説明

転換設備

【課題】振り分けを常に好適に行え、振り分け時における被ガイド体側の磨耗を減少し得る転換設備を提供する。
【解決手段】被ガイド体66を磁性体に構成し、ガイド装置70に、被ガイド体を直線方向または側方向に振り分ける振り分け手段90A,90Bを設けた。振り分け手段は、上手側の嵌合案内部91A,91Bと下手側の吸着側方案内部101A,101Bからなる。嵌合案内部は、嵌合溝92A,92Bにより被ガイド体を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けた。吸着側方案内部は電磁石からなり、目的とする物品横押し体60の被ガイド体が嵌合溝に達したときに吸着作用して、嵌合案内部を吸着揺動させるとともに被ガイド体を内側方向に導くように構成した。被ガイド体の振り分けを常に好適に行うことができ、嵌合案内部を内側方へ自動的に吸着揺動できて、振り分け時における被ガイド体の磨耗を減少でき、高価な被ガイド体の取り換え頻度、または物品横押し体の単位での取り換え頻度を低くできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば主搬送経路上で搬送されている物品を、この主搬送経路の側部外方に設けた分岐搬送経路に移したりするのに使用される転換設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとしては、次のような構成が提供されている。すなわち、スラットに摺動自在に設けられた移動手段の回転体を強磁性体で形成し、この回転体を、コンベヤ下面に敷設した主レール及び分岐レールから構成されるガイドレールに案内させている。そして分岐レールの主レールとの枝分かれ部分に、電磁石と磁石とを、磁石を下流側として配設している。物品を分岐方向に搬送する場合は、電磁石に通電して回転体を吸引し、次いで磁石に沿って移動させて分岐レールへと案内している(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第2630558号公報(第3−5頁、第1−3図)
【特許文献2】特開平4−179620号公報(第7図)
【特許文献3】実開昭63−65620号公報(第5図)
【特許文献4】特開2005−306551号公報(図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した従来構成によると、枝分かれ部分の少し上流において、回転体はガイドレールにおける左右一対のガイドレール側壁間で案内されるものであり、この場合、回転体が電磁石から離れた(変位した)側で案内されていたとき、電磁石による回転体の吸引が乱れる恐れがある。また枝分かれ部分の少し上流において、回転体はガイドレールにおける一方のガイドレール側壁で案内されるとともに、他方側に配設された支軸ガイド部材により支軸が案内されるものであり、この場合、常に支軸の同じ面(他方側の円弧状側面)が支軸ガイド部材に摺接案内されることで、支軸の磨耗は激しいものとなり、高価な回転体を含めての取り換え頻度が高いものとなり、場合によっては摺動部材の単位での取り換えとなる。
【0004】
そこで本発明の請求項1、2記載の発明は、振り分けを常に好適に行え、しかも振り分け時における被ガイド体側の磨耗を減少し得る転換設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の転換設備は、主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられ、この物品横押し体の下部に被ガイド体が設けられるとともに、本体フレーム側には被ガイド体の案内を行うガイド装置が設けられた転換設備であって、前記被ガイド体は磁性体に構成され、前記ガイド装置には、被ガイド体を直線方向または側方向に振り分ける振り分け手段が設けられ、この振り分け手段は、上手側の嵌合案内部と下手側の吸着側方案内部とからなり、前記嵌合案内部は、嵌合溝により被ガイド体を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けられ、前記吸着側方案内部は電磁石からなり、目的とする物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに吸着作用して、嵌合案内部を吸着揺動させるとともに被ガイド体を内側方向に導くように構成されていることを特徴としたものである。
【0006】
したがって請求項1の発明によると、両無端回動体の移動によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送し得る。そして、ガイド装置により被ガイド体を直線方向に案内することで、物品横押し体は物品に作用せず、この物品を主搬送経路上で直進状に搬送し得る。また、ガイド装置により被ガイド体を側方向へ傾斜案内することで、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させ、これにより物品を横押しして主搬送経路の側部外方に払い出しし得る。その際に、直線方向と側方向との振り分けは振り分け手段により行える。
【0007】
すなわち被ガイド体を嵌合案内部の嵌合溝に渡したとき、この嵌合案内部は、吸着側方案内部に吸着作用が生じていないことから(非励磁)、左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にあり、したがって、被ガイド体が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの内側面に接触したとき、その接触圧によって揺動して被ガイド体の嵌合溝への入り込みを行える。
【0008】
そして、嵌合溝(振り分け手段)に達した物品支持体が目的としないものであったとき、吸着側方案内部はオフで吸着作用は生じていないことから、被ガイド体を、フリーの状態にある嵌合案内部の嵌合溝から出たのち吸着側方案内部側に吸着案内することなく、そのまま直進し得る。また、嵌合溝(振り分け手段)に達した物品支持体が目的とするものであったとき、吸着側方案内部はオンで吸着作用が生じて嵌合案内部を吸着揺動させ、したがって嵌合溝から出た被ガイド体を、磁性体を介して吸着側方案内部に吸着した状態で側方向へ傾斜案内し得る。
【0009】
また本発明の請求項2記載の転換設備は、主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられ、この物品横押し体の下部に被ガイド体が設けられるとともに、本体フレーム側には被ガイド体の案内を行うガイド装置が設けられた転換設備であって、前記被ガイド体は磁性体に構成され、前記ガイド装置には、被ガイド体を左右両側方向に振り分ける振り分け手段が設けられ、この振り分け手段は、上手側の嵌合案内部と下手側の左右一対の吸着側方案内部とからなり、前記嵌合案内部は、嵌合溝により被ガイド体を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けられ、両吸着側方案内部は電磁石からなり、物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに、いずれか一方が吸着作用して、嵌合案内部を吸着揺動させるとともに被ガイド体を左右方向のいずれか一方に導くように構成されていることを特徴としたものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によると、両無端回動体の移動によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送し得る。そして、ガイド装置により被ガイド体を左右方向へ傾斜案内することで、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させ、これにより物品を横押しして主搬送経路の側部外方に払い出しし得る。その際に、左右の振り分けは振り分け手段により行える。
