説明

通帳取扱装置

【目的】 ホッパ毎に必要な搬送路を1つにまとめることが可能な通帳取扱装置を提供する。
【構成】 複数のホッパ19a〜19eの並び方向に沿って移動可能で、ホッパ19a〜19eのうちのいずれかのホッパの通帳出口と対応する位置に移動することで、該ホッパからの直線的な搬送経路が形成されて、繰り出される通帳18を受けてこれを保持するとともに、通帳記帳ユニット12の搬送路13の入口と対応する位置に移動することで、該搬送路13への直線的な搬送経路が形成されて、保持している通帳18を搬送路13に送り込む単一走行路20を備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動取引装置等に搭載される通帳発行機能を持った通帳取扱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の通帳取扱装置を搭載する自動取引装置の概略構成を示す説明図である。図において、1a〜1eは1列に並んで設けられている複数のホッパで、これらホッパ1a〜1eには、それぞれ複数冊の発行用の新規の通帳2がホッパ1a〜1eの並び方向に沿って重ねて収納されており、ローラ3等から構成される繰り出し手段を備えて、収納している通帳2を1枚ずつに分離して繰り出せるようになっている。
【0003】4a〜4eはホッパ1a〜1eにそれぞれ対応して設けられ、繰り出された通帳2を搬送する通帳発行部搬送路、5は通帳発行部搬送路4a〜4eから通帳2が送り込まれる一括搬送路、6は一括搬送路5を搬送される通帳2の搬送方向を切り替える切替え部、7は通帳2に印字を行う印字部、8は処理の終了した通帳2を発行する発行口である。
【0004】上記構成によると、図示しない上位装置から通帳発行の指示を受けると、発行すべき種類の通帳が収納されているホッパ、例えば、ここではホッパ1bの繰り出し手段を構成するローラ3が駆動されて、該ホッパ1bから通帳2が一冊繰り出され、通帳発行部搬送路4bを経て一括搬送路5に送り込まれる。一括搬送路5に送り込まれた通帳2は、切替え部6でスイッチバックして装置前方へ搬送され、印字部7での印字さらには図示しない磁気リードライト部での磁気情報の書き込み,読み取り等の処理を行った後、発行口8から発行される。
【0005】なお、通帳発行部搬送路4a〜4eの入口側は、複数のホッパ1a〜1eの通帳出口に対応して設けられており、それが一括搬送路5に合流するので、通帳2の搬送経路は曲げられている。また、通帳発行部搬送路4a〜4eにおいては、全てに通帳2を搬送するためのローラ群が配置されており、図示しないモータ等の駆動源からギヤ等の伝達手段により駆動力が伝達されて各ローラが回転し、該ローラ群により通帳2を挟持し、搬送していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の通帳取扱装置であると、発行する通帳の種類に対応させて設けられている複数のホッパ毎に搬送路が必要となり、このように、複数の搬送路を設けることで、それぞれの搬送路にローラ群、さらにはこれらローラ群に駆動力を伝達するギヤ等の伝達手段を実装する必要があり、組み立て性,保守性が悪く、また、部品点数が多くなるため、コスト高になるという問題がある。
【0007】さらに、通帳を湾曲させて搬送させる箇所があるので、通帳の搬送力を高くする必要があり、駆動源も大トルクのものが必要となるとともに、通帳を湾曲させたり複数の搬送路を合流させているので、通帳がジャムする可能性があるという問題がある。本発明は、このように、ホッパ毎に搬送路が必要であるので組み立て性,保守性が悪く、コスト高になるという問題、さらには、ホッパ毎の搬送路を合流させなければならないとともに、通帳を湾曲させて搬送させるため、通帳がジャムを起こしやすいという問題を解決するためになされたもので、ホッパ毎に必要な搬送路を単一にまとめた通帳取扱装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、本発明は、発行用の新規の通帳を収納し、これに印字および磁気情報の書き込み,読み取りを行って発行する通帳取扱装置において、通帳を搬送する搬送路と、前記搬送路の途中に設けられ、通帳に対して印字および磁気情報の書き込み,読み取りを行う処理部と、通帳を複数冊ずつ収納し、これを1冊ずつ分離してそれぞれの通帳出口から繰り出すことが可能な複数のホッパと、前記複数のホッパの並び方向に沿って移動可能で、複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口と対応する位置に移動することで、ホッパからの直線的な通帳の搬送経路が形成されて、繰り出される通帳を受けてこれを保持し、前記搬送路の入口と対応する位置に移動することで、該搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されて、保持している通帳を送り込む単一走行路とを備えたことを特徴とする。
【0009】なお、前記単一走行路を搬送路の入口と対応する位置に移動させたときに、該単一走行路は複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口とも対応して、単一走行路により該ホッパから搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されるようにするとよい。また、単一走行路を所定のホッパに位置付けるために、各ホッパ毎に単一走行路の位置を検出するセンサを備える。
