説明

通話音声生成装置及び方法

【課題】 バック・グラウンド音声を聴きながら通話のできる端末を提供する。
【解決手段】 通信中にバック・グラウンド音声を生成し、この音声と自機の通話音声を混合して相手先に送信すると共に、相手の通話音とバック・グラウンド音声を混合して自機のスピーカから出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話中にBGMを聴く事のできる端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在普及している携帯及び家庭用若しくは業務用の固定電話は、発呼者から着信があったときに、予め設定されている音や音楽を、携帯電話のスピーカから出力するようになっている。音はROMに記憶されているPCM音声データをアナログ音声信号に変換して出力する方法が最もシンプルである。
【0003】
これ以外には、例えばMIDI(Musical Instruments Digital Interface)のように、ピアノ、ギター等、どのタイプの音を使うかを示す音色、音の高さ(ピッチ)、長さ(レングス)、強さ(インテンシティ)、ベロシティ(減衰速度)、テンポ等を指定することにより、音源から読み出された音データをメロディーや伴奏付メロディーとして構成し、これを楽曲として出力する方法が用いられている。以下、このような指定情報をまとめて「譜面データ」と称することとする。
【0004】
音源としては、FM(Frequency Modulation)或いはAM(Amplitude Modulation)によって音を合成して作り出す音源が知られている。また、PCM音源も知られている。このPCM音源は、音色毎に予めサンプリングされ、ROM、或いはハードディスクやフラッシュメモリ等に記憶されたものである。PCM音源を用いた音楽の生成は、基本音データからの指定音色の読み出し、指定ピッチ、レングス、インテンシティ、ベロシティ、テンポデータに基づく音データの生成が、曲を構成する各音符に対応する音について夫々行われることによって行われる。簡単に言えば、音色指定情報と、音のピッチ、レングス、インテンシティ、ベロシティ、テンポ等を指定するための譜面データに基づく処理によって一つの曲として視聴できる音声を生成することである。
【0005】
携帯及び現在の固定電話機では、着信があったときに予め設定されている曲がスピーカから音声として出力されることで、昭和後期まで殆どの家庭で使用されていた、所謂「黒電話」の機械的に発生されたベル音による呼出音よりも、着信を知らせる際の表現力が高められている。
【0006】
このような電話機では、着呼時には単一の音や楽曲音が鳴り、着呼者が「着呼」ボタンを押圧すると、鳴っている音が停止され、以降、発呼者との通話が可能となる。
尚、従来の音声処理方法としては、楽音と通話音声を合成するものが知られている(たとえば引用文献1、2、3、4及び5)
引用文献1の発明では、楽曲再生手段で再生された楽音信号が受話信号に合成され、楽音信号が送信信号に合成され送信される。
引用文献2の発明では、音源部に楽曲データに基いた楽音信号を発生させ、通話の音声信号にミキシングして電話相手に発信し、或いはユーザと電話相手との通話信号に楽音信号をBGMとして付加する。
引用文献3の発明では、オーディオ信号を送話者の会話の音声に混合する混合回路により、通話時、混合回路の出力信号を電話回線に送り出す。
引用文献4の発明では、再生が可能な演奏曲の中から曲目を選択し、通話状態のとき選択された演奏曲を再生し電話装置の音声信号にミキシングする。
引用文献5の発明では、混合器で音源発生部からのオーディオ信号と、通話制御部からの相手の音声を合成させ、合成オーディオ信号としてスピーカから出力する。
【特許文献1】特開2001−60993号公報 (2頁、6頁、9頁〜19頁)
【特許文献2】特開2001−339487号公報 (2頁、5頁〜8頁)
【特許文献3】特開平04−241548号公報 (4頁〜6頁)
【特許文献4】特開平05−344234号公報 (3頁〜7頁)
【特許文献5】特開平11−112615号公報 (6頁〜8頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は次の通りである。最近の電話機は、着呼時に「着呼」ボタンを押圧すると、それまで出力されていた呼出音は停止する。従って、通話中は、互いの声と周りの音、例えば電車車の通過音、他人の声などの音が聞こえるのみとなり、周りの音が耳障りに聞こえる。また、会話が途切れたときに周りの音だけが聞こえることになるので会話の間をもたせることができない。つまり、通話というものに当人同士の会話以外の要素による話題を提供できない、ということである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、通話音声を混合する混合手段を含む、通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器用の通話音声生成装置である。
第2の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する混合手段を含む、通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器用の通話音声生成装置である。
第3の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する混合手段を含む、通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器の通話音声生成装置である。
第4の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する第1の混合手段と、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する第2の混合手段とを含む、通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器の通話音声生成装置である。
第5の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力する送信データ出力手段を含む通話音声生成装置である。
第6の本発明は、少なくとも通信中に、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力手段を含む通話音声生成装置である。
第7の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力すると共に、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力手段を含む通話音声生成装置である。
第8の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先から送信されたコントロールデータに基いて音源を制御して音声を生成し、当該音声と通話相手の音声を混合することを特徴とする通話音声生成装置である。
第9の本発明は、上記通話音声生成装置は、電子機器のスロットに装着可能なボード型の装置であることを特徴とする第1から第8の何れかに記載の通話音声生成装置である。
第10の本発明は、上記通話音声生成装置は、電子機器のスロットに装着可能な不揮発性メモリ装置であって、上記混合手段は、上記不揮発性メモリ装置のメモリに記憶されるプログラムであることを特徴とする第1から第8の何れかに記載の通話音声生成装置である。
第11の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、通話音声を混合する混合ステップを含む、通話音声生成プログラムである。
第12の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する混合ステップを含む、通話音声生成プログラムである。
第13の本発明は、少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する混合ステップを含む、通話音声生成プログラムである。
第14の本発明は、通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する第1の混合ステップと、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する第2の混合ステップとを含む、通話音声生成プログラムである。
第15の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力する送信データ出力ステップを含む通話音声生成プログラムである。
