連続鉢苗移植機
【課題】植付け精度を向上させることが可能な連続鉢苗移植機を提供する。
【解決手段】台車52と移植機本体51とを連結装置53によって連結して、この台車52によって移植機本体51を牽引したので、移植機本体51が蛇行することがない。したがって、連続鉢苗29を畝4に沿ってまっすぐに植付けることができ、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。また、連結装置53は、コイルばね40のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
【解決手段】台車52と移植機本体51とを連結装置53によって連結して、この台車52によって移植機本体51を牽引したので、移植機本体51が蛇行することがない。したがって、連続鉢苗29を畝4に沿ってまっすぐに植付けることができ、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。また、連結装置53は、コイルばね40のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鉢苗移植機に関するもので、特に、圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と該移植機本体を牽引する台車とによって構成される連続鉢苗移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、リヤカー式台車の車体上に、連結部で連結された連続鉢苗の集合体を載置する鉢苗載置部を設けて、台車の走行方向後側となる車体の後端部に、後部側の下面を接地滑走面として該接地滑走面に植付溝を形成するオープナーを設けた機体上に鉢苗載置部から引き出した連続鉢苗を一列に整列して案内する鉢苗案内部と、該鉢苗案内部からオープナーにより形成された植付溝内に連続鉢苗を繰出す鉢苗繰出部と、を連設してなる植付機を揺動可能に連結して、該植付機の複数を、車体の幅方向に相互間隔調整可能に並設した連続鉢苗移植装置の開示がある。この連続鉢苗移植装置では、鉢苗載置部から連続鉢苗が引き出されることで重量バランスが絶えず変化することから、台車の姿勢を一定に保つのが困難である。さらに、台車が車軸を中心に揺動することから、植付け高さがばらつくおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献2には、移植機本体をトラクタによって牽引することで移植機本体の直進性を確保した連続鉢苗移植機が開示されている。ところで、手動式連続鉢苗移植機では、移植機本体を持ち上げるようにしてハンドルを引っ張ることで連続鉢苗の植付け高さが安定することが知られている。しかしながら、特許文献2の連続鉢苗移植機では、移植機本体のハンドルをトラクタに設けられたフックに引っ掛けて移植機本体をトラクタに連結することから、トラクタを走行させると、移植機本体のハンドルは、トラクタによって水平に引っ張られる。したがって、この連続鉢苗移植機では、作業者が移植機本体を持ち上げるようにしてハンドルを引っ張る状態を再現することができないことから、連続鉢苗の植付け精度が低下する。
【特許文献1】特開2000−316324号公報
【特許文献2】特開平8−89028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、植付け精度を向上させることが可能な連続鉢苗移植機を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と、該移植機本体を牽引する台車と、該台車と前記移植機本体のハンドルとを連結する連結手段と、によって構成され、前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させるリフト機構を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の連続鉢苗移植機において、前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに設けられる移植機側連結部と、前記台車に設けられて前記移植機側連結部が係合される台車側連結部と、を有し、前記リフト機構は、前記台車側連結部を跳ね上げるように付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の連続鉢苗移植機において、前記移植機側連結部は、T字形に形成された連結フックを有し、前記台車側連結部は、前記台車に跳ね上げ可能に設けられて先端部に上方へ開口して前記連結フックが係合される切欠きを有する連結フレームを有し、前記付勢手段は、前記連結フレームを跳ね上げるように付勢するばねを有し、前記リフト機構は、前記ばねによって前記連結フレームを跳ね上げるように付勢して、該連結フレームの切欠きに係合された前記連結フックを上方へ付勢することにより、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1−3のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車には、必要に応じて複数個の台車側連結部が並設されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1−4のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車は、少なくとも3個の車輪を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1−5のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車に予備の鉢苗台を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1−6のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車に、圃場にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1−7のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記移植機本体は、進行方向後側の下面を接地面とする機台と、該機台上に設けられて前記連続鉢苗を載置する鉢苗載置部と、前記機台上に設けられて前記鉢苗載置部から引き出される前記連続鉢苗を後方へ案内する鉢苗案内部と、前記連続鉢苗を前記鉢苗案内部から圃場の植付け面へ繰り出す鉢苗繰出し部と、前記機台の接地面に設けられて圃場の植付け面に植付け溝を形成するオープナーと、前記機台の前側端部に設けられるハンドルと、を有することを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の連続鉢苗移植機によれば、リフト機構によって移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させた状態で台車によって移植機本体を牽引して連続鉢苗を圃場に移植することができる。これにより、植付け高さを一定に保つことができる。また、移植機本体の直進性が確保されることから連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項2に記載の連続鉢苗移植機によれば、付勢手段によって台車側連結部を跳ね上げるように付勢することにより、移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることができる。
