説明

送信装置、表示制御装置、コンテンツ送信方法、記録媒体、及びプログラム

【課題】コンテンツ中の注視点の情報を共有することができる送信装置、再生装置、送信方法、記録媒体、及びプログラムを提供する。
【解決手段】送信装置は、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、上記注視点情報と、上記コンテンツ又は上記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送信装置、表示制御装置、コンテンツ送信方法、記録媒体、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のネットワーク関連技術の進歩に伴い、コンテンツの共有が盛んに行われるようになっている。コンテンツ又はコンテンツの格納先アドレスを送信することによって、複数の装置間でコンテンツの視聴体験を共有することができるようになっている。例えば、特許文献1には、「スロー」操作によって、小型の2次ディスプレイで表示している画像を大型の1次ディスプレイに表示させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−004690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようにコンテンツの共有が一般的になっている状況において、単純に元のコンテンツだけではなく、コンテンツ中において注視すべき点の情報を共有したいという要求がある。そこで、本開示では、コンテンツ中の注視点の情報を共有することのできる、新規かつ改良された送信装置、表示制御装置、コンテンツ送信方法、記録媒体、及びプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、上記注視点情報と、上記コンテンツ又は上記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、を有する送信装置が提供される。
【0006】
かかる構成によれば、コンテンツ及びコンテンツ中の注視すべき箇所の情報を伝えることができる。例えば送信装置のユーザが、受信する側のユーザに対してコンテンツ中の特に注視しているポイントを共有したい場面に好適である。
【0007】
また、本開示によれば、コンテンツ、及び上記コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を受信する受信部と、上記注視点情報に従って、上記コンテンツを上記注視点と共に表示させる表示制御部と、を有する表示制御装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成することと、上記注視点情報と、上記コンテンツ又は上記コンテンツを取得するための情報と、を送信することと、を含むコンテンツ送信方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータを、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、上記注視点情報と、上記コンテンツ又は上記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、を有する送信装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、コンピュータを、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、上記注視点情報と、上記コンテンツ又は上記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、を有する送信装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本開示によれば、コンテンツ中の注視点の情報を共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の第1〜第3の実施形態に係るコンテンツ共有システムの構成例を示す説明図である。
【図2】同実施形態に係るコンテンツ共有システムの概要を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係る送信装置の注視点指定操作の一例を示す説明図である。
【図5】同実施形態に係る送信装置の送信操作の一例を示す説明図である。
【図6】同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中の静止画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。
【図7】同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中の動画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。
【図8】同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中のテキストオブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。
【図9】同実施形態に係る再生装置の機能構成を示すブロック図である。
【図10】同実施形態に係る再生装置が表示する注視点の一例を示す説明図である。
【図11】同実施形態に係る再生装置が表示する注視点の他の一例を示す説明図である。
【図12】動実施形態に係る再生装置のスクロール操作時の動作を示す説明図である。
【図13】同実施形態に係る再生装置の拡大操作時の動作を示す説明図である。
【図14】本開示の第2の実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。
【図15】同実施形態に係る送信装置が消去コマンドを送信するときの操作について示す説明図である。
【図16】本開示の第3の実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。
【図17】同実施形態に係る送信装置が送信する付加情報の一例について示す説明図である。
【図18】本開示の第4の実施形態に係るコンテンツ共有システムの概要を示す説明図である。
