説明

輸送に用いるコンテナー

【課題】場所に制限される場合、例えば、狭い場所においても大きな貨物の積み下ろしおよび梱包組立が容易になり、そして、段積みする場合にも上下段間でずれ止めできて船積輸送や鉄道輸送などに適し、また、場所に制約されずに梱包解きも容易になって輸送先から容易に回収運搬可能になり、そしてさらに、密閉構造にもすかし構造も容易に組み立て可能にする。
【解決手段】左右の側壁12、12が、それぞれ一対のサイド・ウォール・ブラケット25、25で床構造11の左右のボトム・サイド・レール20、20上に独立に立ち上げられ、前後の端壁13、13が、その床構造11の前後のボトム・エンド・レール24、24に前後の断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー44、44を上からはめ合わせてその床構造11上に独立に立ち上げられ、およびその左右の側壁12、12および前後の端壁13、13が、コンテナー・コーナー・トップ15、15、15、15においてコーナー・ブラケットで一体的に結合される

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、大きな貨物、例えば、大きな製品や部品の輸送に適するところの輸送に用いるコンテナーに関し、そして、狭い場所で行う梱包作業やその梱包を解く作業にも適するところの輸送に用いるコンテナーに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のコンテナーは、船積輸送や鉄道輸送などに使用される際、予め床構造上に左右の側壁および前後の端壁の一方を固定させて立ち上げた状態でその床構造上に貨物をのせ、次に、その床構造上にその左右の側壁および前後の端壁の他方を固定させて立ち上げ、その一方にその他方を固定的に結合させ、そして、屋根を取り付けて梱包組み立てされるので、場所に制限される場合、例えば、狭い場所では、その貨物の積み下ろし方向が制限され、そして、その貨物の積み下ろし作業も梱包組立作業も非常に厄介であった。
また、この種のコンテナーは、その船積輸送の場合、船倉に段積みされ、また、船積のために段積みされて屋外に置かれるので、その上段のコンテナーはその下段のコンテナーにずれ止めする必要がある。そのずれ止めは段積み後であるので、そのずれ止め作業は非常に厄介になった。
【特許文献1】実開昭58−159290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の課題は、場所に制限される場合、例えば、狭い場所においても大きな貨物の積み下ろしおよび梱包組立が容易になり、そして、段積みする場合にも上下段間でずれ止めできて船積輸送や鉄道輸送などに適し、また、場所に制約されずに梱包解きも容易になって輸送先から容易に回収運搬可能になり、そしてさらに、密閉構造にもすかし構造も容易に組み立て可能にするところの輸送に用いるコンテナーの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、左右の側壁が、それぞれ一対のサイド・ウォール・ブラケットで床構造の左右のボトム・サイド・レール上に独立に立ち上げられ、前後の端壁が、その床構造の前後のボトム・エンド・レールに前後の断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバーを上からはめ合わせてその床構造上に独立に立ち上げられ、およびその左右の側壁および前後の端壁が、コンテナー・コーナー・トップにおいてコーナー・ブラケットで一体的に結合される。
【発明の効果】
【0005】
この発明では、組立て時、その左右の側壁および前後の端壁が順番を問わずにその床構造上に独立に固定されて立ち上げられて梱包組立てが可能になり、場所に制限される場合、例えば、狭い場所においても大きな貨物の積み下しおよび梱包組立てが容易になり、そして、段積する場合にも上段のコンテナーがそのコーナー・ブラケットで下段のコンテナーにずれ止めできて船積輸送や鉄道輸送などに適し、また、場所に制約されずに梱包解き、すなわち、分解も容易になって輸送先から容易に回収運搬可能になり、そしてさらに、密閉型にもすかし型にも容易に組み立て可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
その床構造が、所定の間隔を置いて互いに平行に配置される左右のボトム・サイド・レールと、そのボトム・サイド・フレーム上にのせられるその側壁に対応してその左右のボトム・サイド・フレーム間に渡される長さを有し、そして、その横はり上でその左右のボトム・サイド・フレームの前後端間に渡されてその横はり上に固定される前後の断面方形ボトム・エンド・レールとで枠組みされ、そして、その左右のボトム・サイド・レールのそれぞれの前後端寄りでそのボトム・サイド・レール上に立ち上げ状態でその左右のボトム・サイド・レールのそれぞれの上に固定的に取り付けられる一対のサイド・ウォール・ブラケットを備える。
