説明

遊技機

【課題】遊技者に可動体演出と画像演出とが協働したリアルな演出を見せることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤30の前方から遊技者が表示画面51を目視可能なように設けられた演出表示装置50と、演出表示装置の表示画面の前方に設けられた可動体32と、演出表示装置の表示画面に画像を表示させる画像演出と可動体を動かす可動体演出とによる合体演出を実行する演出制御装置とを備え、合体演出は、演出表示装置の表示画面の前方かつ上方に位置された可動体32を下から支えるように表示画面に物体が表示されるとともに当該物体を取り除こうとする行為が変動表示される画像演出と、表示画面に表示された物体が取り除かれるように変動表示されるのに伴って物体により支えられていた可動体32を下降させる可動体演出とを備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出表示装置と、演出表示装置の表示画面の前方に設けられた可動体とを備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一例としてのパチンコ機において、遊技機枠に取付けられた遊技盤の前方から遊技者が表示画面を目視可能なように設けられた演出表示装置と、演出表示装置の表示画面の前方において上下動可能に設けられた可動体とを備えたパチンコ機が知られている(特許文献1参照)。
また、遊技者に操作ボタンを連続操作させることで、表示装置の表示画面に表示させる演出画像を変化させるパチンコ機が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−14408号公報
【特許文献2】特開2010−207382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、可動体が上下動する可動体演出や、操作ボタンを操作することで表示画面に表示する画像を変化させる画像演出が行われる。しかしながら、可動体演出と画像演出とでそれぞれ関連性の少ない演出が行われるだけであり、遊技者にリアルな演出を提供できないといった課題があった。
本発明は、遊技者に可動体演出と画像演出とが協働したリアルな演出を見せることができる遊技機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための遊技機に係る構成として、遊技機枠に取付けられた遊技盤にこの遊技盤の前方から遊技者が表示画面を目視可能なように設けられた演出表示装置と、演出表示装置の表示画面の前方に設けられた可動体と、演出表示装置の表示画面に画像を表示させる画像演出と可動体を動かす可動体演出とによる合体演出を実行する演出制御装置とを備え、前記合体演出は、演出表示装置の表示画面の前方かつ上方に位置された可動体を下から支えるように表示画面に物体が表示されるとともに当該物体を取り除こうとする行為が変動表示される画像演出と、表示画面に表示された物体が取り除かれるように変動表示されるのに伴って物体により支えられていた可動体を下降させる可動体演出とを備えて構成されるので、画像演出と可動体演出とが合体され、可動体演出と画像演出とが協働したリアルな演出、即ち、画像演出と可動体演出とが連動して変動するリアルな演出を遊技者に提供できる。
遊技機枠には遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン9)が設けられ、演出制御装置は、合体演出の演出パターン情報(操作演出パターン)を複数種類記憶している記憶手段(操作演出パターンテーブル233)を有するとともに、操作手段の操作に基づく信号を契機として抽選を行い、当該抽選により記憶手段から得られた演出パターン情報に基づいて合体演出を行うようにすれば、遊技者による操作ボタンの操作によって異なる合体演出を提供できるようになり、遊技者に様々な合体演出を提供できるようになる。
前記物体が表示画面に表示される人物であり、前記物体を取り除こうとする行為が人物にパンチを当てる変動表示画像であり、記憶手段には、人物に変動表示されるパンチの数、及び、パンチのスピードが異なる複数の演出パターン情報が記憶されているので、表示画面に表示されるパンチを人物に当てて人物を排除して可動体を落下させるリアルな合体演出を提供できる。
【0006】
尚、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パチンコ機の斜視図。
【図2】遊技盤ユニットを遊技盤の盤面側から見た正面図。
【図3】可動体ユニットが取付けられた可動体ユニット取付基板の正面図。
【図4】図1のA−A断面図。
【図5】可動体ユニットの正面図。
【図6】可動体ユニットの斜視図。
【図7】パチンコ機の制御系を示すブロック構成図。
【図8】主制御装置の詳細構成を示すブロック構成図。
【図9】合体演出の一例を示す図。
【図10】操作演出パターンによる画像演出の一例を示す図。
【図11】合体演出の一例を示す図。
【図12】画像演出の一例を示す図。
【図13】画像演出の一例を示す図。
【図14】画像演出の一例を示す図。
【図15】操作演出パターン抽選手段のブロック構成図。
【図16】合体演出の演出パターン取得の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1〜図16を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
尚、以下の説明においてパチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
【0009】
図1に示すように、本実施形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2に開き戸状に開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤ユニット29と、本体枠3の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きくガラス窓4aが設けられたガラス扉4と、ガラス扉4の下側において本体枠3の前面に開き戸状に開閉自在に取り付けられ、遊技球PB(所謂「パチンコ球」、以下単に「球」という)を収容する受皿6を有する前面ボード5と、本体枠3の下部に配設された発射装置7B(図7参照)と、前面ボード5に取り付けられた発射操作ハンドル7と、ガラス扉4の左右の上部にそれぞれ設けられたスピーカ8とを備える。機枠2と本体枠3とガラス扉4と前面ボード5とで遊技機枠が構成される。遊技機枠の一部である受皿6の例えば前縁には、遊技者が操作可能なように操作ボタン9が設けられている。
【0010】
パチンコ機1の背面側には、制御装置99が設けられている。制御装置99としては、図7に示すように、主制御装置100と、副制御装置を構成する演出制御装置200と、払出制御装置300とを備える。主制御装置100、演出制御装置200、払出制御装置300は何れもCPUと、コンピュータプログラム及び遊技処理,演出処理,払出処理に必要なデータを格納したROMと、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAMとを備えるマイクロコンピュータである。
【0011】
主制御装置100は、パチンコ機1の全体を統括して制御する。演出制御装置200は、スピーカ8、後述する可動体32、演出表示装置50、ランプ88等の演出部品を制御して、音演出、可動体32を動かす可動体演出、演出表示装置50の表示画面51に画像を表示する画像演出、光演出を制御する。払出制御装置300は、図7に示すように、賞球払出装置301を制御するとともに、発射操作ハンドル7の操作に基づく発射ボリューム(可変抵抗器)7Aからの信号を入力して発射装置7Bの発射力を制御する。
【0012】