請求項3に記載の連続鉢苗移植機によれば、ばねによって連結フレームを跳ね上げるように付勢して該連結フレームの切欠きに係合された連結フックを上方へ付勢することにより、移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させる。これにより、植付け高さを一定に保つことができる。また、移植機本体の直進性が確保されることから連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項4に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車に複数個の台車側連結部を並設することにより、台車に複数機の移植機本体を並べて連結することができる。これにより、複数条の連続鉢苗を同時に移植することができる。
請求項5に記載の連続鉢苗移植機によれば、少なくとも3個の車輪を有する台車を採用することにより、台車の直進性を確保することができる。これにより、連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項6に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車に予備の鉢苗台を設けることにより、移植作業中に移植機本体の鉢苗が捌けた場合であっても、次の連続鉢苗を圃場の外まで取りに行かなくても済み、作業効率を向上させることができる。
請求項7に記載の連続鉢苗移植機によれば、連続鉢苗の移植作業とマルチフィルムの敷設作業とを同時に行うことで、マルチ栽培における作業効率を大幅に向上させることができる。この場合、マルチフィルム敷設装置に、ロールから引き出されたマルチフィルムに引き出し方向に沿って露出部を加工する加工手段を設けて、圃場に植付けられた連続鉢苗をマルチフィルムの露出部から露出させることにより、マルチフィルムに押し潰されることによる連続鉢苗の損傷を回避することができる。
請求項8に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車を前進させることにより、移植機本体のオープナーによって圃場の植付け面に植付け溝が形成される。同時に、鉢苗載置部から連続鉢苗が引き出されて、引き出された連続鉢苗は、鉢苗案内部によって後方へ案内されて鉢苗繰出し部から圃場に形成された植付け溝内へ繰出される。
【発明の効果】
【0007】
植付け精度を向上させることが可能な連続鉢苗移植機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1および図2に基いて説明する。なお、説明の便宜上、連続鉢苗移植機1の進行方向(図1における下方向ならびに図2における右方向)を前方と規定する。
第1実施形態の連続鉢苗移植機1は、圃場に連続鉢苗29を移植する移植機本体51と、該移植機本体51を牽引する台車52と、該台車52と移植機本体51のハンドル33とを連結する連結装置53(連結手段)と、を有する。そして、連続鉢苗移植機1では、連結装置53のリフト機構によって移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させながら、台車を前進させて移植機本体51を牽引する。これにより、移植機本体51の直進性が確保されると共に、圃場に植付けられる連続鉢苗29の植付け高さが安定して、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
【0009】
図1および図2に示されるように、移植機本体51は、台車52の進行方向の後側の下面を接地面54とした機台55を備える。機台55上には、連続鉢苗29が収容された鉢苗台を載置する鉢苗載置部56と、該鉢苗載置部56から引き出した連続鉢苗29を一列に整列して案内する鉢苗案内部57と、該鉢苗案内部57から連続鉢苗29を連続に繰り出す鉢苗繰出し部58とが配設される。鉢苗案内部57は、連続鉢苗29の滑動面を提供する底板と該底板上に突設した左右一対の案内板とを備えるフレーム59を有する。該フレーム59は、機台55上に固定されて、一対の案内板の間隔は、連続鉢苗29を円滑に案内できるように鉢苗載置部56側へV字形に拡張される。また、鉢苗繰出し部58は、機台55の底面を切り欠いた切欠部として構成される。
【0010】
また、機台55の接地面54には、圃場に植付け溝を形成するオープナー60が設けられる。該オープナー60は、先端部を鋭角に閉じると共に後端部を開放した箱形をなし、後部が鉢苗繰出し部58の下まで延ばされる。オープナー60は、左右壁の間隔が、鉢苗繰出し部58の切欠部の幅よりやや広くされており、鉢苗繰出し部58から繰り出された連続鉢苗29は、このオープナー60の側壁にも案内されながら、植付け溝内に繰り出される。また、機台55の後端部には、植付け溝に繰り出された連続鉢苗29に周辺の土を掻き寄せる一対の掻寄せ板61と該掻寄せ板61によって掻き寄せられた土を鎮圧する一対の鎮圧ローラ62とが配設される。機台55の先端部には、ブラケット63を介してハンドル33が取り付けられて、該ハンドル33の下端部には、圃場を滑走可能なそり形状の滑走体34が設けられる。
【0011】
移植機本体51は、機台55が、鉢苗載置部56と鉢苗案内部57との間で前後に分割されて、当該機台55の前側部分64と後側部分65とは連結機構66によって着脱可能に連結される。機台55の前側部分64と後側部分65とは、連結機構66によって段違いに連結されており、その段差は、鉢苗台の外枠の高さよりもわずかに大きく設定される。また、フレーム59には、一端部がピンによって回動可能に接続された連接板67が設けられる。該連接板67は、機台55の前後方向で山形をなし、前側部分64と後側部分65との境界(段差部)を跨いで鉢苗載置部56まで到達している。これにより、連接板67を鉢苗載置部56側へ傾倒させると、その先端部が鉢苗台の外枠を越えて底部まで到達する。
【0012】
また、台車52は、アルミニウム合金等からなるパイプ材を組み合わせて構成された台車52と、該台車52の四隅に配設された車輪6と、を有する。台車52は、前後に右側の2つの車輪6が配設される右フレーム5aと、前後に左側の2つの車輪6が配設される左フレーム5bと、右フレーム5aと左フレーム5bとの間に架設されるビーム30と、を有する。なお、各フレーム5a、5bには、台車52を手押しするためのハンドル28が設けられており、各ハンドル28は、作業者の体格に合せて個別に長さ調節が可能である。
【0013】
また、連結装置53(連結手段)は、移植機本体51のハンドル33に設けられる連結フック35(移植機側連結部)と、台車52のビーム30に設けられて連結フック35が係合される連結ユニット36(台車側連結部)と、を有する。図2に示されるように、連結フック35は、ブラケット63よりも下方に取り付けられてハンドル33から前方に向けて水平に延びるT字形状(図4の(a)参照)の部材からなる。他方、連結ユニット36は、ビーム30に取り付けられるユニット本体37と、該ユニット本体37に支持されて軸38の回りに回動可能な連結フレーム39と、該連結フレーム39とユニット本体37との間に張設されたコイルばね40(付勢手段)と、を有する。連結フレーム39は、鋼板をプレス加工することで形成され、図3に示されるように、先端の切起し部には、フックを受け入れるための切欠き42が設けられる。また、連結フレーム39には、軽量化および高強度化するための抜き穴43が形成されている。なお、第1実施形態におけるリフト機構は、連結フレーム39とコイルばね40とからなる。
【0014】
そして、図2および図4に示されるように、連結装置53(連結手段)は、連結フレーム39の切欠き42に連結フック35を係合させることにより、台車52に移植機本体51が連結される。ところで、移植機本体51においては、ハンドル33に上向きの力Fを作用させることで、連続鉢苗29の植付け高さが安定することが知られている。そこで、第1実施形態では、連結装置53のコイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を跳ね上げるように付勢して、移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させることにより、作業者がハンドル33を引っ張る状態を再現することが可能になり、連続鉢苗29の植付け高さを安定化させることができる。
【0015】
