説明

連続した高圧力送出システム

エアロゾル発生器ユニットと、ポンプユニット(260)と、流路管と、少なくとも1つの凝集液コレクタ(100)と、エアロゾルトランジションアダプターと、を有する薬物送出システム(10)である。エアロゾル発生器ユニットは、液体調合物を部分的に気化してエアロゾルを形成する。ポンプユニットは、エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給し、流路管は、エアロゾル発生器ユニットの出口部に流体連絡する入口端部と、患者の肺を換気する患者インターフェースへの接続に適合した出口部と、を有する。薬物送出システムは、エアロゾル発生器ユニットによって生成した凝集液または液体を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタと、エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルを加熱した空気と混合するように配置され、混合したエアロゾルを流路の入口端部に向けて送出するエアロゾルトランジションアダプターとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
毛細管エアロゾル技術と毛細管エアロゾル発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は2006年10月2日に出願され、本明細書に引用によりその全体が合体される米国特許仮出願第60/849,038号に対して優先権を主張する。
【0003】
毛細管エアロゾル技術と毛細管エアロゾル発生器は、米国特許第5,743,251号に記載され、引用によりその全体が本明細書に合体される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,743,251号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの実施例によると、薬物送出システムは、液体調合物を部分的に気化してエアロゾルを生成するエアロゾル発生器ユニットと、前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給するように適合したポンプユニットと、前記エアロゾル発生器ユニットの出口部に流体連絡する入口端部と患者の肺を換気する患者インターフェースへの接続に適合した出口部とを有する流路と、凝集液すなわち前記エアロゾル発生器ユニットによって生成した液体液を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタと、前記エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルを加熱した空気と混合するように配置され、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けて送出するトランジションアダプターと、を有する。
【0006】
別の1つの実施例によると、薬物送出システムであって、液体調合物を部分的に気化してエアロゾルを生成するエアロゾル発生器ユニットと、前記エアロゾル発生器ユニットに高圧で液体調合物を供給するように適合されたポンプユニットと、高圧力で作動する使い捨てアセンブリと、前記エアロゾル発生器ユニットの出口部に流体連絡する入口端部と、患者の肺を換気する患者インターフェースへの接続に適合した出口部と、を有する流路と、凝縮液または前記エアロゾル発生器ユニットによって生成した液体を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタと、前記エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルを加熱した空気と混合するように配置され、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けて送出するエアロゾルトランジションアダプターと、を有する。
【0007】
別の実施例によると、エアロゾルを生成する装置は、加熱した毛細管エアロゾル発生器と、加熱した空気の流れを生成する構成物と、前記加熱した空気の流れを前記加熱した毛細管エアロゾル発生器の出力と混合するミキサーとを有する。
【0008】
更なる実施例によると、エアロゾルを生成する方法は、加熱した毛細管でエアロゾルを発生する工程と、凝縮を低減するように加熱した空気を前記発生したエアロゾルと混合する工程とを有する。
【0009】
別の実施例によると、遠く離れた位置に絶え間なく薬剤エアロゾルを送出する方法は、加熱した毛細管で薬剤エアロゾルを発生する工程と、加熱した空気を前記発生した薬剤エアロゾルと混合して、増加した流量の加熱されたエアロゾルを生成する工程と、前記遠く離れた位置まで流路に沿って前記加熱されたエアロゾルを導く工程と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】使い捨てアセンブリハウジングが開いた位置にある1つの実施例による薬物送出システムの斜視図である。
【図2】使い捨てアセンブリハウジングが閉じた位置にある図1の薬物送出システムの斜視図である。
【図3】図1と図2の薬物送出システムの分解組立図である。
【図4】薬物送出システムの別の分解組立図である。
【図5】図1の薬物送出システムの使い捨てアセンブリの斜視図である。
【図6】図5の使い捨てアセンブリの側面図である。
【図7】図5の使い捨てアセンブリの分解組立図である。
【図8A】図5の使い捨てアセンブリの弁アセンブリの斜視図である。
【図8B】弁アセンブリの概略図である。
【図8C】、
【図8D】、
【図8E】ある実施例による弁アセンブリとシリンジポンプの概略図である。
【図9】周期的に流量を増加させる利益と効果を示すチャートである。
【図10】図8Aに示されたような弁アセンブリのうちの1つの弁の断面図である。
【図11】別の実施例による薬物送出システムの斜視図である。
【図12】図11の薬物送出システムの基部ユニットの平面図である。
【図13】図11の薬物送出システムの基部ユニットの側面図である。
【図14】図11の薬物送出システムのヒータ本体またはサブアセンブリの斜視図である。
【図15】図11の薬物送出システムの使い捨てアセンブリの斜視図である。
【図16】図15の使い捨てアセンブリの分解組立図である。
【図17】ある実施例による薬物送出システムのブロック図である。
【図18】ある実施例による薬物濃度(mg薬物/L送出空気)対さや状エアー流量(L/分)を示す薬剤送出システムのチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
エアロゾルは、さまざまな応用において有用である。エアロゾルは、エアロゾルスプレーによって薬物を送出するまたは呼吸器疾患を治療するために、しばしば好ましいものであり、細かく分割された微粒子の液体、および/または、粉末などの固体、例えば、患者の肺に吸入される薬剤などである。エアロゾルは、液体状態の溶液または懸濁液を毛細管に供給することによって加熱した毛細管エアロゾル発生器から発生することができ、毛細管を十分に加熱することによって、溶液(または、懸濁液の媒体部分)を気化し、加熱した毛細管から放出するときに、溶液(または、懸濁液)はエアロゾルの形態である。毛細管の長さは、いろいろある要因の中で、たとえば、発生するエアロゾルの組成物によってきめられた熱の要件に依存する。直接加熱す毛細管エアロゾル発生器に関する潜在的な問題は、毛細管中の広い温度変動である。広い温度変動は過熱(オーバーヒート)と標準でないエアロゾルの形成をもたらし毛細管の閉そく、および/または、毛細管エアロゾル発生器の故障をもたらす。
【0012】
ある実施例によると、エアロゾル発生システムは、使い捨てアセンブリ(すなわち、密封容器システム)から液体物質または液体調合物を吸引して、エアロゾル発生器あるいは毛細管サブアセンブリに供給して連続してエアロゾル化物を送出するために使用することができる。
【0013】
別の実施例によると、熱伝導性ヒータブロックは、毛細管のような毛細管流路をブロックで包んで、熱伝導性ヒータブロックから毛細管に実質的に均等かつ一様に熱伝達を最大にする。ある実施例によると、熱伝導性のヒータブロックは、好ましくは、ステンレスブロックであり、毛細管の形態でエアロゾル発生器を収容するために適合されている上半分と下半分と、ヒータカートリッジと、ヒータカートリッジに取り付けられた電線とを有する。電線は、電源に接続されている。電源は、エアロゾル発生器のコンポーネントの特性を考慮して選択される。
【0014】
更なる実施例によると、薬物送出システムは、使い捨て可能な低コストシステムで、供給源から出口部まで高圧力の流体流れを制御し、流体流れを可能にし、高圧(すなわち、少なくとも2000psi)の流れを止める方法を提供することができる。
【0015】
運転中、導線は、電源から熱伝導性ヒータブロックに挿入されたヒータカートリッジに電力を送って、熱伝導性ヒータブロックを加熱する。加熱すると、熱伝導性ヒータブロックは、エアロゾル発生器あるいは毛細管に熱を伝導し、加熱した毛細管に導入した液体物質あるいは液体調剤を少なくとも部分的に気化するのに充分な温度まで毛細管を実質的に均等かつ一様に加熱する。例えば、少なくとも部分的に気化した液体物質あるいは液体調剤は、液体物質あるいは液体調剤を霧状にするためにリストリクター(絞り弁)を通して駆動され得る。気化した物質は、ヒータブロックの遠位端部のエアロゾル閉じこめ部材内で加熱したさや状(シース)エアー供給源によって供給された空気と混合してエアロゾルを形成する。
【0016】
液体物質は、好ましくは、液体物質源に接続された毛細管の入口部を通って毛細管に導入される。気化した物質は、毛細管から毛細管の出口部を通って追い出される、すなわち、液体物質源からの液体の背圧が液体を出口部から吐出させる。
【0017】
導電性毛細管を直接通過する電流は、毛細管中で約50℃〜100℃のオーダーの温度変動を持つ毛細管の長さ方向に不均一な加熱を提供しする。それに対して、ヒータブロックと加熱される毛細管エアロゾル発生器は、毛細管の加熱する長さ方向に沿って、実質的に一定かつ均一な加熱をに提供する。なぜなら、ヒータブロックの熱伝導性物質は、好ましくは、毛細管の少なくとも約10倍の固まり(mass)を有し、かつヒータカートリッジは、好ましくは、ヒータブロック内の長手方向に好ましくは配置されるので、毛細管中の温度は、好ましくは、約5℃未満で変動するからである。さらに、制御された方法で電気エネルギーをヒータカートリッジに供給することによって、毛細管中の温度を正確に維持することができる。
【0018】
ヒータブロックが毛細管の長さ方向に沿って実質的に同等かつ一定の熱分布を提供するので、液体物質あるいは気化した液体物質は過熱(overheat)されることなく所望の温度範囲まで加熱することができる。過熱は、エアロゾル形成を損ない得る、および/または、毛細管の閉そくおよび/またはエアロゾル発生器の損傷をもたし得る。
【0019】
ある実施例によると、薬物送出システムは、エアロゾル発生器とヒータブロックとを含んでいる。ヒータブロックと熱伝導性物質の温度は、250℃から400℃の範囲の作動温度(すなわち、毛細管中の液体物質が気化する温度)に加熱して維持される。従って、エアロゾル発生器を有する医薬あるいは薬剤送出システムに対して、一定で均質な温度供給源を提供することは好ましく、そこで、液体調合物は部分的に気化して吸入剤用エアロゾルを形成する。
【0020】
図1に、ある実施例の薬物送出システム10(または、エアロゾル発生システム)の斜視図を示す。図1に示すように、薬物送出システム10は、基部ユニット20を含む。基部ユニット20は、殺菌した使い捨て流体システムの形態で使い捨てアセンブリ40を収容するように適合している。基部ユニット20は、ハウジング22と、使い捨てアセンブリ40を収容するように適合した使い捨てアセンブリハウジング30と、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36(図3)と、ユーザインターフェース24とからなる。ユーザインターフェース24は、図1で示すようなタッチスクリーンパネル、あるいは、薬物送出システム10から作動データの受け取りおよび情報の入力のための他の適切なインターフェースシステムであり得る。
【0021】
使い捨てアセンブリハウジング30は、好ましくは、使い捨てアセンブリ40を収容するように適合したハウジングのようなクラムシェルから形成されている。使い捨てアセンブリ40は、好ましくは、その中にエアロゾル発生器ユニット50(図7)を備えるヒータブロックサブアセンブリ90を含んでいる。図1に示すように、基部ユニット20中の使い捨てアセンブリハウジング30は、上側半分部または第1半分部32と下側半分部または第2半分部34とから形成されている。使い捨てアセンブリハウジング30は、ハウジング30の開閉を容易にするハンドルを含み、クラムシェル配置中の使い捨てアセンブリ40を取り囲むように適合している。使い捨てアセンブリ40は、ハウジング30の下側半分部または第2半分部内に適した大きさであり、使い捨てアセンブリ40の複数のコンポーネントは、基部ユニット20中の各接続に確実に適合している。
【0022】
使用において、ヒータブロックサブアセンブリ90は、エアロゾル発生器(または、エアロゾル発生ユニット)50を収容して液体物質あるいは液体調合物を加熱する間接加熱ブロック150(図7)を有し、液体調合物は、ポンプユニット260により一定かつ連続する速度でエアロゾル発生器ユニット50に送られる。ある実施例によると、ポンプユニット260は、2つのシリンジポンプ262、264と弁構成物またはアセンブリ60とを含み、一方のシリンジポンプ262、264でエアロゾル発生器ユニット50に液体調合物を送出している間に、他方のシリンジポンプ262、264の入口部に液体調合物を供給するように作動可能である。