受皿6に収容された球は、発射装置7Bに1個ずつ供給される。そして、図7に示すように、払出制御装置300は、発射操作ハンドル7の回動操作量に対応して増減する発射ボリューム7Aからの入力に基づいて所定の発射力で球が発射装置7Bから発射されるように図外の発射モータを駆動制御するとともに、払出計数スイッチ302からの信号を入力して賞球払出装置301を制御する。また、払出制御装置300は、発射操作ハンドル7の周面上に設けられた発射停止スイッチ7Cや発射操作ハンドル7の内部に配設されたタッチセンサ7Dからの信号を入力して、発射停止及び発射開始を制御する。
【0013】
図2に示すように、遊技盤ユニット29は、遊技盤30と、遊技盤30の後方に配置された可動体ユニット取付基板31と、可動体ユニット取付基板31の前側に配置されて可動体ユニット取付基板31に取付けられた可動体32と、可動体ユニット取付基板31の後側に配置されて可動体ユニット取付基板31に取付けられた可動体駆動装置33とを備える。
【0014】
遊技盤30は、光透過性を有した矩形平板により形成された遊技基板36の前面となる盤面37に、ガイドレール38、球規制レール39、第1特別図柄表示装置40A、第2特別図柄表示装置40B、普通図柄表示装置41、第1始動入賞口(始動口)61、第2始動入賞口(始動口)62、電動チューリップ63、第1大入賞口64、アタッカ装置65、スルーチャッカ66、複数の一般入賞口67、アウト口68、複数の遊技釘75(図2では、遊技釘75を1本のみ図示して残りは図示を省略している)及び風車76、第2大入賞口77、センター飾り枠80等の遊技部品を備えた構成である。
【0015】
遊技基板36の盤面37の周縁部にガイドレール38と球規制レール39とが設けられ、これらガイドレール38と球規制レール39とによって盤面37の領域が盤面37の中央部を中心とする略円形状に囲まれて区画された遊技領域10が形成されている。当該遊技領域10内の盤面37に、上述した遊技部品が設けられる。
【0016】
可動体ユニット取付基板31は、図3,図4に示すように、略中央に遊技盤30の開口34よりも小さい大きさの開口35を備え、開口35の前開口縁35fの周囲に演出部品取付面部31aを備え、演出部品取付面部31aの外周縁部より前方に立ち上がる壁部31bを備え、壁部31bの前側周縁の周囲に開口35の中心を中心とした外周四角形状の取付部31cを備える。言い換えれば、可動体ユニット取付基板31は、取付部31cの内側に取付部31cよりも後方に窪むように設けられた演出部品取付面部31aを備え、演出部品取付面部31aの内周縁部より後方に延長する開口35を備える。そして、演出部品取付面部31aの前面には可動体32、ランプ88等の演出部品、その他の装飾体89等が取付けられている。ランプ88は、可動体32の左右側にそれぞれ位置するように設けられ、下方、即ち、演出表示装置50の表示画面51に表示される画像の前方に向けて発光する光演出を行う。
【0017】
図2に示すように、センター飾り枠80は、遊技基板36を貫通するように盤面37のほぼ中央に設けられた開口34の周囲を取り囲んで盤面37より前方に突出する枠体である。センター飾り枠80は枠の外側に張り出すように設けられた取付フランジ85を備え、取付フランジ85が盤面37にねじ等で固定されることにより盤面37に取付けられる。センター飾り枠80は、下部枠にステージ部81を備えるとともに、左枠部にステージ部81への導入路82と、導入路82への入口83とを備える。
【0018】
ステージ部81は、球が左右に転がるステージ81aと、ステージ81aの後縁より立ち上がる後壁部81bと、後壁部81bの上縁より前方に延長する庇部81cと、球落下誘導口81dと、球落下誘導口81dの左右両側に設けられたサイド落下口81eと備える。ステージ81aの左端が導入路82の出口と連通する。導入路82への入口83は、センター飾り枠80の左枠部の上部の一部に形成され、センター飾り枠80の左側の盤面37と導入路82の導入口とを連通させる貫通球通路により形成される。
【0019】
遊技領域10内での盤面37上における遊技部品の配置例、及び、各遊技部品の詳細を説明する。
アウト口68は遊技領域10を左右に2等分する中心線上の最下部に設けられ、第1始動入賞口61はアウト口68とステージ部81との間の盤面37上においてアウト口68の真上に設けられる。そして、ステージ部81の球落下誘導口81dは、第1始動入賞口61の真上に位置するように設けられ、このため、球落下誘導口81dから落下した球は、第1始動入賞口61に入賞しやすくなる。
スルーチャッカ66はセンター飾り枠80よりも右側の盤面37上に設けられ、電動チューリップ63及び第2始動入賞口62はセンター飾り枠80よりも右側でかつスルーチャッカ66の下方に位置する盤面37上に設けられ、アタッカ装置65及び第1大入賞口64は電動チューリップ63の下方である遊技領域10の右下位置の盤面37上に設けられる。
【0020】
センター飾り枠80の前面とガラス窓4aとの間の隙間寸法、及び、ステージ部81の庇部81cの前端面とガラス窓4aとの間の隙間寸法は、一個の球の直径よりも小さい寸法に形成されている。従って、センター飾り枠80の周囲の遊技領域10を流下する球は、導入路82への入口83以外からはセンター飾り枠80の内側に導かれることはない。また、ステージ81aに入り込んだ球は庇部81cよりも上方に移動することはなく、球落下誘導口81d又はサイド落下口81eを介してステージ81aの下方の遊技領域10に落下する。
【0021】
前記可動体32及びランプ88は、センター飾り枠80の内側に位置して前面が盤面37よりも前方に位置するように配置される。前記その他の装飾体89は、遊技盤30の後方に位置されてセンター飾り枠80の外側に位置されるので、光透過性を有した透明又は半透明の遊技盤30の前方から遊技盤30を通して目視できる。
【0022】
図5,図6に示すように、後述する演出制御装置200により制御されて可動体32を駆動させる可動体駆動装置33は、例えば、演出制御装置200により回転駆動制御される駆動源としてのステップモーター20と、ステップモーター20の回転力を可動体を上下動させる力に変換して可動体32に伝達する動力伝達機構21と、可動体32の上端と可動体32の上方に位置されたベース22とを連結し、可動体32の垂直上下動に追従して上下伸縮運動を行う上下伸縮支持機構23とを備える。ベース22は可動体ユニット取付基板31の裏面に固定される。
【0023】
動力伝達機構21は、ステップモーター20の出力軸20aに取付けられて回転する第1歯車24と、第2歯車25と、第2歯車25の歯車素材の円板面より突出する突出軸26と、連結腕27とを備える。
ステップモーター20のケーシングが駆動部品取付ベース28に固定され、第2歯車25の回転中心軸25eが駆動部品取付ベース28に回転可能に取付けられる。ステップモーター20の回転力を受けて回転する第1歯車24の歯と第2歯車25の歯とが噛合うように第1歯車24の歯と第2歯車25とが設置され、第1歯車24が回転することで第2歯車25が回転する。駆動部品取付ベース28は可動体ユニット取付基板31の裏面に固定される。
【0024】
連結腕27は、一側直線状軸部27aの端部と他側直線状軸部27bの端部とがこれら直線状軸部27a,27bと互いに直角な直線状軸部27cにより連結された、所謂、クランク軸により形成される。
連結腕27の一側直線状軸部27aの一端側には一側直線状軸部27aの直線に沿った方向に長い長孔27dが形成される。他側直線状軸部27bの他端側が、可動体32の裏面の左右の中心を通過する垂直線上に位置する部分で可動体32と連結される。また、連結腕27の一側直線状軸部27aの他端部が回転可能なように回転中心軸27eによって駆動部品取付ベース28に取付けられている。そして、突出軸26が長孔27d内を移動可能なように突出軸26と連結腕27の一側直線状軸部27aの他端部とが連結される。突出軸26の前端部には突出軸26が長孔27d内から外れないように止め輪26aが取付けられている。