【図19】同実施形態に係る再生装置が表示する注視点情報の一例を示す説明図である。
【図20】同実施形態に係る再生装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.第1の実施形態
2−1.送信装置の機能構成
2−2.注視点情報
2−3.再生装置の機能構成
3.第2の実施形態
4.第3の実施形態
5.第4の実施形態
【0015】
<1.概要>
まず、図1及び図2を参照しながら、本開示の第1〜第3の実施形態に係るコンテンツ共有システムの概要について説明する。図1は、本開示の第1〜第3の実施形態に係るコンテンツ共有システムの構成例を示す説明図である。図2は、同実施形態に係るコンテンツ共有システムの概要を示す説明図である。
【0016】
なお、以下本開示の第1〜第3の実施形態に係るコンテンツ共有システムをまとめて本開示の一実施形態に係るコンテンツ共有システムと称することがある。
【0017】
図1を参照すると、本開示の一実施形態に係るコンテンツ共有システム1は、送信装置10と再生装置20とを主に有する。送信装置10は、コンテンツ共有システム1のうちコンテンツを送信する役割を担う情報処理装置である。再生装置20は、コンテンツ共有システム1のうち、コンテンツを受信して再生する機能を有する情報処理装置である。送信装置10と再生装置20とは、ネットワークを介して接続されている。
【0018】
送信装置10及び再生装置20は、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器などの情報処理装置であってもよい。また、送信装置10及び再生装置20は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器、携帯用ナビゲーション装置などの情報処理装置であってもよい。ここでは、送信装置10が携帯電話であり、再生装置20がテレビ受像機である例を挙げて説明する。
【0019】
次に図2を参照すると、ユーザは、送信装置10において送信するコンテンツが表示されている状態において、コンテンツ中の注視点Pを指定することができる。このとき送信装置10は、指定された注視点Pを特定する注視点情報を生成する。そして、ユーザがコンテンツを送信する操作を行うと、送信装置10は、コンテンツとともに、注視点情報を送信することができる。コンテンツ及び注視点情報を受信した再生装置20は、受信したコンテンツとともに注視点情報を再生する。例えば再生装置20は、注視点情報に基づいて、注視点を示すマークMを表示させることができる。
【0020】
このように、本開示においては、コンテンツ中の注視点を送信側と受信側で共有するための仕組みを提案する。例えば紙に印刷された地図に赤ペンで丸をつけて渡す感覚で、送信側のユーザがコンテンツ中で注視している点を共有することができる。
【0021】
例えばコンテンツの実体を編集する、又は、コンテンツを別のドキュメント中に挿入して注釈データを加えるなどの編集を行えば、注視点を共有することは可能である。しかし、本開示においては、より簡単な操作で注視点を共有することのできるコンテンツ共有システムを提案する。またさらに、本開示においては、送信側と受信側の画面解像度が異なる場合や、送信側と受信側の描画環境によってレイアウトが変化する場合においても適切に注視点を共有するための仕組みも提案する。
【0022】
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じてコンテンツ共有システム1a、及びコンテンツ共有システム1bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、コンテンツ共有システム1a、及びコンテンツ共有システム1bなどを特に区別する必要が無い場合には、単にコンテンツ共有システム1と称する。特に、以下の説明中においては、第1の実施形態について述べる場合にコンテンツ共有システム1a、第2の実施形態について述べる場合にコンテンツ共有システム1bのように区別する。
【0023】
<2.第1の実施形態>
[2−1.送信装置の機能構成]
まず、本開示の第1の実施形態に係る送信装置10の機能構成について図3〜図5を参照しながら説明する。図3は、同実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。図4は、同実施形態に係る送信装置の注視点指定操作の一例を示す説明図である。図5は、同実施形態に係る送信装置の送信操作の一例を示す説明図である。
【0024】
本開示の第1の実施形態に係る送信装置10aは、通信部105と、コンテンツ記憶部110と、出力部115と、操作情報取得部120と、注視点情報生成部125と、を主に有する。
【0025】
(通信部105a)
通信部105aは、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、通信部105aに接続されるネットワークは、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。但し、上記のLANは、Local Area Networkの略である。また、上記のWUSBは、Wireless USBの略である。そして、上記のADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略である。
【0026】
なお、ここでは通信部105aは、ホームネットワークを介して再生装置20aと接続するための接続インタフェースである。通信部105aは、注視点情報生成部125が生成する注視点情報を受け取ると、注視点情報と対応づけられたコンテンツを注視点情報とともに再生装置20aに送信する送信部として機能することができる。また通信部105aは、コンテンツを送信することに代えて、コンテンツを取得するための情報、例えばコンテンツの格納された場所を特定するための格納先アドレスを送信してもよい。例えば通信部105aは、注視点情報と、上記注視点が付与されたコンテンツが格納されたURL(Uniform Resource Locator)を再生装置20aに送信することができる。
【0027】
(コンテンツ記憶部110)
コンテンツ記憶部110は、コンテンツデータを格納するデータ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0028】