【0010】あるいは、各ホッパに対応する位置に所定の切り欠きが形成されているプレートを備えるとともに、単一走行路に前記プレートの切り欠きを検出するセンサを備える。なお、前記プレートに形成される切り欠きは全て同じ形状とし、単一走行路が移動を開始した後、この切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断する手段を備えることとする。
【0011】あるいは、前記プレートに形成される切り欠きは、1つをホームポジション検出用として形状を異ならせ、その他はすべて同じ形状とし、単一走行路を移動させてホームポジション検出用の切り欠きを検出した後、その他の切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断する手段を備えることする。
【0012】また、前記プレートに形成される切り欠きは全て異なる形状とし、単一走行路が移動を開始した後、検出した切り欠きの形状を識別し、この形状から単一走行路の位置を判断する手段を備えることとする。そして、前記搬送路と処理部とから通帳記帳ユニットを構成するとともに、複数のホッパと単一走行路とから通帳発行ユニットを構成し、前記通帳記帳ユニットと通帳発行ユニットとを、それぞれ筐体に対して独立して着脱可能とすることとするとよい。
【0013】
【作用】上述した構成を有する本発明は、通帳を発行する場合は、単一走行路を移動させて発行すべき通帳が収納されているホッパに位置付ける。ホッパからは通帳が1冊繰り出され、単一走行路は繰り出された通帳を受けてこれを保持し、搬送路の入口と対応する位置に移動する。そして、保持している通帳を搬送路に送り込んで、ホッパから搬送路への通帳の受渡しが完了する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図1は自動取引装置に搭載された本発明の通帳取扱装置の概略構成を示す説明図であり、図1(a)は側面図、図1(b)は背面図である。図において、11は自動取引装置の筐体、12はこの筐体11内の上部に配置された通帳記帳ユニットであり、この通帳記帳ユニット12には、搬送路13に沿って印字ヘッド等を備えてなる印字部と図示しないが磁気ヘッド等を備えてなる磁気リードライト部から構成される処理部14が備えられているとともに、処理の終了した通帳を発行する発行口15が設けられている。そして、通帳記帳ユニット12はスライドレール16を介して筐体11内に支持されており、自動取引装置の後方側から引き出せるようになっている。
【0015】17は前記通帳記帳ユニット12の下側に配置された通帳発行ユニットで、この通帳発行ユニット17には、発行用の新規の通帳18を複数冊ずつ収納する複数のホッパ19a〜19eが横方向に一列に並べて配置されているとともに、これらホッパ19a〜19eの並び方向に沿って移動可能で、ホッパ19a〜19eの通帳出口と対応する位置に移動して、繰り出される通帳18を受けてこれを保持し、前記通帳記帳ユニット12の搬送路3の入口と対応する位置に移動して、保持している通帳18を該搬送路13に送り込む単一走行路20を備えている。
【0016】そして、通帳発行ユニット17は、スライドレール21を介して筐体11内に支持されており、自動取引装置の後方側から引き出せるようになっている。また、ホッパ19a〜19eは一体構造で、スライドレール22を介して通帳発行ユニット17内に支持されており、自動取引装置の後方側から、通帳発行ユニット17とは別個に引き出せるようになっている。
【0017】図2は本発明の第1の実施例における通帳取扱装置の要部構成を示す説明図で、図2(a)は側面図、同図(b)は背面図である。まず、図1で説明したホッパ19a〜19eの構造を説明すると、23は複数冊の通帳18を横方向に積層状態で収納するための空間、24は空間23に収納されている通帳18を1冊ずつ分離して繰り出す繰り出し手段を構成する繰り出しローラ、25はこの繰り出しローラ24の駆動源であるモータ、26はこのモータ25の軸に取り付けられたピニオンギヤ、27はこのピニオンギヤ26とかみ合うスパーギヤ、28はこのスパーギヤ27と前記繰り出しローラ24とを連結したシャフト、29は通帳18を繰り出しローラ24に押圧するテンションプレート、30は通帳18が1冊だけ通過できる開口を設けてなる通帳出口であり、モータ25に駆動されて繰り出しローラ24が回転することで、テンションプレート29により該繰り出しローラ24に押圧されている最上位の通帳18のみが、通帳出口30から繰り出される。
【0018】なお、図1で説明した単一走行路20を移動させて、各ホッパ19a〜19eの通帳出口30に対応させて位置付けるために、各ホッパ19a〜19eの通帳出口30の近傍に位置検出センサ31a〜31eが設けられている。また、単一走行路20をホームポジションに位置づけるとともに、単一走行路20と図1で説明した通帳記帳ユニット12の搬送路13との位置合わせを行うためのホーム検出センサ32が、ホッパ19aの通帳出口30の近傍に設けられている。なお、このホーム検出センサ32は、位置検出センサ31aの反対側に設けられている。
【0019】次に、単一走行路20の構造およびその移動機構を説明すると、33は通帳18が1冊通過できる間隔33aを持たせて2枚の板を対向配置してなる一対のガイド、34a,34bは前記ガイド33間において通帳18を搬送および保持するための搬送ローラ、35はこの搬送ローラ34aの駆動源であるモータ、36はこのモータ35の軸に取り付けられたピニオンギヤ、37はこのピニオンギヤ36とかみ合うスパーギヤ、38はこのスパーギヤ38と前記搬送ローラ34aとを連結したシャフトで、ホッパ19a〜19eの繰り出しローラ24で繰り出された通帳18が単一走行路20に送られてくると、モータ35に駆動されて搬送ローラ34aが回転することで、該搬送ローラ34a,34b間に通帳18が挟まれて、ガイド33間を該通帳18が搬送される。また、搬送ローラ34a,34b間に通帳18を挟んだ状態で該搬送ローラ34aの駆動を停止すると、通帳18はガイド33間に静止状態で保持される。
