説明

遊技機器検査設備の検査用パレット治具

【課題】遊技機器を検査する作業負荷を軽減し、作業能率を向上させ、汎用性が高く、設備コストを安価にする、遊技機器検査設備の検査用パレット治具を提供する。
【解決手段】検査用パレット治具32は、パチンコ遊技機の遊技盤に装着される液晶ユニット20を検査するために液晶ユニット20を着脱可能で且つベルトコンベアで搬送可能な遊技機器検査設備の治具であり、水平なベース板40、ベース板に立設され遊技盤の原板と同構造の遊技盤原板41、ベース板に取付けられ遊技盤原板を交換可能に立設状に支持する1対の支持脚42、遊技盤原板に装着された液晶ユニットを固定解除可能に固定する1対のロック機構43、ベース板に装着されベルトコンベア上を転動可能な複数のキャスター44を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機の遊技盤に装着される液晶ユニット等の遊技機器を検査する遊技機器検査設備の検査用パレット治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機は、遊技ホールの島構造体に固定される外枠、外枠に回動自在に枢支された開閉枠(内枠)、開閉枠に取付けられた遊技盤、遊技盤の前側を開閉可能に開閉枠に回動自在に枢支された開閉扉を備え、遊技盤には、ガイドレール、障害釘、風車、各種入賞口、遊技表示器等の他、液晶ユニット(演出ユニット)が装着されている。
【0003】
近年のパチンコ遊技機において、外枠、開閉枠、開閉扉は複数機種に共通に構成できる一方、遊技盤(液晶ユニット)は複数機種に個別の構成になる。液晶ユニットは、パチンコ遊技機の非常に重要な役割を担う遊技機器であり、液晶ベース、液晶ディスプレイ、可動役物、各種制御基板を含む遊技制御装置等で構成されている。
【0004】
従来、パチンコ遊技機の新機種は、その受注を受けて或いは見込んで多数製造され、その際、多数のパチンコ遊技機に搭載する多数の液晶ユニットの検査が必要になるが、本願出願人は、液晶ユニットを遊技盤に装着する前に、多数の液晶ユニットを纏めて検査するようにしている。ここで、図17、図18に本願出願人が実施の液晶ユニットを検査する従来設備を示している。
【0005】
この液晶ユニット検査設備100では、ベルトコンベア101が配設され、そのベルトコンベア101に沿って間隔を空けて複数の検査ステージ102が配設され、各検査ステージ102には検査テーブル103上に検査用治具104が設置されている。検査用治具104は、ベース部材105と、ベース部材105に水平軸心回りに回動自在に連結されたユニット装着部材106とを備えている。
【0006】
複数の液晶ユニット110が、順次、ベルトコンベア101の搬送方向上流側に投入され、そこで、液晶ユニット110はベルトコンベア101上に倒伏姿勢で直に載置される。各検査ステージ102の作業者が、ベルトコンベア101から液晶ユニット110を担いで検査用治具104に移載し、そこで、図18に実線で示すように、液晶ユニット110を作業者側(図18の右側)に向けた鉛直姿勢でユニット装着部材106に装着する。
【0007】
次に、図18に仮想線で示すように、液晶ユニット110をユニット装着部材106と共に90度反転させ倒伏姿勢に切換えてから、液晶ユニット110に検査接続端子(図示略)を接続し、その後再度、図18に実線で示すように、液晶ユニット110をユニット装着部材106と共に90度反転させ鉛直姿勢に切換えてから各種検査を行い、その後、液晶ユニット110から検査接続端子を分離し、液晶ユニット110を担いでユニット装着部材106から取外してベルトコンベア101に移載する。
【0008】
一方、特許文献1には、パチンコ遊技機の遊技盤を搬送する遊技盤搬送装置が開示されている。この遊技盤搬送装置では、遊技盤を搬送する上下2段のコンベアが2組並設されている。各組の上下2段のコンベアは搬入コンベアと搬出コンベアである。2組のコンベアに沿ってその両サイドに複数の釘打ち装置が間隔を空けて配設され、各釘打ち装置に搬入コンベアから遊技盤が搬入され、釘打ち後、釘打ち装置から搬出コンベアに遊技盤が搬出され、その搬入・搬出のために複数の水平シリンダが設けられている。
【0009】
特許文献2には、パチンコ遊技機の製造ラインが開示されている。この製造ラインには、パチンコ遊技機の内枠や遊技盤等の遊技機部材をコンベアで搬送し、その搬送途中で、遊技機部材を起倒させる起倒装置や遊技機部材を立向姿勢で鉛直軸心回りに反転させる反転装置が装備され、各種部品の組付けに適した姿勢に切換えることができる。起倒装置は、搬送台に倒伏姿勢で載置された遊技機部材を、その両端側からシリンダにより挟持して起倒ベースに固定し、更に別のシリンダにより起倒ベースと共に起立させる。
【0010】
特許文献3には、パチンコ遊技機の組立や解体を行うために、パチンコ遊技機を装着して姿勢を切換え可能な治具が開示されている。この治具は、外枠フレーム、外枠フレームに水平軸心回りに枢支された内枠フレーム、内枠フレームにパチンコ遊技機の内枠を固定するロック機構を備えている。この治具の外枠フレームが倒伏姿勢で1対のレールに載置され搬送される。内枠フレームには反転操作用のレバーが取付けられ、そのレバーが外枠フレームに形成された1対の切欠部に択一的に係合して、内枠フレームの位置が保持される。別実施例には、前記治具をキャスター付きの台車に設けたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平11−128457号公報
