説明

遊技機

【課題】 高確率状態中に、より変化のある遊技を楽しむことを可能とする。
【解決手段】 遊技状態が高確率状態である場合には、遊技状態が低確率状態に切り替わるまで、通常状態時の初回大当たりの発生時に演出図柄表示装置104の表示領域R1〜R3または表示領域R5〜R7で停止表示された演出図柄Z1または演出図柄Z3に対応した変動時間決定テーブルを選択する。これにより、通常状態時の初回大当たりの発生時に、表示領域R1〜R3または表示領域R5〜R7に停止表示される演出図柄Z1または演出図柄Z3に対応した演出図柄Z1の変動時間および演出図柄Z3の変動時間を設定できる。その結果、高確率状態中に、より変化のある遊技を楽しむことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機としては、例えば、特許文献1に記載の従来技術がある。
この従来技術では、始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選を実行する。続いて、抽選を実行した場合に、演出図柄の変動表示を行った後に抽選結果に対応する態様で演出図柄の停止表示を行う。続いて、抽選に当選した場合には、大入賞口を所定条件が満たされるまで開放する。続いて、特賞状態が終了した場合には、通常状態よりも抽選の当選確率が高い高確率状態(確率変動状態)を生起する。高確率状態は、予め設定した設定回数の特賞状態が生起されるまで継続される。また、この従来技術では、高確率状態中に、特賞状態の生起時に停止表示された演出図柄が表す数字の回数分だけ15ラウンドの特賞状態を確実に生起可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許463748号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、高確率状態中は、特賞状態の生起時に停止表示された演出図柄が表す数字の回数分だけ15ラウンドの特賞状態を確実に生起可能となっている。それゆえ、遊技者には、高確率状態中の遊技が単調なものとなる可能性があった。
本発明は、高確率状態中に、より変化のある遊技を楽しむことを可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、
遊技球が入賞可能な第1始動入賞口と、前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選である第1抽選を実行する第1抽選手段と、前記第1抽選を実行した場合に、識別情報の変動表示を行った後に、前記第1抽選の結果に対応する態様で識別情報の停止表示を行う第1表示手段と、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口と、前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、前記第1抽選に当選した場合に生起される特賞状態である第1特賞状態よりも大きな利益を獲得可能な特賞状態である第2特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選である第2抽選を実行する第2抽選手段と、前記第2抽選を実行した場合に、識別情報の変動表示を行った後に、前記第2抽選の結果に対応する態様で識別情報の停止表示を行う第2表示手段と、前記第1表示手段で識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間および前記第2表示手段で識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間を決定するための複数の変動時間決定テーブルと、前記複数の変動時間決定テーブルのいずれかを選択し、選択した変動時間決定テーブルに基づいて前記第1変動時間および前記第2変動時間を決定する変動時間決定手段と、遊技状態が前記第1抽選および前記第2抽選の当選確率を予め設定した第1確率とする低確率状態である場合に、前記第1抽選または前記第2抽選における当選である低確率当選が発生した場合には、前記第1抽選および前記第2抽選の当選確率を前記第1確率より高い第2確率とする高確率状態に遊技状態を切り替える切替手段と、を備え、前記第1表示手段による識別情報の変動表示と前記第2表示手段による識別情報の変動表示とは、互いに並行して行うことが可能となっており、前記複数の変動時間決定テーブルのそれぞれは、前記第1表示手段および前記第2表示手段で停止表示される識別情報の態様のいずれかに対応付けられ、前記変動時間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態である場合には、遊技状態が前記低確率状態に切り替わるまで、前記低確率当選の発生時に前記第1表示手段または前記第2表示手段で停止表示された識別情報の態様に対応した前記変動時間決定テーブルを選択することを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、例えば、低確率当選の発生時に、第1表示手段および第2表示手段において、第2表示手段による識別情報の変動時間と比較し、第1表示手段による識別情報の変動時間が長い変動時間決定テーブルが対応付けられている態様が停止表示されたとする。すると、第1表示手段による識別情報の変動時間として、第2表示手段による識別情報の変動時間と比較し、長いものが選択されやすくなる。これにより、第2識別情報の単位時間当たりの変動回数を第1識別情報の単位時間当たりの変動回数よりも多くすることができる。それゆえ、第2抽選に当選する可能性を増大でき、遊技者が大きな利益を獲得し易くすることができる。一方、例えば、低確率当選の発生時に、第1表示手段および第2表示手段において、第2表示手段による識別情報の変動時間と比較し、第1表示手段による識別情報の変動時間が長い変動時間決定テーブルが対応付けられている態様が停止表示されたとする。すると、第1表示手段による識別情報の変動時間として、第2表示手段による識別情報の変動時間と比較し、短いものが選択されやすくなる。これにより、第2表示手段による識別情報の単位時間当たりの変動回数を第1表示手段による識別情報の単位時間当たりの変動回数よりも少なくすることができる。それゆえ、第2抽選に当選する可能性を低減でき、遊技者が大きな利益を獲得し難くすることができる。これにより、低確率当選時に第1表示手段または第2表示手段に停止表示された識別情報の態様によって、高確率状態中に第2特賞状態が生起される期待度を増減できる。
そのため、遊技者は、より変化のある遊技を楽しむことができる。
【0007】
本発明の他の態様は、
前記切替手段は、遊技状態が前記高確率状態である場合には、遊技状態が前記高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数の特賞状態が生起されると、遊技状態を前記低確率状態に切り替えることを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、第2識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間と比較し、第1識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間が十分に長いものが選択された場合に、第2特賞状態が設定回数以上連続して生起することを防止できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高確率状態中に、より変化のある遊技を楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】パチンコ機1の遊技盤面10を表す図である。
【図2】パチンコ機1の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】当たりの種別を表す図である。
【図4】主制御装置から出力される制御コマンドを表す図である。
【図5】遊技制御処理を示すフローチャートである。
【図6】当たり判定処理を示すフローチャートである。
【図7】テーブル1、テーブル2、テーブル3、およびテーブル4の特性を表す図である。
【図8】演出制御処理を示すフローチャートである。
【図9】状態指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図10】変動時間指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本実施形態は、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用したものである。
(遊技盤面の構成)
まず、パチンコ機1における遊技盤面10の構成を説明する。
図1は、パチンコ機1の遊技盤面10の正面部を表す図である。図1では、特に説明に必要な部分を模式的に示している。
図1に示すように、遊技盤面10には、遊技球の発射路20を構成する外レール21および内レール22が配設されている。遊技盤面10では、外レール21および内レール22によって囲まれた円形状の領域が、遊技球を転動させる遊技領域30となっている。
【0011】
遊技領域30の中央部には、演出画像を表示することが可能な演出図柄表示装置104が配設されている。演出図柄表示装置104は、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成されている。
演出図柄表示装置104は、演出図柄Z1〜Z4の変動表示および停止表示を互いに独立して行うことが可能な8つの表示領域R1〜R8を有している。
【0012】
表示領域R1、R2、R3のそれぞれは、数字や図柄等からなる演出図柄Z1の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。演出図柄Z1の変動表示とは、表示領域R1、R2、R3のそれぞれにおいて、複数種類の演出図柄Z1をスクロールさせた状態の表示である。また、演出図柄Z1の停止表示とは、表示領域R1、R2、R3のそれぞれにおいて、演出図柄Z1を停止させた状態の表示である。表示領域R4は、カラーバーからなる演出図柄Z2の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。演出図柄Z2の変動表示とは、表示領域R4において、カラーバーが表す色を順次変化させた状態の表示である。また、演出図柄Z2の停止表示とは、表示領域R4において、カラーバーが所定の色を表している状態の表示である。そして、演出図柄表示装置104では、表示領域R1、R2、R3、R4で停止表示された演出図柄Z1、Z2の組み合わせによって、当たり抽選(以下、第1抽選とも呼ぶ)の抽選結果に応じた演出を行う。当たり抽選とは遊技者に有利な遊技状態である特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選である。特賞状態とは、賞球を払い出す等、遊技者に所定の遊技価値を付与する有利な遊技状態をいう。
【0013】
また、表示領域R5、R6、R7のそれぞれは、数字や図柄等からなる演出図柄Z3の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。演出図柄Z3の変動表示とは、表示領域R5、R6、R7のそれぞれにおいて、複数種類の演出図柄Z3をスクロールさせた状態の表示である。また、演出図柄Z3の停止表示とは、表示領域R5、R6、R7のそれぞれにおいて、演出図柄Z3を停止させた状態の表示である。表示領域R8は、カラーバーからなる演出図柄Z4の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。演出図柄Z4の変動表示とは、表示領域R8において、カラーバーが表す色を順次変化させた状態の表示である。また、演出図柄Z4の停止表示とは、表示領域R8において、カラーバーが所定の色を表している状態の表示である。そして、演出図柄表示装置104では、表示領域R5、R6、R7、R8で停止表示された演出図柄Z3、Z4の組み合わせによって、当たり抽選(以下、第2抽選とも呼ぶ)の抽選結果に応じた演出を行う。
【0014】
表示領域R1、R2、R3、R4による演出図柄Z1、Z2の変動表示および停止表示と、表示領域R5、R6、R7、R8による演出図柄Z3、Z4の変動表示および停止表示とは、互いに並行して行うことが可能となっている。ただし、表示領域R1、R2、R3、R4と表示領域R5、R6、R7、R8とのいずれか一方の表示領域で演出図柄が当たり抽選の当選組み合わせとなって特賞状態が生起される際に、他方の表示領域が演出図柄を変動表示中であった場合には、他方の表示領域は当該特賞状態が終了するまで変動時間の計測を中断し、演出図柄を停止表示させることなく変動表示を継続することが可能となっている。また、特賞状態の生起中は、他方の表示領域による新たな変動表示の開始を禁止することが可能となっている。
【0015】
演出図柄表示装置104の左側には、普通図柄始動ゲート122が配設されている。普通図柄始動ゲート122は、上向きに開口したゲートであり、遊技盤面10を流下する遊技球が常時通過可能な状態となっている。普通図柄始動ゲート122の内部には、始動ゲートスイッチ133(図2参照)が配設されている。始動ゲートスイッチ133は、遊技球が普通図柄始動ゲート122を通過したことを検出すると、遊技球が通過したことを示す検出信号を主制御装置210に出力する。これにより、主制御装置210は、始動ゲートスイッチ133から検出信号が出力されたことに応じて普通図柄抽選を実行する。普通図柄抽選とは、第2始動入賞口111cを開放状態にするか否かを決定する抽選である。
【0016】
演出図柄表示装置104の下方には、始動入賞装置111が配設されている。
始動入賞装置111は、第1始動入賞口111aと、第1始動入賞口111aの下側に配設された普通電動役物111bとを有している。
第1始動入賞口111aは、上向きに開口した入賞口(いわゆるヘソ)であり、遊技盤面10を流下する遊技球が常時入賞可能な状態となっている。入賞とは、遊技球が入賞口を通過し、遊技球の通過を検出するスイッチの設けられた領域を通過することをいう。第1始動入賞口111aの内部には、第1始動入賞口スイッチ131a(図2参照)が配設されている。第1始動入賞口スイッチ131aは、遊技球が第1始動入賞口111aに入賞したことを検出すると、遊技球が入賞したことを示す検出信号を主制御装置210(図2参照)に出力する。これにより、主制御装置210は、第1始動入賞口スイッチ131aから検出信号が出力されたことに応じて、当たり抽選(第1抽選)を実行する。
【0017】
普通電動役物111bは、上向きに開口した第2始動入賞口111cと、第2始動入賞口111cを開閉可能な開閉部材111dとを有する可変入賞装置(いわゆる電動チューリップ)となっている。開閉部材111dは、始動入賞口ソレノイド158(図2参照)によって開閉される。そして、普通電動役物111bは、普通図柄抽選に当選していない場合(通常時)には、第2始動入賞口111cが開閉部材111dで閉止状態とされ、遊技球が第2始動入賞口111cに入賞不可能な状態とされる。一方、普通電動役物111bは、普通図柄抽選に当選した場合には、第2始動入賞口111cが開閉部材111dで所定パターンで開放状態とされ、遊技球が第2始動入賞口111cに入賞可能な状態とされる。第2始動入賞口111cの内部には、第2始動入賞口スイッチ131b(図2参照)が配設されている。第2始動入賞口スイッチ131bは、遊技球が第2始動入賞口111cに入賞したことを検出すると、遊技球が入賞したことを示す検出信号を主制御装置210(図2参照)に出力する。これにより、主制御装置210は、第2始動入賞口スイッチ131bから検出信号が出力されたことに応じて当たり抽選(第2抽選)を実行する。
【0018】