【0020】39はガイド33の左右両側に取り付けられたキャリッジ、40はホッパ19a〜19eの並び方向に平行で、ガイド33の左右両側に配置されたシャフトで、前記キャリッジ39をこのシャフト40が貫通しており、ガイト33,搬送ローラ34a,34bおよびその駆動機構からなる単一走行路20が一体にホッパ19a〜19eの並び方向と平行に移動可能となるように、ガイド33はキャリッジ39を介してシャフト40に支持されている。
【0021】41はホッパ19a〜19eの並び方向と平行にはりめぐらされたベルトで、このベルト41に前記キャリッジ39が固定されている。42は前記ベルト41を駆動するモータ、43aはこのモータ42の軸に取り付けられ、前記ベルト41が掛けられた駆動プーリで、ベルト41はこの駆動プーリ42と従動プーリ43bとの間に掛けられており、モータ42に駆動されてベルト41が走行することで、単一走行路20はシャフト40を案内としてホッパ19a〜19eの並び方向と平行に移動する。
【0022】44はガイド33に取り付けられた位置検出レバーで、この位置検出レバー44が上述したように各ホッパ19a〜19eに対応させて取り付けた位置検出センサ31a〜31eに検出されることで、単一走行路20のホッパ19a〜19eに対する位置を識別可能となっている。45はガイド33に取り付けられたホーム検出レバーで、このホーム検出レバー45が上述したようにホッパ19aに対応させて取り付けたホーム検出センサ32に検出されることで、単一走行路20のホームポジションを識別可能となっている。
【0023】図3は第1の実施例の作用を示す説明図で、以下に、本実施例における通帳発行の流れを説明する。なお、単一走行路20は、図3にAで示す位置、すなわち、ホッパ19aに対応する位置をホームポジションとしている。ここで、ホーム検出センサ32がホーム検出レバー45を検出して単一走行路20の移動が停止している位置がホームポジションAであるが、このホームポジションAにおいては、ホッパ19aの通帳出口30とガイド33の入口側が一致するようになっているとともに、ガイド33の出口側が通帳記帳ユニット12の搬送路13の入口側と一致するようになっている。
【0024】図示しない上位制御部より通帳の発行の指示がくると、ホッパ19a〜19eの中で、発行すべき種類の通帳が収納されているホッパから通帳の繰り出しを行う。ここでは、例えばホッパ19bに収納されている通帳18を繰り出すこととすると、まず、モータ42を駆動してベルト41を走行させて、ガイド33,搬送ローラ34a,34bおよびその駆動機構からなる単一走行路20を、ホームポジションAから矢印−X方向に移動させる。そして、単一走行路20がポジションBまで移動して、ホッパ19bに対応させて取り付けた位置検出センサ31bがガイド32に取り付けてある位置検出レバー44を検出すると、モータ42の駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。なお、位置検出センサ31a〜31eが位置検出レバー44を検出して単一走行路20の移動が停止した時点で、ホッパ19a〜19eの通帳出口30とガイド33の入口側が一致するようになっており、ここでは、位置検出センサ31bが位置検出レバー44を検出して単一走行路20の移動が停止することで、ホッパ19bの通帳出口30とガイド33の入口側が一致するようになっている。
【0025】次に、ホッパ19bに設けられているモータ25を駆動して繰り出しローラ24を回転させて、テンションプレート29により該繰り出しローラ24に押圧されている最上位の通帳18が通帳出口30から繰り出される。さらに、単一走行路20に設けられているモータ35を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間にホッパ19bから繰り出された通帳18が挟まれて、ガイド33間を該通帳18が搬送され、ガイド33間で所定量通帳18が搬送されることで、該通帳18の後端が通帳出口30を通過して、単一走行路20の移動の妨げにならない位置までくると、モータ35の駆動を停止して搬送ローラ34aの回転を停止し、搬送ローラ34a,34b間に挟まれている通帳18をガイド33間に静止状態で保持する。
【0026】そして、モータ42を駆動してベルト41を走行させて、通帳18を保持している単一走行路20を、ポジションBから矢印+X方向に移動させ、単一走行路20がホームポジションAまで移動して、ホーム検出センサ32がホーム検出レバー45を検出すると、モータ42の駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。
【0027】次に、単一走行路20に設けられているモータ35を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間に保持していた通帳18が搬送され、ガイド33間から通帳記帳ユニット12の搬送路13に送り込まれる。そして、通帳18は搬送路13を搬送されて、印字部14および図示しない磁気リードライト部での処理が実行された後、発行口15から発行される。