【0025】
可動体駆動装置33は、ステップモーター20の回転力を受けて第1歯車24が回転することで第2歯車25が回転し、突出軸26が長孔27dの孔壁を押圧することにより、連結腕27は、回転中心軸27eを回転中心として回転し、この回転によって他側直線状軸部27bの他端である可動体との連結部が可動体32の左右の中心を通過する垂直線上を移動し、可動体32が上下垂直方向に移動するように構成されている。
【0026】
可動体32は、例えば、前面に「どくろ」の形をした装飾体32aが設けられ、この装飾体32aは、装飾体32aを左右に2等分する分割境界線を介して左右に2等分に分割された左右の装飾体32x、32yにより形成される。左右の装飾体32x、32yの分割端32z,32z同士が接触して「どくろ」を形成する通常状態と、左の装飾体32xが左後方に回動するとともに右の装飾体32yが右後方に回動して「どくろ」が左右に2つに割れた割れ状態とに状態変化可能な構成を備える。
【0027】
可動体32は、図4に示すように、可動体ユニット取付基板31の開口35よりも前方に位置して、通常状態時における装飾体32aの前面が遊技盤30の盤面37より突出するように、ベース22及び駆動部品取付ベース28を介して可動体ユニット取付基板31に固定され、かつ、可動体駆動装置33により、表示画面51の前方において遊技盤30の盤面37と平行な面上を垂直上下方向に移動可能に構成される。例えば、可動体駆動装置33により、図2に示す最上位置状態においては下端32eが可動体ユニット取付基板31の開口35の上辺縁35aよりも若干下方に位置し、最下位置状態においては下端32eが遊技盤30の開口34の中心位置近くに位置するように制御される。
【0028】
図4に示すように、本体枠3は遊技盤ユニット29を収容するユニット収容部11を備える。ユニット収容部11は、可動体ユニット取付基板31が取り外し可能に取付けられる可動体ユニット取付基板取付部14と、遊技盤30が可動体ユニット取付基板31の前方に位置するように取り外し可能に取付けられる遊技盤取付部13と、可動体ユニット取付基板31の後方に配置されて可動体ユニット取付基板31に取付けられた可動体駆動装置33を収容して遊技盤ユニット29の後方を覆うカバー部15とを備える。カバー部15は、可動体ユニット取付基板取付部14に取付けられた可動体ユニット取付基板31の開口35よりも大きい開口16を備える。そして、カバー部15の開口16の中心線と可動体ユニット取付基板31の開口35の中心線と遊技盤30の開口34の中心線cとが一致するように、可動体ユニット取付基板31及び遊技盤30がユニット収容部11に取り付けられる。尚、可動体ユニット取付基板31は遊技盤30の裏面に取付けられる構成であってもよい。
【0029】
そして、演出表示装置50を備えた表示装置ユニット12が、演出表示装置50の表示画面51を前方に向けてカバー部15の開口16を後方から覆うようにカバー部15の裏面に取り付けられることにより、遊技者が、ガラス窓4a、遊技盤30の開口34、可動体ユニット取付基板31の開口35、カバー部15の開口16を介して演出表示装置50の表示画面51に表示される画像を見ることができる。即ち、演出表示装置50は、ユニット収容部11を介して遊技盤30との間に可動体32及び可動体駆動装置33の収容スペースを確保した状態で遊技盤30の裏面に取付けられている。
また、表示装置ユニット12の裏面には制御装置99を構成する電子回路基板が取付けられ、制御装置99が通風排熱用の孔を備えたカバー17で覆われている。
【0030】
第1特別図柄表示装置40Aは、第1始動入賞口61への球の入賞を契機に、主制御装置100により行われる第1特別図柄に係る電子抽選(第1特別図柄抽選)の結果を表示するための表示装置であり、第2特別図柄表示装置40Bは、第2始動入賞口62への球の入賞を契機に、主制御装置100により行われる第1特別図柄に係る電子抽選(第1特別図柄抽選)の結果を表示するための表示装置である。
第1特別図柄表示装置40A、及び、第2特別図柄表示装置40Bは、電子抽選の結果に基づいて特別図柄(数字や絵柄)が変動した後に、抽選結果を表示する態様で所定の特別図柄を導出表示(停止表示)させるという態様で表示されるように演出制御装置200により制御されるものである。
尚、本実施形態においては、第1始動入賞口61への入賞を契機として変動する特別図柄を第1特別図柄といい、第2始動入賞口62への入賞を契機として変動する特別図柄を第2特別図柄という。
また、図2に示すように、第1特別図柄表示装置40A及び第2特別図柄表示装置40Bは、7セグメント表示器からなり、演出表示装置50を見ている遊技者の視界に同時に入らないように盤面37の右下部分に配置されている。第1特別図柄表示装置40A又は第2特別図柄表示装置40Bを構成する7セグメントの何れかが点滅している状態は、第1特別図柄又は第2特別図柄がそれぞれ変動している状態であり、その点滅が停止して点灯が維持された状態は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が停止した状態である。また、第1特別図柄表示装置40A又は第2特別図柄表示装置40Bを構成する7セグメントの何れかが点滅している時間は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動時間である。
【0031】
演出表示装置50は、例えば液晶表示装置(LCD(Liquid Crystal Display))により構成され、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞を契機に実行される特別図柄に係る抽選の結果に基づいて、表示画面51に所定の演出態様を表示するように演出制御装置200により制御されるものである。
また、演出表示装置50の表示画面51には、第1特別図柄抽選に対応する保留球乱数(後述)が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う図外の第1保留表示領域が設けられ、当該第1保留表示領域とは別に、第2特別図柄抽選に対応する保留球乱数が主制御装置100のRAMに記憶された旨の表示を行う図外の第2保留表示領域が設けられる。
【0032】
スルーチャッカ66は、球が通過可能なゲート構造をなしたものであり、このスルーチャッカ66を球が通過したことを契機に、主制御装置100の普通図柄用当否抽選手段150により普通図柄に係る電子抽選(普図抽選)が行われる。普通図柄表示装置41は、普通図柄に係る電子抽選の結果(普図当り、ハズレ)が表示されるよう主制御装置100に設けられた普通図柄用当否抽選手段により制御されるものである。この普通図柄表示装置41は例えばLEDランプからなる。普通図柄に係る電子抽選の結果が当り(普図当り)のときにはLEDランプが所定態様で点灯し、ハズレのときにはLEDランプが所定態様以外の態様で点灯するようになっている。LEDランプが点滅している状態は、普通図柄が変動している状態であり、その点滅が停止して点灯が維持された状態は、普通図柄の変動が停止した状態である。また、LEDランプが点滅している時間は、普通図柄の変動時間である。
【0033】
電動チューリップ63は、第2始動入賞口62の入口に設けられ、遊技盤30の前面に直交する軸を中心に回動する1対の羽根部材と、これら1対の羽根部材を駆動する電動チューリップ駆動装置(ソレノイド)63A(図7参照)とを備え、電動チューリップ駆動装置63Aへの通電により1対の羽根部材が互いに離れる方向に回動し、第2始動入賞口62の入口を拡大するものである。尚、電動チューリップ63の上方における盤面37上には一般入賞口67が設けられており、電動チューリップ63は1対の羽根部材が閉じた状態では第2始動入賞口62への球の入賞は不可能である。電動チューリップ63は、普通図柄に係る電子抽選の結果が普図当りとなった場合に、1対の羽根部材が開くよう主制御装置100により制御される。
