そして、車両起動スイッチ31は、マネジメントユニット23などの車両内の各種の装置に、自身の状態(設定位置)信号を通知する。
【0058】
なお、以下、車両起動スイッチ31が、ほぼ全ての車載機器の電源をオフするためのOFF、車載機器の一部の電源をオンするためのACC、ほぼ全ての車載機器の電源をオンするためのON、および、エンジンまたはモータを始動するためのSTARTの4つの位置に設定可能であるものとする。また、車両起動スイッチ31は、後述するユーザ認証に成功してはじめて、OFF以外の状態に設定することができる。
【0059】
また、以下、電源制御回路51a乃至51cを個々に区別する必要がない場合、単に電源制御回路51と称する。
【0060】
[電源制御回路51の構成例]
次に、図2を参照して、電源制御回路51の構成例について説明する。なお、図2には、電源制御回路51a乃至51cのうち、電源制御回路51bおよびその周辺が図示されている。
【0061】
電源制御回路51bは、トリガ回路201b、トリガ回路202b、起動自己保持回路203b、電源供給回路204b、電源供給保持回路205b、自己保持オフ回路206b、スイッチ入力回路207b、および、抵抗208bを含むように構成される。
【0062】
トリガ回路201bは、PNP型のトランジスタ221b、抵抗222b、抵抗223b、および、ダイオード224bを含むように構成される。
【0063】
トランジスタ221bのエミッタは、ヒューズ22cを介してバッテリ21の正極に接続され、ベースは抵抗222bを介してダイオード224bのアノードに接続され、コレクタは起動自己保持回路203bのダイオード248bのアノードに接続されている。抵抗223bは、トランジスタ221bのベース−エミッタ間に接続されている。ダイオード224bのカソードは、窓開閉スイッチ81の一端であって、接地されている一端とは異なる一端に接続されている。
【0064】
トリガ回路202bは、PNP型のトランジスタ231b、抵抗232b、抵抗233b、および、ダイオード234bを含むように構成される。
【0065】
トランジスタ231bのエミッタは、ヒューズ22cを介してバッテリ21の正極に接続され、ベースは抵抗232bを介してダイオード234bのアノードに接続され、コレクタは起動自己保持回路203bのダイオード249bのアノードに接続されている。抵抗233bは、トランジスタ231bのベース−エミッタ間に接続されている。ダイオード234bのカソードは、通信線を介して、マネジメントユニット23および制御部82の通信回路92に接続されている。
【0066】
起動自己保持回路203bは、NPN型のトランジスタ241b、抵抗242b、抵抗243b、ダイオード244b、ツェナーダイオード245b、抵抗246b、および、ダイオード247b乃至249bを含むように構成される。
【0067】
トランジスタ241bのエミッタは接地され、ベースは抵抗242bを介してツェナーダイオード245bのカソードに接続され、コレクタはダイオード244bのカソードに接続されている。抵抗243bは、トランジスタ241bのエミッタ−コレクタ間に接続されている。ダイオード244bのアノードは、抵抗208bの一端、および、電源供給保持回路205bのダイオード274bのカソードに接続されている。ツェナーダイオード245bのアノードは接地されている。抵抗246bの一端はツェナーダイオード245bのカソードに接続され、他の一端はダイオード247b乃至249bのカソードに接続されている。ダイオード247bのアノードは、電源供給回路204bのMOSFET262bのドレイン、および、窓開閉制御回路91に接続されている。
【0068】
電源供給回路204bは、MOSFET261bおよび抵抗262bを含むように構成される。
【0069】
MOSFET261bのソースは、ヒューズ22cを介してバッテリ21の正極に接続され、ゲートは、抵抗208bの一端であって、ダイオード244bに接続されている一端とは異なる一端に接続され、ドレインは、窓開閉制御回路91に接続されている。抵抗262bは、MOSFET261bのゲート−ソース間に接続されている。
【0070】
電源供給保持回路205bは、NPN型のトランジスタ271b、抵抗272b、抵抗273b、および、ダイオード274bを含むように構成される。
【0071】
トランジスタ271bのエミッタは接地され、ベースは抵抗272bを介して窓開閉制御回路91に接続され、コレクタはダイオード274bのカソードに接続されている。抵抗273bは、トランジスタ271bのベース−エミッタ間に接続されている。
【0072】
自己保持オフ回路206bは、NPN型のトランジスタ281b、抵抗282b、および、抵抗283bを含むように構成される。
【0073】
トランジスタ281bのエミッタは接地され、ベースは抵抗282bを介して窓開閉制御回路91に接続され、コレクタは、起動自己保持回路203bのツェナーダイオード245bのカソードに接続されている。抵抗283bは、トランジスタ281bのベース−エミッタ間に接続されている。
【0074】
スイッチ入力回路207bは、PNP型のトランジスタ291b、抵抗292b乃至295b、および、ダイオード296bを含むように構成される。
【0075】
トランジスタ291bのエミッタは、ヒューズ22cを介してバッテリ21の正極に接続され、ベースは抵抗292bを介してダイオード296bのアノードに接続され、コレクタは、抵抗294bを介して窓開閉制御回路91に接続されるとともに、抵抗295bを介して接地されている。抵抗293bは、トランジスタ291bのベース−エミッタ間に接続されている。ダイオード296bのカソードは、窓開閉スイッチ81の一端であって、接地されている一端とは異なる一端に接続されている。
【0076】
ここで、電源制御回路51bの動作を簡単に説明する。
【0077】
まず、バッテリ21からの電力の制御部82への供給を開始する場合の動作を説明する。
【0078】