なお、連結装置53(連結手段)は、コイルばね40(付勢手段)のユニット本体37側の端部をスライドさせて当該端部のユニット本体37に対する接続位置を移動させることにより、コイルばね40が連結フレーム39を跳ね上げる力、すなわち、移植機本体51のハンドル33へ作用させる上向きの力Fを必要に応じて調節することができる。
また、連結装置53(連結手段)を構成する連結フック35、ユニット本体37、連結フレーム39、付勢手段については本実施例の形状及び材料には限定されず、移植機本体51のハンドル33に上向きの力を作用させるリフト機構の機能を有するようなあらゆる構成をとることが可能である。例えば、付勢部材にはばね以外の弾性を有する部材(ゴムなど)を使用してもよい。必要に応じて、ダンパーなどをこの構成に加えることも可能である。
【0016】
次に、第1実施形態の作用を説明する。なお、第1実施形態では、図1に示されるように、台車52に移植機本体51を連結して、この移植機本体51によって連続鉢苗29の移植作業を実施する場合を説明する。
まず、畝4(図2参照)の幅方向(図1における左右方向)両側に配した2人の作業者(図示略)によって各ハンドル28を操作して、連続鉢苗移植機1(台車52および各移植機本体51を畝4に沿って前進させる。連続鉢苗移植機1の前進に伴って、移植機本体51のオープナー60によって畝4の植付け面に植付け溝が形成される。同時に、移植機本体51の鉢苗載置部56から連続鉢苗29が引き出されて、引き出された連続鉢苗29は、鉢苗案内部57によって後方へ案内されて鉢苗繰出し部58から植付け溝内へ繰出される。
【0017】
ここで、第1実施形態では、図2に示されるように、コイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35(移植機側連結部)を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。なお、台車52と移植機本体51との連結を解除する場合、コイルばね40のばね力に抗して連結フレーム39を押し下げて、図5に示されるように、連結フック35(移植機側連結部)と連結フレーム39とを分離させる。この状態で、図6に示されるように、台車52を前進させるか、あるいは、移植機本体51を後退させることで、台車52と移植機本体51との連結を解除することができる。
【0018】
そして、移植作業中に移植機本体51の鉢苗載置部56に載置された連続鉢苗が捌けた場合、台車52に設けられた予備の鉢苗台41を鉢苗載置部56に補充するだけで済む。これにより、次の連続鉢苗29を圃場の外まで取りに行くのに要する手間と時間とを省くことができ、作業効率を向上させることができる。
【0019】
第1実施形態では以下の効果を奏する。
第1実施形態によれば、台車52と移植機本体51とを連結装置53(連結手段)によって連結して、台車52によって移植機本体51を牽引したので、作業者が移植機本体51の単体をハンドル33の操作によって引っ張って移植作業を行った場合と比較して、移植機本体51が蛇行することがない。また、台車52は、4個の車輪6を有しているので、リヤカーのような車輪が2個の台車と比較しても、直進性が高い。したがって、連続鉢苗29を畝4に沿ってまっすぐに植付けることができ、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
また、連結装置53は、コイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35(移植機側連結部)を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。そして、連結装置53は、連結フック35を連結フレーム39の先端部切欠き42に係合させるだけで台車52と移植機本体51とが連結されるので、構造がシンプルで安価に構成することができ、且つ操作も簡単である。
さらに、台車52に、予備の鉢苗台41を設置したので、移植作業中に移植機本体51の鉢苗載置部56に載置された連続鉢苗が捌けた場合であっても、台車52に設けられた予備の鉢苗台を鉢苗載置部56に補充するだけで済む。これにより、次の連続鉢苗29を圃場の外まで取りに行くのに要する手間と時間とを省くことができ、作業効率を向上させることができる。
【0020】
なお、実施形態は、上述した第1実施形態に限定されるのもではなく、例えば、次のように構成してもよい。
第1実施形態では、フレームに4個の車輪6を設けて台車52を構成したが、例えば、図7に示されるように、3個の車輪6を設けて台車52を構成してもよい。このように構成することにより、2輪のリヤカー式台車(例えば、特開2000−316324)よりも遙かに直進性が確保されることになる。
また、台車52のビーム30に複数個の連結ユニット36(リフト機構)を並設しておいて、選択された複数個の各連結ユニット36にそれぞれ移植機本体51を連結することで、複数条の連続鉢苗29を同時に一定の条間隔で植付けることができる。これにより、植付け精度と作業効率との双方を向上させることができる。
また、第1実施形態では、図2に示されるように、移植機本体51のハンドル33をブラケット63よりも上方へ延出させたが、図12に示されるように、ハンドル33のブラケット63よりも上の部分が無い構成としてもよい。
【0021】
(第2実施形態)
次に、図8ないし図11に基いて第2実施形態を説明する。ここでは、明細書の記載を簡潔にするために、上述した第1実施形態と同一あるいは相当の構成要素については、同一の名称及び符号を付与すると共にその詳細な説明を省略する。
図8および図9に示されるように、第2実施形態の連続鉢苗移植機31は、第1実施形態の連続鉢苗移植機1の台車52に、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を圃場に敷設するマルチフィルム敷設装置32を設けて、連続鉢苗29の移植作業とマルチフィルム3の敷設作業とを同時に実施することができるように構成したものである。
【0022】
図9に示されるように、マルチフィルム敷設装置32は、台車52の前側上部に設けられてロール2のロール軸を回転可能に支持するロール支持装置7を有する。該ロール支持装置7は、テーパー部がロール軸の両端開口部に係合されてコイルばねのばね力によってロール2を軸方向(図8における左右方向)に挟持する一対のチャック部材8、9を有する。また、ロール支持装置7は、ロール2の引き出し方向の回転(図9における反時計回り方向の回転)を許容して巻き取り方向の回転(図9における時計回り方向の回転)を阻止するラチェット機構10を有する。
【0023】
マルチフィルム敷設装置32は、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を担持する担持ローラ11を有する。担持ローラ11は、台車52に架設されて左右に延びるローラフレーム12によって支持される。また、担持ローラ11は、同軸配置されて両端部が各支持部材13によって回転可能に支持された2つの軸11a、11bに分割して構成されて、各軸11a、11bには、複数個(第2実施形態では、各4個)の受けローラ14が配設される。これにより、図10に示されるように、ロール2から下方へ引き出されたマルチフィルム3は、担持ローラ11によって担持されて後方へ導かれる。なお、各支持部材13は、各11a、11bの長さに応じてフレーム幅方向(図8における左右方向)へ移動させてローラーフレーム12に固定することができる。
【0024】
マルチフィルム敷設装置32は、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を引き出し方向に沿って切断する切断装置15を有する。切断装置15は、台車52に架設されたカッターフレーム16と、該カッターフレーム16に配設された複数個(第2実施形態では、4個)の切断ユニット17と、各切断ユニット17に相対させて担持ローラ11の各11a、11bに配設される複数個の受け刃部材18と、を有する。図10に示されるように、切断ユニット17は、カッターフレーム16に設けられて前方へ延びるブラケット19と、該ブラケット19に取り付けられてコイルばね20のばね力によって図10に示される右側面視で軸21の回りに時計回り方向へ付勢されるカッターホルダ22と、該カッターホルダ22における軸21よりも下側に固定されてコイルばね20のばね力によって切刃が相対する受け刃部材18に押圧されるカッター23と、を有する。
