遊技機
【課題】操作無連続設定時間内に操作部の操作が検出されなかった場合には、以降の操作部の操作状況によって操作演出を演出に反映し易くすることを目的とする。
【解決手段】操作有効期間内に操作部の操作を検出した場合、取得更新値データが判定値振り分けデータの反映選択範囲内のときは、操作部の操作に対応した操作演出を反映させ、取得更新値データが非反映選択範囲内のときは、操作演出を非反映とし、操作部が操作されない操作無連続時間が操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段によって検出された場合、反映選択範囲を増加させると共に非反映選択範囲を減少させて判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えた構成とした。
【解決手段】操作有効期間内に操作部の操作を検出した場合、取得更新値データが判定値振り分けデータの反映選択範囲内のときは、操作部の操作に対応した操作演出を反映させ、取得更新値データが非反映選択範囲内のときは、操作演出を非反映とし、操作部が操作されない操作無連続時間が操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段によって検出された場合、反映選択範囲を増加させると共に非反映選択範囲を減少させて判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えた構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者による操作部の操作結果に基づいて演出内容の一部を変化可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機等においては、判定条件の成立に起因して遊技の当否判定を行う当否判定手段と、判定図柄を変動表示した後に停止して確定表示した判定図柄によって当否判定結果を報知するための判定結果表示手段と、前記判定結果表示手段で行う判定図柄の変動表示に関する変動パターンを、前記当否判定の結果に応じて複数の変動パターンの中から選択する変動パターン選択手段と、遊技者が任意に操作可能な操作部と、を備え、前記変動パターンによる演出内容に対して前記操作部の操作に基づき変化を与える構成のものがあった。
また、所定時間内の操作手段の操作態様を判定する操作態様判定手段と、前記操作態様判定手段の判定に基づいて、以降の操作手段の操作に対して演出を変化させるように構成された遊技機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−22461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機の構成では、操作部の操作状況によってはなかなか演出が変化しないおそれがあった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、予め設定された操作無連続設定時間内に操作部の操作が検出されなかった場合には、以降の操作部の操作状況によって操作演出を演出に反映し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、判定条件の成立に起因して遊技の当否を判定する当否判定手段と、前記当否判定手段の判定結果に基づいて行う演出を表示する表示手段と、前記表示手段に表示する前記演出の演出パターンを、複数の演出パターンの中から選択する演出パターン選択手段と、遊技者が任意に操作可能な操作部と、を備えた遊技機において、複数の前記演出パターンの少なくとも1つは、前記操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンからなり、前記操作演出パターンには前記操作部の操作が有効とされる操作有効期間が設けられ、前記演出パターン選択手段によって前記操作演出パターンが選択されたことに起因して前記操作有効期間内での前記操作部の操作を検出する操作検出手段と、予め定められた所定更新範囲内で更新される更新値データから前記操作検出手段による前記操作部の操作検出を起因に前記更新値データを取得する更新値データ取得手段と、前記更新値データ取得手段によって取得した取得更新値データの値に基づいて、前記操作部の操作に対応した操作演出を前記操作演出パターンの演出に反映させるか否かを判定する演出反映判定手段と、前記操作有効期間内において前記操作部の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことを検出する操作無期間検出手段と、を備え、前記演出反映判定手段は、前記更新値データの更新範囲の値に対して操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられた判定値振り分けデータを備え、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出が反映されない非反映と判定し、前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内で複数回判定可能に構成され、前記演出反映判定手段の前記判定値振り分けデータの振り分け率は、前記操作演出が反映される毎に異なる基本判定値データが設定されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2において、前記演出反映判定手段により現在の判定に使用されている前記判定値振り分けデータと共に他の前記基本判定値データについても、前記振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率を変更することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記操作有効時間内での前記演出反映判定手段の複数回の判定による前記操作変動パターンの演出内の前記操作演出の反映可能な回数の最大として最大反映回数が設定され、複数の前記操作演出パターンの種類によって前記最大反映回数が異なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出を非反映と判定し、前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えた構成としたことにより、操作部の無操作状態が操作無設定時間以上続いた場合、次の操作に対する判定結果が操作演出反映になりやすいようにでき、操作部の操作状況によって操作演出を演出に反映させ易くすることが可能となる。
【0011】
請求項2の発明によれば、操作演出が反映される毎に、その後における操作演出の反映されやすさを変化させることができるため、操作部の操作に対する遊技性を向上させることが可能となる。
【0012】
請求項3の発明によれば、振り分け変更手段が実行される毎に、他の基本判定値データについても振り分け率を変更するため、その後の操作部の操作に対する操作演出の反映されやすさを変化させることができ、遊技性を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項4の発明によれば、選択された操作演出パターンによって操作演出の反映可能な最大反映回数が異なる構成としたことにより、操作部の操作による操作演出の最大反映回数を操作演出パターンによって異ならせることができ、操作部の操作に対する遊技性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機の正面図である。
【図2】同遊技機の裏側を示す図である。
【図3】同遊技機の制御基板や装置等の接続を示すブロック図である。
【図4】同遊技機における主制御基板が行うメイン処理のフローチャートである。
【図5】同メイン処理用割り込み処理のフローチャートである。
【図6】始動入賞口スイッチ検出処理のフローチャートである。
【図7】普通動作処理のフローチャートである。
【図8】特別動作処理のフローチャートである。
【図9】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【図10】特別図柄大当たり判定処理のフローチャートである。
【図11】特別図柄選択処理のフローチャートである。
【図12】特別図柄変動パターン選択処理のフローチャートである。
【図13】特別図柄乱数シフト処理のフローチャートである。
【図14】変動中処理のフローチャートである。
【図15】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【図16】特別電動役物処理の第1フローチャートである。
【図17】特別電動役物処理の第2フローチャートである。
【図18】保留球数処理のフローチャートである。
【図19】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【図20】外部INT割り込み処理のフローチャートである。
【図21】2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図22】10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図23】メインコマンド解析処理の第1フローチャートである。
【図24】メインコマンド解析処理の第2フローチャートである。
【図25】SW処理の第1フローチャートである。
【図26】SW処理の第2フローチャートである。
【図27】他の実施例のSW処理の第1フローチャートである。
【図28】他の実施例のSW処理の第2フローチャートである。
【図29】振り分けテーブル及び振り分け変更を示す。
【図30】乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの演出の開始から途中までを示す図である。
【図31】乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの演出の途中から終了までを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3及び内側誘導レール4が略円形に配置され、前記外側誘導レール3及び内側誘導レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。前記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘Rが遊技盤2の表面に設けられている。また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技操作スイッチ67が設けられている。
【0016】
前記遊技操作スイッチ67は、前記下側球受け皿37の手前側上面に設けられ、遊技者が任意に操作可能な操作部に相当する。前記遊技操作スイッチ67は本実施例では、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能にされている。図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは前記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
【0017】
前記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口48が配置されている。前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の左には左袖第1入賞口51と左袖第2入賞口52が配置され、また、大入賞口45の左右には左落とし入賞口53と右落とし入賞口54が配置されている。また、前記表示装置10の左には普通図柄変動開始用ゲート55、その下方には風車76が設けられている。前記上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、左袖第1入賞口51、左袖第2入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54は、遊技盤2に形成された遊技領域6内を流下する遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞装置に相当する。前記の各入賞口(入賞装置)に遊技球が入賞(入球)して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。前記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、前記入賞口毎に設定されている。
【0018】
前記表示装置10は、当否判定手段の判定結果(すなわち遊技の当否判定結果)に基づいて行う演出を表示する表示手段に相当する。前記表示装置10は、図柄等の画像が表示可能なものであって、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の画像表示装置からなり、本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。前記表示装置10は、当否判定手段による判定結果を表す複数の識別情報を変動パターンに従って所定時間変動表示した後に停止表示可能に構成され、停止表示された識別情報によって当否判定結果が報知される。前記変動パターンは本発明の演出パターンに相当する。複数の前記識別情報は、当否判定結果を識別可能なものであり、本実施例では特別図柄(判定図柄)で構成されている。
【0019】
前記表示装置10では、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄)と中特別図柄(中判定図柄)と右特別図柄(右判定図柄)がそれぞれ前記変動パターン(演出パターン)に従って変動表示し、所定時間変動表示した後、当否判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄)として停止表示される。また、前記表示装置10では前記特別図柄の変動表示と共に、前記変動パターン(演出パターン)に基づき、背景、キャラクター、文字等(音声や発光等も適宜含まれる)で構成される演出が表示可能となっている。前記変動パターンは、後述するように複数設けられ、複数の変動パターンから選択された変動パターンに基づいて特別図柄の変動及び演出が前記表示装置10で行われる。
【0020】
本実施例において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、それぞれ『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの図柄とされている。本実施例では、遊技の当否判定結果が大当たりの場合には、前記表示装置10に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『0,0,0』(いわゆる‘0’のぞろ目)や『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)等、同一数字の組合せで特別図柄が停止表示される。大当たりの場合には、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される。なお、遊技の当否判定結果が外れの場合には、特別図柄が、ぞろ目以外の組み合わせで表示装置10に停止表示される。
【0021】
また、本実施例では、前記表示装置10内の左下部には普通図柄表示装置50が組み込まれている。前記普通図柄表示装置50は、液晶、ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例の普通図柄表示装置50は、LED表示装置からなる。本実施例における普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄は『○』,『×』の2種類からなる。普通図柄当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に『○』の普通図柄が停止表示され、外れの場合には『×』が表示される。
【0022】
前記上側始動入賞口41は、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入球(入賞)可能となっている。
一方、前記下側始動入賞口42は、2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で遊技球の入賞(入球)困難な閉状態(通常状態)と略V字形(逆ハの字形)の入賞可能な開状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の可動片42a,42b間は入賞(入球)領域に相当する。前記下側始動入賞口42の開状態への移行は、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動した後、普通図柄当たりを示す当たり普通図柄(本実施例では『○』)で確定停止表示された時に行われる。
【0023】
また、前記遊技盤2の背面には、前記上側始動入賞口41に入賞(入球)した遊技球を検出する上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)と、前記下側始動入賞口42へ入賞(入球)した遊技球を検出する下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)がそれぞれの入賞球用通路に設けられている。本実施例において前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出は、乱数値の取得の起因および前記特別図柄の変動表示開始の起因とされ、さらには、本発明における判定条件の成立に設定されており、また、前記判定条件の成立に起因して当否判定手段により大当たりか否かが判定される。
【0024】
前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に入賞して前記上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)、前記下側始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球検出数(始動入賞口入賞球数)を予め設定された設定数まで特別図柄保留球数として記憶し、図柄の変動表示を一旦保留して順次図柄の変動表示が開始されることにより、あるいは当否判定結果の判定結果を表示する図柄が前記表示装置10で停止表示されることにより、記憶されている特別図柄保留球数の数を減らしている。前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に対する記憶は、前記表示装置10で現在変動中の記憶を含まず、最大4個に設定されている。
【0025】
なお、前記始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ)による遊技球検出数が最大個数まで記憶されている時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、保留球数としては記憶されない無効球(オーバーフロー入賞球)とされ、その無効球については当否判定及び図柄の変動を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。
【0026】
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球が検出されることに基づいて前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、前記普通図柄変動装置50における現在変動中の記憶を含めず最大4個普通図柄保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄保留球数を減らすようになっている。
【0027】
また、前記遊技盤2の背面には、前記左袖第1入賞口51の入賞球を検出する左袖第1入賞口用検出スイッチ、前記左袖第2入賞口52の入賞球を検出する左袖第2入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口53及び右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチ及び右落とし入賞口用検出スイッチが設けられている。
【0028】
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特別遊技)時に所定ラウンドとして本実施例では15ラウンド(15回)開放される。また、前記大入賞口45内には、大入賞口45に入賞した入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
【0029】
前記上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、左袖第1入賞口用検出スイッチ、左袖第2入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口用検出スイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)は、入賞装置に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段に相当する。
【0030】
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。
【0031】
前記遊技機1の裏側には、図2に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。271はRAMクリアスイッチ、272は電源スイッチである。なお各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
【0032】
主制御基板200は、遊技情報に従って遊技の進行を制御する制御装置に相当する。前記主制御基板200には、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205及び払出制御基板240と接続され、また中継回路を介して上側始動入賞口41、下側始動入賞口42及び大入賞口45等と接続されている。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
【0033】
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値も生成し、また指令信号(制御信号あるいはコマンドとも称される)を接続されているサブ制御基板205や装置等へ出力(送信)可能に構成されている。また、前記主制御基板200のCPUは制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。遊技情報は、当否判定に関する確率情報や、前記入賞装置への入賞情報や、払出情報、ラウンド状態、演出(例:表示(背景画像・演出画像)・音・発光)に関する情報等、遊技の進行に必要な情報である。
【0034】
前記主制御基板200から出力される指令信号(コマンド)には、上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞時に出力される入賞コマンド、変動コマンド等がある。前記入賞コマンドには、前記表示装置10で特別図柄を停止表示させる大当たり判定結果データが少なくとも含まれる。前記変動コマンドには、前記表示装置10で特別図柄を変動表示させて演出を行う変動パターン(演出パターン)のコマンドや図柄に関するコマンドが含まれる。前記主制御基板200から出力される指令信号には、その他、普通図柄当たりに関するデータ、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。なお、主制御基板200が前記表示装置10の制御に関して出力する指令信号に基づいて、サブ制御基板205が前記表示装置10に表示する内容を設定する。
【0035】
前記RAMは、前記上側始動入賞口検出スイッチ及び下側始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球の特別図柄保留球数の記憶領域、普通図柄変動開始スイッチで検出された遊技球の普通図柄保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域や、遊技情報を記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備える。
【0036】
前記ROMは、前記CPUのための制御プログラムや制御データ、前記表示装置での変動表示に関する変動パターンや図柄データ、演出時間等のデータが書き込まれている他、大当たり、普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
【0037】
サブ制御基板205は、前記主制御基板200と接続されて主制御基板200から指令信号を受信可能に構成されると共に、前記表示制御基板210と接続されて表示装置10を制御可能に構成されている。前記サブ制御基板205にはCPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、前記表示制御基板210、ランプ中継基板、前記音声制御基板220、及び前記遊技操作スイッチ67とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200と共に遊技の制御を行う制御手段に相当し、前記主制御基板200から出力された指令信号に従って遊技の制御を行う。本実施例ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねており、前記主制御基板200から出力された指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、ランプ中継基板や表示制御基板210へ指令信号を出力している。前記主制御基板200からの指令信号には、前記表示装置10をサブ制御基板205が制御するための指令信号及び前記ランプ装置35に対するデータや信号、入賞コマンド、変動コマンド等が含まれ、それらの信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラムやデータ定数、前記表示装置10で実行される変動パターンによる演出等や背景演出情報が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記ランプ中継基板には装飾ランプ等のランプ装置35が接続され、前記サブ制御基板205からランプ中継基板に送信された指令信号によって、ランプ装置35の作動を制御する。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
【0038】
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、前記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と前記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から送信された制御信号に基づいて、前記表示装置10における表示の制御を行う。前記表示制御基板210のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記表示制御基板210は、前記サブ制御基板205からの指令信号に基づき、表示制御御基板210のCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力される。
【0039】
音声制御基板220は、前記サブ制御基板205から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
【0040】
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。前記払出制御基板240は前記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、前記主制御基板200から出力される指令信号を受信して払出装置281を制御する。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。前記払出制御基板240のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口(入賞装置)への入賞検出に基づき前記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能となっている。
【0041】
前記払出装置281は、払出モータの駆動によって回転する払出スクリューを備え、前記球誘導樋291から誘導されてきて払出装置281に至った遊技球を払出スクリューの羽根部分に乗せて払出スクリューが回転することにより徐々に下方へ移動させて遊技球の払い出し行うように構成されている。前記球誘導樋291と払出装置281の間における遊技球の流路に遊技球の存否を検出する前記球無しセンサ283が設けられている。前記払出装置281の球出口には、前記払出装置281から払い出された遊技球を検出する払出センサが設けられている。