第16の本発明は、少なくとも通信中に、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力ステップを含む通話音声生成プログラムである。
第17の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力するステップと、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力ステップを含む通話音声生成プログラムである。
第18の本発明は、少なくとも通信中に、通話相手先から送信されたコントロールデータに基いて音源を制御して音声を生成するステップと、当該音声と通話相手の音声を混合するステップを含むことを特徴とする通話音声生成プログラムである。
第19の本発明は、自機で音声を生成し、当該生成音声と、自機の通話音声とを混合して送信用の通話音声を生成することを特徴とする通話音声生成方法である。
第20の本発明は、自機で音声を生成し、当該生成音声と、相手先の通話音声を混合することを特徴とする通話音声生成方法である。
第21の本発明は、自機に登録されている音声生成用のコントロールデータに基いて音声を生成し、当該音声と、自機の通話音声とを混合して送信用の通話音声を生成することを特徴とする通話音声生成方法である。
第22の本発明は、相手の機器から送信された音声生成用のコントロールデータに基いて音声を生成し、当該音声と、相手の通話音声とを混合することを特徴とする通話音声生成方法である。
第23の本発明は、通信手段と、音源と、少なくとも通信中に、音源からの音声発生に関して制御を行う制御手段と、該音源から発生された音声と受信通話音声を混合する混合手段とを含む電子機器である。
第24の本発明は、通信手段と、音源と、少なくとも通信中に、音源からの音声発生に関して制御する制御手段と、該音源から発生された音声と自機の通話音声を混合する混合手段とを含み、上記混合手段で生成される音声を、上記通信手段を介して相手先に送信する電子機器である。
【発明の効果】
【0009】
通話中に各自の携帯電話からバック・グラウンド音声を出力することにより、例えば喫茶店で人と話をしているときと同じような環境で通話中をすることができる。これによって、会話が途切れたときの間をもたせたり、話題作りの助としたり、交通機関の音や他人の喋り声等の周りの雑音が気にならない快適な通話環境を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
携帯電話、固定電話、テレビ電話等で通話中にBGMを聴くことができる形態である。具体的には、夫々の機器にオーディオデータを保持しておき、これを一方の制御によって出力し、これを通話音声と共に送信する形態、夫々の機器にFM音源等を搭載しておき、これを自機或いは他機からの音楽データ(音源をどのようなタイミング、長さ、強さで鳴らすかを示すいわば譜面データ)に基いて音声を生成し、これを通話音声と共に送信する形態、あるいは相手からの曲指定データに対応するオーディオデータ、又は譜面データに基いて音声信号を生成し、これを自機のスピーカ若しくは受話部で相手の通話音声と共に出力する形態が好ましい。
【実施例1】
【0011】
以下、図1から図12を参照して実施例1の携帯電話について説明する。この実施例1は、携帯電話で相手と通話しているときにバック・グラウンド音声(鳥や波の音等の自然音や音楽)を出力することで、例えば喫茶店等でバック・グラウンド音声を聞きながら相手と話をする環境と同様の環境を提供するものである。これらのバック・グラウンド音声は、登録相手毎に自由に割り当てることができる。例えばA氏にXという曲を割り当てた場合、A氏との通話中にバック・グラウンド音声としてXという曲を聴くことができる。以下、説明の便宜上、自然音及び音楽を単に「曲」、或いはBGM(バック・グラウンド・ミュージック)として記述する。
【0012】
図1は、実施例1の無線による携帯電話端末の外観図である。この携帯電話は、上ハウジング100と下ハウジング102がヒンジ101によって機械的及び電気的に接続され、ヒンジ101を中心に内側及び外側に回動するよう構成されている。通話の際には上下ハウジング100及び102が紙面に対して後方に開かれることで、図に示す状態となり、通話可能な形となる。また、閉じる際は、上下ハウジング100及び102が紙面に対して夫々前方に回転されることで閉じた状態にされる。
携帯電話の上ハウジング100の内側には、通話をしている相手の音声を聴くためのスピーカ18、各種情報を表示するための第1ディスプレイ10が配置される。ここで、第1ディスプレイ10は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成される。尚、この上ハウジング100の外側には第2ディスプレイ22(図示せず)が配置される。ここで、第2ディスプレイ22は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成される。
携帯電話の下ハウジング102の内側には、「F1」キー103a、「F2」キー103b、「F3」キー103c、カーソルキー103dを含む操作キー群103が配置されている。
「F1」キー103a、「F2」キー103b、「F3」キー103cは、夫々第1ディスプレイ10上に表示される機能アイコン「F1」104a、「F2」104b、及び「F3」104cに夫々対応する。機能アイコン「F1」104a、「F2」104b、及び「F3」104cに割り当てられ機能は携帯電話のモードによって変わり、「F1」キー103a、「F2」キー103b、「F3」キー103cの操作により、割り当てられた機能が実行される。
以下の説明では、「F1」キー103aが、実行中の処理をキャンセルして一つ前の処理に戻すための「キャンセル」キーとして機能し、「F2」キー103bが、実行中の処理を終了するための「終了」キーとして機能し、「F3」キー103cが、選択された処理、メニューの項目等を決定するための「決定」キーとして機能するものとする。また、以下のフローチャート及びその説明では「F1」キー103aの説明や関連するステップを省略するが、この「F1」キー103aの押圧時には常に現在の決定がキャンセルされて1つ前の処理戻るものとする。
第1ディスプレイ10上には、電界強度を表示するための電界強度表示アイコン105、バッテリ残量を表示するためのバッテリ残量表示アイコン106、BGMモードが設定されているときに、その旨を報知するためのBGMモード表示アイコン107が表示される。
【0013】
図2は、図1に示した携帯電話のブロック図である。バッテリや電源回路についてはその図示が省略されている。また、図2と同じものについては、同一符号を付し、その詳細説明を省略する。
CPU3にはデータ、アドレス及びコントロールバスからなるバス4を通じて、RAM5、ファームウエアや各種プログラムが記憶されるROM6の他、以下の回路やデバイスが接続される。
送受信回路2は、送信時には、符号化、変調処理を施したデジタル音声データやパケットデータをアンテナ1から電波として出力する。受信時には、受信信号を復調、復号化し、デジタル音声データやパケットデータを得る。メモリカードインターフェース7は、フラッシュメモリ等のメモリカード8の着脱機構を有する。ここで、メモリカード8若しくはROM6には、音色、ピッチ、レングス、インテンシティ、ベロシティ情報からなる譜面データ、テンポデータ、AAC、MP3、PCM、ADPCM等のフォーマットの音声或いは楽曲データ、並びにBGMの音量と通話者の音声の音量のバランスを示すミキシングデータ、後述する曲等の割り当てが登録されたデータベースや曲データベースが記憶される。以下、説明が煩雑になることを防ぐため、メモリカード8に上記各種データが記憶されているものとして説明する。
【0014】
第1ディスプレイ10は、ディスプレイドライバ9を通じて供給されるデータ及び制御信号によってデータを画像として表示する。
マイクロフォン13は、送話者の音声を集音した後にアナログ音声信号に変換し、増幅器12及びA-Dコンバータを介してバス4に供給する。ミクサ16は、CPU3からバス4を介して供給される制御信号に基づき、D-Aコンバータ14及び増幅器15を介して供給される受信音声信号と、音源19から出力され、増幅器20を介して供給される音声信号とのミキシングを行う。ミキシングは、相手の会話音声の音量がBGMの音声の音量よりも大とされる。この比率は、通話中の会話に支障をきたすことが無いことは勿論、耳障りとされない程度、例えば、音楽を聴くことを目的としない喫茶店で会話をしているときのBGMの音量程度に選定される。勿論、使用者が音量の比を変更できるようにしても良い。