第1始動入賞口111aと第2始動入賞口111cとは、遊技状態が高確率状態(確率変動状態)である場合には、低確率状態(通常状態)である場合よりも、普通図柄抽選の当選確率、および普通図柄抽選に当選した場合の第2始動入賞口111cの開放時間を増大可能となっている。高確率状態とは、第1抽選の当選確率および第2抽選の当選確率を予め設定した第1確率(例えば、1/200)より高い第2確率(例えば、1/20)とする遊技状態をいう。低確率状態とは、第1抽選の当選確率および第2抽選の当選確率を予め設定した第1確率(1/200)とする遊技状態をいう。それゆえ、第1始動入賞口111aと第2始動入賞口111cとは、高確率状態中には、互いに等しい頻度で遊技球を入賞可能となっている。これにより、遊技者は、第1始動入賞口111aと第2始動入賞口111cとのいずれか一方を狙って遊技球を入賞させることが困難となっている。それゆえ、高確率状態中には、表示領域R1、R2、R3、R4における演出図柄Z1、Z2の変動時間が表示領域R5、R6、R7、R8における演出図柄Z3、Z4の変動時間より短くなるほど、演出図柄Z1、Z2の単位時間当たりの変動回数が演出図柄Z3、Z4の単位時間当たりの変動回数より多くなる。そのため、第1抽選に当選する可能性が第2抽選に当選する可能性より大きくなる。また、高確率状態中には、表示領域R1、R2、R3、R4における演出図柄Z1、Z2の変動時間が表示領域R5、R6、R7、R8における演出図柄Z3、Z4の変動時間より長くなるほど、演出図柄Z3、Z4の単位時間当たりの変動回数が演出図柄Z1、Z2の単位時間当たりの変動回数より多くなる。そのため、第2抽選に当選する可能性が第1抽選に当選する可能性より大きくなる。
【0019】
始動入賞装置111の右側には、2つの特別図柄表示装置107a、107bが配設されている。特別図柄表示装置107a、107bそれぞれは、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。
特別図柄表示装置107aは、数字や図柄等からなる特別図柄Z5の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。特別図柄Z5の変動表示とは、複数種類の特別図柄Z5を順次切り替えた状態の表示である。また、特別図柄Z5の停止表示とは、特別図柄Z5を停止させた状態の表示である。そして、特別図柄表示装置107aは、停止表示された特別図柄Z5によって、当たり抽選(第1抽選)の抽選結果を表示する。また、特別図柄表示装置107aにおける特別図柄Z5の変動表示の時間(以下、変動時間とも呼ぶ)と表示領域R1、R2、R3における演出図柄Z1の変動時間とは、互いに等しくなっている。
【0020】
特別図柄表示装置107bは、数字や図柄等からなる特別図柄Z6の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。特別図柄Z6の変動表示とは、複数種類の特別図柄Z6を順次切り替えた状態の表示である。また、特別図柄Z6の停止表示とは、特別図柄Z6を停止させた状態の表示である。そして、特別図柄表示装置107bは、停止表示された特別図柄Z6によって、当たり抽選(第2抽選)の抽選結果を表示する。また、特別図柄表示装置107bにおける特別図柄Z6の変動時間と表示領域R5、R6、R7における演出図柄Z3の変動時間とは、互いに等しくなっている。
【0021】
特別図柄表示装置107aによる特別図柄Z5の変動表示および停止表示と、特別図柄表示装置107bによる特別図柄Z6の変動表示および停止表示とは、互いに並行して行うことが可能となっている。ただし、特別図柄表示装置107aと特別図柄表示装置107bとのいずれか一方の特別図柄表示装置で特別図柄が当たり抽選に当選したことを表す態様となって特賞状態が生起される際に、他方の特別図柄表示装置が特別図柄を変動表示中であった場合には、他方の表示領域は当該特賞状態が終了するまで変動時間の計測を中断し、特別図柄を停止表示させることなく変動表示を継続することが可能となっている。また、特賞状態の生起中は、他方の特別図柄表示装置による新たな変動表示の開始を禁止することが可能となっている。
【0022】
特別図柄表示装置107a、107bの右側には、普通図柄表示装置106が配設されている。普通図柄表示装置106は、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。普通図柄表示装置106は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示および停止表示を行うことが可能となっている。そして、普通図柄表示装置106は、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果を表示する。
【0023】
特別図柄表示装置107a、107bの上側には、遊技状態表示装置109が配設されている。遊技状態表示装置109は、LED等によって構成されている。遊技状態表示装置109には、連続して特別図柄Z5、Z6の変動表示を行うことが可能な回数(以下、始動情報記憶数とも呼ぶ)、当たり(特賞状態)のラウンド回数等が表示される。
始動入賞装置111の下方には、特別電動役物240が配設されている。
【0024】
特別電動役物240は、上向きに開口した大入賞口115と、大入賞口115を開閉可能な開閉部材242とを有する可変入賞装置(いわゆるアタッカー)となっている。開閉部材242は、大入賞口ソレノイド159(図2参照)によって開閉される。そして、特別電動役物240は、特賞状態が生起されていない場合(通常時)には、大入賞口115が開閉部材242で閉止状態とされ、遊技球が大入賞口115に入賞不可能な状態とされる。一方、特別電動役物240は、特賞状態が生起された場合には、大入賞口115が開閉部材242で所定パターンで開放状態とされ、遊技球が大入賞口115に入賞可能な状態とされる。大入賞口115の開放動作は、特賞状態の生起後所定時間(例えば、30[s])経過するか、大入賞口115に所定数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで(1ラウンド)継続される。また、大入賞口115の開放動作は、特賞状態の種別に応じて設定されたラウンド回数(例えば、2ラウンド、15ラウンド)繰り返し行われる。
【0025】
大入賞口115の内部には、大入賞口スイッチ132(図2参照)が配設されている。大入賞口スイッチ132は、遊技球が大入賞口115に入賞したことを検出すると、遊技球が入賞したことを示す検出信号を主制御装置210(図2参照)に出力する。これにより、主制御装置210が、大入賞口スイッチ132から検出信号が入力されたことに応じて、入賞した遊技球数に応じて設定された賞球を払い出すための処理を実行する。
【0026】
大入賞口115の下方であって遊技領域30の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口110が配設されている。
さらに、演出図柄表示装置104の上方には、電動役物130が配設されている。電動役物130は、作動状態となった際、モータ(図示せず)により所定パターンで揺動するとともに、ランプ(図示せず)により所定パターンで発光する。
なお、遊技盤面10においては、各入賞口等111a、111c、115、122に遊技球を導くように、複数の釘(図示せず)が配置されている。
【0027】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図2は、パチンコ機1の制御系の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、パチンコ機1は、制御部として、主制御装置210と、演出制御装置150と、表示制御装置151と、ランプ制御装置152と、効果音制御装置153と、電動役物130の作動を制御する役物制御装置157と、を備えている。主制御装置210と演出制御装置150とは、不正行為防止等のため、それぞれ別々の基板に実装される。また、主制御装置210と演出制御装置150とは、不正行為防止等のため、主制御装置210から演出制御装置150への一方向にのみデータを送信可能となっている。
【0028】
主制御装置210は、主として、第1始動入賞口111aおよび第2始動入賞口111cへの遊技球の入賞の検出に応じて各種の乱数値を取得(抽選)する。そして、主制御装置210は、取得した各種乱数値に基づいて、制御コマンドの送信および遊技全体の制御を行う。また、主制御装置210は、特別図柄表示装置107a、107b、普通図柄表示装置106、遊技状態表示装置109、賞球払出制御装置156、始動入賞口ソレノイド158、大入賞口ソレノイド159等を直接制御(ポート出力制御)する。また、主制御装置210には、電源供給を行うための電源回路212が接続されている。
具体的には、主制御装置210は、CPU(Central Processing Unit)220と、ROM(Read Only Memory)230と、RAMRandom Access Memory)240と、入力ポート250と、出力ポート255とを備える。
【0029】
入力ポート250は、各スイッチ131a、131b、132、133から入力された検出信号をCPU220に出力する。
出力ポート255は、演出制御装置150、特別図柄表示装置107a、107b、普通図柄表示装置106、遊技状態表示装置109、賞球払出制御装置156、始動入賞口ソレノイド158および大入賞口ソレノイド159のそれぞれに制御コマンドや制御信号を出力する。また、出力ポート255は、パチンコ機1の遊技情報や異常信号を遊技場に設置されたホールコンピュータ500に出力する。これにより、ホールコンピュータ500は、パチンコ機1の遊技情報や異常信号を報知する。
【0030】
ROM230は、主制御装置210で実行されるパチンコ機1を制御するためのプログラム、および遊技制御用のデータ等を記憶している。遊技制御用のデータとは、演出制御装置150を制御するための各種制御コマンド(例えば、後述する状態指定コマンド、変動時間指定コマンド、図柄停止指定コマンド、演出開始指定コマンド)、および各種テーブル(例えば、後述する当たり決定テーブル、変動時間決定テーブル、第1特別図柄決定テーブル、第2特別図柄決定テーブル)等である。
【0031】
RAM240は、主制御装置210に対する入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタ等の各種カウンタ、および抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等を一時的に記憶する。また、RAM240は、始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機として取得される始動情報(以下、第1始動情報とも呼ぶ)、および始動入賞口111cへの遊技球の入賞を契機として取得される始動情報(以下、第2始動情報とも呼ぶ)を記憶する。第1始動情報とは、始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機として取得された各種乱数の値等の情報(例えば、後述する当たり決定乱数値、当たり種別決定乱数、リーチ決定乱数、変動時間決定乱数)である。また、第2始動情報とは、始動入賞口111cへの遊技球の入賞を契機として取得された各種乱数の値等の情報である。
【0032】
演出制御装置150は、主制御装置210から送信される制御コマンドを受信し、受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出を決定する。そして、演出制御装置150は、決定した演出に応じた演出制御コマンドを生成し、生成した演出制御コマンドを送信する。これにより、演出制御装置150は、表示制御装置151、ランプ制御装置152、効果音制御装置153および役物制御装置157のそれぞれを制御する。
演出制御装置150は、主制御装置210と同様に、CPUと、ROMと、RAMと、入力ポートと、出力ポートとを備える。
【0033】
演出制御装置150のROMは、演出制御装置150で実行される演出を制御するためのプログラム、および演出制御用のデータ等を記憶している。演出制御用のデータとは、表示制御装置151、ランプ制御装置152、効果音制御装置153、および役物制御装置157を制御するための各種制御コマンド、および各種テーブル(例えば、後述する第1停止図柄決定テーブル、第2停止図柄決定テーブル、第1変動パターン決定テーブル、第2変動パターン決定テーブル、第1予告演出実行抽選テーブル、第2予告演出実行抽選テーブル)等である。
【0034】
演出制御装置150のRAMは、主制御装置210から送信された制御コマンド、および演算処理のためのデータ等を一時的に記憶する。
演出制御装置150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに従って処理を実行する。これにより、CPUは、表示制御装置151、ランプ制御装置152、効果音制御装置153および役物制御装置157のそれぞれを制御する。
【0035】
表示制御装置151は、CPUと、ROMと、RAMと、画像処理用VDP(Video Display Processor)と、入力ポートと、出力ポートとを備えている。
表示制御装置151のROMは、演出図柄表示装置104で実行される演出表示を行うためのプログラム、および演出表示用の画像データ等を記憶している。
表示制御装置151のRAMは、CPUに対する入出力データや演算処理のためのデータを一時的に記憶し、ワークエリアやバッファメモリとして機能する。
【0036】
表示制御装置151のCPUは、演出制御装置150から送信される演出制御コマンド(以下、表示制御コマンドとも呼ぶ)を受信し、受信した表示制御コマンドに基づいて、ROMが記憶しているプログラムに従って処理を実行する。そして、表示制御装置151のCPUは、表示制御コマンドが指定する画像データをROMから読み出し、読み出した画像データを画像処理用VDPに出力する。
【0037】
表示制御装置151の画像処理用VDPは、CPUからの出力指定に従って、出力ポートを介して演出図柄表示装置104に画像データを出力する。これにより、演出図柄表示装置104は、表示制御コマンドが指定する画像データを表示し、演出表示を行う。
ランプ制御装置152は、ランプ154の点灯、点滅等を制御する。ランプ制御装置152は、演出制御装置150から演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて、演出制御コマンドが指定するランプ演出に対応する制御データをROMから読み出し、読み出した制御データに基づいてランプ154の点灯、点滅、消灯等を行う。
【0038】
効果音制御装置153は、スピーカ155からの効果音の出力を制御する。効果音制御装置153は、演出制御装置150から演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて、演出制御コマンドが指定する効果音演出に対応する音響データをROMから読み出し、読み出した音響データに基づいてスピーカ155に出力する。
役物制御装置157は、電動役物130の動作を制御する。役物制御装置157は、演出制御装置150から演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて、役物制御コマンドが指定する電動役物130の作動パターンに対応する制御データをROMから読み出し、読み出した制御データに基づいて電動役物130を作動させる。
【0039】
(当たり抽選について)
次に、パチンコ機1における当たり抽選について説明する。
図3は、当たりの種別を示す図である。
図3に示すように、パチンコ機1では、当たり(特賞状態)の種別としては、第1大当たり、および第2大当たりがある。