【0023】
図2に使い捨てアセンブリハウジング30が閉じた位置にある状態の図1の薬物送出システム10の斜視図を示す。使い捨てアセンブリ40は、液体物質あるいは液体調合物源136(図5)に取り付け可能であり、液体物質あるいは液体調合物136は、部分的に気化してエアロゾルを形成する。図1、2に示すように、ハウジング22と、使い捨てアセンブリハウジング30と、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36と、ユーザインターフェース24とは、好ましくは、エアロゾル発生システム10の基部ユニット20の一部、および/または、基部ユニット20に組み込まれている。使い捨てアセンブリ40は、使い捨てであり、エアロゾル発生システム10は病院のセッティングで再利用できるので、コストの見地からかなり魅力的であることが理解できる。
【0024】
ある実施例によると、毛細管エアロゾル発生システム10は、液体物質あるいは液体調合物136をエアロゾルとして連続的に送出するように適合されており、液体物質あるいは液体調合物136はエアロゾル発生器50中で加熱され、液体物質あるいは液体調合物136の少なくともいくらかが部分的に気化する。好適なある実施例によると、液体物質あるいは液体調合物136は、ディスカバリー・ラボラトリーで製造されたサーファキシン(Surfaxin)(登録商標)である。エアロゾルの形成において、液体物質または液体調合物136は、好ましくは加熱した毛細管の形態であるエアロゾル発生器50にポンプで送られる。エアロゾル発生システム10は、基部ユニット20と殺菌された使い捨て流体システムまたは使い捨てアセンブリ40を含むぬれたコンポーネントとから形成され得る。ある実施例によると、基部ユニット20は、好ましくは、囲いまたはハウジング22と、1組のシリンジポンプ262、264を有するポンプユニット260と、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36と、ユーザインターフェース24とを含んでいる。
【0025】
液体物質あるいは液体調合物136は、好ましくは、界面活性剤または他の適切な物質などの冷凍された調合物であり得る。液体物質あるいは液体調合物136は、好ましくは、外側を保護するホイルバッグを有する冷凍された一服用量のパケット350(図17)に収容されている。冷凍された液体物質あるいは液体調合物136は、好ましくは、ホットプレート/撹拌器(スターラ)300(図17)または他の適切な加熱デバイスを使用して加熱され、適切な液体調合物を形成してシリンジアセンブリ70に送出される。これらの液体調合物136は、たいていは水を含んでいるが、通常はかなり粘性が高いことが理解される。
【0026】
図3に図1と図2の薬物送出システム10の分解組立図を示す。図3に示すように、薬物送出システム10のハウジング22は、フロントパネルアセンブリ21と、左側パネルアセンブリ23と、右側パネルアセンブリ25と、基部パネルアセンブリ27と、後部パネルアセンブリ29と、換気パネルアセンブリ31と、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36と、タッチスクリーンパネルアセンブリ24とから形成されている。基部ユニット20は、電気的コンポーネントであるプリント板(PCB)と、電源と、流量コントローラと、熱電対デバイスおよび制御部と、電圧制御コイルと、モータと、ユニットを冷却するファンと、薬物送出システム10を作動させるための他の関連するデジタルおよび電気的デバイスとを収容するように適合している。また、薬物送出システム10は、圧縮空気供給源(病室の圧縮空気ラインなど)から流量コントローラ41までのライン43と流量コントローラ41からハウジング30の下側までのライン45とを有する流量コントローラ41を含み得る。
【0027】
図4に薬物送出システム10の別の分解組立図を示す。図4に示すような基部ユニット20は、更に、頂部パネルアセンブリ33と頂部パネルアセンブリカバー35とを含む。また、基部ユニット20は、好ましくは、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36などの制御システムを含む。入出力(I/O)コントローラアセンブリ36は、エアロゾル発生器ユニット50とポンプユニット260を駆動するように作動可能である。
【0028】
ある実施例によると、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ36は、第1弁116と第3弁120(図6)を開位置にかつ第2弁118と第4弁122を閉位置に維持しながら、第1シリンジポンプ262の第1ピストン265と第2シリンジポンプ264の第1ピストン267との収縮を介して、第1シリンジポンプ262と第2シリンジポンプ264の初期充填を実現する。液体調合物136は、第1弁116と第4弁122を閉位置に維持しながら、第1ピストン265の前進を介してエアロゾル発生器ユニット50に送出され、そして、第1シリンジポンプ262の送出サイクルの終わり近くで、第2シリンジポンプ264を起動し、第4弁122を開位置にかつ第3弁120を閉位置に維持しながら、第2ピストン267の前進を介してエアロゾル発生器ユニット50に送出される。第1シリンジポンプ262の再充填は、第1弁116を開位置にかつ第2弁118を閉位置に維持しながら、第1ピストン265の収縮を介して、実行され、そして、第2シリンジポンプ264の送出サイクルの終わり近くで、第1シリンジポンプ262を起動し、第2弁118の開位置と第1弁116の閉位置を維持しながら、第1ピストン265の前進を介して実行される。
【0029】
図5に使い捨てアセンブリ40(または、殺菌した使い捨て流体システム)の斜視図を示す。図5に示すように、使い捨てアセンブリ40は、好ましくは、弁アセンブリ60と、シリンジアセンブリ70と、入力流体管アセンブリ80と、ヒータブロックサブアセンブリ90と、流体トラップアセンブリ100とを含んでいる。好適な実施例によると、使い捨てアセンブリ40は、使い捨ておよび再利用可能なコンポーネントの組合せを含んでいる。使い捨てコンポーネントは、液体調合物136がエアロゾルとして放出される毛細流管158(図7)と、液体調合物136中の予め決められたサイズを超える粒子を捕集するために作動可能なスクリーニング部材(図示せず)とを含むポンプユニット260のぬれた部分とを含んでいる。好適ある実施例によると、スクリーニング部材は、エアロゾル発生器ユニット50の入口部の上流に配置される。
【0030】
エアロゾル発生ユニット50の毛細管流路158中でわずかな作動圧を安定させるために、弁アセンブリ70とエアロゾル発生ユニット50との間に純流体エレメント(図示せず)を配置できることが理解される。純流体エレメントは、エアロゾル化のための閾値背圧(すなわち、一定流れと毛細管の濡れを保つのに必要な最小圧力)を増加させ、かつ液体物質あるいは液体調合物136の蒸気への変換および液体物質あるいは液体調合物中の大きな粒子の結果であるシステム内の圧力振動を低減する、このことは、共に譲渡された同時係属中の2007年10月2日に出願され、その開示全体が本明細書中に引用により合体される米国特許出願(代理人ドケット1021238-000960)に開示されている。
【0031】
また、連続する陽圧の空気圧ベンチュレータ(通風器)アダプター(例えば、ノーズピースあるいはマウスピース)(図示せず)の形態の患者インターフェースもまた、使い捨てアセンブリ40とともに含むことができる。また、ある実施例によると、連続した陽圧の空気圧ベンチュレータ用アダプター(例えば、ノーズピースあるいはマウスピース)はベンチュレータと協働する咽頭管を含んでいる。エアロゾル発生器用のマウスピースは、米国特許第6,701,922号に記載されており、その内容は引用によりその全体が本明細書に合体される。
【0032】
また薬物送出システム10は、エアロゾル発生器50によって生成し凝縮した液体または液体を集めるために適合した少なくとも1つの凝集液コレクタあるいは流体トラップアセンブリ100を含む。流通管104は、エアロゾル発生器50の出口部191と流体連絡する入口端部105および患者の肺を換気する患者インターフェースと接続するために適合した出口部(図示せず)とを含んでいる。
【0033】
図6に図5に示された使い捨てアセンブリ40の側面図を示す。図6に示されたように、使い捨てアセンブリ40は、4弁アセンブリ60、シリンジアセンブリ70、入力流体管アセンブリ80、ヒータブロックサブアセンブリ90、および流体トラップアセンブリ100を含んでいる。また、図6に示されたように、使い捨てアセンブリ40は、ヒータブロックサブアセンブリ90の下面に1組のさや状ガス入口部155を含んでいる。
【0034】
少なくとも1つの凝集液コレクタあるいは流体トラップアセンブリ100は、ボウルあるいは流体トラップ102と、流体トラップ102用のボウル頂部103と、流通管あるいは導管104とを含んでいる。流通管あるいは導管104は、追加の導管部(図示せず)に取り付け可能であり、CPAP(持続性気道陽圧)アダプター、ノーズピースまたはマウスピースの形態で、患者インターフェースに取り付け可能である。
【0035】
図7に使い捨てアセンブリ40の分解組立図を示す。図7に示すように、弁アセンブリ60は、インプットバーブフィッティング形態の入口部110、1組の導管アダプター112、114、複数の弁116、118、120、122および出口部または出力部124を含んでいる。また、弁アセンブリ60は、1組の導管アダプター112、114、複数の弁116、118、120、122と、出口部あるいは出力部124の組に取り付けられた複数の流れ流路支持体113、115、117を含む。弁アセンブリ60は、好ましくは、弁制御アセンブリあるいは制御システムによって機械的に制御される。
【0036】
図7に示されているように、弁構成物あるいは弁アセンブリ60は、液体調合物源136に接続することができる入口部110と、入口部110と流体連絡する第1と第2の流路と、エアロゾル発生器あるいはエアロゾル発生ユニット50の入口部と流体連絡する出口部または出口部と、第1流路に沿った第1弁116および第2弁118と、第2流路に沿った第3弁120および第4弁122とを含む。第1弁116、第2弁118、第3弁120、第4弁122は、第1弁116が開いていて第2弁118が閉じているときに第1流路が液体調合物136を第1シリンジポンプ262に供給し、第3弁120が開いていて第2弁118が閉じているときに第2流路が液体調合物136を第2シリンジポンプ264に供給し、第1弁116が閉じていて第2弁118が開いているときに第1流路が液体調合物136をエアロゾル発生器50に供給し、第3弁120が閉じていて第4弁122が開いているときに第2流路が液体調合物136をエアロゾル発生器50に供給するように配置されている。
【0037】
シリンジアセンブリ70は、1組のシリンジ130と、1組のシリンジOリング132と、2つのシリンジブロックホルダ134とからなる。シリンジ130は、バレル131とプランジャー(または、ロッド)133とを含んでいる。シリンジ130のプランジャーあるいはロッド133は、ポンプユニット260のシリンジポンプ262、264内に適合するように調整されている。ある実施例によると、シリンジ130は、好ましくは、容器密閉システム350から液体物質あるいは液体調合物136を吸引して供給するように適合している2つの1mlのシリンジからなる。しかしながら、異なる成分と薬物送出システム10の使用に対して他のサイズのシリンジを使用できることを理解することができる。
【0038】
入力流体管アセンブリ80は、スパイク140と、スパイクプロテクターあるいは管142と、スパイク導管アセンブリ144と、導管クランプ146とからなる。図5に示すように、シリンジアセンブリ70は、容器密閉システム136(図7)からの入力ライン110と、ヒータブロックサブアセンブリ90中に収容された毛細管への出力ラインとを含んでいる。初期プライミングサイクルの後で、所定時間で、一方のシリンジ130が供給し、他方のシリンジ130が吸引する。シリンジ130のそれぞれは、半分2つを有し、一方の半分は容器密閉システム350用であり、他方の半分は毛細管158あるいはエアロゾル発生器ユニット50用である。
【0039】
シリンジポンプ262、264(図2)は、好ましくは、連続的に液体物質あるいは液体調合物136を供給するために、2つのシリンジ130の同時の処理を可能にする駆動列(drive trains)と制御用電子回路とを含む。また、プログラム可能な自動コントローラは、好ましくは、弁116、118、120、122の開閉用信号を発生する。供給速度などのポンプパラメータ、吸引速度、ハンドシェイクパラメータなどは、好ましくは、オートメーションコントローラにローカルに存在していて、ラップ頂部コンピュータまたは他の適切な入力デバイスなどの独立のユーザインターフェースによって変更することができることが理解される。ポンプユニット260のプライミング、起動、停止、一時停止の関数をメインユーザインターフェースによって発生することができ、プログラム可能なオートメーションコントローラを通して伝達される。
【0040】