また、音源19は、既に説明した、AM音源、FM音源、PCM音源等で構成され、譜面データに基づいた音色の音声を、ピッチ、レングス、インテンシティ、ベロシティ情報とテンポ情報に基づくCPU3からの制御信号とに基づいて加工し出力する。
また、この音源19は、回線が断にされたとき、或いは通話中にBGMモードがキャンセルされたときにCPU3から供給される制御信号により、BGM音声の出力を停止する。BGMモードが有効となっているときは、CPU3から転送され、バッファ(図示せず)に記憶された譜面データ及びテンポデータに基づいてBGMを生成し、出力する。新たな譜面データ及びテンポデータがCPU3から転送されると、その新たな譜面データ及びテンポデータに基いて新たなBGMを生成し、出力する。
【0015】
スピーカ18は、増幅回路17を介して供給されるミキシング出力を音声として出力する。第2ディスプレイ22は、ディスプレイドライバ21を通じて供給されるデータ及び制御信号によってデータを画像として表示する。
操作キー群103の操作情報は、インターフェース108及びバス4を介してCPU3に読み取られ、この情報及びプログラムに基いた処理が行われる。
尚、上記ミクサ16や音源19はソフトウエアでも構成可能である。2003年2月18日現在においては既に日本楽器製造株式会社等によりソフトウエア音源が、ドイツのイマジック社等のソフトウエアによるミキシングが一般に周知となっている。
【0016】
図3は、BGMを聴く時のデータフォーマット図である。図3には、通話中にBGMを聴くための3つのフォーマットが示されている。
図3Aは、音源19を用いない場合、即ち、BGMと相手の発生する音(喋り声)が既に相手の携帯電話でミックスされたデジタル音声データを受信する場合のフォーマットを示している。
図3Bは、曲ID及び譜面データからなるコントロールデータと相手の喋り声であるデジタル音声データが各スロットで送信される場合のフォーマットについて示している。以上、図3A及びBのフォーマットは、GSM、PDC等の比較的狭帯域の無線通信で使用される。
図3Cは、広帯域の無線通信で使用されるフォーマットで、チャンネルCH1のスロットSL1-1で相手の喋り声の音声データが、チャンネルCH2のスロット1−2で曲ID及び譜面データからなるコントロールデータが夫々送信される場合について示している。図3Cのフォーマットは、一般に3G、4Gと称される、広帯域の無線通信で使用可能である。以下の説明では、図3Bに示すフォーマットを前提とする。
【0017】
図4は、各相手に曲等の割り当てを登録するためのデータベースの一例である。
より分かり易く言えば、ある相手にどのような曲をどのような方法で割り当てるかについて定義するものである。このデータベースの登録項目としては、相手を識別するための「ID」、どのような方法でBGMを出力するかを示す「選択」、グループ毎のアサインか否かを示す「グループ」、音楽の「ジャンル」、日本の音楽か外国の音楽かを示す「和洋」、曲の数を示す「数」、曲を特定するための「曲ID1」、「曲ID2」、・・・「曲IDn」がある。
例えば、図4の一番上のデータは、“XX”というIDを持つ人について、“優先”のモードが割り当てられ、グループ“1”に割り当てられ、ジャンルは“UK”、即ち、定められておらず、和洋も“UK”、即ち、定められておらず、曲数は“2”、即ち、2曲割り当てられており、曲ID1として“XXX”が、曲ID2として“YYY”が夫々割り当てられていることを示している。例えば、曲の割り当てとして、1若しくは複数の曲を割り当てることもできるし、ジャンルのみ、和洋の別、若しくはジャンルと和洋の別を割り当てることができる。
ここで、グループとは、例えば「友人」等のように、携帯電話の使用者が分類したものであり、登録される人は、この分類に応じて各グループに割り当てられる。グループアサインとは、グループ毎に曲を割り当てることを意味する。従って、同じグループ番号の人には同じ曲が割り当てられるということである。
「選択」は、BGMの選択の指定であり、“優先”、“発信”、“受信”、“UK”の4種類から指定することができる。“優先”は、自分から発呼した場合でも、相手から着信があった場合でも、優先的に自分が発呼する相手若しくは発呼してきた相手について自分がデータベース上に設定した条件でBGMを出力するモードである。
“発信”は、自分が発信した場合に、発信する相手について自分がデータベースに登録した条件でBGMを出力するモードである。
“着信”は、自分が着信した場合に、発呼者について自分がデータベースに登録した条件でBGMを出力するモードである。
“UNKNOWN”は、未設定を意味する。以上の4つの設定に基いてBGMの出力が行われるが、相手と接続されたときに互いの設定がうまくかみ合わない場合がある。この場合の処理については後に詳述する。
【0018】
図5は、曲のデータベースを示す説明図である。この図5に示されるように、曲を識別するための曲IDと、ジャンルIDと、和洋IDと、楽曲データから構成される。ここで、曲IDは、図3に示される曲ID1、曲ID2、・・・曲IDnに対応し、後述する個々の発生乱数に対応する個々の値である。また、ジャンルIDは、鳥のさえずりや波の音等の「自然音」や、「ロック」、「ポップス」等のジャンルを示すIDであり、和洋IDは、曲が日本の曲か、海外の曲かを示すためのIDで、例えば“1”が日本の曲を示し、“0”が海外の曲を示す。
楽曲データは、音色、ピッチ、レングス、インテンシティ、ベロシティデータ等の組み合わせ及びテンポデータによって構成される。
【0019】
次に、図6から図12を参照して、実施例1の携帯電話におけるBGM処理について説明する。これらの処理は、メモリカード8に記憶されているプログラムをCPU3が実行することによって行われる。
図6は、BGM処理のメインルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートが示すプログラムの各ステップは、下記のように処理を行う。
(ステップS1): 第1ディスプレイ10上にメニューが表示される。メニューの項目として、「個人アサイン」、「グループアサイン」、「モード設定」の3つがある。
(ステップS2): 個人アサインか否かが判断され、「YES」なら個人アサインルーチンS100に移行し、「NO」ならステップS3に移行する。
(ステップS3): グループアサインか否かが判断され、「YES」ならグループアサインルーチンS200に移行し、「NO」ならステップS4に移行する。
(ステップS4): モード設定か否かが判断され、「YES」ならモード設定ルーチンS300に移行し、「NO」ならステップS5に移行する。
(ステップS5): 「F1」キー103aが押されたか否かが判断され、「YES」ならステップS6に移行し、「NO」なら再びステップS1に移行する。
(ステップS6): 標準画面が表示される。ここで、標準画面とは、携帯電話に対して何等操作が行なわれていないときの画面のことを意味する。
【0020】
図7は、図6に示した個人アサインルーチンS100を示すフローチャートである。
(ステップS101): 第1ディスプレイ10にメニューが表示される。ここで、メニューは、「曲アサイン」、「ジャンルアサイン」2つの項目がある。
(ステップS102): 使用者のキー入力、即ち、図1に示されるカーソルキー103dで項目が選択され、「F3」キー103c(決定を示す)が押圧されることにより、項目「曲アサイン」が選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS103に移行し、「NO」ならステップS108に移行する。「曲アサイン」とは、BGMにしたい曲を登録者毎に割り当てることを意味する。例えばある登録者にはAという曲を、またある登録者にはBという曲を割り当てるということである。
(ステップS103): 曲リストが表示される。ここで、曲リストとは、第1ディスプレイ10上に表示される曲一覧であり、例えば、画面上において、順次、縦方向に曲名が表示されて構成される。また、この状態で、カーソルキー103dが上下方向に押圧されることで画面がスクロールされ、登録されている曲名が順次カーソルによって強調表示される。
(ステップS104): 既にメニュー表示のステップS101で説明したキー操作により、曲が選択されたか否かを判断し、「YES」ならステップS105に移行し、「NO」なら再度ステップS103に移行する。
(ステップS105): 第1ディスプレイ10上に人名リストが表示される。ここで、「人名リスト」とは、登録者の名前一覧であり、例えば、画面上において縦方向に、順次、人名が表示されて構成される。この状態でカーソルキー103dが上下方向に押圧されること画面がスクロールされ、登録されている人名が順次カーソルによって強調表示される。