【0011】
すなわち被ガイド体を嵌合案内部の嵌合溝に渡したとき、この嵌合案内部は、吸着側方案内部に吸着作用が生じていないことから(非励磁)、左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にあり、したがって、被ガイド体が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの内側面に接触したとき、その接触圧によって揺動して被ガイド体の嵌合溝への入り込みを行える。そして、物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに、いずれか一方の吸着側方案内部がオンして吸着作用が生じ、これにより嵌合案内部を吸着揺動させ、したがって嵌合溝から出た被ガイド体を、磁性体を介して吸着側方案内部に吸着した状態でいずれか一方へ傾斜案内し得る。
【0012】
そして本発明の請求項3記載の転換設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、嵌合案内部が吸着揺動したとき、嵌合溝の揺動側内側面が吸着側方案内部の吸着側面に連なるように構成されていることを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項3の発明によると、嵌合溝から出た被ガイド体の移動は、連なっている揺動側内側面から吸着側面へと行える。
さらに本発明の請求項4記載の転換設備は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、吸着側方案内部の上流側部分でかつ吸着側面部分には切り欠き状の段部が形成され、嵌合案内部を吸着揺動させたとき、嵌合案内部の下流側部分が段部に係合して当接されるように構成されていることを特徴としたものである。
【0014】
したがって請求項4の発明によると、吸着揺動させた嵌合案内部の下流側の部分を段部に係合して当接させることにより、嵌合案内部を位置決めして、嵌合溝の揺動側内側面と吸着側方案内部の吸着側面との相対位置を好適にし得る。
【0015】
しかも本発明の請求項5記載の転換設備は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、嵌合案内部には、目的とする物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝の中間部に達したことを検出する検出体が設けられていることを特徴としたものである。
【0016】
したがって請求項5の発明によると、被ガイド体が嵌合溝の中間部に達したことを検出体により検出し得、この状態で嵌合案内部を左右揺動し得る。
また本発明の請求項6記載の転換設備は、上記した請求項5記載の構成において、被ガイド体は、物品横押し体から連設されたローラ軸に遊転自在に設けられたガイドローラからなり、ローラ軸が検出体により検出されるように構成されていることを特徴としたものである。
【0017】
したがって請求項6の発明によると、嵌合溝の中間部に達したガイドローラのローラ軸を検出体により検出し得、そしてガイドローラの移動は、連なっている内側面から吸着側面へと遊転させながら行える。
【0018】
そして本発明の請求項7記載の転換設備は、上記した請求項6記載の構成において、嵌合溝の最小幅に対してガイドローラの外径が同等状とされ、嵌合溝の両内側面にガイドローラの外周面が摺接動されるように構成されていることを特徴としたものである。
【0019】
したがって請求項7の発明によると、ガイドローラを左右に振れることなく案内し得るとともに、外周面は嵌合溝の両内側面に線接触であることから、摩擦抵抗少なく案内し得る。
【発明の効果】
【0020】
上記した本発明の請求項1によると、両無端回動体の移動によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送できる。そして、ガイド装置により被ガイド体を直線方向に案内することで、物品横押し体は物品に作用せず、この物品を主搬送経路上で直進状に搬送できる。また、ガイド装置により被ガイド体を側方向へ傾斜案内することで、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させ、物品を横押しして主搬送経路の側部外方に払い出すことができる。その際に、直線状と傾斜状との振り分けは振り分け手段により行うことができる。
【0021】
すなわち被ガイド体を嵌合案内部の嵌合溝に渡したとき、この嵌合案内部は、吸着側方案内部に吸着作用が生じていないことから(非励磁)、左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にあり、したがって、被ガイド体が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの内側面に接触したとき、その接触圧によって揺動して被ガイド体の嵌合溝への入り込みを、片寄りに関係なく常に円滑にかつ接触音を少なくして行うことができる。
【0022】
そして、嵌合溝(振り分け手段)に達した物品支持体が目的としないものであったとき、吸着側方案内部はオフで吸着作用は生じていないことから、被ガイド体を、フリーの状態にある嵌合案内部の嵌合溝から出たのち吸着側方案内部側に吸着案内することなく、そのまま直進できる。また、嵌合溝(振り分け手段)に達した物品支持体が目的とするものであったとき、吸着側方案内部はオンで吸着作用が生じて嵌合案内部を吸着揺動でき、したがって嵌合溝から出た被ガイド体を、磁性体を介して吸着側方案内部に吸着した状態で側方向へ傾斜案内できる。
【0023】
このように、被ガイド体の振り分けを常に好適に行うことができ、しかも嵌合案内部を内側方へ自動的に吸着揺動できて、振り分け時における被ガイド体の磨耗を減少でき、以て高価な被ガイド体の取り換え頻度、または物品横押し体の単位での取り換え頻度を低くできる。
【0024】
また上記した本発明の請求項2によると、両無端回動体の移動によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送できる。そして、ガイド装置により被ガイド体を左右方向へ傾斜案内することで、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させ、物品を横押しして主搬送経路の側部外方に払い出すことができる。その際に、左右の振り分けは振り分け手段により行うことができる。
【0025】
すなわち被ガイド体を嵌合案内部の嵌合溝に渡したとき、この嵌合案内部は、吸着側方案内部に吸着作用が生じていないことから(非励磁)、左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にあり、したがって、被ガイド体が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの内側面に接触したとき、その接触圧によって揺動して被ガイド体の嵌合溝への入り込みを、片寄りに関係なく常に円滑にかつ接触音を少なくして行うことができる。そして、物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに、いずれか一方の吸着側方案内部がオンして吸着作用が生じ、これにより嵌合案内部を吸着揺動でき、したがって嵌合溝から出た被ガイド体を、磁性体を介して吸着側方案内部に吸着した状態でいずれか一方へ傾斜案内できる。
【0026】
このように、被ガイド体の左右方向への振り分けを常に好適に行うことができ、しかも嵌合案内部を左右のいずれか一方へ自動的に吸着揺動できて、振り分け時における被ガイド体の磨耗を減少でき、以て高価な被ガイド体の取り換え頻度、または物品横押し体の単位での取り換え頻度を低くできる。
【0027】