ある実施例によると、ポンプユニット260は、少なくとも2,000psi、より好ましくは、3,000〜4,000psiの背圧を支えることができる。さらに、シリンジポンプ262、264は、好ましくは、流体耐久性がある囲い中に取り付けられており、各シリンジ取り付けブラケット上にフォース(力)センサを備え、流体送出の間のプランジャー力をモニターすることができる。シリンジ130がポンプのシリンジ端部上で電線接続を必要としないように、シリンジ130は、(機械的弁が配置されるところに)ポンプに最小の機械的固定によって取り付けられる。さらに、プログラム可能なオートメーションコントローラは、2つのシリンジポンプ内に流量計(図示せず)を含むことができ、さや状ガス流量が使い捨てアセンブリ40に入る前にさや状ガス流量を制御する。シリンジポンプ262、264のポンプ容量は、サーファキシン(登録商標)などの高粘性の液体調合物136のハンドリングを容易にする。
【0041】
ヒータブロックサブアセンブリ90は、上側または頂部アセンブリ152と、下側または下部アセンブリ154と、熱電対156と、毛細管158形態のエアロゾル発生器ユニット50とからなるヒータブロック150を含んでいる。エアロゾル発生器ユニット50は、液体調合物136が少なくとも部分的に気化する毛細管流路と、毛細管流路あるいは管158中の液体調合物を少なくとも部分的に気化するのに有効な温度範囲まで毛細管流路を加熱するように作動可能なヒータ本体またはブロックアセンブリ150と、空気がヒータ本体あるいはブロック150によって加熱され加熱した空気がエアロゾル発生器ユニット50によって生成したエアロゾルと混合される少なくとも1つの空気流路とを含む。
【0042】
図7に示されるように、ヒータ本体またはヒータブロック150は、2つのアセンブリ152、154(すなわち、上側アセンブリと下側アセンブリ)を含み、ヒータブロック150は、ヒータエレメント164を収容するために適合した少なくとも1つの長手方向に伸びている穴165、より好ましくは、長手方向に伸びている2つの穴165を含んでいる。ヒータエレメント164は、好ましくは、30Wのヒータカートリッジである。しかしながら、適切なワット数のヒータカートリッジを使用できることが理解される。また、ヒータブロックサブアセンブリ90は、加熱されるコイルおよび/またはワイヤを含む適切な加熱システムを含み得ることが理解される。2つのアセンブリ152、154は、好ましくは、ステンレス鋼や他の適切な材料などの熱伝導性物質から構成される。使用中に、ヒータ本体あるいはヒータブロック150を形成する熱伝導性物質は、その中の液体物質の少なくともいくらかが気化する作動温度まで加熱されて維持される。
【0043】
熱電対156は、好ましくは、ヒータブロックサブアセンブリ90中に組み込まれる。ある実施例によると、熱電対156は、好ましくは、熱電対156の配置が正確な温度監視を確実にするように上側アセンブリ152、下側アセンブリ154中に組み込まれている。熱電対156をフィードバック・デバイスとして利用することにより、閉じたループ温度制御システムが毛細管158の温度を制御するために使用され得る。
【0044】
毛細管158は、供給管端部あるいは近位端部160と、ドーム形の毛細管端部または遠位端部162とを含むことができる。毛細管158は、好ましくは、約0.05〜0.53mmの範囲の内径、より好ましくは、約0.1〜0.2mmの範囲の内径を有する。供給管端部160は、好ましくは、断面が円形であり、毛細管158の遠位端部162にドーム形の毛細管端部163を有する。毛細管158の特に好ましい内径は、約0.1905mm(0.0075インチ)である。ある実施例によると、毛細管158は、約90mm〜120mm、好ましくは100mm〜110mmの長さを有する。しかしながら、毛細管158の長さは、毛細管158中の液体調合物あるいは液体物質138の流量に基づいていることが理解され得る。
【0045】
ある実施例によると、毛細管158は、先端がテーパ状毛細管(tipped capillary)であり、その内容は、引用により本明細書にその全体が合体される米国特許出願公開第20050235991号に記載されている。米国特許出願公開第20050235991号に記載された毛細管158は、流路の出口部あるいは遠位端部162でドーム形の毛細管端部あるいは成形されたチップ163の形態で狭窄部(constriction)を含むことができる。好適な実施例によると、流路の遠位端部162は、1000〜5000平方μmの範囲の開口、より好ましくは、2000〜3000平方μmの範囲にある開口を有する。
【0046】
ドーム形の毛細管端部あるいは成形されたチップ163は、適切な技術により成形することができることが理解される。例えば、ドーム形の毛細管端部あるいは成形されたチップ163は、筒状のワイヤのようなマンドレル(心金)を流路中に所望の距離で挿入し、次に、クリンピングなどによってマンドレルの周囲で毛細管158を変形することによって形成される。マンドレルは、所望の流れ部の大きさと形状を定める所望の断面形状と断面積を有し得る。代替の実施例では、毛細管158の先端部163は、ドーム形の閉じ部を形成するために毛細管158の閉じた端部を溶接して形成することができる。次に、開口は、ドーム形の閉じ部中に、所望の小さい直径の穴をドリルで、レーザ切断で、または放電加工で開けることによって形成される。あるいはまた、先端がテーパ状(tipped)またはドーム形の毛細管端部あるいは成形されたチップ163は、毛細管の片端に金属キャップを圧入する、または、毛細管の片端の適所に金属キャップを溶接することによって取り付けることができる。金属キャップを毛細管に取り付ける前あるいは取り付けた後のいずれも、レーザは、金属キャップ中に毛細管の内径より少ない直径のオリフィス(穴)を開けるために使用することができる。先端がテーパ状毛細管を形成するための別の方法は、毛細管中に金属層を電解蒸着することであり、この方法では、所望の長さの毛細管を適切な電解質溶液に浸して、金属で浸された長さを電気メッキする工程を含む。
【0047】
しかしながら、毛細管158は、金属、または、非金属管から形成され、好適な実施例では、毛細管158は、好ましくは、インコネル(商標)などのニッケル基の超合金で作られる。別の実施例によると、毛細管158は、ステンレス鋼あるいはガラスで形成され得る。
【0048】
代替として、毛細管アセンブリあるいは管158は、例えば、溶融シリカ、または、けい酸アルミニウムセラミックからなり、または、繰り返しの熱サイクルと発生する圧力に耐えることができかつ適切な熱伝導特性を有する他の実質的に非反応性物質が使用される。ヒータブロック150は、毛細管158と熱的に接触しているので、低いあるいは高い電気抵抗を有する毛細管158を使用することができる。所望あるいは必要であれば、毛細管158の内壁は、毛細管158の内壁に物質が接着し、閉そくをもたらするのを低減するようにコーティングされ得る。
【0049】
また、ヒータブロックサブアセンブリ90は、フェルール172と、毛細管シール174と、エアーウェイスリーブ176と、ピークフィルタ178と、前部フィルタホルダ180と、後部フィルタホルダ182と、電気コネクタ184と、底部(ボトム)ヒータホルダ186と、頂部(トップ)ヒータホルダ188と、エアロゾル閉じこめ部材またはエアロゾルトランジションアダプター190と、排液管アセンブリ192とを含むことができる。排液管アセンブリ192は、排液管バッグ(図示せず)のための排液管バッグ導管194と、雄コネクタ196と、雌コネクタ198とを含むことができる。雌コネクター198は、エアロゾルトランジションアダプター190によって集められた凝集液用の排液ベッドに取り付けることができる。また、底部ヒータホルダ186は1組の入口部187を含むことができる。1組の入口部187は、ハウジング30の下部半分と取り外し可能に適合され、ヒータブロック150とヒータホルダ186、188の間で画定される環状の流路またはギャップで空気流れコントローラ41の出口部空気ライン45と連絡する。ヒータブロック150とヒータホルダ186、188は、約0.0125〜0.50インチの環状流路またはギャップ、より好ましくは、約.0625インチの環状流路またはギャップによって分離されている。
【0050】
ある実施例では、エアロゾル閉じこめ部材190は、エアロゾル発生器50の毛細管158によって生成したエアロゾルを捕集し、流通管104の入口端部105にエアロゾルを向けて送出する。エアロゾル閉じこめ部材190は、好ましくは、エアロゾル発生器ユニット50の毛細管158にシールされており、エアロゾルトランジションアダプター190に送出される加熱した空気がエアロゾル発生器ユニット50の毛細管158によって生成したエアロゾルと混合するのを可能する。エアロゾル閉じこめ部材(エアロゾルトランジションアダプター)190は、少なくとも1つのバッフル、および/または、下側端部で凝集液収集デバイスまたは排液管アセンブリ192に取り付けるように適合された排水ポート193を含むことができる。
【0051】
別のある実施例によると、エアロゾル閉じこめ部材(エアロゾルトランジションアダプター)190は、ヒータブロックサブアセンブリ90から受け取った加熱されたさや状エアーの供給を受け入れるように適合させることができる。ヒータブロックサブアセンブリ90は、好ましくは、ヒータブロックサブアセンブリ90の近位端部上に、換気されたあるいは病院の空気給気を受け入れる少なくとも1つの入口部155を含んでいる。換気されたあるいは病院の空気給気は、ヒータブロックサブアセンブリ90中に挿入されかつヒータブロック150によって加熱または暖らめられて暖ためられた空気の周囲リングまたは円錐を形成し、エアロゾル閉じこめ部材190内のヒータブロックサブアセンブリ90の遠位端部で蒸発または気化した液体調合物と混合される。加熱したまたは暖められた空気とエアロゾルの混合は、液体調合物の凝縮を抑える。液体調合物136が主に水からなるので(最大90%以上、例えば、幼児用液体調合物は、約99%が水である)、加熱したあるいは暖められた空気は、液体調合物136の蒸発または気化後に生成した凝縮液の量を低減することが理解される。エアロゾルトランジションアダプター190で加熱した空気の混合は、暖かい空気がより多くの水を保持するのを可能し、水−湿ったシステムを飽和状態から遠くへ離し、さらに、空気の追加の流量は、水−湿ったシステムを飽和状態からさらに遠くへ離す。それにより、凝集液の蓄積が最小となり、流量条件がエアロゾル管または流通管104を通るなど遠い送出に貢献するようにさせるように、毛細管およびその周囲での吐出の凝縮が最小となる。給気は、好ましくは、約125℃〜145℃に、より好ましくは、約135℃に加熱されることが理解される。
【0052】
ある実施例によると、ヒータブロック150は、好ましくは、約250℃〜300℃まで、より好ましくは、約275℃に加熱される。病院の空気流れは、ヒータブロック152、154に沿って空気を通過させることによって、または、毛細管158またはその周囲で発生する熱を使用する代わりにあるいはその使用に加えて空気流れを毛細管158から離れている別のヒータで加熱することを含む他の適切な加熱方法によって、加熱することができる。代替の実施例では、さや状エアー供給は、その加熱をせずに供給することができることが理解される。
【0053】
ある実施例によると、圧縮空気源はエアロゾル閉じこめ部材(エアロゾルトランジションアダプター)190に接続され、圧縮空気は、好ましくは、約1L/分〜6L/分(L/min)の範囲の予め決められた流量でヒータブロック150に沿って空気流れを駆動する流量調節ポンプによって供給される。
【0054】
放出されたエアロゾルにさや状エアーを効率的に吹き込み、それを患者に付けられた持続性気道陽圧(CPAP)アダプターまで運ぶことが理解できる。通常は、カリフォルニアのカールスバッドのピューリタン−ベネットによって製造されたインファンスター950などのCPAPベンチレーターは、持続性気道陽圧(CPAP)アダプターで約6〜10インチH2O(水柱)の背圧を生成する。アダプターでの背圧は、エアロゾル送出効率に影響を与えるさや状エアー流れ速度の制御を提供するために、さや状エアー供給源がシールされることを必要とする。従って、ある実施例によると、ヒータブロックサブアセンブリ90は、好ましくは、コストを削減するために成形され、図1と図2に示されているポンプとともにエアロゾル発生器ユニット50中に挿入される。ヒータブロックサブアセンブリ90の追加によって、さや状エアースリーブは、ヒータブロック150の外周周囲に形成され、空気が使い捨てアセンブリハウジング30の上を流れるときに加熱されるように、さや状エアースリーブが空気使い捨てアセンブリハウジング30の周囲に空気をより均等に供給するのを助けるように使用することができることを理解することができる。
【0055】
弁アセンブリ60は、弁制御アセンブリを含み、弁制御アセンブリは、好ましくは、2つのシリンジポンプユニット260内部に配置されており、2つのシリンジポンプユニット260と弁制御アセンブリとは、好ましくは、機械的に並べられていることが理解される。弁制御アセンブリは、使い捨て弁ブロックアセンブリ60と毛細管サブアセンブリ90とを含む使い捨て流体システムあるいは使い捨てアセンブリ40の一部を保持する。プログラム可能な自動コントローラは、流量計の制御を実行する。基部ユニット20中に配置された弁制御ボックスは、好ましくは、作動の間、閉じられた使い捨てアセンブリ40を保持するように適合したアクセスドアを含み、弁制御ボックス内部の適所に使い捨てアセンブリ40を保持するために機械的な支持手段を提供する。使い捨てアセンブリ40が弁制御ボックス中に設置されると、使い捨てアセンブリ40中に配置された毛細管リングと弁制御ボックスとの間で安全な機械的結合がなされ得る。プリント板(プリント基板)から使い捨てアセンブリ40への電気接続をすることができる。
