説明

遊技用システム

【課題】個人情報の登録を行わずに発行される記録媒体についても、紛失時に記録媒体識別情報を特定し、遊技用装置における使用を発見して所有者に返却することができるような遊技用システムの提供。
【解決手段】カード検索画面に台番号と使用時刻を入力して(SA00)、検索ボタンを選択すると、使用履歴から対応する装置IDを特定し(SA01)、該装置IDのテーブルの使用履歴のうち入力時刻直前の履歴が使用完了情報又は排出情報のいずれでもなければ該直前の履歴に含まれるカードIDを特定し(SA04)、該特定したカードIDについて使用完了情報,精算完了情報が該入力時刻後に記憶されていないことを条件として、特定したカードIDが使用カードDBのカードIDと一致するか否かを判定し(SA07)、一致するときには台番号を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報と、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定可能な情報とが記録された記録媒体を使用して、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う遊技用装置と、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて、該記録媒体が使用された遊技用装置の遊技用装置識別情報と、該記録媒体の使用開始時刻と、該記録媒体の使用終了時刻とを含む使用履歴を管理する管理装置と、を備える遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に示すように、個人情報の登録を行うことにより発行されるカードを所有者が紛失したときに、個人情報を入力して紛失したカードのIDを特定し、該特定したIDのカードの使用を禁止すると共に、これに代わるカードの再発行処理を行う遊技用システムが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−175823号公報(第25頁,図20)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の遊技用システムのように、発行時に個人情報の登録を行うような記録媒体(例えば会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カード)については、個人情報から該記録媒体の記録媒体識別情報(例えば会員IDやカードID)を特定し、遊技用装置(例えばカードユニット)における使用を発見して所有者に返却することができる。一方、個人情報の登録を行わずに発行される記録媒体(例えば、カード発行装置に入金することで発行されるビジタカードや、カードユニットから発行され、入金額のうちの未使用の残額が記録された精算カード等)については、個人情報と対応付けて記録媒体識別情報が管理されていないため、紛失時に記録媒体識別情報を特定できず、所有者に返却することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、個人情報の登録を行わずに発行される記録媒体についても、紛失時に記録媒体識別情報を特定し、遊技用装置における使用を発見して所有者に返却することができるような遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0007】
まず請求項1に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、記録媒体(一般カード5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(カードID)と、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を特定可能な情報(カード残額,カードID)とが記録された記録媒体を使用して、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で遊技媒体を貸与するための貸与処理(カード玉貸処理)を行う貸与処理手段(ユニット制御部22)と、前記記録媒体の使用が開始された使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)を特定可能な使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を外部に送信する使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)と、該記録媒体の使用が終了した使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)を特定可能な使用終了情報(使用完了通知,排出通知)を外部に送信する使用終了情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)と、を有する遊技用装置(カードユニット20)と、前記使用開始情報送信手段から送信されてきた使用開始情報と前記使用終了情報送信手段から送信されてきた使用終了情報とに基づいて、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて、該使用開始情報の送信元である遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)と、該使用開始情報から特定される使用開始時刻と、前記使用終了情報から特定される使用終了時刻とを少なくとも含む当該記録媒体の使用履歴を管理する使用履歴管理手段(使用履歴DB)と、各遊技用装置で使用中である記録媒体の記録媒体識別情報を管理する使用中記録媒体管理手段(使用カードDB)と、を有する管理装置(システムコントローラ60)と、を備える遊技用システム(1)であって、前記管理装置は、時刻と前記遊技用装置識別情報(台番号)とを入力する入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)と、前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻が前記使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定する記録媒体識別情報特定手段(制御部62)と、前記使用中記録媒体管理手段の管理内容に基づいて、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置を特定する遊技用装置特定手段(制御部62)と、該遊技用装置特定手段により特定された遊技用装置を報知する報知手段(ディスプレイ64)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0008】
また請求項2に係る発明は、請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記遊技用装置特定手段(制御部62)により特定された遊技用装置(カードユニット20)に対して、前記記録媒体(一般カード5)を返却する処理を不能動化する旨を指示する返却禁止情報(使用禁止通知)を送信する返却禁止情報送信手段(ユニット用通信部61a)をさらに有し、前記遊技用装置は、前記返却禁止情報送信手段から送信されてきた返却禁止情報を受信したことに基づいて、前記記録媒体を返却する処理を不能動化する返却禁止手段(ユニット制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0009】
また請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載した遊技用システム(1)であって、前記使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)は、前記記録媒体識別情報(カードID)を含む使用開始情報(貸与許諾要求)を送信し、前記管理装置(システムコンローラ60)は、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により特定された記録媒体識別情報(カードID)を記憶する記録媒体識別情報記憶手段(ハードディスク63の紛失カードリスト)と、前記使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から使用開始情報(貸与許諾要求)が送信されてきたときに、該使用開始情報に含まれる記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する使用開始時判定手段(制御部62)と、をさらに有し、前記報知手段(ディスプレイ64)は、該使用開始時判定手段により記憶されていると判定されたときに、前記使用開始情報の送信元である遊技用装置(カードユニット20)を報知することを特徴とする遊技用システムである。
【0010】
また請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、前記管理装置(システムコントローラ60)は、前記入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)に入力される時刻に対して付加する時間範囲を設定する時間範囲設定手段(ディスプレイ64,入力装置65)をさらに有し、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62)は、前記使用履歴管理手段(使用履歴DB)で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻に前記時間範囲設定手段により設定された時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、前記管理している使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報(台番号)に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報(カードID)をすべて特定し、前記管理装置は、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を、各記録媒体識別情報と対応付けて前記使用履歴管理手段で管理している使用履歴と共に表示する使用履歴表示手段(ディスプレイ64)をさらに有し、前記遊技用装置特定手段は、該使用履歴表示手段により表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置(カードユニット20)を特定することを特徴とする遊技用システムである。
【0011】
また請求項5に係る発明は、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、記録媒体(一般カード5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(カードID)と、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を特定可能な情報(カード残額,カードID)とが記録された記録媒体を使用して、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で遊技媒体を貸与するための貸与処理(カード玉貸処理)を行う貸与処理手段(ユニット制御部22’)と、前記記録媒体の使用が開始された使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)を特定可能な使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を外部に送信する使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a’)と、該記録媒体の使用が終了した使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)を特定可能な使用終了情報(使用完了通知,排出通知)を外部に送信する使用終了情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a’)と、を有する遊技用装置(カードユニット20’)と、前記使用開始情報送信手段から送信されてきた使用開始情報と前記使用終了情報送信手段から送信されてきた使用終了情報とに基づいて、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて、該使用開始情報の送信元である遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)と、該使用開始情報から特定される使用開始時刻と、前記使用終了情報から特定される使用終了時刻とを少なくとも含む当該記録媒体の使用履歴を管理する使用履歴管理手段(使用履歴DB)と、有する管理装置(システムコントローラ60’)と、を備える遊技用システム(1’)であって、前記管理装置は、時刻と前記遊技用装置識別情報(台番号)とを入力する入力手段(ディスプレイ64’,入力装置65’)と、前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻が前記使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定する記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)と、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を前記遊技用装置に対して送信する記録媒体識別情報送信手段(ユニット用通信部61a’)と、をさらに有し、前記遊技用装置は、該遊技用装置において使用中の記録媒体の記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報送信手段から送信されてきた記録媒体識別情報と一致するか否かを判定する判定手段(ユニット制御部22’)と、該判定手段により一致すると判定されたときに、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を前記管理装置に対して送信する遊技用装置識別情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a’)と、をさらに有し、前記管理装置は、前記遊技用装置識別情報送信手段から送信されてきた遊技用装置識別情報の遊技用装置を報知する報知手段(ディスプレイ64’)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0012】
また請求項6に係る発明は、請求項5に記載した遊技用システム(1’)であって、前記遊技用装置(カードユニット20’)は、前記判定手段(ユニット制御部22’)により一致すると判定されたときに、前記使用中の記録媒体(一般カード5)を返却する処理を不能動化する返却禁止手段(ユニット制御部22’)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0013】
また請求項7に係る発明は、請求項5又は6に記載した遊技用システム(1’)であって、前記遊技用装置(カードユニット20’)は、前記記録媒体識別情報送信手段(ユニット用通信部61a’)から送信されてきた記録媒体識別情報(カードID)を記憶する記録媒体識別情報記憶手段(ユニット制御部22’の紛失カードリスト)をさらに有し、前記判定手段(ユニット制御部22’)は、当該遊技用装置において新たに使用が開始された記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、前記遊技用装置識別情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a’)は、該判定手段により前記記録媒体識別情報が記憶されていると判定されたときに、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を前記管理装置(システムコントローラ60’)に対して送信することを特徴とする遊技用システムである。
【0014】
また請求項8に係る発明は、請求項5〜7のいずれか1つに記載した遊技用システム(1’)であって、前記管理装置(システムコントローラ60’)は、前記入力手段(ディスプレイ64’,入力装置65’)に入力される時刻に対して付加する時間範囲を設定する時間範囲設定手段(ディスプレイ64’,入力装置65’)をさらに有し、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)は、前記使用履歴管理手段(使用履歴DB)で管理している各記録媒体(一般カード5)の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻に前記時間範囲設定手段により設定された時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、前記管理している使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(台番号,装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報(台番号)に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報(カードID)をすべて特定し、前記管理装置は、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を、各記録媒体識別情報と対応付けて前記使用履歴管理手段で管理している使用履歴と共に表示する使用履歴表示手段(ディスプレイ64’)をさらに有し、前記記録媒体識別情報送信手段(ユニット用通信部61a’)は、該使用履歴表示手段により表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報を送信することを特徴とする遊技用システムである。
【0015】
また請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか1つに記載した遊技用システム(1,1’)であって、前記管理装置(システムコントローラ60,60’)は、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62,62’)により特定された記録媒体識別情報(カードID)の記録媒体(一般カード5)の使用を禁止するための処理(使用禁止通知の送信,紛失カードリストへのカードIDの登録,カード特定通知の送信)を行う使用禁止処理手段(制御部62,62’)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0016】
さらに請求項10に係る発明は、請求項9に記載した遊技用システム(1,1’)であって、前記管理装置(システムコントローラ60,60’)は、前記使用禁止設定手段(制御部62,62’)により使用を禁止するための処理を行った記録媒体(一般カード5)の使用を再び可とするための処理(紛失カードリストからのカードIDの消去,使用再開通知の送信)を行う使用再開処理手段(制御部62,62’)をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【発明の効果】
【0017】
まず請求項1に係る遊技用システムによれば、各記録媒体の使用履歴のうち、管理装置に入力された時刻が使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定し、該特定された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置を特定して報知するので、個人情報の登録を行わずに発行される記録媒体についても、紛失時に記録媒体識別情報を特定し、遊技用装置における使用を発見して記録媒体を回収し、所有者に返却することができる。
【0018】
また請求項2に係る遊技用システムによれば、特定された遊技用装置に対して、記録媒体を返却する処理を不能動化する旨を指示する返却禁止情報を送信し、遊技用装置は、返却禁止情報を受信したことに基づいて、記録媒体を返却する処理を不能動化するので、該記録媒体が持ち去られることを防止することができる。
【0019】
また請求項3に係る遊技用システムによれば、管理装置は、記録媒体識別情報特定手段にて特定した記録媒体識別情報を記録媒体識別情報記憶手段に記憶しておき、遊技用装置から使用開始情報が送信されてきたときに、該使用開始情報に含まれる記録媒体識別情報が記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに使用開始情報の送信元の遊技用装置を報知するので、記録媒体識別情報の特定時に遊技用装置で該記録媒体識別情報の記録媒体が使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該記録媒体の使用を発見して記録媒体を回収し、所有者に返却することができる。
【0020】
また請求項4に係る遊技用システムによれば、各記録媒体の使用履歴のうち、入力された時刻に時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報をすべて特定して使用履歴と共に表示し、該表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置を特定するので、所有者が把握していた時刻と、管理装置側で管理している時刻との間にずれがある場合であっても、記録媒体識別情報を特定することができる。
【0021】
また請求項5に係る遊技用システムによれば、各記録媒体の使用履歴のうち、管理装置に入力された時刻が使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定して遊技用装置に送信し、遊技用装置において使用中の記録媒体の記録媒体識別情報が、送信されてきた記録媒体識別情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定されたときに当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を管理装置に対して送信し、管理装置が、送信されてきた遊技用装置識別情報の遊技用装置を報知するので、個人情報の登録を行わずに発行される記録媒体についても、紛失時に記録媒体識別情報を特定し、遊技用装置における使用を発見して記録媒体を回収し、所有者に返却することができる。
【0022】
また請求項6に係る遊技用システムによれば、記録媒体識別情報が一致すると判定されたときに、使用中の記録媒体を返却する処理を不能動化するので、該記録媒体が持ち去られることを防止することができる。
【0023】
また請求項7に係る遊技用システムによれば、遊技用装置は、管理装置から受信した記録媒体識別情報を記録媒体識別情報記憶手段に記憶しておき、新たに使用が開始された記録媒体の記録媒体識別情報が記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を管理装置に対して送信するので、記録媒体識別情報の特定時に遊技用装置で該記録媒体識別情報の記録媒体が使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該記録媒体が使用される遊技用装置を把握して、回収することができる。
【0024】
また請求項8に係る遊技用システムによれば、各記録媒体の使用履歴のうち、入力された時刻に時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報をすべて特定して使用履歴と共に表示し、該表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報を遊技用装置に送信するので、所有者が把握していた時刻と、管理装置側で管理している時刻との間にずれがある場合であっても、記録媒体識別情報を特定することができる。
【0025】
また請求項9に係る遊技用システムによれば、管理装置は、特定された記録媒体識別情報の記録媒体の使用を禁止するための処理を行うので、拾得者等が該記録媒体を使用することによって真の所有者の損害が拡大するのを防止することができる。
【0026】
さらに請求項10に係る遊技用システムによれば、管理装置は、使用を禁止するための処理を行った記録媒体の使用を再び可とするための処理を行うので、紛失した記録媒体が発見された場合に、再び該記録媒体の使用が可能となり、新たな記録媒体の発行コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本発明に係る遊技用システムの概要について説明する。
【0028】
本発明の遊技用システム1,1’は、図1及び図2に示すように、遊技場に設けられ、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられる遊技用装置であるカードユニット20,20’と、該遊技用装置と通信可能な管理装置であるシステムコントローラ60,60’を備えるものであり、本例では、精算装置80,80’も含むものである。この遊技用システム1,1’では、遊技に使用可能な有価価値の大きさを特定可能な情報(カード残額,カードID)及び当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(カードID)が記録される記録媒体として、一般カード5が使用される。この一般カード5は、カードユニット20,20’のカードR/W27部及びカードストッカ28に収納されている。
【0029】
カードユニット20,20’で貨幣が受け付けられて識別されると、入金額がカードR/W27部の一般カード5のカード残額に加算され、玉貸ボタン15の操作によって玉貸処理が行われ、該玉貸処理に応じてカード残額が減算更新される。そして、遊技者は、パチンコ機10での遊技を終了するにあたり、カード返却ボタン16を操作することで、未使用のカード残額が記録された一般カード5(「残額有りの一般カード5」と呼ぶ)が排出される。遊技者は排出された残額有りの一般カード5を、別のパチンコ機10に対応するカードユニット20,20’に挿入し、上記と同様に玉貸ボタン15の操作によって玉貸処理を受けることが可能である。つまり、台移動が可能である。