コンテンツ記憶部110は、コンテンツを格納することができる。ここでコンテンツとは、写真、文書、絵画および図表などの映像データ、HTMLファイル、音楽、講演およびラジオ番組などの音楽データや、映画、テレビジョン番組、ビデオプログラム、などを含む概念である。コンテンツ記憶部110は、例えば通信部105aを介して取得したコンテンツを記憶することができる。またコンテンツ記憶部110は、図示しない撮像部により生成されたコンテンツを記憶することもできる。またコンテンツ記憶部110は、図示しないリムーバブルディスクから送信装置10内に取り込んだコンテンツを記憶することもできる。
【0029】
(出力部115)
出力部115は、ユーザに情報を出力する機能を有する。出力部115は、例えば表示画面を出力する表示部であってよい。また出力部115は、音声出力部の機能を有してもよい。
【0030】
(操作情報取得部120)
操作情報取得部120は、外部から入力される操作情報を取得する機能を有する。ここで取得される操作情報は、例えば注視点の指定操作に係る操作情報、コンテンツの送信操作に係る操作情報などが挙げられる。例えば図4を参照すると、注視点の指定操作の一例が示される。例えば注視点の指定は、タッチセンサが重畳された表示画面上で位置を指定することにより行われてよい。また図5を参照すると、コンテンツ及び注視点情報を再生装置20に送信する送信操作の一例が示される。例えば送信操作は、注視点を指定する指を画面から離すと表示される確認ウィンドウ中の送信決定ボタン33を操作することによりなされてよい。なお、ここで用いられる操作は一例であり、その他種々の操作が用いられてよい。例えば、図2に示したように、送信操作は、注視点を指定した位置からのフリック操作であってもよい。或いは、操作情報取得部120が送信装置10aの傾きを検出する検出部の機能を有し、送信操作は、筐体を傾ける操作であってもよい。操作情報取得部120は、取得した操作情報を例えば注視点情報生成部125に供給することができる。
【0031】
(注視点情報生成部125)
注視点情報生成部125は、コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する機能を有する。注視点情報生成部125は、コンテンツ上における特定の位置Pが指定されると、この位置を注視点の位置とする注視点情報を生成することができる。例えば図2に示されるように、コンテンツ自体が1つの画像である画像コンテンツの場合には、注視点情報生成部125は、画像コンテンツ中の注視点の相対位置により注視点の位置を示す注視点情報を生成してもよい。また例えば図4に示されるHTMLコンテンツのように、コンテンツ中に複数のオブジェクトが含まれる場合には、注視点情報は、注視点の位置に表示されるオブジェクトを特定する情報を含むことができる。例えば、オブジェクトを特定する情報は、オブジェクトのファイル名であってよい。また同じファイル名を有するオブジェクトが複数存在する場合にも対応するために、オブジェクトを特定する情報は、同じファイル名を有するオブジェクト中の先頭からの順番を示す情報を含んでよい。また、注視点情報は、注視点の位置に表示されるオブジェクトが画像オブジェクトである場合に、この画像オブジェクト中における注視点の相対位置を示す情報をさらに含んでもよい。注視点情報生成部125が生成する注視点情報の詳細について、以下に説明する。
【0032】
[2−2.注視点情報]
次に、図6〜図8を参照しながら、同実施形態に係る送信装置10aが生成して再生装置20に送信する注視点情報の詳細について説明する。図6は、同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中の静止画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。図7は、同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中の動画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。図8は、同実施形態に係る送信装置において、HTMLコンテンツ中のテキストオブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例を示す説明図である。
【0033】
上述の通り、HTMLコンテンツのようにコンテンツ中に複数のオブジェクトが含まれて配置されるコンテンツにおいては、コンテンツを表示する表示装置の環境によって配置が異なる場合がある。このようなときに、送信装置10aにおいてコンテンツを表示したときの相対位置により注視点の位置を特定しようとすると、所望の位置を示すことができない。そこで、本開示においては、このように表示装置の環境によって配置が異なる場合であってもユーザの所望する注視点の位置を正確に再生装置20に伝達するための注視点情報の形式を提案する。
【0034】
送信側と受信側の装置環境によって、コンテンツ中のオブジェクトの配置が異なる可能性のある環境において、正確に注視点の位置を伝達するために、送信装置10aは、オブジェクトを特定する情報と、オブジェクト中の注視点の位置を特定する情報とにより注視点の位置を示す注視点情報を生成することができる。HTMLコンテンツは、テキストデータ、静止画像ファイル、動画像ファイルなどのオブジェクトを含むことができる。そこで、注視点情報生成部125は、まずユーザが指定した注視点に表示されているオブジェクトを特定する情報を含むことができる。オブジェクト自体を特定することができれば、オブジェクトの配置が変わっている場合であっても、再生装置20は注視点が特定されたオブジェクト上であると認識することができる。オブジェクトの特定には、例えばオブジェクトファイル名が用いられてよい。しかし、同じファイル名を有するオブジェクトが、同じコンテンツ中に複数含まれる場合には、ファイル名だけではオブジェクトを特定することができない。このため、オブジェクトの特定には、さらにオブジェクトのコンテンツ中の順番が用いられてよい。例えば「image.jpg」というファイル名のオブジェクトが複数ある場合には、何番目の「image.jpg」であるかの情報によってオブジェクトを特定することができる。また、オブジェクトがテキストデータである場合には、オブジェクトの特定に、そのテキストデータの文字列が用いられてよい。例えば「ノートパソコン」と表記されるテキストデータである場合には、この文字列「ノートパソコン」をオブジェクトの特定に用いることができる。