【0025】
図10に示されるように、マルチフィルム敷設装置32は、担持ローラ11の受け刃部材18によって担持されたマルチフィルム3にカッター23の切刃が押圧されて、図9に示されるように、台車52を畝4に沿って前進させることにより、当該台車52の前進に伴ってロール2から引き出されたマルチフィルム3には、引き出し方向(図9における左右方向)に沿って切断部24(図11参照)が形成される。なお、図10に示されるように、切断ユニット17は、コイルばね20のばね力によって付勢されるカッターホルダ22の軸21の回りの動作を規制するストッパ25を有する。該ストッパ25は、カッターホルダ22における軸21よりも上側に設けられる被規制部26をカッターフレーム16に設けられる規制部27によって規制する。これにより、カッターホルダ22の軸21の回りの動作を規制して、カッター23の切込み深さを調節することができるように構成されている。
【0026】
次に、第2実施形態の作用を説明する。なお、第2実施形態では、図11に示されるように、台車52に2機の移植機本体51を並べて連結して、マルチフィルム敷設装置32によるマルチフィルム3の敷設作業と移植機本体51による連続鉢苗29の移植作業とを同時に実施する場合を説明する。
まず、準備段階では、マルチフィルム敷設装置32の切断装置15の各切断ユニット17を相対する各移植機本体51に合せて配設すると共に、各切断ユニット17に相対させて各受け刃部材18を配設しておく。また、連続鉢苗移植機31を畝4の始端部(敷設開始位置)を跨ぐように停止させて、ロール2から引き出したマルチフィルム3の端部を当該畝4の始端部に埋設(固定)しておく。なお、4つの切断ユニット17のうち使用しない切断ユニット17のカッター23は、マルチフィルム3から浮かせておく。
【0027】
次に、畝4の幅方向(図11における左右方向)両側に配した2人の作業者(図示略)によって各ハンドル28を操作して、連続鉢苗移植機31を畝4に沿って前進させる。台車52の前進に伴ってマルチフィルム3がロール2から引き出されて、引き出されたマルチフィルム3は、担持ローラ11の通過時に、切断装置15の各切断ユニット17の各カッター23によって切断される。これにより、マルチフィルム3には、各移植機本体51によって畝4に植付けられる連続鉢苗29(作物)の各条の相対位置に、台車52の進行方向に沿って各切断部24が形成されて、このマルチフィルム3が圃場に敷設される。そして、マルチフィルム3の敷設と同時に、敷設されたマルチフィルム3の各切断部24から露出した土壌に、各移植機本体51によって連続鉢苗29が移植される。
【0028】
第2実施形態では以下の効果を奏する。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同一の効果を奏することができる。
加えて、マルチフィルム3の敷設作業と連続鉢苗29(作物)の移植作業とを同時に実施することが可能になり、マルチ栽培の作業効率を大幅に向上させることができる。
また、畝4に植付けられた連続鉢苗29は、マルチフィルム敷設装置32によって敷設されたマルチフィルム3の切断部24から露出されるので、土壌に露出した部分がマルチフィルム3によって押し潰されて損傷してしまうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1実施形態の平面図である。
【図2】第1実施形態の右側面図である。
【図3】連結フレーム単体を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図4】連結フレームに連結フックが係合された状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図である。
【図5】図2において連結フレームが押し下げられた状態を示す図である。
【図6】図5の状態で台車と移植機本体とを分離させた状態を示す図である。
【図7】第1実施形態の他の態様を示す平面図である。
【図8】第2実施形態の平面図である。
【図9】第2実施形態の右側面図である。
【図10】図9においてマルチフィルム敷設装置を拡大して示した図である。
【図11】第2実施形態の説明図であって、マルチフィルム敷設装置を搭載した台車に2機の移植機本体を連結した態様を示す平面図である。
【図12】第1実施形態の他の態様を示す側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 連続鉢苗移植機、32 マルチフィルム敷設装置、33 ハンドル、35 連結フック(移植機側連結部)、39 連結フレーム、36 連結ユニット(台車側連結部)、40 コイルばね(付勢手段)、41 予備の鉢苗台、42 切欠き、51 移植機本体、52 台車、53 連結装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鉢苗移植機に関するもので、特に、圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と該移植機本体を牽引する台車とによって構成される連続鉢苗移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、リヤカー式台車の車体上に、連結部で連結された連続鉢苗の集合体を載置する鉢苗載置部を設けて、台車の走行方向後側となる車体の後端部に、後部側の下面を接地滑走面として該接地滑走面に植付溝を形成するオープナーを設けた機体上に鉢苗載置部から引き出した連続鉢苗を一列に整列して案内する鉢苗案内部と、該鉢苗案内部からオープナーにより形成された植付溝内に連続鉢苗を繰出す鉢苗繰出部と、を連設してなる植付機を揺動可能に連結して、該植付機の複数を、車体の幅方向に相互間隔調整可能に並設した連続鉢苗移植装置の開示がある。この連続鉢苗移植装置では、鉢苗載置部から連続鉢苗が引き出されることで重量バランスが絶えず変化することから、台車の姿勢を一定に保つのが困難である。さらに、台車が車軸を中心に揺動することから、植付け高さがばらつくおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献2には、移植機本体をトラクタによって牽引することで移植機本体の直進性を確保した連続鉢苗移植機が開示されている。ところで、手動式連続鉢苗移植機では、移植機本体を持ち上げるようにしてハンドルを引っ張ることで連続鉢苗の植付け高さが安定することが知られている。しかしながら、特許文献2の連続鉢苗移植機では、移植機本体のハンドルをトラクタに設けられたフックに引っ掛けて移植機本体をトラクタに連結することから、トラクタを走行させると、移植機本体のハンドルは、トラクタによって水平に引っ張られる。したがって、この連続鉢苗移植機では、作業者が移植機本体を持ち上げるようにしてハンドルを引っ張る状態を再現することができないことから、連続鉢苗の植付け精度が低下する。
【特許文献1】特開2000−316324号公報