【特許文献2】特開平11−244461号公報
【特許文献3】特開2002−186716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
図17、図18に示す液晶ユニット検査設備では、各検査ステージの作業者が、液晶ユニットを担いでベルトコンベアから検査ステージに移載して検査用治具に装着しなければならないし、検査後も、液晶ユニットを担いで検査用治具から取外して検査ステージからベルトコンベアに移載しなければならない。液晶ユニットは比較的重いものであり、液晶ユニットを上記作業の際に慎重に取扱うことも要求される。故に、液晶ユニットを検査する作業負荷が大きくなり、作業能率を高めることが困難になる。
【0013】
また、液晶ユニットをベルトコンベアに直に載置するため、液晶ユニットが損傷する虞が高くなる。そこで、液晶ユニットを搬送台に載せてベルトコンベアで搬送することも可能である。しかし、液晶ユニットの形状・サイズは機種によって異なるため、製造するパチンコ遊技機の機種が変わる度に、その機種の液晶ユニットに応じた搬送台を複数製作する必要がある。複数の検査ステージに設置されている検査用治具についても同様であり、機種毎に液晶ユニットに応じた検査用治具を複数製作する必要があり、その製作費は高価になる。つまり、設備コストが高価になる。
【0014】
尚、特許文献1の技術では、パチンコ遊技機の遊技盤に釘打ちを行うために遊技盤を搬送するが、特に治具を用いて行うものではない。特許文献2の技術では、パチンコ遊技機の内枠や遊技盤等の遊技機部材を搬送し、その搬送途中で、遊技機部材を起倒させる起倒装置や遊技機部材を立向姿勢で鉛直軸心回りに反転させる反転装置が装備されているが、その起倒装置や反転装置は非常に大掛かりな装置である。
【0015】
特許文献3の技術では、パチンコ遊技機の組立や解体を行うために、パチンコ遊技機を治具に装着して姿勢を切換えることができ、その治具をパチンコ遊技機と共に1対のレールで搬送することができる。この治具に液晶ユニット(遊技機器)を装着し、図17、図18に示す液晶ユニット検査設備に適用した場合でも、この液晶ユニットと共に治具を担いで、ベルトコンベアから検査ステージへ移載し、検査ステージからベルトコンベアに移載する作業は必要であるため、作業負荷を軽減できずむしろ増大させることになる。
【0016】
特許文献3の別実施例には、前記治具をキャスター付きの台車に設けたものが開示されているが、その台車は、治具の内枠フレームを水平軸心回りに回動可能にするために大型になる。また、この治具は、1対のレールを排除する代わりとして、台車に設けられものであり、他の搬送設備と協働してパチンコ遊技機を搬送するものではない。
【0017】
本発明の目的は、遊技機器を検査する作業負荷を軽減し、作業能率を向上させ、汎用性が高く、設備コストを安価にする、遊技機器検査設備の検査用パレット治具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1の発明は、パチンコ遊技機(1) の遊技盤(4) に装着される遊技機器(20)を検査するために遊技機器(20)を着脱可能で且つベルトコンベア(30,31) を含む搬送手段で搬送可能な遊技機器検査設備(1) の検査用パレット治具(32/32A/32B)において、水平なベース板(40/40A)と、前記ベース板(40/40A)に立設され前記遊技盤(4) の原板と同構造の遊技盤原板(41)と、前記遊技盤原板(41)に装着された遊技機器(20)を固定解除可能に固定するロック手段(43/43A/43B)と、前記ベース板(40/40A)に装着され前記ベルトコンベア(30,31) 上を転動可能な複数のキャスター(44)とを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ベース板(40/40A)に取付けられ前記遊技盤原板(41)を交換可能に立設状に支持する支持脚(42/42A)を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記複数のキャスター(44)が複数のフリーボールキャスター(44)からなることを特徴とする。
【0021】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記遊技機器(20)が液晶ディスプレイ(22)を含む液晶ユニット(20)からなることを特徴とする。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記ロック手段(43)は、前記遊技盤原板(41)に取付けられたロック機構(43)を有することを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明は、請求項2の発明において、前記ロック手段(43A) は、前記支持脚(42A) に取付けられたロック機構(43A) を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の遊技機器検査設備の検査用パレット治具によれば、遊技盤原板に遊技機器を遊技盤に実装する姿勢と同じ立向姿勢で装着した状態で、検査用パレット治具をベルトコンベアで搬送し、容易に移動させて遊技機器を容易に検査することができるので、遊技機器を検査する作業負荷を軽減して、作業能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例に係る遊技機器検査設備の平面図である。