【0035】
なお、オブジェクトが十分小さい場合には、注視点の位置はオブジェクトを特定することのみで十分な精度で特定されることもある。しかし、オブジェクト内の注視点の位置をさらに特定することによりさらに詳細な注視点の位置を示すことができる。そこで、注視点情報は、オブジェクト内の注視点の位置の情報を含むことができる。オブジェクト内の注視点の位置は、例えばオブジェクトが画像オブジェクトである場合には、画像中の相対位置により示されてよい。またオブジェクト内の注視点の位置は、例えばオブジェクトがテキストオブジェクトである場合には、文字列中の先頭からの文字数により示されてよい。例えば「ノートパソコン」中の「ソ」の文字の位置を注視点とする場合には、「ノートパソコン」中の5文字目であるので、文字列中の先頭からの位置「5」をオブジェクト中の注視点の位置を示す情報として用いることができる。以下、オブジェクトの種類別に注視点情報の例を挙げて詳細を説明する。
【0036】
まず図6を参照すると、HTMLコンテンツ中の静止画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例が示される。ここで、注視点情報は、IDと、タイプと、ファイル名と、ファイル名タグの先頭からの順番と、画像内での注視点の横方向の相対位置と、画像内での注視点の縦方向の相対位置と、を含むことができる。IDは、注視点を識別するための識別情報であり、データ型は整数であってよい。タイプは、オブジェクトの種類を示し、データ型は文字列であってよい。ファイル名は、オブジェクトのファイルの名称であり、データ型は文字列であってよい。ファイル名タグの先頭からの順番は、同じファイル名を有するオブジェクトがコンテンツ内に複数ある場合に、オブジェクトを特定するための情報であり、コンテンツ内の先頭からの順番で示される。ファイル名タグの先頭からの順番のデータ型は、整数であってよい。画像内での注視点の横方向の相対位置及び画像内での注視点の縦方向の相対位置は、特定されたオブジェクト中でさらに詳細な注視点の位置を特定するための情報であり、データ型は浮動小数であってよい。
【0037】
ユーザにより指定された注視点の箇所に静止画像オブジェクトが表示されている場合には、注視点情報生成部125は、上記のような情報を含む注視点情報を生成することができる。例えば注視点制御コマンドを文字列で示すと以下の通りである。
"poi={id='123',type:'image',file:'image.jpg',tag_index:'5',position_x:'0.75',position_y:'0.3'}"
【0038】
次に図7を参照すると、HTMLコンテンツ中の動画像オブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例が示される。ここで、注視点情報は、IDと、タイプと、ファイル名と、ファイル名タグの先頭からの順番と、画像内での注視点の横方向の相対位置と、画像内での注視点の縦方向の相対位置と、注視点の設定が開始されたメディア時刻と、注視点の設定が終了されたメディア時刻と、を含むことができる。つまり静止画像オブジェクトの場合に加えて、注視点の設定が開始されたメディア時刻と、注視点の設定が終了されたメディア時刻と、が含まれていてよい。注視点の設定が開始されたメディア時刻及び注視点の設定が終了されたメディア時刻は、動画オブジェクト中において注視点が設定された期間を特定する情報であり、データ型は浮動小数であってよい。例えば図7の例では、先頭からの割合で開始時刻及び終了時刻が特定される。この場合、単位はパーセントである。なお、動画像オブジェクトについては、時系列で変化する注視点の位置が指定されてもよい。このとき、ユーザが指定する位置の軌跡から注視点情報が生成される。
【0039】
ユーザにより指定された注視点の箇所に動画像オブジェクトが表示されている場合には、注視点情報生成部125は、上記のような情報を含む注視点情報を生成することができる。例えば注視点制御コマンドを文字列で示すと以下の通りである。
"poi={id='123',type:'video',file:'movie.mpg',tag_index:'5',position_x:'0.75',position_y:'0.3',start_time='90.0',end_time='100.0'}"
【0040】
次に図8を参照すると、HTMLコンテンツ中のテキストオブジェクト上に注視点が指定された場合の注視点情報の一例が示される。ここで、注視点情報は、IDと、タイプと、注視点とその前後に含まれる文字列と、文字列の先頭からの順番と、文字列中の位置と、を含むことができる。IDは、注視点を識別するための識別情報であり、データ型は整数であってよい。タイプは、オブジェクトの種類を示し、データ型は文字列であってよい。注視点とその前後に含まれる文字列は、注視点の位置周辺に表示された文字列である。文字列の先頭からの順番は、同じ文字列が同じコンテンツ中に複数含まれる場合に、文字列を特定するために用いられる。例えば図8の例では、文字列の先頭からの順番は、何番目の「ノートパソコン」であるかを示す情報である。また文字列中の位置は、文字列中の注視点の位置をが文字列中の何番目の文字かを示す情報であり、データ型は整数であってよい。例えば図8の例においては、「ノートパソコン」中の5番目の文字であることが示されているので、「ソ」の位置が注視点である。
【0041】
ユーザにより指定された注視点の箇所にテキストオブジェクトが表示されている場合には、注視点情報生成部125は、上記のような情報を含む注視点情報を生成することができる。例えば注視点制御コマンドを文字列で示すと以下の通りである。
"poi={id='123',type:'text',str:'ノートパソコン',tag_index:'3',position:'5'}"
【0042】
[2−3.再生装置の機能構成]
次に図9〜図13を参照しながら、同実施形態に係る再生装置の機能構成について説明する。図9は、同実施形態に係る再生装置の機能構成を示すブロック図である。図10は、同実施形態に係る再生装置が表示する注視点の一例を示す説明図である。図11は、同実施形態に係る再生装置が表示する注視点の他の一例を示す説明図である。図12は、動実施形態に係る再生装置のスクロール操作時の動作を示す説明図である。図13は、同実施形態に係る再生装置の拡大操作時の動作を示す説明図である。