【0030】
一方、システムコントローラ60,60’においては、使用履歴DBによって、カードユニット20,20’を個々に識別可能な遊技用装置識別情報である装置ID,及び台番号毎に、当該カードユニット20,20’で使用された一般カード5の使用履歴(処理時刻,カードID,処理内容,取引額,管理残額)を管理している。遊技場の店員は、一般カード5を紛失した遊技者から、遊技を行っていたパチンコ機10の台番号と、遊技を行っていた時刻(即ちカードの使用時刻)を得て、システムコントローラ60,60’のディスプレイ64,64’に表示されるカード検索画面に入力する。これにより、前記使用履歴DBの記憶から、入力された台番号に対応する装置IDが特定され、さらに該装置IDと対応付けて記憶されているカードIDのうち、入力された時刻に対応する使用履歴のカードIDが、紛失カードのカードIDとして特定される。そして、該特定したカードIDのカードが使用されているカードユニット20,20’の台番号が、紛失カードが使用されている旨と共にディスプレイ64,64’によって報知される。従って、報知されている台番号から特定されるカードユニット20,20’から紛失カードを回収して、所有者に返却することができる。即ち個人情報の登録を伴わない一般カード5を遊技者が紛失したときにも、紛失カードのカードIDを特定して、その使用を発見し、回収して真の所有者に返却することができる。
【0031】
本発明に係る遊技用システムは、上記の点を特徴とするものである。この遊技用システムには、管理装置(システムコントローラ60)において前記紛失カードのカードIDを特定し、該紛失カードが使用されている遊技用装置(カードユニット20)の装置IDを特定して、対応する台番号を報知する第1実施形態に係る遊技用システム1と、管理装置(システムコントローラ60’)において前記紛失カードのカードIDを特定し、該特定したカードIDを遊技用装置(カードユニット20’)に送信し、遊技用装置において、受信したカードIDと、受け付けている一般カード5から読み取ったカードIDとが一致するか否かを判定して、一致すると判定したときに装置IDを管理装置に送信し、管理装置が受信した装置IDに対応する台番号を報知する第2実施形態に係る遊技用システム1’と、が含まれる。以下においては、まず第1実施形態に係る遊技用システム1について説明し、次に第2実施形態に係る遊技用システム1’について第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップを「S」と略記する。
【0032】
[1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
第1実施形態に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場において、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20と、複数のカードユニット20に接続されているシステムコントローラ60を備え、該システムコントローラ60と通信可能であり、一般カード5のカード残額を精算する精算装置80を含む。また、システムコントローラ60は、後述する一般カード5の発行及び管理を行うカード会社に設けられている管理サーバ90とも通信可能である。ここで、図1及び図3には精算装置80を1台しか図示していないが、精算装置80は遊技場内に複数あっても良く、本例では3台とする。
【0033】
図1及び図2に示す遊技用システム1において、カードユニット20は、ハブ(HUB)40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60と双方向のデータ通信可能に接続されており、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、システムコントローラ60と精算装置80とは、個別の通信ケーブルを介して、比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。また、前記システムコントローラ60は、通信回線を介して、カード会社に設置された管理サーバ90と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード会社は、該管理サーバ90にて、各遊技場の一般カード5による売上や、システムコントローラ60及びカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。本発明に係る遊技用システム1では、図1,図2及び図3に示すように、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される。
【0034】
以下では、まず図1〜図7を用いて第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。
【0035】
紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは図3に示すように、100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
【0036】
一般カード5は記録媒体の一例であって、記録媒体(一般カード5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(カードID)と、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用可能な有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)を特定可能な情報(カード残額,カードID)とが記録されるものである。本例における一般カード5には、有価価値の大きさであるカード残額と、各一般カード5を個々に識別可能な記録媒体識別情報であるカードIDと、が記録されている。ここでカード残額は、それ自体が有価価値の大きさである。またカードIDは、後述するシステムコントローラ60の残額DBにおいて有価価値の大きさである管理残額と対応付けて管理されているので、遊技用システム1においては、カードIDから対応する管理残額を特定可能である。つまり、本例のカード残額,カードIDは、いずれも有価価値の大きさを特定するための情報である。そしてカードIDは、有価価値の大きさを特定するための情報であると共に、記録媒体識別情報でもある。
【0037】
この一般カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、カード残額及びカードID等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この一般カード5は、予めカードIDが記録されている状態で遊技場に納入されて、後述するカードストッカ28に収納され、カードユニット20及び精算装置80において使用される。以下では、この一般カード5を、単にカードとも呼ぶ。
【0038】
パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1〜図3に示すように、カードユニット20に対応して設けられ、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(後述する使用額分の玉貸処理や入金額分の玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
【0039】
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図2に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。前記遊技領域には可変表示装置が設けられると共に、始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口が設けられている。このパチンコ機10は、予め割り当てられた台番号により個々に識別可能となっている。
【0040】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21bと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されるパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0041】
このパチンコ機10においては、前記遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、遊技領域に設けられた可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた態様(例えば「000」〜「999」のいずれかのゾロ目)になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態(単に「大当り」とも呼ぶ)が発生するる。
【0042】
また遊技領域に打ち込まれたパチンコ玉が、該遊技領域に設けられた始動入賞口,大入賞口,及びその他の入賞口に入賞すると、払出制御基板12の制御により、予め定められた数のパチンコ玉が賞球として玉払出装置13から払い出される。
【0043】
残度数表示器14は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、本例では、図3に示すように3桁の7セグメント表示器によって構成されている。ここで残度数は、カード残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。図2に示すように、残度数表示器14に玉貸通信部21bから残度数を示す度数表示信号が入力されることにより、残度数が表示される。
【0044】
玉貸ボタン15は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5に記録されているカード残額を使用するための玉貸操作を受け付けるボタンである。図2に示すように、玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21bに貸出入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識する。
【0045】
カード返却ボタン16は、カードR/W27にて受け付けている一般カード5を遊技用装置外部に排出するための排出操作を受け付けるものである。図2に示すように、カード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21bに返却入力信号が入力され、該入力の検出によってユニット制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識し、カードR/W制御部29によりカードR/W27にて受け付けているカード(残額有りの一般カード5)の排出処理が行われ、一般カード5がカード挿入口27aから排出されて抜取待ち状態となる。この抜取待ち状態とは、ここでは一般カード5の一端がカード挿入口27aから外部に突出した状態(つまり遊技者がカードを抜き取り可能な状態)を指す。
【0046】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図3に示すようにパチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図2に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置であるカードユニット20に属するものでもある。
【0047】
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、図2及び図3(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。このカードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,硬貨返却口24f,及びカード挿入口27a等を備え、図2及び図3(b)に示すように、その内部に玉貸通信部21b,ユニット制御部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W27,カードストッカ28,カードR/W制御部29,及びシステムコントローラ用通信部29a等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。なお、各カードユニット20は、装置IDによって個々に識別可能とされている。
【0048】
玉貸通信部21bは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と接続されている。図2に示すように、この玉貸通信部21bには、払出制御基板12からEXS信号,PRDY信号,前記貸出入力信号,及び前記返却入力信号が入力される。また、玉貸通信部21bから払出制御基板12に対して、BRDY信号,BRQ信号,及び前記度数表示信号が出力される。なお、EXS信号,PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号はパチンコ玉の払出を行う際の制御信号であり、各々EXS,PRDY,BRDY,BRQとも呼ぶ。
【0049】
ユニット制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22には、図2に示すように、前記玉貸通信部21bの他、後述する紙幣識別機23,硬貨識別機24,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
【0050】
このユニット制御部22は、貸与処理手段の一例であって、前記記録媒体(一般カード5)を使用して、該記録媒体の記録情報(カードID,カード残額)から特定される有価価値の大きさ(カード残額,管理残額)の範囲内で遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理(カード玉貸処理)を行うものである。
【0051】
具体的には、システムコントローラ60から入金完了通知又は貸与許諾情報を受信したことによりカード玉貸可能状態となり、該状態で玉貸ボタン15が操作されて貸出入力信号が入力されたときに、後述するカードR/W27により受け付けている一般カード5に記録されたカード残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、カード残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。一方、カード残額<玉貸設定金額であれば該カード残額に相当する度数のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示し、払出制御基板12が該指示された度数分のパチンコ玉の払出を玉払出装置13により行う。以下、記録媒体貸与処理手段による貸与処理を「カード玉貸処理」と呼ぶ。なお、カード玉貸処理の終了後には、今回のカード玉貸処理に使用された使用額(玉貸設定金額又はカード残額)が、一般カード5のカードIDと共にシステムコントローラ60に送信される。
【0052】
またユニット制御部22は返却禁止手段の一例であって、後述する返却禁止情報送信手段(ユニット用通信部61a)から送信されてきた返却禁止情報(使用禁止通知)を受信したことに基づいて、前記記録媒体(一般カード5)を返却する処理を不能動化するものである。具体的には、システムコントローラ60から送信されてきた使用禁止通知をカードR/W制御部29を介して受信したことに基づいて、カード返却ボタン16の操作を検知したときにも、返却操作通知をカードR/W制御部29に送らない状態となる。即ち該状態となることで返却操作が無効化され、カードを返却するための処理が不能動化される。この状態は所定のリセット操作(カードユニット20のリセットボタンの操作やリモートコントローラからの指示等)によって解除される。なお、使用禁止通知を受信したことによりカード玉貸処理も禁止された状態となる。
【0053】
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、紙幣挿入口23aから挿入され搬送されてきた紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2が前記4種類の紙幣のうちのいずれの紙幣であるかを識別する(いずれの紙幣でもなければ正規の紙幣ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた紙幣が正規の紙幣2(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であれば、識別結果(識別された紙幣2に応じた入金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の紙幣2は、紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。なお、入金不可の状態である場合や、正規の紙幣ではないと識別した場合には、受け付けた紙幣2を紙幣挿入口23aから返却する。
【0054】
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、入金可能な状態で、硬貨挿入口24aから投入され、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を受け付けて、該受け付けた硬貨3が前記2種類の硬貨のうちのいずれの硬貨であるかを識別する(いずれの硬貨でもなければ正規の硬貨ではないと識別する)識別機である。この識別により、受付けた硬貨が正規の硬貨3(100円硬貨、500円硬貨)であれば、識別結果(識別された硬貨3に応じた入金額)をユニット制御部22に出力する。なお識別が完了した正規の硬貨3は、硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。なお、入金不可の状態である場合や、正規の硬貨ではないと識別した場合には、受け付けた硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fから返却する。
【0055】
多機能ランプ26は、カードユニット20の状態を報知するものであり、3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、発光色を可変できるようになっている。
【0056】
カードR/W27は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体(一般カード5)を受け付けるものである。具体的には、カード挿入口27aから前方挿入された一般カード5を受け付けたときに、該受け付けた一般カード5の記録情報(ここではカードID,カード残額)を読み取る。また、貨幣が受け付けられ、識別されたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額+入金額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。さらに、ユニット制御部22でカード玉貸処理が実施され、ユニット制御部22から使用額(本例では1度数の玉貸毎にカード残額を減算するようにしているため、ユニット制御部22からカードR/W29に通知される使用額は常に1度数相当額(100円)である。)の通知を受けたことに基づいて、当該カードR/W27部の一般カード5に対して、現在のカード残額−使用額を、新たなカード残額として記録する処理を行う。このカードR/W27は、前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0057】
このカードR/W27付近には、カードの取込処理及び排出処理を行うための第1モータ(図示外)が設けられている。該第1モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのベルト(図示外)が正方向に回動して前方挿入カードの取込を行う取込処理が実施される。この取込処理により取り込まれたカードは、カードR/W27にて受け付けられる。また、前記第1モータが逆方向に回転すると、前記ベルトが逆方向に回動してカードR/W27部のカードの排出を行う排出処理が実施される。この排出処理によりカードが排出されて、抜取待ち状態となる。
【0058】
カードストッカ28は、記録媒体(一般カード5)を所定数(ここでは9枚)迄収納するものである。このカードストッカ28はカードR/W27の背面側に設けられ、カード残額が零の一般カード5を所定数(ここでは9枚)迄ストックするものであり、カードR/W27と連接され、カードR/W27から搬送されてきた一般カード5を収納するものである。つまり、カードユニット20には、カードR/W27に1枚,カードストッカ28に9枚の、合計10枚の一般カード5が収納される。
【0059】
このカードストッカ28付近には、カードの収納処理及び供給処理を行うための第2モータ(図示外)が設けられている。該第2モータが正方向に回転すると、カードを搬送するためのスライダ(図示外)により(又は該スライダと前記ベルトの連動により)、カードR/W27部のカードをカードストッカ28に収納する収納処理が実施される。また、前記第2モータが逆方向に回転すると、前記スタイダにより(又は該スライダと前記ベルトの連動により)カードストッカ28に収納されているカード(ストックカード)の1枚をカードR/W27部まで供給する供給処理が実施される。この供給処理により、カードがカードR/W27に待機した状態となる。
【0060】
カードR/W制御部29は、CPU,RAM,EEPROM等を備え、カードR/W27が受け付けた一般カード5とのデータ送受を行う通信部や、カードR/W27の制御を行うコントローラ等も備えている。このカードR/W制御部29は、図2に示すように、ユニット制御部22に接続されており、該ユニット制御部22との各種データの送受が実施可能とされている。このカードR/W制御部29には、上記第1モータ及び第2モータも接続される。また、カード挿入口27a付近に設けられ、カードの前方挿入及びカードの抜き取りを検出するためのセンサ(図示外)とも接続されている。このカードR/W制御部29は、カードR/W27の一般カード5にカード残額が残存している状態では、カードの前方挿入を禁止し、カードR/W27の一般カード5のカード残額が零の状態ではカードの前方挿入を可とする。
【0061】
ここで、カードR/W制御部29は、カードR/W27部のカードを外部に排出する処理を行うものであり、カード返却ボタン16の操作が検出されたときに、ユニット制御部22から返却操作通知を受けて、カードR/W27部のカードを排出する排出処理(即ち遊技者に対して残額有りの一般カード5を発行する処理)を行う。なお、返却操作が無効化されているときや、カード玉貸可能状態ではないとき(即ち残額有りの一般カード5がカードR/W27部に存在しないとき)には、カード返却ボタン16が操作されても、返却操作通知がユニット制御部22からカードR/W制御部29に対して送信されず、カードの排出が行われない。なお、カードR/W制御部29は、前記抜き取り待ち状態にあるカードが抜き取られたときに、該抜き取りを検知して、カードストッカ28のカードの1枚をカードR/W27に供給する供給処理を行う。
【0062】
またカードR/W制御部29は、カード玉貸処理の結果、カード残額が零となった場合には、カードR/W27部に一般カード5を留保しておく。つまり、カードの排出処理及び収納処理を行わずに一般カード5をカードR/W27部に滞留させる。そして、カードが前方挿入されるときには、留保しているカードR/W27部のカード(残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う。
【0063】
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29aを備えている。このシステムコントローラ用通信部29aは、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60のユニット用通信部61aに接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29aから情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。
【0064】
このシステムコントローラ用通信部29aは使用開始情報送信手段の一例であって、記録媒体の使用が開始された使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)を特定可能な使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を外部に送信するものであり、ここでは記録媒体識別情報(カードID)を含む使用開始情報を送信する。具体的には、紙幣識別機23,硬貨識別機24により識別された入金額をユニット制御部22を介して受信したカードR/W制御部29が、使用開始情報として、該入金額及びカードR/W27の一般カード5から読み取ったカードIDを含む入金要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。また、カードR/W27によって残額有りの一般カード5を外部から受け付けたときに、カードR/W制御部29が、使用開始情報として、カードR/W27の一般カード5から読み取ったカード残額及びカードIDを含む貸与許諾要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0065】
つまり、入金額が一般カード5のカード残額として記録されることで該一般カード5の使用が開始され、一般カード5がカードユニット20に挿入されることで該一般カード5の使用が開始されるので、使用開始時刻である入金時刻を特定するための入金要求と、使用開始時刻である挿入時刻を特定するための貸与許諾要求が、前記使用開始情報として送信される。
【0066】