バッテリ21からの電力の制御部82への供給を開始する方法は2通りある。
【0079】
1つ目は、窓開閉スイッチ81を操作する方法である。
【0080】
窓開閉スイッチ81が操作されると、トリガ回路201bのトランジスタ221bがオンする。トリガ回路201bのトランジスタ221bがオンすると、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bがオンし、さらに、電源供給回路204bのMOSFET261bがオンする。電源供給回路204bのMOSFET261bがオンすると、バッテリ21から、ヒューズ22cおよびMOSFET261bを介して、制御部82への電力の供給が開始され、窓開閉制御回路91、および、通信回路92が起動する。
【0081】
また、電源供給回路204bのMOSFET261bがオンすることにより、窓開閉スイッチ81の操作が完了しても、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bのオンが継続され、MOSFET261bのオンが継続される。従って、窓開閉スイッチ81の操作が完了しても、制御部82への電力の供給が継続される。
【0082】
窓開閉制御回路91は、起動した後、電源供給保持回路205bのトランジスタ271bに所定のベース電流を供給し、トランジスタ271bをオンさせる。これにより、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bがオフしても、MOSFET261bのオンが継続され、その結果、制御部82への電力の供給が継続される。
【0083】
なお、スイッチ入力回路207bのトランジスタ291bは、窓開閉スイッチ81が操作されると、オンし、窓開閉スイッチ81の操作が完了すると、オフする。そして、トランジスタ291bがオンすると、スイッチ入力回路207bから窓開閉制御回路91に、所定の電圧レベル(Hレベル)の信号が供給され、トランジスタ291bがオフすると、スイッチ入力回路207bから窓開閉制御回路91に、接地レベル(Lレベル)の信号が供給される。これにより、窓開閉制御回路91は、窓開閉スイッチ81のオン/オフなどの操作状態を検出することができる。
【0084】
2つ目は、トリガ回路202bのトランジスタ231bのベースに、通信線を介して外部(マネジメントユニット23)から所定のレベルの信号を通知し、トランジスタ231bをオンさせる方法である。
【0085】
トリガ回路202bのトランジスタ231bがオンすると、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bがオンし、さらに、電源供給回路204bのMOSFET261bがオンする。後の動作は、窓開閉スイッチ81を操作する場合と同様である。
【0086】
次に、バッテリ21からの電力の制御部82への供給を停止する場合の動作を説明する。
【0087】
まず、窓開閉制御回路91は、自己保持オフ回路206bのトランジスタ281bに所定のベース電流を供給し、トランジスタ281bをオンさせる。これにより、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bがオフする。このとき、電源供給保持回路205bのトランジスタ271bがオンしたままなので、電源供給回路204bのMOSFET261bはオンされたままとなり、バッテリ21から制御部82への電力の供給が継続する。
【0088】
次に、窓開閉制御回路91は、電源供給保持回路205bのトランジスタ271bのベース電流の供給を停止し、トランジスタ271bをオフさせる。これにより、電源供給回路204bのMOSFET261bがオフし、バッテリ21から制御部82への電力の供給が停止する。
【0089】
なお、バッテリ21から制御部82への電力の供給の開始時に、電源供給保持回路205bのトランジスタ271bをオンした後に、自己保持オフ回路206bのトランジスタ281bをオンし、起動自己保持回路203bのトランジスタ241bをオフさせておくようにしてもよい。
【0090】
なお、照合ユニット25においては、図2の窓開閉スイッチ81がドアリクエストスイッチ24に置き換わり、窓開閉制御回路91が照合実行回路61に置き換わり、通信回路92が通信回路63に置き換わる。
【0091】
また、ラジオユニット29においては、図2の窓開閉スイッチ81がラジオ電源スイッチ111に置き換わり、窓開閉制御回路91がラジオ制御回路121に置き換わり、通信回路92が通信回路122に置き換わる。
【0092】
なお、以下、照合ユニット25の電源制御回路51aの各部の符号を、図2の窓開閉制御スイッチユニット26の電源制御回路51bの各部の符号の末尾のbをaに置き換えた符号で表す。同様に、以下、ラジオユニット29の電源制御回路51cの各部の符号を、図2の窓開閉制御スイッチユニット26の電源制御回路51bの各部の符号の末尾のbをcに置き換えた符号で表す。
【0093】
なお、図2では、スイッチの数が1つの場合の回路構成の例を示したが、スイッチが2つ以上になった場合には、例えば、トリガ回路201bおよびスイッチ入力回路207bをスイッチの数だけ増やしたり、あるいは、各スイッチを並列にトリガ回路201bおよびスイッチ入力回路207bに接続するようにすることが考えられる。
【0094】
[マネジメントユニット23の構成例]
図3は、マネジメントユニット23の構成例を示すブロック図である。
【0095】
マネジメントユニット23は、通信部401、制御部402、および、記憶部403を含むように構成される。
【0096】
通信部401は、各種の通信装置または通信回路により構成される。通信部401は、照合ユニット25、窓開閉制御スイッチユニット26、ラジオユニット29、および、車両起動スイッチ31などの車両内の各種の装置と、所定の通信方式(例えば、CAN等)に準じた通信を行う。そして、通信部401は、他の装置から送信される信号を受信し、制御部402に通知したり、制御部402から通知される信号を他の装置に送信したりする。