【0043】
再生装置20は、通信部205と、再生部210と、操作情報取得部215と、出力部220とを主に有する。なお、再生装置20は、ユーザにコンテンツを注視点と共に提供する表示制御装置の一例である。
【0044】
(通信部205)
通信部205は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL用のルータ、又は各種通信用のモデム等である。また、通信部205に接続されるネットワークは、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。但し、上記のLANは、Local Area Networkの略である。また、上記のWUSBは、Wireless USBの略である。そして、上記のADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略である。
【0045】
なお、ここでは通信部205は、ホームネットワークを介して送信装置10と接続するための接続インタフェースである。通信部205は、送信装置10からコンテンツ又はコンテンツを取得するための情報(例えばURL)を受信することができる。また通信部205は、送信装置10からコンテンツ中の注視点の位置を示す注視点情報を受信することができる。また、通信部205は、コンテンツを取得するための情報に基づいて、コンテンツを受信することができる。例えばコンテンツのURLを受信したとき、通信部205は、このURLにアクセスしてコンテンツを取得することができる。
【0046】
(再生部210)
再生部210は、コンテンツを再生する機能を有する。なお再生部210は、表示部として機能する出力部220の表示を制御する表示制御部の一例でもある。例えば再生部210は、受信したコンテンツとともに注視点を再生することができる。再生部210は、例えば図10に示されるように、HTMLコンテンツ上に注視点を示すマークM1を重畳させることにより注視点を再生することができる。再生部210は、このマークM1の中心が注視点の位置となるようにコンテンツ及び注視点を再生することができる。注視点を示すときに、厳密に特定の点を示したい場合には図10に示されたマークM1が用いられてよい。或いは、注視点の大まかな位置を示したい場合には、例えば図11に示されるようなマークM2が用いられてよい。このとき、再生部210は、マークM2の重心が注視点の位置となるように表示させてよい。再生部210は、再生したコンテンツ及び注視点を出力部220によりユーザに提供することができる。
【0047】
また再生部210は、コンテンツ中の注視点が表示画面内に表示されるようにコンテンツを再生することが望ましい。例えばHTMLコンテンツは、コンテンツの全体を一度に表示画面内に表示することができず、スクロール操作により表示領域をスクロールさせることが多い。通常はコンテンツの再生を開始した時点においては、HTMLコンテンツの上端が表示領域の上端と重なるように再生されることが多い。しかし、このときの表示領域中に注視点が含まれていない場合には、受信した側のユーザはコンテンツとともに注視点が送られてきていることを認識することが困難である。そこで、再生部210は、注視点が表示領域内に含まれるように表示領域を制御することができる。このとき、注視点が画面の中央付近となるように再生されると、さらにユーザが注視点を認識することが容易となる。注視点が複数含まれる場合には、注視点の全て、又はなるべく多くの注視点が表示領域に含まれるように再生されてよい。
【0048】
また、再生部210は、操作情報取得部215から供給される操作情報に基づいて再生状態を変更することもできる。例えば、図12に示されるように、リモートコントローラ22により入力される操作情報に基づいて、再生部210は、コンテンツの表示領域をスクロールさせることができる。このとき、再生部210は、注視点を示すマークMが注視点が示すオブジェクト上に重なるようにマークMの位置を変更することができる。ここで用いる例においては、注視点は、DVDプレイヤーの画像上である。注視点情報は、この画像オブジェクトを特定する情報を含むため、画像オブジェクトの配置が変わっても追従してマークMを画像オブジェクト上に表示させることができる。同様に、図13に示されるように、リモートコントローラ22により入力される操作情報に基づいて、再生部210は、コンテンツを拡大又は縮小表示させることができる。このときも再生部210は、注視点を示すマークが同じオブジェクト上に重なるようにマークMの位置を変更することができる。
【0049】
(操作情報取得部215)
操作情報取得部215は、ユーザが操作部を用いて所望の操作をするために生成した入力信号を取得する機能を有する。操作部は、例えばタッチパネル、マウス、キーボード、ボタン、マイク、スイッチ、レバー、及び各種センサ(例えば傾きを検知するセンサ)などであってよい。本実施形態においては、操作情報取得部215は、リモートコントローラ22から操作情報を取得することができる。再生装置20は、操作情報取得部215により取得された操作情報に基づいて動作することができる。
【0050】
(出力部220)
出力部220は、ユーザに情報を出力する機能を有する。出力部220は、例えば表示画面を出力する表示部であってよい。出力部220は、表示制御部として機能する再生部210の制御に従って表示画面を出力することができる。また出力部220は、音声出力部の機能を有してもよい。出力部220は、再生部210により再生されたコンテンツ及び注視点を出力することができる。
【0051】
<3.第2の実施形態>
次に、本開示の第2の実施形態に係るコンテンツ共有システムについて図14及び図15を参照しながら説明する。図14は、本開示の第2の実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。図15は、同実施形態に係る送信装置が消去コマンドを送信するときの操作について示す説明図である。
【0052】
まず図14を参照すると、本開示の第2の実施形態に係る送信装置10bは、通信部105と、コンテンツ記憶部110と、出力部115と、操作情報取得部120と、注視点情報生成部125と、更新情報生成部130と、を主に有する。