またシステムコントローラ用通信部29aは、カード玉貸処理における使用額を管理装置(システムコントローラ60)に対して送信するものであり、カード玉貸処理が行われたときに、カードR/W制御部29が、使用額(ここでは今回のカード玉貸処理に使用された金額,即ちユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数に相当する金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)及びカードR/W27の一般カード5から読み取ったカードIDを含む減算要求を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0067】
またシステムコントローラ用通信部29aは使用終了情報送信手段の一例であって、記録媒体の使用が終了した使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)を特定可能な使用終了情報(使用完了通知,排出通知)を外部に送信するものである。ここでは、カードR/W27により受け付けている一般カード5のカード残額がカード玉貸処理の結果零となったときに、カードR/W制御部29が、使用終了情報として、カード残額の使用が完了した(即ちカード残額が零となった)旨を示す使用完了通知を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。また、カードR/W27部にある残額有りの一般カード5がカード返却ボタン16の操作によって排出されたときに、カードR/W制御部29が、使用終了情報として、カードが排出された旨を示す排出通知を、当該カードユニット20の装置IDと共に、システムコントローラ用通信部29aからシステムコントローラ60に対して送信する。
【0068】
つまり、一般カード5のカード残額が零となることで該一般カード5の使用が終了し、一般カード5がカードユニット20から排出されることで該一般カード5の使用が終了するので、使用終了時刻である使用完了時刻を特定するための使用完了通知と、使用終了時刻である排出時刻を特定するための排出通知が、前記使用終了情報として送信される。
【0069】
次に、カード玉貸処理における制御状況を図4に基づき説明する。前記パチンコ機10の払出制御基板12は、前記カードユニット20のユニット制御部22(即ち玉貸通信部21b)と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLowとする(S1)。
【0070】
このようにPRDYがLowである状態において、ユニット制御部22がパチンコ玉の払出を払出制御基板12に指示するにあたり、BRDYをLowとし(S2)、この状態において、更にBRQをLowとする(S3)。
【0071】
次いで、前記払出制御基板12は、前記BRDYのLowを検出した状態においてBRQのLowを検出すると、パチンコ玉の払出が可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLowとする(S4)。
【0072】
該EXSのLowを検出したユニット制御部22は、前記BRQをHighとし(S5)、該BRQのHighを検出した払出制御基板12は、玉払出装置13に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60等により設定され、カードユニット20に配信されている)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHighとする(S6)。
【0073】
該EXSのHighを検出したユニット制御部22は、使用額(1度数に相当する金額であり、ここでは100円)をカードR/W制御部29に通知すると共に、前記残度数表示器14に表示されている残度数から1度を減算して表示更新する。なお、カードR/W制御部29では、現在のカード残額−使用額を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録する。
【0074】
これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに減算更新は、ユニット制御部22から払出制御基板12に対して指示される度数分繰返し実施され、これら制御が終了した後、BRDYをHighとして(S7)、貸与処理を終了する。
【0075】
このようにカードユニット20のユニット制御部22から出力されるBRQのHighの検出回数に基づき、前記払出制御基板12は指示された度数に該当する数量のパチンコ玉の払出を実施するようになっている。
【0076】
なお、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度数分の金額をカード残額から減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理をユニット制御部22の指示度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)分の金額を減算するようにしても良い。残度数の表示更新についても同様である。
【0077】
パチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
【0078】
次に、システムコントローラ60について説明する。システムコントローラ60は管理装置の一例であって、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図2に示すように接続されるユニット用通信部61a,場外通信部61c,精算装置用通信部61d,制御部62,ハードディスク63,ディスプレイ64,及び入力装置65等を備えている。
【0079】
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、カードユニット20,精算装置80から送信されてきたカード残額の照合や、各DBの更新処理を行うものである。
【0080】
ユニット用通信部61aは、前述の如くカードユニット20のシステムコントローラ用通信部29aと通信可能に接続されており、システムコントローラ60とカードユニット20との間における通信を司るものである。
【0081】
このユニット用通信部61aは返却禁止情報送信手段の一例であって、後述する遊技用装置特定手段(制御部62)により特定された遊技用装置(カードユニット20)に対して、前記記録媒体(一般カード5)を返却する処理を不能動化する旨を指示する返却禁止情報(使用禁止通知)を送信するものである。ここでは、図8のSA10や図9のSB10に示すように、特定された紛失カードのカードIDに対応付けて使用カードDBに記憶されている装置IDのカードユニット20に対して、使用禁止通知を送信することで、該カードユニット20で玉貸処理が禁止されると共に、一般カード5の返却が禁止される。
【0082】
またユニット用通信部61aは、入金処理が完了した旨を示す入金完了通知を入金要求の送信元であるカードユニット20に対して返信するものである。ここでは、システムコントローラ60が入金要求を受信したときに、制御部62によって、受信した入金額が、受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額に加算されたことに基づいて、入金完了通知を、該入金要求の送信元であるカードユニット20に対して返信する。
【0083】
またユニット用通信部61aは、カード玉貸処理を許諾する旨を示す貸与許諾情報を貸与許諾要求の送信元のカードユニット20に対して返信するものである。ここでは、システムコントローラ60が貸与許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額〕と判定されたときに、貸与許諾情報を該貸与許諾要求の送信元であるカードユニット20に対して返信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額〕となる場合があり、必ずしも、〔受信したカード残額=受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。ここで、制御部62は、〔受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額〕であるときには、管理残額を、受信したカード残額に更新して、〔カード残額=管理残額〕とする処理を行う。
【0084】
場外通信部61cは、通信回線を通じて遊技場外の通信機器とのデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)等を備え、カード会社に設けられた管理サーバ90と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と管理サーバ90との間における通信を司るものである。
【0085】
精算装置用通信部61dは、精算装置80の通信部81と通信可能に接続されており、システムコントローラ60と精算装置80との間における通信を司るものである。
【0086】
この精算装置用通信部61dは、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して返信するものである。ここでは、システムコントローラ60が精算許諾要求を受信したときに、制御部62により、〔受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理されている管理残額〕と判定されたときに、精算許諾情報を該精算許諾要求の送信元である精算装置80に対して返信する。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、〔受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理されている管理残額〕となる場合があり、必ずしも、受信したカード残額=受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理されている管理残額〕とはならないので、上記の判定条件としている。ここで、制御部62は、〔受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBで管理している管理残額〕であるときには、管理残額を、受信したカード残額に更新して、〔カード残額=管理残額〕とする処理を行う。
【0087】
なお、この精算装置用通信部61dからは、図8のSA10や図9のSB10に示すように、特定された紛失カードのカードIDに対応付けて使用カードDBに記憶されている装置IDの精算装置80に対して、使用禁止通知を送信する。該使用禁止通知を受けた精算装置80では、精算処理が禁止されて、カードはカードR/W83に留保される。
【0088】
記憶装置であるハードディスク63は、図5(a)に示す残額DBを記憶している。この残額DBでは、各一般カード5の「カードID」に対応付けて、システムコントローラ60で管理している有価価値の大きさである「管理残額」を管理している。従って、システムコントローラ60では、カードユニット20から、カード受付時にカード残額及びカードIDを受信することで、受信したカード残額と、管理している管理残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合にはカードの使用を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。また、システムコントローラ60では、精算装置80から、カード受付時にカード残額及びカードIDを受信することで、受信したカード残額と、管理している管理残額との照合を実施することができる。そして、照合がNGの場合には精算を許可しないことで、遊技場の損失を極力防止することができる。
【0089】
この残額DBは以下のようにして更新される。まず、カードユニット20から送信される入金要求を受信したときに(図11のS105)、該入金要求に含まれるカード残額を、該入金要求に含まれるカードIDと対応付けて管理している管理残額に加算する(S110)。また、カードユニット20から送信される減算要求を受信したときに(図13のS311)、該減算要求に含まれる使用額を、該減算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している管理残額から減算する(S320)。さらに、精算装置80から送信される精算完了通知を受信したときに(図15のS535)、該精算完了通知に含まれるカードIDと対応付けて管理している管理残額を消去して零とする(S540)。
【0090】
またハードディスク63は、図5(b)に示す使用履歴DBを記憶している。この使用履歴DBは使用履歴管理手段の一例であって、前記使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から送信されてきた使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)と前記使用終了情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から送信されてきた使用終了情報(使用完了通知,排出通知)とに基づいて、前記記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(カードID)に対応付けて、該使用開始情報の送信元である遊技用装置(カードユニット20)を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(装置ID)と、該使用開始情報から特定される使用開始時刻と、前記使用終了情報から特定される使用終了時刻とを少なくとも含む当該記録媒体の使用履歴を管理するものである。
【0091】
この使用履歴DBでは、各カードユニット20の装置ID(及び各カードユニット20に対応するパチンコ機10の台番号)毎のテーブルが記憶されており、各テーブルでは、当該装置IDのカードユニット20における一般カード5の使用履歴を管理している。ここでは使用履歴として、各処理が行われる毎に、当該処理が行われた時刻(入金時刻,挿入時刻,玉貸時刻,使用完了時刻,又は排出時刻)である「処理時刻」と、当該処理の対象となった一般カード5の「カードID」と、当該処理の内容(入金,挿入,玉貸,使用完了,又は排出)を特定可能な「処理内容」と、当該処理によって取引された額(管理残額の増減額)である「取引額」と、当該処理後の管理残額である「管理残額」が管理されている。即ち、使用履歴DBでは、カードユニット20から受信した使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)と使用終了情報(使用完了通知,排出通知)とに基づいて、使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)と使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)を管理しており、これらの使用履歴は、処理対象となった記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(カードID)に対応付けられ、かつ前記使用開始情報,使用終了情報の送信元である装置IDのテーブルに記録されている。
【0092】
なお、この使用履歴DBでは、各精算装置80の装置ID毎のテーブルが記憶されており、各テーブルでは、当該装置IDの精算装置80における一般カード5の使用履歴を管理している。ここでは使用履歴として、各処理が行われる毎に、当該処理が行われた時刻(精算開始時刻又は精算完了時刻)である「処理時刻」と、当該処理の対象となった一般カード5の「カードID」と、当該処理の内容(精算開始又は精算完了)を特定可能な「処理内容」と、当該処理によって取引された額(管理残額の増減額)である「取引額」と、当該処理後の管理残額である「管理残額」が管理されている。
【0093】
この使用履歴DBは以下のようにして更新される。まず、カードユニット20から入金要求(図11のS105)を受信したことに基づいて、受信した装置IDのテーブルにおいて、該入金要求を受信した時刻である入金時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、該入金要求に含まれるカードIDを「カードID」の領域に記憶し、入金要求を受信したことに基づいて入金情報(テーブル内の「入金」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、該入金要求に含まれる入金額を「取引額」の領域に記憶し、更新後(該入金額が加算された後)の管理残額を「管理残額」の領域に記憶する(S111)。また、カードユニット20から貸与許諾要求(図12のS205)を受信したことに基づいて、該貸与許諾要求に含まれるカードIDが紛失カードリストのカードIDと一致せず、かつ残額の照合がOKであるときに、受信した装置IDのテーブルにおいて、該貸与許諾要求を受信した時刻である挿入時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、該貸与許諾要求に含まれるカードIDを「カードID」の領域に記憶し、貸与許諾要求を受信したことに基づいて挿入情報(テーブル内の「挿入」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、該貸与許諾要求に含まれるカード残額(=管理残額)を「管理残額」の領域に記憶する。
【0094】
また、カードユニット20から減算要求(図13のS311)を受信したことに基づいて、受信した装置IDのテーブルにおいて、該減算要求を受信した時刻である玉貸時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、該減算要求に含まれるカードIDを「カードID」の領域に記憶し、減算要求を受信したことに基づいて玉貸情報(テーブル内の「玉貸」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、該減算要求に含まれる使用額を「取引額」の領域に記憶し、更新後(該使用額が減算された後)の管理残額を「管理残額」の領域に記憶する(S321)。また、カードユニット20から使用完了通知(S328)を受信したことに基づいて、受信した装置IDのテーブルにおいて、該使用完了通知を受信した時刻である使用完了時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、管理している最新の(最も遅い時刻の)カードIDを「カードID」の領域に記憶し、使用完了通知を受信したことに基づいて使用完了情報(テーブル内の「使用完了」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、「管理残額」の領域に零を記憶する(S330)。また、カードユニット20から排出通知(図14のS406)を受信したことに基づいて、受信した装置IDのテーブルにおいて、該排出通知を受信した時刻である排出時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、管理している最新の(最も遅い時刻の)カードIDを「カードID」の領域に記憶し、排出通知を受信したことに基づいて排出情報(テーブル内の「排出」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、該カードIDと対応付けて残額DBで管理している管理残額を「管理残額」の領域に記憶する(S410)。
【0095】
また、精算装置80から精算許諾要求(図15のS502)を受信したことに基づいて、該精算許諾要求に含まれるカードIDが紛失カードリストのカードIDと一致せず、かつ残額の照合がOKであるときに、受信した装置IDのテーブルにおいて、該精算許諾要求を受信した時刻である精算開始時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、該精算許諾要求に含まれるカードIDを「カードID」の領域に記憶し、精算許諾要求を受信したことに基づいて精算開始情報(テーブル内の「精算開始」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、該精算許諾要求に含まれるカード残額(=管理残額)を「管理残額」の領域に記憶する(S531)。さらに、精算装置80から精算完了通知(S535)を受信したことに基づいて、受信した装置IDのテーブルにおいて、該精算完了通知を受信した時刻である精算完了時刻を「処理時刻」の領域に記憶し、管理している最新の(最も遅い時刻の)カードIDを「カードID」の領域に記憶し、精算完了通知を受信したことに基づいて精算完了情報(テーブル内の「精算完了」に相当)を「処理内容」の領域に記憶し、精算額(=減算更新前の管理残額)を「取引額」の領域に記憶し、更新後(該精算額が減算された後)の管理残額(即ち零となる)を「管理残額」の領域に記憶する(S541)。
【0096】
またハードディスク63は、図6(a)に示す使用カードDBを記憶している。この使用カードDBは、各パチンコ機10の台番号と、各台番号に対応する各カードユニット20の装置IDが1対1に対応付けて管理されている。従って、装置IDからパチンコ機10の台番号を特定可能である。このため、台番号も各カードユニット20を個々に識別可能な装置識別情報となる。この使用カードDBは使用中記録媒体管理手段の一例であって、各遊技用装置で使用中である記録媒体の記録媒体識別情報を管理するものである。ここでは、各台番号及び各装置IDと対応付けて、当該カードユニット20で使用中の一般カード5のカードIDが管理されている。
【0097】
具体的には、前記使用履歴DBにおける各装置ID毎のテーブルにおいて、入金情報が記憶されたときに、当該装置ID,及び該入金情報と対応付けて記憶されたカードIDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応付けて、特定したカードIDを管理する。同様に、挿入情報が記憶されたときに、当該装置ID,及び該挿入情報と対応付けて記憶されたカードIDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応付けて、特定したカードIDを管理する。そして、使用完了情報が記憶されたときに、当該装置IDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応するカードIDを消去する。また、排出情報が記憶されたときに、当該装置IDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応するカードIDを消去する。つまり、前記使用履歴DBに使用開始時刻は記憶されているが、使用終了時刻が記憶されていないカードIDが管理される。即ち使用中の一般カード5のカードIDが管理されることとなる。
【0098】
また前記使用履歴DBには、各精算装置80の装置IDと対応付けて、当該精算装置80で使用中の一般カード5のカードIDが管理されている。具体的には、前記使用履歴DBにおける各装置ID(ここでは精算装置80の装置ID)毎のテーブルにおいて、精算開始情報が記憶されたときに、当該装置ID,及び該精算開始情報と対応付けて記憶されたカードIDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応付けて、特定したカードIDを管理する。そして、精算完了情報が記憶されたときに、当該装置IDを特定して、使用カードDBにおいて、特定した装置IDに対応するカードIDを消去する。これにより、精算装置80で使用中のカードのカードIDが管理されることとなる。
【0099】
またハードディスク63は、図6(b)に示す紛失カードリストを記憶している。この紛失カードリストは記録媒体識別情報記憶手段の一例であって、後述する記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により特定された記録媒体識別情報(カードID)を記憶するものである。この紛失カードリストには、システムコントローラ60において、後述するカード検索画面に入力された時刻と台番号に基づいて特定されたカードIDのうち、特定時に使用中ではなかったカードのカードIDが登録されている。具体的には、記録媒体識別情報特定手段(制御部62)によりカードIDが特定されたとき、該カードIDが使用カードDBで管理されているカードIDのいずれにも一致しなかった場合に、紛失カードリストに登録されることとなる。そして、後述するカード使用再開画面に、使用を再開するカードのカードIDが入力されることで、紛失カードリストから、該入力されたカードIDが消去される。
【0100】
ディスプレイ64は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65はシステムコントローラ60に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。
【0101】
このディスプレイ64及び入力装置65は入力手段の一例であって、時刻と遊技用装置識別情報(台番号)とを入力するものである。具体的には、後述する図8に示すように、ディスプレイ64に表示されるカード検索画面に、「台番号…番台」の表示に対応する入力欄が表示され、「使用時刻」の表示に対応する入力欄が表示されるようになっている。このカード検索画面は、制御部62によってカード検索プログラムが実行されることで表示される。システムコントローラ60を操作する遊技場の店員は、カードを紛失した遊技者から、遊技を行っていたパチンコ機10の台番号を得て、該台番号を、カード検索画面の「台番号」に対応する入力欄に入力し、該パチンコ機10で遊技を行っていた時刻を得て、該時刻を「使用時刻」に対応する入力欄に入力する。そして、画面下の「検索」ボタンを選択することで、入力された台番号,入力された時刻に基づいて、後述する記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により記録媒体識別情報(カードID)の特定が行われる。
【0102】