そして上記した本発明の請求項3によると、嵌合溝から出た被ガイド体の移動は、連なっている揺動側内側面から吸着側面へと、衝撃もなく円滑に行うことができる。
さらに上記した本発明の請求項4によると、吸着揺動させた嵌合案内部の下流側の部分を段部に係合して当接させることにより、嵌合案内部を位置決めできて、嵌合溝の揺動側内側面と吸着側方案内部の吸着側面との相対位置を好適にでき、以て被ガイド体の移動を円滑に行うことができる。
【0028】
しかも上記した本発明の請求項5によると、被ガイド体が嵌合溝の中間部に達したことを検出体により確実に検出でき、この状態で嵌合案内部を左右揺動できる。
また上記した本発明の請求項6によると、嵌合溝の中間部に達したガイドローラのローラ軸を検出体により確実に検出でき、そしてガイドローラの移動は、連なっている内側面から吸着側面へと遊転させながら円滑に行うことができる。
【0029】
そして上記した本発明の請求項7によると、ガイドローラを左右に振れることなく案内できるとともに、外周面は嵌合溝の両内側面に線接触であることから摩擦抵抗少なく案内できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、図1〜図12に基づいて説明する。
図2、図3、図7、図8において1は本体フレームで、両側にそれぞれ上下一対に配設したフレーム材10,20と、上下ならびに左右のフレーム材10,20間を連結する中間枠部材2と、下位フレーム材20から下方に連設した脚体3群などからなり、前記中間枠部材2は、縦連結材4や横連結材5などにより構成される。
【0031】
前記上位フレーム材10は、アルミニウムの成形品により断面矩形状に形成され、そして中央部に上方への起立部11を形成して、この起立部11の上部外側に切欠き状の段部12を形成するとともに、起立部11の上部内側に上向き溝状の潤滑油受け部13を形成している。さらに上位フレーム材10には、上部位置に外向き蟻溝14が、外側の段部12の位置に上向き蟻溝15がそれぞれ形成されるとともに、下端には内側下向き蟻溝16と外側下向き蟻溝17が形成されている。また上位フレーム材10には、内側の潤滑油受け部13よりも少し下方の位置から内方へ往路側ガイドレール部18が突出され、この往路側ガイドレール部18は物品支持体(後述する。)の支持案内用となる。そして往路側ガイドレール部18の部分には下向き蟻溝19が形成される。なお、潤滑油受け部13や蟻溝14〜17、19や往路側ガイドレール部18などは、上位フレーム材10の成形時に長さ方向の全長に亘って形成される。以上の11〜19などにより上位フレーム材10の一例が構成される。
【0032】
前記下位フレーム材20は、アルミニウムの成形品により断面矩形状に形成され、そして上端に内側上向き蟻溝21と外側上向き蟻溝22とが形成されるとともに、下端に内側下向き蟻溝23と外側下向き蟻溝24とが形成される。さらに下位フレーム材20には、中間部の内側に上向き溝状の潤滑油受け部25が形成されるとともに、内方へ復路側ガイドレール部26が突出され、この復路側ガイドレール部26は物品支持体の支持案内用となる。ここで復路側ガイドレール部26の部分には下向き蟻溝27が形成される。また、復路側ガイドレール部26などにより形成される段部28の上方に位置するように、上端延長部29が形成されている。これら蟻溝21〜24、27や復路側ガイドレール部26、上端延長部29などは、下位フレーム材20の成形時に長さ方向の全長に亘って形成される。以上の21〜29などにより下位フレーム材20の一例が構成される。
【0033】
前記中間枠部材2は、上位フレーム材10の両下向き蟻溝16,17に板状のナット体6を位置させておき、そして中間枠部材2の縦連結材4や横連結材5に対して下方から通したボルト体7をナット体6に螺合し締め付けることで上位フレーム材10と一体化され、また下位フレーム材20の両上向き蟻溝21,22を利用することで、前述と同様にナット体6とボルト体7とにより下位フレーム材20に一体化される。この中間枠部材2は、両フレーム材10,20の長さ方向において所定間隔置きに複数が配設される。また前記脚体3は、下位フレーム材20の下向き蟻溝23,24を利用して、ナット体6とボルト体7により下位フレーム材20に連結される。
【0034】
上記のようにして構成された本体フレーム1の始端部には左右方向の従動軸30が回転自在に配設され、また終端部には左右方向の駆動軸31が回転自在に配設される。ここで従動軸30や駆動軸31は、両フレーム材10,20間に配設した左右一対の支持部材32に、それぞれ軸受け装置33を介して回転自在に支持されている。前記駆動軸31に連動連結した駆動装置34は、電動機35と、これに一体化した減速機36とからなり、この減速機36の出力部が前記駆動軸31に連動されている。
【0035】
前記従動軸30と駆動軸31との両端で相対向部間には、スプロケット(輪体の一例)38,39を介して無端チェーン(無端回動体の一例)40が配設されている。ここでスプロケット38,39は、前記支持部材32の内側に配設されて従動軸30や駆動軸31に連結されている。また前記無端チェーン40はリンク41と連結ピン42とからなり、この無端チェーン40は、往路側において潤滑油受け部13の上方に位置され、また復路において潤滑油受け部25の上方で段部28内に位置されている。そして左右の無端チェーン40間に物品支持体50が多数取り付けられている。その際に、前記無端チェーン40側からの突出部、すなわち前記連結ピン42群のうち、所定ピッチ置きの連結ピンを内側に突出させることで形成した長尺の連結ピン(突出部の一例)42が物品支持体50の取り付けに使用されている。
【0036】
前記物品支持体50は、両無端チェーン40の移動方向となる主搬送経路45に対して直交した方向を長さ方向51として配設されている。この物品支持体50は、その上面により物品載置面52が形成される状態で、下面側開放の型レール状に構成されている。かかる下面側開放の型レール状に構成された物品支持体50によると、全体を軽量に形成し得るとともに、安価に提供し得る。
【0037】
このようにして構成された物品支持体50における長さ方向51の両端には、それぞれサイドブラケット55が差し込み結合などにより取り付けられる。そして、これらサイドブラケット55に対して、前記無端チェーン40側からの長尺の連結ピン42の突出部分を結合することで、物品支持体50の両端を、それぞれサイドブラケット55を介して無端チェーン40に連結し得、以て左右一対の無端チェーン40間に多数の物品支持体50を取り付け得る。
【0038】
前記無端チェーン40側からの長尺の連結ピン42の突出部分には、外周部がウレタンからなるガイドローラ56が外嵌され、これらガイドローラ56は、前記本体フレーム1側の両ガイドレール部18,26の上向き支持面に支持案内される。また前記サイドブラケット55の下面側には、外周部がウレタンからなるサイドローラ57が縦軸を介して遊転自在に設けられ、これらサイドローラ57は、前記本体フレーム1側のガイドレール部18の横向き案内面に案内される。
【0039】
各物品支持体50には、この物品支持体50に外嵌して案内されることで長さ方向51に移動自在な物品横押し体60が設けられ、これら物品横押し体60は、下位の矩形筒状部分61と上位の横押し作用部62とにより構成されている。すなわち、各物品横押し体60は、矩形筒状部分61を介して物品支持体50に外嵌されて、ガイドされるように構成されている。そして横押し作用部62の両側面は、前端部が幅広でかつ幅が次第に絞られて幅狭の後端部となるように、すなわち起立状でかつ前部に対して後部が他側面側へと傾斜した横向き傾斜面63に形成されている。この横向き傾斜面63の部分には、その横押し当接面が平面視において凹凸状でかつゴム板などからなる横押し当接部材64が着脱自在に取り付けられている。以上の61〜64などにより物品横押し体60の一例が構成される。かかる物品横押し体60は、横押し当接部材64を除いて合成樹脂によって一体成形されている。