【0053】
ここで、通信部105と、コンテンツ記憶部110と、出力部115と、操作情報取得部120と、注視点情報生成部125との機能については、第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0054】
(更新情報生成部130)
更新情報生成部130は、注視点情報生成部125により生成された注視点情報に対する更新情報を生成する機能を有する。更新情報は、例えば注視点情報が再生装置20に送信された後に、再生装置20に別途送信されてもよい。送信側のユーザは、更新したいタイミングで更新情報を送信し、再生装置20は、更新情報を受信したタイミングで注視点情報を更新してもよい。また更新情報は、例えば注視点情報と同時に再生装置20に送信されてもよい。例えば注視点情報と同時に送信された更新情報が、所定時間の経過の後に注視点情報を更新する旨の情報を含む場合、再生装置20は、更新情報に従って所定時間経過した後に注視点情報を更新してもよい。
【0055】
送信装置10bが更新情報を再生装置20に送信することにより、再生装置20は、この更新情報に従って注視点情報の再生状態を更新することができる。従って、送信側の意図により一度送信した注視点情報を更新することができる。例えば、更新情報により注視点が消去されてもよい。或いは、更新情報により注視点の表示される形状や色などの外観が変化してもよい。
【0056】
例えば、図15に示されるように、送信装置10bのユーザが表示画面上の注視点の位置に表示されたマークMを擦る操作(消しゴムで消去するイメージ)を行った場合、送信装置10bの更新情報生成部130は、このマークMにより示される注視点を消去する指示を意味する更新情報を生成することができる。
【0057】
なお、本実施形態において、再生装置20の機能構成は図9に示された第1の実施形態の機能構成と同様であるため、ここでは図示しない。再生部210は、通信部205が受信する更新情報に従って注視点情報を再生することができる。
【0058】
<4.第3の実施形態>
次に、本開示の第3の実施形態に係るコンテンツ共有システムについて図16及び図17を参照しながら説明する。図16は、本開示の第3の実施形態に係る送信装置の機能構成を示すブロック図である。図17は、同実施形態に係る送信装置が送信する付加情報の一例について示す説明図である。
【0059】
まず図16を参照すると、本開示の第2の実施形態に係る送信装置10bは、通信部105と、コンテンツ記憶部110と、出力部115と、操作情報取得部120と、注視点情報生成部125と、更新情報生成部130と、付加情報生成部135と、を主に有する。
【0060】
ここで、通信部105と、コンテンツ記憶部110と、出力部115と、操作情報取得部120と、注視点情報生成部125と、更新情報生成部130との機能については、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
【0061】
(付加情報生成部135)
付加情報生成部135は、コンテンツに対する付加情報を生成する機能を有する。付加情報生成部135は、通信部105に生成した付加情報を送信させることができる。例えば付加情報は、注視点に対するメモであってもよい。例えば図17に示されるように、送信装置10cは、再生装置20cに対して付加情報としてメモコマンドを送信することができる。再生装置20cの再生部210は、受信したメモコマンドに従って、注視点の位置にメモを表示させることができる。例えばこのときメモコマンドの一例は下記の通りである。
"memo={text:'お買い得',size:'10',fontcolor:'black',bgcolor:'orange',poi_id:'123'}"
ここで、sizeは、メモのフォントサイズを示し、fontcolorは、メモの文字色を示し、bgcolorは、メモの背景色を示し、poi_idは、メモを付与する注視点を特定するIDを示す。
【0062】
なお、本実施形態において、再生装置20の機能構成は図9に示された第1の実施形態の機能構成と同様であるため、ここでは図示しない。再生部210は、通信部205が受信する付加情報とともに注視点情報を再生することができる。
【0063】
<5.第4の実施形態>
次に、本開示の第4の実施形態に係るコンテンツ共有システムについて、図18〜図20を参照しながら説明する。図18は、本開示の第4の実施形態に係るコンテンツ共有システムの概要を示す説明図である。図19は、同実施形態に係る再生装置が表示する注視点情報の一例を示す説明図である。図20は、同実施形態に係る再生装置の動作例を示すフローチャートである。
【0064】
第4の実施形態では、複数のユーザによって1つのコンテンツを共有することを前提とした場合の注視点の共有について考える。図18を参照すると、再生装置20は、複数の送信装置10から注視点情報を受信することができる。そして再生装置20は、受信した注視点情報をユーザ毎に異なる表現で表示させてもよい。かかる構成により、共有しているコンテンツを視聴するユーザは、誰が書き込んだ注視点であるか見た目で判定することができる。
【0065】
なお、送信装置10−1,送信装置10−2,送信装置10−3はそれぞれ同じコンテンツを共有して表示することができる。送信装置10−1,送信装置10−2,送信装置10−3のユーザは、それぞれ送信装置10の画面を見ながら注視点を指定することができる。
【0066】
なお、注視点の表現については、例えば再生装置20がユーザ毎に異なるマークMを選択して用いてもよい。例えば再生装置20は、送信装置10−1から送信された注視点情報をバツ印のマークM−1で示してよい。再生装置20は、注視点情報を受信すると、注視点情報を指定したユーザを特定してユーザ毎に異なるマークMを選択することができる。再生装置20は、送信装置10−2から送信された注視点情報を三角印のマークM−2で示してよい。また再生装置20は、送信装置10−3から送信された注視点情報を丸印のマークM−3で示してよい。
【0067】
また再生装置20は、ユーザ毎に異なる色のマークMを選択して用いてもよい。例えば再生装置20は、図19に示されるように、送信装置10−1から送信された注視点を示すマークM−1と、送信装置10−2から送信された注視点を示すマークM−2と、送信装置10−3から送信された注視点を示すマークM−3とを異なる色で示すことができる。