ここでディスプレイ64及び入力装置65は時間範囲設定手段の一例であって、前記入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)に入力される時刻に対して付加する時間範囲を設定するものである。具体的には、カード検索画面の「使用時刻」の表示及び入力欄の下に「前後…分を検索」という表示に対応する入力欄が設けられている。この入力欄は、前記「使用時刻」として入力された時刻に対して付加する時間範囲を入力するための欄であり、例えば前記時刻に対して前後30分の時間範囲を設定するときには、当該欄に30を入力する。そして、「検索」ボタンを選択することで、入力された時間範囲が制御部62のRAMに記憶されることで設定され、入力された台番号,入力された時刻,及び設定された時間範囲に基づいて、後述する記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により記録媒体識別情報(カードID)の特定が行われる。
【0103】
次に前記制御部62は記録媒体識別情報特定手段の一例であって、前記使用履歴管理手段(使用履歴DB)で管理している記録媒体(一般カード5)の使用履歴のうち、前記入力手段(ディスプレイ64,入力装置65)に入力された時刻が前記使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報(台番号)に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報(カードID)を特定するものである。
【0104】
具体的には、図8のSA00に示すカード検索画面に入力された台番号に対応する装置IDを使用履歴DBから特定し(SA01)、時間範囲の設定が行われていなければ(即ち未入力であれば)、該特定した装置IDのテーブルを参照して、入力された時刻の直前の履歴が使用完了情報又は排出情報であるか否かを判定し(SA03)、該SA03で使用完了情報又は排出情報のいずれかであると判定された場合には(Y)、入力された時刻に当該遊技用装置で使用中のカードが存在しない旨が報知される(SA20)。一方、SA03で、使用完了情報,排出情報のいずれでもないと判定されたときには(つまり入金情報,挿入情報,又は玉貸情報のいずれかであると判定されたときには)、同画面に入力された時刻の直前の履歴に対応するカードID又は該入力された時刻の直後の履歴に対応するカードIDを特定する(SA04)。つまり紛失カードのカードIDが特定される。このように、入力された時刻の直前の履歴が入金情報,挿入情報,又は玉貸情報であるときには、該入力された時刻以降に使用完了情報又は排出情報が記憶されており、該入力された時刻が、使用開始時刻から使用終了時刻の間に含まれるため、該時刻に使用されていたカードのカードIDが特定される。なお、入力された時刻の直前に履歴がない場合(当日にカードが未使用である場合)には、前記SA20の処理が行われる。
【0105】
また前記制御部62は遊技用装置特定手段の一例であって、前記使用中記録媒体管理手段(使用履歴DB)の管理内容に基づいて、該記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により特定された記録媒体識別情報(カードID)の記録媒体(一般カード5)が使用中である遊技用装置(カードユニット20)を特定するものである。具体的には、後述するSA05,SA06の処理の後、SA04で特定されたカードIDが、使用カードDBに記憶されているか否かを判定し(SA07)、記憶されている場合には、該カードIDと対応付けて管理されている装置ID及び台番号を特定する(SA08)。
【0106】
ここで前記ディスプレイ64は報知手段の一例であって、遊技用装置特定手段(制御部62)により特定された遊技用装置(カードユニット20)を報知するものであり、ここでは特定されたカードユニット20の装置IDに対応する台番号を表示することにより、紛失カードが使用されているカードユニット20を報知するものである。例えば図8のSA09,図9のSB09に示すように、特定されたカードユニット20の装置IDに対応する台番号を、記録媒体識別情報特定手段により特定されたカードIDと共に表示する(例:台番号0200でC-111111を使用中です)。なお、特定された装置IDが後述する精算装置80の装置IDであるときには、該装置IDを、特定されたカードIDと共に表示する(例:精算装置S02でC-111111を使用中です)。なお、管理装置(システムコントローラ60)では、前記使用履歴DBや使用カードDBにおいて、各遊技用装置の装置IDと当該遊技用装置に対応する遊技機の台番号とを対応付けて管理しているので、特定した装置IDに対応する台番号をディスプレイ64に表示する処理は、該特定した装置IDの遊技用装置を報知する処理に相当する。
【0107】
次に、前記記録媒体識別情報特定手段として機能する制御部62は、前記使用履歴管理手段(使用履歴DB)で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻に前記時間範囲設定手段(ディスプレイ64,入力装置65)により設定された時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、前記管理している使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報(装置ID)が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報(台番号)に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報(カードID)をすべて特定するものである。
【0108】
具体的には、図8のSA00に示すカード検索画面に入力された台番号に対応する装置IDを使用履歴DBから特定した(SA01)後に、時間範囲の設定が行われていれば(即ち入力されていれば)、該特定した装置IDのテーブルを参照して、同画面に入力された時刻に対して入力された時間範囲を付加した時間内の使用履歴を全て特定し(SB01)、該特定した使用履歴に含まれるカードIDを全て特定する(SB02)。例えば入力された時刻が13:00であり、入力された時間範囲が30であれば、13:00を含む前後30分,即ち12:30〜13:30を時間範囲として、該時間範囲内の「処理時刻」に対応付けて記憶されている使用履歴を全て特定し、該特定した使用履歴に含まれるカードIDを全て特定する。
【0109】
ここで前記ディスプレイ64は使用履歴表示手段の一例であって、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により特定された記録媒体識別情報(カードID)を、各記録媒体識別情報と対応付けて前記使用履歴管理手段(使用履歴DB)で管理している使用履歴と共に表示するものである。具体的には、図9のSB03に示すように、特定された時間範囲内の使用履歴(カードIDが含まれる)を全て表示する。また、該使用履歴に含まれるカードID(即ち前記記録媒体識別情報特定手段により特定された全てのカードID)各々に対応する検索ボタンが、SB03に示す画面右側に表示され、該検索ボタンを選択することによって、該カードIDの一般カード5について後述するSB05以下の処理が行われる。
【0110】
そして前記遊技用装置特定手段として機能する制御部62は、上記使用履歴表示手段(ディスプレイ64)により表示されている記録媒体識別情報(カードID)から選択された記録媒体識別情報の記録媒体(一般カード5)が使用中である遊技用装置(カードユニット20)を特定するものである。具体的には、上記のように記録媒体識別情報特定手段により特定された各カードIDに対応する検索ボタンのいずれかが選択されたときに、後述するSB05,SB06の処理の後、選択されたボタンに対応するカードIDが、使用カードDBに記憶されているか否かを判定し(SB07)、記憶されている場合には、該カードIDと対応付けて管理されている装置ID及び台番号を特定する(SB08)。
【0111】
また前記制御部62は使用開始時判定手段の一例であって、前記使用開始情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a)から使用開始情報(貸与許諾要求)が送信されてきたときに、該使用開始情報に含まれる記録媒体識別情報(カードID)が前記記録媒体識別情報記憶手段(紛失カードリスト)に記憶されているか否かを判定するものである。具体的には、カードユニット20から貸与許諾要求を受信したときに、該貸与許諾要求に含まれるカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かを判定する。なお、精算装置80から精算許諾要求を受信したときにも、該精算許諾要求に含まれるカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定するようにしている。
【0112】
ここで前記報知手段として機能するディスプレイ64は、使用開始時判定手段(制御部62)により、使用開始情報(貸与許諾要求)に含まれる記録媒体識別情報(カードID)が、記録媒体識別情報記憶手段(紛失カードリスト)に記憶されていると判定されたときに、前記使用開始情報の送信元である遊技用装置(カードユニット20)を報知するものである。具体的には、カードユニット20から貸与許諾要求を受信して、該貸与許諾要求に含まれるカードIDが、紛失カードリストに記憶されていると判定されたときに、受信した装置IDに対応する台番号を、紛失カードが使用されている旨と共に表示する(例:台番号0100で紛失カード使用中)。なお、精算装置80から精算許諾要求を受信したときにも、該精算許諾要求に含まれるカードIDが、紛失カードリストに記憶されていると判定されたときに、受信した装置IDを、紛失カードが使用されている旨と共に表示する(例:精算装置S01で紛失カード使用中)。
【0113】
また前記制御部62は使用禁止処理手段の一例であって、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62)により特定された記録媒体識別情報(カードID)の記録媒体(一般カード5)の使用を禁止するための処理(使用禁止通知の送信,紛失カードリストへの登録処理)を行うものであり、ここでは前述したように、記録媒体識別情報特定手段により特定されたカードIDが、使用カードDBに記憶されていれば、使用禁止通知を該カードIDと対応付けて管理されている装置IDのカードユニット20又は精算装置80に対してユニット用通信部61a又は精算装置用通信部61dから送信する。使用禁止通知を受信したカードユニット20ではカード玉貸処理が禁止されると共に返却操作が無効化される。また、使用禁止通知を受信した精算装置80では精算処理が禁止されると共にカードがカードR/W83に留保される。また、特定されたカードIDが使用カードDBに記憶されていなければ(つまり当該カードIDのカードが使用中でなければ)、該カードIDを紛失カードリストに登録する処理を行う。これによって、貸与許諾要求を受信しても貸与許諾情報を返信せずに使用禁止通知が返信され、精算許諾要求を受信しても精算許諾情報を返信せずに使用禁止通知が返信されるので、前記特定されたカードIDの一般カード5は、カードユニット20,精算装置80で使用禁止となる。
【0114】
さらに前記制御部62は使用再開処理手段の一例であって、前記使用禁止設定手段(制御部62)により使用を禁止するための処理を行った記録媒体(一般カード5)の使用を再び可とするための処理(紛失カードリストからの消去)を行うものである。具体的には、図10のSC00に示すカード使用再開画面に、使用を可とする一般カード5のカードIDが入力された状態で、画面下の「再開」ボタンが選択されると、該入力されたカードIDが、紛失カードリストのカードIDの中から特定され、消去されることになる。これにより、貸与許諾要求を受信したときに貸与許諾情報を返信し、精算許諾要求を受信したときに精算許諾情報が送信されるようになるので、使用が禁止された一般カード5が、カードユニット20,精算装置80で再び使用可となる。
【0115】
次に精算装置80について説明する。この精算装置80は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図7(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にカード挿入口83a,紙幣払出口85a,硬貨払出口86a,及びディスプレイ84等を備え、図2に示すように、その内部に通信部81,制御部82,カードR/W83,紙幣払出機85,及び硬貨払出機86等を備えており、これらの各構成要素は図2に示すように接続されている。また、この精算装置80は装置ID(S01,S02,S03)によって個々に識別可能である。なお、装置IDの先頭のコード(精算装置80であればS,カードユニット20であればCU)によって、当該装置IDがカードユニット20の装置IDであるか、又は精算装置80の装置IDであるかを識別可能である。
【0116】
通信部81は、システムコントローラ60の精算装置用通信部61dと通信可能に接続されており、精算装置80とシステムコントローラ60との間における通信を司るものである。この通信部81は、カードR/W83が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られたカードIDとカード残額とを含む精算許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する。また、カード残額相当の貨幣の払い出しが完了したときに、精算完了通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する。
【0117】
制御部82は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM又はEEPROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。なお、前記ROMには当該精算装置80の装置IDが記憶されている。この制御部82はシステムコントローラ60から送信されてきた使用禁止通知を受信したことに基づいて、精算を禁止すると共にカードR/W83のカードを留保する。つまり使用中のカードを排出せず、カード回収部83bにより回収しない。
【0118】
カードR/W83は、カード挿入口83aから一般カード5を受け付けて、該一般カード5に記録されたカードID及びカード残額を読み取ると共に、該受け付けた一般カード5からカード残額を消去するものであり、ここでは前記ICカードである一般カード5に対応したICカードR/Wを備えている。
【0119】
カード回収部83bは、カードR/W83により受け付けている一般カード5からカード残額が消去されたときに、該受け付けている一般カード5を回収するものであり、具体的には、該受け付けている一般カード5を精算装置80の背面方向に搬送してカード回収部83bの内部に回収(収納)する。このカード回収部83bは、複数枚の一般カード5を回収可能である。
【0120】
ディスプレイ84は、図7(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ84では、一般カード5を受付可能なときに、D1に示すように、カードの挿入を促す旨が表示される。また後述する貨幣を返却するときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及びカードを回収する旨が表示される。なおシステムコントローラ60から精算不可情報を受信したときには、D3に示すように、カードに異常がある旨が表示される。
【0121】
紙幣払出機85及び硬貨払出機86は、システムコントローラ60から精算許諾情報が返信されてきたときに、カード残額に相当する金額の貨幣を遊技者に返却するものであり、具体的には、紙幣払出機85の背後に設けられる紙幣収納部85bから所定数の紙幣2を取り出して紙幣払出口85aから払い出すと共に、硬貨払出機86の上部に設けられる硬貨収納部86bから所定数の硬貨3を取り出して硬貨払出口86aから払い出す。
【0122】
管理サーバ90は、遊技場外(例えば一般カード5を発行するカード会社)に設けられ、前記システムコントローラ60の場外通信部61cと、通信回線を介して双方向のデータ通信を実施できるように接続されている。この管理サーバではシステムコントローラ60との通信によってカードID毎に入金額,使用額,管理残額を記憶しており、一般カード5による売上を把握可能である。また、システムコントローラ60並びにカードユニット20のエラー状況等を把握できるようになっている。
【0123】
以上に説明した第1実施形態に係る遊技用システム1の作用について図8〜図15を用いて説明する。まず、図8を用いて、紛失カードのカードIDを特定する際の処理について説明する。
【0124】
SA00に示すように、遊技場の店員が、一般カード5を紛失した遊技者から、遊技を行っていたパチンコ機10の台番号と遊技していた時刻を得て、ディスプレイ64に表示されているカード検索画面の「台番号」の表示に対応する入力欄に前記台番号を入力し、「使用時刻」の表示に対応する入力欄に前記時刻を入力して、「検索」ボタンを選択することで、SA01以下の処理が行われる。なお、入力する時刻に対して時間範囲を付加する場合には、「前後」の表示に対応する入力欄に、付加する時間範囲(例えば30分であれば30)を入力した状態で、「検索」ボタンを選択する。
【0125】
まず、SA01では、使用履歴DB(又は使用カードDB)の記憶内容を参照して、前記入力された台番号に対応する装置IDを特定する(SA01)。そして、前記時間範囲の入力があるか否かを判定して(SA02)、入力があるときには後述するSB01以降の処理を行う。一方、入力がないときには、使用履歴DBを参照して、入力された時刻の直前の履歴が使用完了情報又は排出情報であるか否かを判定し(SA03)、使用完了情報又は排出情報であると判定されたときには(Y)、SA20に示すように、入力された時刻に使用中のカードが存在しない旨をディスプレイ64に表示する(SA20)。一方、SA03の判定で、使用完了情報ではなく排出情報でもないと判定されたときには(N)、前記入力された時刻の直前の履歴又は該入力された時刻の直後の履歴に対応するカードIDを特定し(SA04)、SA05以下の処理を行う。
【0126】
SA05の判定は、SA04で特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が、既に全額使用された後であるか否かを判定するための処理であり、前記入力された時刻後に、前記特定されたカードIDが、使用完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで入力時刻後に使用完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が全額使用された旨を報知する(SA21)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって全額使用されたことを把握することができる。一方、SA05で記憶されていないと判定されたときには(N)、SA06の判定を行う。
【0127】
SA06の判定は、SA04で特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が、既に精算された後であるか否かを判定するための処理であり、前記入力された時刻後に、前記特定されたカードIDが、精算完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで入力時刻後に精算完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が精算された旨を報知する(SA22)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって精算されたことを把握することができる。一方、SA06で記憶されていないと判定されたときには(N)、SA04で特定したカードIDが使用カードDBに記憶されているか否かを判定する(SA07)。SA07で記憶されていると判定されたときには(ID有)、該記憶されているカードIDに対応する装置IDと台番号を特定し(SA08)、SA04で特定されたカードIDのカードがSA08で特定された台番号(又は装置ID)のカードユニット20で使用されている旨を表示する(SA09:台番号0200でC-111111を使用中です)。
【0128】
このように、各一般カード5の使用履歴のうち、システムコントローラ60に入力された時刻の直前の履歴が使用完了情報又は排出情報のいずれでもなく、かつ入力された台番号に合致する使用履歴に含まれるカードIDを特定し、該特定されたカードIDの一般カード5が使用中であるカードユニット20を特定して報知するので、個人情報の登録を行わずに発行される一般カード5についても、紛失時にカードIDを特定し、カードユニット20における使用を発見して一般カード5を回収し、所有者に返却することができる。なお、SA08で特定された装置IDが精算装置80の装置IDであるときには、該装置IDの精算装置80で紛失カードが使用されている旨がディスプレイ64に表示されるので、該精算装置80における紛失カードの使用を発見してカードを回収し、所有者に返却することもできる。
【0129】
システムコントローラ60では、SA09で報知を行った後、使用禁止通知をSA08で特定した装置IDのカードユニット20又は精算装置80に対して送信する(SA10)。使用禁止通知を受けたカードユニット20では、カード玉貸処理が禁止され、返却操作が無効化される。また、使用禁止通知を受けた精算装置80では、精算が禁止され、一般カード5の排出及び回収が行われずカードR/W83に留保される(以上SA11)。
【0130】
このように、SA08で特定された装置IDのカードユニット20に対して使用禁止通知を送信し、カードユニット20では、使用禁止通知を受信したことに基づいて、返却操作を無効化するので、特定された一般カード5が持ち去られることを防止することができる。
【0131】
次にSA07に戻り、該SA07で使用カードDBに記憶されていない(つまり現在使用中ではない)と判定されたときには(ID無)、特定されたカードIDのカードが現在使用中ではない旨を表示して(SA23)、該特定されたカードIDを紛失カードリストに記憶する(SA24)。これによって、前述したように、該記憶されたカードIDの一般カード5の使用が禁止される。
【0132】
このように、システムコントローラ60では、特定されたカードIDの一般カード5の使用を禁止するための処理として、使用禁止通知の送信又は紛失カードリストへの登録を行うので、紛失カードが使用中であれば玉貸又は精算が禁止され、使用中でなければ紛失カードリストに登録されて貸与許諾情報及び精算許諾情報が送信されなくなる。即ち、拾得者等が紛失カードを使用することができなくなり、真の所有者の損害が拡大するのを防止することができる。
【0133】
次に図9を用いて、時間範囲の入力があるときの処理について説明する。まず、SB01では、使用履歴DBにおいて、SA01で特定された装置IDのテーブルを参照して、入力時刻前後に付加された時間範囲内(ここでは入力時刻である13:00の前後30分を含む時間範囲であり、12:30〜13:30迄)に対応する使用履歴を全て特定し(SB01)、該特定した使用履歴に含まれるカードIDを全て特定する(SB02)。そして、これら特定した使用履歴を、時間範囲内の履歴としてディスプレイ64に表示する(SB03)。このとき、SB02で特定された全てのカードID各々に対応する検索ボタンをディスプレイ64に併せて表示する。このように、各一般カードの使用履歴のうち、設定された時間範囲の少なくとも一部が、使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ入力された台番号に合致する使用履歴に含まれるカードIDをすべて特定し、特定した各カードIDに対応する検索ボタンを使用履歴と共に表示する。これによって、ディスプレイ64に表示される使用履歴を参考にして、紛失したカードのカードIDを選択することができる。そして、表示された検索ボタンが選択されると、SB05以下の処理が行われる。
【0134】
SB05では、時間範囲内における前記選択されたカードIDの最後の履歴に対応する時刻(例えば選択されたカードIDがC-000100であれば、該カードIDに対応付けて記憶されている時間範囲内(12:30-13:30)の最後の処理時刻である12:48)以降(当該最後の処理時刻を含む)に、該カードIDが使用完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで前記最後の処理時刻以降に使用完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が全額使用された旨を報知する(SB21)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって全額使用されたことを把握することができる。一方、SB05で記憶されていないと判定されたときには(N)、SB06の判定を行う。
【0135】
SB06では、時間範囲内における前記選択されたカードIDの最後の履歴に対応する時刻以降(当該最後の処理時刻を含む)に、該カードIDが精算完了情報と対応付けて記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで前記最後の処理時刻以降に精算完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が精算された旨を報知する(SB22)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって精算されたことを把握することができる。一方、SB06で記憶されていないと判定されたときには(N)、前記選択されたカードIDが使用カードDBに記憶されているか否かを判定する(SB07)。SB07で記憶されていると判定されたときには(ID有)、該記憶されているカードIDに対応する装置IDと台番号を特定し(SB08)、選択されたカードIDがSB08で特定された台番号(又は装置ID)のカードユニット20で使用されている旨を表示する(SB09:台番号0200でC-000100を使用中です)。
【0136】