【0034】
第1大入賞口64は横長な長方形の開口であり、第2始動入賞口62の下方に設けられている。アタッカ装置65は、水平な軸を中心として前後方向にフラップ状に回動自在に設けられ第1大入賞口64の形状とほぼ同じ長方形の蓋部材と、この蓋部材を駆動するアタッカ駆動装置(ソレノイド)65A(図7参照)とを備え、アタッカ駆動装置65Aへの通電により蓋部材が前方向に回動して第1大入賞口64を開放するものである。アタッカ装置65が開いた状態は第1大入賞口64への球の入賞が可能な状態であり、アタッカ装置65が閉じた状態は第1大入賞口64への球の入賞が不可能な状態である。
【0035】
アタッカ装置65は、第1始動入賞口61への球の入賞を契機に行われる第1特別図柄に係る第1特別図柄抽選の結果が当り(第1特図当り)となった場合、又は、第2始動入賞口62への球の入賞を契機に行われる第2特別図柄に係る第2特別図柄抽選の結果が当り(第2特図当り)となった場合であって、当該当りが16ラウンドの大当りである場合、主制御装置100により16ラウンド開閉されるよう制御され、これによって遊技者にとって有利な当り遊技が提供される。本実施形態において、各ラウンドの間、アタッカ装置65は第1大入賞口64を球を9カウントするまで最大30秒間開閉する。
第2大入賞口77は、第1始動入賞口61の下部に設けられ、その入賞口は通常は閉じられていて、第2大入賞口77内に球が入賞できないようになっている。第2大入賞口77は、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞を契機に行われる抽選で前記第1特図当り又は第2特図当りが4ラウンドの大当り又は小当りの場合、第2大入賞口駆動装置77Aにより開放される。この第2大入賞口77の1ラウンド当りの開放時間は約0.2秒である。4ラウンドの大当りによる第2大入賞口77の4ラウンド開放の後は、第2始動入賞口62の電動チューリップ63の開放時間が拡大される。4ラウンドの小当りの場合は、第2大入賞口77の4ラウンド開放の後も電動チューリップ63の開放時間は通常モードと変わらない。
【0036】
第1始動入賞口61、第2始動入賞口62、第1大入賞口64、スルーチャッカ66、一般入賞口67、第2大入賞口77のそれぞれには、球の通過を検出する第1始動入賞口検出センサ91、第2始動入賞口検出センサ92、第1大入賞口検出センサ93、スルーチャッカ検出センサ94、一般入賞口検出センサ95、第2大入賞口検出センサ96が内蔵されている。これらの検出センサ91〜96は、球の通過に伴い球検出信号(電気信号)を出力する磁気センサであり、その球検出信号は主制御装置100に入力される。
【0037】
図7に示すように、主制御装置100は、特別図柄用当否抽選手段110、変動表示制御手段130、普通図柄用当否抽選手段150、当り遊技制御手段160、電動チューリップ制御手段170、遊技モード制御手段180とを備える。これらの各手段は、遊技に係る制御を行うためにROMに格納されたコンピュータプログラム及びデータにより設定された手段である。
【0038】
特別図柄用当否抽選手段110は、第1始動入賞口61への球の入賞を契機に第1特図当り又はハズレを電子抽選(第1特別図柄抽選)により決定するとともに、第2始動入賞口62への球の入賞を契機に第2特図当り又はハズレを電子抽選(第2特別図柄抽選)により決定する。
図8(a)に示すように、特別図柄用当否抽選手段110は、特図当否用乱数発生手段111、特図当否用乱数取得手段112、特図当否判定手段113、特図当否用乱数保留手段114、特図当り種類決定用乱数発生手段115、特図当り種類決定用乱数取得手段116、特図当り種類判定手段117、特図当り種類決定用乱数保留手段118を備える。
【0039】
特図当否用乱数発生手段111は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割込信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば0〜65535の整数の範囲)で1ずつ更新させることにより、ハードウェア乱数である特図当否用乱数を発生させる。
特図当否用乱数取得手段112は、第1始動入賞口検出センサ91又は第2始動入賞口検出センサ92からの球検出信号が主制御装置100に入力されたタイミングで、特図当否用乱数発生手段111から特図当否用乱数を取得(ラッチ)する。
特図当否判定手段113は、特図当否用乱数の値と特図当りハズレ情報との対応関係を規定するテーブル(対応表)である特図低確時判定テーブル113A及び特図高確時判定テーブル113Bを備え、特図当否用乱数取得手段112により取得された特図当否用乱数の値が特図当りであるかハズレであるかを、特図低確時判定テーブル113A又は特図高確時判定テーブル113Bを参照して判定する。特図高確時判定テーブル113Bを参照した場合の特図当りの当選確率は、特図低確時判定テーブル113Aを参照した場合の特図当りの当選確率よりも高い。
尚、特別図柄用当否抽選手段110において特図低確時判定テーブル113Aが参照されて特図当り又はハズレが決定される遊技状態は、本発明における特図通常遊技状態であり、特図高確時判定テーブル113Bが参照されて特図当り又はハズレが決定される遊技状態は、本発明における特図高確率遊技状態である。以下、便宜上、「特図通常遊技状態」を「特図低確」といい、「特図高確率遊技状態」を「特図高確」という。
特図当否用乱数保留手段114は、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞に基づき特図当否用乱数取得手段112が特図当否用乱数を取得した場合に、その特図当否用乱数の値を特別図柄に係る保留球乱数として所定の上限個数まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する。例えば第1始動入賞口61への入賞に基づき得られる第1特図当否用乱数の値、第2始動入賞口62への入賞に基づき得られる第2特図当否用乱数の値を、それぞれ4個まで保留球乱数として記憶する。
【0040】
特図当り種類決定用乱数発生手段115は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割込信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば0〜99の整数の範囲)で1ずつ更新させることにより、ソフトウェア乱数である特図当り種類決定用乱数を発生させる。
特図当り種類決定用乱数取得手段116は、第1始動入賞口検出センサ91又は第2始動入賞口検出センサ92からの球検出信号が主制御装置100に入力されたタイミングで、特図当り種類決定用乱数発生手段115から特図種類決定用乱数を取得(ラッチ)する。
特図当り種類判定手段117は、第1特図当り種類テーブル117A及び第2特図当り種類テーブル117Bを備える。特図当り種類判定手段117は、特図当り種類決定用乱数取得手段116により取得された特図当り種類決定用乱数に基づき、第1特図当り種類テーブル117Aを参照して第1特別図柄の当り種類を判定する。また、特図当り種類判定手段117は、特図当り種類決定用乱数取得手段116により取得された特図当り種類決定用乱数に基づき、第2特図当り種類テーブル117Bを参照して第2特別図柄の当り種類を判定する。
第1特図当り種類テーブル117A及び第2特図当り種類テーブル117Bは、特図当り種類決定用乱数の値と特図当りの種類を示す特別図柄の種類情報との対応関係を規定するテーブルであって、例えば、4R特別図柄A、4R特別図柄B、4R特別図柄C、16R特別図柄等の特図当りの種類が予め対応付けられている。4R特別図柄、16R特別図柄という特図当りを示す特別図柄の名称に冠された「4R」及び「16R」は、「4ラウンド」及び「16ラウンド」の略であり、その特別図柄に予め対応付けられた当り遊技のラウンド数の種類である。つまり、第1特別図柄表示装置40A又第2特別図柄表示装置40Bに停止して表示される特別図柄の種類が電子抽選により決定されることによって、当り遊技のラウンド数の種類が決定される。