第1大当たりは、第1抽選に当選した場合に生起される当たり(特賞状態)である。パチンコ機1は、第1大当たりに当選した場合には、特別図柄表示装置107aにおいて特別図柄Z5を「通常当たり図柄」で停止表示させ、演出図柄表示装置104の表示領域R1、R2、R3、R4において演出図柄Z1、Z2を「通常当たり図柄」で停止表示させるように制御する。パチンコ機1は、演出図柄表示装置104において「通常当たり図柄」を停止表示させる場合、例えば、表示領域R1、R2、R3において「2、2、2」等の同一の数字等が揃う組み合わせで演出図柄Z1を停止表示させ、表示領域R4において「青色」等の当たりの種別に応じた色で演出図柄Z2を停止表示させる。
【0040】
また、パチンコ機1は、第1大当たりに当選した場合には、当たり時におけるラウンド回数が2回となる。これにより、第1大当たりが生起された場合には、獲得賞球数の期待値が低く、利益の獲得が困難となる。
第2大当たりは、第2抽選に当選した場合に生起される当たり(特賞状態)である。パチンコ機1は、第2大当たりに当選した場合には、特別図柄表示装置107bにおいて特別図柄Z6を「通常当たり図柄」で停止表示させ、演出図柄表示装置104の表示領域R5、R6、R7、R8において演出図柄Z3、Z4を「通常当たり図柄」で停止表示させるように制御する。パチンコ機1は、演出図柄表示装置104において「通常当たり図柄」を停止表示させる場合、例えば、表示領域R5、R6、R7において、「2、2、2」等の同一の数字等が揃う組み合わせで演出図柄Z3を停止表示させ、表示領域R8において「青色」等の当たりの種別に応じた色で演出図柄Z4を停止表示させる。
【0041】
また、パチンコ機1は、第2大当たりに当選した場合には、当たり時におけるラウンド回数が15回となる。これにより、パチンコ機1は、第2大当たりが生起された場合には、第1大当たりが生起された場合よりも大きな利益を獲得可能とする。それゆえ、パチンコ機1では、遊技者は、第2大当たりの生起を目指すことになる。
さらに、パチンコ機1は、遊技状態が低確率状態である場合に、特賞状態(第1大当たりまたは第2大当たり)が生起した場合には、特賞状態の終了後に、遊技状態を高確率状態に切り替える。また、パチンコ機1は、遊技状態が高確率状態である場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(例えば、10回)の特賞状態が生起されると、遊技状態を低確率状態に切り替える。
【0042】
また、本実施形態では、はずれの種別としては、第1はずれおよび第2はずれがある。
第1はずれは、第1抽選にはずれた状態である。パチンコ機1は、第1はずれとなった場合には、特別図柄表示装置107aにおいて特別図柄Z5を「はずれ図柄」で停止表示させ、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1、Z2を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。パチンコ機1は、演出図柄表示装置104において「はずれ図柄」を停止表示させる場合、例えば、表示領域R1、R2、R3において、「1、1、2」等の規則性のない不揃いの組み合わせで演出図柄Z1を停止表示させ、表示領域R4において、「黒色」「白色」等のはずれの種別に応じた色で演出図柄Z2を停止表示させる。
【0043】
第2はずれは、第2抽選にはずれた状態である。パチンコ機1は、第2はずれとなった場合には、特別図柄表示装置107bにおいて特別図柄Z6を「はずれ図柄」で停止表示させ、演出図柄表示装置104において演出図柄Z3、Z4を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。パチンコ機1は、演出図柄表示装置104において「はずれ図柄」を停止表示させる場合、例えば、表示領域R5、R6、R7において、「1、1、2」等の規則性のない不揃いの組み合わせで演出図柄Z3を停止表示させ、表示領域R8において、「黒色」「白色」等のはずれの種別に応じた色で演出図柄Z4を停止表示させる。
【0044】
(制御コマンドについて)
次に、主制御装置210から演出制御装置150に出力される制御コマンドについて説明する。
図4は、主制御装置210から演出制御装置150に出力される制御コマンドの構成を示す図である。
図4に示すように、制御コマンドは、制御コマンドの分類を識別するための識別子であるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示すディジタルデータであるイベント(EVENT)とから構成されている。モードおよびイベントのそれぞれは、1バイト長のディジタルデータで構成される。
【0045】
主制御装置210は、制御コマンドを送信する際に、ストローブ信号(DUSTB)を演出制御装置150に送信する。そして、主制御装置210は、ストローブ信号の1つ目の立ち上がりを契機として、モードを送信し、ストローブ信号の2つ目の立ち上がりを契機として、イベントを送信する。また、演出制御装置150は、ストローブ信号の受信に応じて割込処理を発生させ、割込処理によって制御コマンドをRAMに格納する。
【0046】
主制御装置210から演出制御装置150に出力される制御コマンドの種類としては、例えば、状態指定コマンド、変動時間指定コマンド、図柄停止指定コマンド、特賞状態開始指定コマンド、および特賞状態終了指定コマンド等がある。
状態指定コマンドは、当たり抽選の結果を指定するコマンドである。状態指定コマンドは、当たり抽選の結果が当たり(当選)である場合には当たり種別を指定し、当たり抽選の結果がはずれである場合にははずれ種別を指定する。具体的には、第1大当たり、第2大当たり、第1はずれ、および第2はずれのいずれかを指定する。
【0047】
変動時間指定コマンドは、演出図柄Z1、Z2の変動時間、または演出図柄Z3、Z4の変動時間を指定するコマンドである。変動時間としては、n種類(n=68)の変動時間(例えば、2[s]、30[s]、…、300[s]等)が設定されている。それゆえ、変動時間指定コマンドは、n種類の変動時間のうちいずれかの変動時間を指定する。
状態指定コマンドおよび変動時間指定コマンドは、演出図柄Z1、Z2の変動表示の開始時、または演出図柄Z3、Z4の変動表示の開始時に送信される。その際、まず、状態指定コマンドが送信され、続いて、変動時間指定コマンドが送信される。ここで、演出図柄Z1、Z2の変動表示の開始時は、特別図柄表示装置107aにおける特別図柄Z5の変動表示の開始時と一致している。また、演出図柄Z3、Z4の変動表示の開始時は、特別図柄表示装置107bにおける特別図柄Z6の変動表示の開始時と一致している。
【0048】
図柄停止指定コマンドは、演出図柄Z1、Z2の停止表示、または演出図柄Z3、Z4の停止表示を指定するためのコマンドである。図柄停止指定コマンドは、演出図柄Z1、Z2の停止表示時、および演出図柄Z3、Z4の停止表示時に送信される。ここで、演出図柄Z1、Z2の停止表示時は、特別図柄表示装置107aにおける特別図柄Z5の停止表示時と一致している。また、演出図柄Z3、Z4の停止表示時は、特別図柄表示装置107bにおける特別図柄Z6の停止表示時と一致している。
【0049】
特賞状態開始指定コマンドは、特賞状態の開始を指定するためのコマンドである。具体的には、第1大当たりの開始を指定する「第1大当たり開始指定コマンド」、および第2大当たりの開始を指定する「第1大当たり開始指定コマンド」がある。特賞状態開始指定コマンドは、特賞状態の開始時に出力される。
特賞状態終了指定コマンドは、特賞状態の終了を指定するためのコマンドである。特賞状態終了指定コマンドは、特賞状態の終了時に出力される。
【0050】
(遊技制御処理)
次に、主制御装置210が実行する処理(以下、遊技制御処理とも呼ぶ)を説明する。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等から構成される。そして、CPU220は、ROM230の所定領域に記憶されている遊技制御プログラムを読み出し、読み出した遊技制御プログラムを繰り返し実行する。遊技制御処理は、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルが実行される。
【0051】
図5は、主制御装置210が実行する遊技制御処理を示すフローチャートである。
遊技制御処理は、CPU220によって実行されると、図5に示すように、まず、ステップS100に移行する。
前記ステップS100では、CPU220は、遊技者の利益に直接影響する出玉の決定等に関する各種乱数値を更新する当たり決定乱数値更新処理を実行する。出玉の決定等に直接関する各種乱数値としては、当たりを生起させるか否かを決定する抽選である当たり抽選に用いる当たり決定乱数値、特別図柄Z5、Z6の抽選に用いる当たり図柄乱数等がある。なお、当たり決定乱数値更新処理では、当たり決定乱数値が一巡するたびに当たり決定乱数値を生成するための初期値を変化させる。これにより、遊技者が当たり決定乱数値を容易に予測できないようにしている。
【0052】
次にステップS102に移行して、CPU220は、演出に関する各種乱数値を更新する演出制御用乱数更新処理を実行する。演出に関する各種乱数値としては、演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4の変動時間の抽選に用いる変動時間決定乱数等がある。
次にステップS104に移行して、CPU220は、入力ポート250を介してスイッチ131a、131b、132、133からの検出信号を入力する入力処理を実行する。
具体的には、入力処理では、CPU220は、スイッチ131a、131b、132、133から検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU220は、スイッチ131a、131b、132、133から検出信号が入力されたと判定した場合には、当該検出信号を示す情報をRAM240に記憶させる。
【0053】
次にステップS106に移行して、CPU220は、RAM140に記憶されている第1始動情報および第2始動情報の更新を行う始動情報更新処理を実行する。
具体的には、始動情報更新処理では、CPU220は、前記ステップS104の入力処理の処理結果に基づき第1始動入賞口スイッチ131aから検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU220は、第1始動入賞口スイッチ131aから検出信号が入力されたと判定した場合には、RAM240に記憶されている第1始動情報を更新する第1始動情報の記憶更新処理を実行する。第1始動情報の記憶更新処理では、CPU220は、RAM240に記憶されている第1始動情報の記憶数(始動情報記憶数)が予め設定した最大数(例えば、4)以上であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第1始動情報の始動情報記憶数が最大数以上ではないと判定した場合には、当たり決定乱数値、変動時間決定乱数値、当たり図柄乱数値等、前記ステップS100、S102で更新された各種乱数の値を対応の乱数カウンタから取得し、取得した各種乱数の値をRAM240に第1始動情報として記憶させる。続いて、CPU220は、前記ステップS104の入力処理の処理結果に基づき第2始動入賞口スイッチ131bから検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU220は、第2始動入賞口スイッチ131bから検出信号が入力されたと判定した場合には、RAM240に記憶されている第2始動情報を更新する第2始動情報の記憶更新処理を実行する。第2始動情報の記憶更新処理では、CPU220は、RAM240に記憶されている第2始動情報の記憶数(始動情報記憶数)が最大数(例えば、4)以上であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第2始動情報の始動情報記憶数が最大数以上ではないと判定した場合には、当たり決定乱数値、変動時間決定乱数値等、前記ステップS100、S102で更新された各種乱数の値を対応の乱数カウンタから取得し、取得した各種乱数の値をRAM240に第2始動情報として記憶させる。
【0054】
次にステップS108に移行して、CPU220は、第1抽選および第2抽選を行う当たり判定処理を実行する。当たり判定処理の詳細については、後述する。
次にステップS110に移行して、CPU220は、大入賞口115を所定パターンで開放させる当たり処理を実行する。
具体的には、当たり処理では、CPU220は、大入賞口115が所定パターンで開放されるように、大入賞口ソレノイド159に制御信号を送信する。また、CPU220は、特賞状態の開始を指定する特賞状態開始指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、後述するステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、特賞状態開始指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0055】
次にステップS112に移行して、CPU220は、賞球払出制御装置156に賞球の払い出し動作を行わせる賞球払出管理処理を実行する。
具体的には、賞球払出管理処理では、CPU220は、前記ステップS104の入力処理の処理結果に基づき、入賞口スイッチ131a、131b、132から検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU220は、入賞口スイッチ131a、131b、132から検出信号が入力されたと判定した場合には、賞球払出制御装置156に賞球の払い出し動作を行わせるための制御コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、賞球の払い出し動作を行わせるための制御コマンドを賞球払出制御装置156に送信する。
【0056】
次にステップS114に移行して、CPU220は、遊技制御に関する信号(以下、外部情報信号とも呼ぶ)をホールコンピュータ500に出力する外部情報出力処理を実行する。外部情報信号としては、遊技情報や異常信号等がある。
次にステップS116に移行して、CPU220は、出力ポート255を介して、RAM240に記憶されている制御コマンド、後述する第1特別図柄番号、および後述する第2特別図柄番号を演出制御装置150に出力するポート出力処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0057】
具体的には、ポート出力処理では、CPU220は、RAM240に制御コマンドが記憶されているか否かを判定する。そして、CPU220は、RAM240に制御コマンドが記憶されていると判定した場合には、当該制御コマンドを演出制御装置150に出力する。その際、まず、ストローブ信号が出力され、続いて、モードとイベントとを含む制御コマンドが出力される。また、CPU220は、普通図柄表示装置106、特別図柄表示装置107a、107b、遊技状態表示装置109、賞球払出制御装置156、始動入賞口ソレノイド158、大入賞口ソレノイド159等に制御信号を出力する。
【0058】
次に、ステップS108の当たり判定処理を説明する。
図6は、当たり判定処理を示すフローチャートである。
当たり判定処理は、ステップS108において実行されると、図6に示すように、まず、ステップS200に移行する。
前記ステップS200では、CPU220は、演出図柄表示装置104の表示領域R1、R2、R3、R4で演出図柄Z1、Z2の変動表示が行われているか否かを判定する。そして、CPU220は、演出図柄Z1、Z2の変動表示が行われていないと判定した場合(No)にはステップS202に移行する。一方、CPU220は、演出図柄Z1、Z2の変動表示が行われていると判定した場合(Yes)にはステップS216に移行する。