【図2】遊技機器検査設備の側面図である。
【図3】遊技機器検査設備の稼働時の平面図である。
【図4】遊技機器検査設備の制御系のブロック図である。
【図5】検査用パレット治具の側面図である。
【図6】検査用パレット治具の背面図である。
【図7】検査用パレット治具の底面図である。
【図8】投入ステージと検査用パレット治具の図である。
【図9】回収ステージの第1フリーローラコンベア等を示す図である。
【図10】回収ステージの第2フリーローラコンベア等を示す図である。
【図11】検査設備制御装置が実行するコンベア制御のフローチャートである。
【図12】変更形態に係る検査用パレット治具の背面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】別の変更形態に係る検査用パレット治具の背面図である。
【図15】パチンコ遊技機の正面図である。
【図16】パチンコ遊技機の背面図である。
【図17】従来技術に係る遊技機器検査設備の平面図である。
【図18】従来技術に係る検査ステージの検査用治具等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の遊技機器検査設備の検査用パレット治具は、パチンコ遊技機の遊技盤に装着される同一機種の遊技機器である液晶ユニットを多数纏めて検査する設備の治具であり、その一部を変更して異なる機種の液晶ユニットを検査できる治具になる。以下、複数の検査用パレット治具を含む遊技機器検査設備について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0027】
先ず、パチンコ遊技機1について簡単に説明する。
図15、図16に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技ホールの島構造体に固定される外枠2、外枠2に回動自在に枢支された開閉枠3(内枠3)、開閉枠3に取付けられた遊技盤4、遊技盤4の前側を開閉可能に開閉枠3に回動自在に枢支された透明板5aを有する開閉扉5を備えている。開閉扉5には貯留皿6と発射ハンドル7が装着されている。
【0028】
遊技盤4には、ガイドレール10、多数の障害釘11、風車12、第1始動口13aと開閉式の第2始動口13bとを有する始動口装置13、ゲート14、開閉式の大入賞口15aを有する大入賞口装置15、複数の一般入賞口16、センタ役物装置17、遊技表示器18が図示の配置で装着されている。
【0029】
センタ役物装置17は装飾枠19と液晶ユニット20(演出ユニット20)とを備え、装飾枠19は、遊技盤4に形成されたセンタ開口4aに前側から嵌合状に装着されている。液晶ユニット20は、液晶ベース21、液晶ディスプレイからなる画像表示器22、可動役物23(可動ギミック23)、各種制御基板を含む遊技制御装置24等を備え、これらを組立ててユニット化され、画像表示器22の画面が装飾枠19の内側(センタ開口4a)に臨むように遊技盤4に後側から装着されている。
【0030】
本発明の遊技機器検査設備Sは、パチンコ遊技機1の遊技盤4に装着される同一機種の遊技機器である液晶ユニット20を多数纏めて検査する設備である。ここで、遊技盤4(液晶ユニット20)は複数機種に個別の構成であるが、本発明の遊技機器検査設備Sは、その一部を変更して異なる機種の液晶ユニットを検査できる設備になる。
【0031】
遊技機器検査設備Sについて説明する。尚、図1、図2に矢印で示す前方・左方・上方を前方・左方・上方として説明する。尚、後述の検査用パレット治具32についての説明では、図5〜図7に矢印で示す前方・左方・上方を前方・左方・上方として説明する。
【0032】
図1〜図10に示すように、遊技機器検査設備Sは、1対の第1ベルトコンベア30、第2ベルトコンベア31、複数(例えば、約30個)の検査用パレット治具32、投入ステージ33、複数(例えば、10個)の検査ステージ34、回収ステージ35、検査設備制御装置36を備え、複数の検査用パレット治具32が、順次、投入ステージ33→1対の第1ベルトコンベア30の何れか→複数の検査ステージ34の何れか→1対の第1ベルトコンベア30の何れか→回収ステージ35→第2ベルトコンベア31→投入ステージ33→・・・の順に循環される。
【0033】
遊技機器検査設備Sは、複数の棒状又はバー状の部材を連結して形成した検査設備フレームSaを備え、この検査設備フレームSaに或いは検査設備フレームSaの近傍に、1対の第1ベルトコンベア30、第2ベルトコンベア31、複数の検査用パレット治具32、投入ステージ33、複数の検査ステージ34、回収ステージ35、検査設備制御装置36が装備されている。
【0034】
図1〜図3に示すように、1対の第1ベルトコンベア30は夫々前後方向に延び検査用パレット治具32を後方へ搬送するコンベアであり、第2ベルトコンベア31は第1ベルトコンベア30に並設されて前後方向へ延び検査用パレット治具32を前方へ搬送するコンベア、つまり搬送方向が第1ベルトコンベア30と逆方向のコンベアである。1対の第1ベルトコンベア30は第2ベルトコンベア31の左右両側に近接状に且つ第2ベルトコンベア31と同高さ位置に配設され、各第1ベルトコンベア30と第2ベルトコンベア31との間で検査用パレット治具32をそのキャスター44で移動させることができる。