【0040】
図1、図7〜図11に示すように、前記物品横押し体60の下部側には被ガイド体が取り付けられている。すなわち、矩形筒状部分61の中央部からローラ軸(支持軸の一例)65が、その上部を埋め込み成形により支持させることで連設(垂設)されている。そしてローラ軸65の突出下部に、ガイドローラ(被ガイド体の一例で、ベアリング形式やローラ形式などからなる。)66が遊転自在に取り付けられ、以てガイドローラ66は物品横押し体60の裏面外方に位置される。ここでガイドローラ66は、少なくとも最外層を磁性体66aとして構成されている。
【0041】
図1、図4〜図8、図9、図11に示すように、前記本体フレーム1の中間枠部材2における上位の横連結部材5には前記ガイドローラ66の案内を行う往路ガイド装置(ガイド装置の一例)70が配設され、また下位の横連結部材5には復路ガイド装置76が配設される。そして中央の分岐部には、往路側の上部切り換え手段85と復路側の下部切り換え手段86とが配設され、さらに前記往路ガイド装置70の始端近くには、ガイドローラ66を直線方向または側方向(内側方向)に振り分ける左右一対の振り分け手段90A,90Bが配設される。
【0042】
前記往路ガイド装置70は、始端部の両側にそれぞれ左右一対に設けた始端ガイド部71A,71Bと、これら始端ガイド部71A,71Bの終端に前記振り分け手段90A,90Bを介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内移動ガイド部72A,72Bと、これら内移動ガイド部72A,72Bの終端に前記上部切り換え手段85を介して対向し、かつ下手側ほど外側へと傾斜した左右一対の外移動ガイド部73A,73Bと、これら外移動ガイド部73A,73Bの終端に対向して配設したそれぞれ左右一対の終端ガイド部74A,74Bと、前記振り分け手段90A,90Bと終端ガイド部74A,74Bとの間に位置される直線状の中間ガイド部75A,75Bなどからなる。
【0043】
また前記復路ガイド装置76は、下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内移動ガイド部77A,77Bと、これら内移動ガイド部77A,77Bの終端に前記下部切り換え手段86を介して対向し、かつ下手側ほど外側へと傾斜した左右一対の外移動ガイド部78A,78Bなどからなる。
【0044】
前記往路ガイド装置70の始端ガイド部71A,71Bや終端ガイド部74A,74B、および前記復路ガイド装置76の外移動ガイド部78A,78Bは、上位の横連結部材5に固定されたブラケット80と、このブラケット80に相対向する状態で取り付けられたガイド体81、およびガイド板82とにより構成される。ここでガイド体81はアルミニウムの押し出し成形品からなり、またガイド板82は樹脂製からなり、これらガイド体81とガイド板82との相対向面間にガイドローラ66が位置される。そして、前記往路ガイド装置70の内移動ガイド部72A,72Bや外移動ガイド部73A,73Bや中間ガイド部75A,75B、および前記復路ガイド装置76の内移動ガイド部77A,77Bは、前記ガイド体81を下位の横連結部材5に対して直接に固定することで構成され、このガイド体81の側面によりガイドローラ66が案内される。
【0045】
図1、図4、図6、図9〜図11に示すように、前記振り分け手段90A,90Bは、上手側の嵌合案内部91A,91Bと下手側の吸着側方案内部101A,101Bなどからなる。前記嵌合案内部91A,91Bは、その中央部分に主搬送経路45に沿った嵌合溝92A,92Bを有する状態で、断面U字状の型レール状に形成されている。そして、側板部(内側方向の側板部)でかつ上流端の部分が、横連結材5側からの縦軸93A,93Bに外嵌されることで、左右方向に揺動自在に設けられている。
【0046】
この嵌合案内部91A,91Bは、両側板部と底板部とにより形成される嵌合溝92A,92Bによりガイドローラ66を嵌合案内自在に構成され、その際に両側板部の相対向される内側面は、その前半部分が次第に絞られる傾斜案内面92mに、後半部分が平行案内面92nに形成されている。これにより、平行案内面92nの部分に嵌合溝92A,92Bの最小幅92Wが形成され、この最小幅92Wに対してガイドローラ66の外径66Lが同等状(たとえば、外径66Lが同じまたは1mm短い状態)、すなわち92W≧(≒)66Lとされ、以て嵌合溝92A,92Bの両平行案内面92nにガイドローラ66の外周面66bが摺接動されるように構成されている。
【0047】
前記嵌合案内部91A,91Bには、目的とする物品横押し体60のガイドローラ66が嵌合溝92A,92Bの中間部(長さ方向の中間部)に達したことを検出する検出体94A,94Bが設けられている。すなわち、嵌合案内部91A,91Bの底板部には矩形貫通部95A,95Bが形成され、トリガからなる検出体94A,94Bは、矩形貫通部95A,95Bに嵌め込まれて底板部側に固定されている。そして前記ローラ軸65が検出体94A,94Bにより検出されるように構成されている。なお、検出体94A,94Bからの配線96A,96Bは制御装置(図示せず。)に接続されている。前記嵌合案内部91A,91Bは、樹脂により形成されることで、軽量かつ耐摺接動磨耗に対処している。そして、側板部(内側方向の側板部)でかつ下流端の部分には、鉄部材などからなる磁性体97A,97Bが設けられている。すなわち、磁性体97A,97Bは矩形板状に形成され、平行案内面92n側に露出しないように、内側方向から嵌め込み状に設けられている。
【0048】
前記吸着側方案内部101A,101Bは内側のみに位置される電磁石(マグネットスイッチ)からなり、ガイドローラ66の磁性体66aを吸着作用したとき、このガイドローラ66を内側方向に導くように構成されている。すなわち、吸着側方案内部101A,101Bの側面は、中間ガイド部75A,75Bの始端部分に対して内側へ円弧状の傾斜する吸着側面101nに形成されている。その際に吸着作用は、目的とする物品横押し体60のガイドローラ66が嵌合溝92A,92Bに達し、そのローラ軸65が検出体94A,94Bにより検出され、配線96A,96Bを介して制御装置に検出信号が入ったとき、制御装置を介して吸着側方案内部101A,101Bに通電することで行われるように構成されている。そして吸着側方案内部101A,101Bの吸着作用によって、磁性体97A,97Bを介して嵌合案内部91A,91Bが吸着揺動されるように構成されている。
【0049】
ここで、前記吸着側方案内部101A,101Bの上流側部分でかつ吸着側面101nの部分には切り欠き状の段部102A,102Bが形成され、嵌合案内部91A,91Bを吸着揺動させたとき、嵌合案内部91A,91Bの下流側部分、すなわち磁性体97A,97Bの部分が段部102A,102Bに係合して当接されるように構成されている。そして、嵌合案内部91A,91Bが吸着揺動したとき、嵌合溝92A,92Bの揺動側内側面である揺動側の平行案内面92nが、吸着側方案内部101A,101Bの吸着側面101nに連なるように構成されている。
【0050】
前記中間ガイド部75A,75Bの上流側でかつ嵌合案内部91A,91Bに外側から対向される箇所にはストッパー部105A,105Bが設けられている。すなわち、横連結材5上には、連結具(ボルト・ナット)106A,106Bを介してブラケット107A,107Bが設けられ、このブラケット107A,107Bの内向き面側に連結具(ボルト・ナット)108A,108Bを介してゴムストッパ体109A,109Bが設けられている。したがって、嵌合案内部91A,91Bの外側面がゴムストッパ体109A,109Bに当接されることより、嵌合案内部91A,91Bの外側への揺動が規制される。その際に吸着側方案内部101A,101Bとストッパー部105A,105Bとにより規制される左右方向の揺動角度は、たとえば1度程度の小さい角度に設定されている。以上の91A,91B〜109A,109Bなどにより、振り分け手段90A,90Bの一例が構成される。