例えば、第2特図当り種類テーブル117Bの方が第1特図当り種類テーブル117Aよりも遊技者に有利な当り(16R特図当り)が当選する確率が高くなっているので、第2始動入賞口62に入賞させた方が有利な当り遊技を得やすくなっている。
特図当り種類決定用乱数保留手段118は、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞に基づき特図当り種類決定用乱数取得手段116が特図当り種類決定用乱数を取得した場合に、その特図当り種類決定用乱数の値を所定の上限個数まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する。例えば第1始動入賞口61への入賞に基づき得られる第1特図当り種類決定用乱数の値、第2始動入賞口62への入賞に基づき得られる第2特図当り種類決定用乱数の値を、それぞれ4個まで保留球乱数として記憶する。
【0041】
図7に示すように、変動表示制御手段130は、特別図柄の変動パターンを決定する特別図柄用変動パターン抽選手段131を備える。
図8(b)に示すように、特別図柄用変動パターン抽選手段131は、特図変動パターン用乱数発生手段132、特図変動パターン用乱数取得手段133、特図変動パターン選択手段134、特図変動パターン用乱数保留手段135を備える。
【0042】
特図変動パターン用乱数発生手段132は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(本実施形態では0〜99の整数の範囲)で1ずつ更新させることにより、ソフトウェア乱数である特図変動パターン用乱数を発生させる。
特図変動パターン用乱数取得手段133は、第1始動入賞口検出センサ91又は第2始動入賞口検出センサからの球検出信号が主制御装置100に入力されたタイミングで、特図変動パターン用乱数発生手段132から特図変動パターン用乱数を取得(ラッチ)する。
特図変動パターン選択手段134は、特図変動パターン用乱数取得手段133により取得された特図変動パターン用乱数に基づき、特図変動パターンテーブル134Aを参照して特別図柄の特図変動パターンを選択する。
特図変動パターンテーブル134Aは、特図変動パターン用乱数と特図変動パターンNoと変動時間との対応関係を規定したテーブルである。
特図変動パターンテーブル134Aは、特図当り時に参照される特図当り用変動パターンテーブルを複数種類備えるとともに、ハズレ時に参照されるハズレ用変動パターンテーブルを複数種類備える。
例えば、後述する遊技モード毎に異なる特図変動パターンテーブル134Aが参照される。つまり、特図変動パターン選択手段134は、後述するように遊技モード制御手段180で設定された遊技モードを認識して、遊技モードの種類に応じて予め決められた特図変動パターンテーブル134Aを参照する。
特図変動パターン用乱数保留手段135は、特別図柄の変動中に第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞に基づき特図変動パターン用乱数取得手段133が特図変動パターン用乱数を取得した場合に、その特図変動パターン用乱数の値を所定の上限個数まで主制御装置100のRAMを利用して記憶する。例えば第1始動入賞口61への入賞に基づき得られる第1特図変動パターン用乱数の値、第2始動入賞口62への入賞に基づき得られる第2特図変動パターン用乱数の値を、それぞれ4個まで保留球乱数として記憶する。
【0043】
普通図柄用当否抽選手段150は、スルーチャッカ66を球が通過したことを契機に、普図当り又はハズレを電子抽選(普図抽選)により決定するものである。この普通図柄用当否抽選手段150は、前述の特別図柄用当否抽選手段110と略同様に構成されたものであり、具体的には、図8(c)に示すように、周期的(例えば2ミリ秒侮)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることにより、ソフトウェア乱数である普図当否用乱数を発生させる普図当否用乱数発生手段151と、スルーチャッカ検出センサ95からの球検出信号が主制御装置100に入力したタイミングで普図当否用乱数発生手段151から普図当否用乱数を取得(ラッチ)する普図当否用乱数取得手段152と、この普図当否用乱数取得手段152により取得された普図当否用乱数の値が普図当りであるかハズレであるかを、普図低確時判定テーブル153A又は普図高確時判定テーブル153Bを参照して判定する普図当否判定手段153と、普通図柄の変動中に普図当否用乱数取得手段152が普図当否用乱数を取得した場合に、その普図当否用乱数の値を所定の上限個数(例えば4個)まで、普通図柄に係る保留球乱数として主制御装置100のRAMを利用して記憶する普図当否用乱数保留手段154とを備える。つまり、普通図柄用当否抽選手段150は、スルーチャッカ66を球が通過したことを契機に当否に係る普図抽選を行う手段である。
尚、以下便宜上、普通図柄用当否抽選手段150において普図低確時判定テーブルが用いられて普図当り又はハズレが決定される遊技状態を「普図低確」といい、普図高確時判定テーブルが用いられて普図当り又はハズレが決定される遊技状態を「普図高確」という。
【0044】
当り遊技制御手段160は、特図当り時における特図当りの種類に応じてアタッカ装置65を決められたラウンドだけ開閉させて遊技者に当り遊技を提供する。
【0045】
電動チューリップ制御手段170は、普通図柄用当否抽選手段150による電子抽選(普図抽選)で普図当りに当選した場合に、電動チューリップ63のソレノイド63Aへの通電を行い、電動チューリップ63の1対の羽根部材を開閉させるものである。この電動チューリップ制御手段170は、普図高確中において1回の普図当りに対し電動チューリップ63を例えば開放時間2.9秒で2回開放させ、普図低確中において1回の普図当りに対し電動チューリップ63を例えば開放時間0.2秒で1回開放させるようになっている。普図高確中においては、前述のように、普通図柄用当否抽選手段150による電子抽選で殆ど普図当りに当選し、その当選に基づき電動チューリップ63が2.9秒2回開放されるため、遊技者が遊技盤30の右側部に球を打ち出せば、第2始動入賞口62に球を容易に入賞させることができる。つまり、普図高確は、電動チューリップ63の開放が行われやすく、遊技者にとっては第2始動入賞口62への球の入賞が容易化(サポート)される状態(所謂、電サポ状態)である。
【0046】
遊技モード制御手段180は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選による抽選の結果として導出される特図当りの種類に応じて、当り遊技終了後に遊技モードを設定する手段である。
遊技モード制御手段180は、特別図柄の種類と遊技モードの種類と遊技状態との対応関係を規定した図外の遊技状態設定用テーブルを備える。遊技モードは、例えば、通常モード、小チャンスモード、中チャンスモード、大チャンスモードである。遊技モード制御手段180は、遊技状態設定用テーブルを参照し、特別図柄の種類に応じて予め決められている遊技モードの遊技状態を設定する。
大チャンスモードは、例えば特図当りの種類が16R特別図柄Aである場合において当り遊技後に移行するモードである。当該モードでの遊技状態は、特図高確(次回まで)及び普図高確(次回まで)状態(所謂、確変遊技状態(時短付き))に設定される。
中チャンスモードは、例えば特図当りの種類が16R特別図柄Bである場合において当り遊技後に移行するモードである。当該モードでの遊技状態は、特図低確状態及び普図高確(99回)状態に設定される。