【0042】
電源基板250は、遊技機1の外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板(遊技制御装置)200やサブ制御基板205、払出制御基板240等に供給するものであり、電源装置に相当する。前記主電源は、遊技店側で所要の電圧、本実施例では直流(AC)24Vに変換されて供給される。
発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
【0043】
前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動パターン乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
【0044】
大当たり乱数用カウンタは、当否判定手段による大当たりの判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり乱数用カウンタの乱数(大当たり乱数)は、遊技機の電源投入時に
‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり乱数値は前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が低確率(2/630(1/315))状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率(12/630(6/315))状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘33’‘53’,‘59’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
【0045】
大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が大当たりの場合に前記表示装置10に確定停止する大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘11’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘11’に至ると次には‘0’に戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、当否判定結果が大当たりの場合に、前記表示装置10で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、大当たり図柄乱数が‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘0,0,0’となる0のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には大当たり図柄組合せが『1,1,1』となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘2’の場合には『2,2,2』となる2のぞろ目、‘3’の場合には『3,3,3』となる3のぞろ目、‘4’の場合には『4,4,4』となる4のぞろ目、‘5’の場合には『5,5,5』となる5のぞろ目、‘6’の場合には『6,6,6』となる6のぞろ目、‘7’の場合には『7,7,7』となる7のぞろ目、‘8’の場合には『8,8,8』となる8のぞろ目、‘9’の場合には『9,9,9』となる9のぞろ目、‘10’の場合には『10,10,10』となる10のぞろ目、‘11’の場合には『11,11,11』からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
【0046】
また、本実施例では、前記大当たり図柄乱数は、大当たりの場合に確変の決定にも用いられる。
確変(確変大当たり)の場合には、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定によって大当たりと判定されるまで、大当たりの確率が前記高確率状態(確変状態)とされる。なお確変ではない通常大当たり場合には、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定によって大当たりと判定されるまで、大当たりの確率が前記低確率状態(通常状態)とされる。本実施例では、当否判定結果が大当たりであって前記大当たり図柄乱数が‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数の場合に、すなわち前記表示装置10に停止表示される大当たり図柄の組み合わせが『1,1,1』、『3,3,3』、『6,6,6』、『7,7,7』、『8,8,8』、『9,9,9』、『11,11,11』の何れかの奇数の組み合わせ(奇数のぞろ目)の場合に高確率状態(確変状態)となる。一方、当否判定結果が大当たりであって前記大当たり図柄乱数が‘0’、‘2’、‘4’、‘6’、‘8’、‘10’の何れかの偶数の場合に、すなわち前記表示装置10に停止表示される大当たり図柄の組み合わせが『0,0,0』、『2,2,2』、『4,4,4』、『6,6,6』、『8,8,8』、『10,10,10』の何れかの偶数の組み合わせ(偶数のぞろ目)の場合に低確率状態(通常状態)となる。
【0047】
また、確変(高確率)状態になると、前記当否判定における大当たりの確率が前記高確率(確変)状態(6/315の確率)になると共に前記下側始動入賞口42の開放(拡開)時間が、低確率(通常)状態の1秒から2秒に長くなり、かつ前記下側始動入賞口42の開放(拡開)回数が低確率(通常)状態の1回から3回に増え、さらに、普通図柄当たりの確率が低確率(通常)状態の1/300から1/5に増加する。
【0048】
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たりの当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置10で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数用カウンタの乱数(リーチ乱数)は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。
【0049】
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置10に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記表示装置10に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘11’の乱数からなる。
【0050】
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0051】
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置10に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記表示装置10に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が定まる。
【0052】
変動パターン乱数用カウンタは、前記表示装置10における演出の変動パターン(本発明の演出パターン)を変動パターンテーブル(演出パターンテーブルに相当)から選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の変動パターン乱数を備える。この変動パターン乱数値は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。前記変動パターン乱数値は、前記上側始動入賞口41あるいは下側側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
【0053】
前記変動パターンテーブルは複数設けられている。各変動パターンテーブルは、前記表示装置10に表示する演出の変動パターン(演出パターン)の複数で構成されており、前記主制御基板200のROMに記憶されている。前記変動パターンテーブルからの変動パターンの選択は、本実施例では、遊技状態が確変状態あるいは通常状態の何れか、及び当否判定結果が当たりか外れかに応じて選択された変動パターンテーブルから、変動パターン乱数値に基づいて1つの変動パターンが選択される。各変動パターンには変動パターン乱数値が割り当てられており、取得した変動パターン乱数値と対応する変動パターンが選択される。各変動パターン(演出パターン)には変動時間が設定されており、設定された変動時間に合わせて前記表示装置10に表示する特別図柄の変動・停止の表示態様(特別図柄の変動時間を含む)及び特別図柄の変動中あるいは停止後に表示する背景やキャラクタ、文字等の演出態様等が定められるように構成されている。
【0054】
本実施例では複数の変動パターンテーブルとして、第一変動パターンテーブル、第二変動パターンテーブル、第三変動パターンテーブル、第四変動パターンテーブルからなる四種類の変動パターンテーブルが設けられている。各変動パターンテーブルを構成する複数の変動パターン(演出パターン)には、大きく分けて通常変動パターン(通常演出パターン)とボタン押下演出を有する変動パターン(ボタン押下演出を有する演出パターン)とがある。前記通常変動パターンは、変動パターンに基づく演出中に前記遊技操作スイッチ67を操作しても常に演出に反映されない変動パターンである。一方、ボタン押下演出を有する変動パターンは、変動パターンに基づく演出中に前記操作遊技スイッチ67を操作した場合、前記遊技操作スイッチ67の操作に起因するボタン押下演出を反映可能な変動パターンである。
【0055】
さらに、前記ボタン押下演出を有する変動パターンには、乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンと、その他のボタン押下演出を有する変動パターンが設けられている。
前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンは、本発明において操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンに相当する。前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンは、取得された後述の押打乱数値が演出反映判定手段により判定値振り分けデータの操作反映選択範囲に含まれるか、あるいは操作非反映選択範囲に含まれるか判定され、操作反映選択範囲に含まれる場合には前記遊技操作スイッチ67の操作に対応した操作演出が変動パターンの演出に反映され、一方、取得された押打乱数値が操作非反映選択範囲に含まれる場合には、前記遊技操作スイッチ67の操作に対応した操作演出が変動パターンの演出に反映されず、さらに前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出された場合、振り分け変更手段により反映選択範囲を増加させると共に非反映選択範囲を減少させて判定値振り分けデータの振り分け率を変更することが行われる変動パターンである。なお、前記押打乱数、前記判定値振り分けデータ、前記演出反映判定手段、前記操作無設定時間、前記操作無期間検出手段、前記振り分け変更手段の内容については、後に詳しく説明する。
【0056】
それに対し、その他のボタン押下演出を有する変動パターンでは、前記演出反映判定手段の判定をすることなく、前記遊技操作スイッチ67の操作に起因して文字やキャラクターなどを前記表示装置10に表示させるように構成されている。
【0057】
また、本実施例では、前記通常変動パターンには前記変動パターン乱数値における‘0’〜‘99’と‘120’〜‘198’の値が割り当てられ、前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンには‘100’〜‘109’の値が割り当てられ、前記その他のボタン押下演出を有する変動パターンには‘110’〜‘119’の値が割り当てられている。
【0058】
取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
【0059】
普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定するもので、‘0’〜‘299’の普通図柄乱数を有し、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘299’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することに起因して取得された普通図柄乱数の値が、低確率状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘5’(1/300の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなり、一方、確変(高確率)状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘0’〜‘59’(1/5)の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなる。普通図柄当たりの場合には『○』を普通図柄表示装置50に表示し、前記下側始動入賞口42を前記確変状態中か否かに対応した開放回数及び開放時間開放し、一方、取得した普通図柄乱数値が普通図柄当たり成立数値と一致しない場合には、普通図柄外れとなって『×』を普通図柄表示装置50に表示し、前記下側始動入賞口42を入賞の困難な状態のままとする。
【0060】
前記サブ御基板205に設けられる乱数用カウンタとして、押打乱数用カウンタがある。
押打乱数用カウンタは、前記演出反映判定手段によって操作演出を反映させるか否かを判定する際に用いられるものであり、‘0’〜‘100’の押打乱数を備える。この押打乱数は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述のサブ制御メイン処理における乱数シード更新処理ごとに1ずつ加算され、‘100’に至ると、次に‘0’戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。前記‘0’〜‘100’は本発明における所定更新範囲に相当し、更新された押打乱数は、本発明における更新値データに相当する。前記押打乱数は、サブ制御基板205による後述のSW処理において取得され、取得押打乱数値が前記のように判定値振り分けデータの反映選択範囲内の場合は演出反映判定手段で操作演出反映と判定され、一方、非反映選択範囲内の場合は操作演出を非反映と演出反映判定手段で判定される。取得された押打乱数値は、本発明における取得更新値データに相当する。
【0061】
前記判定値振り分けデータは、前記押打乱数の更新範囲
‘0’〜‘100’の値に対して、操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられたものであり、図29の(a)のように、本実施例では「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」、「Lv5」の6段階のレベル(Lv)に分けられ、「デフォルト」〜「Lv4」まで判定値振り分けデータが振り分けテーブルに設けられている。「Lv」は「レベル」の略称である。なお「デフォルト」は「Lv0」に相当する。前記振り分けテーブルは、前記サブ制御基板205に設けられ、遊技の当否判定手段の当否判定結果が大当たりの場合には「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」、「Lv5」の判定値振り分けデータが演出反映判定手段の判定に使用可能とされ、一方、遊技の当否判定手段の当否判定結果が外れの場合には「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2」、「LV3」、「Lv4」の判定値振り分けデータが演出反映判定手段の判定に使用可能とされる。前記「デフォルト」は、操作演出がまだ反映されていないとき(操作演出反映回数が0回のとき)に使用され、「Lv1」は、操作演出が1回反映されているとき(操作演出反映回数が1回のとき)に使用され、「Lv2」は、操作演出が2回反映されているとき(操作演出反映回数が2回のとき)に使用され、「Lv3」は、操作演出が3回反映されているとき(操作演出反映回数が3回のとき)に使用され、「Lv4」は、操作演出が4回反映されているとき(操作演出反映回数が4回のとき)に使用され、「Lv5」は、最終Lv段階かを判定する際の確認用の段階として使用するため、判定値振り分けデータとしての判定値は無くてもよいので「0」を設定したり、振り分けなくてもよいようにブランクを設けて構成されている。
【0062】
前記「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」の判定値振り分けデータには、基本判定値データが遊技機1の電源投入時に設定される。基本判定値データには、操作演出反映回数に応じて前記操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲の振り分け率が設定されている。図29の振り分けテーブルにおける「操作非反映選択範囲(現状維持)」の欄及び「操作反映選択範囲(次へ)」の欄における数値は、前記押打乱数の更新範囲の値‘0’〜‘100’における乱数の個数101個に対する個数(振り分け率)を示す。例えば、「デフォルト」の「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄における‘66’は66個の乱数(例えば‘0’〜‘65’の乱数)を示し、一方、「操作反映選択範囲(次へ)」欄における‘35’は35個の乱数(例えば‘66’〜‘100’の乱数)を示す。取得した押打乱数値が前記「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の個数(振り分け率)に対応した押打乱数値と一致する場合には操作演出非反映と判定され、一方「操作反映選択範囲(次へ)」欄の個数(振り分け率)に対応した押打乱数値と一致する場合には操作演出反映と判定される。押打乱数値の振り分けは、更新範囲内で連続的でもランダムでも反映範囲と非反映範囲の個数が振り分けられていればよく、特に限定はしない。また、レベル(段階)の数も演出内容に合わせて適宜変更してもよいとする。
【0063】
また、本実施例では、操作演出非反映と判定された場合には現在演出反映判定に使用されている現状のレベル(段階)が維持され次回の判定に使用される。例えば現状が「デフォルト」の場合に操作演出非反映と判定されると「デフォルト」に維持される。一方、操作演出反映と判定された場合には現在演出反映判定に使用されているレベル(段階)の次のレベル(段階)にアップする。例えば、現状が「デフォルト」の場合には[Lv1]にアップされ、演出反映判定手段による次回の判定は「LV1」の判定値振り分けデータに基づいて実行される。
【0064】
さらに、本実施例では、予め設定されている有効時間(操作有効期間)内において前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出された場合、振り分け変更手段によって現状のレベルの判定値振り分けデータにおける操作反映選択範囲を増加させると共に操作非反映選択範囲を減少させる振り分け率の変更が行われる。例えば、現状が図29の(a)の「デフォルト」の場合、「デフォルト」における「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数が‘66’から図29の(b)の‘65’
(例えば ‘0’〜‘64’の乱数)に減少すると共に「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数が図29の(a)の‘35’から図29の(b)の‘36’ (例えば‘65’〜‘100’の乱数)に増加し、次回の演出反映判定によって操作演出反映と判定される可能性が高められる。
【0065】
また、前記振り分け変更手段は、現在の演出反映判定に使用されている現状のレベルの判定値振り分けデータの振り分け率と共に他の基本判定値データについても振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率の変更(操作反映選択範囲を増加させると共に操作非反映選択範囲を減少させる変更)を行なうようにしてもよい。例えば、現状が図29の(a)の「デフォルト」の場合、図29の(a)の「デフォルト」における「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数‘66’を、図29の(c)のデフォルトのように‘65’に減少させると共に、図29の(a)の「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数を‘35’から図29の(c)の‘36’に増加させ、さらに他のレベル(例えばLv1〜Lv4)の基本判定値データについても「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数を図29の(a)から図29の(c)のように減少させると共に「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数を増加させるようにしてもよい。なお、前記遊技操作スイッチ67を全く操作(押下)しない場合、図29の(d)のように、最終的に全てのLvにおける「操作非反映選択範囲」が押打乱数の全数値範囲(振り分け率100%)となることがある。
【0066】
前記遊技機1の遊技を簡略に説明する。前記遊技機1では、遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として前記払出装置281から上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、普通図柄乱数が取得され、その取得乱数値に基づいて普通図柄当たりの判定が行われると共に、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄当たりの判定結果が当たりの場合には、当たり普通図柄、この例では『○』で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞困難な閉状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞可能な開状態に変化する。なお、前記確変状態の場合に普通図柄当たりになると、前記下側始動入賞口42について2秒の開放が3回行われ、一方、低確率状態の場合に普通図柄当たりになると、1秒の開放が1回行われる。前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
【0067】
また、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、特別図柄保留球数が4未満であれば、特別図柄保留球数を1加算して、大当たり乱数値及び大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の乱数値を取得し、前記主制御基板200のRAMに、最大4となるまで記憶される。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば先に取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択される。そして選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が開始される。前記特別図柄保留球数は、本実施例では前記当否判定結果に基づく特別図柄の変動表示が行われることにより前記主制御基板200のRAMから1減算される。なお、主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が0の場合には、その後に前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上となるまで、前記当否判定及び特別図柄の変動表示が行われない。
【0068】
選択された変動パターンに設定されている変動時間の経過(変動時間の終了)により、前記表示装置10で特別図柄が停止表示される。遊技の当否判定結果が外れの場合には前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が外れ図柄組み合わせ(ぞろ目以外の状態)で停止し、大当たり遊技(特別遊技)に移行することがない。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば、再び前記と同様に大当たり乱数値等が取得され、取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が行わる。
【0069】
一方、当否判定結果が大当たりの場合には、前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が大当たり図柄組み合わせ(本実施例ではぞろ目)で停止し、大当たり遊技(特別遊技)に移行する。
【0070】
また、本実施例では、前記表示装置10における特別図柄の変動表示を含む演出は、選択された変動パターンによって異なる。
選択された変動パターンが前記通常変動パターンの場合、前記表示装置10で特別図柄の変動表示中に前記遊技操作スイッチ67を遊技者が操作しても、前記通常変動パターンの演出には反映されることがなく、前記変動パターンに設定されている変動時間の終了後、特別図柄が当否判定結果に基づいて外れの組み合わせあるいは大当たりの組み合わせで停止表示される。
【0071】
選択された変動パターンが前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンの場合は、予め設定されている有効時間(操作有効期間)内における前記遊技操作スイッチ67の操作結果に応じて操作演出が反映される。前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンの例について図30及び図31を用いて示す。例えば、図30の(A)、(B)に示すように前記表示装置10で特別図柄(左特別図柄ZL、中特別図柄ZM、右特別図柄ZR)が変動を開始し、特別図柄の変動中に図30の(C)に示すように操作用演出の開始を示唆する画像(例えば爆発画像)が表示され、続いて図30の(D)以降のように操作用演出が開始される。
【0072】
操作用演出では、まず図30の(D)のように前記表示装置10に、逆ピラミッド型に1〜5まで段階的に積み上げれられたメータ画像Q1と、前記遊技操作スイッチ67を示すPUSHボタンの図及び「連打でメータを最大値に引き上げろ」のメッセージ(押下指示表示)が表示され、遊技者に遊技操作スイッチ67を連打して前記メータ画像Q1のメータの段階を引き上げるように指示する。前記メータ画像Q1における1〜5の数字はメータの段階を示す値であり、図29に示した前記振り分けテーブルのLv(レベル)1〜5に対応し、着色された部分の最上段が現状のメータの段階を表す。図30の(D)のようにメータの全ての段階が未着色の状態は、前記振り分けテーブルのデフォルトに対応する。また、前記特別図柄の変動表示が操作用演出の邪魔にならないようにするため、前記特別図柄は縮小されて前記表示装置10の右下隅で変動表示を続けるように構成されている。
【0073】
なお、前記当否判定手段の当否判定結果が大当たりの場合に前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンが選択された場合には、前記メータ画像Q1のメータは5まで段階アップ(レベルアップ)可能とされ、一方、前記当否判定結果が外れの場合に前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンが選択された場合には、前記メータ画像Q1のメータは4まで段階アップ可能とされる。
【0074】
次に図30の(E)のように前記表示装置10に「演出スタート」のメッセージが表示されて操作用演出がスタートする。遊技者が遊技操作スイッチ67を1回目操作(押下)すると前記押打乱数値が取得され、取得押打乱数値が図29の(a)振り分けテーブルにおけるデフォルトの操作反映選択範囲の乱数値(例えば‘66’〜‘100’)の何れかと一致する場合、すなわち前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合、図30の(F)のように、メータの1の段階が着色され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される判定値振り分けデータがそれまでのデフォルトからLv1にレベルアップする。
【0075】
一方、取得押打乱数値が図29の(a)振り分けテーブルにおけるデフォルトの操作非反映選択範囲の乱数値(例えば‘0’〜‘65’)の何れかと一致する場合、すなわち前記演出反映判定手段により操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合、メータの1の段階部分は未着色に維持され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータが、現状のデフォルトに維持される。