【0051】
前記吸着側方案内部101A,101Bの下手側には永久磁石111A,111Bが設けられ、この永久磁石111A,111Bによりガイドローラ66の磁性体66aを吸着作用したとき、ガイドローラ66を内側方向に導くように構成されている。すなわち、永久磁石111A,111Bの側面は、吸着側方案内部101A,101Bの吸着側面101nに連なる吸着側面111nに形成されている。
【0052】
なお図1、図4に示すように、振り分け手段90A,90Bの部分の下手には、ローラ軸65の下端突出部に作用して振り分け方向に案内する振り分けガイド体115A,115Bが設けられている。ここで振り分けガイド体115A,115Bの外側面は、中間ガイド部75A,75Bの始端部分に平行状の直進案内面115mに形成され、また内側面は、永久磁石111A,111Bの吸着側面111nと同様に傾斜した傾斜案内面115nに形成されている。また振り分け手段90A,90Bの部分の上手には、ガイドローラ66を幅寄せ案内する幅寄せガイド部118A,118Bが設けられている。ここで幅寄せガイド部118A,118Bは左右一対のガイド体からなり、その際に前半部分は、始端ガイド部71A,71Bからのガイドローラ66を受け入れて幅寄せするために次第に絞られる傾斜案内面部に、後半部分は、ガイドローラ66を嵌合案内部91A,91Bの嵌合溝92A,92Bに渡すための平行案内面に形成されている。
【0053】
図2に示すように、始終の反転部でガイドローラ66の案内を行うべく、両軸30,31の部分にはガイドローラ66の嵌合を許す反転ガイド体120A,120B,121A,121Bが取り付けられている。図7、図8に示すように、前記上位フレーム材10(本体フレーム1の上部)で、無端チェーン40を配設するとともに往路側ガイドレール部18を形成してなる部分に、無端チェーン40やガイドローラ56の上方を閉塞状とするためのカバー体(チェーンカバー)123が配置される。このカバー体123は、断面で逆L字状の型レール状に形成されている。このカバー体123は、外向き溝部14を利用したボルト・ナットからなる連結具124によって、上位フレーム材10の起立部11に対して着脱自在に固定されている。
【0054】
図2に示すように、本体フレーム1の両側外方には、主搬送経路45に対して外方かつ下手側へと傾斜した分岐搬送経路126A,126Bを形成する分岐コンベヤ127A,127Bが設けられる。これら分岐コンベヤ127A,127Bは、コンベヤフレームに多数のローラを支持させることで構成されている。130は物品を示す。
【0055】
以下に、上記した実施の形態1において、物品130の搬送、分岐作用を説明する。
駆動装置34の電動機35を作動させ、減速機36に連動した駆動軸31を介してスプロケット39を強制回転させることで、両無端チェーン40を移動(回動)し得る。この両無端チェーン40の移動によって物品支持体50群を、ガイドローラ56を介して両ガイドレール部18,26の上向き支持面に支持案内させるとともに、サイドローラ57を介して両ガイドレール部18の横向き案内面に案内させることで、安定した状態で移動し得る。これにより物品支持体50群が循環移動することから、始端部の物品支持体50群の物品載置面52上に供給した物品130を主搬送経路45上で搬送し得る。なお搬送時において、往路での両無端チェーン40の移動は、カバー体123の下方でかつ潤滑油受け部13の上方で行われ、また復路での両無端チェーン40の移動は、上端延長部29の下方でかつ潤滑油受け部25の上方で行われる。
【0056】
このような搬送を行う際に、物品支持体50群と一体的に移動する物品横押し体60は、そのガイドローラ66がガイド装置群70,76に案内されることによって、物品支持体50の長さ方向51に往復移動したり、物品支持体50とともに主搬送経路45に沿って直線状に移動したりする。すなわち図4において、たとえば一方側の始端ガイド部71Aに案内されているガイドローラ66は、振り分け手段90Aが直線状振り分け状態のときに直進案内され、そして中間ガイド部75Aに案内される状態で直進したのち終端ガイド部74Aに案内されることになる。これにより物品横押し体60は物品130に作用せず、この物品130は主搬送経路45上を直進状に搬送される。なお反対側も同様であって、始端ガイド部71Bのガイドローラ66は、振り分け手段90Bから中間ガイド部75Bに案内されて直進したのち終端ガイド部74Bへと移動することになる。
【0057】
また、一方側の始端ガイド部71Aに案内されているガイドローラ66は、振り分け手段90Aが傾斜状振り分け状態のときに内側へ傾斜案内され、そして内移動ガイド部72Aに案内されて内側へ移動されたのち、上部切り換え手段85を介して外移動ガイド部73Bに移り、この外移動ガイド部73Bに案内されて外側へ移動されたのち終端ガイド部74Bに案内される。これにより物品横押し体60群は、搬送方向に移動しながら主搬送経路45を横切ることになり、以て他側の横押し作用部62が、横押し当接部材64を介して物品130に横押し作用して、この物品130を、その向きを変えながら、主搬送経路45に対して傾斜状で分岐移動させ、他方の分岐コンベヤ127Bに渡すことになる。なお反対側も同様であって、始端ガイド部71Bのガイドローラ66は、振り分け手段90B、内移動ガイド部72B、上部切り換え手段85、外移動ガイド部73A、終端ガイド部74Aと案内され、物品横押し体60群の一側の横押し作用部62が、横押し当接部材64を介して物品130に横押し作用して、この物品130を一方の分岐コンベヤ127Aに渡すことになる。
【0058】
このようにして終端ガイド部74A,74Bの端部に達したガイドローラ66は反転ガイド体121A,121Bに案内されて反転する。そして復路ガイド装置76では、図5において、まず内移動ガイド部77A,77Bに案内されて中央部に移動され、次いで下部切り換え手段86により左右に振り分けられたのち、外移動ガイド部78A,78Bの案内により外側へと移動される。その後に、反転ガイド体120A,120Bに案内されて反転したのち、始端ガイド部71A,71Bのいずれかに移される。
【0059】
前述した振り分け手段90A,90Bにおける直線状振り分け状態と傾斜状振り分け状態とは、次のようにして行われる。すなわち、たとえば一方側の振り分け手段90Aにおいて、始端ガイド部71Aからのガイドローラ66は、幅寄せガイド部118Aに受け入れられて、その前半部分の傾斜案内面部において幅寄せ修正されながら案内され、そして後半部分の平行案内面において案内されたのち、嵌合案内部91Aの嵌合溝92Aに渡される。その際に嵌合案内部91Aは、吸着側方案内部101Aに吸着作用が生じていないことから(非励磁)、縦軸93Aの周りで左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にある。したがって、幅寄せガイド部118Aからのガイドローラ66が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの傾斜案内面92mに接触したとき、その接触圧によって揺動することになり、これによってガイドローラ66の嵌合溝92Aへの入り込みを、片寄りに関係なく常に円滑にかつ接触音を少なくして行える。
【0060】
そしてガイドローラ66が、傾斜案内面92mによって絞り案内されたのち、平行案内面92nに入ったとき、そのローラ軸65を検出体94Aにより確実に検出し、検出信号が配線96Aを介して制御装置に入れられる。このとき全体が制御装置により制御されており、嵌合溝92A(振り分け手段90A)に達した物品支持体50のガイドローラ66が目的としないものであったとき、制御装置から吸着側方案内部101Aに通電はされず、以て吸着側方案内部101Aはオフで吸着作用は生じていない。