【特許文献2】特開平8−89028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、植付け精度を向上させることが可能な連続鉢苗移植機を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と、該移植機本体を牽引する台車と、該台車と前記移植機本体のハンドルとを連結する連結手段と、によって構成され、前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させるリフト機構を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の連続鉢苗移植機において、前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに設けられる移植機側連結部と、前記台車に設けられて前記移植機側連結部が係合される台車側連結部と、を有し、前記リフト機構は、前記台車側連結部を跳ね上げるように付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の連続鉢苗移植機において、前記移植機側連結部は、T字形に形成された連結フックを有し、前記台車側連結部は、前記台車に跳ね上げ可能に設けられて先端部に上方へ開口して前記連結フックが係合される切欠きを有する連結フレームを有し、前記付勢手段は、前記連結フレームを跳ね上げるように付勢するばねを有し、前記リフト機構は、前記ばねによって前記連結フレームを跳ね上げるように付勢して、該連結フレームの切欠きに係合された前記連結フックを上方へ付勢することにより、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1−3のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車には、必要に応じて複数個の台車側連結部が並設されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1−4のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車は、少なくとも3個の車輪を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1−5のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車に予備の鉢苗台を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1−6のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記台車に、圃場にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1−7のいずれかに記載の連続鉢苗移植機において、前記移植機本体は、進行方向後側の下面を接地面とする機台と、該機台上に設けられて前記連続鉢苗を載置する鉢苗載置部と、前記機台上に設けられて前記鉢苗載置部から引き出される前記連続鉢苗を後方へ案内する鉢苗案内部と、前記連続鉢苗を前記鉢苗案内部から圃場の植付け面へ繰り出す鉢苗繰出し部と、前記機台の接地面に設けられて圃場の植付け面に植付け溝を形成するオープナーと、前記機台の前側端部に設けられるハンドルと、を有することを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の連続鉢苗移植機によれば、リフト機構によって移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させた状態で台車によって移植機本体を牽引して連続鉢苗を圃場に移植することができる。これにより、植付け高さを一定に保つことができる。また、移植機本体の直進性が確保されることから連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項2に記載の連続鉢苗移植機によれば、付勢手段によって台車側連結部を跳ね上げるように付勢することにより、移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることができる。
請求項3に記載の連続鉢苗移植機によれば、ばねによって連結フレームを跳ね上げるように付勢して該連結フレームの切欠きに係合された連結フックを上方へ付勢することにより、移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させる。これにより、植付け高さを一定に保つことができる。また、移植機本体の直進性が確保されることから連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項4に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車に複数個の台車側連結部を並設することにより、台車に複数機の移植機本体を並べて連結することができる。これにより、複数条の連続鉢苗を同時に移植することができる。
請求項5に記載の連続鉢苗移植機によれば、少なくとも3個の車輪を有する台車を採用することにより、台車の直進性を確保することができる。これにより、連続鉢苗をまっすぐに移植することが可能であり、移植精度を向上させることができる。
請求項6に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車に予備の鉢苗台を設けることにより、移植作業中に移植機本体の鉢苗が捌けた場合であっても、次の連続鉢苗を圃場の外まで取りに行かなくても済み、作業効率を向上させることができる。
請求項7に記載の連続鉢苗移植機によれば、連続鉢苗の移植作業とマルチフィルムの敷設作業とを同時に行うことで、マルチ栽培における作業効率を大幅に向上させることができる。この場合、マルチフィルム敷設装置に、ロールから引き出されたマルチフィルムに引き出し方向に沿って露出部を加工する加工手段を設けて、圃場に植付けられた連続鉢苗をマルチフィルムの露出部から露出させることにより、マルチフィルムに押し潰されることによる連続鉢苗の損傷を回避することができる。
請求項8に記載の連続鉢苗移植機によれば、台車を前進させることにより、移植機本体のオープナーによって圃場の植付け面に植付け溝が形成される。同時に、鉢苗載置部から連続鉢苗が引き出されて、引き出された連続鉢苗は、鉢苗案内部によって後方へ案内されて鉢苗繰出し部から圃場に形成された植付け溝内へ繰出される。
【発明の効果】
【0007】
植付け精度を向上させることが可能な連続鉢苗移植機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1および図2に基いて説明する。なお、説明の便宜上、連続鉢苗移植機1の進行方向(図1における下方向ならびに図2における右方向)を前方と規定する。
第1実施形態の連続鉢苗移植機1は、圃場に連続鉢苗29を移植する移植機本体51と、該移植機本体51を牽引する台車52と、該台車52と移植機本体51のハンドル33とを連結する連結装置53(連結手段)と、を有する。そして、連続鉢苗移植機1では、連結装置53のリフト機構によって移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させながら、台車を前進させて移植機本体51を牽引する。これにより、移植機本体51の直進性が確保されると共に、圃場に植付けられる連続鉢苗29の植付け高さが安定して、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
【0009】
図1および図2に示されるように、移植機本体51は、台車52の進行方向の後側の下面を接地面54とした機台55を備える。機台55上には、連続鉢苗29が収容された鉢苗台を載置する鉢苗載置部56と、該鉢苗載置部56から引き出した連続鉢苗29を一列に整列して案内する鉢苗案内部57と、該鉢苗案内部57から連続鉢苗29を連続に繰り出す鉢苗繰出し部58とが配設される。鉢苗案内部57は、連続鉢苗29の滑動面を提供する底板と該底板上に突設した左右一対の案内板とを備えるフレーム59を有する。該フレーム59は、機台55上に固定されて、一対の案内板の間隔は、連続鉢苗29を円滑に案内できるように鉢苗載置部56側へV字形に拡張される。また、鉢苗繰出し部58は、機台55の底面を切り欠いた切欠部として構成される。
【0010】