【0076】
図30の(G)は、前記(F)の後に2回目と3回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段による判定が何れも操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合を示す。この場合、前記表示装置10ではメータ1の段階のみ着色された状態に維持され、前記演出反映判定手段に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは現状のLv1で維持される。
【0077】
図30の(H)は、前記(G)の後4回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの2の段階まで着色され、メータの3段階以上についてはまだ未着色のままにし、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータがそれまでのLv1からLv2にレベルアップする。
【0078】
図31の(I)は、前記(H)の後5回目〜7回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段による判定が何れも操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合を示す。この場合、前記表示装置10ではメータの2の段階まで着色された状態に維持され、前記演出反映判定手段に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは現状のLv2で維持される。
【0079】
図31の(J)は、前記(I)の後8回目と9回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの4の段階まで着色され、メータの5の段階については未着色が維持され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは、前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定される毎にLvがアップし、10回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータがLv4までアップする。
【0080】
なお、前記当否判定手段による当否判定結果が外れの場合には、メータの4の段階(Lv4)が最大メータ(最大Lv)であり、10回目以降の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対しては、前記演出反映判定手段による判定が行われず、操作有効期間(有効時間)終了まで、図31の(K1)のように、メータの4の段階までの着色状態が維持される。操作有効期間(有効時間)終了後に、図31の(L1)のように表示装置10で失敗演出が行われ、その後に前記表示装置10で特別図柄が外れの組み合わせで停止表示される。前記当否判定結果が外れの場合、最大Lv4になるまでの「デフォルト」〜「Lv3」までの4回が、本発明における操作演出の反映可能な回数の最大、すなわち最大反映回数である。
【0081】
一方、前記当否判定手段による当否判定結果が大当たりの場合に変動パターンが選択されている場合には、メータの5の段階(Lv5)が最大メータ(最大Lv)である。図31の(K2)は、10回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの5の段階まで着色された後、図31の(L2)のように表示装置10で成功演出が行われ、その後に前記表示装置10で特別図柄が大当たりの組み合わせで停止表示される。また、メータが5の段階になるのが操作有効期間(有効時間)よりも早い場合は、残りの変動演出内で調整演出(残り時間に応じた演出や繰り返し同じ演出を行うことで時間調整をする演出)を行い、予め設定された変動時間内での演出を調整するように構成されている。前記当否判定結果が当たりの場合には、最大Lv5になるまでの「デフォルト」〜「Lv4」までの5回が、本発明における操作演出の反映可能な回数の最大、すなわち最大反映回数に相当する。また本実施例では、メータの5の段階まで着色された後に成功演出を行うように構成されているが、操作有効期間(有効時間)の終了まで他の演出を表示した後に成功演出を行うように構成してもよいとする。
【0082】
また、前記有効時間(操作有効期間)内において前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出される毎に、前記判定値振り分けデータは現状のレベルが維持されると共に前記表示装置10におけるメータの段階も現状を維持していることになるが、前記判定値振り分けデータの操作非反映選択範囲は減少(例えば操作非反映選択範囲の押打乱数の個数が1個減少)すると共に操作反映選択範囲が増加(例えば操作反映選択範囲の押打乱数の個数が1個増加)する振り分け率変更が振り分け変更手段によって行われ、次回の演出反映判定手段による判定が操作演出反映(レベルアップ成功)になりやすくされる。例えばデフォルトの判定値振り分けデータが参照された状態で操作無設定時間が経過する毎に、デフォルトの判定値振り分けデータが[非反映“66”・反映“35”]→[非反映“65”・反映“36”]→[非反映“64”・反映“37”]と順次変更するように構成されている。またLv1〜Lv4を参照する状態の時も同様に操作無設定時間が経過する毎に振分値が変更するように構成されている。
【0083】
それに対して選択された変動パターンが、その他のボタン押下演出を有する変動パターンの場合には、前記表示装置10で特別図柄の変動表示が行われ、その間に前記遊技操作スイッチ67を遊技者が操作すると、前記表示装置10にキャラクターや文字が表示され、変動パターンに設定されている変動時間の終了後、特別図柄が当否判定結果に基づいて外れの組み合わせあるいは大当たりの組み合わせで停止表示される。
【0084】
大当たり遊技(特別遊技)状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば15秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされ、15ラウンド、前記開閉板46の開閉を繰り返す。
【0085】
大当たり遊技(特別遊技)の終了後、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば、再び前記と同様に取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が行われる。
一方、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が0の場合には、その後に前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が一旦1以上となるまで、前記当否判定及び特別図柄の変動表示が行われない。
【0086】
また、本実施例では、前記表示装置10に『0,0,0』、『2,2,2』、『4,4,4』等の偶数のぞろ目からなる通常大当たり図柄組み合わせで特別図柄が停止表示されると通常大当たりとなり、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定が行われるまで、大当たりの確率が低確率(本実施例では(2/630(1/315))とされる。一方、前記表示装置10に『1,1,1』、『3,3,3』、『5,5,5』等の奇数のぞろ目からなる確変大当たり図柄組み合わせで特別図柄が停止表示されると確変大当たりとなり、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定が行われるまで、大当たりの確率が高確率(本実施例では(12/630(6/315))に設定され、さらに、前記下側始動入賞口42の開放(拡開)時間が、低確率(通常)状態の1秒から2秒に長くなり、かつ前記下側始動入賞口42の開放(拡開)回数が低確率(通常)状態の1回から3回に増え、さらに、普通図柄当たりの確率が低確率(通常)状態の1/300から1/5に増加する。
【0087】
以下に遊技機1における制御処理を説明する。前記主制御基板200の制御回路に設けられる主なフラグとして、本実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFF(=0)にされる。
【0088】
前記主制御基板200では、前記ROMに記憶されている制御プログラム(主制御手順)に従い前記CPUがメイン処理Mを行う。図4はメイン処理Mのフローチャートである。前記主制御基板200が行う処理は主制御手順の処理に相当する。
【0089】
メイン処理Mでは、CPU等の初期設定処理(S10)、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、最終処理においてループ処理が行われている間に4ms毎に割り込み処理(S100)が実行される。
【0090】
CPU等の初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。メイン処理Mは繰り返し行われるが、CPU等の初期設定処理(S10)については、電源投入時のみに必要な初期制御手順であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
【0091】
割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割り込み処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに加算され、前記のように各乱数の更新範囲上限値に至ると次に最低値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割り込み処理(S100)に対して許可をする。
【0092】
割り込み処理(S100)では、図5に示すように、出力処理(S101)、入力処理(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)、始動入賞口検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、保留球数処理(S107)、その他の処理(S108)が順に行われる。
【0093】
出力処理(S101)では、各処理で設定された出力用のコマンド(指令信号)が各制御基板に送信される。
入力処理(S102)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
【0094】
始動入賞口検出処理(S104)では、図6に示すように、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S104−1)、入賞が検出されていない場合には前記普通図柄変動開始用ゲート55への遊技球通過が検出されたか判断される(S104−2)。ゲート55への遊技球通過が検出されていない場合には、この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、ゲート55への遊技球通過が検出された場合には、前記普通図柄保留球数が4以上か判断され(S104−3)、4以上の場合にはこの始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、前記普通図柄保留球数が4未満であれば普通図柄保留球数に1加算され(S104−4)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値が主制御基板200のRAMにおける対応する領域に記憶され(S104−5)。この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。
【0095】
前記S104−1で始動入賞口42への入賞が検出されたと判断されると、前記特別図柄保留球数が4以上か判断され(S104−6)、4以上の場合にはこの始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、前記特別図柄保留球数が4未満であれば、特別図柄保留球数に1加算され(S104−7)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の特別図柄関係乱数を取得して主制御基板200のRAMの対応する領域に記憶する特別図柄関係乱数取得処理が行われ(S104−8)、この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。
【0096】
普通動作処理(S105)では、図7に示すように、まず前記下側始動入賞口42が開放中か確認される(S105−1)。前記下側始動入賞口42が閉鎖中であれば、普通図柄保留球数が0か確認され(S105−2)、0であればこの普通動作処理(S105)が終了する。一方、普通図柄保留球数が0では無い場合には、前記始動入賞口検出処理(S104)の普通図柄乱数取得処理(S104−5)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている取得普通図柄乱数値が読み出され(S105−3)、現在確変中(確変フラグがON)か確認される(S105−4)。確変中ではない場合、前記取得普通図柄乱数値が低確率状態の普通図柄当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S105−5)。外れの場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、下側始動入賞口42を開放時間1秒、開放回数1回で開放する始動入賞口開放処理1が行われ(S105−6)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。それに対して、S105−4で確変中と判断されると、前記取得普通図柄乱数値が高確率状態の普通図柄たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S105−7)。外れの場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、下側始動入賞口42を開放時間2秒、開放回数3回で開放する始動入賞口開放処理2が行われ(S105−8)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。
【0097】
また、S105−1で下側始動入賞口42が開放中と判断されると、下側始動入賞口42の開放時間が経過(終了)したか確認され(S105−9)、始動入賞口開放時間が経過していない場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、始動入賞口開放時間が経過した場合には、下側始動入賞口42を閉鎖する処理が行われ(S105−10)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。
【0098】
特別動作処理(S106)では、図8に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S106−1〜S106−3)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S106−4)が行われ、前記特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S106−5)が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S106−6)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S106−7)が行われる。
【0099】
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S106−4)では、図9に示すように、特別図柄保留球数が0か否か判断され(S106−4−1)、特別図柄保留球数が0の場合には前記表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S106−4−9)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記表示装置10を待機画面(待ち受け画面)にするための待機画面設定処理が行われ(S106−4−10)、次に待機中にセットされ(S106−4−11)、その後にこの特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。なお、待機画面にする設定処理は、この設定処理がなされてから所定時間の間、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞しない場合に、待ち受け画面をセットするコマンドが出力されるようにする処理である。
【0100】
それに対して前記S106−4−1で特別図柄保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が行われる。
【0101】
特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)では、図10に示すように、まず、前記始動入賞口検出処理(S104)の特別図柄関係乱数取得処理(S104−8)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている大当たり乱数値が読み出され(S106−4−2−1)、次に現在確変中(高確率状態)か確認される(S106−4−2−2)。確変中か否かは、確変フラグがONの場合に確変中と判断され、一方確変フラグがOFFの場合に確変中ではない低確率状態と判断される。確変中ではない低確率状態の場合、前記取得大当たり乱数値が低確率状態時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S106−4−2−3)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S106−4−2−5)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了する。それに対して、S106−4−2−2で確変中(高確率状態)と判断されると、前記取得大当たり乱数値が高確率状態時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S106−4−2−4)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S106−4−2−5)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了する。この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)は、当否判定手段に相当する。
【0102】
前記特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)の次に特別図柄選択処理(S106−4−3)が行われる。
特別図柄選択処理(S106−4−3)では、前記表示装置10で停止表示する特別図柄の組み合わせが決定される。前記特別図柄選択処理(S106−4−3)では、図11に示すように、まず大当たりフラグがONか判断され(S106−4−3−1)、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には前記大当たり図柄乱数に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S106−4−3−2)。一方、大当たりフラグがONではない、すなわち外れの場合には、特別図柄データ乱数値(特別図柄データ1・特別図柄データ2・特別図柄データ3)を取得し(S106−4−3−3)、前記特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S106−4−3−4)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−5)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−6)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−7)。
【0103】
前記S106−4−3−4で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S106−4−3−8)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−9)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−10)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−7)。
【0104】
前記S106−4−3−8で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−11)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S106−4−3−12)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−10)。
【0105】
前記特別図柄選択処理(S106−4−3)の次に特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)が行われる。
特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)は、本発明における演出パターン選択手段に相当し、当否判定結果に基づき複数の変動パターンテーブルから一つのテーブル(変動パターンテーブル)が選択され、選択したテーブル(変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値により一つの変動パターン(演出パターン)の変動コマンドが選択される。また演出パターン選択手段は主制御基板200とサブ制御基板205によって構成してもよいとする。つまり、主制御基板200の特別図柄変動パターン選択処理によって選択された変動パターンに基づいてサブ制御基板205で詳細な演出態様を選択しても良いとする。
【0106】
前記特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)では、図12に示すように、まず、確変中(高確率状態)か否か判断される(S106−4−4−1)。確変中ではない通常状態(低確率状態)の場合には、大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S106−4−4−2)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、第一テーブル(第一変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの通常状態当たりの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−3)。一方、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、第二テーブル(第二変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの通常状態外れの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−4)。
【0107】
一方、前記S106−4−4−1で確変中(高確率状態)と判断されると、大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S106−4−4−5)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、第三テーブル(第三変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの確変中当たりの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−6)。また、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、第四テーブル(第四変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの確変中外れの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−7)。
【0108】
前記変動パターンの変動コマンド選択後、選択した変動コマンドが送信バッファに格納され(S106−4−4−8)、その他の処理が行われ(S106−4−4−9)、その後にこの特別図柄変動パターン選択処理(S106−4)が終了する。
【0109】
前記特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−4)の次に特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)が行われる。
特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)では、前記RAMの特別図柄保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図13に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−4−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−4−5−3)。
【0110】
前記特別図柄乱数シフト処理(S106−4−5)に次いで、特別図柄変動開始処理(S106−4−6)が行われる。特別図柄変動開始処理(S106−4−6)では、特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。
前記特別図柄変動開始処理(S106−4−6)の次に、特別動作ステータスが2に設定され(S106−4−7)、待機中が解除され(S106−4−8)、前記特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。
【0111】
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S106−5)では図14に示すように、まず特別図柄の変動時間(変動パターンの変動時間)が終了したか否か判断され(S106−5−1)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S106−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされる(S106−5−2)。続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S106−5−3)、その他必要な処理(S106−5−4)が行われた後に、この変動中処理(S106−5)が終了する。
【0112】
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S106−6)では図15に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S106−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、大当たりコマンドが送信バッファに格納され(S106−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S106−6−3)後、この特別図柄確定処理(S106−6)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされ(S106−6−4)、この特別図柄確定処理(S106−6)が終了する。
【0113】
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S106−7)は、大当たり遊技実行手段に相当する。特別電動役物処理(S106−7)では、図16及び図17に示すように、確変フラグがOFFにされ(S106−7−1)、前記表示装置10で大当たりオープニングが実施されたか確認される(S106−7−2)。大当たりオープニングが実施されていない場合には大当たりオープニングが実施され(S106−7−3)、その後に大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S106−7−4)。一方、大当たりオープニングが実施済みの場合には、次に大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S106−7−4)。