【0028】なお、第1の実施例では、複数あるホッパの内、ホッパ19bから通帳18を発行するものとして説明したが、他のホッパから発行する場合でも同様である。ここで、上述したように、ガイド33の出口側と通帳記帳ユニット12の搬送路13の入口側が一致するホームポジションAに単一走行路20が位置するとき、ホッパ19aの通帳出口30とガイド33の入口側が一致して、ホッパ19aに対応している位置検出センサ31aが位置検出レバー44を検出するようになっており、ホッパ19aから通帳18を発行する場合は、単一走行路20をホームポジションAから移動させることなく、通帳18をホッパ19aから繰り出して、ガイド33を経て直線的に通帳記帳ユニット12の搬送路13に送り込むことができ、制御の簡略化を図っている。
【0029】図4は本発明の第2の実施例における通帳取扱装置の要部構成を示す説明図で、図4(a)は側面図、同図(b)は背面図である。この第2の実施例においては、第1の実施例において説明した位置検出センサ31a〜31eの中のいずれかのセンサで、ホームポジション検出の機能および通帳記帳ユニットの搬送路に対する位置決め機能を兼用することでホーム検出センサを省略して構成の簡略化を図ったもので、構造的には、図2で説明した通帳発行ユニットから、ホーム検出センサとこのホーム検出センサに検出されるホーム検出レバーを省略したものであるので、ここでは、全体の構成の説明は省略する。
【0030】図5は第2の実施例の作用を示す説明図で、以下に、第2の実施例における通帳発行の流れを説明する。なお、単一搬送路20は、図5にEで示す位置、すなわち、ホッパ19eに対応する位置をホームポジションとしている。図示しない上位制御部より通帳の発行の指示がくると、ホッパ19a〜19eの中で、発行すべき種類の通帳が収納されているホッパから通帳の繰り出しを行う。
【0031】ここでは、例えばホッパ19bに収納されている通帳18を繰り出すこととすると、まず、モータ42を駆動してベルト41を走行させて、ガイド33,搬送ローラ34a,34bおよびその駆動機構からなる単一走行路20を、ホームポジションEから矢印+X方向に移動させる。そして、単一走行路20がポジションBまで移動して、ホッパ19bに対応させて取り付けた位置検出センサ31bがガイド32に取り付けてあるレバー44を検出すると、モータ42の駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。
【0032】次に、ホッパ19bに設けられているモータ25を駆動して繰り出しローラ24を回転させて、テンションプレート29により該繰り出しローラ24に押圧されている最上位の通帳18が通帳出口30から繰り出される。さらに、単一走行路20に設けられているモータ35を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間にホッパ19bから繰り出された通帳18が挟まれて、ガイド33間を該通帳18が搬送され、ガイド33間で所定量通帳18が搬送されることで、該通帳18の後端が通帳出口30を通過して、単一走行路20の移動の妨げにならない位置までくると、モータ35の駆動を停止して搬送ローラ34aの回転を停止し、搬送ローラ34a,34b間に挟まれている通帳18をガイド33間に静止状態で保持する。
【0033】そして、モータ42を駆動してベルト41を走行させて、通帳18を保持している単一走行路20を、ポジションBから矢印+X方向にさらに移動させ、単一走行路20がポジションAまで移動して、ホッパ19aに対応させて取り付けた位置検出センサ31aがレバー44を検出すると、モータ42の駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。
【0034】ここで、ホッパ19aに対応している位置検出センサ31aがレバー44を検出して単一走行路20の移動が停止した時点で、ホッパ19aの通帳出口30とガイド32の入口側が一致するようになっているとともに、ガイド32の出口側と第1の実施例の図1で説明した通帳記帳ユニット12の搬送路13の入口側が一致するようになっており、位置検出センサ31aで、通帳発行ユニット12の搬送路13に対する単一走行路20の位置合わせを行うためのセンサを兼用している。
【0035】次に、単一走行路20に設けられているモータ35を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間に保持していた通帳18が搬送され、ガイド33間から通帳記帳ユニット12の搬送路13に送り込まれる。そして、第1の実施例と同様して、印字さらには磁気情報の書き込み等の処理を行った後、発行口15から発行される。
【0036】そして、モータ42を駆動してベルト41を走行させて、通帳18の受渡しを終了した単一走行路20を、ポジションAから矢印−X方向に移動させ、単一走行路20がホームポジションEまで移動して、ホッパ19eに対応させて取り付けた位置検出センサ31eがレバー44を検出すると、モータ42の駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させて、該単一走行路20をホームポジションEに位置つけており、このように、位置検出センサ31eで、単一走行路20のホームポジションへの位置合わせを行うためのセンサを兼用している。
【0037】なお、第2の実施例では、複数あるホッパの内、ホッパ19bから通帳18を発行するものとして説明したが、他のホッパから発行する場合でも同様である。この第2の実施例においては、ホームポジションを検出するためのセンサを位置検出センサで兼用しており、センサの数を減らすことができるとともに、ホームポジションの設定を容易に変更できるが、ホームポジションを通帳発行ユニット12の搬送路13から一番離れたホッパ19eに対応する位置とすることで、どのホッパから通帳を発行する場合でも、単一走行路20の移動距離はホームポジションから通帳発行ユニット12の搬送路13に対応する位置となるので、どのホッパから通帳を発行する場合でも、発行にかかる時間をほぼ同一とすることができる。