【0097】
制御部402は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ECU(Electronic Control Unit)などのプロセッサにより構成され、マネジメントユニット23の処理の制御を行う。制御部402は、所定の制御プログラムを実行することにより、ユーザ認証確認部411、および、車載機器制御部412を含む機能を実現する。さらに、制御部402は、車両起動スイッチの31の操作結果を受信し、記憶部403に記憶する。制御部402が、車両起動スイッチの31の起動操作結果を受信し、かつ、照合ユニット25からユーザ認証が成功したことを受信した場合、記憶部403に車両が起動されたことを車両の起動状態情報として記憶する。
【0098】
ユーザ認証確認部411は、通信部401を介して、照合ユニット25と通信を行い、照合ユニット25にユーザ認証結果を要求する。ユーザ認証確認部411は、照合ユニット25からユーザ認証結果を受信する。また、制御部402は、通信部401を介して、車両起動スイッチ31の状態を示す信号を受信する。そして、ユーザ認証確認部411は、照合ユニット25によるユーザ認証結果、または、車両起動スイッチ31の状態に基づいて、ユーザ認証判定の確認を行い、判定結果を車載機器制御部412に通知する。
【0099】
車載機器制御部412は、通信部401を介して、窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29と通信を行う。そして、車載機器制御部412は、窓開閉制御スイッチユニット26またはラジオユニット29からの要求に従って、ユーザ認証結果に基づいて要求元のユニットの電源制御の可否を判定する。そして、マネジメントユニット23は、通信部401を介して、要求元のユニットに判定結果を通知することにより、要求元のユニットの電源を制御する。
【0100】
記憶部403は、例えば、EEPROM等の記憶装置により構成される。記憶部403は、制御部402の処理に必要なプログラムやデータを記憶する。
【0101】
[窓開閉制御回路91の機能の構成例]
図4は、窓開閉制御回路91の機能の構成例を示すブロック図である。窓開閉制御回路91は、操作信号検出部431、電源制御部432、開閉制御部433、および、電力入力制御部434を含むように構成される。
【0102】
操作信号検出部431は、電源制御回路51bのスイッチ入力回路207bから通知される信号に基づいて、窓開閉スイッチ81に対する操作状態を検出し、検出結果を電源制御部432および開閉制御部433に通知する。
【0103】
電源制御部432は、通信回路92への電力の供給を制御する。また、電源制御部432は、通信回路92を介してマネジメントユニット23と通信を行い、パワーウインドウモータ27への電源供給の可否を確認する。そして、電源制御部432は、マネジメントユニット23によるパワーウインドウモータ27への電源供給の可否の判定結果、および、窓開閉スイッチ81に対する操作の検出結果に基づいて、開閉制御部433への電力の供給を制御する。また、電源制御部432は、電力入力制御部434を制御することにより、電源供給回路204bからの電力の供給を制御する。
【0104】
開閉制御部433は、窓位置センサ28により検出される窓の位置、および、窓開閉スイッチ81に対する操作の検出結果に基づいて、パワーウインドウモータ27を制御することにより、車両の窓の開閉を制御する。
【0105】
電力入力制御部434は、電源制御部432の制御の基に、電源供給保持回路205bおよび自己保持オフ回路206bを制御して、電源供給回路204bから窓開閉制御回路91への電力の供給を制御する。
【0106】
[ラジオ制御回路121の機能の構成例]
図5は、ラジオ制御回路121の機能の構成例を示すブロック図である。ラジオ制御回路121は、操作信号検出部451、電源制御部452、ラジオ機能実行部453、および、電力入力制御部454を含むように構成される。
【0107】
操作信号検出部451は、電源制御回路51cのスイッチ入力回路207cから通知される信号に基づいて、ラジオ電源スイッチ111に対する操作を検出し、検出結果を電源制御部452およびラジオ機能実行部453に通知する。
【0108】
電源制御部452は、通信回路122への電力の供給を制御する。また、電源制御部452は、通信回路122を介してマネジメントユニット23と通信を行い、ラジオ機能実行部453への電源供給の可否を確認する。そして、電源制御部452は、マネジメントユニット23によるラジオ機能実行部453への電源供給の可否の判定結果、および、ラジオ電源スイッチ111に対する操作の検出結果に基づいて、ラジオ機能実行部453への電力の供給を制御する。また、電源制御部452は、電力入力制御部454を制御することにより、電源供給回路204cからの電力の供給を制御する。
【0109】
そして、ラジオ機能実行部453は、ラジオ電源スイッチ111に対する操作の検出結果に基づいて、ラジオ局から受信した電波に基づく音声信号をスピーカ30に供給し、スピーカ30から音声を出力させる。
【0110】
電力入力制御部454は、電源制御部452の制御の基に、電源供給保持回路205cおよび自己保持オフ回路206cを制御して、電源供給回路204cからラジオ制御回路121への電力の供給を制御する。
【0111】
[車載システム11の処理]
次に、図6乃至図9を参照して、車載システム11の処理について説明する。
【0112】
[窓開閉制御スイッチユニット26の処理]
まず、図6のフローチャートを参照して、窓開閉制御スイッチユニット26の処理について説明する。より具体的には、窓開閉制御スイッチユニット26により、パワーウインドウモータ27を制御して、窓を開く場合の処理について説明する。
【0113】
なお、この処理は、例えば、窓開閉スイッチ81がオンされたとき(より厳密には、窓開閉スイッチ81が窓を開ける方向にオンされたとき)、開始される。