【0114】
大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口45が開放中か否か判断され(S106−7−5)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口45の開放時間か否か判断される(S106−7−6)。大入賞口45の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S106−7−7)、その後にこの特別電動役物処理(S106−7)が終了する。それに対して大入賞口45の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0115】
一方、前記S106−7−5で大入賞口45が開放中と判断されると、大入賞口45に10個遊技球が入賞(S106−7−8)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S106−7−9)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S106−7)が終了し、それに対して大入賞口45に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S106−7−10)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S106−7−11)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S106−7−10)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S106−7−12)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S106−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S106−7−13)が行われる。大当たり終了処理ではエンディングの準備を行い、その後、大当たり終了フラグがONにされ(S106−7−14)、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0116】
それに対し、前記S106−7−4で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S106−7−15)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S106−7−16)が行われ、次に停止特別図柄が確変図柄(奇数のぞろ目)であるか確認され(S106−7−17)、停止特別図柄が確変図柄である場合には確変フラグがONにされ(S106−7−18)、一方、停止特別図柄が確変図柄ではなく通常図柄(偶数のぞろ目)である場合には確変フラグがOFFにされ(S106−7−19)、その後に特別動作ステータスが1にセットされ(S106−7−18)、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0117】
前記特別動作処理(S106)の次に保留球数処理(S107)が行われる。保留球数処理(S107)では、図18に示すように現在の保留球数がロードされ(S107−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S107−2)
【0118】
前記保留球数処理(S107)の次に行われるその他の処理(S109)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
【0119】
前記サブ制御基板205が行う処理について説明する。前記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理Jでは、図19に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ制御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。CPU初期化処理(S201)では、外部INT割り込み(受信割り込み)処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)に対する設定等が行われる。次に、電源断信号がONでRAMの内容が正常か判断される(S202)。電源断信号がONでなかったり、電源断信号がONでRAMの内容が正常でない場合など電源断信号の状態とRAMの内容正常の両方を満たさない場合は、RAMの初期化が行われ(S203)、その後にウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化が行われる(S204)。一方、電源断信号ONとRAMの内容正常の両方を満たす場合には、RAMの初期化を行うことなくウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化が行われる(S204)。S201〜S204の処理は、電源投入時の1順目にのみ実行され、その後は実行されることがない。
【0120】
ウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化(S204)の後、ループ処理で割り込み禁止(S205)、乱数シード更新(S206)、コマンド送信処理(S207)、ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化(S208)、割り込み許可(S209)が行われる。また、ループ処理の間に、外部INT割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)が行われる。
【0121】
割り込み禁止(S205)では、割り込みが入っても割り込みを禁止する。
乱数シード更新(S206)では、各種乱数の更新が行われる。ここで更新される乱数には、前記押打乱数用カウンタの押打乱数が含まれる。
コマンド送信処理(S207)では、サブ制御基板205の各処理でセットされた各種コマンドが該コマンドと対応する基板、装置へ送信される。
ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化(S208)では、ウォッチドッグタイマカウンタ1の値が初期化される。
割り込み許可(S209)では、割り込みの実行を許可する。
【0122】
外部INT割り込み処理(S300)では、図20に示すように、前記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの外部INT割り込み処理(S300)が終了する。
【0123】
2msタイマ割り込み処理(S400)では、図21に示すように、ランプデータ出力処理(S401)、SW/駆動出力処理(S402)、入力処理(S403)、ウォッチドッグタイマ処理(S404)が行われる。
ランプデータ出力処理(S401)では、10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータの出力が行われる。
SW/駆動出力処理(S402)では、スイッチの有効期間及び動作の出力が行われる。
入力処理(S403)では、スイッチのエッジデータ及びレベルデータの作成が行われる。
ウォッチドッグタイマ処理(S404)では、ウォッチドッグタイマのリセット設定が行われる。
【0124】
10msタイマ割り込み処理(S500)では、図22に示すように、スイッチ状態取得処理(S501)、音声制御処理(S502)、報知タイマ判定処理(S503)、メインコマンド解析処理(S504)、SW処理(S505)、ランプ処理(S506)が行われる。
【0125】
スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理(S400)で作成されたスイッチデータが、10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納される。
音声制御処理(S502)では、前記スピーカ38から発する音声のための処理が行われる。
報知タイマ判定処理(S503)では、RAMクリア、扉開放報知等、報知開始から一定期間経過後に報知解除を行うための時間管理処理が行われる。
【0126】
メインコマンド解析処理(S504)では、前記外部INT割り込み処理(S300)で受信した全てのコマンドの解析処理及び動作の設定が行われる。図23及び図24に示すように、前記メインコマンド解析処理(S504)では、まず前記主制御基板200から受信したコマンドが大当たりに関するコマンドか確認される(S504−1)。大当たりに関するコマンドの場合には大当たりに間する設定処理がされ(S504−12)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0127】
一方、受信コマンドが大当たりに関するコマンドではない場合、変動に関するコマンドか確認される(S504−2)。変動に関するコマンドではない場合、その他のコマンドに関する設定処理が行われ(S504−3)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0128】
それに対して、受信コマンドが変動に関するコマンドの場合、ボタン押下演出を有する変動に関するコマンド(ボタン押下演出を有する変動パターンのコマンド)か確認される(S504−4)。受信コマンドがボタン押下演出を有する変動に関するコマンドではない場合、通常変動パターンの作成処理が行われ(S504−5)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0129】
一方、受信コマンドがボタン押下演出を有する変動に関するコマンドの場合、さらに乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドか確認される(S504−6)。受信コマンドが乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドの場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの作成処理が行われ(S504−7)、さらに当たりの変動コマンドか確認される(S504−8)。受信コマンドが当たりの変動コマンドではなく外れの変動コマンドの場合、前記判定値振り分けデータの最大Lv(段階)が設定される(例えば「デフォルト」〜「Lv3」までの4段階の判定に基づく最終的なレベル(段階)のLv4が設定される)と共に、有効時間(操作有効期間)が設定(例えば10秒に設定)され(S504−9)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。それに対して、受信コマンドが当たりの変動コマンドの場合、前記判定値振り分けデータの最大Lv(段階)が設定される(例えば「デフォルト」〜「Lv4」までの5段階の判定に基づく最終的なレベル(段階)のLv5が設定される)と共に、有効時間(操作有効期間)が設定(例えば10秒に設定)され(S504−10)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。また、S504−6で乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドではないと判断されると、その他のボタン押下演出を有する変動パターンの作成処理が行われ(S504−11)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0130】
SW処理(S505)では、遊技操作スイッチ67の有効時間(操作有効期間)及び動作の管理が行われる。図25及び図26に示すように、まずボタン押下演出を有する演出か確認される(S505−1)。ボタン押下演出を有する演出ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。
【0131】
一方、ボタン押下演出を有する演出の場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出か確認される(S505−2)。乱数値可変を伴うボタン連打演出ではない場合、その他のボタン押下演出処理が行われ(S505−15)、このSW処理(S505)が終了する。それに対して乱数値可変を伴うボタン連打演出の場合、当たり用の演出か確認される(S505−3)。当たり用の演出ではない場合(すなわち外れ用の演出の場合)、さらに有効時間内か確認され(S505−4)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505−5)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505−12)。振り分け可変タイマは操作無期間検出手段に相当し、また、振り分け可変タイマの最大値が操作無設定時間(例えば100ms)に相当し、遊技機1の電源投入時の初期化処理で振り分け可変タイマに最大値(操作無設定時間)が設定される。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505−14)、このSW処理(S505)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)は維持された状態でその段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。
【0132】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505−6)、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv4))か確認される(S505−7)。最大Lv(Lv4)の場合、このSW処理(S505)が終了する。最大Lv(Lv4)ではない場合、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップ(レベルアップ)の成功又は失敗が抽選される(S505−8)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップ(レベルアップ)に失敗(外れ)となり(S505−9)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに失敗した場合、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。一方、連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505−10)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。
【0133】
S505−3で当たり用演出と判断された場合、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv5))か確認される(S505−16)。最大Lv(Lv5)の場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して最大Lv(Lv5)ではない場合、有効時間内か確認され(S505−17)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505−18)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505−24)。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505−26)、このSW処理(S505)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)は維持された状態でその段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。
【0134】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505−19)、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505−20)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505−21)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに失敗した場合、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。一方、連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505−22)、前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。
【0135】
前記S505−5、S505−18は、遊技操作スイッチ67のリミットセンサーと共に操作検出手段に相当し、前記S505−6、S505−19は、更新値データ取得手段に相当し、前記S505−8〜S505−10、S505−20〜S505−22は、演出反映判定手段に相当し、前記S505−13、S505−25は、振り分け変更手段に相当する。
【0136】
ランプ処理(S506)では、出力するランプデータの作成及び演出時間の管理が行われる。
【0137】
また、前記実施例では、Lvアップに失敗した場合(操作演出非反映と判定された場合)、現状Lvを維持するのみであったが、現状Lv(段階)を維持した状態で、前記段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が振り分け変更手段で行われるようにしてもよい。その場合、前記SW処理(S505)に代えて図27及び図28のSW処理(S505A)が行われる。
【0138】
前記SW処理(S505A)では、まず、ボタン押下演出を有する演出か確認される(S505A−1)。ボタン押下演出を有する演出ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。
一方、ボタン押下演出を有する演出の場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出か確認される(S505A−2)。乱数値可変を伴うボタン連打演出ではない場合、その他のボタン押下演出処理が行われ(S505A−15)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して乱数値可変を伴うボタン連打演出の場合、当たり用の演出か確認される(S505A−3)。当たり用の演出ではない場合(すなわち外れ用の演出の場合)、さらに有効時間内か確認され(S505A−4)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505A−5)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505A−12)。振り分け可変タイマは操作無期間検出手段に相当し、また、振り分け可変タイマの最大値が操作無設定時間(例えば100ms)に相当し、遊技機1の電源投入時の初期化処理で振り分け可変タイマに最大値(操作無設定時間)が設定される。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505A−14)、このSW処理(S505A)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)が維持されて、その段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0139】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505A−6)、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv4))か確認される(S505A−7)。最大Lv(Lv4)の場合、このSW処理(S505A)が終了する。最大Lv(Lv4)ではない場合、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505A−8)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505A−9)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505A−10)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して連打Lvアップに失敗した場合、その押下に対応した演出が行われないと共に現状Lv(段階)に維持されて段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0140】
S505A−3で当たり用演出と判断された場合、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv5))か確認される(S505A−16)。最大Lv(Lv5)の場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して最大Lv(Lv5)ではない場合、有効時間内か確認され(S505A−17)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505A−18)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505A−24)。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505A−26)、このSW処理(S505A)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)が維持されて段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0141】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505A−19)、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505A−20)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505A−21)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505A−22)、前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して連打Lvアップに失敗した場合、その押下に対応した演出が行われないと共に現状Lv(段階)が維持された状態で、その段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0142】
前記S505A−5、S505A−18は、遊技操作スイッチ67のリミットセンサーと共に操作検出手段に相当し、前記S505A−6、S505A−19は、更新値データ取得手段に相当し、前記505A−8〜S505A−10、S505A−20〜S505A−22は、演出反映判定手段に相当し、前記S505A−13、S505A−25は振り分け変更手段に相当する。
【0143】
また、前記実施例では、現状Lvの判定値振り分けデータのみに対して振り分け率の変更を行っているが、他の全ての判定値振り分けデータ(基本判定値データ)に対しても現状のLvの判定値振り分けデータと共に振り分け変更手段で振り分け率を変更してもよい。
【0144】
このように、本実施例では、遊技操作スイッチ67を操作しない無操作状態(操作無連続時間)が操作無設定時間を経過した(操作無設定時間続いた)場合、次の操作に対する判定結果が操作演出反映になりやすいようにでき、遊技操作スイッチ67の操作状況によって操作演出を演出に反映させ易くすることが可能となる。
さらに、本実施例では、当否判定結果が大当たりの場合には外れの場合よりも操作演出の反映可能な最大反映回数(最大Lv)が多く設定されているため、遊技者は当否判定結果の予告(最大Lv)を少しでも早く知りたいという欲求から、操作演出がより多く反映されるように遊技操作スイッチ(操作部)67を熱心に操作するようになり、遊技の興趣を向上させることが可能である。
さらに、本実施例では、操作演出の反映される毎に異なる基本判定値データは、図29の(a)のように操作演出の反映回数増加によって操作反映選択範囲が減少すると共に操作非反映選択範囲が増大する構成からなるため、遊技者は操作演出の反映回数(Lv)を増加させるために遊技操作スイッチ(操作部)67を熱心に操作するようになり、遊技の興趣を向上させることが可能である。
【0145】
なお、本発明は前記の実施例に限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、操作部(遊技操作スイッチ)は押下式に限られず、スライド式、あるいは押下とスライドの両方が可能なもの、または複数設けてもよい。また、操作演出は前記のように逆ピラミッド型の段階にされたものに限られず、操作部の操作によって変化する演出であればよい。さらに、本実施例において振り分け率の変更は、操作非反映選択範囲と操作反映選択範囲の増減を1ずつ行っているが、1より大の複数であってもよく、ランダムに値を決定してもよい。また、本実施例での連打演出は当否判定結果に基づいて演出をしていたが、遊技状態が高確率状態となるか低確率状態となるかに基づいて演出したり、リーチになるか否かやスーパーリーチになるか否かに基づいて演出してもよいとする。
【符号の説明】
【0146】
1 遊技機
2 遊技盤
10 表示装置
67 遊技操作スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者による操作部の操作結果に基づいて演出内容の一部を変化可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機等においては、判定条件の成立に起因して遊技の当否判定を行う当否判定手段と、判定図柄を変動表示した後に停止して確定表示した判定図柄によって当否判定結果を報知するための判定結果表示手段と、前記判定結果表示手段で行う判定図柄の変動表示に関する変動パターンを、前記当否判定の結果に応じて複数の変動パターンの中から選択する変動パターン選択手段と、遊技者が任意に操作可能な操作部と、を備え、前記変動パターンによる演出内容に対して前記操作部の操作に基づき変化を与える構成のものがあった。
また、所定時間内の操作手段の操作態様を判定する操作態様判定手段と、前記操作態様判定手段の判定に基づいて、以降の操作手段の操作に対して演出を変化させるように構成された遊技機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−22461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機の構成では、操作部の操作状況によってはなかなか演出が変化しないおそれがあった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、予め設定された操作無連続設定時間内に操作部の操作が検出されなかった場合には、以降の操作部の操作状況によって操作演出を演出に反映し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、判定条件の成立に起因して遊技の当否を判定する当否判定手段と、前記当否判定手段の判定結果に基づいて行う演出を表示する表示手段と、前記表示手段に表示する前記演出の演出パターンを、複数の演出パターンの中から選択する演出パターン選択手段と、遊技者が任意に操作可能な操作部と、を備えた遊技機において、複数の前記演出パターンの少なくとも1つは、前記操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンからなり、前記操作演出パターンには前記操作部の操作が有効とされる操作有効期間が設けられ、前記演出パターン選択手段によって前記操作演出パターンが選択されたことに起因して前記操作有効期間内での前記操作部の操作を検出する操作検出手段と、予め定められた所定更新範囲内で更新される更新値データから前記操作検出手段による前記操作部の操作検出を起因に前記更新値データを取得する更新値データ取得手段と、前記更新値データ取得手段によって取得した取得更新値データの値に基づいて、前記操作部の操作に対応した操作演出を前記操作演出パターンの演出に反映させるか否かを判定する演出反映判定手段と、前記操作有効期間内において前記操作部の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことを検出する操作無期間検出手段と、を備え、前記演出反映判定手段は、前記更新値データの更新範囲の値に対して操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられた判定値振り分けデータを備え、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出が反映されない非反映と判定し、前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内で複数回判定可能に構成され、前記演出反映判定手段の前記判定値振り分けデータの振り分け率は、前記操作演出が反映される毎に異なる基本判定値データが設定されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2において、前記演出反映判定手段により現在の判定に使用されている前記判定値振り分けデータと共に他の前記基本判定値データについても、前記振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率を変更することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記操作有効時間内での前記演出反映判定手段の複数回の判定による前記操作変動パターンの演出内の前記操作演出の反映可能な回数の最大として最大反映回数が設定され、複数の前記操作演出パターンの種類によって前記最大反映回数が異なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出を非反映と判定し、前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えた構成としたことにより、操作部の無操作状態が操作無設定時間以上続いた場合、次の操作に対する判定結果が操作演出反映になりやすいようにでき、操作部の操作状況によって操作演出を演出に反映させ易くすることが可能となる。