【0038】図6は、本発明の第3の実施例における通帳取扱装置の要部構成を示す説明図で、図4(a)は背面図、同図(b)は側面図である。なお、第3の実施例において、第1の実施例および第2の実施例で説明したものと同様の構成の部材に関しては、同じ番号を付してその説明を省略する。図において、46は単一走行路20に取り付けられて、該単一走行路20の移動とともにホッパ19a〜19eの並び方向に沿って平行に移動する位置検出センサ、47はホッパ19a〜19e側に取り付けられ、各ホッパ19a〜19eに対応する位置に所定の位置検出切り欠き48が形成されているプレートで、第1の実施例の図2で説明した移動機構により単一走行路20が移動すると、位置検出センサ46がプレート47を検出しながら移動し、位置検出切り欠き48の有無により、その出力がON−OFF変化する。すなわち、このON−OFFの変化を検出することで、位置検出切り欠き48の有無が検出されて、該位置検出切り欠き48に対応しているホッパ19a〜19eの位置を判断することができる。
【0039】なお、第3の実施例においては、単一走行路20における通帳の搬送手段である搬送ローラ34aの駆動機構が第1の実施例のものと異なっているので、ここで説明すると、50は搬送ローラ34aの駆動源であるモータ、51はこのモータ50の軸に取り付けられたピニオンギヤ、52はこのピニオンギヤ51とかみ合うスパーギヤ、53はこのスパーギヤ52と上段の搬送ローラ34aとを連結したシャフト、54は上段の搬送ローラ34a側に伝達された駆動力を下段の搬送ローラ34a側に伝達するギヤ群、55はこのギヤ群54と下段の搬送ローラ34aとを連結したシャフトである。
【0040】図7は第3の実施例の作用を示すタイムチャートで、以下に、第3の実施例における通帳発行の流れを説明する。なお、第3の実施例においては、ホッパ19cから通帳を発行するものとして説明しており、図7のタイムチャートは、ホッパ19cから通帳を発行する場合のものである。
【0041】ここで、単一走行路20は、図6にAで示す位置、すなわち、ホッパ19aに対応する位置をホームポジションとしており、このホームポジションAにおいて、ホーム検出センサ32がホーム検出レバー45を検出している。図示しない上位制御部より通帳の発行の指示がくると、ここでは図示しないモータを駆動して単一走行路20をホームポジションAから矢印−X方向に移動させる。これにより、ホーム検出センサ32がホーム検出レバー45を検出しなくなり、その状態が図7に示すように変化する。
【0042】また、単一走行路20が移動することで、位置検出センサ46がプレート47の位置検出切り欠き48を検出する毎にその状態が変化し、この変化の回数(ここでは立ち上がり)を図示しない制御手段がカウントして、単一走行路20の位置を判断している。そして、ここでは、ホッパ19cから通帳を発行するものとしているので、位置検出センサ46の状態の変化による立ち上がりを3回カウントすると、モータの駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。これにより、単一走行路20がホッパ19cと対応するポジションCまで移動して、ホッパ19cの通帳出口30とガイド33の入口側が一致する。
【0043】なお、単一走行路20を移動させるモータの種類に応じて、駆動を停止する指令が出てから実際に単一走行路20の移動が停止するまでの距離を考慮に入れて、位置検出切り欠き48の位置の設定あるいはモータの制御を行う。次に、ここでは図示しないモータを駆動して繰り出しローラ24を回転させて、該繰り出しローラ24に押圧されている最上位の通帳18を通帳出口から繰り出す。
【0044】さらに、単一走行路20に設けられているモータ50を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間にホッパ19cから繰り出された通帳18が挟まれて、ガイド33間を該通帳18が搬送され、ガイド33間で所定量通帳18が搬送されることで、該通帳18の後端が通帳出口30を通過して、単一走行路20の移動の妨げにならない位置までくると、モータ50の駆動を停止して搬送ローラ34aの回転を停止し、搬送ローラ34a,34b間に挟まれている通帳18をガイド33間に静止状態で保持する。
【0045】そして、モータを駆動して通帳18を保持している単一走行路20をポジションCから矢印+X方向に移動させ、単一走行路20がホームポジションAまで移動して、ホーム検出センサ32がホーム検出レバー45を検出すると、モータの駆動を停止して単一走行路20の移動を停止させる。次に、単一走行路20に設けられているモータ50を駆動して搬送ローラ34aを回転させることで、該搬送ローラ34a,34b間に保持していた通帳18が搬送され、ガイド33間から通帳記帳ユニット12の搬送路13に送り込まれ、第1の実施例と同様にして印字および磁気情報の書き込み等の処理が実行された後、発行口15から発行される。
【0046】なお、第3の実施例では、複数あるホッパの内、ホッパ19cから通帳18を発行するものとして説明したが、他のホッパから発行する場合でも同様であり、位置検出センサ46の状態変化の回数をカウントすることで、単一走行路20の位置を識別して、発行すべき通帳が収納されているホッパに単一走行路20を位置付けることが可能であり、例えば、ホッパ19aである場合はカウント数が1回、ホッパ19eである場合はカウント数が5回でモータの駆動を停止することで、単一走行路20はホッパ19aあるいはホッパ19eに位置付けされる。