【0059】
前記ステップS202では、CPU220は、RAM240に記憶されている第1始動情報の記憶数(始動情報記憶数)が「1」以上で且つ大当たり(特賞状態)が非生起中であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第1始動情報の始動情報記憶数が「1」以上で且つ大当たり(特賞状態)が非生起中であると判定した場合(Yes)にはステップS204に移行する。一方、CPU220は、第1始動情報の始動情報記憶数が「0」または大当たりが生起中であると判定した場合(No)にはステップS220に移行する。これにより、特賞状態の生起中は、表示領域R1、R2、R3、R4による演出図柄Z1、Z2の新たな変動表示の開始を禁止することが可能となっている。
前記ステップS204では、CPU220は、RAM240から、RAM240に記憶されている第1始動情報のうち最も古い第1始動情報(当たり決定乱数値、変動時間決定乱数値、当たり図柄乱数値)を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した第1始動情報をRAM240の記憶領域から消去する。
【0060】
次にステップS206に移行して、CPU220は、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを判定する。具体的には、CPU220は、RAM240から遊技状態判定フラグを読みだす。遊技状態判定フラグとは、現在の遊技状態が低確率状態であるか高確率状態であるかを表すフラグである。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に遊技状態判定フラグが記憶されていない場合には、遊技状態判定フラグとして低確率状態が高確率状態を表すものを読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、読み出した遊技状態判定フラグ、および前記ステップS204で読み出した当たり決定乱数値に基づき、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを判定する。具体的には、CPU220は、ROM230から、読み出した遊技状態判定フラグのフラグ値(低確率状態、高確率状態)に対応する当たり決定テーブルを読み出す。当たり決定テーブルとは、当たり値を登録したテーブルである。当たり決定テーブルは、遊技状態判定フラグのフラグ値(低確率状態、高確率状態)ごとに設定されている。低確率状態に対応する当たり決定テーブルは、当たり決定乱数値が取り得る数値の数に対する当たり値の数が1/200に設定されている。また、高確率状態に対応する当たり決定テーブルは、当たり決定乱数値が取り得る数値の数に対する当たり値の数が1/20に設定されている。続いて、CPU220は、読み出した当たり決定テーブルから当たり値を読み出す。続いて、CPU220は、当たり決定乱数値が、読み出した当たり値と一致しているか否かを判定する。そして、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していると判定した場合(Yes)には、当たり(特賞状態)を生起させると判定し、ステップS208に移行する。一方、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していないと判定した場合(No)には、当たりを生起させない(はずれ)と判定し、ステップS214に移行する。これにより、CPU220は、第1始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機として、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを決定する抽選を実行する。また、CPU220は、遊技状態判定フラグが低確率状態を表す場合には、第1抽選の当選確率が1/200である当たり決定テーブルを用いることで、低確率状態を実現する。さらに、CPU220は、遊技状態判定フラグが高確率状態を表す場合には、第1抽選の当選確率が1/20である決定テーブルを用いることで、低確率状態を実現する。
【0061】
また、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していないと判定した場合(No)には、第1はずれに対応する状態指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第1はずれに対応する状態指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
前記ステップS208では、CPU220は、当たりの種別を決定する当たり種別決定処理を実行する。
具体的には、当たり種別決定処理では、CPU220は、第1大当たりを示す当たり種別番号に対応する状態指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第1大当たりに対応する状態指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0062】
次にステップS210に移行して、CPU220は、演出図柄Z1、Z2の変動時間および特別図柄Z5の変動時間を決定する当たり時変動時間決定処理を実行する。
具体的には、当たり時変動時間決定処理では、CPU220は、RAM240から低確率当選図柄を読み出す。低確率当選図柄とは、遊技状態が低確率状態である場合に、特賞状態に当選した場合(つまり、通常状態時の初回大当たりに当選した場合)に、表示領域R1〜R3、R5〜R7に同一の数字等が揃う組み合わせで停止表示される演出図柄Z1、Z3である。低確率当選図柄としては、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」および「V」がある。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合、または前記ステップS206で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものである場合には、低確率当選図柄として「2」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、ROM240から、読み出した低確率当選図柄に対応する変動時間決定テーブルを読み出す(選択する)。変動時間決定テーブルとは、変動時間決定乱数値と、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動時間(以下、特図1変動時間とも呼ぶ)を示す変動時間番号および演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動時間(以下、特図2変動時間とも呼ぶ)を示す変動時間番号との対応を登録したテーブルである。変動時間決定テーブルは、低確率当選図柄ごとに設定されている。すなわち、複数の変動時間決定テーブルを有し、複数の変動時間決定テーブルのそれぞれは、演出図柄表示装置104の表示領域R1〜R3およびR5〜R7で停止表示される演出図柄Z1、Z3の図柄「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」および「V」のいずれかに対応付けられている。
【0063】
ここで、変動時間決定テーブルとしては、テーブル1、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、テーブル9、およびテーブル10がある。図7に示すように、テーブル1は、低確率当選図柄「1」に対応して設定され、特図1平均変動時間が1.1[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。特図1平均変動時間とは、変動時間決定テーブルに登録されている変動時間番号に対応する特図1変動時間それぞれに当該変動時間番号が選択される確率(選択率)を乗算し、乗算結果を合計したものである。また、特図2平均変動時間とは、変動時間決定テーブルに登録されている変動時間番号に対応する特図2変動時間それぞれに当該変動時間番号が選択される確率(選択率)を乗算し、乗算結果を合計したものである。同様に、テーブル2は、低確率当選図柄「2」に対応して設定され、特図1平均変動時間が2.5[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル3は、低確率当選図柄「3」に対応して設定され、特図1平均変動時間が4.3[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル4は、低確率当選図柄「4」に対応して設定され、特図1平均変動時間が6.7[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル5は、低確率当選図柄「5」に対応して設定され、特図1平均変動時間が10.0[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル6は、低確率当選図柄「6」に対応して設定され、特図1平均変動時間が15.0[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル7は、低確率当選図柄「7」に対応して設定され、特図1平均変動時間が23.3[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル8は、低確率当選図柄「8」に対応して設定され、特図1平均変動時間が40.0[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル9は、低確率当選図柄「9」に対応して設定され、特図1平均変動時間が90.0[s]、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。テーブル10は、低確率当選図柄「V」に対応して設定され、特図1平均変動時間が600[s](10[min.])、特図2平均変動時間が10[s]に設定されているテーブルである。
【0064】
このように、テーブル1では、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して、1/9の長さに設定されている。それゆえ、CPU220は、テーブル1に基づいて演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4および特別図柄Z5、Z6の変動時間(特図1変動時間、特図2変動時間)を設定した場合、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示が1回行われている間に、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示を9回行うことができる。すなわち、CPU220は、第2抽選の抽選結果の表示を1回行っている間に、第1抽選の抽選結果の表示を9回行うことができる。それゆえ、CPU220は、第1大当たりよりも、第2大当たりが生起される期待値を1/9に低減することができる。同様に、テーブル2、テーブル3、およびテーブル4のそれぞれでは、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して、2/8、3/7、および4/6の長さに設定されている。それゆえ、CPU220は、テーブル2、テーブル3、およびテーブル4のそれぞれに基づいて演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4および特別図柄Z5、Z6の変動時間(特図1変動時間、特図2変動時間)を設定した場合、第2大当たりが生起される期待値を2/8、3/7、および4/6に低減することができる。
【0065】
また、テーブル5では、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と等しい長さに設定されている。それゆえ、CPU220は、テーブル2に基づいて演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4および特別図柄Z5、Z6の変動時間(特図1変動時間、特図2変動時間)を設定した場合、単位時間当たりの、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示の実行回数と、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示の実行回数とを等しくすることができる。すなわち、CPU220は、単位時間当たりの、第1抽選の抽選結果の表示回数と第2抽選の抽選結果の表示回数とを等しくすることができる。それゆえ、CPU220は、第1大当たりが生起される可能性と、第2大当たりが生起される可能性とを等しくすることができる。
【0066】
さらに、テーブル6では、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して、1.5倍の長さに設定されている。それゆえ、CPU220は、テーブル6に基づいて演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4および特別図柄Z5、Z6の変動時間(特図1変動時間、特図2変動時間)を設定した場合、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示が4回行われている間に、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示を6回行うことができる。すなわち、CPU220は、第1抽選の抽選結果の表示を4回行っている間に、第2抽選の抽選結果の表示を6回行うことができる。それゆえ、CPU220は、第1大当たりよりも、第2大当たりが生起される可能性を1.5倍に増大することができる。同様に、テーブル7、テーブル8、テーブル9、およびテーブル10のそれぞれでは、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して、2.3倍、4倍、9倍、および60倍の長さに設定されている。それゆえ、CPU220は、テーブル7、テーブル8、テーブル9、およびテーブル10のそれぞれに基づいて演出図柄Z1、Z2、Z3、Z4および特別図柄Z5、Z6の変動時間(特図1変動時間、特図2変動時間)を設定した場合、第2大当たりよりも、第1大当たりが生起される期待値を4倍、2.3倍、4倍、9倍、および60倍に増大することができる。
【0067】
続いて、CPU220は、読み出した変動時間決定テーブル(テーブル1、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、テーブル9、またはテーブル10)から、前記ステップS204で読み出した変動時間決定乱数値に対応する変動時間番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間番号に対応する変動時間指定コマンド(以下、特図1変動時間指定コマンドとも呼ぶ)をRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、変動時間番号に対応する特図1変動時間指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0068】