(ステップS106): 「F3」キー103cが押圧されたか否かを判断することにより、人名が選択されたか否かを判断し、「YES」ならステップS107に移行し、「NO」なら再度ステップS105に移行する。
(ステップS107): 「F2」キー103bが押圧されたか否かを判断することにより、「終了」が指定されたか否かを判断し、「YES」ならこのルーチンを抜けて図6のフローチャートのステップS5に移行し、「NO」なら、再度、ステップS301に移行する。
【0021】
(ステップS108): メニュー項目からジャンルアサインが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS109に移行し、「NO」なら再度ステップS101に移行する。
(ステップS109): 第1ディスプレイ10上にジャンルリストが表示される。ここで、「ジャンルリスト」とは、例えば、鳥の鳴き声や波の音等の「自然音」、音楽ジャンルである、「ロック」、「ジャズ」、「ポップス」、「クラシック」、「民謡」、「演歌」、「エスニック」等のジャンル名が、画面上において縦方向に、順次表示されて構成される。この状態でカーソルキー103dが上下方向に押圧されると画面がスクロールされ、登録されているジャンル名が順次カーソルによって強調表示される。
(ステップS110): 「F3」キー103cが押圧されたか否かを判断することにより、ジャンル名が選択されたか否かを判断し、「YES」ならステップS111に移行し、「NO」なら再度ステップS109に移行する。
(ステップS111): 既に説明したステップS105と同じ処理なので説明を省略する。
(ステップS112): 既に説明したステップS106と同じ処理なので説明を省略する。
【0022】
グループアサインルーチンS200の処理は、図7を参照して説明した個人アサインルーチンS100と同じであるので、説明を省略する。但し、図7において、ステップS106及びS111の「人名リスト表示」を夫々「グループ名リスト表示」と読み替え、以下の個人アサインルーチンS100のフローチャートの説明文中の「人名リスト」を「グループ名リスト」と読み替え、「登録者」を「グループ」と読み替えるものとする。
ここで、「グループ」とは、1若しくは複数の登録者からなるものであり、パーソナルコンピュータの「フォルダ」と同じ概念のものである。例えば、「友人」というフォルダには、使用者が「友人」として認識している登録者が登録され、「会社」というフォルダには、使用者が「会社関係の人」として認識している登録者が登録される。そして、個人アサインルーチンS100の処理では、各登録者毎に曲を割り当てていたが、このグループアサインルーチンS200の処理では、各グループ毎に曲が割り当てられる。
従って、「友人」としてカテゴライズされたグループにはロックのような強弱の強い曲を割り当て、「会社関係の人」のグループにはクラシックのような当たり障りのない曲を割り当てるといったことを一括で行えるという利点がある。
【0023】
図8は、図6のフローチャートのモード設定ルーチンS300の処理を示すフローチャートである。
(ステップS301): 第1ディスプレイ10にモードリストが表示される。ここで、「モードリスト」とは、「BGMモード」、「選択モード」、「完全乱数モード」、「部分乱数モード」、「チェインモード」の5つの項目と、一般の携帯電話で知られている他の複数のモードのリストからなるメニューを示す。これらの項目の選択は既に説明したカーソルキー103dの上下操作で、選択項目の決定は既に説明した「F3」キー103cの押圧操作で行われる。
(ステップS302): BGMモードか否かが判断され、「YES」ならステップS303に移行し、「NO」ならステップS400に移行する。
(ステップS303): 選択モードが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS308に移行し、「NO」ならステップS304に移行する。ここで、「選択モード」とは、相手のBGMの設定を優先するか、自分のBGMの設定を優先するかを選択するためのモードである。この選択肢としては、着信時に発呼者と自分の何れの設定を優先するか、発信時に自分と相手の何れの設定を優先するか、着信及び発信の際に相手と自分の何れの設定を優先するかの3通りがある。ステップS308では上記3つの設定の何れかが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS309でその設定が記憶される。
(ステップS304): 完全乱数モードが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS310に移行してこのモードが選択されたことが記憶され、「NO」ならステップS305に移行する。ここで、完全乱数モードとは、発信時若しくは着信時に携帯電話端末で乱数を発生し、得られた値に対応する曲をそのままBGMとして通話中に聴くモードである。
尚、発生乱数の値の範囲は、登録曲数と一致しているので、発生乱数に対応する曲IDが存在しないということは無く、また、登録されている曲数の値の範囲に応じて乱数発生の範囲が適応的に設定されるようになっている。例えば、ある時点における曲数が10の場合、曲IDは1から10となるが、この場合の乱数発生範囲は1から10となる。
(ステップS305): 部分乱数モードが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS311に移行してこのモードが選択されたことが記憶され、「NO」ならステップS306に移行する。ここで、部分乱数モードとは、ある登録者に対し、2以上の複数の曲が割り当てられている場合、ジャンルが割り当てられている場合、和洋の何れかが割り当てられている場合、ジャンル及び和洋の何れかが割り当てられている場合に、発生乱数に対応した曲をこれらの割り当て範囲から選択するというものである。つまり、完全乱数モードでは登録されている全ての曲や音から発生乱数に対応した曲や音が選択されるのに対し、部分乱数モードでは、限られた範囲から発生乱数に対応した曲や音が選択される。例えば、ある登録者に「ロック」及び「和」との設定がなされている場合には、登録されている日本のロックの曲の中から発生乱数に対応する曲が選択される。
(ステップS306): チェインモードが選択されたか否かが判断され、「YES」ならステップS312に移行してこのモードが選択されたことが記憶され、「NO」ならステップS307に移行して「F2」キー103bが押圧されたか否かが判断され、「YES」ならこのルーチンを抜けて図5に示すフローチャートのステップS5に移行し、「NO」なら再度ステップS301に移行する。ここで、チェインモードとは、ある登録者に対して2曲以上の曲が割り当てられている場合、ジャンルが割り当てられている場合、和洋の何れかが割り当てられている場合、並びに、ジャンル及び和洋の組み合わせによる割り当てがされている場合において、通話中に1曲が終了すると次の曲を出力するというように、通話が終了しない間は次々と異なる曲を出力するモードである。
以上説明したモードの内、完全乱数モードや部分乱数モードが選択されなかった場合には、登録者に設定されている曲を再生してBGMとする通常のBGMモードと、或いはこれとチェインモードの組み合わせとなる。
【0024】
図9は発着信時、即ち、回線接続が完了し、発呼者及び受信者間の会話が可能となったときのBGM発生のための処理を説明するためのフローチャートである。
送受信端末間の接続が完了すると、ステップS501を先頭に処理が開始される。
(ステップS501): 着信時には発呼者の電話番号が登録されているか否か、発信時には着信先の電話番号が登録されているかが判断され、「YES」ならステップS502に移行し、「NO」なら終了し、BGMの無い通常の通話モードに移行する。着信時には、発呼者が電話番号の非通知設定をしていなければ、発呼者の電話番号データがRAM5に記憶され、発信時には、使用者が電話をかけた相手の電話番号データがRAM5に記憶される。CPU3は、これらRAM5に記憶された電話番号データを読み、この電話番号データがメモリカード8のデータベースに登録されているか否かを調べる。
(ステップS502): アサインされているか否かが判断され、「YES」ならステップS503に移行し、「NO」なら終了し、BGMの無い通常の通話のモードに移行する。ここで、アサインとは、登録されている人について曲の割り当てがされていることを意味する。登録されていても、曲が割り当てられていなければBGMを聴きながら通話を行うモードにはならない。
(ステップS503): 自機の設定が優先か否かが判断され、「YES」であればステップS600に移行し、「NO」ならステップS504に移行する。