このように、表示されているカードIDの中から選択されたカードIDの一般カード5が使用中であるカードユニット20(又は精算装置80)を特定するので、所有者から得た時刻と、システムコントローラ60側で管理している時刻との間にずれがある場合であっても、紛失カードのカードIDを特定可能であり、選択されたカードIDのカードが使用中であるカードユニット20の台番号が報知される。なお、SB08で特定された装置IDが精算装置80の装置IDであるときには、該装置IDの精算装置80で紛失カードが使用されている旨がディスプレイ64に表示されるので、該精算装置80における紛失カードの使用を発見してカードを回収し、所有者に返却することもできる。
【0137】
システムコントローラ60では、SB09で報知を行った後、使用禁止通知をSB08で特定した装置IDのカードユニット20又は精算装置80に対して送信する(SB10)。使用禁止通知を受けたカードユニット20では、カード玉貸処理が禁止され、返却操作が無効化される。また、使用禁止通知を受けた精算装置80では、精算が禁止され、一般カード5の排出及び回収が行われずカードR/W83に留保される(以上SB11)。
【0138】
次にSB07に戻り、該SB07で使用カードDBに記憶されていない(つまり現在使用中ではない)と判定されたときには(ID無)、特定されたカードIDのカードが現在使用中ではない旨を表示して(SB23)、該特定されたカードIDを紛失カードリストに記憶する(SB24)。これによって、前述したように、該記憶されたカードIDの一般カード5の使用,即ちカードユニット20におけるカード玉貸処理や、精算装置80における精算処理が禁止される。
【0139】
次に、図10を用いて使用が禁止された一般カード5の使用を再び可とする際の処理について説明する。遊技場の店員が、図10のSC00に示すように、システムコントローラ60のディスプレイ64に表示されるカード使用再開画面において、入力欄に使用を再開する一般カード5のカードIDを入力して、「再開」ボタンを選択すると、該入力されたカードIDが、紛失カードリストのカードIDの中から特定され(SC01)、紛失カードリストから消去される(SC02)。これによって、前述したように、貸与許諾要求に応じた貸与許諾情報の送信と、精算許諾要求に応じた精算許諾情報の送信が可能となり、入力されたカードIDの一般カード5の使用,即ちカードユニット20におけるカード玉貸処理や、精算装置80における精算処理が再開される。そして、ディスプレイ64には、該カードIDと共に、当該カードの使用が再開された旨が表示される(SC03)。
【0140】
このように、システムコントローラ60において、使用を禁止するための処理を行った一般カード5の使用を再び可とするための処理を行うので、紛失した一般カード5が発見された場合に、再び該一般カード5の使用が可能となり、新たなカードの発行コストを低減することができる。
【0141】
次に図11を用いて、カードユニット20が貨幣を受け付けたときの処理について説明する。
【0142】
図11に示すように、遊技者が紙幣2又は硬貨3をカードユニット20に入金することで紙幣識別機23又は硬貨識別機24によって紙幣2又は硬貨3が受け付けられると(S100)、該貨幣の受付を検出したユニット制御部22において入金不可の状態であるか否かの判定が実施される(S101)。S101の判定で入金不可の状態であると判定されたときには(Y)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣挿入口23a又は硬貨返却口24fから返却される(S102a)。一方、S101の判定で入金不可の状態でないと判定されると(N)、受け付けた紙幣2又は硬貨3が紙幣識別機23又は硬貨識別機24で識別される(S102)。
【0143】
次いで、ユニット制御部22は、S102の識別結果としての入金額をカードR/W制御部29に通知し(S103)、該通知を受けたカードR/W制御部29は、〔現在のカード残額+入金額〕を、新たなカード残額としてカードR/W27の一般カード5に記録し(S104)、入金額と前記一般カード5のカードIDを含む入金要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S105)。S105で送信された情報を受信したシステムコントローラ60においては、受信したカードIDと対応付けて残額DBに記憶されている管理残額に、同受信した入金額を加算して更新する(S110)。そして、前述したように、使用履歴DBに、入金時刻,カードID,入金情報,入金額,管理残額を記憶して(S111)、入金額を加算更新した旨を示す入金完了通知を、受信した装置IDのカードユニット20に対して送信する(S112)。
【0144】
S112の入金完了通知を受信したカードR/W制御部29では、一般カード5のカード残額(即ち上述した新たなカード残額)をユニット制御部22に通知する(S113)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、該カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S114)。なお、S114の処理を行うにあたり、既にカード玉貸可能状態となっているとき(つまり残額有りの一般カード5に追加入金されたとき)には、該カード玉貸可能状態が継続する。
【0145】
次に、図12を用いて、一般カード5がカードユニット20に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられたセンサによって行われ(S200)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S201)。S201の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S202a)。一方、S201の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う(S202)。
【0146】
次いで、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S203)。次いで、カードR/W27により受け付けた一般カード5の記録情報が読み取られ(S204)、カードR/W制御部29は、読み取られたカードIDとカード残額を含む貸与許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S205)。
【0147】
S205の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し(S210)、記憶されていると判定されたときには(Y)、ディスプレイ64に、受信した装置IDに対応する台番号を、紛失カードリストのカードが使用されている旨と共に表示して(S211)、使用禁止通知をカードユニット20に送信する(S212)。
【0148】
このように、システムコントローラ60が、記録媒体識別情報特定手段により特定したカードIDを紛失カードリストに記憶しておき、カードユニット20から貸与許諾要求が送信されてきたときに、該貸与許諾要求に含まれるカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに貸与許諾要求の送信元のカードユニット20を報知するので、カードIDの特定時にカードユニット20で該カードIDのカードが使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該カードの使用を発見して回収し、所有者に返却することができる。
【0149】
S212の使用禁止通知をカードR/W制御部29を介して受信したユニット制御部22では、返却操作が無効化されて(S213)、カードが排出できなくなる。これにより、紛失カードが持ち去られることを回避することができる。そして店員によりリセット操作が行われることで紛失カードが回収されて、真の所有者に返却される。また、このときカード玉貸可能状態とはならないので、玉貸は禁止された状態である。
【0150】
一方、S210で記憶されていないと判定されたときには(N)、受信したカード残額が、同受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額?)の照合を実施する(S220)。このS220の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)であるときには、前述したように、使用履歴DBに、挿入時刻,カードID,挿入情報,管理残額を記憶して(S230)、該照合OKの旨を示す貸与許諾情報を前記S205で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S231)。なお、カードユニット20とシステムコントローラ60との間の通信状態がオフラインであるときに、カードユニット20にてカード残額が使用されると、受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額となるが、この場合には、受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額を、受信したカード残額に更新しておく。
【0151】
S231の貸与許諾情報を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S232)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S233)。ここで、S220に戻り、該S220で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)である場合には、該照合NGの旨を示す貸与不可情報を前記S205で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S221)。貸与不可情報を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出する(S222)。
【0152】
次に、図13を用いて、玉貸ボタンが操作された際の処理について説明する。
【0153】
玉貸ボタン15の操作が検出されると(S300)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施され(S301)、カード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、S310のカード玉貸処理が行われる。一方、S301の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定された場合には(N)、処理が終了する(S302)。
【0154】
カード玉貸処理に伴う処理について説明する。図4で説明したようにして、カード玉貸処理が行われると(S310)、今回のカード玉貸処理で使用された使用額(ここではユニット制御部22から払出制御基板12に指示した度数分の金額であり、例えば玉貸設定金額分の500円)と、一般カード5から読み取られたカードIDを含む減算要求を、当該装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S311)。
【0155】
S311で送信された減算要求を受信したシステムコントローラ60においては、受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額から受信した使用額を減算し(S320)、前述したように、使用履歴DBに、玉貸時刻,カードID,玉貸情報,使用額,管理残額を記憶して(S321)、減算完了に伴う減算完了通知を前記装置IDの送信元であるカードユニット20に送信する(S322)。該減算完了通知を受信したカードR/W制御部29は、カード残額(減算更新後のカード残額)をユニット制御部22に通知する(S323)。ユニット制御部22は、通知されたカード残額が零であるか否かの判定を実施する(S324)。S324の判定で、カード残額が零であると判定されたときは(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S325)、使用完了通知をカードR/W制御部29に送信する(S326)。使用完了通知を受けたカードR/W制御部29は、カードR/W27で受け付けているカード(つまり、カード残額が零の一般カード5)をカードR/W27部で留保(S327)すると共に、使用完了通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信する(S328)。使用完了通知を受けたシステムコントローラ60では、前述したように、使用履歴DBに、使用完了時刻,カードID,使用完了情報,管理残額を記憶する(S330)。一方、S324でカード残額が零でないと判定されたときには(N)、カード玉貸可能状態を継続する(S325a)。
【0156】
次に、図14を用いて、カード返却ボタン16が操作された際の処理について説明する。ユニット制御部22において、カード返却ボタン16の操作が検出されると(S400)、返却操作が無効化されているか否かの判定を実施して(S401)、無効化されていると判定されると(Y)、処理を終了する(S402a)。一方、S401で無効化されていないと判定されると(N)、カード玉貸可能状態であるか否かの判定が実施される(S402)。S402の判定でカード玉貸可能状態であると判定された場合には(Y)、カード玉貸可能状態を解除して(S403)、カード返却ボタン16が操作された旨を示す返却操作通知をカードR/W制御部29に送信し(S404)、カードR/W制御部29は、返却操作通知を受けたことに基づいてカードR/W27のカードを排出する(S405)。次いでカードR/W制御部29では、カードの排出に伴う排出通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60に対して送信し(S406)、排出通知を受けたシステムコントローラ60では、前述したように、使用履歴DBに、排出時刻,カードID,排出情報,管理残額を記憶する(S410)。一方、S402の判定で、カード玉貸可能状態でないと判定されると(N)、処理を終了する(S402a)。
【0157】
次に図15を用いて、精算処理における精算装置80とシステムコントローラ60の作用について説明する。精算装置80において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(S500)、カードから記録情報(カードID,カード残額)を読み取って(S501)、該読み取ったカードID,カード残額を含む精算許諾要求を当該精算装置80の装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S502)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60においては、受信したカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し(S510)、記憶されていると判定されたときには(Y)、ディスプレイ64に、受信した装置IDを、紛失カードリストのカードが使用されている旨と共に表示して(S511)、使用禁止通知をS502で受信した装置IDの精算装置80に送信する(S512)。このように、システムコントローラ60が、記録媒体識別情報特定手段により特定したカードIDを紛失カードリストに記憶しておき、精算装置80から精算許諾要求が送信されてきたときに、該精算許諾要求に含まれるカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに精算許諾要求の送信元の精算装置80を報知するので、カードIDの特定時に精算装置80で該カードIDのカードが使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該カードの使用を発見して回収し、所有者に返却することができる。
【0158】
なお、S512の使用禁止通知を受信した制御部82では、精算を禁止すると共に、一般カード5をカードR/W83に留保する(S513)。これにより、留保されたカードは、店員により回収されて真の所有者に返却される。
【0159】
一方、S510で記憶されていないと判定されたときには(N)、受信したカード残額が、同受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額?)の照合を実施する(S520)。このS520の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)であるときには、前述したように、使用履歴DBに、精算開始時刻,カードID,精算開始情報,管理残額を記憶して(S531)、該照合OKの旨を示す精算許諾情報を前記S502で送信されてきた装置IDの精算装置80に対して送信する(S532)。なお、受信したカード残額<受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額、である場合には、受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額を、受信したカード残額に更新しておく。
【0160】
S532の精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(S533)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(S534)。S534の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対してカードIDを含む精算完了通知が送信され(S535)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDに対応付けて記録されている管理残額を消去する(S540)。さらに、前述したように、使用履歴DBに、精算完了時刻,カードID,精算額,管理残額を記憶する(S541)。
【0161】
一方、S520で、照合NGの場合(受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて記憶されている管理残額の場合)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(S521)。精算不可情報を受信した精算装置80はカードを排出する(S522)。
【0162】
[2.第2実施形態に係る遊技用システム1’]
次に図1〜図3を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1’の構成について説明する。遊技用システム1’は、図1に示すように、前記カードユニット20に代えてカードユニット20’を備える点と、前記システムコントローラ60に代えてシステムコントローラ60’を備える点と、前記精算装置80に代えて精算装置80’を備える点が、第1実施形態と異なる。なおカードユニット20’がパチンコ機10に対応して設けられる点や、紙幣2,硬貨3,及び一般カード5が使用される点等は、第1実施形態と同様である。
【0163】
第2実施形態に係るカードユニット20’は、第1実施形態に係るカードユニット20と比較して、前記ユニット制御部22に代えてユニット制御部22’を備える点と、前記システムコントローラ用通信部29aに代えて、システムコントローラ用通信部29a’を備える点を備える点のみが異なり、その他の点は同様である。
【0164】
ユニット制御部22’は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM(あるいはEEPROM)に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20’に備えられる各構成要素の動作を制御して(あるいは各構成要素からの信号を受信して)各種の処理を行うものである。なおROMには、前記装置IDが記憶されている。このユニット制御部22’には、図2に示すように、第1実施形態と同様の玉貸通信部21b,紙幣識別機23,硬貨識別機24,多機能ランプ26,及びカードR/W制御部29等が接続されている。
【0165】
このユニット制御部22’は、第1実施形態のユニット制御部22と同様に、貸与処理手段として機能する。
【0166】
このユニット制御部22’は判定手段の一例であって、遊技用装置(カードユニット20’)において使用中の記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(カードID)が後述する記録媒体識別情報送信手段(ユニット用通信部61a’)から送信されてきた記録媒体識別情報と一致するか否かを判定するものであり、後述するシステムコントローラ60’から送信されてくるカード特定通知を受信したときに、該カード特定通知に含まれるカードIDが、カードR/W27により受け付けている残額有りの一般カード5のカードIDと一致するか否かを判定する。
【0167】
またユニット制御部22’は返却禁止手段の一例であって、前記判定手段(ユニット制御部22’)により一致すると判定されたときに、前記使用中の記録媒体(一般カード5)を返却する処理を不能動化するものであり、ここでは判定手段により一致すると判定されたときに、カード返却ボタン16の操作を検知しても、返却操作通知をカードR/W制御部29に送らない状態となる。即ち該状態となることで返却操作が無効化され、カードを返却するための処理が不能動化される。この状態は所定のリセット操作(カードユニット20’のリセットボタンの操作やリモートコントローラからの指示等)によって解除される。なお、判定手段により一致すると判定されたときには、カード玉貸処理も禁止された状態となる。
【0168】
カードR/W制御部29は、システムコントローラ用通信部29a’を備えている。このシステムコントローラ用通信部29a’は、ハブ40,中継器50,及び通信ケーブルを介して、システムコントローラ60’のユニット用通信部61a’に接続され、カードR/W制御部29とシステムコントローラ60’とのデータ通信を実施可能とされている。このシステムコントローラ用通信部29a’から情報を送信するにあたっては、カードR/W制御部29が前記ユニット制御部22’から装置IDを取得して、該取得した装置IDも前記情報と共に送信する。このシステムコントローラ用通信部29a’は、第1実施形態のシステムコントローラ用通信部29aと同様に、使用開始情報送信手段,及び使用終了情報送信手段として機能する。
【0169】
このシステムコントローラ用通信部29a’は遊技用装置識別情報送信手段の一例であって、前記判定手段(ユニット制御部62’)により一致すると判定されたときに、当該遊技用装置(カードユニット20’)の遊技用装置識別情報(装置ID)を前記管理装置(システムコントローラ60’)に対して送信するものであり、ここでは当該装置IDを含み、紛失カードが当該装置で使用されている旨を示すカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する。
【0170】
ここで前記ユニット制御部22’のEEPROMには、図6(b)に示す紛失カードリストが記憶されている。この紛失カードリストは記録媒体識別情報記憶手段の一例であって、後述する記録媒体識別情報送信手段(ユニット用通信部61a’)から送信されてきた記録媒体識別情報(カードID)を記憶するものであり、システムコントローラ60’からカード特定通知を受信したときに、該カード特定通知に含まれるカードIDのカードが使用中でなければ(カードR/W27にある残額有りの一般カード5のカードIDと一致しなければ)、該カードIDがユニット制御部22’によって紛失カードリストに登録される。
【0171】
ここで前記判定手段として機能するユニット制御部22’は、当該遊技用装置(カードユニット20’)において新たに使用が開始された記録媒体(一般カード5)の記録媒体識別情報(カードID)が前記記録媒体識別情報記憶手段(紛失カードリスト)に記憶されているか否かを判定するものであり、ここでは外部から挿入された一般カード5をカードR/W27により受け付けたときに、該一般カード5のカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定する。
【0172】
そして前記遊技用装置識別情報送信手段として機能するシステムコントローラ用通信部29a’は、判定手段であるユニット制御部22’により前記記録媒体識別情報(カードID)が紛失カードリストに記憶されていると判定されたときに、当該遊技用装置(カードユニット20’)の遊技用装置識別情報(装置ID)を前記管理装置(システムコントローラ60’)に対して送信するものであり、ここでは当該装置IDを含み、紛失カードが当該装置で使用されている旨を示すカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する。
【0173】
第2実施形態に係るシステムコントローラ60’は、第1実施形態に係るシステムコントローラ60と比較して、前記制御部62に代えて制御部62’を備える点と、前記ユニット用通信部61aに代えてユニット用通信部61a’を備える点と、前記精算装置用通信部61dに代えて精算装置用通信部61d’を備える点と、前記ハードディスク63に代えてハードディスク63’を備える点と、前記ディスプレイ64に代えてディスプレイ64’を備える点と、入力装置65に代えて入力装置65’を備える点が異なり、その他の点は同様である。
【0174】
ユニット用通信部61a’は第1実施形態のユニット用通信部61aと同様に、入金完了通知をカードユニット20’に対して送信する。また、貸与許諾情報をカードユニット20’に対して送信する。一方、ユニット用通信部61a’は第1実施形態のユニット制御部61aと異なり、返却禁止情報送信手段としては機能しない。
【0175】
ユニット用通信部61a’は記録媒体識別情報送信手段の一例であって、後述する記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)により特定された記録媒体識別情報(カードID)を前記遊技用装置(カードユニット20’)に対して送信するものである。ここでは図16のSA04で特定されたカードIDを含むカード特定通知を各カードユニット20’に対して送信する(SA10’)。また、記録媒体識別情報送信手段として機能するユニット用通信部61a’は、後述する使用履歴表示手段であるディスプレイ64’により表示されている記録媒体識別情報(カードID)から選択された記録媒体識別情報を送信するものであり、図17のSB10’に示すように、選択された(ここでは対応するボタンが選択された)カードIDを含むカード特定通知を各カードユニット20’に対して送信する。