続いて、CPU220は、第1変動時間タイマ(図示なし)において、決定した変動時間を設定する。そして、特別図柄表示装置107aにおいて特別図柄Z5の変動表示を開始するとともに、設定した第1変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。ここで、表示領域R1、R2、R3、R4が演出図柄Z1、Z2を変動表示中に、第2抽選に当選したことを表す態様で演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6が停止表示され、特賞状態(第2大当たり)が生起された場合、当該特賞状態が終了するまで第1変動時間タイマによる変動時間の計測を中断する。これにより、演出図柄表示装置104は、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5を停止表示させることなく変動表示を継続する。
【0069】
続いて、CPU220は、ROM230から、前記ステップS206で読み出した遊技状態判定フラグのフラグ値(低確率状態、高確率状態)に対応する第1特別図柄決定テーブルを読み出す。第1特別図柄決定テーブルとは、当たり図柄乱数値と、停止表示させる特別図柄Z5との対応を登録したテーブルである。ここで、第1特別図柄決定テーブルは、当たり図柄乱数値を、第1抽選に当選したことを表す態様に対応付けている。第1抽選に当選したことを表す態様としては、数字や図柄などからなる50種類の図柄(以下、特別図柄1〜特別図柄50とも呼ぶ)がある。第1特別図柄決定テーブルは、遊技状態判定フラグのフラグ値ごとに設定されている。続いて、CPU220は、読み出した第1特別図柄決定テーブルから、前記ステップS204で読み出した当たり図柄乱数値に対応する特別図柄Z5を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した特別図柄Z5に対応する第1特別図柄番号をRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第1特別図柄番号を演出制御装置150に送信する。
【0070】
次にステップS212に移行して、CPU220は、当たり(第1大当たり)の終了後に移行する遊技状態を決定する遊技状態決定処理を実行する。
具体的には、遊技状態決定処理では、CPU220は、前記ステップS206で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものであるか否かを判定する。そして、CPU220は、遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものであると判定した場合には、遊技状態が高確率状態であることを表す遊技状態判定フラグをRAM240に記憶させる。また、CPU220は、前記ステップS210で読み出した特別図柄Z5に対応する低確率当選図柄を選択する。ここで、図7に示すように、特別図柄Z5「特別図柄1〜5」は低確率当選図柄「1」に対応付けられている。同様に、特別図柄Z5「特別図柄6〜10」は低確率当選図柄「2」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄11〜15」は低確率当選図柄「3」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄16〜20」は低確率当選図柄「4」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄21〜25」は低確率当選図柄「5」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄26〜30」は低確率当選図柄「6」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄31〜35」は低確率当選図柄「7」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄36〜40」は低確率当選図柄「8」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄41〜45」は低確率当選図柄「9」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄46〜50」は低確率当選図柄「V」に対応付けられている。続いて、CPU220は、選択した低確率当選図柄をRAM240に記憶させる。
【0071】
一方、CPU220は、遊技状態判定フラグが高確率状態を表すものであると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(例えば、10回)の特賞状態が生起されたか否かを判定する。具体的には、CPU220は、RAM240から、特賞状態カウント変数Aを読み出す。特賞状態カウント変数Aとは、遊技状態が高確率状態に切り替えられてからの特賞状態の生起回数を表す変数である。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合には、特賞状態カウント変数Aとして「0」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、読み出した特賞状態カウント変数Aが表す回数に「1」を加算し、加算結果(A+1)が「10」未満であるか否かを判定する。続いて、加算結果(A+1)が「10」未満であると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(10回)の特賞状態が生起されていないと判定し、遊技状態が高確率状態であることを表す遊技状態判定フラグ、および加算結果(A+1)を表す特賞状態カウント変数をRAM240に記憶させる。一方、CPU220は、加算結果(A+1)が「10」であると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数の特賞状態が生起されたと判定し、遊技状態が低確率状態であることを表す遊技状態判定フラグ、および「0」を表す特賞状態カウント変数をRAM240に記憶させる。これにより、特賞状態カウント変数は、遊技状態が低確率状態である場合に、第1抽選に当選すると「1」になる。
【0072】
一方、前記ステップS214では、CPU220は、演出図柄Z1、Z2の変動時間および特別図柄Z5の変動時間を決定するはずれ時変動時間決定処理を実行した後、前記ステップS220に移行する。
具体的には、はずれ時変動時間決定処理では、CPU220は、RAM240から低確率当選図柄を読み出す。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合、または前記ステップS206で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものである場合には、低確率当選図柄として「2」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、ROM230から、読み出した低確率当選図柄に対応する変動時間決定テーブル(テーブル1、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、テーブル9、またはテーブル10)を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間決定テーブルから、前記ステップS204で読み出した変動時間決定乱数値に対応する変動時間番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間番号に対応する特図1変動時間指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、変動時間番号に対応する特図1変動時間指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
続いて、CPU220は、第1変動時間タイマにおいて、決定した変動時間を設定する。そして、特別図柄表示装置107aにおいて特別図柄Z5の変動表示を開始するとともに、設定した第1変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
【0073】
一方、前記ステップS216では、CPU220は、演出図柄Z1、Z2の変動表示および特別図柄Z5の変動表示が開始されてから前記ステップS210またはS214で決定した演出図柄Z1、Z2の変動時間および特別図柄Z5の変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、CPU220は、第1変動時間タイマの計測結果が当該変動時間以上であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第1変動時間タイマの計測結果が当該変動時間以上であると判定した場合(Yes)には、演出図柄Z1、Z2の変動時間および特別図柄Z5の変動時間が経過したと判定し、ステップS218に移行する。一方、CPU220は、第1変動時間タイマの計測結果が当該変動時間未満であると判定した場合(No)には、演出図柄Z1、Z2の変動時間および特別図柄Z5の変動時間が経過していないと判定し、前記ステップS220に移行する。
【0074】
前記ステップS218では、CPU220は、演出図柄表示装置104の表示領域R1、R2、R3、R4で変動表示されている演出図柄Z1、Z2を停止表示させる図柄停止指定コマンド(以下、演出図柄Z1、Z2の図柄停止指定コマンドとも呼ぶ)をRAM240に記憶させる図柄停止処理を実行した後、前記ステップS220に移行する。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、演出図柄Z1、Z2の図柄停止指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0075】
続いて、CPU220は、RAM240から、第1特別図柄番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した第1特別図柄番号に対応する特別図柄Z5を特別図柄表示装置107aに表示させる制御コマンドをRAM240に記憶させる図柄停止処理を実行する。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、制御コマンドを特別図柄表示装置107aに送信する。
【0076】
前記ステップS220では、CPU220は、演出図柄表示装置104の表示領域R5、R6、R7、R8で演出図柄Z3、Z4の変動表示が行われているか否かを判定する。そして、CPU220は、演出図柄Z3、Z4の変動表示が行われていないと判定した場合(No)にはステップS222に移行する。一方、CPU220は、演出図柄Z3、Z4の変動表示が行われていると判定した場合(Yes)にはステップS236に移行する。
【0077】
前記ステップS222では、CPU220は、RAM240に記憶されている第2始動情報の記憶数(始動情報記憶数)が「1」以上で且つ大当たり(特賞状態)が非生起中であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第1始動情報の始動情報記憶数が「1」以上で且つ大当たり(特賞状態)が非生起中であると判定した場合(Yes)にはステップS224に移行する。一方、CPU220は、第2始動情報の始動情報記憶数が「0」または大当たりが生起中であると判定した場合(No)には一連の処理を終了して元の処理に復帰する。これにより、特賞状態の生起中は表示領域R5、R6、R7、R8による演出図柄Z3、Z4の新たな変動表示の開始を禁止することが可能となっている。
前記ステップS224では、CPU220は、RAM240から、RAM240に記憶されている第2始動情報のうち最も古い第2始動情報(当たり決定乱数値、変動時間決定乱数値、当たり図柄乱数値)を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した第2始動情報をRAM240の記憶領域から消去する。
【0078】
次にステップS226に移行して、CPU220は、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを判定する。具体的には、CPU220は、RAM240から遊技状態判定フラグを読みだす。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に遊技状態判定フラグが記憶されていない場合には、遊技状態判定フラグとして低確率状態が高確率状態を表すものを読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、読み出した遊技状態判定フラグ、および前記ステップS224で読み出した当たり決定乱数値に基づき、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを判定する。具体的には、CPU220は、ROM230から、読み出した遊技状態判定フラグのフラグ値(低確率状態、高確率状態)に対応する当たり決定テーブルを読み出す。続いて、CPU220は、読み出した当たり決定テーブルから当たり値を読み出す。続いて、CPU220は、当たり決定乱数値が、読み出した当たり値と一致しているか否かを判定する。そして、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していると判定した場合(Yes)には、当たり(特賞状態)を生起させると判定し、ステップS228に移行する。一方、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していないと判定した場合(No)には、当たりを生起させない(はずれ)と判定し、ステップS234に移行する。これにより、CPU220は、第2始動入賞口111cへの遊技球の入賞を契機として、当たり(特賞状態)を生起させるか否かを決定する抽選を実行する。
【0079】
また、CPU220は、当たり決定乱数値が当たり値と一致していないと判定した場合(No)には、第2はずれに対応する状態指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第2はずれに対応する状態指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
前記ステップS228では、CPU220は、当たりの種別を決定する当たり種別決定処理を実行する。
具体的には、当たり種別決定処理では、CPU220は、第2大当たりを示す当たり種別番号に対応する状態指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第2大当たりに対応する状態指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0080】
次にステップS230に移行して、CPU220は、演出図柄Z3、Z4の変動時間および特別図柄Z6の変動時間を決定する当たり時変動時間決定処理を実行する。
具体的には、当たり時変動時間決定処理では、CPU220は、RAM240から低確率当選図柄を読み出す。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合、または前記ステップS226で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものである場合には、低確率当選図柄として「2」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、ROM240から、読み出した低確率当選図柄に対応する変動時間決定テーブルを読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間決定テーブル(テーブル1、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、テーブル9、またはテーブル10)から、前記ステップS224で読み出した変動時間決定乱数値に対応する変動時間番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間番号に対応する変動時間指定コマンド(以下、特図2変動時間指定コマンドとも呼ぶ)をRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、変動時間番号に対応する特図2変動時間指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