また、機台55の接地面54には、圃場に植付け溝を形成するオープナー60が設けられる。該オープナー60は、先端部を鋭角に閉じると共に後端部を開放した箱形をなし、後部が鉢苗繰出し部58の下まで延ばされる。オープナー60は、左右壁の間隔が、鉢苗繰出し部58の切欠部の幅よりやや広くされており、鉢苗繰出し部58から繰り出された連続鉢苗29は、このオープナー60の側壁にも案内されながら、植付け溝内に繰り出される。また、機台55の後端部には、植付け溝に繰り出された連続鉢苗29に周辺の土を掻き寄せる一対の掻寄せ板61と該掻寄せ板61によって掻き寄せられた土を鎮圧する一対の鎮圧ローラ62とが配設される。機台55の先端部には、ブラケット63を介してハンドル33が取り付けられて、該ハンドル33の下端部には、圃場を滑走可能なそり形状の滑走体34が設けられる。
【0011】
移植機本体51は、機台55が、鉢苗載置部56と鉢苗案内部57との間で前後に分割されて、当該機台55の前側部分64と後側部分65とは連結機構66によって着脱可能に連結される。機台55の前側部分64と後側部分65とは、連結機構66によって段違いに連結されており、その段差は、鉢苗台の外枠の高さよりもわずかに大きく設定される。また、フレーム59には、一端部がピンによって回動可能に接続された連接板67が設けられる。該連接板67は、機台55の前後方向で山形をなし、前側部分64と後側部分65との境界(段差部)を跨いで鉢苗載置部56まで到達している。これにより、連接板67を鉢苗載置部56側へ傾倒させると、その先端部が鉢苗台の外枠を越えて底部まで到達する。
【0012】
また、台車52は、アルミニウム合金等からなるパイプ材を組み合わせて構成された台車52と、該台車52の四隅に配設された車輪6と、を有する。台車52は、前後に右側の2つの車輪6が配設される右フレーム5aと、前後に左側の2つの車輪6が配設される左フレーム5bと、右フレーム5aと左フレーム5bとの間に架設されるビーム30と、を有する。なお、各フレーム5a、5bには、台車52を手押しするためのハンドル28が設けられており、各ハンドル28は、作業者の体格に合せて個別に長さ調節が可能である。
【0013】
また、連結装置53(連結手段)は、移植機本体51のハンドル33に設けられる連結フック35(移植機側連結部)と、台車52のビーム30に設けられて連結フック35が係合される連結ユニット36(台車側連結部)と、を有する。図2に示されるように、連結フック35は、ブラケット63よりも下方に取り付けられてハンドル33から前方に向けて水平に延びるT字形状(図4の(a)参照)の部材からなる。他方、連結ユニット36は、ビーム30に取り付けられるユニット本体37と、該ユニット本体37に支持されて軸38の回りに回動可能な連結フレーム39と、該連結フレーム39とユニット本体37との間に張設されたコイルばね40(付勢手段)と、を有する。連結フレーム39は、鋼板をプレス加工することで形成され、図3に示されるように、先端の切起し部には、フックを受け入れるための切欠き42が設けられる。また、連結フレーム39には、軽量化および高強度化するための抜き穴43が形成されている。なお、第1実施形態におけるリフト機構は、連結フレーム39とコイルばね40とからなる。
【0014】
そして、図2および図4に示されるように、連結装置53(連結手段)は、連結フレーム39の切欠き42に連結フック35を係合させることにより、台車52に移植機本体51が連結される。ところで、移植機本体51においては、ハンドル33に上向きの力Fを作用させることで、連続鉢苗29の植付け高さが安定することが知られている。そこで、第1実施形態では、連結装置53のコイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を跳ね上げるように付勢して、移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させることにより、作業者がハンドル33を引っ張る状態を再現することが可能になり、連続鉢苗29の植付け高さを安定化させることができる。
【0015】
なお、連結装置53(連結手段)は、コイルばね40(付勢手段)のユニット本体37側の端部をスライドさせて当該端部のユニット本体37に対する接続位置を移動させることにより、コイルばね40が連結フレーム39を跳ね上げる力、すなわち、移植機本体51のハンドル33へ作用させる上向きの力Fを必要に応じて調節することができる。
また、連結装置53(連結手段)を構成する連結フック35、ユニット本体37、連結フレーム39、付勢手段については本実施例の形状及び材料には限定されず、移植機本体51のハンドル33に上向きの力を作用させるリフト機構の機能を有するようなあらゆる構成をとることが可能である。例えば、付勢部材にはばね以外の弾性を有する部材(ゴムなど)を使用してもよい。必要に応じて、ダンパーなどをこの構成に加えることも可能である。
【0016】
次に、第1実施形態の作用を説明する。なお、第1実施形態では、図1に示されるように、台車52に移植機本体51を連結して、この移植機本体51によって連続鉢苗29の移植作業を実施する場合を説明する。
まず、畝4(図2参照)の幅方向(図1における左右方向)両側に配した2人の作業者(図示略)によって各ハンドル28を操作して、連続鉢苗移植機1(台車52および各移植機本体51を畝4に沿って前進させる。連続鉢苗移植機1の前進に伴って、移植機本体51のオープナー60によって畝4の植付け面に植付け溝が形成される。同時に、移植機本体51の鉢苗載置部56から連続鉢苗29が引き出されて、引き出された連続鉢苗29は、鉢苗案内部57によって後方へ案内されて鉢苗繰出し部58から植付け溝内へ繰出される。
【0017】
ここで、第1実施形態では、図2に示されるように、コイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35(移植機側連結部)を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。なお、台車52と移植機本体51との連結を解除する場合、コイルばね40のばね力に抗して連結フレーム39を押し下げて、図5に示されるように、連結フック35(移植機側連結部)と連結フレーム39とを分離させる。この状態で、図6に示されるように、台車52を前進させるか、あるいは、移植機本体51を後退させることで、台車52と移植機本体51との連結を解除することができる。
【0018】
そして、移植作業中に移植機本体51の鉢苗載置部56に載置された連続鉢苗が捌けた場合、台車52に設けられた予備の鉢苗台41を鉢苗載置部56に補充するだけで済む。これにより、次の連続鉢苗29を圃場の外まで取りに行くのに要する手間と時間とを省くことができ、作業効率を向上させることができる。
【0019】
第1実施形態では以下の効果を奏する。
第1実施形態によれば、台車52と移植機本体51とを連結装置53(連結手段)によって連結して、台車52によって移植機本体51を牽引したので、作業者が移植機本体51の単体をハンドル33の操作によって引っ張って移植作業を行った場合と比較して、移植機本体51が蛇行することがない。また、台車52は、4個の車輪6を有しているので、リヤカーのような車輪が2個の台車と比較しても、直進性が高い。したがって、連続鉢苗29を畝4に沿ってまっすぐに植付けることができ、連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。
また、連結装置53は、コイルばね40(付勢手段)のばね力によって連結フレーム39を軸38の回りに付勢して、移植機本体51の連結フック35(移植機側連結部)を介して移植機本体51のハンドル33に上向きの力Fを作用させたので、植付け高さが安定して連続鉢苗29の植付け精度を向上させることができる。そして、連結装置53は、連結フック35を連結フレーム39の先端部切欠き42に係合させるだけで台車52と移植機本体51とが連結されるので、構造がシンプルで安価に構成することができ、且つ操作も簡単である。