【0176】
精算装置用通信部61d’は第1実施形態の精算装置用通信部61dと同様に、精算許諾情報をカードユニット20’に対して送信する。この精算装置用通信部61d’は、後述する記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)により特定された記録媒体識別情報(カードID)を精算装置80’に対して送信するものであり、図16のSA04で特定されたカードIDを含むカード特定通知を各精算装置80’に対して送信する(SA10’)。また、精算装置用通信部61d’は、後述する使用履歴表示手段であるディスプレイ64’により表示されている記録媒体識別情報(カードID)から選択された記録媒体識別情報を送信するものであり、図17のSB10’に示すように、選択された(ここでは対応するボタンが選択された)カードIDを含むカード特定通知を各精算装置80’に対して送信する。
【0177】
制御部62’は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク63’に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、例えば、カードユニット20’,精算装置80’から送信されてきたカード残額の照合や、各DBの更新処理を行うものである。この制御部62’は、第1実施形態における制御部62と異なり、遊技用装置特定手段,使用開始時判定手段としては機能しない。
【0178】
ここで制御部62’は、第1実施形態における制御部62と同様に、記録媒体識別情報特定手段として機能する。
【0179】
記憶装置であるハードディスク63’は、第1実施形態におけるハードディスク63と同様に、残額DB,使用履歴DBを記憶しており、使用履歴管理手段として機能する。但し、使用カードDB,及び紛失カードリストを記憶しておらず、使用中記録媒体管理手段,記録媒体識別情報記憶手段としては機能しない。
【0180】
ディスプレイ64’は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶ディスプレイである。入力装置65’はシステムコントローラ60’に各種の情報を入力するためのデバイスであり、例えばキーボードやマウスである。ここでディスプレイ64’及び入力装置65’は、第1実施形態のディスプレイ64及び入力装置65と同様に、入力手段,時間範囲設定手段,及び使用履歴表示手段として機能する。
【0181】
またディスプレイ64’は報知手段の一例であって、前記遊技用装置識別情報送信手段(システムコントローラ用通信部29a’)から送信されてきた遊技用装置識別情報(装置ID)の遊技用装置を報知するものであり、ここではカードユニット20’から送信されてきたカード使用通知に含まれる装置IDに対応する台番号を表示する。また、精算装置80’から送信されてきたカード使用通知に含まれる装置IDを表示するものである。なお、管理装置(システムコントローラ60’)では、前記使用履歴DBにおいて、各遊技用装置の装置IDと当該遊技用装置に対応する遊技機の台番号とを対応付けて管理しているので、受信したカード使用通知に含まれる装置IDに対応する台番号をディスプレイ64’に表示する処理は、該装置IDの遊技用装置を報知する処理に相当する。
【0182】
また前記制御部62’は使用禁止処理手段の一例であって、前記記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)により特定された記録媒体識別情報(カードID)の記録媒体(一般カード5)の使用を禁止するための処理(カードIDの送信)を行うものであり、ここでは、各カードユニット20’及び精算装置80’に対して前記ユニット用通信部61a’及び精算装置用通信部61d’からカード特定通知を送信する処理を行う。つまり、カード特定通知をカードユニット20’が受信すると、該受信したカード特定通知に含まれるカードIDがカードR/W27にある残額有りの一般カード5のカードIDと一致するか否かが判定され、一致すると判定されたときにはカード玉貸処理が禁止される。また、前記カード特定通知を精算装置80’が受信すると、該受信したカード特定通知に含まれるカードIDがカードR/W83にある一般カード5のカードIDと一致するか否かが判定され、一致すると判定されたときには精算が禁止される。これによりカードユニット20’や精算装置80’で使用中の紛失カードの使用が禁止される。また、カードユニット20’において、受信したカード特定通知に含まれるカードIDが、カードR/W27の一般カード5のカードIDと一致しないと判定されたときには、該カードIDをユニット制御部22’の紛失カードリストに登録する処理を行うので、該受信したカード特定通知に含まれるカードIDの一般カード5を受け付けたときには貸与許諾要求を送信しない。また、精算装置80’において、受信したカード特定通知に含まれるカードIDが、カードR/W83の一般カード5のカードIDと一致しないと判定されたときには、該カードIDを制御部82’の紛失カードリストに登録する処理を行うので、該受信したカードIDの一般カード5を受け付けたときには、精算許諾要求を送信しない。即ち、特定されたカードIDの一般カード5は、カードユニット20’,精算装置80’で使用禁止となる。
【0183】
さらに前記制御部62’は使用再開処理手段の一例であって、前記使用禁止設定手段(制御部62’)により使用を禁止するための処理を行った記録媒体(一般カード5)の使用を再び可とするための処理(紛失カードリストからの消去)を行うものである。具体的には、図18のSC00に示すカード使用再開画面に、使用を可とする一般カード5のカードIDが入力された状態で、画面下の「再開」ボタンが選択されると、該入力されたカードIDを含み、該カードIDを紛失カードリストから消去する旨を示す使用再開通知が、各カードユニット20’,各精算装置80’に送信される(SC01’)。使用再開通知を受信したカードユニット20’では、ユニット制御部22’によって紛失カードリストから、使用再開通知に含まれるカードIDが消去される(SC02’)。また、使用再開通知を受信した精算装置80’では、制御部82’によって紛失カードリストから、使用再開通知に含まれるカードIDが消去される(SC02’)。これにより、使用が禁止された一般カード5が、カードユニット20’,精算装置80’で再び使用可となる。
【0184】
第2実施形態に係る精算装置80’は、第1実施形態に係る精算装置80と比較して、前記通信部81に代えて通信部81’を備える点と、前記制御部82に代えて制御部82’を備える点が異なり、その他の点は同様である。
【0185】
通信部81’は、システムコントローラ60’の精算装置用通信部61d’と通信可能に接続されており、精算装置80’とシステムコントローラ60’との間における通信を司るものである。この通信部81’は、第1実施形態の通信部81と同様に、カードR/W83が一般カード5を受け付けたときに、該一般カード5から読み取られたカードIDとカード残額とを含む精算許諾要求を、装置IDと共にシステムコントローラ60’に対して送信する。また、カード残額相当の貨幣の払い出しが完了したときに、精算完了通知を、装置IDと共にシステムコントローラ60’に対して送信する。
【0186】
制御部82’は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROM又はEEPROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置80’に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。なお、前記ROMには当該精算装置80’の装置IDが記憶されている。
【0187】
この制御部82’は、カードR/W83の一般カード5のカードIDが前記精算装置用通信部61d’から送信されてきたカードIDと一致するか否かを判定するものであり、システムコントローラ60’から送信されてくるカード特定通知を受信したときに、該カード特定通知に含まれるカードIDが、カードR/W83により受け付けている一般カード5のカードIDと一致するか否かを判定する。そして、一致すると判定したときには、精算を禁止してカードを留保すると共に、前記通信部81’から当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する。
【0188】
ここで制御部82’のEEPROMには、図6(b)に示す紛失カードリストが記憶されている。この紛失カードリストは、前記精算装置用通信部61d’から送信されてきた記録媒体識別情報(カードID)を記憶するものであり、システムコントローラ60’からカード特定通知を受信したときに、該カード特定通知に含まれるカードIDがカードR/W83で受け付けている一般カード5のカードIDと一致しなければ、該カードIDが制御部82’によって紛失カードリストに登録される。
【0189】
ここで制御部82’は、当該精算装置80’に挿入された一般カード5をカードR/W83により受け付けたときに、該一般カード5のカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定するものである。そして通信部81’は、制御部82’によりカードIDが紛失カードリストに記憶されていると判定されたときに、当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する。
【0190】
以上に説明した第2実施形態に係る遊技用システム1’の作用について図16〜図20を用いて説明する。なお、第1実施形態の処理と重複する部分については説明を省略する。
【0191】
まず、図16を用いて、紛失カードのカードIDを特定する際の処理について説明する。
【0192】
SA00に示すように、遊技場の店員が、一般カード5を紛失した遊技者から、遊技を行っていたパチンコ機10の台番号と遊技していた時刻を得て、ディスプレイ64に表示されているカード検索画面の「台番号」の表示に対応する入力欄に前記台番号を入力し、「使用時刻」の表示に対応する入力欄に前記時刻を入力して、「検索」ボタンを選択することで、SA01以下の処理が行われる。なお、入力する時刻に対して時間範囲を付加する場合には、「前後」の表示に対応する入力欄に、付加する時間範囲(例えば30分であれば30)を入力した状態で、「検索」ボタンを選択する。
【0193】
まず、SA01では、使用履歴DB(又は使用カードDB)の記憶内容を参照して、前記入力された台番号に対応する装置IDを特定する(SA01)。そして、前記時間範囲の入力があるか否かを判定して(SA02)、入力があるときには後述するSB01以降の処理を行う。一方、入力がないときには、使用履歴DBを参照して、入力された時刻の直前の履歴が使用完了情報又は排出情報であるか否かを判定し(SA03)、使用完了情報又は排出情報であると判定されたときには(Y)、SA20に示すように、入力された時刻に使用中のカードが存在しない旨をディスプレイ64に表示する(SA20)。一方、SA03の判定で、使用完了情報ではなく排出情報でもないと判定されたときには(N)、前記入力された時刻の直前の履歴又は該入力された時刻の直後の履歴に対応するカードIDを特定し(SA04)、SA05以下の処理を行う。
【0194】
SA05の判定は、SA04で特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が、既に全額使用された後であるか否かを判定するための処理であり、前記入力された時刻後に、前記特定されたカードIDが、使用完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで入力時刻後に使用完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が全額使用された旨を報知する(SA21)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって全額使用されたことを把握することができる。一方、SA05で記憶されていないと判定されたときには(N)、SA06の判定を行う。
【0195】
SA06の判定は、SA04で特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が、既に精算された後であるか否かを判定するための処理であり、前記入力された時刻後に、前記特定されたカードIDが、精算完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで入力時刻後に精算完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が精算された旨を報知する(SA22)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって精算されたことを把握することができる。一方、SA06で記憶されていないと判定されたときには(N)、各カードユニット20’及び各精算装置80’に対して、SA04で特定したカードIDを含むカード特定通知を送信する(SA10’)。
【0196】
該カード特定通知を受信したカードユニット20’では、カードR/W27の一般カード5のカードIDが、受信したカード特定通知に含まれるカードIDと一致するか否かを判定し(SA11’)、一致すると判定されたときには、ユニット制御部22’でカード玉貸処理を禁止して、返却操作を無効とする(SA12’)。そして、当該カードユニット20’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する(SA13’)。該SA13’で送信されたカード使用通知を受信したシステムコントローラ60’は、該カード使用通知に含まれる装置IDに対応付けて管理している台番号をディスプレイ64’に表示する(SA15’)。一方、SA11’で一致しないと判定されたときには、受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに登録する(SA14’)。なお、SA10’のカード特定通知を受信した精算装置80’では、カードR/W83の一般カード5のカードIDが、受信したカード特定通知に含まれるカードIDと一致するか否かを判定し(SA11’)、一致すると判定されたときには、精算処理を禁止してカードを留保する(SA12’)。そして、当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する(SA13’)。該SA13’で送信されたカード使用通知を受信したシステムコントローラ60’は、該カード使用通知に含まれる装置IDをディスプレイ64’に表示する(SA15’)。一方、SA11’で一致しないと判定されたときには、受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに登録する(SA14’)。
【0197】
このように、各一般カード5の使用履歴のうち、システムコントローラ60に入力された時刻の直前の履歴が使用完了情報又は排出情報のいずれでもなく、かつ入力された台番号に合致する使用履歴に含まれるカードIDを特定してカードユニット20’及び精算装置80’に送信し、カードユニット20’で使用中のカードのカードIDが受信したカードIDと一致したときに、当該カードユニット20’の装置IDがシステムコントローラ60’に送信されて、装置IDに対応する台番号が報知されるので、個人情報の登録を行わずに発行される一般カード5についても、紛失時にカードIDを特定し、カードユニット20’における使用を発見して一般カード5を回収し、所有者に返却することができる。また、精算装置80’で使用中のカードのカードIDが受信したカードIDと一致したときに、当該精算装置80’の装置IDがシステムコントローラ60’に送信されて、報知されるので、個人情報の登録を行わずに発行される一般カード5についても、紛失時にカードIDを特定し、精算装置80’における使用を発見して一般カード5を回収し、所有者に返却することができる。
【0198】
また、カードユニット20’において使用中のカードのカードIDと受信したカード特定通知に含まれるカードIDが一致すると判定されたときに、使用中のカードの返却操作を無効化するので、該一般カード5が持ち去られることを防止することができる。
【0199】
次に図17を用いて、時間範囲の入力があるときの処理について説明する。まず、SB01では、使用履歴DBにおいて、SA01で特定された装置IDのテーブルを参照して、入力時刻前後に付加された時間範囲内(ここでは入力時刻である13:00の前後30分を含む時間範囲であり、12:30〜13:30迄)に対応する使用履歴を全て特定し(SB01)、該特定した使用履歴に含まれるカードIDを全て特定する(SB02)。そして、これら特定した使用履歴を、時間範囲内の履歴としてディスプレイ64に表示する(SB03)。このとき、SB02で特定された全てのカードID各々に対応する検索ボタンをディスプレイ64に併せて表示する。このように、各一般カードの使用履歴のうち、設定された時間範囲の少なくとも一部が、使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)から使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)までの間に含まれ、かつ入力された台番号に合致する使用履歴に含まれるカードIDをすべて特定し、特定した各カードIDに対応する検索ボタンを使用履歴と共に表示する。これによって、ディスプレイ64に表示される使用履歴を参考にして、紛失したカードのカードIDを選択することができる。そして、表示された検索ボタンが選択されると、SB05以下の処理が行われる。
【0200】
SB05では、時間範囲内における前記選択されたカードIDの最後の履歴に対応する時刻(例えば選択されたカードIDがC-000100であれば、該カードIDに対応付けて記憶されている時間範囲内(12:30-13:30)の最後の処理時刻である12:48)以降(当該最後の処理時刻を含む)に、該カードIDが使用完了情報と対応付けて使用履歴DBに記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで前記最後の処理時刻以降に使用完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が全額使用された旨を報知する(SB21)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって全額使用されたことを把握することができる。一方、SB05で記憶されていないと判定されたときには(N)、SB06の判定を行う。
【0201】
SB06では、時間範囲内における前記選択されたカードIDの最後の履歴に対応する時刻以降(当該最後の処理時刻を含む)に、該カードIDが精算完了情報と対応付けて記憶されているか否かの判定を行う。ここで、いずれかの装置IDのテーブルで前記最後の処理時刻以降に精算完了情報と対応付けて記憶されていると判定されたときには(Y)、特定されたカードIDの一般カード5のカード残額が精算された旨を報知する(SB22)。これにより、紛失カードを拾得した他者によって精算されたことを把握することができる。一方、SB06で記憶されていないと判定されたときには(N)、各カードユニット20’及び各精算装置80’に対して、選択されたカードIDを含むカード特定通知を各装置(カードユニット20’,精算装置80’)送信する(SB10’)。
【0202】
該カード特定通知を受信したカードユニット20’では、カードR/W27の一般カード5のカードIDが、受信したカード特定通知に含まれるカードIDと一致するか否かを判定し(SB11’)、一致すると判定されたときには、ユニット制御部22’でカード玉貸処理を禁止して、返却操作を無効とする(SB12’)。そして、当該カードユニット20’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する(SB13’)。該SB13’で送信されたカード使用通知を受信したシステムコントローラ60’は、該カード使用通知に含まれる装置IDに対応付けて管理している台番号をディスプレイ64’に表示する(SB15’)。一方、SB11’で一致しないと判定されたときには、受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに登録する(SB14’)。なお、SB10’のカード特定通知を受信した精算装置80’では、カードR/W83の一般カード5のカードIDが、受信したカード特定通知に含まれるカードIDと一致するか否かを判定し(SB11’)、一致すると判定されたときには、精算処理を禁止してカードを留保する(SB12’)。そして、当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信する(SB13’)。該SB13’で送信されたカード使用通知を受信したシステムコントローラ60’は、該カード使用通知に含まれる装置IDをディスプレイ64’に表示する(SB15’)。一方、SB11’で一致しないと判定されたときには、受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに登録する(SB14’)。
【0203】
このように、表示されているカードIDの中から選択されたカードIDをカードユニット20’(又は精算装置80’)に対して送信するので、所有者から得た時刻と、システムコントローラ60側で管理している時刻との間にずれがある場合であっても、紛失カードのカードIDを特定可能であり、選択されたカードIDのカードが使用中であるカードユニット20’の台番号(又は精算装置80’の装置ID)が報知される。
【0204】
次に、図18を用いて使用が禁止された一般カード5の使用を再び可とする際の処理について説明する。遊技場の店員が、図18のSC00に示すように、システムコントローラ60’のディスプレイ64’に表示されるカード使用再開画面において、入力欄に使用を再開する一般カード5のカードIDを入力して、「再開」ボタンを選択することで、該入力されたカードIDを含む使用再開通知が、カードユニット20’,精算装置80’に対して送信される(SC01’)。該使用再開通知を受けたカードユニット20’では、使用再開通知に含まれるカードIDが、記憶している紛失カードリストのカードIDの中から特定されて、消去される(SC02’)。そして使用再開通知を受けた精算装置80’では、使用再開通知に含まれるカードIDが、記憶している紛失カードリストのカードIDの中から特定されて、消去される(SC02’)。これによって、カードユニット20’では、前記使用再開通知に含まれるカードIDのカードを受け付けたときにも、貸与許諾要求を送信するようになる。また、精算装置80’では、前記使用再開通知に含まれるカードIDのカードを受け付けたときにも、精算許諾要求を送信するようになる。つまり、入力されたカードIDの一般カード5の使用,即ちカードユニット20’におけるカード玉貸処理や、精算装置80’における精算処理が再開される。
【0205】
次に、図19を用いて、一般カード5がカードユニット20’に挿入される際(前方挿入時)の処理について説明する。一般カード5がカード挿入口27aから挿入される際、該挿入されようとしている一般カード5のカード端(カードユニット20内に挿入されている部分)の検出がカード挿入口27a付近に設けられたセンサによって行われ(S200)、カードR/W制御部29が、該検出に基づいて、カード前方挿入禁止の状態であるか否かの判定を実施する(S201)。S201の判定で、カード前方挿入禁止の状態であると判定されたときには(Y)、カードの取込処理を行わずに処理を終了する(S202a)。一方、S201の判定で、カード前方挿入禁止の状態でないと判定されたときには(N)、カードR/W27のカード(即ち残額無しの一般カード5)をカードストッカ28に収納する収納処理を行う(S202)。
【0206】
次いで、前記挿入されようとしているカードの取込処理が実施され、取り込まれた一般カード5がカードR/W27に受け付けられた状態となる(S203)。次いで、カードR/W27により受け付けた一般カード5の記録情報が読み取られ(S204)、カードR/W制御部29は、読み取られたカードIDとカード残額をユニット制御部22’に通知し、ユニット制御部22’において、該読み取られたカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かの判定が実施される(S205a’)。該S205a’で記憶されていないと判定されたときには(N)、読み取られたカードIDとカード残額を含む貸与許諾要求を、カードR/W制御部29を介して装置IDと共にシステムコントローラ60に送信する(S205)。
【0207】
S205の貸与許諾要求を受信したシステムコントローラ60では、受信したカード残額が、同受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額?)の照合を実施する(S220)。このS220の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)であるときには、前述したように、使用履歴DBに、挿入時刻,カードID,挿入情報,管理残額を記憶して(S230)、該照合OKの旨を示す貸与許諾情報を前記S205で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S231)。
【0208】
S231の貸与許諾情報を受信したカードR/W制御部29では、カード残額をユニット制御部22に通知する(S232)。カード残額の通知を受けたユニット制御部22は、カード残額に相当する残度数を残度数表示器14に表示すると共に、カード玉貸可能状態となる(S233)。ここで、S220に戻り、該S220で照合NG(即ち、受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)である場合には、該照合NGの旨を示す貸与不可情報を前記S205で送信されてきた装置IDのカードユニット20に対して送信する(S221)。貸与不可情報を受信したカードR/W制御部29では、カードR/W27により受け付けた一般カード5を排出する(S222)。