【0011】
請求項2の発明によれば、操作演出が反映される毎に、その後における操作演出の反映されやすさを変化させることができるため、操作部の操作に対する遊技性を向上させることが可能となる。
【0012】
請求項3の発明によれば、振り分け変更手段が実行される毎に、他の基本判定値データについても振り分け率を変更するため、その後の操作部の操作に対する操作演出の反映されやすさを変化させることができ、遊技性を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項4の発明によれば、選択された操作演出パターンによって操作演出の反映可能な最大反映回数が異なる構成としたことにより、操作部の操作による操作演出の最大反映回数を操作演出パターンによって異ならせることができ、操作部の操作に対する遊技性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機の正面図である。
【図2】同遊技機の裏側を示す図である。
【図3】同遊技機の制御基板や装置等の接続を示すブロック図である。
【図4】同遊技機における主制御基板が行うメイン処理のフローチャートである。
【図5】同メイン処理用割り込み処理のフローチャートである。
【図6】始動入賞口スイッチ検出処理のフローチャートである。
【図7】普通動作処理のフローチャートである。
【図8】特別動作処理のフローチャートである。
【図9】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【図10】特別図柄大当たり判定処理のフローチャートである。
【図11】特別図柄選択処理のフローチャートである。
【図12】特別図柄変動パターン選択処理のフローチャートである。
【図13】特別図柄乱数シフト処理のフローチャートである。
【図14】変動中処理のフローチャートである。
【図15】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【図16】特別電動役物処理の第1フローチャートである。
【図17】特別電動役物処理の第2フローチャートである。
【図18】保留球数処理のフローチャートである。
【図19】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【図20】外部INT割り込み処理のフローチャートである。
【図21】2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図22】10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図23】メインコマンド解析処理の第1フローチャートである。
【図24】メインコマンド解析処理の第2フローチャートである。
【図25】SW処理の第1フローチャートである。
【図26】SW処理の第2フローチャートである。
【図27】他の実施例のSW処理の第1フローチャートである。
【図28】他の実施例のSW処理の第2フローチャートである。
【図29】振り分けテーブル及び振り分け変更を示す。
【図30】乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの演出の開始から途中までを示す図である。
【図31】乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの演出の途中から終了までを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3及び内側誘導レール4が略円形に配置され、前記外側誘導レール3及び内側誘導レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。前記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘Rが遊技盤2の表面に設けられている。また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技操作スイッチ67が設けられている。
【0016】
前記遊技操作スイッチ67は、前記下側球受け皿37の手前側上面に設けられ、遊技者が任意に操作可能な操作部に相当する。前記遊技操作スイッチ67は本実施例では、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能にされている。図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは前記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
【0017】
前記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口48が配置されている。前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の左には左袖第1入賞口51と左袖第2入賞口52が配置され、また、大入賞口45の左右には左落とし入賞口53と右落とし入賞口54が配置されている。また、前記表示装置10の左には普通図柄変動開始用ゲート55、その下方には風車76が設けられている。前記上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、左袖第1入賞口51、左袖第2入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54は、遊技盤2に形成された遊技領域6内を流下する遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞装置に相当する。前記の各入賞口(入賞装置)に遊技球が入賞(入球)して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。前記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、前記入賞口毎に設定されている。
【0018】
前記表示装置10は、当否判定手段の判定結果(すなわち遊技の当否判定結果)に基づいて行う演出を表示する表示手段に相当する。前記表示装置10は、図柄等の画像が表示可能なものであって、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の画像表示装置からなり、本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。前記表示装置10は、当否判定手段による判定結果を表す複数の識別情報を変動パターンに従って所定時間変動表示した後に停止表示可能に構成され、停止表示された識別情報によって当否判定結果が報知される。前記変動パターンは本発明の演出パターンに相当する。複数の前記識別情報は、当否判定結果を識別可能なものであり、本実施例では特別図柄(判定図柄)で構成されている。
【0019】
前記表示装置10では、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄)と中特別図柄(中判定図柄)と右特別図柄(右判定図柄)がそれぞれ前記変動パターン(演出パターン)に従って変動表示し、所定時間変動表示した後、当否判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄)として停止表示される。また、前記表示装置10では前記特別図柄の変動表示と共に、前記変動パターン(演出パターン)に基づき、背景、キャラクター、文字等(音声や発光等も適宜含まれる)で構成される演出が表示可能となっている。前記変動パターンは、後述するように複数設けられ、複数の変動パターンから選択された変動パターンに基づいて特別図柄の変動及び演出が前記表示装置10で行われる。
【0020】
本実施例において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、それぞれ『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの図柄とされている。本実施例では、遊技の当否判定結果が大当たりの場合には、前記表示装置10に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『0,0,0』(いわゆる‘0’のぞろ目)や『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)等、同一数字の組合せで特別図柄が停止表示される。大当たりの場合には、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行される。なお、遊技の当否判定結果が外れの場合には、特別図柄が、ぞろ目以外の組み合わせで表示装置10に停止表示される。
【0021】
また、本実施例では、前記表示装置10内の左下部には普通図柄表示装置50が組み込まれている。前記普通図柄表示装置50は、液晶、ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例の普通図柄表示装置50は、LED表示装置からなる。本実施例における普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄は『○』,『×』の2種類からなる。普通図柄当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に『○』の普通図柄が停止表示され、外れの場合には『×』が表示される。
【0022】
前記上側始動入賞口41は、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入球(入賞)可能となっている。
一方、前記下側始動入賞口42は、2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で遊技球の入賞(入球)困難な閉状態(通常状態)と略V字形(逆ハの字形)の入賞可能な開状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の可動片42a,42b間は入賞(入球)領域に相当する。前記下側始動入賞口42の開状態への移行は、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動した後、普通図柄当たりを示す当たり普通図柄(本実施例では『○』)で確定停止表示された時に行われる。
【0023】
また、前記遊技盤2の背面には、前記上側始動入賞口41に入賞(入球)した遊技球を検出する上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)と、前記下側始動入賞口42へ入賞(入球)した遊技球を検出する下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)がそれぞれの入賞球用通路に設けられている。本実施例において前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出は、乱数値の取得の起因および前記特別図柄の変動表示開始の起因とされ、さらには、本発明における判定条件の成立に設定されており、また、前記判定条件の成立に起因して当否判定手段により大当たりか否かが判定される。
【0024】
前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に入賞して前記上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)、前記下側始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球検出数(始動入賞口入賞球数)を予め設定された設定数まで特別図柄保留球数として記憶し、図柄の変動表示を一旦保留して順次図柄の変動表示が開始されることにより、あるいは当否判定結果の判定結果を表示する図柄が前記表示装置10で停止表示されることにより、記憶されている特別図柄保留球数の数を減らしている。前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に対する記憶は、前記表示装置10で現在変動中の記憶を含まず、最大4個に設定されている。
【0025】
なお、前記始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ)による遊技球検出数が最大個数まで記憶されている時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、保留球数としては記憶されない無効球(オーバーフロー入賞球)とされ、その無効球については当否判定及び図柄の変動を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。
【0026】
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球が検出されることに基づいて前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、前記普通図柄変動装置50における現在変動中の記憶を含めず最大4個普通図柄保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄保留球数を減らすようになっている。
【0027】
また、前記遊技盤2の背面には、前記左袖第1入賞口51の入賞球を検出する左袖第1入賞口用検出スイッチ、前記左袖第2入賞口52の入賞球を検出する左袖第2入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口53及び右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチ及び右落とし入賞口用検出スイッチが設けられている。
【0028】
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特別遊技)時に所定ラウンドとして本実施例では15ラウンド(15回)開放される。また、前記大入賞口45内には、大入賞口45に入賞した入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
【0029】
前記上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、左袖第1入賞口用検出スイッチ、左袖第2入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口用検出スイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)は、入賞装置に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段に相当する。
【0030】
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。
【0031】
前記遊技機1の裏側には、図2に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。271はRAMクリアスイッチ、272は電源スイッチである。なお各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
【0032】
主制御基板200は、遊技情報に従って遊技の進行を制御する制御装置に相当する。前記主制御基板200には、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205及び払出制御基板240と接続され、また中継回路を介して上側始動入賞口41、下側始動入賞口42及び大入賞口45等と接続されている。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
【0033】
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値も生成し、また指令信号(制御信号あるいはコマンドとも称される)を接続されているサブ制御基板205や装置等へ出力(送信)可能に構成されている。また、前記主制御基板200のCPUは制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。遊技情報は、当否判定に関する確率情報や、前記入賞装置への入賞情報や、払出情報、ラウンド状態、演出(例:表示(背景画像・演出画像)・音・発光)に関する情報等、遊技の進行に必要な情報である。
【0034】
前記主制御基板200から出力される指令信号(コマンド)には、上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞時に出力される入賞コマンド、変動コマンド等がある。前記入賞コマンドには、前記表示装置10で特別図柄を停止表示させる大当たり判定結果データが少なくとも含まれる。前記変動コマンドには、前記表示装置10で特別図柄を変動表示させて演出を行う変動パターン(演出パターン)のコマンドや図柄に関するコマンドが含まれる。前記主制御基板200から出力される指令信号には、その他、普通図柄当たりに関するデータ、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。なお、主制御基板200が前記表示装置10の制御に関して出力する指令信号に基づいて、サブ制御基板205が前記表示装置10に表示する内容を設定する。
【0035】
前記RAMは、前記上側始動入賞口検出スイッチ及び下側始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球の特別図柄保留球数の記憶領域、普通図柄変動開始スイッチで検出された遊技球の普通図柄保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域や、遊技情報を記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備える。
【0036】
前記ROMは、前記CPUのための制御プログラムや制御データ、前記表示装置での変動表示に関する変動パターンや図柄データ、演出時間等のデータが書き込まれている他、大当たり、普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
【0037】
サブ制御基板205は、前記主制御基板200と接続されて主制御基板200から指令信号を受信可能に構成されると共に、前記表示制御基板210と接続されて表示装置10を制御可能に構成されている。前記サブ制御基板205にはCPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、前記表示制御基板210、ランプ中継基板、前記音声制御基板220、及び前記遊技操作スイッチ67とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200と共に遊技の制御を行う制御手段に相当し、前記主制御基板200から出力された指令信号に従って遊技の制御を行う。本実施例ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねており、前記主制御基板200から出力された指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、ランプ中継基板や表示制御基板210へ指令信号を出力している。前記主制御基板200からの指令信号には、前記表示装置10をサブ制御基板205が制御するための指令信号及び前記ランプ装置35に対するデータや信号、入賞コマンド、変動コマンド等が含まれ、それらの信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラムやデータ定数、前記表示装置10で実行される変動パターンによる演出等や背景演出情報が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記ランプ中継基板には装飾ランプ等のランプ装置35が接続され、前記サブ制御基板205からランプ中継基板に送信された指令信号によって、ランプ装置35の作動を制御する。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
【0038】
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、前記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と前記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から送信された制御信号に基づいて、前記表示装置10における表示の制御を行う。前記表示制御基板210のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記表示制御基板210は、前記サブ制御基板205からの指令信号に基づき、表示制御御基板210のCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力される。
【0039】
音声制御基板220は、前記サブ制御基板205から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
【0040】
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。前記払出制御基板240は前記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、前記主制御基板200から出力される指令信号を受信して払出装置281を制御する。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。前記払出制御基板240のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口(入賞装置)への入賞検出に基づき前記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能となっている。
【0041】
前記払出装置281は、払出モータの駆動によって回転する払出スクリューを備え、前記球誘導樋291から誘導されてきて払出装置281に至った遊技球を払出スクリューの羽根部分に乗せて払出スクリューが回転することにより徐々に下方へ移動させて遊技球の払い出し行うように構成されている。前記球誘導樋291と払出装置281の間における遊技球の流路に遊技球の存否を検出する前記球無しセンサ283が設けられている。前記払出装置281の球出口には、前記払出装置281から払い出された遊技球を検出する払出センサが設けられている。
【0042】
電源基板250は、遊技機1の外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板(遊技制御装置)200やサブ制御基板205、払出制御基板240等に供給するものであり、電源装置に相当する。前記主電源は、遊技店側で所要の電圧、本実施例では直流(AC)24Vに変換されて供給される。
発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
【0043】
前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動パターン乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
【0044】
大当たり乱数用カウンタは、当否判定手段による大当たりの判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり乱数用カウンタの乱数(大当たり乱数)は、遊技機の電源投入時に
‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり乱数値は前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が低確率(2/630(1/315))状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率(12/630(6/315))状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘33’‘53’,‘59’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
【0045】
大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が大当たりの場合に前記表示装置10に確定停止する大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘11’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘11’に至ると次には‘0’に戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、当否判定結果が大当たりの場合に、前記表示装置10で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、大当たり図柄乱数が‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘0,0,0’となる0のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には大当たり図柄組合せが『1,1,1』となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘2’の場合には『2,2,2』となる2のぞろ目、‘3’の場合には『3,3,3』となる3のぞろ目、‘4’の場合には『4,4,4』となる4のぞろ目、‘5’の場合には『5,5,5』となる5のぞろ目、‘6’の場合には『6,6,6』となる6のぞろ目、‘7’の場合には『7,7,7』となる7のぞろ目、‘8’の場合には『8,8,8』となる8のぞろ目、‘9’の場合には『9,9,9』となる9のぞろ目、‘10’の場合には『10,10,10』となる10のぞろ目、‘11’の場合には『11,11,11』からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
【0046】
また、本実施例では、前記大当たり図柄乱数は、大当たりの場合に確変の決定にも用いられる。
確変(確変大当たり)の場合には、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定によって大当たりと判定されるまで、大当たりの確率が前記高確率状態(確変状態)とされる。なお確変ではない通常大当たり場合には、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定によって大当たりと判定されるまで、大当たりの確率が前記低確率状態(通常状態)とされる。本実施例では、当否判定結果が大当たりであって前記大当たり図柄乱数が‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数の場合に、すなわち前記表示装置10に停止表示される大当たり図柄の組み合わせが『1,1,1』、『3,3,3』、『6,6,6』、『7,7,7』、『8,8,8』、『9,9,9』、『11,11,11』の何れかの奇数の組み合わせ(奇数のぞろ目)の場合に高確率状態(確変状態)となる。一方、当否判定結果が大当たりであって前記大当たり図柄乱数が‘0’、‘2’、‘4’、‘6’、‘8’、‘10’の何れかの偶数の場合に、すなわち前記表示装置10に停止表示される大当たり図柄の組み合わせが『0,0,0』、『2,2,2』、『4,4,4』、『6,6,6』、『8,8,8』、『10,10,10』の何れかの偶数の組み合わせ(偶数のぞろ目)の場合に低確率状態(通常状態)となる。