【0047】この第3の実施例においては、1組の位置検出センサ46を単一走行路20側に取り付け、これによりホッパ19a〜19e側に取り付けたプレート47の位置検出切り欠き48を検出することで、単一走行路20をホッパ19a〜19eに位置付けを行っているので、単一走行路20の位置決めのためのセンサの数を少なくすることができるとともに、検出した位置検出切り欠き48の数から単一走行路20の位置を判断しているので、ホッパの数の増減に対して構成および制御とも容易に対応できる。
【0048】図8は、本発明の第4の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図であり、これは、上記図6で説明した単一走行路20の位置決めのためのプレートの形状を変化させたものであり、ここでは、プレートのみを示し、その他の構成については図6で説明したものを用いて説明を行う。56はプレートであり、図6に示す各ホッパ19a〜19eに対応する所定の位置に形成された幅広の切り欠きからなる位置検出切り欠き57と、ホームポジションに対応する所定の位置に形成された幅狭の2本の切り欠きからなるホーム検出切り欠き58が設けられている。
【0049】そして、これら位置検出切り欠き57とホーム検出切り欠き58を図6で説明した位置検出センサ46で検出することで、単一走行路20の各ホッパ19a〜19eに対する位置付けおよびホームポジションへの位置付けを行っており、これにより、この第4の実施例においては、図6で説明した構成の中で、ホーム検出センサ32とこれに検出されるホーム検出レバー45は不要であり、構成の簡略化を図ることができる。
【0050】図9は第4の実施例の作用を示すタイムチャートで、以下に、第4の実施例における通帳発行の流れを説明する。なお、第4の実施例においては、ホッパ19cから通帳を発行するものとして説明しており、図7のタイムチャートは、ホッパ19cから通帳を発行する場合のものである。
【0051】ここで、単一走行路20が移動することで、位置検出センサ46がプレート56の位置検出切り欠き57あるいはホーム切り欠き58を検出する毎にその状態が変化するが、位置検出切り欠き57を検出することで位置検出センサ46の状態が変化し、その立ち上がりを検出してから立ち下がりを検出するまでの時間より若干短い時間Tを設定しておき、立ち上がりを検出した後、時間T内に変化があって立ち下がりを検出した場合はホーム検出切り欠き58を検出したものとして、単一走行路20のホームポジションに対する位置付けを行うとともに、立ち上がりを検出した後、時間T内に変化がない場合は位置検出切り欠き57を検出したものとして、立ち下がりの検出回数をカウントして、このカウント回数により各ホッパ19a〜19eに対する単一走行路20の位置付けを行う。
【0052】すなわち、通帳発行の指示がきて単一走行路20がホームポジションからの移動を開始すると、位置検出センサ46がまずホーム検出切り欠き58を検出する。これは、上述したように、位置検出センサ46の状態が変化し、その立ち上がりを検出した後、あらかじめ設定されている時間T内に変化があって立ち下がりを検出することで、図示しない制御手段はホーム検出切り欠き58を検出したものと判断する。
【0053】そして、ホーム検出切り欠き58は2本の切り欠きから構成されているので、2回目の立ち下がりを検出することで、単一走行路20がホームポジションから離脱したと判断できる。ホームポジションから離脱した後、さらに単一走行路20が移動することで、位置検出センサ46は位置検出切り欠き57を検出する。そして、図示しない制御手段は、位置検出切り欠き57を検出することによる位置検出センサ46の状態変化、ここではその立ち下がりの回数をカウントする。ここでは、ホームポジション側から数えて3番面のホッパ19cから通帳を発行することとしているので、立ち下がりの回数を3回カウントすると、単一走行路20の移動を停止する。これにより、単一走行路20を構成するガイド33と入口側とホッパ19cの通帳出口30が一致して、上記各実施例で説明したものと同様にして、通帳の授受を行うことが可能となる。
【0054】また、通帳の発行が終了して単一走行路20をホームポジションに戻す場合は、単一走行路20が移動して行くことで位置検出センサ46の状態が変化し、その立ち上がりを検出した後、時間T内に変化があって立ち下がりを検出すると、ホーム検出切り欠き58を検出したものと判断して、単一走行路20の移動を停止させる。これにより、単一走行路20はホームポジションに位置付けされる。
【0055】なお、第4の実施例においては、ホームポジションを端部としたが、途中にあってもかまわない。また、ホッパ19a〜19eに対応させてある位置検出切り欠き57の一つをホーム検出切り欠き58で兼用することとしてもよい。図10は、本発明の第5の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図であり、これは、上記図6で説明した単一走行路20の位置決めのためのプレートの形状を変化させたものであり、ここでは、プレートのみを示し、その他の構成については図6で説明したものを用いて説明を行う。
【0056】59はプレートであり、図6に示す各ホッパ19a〜19eに対応する所定の位置に位置検出切り欠き60a〜60eが形成されている。ここで、この位置検出切り欠き60a〜60eは、各ホッパ19a〜19e毎に切り欠きの数および幅を変えたものを組み合わせて異なる形状としてあり、単一走行路20が移動することで位置検出センサ46がこれら位置検出切り欠き60a〜60eを検出すると、各位置検出切り欠き60a〜60e毎に検出されるON−OFFの変化のパターンが異なる。このため、あらかじめ、どのホッパがどのパターンと対応しているかを認識しておくことで、検出したON−OFFの変化のパターンから単一走行路20がホッパ19a〜19eのいすれと対応する位置にあるかを判断できる。