【0056】
弁制御ボックスは、好ましくは、複数の駆動列あるいはリニアアクチュエータと、制御弁電子回路と、流量計と、コントローラとを含む。駆動列あるいはリニアアクチュエータは、好ましくは、4つであり、駆動列のそれぞれは、使い捨て弁アセンブリ40の弁116、118、120、122開閉を制御するために使用される。作動において、弁116、118、120、122を開閉する信号は、好ましくは、ポンプから送られる。制御弁電子回路は、4つのリニアアクチュエータと、4つのプリント板(PCB基板)と、ステッパドライブと、から形成され、15Vまたは24Vの電源で駆動することができる。作動において、ポンプは、好ましくは、速度、方向、および各ステッパドライブのための許可信号を発生させる。また、薬物送出システム10は、ステッパドライブと各アクチュエータとの間の電気接続を含む。流量計とコントローラは、外部源から空気を取り入れるために使用され、空気が使い捨て弁アセンブリに入る前に空気を制御するために使用することができる。
【0057】
また、薬物送出システム10は、使い捨て弁アセンブリ60の出力ラインの流れをモニターするために少なくとも2つのLED流体センサーを含み得る。1つのプリント板(PCB)は発光ダイオードを制御する。また、薬物送出システム10は、好ましくは、ドアが閉じていることをモニターして保証する安全デバイスと、エアロゾル管が毛細管の端部に接続されていることをモニターして保証する安全デバイスとを含む。毛細管158の加熱は、ナショナルインスツルメント(登録商標)によって販売されたコンパクトRIOなどのような適切なマイクロプロセッサあるいはプログラム可能な自動コントローラ(PAC)によっても制御される。
【0058】
図8Aに弁アセンブリ60の斜視図を示す。図8Aに示されたように弁アセンブリ60は、インプットバーブフィッティング形態の入口部110と、1組の導管アダプター112、114と、複数の弁116、118、120、122と、出口部または出力ポート124とからなる。また、弁アセンブリ60は、導管アダプター112、114の1組と、複数の弁116、118、120、122と出口部あるいは出力ポート124とに取り付けられた複数の流路支持体113、115、117を含む。
【0059】
図8Bにポンプユニットと弁アセンブリ60の概略図を示す。弁構成物あるいは弁アセンブリ70は、液体調合物源136と連結し得る入口部110と、入口部110と流体連絡する第1流路および第2流路121、123と、エアロゾル発生器ユニット50の入口部と流体連絡する出口部124とを含んでいる。図8Bに示すように、第1弁116および第2弁120は、第1流路121に沿って配置され、第3弁118と第4弁122は、第2流路に沿って配置される。ある実施例によると、第1〜第4弁116、118、120、122は、第1弁116が開き第2弁118が閉じているときに、第1流路121が液体調合物136を第1シリンジポンプに供給し、一方、第3弁120が開き第4弁122が閉じているときに、第2流路123が液体調合物136を第2シリンジポンプに供給するように配置されている。また、第1流路121は、第1弁116が閉じ第2弁118が開いているときに液体調合物136をエアロゾル発生器ユニット50に供給する。さらに、第2流路123は、第3弁120が閉じ第4弁118が開いているときに液体調合物136をエアロゾル発生器ユニット50に供給する。
【0060】
さらに、図8C、8D、8Eを参照すると、第1シリンジポンプ130Aと第2シリンジポンプ130Bは、それぞれの送出ストロークの間にエアロゾル発生器システム50の毛細管158と連絡し、それぞれの吸液(吸引)ストロークの間に液体調合物源136と連絡するが、そのような作動の全ては、弁116、118、120、122と協働して実行される。
【0061】
特に図8Cを参照すると、第1シリンジポンプ130Aが放出されるとき、その出口部は第1シリンジポンプ130Aから毛細管158に流路「x1」に沿って向けられる。流路x1は第1弁116を閉じかつ第4弁118を開くことによって実現される。同時に、第2シリンジポンプ130Bは、図8Cの「x2」に指定された流路に沿って液調合源136から流路144と入口部110まで流体を吸引するためにその吸引ストロークを実行する。流路x2を実現するために、第3弁120は開けられかつ第4弁122は閉じられる。
【0062】
図8Dを参照すると、システムは、第1シリンジポンプ130Aの送出ストロークの終わりに近づいている。そして、ハンドシェイクパラメータにより、システムは、シリンジポンプ130Bの新しい送出ストロークの短時間の同時開始を同時に実行する。このモードで、第1シリンジ130Aの出力は、第1弁116を閉じ第2弁118を開くことによって達成され、第1流路「y1」に沿って毛細管158に向けられる。同様に、第2シリンジポンプ130Bの出力は、第3弁120を閉じ第4弁122を開くことによって達成され、第1流路「y2」に沿って毛細管158に向けられる。
【0063】
ここで図8Eを参照すると、第1シリンジポンプ130Aは、吸引ストロークを実行する。ここでは、液体調合物は、第1弁116を開き、第2弁118を閉じることによって達成され、流路「z1」に沿って流体源136から取り出される。同時に、第2シリンジ130Bは、送出ストロークを実行し続け、第3弁120を閉じ、第4弁122を開くことによって達成され、流路「z2」に沿って液体調合物を毛細管158へ供給する。
【0064】
第2シリンジポンプ130Bが送出ストロークを終了するとき、第1シリンジポンプ130Aは既に吸引ストロークを終了しており、ハンドシェイクパラメータによる送出ストロークを開始することが理解される。この時、システムを通過する流れは、図8Dで示されたものと類似するが、第1ポンプ130Aが送出ストロークを開始し、第2シリンジポンプ130Bがちょうど送出ストロークを終了する点が異なる。
【0065】
エアロゾル化する意図があるか否かにかかわらず、毛細管流路を通過する液体を供給するとき、液体あるいは液体調合物の特性は、毛細管流路158内部にコーティング、塊状集積(agglomeation)または堆積を形成し得ることが理解される。また、さらに、毛細管または毛細管流路中に物質が蓄積すると、毛細管あるいは毛細管流路の閉そくにつながり得る。従って、システム中に存在しうる物質の掃除あるいは洗浄を可能にするために定期的に液体調合物の流れを変調または変更する方法またはシステムを備えることは好ましい。また、液体調合物の流れを変調するまたは変更することは、システムに対する安定した基準の作動圧を維持し、均一な品質の信頼できるエアロゾルを提供することができる。
【0066】
ある実施例によると、毛細管エアロゾル発生システムの改善された信頼性と丈夫さを備えるエアロゾル化システムまたは薬物送出システム10は、毛細管流路あるいは毛細管158内に存在し得る物質の掃除または洗浄を可能にするために短期間の間、水溶性あるいは液体調合物50の流れを変調または変更することによって実現することができる。図7に示されるエアロゾル化システムあるいは薬物送出システム10において、毛細管流路、および/または、毛細管158は加熱される。エアロゾルが発生するとき、薬物送出システム10は、水溶性あるいは液体調合物136の蒸発およびエアロゾル発生ユニット50の出口部で細められたオリフィスまたは先端テーパ状の毛細管を通る蒸気/液体調合物136をポンプ流送するために1100〜1200psiのオーダーのかなりの背圧を発生し得る。水溶性または液体調合物136中の大きな粒子と最適以下の蒸発もまた、最大3000〜3500psiのシステムのゆるやかな圧力上昇をもたらし、その圧力の時点で、物質(または、閉そく粒子)のいずれかが毛細管流路から送出されるか、または毛細管158を不可逆的に詰まらせる。
【0067】
ある実施例によると、エアロゾル発生ユニット50に薬物送出システムの液体調合物を供給する方法は、液体調合物136をポンプユニット260に供給するステップと、第1の流量でポンプユニット260から毛細管158まで液体調合物136を供給するステップと、エアロゾル発生ユニット50の毛細管158で液体調合物136の少なくとも一部を気化させる工程と、流量を第1流量から第2流量に定期的に増加させる工程と、を有する。流量は、各増加した流れが短期間続いた後で、第1流量に戻る。好適な実施例によると、第2流量は、好ましくは、少なくとも第1流量の2倍である。また、薬物送出システム10の流量を増加させることによって、薬物送出システム10は、エアロゾル発生ユニット50の毛細管流路中の作動圧の増加を経験する。
【0068】
図7に示される薬物送出システム10を用いる使用において、目詰まりのない毛細管を維持するために液体調合物136を供給するシステムと、および/または、方法とは、ポンプユニット260からエアロゾル発生ユニット50に定められたポンプサイクルで定期的に流量を増加させることにより達成される。ある実施例によると、目詰まりのない毛細管流路は、弁アセンブリ60から流量を第2流量まで増加させることによって(すなわち、第1流量は、例えば、20μl/秒)毛細管あるいは毛細管流路中に存在し得る物質を掃除または洗浄することによって達成することができる。ある実施例によると、第2流量は第1流量の少なくとも2倍(すなわち、約40μl/秒)である。さらに、増加した流量は、好ましくは、短期間(すなわち、約50秒のポンプサイクルに対して2〜4秒)である。
【0069】
好適実施例では、毛細管あるいは毛細管流路中の流量の周期的な増加は、いかなる毛細管中の圧力低下も含まない。毛細管中の圧力低下が毛細管の閉そくをもたらすことが理解される。従って、流量の増加は、好ましくは、毛細管中の圧力の維持、および/または、毛細管158中の圧力増加と同時に起こる。
【0070】
例えば、ある実施例によると、ポンプユニット260は、毛細管流路あるいは毛細管158への送出に対して、液体調合物136を約20μl/秒(μl/s)で弁アセンブリ60に供給する。弁アセンブリ60は、1組のシリンジ130を含み、一方のシリンジが50秒間供給し、その後で、シリンジが再充填し、他方のシリンジが50秒間供給する。したがって、50秒毎のシリンジの自然な周期的なハンドシェイクは、短期間の間に20〜40μl/秒で液体調合物136の流量を増加させる便利な機会として利用することができる。
【0071】
別のある実施例によると、流量の増加は、第1シリンジがまだ供給している間に第2シリンジから供給することによって実行することができる。特に、流量の増加またはオーバラップは、2〜4秒間起こり得る。また、流量を増加または2倍にすることに加えて、薬物送出システム10は、好ましくは、シリンジがシリンジ中の流体あるいは液体調合物136を液体調合物136をエアロゾル発生器50に供給する前に、作動圧の近くの値まで加圧する。
【0072】
代替の実施例では、流量が送出サイクルの一部として増加する単一シリンジポンプユニット130を使用することができる。単一シリンジポンプシステムによる薬物送出システム10では、送出システム10は定められた充填サイクルを有し、そこで、流量中の短いバーストまたは周期的増加が作動圧を増加し、毛細管あるいは毛細管流路内部に蓄積される物質を吐出する。
【0073】
流れにおける周期的な増加のタイミングは、液体物質あるいは液体調合物136の濃度と、流量とエアロゾル化パラメータの関数であることが理解される。例えば、高濃度の(薬物あるいは他の物質の)液体物質あるいは液体調合物136は、好ましくは、低濃度の液体調合物136より流量の頻繁な増加(すなわち、フラッシュ)を必要とする。
【0074】
別のある実施例によると、第1流量の第2流量に対する変調または変更は、複数の短いバースト(突発波)によって実行することができる。そこでは、各複数の短いバーストは各10秒以下に1回のバーストの頻度で1秒未満の間で起こる。さらに、流量を増加させることによって、システム中の作動圧における10〜20%の増加が達成され、これは、毛細管158内側に大きな蓄積物のかなりの量の蓄積を防ぐことができることが理解される。
【0075】
図9にエアロゾル化システムの流量の周期的な増加の利点と効果の例が示される。第1プロット81は、流量における変化が無い典型的な毛細管圧力を示している。液体調合物の粒径、最適以下のエアロゾル化などのいろいろな破損モードのため、毛細管158中の圧力が数秒の期間にわたって上昇するのを見ることができる。ある実施例によると、毛細管158中の障害物は毛細管から吐出されるかまたは不可逆的な閉塞をもたらす。第2プロット83は、流量が50秒毎に倍増されるときの挙動を示している。2〜4秒間の流量の倍増は、液体調合物の作動圧力における10〜20%の増加をもたらし、流量を倍増することにより、毛細管内部で大粒子のかなりの量の蓄積を防ぐことによって、毛細管が閉塞しないように保持される。流量を周期的に増加すると、目詰まりのない毛細管を維持するのを助けるだけではなく、安定した基準作動圧力と均一な品質のエアロゾルを生成することができる。
【0076】
図10に複数の弁116、118、120、122の1つの断面図を示す。図10に示されるように、複数の弁116、118、120、122は、好ましくは、流体通路224中の内部キャビティ(空隙)またはボイド(空洞)222を満たすように押し下げることができる可とう性膜220を含む。押し込み動作は、流体通路224の入口部あるいは入口ポート226と出口部ポート228の両方をふさぐ。さらに、入口ポート226と出口部ポート228の断面積を小さく保つことによって、可とう性膜220を閉じたまま保持し、流体流れを止めるために必要な力は、比較的小さい。また、小さい入口ポート226と出口部ポート228はデッドボリュームを減少させる。このことは、エアーポケットを最小にしかつプライミング(始動)時間を減少することによって、システム機能を改善する。