【0035】
図3、図5〜図7に示すように、複数(約30個)の検査用パレット治具32は、夫々、水平なベース板40、遊技盤原板41、左右1対の支持脚42、1対のロック機構43、複数(例えば、8個)のフリーボールキャスター44を備えている。
【0036】
尚、検査用パレット治具32は、第1,第2ベルトコンベア30,31の長さや搬送速度、検査ステージ34の数、投入ステージ33や検査ステージ34や回収ステージ35での作業時間等を加味して必要数(約30個)配備されている。但し、検査用パレット治具32の数を適宜増やしたり減らしたりすることができる。
【0037】
ベース板40は、遊技盤原板41の左右長と略同じ左右長を有するとともに、その左右長が前後長よりも長い平面視矩形に形成されている。遊技盤原板41は、遊技盤4の原板(つまり、前記遊技盤4にガイドレール10、多数の障害釘11、風車12・・・等を装着する前のもの)と同構造のものであり、パチンコ遊技機1の製造にあたって量産された多数の遊技盤4の原板の1つを各検査用パレット治具32の遊技盤原板41として使用することができる。
【0038】
つまり、遊技盤原板41には、遊技盤4のセンタ開口4aと同じセンタ開口42aが形成されている。尚、図6(図3、図10)では、センタ開口42aを便宜上楕円形としているが、実際は液晶ユニット20( センタ役物装置17) に応じた多少複雑な形状である。遊技盤原板41は、ベース板40の上面部の前後方向中央部よりも少し前側部分に前方へ向けて立設され、この遊技盤原板41に後側から液晶ユニット20が遊技盤4に実装する姿勢と同じ立向姿勢で着脱可能に装着される。遊技盤原板41の立設位置は、遊技盤原板41とそれに装着された液晶ユニット20が安定する位置である。
【0039】
1対の支持脚42は、ベース板40の上面の左右両端部分に取付けられ、遊技盤原板41を交換可能に立設状に支持する。各支持脚42は前後1対のL形部材42aからなり、1対のL形部材42aの鉛直板部が遊技盤原板41の厚さと略同じ間隔空けて前後に対向するように、1対のL形部材42aの水平下板部がボルト42bによりベース板40に締結されている。遊技盤原板41は各1対のL形部材42aの鉛直板部間に挿入されて、遊技盤原板41を貫通するボルト・ナット42cにより挟持状に固定される。
【0040】
1対のロック機構43は、遊技盤原板41に装着された液晶ユニット20を固定解除可能に固定するロック手段である。例えば、各ロック機構43には周知のトグルクランプ機構が採用され、一方のロック機構43で液晶ユニット20の左部且つ上部を遊技盤原板41の裏面にクランプ可能に、他方のロック機構43で液晶ユニット20の右部且つ下部を遊技盤原板41の裏面にクランプ可能に、1対のロック機構43は遊技盤原板41の裏面部に取付けられている。
【0041】
複数(8個)のフリーボールキャスター44は、ベース板40に装着され、第1,第2ベルトコンベア30,31上と各検査ステージ34の検査テーブル34a上を転動可能である。ベース板40の下面に前後1対のキャスターユニット45がビス(図示略)等で取付けられ、各キャスターユニット45が、4個のフリーボールキャスター44を左右方向に直列状に繋げて構成されている。
【0042】
図1〜図3、図8に示すように、投入ステージ33は、液晶ユニット20が未装着の検査用パレット治具32を第2ベルトコンベア31の搬送方向下流側(前側)において回収し、その検査用パレット治具32に液晶ユニット20を装着し、その液晶ユニット20が装着された検査用パレット治具32を1対の第1ベルトコンベア30の何れかの搬送方向上流側(前側)に振分けて投入する作業を行うステージである。
【0043】
投入ステージ33は、第2ベルトコンベア31の上流端(前端)に近接させて第2ベルトコンベア31よりも少し高い位置に配設された治具載置台33aを有し、この治具載置台33aの左右1対の凸状支持部33bに、検査用パレット治具32をその遊技盤原板41の後面が上方へ向き且つその複数のキャスター44が後方(第2ベルトコンベア31の方)へ向く倒伏姿勢で載置してその検査用パレット治具32に液晶ユニット20を装着可能である。
【0044】
第2ベルトコンベア31では検査用パレット治具32が遊技盤原板41を前方へ向けた前向姿勢で搬送され、故に、第2ベルトコンベア31の下流端(前端)の検査用パレット治具32を前方に倒すことで、前記のように投入ステージ33の1対の凸状支持部33bに検査用パレット治具32を倒伏姿勢で容易に載置し、即座にその検査用パレット治具32に液晶ユニット20を装着することができる。
【0045】
また、その後、液晶ユニット20が装着された検査用パレット治具32を後方へ起こして第2ベルトコンベア31上に一旦載置した後、複数のフリーボールキャスター44により第2ベルトコンベア31から第1ベルトコンベア30に移動させ、遊技盤原板41を後方に向けた後向姿勢(液晶ユニット20が遊技盤原板41の前側にある姿勢)で検査用パレット治具32を第1ベルトコンベア30に投入することができる。
【0046】