(ステップS504): 相手機の設定が優先か否かが判断され、「YES」であればステップS700に移行し、「NO」であればステップS505に移行する。
【0025】
ここで、自機に設定した選択項目の内容と、登録者(相手機)が設定している選択項目の内容に基く、BGM発生の優先順位について説明する。選択項目の設定パラメータは、登録者対して登録される「優先」、「発信」、「受信」、「UK」があり、「優先」は相手機の設定が「優先」の場合以外において全て自機の設定が優先されることを意味し、「発信」は自機が発信をする場合に自機の設定が優先されることを意味し、「受信」は自機が受信をする場合に自機の設定が優先されることを意味し、「UK」は設定無を意味する。以下、自機と相手機の設定の組み合わせとその結果について示す。尚、以下の説明において「自機が」というのは、「自機において登録相手について登録している選択項目の内容が」という意味であり、「相手機が」というのは、「相手機において、相手にとっての登録者である自分について登録している選択項目の内容が」という意味である。
自機が発呼側となる場合:
(1) 自機が「優先」、相手機が「優先」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(2) 自機が「優先」、相手機が「発信」の場合: ステップS600に移行する。
(3) 自機が「優先」、相手機が「UK」の場合: ステップS600に移行する。
(4) 自機が「発信」、相手機が「優先」の場合: ステップS700に移行する。
(5) 自機が「発信」、相手機が「発信」の場合: ステップS600に移行する。
(6) 自機が「発信」、相手機が「UK」の場合: ステップS600に移行する。
(7) 自機が「発信」、相手機が「受信」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(8) 自機が「受信」、相手機が「優先」の場合: ステップS700に移行する。
(9) 自機が「受信」、相手機が「発信」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(10) 自機が「受信」、相手機が「UK」の場合: ステップS700に移行する。
自機が着呼側となる場合:
(1) 自機が「優先」、相手機が「優先」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(2) 自機が「優先」、相手機が「発信」の場合: ステップS600に移行する。
(3) 自機が「優先」、相手機が「UK」の場合: ステップS600に移行する。
(4) 自機が「発信」、相手機が「優先」の場合: ステップS700に移行する。
(5) 自機が「発信」、相手機が「発信」の場合: ステップS700に移行する。
(6) 自機が「発信」、相手機が「UK」の場合: ステップS700に移行する。
(7) 自機が「発信」、相手機が「受信」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(8) 自機が「受信」、相手機が「優先」の場合: ステップS700に移行する。
(9) 自機が「受信」、相手機が「発信」の場合: ステップS505の処理によって決まる。
(10) 自機が「受信」、相手機が「UK」の場合: ステップS600に移行する。
(ステップS505): 乱数が発生される。これは、自機及び相手機で夫々乱数が発生され、夫々の携帯電話端末で発生された発生乱数が互いに送信され、2つの乱数の大小によって自機、相手機の何れの設定を優先するかを決定する場合、或いは、常に受信側、若しくは送信側の何れか一方が乱数を発生すると決めておき、自機若しくは相手機の何れかで2つの乱数を発生させ、一方を自機の乱数、他方を相手機の乱数として、値の大小を比較するようにしても良い。
(ステップS506): 自機で発生された乱数が、相手機で発生された乱数よりも大きいか否かを判断し、「YES」ならステップS600に移行し、「NO」ならステップS507に移行する。
(ステップS507): 自機で発生された乱数と、相手機で発生された乱数とが同じか否かが判断され、「YES」であればステップS505に移行し、「NO」であればステップS700に移行する。
【0026】
図10は、図9に示した自機ルーチンS600のBGM生成処理を説明するためのフローチャートである。
(ステップS601): 通話している登録者に設定されているコントロールデータがメモリカード8から読み出される。
(ステップS602): 読み出されたコントロールデータが送受信回路2を介してアンテナ1より送信される。
(ステップS603): 全て送信されたか否かが判断され、「YES」ならステップS604に移行し、「NO」なら再度ステップS601に移行する。
(ステップS604): 読み出されたコントロールデータ中のテンポデータが自機の音源19に転送される。ここで、相手機でコントロールデータが受信され、音声が出力できる段階までの遅延時間分だけコントロールデータの転送が遅延される。通話者間で曲の出力タイミングを一致させるためである。
(ステップS605): 読み出されたコントロールデータ中の譜面データが音源19に転送される。これにより、音源19は、譜面データとテンポデータとに基いて順次音声を合成、出力する。
(ステップS606): 譜面データが全て転送されたか否かが判断され、「YES」ならこのルーチンを抜け、「NO」なら再度ステップS605に移行する。
【0027】
図11は、図9に示した相手機ルーチンS700のBGM生成処理を説明するためのフローチャートである。
(ステップS701): 相手機から受信したコントロールデータ中のテンポデータが音源19に転送される。
(ステップS702): 相手機から受信したコントロールデータ中の譜面データが音源19に転送される。
(ステップS703): 譜面データが全て音源19に転送されたか否かを判断し、「YES」ならこのルーチンを抜け、「NO」なら再度ステップS702に移行する。
【0028】
図12は、図8で説明した「完全乱数発生モード」、「部分乱数発生モード」「チェインモード」によるBGM発生処理について説明するためのフローチャートである。
尚、「完全乱数発生モード」と「部分乱数発生モード」は、乱数を発生する際の範囲が異なるだけで、乱数発生開始処理から同じ処理となるので、「乱数発生」として説明する。
また、図12のフローチャートでは、「送信」や「データ転送」の次のステップで行うべき、「全てを送信(または転送)したか?」という判断ステップの図示及び説明は、図面及び説明の煩雑さを避けるために省略している。
(ステップS801): 乱数発生モードが設定されているか否かが判断され、「YES」ならステップS808に移行し、「NO」ならステップS802に移行する。
(ステップS802): チェインモードが設定されているか否かが判断され、「YES」ならステップS810に移行し、「NO」ならステップS803に移行する。
(ステップS803): メモリカード8から回線接続中の登録者に割り当てられているコントロールデータが読み出される。
(ステップS804): メモリカード8から読み出されたコントロールデータが送受信回路2を介してアンテナ1から送信される。
(ステップS805): コントロールデータ中のテンポデータ及び譜面データが音源19に転送される。
(ステップS806): 選曲が指定されたか否かが判断され、「YES」ならステップS808に移行し、「NO」ならステップS807に移行する。ここで、「選曲」とは、相手とBGMモードで通話している最中、或いはBGMの無い通常の通話をしている最中に、使用者が操作キー群103を操作することで第1ディスプレイ上に曲リストを表示させ、カーソルキー103dで所望の曲を選択した後、「F3」キー103cを押して決定することである。
この機能により、通話中に相手に聞いてもらいたい曲、或いは自分が聞きたい曲を随時選択し、BGM或いは曲として聴くことができる。
(ステップS807): 選曲された曲が設定される。この設定とは、選曲された曲IDがRAM5に記憶されることを意味する。これにより、RAM5に記憶された曲IDに対応したコントロールデータ(相手に送信する場合)、或いは譜面データ及びテンポデータ(自機で使用する場合)が読み出される。
(ステップS808): 乱数が発生される。
(ステップS809): 対応曲IDが選択される。そして、ステップS803で曲IDに対応するコントロールデータが読み出される。
(ステップS810): 通話している相手について曲が“2”以上登録されているか否かが判断され、「YES」ならステップS811に移行し、「NO」なら再度ステップS803に移行する。チェインモードは順次登録されている曲を出力するモードなので“2”以上の曲が無いと実行できないのでこのステップS810が必要となる。