【0047】
また、確変(高確率)状態になると、前記当否判定における大当たりの確率が前記高確率(確変)状態(6/315の確率)になると共に前記下側始動入賞口42の開放(拡開)時間が、低確率(通常)状態の1秒から2秒に長くなり、かつ前記下側始動入賞口42の開放(拡開)回数が低確率(通常)状態の1回から3回に増え、さらに、普通図柄当たりの確率が低確率(通常)状態の1/300から1/5に増加する。
【0048】
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たりの当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置10で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数用カウンタの乱数(リーチ乱数)は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。
【0049】
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置10に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記表示装置10に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘11’の乱数からなる。
【0050】
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0051】
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置10に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記上側始動入賞口41又は下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記表示装置10に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が定まる。
【0052】
変動パターン乱数用カウンタは、前記表示装置10における演出の変動パターン(本発明の演出パターン)を変動パターンテーブル(演出パターンテーブルに相当)から選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の変動パターン乱数を備える。この変動パターン乱数値は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。前記変動パターン乱数値は、前記上側始動入賞口41あるいは下側側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
【0053】
前記変動パターンテーブルは複数設けられている。各変動パターンテーブルは、前記表示装置10に表示する演出の変動パターン(演出パターン)の複数で構成されており、前記主制御基板200のROMに記憶されている。前記変動パターンテーブルからの変動パターンの選択は、本実施例では、遊技状態が確変状態あるいは通常状態の何れか、及び当否判定結果が当たりか外れかに応じて選択された変動パターンテーブルから、変動パターン乱数値に基づいて1つの変動パターンが選択される。各変動パターンには変動パターン乱数値が割り当てられており、取得した変動パターン乱数値と対応する変動パターンが選択される。各変動パターン(演出パターン)には変動時間が設定されており、設定された変動時間に合わせて前記表示装置10に表示する特別図柄の変動・停止の表示態様(特別図柄の変動時間を含む)及び特別図柄の変動中あるいは停止後に表示する背景やキャラクタ、文字等の演出態様等が定められるように構成されている。
【0054】
本実施例では複数の変動パターンテーブルとして、第一変動パターンテーブル、第二変動パターンテーブル、第三変動パターンテーブル、第四変動パターンテーブルからなる四種類の変動パターンテーブルが設けられている。各変動パターンテーブルを構成する複数の変動パターン(演出パターン)には、大きく分けて通常変動パターン(通常演出パターン)とボタン押下演出を有する変動パターン(ボタン押下演出を有する演出パターン)とがある。前記通常変動パターンは、変動パターンに基づく演出中に前記遊技操作スイッチ67を操作しても常に演出に反映されない変動パターンである。一方、ボタン押下演出を有する変動パターンは、変動パターンに基づく演出中に前記操作遊技スイッチ67を操作した場合、前記遊技操作スイッチ67の操作に起因するボタン押下演出を反映可能な変動パターンである。
【0055】
さらに、前記ボタン押下演出を有する変動パターンには、乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンと、その他のボタン押下演出を有する変動パターンが設けられている。
前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンは、本発明において操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンに相当する。前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンは、取得された後述の押打乱数値が演出反映判定手段により判定値振り分けデータの操作反映選択範囲に含まれるか、あるいは操作非反映選択範囲に含まれるか判定され、操作反映選択範囲に含まれる場合には前記遊技操作スイッチ67の操作に対応した操作演出が変動パターンの演出に反映され、一方、取得された押打乱数値が操作非反映選択範囲に含まれる場合には、前記遊技操作スイッチ67の操作に対応した操作演出が変動パターンの演出に反映されず、さらに前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出された場合、振り分け変更手段により反映選択範囲を増加させると共に非反映選択範囲を減少させて判定値振り分けデータの振り分け率を変更することが行われる変動パターンである。なお、前記押打乱数、前記判定値振り分けデータ、前記演出反映判定手段、前記操作無設定時間、前記操作無期間検出手段、前記振り分け変更手段の内容については、後に詳しく説明する。
【0056】
それに対し、その他のボタン押下演出を有する変動パターンでは、前記演出反映判定手段の判定をすることなく、前記遊技操作スイッチ67の操作に起因して文字やキャラクターなどを前記表示装置10に表示させるように構成されている。
【0057】
また、本実施例では、前記通常変動パターンには前記変動パターン乱数値における‘0’〜‘99’と‘120’〜‘198’の値が割り当てられ、前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンには‘100’〜‘109’の値が割り当てられ、前記その他のボタン押下演出を有する変動パターンには‘110’〜‘119’の値が割り当てられている。
【0058】
取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
【0059】
普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定するもので、‘0’〜‘299’の普通図柄乱数を有し、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘299’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することに起因して取得された普通図柄乱数の値が、低確率状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘5’(1/300の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなり、一方、確変(高確率)状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘0’〜‘59’(1/5)の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなる。普通図柄当たりの場合には『○』を普通図柄表示装置50に表示し、前記下側始動入賞口42を前記確変状態中か否かに対応した開放回数及び開放時間開放し、一方、取得した普通図柄乱数値が普通図柄当たり成立数値と一致しない場合には、普通図柄外れとなって『×』を普通図柄表示装置50に表示し、前記下側始動入賞口42を入賞の困難な状態のままとする。
【0060】
前記サブ御基板205に設けられる乱数用カウンタとして、押打乱数用カウンタがある。
押打乱数用カウンタは、前記演出反映判定手段によって操作演出を反映させるか否かを判定する際に用いられるものであり、‘0’〜‘100’の押打乱数を備える。この押打乱数は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述のサブ制御メイン処理における乱数シード更新処理ごとに1ずつ加算され、‘100’に至ると、次に‘0’戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。前記‘0’〜‘100’は本発明における所定更新範囲に相当し、更新された押打乱数は、本発明における更新値データに相当する。前記押打乱数は、サブ制御基板205による後述のSW処理において取得され、取得押打乱数値が前記のように判定値振り分けデータの反映選択範囲内の場合は演出反映判定手段で操作演出反映と判定され、一方、非反映選択範囲内の場合は操作演出を非反映と演出反映判定手段で判定される。取得された押打乱数値は、本発明における取得更新値データに相当する。
【0061】
前記判定値振り分けデータは、前記押打乱数の更新範囲
‘0’〜‘100’の値に対して、操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられたものであり、図29の(a)のように、本実施例では「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」、「Lv5」の6段階のレベル(Lv)に分けられ、「デフォルト」〜「Lv4」まで判定値振り分けデータが振り分けテーブルに設けられている。「Lv」は「レベル」の略称である。なお「デフォルト」は「Lv0」に相当する。前記振り分けテーブルは、前記サブ制御基板205に設けられ、遊技の当否判定手段の当否判定結果が大当たりの場合には「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」、「Lv5」の判定値振り分けデータが演出反映判定手段の判定に使用可能とされ、一方、遊技の当否判定手段の当否判定結果が外れの場合には「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2」、「LV3」、「Lv4」の判定値振り分けデータが演出反映判定手段の判定に使用可能とされる。前記「デフォルト」は、操作演出がまだ反映されていないとき(操作演出反映回数が0回のとき)に使用され、「Lv1」は、操作演出が1回反映されているとき(操作演出反映回数が1回のとき)に使用され、「Lv2」は、操作演出が2回反映されているとき(操作演出反映回数が2回のとき)に使用され、「Lv3」は、操作演出が3回反映されているとき(操作演出反映回数が3回のとき)に使用され、「Lv4」は、操作演出が4回反映されているとき(操作演出反映回数が4回のとき)に使用され、「Lv5」は、最終Lv段階かを判定する際の確認用の段階として使用するため、判定値振り分けデータとしての判定値は無くてもよいので「0」を設定したり、振り分けなくてもよいようにブランクを設けて構成されている。
【0062】
前記「デフォルト」、「Lv1」、「Lv2、「LV3」、「Lv4」の判定値振り分けデータには、基本判定値データが遊技機1の電源投入時に設定される。基本判定値データには、操作演出反映回数に応じて前記操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲の振り分け率が設定されている。図29の振り分けテーブルにおける「操作非反映選択範囲(現状維持)」の欄及び「操作反映選択範囲(次へ)」の欄における数値は、前記押打乱数の更新範囲の値‘0’〜‘100’における乱数の個数101個に対する個数(振り分け率)を示す。例えば、「デフォルト」の「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄における‘66’は66個の乱数(例えば‘0’〜‘65’の乱数)を示し、一方、「操作反映選択範囲(次へ)」欄における‘35’は35個の乱数(例えば‘66’〜‘100’の乱数)を示す。取得した押打乱数値が前記「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の個数(振り分け率)に対応した押打乱数値と一致する場合には操作演出非反映と判定され、一方「操作反映選択範囲(次へ)」欄の個数(振り分け率)に対応した押打乱数値と一致する場合には操作演出反映と判定される。押打乱数値の振り分けは、更新範囲内で連続的でもランダムでも反映範囲と非反映範囲の個数が振り分けられていればよく、特に限定はしない。また、レベル(段階)の数も演出内容に合わせて適宜変更してもよいとする。
【0063】
また、本実施例では、操作演出非反映と判定された場合には現在演出反映判定に使用されている現状のレベル(段階)が維持され次回の判定に使用される。例えば現状が「デフォルト」の場合に操作演出非反映と判定されると「デフォルト」に維持される。一方、操作演出反映と判定された場合には現在演出反映判定に使用されているレベル(段階)の次のレベル(段階)にアップする。例えば、現状が「デフォルト」の場合には[Lv1]にアップされ、演出反映判定手段による次回の判定は「LV1」の判定値振り分けデータに基づいて実行される。
【0064】
さらに、本実施例では、予め設定されている有効時間(操作有効期間)内において前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出された場合、振り分け変更手段によって現状のレベルの判定値振り分けデータにおける操作反映選択範囲を増加させると共に操作非反映選択範囲を減少させる振り分け率の変更が行われる。例えば、現状が図29の(a)の「デフォルト」の場合、「デフォルト」における「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数が‘66’から図29の(b)の‘65’
(例えば ‘0’〜‘64’の乱数)に減少すると共に「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数が図29の(a)の‘35’から図29の(b)の‘36’ (例えば‘65’〜‘100’の乱数)に増加し、次回の演出反映判定によって操作演出反映と判定される可能性が高められる。
【0065】
また、前記振り分け変更手段は、現在の演出反映判定に使用されている現状のレベルの判定値振り分けデータの振り分け率と共に他の基本判定値データについても振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率の変更(操作反映選択範囲を増加させると共に操作非反映選択範囲を減少させる変更)を行なうようにしてもよい。例えば、現状が図29の(a)の「デフォルト」の場合、図29の(a)の「デフォルト」における「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数‘66’を、図29の(c)のデフォルトのように‘65’に減少させると共に、図29の(a)の「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数を‘35’から図29の(c)の‘36’に増加させ、さらに他のレベル(例えばLv1〜Lv4)の基本判定値データについても「操作非反映選択範囲(現状維持)」欄の押打乱数の個数を図29の(a)から図29の(c)のように減少させると共に「操作反映選択範囲(次へ)」欄の押打乱数の個数を増加させるようにしてもよい。なお、前記遊技操作スイッチ67を全く操作(押下)しない場合、図29の(d)のように、最終的に全てのLvにおける「操作非反映選択範囲」が押打乱数の全数値範囲(振り分け率100%)となることがある。
【0066】
前記遊技機1の遊技を簡略に説明する。前記遊技機1では、遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として前記払出装置281から上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、普通図柄乱数が取得され、その取得乱数値に基づいて普通図柄当たりの判定が行われると共に、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄当たりの判定結果が当たりの場合には、当たり普通図柄、この例では『○』で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞困難な閉状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞可能な開状態に変化する。なお、前記確変状態の場合に普通図柄当たりになると、前記下側始動入賞口42について2秒の開放が3回行われ、一方、低確率状態の場合に普通図柄当たりになると、1秒の開放が1回行われる。前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
【0067】
また、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、特別図柄保留球数が4未満であれば、特別図柄保留球数を1加算して、大当たり乱数値及び大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の乱数値を取得し、前記主制御基板200のRAMに、最大4となるまで記憶される。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば先に取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択される。そして選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が開始される。前記特別図柄保留球数は、本実施例では前記当否判定結果に基づく特別図柄の変動表示が行われることにより前記主制御基板200のRAMから1減算される。なお、主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が0の場合には、その後に前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上となるまで、前記当否判定及び特別図柄の変動表示が行われない。
【0068】
選択された変動パターンに設定されている変動時間の経過(変動時間の終了)により、前記表示装置10で特別図柄が停止表示される。遊技の当否判定結果が外れの場合には前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が外れ図柄組み合わせ(ぞろ目以外の状態)で停止し、大当たり遊技(特別遊技)に移行することがない。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば、再び前記と同様に大当たり乱数値等が取得され、取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が行わる。
【0069】
一方、当否判定結果が大当たりの場合には、前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が大当たり図柄組み合わせ(本実施例ではぞろ目)で停止し、大当たり遊技(特別遊技)に移行する。
【0070】
また、本実施例では、前記表示装置10における特別図柄の変動表示を含む演出は、選択された変動パターンによって異なる。
選択された変動パターンが前記通常変動パターンの場合、前記表示装置10で特別図柄の変動表示中に前記遊技操作スイッチ67を遊技者が操作しても、前記通常変動パターンの演出には反映されることがなく、前記変動パターンに設定されている変動時間の終了後、特別図柄が当否判定結果に基づいて外れの組み合わせあるいは大当たりの組み合わせで停止表示される。
【0071】
選択された変動パターンが前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンの場合は、予め設定されている有効時間(操作有効期間)内における前記遊技操作スイッチ67の操作結果に応じて操作演出が反映される。前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンの例について図30及び図31を用いて示す。例えば、図30の(A)、(B)に示すように前記表示装置10で特別図柄(左特別図柄ZL、中特別図柄ZM、右特別図柄ZR)が変動を開始し、特別図柄の変動中に図30の(C)に示すように操作用演出の開始を示唆する画像(例えば爆発画像)が表示され、続いて図30の(D)以降のように操作用演出が開始される。
【0072】
操作用演出では、まず図30の(D)のように前記表示装置10に、逆ピラミッド型に1〜5まで段階的に積み上げれられたメータ画像Q1と、前記遊技操作スイッチ67を示すPUSHボタンの図及び「連打でメータを最大値に引き上げろ」のメッセージ(押下指示表示)が表示され、遊技者に遊技操作スイッチ67を連打して前記メータ画像Q1のメータの段階を引き上げるように指示する。前記メータ画像Q1における1〜5の数字はメータの段階を示す値であり、図29に示した前記振り分けテーブルのLv(レベル)1〜5に対応し、着色された部分の最上段が現状のメータの段階を表す。図30の(D)のようにメータの全ての段階が未着色の状態は、前記振り分けテーブルのデフォルトに対応する。また、前記特別図柄の変動表示が操作用演出の邪魔にならないようにするため、前記特別図柄は縮小されて前記表示装置10の右下隅で変動表示を続けるように構成されている。
【0073】
なお、前記当否判定手段の当否判定結果が大当たりの場合に前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンが選択された場合には、前記メータ画像Q1のメータは5まで段階アップ(レベルアップ)可能とされ、一方、前記当否判定結果が外れの場合に前記乱数値可変を伴うボタン連打演出を行う変動パターンが選択された場合には、前記メータ画像Q1のメータは4まで段階アップ可能とされる。
【0074】
次に図30の(E)のように前記表示装置10に「演出スタート」のメッセージが表示されて操作用演出がスタートする。遊技者が遊技操作スイッチ67を1回目操作(押下)すると前記押打乱数値が取得され、取得押打乱数値が図29の(a)振り分けテーブルにおけるデフォルトの操作反映選択範囲の乱数値(例えば‘66’〜‘100’)の何れかと一致する場合、すなわち前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合、図30の(F)のように、メータの1の段階が着色され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される判定値振り分けデータがそれまでのデフォルトからLv1にレベルアップする。
【0075】
一方、取得押打乱数値が図29の(a)振り分けテーブルにおけるデフォルトの操作非反映選択範囲の乱数値(例えば‘0’〜‘65’)の何れかと一致する場合、すなわち前記演出反映判定手段により操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合、メータの1の段階部分は未着色に維持され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータが、現状のデフォルトに維持される。
【0076】
図30の(G)は、前記(F)の後に2回目と3回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段による判定が何れも操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合を示す。この場合、前記表示装置10ではメータ1の段階のみ着色された状態に維持され、前記演出反映判定手段に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは現状のLv1で維持される。
【0077】
図30の(H)は、前記(G)の後4回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの2の段階まで着色され、メータの3段階以上についてはまだ未着色のままにし、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータがそれまでのLv1からLv2にレベルアップする。
【0078】
図31の(I)は、前記(H)の後5回目〜7回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段による判定が何れも操作演出非反映(レベルアップ失敗)と判定された場合を示す。この場合、前記表示装置10ではメータの2の段階まで着色された状態に維持され、前記演出反映判定手段に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは現状のLv2で維持される。
【0079】
図31の(J)は、前記(I)の後8回目と9回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの4の段階まで着色され、メータの5の段階については未着色が維持され、前記演出反映判定手段による次回の判定に使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータは、前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定される毎にLvがアップし、10回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により使用される振り分けテーブルの判定値振り分けデータがLv4までアップする。
【0080】
なお、前記当否判定手段による当否判定結果が外れの場合には、メータの4の段階(Lv4)が最大メータ(最大Lv)であり、10回目以降の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対しては、前記演出反映判定手段による判定が行われず、操作有効期間(有効時間)終了まで、図31の(K1)のように、メータの4の段階までの着色状態が維持される。操作有効期間(有効時間)終了後に、図31の(L1)のように表示装置10で失敗演出が行われ、その後に前記表示装置10で特別図柄が外れの組み合わせで停止表示される。前記当否判定結果が外れの場合、最大Lv4になるまでの「デフォルト」〜「Lv3」までの4回が、本発明における操作演出の反映可能な回数の最大、すなわち最大反映回数である。
【0081】
一方、前記当否判定手段による当否判定結果が大当たりの場合に変動パターンが選択されている場合には、メータの5の段階(Lv5)が最大メータ(最大Lv)である。図31の(K2)は、10回目の遊技操作スイッチ67の操作(押下)に対して前記演出反映判定手段により操作演出反映(レベルアップ成功)と判定された場合を示す。この場合、メータの5の段階まで着色された後、図31の(L2)のように表示装置10で成功演出が行われ、その後に前記表示装置10で特別図柄が大当たりの組み合わせで停止表示される。また、メータが5の段階になるのが操作有効期間(有効時間)よりも早い場合は、残りの変動演出内で調整演出(残り時間に応じた演出や繰り返し同じ演出を行うことで時間調整をする演出)を行い、予め設定された変動時間内での演出を調整するように構成されている。前記当否判定結果が当たりの場合には、最大Lv5になるまでの「デフォルト」〜「Lv4」までの5回が、本発明における操作演出の反映可能な回数の最大、すなわち最大反映回数に相当する。また本実施例では、メータの5の段階まで着色された後に成功演出を行うように構成されているが、操作有効期間(有効時間)の終了まで他の演出を表示した後に成功演出を行うように構成してもよいとする。
【0082】
