説明

通信システムにおける情報の取得及び処理方法

郵便オペレータまたは配送者が“不完全な”住所を完全にするか、または誤印刷されたもしくは読取り不能な住所の要素を変更、または無視した場合に、それ以後の送り主の使用のために修正された住所を送り主に送り届ける。これにより、送り主はUSPSのワークシェアリング及び郵便割引の利用が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報の収集に関し、より特定的には、郵送及び発送システムのための情報収集、処理、及び分配システムに関する。
【背景技術】
【0002】
郵便物、即ち手紙、フラット(flats)、小包、手紙の集まり、及び/またはフラットの集まりを発送し、郵送するために、進路・追跡システムが開発されている。郵便物の集まりは、単一のコンテナ(例えば、トレイ、郵袋)、またはユニットと呼ばれる一緒に集められたコンテナの集合(例えばパレット、コンベヤンス、またはシップメント)内に一緒に集めることができる。典型的には、これらのシステムは、郵便オペレータ(例えば米国郵政公社(USPS))が管理する分配網を通る、または独立配送業者の基礎構造を通る郵便物の進歩を反映している。
【0003】
現在の進路・追跡システムは、送り主から受取人までの郵便物の流れの中で逐次遂行される配達ステップの位置及び本質に関する情報を提供する。
【0004】
現在の進路・追跡システムの問題の1つは、受取人の宛先住所(以下、単に住所ということがある)に誤り(例えば、不完全な街路住所)がある場合、郵便オペレータまたは配送業者のシステムはUSPS住所マッチングシステムのような電子住所データベースを使用して修正することはできるが、送り主はデータベース内の修正された情報または住所へのアクセスを有していないことである。これは、データベース内の住所を調べる処理が高価であるか、または郵便オペレータがこのようなアクセスを許容しないからである。
【0005】
現在の進路・追跡システムの別の問題は、手紙配送者が、配送者の判断及び経験に基づいて不正確な住所を修正し得る(例えば、チャールス・ジョンソンは、エルムハースト街5番地ではなく、グレン街5番地に住んでいる)ことである。このことは郵便オペレータにとっては不経済であり且つ時間を消費し、また正しい住所が送り主に通知されることはない。従って、送り主は郵便物を不正確な住所に送り続ける可能性があり、別の場合には郵便物が配達されない恐れがある。
【0006】
現在の進路・追跡システムの更に別の問題は、一般的に、郵便物の欠陥に関する有用情報(例えば、誤った住所、または郵便局環境において典型的に遭遇する読取り不能な印字フォント)を、それらの欠陥に責を負う郵便差出人と共有しないことである。
【0007】
上述した諸問題は、多数の郵便差出人が多くの不正確な住所を有している場合に悪化する。もし郵便物が価値ある情報または高価な物品、例えば宝石、クレジットカード等を含んでいれば、この問題は重大になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、郵便オペレータまたは配送者が不完全な住所を完全にするか、または誤印刷された、もしくは読取り不能な住所の要素を変更、または無視した場合に、それ以後の送り主の使用のために修正された住所を送り主に送り届けることによって、従来の欠陥を解消する。これにより、送り主はUSPSワークシェアリング及び郵便割引の利用が可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
郵便オペレータまたは配送者は、郵便物上に存在する情報の属性に関する情報を取得し、記憶し、そして送り主に連絡する。これらの情報の属性が郵便物上の情報を読取り不能に、より一般的に言えば、処理不能にしており、これらには、例えば、郵便物上の情報の位置及び書式が正しくない、印字品質が郵便物を処理できる許容範囲外の値を有するある属性を有している等が含まれる。これらの問題を、技術的(テクニカル)問題という。技術的問題が解決されれば、郵便オペレータは何等の不完全性または誤りもない情報を郵便物から取得し、解釈し、または分類することが期待できる。
【0010】
別の型の例は、情報に欠陥がある場合である。これは、郵便物上の情報が郵便処理及び配達に必要な解釈を不能にすることを意味する。例えばコネチカット州シェルトン ウォータービュードライブ1035という住所は存在しない。このような問題を、意味的(セマンティック)問題という。もし郵便物上に印刷された住所の1箇所だけが異なっており、印刷された住所が正しい住所に極めて近ければ(例えば、コネチカット州シェルトン ウォータービュードライブ1035は存在しないが、コネチカット州シェルトン ウォータービュードライブ1085は存在しており、前記住所の街路範囲内に他の有意味な住所は存在しない)、幾つかの意味的問題は修正可能であり得る。上例の場合には、送り主は多分正しい住所、即ち、コネチカット州シェルトン ウォータービュードライブ1085を記入したつもりであろうことが直ちに推測することができ、従って郵便物を正しい住所に正しく配達することができる。しかしながら、技術的及び意味的問題の場合、十分正確な情報を含むフィードバックを送り主へ提供することが望ましい。郵便オペレータが負う情報修正及び考え得る付加的な支出が、郵便料金改定または価格調整の基準となり得る。