小チャンスモードは、例えば特図当りの種類が4R特別図柄A、又は、4R特別図柄Bである場合に当り遊技後に移行するモードである。当該モードでの遊技状態は、特図当りの種類が4R特別図柄Aである場合は特図高確(次回まで)及び普図低確状態(所謂、潜伏確変遊技状態)に、特図当りの種類が4R特別図柄Bである場合は特図低確状態及び普図低確状態(所謂、小当り遊技後の遊技状態)に設定される。
通常モードは、当り遊技後の遊技状態が特図低確状態及び普図低確状態に設定されるモードである。
尚、「次回まで」とは、当り遊技が終了した後、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞に基づく特別図柄抽選で当りを得るまで特図高確等の状態が続くことであり、「99回」とは、当り遊技が終了した後、第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞に基づく特別図柄抽選が特図高確等の状態で99回行われることをいう。小当り遊技とは、アタッカ装置65を例えば、0.6秒間開く動作を2回行うが、第1大入賞口64への入賞機会が少ない遊技であって、当該遊技終了後に特図低確及び普図低確状態に設定される遊技をいう。潜伏確変遊技とは、アタッカ装置65を例えば、0.6秒間開く動作を2回行うが、第1大入賞口64への入賞機会が少ない遊技であって、当該遊技終了後に特図高確状態に設定される遊技をいう。
【0047】
主制御装置100は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選に係る特図当り又はハズレと、特別図柄の種類と、特図変動パターンNoと、現在の遊技モードに関する情報を演出制御装置200に送信する。
図7に示すように、演出制御装置200は、主制御装置100から送られてきた遊技モード情報に基づいて演出表示装置50の表示画面に表示させる背景を決定する背景決定手段210を備える。背景決定手段210は、遊技モードの種類と背景画像の種類との対応関係を規定した背景用テーブル210Aを備え、この背景用テーブル210Aを参照して、演出表示装置50の表示画面51に遊技モードに対応して表示させる背景画像を決定する。
背景用テーブル210Aには、通常モードには通常背景画像、小チャンスモードには小チャンス背景画像、中チャンスモードには中チャンス背景画像、大チャンスモードには大チャンス背景画像が予め対応付けられている。これらの背景画像は区別が容易なものであり、従って遊技者は演出表示装置50の表示画面51に表示される背景画像を見て現在の遊技モードを判断することができる。
【0048】
また、演出制御装置200は、演出パターン選択手段220を備え、演出パターン選択手段220は、前述の変動表示制御手段130により決定された特図変動パターンNo.と演出パターンの種類との対応関係を規定する演出パターンテーブル221を備える。
演出パターンテーブル221は、演出制御装置200内の図示しないROMに記憶され、特図当り時に参照される特図当り用演出パターンテーブルを複数種類備えるとともに、ハズレ時に参照されるハズレ用演出パターンテーブルを複数種類備える。
演出パターンは、変動内容及び変動時間である。変動内容は、例えば、予告演出、各種リーチ演出、ハズレ変動演出等である。
演出パターン選択手段220では、遊技モード毎に異なる演出パターンテーブルが参照される。つまり、演出パターン選択手段220は、主制御装置100から送られてきた現在の遊技モードを認識して、遊技モードの種類に応じて予め決められた演出パターンテーブルを参照する。
【0049】
演出制御装置200は、演出パターンテーブル221より取得した演出パターンに基づいて演出を行う。例えば、演出表示装置50の表示画面51に演出パターンで決められた演出図柄を表示させ、変動時間の経過とともに特別図柄の停止時期と略同期して特別図柄抽選の結果を示す態様により停止表示する。そして、停止表示された特別図柄、及び、演出図柄の停止態様が、特図当りを示す態様である場合には、前述した当り遊技が開始されるとともに、特図当りの種類によって当り遊技後の遊技モードが移行する。
尚、演出制御装置200は、主制御装置100から送信されてくる演出図柄の表示に係る情報に基づき演出図柄の停止図柄を決定するようになっている。例えば、演出制御装置200は、何れの遊技モード中であっても特図当りの種類が16R特別図柄Aに決定された場合には、「777」又は「333」を停止図柄に決定するようになっており、電子抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)の結果がハズレの場合であって、演出パターンがリーチの場合には3つの数字のうちの中央の数字のみが他の2つと異なるリーチ目「121」や「454」などが演出図柄の停止図柄となるように、又は、演出パターンがリーチでない場合には3つの数字が全て異なるハズレ目となるように、予め用意された複数種類のハズレ用停止図柄のうちから電子抽選により決定するようになっている。
【0050】
本実施形態では、演出制御装置200は、演出パターン選択手段220により演出パターンテーブル221から取得した特定の演出パターンの内容に基づいて、演出表示装置50を制御して表示画面51に画像演出を行わせるとともに、可動体駆動装置33を駆動制御して可動体32を画像演出の内容に合わせて落下させる、例えば図9乃至図14に示すような、パンチ当て演出を行わせる。
更に、演出制御装置200は、このパンチ当て演出が演出パターン選択手段220により演出パターンテーブル221から選ばれた場合、遊技者の操作ボタン9の操作に従って、後述の操作演出パターン抽選手段230により操作演出パターンテーブル233から選択された演出パターン情報である操作演出パターンと重ね合わせて、演出表示装置50の表示画面51の表示制御及び可動体32の駆動制御を実行する。このパンチ当て演出は、上述したどの遊技モードにおいて生じさせてもよい。
パンチ当て演出は、図9乃至図14に示すように、可動体32を下から支える物体としての人物であるメインキャラクター501の画像を表示画面51に表示させ、かつ、このメインキャラクター501に左右の拳502を交互に当てる変動画像を表示画面51に表示させた後、メインキャラクター501がパンチを受けて打っ飛んだりメインキャラクター501がパンチに耐える画像を表示画面51に表示させる画像演出と、メインキャラクター501がパンチを受けて打っ飛んだ場合に可動体32を落下させる可動体演出とが組み合わされたストーリーを持つ合体演出である。
即ち、前記合体演出は、演出表示装置50の表示画面51の前方かつ上方に位置された可動体32を下から支えるように表示画面51にメインキャラクター501が表示されるとともに当該メインキャラクター501にパンチを当てることでメインキャラクター501を取り除いて可動体32を落とそうとする行為が変動表示される画像演出と、表示画面51に表示されたメインキャラクター501が打っ飛ばされて取り除かれるように変動表示されるのに伴ってメインキャラクター501により支えられていた可動体32を下降させる可動体演出とを備えて構成される合体演出である。
【0051】
パンチ当て演出は、失敗パターンと成功パターンとがある。
成功パターンは、可動体32を下から支えるように表示画面51に表示されたメインキャラクター501が表示画面51に変動表示されるパンチ503A;503Bを受けてぶっ飛ぶように表示画面51に表示された後に、可動体32を落下させるパターンである。
失敗パターンは、可動体32を下から支えるように表示画面51に表示されたメインキャラクター501が表示画面51に変動表示されるパンチ503A,503Bを受けた後も耐えて可動体32を支え続けるように表示画面51に表示された後に、可動体32を静止させたままに維持するパターンである。
【0052】
成功パターンの一例を図9乃至図11に基づいて説明する。
第1始動入賞口61又は第2始動入賞口62への球の入賞を契機に演出制御装置200が演出パターン選択手段220により演出パターンテーブル221から取得する演出パターンに基づいて演出制御装置200が図9乃至図11に示す合体演出を連続的に行うように演出表示装置50及び可動体32を制御する。