図1〜図3に示すように、複数(10個)の検査ステージ34は、各第1ベルトコンベア30に対して5個ずつ、1対の第1ベルトコンベア30に沿って間隔を空けて配設され、夫々第1ベルトコンベア30に近接させて第1ベルトコンベア30と同高さ位置に配設された検査テーブル34aを有し、第1ベルトコンベア30から検査テーブル34aに検査用パレット治具32を移載し、その検査用パレット治具32に装着された液晶ユニット20を検査し、その後検査用パレット治具32を検査テーブル34aから第1ベルトコンベア30に移載する作業を行うステージである。
【0047】
各検査ステージ34には、検査テーブル34aの上方の検査設備フレームSaに検査機50が設置され、検査テーブル34上に検査操作器51が設置され、検査機50から検査テーブル34の方へ延びるコード52に検査接続端子53(図4参照)が接続されている。各検査ステージ34の検査では、液晶ユニット20の遊技制御装置24の接続端子(図示略)に検査接続端子53を接続してから検査操作器51を操作して、液晶ユニット20の所定の機能(動作)が正常か否か確認し、その後、検査接続端子53を分離する。
【0048】
第1ベルトコンベア30と検査テーブル34a間の検査用パレット治具32の移動を、複数のフリーボールキャスター44により容易に行うことができ、また、液晶ユニット20の前記検査(検査接続端子53の接続と分離、機能の正常有無の確認等)のために、検査用パレット治具32の反転等の移動を容易に行うことができる。尚、検査後は、遊技盤原板41を第2ベルトコンベア31側へ向けた横向姿勢(液晶ユニット20が第2ベルトコンベア31と反対側にある姿勢)で検査用パレット治具32を第1ベルトコンベア30に移載する。
【0049】
図1〜図3、図9、図10に示すように、回収ステージ35は、1対の第1ベルトコンベア30の下流端(後端)から検査用パレット治具32を受入れ、その検査用パレット治具32から液晶ユニット20を取外して回収し、液晶ユニット20が未装着の検査用パレット治具32を第2ベルトコンベア31の搬送方向上流側(後側)に投入する作業を行うステージである。
【0050】
回収ステージ35は、1対の第1ベルトコンベア30から横向姿勢で受入れた検査用パレット治具32を夫々後方(第1ベルトコンベア30の搬送方向と同方向)へ搬送する左右1対の第1フリーローラコンベア35aと、液晶ユニット20が取外された検査用パレット治具32を前向姿勢で前方(第2ベルトコンベア31の搬送方向と同方向)へ搬送して第2ベルトコンベア31に投入する第2フリーローラコンベア35bとを有する。1対の第1フリーローラコンベア35aと第2フリーローラコンベア35bは回収ステージフレームSbに装備されている。
【0051】
1対の第1フリーローラコンベア35aは、第1ベルトコンベア30と同高さ位置に且つ前端が1対の第1ベルトコンベア30の後端に近接するように配設されている。各第1フリーローラコンベア35aは左右1対の前後方向に細長いフリーローラユニット35a1からなり、図9に示すように、この1対のフリーローラユニット35a1に横向姿勢の検査用パレット治具32の1対のキャスターユニット45間においてベース板40を載置支持し、その際に検査用パレット治具32が安定するように、1対のフリーローラユニット35a1が左右に間隔を空けて配置されている。
【0052】
また、各第1フリーローラコンベア35aに載置された検査用パレット治具32のベース板40を前後方向にガイドする左右1対のガイドバー35a2が設けられ、この1対のガイドバー35a2により、検査用パレット治具32を一層安定させて搬送することができる。尚、各第1フリーローラコンベア35aには、検査用パレット治具32を複数同時に(例えば、最大で2個)載置することができる。
【0053】
第2フリーローラコンベア35bは、第2フリーローラコンベア35bよりも前後長が短く構成され、1対のフリーローラコンベア35aの間において、第2ベルトコンベア31と同高さ位置に且つ前端が第2ベルトコンベア31の後端に近接するように配設されている。第2フリーローラコンベア35bは左右1対の前後方向に細長いフリーローラユニット35b1からなり、図10に示すように、この1対のフリーローラユニット35b1に前向姿勢の検査用パレット治具32のキャスターユニット45よりも左右両外側においてベース板40を載置支持し、その際に検査用パレット治具32が安定するように、1対のフリーローラユニット35b1が左右に間隔を空けて配置されている。
【0054】
回収ステージ35では、第1ベルトコンベア30から受入れた検査用パレット治具32を第1フリーローラコンベア35aにより後方へ搬送して、検査用パレット治具32から液晶ユニット20を取外して回収する作業を簡単に確実に行うことができ、また、液晶ユニット20が取外された検査用パレット治具32を第2フリーローラコンベア35bにより前方へ搬送して第2ベルトコンベア31に簡単に確実に投入することができる。
【0055】
ここで、図1、図2に示すように、1対の第1ベルトコンベア30で搬送された検査用パレット治具32を横向姿勢で1対の第1フリーローラコンベア35aに夫々案内する左右1対の第1治具ガイド機構60と、第2フリーローラコンベア31で搬送された検査用パレット治具32を前向姿勢で第2ベルトコンベア31に案内する第2治具ガイド機構65とが設けられている。
【0056】