【0209】
一方、前記S205a’で記憶されていると判定されたときには(Y)、返却操作が無効化される(S206a’)。このときカード玉貸可能状態とはならないので、玉貸は禁止された状態である。次いで、カードR/W制御部29,システムコントローラ用通信部29a’を介して当該カードユニット20’の装置IDを含むカード使用通知がシステムコントローラ60’に対して送信される。(S207a’)。カード使用通知を受けたシステムコントローラ60’においては、該カード使用通知に含まれる装置IDに対応する台番号が報知される(S211’)。
【0210】
このように、システムコントローラ60’から受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに記憶しておき、挿入された一般カード5のカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに当該カードユニット20’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信するので、カードIDの特定時にカードユニット20’で該カードIDの一般カード5が使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該カードが使用されるカードユニット20’を把握して、紛失カードを回収することができる。
【0211】
次に図20を用いて、精算処理における精算装置80’とシステムコントローラ60’の作用について説明する。精算装置80’において、一般カード5が挿入されて受け付けられると(S500)、カードから記録情報(カードID,カード残額)を読み取る(S501)。次いで、読み取られたカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かの判定を実施する(S502a’)。該S502a’で記憶されていないと判定されたときには(N)、該読み取ったカードID,カード残額を含む精算許諾要求をシステムコントローラ60’に送信する(S502)。そして、精算許諾要求を受信したシステムコントローラ60’においては、受信したカード残額が、同受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額以下であるか否か(受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額?)の照合を実施する(S520)。このS520の照合が照合OK(即ち、受信したカード残額≦受信したカードIDに対応付けて残額DBに記憶している管理残額)であるときには、前述したように、使用履歴DBに、精算開始時刻,カードID,精算開始情報,管理残額を記憶して(S531)、該照合OKの旨を示す精算許諾情報を前記S502で送信されてきた装置IDの精算装置80に対して送信する(S532)。
【0212】
S532の精算許諾情報を受信した精算装置80においては、前記読み取ったカード残額に相当する金額の貨幣を紙幣払出機85及び/又は硬貨払出機86から払い出して遊技者に返却する(S533)。次いで、一般カード5からカード残額を消去して、一般カード回収部83bの内部に回収する(S534)。S534の処理が終了すると、精算装置80からシステムコントローラ60に対してカードIDを含む精算完了通知が送信され(S535)、これを受信したシステムコントローラ60では、受信したカードIDに対応付けて記録されている管理残額を消去する(S540)。さらに、前述したように、使用履歴DBに、精算完了時刻,カードID,精算額,管理残額を記憶する(S541)。
【0213】
一方、S520で、照合NGの場合(受信したカード残額>受信したカードIDに対応付けて記憶されている管理残額の場合)には、精算装置80に対して、精算不可情報を返信する(S521)。精算不可情報を受信した精算装置80はカードを排出する(S522)。
【0214】
一方、前記S502a’で記憶されていると判定されたときには(Y)、精算が禁止されると共に、カードが留保され(S503a’)、当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知がシステムコントローラ60’に対して送信される。(S504a’)。カード使用通知を受けたシステムコントローラ60’においては、該カード使用通知に含まれる装置IDが報知される(S511’)。
【0215】
このように、システムコントローラ60’から受信したカード特定通知に含まれるカードIDを紛失カードリストに記憶しておき、挿入された一般カード5のカードIDが紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定されたときに当該精算装置80’の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ60’に対して送信するので、カードIDの特定時に精算装置80’で該カードIDの一般カード5が使用されていない場合でも、その後に使用が開始されるときに該カードが使用される精算装置80’を把握して、紛失カードを回収することができる。
【0216】
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0217】
上記の実施形態では、図3に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
【0218】
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)に、カード残額とカードIDが記録されている例について説明したが、これに限らず、記録媒体にはカードIDのみが記録され、管理装置(システムコントローラ60,60’)においてカードIDと管理残額が対応付けて管理されるようにしても良い。この場合にも、カードIDから有価価値の大きさである管理残額を特定可能である。つまり、記録媒体に、有価価値の大きさを特定可能な情報であり、かつ記録媒体識別情報であるカードIDのみを記録するようにしても良い。
【0219】
上記の実施形態では、遊技用装置識別情報が台番号と装置IDである例について説明したが、これに限らず、遊技用装置識別情報は台番号と装置IDのいずれか一方であっても良い。例えば遊技用装置識別情報が装置IDであるときには、図8や図16に示したカード検索画面で台番号ではなく、装置IDを入力するようにして、遊技用装置特定手段により特定された装置IDをシステムコントローラ60,60’のディスプレイ64,64’に表示するようにすると良い。
【0220】
上記の実施形態において、記録媒体である一般カード5に代えて、あるいは該一般カード5と共に、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードが使用されるようにしても良い。
【0221】
ここで上記会員カードの発行のときに、個人情報(例えば氏名,暗証番号,生年月日,電子メールアドレス)が登録され、管理装置(又は該管理装置と通信可能な会員情報管理装置等)で、各会員カードの識別情報(各会員カードを個々に識別可能な会員カードID又は各会員遊技者を個々に識別可能な会員ID)に対応付けて個人情報が管理され、各遊技用装置(例えばカードユニット等)の遊技用装置識別情報と対応付けて当該遊技用装置で使用中の会員カードの識別情報を管理している場合には、会員カード紛失の際、以下のようにして紛失した会員カードを特定して、使用を発見するようにしても良い。
【0222】
まず管理装置が備える入力手段によって前記個人情報を入力して、該入力した個人情報に対応する(例えば氏名,暗証番号,生年月日,電子メールアドレスが一致する)会員カードの識別情報を特定し、当該識別情報の会員カードが使用されている遊技用装置の遊技用装置識別情報を特定して、管理装置が備えるディスプレイ等に表示する。これによれば、会員カードの紛失時にも、個人情報から該会員カードを特定して、その使用を発見し、回収することができる。
【0223】
なお、遊技場において前記個人情報を管理しておらず、個人情報から会員カードの識別情報を特定することができないような場合であっても、本発明を適用することによって、時刻と遊技用装置識別情報(台番号等)から会員カードの識別情報を特定して、その使用を発見し、回収することができる。
【0224】
上記の実施形態では、記録媒体(一般カード5)が非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。
【0225】
上記の実施形態では、有価価値の大きさとして金額自体が管理されている例について説明したが、これに限らず、該有価価値の大きさとして、該金額が所定の比率で換算された残度数や点数等が管理されるようにしても良い。
【0226】
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
【0227】
上記の第2実施形態では、カードユニット20において、ユニット制御部22’とカードR/W制御部29とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、両者の機能を備える1つの制御部を設けるようにしても良い。
【0228】
上記の実施形態では、パチンコ機10とカードユニット20,20’間で玉貸処理が行われるときに、図4に示すように、PRDY信号,BRDY信号,BRQ信号,及びEXS信号等の送受によって玉貸処理が行われる例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1,変形例2,又は変形例3に示す如く行われるようにしても良い。
【0229】
まず変形例1として、カードユニット20,20’は、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めシステムコントローラ60,60’等により設定されてカードユニット20,20’に配信されている)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信する。
【0230】
該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記払出要求玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から払出要求玉数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をカードユニット20,20’のユニット制御部22,22’に対して送信する。
【0231】
該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記払出要求信号に示される払出要求玉数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、1度数分の前記減算として、ユニット制御部22,22’のRAMの表示用記憶領域に記憶されている残額からパチンコ玉の貸与に使用された1度数に相当する金額を減算すると共に、残度数表示器14に表示された残度数から1度数を減算する。そしてカードユニット20,20’は、これら1度数分の玉貸を前記入金額分又は前記使用額分(即ち記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額分,また記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額分)だけ繰り返し、該入金額分又は使用額分の玉貸の終了に基づいて、玉貸終了信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信し、玉貸処理を終了する。なお「使用額分の玉貸処理の終了」とは、今回の玉貸操作に基づく該使用額分の玉貸の終了を意味する。
【0232】
次に変形例2として、パチンコ機10において、カードユニット20,20’からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、カードユニット20,20’において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
【0233】
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。またカードユニット20,20’において予め記憶しておく単位払出数は、カード会社の管理サーバ90や遊技場のシステムコントローラ60,60’で設定し、カードユニット20,20’に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、カードユニット20,20’を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
【0234】
さらに変形例3として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部22,22’により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部22,22’に対して送信する。該玉貸準備信号を検出したカードユニット20,20’は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の貸与処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部22に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
【0235】
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理(カード玉貸処理)である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
【0236】
上記の実施形態では、貸与処理が行われた場合に、カードユニット20,20’と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、カードユニット20,20’に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
【0237】
上記の実施形態では、入金又はカードの挿入が行われることに基づく使用開始情報や、カードの使用完了又はカードの排出が行われることに基づく使用終了情報が管理装置(システムコントローラ60,60’)に送信されて、使用履歴管理手段(使用履歴DB)が更新されることで、該使用履歴管理手段において各記録媒体の使用開始時刻と使用終了時刻が管理される例について説明したが、これに限らず、使用開始情報や使用終了情報は上記各処理に基づく情報ではなく、当該遊技用装置における記録媒体の使用開始時刻,使用終了時刻を特定するための情報であれば良く、例えば、当該遊技用装置において、記録媒体の使用中に管理装置に対して送信されている使用中信号であっても良い。例えば、この使用中信号が記録媒体の使用中の期間にHighとなり、使用中でない期間にLowとなるような信号であれば、該使用中信号の立ち上がりが使用開始情報に相当し、該使用中信号の立ち下がりが使用終了情報に相当する。
【0238】
上記の実施形態では、使用開始情報である入金要求及び貸与許諾要求に、記録媒体識別情報(カードID)が含まれる例について説明したが、これに限らず使用開始情報には記録媒体識別情報が含まれないようにしても良い。例えば、管理装置(システムコントローラ60,60’)で、各カードユニット20,20’のカードR/W27に留保されているカードのカードIDを当該装置IDと対応付けて管理しておき、入金があったときに、カードIDを含まない入金要求と装置IDをカードユニット20,20’から受信することで、装置ID及びカードIDと対応付けて使用開始時刻(ここでは入金時刻)を管理することができる。
【0239】
また、カードユニット20,20’が、カードIDを含まない使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を装置IDと共に送信し、上記実施形態の如くカードIDを含む減算要求を装置IDと共に送信するようにしても良い。システムコントローラ60,60’では、該減算要求受信前に受信した使用開始情報から特定される使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)が、当該受信した減算要求に含まれるカードIDのカードの使用開始時刻であることを特定可能である。従って、装置ID及びカードIDに対応付けて使用開始時刻を管理可能である。
【0240】
さらに、カードユニット20,20’が、カードIDを含まない使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を装置IDと共に送信し、カードIDを含む使用終了情報(使用完了通知,排出通知)を装置IDと共に送信するようにしても良い。このような使用終了情報を受信したシステムコントローラ60,60’では、該使用終了情報受信前に受信した使用開始情報から特定される使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)が、当該受信した使用終了情報に含まれるカードIDのカードの使用開始時刻であることを特定可能である。従って、装置ID及びカードIDに対応付けて使用開始時刻及び使用終了時刻を管理可能である。
【0241】
上記の実施形態では、使用終了情報である使用完了通知及び排出通知(使用完了通知,排出通知)に、記録媒体識別情報(カードID)が含まれない例について説明したが、これに限らず、使用終了情報に記録媒体識別情報が含まれるようにしても良い。
【0242】
上記の実施形態では、使用開始情報である入金要求及び貸与許諾要求と共に、遊技用装置識別情報(装置ID)が送信される例について説明したが、これに限らず使用開始情報と共に遊技用装置識別情報が送信されないようにしても良い。例えば、管理装置(システムコントローラ60,60’)で、各カードユニット20,20’のカードR/W27に留保されているカードのカードIDを当該装置IDと対応付けて管理しておき、入金があったときに、装置IDを伴わなずカードIDを含む入金要求をカードユニット20,20’から受信することで、カードID及び装置IDと対応付けて使用開始時刻(ここでは入金時刻)を管理することができる。
【0243】
また、カードユニット20,20’が、装置IDを伴わずカードIDを含む使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を送信し、上記実施形態の如く装置IDを伴う減算要求を送信するようにしても良い。システムコントローラ60,60’では、該減算要求受信前に受信した使用開始情報から特定される使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)が、当該受信した装置IDのカードユニット20,20’で使用されたカードの使用開始時刻であることを特定可能である。従って、カードID及び装置IDに対応付けて使用開始時刻を管理可能である。
【0244】
さらに、カードユニット20,20’が、装置IDを伴わずカードIDを含む使用開始情報(入金要求,貸与許諾要求)を送信し、装置IDを伴いカードIDを含む使用終了情報(使用完了通知,排出通知)を送信するようにしても良い。このような使用終了情報を受信したシステムコントローラ60,60’では、該使用終了情報受信前に受信した使用開始情報から特定される使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)が、当該受信した装置IDのカードユニット20,20’で使用されたカードの使用開始時刻であることを特定可能である。従って、カードID及び装置IDに対応付けて使用開始時刻及び使用終了時刻を管理可能である。
【0245】
このように、記録媒体識別情報(カードID)や遊技用装置識別情報(装置ID)を送信するタイミングは、使用開始情報や使用終了情報を送信するタイミングにはよらないものであり、使用履歴管理手段において、記録媒体識別情報,遊技用装置識別情報と対応付けて、使用開始時刻,使用終了時刻を管理することができるように情報の送受が行われると良く、例えば次のようにしても良い。
【0246】
遊技用装置(カードユニット20,20’)と管理装置(システムコントローラ60,60’)との間で行われる処理に基づいて更新される処理番号(通番)を、遊技用装置,管理装置で各々管理しておく。例えば、遊技用装置にカードが挿入されたときに、遊技用装置側の処理番号を0から1に更新し、貸与許諾要求を受信した管理装置では、管理装置側の処理番号を0から1に更新する。そして、遊技用装置で玉貸処理が行われたときに、遊技用装置側の処理番号を1から2に更新し、減算要求を受信した管理装置では、管理装置側の処理番号を1から2に更新する。そして、遊技用装置からカードが排出されたときに、遊技用装置側の処理番号を2から3に更新し、排出通知を受けた管理装置側では、管理装置側の処理番号を2から3に更新する。このようなシステムの遊技用装置おいて、使用開始情報には当該遊技用装置で使用を開始する旨と処理番号(例えば1)を含めて管理装置に送信し、使用終了情報には記録媒体識別情報(カードID)と遊技用装置識別情報(装置ID)と処理番号(例えば3)を含めて管理装置に送信し、管理装置側では各処理番号に対応付けて各処理番号の処理が行われた時刻を管理しておくことで、使用開始情報に含まれる処理番号(例えば1)に対応する時刻を使用開始時刻とし、使用終了情報に含まれる処理番号(例えば3)に対応する時刻を使用終了時刻として、使用終了時刻に含まれる記録媒体識別情報,遊技用装置識別情報に対応付けて管理することができる。なお、記録媒体識別情報,遊技用装置識別情報は、使用終了時刻に含めず、使用開始情報に含めるようにしても良い。
【0247】
なお、上記処理番号は、処理毎に更新されるものではなく、各遊技用装置に対して固定的に設定された装置IDとは別個の整理番号でも良い。例えばある遊技用装置に整理番号100を設定して、使用開始情報には当該遊技用装置で使用を開始する旨と整理番号(ここでは100)を含めて管理装置に送信し、使用終了情報には記録媒体識別情報(カードID)と遊技用装置識別情報(装置ID)と整理番号(ここでは100)を含めて管理装置に送信する。管理装置側では使用開始情報を受信した時刻と、該使用開始情報に含まれる整理番号を対応付けて管理し、使用終了情報を受信したときに、該使用終了情報に含まれる整理番号に対応付けて管理されている時刻(即ち使用開始情報の受信時刻)を特定し、該特定した時刻を使用開始時刻とし、該使用終了情報の受信時刻を使用終了時刻として、該使用終了情報に含まれる記録媒体識別情報,遊技用装置識別情報に対応付けて、管理することができる。なお、記録媒体識別情報,遊技用装置識別情報は、使用終了時刻に含めず、使用開始情報に含めるようにしても良い。
【0248】
上記の実施形態では、使用開始情報として、遊技用装置(カードユニット20,20’)から貸与許諾要求が送信され、管理装置(システムコントローラ80,80’)が貸与許諾要求を受信した時刻である挿入時刻を使用開始時刻とする例や、遊技用装置(カードユニット20,20’)から入金要求が送信され、管理装置(システムコントローラ80,80’)が入金要求を受信した時刻である入金時刻を使用開始時刻とする例について説明したが、これに限らず、管理装置(システムコントローラ80,80’)が減算要求を受信した時刻である玉貸時刻を使用開始時刻とするようにしても良い。
【0249】
上記の実施形態では、入力される時刻に対して付加される時間範囲が、入力された時刻に対しての前後の範囲(前後の30分)である例について説明したが、これに限らず、時間範囲は入力される時刻前の時間(例えば前30分)であっても良く、該時刻後(例えば後30分)であっても良く、該入力される時刻に対して付加されるものであれば良い。また、上記の実施形態では、時間範囲を30分としたが、これに限らず、時間範囲は任意である。
【0250】
上記の実施形態では、時間範囲がシステムコントローラ60の入力装置65によって入力される例について説明したが、これに限らず、時間範囲は予めシステムコントローラ60等で所定値(例えば30分)が設定されており、入力装置65等によって変更できないようになっていても良い。
【0251】
上記の第1実施形態では、図5(a)に示す残額DBと、図6(b)に示す紛失カードリストが別のデータテーブルに記憶されている例について説明したが、これに限らず、残額DBと紛失カードリストが1つのデータテーブルで管理されるようにしても良い。例えば、各カードIDに対応付けて、紛失カードフラグ(紛失カードのカードIDとして特定されたカードIDは「1」、それ以外は「0」)を記憶することで、各カードのカード残額と、紛失カードのカードIDを管理することができる。
【0252】
上記の第1実施形態では、図5(b)に示す使用履歴DBがハードディスク63に記憶されると共に、図6(a)に示す使用カードDBがハードディスク63の別のデータテーブルで記憶されている例について説明したが、これに限らず、図6(a)に示す使用カードDBは記憶されていなくても良い。図5(b)の使用履歴DBでは、入金,カード挿入,玉貸,使用完了,及びカード排出毎に更新されているので、現時刻の直前の使用履歴が使用完了情報,又は排出情報でなければ、該直前の使用履歴に含まれるカードIDのカードが現在使用中であることを特定することができる。従って、各遊技用装置で使用中の記録媒体の記録媒体識別情報を管理することができるものであり、図5(b)の使用履歴DBは、使用中記録媒体管理手段としても機能する。
【0253】
上記の実施形態では、図5(b)に示す使用履歴管理手段である使用履歴DBが、使用開始時刻(入金時刻,挿入時刻)と、使用終了時刻(使用完了時刻,排出時刻)の他に、玉貸時刻を管理している例について説明したが、これに限らず、使用履歴管理手段は、使用開始時刻と使用終了時刻以外の時刻は管理しないようにしても良い。
【0254】