【0007】
その左右の側壁のそれぞれが、ルーフ・レール、ボトム・エンド・レール・メンバー、および前後のコーナー・ポストで枠組みされる側壁枠と、その床構造のその一対のサイド・ウォール・ブラケットに対応してそのボトム・エンド・レール・メンバーから上方に伸びてそのボトム・サイド・レール・メンバーに固定的に取り付けられる一対のボトム・サイド・ブラケットと、その前後のコーナー・ポストに対応的に寄せられ、そして、そのルーフ・レールから下方に伸びてそのルーフ・レールに固定的に取り付けられる一対のトップ・サイド・ブラケットとで組み立てられる。
その一対のボトム・サイド・ブラケットおよび一対のトップ・サイド・ブラケットのそれぞれは、ボルト穴を明け、そして、そのボルト穴に穴合わせ状態で裏面にナットを溶接する構造を採る。
【0008】
その前後の端壁のそれぞれが、トップ・エンド・レール、その床構造のその断面長方形ボトム・エンド・レールに上からはめ合わせ可能にされる断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー、および左右のコーナー・ポスト・メンバーで枠組みされる端壁枠と、その側壁のそのトップ・サイド・ブラケットに対応してその左右のコーナー・ポスト・メンバーに寄せられ、そして、そのトップ・エンド・レールから下方に伸びてそのトップ・エンド・レールに固定的に取り付けられる一対のトップ・エンド・ブラケットとで組み立てられる。
その一対のトップ・エンド・ブラケットのそれぞれは、ボルト穴を明け、そして、そのボルト穴に穴合わせ状態で裏面にナットを溶接する構造を採る。
【0009】
そのコーナー・ブラケットが、その側壁のそのトップ・サイド・ブラケットおよびその端壁のそのトップ・エンド・ブラケット二対応して直角に曲げられ、そして、そのトップ・サイド・ブラケットおよびトップ・エンド・ブラケットのボルト穴に対応して両端のそれぞれにボルト穴を明ける。そのボルト穴はそのコーナー・ブラケットの高さ方向において下側に片寄せられてそのコーナー・ブラケットのその両端に穴明けされ、そして、その側壁および端壁を互いに結合させた状態でその側壁および端壁上にそのコーナー・ブラケットの上側を突き出させて段積み時、ずれ止めにそのコーナー・ブラケットを活用可能にする。
【実施例1】
【0010】
以下、この発明の輸送に用いるコンテナーの特定された具体例について、図面を参照して説明する。図1ないし図6は、船積み輸送に活用されるところのこの発明の輸送に用いるコンテナーの具体例10を示す。そのコンテナー10は、床構造11、左右の側壁12、12、前後の端壁13、13、および屋根14を含む密閉構造で組立て時、その左右の側壁12、12および前後の端壁13、13が順番を問わずにその床構造上に独立に固定的に立ち上げられ、そして、その左右の側壁12、12および前後の端壁13、13がコンテナー・コーナー・トップにおいてコーナー・ブラケット15、15、15、15で段積み可能に一体的に結合されるところの梱包組立て構造を採る。
【0011】
その床構造11は、所定の間隔を置いて互いに平行に配置される左右の断面長方形ボトム・サイド・レール20、20と、その左右のボトム・サイド・レール20、20の前後方向に適宜の間隔を置いてその左右のボトム・サイド・レール20、20間に渡され、そして、両端でその左右のボトム・サイド・レール20、20上に固定される多数の横はり21、21、21、21、21と、その左右のボトム・サイド・レール20、20の長さを有し、その多数の横はり21、21、21、21、21の下でその左右のボトム・サイド・レール20、20間に左右方向に適宜の間隔を置いてその多数の横はり21、21、21、21、21に交差状態でそのその左右のボトム・サイド・レール20、20に平行に伸長され、そして、その多数の横はり21、21、21、21、21に固定される多数の縦はり22、22、22と、その左右のボトム・サイド・レール20、20、多数の横はり21、21、21、21、21、および多数の縦はり22、22、22の組立て上に固定的に配置される床板23と、そのボトム・サイド・フレーム20、20上にのせられるその側壁12、12に対応してその左右のボトム・サイド・フレーム20、20間に渡される長さを有し、そして、その横はり21、21上でその左右のボトム・サイド・フレーム20、20の前後端間に渡されてその横はり21、21上に固定される前後の断面長方形ボトム・エンド・レール24、24と、その左右のボトム・サイド・レール20、20のそれぞれの前後端寄りに位置され、そして、そのボトム・サイド・レール20、20上に立ち上げ状態でその左右のボトム・サイド・レール20、20のそれぞれの上に固定的に取り付けられる一対のサイド・ウォール・ブラケット25、25とで組み立てられる。