(ステップS811): このステップは、ステップS806と同じ処理が実行される。
(ステップS812): 通話している相手に登録されている曲の内、N番目の曲IDに対応するコントロールデータが読み出される。ここで、変数Nの初期値は“1”、つまり、先頭の曲を意味する。
(ステップS813): 読み出されたコントロールデータが送受信回路3を介してアンテナ1から送信される。
(ステップS814): 読み出されたコントロールデータ中のテンポデータ及び譜面データが音源19に転送される。既に説明したように、通話している相手の携帯電話端末で音声再生が開始されるタイミングと合わせるために、この転送開始まで遅延時間がある。
(ステップS815): 通話が終了したか否か、つまり、回線接続が断たれたか否かが判断され、「YES」ならこのルーチンを抜け、「NO」ならステップS816に移行する。
(ステップS816): ステップS811の処理と同じである。
(ステップS817): 何曲目かを示す変数Nに“1”が加算される。
(ステップS818): 変数Nが登録曲数より大きいか否かが判断され、「YES」ならステップS819に移行し、「NO」なら再びS812に移行する。
(ステップS819): 変数Nが“1”に初期化される。
(ステップS820): ステップS808の処理と同じである。
(ステップS821): 通話中に選択されて設定された曲IDに対応するコントロールデータが読み出される。
(ステップS822): 読み出されたコントロールデータが送受信回路3を介してアンテナ1から送信される。
(ステップS823): 読み出されたコントロールデータ中のテンポデータ及び譜面データが音源19に供給される。このとき、既に説明したように、相手機との同期用の遅延時間がある。
(ステップS824): 復帰か否かが判断され、「YES」ならステップS812に移行し、「NO4」ならステップS825に移行する。ここで、復帰とは、使用者が通話中に選曲を行った後、再度、元のチェインモード、または乱数発生モードにおけるBGM発生処理に戻すことを意味し、復帰の実行は、「F1」キー103aの押圧によって行われる。
(ステップS825): 通話が終了、即ち、回線接続が断たれたか否かが判断され、「YES」ならこのルーチンを抜け、「NO4」なら再度ステップS824に移行する。
【実施例2】
【0029】
次に、図13及び図14を参照して、実施例2について説明する。図13において、図1と同じものについては同一符号を付す。また、図14において、図2と同じものについては同一符号を付す。
この実施例2では、図13及び図14に夫々示すサブスピーカ110から出力され、一旦、空気を伝播した音声が、マイクロフォン13を介して通話音声と共に相手に送信されると共に、使用者の耳に直接聴かれることで、BGMの発生を実現している。よって、実施例1と構成上異なるのは、スピーカ110のみである。この実施例2の場合、スピーカ110を追加すれば、実施例1で説明したような処理は不要となる。
【実施例3】
【0030】
実施例1及び2においては通話中の相手にコントロールデータを送信する場合について説明したが、この方式を採用する場合、著作権フリーの曲以外は、通話終了後に通話していた相手に送られたコントロールデータがプログラムによって自動消去されるようにするか、そのコントロールデータについて特定の機関、例えば著作権管理サーバー等で認証を受けなければ再生ができないようにするためのプログラムが必要となる。
そこで、実施例3では、上述のような状況を避けるため、着信時でも、送信時でも、相手について予め登録しておいた曲が自機のみで出力されるようにする。このための処理は既に説明した図4の選択項目を無くすと共に、単純に割り当てた曲IDの譜面データを音源19に転送して音声再生のみをすれば良い。その場合、相手が自分について登録している曲、曲数、曲の順序と、自分が相手について登録している曲、曲数、曲の順序が異なると、自分がBGMとして聴いている曲と、自分が通話している相手がBGMとして聴いている曲が異なることになる。
尚、この実施例3の場合、上述した「選択項目」に関する処理が一切不要となる。図面として、図3のコントロールデータ、図8のステップS303、ステップS308、図9のステップS503、S504、S505、S506、S507、S700、図10のステップS602、S603、図11全て、図12のステップS804、S813、S822並びに、明細書中のこれらの対応説明が不要となる。
【実施例4】
【0031】
上述の実施例では、回線接続が成立してからどちらの設定を優先するかを決定するために乱数発生処理をした場合について説明したが、回線接続が成立する前に個々の携帯電話端末で乱数を発生しておき、これを回線接続後に最初に送信する。これによって、回線接続が成立したときに即座に優先順位を決定することができる。
【実施例5】
【0032】
上述の実施例では、一旦、優先される携帯電話端末が決定されると、その端末の使用者の設定によってBGMが出力されるが、1曲ずつに自分の設定曲と相手の設定曲が変わるようにしても良い。つまり、自機の設定曲と相手の設定曲が1曲ずつ交互にBGMとして出力されるようにする。
【実施例6】
【0033】
ステップS505の処理をせずに、自機が発呼側となる場合における(1)、(7)及び(9)をステップS600に移行するようにし、自機が着呼側となる場合における(1)、(7)及び(9)をステップS700に移行するようにしても良く、またこの逆でも良い。
【実施例7】
【0034】
更に、自及び他機の設定の優先について回線接続後に決定せずに、フォーマットとして、一義的に発信側の設定を優先、或いは着信側の設定を優先するようにしても良い。この場合はよけいな処理が減るという利点と、回線接続後に優先順位を決定することによるBGMの出力の遅延がなくなる。
【実施例8】
【0035】
コントロールデータを送受信し合わずに、曲IDのみを送受信し合うようにしても良い。この場合には通信トラフィックを抑制できる。但し、互いに同じ曲のコントロールデータが予めメモリカード8に記憶されていなければ、同じ曲をBGMとして聴くことができない。逆に言えば、曲データを相手に送信しなくても共通の曲を聴くことができる。また、指定された曲のコントロールデータが無い場合に記憶している曲のコントロールデータを任意に選択してBGMとしたり、指定曲が見つかるまで次から次に曲IDが送られるようにしても良い。その場合は、受信側は、指定曲がないことを示す信号を相手に送り、相手はこの信号を検出することで別の曲IDを送るという処理が、送信曲IDに対応するコントロールデータが検出されるまで受信側に送られるようにする。
勿論、異なる曲を個々にBGMとして聴くこともできる。
【実施例9】
【0036】
図15は実施例9の携帯電話端末の電気的構成を示すブロック図である。この図15において、図2と同じものについては同一符号を付しその詳細説明を省略する。この実施例においては、コントロールデータは相手に送信されないので、図3のコントロールデータは無いものとする。また、図4に示す「選択」項目も無いものとする。
実施例9では、発呼者の設定を優先(この逆でも良い)することを前提としている。つまり、発信した端末での設定が優先されるというフォーマットになっていることを前提とする。また、著作権処理を容易にするために、発信者となったときには、発信者は、自機のコントロールデータに基いて自機で生成され、自機のスピーカ18から出力された音声を聴き、着信者(相手)は、発信者の端末で生成された音声と発信者の音声が1つの音声として混合された音声、つまり、コントロールデータではなくコントロールデータによって生成された生の音声信号と発信者の音声信号がアナログ音声信号の状態で混合された音声信号を聴く。
著作権法上問題となるのは曲の複製権であるから、相手の会話音声と生のBGM音声が混合された状態で送られた場合、一般の使用者がこれから曲の音声のみを抽出し、元の曲の音声と同等の質の音声を生成することは不可能なので、著作権者の権利を守ることができる。言い換えれば、この方法は、発信者、或いは受信者が、通話中にオーディオ機器等で音楽をかけている状態と同じ状態なので、著作権法上問題が無いと思料する。
以下、図2と異なる部分についてのみ説明する。
発信者の設定が優先の場合、発信者自身は、相手の会話音声と、発信者の携帯電話端末のメモリカード8から読み出されたコントロールデータに基いて音源19で生成された曲がミクサ16で混合され、スピーカ18から出力される音声を聴くことになる。