上記の実施形態では、使用開始時判定手段(制御部62)が、入金要求が管理装置(システムコントローラ60)に送信されてきたときに、該入金要求に含まれる記録媒体識別情報(カードID)が記録媒体識別情報記憶手段(紛失カードリスト)に記憶されているか否かを判定しない例について説明したが、これに限らず、入金要求が管理装置(システムコントローラ60)に送信されてきたときにも、該入金要求に含まれる記録媒体識別情報(カードID)が記録媒体識別情報記憶手段(紛失カードリスト)に記憶されているか否かを判定するようにしても良い。
【0255】
上記の実施形態では、入力手段(ディスプレイ64,64’,ディスプレイ64,64’)により入力する遊技用装置識別情報(台番号)が、1つである例について説明したが、これに限らず、複数の遊技用装置識別情報を入力するようにしても良い。例えば、台番号1〜3というように、遊技用装置の範囲を決めて入力し、各遊技用装置識別情報について、記録媒体識別情報特定手段により記録媒体識別情報(カードID)の特定を行うようにしても良い。そして、上記実施形態の図9,図17の如く、特定された全ての記録媒体識別情報を、その使用履歴と共にディスプレイ64,64’に表示して、選択された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中であるか否かを判定し、使用中でなければ紛失カードリストに登録するようにしても良い。
【0256】
上記の実施形態では、特定された記録媒体識別情報(カードID)の記録媒体(一般カード5)の使用を禁止するための処理が、カードユニット20への使用禁止通知の送信,紛失カードリストへのカードIDの登録,又はカードユニット20’や精算装置80’に対しての、カード特定通知の送信である例について説明したが、これに限らず、遊技場の店員が管理装置を操作することにより、、特定されたカードIDのカードの使用を禁止するための設定を行うようにしても良い。例えば、システムコントローラ60,60’のディスプレイ64,64’に、各カードIDを表示すると共に、当該カードIDのカードを使用不可とするためのチェックボックスを設けておき、該チェックボックスがチェックされたことに基づいて、当該カードIDの一般カード5の使用が禁止されるようにしても良い。例えばカードユニット20,20’からシステムコントローラ60,60’に対して使用許諾要求を送信したときに、システムコントローラ60,60’において該使用許諾要求に含まれるカードIDについて、前記チェックボックスがチェックされている事に基づいて、貸与許諾情報を返信しないようにしても良い。同様に、精算装置80,80’からシステムコントローラ60,60’に対して精算許諾要求を送信したときに、システムコントローラ60,60’において該精算許諾要求に含まれるカードIDについて、前記チェックボックスがチェックされている事に基づいて、精算許諾情報を返信しないようにしても良い。このようにして使用が禁止されたカードは、前記チェックボックスのチェックを外すことで、使用が再開されるようにすると良い。
【0257】
上記の第1実施形態では、システムコントローラ60で記録媒体識別情報特定手段(制御部62)によるカードIDの特定を行った後、特定したカードIDの一般カード5が使用中ではないときに、該カードIDを紛失カードリストに記憶しておき、カードユニット20から貸与許諾要求を受信したとき,又は精算装置80から精算許諾要求を受信したときに、該貸与許諾要求又は精算許諾要求に含まれるカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されているときには該カードIDの一般カード5の使用を禁止する(貸与許諾情報又は精算許諾情報を送信しない)例について説明したが、これに限らず、記録媒体識別情報特定手段により特定したカードIDの一般カード5が使用中ではないときに、該カードIDを各装置(カードユニット20,精算装置80)に送信し、各装置は受信したカードIDを所定記憶領域(例えば当該装置の紛失カードリスト)に記憶しておき、その後新たに挿入された一般カード5のカードIDが前記所定記憶領域に記憶されているときに、貸与許諾要求又は精算許諾要求を送信しないようにしても良い。
【0258】
上記の第2実施形態では、システムコントローラ60’で記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)によるカードIDの特定を行った後、特定したカードIDを含むカード特定通知が各装置(カードユニット20’,精算装置80’)に送信され、該カード特定通知を受けた装置(カードユニット20’,精算装置80’)で、該カード特定通知に含まれるカードIDの一般カード5が使用中であるときに該カードの使用を禁止(即ちカードユニット20’であれば玉貸禁止(及び返却操作の無効化),精算装置80’であれば精算禁止)し、使用中でなければ紛失カードリストに登録し、その後新たに挿入されたカードのカードIDが紛失カードリストに記憶されているときには貸与許諾要求又は精算許諾要求を送信しない例について説明したが、これに限らず、特定したカードIDを含むカード特定通知が各装置(カードユニット20’,精算装置80’)に送信され、該カード特定通知を受けた装置(カードユニット20’,精算装置80’)で、当該カード特定通知に含まれるカードIDのカードが使用中であるときに該カードの使用を禁止(即ちカードユニット20’であれば玉貸禁止(及び返却操作の無効化),精算装置80’であれば精算禁止)し、使用中ではなければ、システムコントローラ60’で、該カードIDを所定記憶領域(例えばシステムコントローラ60’側の紛失カードリスト)に記憶しておき、その後カードユニット20’から貸与許諾要求を受信したとき,又は精算装置80’から精算許諾要求を受信したときに、該貸与許諾要求又は精算許諾要求に含まれるカードIDが、紛失カードリストに記憶されているか否かを判定し、記憶されているときには該カードIDの一般カード5の使用を禁止する(貸与許諾情報又は精算許諾情報を送信しない)ようにしても良い。ここで各装置は、カード特定通知に含まれるカードIDのカードが使用中のときに、当該装置の装置IDを含むカード使用通知をシステムコントローラ80’に送信しておくようにすることで、システムコントローラ80’では、カード特定通知送信後にカード使用通知を受信しなかったことで、特定したカードIDのカードがいずれの装置でも使用されていないことを認識するようにすると良い。また、システムコントローラ60’で、記録媒体識別情報特定手段(制御部62’)によるカードIDの特定を行った後、使用履歴DBを参照して該カードIDのカードが使用中である(各装置IDのテーブルの最新の履歴を参照して、該特定したカードIDが含まれており、かつ該最新の履歴に使用完了情報,排出情報,又は精算完了情報のいずれも含まれていない場合に、当該装置IDの装置で、特定されたカードIDのカードが使用中であると特定される)装置に対して使用を禁止する旨の使用禁止通知を送信するようにしても良い。該使用禁止通知を受けた装置(カードユニット20’,精算装置80’)では、受け付けているカードの使用を禁止(即ちカードユニット20’であれば玉貸禁止(及び返却操作の無効化),精算装置80’であれば精算禁止)する。
【0259】
上記の実施形態で、以下のような構成及び処理を加えてもよい。
【0260】
まず、遊技場内の所定の位置に監視カメラを設置する。この監視カメラは、通常は予め定められた所定の撮像角度や撮像倍率で撮像している。例えばパチンコ機10の列毎(又は島毎でも良い)に設けられる監視カメラは、通常は対応する列全体(又は島全体)を監視するのに適した撮像角度と撮像倍率で撮像している。また遊技場の端に設けられる監視カメラは、通常は複数有る遊技島の端部周辺を監視するのに適した撮像角度と撮像倍率で撮像している。
【0261】
そしてこれらの監視カメラは、監視カメラ制御装置から受信する制御信号に基づいて撮像角度や撮像倍率を変更する。例えば、パチンコ機10の列毎(島毎)に設けられる監視カメラは、制御信号に応じて特定のカードユニット20,20’周辺を監視するのに適した撮像角度と撮像倍率で撮像する(例えば、特定のカードユニット20,20’が画面の中央に位置する角度で、通常倍率よりも高い倍率で拡大して撮像する)。また遊技場の端に設けられる監視カメラは、制御信号に応じて精算装置80,80’周辺を監視するのに適した撮像角度と撮像倍率で撮像する(例えば、精算装置80,80’が画面の中央に位置する角度で、通常倍率よりも高い倍率で拡大して撮像する)。この監視カメラによって撮像された映像データは、監視カメラ制御装置に送られ、各監視カメラの撮像対象となるカードユニット20,20’,精算装置80,80’の装置IDに対応付けて、所定時間(例えば1時間)毎に分割されて管理される。
【0262】
監視カメラ制御装置は、ハードディスク,制御部,通信部等を備えている。記憶装置であるハードディスクは監視カメラから入力される映像データを記憶するものである。制御部は、管理装置(システムコントローラ60,60’)から監視指示情報を受信したことに基づいて、該監視指示情報に含まれる装置IDの遊技用装置周辺を撮像する監視カメラを特定すると共に、該遊技用装置周辺を撮像するのに適した撮像角度や撮像倍率を特定する。通信部は通信回線を介して監視カメラの通信部と通信可能に接続され、監視カメラからの映像信号が入力される。また、制御部により特定した撮像角度や撮像倍率等を含む制御信号を、特定した監視カメラに対して送信するものである。
【0263】
上記実施形態の管理装置(システムコントローラ60,60’)は、監視カメラ制御装置と通信可能であり、監視カメラから監視カメラ制御装置に入力される映像データをディスプレイ64,64’に表示する(即ちリアルタイムの映像を表示する)ことが可能であると共に、ハードディスクのデータを取得して、映像データを再生する(即ち過去の映像を表示する)ことも可能である。このとき、映像データは所定時間毎に分割して管理されているため、管理装置において所望の時刻を指定して、該時刻を含む映像データを取得することも可能である。
【0264】
従って、上記の第1実施形態の管理装置(システムコントローラ60)は、遊技用装置特定手段(制御部62)により特定された装置IDを含む監視指示情報を監視カメラ制御装置に送ることで、紛失カードが使用されているカードユニット20や、精算装置80周辺の映像を見ることが可能である。これによって、他者のカードを拾得して、使用している人物を特定することができる。また、上記の第2実施形態の管理装置(システムコントローラ60’)は、カードユニット20’や精算装置80’から送信されてくるカード使用通知を受信したことに基づいて、該カード使用通知に含まれる装置IDを含む監視指示情報を監視カメラ制御装置に送ることで、紛失カードが使用されているカードユニット20’や、精算装置80’周辺の映像を見ることが可能である。これによって、他者のカードを拾得して、使用している人物を特定することができる。
【0265】
さらに上記の実施形態における管理装置(システムコントローラ80,80’)は、使用履歴DBを参照し、カード検索画面に入力された時刻(又は時間範囲)の後の使用履歴のうち、記録媒体識別情報特定手段(制御部62,62’)により特定されたカードIDを含む使用履歴を特定して、該使用履歴に対応する装置ID,及び使用開始時刻(又は使用終了時刻)を特定する。そして、該特定した装置IDについて前記監視カメラ制御装置に記憶されている前記映像データのうち、該使用開始時刻(又は使用終了時刻)を含む時間帯の映像データを取得して、管理装置で再生してディスプレイ64,64’に表示することで、他者のカードを拾得して使用した人物を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0266】
【図1】図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す接続図である。
【図2】図2は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図3】図3(a)はカードユニット及びパチンコ機の正面図であり、図3(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【図4】図4は玉貸処理に際してカードユニットとパチンコ機の間で送受される信号の一例を表す図である。
【図5】図5(a)はシステムコントローラのハードディスクが記憶している残額DBの記憶内容の一例を表す図であり、図5(b)は同ハードディスクが記憶している使用履歴DBの記憶内容の一例を表す図である。
【図6】図6(a)は第1実施形態におけるシステムコントローラのハードディスクが記憶している使用カードDBの記憶内容の一例を表す図であり、図5(b)は第1実施形態におけるシステムコントローラのハードディスク又は第2実施形態におけるカードユニットのユニット制御部が記憶している紛失カードリストの記憶内容の一例を表す図である。
【図7】図7(a)は精算装置の斜視図であり、図7(b)は精算装置に設けられたディスプレイの表示内容の一例を表す図である。
【図8】図8は第1実施形態に係るシステムコントローラに表示されるカード検索画面に時刻と台番号が入力されたときの処理の一例を表す図である。
【図9】図9は図8の続きである。
【図10】図10は第1実施形態に係るシステムコントローラに表示されるカード使用再開画面にカードIDが入力されたときの処理の一例を表す図である。
【図11】図11は第1実施形態に係るカードユニットで貨幣を受け付けた場合における処理の一例を表す図である。
【図12】図12は第1実施形態に係るカードユニットに一般カードが挿入された場合における処理の一例を表す図である。
【図13】図13は第1実施形態に係るカードユニットで玉貸ボタンが操作された場合における処理の一例を表す図である。
【図14】図14は第1実施形態に係るカードユニットでカード返却ボタンが操作された場合における処理の一例を表す図である。
【図15】図15は第1実施形態に係る精算装置とシステムコントローラにおける精算処理の一例を表す図である。
【図16】図16は第2実施形態に係るシステムコントローラに表示されるカード検索画面に時刻と台番号が入力されたときの処理の一例を表す図である。
【図17】図17は第2実施形態に係るシステムコントローラに表示されるカード使用再開画面にカードIDが入力されたときの処理の一例を表す図である。
【図18】図18は図17の続きである。
【図19】図19は第2実施形態に係るカードユニットに一般カードが挿入された場合における処理の一例を表す図である。
【図20】図20は第2実施形態に係る精算装置とシステムコントローラにおける精算処理の一例を表す図である。
【符号の説明】
【0267】
1…遊技用システム
5…一般カード
20…カードユニット
22…ユニット制御部
29a…システムコントローラ用通信部
60…システムコントローラ
61a…ユニット用通信部
62…制御部
63…ハードディスク
64…ディスプレイ
65…入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、
記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報と、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定可能な情報とが記録された記録媒体を使用して、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段と、
前記記録媒体の使用が開始された使用開始時刻を特定可能な使用開始情報を外部に送信する使用開始情報送信手段と、
該記録媒体の使用が終了した使用終了時刻を特定可能な使用終了情報を外部に送信する使用終了情報送信手段と、を有する遊技用装置と、
前記使用開始情報送信手段から送信されてきた使用開始情報と前記使用終了情報送信手段から送信されてきた使用終了情報とに基づいて、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて、該使用開始情報の送信元である遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報と、該使用開始情報から特定される使用開始時刻と、前記使用終了情報から特定される使用終了時刻とを少なくとも含む当該記録媒体の使用履歴を管理する使用履歴管理手段と、
各遊技用装置で使用中である記録媒体の記録媒体識別情報を管理する使用中記録媒体管理手段と、を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置は、
時刻と前記遊技用装置識別情報とを入力する入力手段と、
前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻が前記使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定する記録媒体識別情報特定手段と、
前記使用中記録媒体管理手段の管理内容に基づいて、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置を特定する遊技用装置特定手段と、
該遊技用装置特定手段により特定された遊技用装置を報知する報知手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記遊技用装置特定手段により特定された遊技用装置に対して、前記記録媒体を返却する処理を不能動化する旨を指示する返却禁止情報を送信する返却禁止情報送信手段をさらに有し、
前記遊技用装置は、前記返却禁止情報送信手段から送信されてきた返却禁止情報を受信したことに基づいて、前記記録媒体を返却する処理を不能動化する返却禁止手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した遊技用システムであって、
前記使用開始情報送信手段は、前記記録媒体識別情報を含む使用開始情報を送信し、
前記管理装置は、前記記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を記憶する記録媒体識別情報記憶手段と、
前記使用開始情報送信手段から使用開始情報が送信されてきたときに、該使用開始情報に含まれる記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する使用開始時判定手段と、をさらに有し、
前記報知手段は、該使用開始時判定手段により記憶されていると判定されたときに、前記使用開始情報の送信元である遊技用装置を報知することを特徴とする遊技用システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記入力手段に入力される時刻に対して付加する時間範囲を設定する時間範囲設定手段をさらに有し、
前記記録媒体識別情報特定手段は、前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻に前記時間範囲設定手段により設定された時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、前記管理している使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報をすべて特定し、
前記管理装置は、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を、各記録媒体識別情報と対応付けて前記使用履歴管理手段で管理している使用履歴と共に表示する使用履歴表示手段をさらに有し、
前記遊技用装置特定手段は、該使用履歴表示手段により表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報の記録媒体が使用中である遊技用装置を特定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項5】
遊技機に対応して設けられ、
記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報と、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさを特定可能な情報とが記録された記録媒体を使用して、該記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの範囲内で遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段と、
前記記録媒体の使用が開始された使用開始時刻を特定可能な使用開始情報を外部に送信する使用開始情報送信手段と、
該記録媒体の使用が終了した使用終了時刻を特定可能な使用終了情報を外部に送信する使用終了情報送信手段と、を有する遊技用装置と、
前記使用開始情報送信手段から送信されてきた使用開始情報と前記使用終了情報送信手段から送信されてきた使用終了情報とに基づいて、前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて、該使用開始情報の送信元である遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報と、該使用開始情報から特定される使用開始時刻と、前記使用終了情報から特定される使用終了時刻とを少なくとも含む当該記録媒体の使用履歴を管理する使用履歴管理手段と、を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記管理装置は、
時刻と前記遊技用装置識別情報とを入力する入力手段と、
前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻が前記使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報を特定する記録媒体識別情報特定手段と、
該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を前記遊技用装置に対して送信する記録媒体識別情報送信手段と、をさらに有し、
前記遊技用装置は、
該遊技用装置において使用中の記録媒体の記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報送信手段から送信されてきた記録媒体識別情報と一致するか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により一致すると判定されたときに、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を前記管理装置に対して送信する遊技用装置識別情報送信手段と、をさらに有し、
前記管理装置は、前記遊技用装置識別情報送信手段から送信されてきた遊技用装置識別情報の遊技用装置を報知する報知手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項6】
請求項5に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記判定手段により一致すると判定されたときに、前記使用中の記録媒体を返却する処理を不能動化する返却禁止手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項7】
請求項5又は6に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記記録媒体識別情報送信手段から送信されてきた記録媒体識別情報を記憶する記録媒体識別情報記憶手段をさらに有し、
前記判定手段は、当該遊技用装置において新たに使用が開始された記録媒体の記録媒体識別情報が前記記録媒体識別情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、
前記遊技用装置識別情報送信手段は、該判定手段により前記記録媒体識別情報が記憶されていると判定されたときに、当該遊技用装置の遊技用装置識別情報を前記管理装置に対して送信することを特徴とする遊技用システム。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記入力手段に入力される時刻に対して付加する時間範囲を設定する時間範囲設定手段をさらに有し、
前記記録媒体識別情報特定手段は、前記使用履歴管理手段で管理している各記録媒体の使用履歴のうち、前記入力手段に入力された時刻に前記時間範囲設定手段により設定された時間範囲を付加した時刻の範囲の少なくとも一部が、前記管理している使用開始時刻から使用終了時刻までの間に含まれ、かつ対応する遊技用装置識別情報が前記入力手段に入力された遊技用装置識別情報に一致する使用履歴に対応付けて管理している記録媒体識別情報をすべて特定し、
前記管理装置は、該記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報を、各記録媒体識別情報と対応付けて前記使用履歴管理手段で管理している使用履歴と共に表示する使用履歴表示手段をさらに有し、
前記記録媒体識別情報送信手段は、該使用履歴表示手段により表示されている記録媒体識別情報から選択された記録媒体識別情報を送信することを特徴とする遊技用システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記記録媒体識別情報特定手段により特定された記録媒体識別情報の記録媒体の使用を禁止するための処理を行う使用禁止処理手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項10】
請求項9に記載した遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記使用禁止設定手段により使用を禁止するための処理を行った記録媒体の使用を再び可とするための処理を行う使用再開処理手段をさらに有することを特徴とする遊技用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−296852(P2006−296852A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−125142(P2005−125142)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】