【0012】
その左右の断面長方形ボトム・エンド・レール20、20は所定の長さの断面長方形軽量形鋼を用い、また、その前後の断面長方形ボトム・エンド・レール24、24はその断面長方形ボトム・サイド・フレーム20、20よりも細いところの所定の長さの断面長方形軽量形鋼を用いる。その前後の断面長方形ボトム・エンド・レール24、24はその左右の側壁12、12間でその左右の断面長方形ボトム・エンド・レール20、20間に渡されてその左右の断面長方形ボトム・エンド・レール20、20上に支持されるので、その前後の断面長方形ボトム・エンド・レール24、24の長さはその左右の側壁12、12の厚さで決まる。
そのサイド・ウォール・ブラケット25、25および25、25はボルト穴26が明けられ、そして、外側からその側壁12、12をボルト締め可能にしてその断面長方形ボトム・サイド・フレーム20、20上にその側壁12、12を独立に立ち上げる。
【0013】
その左右の側壁12、12のそれぞれが、ルーフ・レール28、ボトム・サイド・フレーム・メンバー29、および前後のコーナー・ポスト30、30で枠組みされる側壁枠27と、その側壁枠27の前後方向の中間でそのルーフ・レール28およびボトム・サイド・レール・メンバー29間に固定的に取り付けられるスタッド31と、その側壁枠27およびスタッド31に張られて取り付けられる側板32と、その床構造11のその一対のサイド・ウォール・ブラケット25、25に対応してそのボトム・サイド・レール・メンバー29から上方に伸びてそのボトム・サイド・レール・メンバー29に固定的に取り付けられる一対のボトム・サイド・ブラケット33、33と、その前後のコーナー・ポスト30、30に対応的に寄せられ、そして、そのルーフ・レール28から下方に伸びてそのルーフ・レール28に固定的に取り付けられる一対のトップ・サイド・ブラケット37、37とで組み立てられる。
【0014】
そのルーフ・レール28、28は、所定の長さに切断された断面長方形軽量形鋼を用い、また、そのボトム・サイド・レール・メンバー29、29は、そのルーフ・レール28、28よりも細くて所定の長さに切断された断面角形軽量形鋼を用い、その前後のコーナー・ポスト30、30および30、30は、また、そのルーフ・レール28、28よりも太くて所定の長さに切断された断面長方形軽量形鋼を用いる。
さらに、そのスタッド31、31は、その前後のコーナー・ポスト30、30および30、30よりも細くて所定の長さに切断された断面角形軽量形鋼を用いる。
【0015】
その一対のボトム・サイド・ブラケット33、33および一対のトップ・サイド・ブラケット37、37は、ボルト穴35、39を明け、そして、そのボルト穴35、39に穴合わせ状態で裏面34、38にナット36、40を溶接する構造を採り、そして、その一対のボトム・サイド・ブラケット33、33は、ボルト41でその床構造11のそのサイド・ウォール・ブラケット25、25に締め付けられ、そして一方、その一対のトップ・サイド・ブラケット37、37は、その側壁12、12および端壁13、13の結合に活用される。
【0016】
その前後の端壁13、13のそれぞれが、トップ・エンド・レール43、43、その床構造11のその断面長方形ボトム・エンド・レール24、24に上からはめ合わせ可能にされる断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー44、44、および左右のコーナー・ポスト・メンバー45、45で枠組みされる端壁枠42と、そのトップ・エンド・レール43および断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー44間に左右方向に適宜の間隔を置いて固定的に取り付けられる多数のスタッド46、46、46と、その側壁枠42およびスタッド46、46、46に張られて固定的に取り付けられる端板47と、その側壁12、12のそのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37に対応してその左右のコーナー・ポスト・メンバー45、45に寄せられ、そして、そのトップ・エンド・レール43から下方に伸びてそのトップ・エンド・レール43に固定的に取り付けられる一対のトップ・エンド・ブラケット48、48とで組み立てられる。
【0017】