【0114】
ステップS1において、窓開閉制御スイッチユニット26は、ユニットの起動処理を行う。具体的には、図2を参照して上述したように、窓開閉スイッチ81がオンされることにより、電源供給回路204bのMOSFET261bがオンし、バッテリ21から電源供給回路204bを介して窓開閉制御回路91への電力の供給が開始される。そして、開閉制御部433を除く窓開閉制御回路91の各部が起動する。
【0115】
また、窓開閉スイッチ81がオンされることにより、窓開閉スイッチ81がオンされたことを示す信号が、スイッチ入力回路207bから窓開閉制御回路91の操作信号検出部431に通知される。
【0116】
さらに、窓開閉制御回路91の電力入力制御部434は、電源制御部432の制御の基に、電源供給保持回路205bのトランジスタ271bをオンさせる。これにより、窓開閉スイッチ81の状態に関わらず、電源供給回路204bのMOSFET261bのオンが維持され、窓開閉制御回路91への電力の供給が継続される。
【0117】
また、電源制御部432は、通信回路92への電力の供給を開始する。
【0118】
ステップS2において、電源制御部432は、操作信号検出部431が検出した操作状態の信号に基づいて、窓開閉スイッチ81がオンされているか否かを判定する。電源制御部432は、窓開閉スイッチ81がオンされていると判定した場合、窓開閉スイッチ81がオンされていることを開閉制御部433に通知する。
【0119】
その後、処理はステップS3に進む。
【0120】
ステップS3において、電源制御部432は、窓を開く制御を実行中であるか否かを判定する。いまの場合、まだ窓を開く制御を実行中でないと判定され、処理はステップS4に進む。
【0121】
ステップS4において、電源制御部432は、車両が起動されていないか否かを判定する。車両が起動されていないと判定した場合、処理はステップS5に進む。車両の起動状態については、例えば、マネジメントユニット23の記憶部403に記憶されている。そして、電源制御部432は、通信回路92を介して、車両の起動状態を受信する。
【0122】
ステップS5において、電源制御部432は、マネジメントユニット23により、すでに窓開閉制御の電源供給が許可されたか否かを判定する。いまの場合、まだマネジメントユニット23により電源供給が許可されていないと判定され、処理はステップS6に進む。
【0123】
ステップS6において、電源制御部432は、通信回路92を介して電源供給許可要求信号を送信することにより、マネジメントユニット23に電源供給の許可を要求する。
【0124】
その後、処理はステップS2に戻り、ステップS2において、窓開閉スイッチ81がオフされていると判定されるか、ステップS4において、車両が起動されていると判定されるか、ステップS5において、マネジメントユニット23により電源供給が許可されたと判定されるまで、ステップS2乃至S6の処理が繰り返し実行される。
【0125】
窓開閉制御スイッチユニット26から電源供給許可要求信号を受信したマネジメントユニット23は、後述する図8の処理において、照合ユニット25によるユーザ認証が成功した場合、電源供給の許可を通知するための電源供給許可信号を窓開閉制御スイッチユニット26に送信する。
【0126】
そして、窓開閉制御回路91の電源制御部432が、通信回路92を介して、マネジメントユニット23から送信された電源供給許可信号を受信した後、ステップS5において、マネジメントユニット23により電源供給が許可されたと判定され、処理はステップS7に進む。
【0127】
また、ステップS4において、車両が起動されていると判定した場合、マネジメントユニット23により電源の供給が許可されたか否かに関わらず、処理はステップS7に進む。
【0128】
すなわち、上述したように、車両起動スイッチ31を操作した場合でも、ユーザ認証が成功しないと車両を起動させることはできない。車両起動スイッチ31が操作され、車両が起動している場合、すでにユーザ認証が成功しているため、マネジメントユニット23に確認しなくても、電源の供給が許可されると見なされる。
【0129】
ステップS7において、窓開閉制御回路91は、窓を開く制御を実行する。具体的には、電源制御部432は、開閉制御部433に電力を供給する。開閉制御部433は、窓位置センサ28により検出される窓の位置等に基づいて、パワーウインドウモータ27を制御して、窓を開く制御を開始する。
【0130】
その後、処理はステップS2に戻り、ステップS2において、窓開閉スイッチ81がオフされていると判定される、または、窓を開き終えるまで、ステップS2およびS3の処理が繰り返し実行される。
【0131】
一方、ステップS2において、電源制御部432は、操作信号検出部431を介して、窓開閉スイッチ81がオフされていると判定した場合、窓開閉スイッチ81がオフされていることを電源制御部432および開閉制御部433に通知する。その後、処理はステップS8に進む。
【0132】
ステップS8において、ステップS3の処理と同様に、窓を開く制御を実行中であるか否かを判定する。窓を開く制御を実行中であると判定された場合、処理はステップS9に進む。
【0133】
ステップS9において、窓開閉制御回路91は、窓を開く制御を停止する。具体的には、開閉制御部433は、パワーウインドウモータ27への電力の供給を停止する。また、電源制御部432は、開閉制御部433への電力の供給を停止する。
【0134】
その後、処理はステップS10に進む。
【0135】
一方、ステップS8において、窓を開く制御を実行中でないと判定された場合、ステップS9の処理はスキップされ、処理はステップS10に進む。
【0136】
なお、これは、窓開閉スイッチ81がオンされてからオフされるまでの間に、ユーザ認証が成功せずに、マネジメントユニット23により電源の供給が許可されなかかったため、窓が開かれなかった場合である。
【0137】