各第1ガイド機構60は、第1ベルトコンベア30の第2ベルトコンベア31と反対側端部付近に配設され、第1ベルトコンベア30の搬送方向下流側(後側)ほど第1ベルトコンベア30の中心側へ移行するように傾斜するガイド部材61と、第1,第2ベルトコンベア30,31の境界部付近に配設され、第1ベルトコンベア30の搬送方向下流側(後側)ほど第1ベルトコンベア30の中心側へ移行するように傾斜し且つガイド部材61よりも長いガイド部材62とを有する。
【0057】
つまり、2つのガイド部材61,62は、第1ベルトコンベア30の搬送方向下流側ほど窄むハ字状に配置され、このガイド部材61,62により横向姿勢の検査用パレット治具32を第1フリーローラコンベア35aに確実に案内して移載することができる。
【0058】
第2ガイド機構65は、1対の第1ガイド機構60のガイド部材62からなる。つまり、1対のガイド部材62は、第2ベルトコンベア31の搬送方向下流側ほど窄むハ字状に配置され、このガイド部材62により前向姿勢の検査用パレット治具32を第2ベルトコンベア31に確実に案内して移載することができる。このように、各第1ガイド機構60と第2治具ガイド機構65は、これら両ガイド機構60,65に共通のガイド部材62を有する。これにより、第1,第2治具ガイド機構60,65の構成を簡単化することができる。
【0059】
次に、遊技機器検査設備Sの制御系について説明する。
図4に示すように、検査設備制御装置36には、操作盤70、第1,第2治具検出センサ71,72、検査数カウントSW73(尚、「SW」はスイッチを意味する)、1対の第1ベルトコンベア30を駆動する為の1対のコンベア駆動部30a、第2ベルトコンベア31を駆動する為のコンベア駆動部31a、検査管理表示器74、複数の検査ステージ34の検査機50が接続されている。
【0060】
検査設備制御装置36は、操作盤70、第1,第2治具検出センサ71,72等からの信号に基づいて第1,第2ベルトコンベア30,31を制御し、また、検査数カウントSW73等からの信号に基づいて検査管理表示器74を制御する。検査設備制御装置36は複数の検査機50との間で各種情報を通信できるが、複数の検査機50については検査設備制御装置36と接続せずに独立に設けてもよい。
【0061】
操作盤70では、第1,第2ベルトコンベア30,31の作動開始と作動停止を指令することができ、第1,第2ベルトコンベア30,31の搬送速度を設定することができ、検査管理表示器74に表示する計画(検査予定数)を入力することができる。
【0062】
第1治具検出センサ71は、投入ステージ33の治具載置台33aに載置された検査用パレット治具32を検出する第1治具検出手段であり、例えば、治具載置台33a上に後方へ向けて設置された発光部と受光部を有する反射光感知型の光学センサからなる。第2治具検出センサ72は、第2ベルトコンベア31上の検査用パレット治具32を搬送方向下流側定位置で検出する第2治具検出手段であり、一方の第1ベルトコンベア30と第2ベルトコンベア31との境界部付近に第2ベルトコンベア31の方へ向けて設置された前記同様の光学センサからなる。
【0063】
検査設備制御装置36は、第1,第2治具検出センサ71,72の両方が検査用パレット治具32を検出したことを条件として第2ベルトコンベア31を作動停止させる。故に、治具載置台33a上の検査用パレット治具32に第2ベルトコンベア31上の検査用パレット治具32が衝突するのを防止することができる。尚、検査設備制御装置36が実行する前記作動停止制御を含むコンベア制御は図11に示す通りである。
【0064】
図11に示すように、このコンベア制御では、第1,第2ベルトコンベア30,31が作動中若しくは作動モード中か否か判定され(S1)、S1の判定がNoの場合、操作盤70の始動SWがオンか否か判定され(S2)、S2の判定がNoの場合、リターンし、S2の判定がYes の場合、第1,第2ベルトコンベア30,31が作動開始され若しくは作動モードとされ(S3)、リターンする。
【0065】
一方、S1の判定がYes の場合、次に、操作盤70の停止SWがオンか否か判定され(S4)、S4の判定がNoの場合、緊急停止指令が入力か否か判定される(S5)。S4判定がYes 又はS5の判定がYes の場合、第1,第2ベルトコンベア30,31が作動停止され(S6)、リターンする。
【0066】
一方、S4とS5の判定が共にNoの場合、第1治具検出センサ71がオンか否か判定され(S7)、S7の判定がYes の場合、第2治具検出センサ72がオンか否か判定される(S8)。S7とS8の判定が共にYes の場合、第2ベルトコンベア31が作動停止され(S9)、リターンする。一方、S7の判定がNo又はS8の判定がNoの場合、第2ベルトコンベア31が停止中か否か判定され(S10)、S10の判定がNoの場合、リターンし、S10の判定がYes の場合、第1,第2ベルトコンベア30,31が作動モードであるため、第2ベルトコンベア31が作動開始され(S11)、リターンする。
【0067】
検査数カウントSW73は、回収ステージフレームSb上に設置され、検査管理表示器74は、例えば、検査設備フレームSaの前側上部に設置されている。検査設備制御装置36は、例えば、計画(検査予定数)、実績(検査完了数)、進度を管理(記憶・更新)し検査管理表示器74に表示させる。計画については、前記のように操作盤70で入力することができ、実績については、検査数カウントSW73がオンされる毎に加算され、進度については、計画と実績等に基づいて算出される。