【0068】
次に、図20を参照しながら、複数の送信装置10から注視点情報を受信する再生装置20の動作例を説明する。再生装置20の通信部205が注視点情報を受信する(S100)と、再生部210は、注視点情報に基づいて注視点を示すマークMの表示位置を決定する(S105)。
【0069】
そして再生部210は、注視点を指定したユーザ毎に注視点を示すマークMの形状及び色を決定する(S110)。そして再生部210は、コンテンツ及び注視点を示すマークを出力部220に表示させる。
【0070】
なお、ここでは再生装置20は、ユーザ毎に異なる表現で注視点を示すこととしたが、送信装置10毎に異なる表現で注視点を示してもよい。
【0071】
また、上記の例では再生装置20がマークMの表現を決定する構成としたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば送信装置10側でユーザが共有される画面を見ながらマークMの表現を選択することができるようにしてもよい。この場合、再生装置20は、送信装置10において指定されたマークを用いて注視点を表示することができる。
【0072】
以上、本実施形態に係る送信装置10及び再生装置20の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0073】
なお、上述のような本実施形態に係る送信装置10及び再生装置20の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0074】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0075】
例えば、上記実施形態では、携帯電話とテレビ受像機が例に挙げられたが、本技術はかかる例に限定されない。コンテンツを共有できる環境を有するあらゆる情報処理装置に適用することが可能である。
【0076】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置。
(2)
生成された前記注視点情報に対する更新情報を生成する更新情報生成部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記更新情報をさらに送信する、
前記(1)に記載の送信装置。
(3)
前記更新情報生成部は、表示される前記注視点を擦る操作が検知されると、前記注視点を消去する前記更新情報を生成する、
前記(2)に記載の送信装置。
(4)
前記更新情報生成部は、前記コンテンツの再生開始から所定時間経過後に前記注視点を更新する前記更新情報を生成する、
前記(2)または(3)のいずれかに記載の送信装置。
(5)
前記注視点の上又は近傍に表示させる付加情報を生成する付加情報生成部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記付加情報をさらに送信する、
前記(1)〜(4)のいずれかに記載の送信装置。
(6)
前記コンテンツは、複数のオブジェクトを含み、
前記注視点情報は、指定される前記注視点に表示された前記オブジェクトを特定する情報を含む、
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の送信装置。
(7)
前記注視点情報は、前記オブジェクト内における前記注視点の相対位置の情報をさらに含む、
前記(6)に記載の送信装置。
(8)
表示される前記コンテンツ上で指定される特定の点からのフリック操作が検出されると、
前記注視点情報生成部は、前記特定の点を前記注視点とする前記注視点情報を生成し、
前記送信部は、前記フリック操作に応じて、前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する、
前記(1)〜(7)のいずれかに記載の送信装置。
(9)
前記送信装置の筐体の傾きを検出する傾き検出部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記筐体の傾きが検出されると、前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する、
前記(1)〜(8)のいずれかに記載の送信装置。
(10)
前記オブジェクトは動画像オブジェクトであり、
前記注視点情報生成部は、経時的に変化する前記注視点の位置を示す前記注視点情報を生成する、
前記(1)〜(9)のいずれかに記載の送信装置。
(11)
コンテンツ、及び前記コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を受信する受信部と、
前記注視点情報に従って、前記コンテンツを前記注視点と共に表示させる表示制御部と、
を備える、表示制御装置。
(12)
前記表示制御部は、前記注視点が表示画面内に表示されるように前記コンテンツを表示させる、
前記(11)に記載の表示制御装置。
(13)
前記表示制御部は、前記注視点が前記表示画面の中心となるように前記コンテンツを表示させる、
前記(11)〜(12)のいずれかに記載の表示制御装置。
(14)
前記注視点情報は、前記コンテンツ内の注視点に表示されたオブジェクトを特定する情報を含み、
前記表示制御部は、前記コンテンツの表示領域を変更するスクロール操作に応じて、前記注視点が前記オブジェクト上となるように、前記注視点の表示画面上の位置を変更する、
前記(11)〜(13)のいずれかに記載の表示制御装置。
(15)
前記受信部は、前記注視点に対する付加情報をさらに受信し、
前記表示制御部は、前記注視点の上又は近傍に前記付加情報を重畳して表示させる、
前記(11)〜(14)のいずれかに記載の表示制御装置。
(16)
前記受信部は、前記注視点情報に対する更新情報をさらに受信し、
前記表示制御部は、前記更新情報に基づいて前記注視点情報を更新する、
前記(11)〜(15)のいずれかに記載の表示制御装置。
(17)
前記更新情報は、前記コンテンツの表示開始から前記注視点を消去するまでの時間の情報を含み、
前記表示制御部は、前記更新情報に従って、所定時間経過後に前記注視点を消去する、
前記(16)に記載の表示制御装置。
(18)