ステップS10において、窓開閉制御スイッチユニット26は、ユニットの停止処理を行う。具体的には、図2を参照して上述したように、電力入力制御部434は、電源制御部432の制御の基に、自己保持オフ回路206bおよび電源供給保持回路205bを制御して、電源供給回路204bのMOSFET204bをオフさせる。これにより、バッテリ21から電源供給回路204bを介して窓開閉制御回路91への電力の供給が停止され、窓開閉制御回路91の動作が停止し、窓開閉制御スイッチユニット26の処理が終了する。
【0138】
[ラジオユニット29の処理]
次に、図7のフローチャートを参照して、ラジオユニット29の処理について説明する。
【0139】
なお、この処理は、例えば、ラジオ電源スイッチ111がオンされたとき開始される。
【0140】
ステップS31において、ラジオユニット29は、ユニットの起動処理を行う。具体的には、図2を参照して上述したように、ラジオ電源スイッチ111がオンされることにより、電源供給回路204cのMOSFET261cがオンし、バッテリ21から電源供給回路204cを介してラジオ制御回路121への電力の供給が開始される。そして、ラジオ機能実行部453を除くラジオ制御回路121の各部が起動する。
【0141】
また、ラジオ電源スイッチ111がオンされることにより、ラジオ電源スイッチ111がオンされたことを示す信号が、スイッチ入力回路207cからラジオ制御回路121の操作信号検出部451に通知される。
【0142】
さらに、ラジオ制御回路121の電力入力制御部454は、電源制御部452の制御の基に、電源供給保持回路205cのトランジスタ271cをオンさせる。これにより、ラジオ電源スイッチ111の状態に関わらず、電源供給回路204cのMOSFET261cのオンが維持され、ラジオ制御回路121への電力の供給が継続される。
【0143】
また、電源制御部452は、通信回路122への電力の供給を開始する。
【0144】
ステップS32において、電源制御部452は、操作信号検出部451を介してスイッチ入力回路207cから通知される信号に基づいて、ラジオ電源スイッチ111がオフされたか否かを判定する。ラジオ電源スイッチ111がオフされていないと判定された場合、処理はステップS33に進む。
【0145】
ステップS33において、電源制御部452は、ラジオ機能実行部453に電源が供給されているか否かを判定する。ラジオ機能実行部453に電源が供給されていないと判定した場合、処理はステップS34に進む。
【0146】
ステップS34において、電源制御部452は、車両が起動されていないか否かを判定する。車両が起動されていないと判定した場合、処理はステップS35に進む。車両の起動状態については、例えば、マネジメントユニット23の記憶部403に記憶されている。そして、電源制御部452は、通信回路122を介して、車両の起動状態を受信する。
【0147】
ステップS35において、電源制御部452は、すでにマネジメントユニット23により電源供給が許可されているか否かを判定する。まだマネジメントユニット23により電源供給が許可されていないと判定された場合、処理はステップS36に進む。
【0148】
ステップS36において、電源制御部452は、通信回路122を介して電源供給許可要求信号を送信することにより、マネジメントユニット23に電源供給の許可を要求する。
【0149】
その後、処理はステップS32に戻り、ステップS32において、ラジオ電源スイッチ111がオフされたと判定されるか、ステップS34において、車両が起動されていると判定されるか、ステップS35において、マネジメントユニット23により電源供給が許可されたと判定されるまで、ステップS32乃至S36の処理が繰り返し実行される。
【0150】
ラジオユニット29から電源供給許可要求信号を受信したマネジメントユニット23は、後述する図8の処理において、照合ユニット25によるユーザ認証が成功した場合、電源供給の許可を通知するための電源供給許可信号をラジオユニット29に送信する。
【0151】
そして、ラジオ制御回路121の電源制御部452が、通信回路122を介して、マネジメントユニット23から送信された電源供給許可信号を受信した後、ステップS35において、マネジメントユニット23により電源供給が許可されたと判定され、処理はステップS37に進む。
【0152】
また、ステップS34において、車両が起動されていると判定した場合、マネジメントユニット23により電源供給が許可されたか否かに関わらず、処理はステップS37に進む。
【0153】
これは、上述したように、車両起動スイッチ31を操作した場合でも、ユーザ認証が成功しないと車両を起動させることはできない。車両起動スイッチ31が操作され、車両が起動している場合、ユーザ認証が成功しているため、マネジメントユニット23に確認しなくても、電源供給が許可されると見なされる。
【0154】
ステップS37において、ラジオユニット29は、ラジオ機能を実行する。具体的には、電源制御部452は、ラジオ機能実行部453に電力を供給する。ラジオ機能実行部453は、ラジオ局からの電波の受信を開始し、受信した電波に基づく音声信号をスピーカ30に供給し、スピーカ30から音声を出力させる。
【0155】
その後、処理はステップS32に戻り、ステップS32において、ラジオ電源スイッチ111がオフされたと判定されるまで、ステップS32およびS33の処理が繰り返し実行される。
【0156】
一方、ステップS32において、操作信号検出部451は、ラジオ電源スイッチ111がオフされたと判定した場合、ラジオ電源スイッチ111がオフされたことを電源制御部452およびラジオ機能実行部453に通知する。
【0157】
その後、処理はステップS38に進む。
【0158】
ステップS38において、電源制御部452は、ラジオ機能を実行中であるか否かを判定する。ラジオ機能を実行中であると判定された場合、処理はステップS39に進む。
【0159】
