説明

通信端末装置

【課題】 依頼者に送信結果を送信することができる通信端末装置を提供する。
【解決手段】 外部のコンピュータとネットワーク接続される通信端末装置であって、コンピュータから任意のあて先への送信依頼を受ける際、依頼文書と共に付随情報を受信し、送信情報として記憶部104に蓄積する制御を行うシステム制御部110を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部のコンピュータ(以下PC)とネットワーク接続される通信端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のPCと通信端末装置(例えば、プリンタ装置や多機能画像形成装置)がネットワーク接続され、所定のPCで作成された印刷文書を任意の通信端末装置で出力するようにしたネットワークシステムが普及している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなネットワークシステムにおいて、ネットワークを経由してPCから通信端末装置に対して任意のあて先への送信依頼を行ったとき、通信端末装置から相手先に接続できずに不達となる場合がある。
この場合、PC側では通信端末装置に対しての送信依頼に関しては終了しているため、利用者は既に送信が行われたものと思ってしまい、不達となっていることに気づかずにいることになる。従って相手先への送信ができないままとなってしまい、利用者にとって不便であり、かつ場合によっては不利益となる。
本発明は、依頼者に送信結果を送信することができる通信端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、外部のコンピュータとネットワーク接続される通信端末装置において、記憶手段と、前記コンピュータから任意のあて先への送信依頼として依頼文書と共に付随情報を受信した際に、前記記憶手段に前記依頼文書と付随情報を前記記憶手段に蓄積する制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信端末装置において、前記付随情報は、送信相手先の電話番号またはメールアドレス、前記コンピュータの利用者を特定するID、送信結果の通知の要否、送信依頼日時を含む情報であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の通信端末装置において、前記制御部手段は、前記コンピュータから送信結果の通知が要求されている場合、当該要求しているコンピュータに対して送信結果を通知する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、コンピュータ側の利用者は確実に送信先への送信結果を得ることができるため、不達のような緊急性が高い場合においても利用者は即座に知ることができ、通信端末装置の利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る通信端末装置の構成図である。本通信端末装置は、回線I/F101、記録部102、LANI/F103、記憶部(記憶手段)104、データベース部105、操作部106、表示部107、通信制御部108、読み取り部109、システム制御部(制御手段)110を備える。
図2は図1に示す通信端末装置を使用したネットワークシステムの構成図である。端末装置(通信端末装置)Aと端末装置(通信端末装置)Bは公衆回線で接続され、端末装置AはLANを介してPC−1、PC−2に接続され、端末装置BはLANを介してPC−3に接続されている。
【0007】
図3は図1に示す通信端末装置における依頼文書の受信処理例を示すフローチャートである。PC−1を使用している利用者が作成した文書を端末装置Aに対して任意のあて先に送信依頼する際に、PC−1の利用者は相手先の電話番号、若しくはメールアドレス、また、利用者を特定するためのID(例えば、PC−1のIPアドレスや利用者のメールアドレスなど)、送信結果の通知の要否、及び送信依頼日時などの付随情報と併せて文書の送信依頼を行う(S1)。
送信依頼を受信した端末装置Aでは、該当文書を記憶部104に蓄積すると共に、上記付随情報を記憶部104に蓄積する(S2)。送信依頼日時に到達したら端末装置Aは依頼された文書を指示された相手先へ送信する(S3)。送信処理が正常に終了しなかった場合は(S4でN)、再発呼送信待機する(S5)。
【0008】
相手先への送信後、送信依頼を受けた文書と付随情報を送信情報として記憶部104に保存する。保存された送信情報(文書と付随情報)は通信管理レポートに利用する。付随情報において送信結果の通知が有りとなっている場合は、送信情報を記憶部104から検索して(S6)送信結果(送信情報及び適正に送信されたか不達かの情報)をPC1の利用者へ通知する(S7)。
相手先への送信が完了した場合には、例えば利用者IDがメールアドレスであれば、送信結果をメールで通知する。また、利用者IDがPC−1のIPアドレスの場合にはPC−1の画面上に送信結果をポップアップ表示することで、利用者が依頼文書の送信結果を知ることが可能となる。
このようにPCの利用者は即座に送信結果を入手することができるので、不達のような緊急性が高い場合においても適正に対処することができる。ここでは、全ての送信依頼に対して送信結果通知を行うようにしているが、不達などの異常が発生した場合のみ通知するようにすることも可能である。
【0009】
図4は図1に示す通信端末装置における依頼元からの閲覧要求時の処理例を示すフローチャートである。PC−1からの端末装置Aへの送信結果の閲覧は以下のように実施する。
PC−1から端末装置Aへ送信結果の閲覧要求があると(S1でY)、端末装置Aは記憶部104にある送信情報(依頼文書と付随情報)を検索する(S2、S3)。検索した結果、PC−1に関する送信情報がある場合には(S4でY)、送信情報を取得してPC−1の画面上に送信結果を表示する(S5)。なお、PC−1上での送信結果の閲覧には汎用のブラウザを利用することができる。このように該当するPCからの依頼文書のみ閲覧することができ、端末装置の利用者の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る通信端末装置の構成図。
【図2】図1に示す通信端末装置を使用したネットワークシステムの構成図。
【図3】図1に示す通信端末装置における依頼文書の受信処理例を示すフローチャート。
【図4】図1に示す通信端末装置における依頼元からの閲覧要求時の処理例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0011】
101 回線I/F、102 記録部、103 LANI/F、104 記憶部、105 データベース部、106 操作部、107 表示部、108 通信制御部、109 読取部、110 システム制御部(管理部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部のコンピュータとネットワーク接続される通信端末装置において、記憶手段と、前記コンピュータから任意のあて先への送信依頼として依頼文書と共に付随情報を受信した際に、前記記憶手段に前記依頼文書と付随情報を前記記憶手段に蓄積する制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信端末装置において、前記付随情報は、送信相手先の電話番号またはメールアドレス、前記コンピュータの利用者を特定するID、送信結果の通知の要否、送信依頼日時を含む情報であることを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信端末装置において、前記制御部手段は、前記コンピュータから送信結果の通知が要求されている場合、当該要求しているコンピュータに対して送信結果を通知する制御を行うことを特徴とする通信端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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