【0011】
一般的に、例えば配達日時及び場所、ある郵便差出人からの郵便の受取りを拒否する選択等のような、受取人の要望に従って郵送サービスを提供する上で郵便オペレータ及び郵便差出人を導くべき情報要素として、選択(プリファランス)が定義されている。これらの選択は、一般に可変パラメータであり、日毎に、または時間毎に変化し得る。選択記録を指すポインタは、ポインタによって表される情報に対する物理的変化(例えば、借家人が屡々変わるアパート建物)に伴う経済的配慮に依存して、固定または可変であることができる。ポインタは、汎用資源ロケータ(URL)または汎用資源識別子(URI)型のデータを表すことができる。選択のデータベース内に含まれる情報のプライバシーは、許可されたユーザ、即ち暗号化秘密キーを有するスキャナを所有しているユーザだけに、記録(または、一般的に言えば、データベース内の情報)を指す索引/ポインタへのアクセスを与えることによって保護することができる。コンピュータ化された受取人の選択記録及び一般的な要望は、郵便受取人がデータベース内に記録を作成することによって作成することができる。データベースは、限定するものではないが、郵便オペレータ/配送者及び差出人/送り主を含む種々の関係者がアクセスできるようにすることができる。郵便受け上の機械可読フォーマット内に物理的に表すことができる特別に設計された情報ポインタが、データベース内の受取人の選択を含む記録を指示する。以上のことは、2DバーコードまたはRFIDタグ等を含む薄いラベルを使用することによって達成することができる。
【0012】
換言すれば、受取人の選択及び他の可変情報は、郵便オペレータまたは配送者に無関係のデータベース内に格納することができる。ある外部データベース内の情報へのポインタが受取人の郵便受け上に存在している。データベースへの適切なアクセス権が与えられるので、郵便オペレータ及び/または配送者はそのデータベース内の情報を使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
添付図面、特に図1を参照する。番号17は、郵便物の寿命中に、例えば、郵便物の製作、郵便物への切手の貼付、郵便ストリーム内への郵便物の導入、郵便オペレータによる郵便物の分類、ある配送者から別の配送者への郵便物の管理の移行(例えば、USPSから英国ロイヤルメールへ)、及び受取人郵便受けへの郵便物の配達等のイベント13を有する郵便物を表す。
【0014】
寿命期間12は、郵便物11の寿命中にイベント13を郵便物11に関係付ける情報を含む論理構造である。
【0015】
アクティビティ14は、イベント13が複数のアクティビティからなるようにイベント13に結合されている。アクティビティ14のシーケンスとしてイベント13の内部構造、及びイベント及びアクティビティに結合された情報を公開することによって付加的なサービスを提供することができ、住所修正情報のような付加的な情報がリアルタイムで送り主に送られる。
【0016】
関係者15は、郵便物11の寿命期間中の少なくともある期間中、郵便物11の関係(重要性、責務)、制御、または所有権を有する法律的に認められた“存在(エンティティ)”である。“郵便物”の幾つかの例は、手紙、フラット、小包、手紙のトレイ、トレイのパレット、またはローラーケースである。全ての場合に、郵便物は空間及び時間内に位置決めすることができる物理的オブジェクトである。
【0017】
図2においては、郵便物が郵便オペレータの分類設備内に格納されているものとしている。分類は複数のイベントを含んでいるが、図2には例示の目的から3つのイベント、即ちイベントA(分離)、イベントB(光学式文字認識(OCR)を使用する分類)、及びイベントC(遠隔コンピュータ読取り)だけが示されている。他のイベントは、当業者には明白であろう。郵便物の宛先住所ブロック内の情報の内容に依存して、処理が完了したと考えられるまでに、1つまたはそれ以上の前記イベントが発生する。アクティビティ14−17が完了すると、イベントデータブロック19が取込まれる。データブロック19は、イベントID:A、イベント名:“分離”、位置ID:フランス ツールーズ AF/C#32、開始:2003-09-30 18:07:12、終了:2003-09-30 18:07:19、パラメータ:アルゴリズム識別子;<A1>に依存、成果:OCR機械可読からなる。
【0018】
例えば、イベントAのための作業の流れはアクティビティ14乃至17を完了させることである。アクティビティ14は、郵便物の配達住所ブロック(DAB)内に含まれる情報の取得である。ブロック20は、アクティビティ1(即ち、アクティビティID:1、アクティビティ名:DAB取得、イベントとの結合:A、開始日付:2003-09-30 18:07:14、終了日付:2003-09-30 18:07:15、パラメータ:解像力:300dpi及び画像サイズ:6cm×4cm、及び依存:無)の完了時に取得した情報の型を指示している。