そのトップ・エンド・レール43、43は、その左右の側壁12、12のルーフ・レール28、28に相当する太さで所定の長さに切断された断面長方形軽量形鋼を用い、また、そのボトム・エンド・レール・メンバー44、44は、その床構造11のその断面長方形そのボトム・エンド・レール24、24に摺動的にはめ外し可能にされる大きさ、形状で所定の長さに切断された断面溝形軽量形鋼を用い、そのコーナー・ポスト・メンバー45、45は、また、その左右の側壁12、12のそのボトム・サイド・レール・メンバー29、29に相当する太さで所定の長さに切断された断面角形軽量形鋼を用いる。
さらに、そのスタッド46、46、46および46、46、46は、その左右の側壁12、12のそのスタッド31、31相当する太さで所定の長さに切断された断面角形軽量形鋼を用いる。
【0018】
その一対のトップ・エンド・ブラケット48、48は、ボルト穴50、50を明け、そして、そのボルト穴50、50に穴合わせ状態で裏面49、49にナット51、51を溶接する構造を採り、そして、その側壁12、12および端壁13、13の結合に活用される。
【0019】
その屋根14は、前後方向に適宜の間隔を置いてその左右の側壁12、12のそのルーフ・レール28、28間に渡されて支持される多数の屋根はり52、52、52と、その屋根はり52、52、52、その左右の側壁12、12のそのルーフ・レール28、28、およびその前後の端壁13、13のそのトップ・エンド・レール43、43上に張られて固定的に取り付けられる屋根板54とで組み立てられる。
その3本の屋根はり52、52、52は、その側壁12、12のそのスタッド31やその端壁13、13のそのスタッド46、46、46に同様に細くて所定の長さに切断された断面角形軽量形鋼を用い、そして、両端に箱形フック53、53を溶接する。
その屋根はり52、52、52は、その両端のその箱形フック53、53でその側壁12、12のそのルーフ・レール28、28に引っ掛けられてそのルーフ・レール28、28間に渡され、そして、そのルーフ・レール28、28に支持される。勿論、その屋根はり52、52、52は、予めその屋根板54の裏面に位置決めされてスポット溶接されてもかまわない。その場合、その屋根14は、互いに一体的に結合されたその側壁12、12および端壁13、13の上に簡単にのせられてその側壁12、12および端壁13、13に固定的に取り付けられる。
【0020】
そのコーナー・ブラケット15、15、15、15は、所定の厚さの鋼板から所定の形状、寸法の短冊片に切断され、その左右の側壁12、12のそのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37およびその前後の端壁13、13のそのトップ・エンド・ブラケット48、48および48、48に対応して長さ方向の中間でその短冊片を直角に曲げ、そして、そのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37およびトップ・エンド・ブラケット48、48のそのボルト穴39、39、39、39、50、50、50、50に対応して両端のそれぞれにボルト穴55、55、55、55、55、55、55、55を明けて作られる。
特にそのコーナー・ブラケット15、15、15、15では、そのボルト穴55、55、55、55、55、55、55、55は、そのコーナー・ブラケット15、15、15、15の高さ方向において下側に片寄せられてそのコーナー・ブラケット15、15、15,15のその両端に穴明けされ、そして、そのコーナー・ブラケット15、15、15、15がその左右の側壁12、12のそのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37およびその前後のその端壁13、13のそのトップ・エンド・ブラケット48、48および48、48にボルト締めされてその左右の側壁12、12および前後の端壁13、13が互いに結合された状態でその左右の側壁12、12および前後の端壁13、13上にそのコーナー・ブラケット15、15、15、15の上側を突き出させてそのコンテナー10の段積み時、下段のコンテナー10に上段のコンテナー10をずれ止めするところのストッパーにそのコーナー・ブラケット15、15、15、15を活用可能にする。
【0021】