ステップS39において、ラジオユニット29は、ラジオ機能の実行を停止する。具体的には、電源制御部452は、ラジオ機能実行部453への電力の供給を停止する。これにより、ラジオ機能実行部453の動作が停止される。
【0160】
その後、処理はステップS40に進む。
【0161】
一方、ステップS39において、ラジオ機能を実行中でないと判定された場合、ステップS39の処理はスキップされ、処理はステップS40に進む。
【0162】
ステップS40において、ラジオユニット29は、ユニットの停止処理を行う。具体的には、図2を参照して上述したように、電力入力制御部454は、電源制御部452の制御の基に、自己保持オフ回路206cおよび電源供給保持回路205cを制御して、電源供給回路204cのMOSFET204cをオフさせる。これにより、バッテリ21から電源供給回路204cを介してラジオ制御回路121への電力の供給が停止され、ラジオ制御回路121の動作が停止し、ラジオユニット29の処理が終了する。
【0163】
[マネジメントユニット23の処理]
次に、図8のフローチャートを参照して、図6の窓開閉制御スイッチユニット26の処理、または、図7のラジオユニット29の処理に対応して実行されるマネジメントユニット23の処理について説明する。
【0164】
なお、この処理は、窓開閉制御スイッチユニット26またはラジオユニット29から送信された電源供給許可要求信号を、マネジメントユニット23の制御部402が、通信部401を介して受信したとき開始される。
【0165】
ステップS61において、ユーザ認証確認部411は、記憶部403に記憶されている車両の起動状態に基づいて、車両が起動されていないか否かを判定する。車両が起動されていないと判定された場合、処理はステップS62に進む。
【0166】
ステップS62において、ユーザ認証確認部411は、通信部401を介してユーザ認証を要求するユーザ認証要求信号を送信することにより、照合ユニット25にユーザ認証を要求する。
【0167】
照合ユニット25は、後述する図9の処理により、ユーザ認証を実行し、ユーザ認証が成功した場合、ユーザ認証の成功を通知するユーザ認証成功信号をマネジメントユニット23に送信する。
【0168】
ステップS63において、ユーザ認証確認部411は、ユーザ認証が成功したか否かを判定する。ユーザ認証確認部411は、ユーザ認証要求信号を送信してから所定の時間内に、照合ユニット25から通信部401を介してユーザ認証成功信号を受信した場合、ユーザ認証が成功したと判定し、ユーザ認証が成功したことを車載機器制御部412に通知する。
【0169】
その後、処理はステップS64に進む。
【0170】
一方、ステップS61において、ユーザ認証確認部411は、車両が起動されていると判定した場合、ユーザ認証が成功済みであることを車載機器制御部412に通知する。すなわち、上述したように、ユーザ認証が成功していないと車両を起動することができないため、車両が起動されている状態の場合、すなわち、マネジメントユニット23の記憶部403に車両が起動されているという情報が記憶されている場合、ユーザ認証が成功済みであると見なされる。
【0171】
その後、ステップS62およびS63の処理はスキップされ、処理はステップS64に進む。
【0172】
ステップS64において、車載機器制御部412は、通信部401を介して電源供給許可信号を送信することにより、要求元のユニット(窓開閉制御スイッチユニット26またはラジオユニット29)の電源供給を許可する。
【0173】
その後、マネジメントユニット23の処理は終了する。
【0174】
一方、ステップS63において、ユーザ認証確認部411は、ユーザ認証要求信号を送信してから所定の時間内に、照合ユニット25からユーザ認証成功信号を受信しなかった場合、ユーザ認証が失敗したと判定し、ユーザ認証が失敗したことを車載機器制御部412に通知する。
【0175】
その後、マネジメントユニット23の処理は終了する。
【0176】
すなわち、この場合、マネジメントユニット23からは何も送信されない。
【0177】
[照合ユニット25の処理]
次に、図9のフローチャートを参照して、図8のマネジメントユニット23の処理に対応して、照合ユニット25により実行される処理について説明する。
【0178】
なお、この処理は、マネジメントユニット23から送信されたユーザ認証要求信号を、通信回路63を介して、照合ユニット25の照合実行回路61が受信したとき開始される。
【0179】
ステップS91において、照合ユニット25は、ユニットの起動処理を行う。具体的には、マネジメントユニット23からのユーザ認証要求信号が、電源制御回路51aのトリガ回路202aに入力され、トリガ回路202aのトランジスタ231aがオンすることにより、図2を参照して上述したように、バッテリ21から電源供給回路204aを介して照合実行回路61への電力の供給が開始される。そして、照合実行回路61が起動する。
【0180】
また、照合実行回路61は、電源供給保持回路205aのトランジスタ271aをオンさせる。これにより、電源供給回路204aのMOSFET261aのオンが維持され、照合実行回路61への電力の供給が継続される。
【0181】
ステップS92において、照合実行回路61は、各アンテナ53から内外判定用信号を送信する。
【0182】
ステップS93において、照合実行回路61は、所定の時間内に対象とする携帯機12から応答信号を受信したか否かを判定する。
【0183】
具体的には、携帯機12は、いずれかのアンテナ53の通信エリア内に存在し、当該アンテナ53から送信される内外判定用信号を受信した場合、自身の識別番号を含む応答信号を送信する。
【0184】
照合実行回路61は、内外判定用信号の送信を開始してから所定の時間内に、アンテナ53を介して携帯機12から応答信号を受信した場合、受信した応答信号に含まれる識別番号を、予め記憶されている識別番号と比較する。そして、照合実行回路61は、識別番号が一致した場合、対象とする携帯機12から応答信号を受信したと判定し、処理はステップS94に進む。