【0019】
アクティビティ15は、画像処理、即ちアクティビティ14において取得した画像の処理を表している。ブロック21は、アクティビティ2(即ち、アクティビティID:2、アクティビティ名:画像処理、イベントとの結合:A、開始日付:2003-09-30 18:07:15、終了日付:2003-09-30 18:07:15、パラメータ:アルゴリズム識別子:SZB、依存:<A;1>、成果:“OCR機械可読”)の完了時に取得することが望まれる情報の型を指示している。
【0020】
プロセスは、決定ブロック22へ復帰する。ブロック22は、郵便物上のDABが機械可読である情報を含むか否かを決定する。もしブロック22において、情報は機械可読であると決定されれば、次のステップはアクティビティ4として示されているブロック17である。ブロック23は、アクティビティ4(即ち、アクティビティID:4、アクティビティ名:ビンE内の場所、イベントとの結合:A、開始日付:2003-09-30 18:07:15、終了日付:2003-09-30 18:07:19、パラメータ:依存:<A;2>、成果:“分離済み/分類済み”)の完了時に取得する必要がある情報の型を指示している。
【0021】
このイベントがブロック24において完了すると、図示の目的からブロック26で表すことができる次のイベントであるイベントB、またはブロック27、即ちイベントCが後続する。ブロック26は、イベントID:B、イベント名:“トレイイング”、位置、開始時刻、終了時刻、結合郵便物、郵便物が属するトレイの識別、状態“トレイ入れ可能”、ステータス“トレイ入り”、及び動作“オペレータ”を指示している。ブロック27はイベントC、即ち例外処理を指示している。
【0022】
もしブロック22がその情報は機械可読ではないと決定すれば、次のステップはアクティビティ3として示されているブロック16である。ブロック25は、アクティビティ3(即ち、アクティビティID:3、アクティビティ名:ビンD内の場所、イベントとの結合:A、開始日付:2003-09-30 18:07:15、終了日付:2003-09-30 18:07:18、パラメータ:依存:<A;2>、成果:“分離済み”)の完了時に取得する必要がある情報の型を指示している。
【0023】
このイベントがブロック24において完了すると、ブロック26、即ちイベントBであることができる次のイベント、またはブロック27、即ちイベントCが後続する。
【0024】
図3は、郵便物31を示す図である。郵便物31は、受取人配達住所ブロック32、差出人住所ブロック33、郵便支払いのデジタル指示(デジタル郵便料金マーク)34、郵便物識別子35、及びサービス標識36を有している。サービス標識36は、要求されたサービスを指示するためにチェックを記入することができるブロック9、10、37、38、39、及び40を有している。ブロック9は、送り主が郵便物の表面上の技術的欠陥を修正するために必要な情報について要求できるサービスを指示するために使用される。ブロック10は、送り主が郵便物上に存在する情報(意味的欠陥)を修正するために必要な情報について要求できるサービスを指示するために使用される。ブロック37−40は、もし不正確な住所情報のために要求されたサービスを遂行することができないか、または割当てられた時間内にサービスを遂行することができなければ(例えば、10月1日に催される販売の通知のように、郵便物31は時間依存型である)、郵便物に対して何をなすべきかを定義する情報を含む。この場合、送り主は10月1日の後に郵便物が配達されることを欲しない。例えば、ブロック37内のチェックマークは、指示された日付(例えば、デジタル郵便料金マーク34内に指示されている日付から3日過ぎた1997年4月17日)を過ぎても郵便物31を配達することができなかった場合には、その郵便物31を物理的に破棄する必要があることを指示することができる。同様に、ブロック38は、1997年4月17日の後に差出し住所ブロック33内に識別されている人へその郵便物31を返却しなければならないことを指示することができる。ブロック39及び40は、郵便物31の処分の代替位置、例えば宛先住所ブロック32内に指示されている0600コネチカット州○○町に位置する所定の、及び合意を得た郵便局のボックスを指示することができる。
【0025】
郵便局の処理及び格納設備は、住所は不正確ではあるがそれを配達することが可能である場合に、要求されたサービスを差出人によって指定された時間制約内に遂行できるか、及び顧客の要求による配達処理が遂行されないかを自動的に決定するようにプログラムされている。郵便局の処理及び格納設備の処理メモリ内には、例えば主要郵便網分配ハブ内に宛先を有する郵便物が差出されてから配達されるまでの通常の時間が格納されている。これにより、郵便局は不要な費用を回避し、差出人及び受取人は不要な腹立たしさを回避することができる。