次に、そのコンテナー10を用いて船積み輸送される大きな製品、部品の梱包について述べる。先ず、その床構造11がその大きな製品、部品の近くに置かれる。そして、その大きな製品、部品が、その床構造11上にのせられてその床構造11に固定される。次いで、その左右の側壁12、12が、その床構造11のその左右の断面長方形形ボトム・サイド・レール20、20上にのせられて立ち上げられ、そして、ボルト41、41および41、41でその床構造11のその左右の断面長方形形ボトム・サイド・レール20、20のサイド・ウォール・ブラケット25、25および25、25にそのボトム・サイド・ブラケット33、33を締め付けてその床構造11の両側に固定的に立ち上げられる。次に、その前後の端壁13、13が、その床構造11のその前後の断面長方形形ボトム・エンド・レール24、24にその断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー44、44を上からはめ合わせて被せ、そして、その床構造11のその前後の断面長方形ボトム・エンド・レール24、24上に立ち上げられる。
【0022】
そのように、その左右の側壁12、12および前後の端壁13、13がその床構造11上に立ち上げられると、その4個のコーナー・ブラケット15、15、15、15が、図2、3、および5に示されるようにそのボルト41、41、41、41、41、41、41、41でその隣り合う側壁12、12および端壁13、13のそのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37、およびそのトップ・エンド・ブラケット48、48に締め付けられ、コンテナー・コーナー・トップにおいてその側壁12、12および端壁13、13上にそのコーナー・ブラケット15、15、15、15の上側を突き出してその側壁12、12および端壁13、13を一体的に結合する。その4個のコーナー・ブラケット15、15、15、15は、別のコンテナー10がそのコンテナー10上に積み重ねられると、そのコンテナー10にその別のコンテナー10をずれ止めする。
そのように、そのコーナー・ブラケット15、15、15、15は、そのコンテナー・コーナー・トップにおいてその側壁12、12および端壁13、13を一体的に結合するに加えて段積み時、その下段のコンテナー10に上段のコンテナー10をずれ止めするところのストッパーとして機能する。勿論、そのコーナー・ブラケット15、15、15、15は、そのコンテナー10が段積みされない場合、図6に示されたように、上下方向に逆にされてそのボルト41、41、41、41、41、41、41、41でその隣り合う側壁12、12および端壁13、13のそのトップ・サイド・ブラケット37、37および37、37、およびそのトップ・エンド・ブラケット48、48および48、48に締め付けられる。すなわち、そのコーナー・ブラケット15、15、15、15は、そのコンテナー・コーナー・トップにおいてその側壁12、12および端壁13、13の上面にそのコーナー・ブラケット15、15、15、15を合わせてその隣り合う側壁12、12および端壁13、13を結合して一体化する。
【0023】
引き続いて、その3本の屋根はり52、52、52が、前後方向に適宜に間隔を置いてその両端のその箱形フック53、53でその左右の側壁12、12のルーフ・レール28、28に引っ掛けられてそのルーフ・レール28、28間に渡され、そして、そのルーフ・レール28、28に支持され、そして、その屋根板54が、その3本の屋根はり52、52、52、その左右の側壁12、12のそのルーフ・レール28、28、およびその前後の端壁13、13のそのトップ・エンド・レール43、43上に張られてのせられ、そして、固定的に取り付けられる。
そのようにして、その屋根14がその一体化された側壁12、12および端壁13、13上に組み立てられ、そこで、そのコンテナー10が梱包組立てされる。
【0024】
そのコンテナー10では、その左右の側壁12、12がその床構造11上に立ち上げられてからその前後の端壁13、13がその床構造11上に立ち上げられたが、その左右の側壁12、12および前後の端壁13、13は、荷積み場所に応じて順番を問わずにその床構造11上に独立に立ち上げ可能になる。
また、そのコンテナー10は、密閉構造に組み立てられたが、必要に応じてその側板32、32および端板47、47を省いてすかし構造に組み立てられる。
【0025】
したがって、このコンテナー10では、その大きな製品、部品がその床構造11上にのせられてからその左右の側壁12、12および前後の端壁13、13が順番を問わずにその床構造11上に独立に立ち上げられて梱包組立てが可能になり、場所に制限されずに狭い場所においてもその大きな製品、部品の積み下しや梱包組立てが容易になり、すなわち、荷積み下し場所に制約されずに大きな貨物の積み下し作業や梱包組立て作業が容易になってそれら作業が時間短縮され、そして、段積みする場合、その上段のコンテナーがそのコーナー・ブラケットでその下段のコンテナーにずれ止めされて船積輸送や鉄道輸送などに適し、また、荷下ろし場所に制約されずに梱包解き、すなわち、分解も容易になって輸送先から容易に回収運搬可能になり、経済的になり、そして、必要に応じて密閉構造にもすかし構造にも容易に組み立て可能になる。