【0061】
したがってガイドローラ66は、図9、図11に示すように、縦軸93Aの周りで左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にある嵌合案内部91Aの嵌合溝92Aから出たのち、図9の仮想線イに示すように、吸着側方案内部101A側に吸着案内されず、そのまま直進される。次いでローラ軸65の下端突出部が、振り分けガイド体115Aの直進案内面115mに案内されることで、ガイドローラ66(物品横押し体60)は、図9の仮想線ロに示すように、直進案内されることになる。
【0062】
また、嵌合溝92A(振り分け手段90A)に達した物品支持体50のガイドローラ66が目的とするものであったとき、制御装置の制御により吸着側方案内部101Aに通電され、以て吸着側方案内部101Aはオンで吸着作用が生じる。したがって図1、図10に示すように、吸着側方案内部101Aの吸着作用によって、磁性体97Aを介して嵌合案内部91Aが吸着揺動され、この磁性体97Aの部分が段部102Aに係合して当接される。これにより嵌合案内部91Aを位置決めし得るとともに、嵌合溝92Aの揺動側内側面である揺動側の平行案内面92nが、吸着側方案内部101Aの吸着側面101nに連なることになる。
【0063】
したがって嵌合溝92Aから出たガイドローラ66は磁性体66aを介して、その外周面66bが吸着側方案内部101Aの吸着側面101nに吸着される。その際にガイドローラ66の移動は、連なっている平行案内面92nから吸着側面101nへと遊転させながら、衝撃もなく円滑に行われる。そしてガイドローラ66は、図1の仮想線ハに示すように、吸着側面101n側に吸着状態で接触して遊転しながら内側へ傾斜案内される。引き続いてガイドローラ66(物品横押し体60)は、吸着側方案内部101Aの吸着側面101nから、連なっている永久磁石111Aの吸着側面111nへと吸着状態で接触して遊転しながら内側へ傾斜案内されるとともに、ローラ軸65の下端突出部が、振り分けガイド体115Aの傾斜案内面115nに案内されることで、図1の仮想線ニに示すように内側へ傾斜案内されることになる。
【0064】
このように、ガイドローラ66(物品横押し体60)の振り分けを常に好適に行え、しかも嵌合案内部91Aを内側方へ自動的に吸着揺動して、振り分け時におけるガイドローラ66の磨耗を減少し得、以て高価なガイドローラ66の取り換え頻度、または物品横押し体60の単位での取り換え頻度を低くし得る。なお、以上の動作は他方側の振り分け手段130Bでも同様に行われる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を、図12に基づいて説明する。
【0065】
往路ガイド装置70の始端近くには、ガイドローラ66を左右両側方向に振り分ける振り分け手段140が配設される。この振り分け手段140は、上手側の嵌合案内部141と、下手側の左右一対の吸着側方案内部151A,151Bなどからなる。ここで嵌合案内部141は、前述した実施の形態1と同様であって、嵌合溝142、傾斜案内面142m、平行案内面142n、最小幅142W、縦軸143、検出体144、矩形貫通部145、配線などによって構成されている。なお実施の形態1と異なる構成は、左右に振り分けて磁性体146A,146Bが設けられている点と、ストッパー部が省略された点である。
【0066】
前記吸着側方案内部151A,151Bは電磁石(マグネットスイッチ)からなり、所定の間隔を置いて相対向させており、ガイドローラ66の磁性体66aを吸着作用したとき、このガイドローラ66を左右のいずれか一方向に導くように構成されている。すなわち、吸着側方案内部151A,151Bの側面は、次第に相離間されて円弧状の傾斜する吸着側面151nに形成されている。その際に吸着作用は、目的とする物品横押し体60のガイドローラ66が嵌合溝142に達し、そのローラ軸65が検出体144により検出されて、配線を介して制御装置に検出信号が入ったとき、制御装置を介して吸着側方案内部151A,151Bの一方に通電することで、いずれか一方が行われるように構成されている。そして吸着側方案内部151A,151Bの吸着作用によって、磁性体146A,146Bを介して嵌合案内部141が左右のいずれか一方向に吸着揺動されるように構成されている。
【0067】
ここで、前記吸着側方案内部151A,151Bの上流側部分でかつ吸着側面151nの部分には切り欠き状の段部152A,152Bが形成され、嵌合案内部141を吸着揺動させたとき、嵌合案内部141の下流側部分、すなわち磁性体146A,146Bの部分が段部152A,152Bに係合して当接されるように構成されている。そして、嵌合案内部141が吸着揺動したとき、嵌合溝142の揺動側内側面である揺動側の平行案内面142nが、吸着側方案内部151A,151Bの吸着側面151nに連なるように構成されている。以上の141〜152A,152Bなどにより、振り分け手段140の一例が構成される。
【0068】
前記吸着側方案内部151A,151Bの下手側には永久磁石161A,161Bが設けられ、この永久磁石161A,161Bによりガイドローラ66の磁性体66aを吸着作用したとき、ガイドローラ66を左右のいずれか一方に導くように構成されている。すなわち、永久磁石161A,161Bの側面は、吸着側方案内部151A,151Bの吸着側面151nに連なる吸着側面161nに形成されている。なお、振り分け手段140の部分の下手には、ローラ軸65の下端突出部に作用して振り分け方向に案内する振り分けガイド体165が設けられている。ここで振り分けガイド体165の両側面は、永久磁石161A,161Bの吸着側面161nと同様に傾斜した傾斜案内面165nに形成されている。
【0069】
以下に、上記した実施の形態2における作用を説明する。
振り分け手段140における左傾斜状振り分け状態と右傾斜状振り分け状態とは、次のようにして行われる。すなわちガイドローラ66は、幅寄せガイド部118Aに受け入れられて、その前半部分の傾斜案内面部において幅寄せ修正されながら案内され、そして後半部分の平行案内面において案内されたのち、嵌合案内部141の嵌合溝142に渡される。その際に嵌合案内部141は、吸着側方案内部151A,151Bに吸着作用が生じていないことから(非励磁)、縦軸143の周りで左右方向に揺動自在な状態(フリーの状態)にある。したがって、幅寄せガイド部118Aからのガイドローラ66が左右方向で少し幅ずれ(片寄り)していて、いずれかの傾斜案内面142mに接触したとき、その接触圧によって揺動することになり、これによってガイドローラ66の嵌合溝142への入り込みを、片寄りに関係なく常に円滑にかつ接触音を少なくして行える。
【0070】
そしてガイドローラ66が、傾斜案内面142mによって絞り案内されたのち、平行案内面142nに入ったとき、そのローラ軸65を検出体144により確実に検出し、検出信号が配線を介して制御装置に入れられる。このとき全体が制御装置により制御されており、嵌合溝142(振り分け手段140)に達した物品支持体50のガイドローラ66が左右いずれかに振り分けるものであるかに基づいて、制御装置の制御によりいずれか一方の吸着側方案内部151A,151Bに通電され、以て一方の吸着側方案内部151A,151Bはオンで吸着作用が生じる。
【0071】
したがって図12の実線に示すように、吸着側方案内部151Bの吸着作用によって、磁性体146Bを介して嵌合案内部141が右側に吸着揺動され、この磁性体146Bの部分が段部152Bに係合して当接される。これにより嵌合案内部141を右側に位置決めし得るとともに、嵌合溝142の揺動側内側面である揺動側の平行案内面142nが、吸着側方案内部151Bの吸着側面151nに連なることになる。
【0072】