【0026】
上述した配列は、日付を、即ちある配達サービスを管理するための基準として役立つ。これにより、もし不正確な住所が原因で郵便物31が要求通りに、及び要求された配達日時に配達することができなければ、郵便料金またはその一部を差出人の口座へ振込むことができる。郵便局は、郵便物31が配達されなかった理由を含む全ての診断情報を作成するか、または住所を修正してこの情報を差出人に連絡する。
【0027】
図4は、図3の郵便物識別子35に独特にリンクされた郵便物41を示している。郵便物41は、郵便物31内に含まれる商用返信郵便物であることができる。この郵便物41は、受取人データ住所ブロック42、サービス標識43、及び郵便識別子エンティティ35(図3)に独特にリンクされる郵便識別子エンティティ48を有している。サービス標識43は、ブロック37−40(図3)に類似するブロック44、45、46、及び47を有している。ブロック47は、06000コネチカット州○○町メイン街3のYour company.comのCEO、ジョン・ジョーンズ(図3)が新しい住所になっていることを指示するためにマークされている。
【0028】
もしデータ住所ブロック32(図3)は修正可能な誤りを含んでいるが、その郵便物31が図1及び2に示した修正処理によって配達可能であれば、郵便物31の差出人は修正動作に必要な全ての情報を受取る。たとえ郵便物41の受取人であるジョン・ジョーンズが郵便物41上に修正された住所情報を書込まなくても、郵便物31の差出人はジョン・ジョーンズによって識別された要求に応答することができる。ジョン・ジョーンズの住所が新しくなったこと、及びジョン・ジョーンズの新しい住所を郵便物31の差出人に連絡して欲しいことを指示するためには、ジョン・ジョーンズはブロック47をマークするだけでよい。
【0029】
図5は、郵便通信システムを示している。ブロック100は、差出人環境内の関係者及び役割、即ち、発信者、作成者、支払者、提出者、コンソリデータ、及び銀行を示している。ブロック101は、差出人の処理の流れを示している。差出人の処理の流れの詳細に関しては、図6を参照して後述する。ブロック102は、受取人環境内の関係者及び役割、即ち、意図された受取人、意図されていない受取人、望ましくない受取人、銀行、及び許可された第三者を示している。ブロック103は、受取人の処理の流れを示している。受取人の処理の流れの詳細に関しては、図7を参照して後述する。ブロック104は、郵便局環境内の関係者及び役割、即ち、ポスト1(導入)、ポスト2(配達)、契約者、コンソリデータ、輸送者、配達者、及び銀行を示している。ブロック105は、郵便局の処理の流れを示している。郵便局の処理の流れの詳細に関しては、図8を参照して後述する。
【0030】
ブロック100、102、及び104は、例えばインターネット、電話回線、ファクシミリのような通信網106を介して互いに電子的に通信し合う。金銭及び情報は、網106を通して伝送することができる。郵便局の処理105は、差出人の処理101及び受取人の処理103へ、またはそれらから物理的情報、及び物理的オブジェクトを伝送するために使用することができる。
【0031】
ブロック108は、郵便分配システムを通って走行する郵便物3(識別子31を有する)を示している。
【0032】
ブロック109は、受取人環境102に到着した郵便物31(識別子35を有する)を示している。
【0033】
ブロック110は、差出人へ配達するために受取人によって差出された返信郵便物41を示している。
【0034】
ブロック107は、最初の差出人環境100に到着する返信郵便物41を示している。通信網106は、差出人、郵便局、及び受取人環境の間のコンピュータ化情報の交換を可能にする。
【0035】
上述したコンピュータ化情報は、郵便物自体、または住所32(図3)によって明示されている住所の物理的構造に関する物理的構造及びオブジェクト、または郵便局の分配処理自体に関する情報に関して有益であり得る。例えば、もし郵便物の重量が送り主の郵便局環境及び受取人環境において測定され、分配処理中の異なる時点及び位置においてそれらの間に差が見出されれば、これらの不一致は窃盗、または有害環境状態、または機密保護上の危険性を表している可能性がある。重量の増加または減少は、差出人または第三者法執行機関へ報告することができる。
【0036】
図6は、差出人の処理の流れを示す図である。ブロック125において、メッセージ準備が遂行される。次いで、ブロック126において、リスト選択が遂行される。次のブロック127において、リスト準備及び住所浄化が遂行される。ブロック128において、電子分類が遂行される。この点で、ブロック129において、データ準備及び郵便局への連絡が遂行される。ブロック130における印刷処理においては、電子情報が物理的形状(印刷)で提示される。次いで、ブロック131において、印刷された情報が郵便物内に挿入される。ブロック132の仕上げ処理においては、支払い及び証明機能が達成され、電子情報が物理的情報提示フォームに変換される。ブロック133において、物理的分類処理が遂行される。次のブロック134の輸送処理において、郵便物はコンソリデータへ輸送される。ブロック135において、物理的分類処理が遂行される。次に、ブロック136において、データが準備され、郵便局へ連絡される。ブロック137(輸送プロセス)において、郵便物が郵便局へ輸送される。エントリブロック138において、郵便物は郵便環境へ入る。