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成することと、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信することと、
を含む、コンテンツ送信方法。
(19)
コンピュータを、
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
(20)
コンピュータを、
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0077】
10 送信装置
105 通信部
110 コンテンツ記憶部
115 出力部
120 操作情報取得部
125 注視点情報生成部
130 更新情報生成部
135 付加情報生成部
20 再生装置
205 通信部
210 再生部
215 操作情報取得部
220 出力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置。
【請求項2】
生成された前記注視点情報に対する更新情報を生成する更新情報生成部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記更新情報をさらに送信する、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記更新情報生成部は、表示される前記注視点を擦る操作が検知されると、前記注視点を消去する前記更新情報を生成する、
請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記更新情報生成部は、前記コンテンツの再生開始から所定時間経過後に前記注視点を更新する前記更新情報を生成する、
請求項2に記載の送信装置。
【請求項5】
前記注視点の上又は近傍に表示させる付加情報を生成する付加情報生成部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記付加情報をさらに送信する、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項6】
前記コンテンツは、複数のオブジェクトを含み、
前記注視点情報は、指定される前記注視点に表示された前記オブジェクトを特定する情報を含む、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項7】
前記注視点情報は、前記オブジェクト内における前記注視点の相対位置の情報をさらに含む、
請求項6に記載の送信装置。
【請求項8】
表示される前記コンテンツ上で指定される特定の点からのフリック操作が検出されると、
前記注視点情報生成部は、前記特定の点を前記注視点とする前記注視点情報を生成し、
前記送信部は、前記フリック操作に応じて、前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項9】
前記送信装置の筐体の傾きを検出する傾き検出部、
をさらに備え、
前記送信部は、前記筐体の傾きが検出されると、前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項10】
前記オブジェクトは動画像オブジェクトであり、
前記注視点情報生成部は、経時的に変化する前記注視点の位置を示す前記注視点情報を生成する、
請求項6に記載の送信装置。
【請求項11】
コンテンツ、及び前記コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を受信する受信部と、
前記注視点情報に従って、前記コンテンツを前記注視点と共に表示させる表示制御部と、
を備える、表示制御装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記注視点が表示画面内に表示されるように前記コンテンツを表示させる、
請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記注視点が前記表示画面の中心となるように前記コンテンツを表示させる、
請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記注視点情報は、前記コンテンツ内の注視点に表示されたオブジェクトを特定する情報を含み、
前記表示制御部は、前記コンテンツの表示領域を変更するスクロール操作に応じて、前記注視点が前記オブジェクト上となるように、前記注視点の表示画面上の位置を変更する、
請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項15】
前記受信部は、前記注視点に対する付加情報をさらに受信し、
前記表示制御部は、前記注視点の上又は近傍に前記付加情報を重畳して表示させる、
請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項16】
前記受信部は、前記注視点情報に対する更新情報をさらに受信し、
前記表示制御部は、前記更新情報に基づいて前記注視点情報を更新する、
請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項17】
前記更新情報は、前記コンテンツの表示開始から前記注視点を消去するまでの時間の情報を含み、
前記表示制御部は、前記更新情報に従って、所定時間経過後に前記注視点を消去する、
請求項16に記載の表示制御装置。
【請求項18】
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成することと、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信することと、
を含む、コンテンツ送信方法。
【請求項19】
コンピュータを、
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項20】
コンピュータを、
コンテンツ内における注視点の位置を示す注視点情報を生成する注視点情報生成部と、
前記注視点情報と、前記コンテンツ又は前記コンテンツを取得するための情報と、を送信する送信部と、
を備える、送信装置として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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