【0057】ここでは、位置検出切り欠き60aはホッパ19aに対応し、位置検出切り欠き60bはホッパ19bに対応し、位置検出切り欠き60cはホッパ19cに対応し、位置検出切り欠き60dはホッパ19dに対応し、位置検出切り欠き60eはホッパ19eに対応しており、これにより、位置検出切り欠き60a〜60eを位置検出センサ46で検出することで、直接的に単一走行路20の各ホッパ19a〜19eに対する位置付けを行うことが可能である。
【0058】なお、第5の実施例において、単一走行路20は図6にAで示す位置、すなわち、ホッパ19aに対応する位置をホームポジションとしており、このホームポジションAにおいて、位置検出センサ46が位置検出切り欠き60aを検出しており、位置検出切り欠き60aは単一走行路20のホッパ19aに対する位置付けに加えて、単一走行路20をホームポジションに位置付ける機能を合わせ持っており、これにより、第5の実施例においては、図6で説明した構成の中でホーム検出センサ32とこれに検出されるホーム検出レバー45は不要である。
【0059】以下に、第5の実施例における通帳発行の流れの概略を説明すると、通帳発行の指示がきて単一走行路20がホームポジションからの移動を開始することで、位置検出センサ46により位置検出切り欠き60a〜60eが順次検出され、図示しない制御手段は、そのON−OFFの変化のパターンを監視する。ここで、例えば、ホッパ19cから通帳を発行する場合は、ホッパ19cに対応する位置検出切り欠き60cを示すON−OFFの変化のパターンが検出されたと判断すると、単一走行路20の移動を停止する。これにより、単一走行路20を構成するガイド33と入口側とホッパ19cの通帳出口30が一致して、上記各実施例で説明したものと同様にして、通帳の授受を行うことが可能となる。
【0060】また、通帳の発行が終了して単一走行路20をホームポジションに戻す場合は、単一走行路20を移動させることでホッパ19aに対応する位置検出切り欠き60aを示すON−OFFの変化のパターンが検出されたと判断すると、単一走行路20の移動を停止する。これにより、単一走行路20はホームポジションに位置付けされる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、複数のホッパの並び方向に沿って移動可能で、複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口と対応する位置に移動することで、ホッパからの直線的な通帳の搬送経路が形成されて、繰り出される通帳を受けてこれを保持し、また、通帳に対して印字等の処理を行う処理部が途中に設けられている搬送路の入口と対応する位置に移動することで、該搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されて、保持している通帳を送り込む単一走行路を備えたので、複数のホッパから繰り出される通帳を処理部の設けられている搬送路に送り込むためにホッパ毎に設けていた搬送路を単一の搬送路で済ますことができ、部品点数を減らすことができるとともに、通帳自体の搬送距離を減らすことができ、さらに、通帳を直線的に搬送できるので、組み立て性,保守性がよく、コスト低減が可能で、さらに通帳のジャムの発生しにくい信頼性の高い通帳取扱装置を提供できるという効果を有する。
【0062】また、通帳記帳ユニットと通帳発行ユニットとを、それぞれ筐体に対して独立して着脱可能とすることで、保守性がさらに良くなるという効果を有する。さらに、単一走行路を搬送路の入口と対応する位置に移動させたときに、該単一走行路は複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口とも対応して、単一走行路により該ホッパから搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されるようにすることで、該当するホッパから通帳を発行する場合は単一走行路を移動させることなく行え、発行手順の簡略化を図ることができるという効果を有する。
【0063】また、各ホッパ毎に単一走行路の位置を検出するセンサを備えて、該センサにより単一走行路を所定のホッパに位置付けることで、単一走行路を所定のホッパに位置付けするための制御を容易に行えるという効果を有する。さらに、各ホッパに対応する位置に所定の切り欠きが形成されているプレートを備えるとともに、単一走行路に前記プレートの切り欠きを検出するセンサを備えて、該センサにより単一走行路を所定のホッパに位置付けることとすれば、センサの数を減らすことができ、コストの低減を図ることができるという効果を有する。
【0064】また、プレートに形成される切り欠きは全て同じ形状とし、単一走行路が移動を開始した後、この切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断することにより、ホッパの数の増減に対して容易に対応できるという効果を有する。さらに、プレートに形成される切り欠きは、1つをホームポジション検出用として形状を異ならせ、その他はすべて同じ形状とし、単一走行路を移動させてホームポジション検出用の切り欠きを検出した後、その他の切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断することにより、ホームポジション検出用のセンサを別個に備える必要がなくなり、センサ数をさらに減らしてコストの低減を図ることができるという効果を有する。