【0068】
以上説明した遊技機器検査設備Sによれば次の作用・効果を奏する。
図3に示すように、この遊技機器検査設備Sでは、基本的に、投入ステージ33に2人の作業者Wが配置され、各検査ステージ34に1人の作業者が配置され、回収ステージ35に5人の作業者Wが配置される。
【0069】
投入ステージ33では、作業者Wが、液晶ユニット20が未装着の検査用パレット治具32を第2ベルトコンベア31から回収し、その検査用パレット治具32に液晶ユニット20を装着し、その検査用パレット治具32を1対の第1ベルトコンベア30の何れかの搬送方向上流側に振分けて後向姿勢で投入する。2人の作業者Wが治具載置台33aを挟んで左右に分かれて配置されているため、それら作業者Wの協働により、検査用パレット治具32に液晶ユニット20を装着する作業(1対のロック機構43の操作作業)と、液晶ユニット20が装着された検査用パレット治具32を1対の第1ベルトコンベア30の何れかへ振分けて後向姿勢で投入する作業を効率良く行うことができる。
【0070】
各検査ステージ34では、作業者Wが、近接する第1ベルトコンベア30から検査テーブル34aに未検査の液晶ユニット20が装着された検査用パレット治具32(つまり、第1ベルトコンベア30上の後向姿勢の検査用パレット治具32)を移載し、その検査用パレット治具32に装着された液晶ユニット20を検査し、その後検査用パレット治具32を検査テーブル34aから第1ベルトコンベア30に横向姿勢で移載する。
【0071】
回収ステージ35では、作業者Wが、1対の第1ベルトコンベア30の下流端から検査用パレット治具32を受入れ、その検査用パレット治具32から液晶ユニット20を取外して回収し、液晶ユニット20が未装着の検査用パレット治具32を第2ベルトコンベア31の搬送方向上流側に前向姿勢で投入する。
【0072】
回収ステージ35において、1対の第1フリーローラコンベア35aの各々に2人の作業者Wが配置されているため、それら作業者Wにより、検査用パレット治具32から液晶ユニット20を取外して回収する作業を効率良く行うことができ、第2フリーローラコンベア35bの後側に1人の作業者Wが配置されているため、その作業者Wにより、液晶ユニット20が取外された検査用パレット治具32を受取って第2フリーローラコンベア35bから第2ベルトコンベア31に投入する作業を効率良く行うことができる。
【0073】
従って、複数の検査用パレット治具32を、順次、投入ステージ33→1対の第1ベルトコンベア30の何れか→複数の検査ステージ34の何れか→1対の第1ベルトコンベア30の何れか→回収ステージ35→第2ベルトコンベア31→投入ステージ33→・・・の順に循環させ、複数の液晶ユニット20の検査を次々と行うことができる。
【0074】
尚、第1ベルトコンベア30上の検査用パレット治具32に装着の液晶ユニット20を検査ステージ34で検査できない事態が発生した場合、その検査用パレット治具32を第1ベルトコンベア30から第2ベルトコンベア31に移動させ、第2ベルトコンベア31により第1ベルトコンベア30の搬送方向上流側へ搬送し、再度第1ベルトコンベア30に戻して検査ステージ34で検査できるようにすることができる。
【0075】
検査用パレット治具32の遊技盤原板41に液晶ユニット20を遊技盤4に実装する姿勢と同じ立向姿勢で装着した状態で、この検査用パレット治具32の複数のキャスター44により、検査用パレット治具32を投入ステージ33の治具載置台33aから第2ベルトコンベア31上に一旦立設させてから、第2ベルトコンベア31と同高さ位置の1対の第1ベルトコンベア30の何れかに容易に移動させることができるので、投入ステージ33での作業負荷を軽減することができる。
【0076】
また、検査用パレット治具32の複数のキャスター44により、検査用パレット治具32を第1ベルトコンベア30から第1ベルトコンベア30と同高さ位置の検査ステージ34の検査テーブル34aに容易に移載することができ、また、検査テーブル34aから第1ベルトコンベア30に容易に移載することができ、しかも、検査用パレット治具32を検査テーブル34a上で自在に移動させて容易に検査することができ、更に、検査用パレット治具32に装着されている液晶ユニット20の取扱いも慎重になり過ぎないようにすることができるので、検査ステージ34での作業負荷を軽減することができる。
【0077】
また、回収ステージ35での作業負荷も軽減することがき、故に、この遊技機器検査設備Sによれば、各ステージ33〜35での作業負荷を軽減し、作業能率を大幅に向上させることができ、その結果、パチンコ遊技機1の生産性を大幅に向上させることができる。
【0078】
各検査用パレット治具32においては、液晶ユニット20を着脱可能な遊技盤原板41が遊技盤4の原板と同構造であるため、パチンコ遊技機1の製造にあたって量産された多数の遊技盤4の原板の1つを遊技盤原板41として使用することができ、故に、この遊技盤原板41に液晶ユニット20を確実に装着することができ、しかも、遊技盤原板41を検査用に別途製作する必要がないため、検査用パレット治具32の製作コストを低減することができ、遊技機器検査設備Sの設備コストを安価にすることができる。
【0079】