【0077】
可とう性膜220は、入口ポート226および出口部ポート228よりかなり大きいので、実質的に大きな力を受ける。可とう性膜220は、機械的に制限されているが畝状に隆起した内部キャビティを満たすための動き(閉鎖)を可能にすることが理解される。示されるように、可とう性膜220は、流体の気密シールを作る外側リングをはさむハウジング230内に捕捉されている。内側キャビティ222は、プッシャー238が可とう性膜220を動かせるような流路を有する。流体ラインに圧力がかからない(または真空)の時に、可とう性膜220がいつも開いていることを確実にするようにスプリング(図示せず)を含むことができる。スプリングは、可とう性膜220を開位置に保つように可とう性膜220中に埋め込まれているプッシャー238を押す。薬物送出システム10の異なるポイントで流体流れを制御するために、いろいろな数の弁アセンブリは薬物送出システム10で使用できることを理解することができる。例えば、図8Aに示されるように、薬物送出システム10は、高圧力で一定流量で流体をポンプで送るために2つのシリンジポンプと連結している4つの弁アセンブリを含んでいる。
【0078】
図11は、別の実施例による薬物送出システム10の斜視図である。図11に示すように、薬物送出システム10は、殺菌した使い捨て液体システムの形態の使い捨てアセンブリ40を受け入れるように適合した基部ユニット20を含んでいる。基部ユニット20は、下側アセンブリまたは基部500と、ヒンジ付き上側アセンブリあるいはカバー502(すなわち、ポンプ頂部アセンブリ)とを含む。基部500とヒンジ付き上側アセンブリまたはカバー502は、好ましくは、使用の間、ヒンジ付き上側アセンブリまたはカバー502が基部500に固定されるのを可能にするラッチ機構あるいはシステム506を含んでいる。
【0079】
基部ユニット20は、下側または底部ヒータサブアセンブリ410と、上側または頂部ヒータサブアセンブリ420と、下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430と、上側または頂部さや状エアーサブアセンブリ440とを含んでいる。ある実施例によると、下側または底部ヒータサブアセンブリ410と下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430とは、基部ユニット20の基部500中に収容されている。上側または頂部ヒータサブアセンブリ420と上側または頂部さや状エアーサブアセンブリ440とは、ヒンジ付き上側アセンブリまたはカバー502中に収容されている。
【0080】
図11に示されるように、下側または底部ヒータサブアセンブリ410は、使い捨てアセンブリ40の毛細管158を受け入れるために適合した流路または溝413を有するV字形ヒータコア412を含んでいる。また、下側または底部ヒータサブアセンブリ410は、好ましくは、断熱心材サブアセンブリ414を含み、断熱心材サブアセンブリ414は、好ましくは、第1半分部416と第2半分部418とを有するツーピースの断熱心材サブアセンブリ414と、少なくとも1つのカートリッジヒーターあるいは加熱ユニット(図示せず)と熱電対(図示せず)とを含んでいる。少なくとも1つのカートリッジヒーターあるいは加熱ユニットは、断熱心材サブアセンブリ414中に配置された、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは3つのカートリッジヒーターを含む。少なくとも1つのカートリッジヒーターと熱電対とは、好ましくは、断熱心材サブアセンブリ414内で長手方向に伸びている。代替のある実施例によると、加熱ユニットは加熱したコイル、および/または、ワイヤであることが理解され得る。
【0081】
下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430は、好ましくは、V字形の溝あるいは流路434を有するさや状エアーインシュレータまたは断熱材部材432を含む。V字形の溝あるいは流路434は、使い捨てアセンブリ40のさや状ガスチューブサブアセンブリ530(図15)を受け入れる。少なくとも1つのカートリッジヒーターまたは加熱ユニット(図示せず)および少なくとも1つの熱電対(図示せず)は、好ましくは、下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430内に長手方向に配置されている。また、ヒータサブアセンブリ400は、ヒータサブアセンブリ400から薬物送出システム10の他の部分まで熱の散逸を防ぐためにヒータアセンブリカバー441とさや状アセンブリカバー443とを含んでいる。
【0082】
上側または頂部ヒータサブアセンブリ420は、好ましくは、突出しているV字形部分424を有するウェッジコア422と頂部ヒータ断熱材部材426とを含む。上側または頂部さや状エアーサブアセンブリ440は、長手方向に伸びている流路または溝444を有するさや状ウェッジコア442と、頂部さや状インシュレータまたは断熱材部材446とからなる。ヒンジ付き上側アセンブリあるいはカバー502を閉じるとすぐに、上側または頂部ヒータサブアセンブリ420のV字形の部分424とさや状ウェッジコア424の流路または溝444は、使い捨てアセンブリ40のエアロゾル発生器ユニット50とさや状ガスチューブサブアセンブリ530と物理的に接触(すなわち、好ましくは金属・金属の接触)する。
【0083】
好適な実施例によると、下側または底部ヒータサブアセンブリ410と下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430だけがカートリッジヒーターまたは加熱ユニットと熱電対とを含んでおり、下側または底部ヒータサブアセンブリ410と下側または底部エアーサブアセンブリ430だけが加熱される。あるいはまた、上側ヒータサブアセンブリ420と上側さや状エアーサブアセンブリ440は、上側ヒータサブアセンブリ420と上側さや状エアーサブアセンブリ440に熱を供給するようにヒータカートリッジまたは加熱ユニットと熱電対とを含むこともできる。
【0084】
ヒータ本体またはヒータサブアセンブリ400は、好ましくは、ステンレス鋼あるいは他の適切な物質のような熱伝導性物質で形成されている。使用中に、ヒータ本体あるいはヒータサブアセンブリ400を形成する熱伝導性物質は、作動温度まで加熱されて作動温度に維持され、毛細管158内の液体物質の少なくともいくらかを気化するか、および/または、さや状ガスチューブサブアセンブリ530内のベンチレーターまたは病院の給気を加熱する。
【0085】
また、下側アセンブリあるいは基部500とヒンジ付き上側アセンブリまたはカバー502とは、使い捨てアセンブリ40を受け入れるように適合された使い捨てアセンブリハウジング30を含んでいる。使い捨てアセンブリハウジング30は、上側または第1半分部32と下側または第2半分部34とからなる。使用の間、使い捨てアセンブリ40は、使い捨てアセンブリハウジング30の下側または第2半分部34内で、使い捨てアセンブリ40の複数のコンポーネントが使い捨てアセンブリハウジング30内でそれぞれの接続に適するのを確実にするように適合されている。下側アセンブリまたは基部500は、コンパクトで再設定可能な入出力(I/O)コントローラアセンブリ(図示せず)と外部ユーザインターフェース24とを収容するハウジング22を有する。
【0086】
また、ハウジング22は、好ましくは、電気的コンポーネントと、プリント基板(PCB)と、電源と、流量コントローラと、熱電対デバイスおよび制御器と、電圧制御コイルと、モーターと、ユニットを冷却するファンと、薬物送出システム10を作動するための他の関連するデジタルおよび天気的デバイスとを収容する。ある実施例によると、外部ユーザインターフェース24は、図11に示されるようなデジタルデスプレイとキーパッド、図1に示されたようなタッチパッド、または、薬物送出システム10から作動データの受信と情報の入力のための他の適切なインターフェースシステムを含むことができる。
【0087】
図12は、ヒンジ付き上側アセンブリまたはカバー502が開位置にある状態の図11の基部ユニット20の平面図である。ある実施例によると、基部ユニット20の使い捨てアセンブリハウジング30は、上側または第1半分部32と下側または第2半分部34とを含み、クラムシェル配置中に使い捨てアセンブリ40を取り囲むように適合している。使い捨てアセンブリ40は、使い捨てアセンブリハウジング30の下側または第2半分部内に適合しており、使い捨てアセンブリ40の複数のコンポーネントが基部ユニット20内でそれぞれの接続の適合を確実にする。ある実施例によると、使い捨てアセンブリハウジング30は1組の弁ガイドまたはシート450、452を含んでいる。
【0088】
また、使い捨てアセンブリハウジング30の下側部34は、ポンプユニット260を起動する制御システム(図示せず)を含んでいる。図12に示されるようにポンプユニット260は、使い捨てアセンブリハウジング30に収容されたシリンジポンプ262を含んでいる。供給速度、吸引速度、ハンドシェイクパラメータなどのポンプパラメータは、好ましくは、シリンジポンプ中にローカルにあり、ラップ頂部コンピュータまたは他の適切な入力デバイスなどの独立したユーザインターフェースで変えることが理解できる。使用中に、ヒータサブアセンブリ400は、エアロゾル発生器(または、エアロゾル発生ユニット)50とさや状ガスチューブサブアセンブリ530とを収容し、それぞれは、ポンプユニット260でエアロゾル発生器ユニット50に送られる液体物質あるいは液体調合物136を加熱するおよびベンチレーターあるいは病院の給気を加熱する。
【0089】
図13は、図11の薬物送出システムの基部ユニット20の側面図である。図13に示すように、基部ユニット20は、基部500と、ヒンジ付カバー502とを含み、ヒンジ付カバー502は、少なくとも1つのヒンジ504、より好ましくは1組のヒンジ(蝶番)504によって互いに取り付けられたヒンジ付カバー502と、ラッチ機構506と、ヒータ本体あるいはヒータサブアセンブリ400とを含んでいる。
【0090】
図14は、図11の薬物送出システムのヒータ本体またはヒータサブアセンブリ400の斜視図である。図14に示すように、ヒータ本体またはヒータサブアセンブリ400は、下側または底部ヒータサブアセンブリ410と、上側または頂部ヒータサブアセンブリ420と、下側または底部さや状エアーサブアセンブリ430と、上側または頂部さや状エアーサブアセンブリ440とを含んでいる。下側または底部ヒータサブアセンブリ410は、使い捨てアセンブリ40内の毛細管158を受け入れるように適合した流路あるいは溝413を有するV字形のヒータコア412を含んでいる。さや状エアーサブアセンブリ430は、円筒状溝または流路434を有するさや状エアーインシュレータまたは断熱材部材432と、カートリッジヒーター(図示せず)と、熱電対(図示せず)とを含んでいる。また、ヒータサブアセンブリ400は、ヒータサブアセンブリ400から薬物送出システム10の他の部分への熱の散逸を防ぐために、ヒータアセンブリカバー441とさや状アセンブリカバー443とを含んでいる。上側または頂部ヒータサブアセンブリ420は、V形状部分424を有するV形状またはウェッジコア422と、頂部ヒータ断熱材部材426とからなる。上側または頂部さや状アセンブリ440は、長手方向に伸びる円筒状溝または流路444を広げているさや状のくさび中心部442と、頂部さや状断熱材部材446とを含む。円筒形溝または流路434、444は、さや状エアーチューブ532(図16)の円筒表面と適合するように構成されている。
【0091】
図15は、図11の薬物送出システムの使い捨てアセンブリ40の斜視図である。図15に示すように、使い捨てアセンブリ40は、シリンジ130、1組の弁120、122からなる弁構成物または弁アセンブリ60と、毛細管158を有するエアロゾル発生器ユニット50と、さや状ガスチューブサブアセンブリ530と、エアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190とからなるシリンジアセンブリ70を含んでいる。また、使い捨てアセンブリ40は、1組の支持部材560、562を含んでいる。1組の支持部材は、シリンジアセンブリ70/弁アセンブリ60に一方の端部で取り付けられ、他方の端部でエアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190に取り付けられている。エアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190は、好ましくは、図7に示すように、ボールまたは流体トラップ102と、流体トラップ102のためのボウル頂部103と、導管または流通管104とを含む、少なくとも1つの凝集液コレクタあるいは流体トラップアセンブリ100に取り付けられている。導管または流通管104は、CPAP(持続性気道陽圧)アダプター、ノーズピースまたはマウスピースの形態で患者インターフェースに取り付けることができる追加の導管部(図示せず)に取り付けることができる。
【0092】
ある実施例によると、図15に示されるように、使い捨てアセンブリ40は、好ましくは、単一(すなわち、1つ)のシリンジ130と、1組の弁120、122からなる弁アセンブリと、を含むシリンジアセンブリ70を含んでいる。1組の弁120、122は、エアロゾル発生器ユニット50の毛細管158の供給管端部または近位端部160へ液体調合物136(図5)を供給するように作動可能である。図15で示されるように1組の弁120、122は、好ましくは、シリンジ130と毛細管158に垂直に配置されている。