一方、上記曲はミクサ200にも供給され、ここで、マイクロフォン13及び増幅器12を介して供給されて発信者の音声と混合され、1つのデジタル音声信号として送受信回路2を介してアンテナ1から送信される。この音声信号は、相手先の携帯電話端末のスピーカ18から音声として出力される。
ここで重要なのは、上述した全ての実施例でも同様であるが、曲はあくまでBGMであるから、ミクサ200や16では、常に相手の会話音声の音量が、BGMの音量に比べて大音量となるよう、CPU3の制御信号によってコントロールされるということである。送信側において既に決められた比率で音量が設定された上で混合されるので、受信側でいくら受信音声の音量を上げてもその比率が変わることは無い。
【0037】
図16は、図15に示した携帯電話端末でBGMモードの通話を行う場合の処理を説明するためのフローチャートである。
(ステップS1000): 発信時或いは着信時に、自機が発信したのか否かを判断し、「YES」ならステップS1003に移行し、「NO」ならステップS1001に移行する。
(ステップS1001): 発信時或いは着信時に、自機が着信したのか否かを判断し、「YES」ならステップS1002に移行し、「NO」なら再度ステップS1000に移行する。
(ステップS1002): RAM5に割り当てられている着信フラグの領域に“1”を記憶する。
(ステップS1003): RAM5に割り当てられている発信フラグの領域に“1”を記憶する。
(ステップS1004): BGMモードが指定されているか否かを判断し、「YES」ならステップS1005に移行し、「NO」ならステップS1022に移行する。
(ステップS1005): 発信フラグ及び受信フラグを読む。
(ステップS1006): 発信フラグが“1”か否かを判断し、「YES」ならステップS1013に移行し、「NO」ならステップS1007に移行する。
(ステップS1007): 着信フラグが“1”か否かを判断し、「YES」ならステップS1008に移行し、「NO」なら再度ステップS1000に移行する。
(ステップS1008): ミクサ200及び16の制御を行う。着信フラグ“1”は自機が着信している場合であるから、相手の設定が優先となる。
従って、ミクサ200に対するミキシングの制御は、マイクロフォン13からの音声の出力音量を“100”とすると、音源19から増幅器20を介して供給されるBGM音声の出力音量を“0”とする制御となる。一方、ミクサ16に対するミキシングの制御は、相手の携帯電話端末から送信されてくる相手の会話音声及びBGMの混合音声信号の出力音量を“100”とすると、音源19から増幅器20を介して供給されるBGM音声の出力音声を“0”とする制御となる。
(ステップS1009): 通話が終了されたか否か、即ち、回線の接続が断にされたか否かが判断され、「YES」なら終了し、「NO」ならステップS1010に移行する。
(ステップS1010): 割込があるか否かが判断され、「YES」ならステップS1011に移行し、「NO」ならステップS1018に移行する。ここで、「割込」とは、既に他の実施例で説明した、「選曲」(図12のステップS806及びS808、ステップS816及びS820)と同じものである。これは、会話中に一方の話者がBGMを変更したいとき、或いは会話の流れ上、BGMを変更する場合に用いられる。割込は、相手が操作キー群103を操作して行う場合、自分が行う場合がある。相手が割込を行った場合には、相手の携帯電話端末から割込を示す信号が送信される。
(ステップS1011): RAM5の割込フラグ用領域に“1”が記憶される。
(ステップS1012): 割込を行った者が発呼者の場合には、RAM5の発信フラグ領域に“1”が記憶され、着信フラグ領域に“0”が記憶される。一方、割込を行った者が着信者の場合には、RAM5の発信フラグ領域に“0”が記憶され、着信フラグ領域に“1”が記憶される。
(ステップS1013): ミクサ200及び16の制御を行う。発信フラグ“1”は自機が発信している場合であるから、自機の設定が優先となる。
従って、ミクサ200に対するミキシングの制御は、マイクロフォン13からの音声の出力音量を“100”とすると、音源19から増幅器20を介して供給されるBGM音声の出力音量を例えば“40”とする制御となる。一方、ミクサ16に対するミキシングの制御は、相手の携帯電話端末から送信されてくる相手の会話音声信号の出力音量を“100”とすると、音源19から増幅器20を介して供給されるBGM音声の出力音声を“40”とする制御となる。
(ステップS1014): N番目の曲を音源19に転送する。
(ステップS1015): 変数Nに“1”を加算する。
(ステップS1016): 変数Nの値が通話相手について登録している全曲数の値より大きいか否かを判断し、「YES」ならステップS1017に移行し、「NO」ならステップS1009に移行する。
(ステップS1017): 変数Nに“1”にリセットされる。
(ステップS1018): 割込フラグが“1”(割込中)か否かを判断し、「YES」ならステップS1019に移行し、「NO」なら再度ステップS1005に移行する。
(ステップS1019): 「F1(キャンセル)」キー103aが押圧されたか否かを判断し、「YES」ならステップS1020に移行し、「NO」なら再度ステップS1005に移行する。
(ステップS1020): RAM5の割込フラグ領域に“0”を記憶する。これによって割込処理によるBGM音声処理が解除される。
(ステップS1021): RAM5の発信フラグ領域及び着信フラグ領域が夫々元の値に戻される。つまり、着信者によって割込みが行われた場合、ステップS1012において、RAM5の発信者フラグ領域が“1”から“0”に書き換えられ、受信者フラグ領域が“0”から“1”に書き換えられているので、発信者フラグ領域が“0”から“1”に書き換えられ、受信者フラグ領域が“1”から“0”に書き換えられる。これによって、発信者の設定でBGM音声出力された状態から着信者の設定でBGM音声処理される状態に遷移していても、発信者の設定でBGM音声出力された状態に復帰することができる。
(ステップS1022): 通常の通話が行われる。この場合、ミクサ200及び16の制御は、相手の会話音声、自己の会話音声の音量が夫々“100”とすると、音源19から増幅器20を介して供給されるBGM音声の音量が夫々“0”となる制御である。
(ステップS1023): 回線の接続が断にされたか否かが判断され、「YES」なら再度ステップS1000に移行し、「NO」なら再度ステップS1022に移行する。
【実施例10】
【0038】
図17は実施例10の携帯電話端末の電気的構成を示すブロック図である。この図17において、図15と同じものについては同一符号を付しその詳細説明を省略する。この実施例においては、コントロールデータは相手に送信されないので、図3のコントロールデータは無いものとする。また、図4に示す「選択」項目も無いものとする。
実施例9と10の相違は、アナログ信号の状態でBGM音声と会話音声を混合するか、デジタル信号の状態でBGM音声と会話音声を混合するかのみである。
具体的には、ミクサ300(図15のミクサ200に対応する)、301(図15のミクサ16に対応する)における音声の混合がデジタルで行われるということのみである。よって、これ以外については図15、16について説明した処理と同様である。
尚、デジタル混合は、CPU3の処理速度が十分な速さであれば、物理的なミクサ300及び302を設けずとも、メモリカード8、或いはROM5に混合用のプログラムを記憶することで実現できる。
【実施例11】
【0039】
音源19として、FM、AM、PCM等の音源にコントロールデータを与えることで曲を生成させる例について説明したが、メモリカード8にMP3(MPEG LAYER 3)フォーマットでエンコードされた音声データを記憶しておき、このデータをデコードして得られる生の音声信号をBGMとすることもできる。その場合、直接BGM音声信号がミクサ200及び16に供給される。
【実施例12】
【0040】
BGMモードで通話している最中に、会話音声の音量と、BGM音声の音量の比を変更するようにしても良い。使い方として、通話中にBGM音を良く聞きたいときに、操作キー群103を操作することにより、上記比を例えば1:3(会話音声音量:BGM音声音量)を限度として可変することができるようにする。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、携帯電話、テレビ電話、テレビ会議システム、電話会議システム、所謂IP電話や回線利用によるパーソナルコンピュータを用いたシステム及び家庭用固定電話機を用いた固定電話に利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施例1の携帯電話を示す外観図である。