しかも、ベース板40に1対の支持脚42を取付けて、この支持脚42により遊技盤原板41を交換可能に立設状に支持するので、種々の機種に応じた遊技盤原板をベース板40に立設状に簡単に装着することができる。つまり、検査用パレット治具32の汎用性が高くなり、従って、検査用パレット治具32の製作コストを低減すること、つまり遊技機器検査設備Sの設備コストを安価にすることに貢献することができる。
【0080】
次に、検査用パレット治具32を部分的に変更した変更形態について説明する。尚、検査用パレット治具32と同じものには同一符号を付して説明を省略する。
【0081】
図12、図13に示すように、この検査用パレット治具32Aは、水平なベース板40A、遊技盤原板41、左右1対の支持脚42A、1対のロック機構43A、複数(例えば、8個)のフリーボールキャスター44を備えている。ベース板40Aは、検査用パレット治具32のベース板40よりも少し長い左右長を有する。
【0082】
1対の支持脚42Aは、ベース板40Aの上面の左右両端部分に立設上に取付けられ、遊技盤原板41を交換可能に立設状に支持する。1対の支持脚42Aは夫々断面コ字状に形成され、この1対の支持脚42Aの間に遊技盤原板41が上側から挿入され装着される。1対のロック機構43Aは、検査用パレット治具32の1対のロック機構43と基本的に同じものであり、1対の支持脚42Aに夫々取付けられている。尚、1対の支持脚42Aの少なくとも一方を遊技盤原板41に取付けてもよい。
【0083】
図14に示すように、この検査用パレット治具32Aは、検査用パレット治具32Aにクランプ取付部材43bを追加して構成したものである。クランプ取付部材43bは、遊技盤原板41の右縁部にボルト等で固定されたバー状の部材であり、このクランプ取付部材43bにロック機構43Bが取付けられている。このロック機構43Bは、検査用パレット治具32の1対のロック機構43と基本的に同じものである。尚、遊技盤原板41の左縁部又は左右両縁部に同様のクランプ取付部材を固定し、このクランプ取付部材にロック機構を取付けてもよい。
【0084】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能である。例えば、液晶ユニット20に限らず、複数の回転ドラム又はLEDディスプレイを含む演出ユニットを検査する遊技機器検査設備に適用可能であるし、こうした演出ユニット以外の遊技機器を検査する遊技機器検査設備に適用可能である。
【符号の説明】
【0085】
S 遊技機器検査設備
1 パチンコ遊技機
4 遊技盤
20 液晶ユニット
22 画像表示器
30 第1ベルトコンベア
31 第2ベルトコンベア
32,32A,32B 検査用パレット治具
33 投入ステージ
33a 治具載置台
34 検査ステージ
35 回収ステージ
35a 第1フリーローラコンベア
35b 第2フリーローラコンベア
36 検査設備制御装置
40,40A ベース板
41 遊技盤原板
42,42A 支持脚
43、43A,43B ロック機構
44 フリーボールキャスター
60 第1治具ガイド機構
61,62 ガイド部材
65 第2治具ガイド機構
71 第1治具検出センサ
72 第2治具検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ遊技機の遊技盤に装着される遊技機器を検査するために遊技機器を着脱可能で且つベルトコンベアを含む搬送手段で搬送可能な遊技機器検査設備の検査用パレット治具において、
水平なベース板と、
前記ベース板に立設され前記遊技盤の原板と同構造の遊技盤原板と、
前記遊技盤原板に装着された遊技機器を固定解除可能に固定するロック手段と、
前記ベース板に装着され前記ベルトコンベア上を転動可能な複数のキャスターと、
を備えたことを特徴とする遊技機器検査設備の検査用パレット治具。
【請求項2】
前記ベース板に取付けられ前記遊技盤原板を交換可能に立設状に支持する支持脚を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機器検査設備の検査用パレット治具。
【請求項3】
前記複数のキャスターが複数のフリーボールキャスターからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機器検査設備の検査用パレット治具。
【請求項4】
前記遊技機器が液晶ディスプレイを含む液晶ユニットからなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の遊技機器検査設備の検査用パレット治具。
【請求項5】
前記ロック手段は、前記遊技盤原板に取付けられたロック機構を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機器検査設備の検査用パレット治具。
【請求項6】
前記ロック手段は、前記支持脚に取付けられたロック機構を有することを特徴とする請求項2に記載の遊技機器検査設備の検査用パレット治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−130600(P2012−130600A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287089(P2010−287089)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】