即ち、図9(a)に示すように、まず、可動体32が少しだけ下方に移動するとともに表示画面51の中央には可動体32を下から支えているようにメインキャラクター501が表示されるとともに表示画面51の左右の下部にグローブを嵌めた左右の拳502が表示され、かつ、表示画面51の左右の下部に「ボタン連打で○○○○○を倒せ!」という文字画像505が表示された初期画像510が表示される。
次に、図9(b)に示すように、初期画像510の「ボタン連打で○○○○○を倒せ!」という文字画像の代りに「よーい」という文字画像506が表示画面に表示され、その後、「よーい」という文字画像506の代りに、図9(c)に示すように、「スタート」という文字画像507が表示される。
そして、遊技者が操作ボタン9を押すと演出制御装置200がメインキャラクター501に右パンチ503A及び左パンチ503Bを交互に当てる変動画像の内容が決められた操作演出パターンを抽選し、演出制御装置200が当該抽選で得られた操作演出パターンに基づいて表示画面51に表示する画像を制御することにより演出表示装置50が後述する操作演出パターン抽選手段230により操作演出パターンテーブル233から取得した当該操作演出パターンに基づいた画像演出を行う。
例えば、まず、図10(a)に示すように、メインキャラクター501が右パンチ503Aを顔面に受ける画像が表示画面51に変動表示された後、図10(b)に示すように、メインキャラクター501が左パンチ503Bを顔面に受ける画像が表示画面51に変動表示され、その後、図11(a)に示すように、メインキャラクター501がぶっ飛ぶような画像508が表示画面51に変動表示される。
そして、図11(b)に示すように、演出制御装置200が演出パターンに基づいて可動体32を最下位置に下降させ、その後、図11(c)に示すように、例えば小チャンスモードに移行する可能性を予告するモード移行演出画像509が表示される。
【0053】
失敗パターンの一例を図9乃至図10及び図12に基づいて説明する。
失敗パターンの場合、例えば上述した図9,図10に示す合体演出が行われた後、図12(a)に示すようにメインキャラクター501がパンチ503A及び503Bを受けた後も耐えて可動体32を支え続けるように表示画面51に表示された後に、表示画面51の中央に「残念」という失敗を示す文字画像512が表示される。その後、通常モードの背景画像が表示される。
【0054】
操作演出パターン抽選について説明する。演出制御装置200は、操作ボタン9の操作に基づく信号を契機として抽選を行う操作演出パターン抽選手段230を備える(図7参照)。操作演出パターン抽選手段230は、図15に示すように、周期的(例えば2ミリ秒侮)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を発生させる乱数発生手段231と、操作ボタン9が操作されたことを示すスイッチからの出力信号を入力したタイミングで乱数発生手段231から操作演出パターン用の乱数を取得(ラッチ)する乱数取得手段232と、乱数値と複数種類の演出パターン情報としての操作演出パターンとが対応付けられた操作演出パターンテーブル233と、操作演出パターンテーブル233を参照し、乱数取得手段232で取得した乱数値と対応付けられた操作演出パターンに基づいて合体演出を行う操作演出制御手段234とを備える。操作演出パターンテーブル233は、演出制御装置200内の図示しないROM(記憶手段)に記憶される。
よって、乱数取得手段232で取得した乱数値によって異なる操作演出パターンでの画像演出が実行されるので、操作ボタン9の操作の違いによりパンチ当て演出の内容が違うようになり、操作ボタン9を操作する遊技者の介在によって種々の異なった合体演出を遊技者に提供できる。
即ち、遊技者が遊技中の操作有効期間内に操作ボタン9を押すように操作することで操作ボタン9と連動する図外のスイッチから出力信号が演出制御装置200に出力され、そして、演出制御装置200が操作演出パターン抽選を行い、演出制御装置200が当該抽選で得られた操作演出パターンに基づく画像演出を実行する。
【0055】
即ち、操作演出パターンテーブル233には、演出表示装置50の表示画面51に表示されるパンチの数やパンチの速さの異なる複数の画像パターンを有した複数の操作演出パターンが登録されており、演出制御装置200は、演出パターンに基づく例えば図9(c)のような操作ボタン操作受付開始画像が表示された時点から所定時間内に設定された操作有効期間内に操作ボタン9が操作されたことを示すスイッチからの最初の出力信号を入力したことを契機として操作演出パターン抽選を行い、当該抽選で抽出された操作演出パターンに基づいて演出表示装置50を制御して画像演出を行う。
【0056】
また、演出制御装置200は、操作有効期間内に操作ボタンが操作されたか否かを判定する操作ボタン操作有無判定手段を備える。そして、図16に示すように、演出制御装置200は、操作ボタン9が操作されたことを示すスイッチからの出力信号が入力されたか否かによって操作有効期間内に操作ボタン9が操作されたか否かを操作ボタン操作有無判定手段で判定し(ステップS1でYes)、操作有効期間内に操作ボタン9が操作されたと判定した場合は、操作演出パターン抽選手段230によって操作演出パターン抽選を行い(ステップS2)、当該抽選により操作演出パターンテーブル233から取得した操作演出パターンに基づいて演出表示装置50を制御する画像演出を行わせ(ステップS3)、その後、既に取得している演出パターンに基づいて演出表示装置50を制御し、成功パターン又は失敗パターンによる演出を行わせる。
【0057】
操作ボタン操作有無判定手段が操作有効期間内に操作ボタン9が操作されていないと判定した場合には(ステップS1でNo)、演出制御装置200は、演出表示装置50を制御して所定の画像演出を行わせた後に、既に取得している演出パターンに基づいて演出表示装置50を制御し、成功パターン又は失敗パターンによる演出を行わせる(ステップS4)。
【0058】
ステップS4で実行される所定の画像演出の例を示す。この場合、例えば、操作有効期間が経過した後、図13に示すような所定の画像演出が実行される。即ち、操作有効期間が経過した場合に図13(a)に示すような初期画像510における文字画像505の無い画像が表示された後に、図13(b)に示すようにサブキャラクター520が登場する画像が表示され、図13(c)に示すようにサブキャラクター520がメインキャラクター501の股間にパンチを当てる画像が表示される。その後、演出パターンに基づいて、成功パターンであれば、図11の合体演出が実行され、失敗パターンであれば、図14(a)に示すようにメインキャラクター501がパンチを受けた後も耐えて可動体32を支え続けるように表示画面51に表示された後に、図14(b)に示すように表示画面51の中央に「残念」という文字画像512が表示される。その後、通常モードの背景画像が表示される。
【0059】
図9乃至図12の実施形態を例にして説明すると、図10以外は、演出パターン選択手段220により演出パターンテーブル221から取得した演出パターンに基づく演出であり、図10は、演出パターンテーブル221から取得された演出パターンに基づく画像演出内容に、遊技者の操作ボタン9の操作に基づいて操作演出パターン抽選手段230により操作演出パターンテーブル233から取得された操作演出パターンに基づく画像演出内容を合成して構成された演出内容の例を表している。
【0060】
具体的には、演出パターンテーブル221から取得する演出パターンの内容は、演出制御装置200に、例えば図9(a)(b)(c)の合体演出を行わせた後、操作有効期間開始から所定時間経過した後に図11(a)(b)(c)の合体演出、又は、図12(a)(b)の画像演出、又は、図13(a)(b)(c)の画像演出、又は、図14(a)(b)の画像演出を行わせる内容である。