さらに、台車52に、予備の鉢苗台41を設置したので、移植作業中に移植機本体51の鉢苗載置部56に載置された連続鉢苗が捌けた場合であっても、台車52に設けられた予備の鉢苗台を鉢苗載置部56に補充するだけで済む。これにより、次の連続鉢苗29を圃場の外まで取りに行くのに要する手間と時間とを省くことができ、作業効率を向上させることができる。
【0020】
なお、実施形態は、上述した第1実施形態に限定されるのもではなく、例えば、次のように構成してもよい。
第1実施形態では、フレームに4個の車輪6を設けて台車52を構成したが、例えば、図7に示されるように、3個の車輪6を設けて台車52を構成してもよい。このように構成することにより、2輪のリヤカー式台車(例えば、特開2000−316324)よりも遙かに直進性が確保されることになる。
また、台車52のビーム30に複数個の連結ユニット36(リフト機構)を並設しておいて、選択された複数個の各連結ユニット36にそれぞれ移植機本体51を連結することで、複数条の連続鉢苗29を同時に一定の条間隔で植付けることができる。これにより、植付け精度と作業効率との双方を向上させることができる。
また、第1実施形態では、図2に示されるように、移植機本体51のハンドル33をブラケット63よりも上方へ延出させたが、図12に示されるように、ハンドル33のブラケット63よりも上の部分が無い構成としてもよい。
【0021】
(第2実施形態)
次に、図8ないし図11に基いて第2実施形態を説明する。ここでは、明細書の記載を簡潔にするために、上述した第1実施形態と同一あるいは相当の構成要素については、同一の名称及び符号を付与すると共にその詳細な説明を省略する。
図8および図9に示されるように、第2実施形態の連続鉢苗移植機31は、第1実施形態の連続鉢苗移植機1の台車52に、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を圃場に敷設するマルチフィルム敷設装置32を設けて、連続鉢苗29の移植作業とマルチフィルム3の敷設作業とを同時に実施することができるように構成したものである。
【0022】
図9に示されるように、マルチフィルム敷設装置32は、台車52の前側上部に設けられてロール2のロール軸を回転可能に支持するロール支持装置7を有する。該ロール支持装置7は、テーパー部がロール軸の両端開口部に係合されてコイルばねのばね力によってロール2を軸方向(図8における左右方向)に挟持する一対のチャック部材8、9を有する。また、ロール支持装置7は、ロール2の引き出し方向の回転(図9における反時計回り方向の回転)を許容して巻き取り方向の回転(図9における時計回り方向の回転)を阻止するラチェット機構10を有する。
【0023】
マルチフィルム敷設装置32は、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を担持する担持ローラ11を有する。担持ローラ11は、台車52に架設されて左右に延びるローラフレーム12によって支持される。また、担持ローラ11は、同軸配置されて両端部が各支持部材13によって回転可能に支持された2つの軸11a、11bに分割して構成されて、各軸11a、11bには、複数個(第2実施形態では、各4個)の受けローラ14が配設される。これにより、図10に示されるように、ロール2から下方へ引き出されたマルチフィルム3は、担持ローラ11によって担持されて後方へ導かれる。なお、各支持部材13は、各11a、11bの長さに応じてフレーム幅方向(図8における左右方向)へ移動させてローラーフレーム12に固定することができる。
【0024】
マルチフィルム敷設装置32は、ロール2から引き出されたマルチフィルム3を引き出し方向に沿って切断する切断装置15を有する。切断装置15は、台車52に架設されたカッターフレーム16と、該カッターフレーム16に配設された複数個(第2実施形態では、4個)の切断ユニット17と、各切断ユニット17に相対させて担持ローラ11の各11a、11bに配設される複数個の受け刃部材18と、を有する。図10に示されるように、切断ユニット17は、カッターフレーム16に設けられて前方へ延びるブラケット19と、該ブラケット19に取り付けられてコイルばね20のばね力によって図10に示される右側面視で軸21の回りに時計回り方向へ付勢されるカッターホルダ22と、該カッターホルダ22における軸21よりも下側に固定されてコイルばね20のばね力によって切刃が相対する受け刃部材18に押圧されるカッター23と、を有する。
【0025】
図10に示されるように、マルチフィルム敷設装置32は、担持ローラ11の受け刃部材18によって担持されたマルチフィルム3にカッター23の切刃が押圧されて、図9に示されるように、台車52を畝4に沿って前進させることにより、当該台車52の前進に伴ってロール2から引き出されたマルチフィルム3には、引き出し方向(図9における左右方向)に沿って切断部24(図11参照)が形成される。なお、図10に示されるように、切断ユニット17は、コイルばね20のばね力によって付勢されるカッターホルダ22の軸21の回りの動作を規制するストッパ25を有する。該ストッパ25は、カッターホルダ22における軸21よりも上側に設けられる被規制部26をカッターフレーム16に設けられる規制部27によって規制する。これにより、カッターホルダ22の軸21の回りの動作を規制して、カッター23の切込み深さを調節することができるように構成されている。
【0026】
次に、第2実施形態の作用を説明する。なお、第2実施形態では、図11に示されるように、台車52に2機の移植機本体51を並べて連結して、マルチフィルム敷設装置32によるマルチフィルム3の敷設作業と移植機本体51による連続鉢苗29の移植作業とを同時に実施する場合を説明する。
まず、準備段階では、マルチフィルム敷設装置32の切断装置15の各切断ユニット17を相対する各移植機本体51に合せて配設すると共に、各切断ユニット17に相対させて各受け刃部材18を配設しておく。また、連続鉢苗移植機31を畝4の始端部(敷設開始位置)を跨ぐように停止させて、ロール2から引き出したマルチフィルム3の端部を当該畝4の始端部に埋設(固定)しておく。なお、4つの切断ユニット17のうち使用しない切断ユニット17のカッター23は、マルチフィルム3から浮かせておく。
【0027】
次に、畝4の幅方向(図11における左右方向)両側に配した2人の作業者(図示略)によって各ハンドル28を操作して、連続鉢苗移植機31を畝4に沿って前進させる。台車52の前進に伴ってマルチフィルム3がロール2から引き出されて、引き出されたマルチフィルム3は、担持ローラ11の通過時に、切断装置15の各切断ユニット17の各カッター23によって切断される。これにより、マルチフィルム3には、各移植機本体51によって畝4に植付けられる連続鉢苗29(作物)の各条の相対位置に、台車52の進行方向に沿って各切断部24が形成されて、このマルチフィルム3が圃場に敷設される。そして、マルチフィルム3の敷設と同時に、敷設されたマルチフィルム3の各切断部24から露出した土壌に、各移植機本体51によって連続鉢苗29が移植される。
【0028】
第2実施形態では以下の効果を奏する。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同一の効果を奏することができる。
加えて、マルチフィルム3の敷設作業と連続鉢苗29(作物)の移植作業とを同時に実施することが可能になり、マルチ栽培の作業効率を大幅に向上させることができる。
また、畝4に植付けられた連続鉢苗29は、マルチフィルム敷設装置32によって敷設されたマルチフィルム3の切断部24から露出されるので、土壌に露出した部分がマルチフィルム3によって押し潰されて損傷してしまうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1実施形態の平面図である。
【図2】第1実施形態の右側面図である。