【0081】
続いて、CPU220は、第2変動時間タイマ(図示なし)において、決定した変動時間を設定する。そして、特別図柄表示装置107bにおいて特別図柄Z6の変動表示を開始するとともに、設定した第2変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。ここで、表示領域R5、R6、R7、R8が演出図柄Z3、Z4を変動表示中に、第1抽選に当選したことを表す態様で演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5が停止表示され、特賞状態(第1大当たり)が生起された場合、当該特賞状態が終了するまで第2変動時間タイマによる変動時間の計測を中断する。これにより、演出図柄表示装置104は、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6を停止表示させることなく変動表示を継続する。
【0082】
続いて、CPU220は、前記ステップS226で読み出した遊技状態判定フラグのフラグ値(低確率状態、高確率状態)に対応する第2特別図柄決定テーブルを読み出す。第2特別図柄決定テーブルとは、当たり図柄乱数値と、停止表示させる特別図柄Z6との対応を登録したテーブルである。ここで、第2特別図柄決定テーブルは、当たり図柄乱数値を、第2抽選に当選したことを表す態様に対応付けている。第2抽選に当選したことを表す態様としては、第1抽選に当選したことを表す態様と同様に、特別図柄1〜特別図柄50がある。第2特別図柄決定テーブルは、遊技状態判定フラグのフラグ値ごとに設定されている。続いて、CPU220は、読み出した第2特別図柄決定テーブルから、前記ステップS224で読み出した当たり図柄乱数値に対応する特別図柄Z6を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した特別図柄Z6に対応する第2特別図柄番号をRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、第2特別図柄番号を演出制御装置150に送信する。
【0083】
次にステップS232に移行して、CPU220は、当たり(特賞状態)の終了後に移行する遊技状態を決定する遊技状態決定処理を実行する。
具体的には、遊技状態決定処理では、CPU220は、前記ステップS226で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものであるか否かを判定する。そして、CPU220は、遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものであると判定した場合には、遊技状態が高確率状態であることを表す遊技状態判定フラグをRAM240に記憶させる。また、CPU220は、前記ステップS230で読み出した特別図柄Z6に対応する低確率当選図柄を選択する。ここで、図7に示すように、特別図柄Z6「特別図柄1〜5」は低確率当選図柄「1」に対応付けられている。同様に、特別図柄Z6「特別図柄6〜10」は低確率当選図柄「2」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄11〜15」は低確率当選図柄「3」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄16〜20」は低確率当選図柄「4」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄21〜25」は低確率当選図柄「5」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄26〜30」は低確率当選図柄「6」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄31〜35」は低確率当選図柄「7」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄36〜40」は低確率当選図柄「8」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄41〜45」は低確率当選図柄「9」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄46〜50」は低確率当選図柄「V」に対応付けられている。続いて、CPU220は、選択した低確率当選図柄をRAM240に記憶させる。
【0084】
一方、CPU220は、遊技状態判定フラグが高確率状態を表すものであると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(10回)の特賞状態が生起されたか否かを判定する。具体的には、CPU220は、RAM240から、特賞状態カウント変数Aを読み出す。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合には、特賞状態カウント変数Aとして「0」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、読み出した特賞状態カウント変数Aが表す回数に「1」を加算し、加算結果(A+1)が「10」未満であるか否かを判定する。続いて、加算結果(A+1)が「10」未満であると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(10回)の特賞状態が生起されていないと判定し、遊技状態が高確率状態であることを表す遊技状態判定フラグ、および加算結果(A+1)を表す特賞状態カウント変数をRAM240に記憶させる。一方、CPU220は、加算結果(A+1)が「10」であると判定した場合には、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数の特賞状態が生起されたと判定し、遊技状態が低確率状態であることを表す遊技状態判定フラグ、および「0」を表す特賞状態カウント変数をRAM240に記憶させる。これにより、特賞状態カウント変数は、遊技状態が低確率状態である場合に、第2抽選に当選すると「1」になる。
【0085】
一方、ステップS234では、CPU220は、演出図柄Z3、Z4の変動時間および特別図柄Z6の変動時間を決定するはずれ時変動時間決定処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
具体的には、はずれ時変動時間決定処理では、CPU220は、RAM240から低確率当選図柄を読み出す。なお、CPU220は、パチンコ機1への電源投入直後等、RAM240に特賞状態カウント変数Aが記憶されていない場合、または前記ステップS206で読み出した遊技状態判定フラグが低確率状態を表すものである場合には、低確率当選図柄として「2」を読み出したものとして以降のフローを実行する。続いて、CPU220は、ROM230から、読み出した低確率当選図柄に対応する変動時間決定テーブル(テーブル1、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、テーブル9、またはテーブル10)を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間決定テーブルから、前記ステップS204で読み出した変動時間決定乱数値に対応する変動時間番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した変動時間番号に対応する特図2変動時間指定コマンドをRAM240に記憶させる。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、変動時間番号に対応する特図2変動時間指定コマンドを演出制御装置150に送信する。
続いて、CPU220は、第2変動時間タイマにおいて、決定した変動時間を設定する。そして、特別図柄表示装置107bにおいて特別図柄Z6の変動表示を開始するとともに、設定した第1変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
【0086】
一方、前記ステップS236では、CPU220は、演出図柄Z3、Z4の変動表示および特別図柄Z6の変動表示が開始されてから前記ステップS230またはS234で決定した演出図柄Z3、Z4の変動時間および特別図柄Z6の変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、CPU220は、第2変動時間タイマの計測結果が当該変動時間以上であるか否かを判定する。そして、CPU220は、第2変動時間タイマの計測結果が当該変動時間以上であると判定した場合(Yes)には、演出図柄Z3、Z4の変動時間および特別図柄Z6の変動時間が経過したと判定し、ステップS238に移行する。一方、CPU220は、第1変動時間タイマの計測結果が当該変動時間未満であると判定した場合(No)には、演出図柄Z3、Z4の変動時間および特別図柄Z6の変動時間が経過していないと判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0087】
前記ステップS238では、CPU220は、RAM240から、第2特別図柄番号を読み出す。続いて、CPU220は、読み出した第2特別図柄番号に対応する特別図柄Z6を特別図柄表示装置107aに表示させる制御コマンドをRAM240に記憶させる図柄停止処理を実行する。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、制御コマンドを特別図柄表示装置107bに送信する。
【0088】
続いて、CPU220は、演出図柄表示装置104の表示領域R5、R6、R7、R8で変動表示されている演出図柄Z3、Z4を停止表示させる図柄停止指定コマンド(以下、演出図柄Z3、Z4の図柄停止指定コマンドとも呼ぶ)と、RAM240から読み出した第2特別図柄番号とをRAM240に記憶させる図柄停止処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。これにより、ステップS116のポート出力処理では、出力ポート255を介して、演出図柄Z3、Z4の図柄停止指定コマンドと第2特別図柄番号とを演出制御装置150に送信する。
【0089】
(演出制御処理)
次に、演出制御装置150が実行する処理(以下演出制御処理とも呼ぶ)を説明する。
演出制御装置150のCPUは、マイクロプロセッシングユニット等から構成される。そして、CPU220は、ROM230の所定領域に記憶されている制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムを繰り返し実行する。制御プログラムは、所定の動作クロック(例えば、2[ms])での1サイクルが実行される。
【0090】
図8は、演出制御装置150が実行する演出制御処理を示すフローチャートである。
演出制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、図8に示すように、まず、ステップS300に移行する。
前記ステップS300では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から状態指定コマンドを受信する状態指定コマンド受信処理を実行する。状態指定コマンド受信処理の詳細については、後述する。
【0091】
次にステップS302に移行して、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から変動時間指定コマンドを受信する変動時間指定コマンド受信処理を実行する。変動時間指定コマンド受信処理の詳細については、後述する。
次にステップS304に移行して、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から図柄停止指定コマンドを受信する図柄停止指定コマンド受信処理を実行する。
【0092】
具体的には、図柄停止指定コマンド受信処理では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から演出図柄Z1、Z2の図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150は、演出図柄Z1、Z2の停止表示を指定する図柄停止指定コマンドを受信したと判定した場合には、演出図柄Z1、Z2の停止表示を指定する表示制御コマンド(以下、図柄停止指定表示制御コマンドとも呼ぶ)を、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、図柄停止指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104の表示領域R1、R2、R3、R4において、演出図柄Z1、Z2の停止表示を行う。その際、表示制御装置151は、後述する停止図柄指定表示制御コマンドで指定される組み合わせで演出図柄Z1、Z2の停止表示を行う。
【0093】
続いて、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から演出図柄Z3、Z4の図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150は、演出図柄Z3、Z4の停止表示を指定する図柄停止指定コマンドを受信したと判定した場合には、演出図柄Z3、Z4の停止表示を指定する図柄停止指定表示制御コマンドを、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、図柄停止指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104の表示領域R5、R6、R7、R8において演出図柄Z3、Z4の停止表示を行う。その際、表示制御装置151は、停止図柄指定表示制御コマンドで指定される組み合わせで、演出図柄Z3、Z4の停止表示を行う。
【0094】
次にステップS306に移行して、演出制御装置150のCPUは主制御装置210から特賞状態開始指定コマンドを受信する特賞状態開始指定コマンド受信処理を実行する。
具体的には、特賞状態開始指定コマンド受信処理では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から特賞状態開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150は、特賞状態開始指定コマンドを受信したと判定した場合には、実行する特賞状態演出を決定する。例えば、第1大当たり開始指定コマンドを受信した場合には、第1大当たり演出の実行を決定し、第2大当たり開始指定コマンドを受信した場合には、第1大当たり演出の実行を決定する。続いて、演出制御装置150は、決定した特賞状態演出に対応する表示制御コマンド(以下、特賞状態演出指定表示制御コマンドとも呼ぶ)を、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、特賞状態演出指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において、受信した特賞状態演出指定表示制御コマンドが指定する特賞状態演出を開始する。