【0185】
ステップS94において、照合実行回路61は、車室内から応答信号を受信したか否かを判定する。照合実行回路61は、通信エリアが車室内に設定されているアンテナ53を介して携帯機12から応答信号を受信した場合、車室内から応答信号を受信したと判定し、処理はステップS95に進む。
【0186】
ステップS95において、照合実行回路61は、ユーザ認証の成功履歴を記憶回路62に記憶する。
【0187】
ステップS96において、照合実行回路61は、通信回路63を介して、ユーザ認証の成功を通知するユーザ認証成功信号を送信することにより、マネジメントユニット23にユーザ認証の成功を通知する。
【0188】
すなわち、予め登録されている識別番号と一致する識別番号を有する携帯機12が、各アンテナ53の車室内の通信エリア内に存在する場合、ユーザ認証が成功し、マネジメントユニット23にユーザ認証の成功が通知される。
【0189】
その後、処理はステップS98に進む。
【0190】
一方、ステップS94において、照合ユニット25は、通信エリアが車室外に設定されているアンテナ53を介して携帯機12から応答信号を受信した場合、車室外から応答信号を受信したと判定し、処理はステップS97に進む。
【0191】
また、ステップS93において、照合ユニット25は、内外判定用信号の送信を開始してから所定の時間内に携帯機12から応答信号を受信できなかった場合、または、携帯機12から受信した応答信号に含まれる識別番号が、予め記憶されている識別番号と一致しない場合、所定の時間内に対象とする携帯機12から応答信号を受信しなかったと判定し、処理はステップS97に進む。
【0192】
ステップS97において、照合実行回路61は、記憶回路62からユーザ認証の成功履歴を削除する。
【0193】
すなわち、予め登録されている識別番号と一致する識別番号を有する携帯機12が、各アンテナ53の車室内の通信エリア内に存在しない場合、ユーザ認証に失敗する。この場合、マネジメントユニット23には、ユーザ認証の失敗は通知されない。
【0194】
その後、処理はステップS98に進む。
【0195】
ステップS98において、照合ユニット25は、ユニットの停止処理を行う。具体的には、図2を参照して上述したように、照合実行回路61は、自己保持オフ回路206aおよび電源供給保持回路205aを制御して、電源供給回路204aのMOSFET204aをオフさせる。これにより、バッテリ21から電源供給回路204aを介して照合実行回路61への電力の供給が停止され、照合実行回路61の動作が停止し、照合ユニット25の処理が終了する。
【0196】
以上のようにして、車両起動スイッチ31の操作により、車両が起動されていない場合でも、窓開閉スイッチ81を操作することにより、窓開閉制御スイッチユニット26のみを起動し、窓を開閉することができる。また、窓の開閉を行っていないときには、窓開閉制御スイッチユニット26の内部には電力が供給されないため、窓制御スイッチユニット26が使用されていないときの消費電力(待機電力)を削減することができる。
【0197】
同様に、車両起動スイッチ31の操作により、車両が起動されていない場合でも、ラジオ電源スイッチ111を操作することにより、ラジオユニット29のみを起動し、ラジオ機能を実行し、ラジオを聞くことができる。また、ラジオユニット29が動作していないときには、ラジオユニット29の内部には電力が供給されないため、ラジオユニット29が使用されていないときの消費電力(待機電力)を削減することができる。
【0198】
また、車両起動スイッチ31がOFFに設定されている場合、携帯機12によるユーザ認証に成功しなければ、窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29が動作しないため、所定のユーザ以外の人間が各ユニットを勝手に使用することを防止することができる。また、ユーザ認証が成功しないと、各ユニットが動作しないため、使用されていない車載機器の消費電力を削減することができる。
【0199】
さらに、車両起動スイッチ31がOFFに設定されている場合、必ずユーザ認証を実行してから、窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29の電源供給を許可するようにしたので、一方のユニットの動作中に、他方のユニットの電源供給を禁止することが可能になる。具体的には、例えば、窓開閉制御スイッチユニット26の動作中に、携帯機12が車外に持ち出され、ユーザ認証ができなくなった場合、窓開閉制御スイッチユニット26の動作を継続したまま、ラジオユニット29の電源供給を禁止することができる。
【0200】
<2.変形例>
以下、本発明の実施の形態の変形例について説明する。
【0201】
[変形例1]
例えば、他の車載機器も窓開閉制御スイッチユニット26やラジオユニット29と同様の構成にすることにより、車両起動スイッチ31の操作により車両が起動されていないときに、スイッチ等の操作部を操作して、ユーザ認証を行うことにより、各車載機器を個別に使用することが可能になる。また、未使用時の車載機器の消費電力(待機電力)を削減することができる。
【0202】
[変形例2]
また、例えば、窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29が、マネジメントユニット23を介さずに、直接照合ユニット25にユーザ認証の結果を確認し、ユーザ認証が成功している場合、電源を供給するようにしてもよい。
【0203】
[変形例3]
さらに、以上では、窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29において、ユーザ認証結果を記憶し、記憶されたユーザ認証結果を確認するようにしてもよい。また、車両起動スイッチ31の操作結果を窓開閉制御スイッチユニット26およびラジオユニット29で記憶するようにしてもよい。