【図3】連結フレーム単体を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図4】連結フレームに連結フックが係合された状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は右側面図である。
【図5】図2において連結フレームが押し下げられた状態を示す図である。
【図6】図5の状態で台車と移植機本体とを分離させた状態を示す図である。
【図7】第1実施形態の他の態様を示す平面図である。
【図8】第2実施形態の平面図である。
【図9】第2実施形態の右側面図である。
【図10】図9においてマルチフィルム敷設装置を拡大して示した図である。
【図11】第2実施形態の説明図であって、マルチフィルム敷設装置を搭載した台車に2機の移植機本体を連結した態様を示す平面図である。
【図12】第1実施形態の他の態様を示す側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 連続鉢苗移植機、32 マルチフィルム敷設装置、33 ハンドル、35 連結フック(移植機側連結部)、39 連結フレーム、36 連結ユニット(台車側連結部)、40 コイルばね(付勢手段)、41 予備の鉢苗台、42 切欠き、51 移植機本体、52 台車、53 連結装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と、
該移植機本体を牽引する台車と、
該台車と前記移植機本体のハンドルとを連結する連結手段と、
によって構成され、
前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させるリフト機構を有することを特徴とする連続鉢苗移植機。
【請求項2】
前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに設けられる移植機側連結部と、前記台車に設けられて前記移植機側連結部が係合される台車側連結部と、を有し、
前記リフト機構は、前記台車側連結部を跳ね上げるように付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1に記載の連続鉢苗移植機。
【請求項3】
前記移植機側連結部は、T字形に形成された連結フックを有し、
前記台車側連結部は、前記台車に跳ね上げ可能に設けられて先端部に上方へ開口して前記連結フックが係合される切欠きを有する連結フレームを有し、
前記付勢手段は、前記連結フレームを跳ね上げるように付勢するばねを有し、
前記リフト機構は、
前記ばねによって前記連結フレームを跳ね上げるように付勢して、該連結フレームの切欠きに係合された前記連結フックを上方へ付勢することにより、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることを特徴とする請求項1または2に記載の連続鉢苗移植機。
【請求項4】
前記台車には、必要に応じて複数個の台車側連結部が並設されることを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項5】
前記台車は、少なくとも3個の車輪を有することを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項6】
前記台車に予備の鉢苗台を設けたことを特徴とする請求項1−5のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項7】
前記台車に、圃場にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置を設けたことを特徴とする請求項1−6のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項8】
前記移植機本体は、
進行方向後側の下面を接地面とする機台と、
該機台上に設けられて前記連続鉢苗を載置する鉢苗載置部と、
前記機台上に設けられて前記鉢苗載置部から引き出される前記連続鉢苗を後方へ案内する鉢苗案内部と、前記連続鉢苗を前記鉢苗案内部から圃場の植付け面へ繰り出す鉢苗繰出し部と、
前記機台の接地面に設けられて圃場の植付け面に植付け溝を形成するオープナーと、
前記機台の前側端部に設けられるハンドルと、
を有することを特徴とする請求項1−7のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項1】
圃場に連続鉢苗を移植する移植機本体と、
該移植機本体を牽引する台車と、
該台車と前記移植機本体のハンドルとを連結する連結手段と、
によって構成され、
前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させるリフト機構を有することを特徴とする連続鉢苗移植機。
【請求項2】
前記連結手段は、前記移植機本体のハンドルに設けられる移植機側連結部と、前記台車に設けられて前記移植機側連結部が係合される台車側連結部と、を有し、
前記リフト機構は、前記台車側連結部を跳ね上げるように付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1に記載の連続鉢苗移植機。
【請求項3】
前記移植機側連結部は、T字形に形成された連結フックを有し、
前記台車側連結部は、前記台車に跳ね上げ可能に設けられて先端部に上方へ開口して前記連結フックが係合される切欠きを有する連結フレームを有し、
前記付勢手段は、前記連結フレームを跳ね上げるように付勢するばねを有し、
前記リフト機構は、
前記ばねによって前記連結フレームを跳ね上げるように付勢して、該連結フレームの切欠きに係合された前記連結フックを上方へ付勢することにより、前記移植機本体のハンドルに上向きの力を作用させることを特徴とする請求項1または2に記載の連続鉢苗移植機。
【請求項4】
前記台車には、必要に応じて複数個の台車側連結部が並設されることを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項5】
前記台車は、少なくとも3個の車輪を有することを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項6】
前記台車に予備の鉢苗台を設けたことを特徴とする請求項1−5のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項7】
前記台車に、圃場にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置を設けたことを特徴とする請求項1−6のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【請求項8】
前記移植機本体は、
進行方向後側の下面を接地面とする機台と、
該機台上に設けられて前記連続鉢苗を載置する鉢苗載置部と、
前記機台上に設けられて前記鉢苗載置部から引き出される前記連続鉢苗を後方へ案内する鉢苗案内部と、前記連続鉢苗を前記鉢苗案内部から圃場の植付け面へ繰り出す鉢苗繰出し部と、
前記機台の接地面に設けられて圃場の植付け面に植付け溝を形成するオープナーと、
前記機台の前側端部に設けられるハンドルと、
を有することを特徴とする請求項1−7のいずれかに記載の連続鉢苗移植機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−296930(P2009−296930A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−154656(P2008−154656)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000231981)日本甜菜製糖株式会社 (58)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000231981)日本甜菜製糖株式会社 (58)
【Fターム(参考)】
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