【0037】
図7は、受取人の処理の流れを示す図である。ブロック150において、郵便物の配達または集配が遂行される。次いで、ブロック151において、支払い(現金引換払い)が(オプションで)遂行される。ブロック152において到来物分類が遂行され、走査プロセスによって物理的情報が電子情報に変換される。この点で、ブロック153において内部配送が遂行される。ブロック154において、データが準備され、差出人に連絡される。ブロック155において、郵便物が開封される。ブロック156において、郵便物の内容の処理が遂行される。ブロック157において、物理的情報の走査及び電子情報への変換によって転送が遂行される。ブロック158において、データが準備され、差出人へ連絡される。ブロック159において、応答が行われる。
【0038】
図8は、正確な住所情報記録(CAIR)ラベル323を有する郵便受け320を示している。郵便受け320は、郵便物を配置し、取出すことができるハウジング321、CAIRラベル323が取付けられている扉322、及び郵便配達標識324を有している。CAIRラベル323の詳細については図9を参照して以下に説明する。郵便受け320は、支柱部材325に接続されている。
【0039】
図9は、情報フィールドPIi-1、PIi、GIを有する正確な住所情報記録(CAIR)ラベル323を示している。殆どの郵便物の住所ブロック内に存在する住所情報(考え得る全ての住所に宛てた、従って意図された受取人の名前を含まない非個人向け集中大量郵送が意図されているもの(‘無住所’と呼ぶことがある)を除く)は、2つの明らかに異なる部分、即ち、個人情報(PI)及びグラフィック情報(GI)からなる。
【0040】
PIは、以下のデータ要素からなることができる。これらの少なくとも幾つかは、必ず存在しなければならないものである。
<受取人の名前>
<受取人のタイトル>
<会社名>
<事業部名>
<部門名>
<会社内位置コード>
<受取人の選択>。
【0041】
GIは、以下のデータ要素からなることができる。
<バニティ名>
<街路範囲(番地)>
<街路名>
<市名>
<州/県/自治体名>
<郵便またはZIPコード>
<機械可読郵便コード>
<国名>。
【0042】
ラベル323は、正しい最新のPI/GI情報(図1)を含む二次元バーコード(データマトリックスのような)を有している。ラベル323は、無線周波数識別タグ、電子メモリチップ、ユーザのコンピュータから無線通信システムを介して制御可能な読出し/書込み用メモリ等であることができる。無線通信の場合には、メモリデバイスにはアンテナが設けられていよう。CAIR情報は、例えばセルフォンのような無線接続デバイスを通して郵便配送者がアクセス可能なコンピュータデータベース内にも存在し得ることに特に注目されたい。
【0043】
以上の説明は、郵便通信システムにおけるイベント情報を入手し、処理するための新しい、且つ改良された方法を記述している。以上の説明が、本発明の思想から逸脱することなく本発明の原理を使用することができる付加的な手法を当業者に指示できることを理解されたい。従って、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】処理中の郵便物イベントと郵便物の配達との間の関係、及び前記イベントを構成しているアクティビティを示す図である。
【図2】郵便オペレータの分類設備において行われる配達住所ブロックの処理において、情報が図1に示すイベントとアクティビティとを関係付ける際に取得され、処理される情報の例を示す図である。
【図3】郵便物を示す図である。
【図4】図3の郵便物識別子に独特にリンクされている郵便物を示す図である。
【図5】郵便通信システムを示す図である。
【図6】郵便差出人の処理の流れを示す図である。
【図7】受取人の処理の流れを示す図である。
【図8】正しい住所情報記録(CAIR)ラベルを有する郵便受けを示す図である。
【図9】CAIRラベルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
郵便通信システムにおいて、イベント情報を取得し、処理する方法であって、
(A)郵便物上に存在する情報を取得するステップと、
(B)郵便物上に存在する独特な識別情報を取得するステップと、
(C)前記情報及び前記独特な識別情報内の欠陥を検出するステップと、
(D)前記検出した欠陥を分類するステップと、
(E)前記分類した欠陥を、前記独特な識別情報を参照として使用して関係者へ連絡するステップと、