また、前記有効時間(操作有効期間)内において前記遊技操作スイッチ67の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことが操作無期間検出手段で検出される毎に、前記判定値振り分けデータは現状のレベルが維持されると共に前記表示装置10におけるメータの段階も現状を維持していることになるが、前記判定値振り分けデータの操作非反映選択範囲は減少(例えば操作非反映選択範囲の押打乱数の個数が1個減少)すると共に操作反映選択範囲が増加(例えば操作反映選択範囲の押打乱数の個数が1個増加)する振り分け率変更が振り分け変更手段によって行われ、次回の演出反映判定手段による判定が操作演出反映(レベルアップ成功)になりやすくされる。例えばデフォルトの判定値振り分けデータが参照された状態で操作無設定時間が経過する毎に、デフォルトの判定値振り分けデータが[非反映“66”・反映“35”]→[非反映“65”・反映“36”]→[非反映“64”・反映“37”]と順次変更するように構成されている。またLv1〜Lv4を参照する状態の時も同様に操作無設定時間が経過する毎に振分値が変更するように構成されている。
【0083】
それに対して選択された変動パターンが、その他のボタン押下演出を有する変動パターンの場合には、前記表示装置10で特別図柄の変動表示が行われ、その間に前記遊技操作スイッチ67を遊技者が操作すると、前記表示装置10にキャラクターや文字が表示され、変動パターンに設定されている変動時間の終了後、特別図柄が当否判定結果に基づいて外れの組み合わせあるいは大当たりの組み合わせで停止表示される。
【0084】
大当たり遊技(特別遊技)状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば15秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされ、15ラウンド、前記開閉板46の開閉を繰り返す。
【0085】
大当たり遊技(特別遊技)の終了後、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば、再び前記と同様に取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果及び変動パターン乱数値に基づいて変動パターンテーブルから1つの変動パターンが選択され、選択された変動パターンに基づいて前記表示装置10で特別図柄の変動表示を含む演出が行われる。
一方、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が0の場合には、その後に前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が一旦1以上となるまで、前記当否判定及び特別図柄の変動表示が行われない。
【0086】
また、本実施例では、前記表示装置10に『0,0,0』、『2,2,2』、『4,4,4』等の偶数のぞろ目からなる通常大当たり図柄組み合わせで特別図柄が停止表示されると通常大当たりとなり、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定が行われるまで、大当たりの確率が低確率(本実施例では(2/630(1/315))とされる。一方、前記表示装置10に『1,1,1』、『3,3,3』、『5,5,5』等の奇数のぞろ目からなる確変大当たり図柄組み合わせで特別図柄が停止表示されると確変大当たりとなり、大当たり遊技(特別遊技)の終了後、次に大当たりの当否判定が行われるまで、大当たりの確率が高確率(本実施例では(12/630(6/315))に設定され、さらに、前記下側始動入賞口42の開放(拡開)時間が、低確率(通常)状態の1秒から2秒に長くなり、かつ前記下側始動入賞口42の開放(拡開)回数が低確率(通常)状態の1回から3回に増え、さらに、普通図柄当たりの確率が低確率(通常)状態の1/300から1/5に増加する。
【0087】
以下に遊技機1における制御処理を説明する。前記主制御基板200の制御回路に設けられる主なフラグとして、本実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFF(=0)にされる。
【0088】
前記主制御基板200では、前記ROMに記憶されている制御プログラム(主制御手順)に従い前記CPUがメイン処理Mを行う。図4はメイン処理Mのフローチャートである。前記主制御基板200が行う処理は主制御手順の処理に相当する。
【0089】
メイン処理Mでは、CPU等の初期設定処理(S10)、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、最終処理においてループ処理が行われている間に4ms毎に割り込み処理(S100)が実行される。
【0090】
CPU等の初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。メイン処理Mは繰り返し行われるが、CPU等の初期設定処理(S10)については、電源投入時のみに必要な初期制御手順であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
【0091】
割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割り込み処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに加算され、前記のように各乱数の更新範囲上限値に至ると次に最低値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割り込み処理(S100)に対して許可をする。
【0092】
割り込み処理(S100)では、図5に示すように、出力処理(S101)、入力処理(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)、始動入賞口検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、保留球数処理(S107)、その他の処理(S108)が順に行われる。
【0093】
出力処理(S101)では、各処理で設定された出力用のコマンド(指令信号)が各制御基板に送信される。
入力処理(S102)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
【0094】
始動入賞口検出処理(S104)では、図6に示すように、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S104−1)、入賞が検出されていない場合には前記普通図柄変動開始用ゲート55への遊技球通過が検出されたか判断される(S104−2)。ゲート55への遊技球通過が検出されていない場合には、この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、ゲート55への遊技球通過が検出された場合には、前記普通図柄保留球数が4以上か判断され(S104−3)、4以上の場合にはこの始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、前記普通図柄保留球数が4未満であれば普通図柄保留球数に1加算され(S104−4)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値が主制御基板200のRAMにおける対応する領域に記憶され(S104−5)。この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。
【0095】
前記S104−1で始動入賞口42への入賞が検出されたと判断されると、前記特別図柄保留球数が4以上か判断され(S104−6)、4以上の場合にはこの始動入賞口検出処理(S104)が終了する。一方、前記特別図柄保留球数が4未満であれば、特別図柄保留球数に1加算され(S104−7)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等の特別図柄関係乱数を取得して主制御基板200のRAMの対応する領域に記憶する特別図柄関係乱数取得処理が行われ(S104−8)、この始動入賞口検出処理(S104)が終了する。
【0096】
普通動作処理(S105)では、図7に示すように、まず前記下側始動入賞口42が開放中か確認される(S105−1)。前記下側始動入賞口42が閉鎖中であれば、普通図柄保留球数が0か確認され(S105−2)、0であればこの普通動作処理(S105)が終了する。一方、普通図柄保留球数が0では無い場合には、前記始動入賞口検出処理(S104)の普通図柄乱数取得処理(S104−5)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている取得普通図柄乱数値が読み出され(S105−3)、現在確変中(確変フラグがON)か確認される(S105−4)。確変中ではない場合、前記取得普通図柄乱数値が低確率状態の普通図柄当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S105−5)。外れの場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、下側始動入賞口42を開放時間1秒、開放回数1回で開放する始動入賞口開放処理1が行われ(S105−6)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。それに対して、S105−4で確変中と判断されると、前記取得普通図柄乱数値が高確率状態の普通図柄たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S105−7)。外れの場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、下側始動入賞口42を開放時間2秒、開放回数3回で開放する始動入賞口開放処理2が行われ(S105−8)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。
【0097】
また、S105−1で下側始動入賞口42が開放中と判断されると、下側始動入賞口42の開放時間が経過(終了)したか確認され(S105−9)、始動入賞口開放時間が経過していない場合には、この普通動作処理(S105)が終了し、一方、始動入賞口開放時間が経過した場合には、下側始動入賞口42を閉鎖する処理が行われ(S105−10)、その後にこの普通動作処理(S105)が終了する。
【0098】
特別動作処理(S106)では、図8に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S106−1〜S106−3)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S106−4)が行われ、前記特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S106−5)が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S106−6)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S106−7)が行われる。
【0099】
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S106−4)では、図9に示すように、特別図柄保留球数が0か否か判断され(S106−4−1)、特別図柄保留球数が0の場合には前記表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S106−4−9)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記表示装置10を待機画面(待ち受け画面)にするための待機画面設定処理が行われ(S106−4−10)、次に待機中にセットされ(S106−4−11)、その後にこの特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。なお、待機画面にする設定処理は、この設定処理がなされてから所定時間の間、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞しない場合に、待ち受け画面をセットするコマンドが出力されるようにする処理である。
【0100】
それに対して前記S106−4−1で特別図柄保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が行われる。
【0101】
特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)では、図10に示すように、まず、前記始動入賞口検出処理(S104)の特別図柄関係乱数取得処理(S104−8)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている大当たり乱数値が読み出され(S106−4−2−1)、次に現在確変中(高確率状態)か確認される(S106−4−2−2)。確変中か否かは、確変フラグがONの場合に確変中と判断され、一方確変フラグがOFFの場合に確変中ではない低確率状態と判断される。確変中ではない低確率状態の場合、前記取得大当たり乱数値が低確率状態時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S106−4−2−3)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S106−4−2−5)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了する。それに対して、S106−4−2−2で確変中(高確率状態)と判断されると、前記取得大当たり乱数値が高確率状態時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S106−4−2−4)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S106−4−2−5)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)が終了する。この特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)は、当否判定手段に相当する。
【0102】
前記特別図柄大当たり判定処理(S106−4−2)の次に特別図柄選択処理(S106−4−3)が行われる。
特別図柄選択処理(S106−4−3)では、前記表示装置10で停止表示する特別図柄の組み合わせが決定される。前記特別図柄選択処理(S106−4−3)では、図11に示すように、まず大当たりフラグがONか判断され(S106−4−3−1)、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には前記大当たり図柄乱数に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S106−4−3−2)。一方、大当たりフラグがONではない、すなわち外れの場合には、特別図柄データ乱数値(特別図柄データ1・特別図柄データ2・特別図柄データ3)を取得し(S106−4−3−3)、前記特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S106−4−3−4)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−5)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−6)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−7)。
【0103】
前記S106−4−3−4で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S106−4−3−8)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−9)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−10)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−7)。
【0104】
前記S106−4−3−8で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S106−4−3−11)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S106−4−3−12)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S106−4−3−10)。
【0105】
前記特別図柄選択処理(S106−4−3)の次に特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)が行われる。
特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)は、本発明における演出パターン選択手段に相当し、当否判定結果に基づき複数の変動パターンテーブルから一つのテーブル(変動パターンテーブル)が選択され、選択したテーブル(変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値により一つの変動パターン(演出パターン)の変動コマンドが選択される。また演出パターン選択手段は主制御基板200とサブ制御基板205によって構成してもよいとする。つまり、主制御基板200の特別図柄変動パターン選択処理によって選択された変動パターンに基づいてサブ制御基板205で詳細な演出態様を選択しても良いとする。
【0106】
前記特別図柄変動パターン選択処理(S106−4−4)では、図12に示すように、まず、確変中(高確率状態)か否か判断される(S106−4−4−1)。確変中ではない通常状態(低確率状態)の場合には、大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S106−4−4−2)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、第一テーブル(第一変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの通常状態当たりの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−3)。一方、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、第二テーブル(第二変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの通常状態外れの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−4)。
【0107】
一方、前記S106−4−4−1で確変中(高確率状態)と判断されると、大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S106−4−4−5)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、第三テーブル(第三変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの確変中当たりの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−6)。また、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、第四テーブル(第四変動パターンテーブル)から前記変動パターン乱数値に基づいて一つの確変中外れの変動パターンの変動コマンドが選択される(S106−4−4−7)。
【0108】
前記変動パターンの変動コマンド選択後、選択した変動コマンドが送信バッファに格納され(S106−4−4−8)、その他の処理が行われ(S106−4−4−9)、その後にこの特別図柄変動パターン選択処理(S106−4)が終了する。
【0109】
前記特別図柄変動パターン選択処理(S160−4−4)の次に特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)が行われる。
特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)では、前記RAMの特別図柄保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図13に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−4−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−4−5−3)。
【0110】
前記特別図柄乱数シフト処理(S106−4−5)に次いで、特別図柄変動開始処理(S106−4−6)が行われる。特別図柄変動開始処理(S106−4−6)では、特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。
前記特別図柄変動開始処理(S106−4−6)の次に、特別動作ステータスが2に設定され(S106−4−7)、待機中が解除され(S106−4−8)、前記特別図柄待機処理(S106−4)が終了する。
【0111】
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S106−5)では図14に示すように、まず特別図柄の変動時間(変動パターンの変動時間)が終了したか否か判断され(S106−5−1)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S106−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされる(S106−5−2)。続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S106−5−3)、その他必要な処理(S106−5−4)が行われた後に、この変動中処理(S106−5)が終了する。
【0112】
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S106−6)では図15に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S106−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、大当たりコマンドが送信バッファに格納され(S106−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S106−6−3)後、この特別図柄確定処理(S106−6)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされ(S106−6−4)、この特別図柄確定処理(S106−6)が終了する。
【0113】
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S106−7)は、大当たり遊技実行手段に相当する。特別電動役物処理(S106−7)では、図16及び図17に示すように、確変フラグがOFFにされ(S106−7−1)、前記表示装置10で大当たりオープニングが実施されたか確認される(S106−7−2)。大当たりオープニングが実施されていない場合には大当たりオープニングが実施され(S106−7−3)、その後に大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S106−7−4)。一方、大当たりオープニングが実施済みの場合には、次に大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S106−7−4)。
【0114】
大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口45が開放中か否か判断され(S106−7−5)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口45の開放時間か否か判断される(S106−7−6)。大入賞口45の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S106−7−7)、その後にこの特別電動役物処理(S106−7)が終了する。それに対して大入賞口45の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0115】
一方、前記S106−7−5で大入賞口45が開放中と判断されると、大入賞口45に10個遊技球が入賞(S106−7−8)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S106−7−9)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S106−7)が終了し、それに対して大入賞口45に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S106−7−10)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S106−7−11)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S106−7−10)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S106−7−12)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S106−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S106−7−13)が行われる。大当たり終了処理ではエンディングの準備を行い、その後、大当たり終了フラグがONにされ(S106−7−14)、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0116】
それに対し、前記S106−7−4で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S106−7−15)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S106−7−16)が行われ、次に停止特別図柄が確変図柄(奇数のぞろ目)であるか確認され(S106−7−17)、停止特別図柄が確変図柄である場合には確変フラグがONにされ(S106−7−18)、一方、停止特別図柄が確変図柄ではなく通常図柄(偶数のぞろ目)である場合には確変フラグがOFFにされ(S106−7−19)、その後に特別動作ステータスが1にセットされ(S106−7−18)、この特別電動役物処理(S106−7)が終了する。
【0117】
前記特別動作処理(S106)の次に保留球数処理(S107)が行われる。保留球数処理(S107)では、図18に示すように現在の保留球数がロードされ(S107−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S107−2)
【0118】
前記保留球数処理(S107)の次に行われるその他の処理(S109)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
【0119】
前記サブ制御基板205が行う処理について説明する。前記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理Jでは、図19に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ制御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。CPU初期化処理(S201)では、外部INT割り込み(受信割り込み)処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)に対する設定等が行われる。次に、電源断信号がONでRAMの内容が正常か判断される(S202)。電源断信号がONでなかったり、電源断信号がONでRAMの内容が正常でない場合など電源断信号の状態とRAMの内容正常の両方を満たさない場合は、RAMの初期化が行われ(S203)、その後にウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化が行われる(S204)。一方、電源断信号ONとRAMの内容正常の両方を満たす場合には、RAMの初期化を行うことなくウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化が行われる(S204)。S201〜S204の処理は、電源投入時の1順目にのみ実行され、その後は実行されることがない。