【0095】
次にステップS308に移行して、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から特賞状態終了指定コマンドを受信する特賞状態終了指定コマンド受信処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
具体的には、特賞状態終了指定コマンド受信処理では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から特賞状態終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150のCPUは、特賞状態終了指定コマンドを受信したと判定した場合には、特賞状態演出の停止を指定する表示制御コマンド(以下、特賞状態演出停止指定表示制御コマンドとも呼ぶ)を、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151のCPUは、特賞状態演出停止指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において表示している特賞状態演出を停止する。
【0096】
次に、ステップS300の状態指定コマンド受信処理を説明する。
図9は、演出制御装置150が実行する状態指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
状態指定コマンド受信処理は、ステップS300において実行されると、図9に示すように、まず、ステップS400に移行する。
前記ステップS400では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150のCPUは、状態指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS402に移行する。一方、演出制御装置150のCPUは、状態指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0097】
前記ステップS402では、演出制御装置150のCPUは、当たり抽選の結果を示す状態指定フラグを設定する状態指定フラグ設定処理を実行する。
具体的には、状態指定フラグ設定処理では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から受信した状態指定コマンドが指定する抽選結果に対応する状態指定フラグを演出制御装置150のRAMに記憶させる。状態指定コマンドが指定する抽選結果としては、第1大当たり、第2大当たり、第1はずれ、および第2はずれがある。なお、状態指定フラグは、新たに状態指定フラグが設定されるまで維持される。
【0098】
次にステップS404に移行して、演出制御装置150のCPUは、停止表示させる演出図柄Z1、Z2の組み合わせまたは演出図柄Z3、Z4の組み合わせを決定する停止図柄決定処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
具体的には、停止図柄決定処理では、演出制御装置150のCPUは、前記ステップS402で設定した状態指定コマンドが示す抽選結果が第1はずれであるか否かを判定する。そして、演出制御装置150のCPUは、抽選結果が第1はずれであると判定した場合には、停止図柄決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、状態指定フラグが示す抽選結果に対応する第1停止図柄決定テーブルを読み出す。第1停止図柄決定テーブルとは、停止図柄決定乱数値と、停止表示させる演出図柄Z1、Z2の組み合わせを示す停止図柄番号との対応を登録したテーブルである。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した第1停止図柄決定テーブルから、取得した停止図柄決定乱数値に対応する停止図柄番号を読み出す。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した停止図柄番号に対応する表示制御コマンド(以下、停止図柄指定表示制御コマンドとも呼ぶ)を、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、停止図柄指定表示制御コマンドを受信すると、受信した停止図柄指定表示制御コマンドが指定する演出図柄Z1、Z2の組み合わせ(第1はずれを表す組み合わせ)を、停止表示させる演出図柄Z1、Z2の組み合わせとして設定する。
【0099】
一方、演出制御装置150のCPUは、抽選結果が第1大当たりであると判定した場合には、主制御装置210から受信した第1特別図柄番号に対応する特別図柄Z5に対応する演出図柄Z1を選択する。ここで、図7に示すように、特別図柄Z5「特別図柄1〜5」は低確率当選図柄「1」に対応付けられている。同様に、特別図柄Z5「特別図柄6〜10」は低確率当選図柄「2」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄11〜15」は低確率当選図柄「3」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄16〜20」は低確率当選図柄「4」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄21〜25」は低確率当選図柄「5」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄26〜30」は低確率当選図柄「6」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄31〜35」は低確率当選図柄「7」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄36〜40」は低確率当選図柄「8」に対応付けられている。また、特別図柄Z5「特別図柄41〜45」は低確率当選図柄「9」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z5「特別図柄46〜50」は低確率当選図柄「V」に対応付けられている。続いて、演出制御装置150のCPUは、選択した演出図柄Z1を演出図柄表示装置104の領域R1〜R3のそれぞれに揃う組み合わせで停止表示させるとともに、演出図柄Z2を第1大当たりに応じた色で停止表示させる停止図柄番号を設定する。続いて、演出制御装置150のCPUは、設定した停止図柄番号に対応する停止図柄指定表示制御コマンドを、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、停止図柄指定表示制御コマンドを受信すると、受信した停止図柄指定表示制御コマンドが指定する演出図柄Z1、Z2の組み合わせ(第1大当たりを表す組み合わせ)を、停止表示させる演出図柄Z1、Z2の組み合わせとして設定する。
これにより、パチンコ機1は、演出図柄表示装置104の表示領域R1〜R4において、第1抽選の結果に対応する態様で演出図柄Z1、Z2の停止表示を行う。
【0100】
一方、演出制御装置150のCPUは、抽選結果が第2はずれであると判定した場合には、停止図柄決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、状態指定フラグが示す抽選結果に対応する第2停止図柄決定テーブルを読み出す。第2停止図柄決定テーブルとは、停止図柄決定乱数値と、停止表示させる演出図柄Z3、Z4の組み合わせを示す停止図柄番号との対応を登録したテーブルである。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した第2停止図柄決定テーブルから、取得した停止図柄決定乱数値に対応する停止図柄番号を読み出す。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した停止図柄番号に対応する停止図柄指定表示制御コマンドを、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、停止図柄指定表示制御コマンドを受信すると、受信した停止図柄指定表示制御コマンドが指定する演出図柄Z3、Z4の組み合わせ(第2はずれを表す組み合わせ)を、停止表示させる演出図柄Z3、Z4の組み合わせとして設定する。
【0101】
一方、演出制御装置150のCPUは、抽選結果が第2大当たりであると判定した場合には、主制御装置210から受信した第2特別図柄番号に対応する特別図柄Z6に対応する演出図柄Z3を選択する。ここで、図7に示すように、特別図柄Z6「特別図柄1〜5」は低確率当選図柄「1」に対応付けられている。同様に、特別図柄Z6「特別図柄6〜10」は低確率当選図柄「2」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄11〜15」は低確率当選図柄「3」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄16〜20」は低確率当選図柄「4」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄21〜25」は低確率当選図柄「5」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄26〜30」は低確率当選図柄「6」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄31〜35」は低確率当選図柄「7」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄36〜40」は低確率当選図柄「8」に対応付けられている。また、特別図柄Z6「特別図柄41〜45」は低確率当選図柄「9」に対応付けられている。さらに、特別図柄Z6「特別図柄46〜50」は低確率当選図柄「V」に対応付けられている。続いて、演出制御装置150のCPUは、選択した演出図柄Z3を演出図柄表示装置104の表示領域R5〜R7のそれぞれに揃う組み合わせで停止表示させるとともに、演出図柄Z4を第2大当たりに応じた色で停止表示させる停止図柄番号を設定する。続いて、演出制御装置150のCPUは、設定した停止図柄番号に対応する停止図柄指定表示制御コマンドを、表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、停止図柄指定表示制御コマンドを受信すると、受信した停止図柄指定表示制御コマンドが指定する演出図柄Z3、Z4の組み合わせ(第2大当たりを表す組み合わせ)を、停止表示させる演出図柄Z3、Z4の組み合わせとして設定する。
これにより、パチンコ機1は、演出図柄表示装置104の領域R5〜R8において、第2抽選の結果に対応する態様で演出図柄Z3、Z4の停止表示を行う。
【0102】
次に、ステップS302の変動時間指定コマンド受信処理を説明する。
図10は、演出制御装置150が実行する変動時間指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。
変動時間指定コマンド受信処理は、ステップS302において実行されると、図10に示すように、まず、ステップS500に移行する。
前記ステップS500では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から特図1変動時間指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150のCPUは、特図1変動時間指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS502に移行する。一方、演出制御装置150のCPUは、特図1変動時間指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS506に移行する。
【0103】
前記ステップS502では、演出制御装置150のCPUは、演出図柄Z1、Z2の変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する。
具体的には、変動パターン決定処理では、演出制御装置150のCPUは、変動パターン決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、前記ステップS402の状態指定フラグ設定処理で設定した状態指定フラグが示す抽選結果(第1大当たり、第1はずれ)、および主制御装置210から受信した特図1変動時間指定コマンドが指定する演出図柄Z1、Z2の変動時間の組み合わせに対応する第1変動パターン決定テーブルを読み出す。第1変動パターン決定テーブルは、演出図柄Z1、Z2の変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数値と変動パターンを特定するための変動パターン番号との対応が登録されている。第1変動パターン決定テーブルは、当たり抽選の結果、および変動時間の組み合わせごとに設定されている。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した第1変動パターン決定テーブルから、取得した変動パターン決定乱数値に対応する変動パターン番号を読み出す。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した変動パターン番号に対応する表示制御コマンド(以下、変動パターン指定表示制御コマンドとも呼ぶ)を表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、変動パターン指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において、該変動パターン指定表示制御コマンドが指定する変動パターンによる演出図柄Z1、Z2の変動表示を開始する。
【0104】
次にステップS504に移行して、演出制御装置150のCPUは、第1予告演出を実行するか否かを決定する予告演出決定処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。第1予告演出とは、演出図柄Z1、Z2の変動表示に対応して行われる、当該変動表示に係る当たり抽選の結果を予告する演出である。
具体的には、予告演出決定処理では、演出制御装置150のCPUは、予告演出決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、前記ステップS402の状態指定フラグ設定処理で設定した状態指定フラグが示す抽選結果、および前記ステップS502の変動パターン決定処理で決定した変動パターンの組み合わせに対応する第1予告演出実行抽選テーブルを読み出す。第1予告演出実行抽選テーブルとは、予告演出決定乱数値と予告演出抽選の当たり値との対応が登録されているテーブルである。第1予告演出実行抽選テーブルは、当たり抽選の結果、および変動パターン等の組み合わせごとに設定されている。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した予告演出実行抽選テーブルおよび予告演出決定乱数値に基づいて第1予告演出を実行するか否かを判定する。続いて、演出制御装置150のCPUは、第1予告演出を実行すると判定した場合には、実行する第1予告演出を決定する。
【0105】
前記ステップS506では、演出制御装置150のCPUは、主制御装置210から特図1変動時間指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、演出制御装置150のCPUは、特図1変動時間指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)にはステップS508に移行する。一方、演出制御装置150のCPUは、特図1変動時間指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