【0065】また、プレートに形成される切り欠きは全て異なる形状とし、単一走行路が移動を開始した後、検出した切り欠きの形状を識別し、この形状から単一走行路の位置を判断することにより、検出した切り欠きから直接単一走行路の位置を判断できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通帳取扱装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】第1の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図である。
【図3】第1の実施例の作用を示す説明図である。
【図4】第2の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図である。
【図5】第2の実施例の作用を示す説明図である。
【図6】第4の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図である。
【図7】第3の実施例の作用を示すタイムチャートである。
【図8】第4の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図である。
【図9】第4の実施例の作用を示すタイムチャートである。
【図10】第5の実施例を示す通帳取扱装置の要部説明図である。
【図11】従来の通帳取扱装置の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
13 搬送路
14 処理部
19a〜19e ホッパ
20 単一走行路

【特許請求の範囲】
【請求項1】 発行用の新規の通帳を収納し、これに印字および磁気情報の書き込み,読み取りを行って発行する通帳取扱装置において、通帳を搬送する搬送路と、前記搬送路の途中に設けられ、通帳に対して印字および磁気情報の書き込み,読み取りを行う処理部と、通帳を複数冊ずつ収納し、これを1冊ずつ分離してそれぞれの通帳出口から繰り出すことが可能な複数のホッパと、前記複数のホッパの並び方向に沿って移動可能で、複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口と対応する位置に移動することで、ホッパからの直線的な通帳の搬送経路が形成されて、繰り出される通帳を受けてこれを保持し、前記搬送路の入口と対応する位置に移動することで、該搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されて、保持している通帳を送り込む単一走行路とを備えたことを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項2】 請求項1記載の通帳取扱装置において、前記単一走行路を搬送路の入口と対応する位置に移動させたときに、該単一走行路は複数のホッパのうちのいずれかのホッパの通帳出口とも対応して、単一走行路により該ホッパから搬送路への直線的な通帳の搬送経路が形成されることを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項3】 請求項1あるいは2記載の通帳取扱装置において、各ホッパ毎に単一走行路の位置を検出するセンサを備えて、該センサにより単一走行路を所定のホッパに位置付けることを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項4】 請求項1あるいは2記載の通帳取扱装置において、各ホッパに対応する位置に所定の切り欠きが形成されているプレートを備えるとともに、単一走行路に前記プレートの切り欠きを検出するセンサを備えて、該センサにより単一走行路を所定のホッパに位置付けることを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項5】 請求項4記載の通帳取扱装置において、前記プレートに形成される切り欠きは全て同じ形状とし、単一走行路が移動を開始した後、この切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断する手段を備えたことを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項6】 請求項4記載の通帳取扱装置において、前記プレートに形成される切り欠きは、1つをホームポジション検出用として形状を異ならせ、その他はすべて同じ形状とし、単一走行路を移動させてホームポジション検出用の切り欠きを検出した後、その他の切り欠きを検出した回数をカウントして、この回数から単一走行路の位置を判断する手段を備えたことを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項7】 請求項4記載の通帳取扱装置において、前記プレートに形成される切り欠きは全て異なる形状とし、単一走行路が移動を開始した後、検出した切り欠きの形状を識別し、この形状から単一走行路の位置を判断する手段を備えたことを特徴とする通帳取扱装置。
【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6あるいは7記載の通帳取扱装置において、前記搬送路と処理部とから通帳記帳ユニットを構成するとともに、複数のホッパと単一走行路とから通帳発行ユニットを構成し、前記通帳記帳ユニットと通帳発行ユニットとを、それぞれ筐体に対して独立して着脱可能としたことを特徴とする通帳取扱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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