(F)将来の郵便物上の情報を修正するために、前記分類された欠陥を適用するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記関係者は、送り主であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記関係者は、郵便オペレータであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記関係者は、配送者であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(A)において取得される情報は、宛先住所情報であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記宛先住所情報を、コンピュータ化住所マッチングシステムを使用して修正するステップ、
を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記修正された宛先住所を、リアルタイムで関係者に連絡するステップ、
を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記取得された情報内の欠陥は、前記情報を取得した関係者が前記情報を要求している関係者にどの情報を報告すべきかに関する要求を指示していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記取得された情報内の欠陥は、前記送り主に報告されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記取得された情報内の欠陥は、第三者に報告されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第三者は、法執行機関であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記取得された情報内の欠陥は、前記欠陥の重大性に関して分類されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記取得された情報内の欠陥は、前記欠陥の影響の大きさに関して分類されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記郵便物の配達に関する受取人の選択を入手するステップ、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記選択は、前記郵便物の宛先住所に位置する人々の名前から選ばれることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記選択は、配達が要求されている日時から選ばれることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記選択は、データベース内に含まれていることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記データベースは、郵便オペレータまたは配送者以外の関係者によって維持されていることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記データベース内の前記選択の位置を指示するポインタを、前記受取人の郵便受けに配置するステップ、
を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
郵便通信システムにおいて、イベント情報を取得し、処理する方法であって、
(A)郵便物から宛先住所情報を取得するステップと、
(B)コンピュータ化住所マッチングシステムを使用して、前記宛先住所情報を修正するステップと、
(C)前記修正された宛先住所情報を、データベース内に配置するステップと、
(D)新しい宛先住所の標識を有する商用返信郵便物を作るステップと、
(E)前記商用返信郵便物のための独特な識別子を作成するステップと、
(F)前記商用返信郵便物の識別子を、前記最初の郵便物の識別とリンクさせるステップと、
(G)前記商用返信郵便物を、送り主へ郵送するステップと、
(H)前記修正された宛先住所情報を、配送者から受け取るステップと、
(I)正しい宛先住所情報を、前記商用返信郵便物とリンクさせるステップと、
(J)前記受取人によって要求された動作を遂行するステップと、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−507813(P2007−507813A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534274(P2006−534274)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/032875
【国際公開番号】WO2005/036346
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(506118537)ピットニイ ボウズ インコーポレイテッド (8)