したがって嵌合溝142から出たガイドローラ66は磁性体66aを介して、その外周面66bが吸着側方案内部151Bの吸着側面151nに吸着される。その際にガイドローラ66の移動は、連なっている平行案内面142nから吸着側面151nへと遊転させながら、衝撃もなく円滑に行われる。そしてガイドローラ66は、図12の仮想線ホに示すように、吸着側面151n側に吸着状態で接触して遊転しながら右側へ傾斜案内される。引き続いてガイドローラ66は、吸着側方案内部151Bの吸着側面151nから、連なっている永久磁石161Bの吸着側面161nへと吸着状態で接触して遊転しながら右側へ傾斜案内されるとともに、ローラ軸65の下端突出部が、振り分けガイド体165の傾斜案内面165nに案内されることで、図12の仮想線ヘに示すように右側へ傾斜案内されることになる。
【0073】
また図12の仮想線に示すように、吸着側方案内部151Aの吸着作用によって、磁性体146Aを介して嵌合案内部141が左側に吸着揺動され、この磁性体146Aの部分が段部152Aに係合して当接される。これにより嵌合案内部141を左側に位置決めし得るとともに、嵌合溝142の揺動側内側面である揺動側の平行案内面142nが、吸着側方案内部151Aの吸着側面151nに連なることになる。
【0074】
したがって嵌合溝142から出たガイドローラ66は磁性体66aを介して、その外周面66bが吸着側方案内部151Aの吸着側面151nに吸着される。その際にガイドローラ66の移動は、連なっている平行案内面142nから吸着側面151nへと遊転させながら、衝撃もなく円滑に行われる。そしてガイドローラ66は、吸着側面151n側に吸着状態で接触して遊転しながら左側へ傾斜案内される。引き続いてガイドローラ66は、吸着側方案内部151Aの吸着側面151nから、連なっている永久磁石161Aの吸着側面161nへと吸着状態で接触して遊転しながら左側へ傾斜案内されるとともに、ローラ軸65の下端突出部が、振り分けガイド体165の傾斜案内面165nに案内されることで、左側へ傾斜案内されることになる。
【0075】
このように、ガイドローラ66(物品横押し体60)の左右への振り分けを常に好適に行え、しかも嵌合案内部141を左右方向へ自動的に吸着揺動して、振り分け時におけるガイドローラ66の磨耗を減少し得、以て高価なガイドローラ66の取り換え頻度、または物品横押し体60の単位での取り換え頻度を低くし得る。
【0076】
上記した実施の形態2では、振り分け手段140の上手側の嵌合案内部141は、前述した実施の形態1と同様であって、その中央部分に主搬送経路に沿った嵌合溝142を有する状態で、断面U字状の型レール状に形成されて、側板部(内側方向の側板部)でかつ上流端の部分が、横連結材5側からの縦軸143に外嵌されることで、左右方向に揺動自在に設けられているが、図13に示すように、嵌合案内部141を、左方の傾斜案内面142mおよび平行案内面142nを形成する板状の左嵌合案内部材171Aと、右方の傾斜案内面142mおよび平行案内面142nを形成する板状の右嵌合案内部材171Bと、これら左嵌合案内部材171Aと右嵌合案内部材171Bの下手側をリンクするリンク部材172により形成し、左嵌合案内部材171Aの上流端の部分を、横連結材5側からの縦軸173Aに外嵌し、右嵌合案内部材171Bの上流端の部分を、横連結材5側からの縦軸173Bに外嵌するようにしてもよい。前記縦軸173A,173Bは、幅寄せガイド部118の下手出口の左右の端部に配置され、上記磁性体146Aと磁性体146Bはそれぞれ、左嵌合案内部材171Aの下流端の部分と右嵌合案内部材171Bの下流端の部分に設けられ、またリンク部材172により、左嵌合案内部材171Aの平行案内面142nと右嵌合案内部材171Bの平行案内面142nとの間の嵌合溝92の最小幅92Wが維持されている。
【0077】
この構成の作用は、前述した実施の形態2と同様であるが、一方の吸着側方案内部151A,151Bはオンで吸着作用が生じると、例えば図13の実線に示すように、右の吸着側方案内部151Bに吸着作用が生じると、磁性体146Bを介して右嵌合案内部材171Bが右側に吸着揺動され、この磁性体146Bの部分が段部152Bに係合して当接される。このとき、リンク材172を介して左嵌合案内部材171Aが右側に揺動し、よって嵌合案内部141を右側に位置決めし得ることになる。また左の吸着側方案内部151Aに吸着作用が生じると、磁性体146Aを介して左嵌合案内部材171Aが左側に吸着揺動され、この磁性体146Aの部分が段部152Aに係合して当接される。このとき、リンク材172を介して右嵌合案内部材171Bが左側に揺動し、よって嵌合案内部141を左側に位置決めし得ることになる。
【0078】
このように、嵌合案内部141を、左右に分割した左嵌合案内部材171Aと右嵌合案内部材171Bと、これら部材171Aと171Bをリンクするリンク部材172により形成することによって、嵌合案内部141は、嵌合溝142によりガイドローラ66を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けられている。なお、実施の形態1においても、上手側の嵌合案内部91A,91Bをそれぞれ、同様に、左右に分割した左嵌合案内部材171Aと右嵌合案内部材171Bと、これら部材171Aと171Bをリンクするリンク部材172により形成し、左右方向に揺動自在に設けることも可能である。なお、嵌合溝142の左右の平行案内面142nにガイドローラ66の外周面66bが摺接動するようにリンク部材172を設けているが、リンク部材172を無くして多少の隙間が生じる状態で案内する形式などであってもよい。
【0079】
上記した実施の形態1,2では、嵌合案内部91A,91B、141が吸着揺動したとき、嵌合溝92A,92B、142の平行案内面(揺動側内側面)92n、142nが吸着側方案内部101A,101B、151A,151Bの吸着側面101n、151nに連なるように構成した形式を示しているが、これは多少の段が生じた状態で連なる形式などであってもよい。
【0080】
上記した実施の形態1,2では、吸着側方案内部101A,101B、151A,151Bの上流側部分でかつ吸着側面101n、151nの部分に切り欠き状の段部102A,102B、152A,152Bを形成し、嵌合案内部91A,91B、141を吸着揺動させたとき、嵌合案内部91A,91B、141の下流側部分が段部102A,102B、152A,152Bに係合して当接するように構成した形式を示しているが、これは段部がなく、左右の両揺動ともにストッパー部で規制して連なり状とする形式などであってもよい。
【0081】
上記した実施の形態1,2では、嵌合案内部91A,91B、141に、目的とする物品横押し体60のガイドローラ66が嵌合溝92A,92B、142の中間部に達したことを検出する検出体94A,94B、144を設けた形式を示しているが、これは嵌合溝92A,92B、142に入る前の位置や、嵌合溝92A,92B、142に入った直後の位置に検出体を設けた形式などであってもよい。
【0082】
上記した実施の形態1,2では、嵌合溝92A,92B、142の最小幅92W、142Wに対してガイドローラ66の外径66Lを同等状とし、嵌合溝92A,92B、142の平行案内面92n、142nにガイドローラ66の外周面66bが摺接動するように構成した形式を示しているが、これは多少の隙間が生じる状態で案内する形式などであってもよい。
【0083】
上記した実施の形態1では、本体フレーム1の両側外方にそれぞれ分岐コンベヤ127A,127Bを設け、物品130を横押しして主搬送経路45の両側部外方に振り分けて払い出す形式を示しているが、これは本体フレーム1の一側外方に分岐コンベヤ(127Aまたは127B)を設けた形式などであってもよい。また転換設備としては、複数の搬送コンベアからの物品を1つの搬送コンベアに合流させる形式や、1つの搬送コンベアからの物品を複数の搬送コンベアに分岐させる形式に組み込んで使用し得る。