【0093】
ある実施例によると、ポンプユニット260は、少なくとも2,000psiまで、より好ましくは、3,000〜4,000psiまでの背圧に耐えることができる。ある実施例によると、シリンジ130のプランジャーあるいはロッド580は、ポンプユニット260のシリンジポンプ262内に合うように適合している。さらに、シリンジポンプ262は、好ましくは、流体に抵抗力がある囲いに取り付けられており、流体送出の間、プランジャー力をモニターするようにシリンジ取付ブラケット上のフォースセンサを含むことができる。
【0094】
ある実施例によると、シリンジアセンブリ70は、好ましくは、容器密閉システム350から1回のポンプサイクルで液体物質あるいは液体調合物136を約100μl〜2000μl、より好ましくは、液体物質または液体調合物136を約500μl〜1000μl供給できるシリンジバレルあるいはシリンジ本体588(図16)からなる。図11〜16に示されるような単一シリンジアセンブリ70は、ほとんど連続した送出で高圧力薬物送出システム10を提供することを理解することができる。ある実施例によると、単一シリンジ130は、総ポンプサイクルの5%未満の吸引時間で、1ポンプサイクルあたり約500μl〜1000μlの体積を供給する。
【0095】
また、使い捨てアセンブリ40は、さや状ガスチューブサブアセンブリ530に供給される換気されたまたは病院の給気を受け入れるために適合された入口部534を含んでいる。換気されたまたは病院の給気は、底部さや状エアーサブアセンブリ430によって加熱または暖められて、エアロゾル閉じこめ部材またはエアロゾルトランジションアダプター190内の毛細管158の遠位端部162で蒸発または気化した液体調合物(すなわち、発生したエアロゾル)と混合される。
【0096】
図16は、図15の使い捨てアセンブリ40の分解組立図である。図16に示すように、使い捨てアセンブリ40は、単一シリンジ130を有するシリンジアセンブリ70と、1組の弁120、122を有する弁アセンブリ60と、エアロゾル発生器ユニット50と、エアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190とを含んでいる。
【0097】
シリンジアセンブリ70は、好ましくは単一シリンジ130からなり、単一シリンジ130は、プランジャー580と、テストキャップ582と、配列部材584と、プランジャーシール586と、1組の弁シート589を有するシリンジ本体588とからなる。各弁120、122は、使い捨て弁膜592と、ねじ山を有する膜プラグ590と、膜プッシャー540とを含んでいる。シリンジアセンブリ70は、シリンジ本体588の遠位端部にフィルタ542(好ましくはステンレス鋼)を含んでいる。フィルタ542は、上流ハウジング部材544と、下流ハウジング部材548と、その間に配置された圧力損失ディスク546とからなる圧力損失アセンブリに隣接している。また、使い捨てアセンブリ40は、空気制御ナット550と、空気コントローラ基板部材552と、フェルール554と、供給管ナット556と、ドーム形の毛細管158と、毛細管端部部材570と、ツーピースの端部ホルダ572、574と、エアロゾル閉じこめ部材またはエアロゾルトランジションアダプター190とを含んでいる。1組の支持材部材560、562は、1つの端部でシリンジアセンブリ70/弁アセンブリ60に取り付けられ、もう一方の端部でエアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190へ取り付けられている。また、支持材部材560、562は、シリンジアセンブリ70と、毛細管158と、さや状エアーチューブサブアセンブリ530と、エアロゾル閉じこめ部材またはエアロゾルトランジションアダプター190とのための構造を供給することに加えて、使い捨てアセンブリ40の複数のコンポーネントが基部ユニット20中で各接続に適合することを確実にする。
【0098】
また、使い捨てアセンブリ40は、さや状エアーチューブサブアセンブリ530を含んでおり、さや状エアーチューブサブアセンブリ530は、入口部534および出口部536を有するさや状エアーチューブ532とタービンアセンブリ538とからなる。タービンアセンブリ538は、弁アセンブリ(図示せず)を通過してエアロゾル閉じこめ部材あるいはエアロゾルトランジションアダプター190に向かう換気されたまたは病院の給気の流量を制御する。ある実施例によると、タービンアセンブリ538は、弁アセンブリ内の流路を開くか、閉じるか、または少なくとも部分的に塞ぐことによって、コントローラアセンブリ36に1分当たりの回転数(RPM)でタービンアセンブリ538の回転速度を伝えることにより、換気されたまたは病院の給気の流速を制御することにより、さや状エアーチューブサブアセンブリ530に向かう換気されたあるいは病院の給気の流速、および/または、供給を増加させる、または減少させる。
【0099】
ある実施例によると、毛細管158はドーム形毛細管であり、供給管端部あるいは近位端部160と、ドーム形毛細管端部あるいは遠位端部162とを含む。ある実施例による毛細管158は、好ましくは、約0.05〜0.53mmの範囲の内径を有し、より好ましくは、約0.1〜0.2mmの範囲の内径を有する。供給管端部160は、好ましくは、断面が円形であり、毛細管158の遠位端部162上にドーム形の毛細管端部163を有する。毛細管158の特に好ましい内径は、約0.1905mm(すなわち、0.0075インチ)である。ある実施例によると、毛細管158は、その内容全体が引用により本明細書に合体される米国特許出願公開第20050235991号に記載されたような先端がテーパ状の毛細管(tipped capillary)である。
【0100】
図17に薬物送出システム10の概略図を示す。図17に示すように薬物送出システムは、液体調合物あるいは1服用量パケット350(または、密閉システム)と、ホットプレート/スターラ300と、ポンプユニット260と、シリンジアセンブリ70と、弁アセンブリ60と、ヒータブロック150および毛細管158を有するエアロゾル発生器ユニット50と、エアロゾルトランジションアダプター190と、凝集液トラップ100とを含む。また、薬物送出システム10は、エアロゾルを患者に送出するためのCPAP(持続性気道陽圧)アダプター310と、空気フィルタ330(HEPAフィルタなど)と、CPAP用空気源320と、制御ユニット340とを含むことができる。空気源320は、好ましくは、所望の空気流量を達成するような適切な弁構成物を有する圧縮空気タンクのような病院の圧縮空気ラインあるいは加圧空気源である。
【0101】
ある実施例によると、調合物または1服用量パケット350内に収容されているサーファキシン(商標)などの液体物質または液体調合物136は、初めに1服用量パケット350をホットプレート/スターラ300上で加熱して所望の粘性まで液状化することによって、患者への送出のために液体調合物(すなわち、高粘着性液体調合物)をポンプユニット260に送出できるように調製される。ポンプユニット260と弁アセンブリ60は、1服用量パケット350から液体調合物136が少なくとも部分的に気化する毛細管流路を含むエアロゾル発生器ユニット50まで、液体調合物136を一定かつ連続する速度で供給する。ヒータブロック150は、毛細管流路あるいはチューブ158中の液体調合物136を少なくとも部分的に気化してエアロゾルを生成するのに有効な温度領域まで毛細管流路を加熱する。また、エアロゾル発生器ユニット50は、好ましくは、空気源320がヒータ本体あるいはブロック150によって加熱され、加熱あるいは暖かくされた空気がエアロゾル発生器ユニット50によって生成したエアロゾルと混合するように配置された少なくとも1つの空気流路を含んでいる。薬物送出システム10は、毛細管158またはその周囲で発生した熱の使用の代わりにまたはその使用に加えて、毛細管158と離れている別の空気ヒータの形態の別の空気ヒータ312を含み得ることを理解することができる。
【0102】
トランジションアダプターあるいはエアロゾル閉じこめ部材190は、エアロゾル発生器ユニット50および毛細管158によって生成したエアロゾルを捕捉し、CPAPアダプター310を経由して患者へ送出するためにエアロゾルを流通管104に向けて送出する。CPAPアダプター310は、好ましくは、患者に約38℃〜42℃で、より好ましくは、幼児に約40℃で、エアロゾルを送出する。送出ホースあるいは導管104の長さを変えることによって、エアロゾルの送出温度を適切なまたは好ましい温度で送出できることを理解することができる。エアロゾル閉じこめ部材190は、好ましくは、エアロゾル発生器ユニット50あるいは毛細管158をシールするものである。エアロゾル閉じこめ部材190は、周囲の空気が(トランジションアダプターに送出される加熱した空気と対照的に)エアロゾル発生器ユニットまたは毛細管158によって生成したエアロゾルと混合するのを防ぐ。トランジションアダプターあるいはエアロゾル閉じこめ部材190は、凝集液トラップ100を含み得る。凝集液トラップ100は、少なくとも1つのバッフル、および/または、下端部で凝集液収集デバイスまたは排液管アセンブリに取り付けるように適合した排水ポートを有する。加熱または暖められた空気を液体調合物により生成したエアロゾルと混合することは、毛細管158からの凝縮量を減少させて、薬物送出システム10とエアロゾル発生ユニット50から遠く離れた位置にいる患者にエアロゾルを送出できるようにする。
【0103】
別の実施例によると、ファンあるいは他の適切な冷却デバイス370からの冷気の供給は、持続性気道陽圧(CPAP)アダプター310あるいは他の適切なデバイスに取り付けられた流通管104を冷却するために使用することができる。ファンあるいは他の適切な冷却デバイス370は、好ましくは、エアロゾルトランジションアダプター190の下に配置されている。患者のインタフェースデバイスあるいはCPAPアダプター310内に配置された熱電対あるいは温度モニターデバイス(図示せず)は、発生したエアロゾルと加熱したまたは暖められた空気の混合物の温度をモニターする。加熱した空気と発生したエアロゾルの混合物の温度は、次に、基部ユニット20の外側に配置された温度コントローラ(図示せず)に供給される、あるいはまた、基部ユニット20の内蔵部分でありその中に配置された温度コントローラに供給される。システムの作動の間、温度コントローラは、ファンまたは他の適切な冷却デバイス370を制御して、患者のインターフェースデバイスまたはCPAPアダプター310で加熱した空気と発生したエアロゾルの温度に対応して加熱した空気と発生したエアロゾルの混合物の温度の冷却または低減する。ある実施例によると、加熱した空気とエアロゾル発生器ユニット50からの発生したエアロゾルの冷却はファン速度を上げることによって実行することができる。
【0104】
薬物送出システム10は、薬物送出への応用において、肺への深い浸透を容易にするために、好ましくは、3μm未満の平均質量中央粒径、より好ましくは、2μm未満の平均質量中央粒径を有するエアロゾルを提供するために適合されている。好適ある実施例によると、エアロゾルは、好ましくは、約0.2〜2μmの範囲の平均質量中央粒径、より好ましくは、約0.5〜1.0μmの範囲の平均質量中央粒径を有する。また、ある薬物送出への応用において、高流量で、例えば、約1mg/秒で、薬物を届けることは好ましい。液体調合物源は、好ましくは、幼児の肺までエアロゾルとして送出するのに適した肺の表面活性剤を含むことを理解することができる。例えば、ある実施例によると、液体調合物は、幼児の新生児呼吸障害症候群(RDS)を治療するための薬物である。
【0105】
ある実施例によると、薬物送出システム10は、好ましくは、10mg/ml薬物濃度を有する液体調合物から2.3mg/リットル空気の薬物濃度を有するエアロゾルおよび高濃度の複数の液体調合物から同等の高いエアロゾル濃度を有するエアロゾルを送出することができる。さらに、示されたようなエアロゾル発生器、および/または、薬物送出システム10が与えられた初期液体調合物に対して唯一の高エアロゾル濃度を達成することは、注目に値する。例えば、図18に示すように、実施例に応じて、30mg薬剤/ml液体調合物を有する薬物濃度(mg/ml)を変化することができる期待される結果を示しており、3リットル/分のさや状エアー流量で、7mg薬剤エアロゾル/リットル空気の薬剤エアロゾル濃度の送出を実現することができる。図18に示されたシステム効率は、CPAPアダプターの上流で測定されたときのシステムにポンプで送られた活性薬物の量によって除された活性薬物または量の比率であることを理解することができる。
【0106】
様々な実施例が記載されたが、種々の変更と変形は、当業者に明白であるとしてなされ得ることを理解することができる。そのような変更と変形は、付属の特許請求の目的と範囲内であると見なされるべきである。例えば、過熱された流体は、毛細管から放出されるまで過熱された液体条件に維持され、その結果、フラッシュ蒸発が起こり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体調合物を部分的に気化してエアロゾルを生成するエアロゾル発生器ユニットと、
前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給するように適合したポンプユニットと、
前記エアロゾル発生器ユニットの出口部に流体連絡する入口端部と、患者の肺を換気する患者インターフェースへの接続に適合した出口部と、を有する流路と、