【図2】図1の携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】BGM視聴時のデータフォーマット図である。
【図4】曲等の割り当てデータベースを示す説明図である。
【図5】曲データベースを示す説明図である。
【図6】各種設定の処理を示すフローチャートである。
【図7】個人アサインルーチンを示すフローチャートである。
【図8】モード設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】接続時の処理を示すフローチャートである。
【図10】自機ルーチンによるBGM発生処理を示すフローチャートである。
【図11】相手機ルーチンによるBGM発生処理を示すフローチャートである。
【図12】設定モードに応じた処理を示すフローチャートである。
【図13】実施例2の携帯電話を示す外観図である。
【図14】図13の携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図15】実施例9の携帯電話端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】実施例9の携帯電話端末のBGM発生処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】実施例10の携帯電話端末の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0043】
1 アンテナ
2 送受信回路
3 CPU
4 バス(アドレス、データ及びコントロールバス)
5 RAM
6 ROM
7 メモリカードインターフェース
8 メモリカード
9 ディスプレイドライバ
10 第1ディスプレイ
11 A-Dコンバータ
12 増幅器
13 マイクロフォン
14 D-Aコンバータ
15 増幅器
16 ミクサ
17 増幅器
18 スピーカ
19 音源
20 増幅器
21 ディスプレイドライバ
22 第2ディスプレイ
23 増幅器
24 スピーカ
100 上ハウジング
101 ヒンジ機構
102 下ハウジング
103 操作ボタン群
103a 「F1」キー
103b 「F2」キー
103c 「F3」キー
103d カーソルキー
104a 機能アイコン「F1」
104b 機能アイコン「F2」
104c 機能アイコン「F3」
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、通話音声を混合する混合手段を含む、
通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器用の通話音声生成装置。
【請求項2】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する混合手段を含む、
通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器用の通話音声生成装置。
【請求項3】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する混合手段を含む、
通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器の通話音声生成装置。
【請求項4】
少なくとも通信中に、
音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する第1の混合手段と、
音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する第2の混合手段とを含む、
通信機能付若しくは通信機能が付加可能な電子機器の通話音声生成装置。
【請求項5】
少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力する送信データ出力手段を含む通話音声生成装置。
【請求項6】
少なくとも通信中に、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力手段を含む通話音声生成装置。
【請求項7】
少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力すると共に、
自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力手段を含む通話音声生成装置。
【請求項8】
少なくとも通信中に、通話相手先から送信されたコントロールデータに基いて音源を制御して音声を生成し、当該音声と通話相手の音声を混合することを特徴とする通話音声生成装置。
【請求項9】
上記通話音声生成装置は、電子機器のスロットに装着可能なボード型の装置であることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の通話音声生成装置。
【請求項10】
上記通話音声生成装置は、電子機器のスロットに装着可能な不揮発性メモリ装置であって、
上記混合手段は、上記不揮発性メモリ装置のメモリに記憶されるプログラムであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の通話音声生成装置。
【請求項11】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、通話音声を混合する混合ステップを含む、
通話音声生成プログラム。
【請求項12】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する混合ステップを含む、
通話音声生成プログラム。
【請求項13】
少なくとも通信中に、音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する混合ステップを含む、
通話音声生成プログラム。
【請求項14】
通信中に、
音源から発生された音声と、受信通話音声を混合する第1の混合ステップと、
音源から発生された音声と、自機の通話音声を混合する第2の混合ステップとを含む、
通話音声生成プログラム。
【請求項15】
少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力する送信データ出力ステップを含む通話音声生成プログラム。
【請求項16】
少なくとも通信中に、自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力ステップを含む通話音声生成プログラム。
【請求項17】
少なくとも通信中に、通話相手先の機器の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを送信データとして出力するステップと、
自機の音源からどのような音声をどのように出力するのかを示すコントロールデータを出力する出力ステップを含む通話音声生成プログラム。
【請求項18】
少なくとも通信中に、通話相手先から送信されたコントロールデータに基いて音源を制御して音声を生成するステップと、
当該音声と通話相手の音声を混合するステップを含むことを特徴とする通話音声生成プログラム。
【請求項19】
自機で音声を生成し、
当該生成音声と、自機の通話音声とを混合して送信用の通話音声を生成することを特徴とする通話音声生成方法。
【請求項20】
自機で音声を生成し、
当該生成音声と、相手先の通話音声を混合することを特徴とする通話音声生成方法。
【請求項21】
自機に登録されている音声生成用のコントロールデータに基いて音声を生成し、
当該音声と、自機の通話音声とを混合して送信用の通話音声を生成することを特徴とする通話音声生成方法。
【請求項22】
相手の機器から送信された音声生成用のコントロールデータに基いて音声を生成し、
当該音声と、相手の通話音声とを混合することを特徴とする通話音声生成方法。
【請求項23】
通信手段と、
音源と、
少なくとも通信中に、音源からの音声発生に関して制御を行う制御手段と、
該音源から発生された音声と受信通話音声を混合する混合手段とを含む電子機器。
【請求項24】
通信手段と、
音源と、
少なくとも通信中に、音源からの音声発生に関して制御する制御手段と、
該音源から発生された音声と自機の通話音声を混合する混合手段とを含み、
上記混合手段で生成される音声を、上記通信手段を介して相手先に送信する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−81051(P2006−81051A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264876(P2004−264876)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】