そして、遊技者の操作ボタン9の最初の操作に基づいて操作演出パターンテーブル233から取得する操作演出パターンの内容は、操作有効期間開始から所定時間経過するまでの間に例えば図10(a)(b)の合体演出を行わせる内容であり、従って、操作有効期間開始から所定時間経過するまでの間においては、演出パターンテーブル221から取得された演出パターンに基づいて表示画面に表示されている表示画像に、操作演出パターンテーブル233から取得された操作演出パターンに基づく例えば図10(a)(b)(c)の合体演出を合成した合体演出が行われることになる。
【0061】
操作有効期間開始後の操作ボタン9の最初の操作に基づいて操作演出パターンテーブル233から取得する操作演出パターンの内容としては、例えば、左右のパンチ503A,503Bがメインキャラクター501に対して繰り出される数が非常に少なく、パンチ503A,503Bのスピードも遅い態様の画像演出1、左右のパンチ503A,503Bがメインキャラクター501に対して繰り出される数が多く、パンチ503A,503Bのスピードも速い画像演出2、パンチの数及びパンチのスピードが画像演出1よりも多くて速くかつ画像演出2よりも少なくて遅い画像演出3等がある。
従って、例えば、画像演出2が実行されている場合には、操作ボタン9の連打によってパンチの数が多くパンチのスピードも速い変動画像演出が遊技者に提供されることになり、操作ボタン9をうまく連打したことでパンチの数が増えてパンチのスピードも増したような印象を遊技者に与えることができる。そして、この場合に成功パターンになったときには、パンチの集中連打により成功したというような満足感を遊技者に与えることができる。また、画像演出1が実行されている場合には、操作ボタン9を連打してもパンチの数が少なくパンチのスピードも遅い演出が遊技者に提供されることになり、この場合、もっと操作ボタン9を押さなければメインキャラクター501を倒せないという印象を遊技者に与えることができて遊技者を遊技に熱中させることができる。また、画像演出3が実行されている場合には、もっと操作ボタン9を押せばパンチの数が多くなってパンチのスピードも増してメインキャラクター501を倒せるのではないという印象を遊技者に与えることができて遊技者を遊技に熱中させることができる。
【0062】
実施形態によれば、演出表示装置50の表示画面51に画像を表示させる画像演出と可動体32を表示画面51の前側上方と表示画面51の中央部の前側との間で垂直上下動させる可動体演出とによる合体演出を実行する演出制御装置200を備えたので、画像演出と可動体演出とが合体され、可動体演出と画像演出とが協働したリアルな演出、即ち、画像演出と可動体演出とが連動して変動するリアルな演出を遊技者に提供できる。即ち、立体である可動体を落とすリアルな演出を提供できる。また、立体である可動体が落ちる要因となる内容を変動画像表示するので、可動体の動きと様々な変動画像を合体させることが可能となり、バリエーション豊かでリアルな合体演出を提供できるようになる。即ち、画像演出と可動体演出とによる合体演出により、リアルでかつバリエーションの多い演出を提供できるようになる。
また、可動体32が上方から表示画面51の前側に移動する構成なので、可動体32が表示画面51を目視する遊技者の視野に徐々に入ってくるような演出を提供できるので、遊技者に何かしらの期待感を与えるような独特な演出を提供できるようになる。
【0063】
また、演出制御装置200は、操作ボタン9が操作されたことを示すスイッチからの出力信号を入力することを契機として操作演出パターン抽選を行うので、遊技者による操作ボタン9の操作によって異なる演出を提供できるようになり、遊技者に様々な演出を提供できるようになる。
【0064】
操作ボタン9が操作されることで、パンチの数及びパンチのスピードが異なる演出画像が提供されるので、遊技者に変化に富んだ合体演出を提供できる。
【0065】
尚、演出制御装置200が当該抽選で得られた操作演出パターンに基づく合体演出、即ち、可動体32及び演出表示装置50を制御して可動体32による可動体演出と演出表示装置50による画像演出とによる合体演出を実行する構成としてもよい。即ち、実施形態では、操作演出パターンに基づく演出の例として変動表示画像演出のみによる演出を示したが、可動体32を動かす可動体演出と変動表示画像演出とを組み合わせた合体演出を実行させる操作演出パターンを用いてもよい。
この場合、操作演出パターンテーブル233には、例えば、演出表示装置50の表示画面51に表示されるパンチの数やパンチの速さの異なる画像を表示させる複数の画像パターンの1つとメインキャラクター501にパンチが当たる毎に可動体32を下降させたり上下に振動させたりする可動体32を動かす複数の動作パターンの1つとが組み合わされた操作演出パターンを複数種類記憶している構成とすればよい。
このようにすれば、操作演出パターンに基づく合体演出を行うことで、よりリアルな演出を提供できる。
【0066】
また、本発明の合体演出は、可動体32を下から支えるように表示画面51に表示された物体が取り除かれることで可動体32を下降させる合体演出であればよい。
例えば、可動体32を下から支えるように表示画面51に表示された物体としての棒が当該棒を取り除こうとする行為を示す画像演出又は合体演出によって取り除かれることで可動体32を下降させる合体演出等であってもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 パチンコ機、9 操作ボタン、30 遊技盤、32 可動体、50 演出表示装置、51 表示画面、200 演出制御装置、230 操作演出パターン抽選手段、
233 操作演出パターンテーブル(記憶手段)、
501 メインキャラクター(人物(物体))、503A,503B パンチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機枠に取付けられた遊技盤にこの遊技盤の前方から遊技者が表示画面を目視可能なように設けられた演出表示装置と、前記演出表示装置の表示画面の前方に設けられた可動体と、前記演出表示装置の表示画面に画像を表示させる画像演出と前記可動体を動かす可動体演出とによる合体演出を実行する演出制御装置とを備え、
前記合体演出は、前記演出表示装置の表示画面の前方かつ上方に位置された前記可動体を下から支えるように前記表示画面に物体が表示されるとともに当該物体を取り除こうとする行為が変動表示される前記画像演出と、前記表示画面に表示された物体が取り除かれるように変動表示されるのに伴って前記物体により支えられていた可動体を下降させる前記可動体演出とを備えて構成されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技機枠には遊技者が操作可能な操作手段が設けられ、前記演出制御装置は、前記合体演出の演出パターン情報を複数種類記憶している記憶手段を有するとともに、前記操作手段の操作に基づく信号を契機として抽選を行い、当該抽選により前記記憶手段から得られた演出パターン情報に基づいて前記合体演出を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記物体が前記表示画面に表示される人物であり、前記物体を取り除こうとする行為が前記人物にパンチを当てる変動表示画像であり、前記記憶手段は、前記人物に変動表示されるパンチの数、及び、パンチのスピードが異なる複数の演出パターン情報が記憶されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−94445(P2013−94445A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240219(P2011−240219)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】