【0204】
[変形例4]
また、例えば、ユーザ認証が成功しなかった場合に、照合ユニット25からマネジメントユニット23にユーザ認証の失敗を通知するようにしてもよい。さらに、ユーザ認証に失敗した場合、マネジメントユニット23から要求元のユニットに、電源供給の禁止を通知するための電源供給禁止信号を送信するようにしてもよい。そして、電源供給禁止信号を受信したユニットが、電源制御回路51を制御して、ユニット内部への電力の供給を停止するようにしてもよい。
【0205】
[変形例5]
さらに、例えば、車両起動スイッチ31がOFFの状態で各ユニットが動作している場合に、照合ユニット25が定期的にユーザ認証を実行し、ユーザ認証に失敗したとき、動作中のユニットの動作を停止させるようにしてもよい。
【0206】
[変形例6]
また、各ユニットに電力を供給する電源は、バッテリに限定されるものではなく、本発明は、バッテリ以外の電源を用いる場合にも適用することが可能である。
【0207】
[変形例7]
車両起動スイッチ31は、照合ユニット25などと接続させずに、マネジメントユニット23にのみ接続させてもよい。この場合、車両起動スイッチ31が操作された結果がマネジメントユニット23だけに通知され、マネジメントユニット23の記憶部403にその操作結果が記憶される。
【0208】
[変形例8]
また、各ユニットの操作を行う操作手段は、上述したスイッチに限定されるものではなく、例えば、ボタン、キー、タッチパネル等、任意の操作手段を採用することが可能である。
【0209】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、マネジメントユニット23の制御部402、照合実行回路61、窓開閉制御回路91、および、ラジオ制御回路121など、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0210】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0211】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0212】
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0213】
11 車載システム
12 携帯機
21 バッテリ
23 マネジメントユニット
24 ドアリクエストスイッチ
25 照合ユニット
26 窓開閉制御スイッチユニット
27 パワーウインドウモータ
29 ラジオユニット
30 スピーカ
31 車両起動スイッチ
51a乃至51b 電源制御回路
52 制御部
53−1乃至53−m アンテナ
61 照合実行回路
62 記憶回路
63 通信回路
81 窓開閉スイッチ
82 制御部
91 窓開閉制御回路
92 通信回路
111 ラジオ電源スイッチ
112 制御部
121 ラジオ制御回路
122 通信回路
201a乃至201c,202a乃至202c トリガ回路
203a乃至203c 起動自己保持回路
204a乃至204c 電源供給回路
205a乃至205c 電源供給保持回路
206a乃至206c 自己保持オフ回路
207a乃至207c スイッチ入力回路
401 通信部
402 制御部
411 ユーザ認証確認部
412 車載機器制御部
431 操作信号検出部
432 電源制御部
433 開閉制御部
434 電力入力制御部
451 操作信号検出部
452 電源制御部
453 開閉制御部
454 電力入力制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられている電源からの電力により動作する複数の車載機器の電源を制御する車載機器制御装置において、
各前記車載機器を操作するための複数の操作部と、
前記操作部および前記電源と前記車載機器との間にそれぞれ設けられ、前記操作部から所定の操作信号が入力されたとき、前記電源からの電力を前記車載機器に供給する複数の電源制御部と
を備えることを特徴とする車載機器制御装置。
【請求項2】
ユーザ認証部にユーザ認証結果を要求するユーザ認証要求部と、
前記ユーザ認証要求部からの要求に対して、受け取ったユーザ認証結果に基づいて前記車載機器への電源供給の可否の判定を行い、前記電源制御部に判定結果を通知する車載機器制御部と
をさらに備え、
前記電源制御部は、電力の供給が開始された後、前記車載機器制御部に前記判定を要求し、前記車載機器制御部により許可された場合、電源を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の車載機器制御装置。
【請求項3】
ユーザ認証部にユーザ認証結果を要求するユーザ認証要求部を
さらに備え、
前記車載機器は、前記電源制御部からの電力の供給が開始された後、前記ユーザ認証部に前記ユーザ認証結果を要求し、前記ユーザ認証が成功しているとのユーザ認証結果を受け取った場合、電源を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の車載機器制御装置。
【請求項4】
前記電源制御部は、前記車載機器への電力の供給を開始した後、前記車載機器の制御の基に、前記車載機器への電力の供給を停止する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車載機器制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−192754(P2012−192754A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56161(P2011−56161)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(510123839)オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 (110)