【0106】
次にステップS508に移行して、演出制御装置150のCPUは、演出図柄Z3、Z4の変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する。
具体的には、変動パターン決定処理では、演出制御装置150のCPUは、変動パターン決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、前記ステップS402の状態指定フラグ設定処理で設定した状態指定フラグが示す抽選結果(第2大当たり、第2はずれ)、および主制御装置210から受信した特図1変動時間指定コマンドが指定する演出図柄Z3、Z4の変動時間の組み合わせに対応する第2変動パターン決定テーブルを読み出す。第2変動パターン決定テーブルは、演出図柄Z3、Z4の変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数値と変動パターンを特定するための変動パターン番号との対応が登録されている。第2変動パターン決定テーブルは、当たり抽選の結果、および変動時間の組み合わせごとに設定されている。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した第2変動パターン決定テーブルから、取得した変動パターン決定乱数値に対応する変動パターン番号を読み出す。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した変動パターン番号に対応する変動パターン指定表示制御コマンドを表示制御装置151に送信する。これにより、表示制御装置151は、変動パターン指定表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において、該変動パターン指定表示制御コマンドが指定する変動パターンによる演出図柄Z3、Z4の変動表示を開始する。
【0107】
次にステップS510に移行して、演出制御装置150のCPUは、第2予告演出を実行するか否かを決定する予告演出決定処理を実行した後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。第2予告演出とは、演出図柄Z3、Z4の変動表示に対応して行われる、当該変動表示に係る当たり抽選の結果を予告する演出である。
具体的には、予告演出決定処理では、演出制御装置150のCPUは、予告演出決定乱数値を対応の乱数カウンタから取得する。続いて、演出制御装置150のCPUは、ROMから、前記ステップS402の状態指定フラグ設定処理で設定した状態指定フラグが示す抽選結果、および前記ステップS508の変動パターン決定処理で決定した変動パターンの組み合わせに対応する第2予告演出実行抽選テーブルを読み出す。第2予告演出実行抽選テーブルとは、予告演出決定乱数値と予告演出抽選の当たり値との対応が登録されているテーブルである。第2予告演出実行抽選テーブルは、当たり抽選の結果、および変動パターン等の組み合わせごとに設定されている。続いて、演出制御装置150のCPUは、読み出した予告演出実行抽選テーブルおよび予告演出決定乱数値に基づいて第2予告演出を実行するか否かを判定する。続いて、演出制御装置150のCPUは、第2予告演出を実行すると判定した場合には、実行する第2予告演出を決定する。
【0108】
本実施形態では、図1の第1始動入賞口111aが第1始動入賞口を構成する。以下同様に、図2の主制御装置210、および図6のステップS206が第1抽選手段を構成する。また、図1の演出図柄Z1、Z3が識別情報を構成する。さらに、図1の特別図柄表示装置107aが第1表示手段を構成する。また、第2始動入賞口111cが第2始動入賞口を構成する。さらに、図3の第1大当たりが第1特賞状態を構成する。また、図3の第2大当たりが第2特賞状態を構成する。さらに、図1の主制御装置210、および図6のステップS226が第2抽選手段を構成する。また、図1の特別図柄表示装置107bが第2表示手段を構成する。また、図2の主制御装置210、および図6のステップS210、S214、S230、S234が変動時間決定手段を構成する。さらに、図2の主制御装置210、および図6のステップS212、S232が切替手段を構成する。
【0109】
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
まず、遊技球が、第1始動入賞口111aに入賞したとする。すると、パチンコ機1が、当たり抽選(第1抽選)を実行する。そして、パチンコ機1が、当たり抽選(第1抽選)を実行すると、演出図柄Z1、Z2の変動表示および特別図柄Z5の変動表示を行った後、当たり抽選の結果に応じた態様によって演出図柄Z1、Z2の停止表示および特別図柄Z5の停止表示を行う。その際、当たり抽選(第1抽選)に当選した場合には、パチンコ機1が、当たり(第1大当たり)に当選したことを表す態様で演出図柄Z1の停止表示および特別図柄Z5の停止表示を行った後に、特賞状態(第1大当たり)を生起する。続いて、パチンコ機1が、特賞状態を終了した後に、遊技状態を高確率状態に切り替える。
【0110】
ここで、パチンコ機1が、演出表示装置104の表示領域R1〜R3に演出図柄Z1(低確率当選図柄)「1」を揃えて停止表示させたとする。すると、パチンコ機1が、遊技状態が高確率状態から低確率状態に切り替わるまで、図7に示すように、低確率当選図柄「1」に応じてテーブル1を変動時間決定テーブルとして選択する。テーブル1は、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示が行われる場合の平均変動時間を、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示が行われる場合の平均変動時間と比較して、1.5倍の長さにする変動時間決定テーブルである。また、高確率状態中には、第1始動入賞口111aと第2始動入賞口111cとには、互いに等しい頻度で遊技球が入賞される。それゆえ、高確率状態中に、テーブル1が変動時間決定テーブルとして設定されることで、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示が9回行われている間に、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示が1回行われることになる。すなわち、パチンコ機1が、第2抽選の抽選結果の表示を1回行っている間に、第1抽選の抽選結果の表示を9回行うことになる。ここで、高確率状態は、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから10回の特賞状態が生起されるまで継続される。それゆえ、パチンコ機1では、遊技状態が高確率状態から低確率状態に切り替えられるまでの10回の特賞状態において、第1大当たりが9回生起され、第2大当たりが1回生起されることが期待される。
【0111】
同様に、パチンコ機1が、演出表示装置104の表示領域R1〜R3に演出図柄Z1(低確率当選図柄)「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、および「9」のいずれかを揃えて停止表示させたとする。すると、パチンコ機1が、遊技状態が高確率状態から低確率状態に切り替わるまで、停止表示された低確率当選図柄「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、および「9」に応じてテーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、およびテーブル9を変動時間決定テーブルとして選択する。テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、およびテーブル9のそれぞれでは、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して、2/8倍、3/7倍、4/6倍、1倍、1.5倍、2.3倍、4倍、および9倍の長さに設定されている。それゆえ、パチンコ機1では、テーブル2、テーブル3、テーブル4、テーブル5、テーブル6、テーブル7、テーブル8、およびテーブル9のそれぞれが変動時間決定テーブルとして設定されることで、遊技状態が高確率状態から低確率状態に切り替えられるまでの10回の特賞状態において、第1大当たりが8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、および1回生起され、第2大当たりが2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、および9回生起されることが期待される。
【0112】
これにより、遊技者は、低確率当選図柄が表す数字分の第2大当たりの生起を期待できる。すなわち、当該数字分の実質的な連チャン期待度を持たせることができる。
なお、パチンコ機1は、低確率当選図柄が表す数字分の第2大当たりの生起を保証するものではない。それゆえ、高確率状態中に、低確率当選図柄が表す数字の回数に比較して、実際に第2大当たりが生起される回数が増大する可能性や減少する可能性がある。そのため、例えば、高確率状態中に、低確率当選図柄が表す数字分だけ15ラウンドの特賞状態を確実に生起可能とする方法に比べ、より変化のある遊技を楽しむことができる。
【0113】
また、低確率当選図柄が「V」である場合にはテーブル10が選択される。テーブル10では、特図1平均変動時間が、特図2平均変動時間と比較して60倍の長さに設定されている。それゆえ、高確率状態中に、テーブル10が変動時間決定テーブルとして設定されることで、演出図柄Z1、Z2および特別図柄Z5の変動表示が1回終わるまでの間に、演出図柄Z3、Z4および特別図柄Z6の変動表示が60回行われることになる。すなわち、パチンコ機1が、第1抽選の抽選結果の表示を1回行っている間に、第2抽選の抽選結果の表示を60回行うことになる。それゆえ、遊技状態が高確率状態から低確率状態に切り替えられるまでの10回の特賞状態において、第1大当たりが生起されず、第2大当たりが10回生起されることが期待される。なお、その際、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから10回の特賞状態が生起されると、遊技状態を低確率状態に切り替わる。それゆえ、実質的な連チャン期待度が大きくなり過ぎることを防止できる。
【0114】
(応用例)
なお、本実施形態では、遊技状態が高確率状態に切り替えられた場合に、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数(10回)の特賞状態が生起されるまで、高確率状態を継続する例を示したが、他の構成を採用してもよい。例えば、高確率状態中に、当たり抽選が当選するたびに高確率状態を継続するか否かを抽選する継続抽選を行い、継続抽選にはずれるまで確率変動状態を継続する構成としてもよい。その際、継続中の当選確率(いわゆる確変継続率)を90%程度とすると、遊技状態が高確率状態に切り替えられてから特賞状態が10回生起されることが期待される。
【符号の説明】
【0115】
104 演出図柄表示装置
107a 特別図柄表示装置(第1表示手段)
107b 特別図柄表示装置(第2表示手段)
106 普通図柄表示装置
109 遊技状態表示装置
111 始動入賞装置
111a 第1始動入賞口(第1始動入賞口)
111c 第2始動入賞口(第2始動入賞口)
115 第1大入賞口
116 第2大入賞口
130 電動役物
131a 第1始動入賞口スイッチ
131c 第2始動入賞口スイッチ
132 第1大入賞口スイッチ
150 演出制御装置
151 表示制御装置
152 ランプ制御装置
153 効果音制御装置
154 ランプ
155 スピーカ
210 主制御装置(第1抽選手段、第2抽選手段、変動時間決定手段、切替手段)
212 電源回路
220 CPU
230 ROM
240 RAM
250 入力ポート
255 出力ポート
Z1、Z3 演出図柄(識別情報)
ステップS206(第1抽選手段)
ステップS226(第2抽選手段)
ステップS210、S214、S230、S234(変動時間決定手段)
ステップS212、S232(切替手段)
第1大当たり(第1特賞状態)
第2大当たり(第2特賞状態)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入賞可能な第1始動入賞口と、
前記第1始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選である第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第1抽選を実行した場合に、識別情報の変動表示を行った後に、前記第1抽選の結果に対応する態様で識別情報の停止表示を行う第1表示手段と、
遊技球が入賞可能な第2始動入賞口と、
前記第2始動入賞口への遊技球の入賞を契機として、前記第1抽選に当選した場合に生起される特賞状態である第1特賞状態よりも大きな利益を獲得可能な特賞状態である第2特賞状態を生起させるか否かを決定する抽選である第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第2抽選を実行した場合に、識別情報の変動表示を行った後に、前記第2抽選の結果に対応する態様で識別情報の停止表示を行う第2表示手段と、
前記第1表示手段で識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間である第1変動時間および前記第2表示手段で識別情報の変動表示が行われる場合の変動時間である第2変動時間を決定するための複数の変動時間決定テーブルと、
前記複数の変動時間決定テーブルのいずれかを選択し、選択した変動時間決定テーブルに基づいて前記第1変動時間および前記第2変動時間を決定する変動時間決定手段と、
遊技状態が前記第1抽選および前記第2抽選の当選確率を予め設定した第1確率とする低確率状態である場合に、前記第1抽選または前記第2抽選における当選である低確率当選が発生した場合には、前記第1抽選および前記第2抽選の当選確率を前記第1確率より高い第2確率とする高確率状態に遊技状態を切り替える切替手段と、を備え、
前記第1表示手段による識別情報の変動表示と前記第2表示手段による識別情報の変動表示とは、互いに並行して行うことが可能となっており、
前記複数の変動時間決定テーブルのそれぞれは、前記第1表示手段および前記第2表示手段で停止表示される識別情報の態様のいずれかに対応付けられ、
前記変動時間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態である場合には、遊技状態が前記低確率状態に切り替わるまで、前記低確率当選の発生時に前記第1表示手段または前記第2表示手段で停止表示された識別情報の態様に対応した前記変動時間決定テーブルを選択することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記切替手段は、遊技状態が前記高確率状態である場合には、遊技状態が前記高確率状態に切り替えられてから予め設定された設定回数の特賞状態が生起されると、遊技状態を前記低確率状態に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−99465(P2013−99465A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245635(P2011−245635)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】