凝集液すなわち前記エアロゾル発生器ユニットによって生成した液体を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタと、
前記エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルを加熱した空気と混合するように配置され、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けて送出するエアロゾルトランジションアダプターと、
を有することを特徴とする薬物送出システム。
【請求項2】
前記ポンプユニットは、前記エアロゾル発生器ユニットの入口部に液体調合物を供給するように作動可能な1組の弁と、1つのシリンジポンプとを含むことを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項3】
前記ポンプユニットは、2つのシリンジポンプと、前記2つのシリンジポンプの一方が前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を送出している間に前記2つのシリンジポンプの他方の入口部に液体調合物を供給するように作動可能な弁構成物と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項4】
前記弁構成物は、
液体調合物源と接続している入口部と、
前記入口部に流体連絡する第1流路および第2流路と、
前記エアロゾル発生器ユニットの入口部に流体連絡する出口部と、
前記第1流路に沿った第1弁および第2弁と、前記第2流路に沿った第3弁および第4弁と、を含み、
前記第1弁と前記第2弁と前記第3弁と前記第4弁とは、
前記第1弁が開きかつ前記第2弁が閉じているとき、前記第1流路が第1シリンジポンプに液体調合物を供給し、
前記第3弁が開きかつ前記第4弁が閉じているとき、前記第2流路が第2シリンジポンプに液体調合物を供給し、
前記第1弁が閉じかつ前記第2弁が開いているとき、前記第1流路が前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給し、
前記第3弁が閉じかつ前記第4弁が開いているとき、前記第2流路が前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の薬物送出システム。
【請求項5】
前記エアロゾル発生器ユニットは、
前記液体調合物が少なくとも部分的に気化する毛細管流路と、
前記毛細管流路中で液体調合物を少なくとも部分的に気化するのに有効な温度範囲まで前記毛細管流路を加熱するように作動可能な少なくとも1つのヒータ本体と、
前記ヒータ本体によって空気が加熱され、前記加熱した空気が前記エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルと混合するように配置された少なくとも1つの空気流路と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項6】
前記毛細管流路は、前記ヒータ本体に適合するように調整された毛細管であり、
前記少なくとも1つの空気流路は、前記空気がさや状エアーサブアセンブリによって加熱するように配置された前記さや状エアーサブアセンブリと適合するように調整された管状部材であることを特徴とする請求項5に記載の薬物送出システム。
【請求項7】
前記エアロゾルトランジションアダプターは、少なくとも1つのバッフルと、および/または、下端部で凝集液収集デバイスに取り付るように適合された排水ポートと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項8】
前記ポンプユニットおよび前記エアロゾル発生器ユニットは、使い捨て部分および再利用可能部分を含み、
前記使い捨て部分は、前記液体調合物がエアロゾルとして吐出される毛細流管と前記ポンプユニットのぬれた部分とを含み、
前記ぬれた部分は、前記液体調合物中の予め決められた大きさを超える粒子を捕集するように作動可能なスクリーニング部材を含み、前記スクリーニング部材は、前記エアロゾル発生器ユニットの入口部の上流に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項9】
前記エアロゾル発生器ユニットと、前記ポンプユニットを起動するように作動可能な制御システムと、をさらに含み、
前記制御システムは、
前記第1弁と前記第3弁とを開いた状態にかつ前記第2弁と前記第4弁とを閉じた状態に維持しながら、前記第1シリンジポンプの第1ピストンと前記第2シリンジポンプの第2ピストンとを収縮することによって、前記第1シリンジポンプと前記第2シリンジポンプとを初期充填し、
前記第1弁と前記第4弁とを閉じた状態に維持しながら、前記第1ピストンの前進によって液体調合物を前記エアロゾル発生器ユニットに送出し、
前記第1シリンジポンプの送出サイクルの終わり近くで、前記第4弁を開いた状態にかつ前記第3弁を閉じた状態に維持しながら、前記第2ピストンの前進によって、前記第2シリンジポンプを駆動させ、
前記第1弁を開いた状態にかつ前記第2弁を閉じた状態に維持しながら、前記第1ピストンを収縮することによって、前記第1シリンジポンプを再充填し、
前記第2シリンジポンプの送出サイクルの終わり近くで、前記第2弁を開いた状態にかつ前記第1弁を閉じた状態に維持しながら、前記第1ピストンの前進によって、前記第1シリンジポンプを駆動させることを特徴とする請求項4に記載の薬物送出システム。
【請求項10】
幼児の肺までエアロゾルとして送出するのに適した肺の界面活性剤を含む液体調合物源を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項11】
約1〜6L/分の流量で空気を供給する、前記エアロゾルトランジションアダプターに接続された加圧空気源を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生器ユニットは、
毛細管中の液体調合物を加熱して前記液体調合物のうちの少なくともいくらかが気化するときにエアロゾルを生成するように適合された、前記毛細管と、
前記毛細管と熱的に接触しかつ前記毛細管を受け入れるように適合したヒータブロックであって、上側アセンブリと下側アセンブリとからなる前記毛細管を収容する前記ヒータブロックと、
前記上側アセンブリと前記下側アセンブリ内の長手方向に配置された少なくとも1つのヒータカートリッジと、
前記ヒータブロック中に組み込まれた少なくとも1つの熱電対と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項13】
前記毛細管と前記ヒータブロックとは、ヒータブロックサブアセンブリ内に収容されており、
前記ヒータブロックサブアセンブリは、前記毛細管と、前記ヒータブロックと、外部ケーシングとからなることを特徴とする請求項12に記載の薬物送出システム。
【請求項14】
少なくとも1つのさや状エアースリーブを更に含むことを特徴とする請求項12に記載の薬物送出システム。
【請求項15】
前記毛細管は、近位端部と遠位端部とを有し、
前記遠位端部は、蒸発または気化した液体調合物を放出するように適合された開口を有するドーム形に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の薬物送出システム。
【請求項16】
前記ヒータに供給される電力レートと前記毛細管の直径とは、前記エアロゾル発生器が3μm未満の平均中央粒径を有するエアロゾルを生成するように選択されることを特徴とする請求項12に記載の薬物送出システム。
【請求項17】
前記毛細管の長さと、加圧構成物が前記液体調合物源から前記液体調合物を供給する圧力と、電力源から供給される電力のレートとは、前記液体調合物が1mg/秒より大きい速度で前記毛細管中に供給されて気化するように選択されることを特徴とする請求項12に記載の薬物送出システム。
【請求項18】
前記エアロゾル発生器ユニットは、使い捨てアセンブリであり、
前記使い捨てアセンブリは、
前記毛細管中の液体調合物が加熱されて前記液体調合物の少なくともいくらかが気化するときにエアロゾルを生成するように適合された、前記毛細管と、
1つのシリンジと、前記毛細管の入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能な1組の弁とを含むシリンジアセンブリと、
換気されたまたは病院の給気を受け入れるように作動可能なさや状エアーチューブを含むさや状エアーチューブサブアセンブリと、
前記エアロゾルトランジションアダプターと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の薬物送出システム。
【請求項19】
前記さや状エアーチューブサブアセンブリは、
さや状エアーチューブと、タービンアセンブリと、を含み、
前記タービンアセンブリは、前記換気されたまたは病院の給気の流れを前記エアロゾルトランジションアダプターに供給するように制御することを特徴とする請求項18に記載の薬物送出システム。
【請求項20】
前記使い捨てアセンブリを収容するために適合した使い捨てアセンブリハウジングを更に含み、
前記使い捨てアセンブリハウジングは、ヒータ本体を含み、
前記ヒータ本体は、
前記毛細管を収容するために適合した流路と、底部ヒータサブアセンブリ内の長手方向に配置された少なくとも1つの加熱ユニットとを有する、前記底部ヒータサブアセンブリと、
頂部ヒータサブアセンブリと、
前記さや状エアーチューブと、下部さや状エアーアセンブリ内に配置された少なくとも1つの加熱ユニットとを受け入れるように操作可能な流路を有する、前記下部さや状エアーサブアセンブリと、
上部さや状エアーサブアセンブリと、
を有することを特徴とする請求項18に記載の薬物送出システム。
【請求項21】
前記使い捨てアセンブリハウジングは、前記毛細管の入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能なシリンジポンプを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の薬物送出システム。
【請求項22】
薬物送出システムであって、
液体調合物を部分的に気化してエアロゾルを生成するエアロゾル発生器ユニットと、
前記エアロゾル発生器ユニットに高圧で液体調合物を供給するように適合されたポンプユニットと、
高圧力で作動する使い捨てアセンブリと、
前記エアロゾル発生器ユニットの出口部に流体連絡する入口端部と、患者の肺を換気する患者インターフェースへの接続に適合した出口部と、を有する流路と、
凝縮液または前記エアロゾル発生器ユニットによって生成した液体を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタと、
前記エアロゾル発生器ユニットによって生成したエアロゾルを加熱した空気と混合するように配置され、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けて送出するエアロゾルトランジションアダプターと、
を有することを特徴とする薬物送出システム。
【請求項23】
エアロゾルを生成するように作動可能な使い捨て可能なアセンブリであって、
毛細管中の液体調合物が加熱され、前記液体調合物のうちの少なくともいくらかが前記毛細管中で気化するとき、エアロゾルを生成するように適合された、前記毛細管と、
少なくとも1つのシリンジと、前記毛細管の入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能な複数の弁とからなるシリンジアセンブリと、
換気されたまたは病院の給気を受け取るように作動可能なさや状エアー流路と、
前記毛細管によって生成したエアロゾルを前記さや状エアー流路からの加熱した空気と混合し、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けて送出するように配置されたエアロゾルトランジションアダプターと、
を有することを特徴とする使い捨て可能なアセンブリ。
【請求項24】
前記毛細管によって生成した凝縮液または液体を捕集するように適合した少なくとも1つの凝集液コレクタを更に有することを特徴とする請求項23に記載の使い捨て可能なアセンブリ。
【請求項25】
前記毛細管と熱接触しかつ前記毛細管を収容するように適合したヒータブロックを有し、
前記ヒータブロックは、
前記毛細管を収容する上側アセンブリと下側アセンブリと、
前記上側アセンブリと前記下側アセンブリ内の長手方向に配置された少なくとも1つのヒータカートリッジと、
前記ヒータブロック中に組み込まれた少なくとも1つの熱電対と、
を有することを特徴とする請求項23に記載の使い捨て可能なアセンブリ。
【請求項26】
前記さや状エアー流路は、さや状エアーチューブとタービンアセンブリを含み、
前記タービンアセンブリは、前記換気されたまたは病院の給気の流れを前記エアロゾルトランジションアダプターに供給するように制御することを特徴とする請求項23に記載の使い捨て可能なアセンブリ。
【請求項27】
エアロゾル発生器ユニットを内部に有する使い捨てアセンブリを受け入れるように適合した基部ユニットであって、
前記使い捨てアセンブリを受け入れるように適合した使い捨てアセンブリハウジングと、
前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給するように作動可能なシリンジポンプと、
前記液体調合物が部分的に気化してエアロゾルを生成するように、前記エアロゾル発生器ユニットと前記シリンジポンプとを起動するように作動可能な制御システムと、
を有することを特徴とする基部ユニット。
【請求項28】