【0026】
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質(nature)および本質(substance)に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し(be commensurate with)、そして、その発明の成立に必須である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
上述から理解されるように、この発明の輸送に用いるコンテナーは、左右の側壁が、それぞれ一対のサイド・ウォール・ブラケットで床構造の左右のボトム・サイド・レール上に独立に立ち上げられ、前後の端壁が、その床構造の前後のボトム・エンド・レールに前後の断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバーを上からはめ合わせてその床構造上に独立に立ち上げられ、およびその左右の側壁および前後の端壁が、コンテナー・コーナー・トップにおいてコーナー・ブラケットで一体的に結合されるので、この発明の輸送に用いるコンテナーでは、その大きな製品、部品がその床構造上にのせられてからその左右の側壁および前後の端壁が順番を問わずにその床構造上に独立に立ち上げられて梱包組立てが可能になり、場所に制限されずに狭い場所においてもその大きな製品、部品の積み下しや梱包組立てが容易になり、すなわち、荷積み下し場所に制約されずに大きな貨物の積み下し作業や梱包組立て作業が容易になってそれら作業が時間短縮され、そして、段積みする場合、その上段のコンテナーがそのコーナー・ブラケットでその下段のコンテナーにずれ止めされて船積輸送や鉄道輸送などに適し、また、荷下ろし場所に制約されずに梱包解き、すなわち、分解も容易になって輸送先から容易に回収運搬可能になり、経済的になり、そして、必要に応じて密閉構造にもすかし構造にも容易に組み立て可能になり、その結果、大きな貨物の輸送にとって非常に有用で実用的であり、そして、船積輸送や鉄道輸送などに適する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】船積み輸送に活用されるところのこの発明の輸送に用いるコンテナーの具体例を示した分解斜視図である。
【図2】そのコンテナーを部分的に破断して示した側面図である。
【図3】そのコンテナーを部分的に破断して示した正面図である。
【図4】そのコンテナーを部分的に破断して示した横断面図である。
【図5】段積みの場合、ずれ止めにコーナー・ブラケットを兼用するそのコンテナーのコーナー部分を部分的に破断して示した斜視図である。
【図6】段積みされない場合、そのコーナー・ブラケットを用いるそのコンテナーのコーナー部分を部分的に破断して示した斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
11 床構造
12 側壁
13 端壁
14 屋根
15 コーナー・ブラケット
20 断面長方形ボトム・サイド・レール
21 横はり
22 縦はり
23 床板
24 断面長方形ボトム・エンド・レール
25 サイド・ウォール・ブラケット
27 側壁枠
28 ルーフ・レール
29 ボトム・サイド・レール・メンバー
30 コーナー・ポスト
31 スタッド
32 側板
33 ボトム・サイド・ブラケット
34 裏面
35 ボルト穴
36 ナット
37 トップ・サイド・ブラケット
38 裏面
39 ボルト穴
40 ナット
41 ボルト
42 端壁枠
43 トップ・エンド・レール
44 断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー
45 コーナー・ポスト・メンバー
46 スタッド
47 端板
48 トップ・エンド・ブラケット
49 裏面
50 ボルト穴
51 ナット
52 屋根はり
53 箱形フック
54 屋根板
55 ボルト穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の側壁が、それぞれ一対のサイド・ウォール・ブラケットで床構造の左右のボトム・サイド・レール上に独立に立ち上げられ、前後の端壁が、その床構造の前後のボトム・エンド・レールに前後の断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバーを上からはめ合わせてその床構造上に独立に立ち上げられ、およびその左右の側壁および前後の端壁が、コンテナー・コーナー・トップにおいてコーナー・ブラケットで一体的に結合されるところの輸送に用いるコンテナー。