【0084】
上記した実施の形態1では、無端回動体として無端チェーン40を採用し、リンク41間の連結を行う連結ピン42群のうち、所定の連結ピンを内側に突出させることで形成した長尺の連結ピン42により連結用の突出部を構成した形式を示しているが、これは、無端チェーン40の所定箇所に突出部を形成した形式や、所定箇所に突出部を形成した無端ベルトを採用した形式などであってもよい。
【0085】
上記した実施の形態1では、物品支持体50として下面側開放の型レール状に構成した形式を示しているが、これは開放していない形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、上位フレーム材10と下位フレーム材20との別体化形式を示したが、これは下位フレーム材20を側板、側枠形式にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施の形態1を示し、転換装置における振り分け手段部分の側方向振り分け時の平面図である。
【図2】同転換装置の概略平面図である。
【図3】同転換装置の概略側面図である。
【図4】同転換装置の往路ガイド装置を示す概略平面図である。
【図5】同転換装置の復路ガイド装置を示す概略平面図である。
【図6】同転換装置のガイド装置群を示す概略側面図である。
【図7】同転換装置の一部切り欠き正面図である。
【図8】同転換装置の要部の一部切り欠き正面図である。
【図9】同転換装置における振り分け手段部分の直線方向振り分け時の平面図である。
【図10】同転換装置における振り分け手段部分の側方向振り分け時の一部切り欠き正面図である。
【図11】同転換装置における振り分け手段部分の直線方向振り分け時の一部切り欠き正面図である。
【図12】本発明の実施の形態2を示し、転換装置における振り分け手段部分の平面図である。
【図13】同転換装置における振り分け手段部分の他の形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0087】
1 本体フレーム
10 上位フレーム材
20 下位フレーム材
30 従動軸
31 駆動軸
34 駆動装置
38 スプロケット(輪体)
39 スプロケット(輪体)
40 無端チェーン(無端回動体)
45 主搬送経路
50 物品支持体
51 長さ方向
52 物品載置面
60 物品横押し体
61 矩形筒状部分
62 横押し作用部
65 ローラ軸(支持軸)
66 ガイドローラ(被ガイド体)
66a 磁性体
66b 外周面
66L ガイドローラの外径
70 往路ガイド装置(ガイド装置)
76 復路ガイド装置
85 上部切り換え手段
86 下部切り換え手段
90A 振り分け手段
90B 振り分け手段
91A 嵌合案内部
91B 嵌合案内部
92A 嵌合溝
92B 嵌合溝
92m 傾斜案内面(内側面)
92n 平行案内面(内側面)
92W 嵌合溝の最小幅
93A 縦軸
93B 縦軸
94A 検出体
94B 検出体
97A 磁性体
97B 磁性体
101A 吸着側方案内部(電磁石)
101B 吸着側方案内部(電磁石)
101n 吸着側面
102A 段部
102B 段部
105A ストッパー部
105B ストッパー部
111A 永久磁石
111B 永久磁石
111n 吸着側面
115A 振り分けガイド体
115B 振り分けガイド体
118A 幅寄せガイド部
118B 幅寄せガイド部
126A 分岐搬送経路
126B 分岐搬送経路
130 物品
140 振り分け手段
141 嵌合案内部
142 嵌合溝
142m 傾斜案内面(内側面)
142n 平行案内面(内側面)
142W 嵌合溝の最小幅
143 縦軸
144 検出体
146 磁性体
151A 吸着側方案内部(電磁石)
151B 吸着側方案内部(電磁石)
151n 吸着側面
152A 段部
152B 段部
161A 永久磁石
161B 永久磁石
161n 吸着側面
165 振り分けガイド体
171A 左嵌合案内部材
171B 右嵌合案内部材
172 リンク材
173A 縦軸
173B 縦軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられ、この物品横押し体の下部に被ガイド体が設けられるとともに、本体フレーム側には被ガイド体の案内を行うガイド装置が設けられた転換設備であって、前記被ガイド体は磁性体に構成され、前記ガイド装置には、被ガイド体を直線方向または側方向に振り分ける振り分け手段が設けられ、この振り分け手段は、上手側の嵌合案内部と下手側の吸着側方案内部とからなり、前記嵌合案内部は、嵌合溝により被ガイド体を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けられ、前記吸着側方案内部は電磁石からなり、目的とする物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに吸着作用して、嵌合案内部を吸着揺動させるとともに被ガイド体を内側方向に導くように構成されていることを特徴とする転換設備。
【請求項2】
主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられ、この物品横押し体の下部に被ガイド体が設けられるとともに、本体フレーム側には被ガイド体の案内を行うガイド装置が設けられた転換設備であって、前記被ガイド体は磁性体に構成され、前記ガイド装置には、被ガイド体を左右両側方向に振り分ける振り分け手段が設けられ、この振り分け手段は、上手側の嵌合案内部と下手側の左右一対の吸着側方案内部とからなり、前記嵌合案内部は、嵌合溝により被ガイド体を嵌合案内自在にかつ左右方向に揺動自在に設けられ、両吸着側方案内部は電磁石からなり、物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝に達したときに、いずれか一方が吸着作用して、嵌合案内部を吸着揺動させるとともに被ガイド体を左右方向のいずれか一方に導くように構成されていることを特徴とする転換設備。
【請求項3】
嵌合案内部が吸着揺動したとき、嵌合溝の揺動側内側面が吸着側方案内部の吸着側面に連なるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の転換設備。
【請求項4】
吸着側方案内部の上流側部分でかつ吸着側面部分には切り欠き状の段部が形成され、嵌合案内部を吸着揺動させたとき、嵌合案内部の下流側部分が段部に係合して当接されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の転換設備。
【請求項5】
嵌合案内部には、目的とする物品横押し体の被ガイド体が嵌合溝の中間部に達したことを検出する検出体が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の転換設備。
【請求項6】
被ガイド体は、物品横押し体から連設されたローラ軸に遊転自在に設けられたガイドローラからなり、ローラ軸が検出体により検出されるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の転換設備。
【請求項7】
嵌合溝の最小幅に対してガイドローラの外径が同等状とされ、嵌合溝の両内側面にガイドローラの外周面が摺接動されるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の転換設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−132491(P2009−132491A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−309583(P2007−309583)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)