前記使い捨てアセンブリハウジングがさらにヒータ本体を含み、
前記ヒータ本体は、
毛細管を受け入れるように適合した流路と、底部ヒータサブアセンブリ内の長手方向に配置された少なくとも1つの加熱ユニットとを有する、前記底部ヒータサブアセンブリと、
頂部ヒータサブアセンブリと、
下部さや状エアーアセンブリ内に配置されたさや状エアーチューブと少なくとも1つの加熱ユニットとを受け入れるように作動可能な流路を有する、前記下部さや状エアーサブアセンブリと、
上部さや状エアーサブアセンブリと、
を有することを特徴とする請求項27に記載の基部ユニット。
【請求項29】
使い捨てアセンブリを含む薬物送出システムであって、
前記使い捨てアセンブリは、
毛細管中の液体調合物が加熱されて前記液体調合物の少なくともいくらかが気化するときにエアロゾルを生成するように適合された、前記毛細管と、
少なくとも1つのシリンジと、前記毛細管の入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能な複数の弁とからなるシリンジアセンブリと、
換気されたまたは病院の給気を受け取るように操作可能なさや状エアー流路と、
前記毛細管で生成したエアロゾルを前記さや状エアーチューブからの加熱した空気と混合し、前記混合したエアロゾルを前記流路の入口端部に向けるように配置されたエアロゾルトランジションアダプターと、
前記使い捨てアセンブリを収容するように適合された基部ユニットと、
を有し、
前記基部ユニットは、
前記使い捨てアセンブリを受け入れるように適合した使い捨てアセンブリハウジングと、
前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を供給するように作動可能なシリンジポンプと、
前記液体調合物が部分的に気化してエアロゾルを生成するように、前記エアロゾル発生器ユニットと前記シリンジポンプとを起動するように作動可能な制御システムと、
を有することを特徴とする薬物送出システム。
【請求項30】
エアロゾルを生成する装置であって、
加熱した毛細管エアロゾル発生器と、
加熱した空気の流れを生成する構成物と、
前記加熱した空気の流れを前記加熱した毛細管エアロゾル発生器の出力と混合するミキサーと、
を有することを特徴とする装置。
【請求項31】
エアロゾルを生成する方法であって、
加熱した毛細管でエアロゾルを発生する工程と、
凝縮を低減するように加熱した空気を前記発生したエアロゾルと混合して工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項32】
遠く離れた位置に絶え間なく薬剤エアロゾルを送出する方法であって、
加熱した毛細管で前記薬剤エアロゾルを発生する工程と、
加熱した空気を前記発生した薬剤エアロゾルと混合して、増加した流量の加熱されたエアロゾルを生成する工程と、
前記遠く離れた位置まで流路に沿って前記加熱されたエアロゾルを導く工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項33】
遠く離れた位置にエアロゾルを送出する方法であって、
シリンジアセンブリ中の液体調合物を加圧する加圧工程と、
前記液体調合物が少なくとも部分的に気化する毛細管流路を含むエアロゾル発生ユニットに前記加圧した液体調合物を送出する送出工程と、

前記毛細管流路中で前記液体調合物が少なくとも部分的に気化してエアロゾルを生成するのに効果的な温度範囲まで前記毛細管流路を加熱する工程と、
凝縮を抑えるように前記生成したエアロゾルを加熱した空気と混合する混合工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項34】
幼児の肺までエアロゾルとして送出するのに適した液体界面活性剤を含む1服用量のパケットから前記シリンジアセンブリまで前記液体調合物を供給する工程をさらに有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記加熱した空気とエアロゾルとの混合物を前記遠く離れた位置まで流路に沿って導く工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記生成したエアロゾルを加熱した空気と混合する混合工程は、
病院の給気から空気源を供給する工程と、
前記空気源を加熱する工程と、
を有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記液体調合物を一定かつ連続する速度で前記エアロゾル発生ユニットに供給する工程を更に含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記シリンジアセンブリまで送出するのに適した粘性にするために前記液体調合物を溶かす工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記毛細管流路を加熱した状態に維持する工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記加熱した空気と生成したエアロゾルの混合物を患者インタフェースデバイスに送出する流通管に向けて送出する工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記加熱した空気と生成したエアロゾルの混合物の温度を下げるために、前記患者インタフェースデバイスに取り付けられた前記流通管を冷却する工程を更に有することを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
少なくとも1つのバッフルと、下側端部に排液ポートと、を有する凝集液トラップ中の前記毛細管流路から凝縮物を捕集する工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項43】
目詰まりのない毛細管システムを維持するように液体またはエアロゾルを供給する方法であって、
液体調合物をポンプユニットからエアロゾル発生ユニットの毛細管まである流量で供給する工程と、
前記エアロゾル発生ユニットの毛細管中で前記液体調合物の少なくとも一部を気化する工程と、
前記ある流量を第1流量から第2流量まで周期的に増加する工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項44】
前記第2流量は少なくとも前記第1流量の2倍であることを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記ポンプユニットは、一方のシリンジポンプによって前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を送出している間、他方のシリンジポンプの入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能な弁構成物を含み、
前記ある流量を前記第1流量から前記第2流量まで増加する工程は、各シリンジサイクル当たり少なくとも一回実行されることを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記システムは作動圧を有し、前記第1流量から前記第2流量へ流量を周期的に増加する工程は、前記システム中の前記作動圧を増加させることを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項47】
10秒以下毎に1回のバーストの頻度で1秒未満の間、前記第1流量から前記第2流量まで増加する工程を更に有することを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項48】
高濃度の液体調合物に対して増加した流量の頻度を増加する工程を更に含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項49】
前記液体調合物と、前記第1流量と、所望のエアロゾル化パラメータと、に依存する前記第1流量中の周期的な増加のタイミングを調整する工程を更に有することを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項50】
前記毛細管システムが薬物送出システムであることを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項51】
薬物送出システムの液体調合物をエアロゾル発生ユニットに供給する方法であって、
2つシリンジポンプと、前記2つのシリンジポンプの一方が前記エアロゾル発生器ユニットに液体調合物を送出する間に前記2つのシリンジポンプの他方の入口部に液体調合物を供給するように作動可能な弁構成物と、を含むポンプユニットからエアロゾル発生ユニットの毛細管まで液体調合物をある流量で供給する供給工程と、
前記エアロゾル発生ユニットの前記毛細管中で前記液体調合物の少なくとも一部を気化する工程と、
各シリンジサイクル当たり少なくとも1回だけ第1流量から第2流量まで前記流量を増加する工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項52】
前記毛細管は作動圧を有し、
前記流量を増加する工程は、前記毛細管の作動圧を増加する工程を有することを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記第2流量は前記第1流量の少なくとも2倍であることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記流量を増加する工程は、複数の短いバーストで実行され、前記複数の短いバーストのそれぞれは、各10秒未満ごとに1回のバーストの頻度で、1秒未満の間起こることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記流量を増加するタイミングは、前記液体調合物と、前記流量と、所望のエアロゾル化パラメータとに依存していることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記流量を増加する工程は、前記システム中の作動圧の増加をもたらすことを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項57】
目詰まりのない毛細管を維持するシステムであって、
毛細管流路を有するエアロゾル発生ユニットと、
液体調合物と、
前記液体調合物を前記エアロゾル発生ユニットまである流量で供給し、前記液体調合物の少なくとも一部が前記エアロゾル発生ユニットの毛細管流路中で気化するポンプユニットと、
目詰まりを防止するために前記ポンプユニットを作動させて前記流量を周期的に増加するコントローラと、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項58】
前記流量の周期的な増加は、前記ある流量を周期的に第1流量から第2流量まで増加する工程を更に有し、前記第2流量は少なくとも第1流量の2倍であることを特徴とする請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記ポンプユニットは1組のシリンジを有し、
前記ポンプユニットは、前記1組のシリンジポンプの一方が前記エアロゾル発生器ユニットに前記液体調合物を送出している間に前記1組のシリンジポンプの他方の入口部に前記液体調合物を供給するように作動可能な弁構成物を含み、
前記ある流量を前記第1流量から前記第2流量への増加は、各シリンジサイクル当たり少なくとも1回実行されることを特徴とする請求項57に記載のシステム。
【請求項60】
前記コントローラは、10秒以下毎に1回の頻度で1秒未満の間、前記ある流量を前記第1流量から前記第2流量に増加することを特徴とする請求項57に記載のシステム。
【請求項61】
前記コントローラは、前記液体調合物と、前記第1流量と、所望のエアロゾル化パラメータと、に依存する前記第1流量の前記周期的な増加のタイミングを調整することを特徴とする請求項57に記載のシステム。
【請求項62】
10mg/mlの薬剤濃度を有する液体調合物から2.3mg/リットル空気の薬剤濃度を有するエアロゾルおよび高濃度の複数の液体調合物から同等の高エアロゾル濃度を有するエアロゾルを送出することが可能なことを特徴とするエアロゾル発生器。
【請求項63】
エアロゾル発生ユニットに液体調合物を供給する方法であって、
第1シリンジポンプと第2シリンジポンプとを含むシリンジアセンブリに液体調合物源を供給する供給工程であって、各シリンジポンプが吸引サイクルと放出サイクルとを有し、前記放出サイクルが前記吸引サイクルより長く、前記1シリンジポンプと第2シリンジポンプとが複数の弁と複数の流路とを介して前記エアロゾル発生ユニットの毛細管に連絡している、前記供給工程と、
前記放出サイクルのそれぞれの最も遅い部分で、前記第1シリンジポンプと第2シリンジポンプが同時に前記エアロゾル発生ユニットの前記毛細管に液体調合物を放出するように前記エアロゾル発生ユニットの毛細管に液体調合物を放出する工程と、
を有することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2010−505540(P2010−505540A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531563(P2009−531563)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/080219
【国際公開番号】WO2008/042912
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)