【請求項2】
その床構造が、所定の間隔を置いて互いに平行に配置される左右のボトム・サイド・レールと、その左右のボトム・サイド・レールの前後方向に適宜の間隔を置いてその左右のボトム・サイド・レール間に渡され、そして、両端でその左右のボトム・サイド・レール上に固定される複数の横はりと、その左右のボトム・サイド・レールの長さを有し、その複数の横はりの下でその左右のボトム・サイド・レール間に左右方向に適宜の間隔を置いてその複数の横はりに交差状態でそのその左右のボトム・サイド・レールに平行に伸長され、そして、その複数の横はりに固定される複数の縦はりと、その左右のボトム・サイド・レール、複数の横はり、および複数の縦はりの組立て上に固定的に配置される床板と、そのボトム・サイド・フレーム上にのせられるその側壁に対応してその左右のボトム・サイド・フレーム間に渡される長さを有し、そして、その横はり上でその左右のボトム・サイド・フレームの前後端間に渡されてその横はり上に固定される前後の断面長方形ボトム・エンド・レールと、その左右のボトム・サイド・レールのそれぞれの前後端寄りに位置され、そして、そのボトム・サイド・レール上に立ち上げ状態でその左右のボトム・サイド・レールのそれぞれの上に固定的に取り付けられる一対のサイド・ウォール・ブラケットとで組み立てられる請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項3】
その左右の側壁のそれぞれが、ルーフ・レール、ボトム・エンド・レール・メンバー、および前後のコーナー・ポストで枠組みされる側壁枠と、その床構造のその一対のサイド・ウォール・ブラケットに対応してそのボトム・エンド・レール・メンバーから上方に伸びてそのボトム・サイド・レール・メンバーに固定的に取り付けられる一対のボトム・サイド・ブラケットと、その前後のコーナー・ポストに対応的に寄せられ、そして、そのルーフ・レールから下方に伸びてそのルーフ・レールに固定的に取り付けられる一対のトップ・サイド・ブラケットとで組み立てられる請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項4】
その一対のボトム・サイド・ブラケットおよび一対のトップ・サイド・ブラケットのそれぞれが、ボルト穴を明け、そして、そのボルト穴に穴合わせ状態で裏面にナットを溶接する請求項3に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項5】
その前後の端壁のそれぞれが、トップ・エンド・レール、その床構造のその断面長方形ボトム・エンド・レールに上からはめ合わせ可能にされる断面溝形ボトム・エンド・レール・メンバー、および左右のコーナー・ポスト・メンバーで枠組みされる端壁枠と、その側壁のそのトップ・サイド・ブラケットに対応してその左右のコーナー・ポスト・メンバーに寄せられ、そして、そのトップ・エンド・レールから下方に伸びてそのトップ・エンド・レールに固定的に取り付けられる一対のトップ・エンド・ブラケットとで組み立てられる請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項6】
その一対のトップ・エンド・ブラケットのそれぞれが、ボルト穴を明け、そして、そのボルト穴に穴合わせ状態で裏面にナットを溶接する請求項5に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項7】
そのコーナー・ブラケットが、その側壁のそのトップ・サイド・ブラケットおよびその端壁のそのトップ・エンド・ブラケット二対応して直角に曲げられ、そして、そのトップ・サイド・ブラケットおよびトップ・エンド・ブラケットのボルト穴に対応して両端のそれぞれにボルト穴を明ける請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項8】
そのコーナー・ブラケットが、高さ方向において下側にそのボルト穴を片寄らせて明け、そして、結合状態でその側壁および端壁上に上側を突き出し可能にする請求項7に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項9】
密閉構造に組み立てられる請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。
【請求項10】
すかし構造に組み立てられる請求項1に記載の輸送に用いるコンテナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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