【0120】
ウォッチドッグタイマカウンタ1、2の初期化(S204)の後、ループ処理で割り込み禁止(S205)、乱数シード更新(S206)、コマンド送信処理(S207)、ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化(S208)、割り込み許可(S209)が行われる。また、ループ処理の間に、外部INT割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、10msタイマ割り込み処理(S500)が行われる。
【0121】
割り込み禁止(S205)では、割り込みが入っても割り込みを禁止する。
乱数シード更新(S206)では、各種乱数の更新が行われる。ここで更新される乱数には、前記押打乱数用カウンタの押打乱数が含まれる。
コマンド送信処理(S207)では、サブ制御基板205の各処理でセットされた各種コマンドが該コマンドと対応する基板、装置へ送信される。
ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化(S208)では、ウォッチドッグタイマカウンタ1の値が初期化される。
割り込み許可(S209)では、割り込みの実行を許可する。
【0122】
外部INT割り込み処理(S300)では、図20に示すように、前記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの外部INT割り込み処理(S300)が終了する。
【0123】
2msタイマ割り込み処理(S400)では、図21に示すように、ランプデータ出力処理(S401)、SW/駆動出力処理(S402)、入力処理(S403)、ウォッチドッグタイマ処理(S404)が行われる。
ランプデータ出力処理(S401)では、10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータの出力が行われる。
SW/駆動出力処理(S402)では、スイッチの有効期間及び動作の出力が行われる。
入力処理(S403)では、スイッチのエッジデータ及びレベルデータの作成が行われる。
ウォッチドッグタイマ処理(S404)では、ウォッチドッグタイマのリセット設定が行われる。
【0124】
10msタイマ割り込み処理(S500)では、図22に示すように、スイッチ状態取得処理(S501)、音声制御処理(S502)、報知タイマ判定処理(S503)、メインコマンド解析処理(S504)、SW処理(S505)、ランプ処理(S506)が行われる。
【0125】
スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理(S400)で作成されたスイッチデータが、10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納される。
音声制御処理(S502)では、前記スピーカ38から発する音声のための処理が行われる。
報知タイマ判定処理(S503)では、RAMクリア、扉開放報知等、報知開始から一定期間経過後に報知解除を行うための時間管理処理が行われる。
【0126】
メインコマンド解析処理(S504)では、前記外部INT割り込み処理(S300)で受信した全てのコマンドの解析処理及び動作の設定が行われる。図23及び図24に示すように、前記メインコマンド解析処理(S504)では、まず前記主制御基板200から受信したコマンドが大当たりに関するコマンドか確認される(S504−1)。大当たりに関するコマンドの場合には大当たりに間する設定処理がされ(S504−12)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0127】
一方、受信コマンドが大当たりに関するコマンドではない場合、変動に関するコマンドか確認される(S504−2)。変動に関するコマンドではない場合、その他のコマンドに関する設定処理が行われ(S504−3)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0128】
それに対して、受信コマンドが変動に関するコマンドの場合、ボタン押下演出を有する変動に関するコマンド(ボタン押下演出を有する変動パターンのコマンド)か確認される(S504−4)。受信コマンドがボタン押下演出を有する変動に関するコマンドではない場合、通常変動パターンの作成処理が行われ(S504−5)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0129】
一方、受信コマンドがボタン押下演出を有する変動に関するコマンドの場合、さらに乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドか確認される(S504−6)。受信コマンドが乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドの場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンの作成処理が行われ(S504−7)、さらに当たりの変動コマンドか確認される(S504−8)。受信コマンドが当たりの変動コマンドではなく外れの変動コマンドの場合、前記判定値振り分けデータの最大Lv(段階)が設定される(例えば「デフォルト」〜「Lv3」までの4段階の判定に基づく最終的なレベル(段階)のLv4が設定される)と共に、有効時間(操作有効期間)が設定(例えば10秒に設定)され(S504−9)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。それに対して、受信コマンドが当たりの変動コマンドの場合、前記判定値振り分けデータの最大Lv(段階)が設定される(例えば「デフォルト」〜「Lv4」までの5段階の判定に基づく最終的なレベル(段階)のLv5が設定される)と共に、有効時間(操作有効期間)が設定(例えば10秒に設定)され(S504−10)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。また、S504−6で乱数値可変を伴うボタン連打演出を有する変動パターンのコマンドではないと判断されると、その他のボタン押下演出を有する変動パターンの作成処理が行われ(S504−11)、このメインコマンド解析処理(S504)が終了する。
【0130】
SW処理(S505)では、遊技操作スイッチ67の有効時間(操作有効期間)及び動作の管理が行われる。図25及び図26に示すように、まずボタン押下演出を有する演出か確認される(S505−1)。ボタン押下演出を有する演出ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。
【0131】
一方、ボタン押下演出を有する演出の場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出か確認される(S505−2)。乱数値可変を伴うボタン連打演出ではない場合、その他のボタン押下演出処理が行われ(S505−15)、このSW処理(S505)が終了する。それに対して乱数値可変を伴うボタン連打演出の場合、当たり用の演出か確認される(S505−3)。当たり用の演出ではない場合(すなわち外れ用の演出の場合)、さらに有効時間内か確認され(S505−4)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505−5)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505−12)。振り分け可変タイマは操作無期間検出手段に相当し、また、振り分け可変タイマの最大値が操作無設定時間(例えば100ms)に相当し、遊技機1の電源投入時の初期化処理で振り分け可変タイマに最大値(操作無設定時間)が設定される。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505−14)、このSW処理(S505)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)は維持された状態でその段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。
【0132】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505−6)、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv4))か確認される(S505−7)。最大Lv(Lv4)の場合、このSW処理(S505)が終了する。最大Lv(Lv4)ではない場合、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップ(レベルアップ)の成功又は失敗が抽選される(S505−8)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップ(レベルアップ)に失敗(外れ)となり(S505−9)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに失敗した場合、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。一方、連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505−10)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−11)、このSW処理(S505)が終了する。
【0133】
S505−3で当たり用演出と判断された場合、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv5))か確認される(S505−16)。最大Lv(Lv5)の場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して最大Lv(Lv5)ではない場合、有効時間内か確認され(S505−17)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505−18)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505−24)。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505−26)、このSW処理(S505)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)は維持された状態でその段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。
【0134】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505−19)、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505−20)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505−21)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに失敗した場合、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。一方、連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505−22)、前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505−23)、このSW処理(S505)が終了する。
【0135】
前記S505−5、S505−18は、遊技操作スイッチ67のリミットセンサーと共に操作検出手段に相当し、前記S505−6、S505−19は、更新値データ取得手段に相当し、前記S505−8〜S505−10、S505−20〜S505−22は、演出反映判定手段に相当し、前記S505−13、S505−25は、振り分け変更手段に相当する。
【0136】
ランプ処理(S506)では、出力するランプデータの作成及び演出時間の管理が行われる。
【0137】
また、前記実施例では、Lvアップに失敗した場合(操作演出非反映と判定された場合)、現状Lvを維持するのみであったが、現状Lv(段階)を維持した状態で、前記段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が振り分け変更手段で行われるようにしてもよい。その場合、前記SW処理(S505)に代えて図27及び図28のSW処理(S505A)が行われる。
【0138】
前記SW処理(S505A)では、まず、ボタン押下演出を有する演出か確認される(S505A−1)。ボタン押下演出を有する演出ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。
一方、ボタン押下演出を有する演出の場合、乱数値可変を伴うボタン連打演出か確認される(S505A−2)。乱数値可変を伴うボタン連打演出ではない場合、その他のボタン押下演出処理が行われ(S505A−15)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して乱数値可変を伴うボタン連打演出の場合、当たり用の演出か確認される(S505A−3)。当たり用の演出ではない場合(すなわち外れ用の演出の場合)、さらに有効時間内か確認され(S505A−4)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505A−5)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505A−12)。振り分け可変タイマは操作無期間検出手段に相当し、また、振り分け可変タイマの最大値が操作無設定時間(例えば100ms)に相当し、遊技機1の電源投入時の初期化処理で振り分け可変タイマに最大値(操作無設定時間)が設定される。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505A−14)、このSW処理(S505A)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)が維持されて、その段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0139】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505A−6)、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv4))か確認される(S505A−7)。最大Lv(Lv4)の場合、このSW処理(S505A)が終了する。最大Lv(Lv4)ではない場合、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505A−8)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505A−9)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505A−10)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して連打Lvアップに失敗した場合、その押下に対応した演出が行われないと共に現状Lv(段階)に維持されて段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−13)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−11)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0140】
S505A−3で当たり用演出と判断された場合、現在最大Lv(前記振り分けテーブルの最大Lv(Lv5))か確認される(S505A−16)。最大Lv(Lv5)の場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して最大Lv(Lv5)ではない場合、有効時間内か確認され(S505A−17)、有効時間内ではない場合、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して有効時間内の場合、SW入力有りか(すなわち遊技操作スイッチ67が押下されたか)確認され(S505A−18)、SW入力が無い(遊技操作スイッチ67が押下されていない)場合、振り分け可変タイマが0か確認される(S505A−24)。振り分け可変タイマが0ではない場合、振り分け可変タイマの減算が行われ(S505A−26)、このSW処理(S505A)が終了する。一方、振り分け可変タイマが0の場合、現状Lv(段階)が維持されて段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0141】
それに対してSW入力が有る(遊技操作スイッチ67が押下された)場合、前記押打乱数が取得され(S505A−19)、現状のLvが確認され、現状のLvでの判定値振り分けデータに基づいてLv(段階)のアップの成功又は失敗が抽選される(S505A−20)。この抽選は、演出反映判定手段に相当し、取得した前記押打乱数値が現状のLvにおける前記操作反映選択範囲(次へ)の乱数値である場合に連打Lvアップ成功(当選)となり、押下に対応した演出をする(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)に応じたLv(段階)が変化する段階表示を行う)一方、前記操作非反映選択範囲(現状維持)の乱数値の場合に連打Lvアップに失敗となり(S505A−21)、その押下に対応した演出を行わない(本実施例ではメータ画像Q1におけるLv(段階)の表示を前のまま維持し、Lv(段階)が変化する段階表示を行わない)。連打Lvアップに成功(当選)した場合、押下に対応した演出をすると共に連打Lv(前記振り分けテーブルにおけるLv)を1加算して次のLvにアップし、アップしたLvの判定値振り分けデータを次回の抽選(演出反映判定)用にセットする処理が行われ(S505A−22)、前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。それに対して連打Lvアップに失敗した場合、その押下に対応した演出が行われないと共に現状Lv(段階)が維持された状態で、その段階(Lv)アップ振り分けの振り分け値の加算・減算、すなわち前記操作反映選択範囲の増加と操作非反映選択範囲の減算が行われ(S505A−25)、次いで前記振り分け可変タイマが最大値に更新され(S505A−23)、このSW処理(S505A)が終了する。
【0142】
前記S505A−5、S505A−18は、遊技操作スイッチ67のリミットセンサーと共に操作検出手段に相当し、前記S505A−6、S505A−19は、更新値データ取得手段に相当し、前記505A−8〜S505A−10、S505A−20〜S505A−22は、演出反映判定手段に相当し、前記S505A−13、S505A−25は振り分け変更手段に相当する。
【0143】
また、前記実施例では、現状Lvの判定値振り分けデータのみに対して振り分け率の変更を行っているが、他の全ての判定値振り分けデータ(基本判定値データ)に対しても現状のLvの判定値振り分けデータと共に振り分け変更手段で振り分け率を変更してもよい。
【0144】
このように、本実施例では、遊技操作スイッチ67を操作しない無操作状態(操作無連続時間)が操作無設定時間を経過した(操作無設定時間続いた)場合、次の操作に対する判定結果が操作演出反映になりやすいようにでき、遊技操作スイッチ67の操作状況によって操作演出を演出に反映させ易くすることが可能となる。
さらに、本実施例では、当否判定結果が大当たりの場合には外れの場合よりも操作演出の反映可能な最大反映回数(最大Lv)が多く設定されているため、遊技者は当否判定結果の予告(最大Lv)を少しでも早く知りたいという欲求から、操作演出がより多く反映されるように遊技操作スイッチ(操作部)67を熱心に操作するようになり、遊技の興趣を向上させることが可能である。
さらに、本実施例では、操作演出の反映される毎に異なる基本判定値データは、図29の(a)のように操作演出の反映回数増加によって操作反映選択範囲が減少すると共に操作非反映選択範囲が増大する構成からなるため、遊技者は操作演出の反映回数(Lv)を増加させるために遊技操作スイッチ(操作部)67を熱心に操作するようになり、遊技の興趣を向上させることが可能である。
【0145】
なお、本発明は前記の実施例に限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、操作部(遊技操作スイッチ)は押下式に限られず、スライド式、あるいは押下とスライドの両方が可能なもの、または複数設けてもよい。また、操作演出は前記のように逆ピラミッド型の段階にされたものに限られず、操作部の操作によって変化する演出であればよい。さらに、本実施例において振り分け率の変更は、操作非反映選択範囲と操作反映選択範囲の増減を1ずつ行っているが、1より大の複数であってもよく、ランダムに値を決定してもよい。また、本実施例での連打演出は当否判定結果に基づいて演出をしていたが、遊技状態が高確率状態となるか低確率状態となるかに基づいて演出したり、リーチになるか否かやスーパーリーチになるか否かに基づいて演出してもよいとする。
【符号の説明】
【0146】
1 遊技機
2 遊技盤
10 表示装置
67 遊技操作スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定条件の成立に起因して遊技の当否を判定する当否判定手段と、
前記当否判定手段の判定結果に基づいて行う演出を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示する前記演出の演出パターンを、複数の演出パターンの中から選択する演出パターン選択手段と、
遊技者が任意に操作可能な操作部と、
を備えた遊技機において、
複数の前記演出パターンの少なくとも1つは、前記操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンからなり、
前記操作演出パターンには前記操作部の操作が有効とされる操作有効期間が設けられ、
前記演出パターン選択手段によって前記操作演出パターンが選択されたことに起因して前記操作有効期間内での前記操作部の操作を検出する操作検出手段と、
予め定められた所定更新範囲内で更新される更新値データから前記操作検出手段による前記操作部の操作検出を起因に前記更新値データを取得する更新値データ取得手段と、
前記更新値データ取得手段によって取得した取得更新値データの値に基づいて、前記操作部の操作に対応した操作演出を前記操作演出パターンの演出に反映させるか否かを判定する演出反映判定手段と、
前記操作有効期間内において前記操作部の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことを検出する操作無期間検出手段と、
を備え、
前記演出反映判定手段は、前記更新値データの更新範囲の値に対して操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられた判定値振り分けデータを備え、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出が反映されない非反映と判定し、
前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内で複数回判定可能に構成され、
前記演出反映判定手段の前記判定値振り分けデータの振り分け率は、前記操作演出が反映される毎に異なる基本判定値データが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出反映判定手段により現在の判定に使用されている前記判定値振り分けデータと共に他の前記基本判定値データについても、前記振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率を変更することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記操作有効時間内での前記演出反映判定手段の複数回の判定による前記操作変動パターンの演出内の前記操作演出の反映可能な回数の最大として最大反映回数が設定され、
複数の前記操作演出パターンの種類によって前記最大反映回数が異なることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
【請求項1】
判定条件の成立に起因して遊技の当否を判定する当否判定手段と、
前記当否判定手段の判定結果に基づいて行う演出を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示する前記演出の演出パターンを、複数の演出パターンの中から選択する演出パターン選択手段と、
遊技者が任意に操作可能な操作部と、
を備えた遊技機において、
複数の前記演出パターンの少なくとも1つは、前記操作部による操作結果と連動可能な操作演出パターンからなり、
前記操作演出パターンには前記操作部の操作が有効とされる操作有効期間が設けられ、
前記演出パターン選択手段によって前記操作演出パターンが選択されたことに起因して前記操作有効期間内での前記操作部の操作を検出する操作検出手段と、
予め定められた所定更新範囲内で更新される更新値データから前記操作検出手段による前記操作部の操作検出を起因に前記更新値データを取得する更新値データ取得手段と、
前記更新値データ取得手段によって取得した取得更新値データの値に基づいて、前記操作部の操作に対応した操作演出を前記操作演出パターンの演出に反映させるか否かを判定する演出反映判定手段と、
前記操作有効期間内において前記操作部の操作されない操作無連続時間が、予め設定されている操作無設定時間を経過したことを検出する操作無期間検出手段と、
を備え、
前記演出反映判定手段は、前記更新値データの更新範囲の値に対して操作反映選択範囲と操作非反映選択範囲とに分けられた判定値振り分けデータを備え、前記操作有効期間内に前記操作検出手段が前記操作部の操作を検出した場合、前記更新値データ取得手段によって取得された取得更新値データが、前記判定値振り分けデータの前記反映選択範囲内の値か判定し、前記反映選択範囲内の値のときは、前記操作変動パターンの演出内に前記操作部の操作に対応した前記操作演出を反映させると判定する一方、前記取得更新値データが非反映選択範囲内の値のときは、前記操作部の操作に対応した前記操作演出が反映されない非反映と判定し、
前記操作無期間検出手段によって前記操作無連続時間が前記操作無設定時間を経過したことが検出された場合、前記判定値振り分けデータにおける前記反映選択範囲を増加させると共に前記非反映選択範囲を減少させて前記判定値振り分けデータの振り分け率を変更する振り分け変更手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出反映判定手段は、前記操作有効期間内で複数回判定可能に構成され、
前記演出反映判定手段の前記判定値振り分けデータの振り分け率は、前記操作演出が反映される毎に異なる基本判定値データが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出反映判定手段により現在の判定に使用されている前記判定値振り分けデータと共に他の前記基本判定値データについても、前記振り分け変更手段が実行される毎に振り分け率を変更することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記操作有効時間内での前記演出反映判定手段の複数回の判定による前記操作変動パターンの演出内の前記操作演出の反映可能な回数の最大として最大反映回数が設定され、
複数の前記操作演出パターンの種類によって前記最大反映回数が異なることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2013−106629(P2013−106629A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251449(P2011−251449)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【特許番号】特許第5197833号(P5197833)
【特許公報発行日】平成25年5月15日(2013.5.15)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【特許番号】特許第5197833号(P5197833)
【特許公報発行日】平成25年5月15日(2013.5.15)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
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