説明

運搬方法及びその運搬装置

【課題】簡易的なアタッチメントで、スムーズに袋状の荷役物を運搬する運搬方法及びその運搬装置を提供する。
【解決手段】アタッチメント13の形状は横の棒状又はフック状であり、センサを配設したハンド部14を有し、該ハンド部を作業者の手15に装着し、荷役物16をアタッチメントに懸架させて、荷役物が重なった場所を作業者が把持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋状等の荷役物の運搬方法及びその運搬装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
袋を荷役物で運搬する場合、アタッチメントで把持する方法がある。具体的には、クランプ式である。クランプにはトグル機構や、エアーシリンダを用いたものがある。また、袋を寝かせてバキュームパットで吸着させる方法もある。
【0003】
しかし、クランプ式では複雑なアタッチメントが必要であり、また、アタッチメントに袋をクランプさせる作業が必要となり作業時間のロスに繋がっていたという欠点があった。また、バキューム式では、口が開いている袋や立たせてある袋には対応できなかったという欠点があった。そして、バキューム式では、真空ポンプが必要であり運搬装置自体が高価なものになっていたという欠点があった。
【特許文献1】特公昭60−55438号公報
【特許文献2】実開平6−76276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、クランプなどのアタッチメントでは、スムーズに袋を運搬できない点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物を作業者が把持し、昇降する。
【0006】
アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物が重なった場所を作業者が把持し、昇降する。
【0007】
棒状のアタッチメントと荷役物が重なった場所を作業者が把持し、昇降する。
【0008】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、アタッチメントに荷役物を懸架させて作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降する。
【0009】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物が重なった場所を作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降する。
【0010】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、棒状のアタッチメントと荷役物を作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降する。
【0011】
該センサは負荷モードスイッチと無負荷モードスイッチであり、負荷モードと無負荷モードを切替えることを特徴とする。
【0012】
該センサは圧力センサであり、該圧力センサで把持力と上昇力を検出し、該把持力と上昇力に応じた速度で荷役物を昇降させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の運搬方法及びその運搬装置は、袋状のアタッチメントを簡易的なアタッチメントでスムーズに作業でき、また、口が開いている袋や紐で口部を縛り上げた袋にも対応ができるという利点がある。
【実施例】
【0014】
図1は、荷役物運搬機の概念図である。台座1に本体部2が旋回台3を介して支承されている。本体部2にアーム4が係合され、アーム4先端にはアタッチメント5を備えている。よって、アタッチメント5を介して荷役物6を保持して、三次元に荷役物6を移載させる事ができる。
【0015】
図2は、横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例1である。操作部7に操作レバー8が取り付けられている。操作部7の下には、横の棒状のアタッチメント9を備えている。荷役物10をアタッチメント9に懸架させて折り曲げている。荷役物10が重なった場所を作業者の左手11で把持している。右手12は、操作レバー8を操作して、荷役物10を昇降させる。また、アタッチメント9は横の棒状であるが、フックでも紐状でも良い。また、荷役物10は袋状であるが、袋を縛った紐を作業者が把持しても良い。
【0016】
図3は、横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例2である。横の棒状のアタッチメント13を備えている。センサ(図示せず)を内部に配設したハンド部14を有し、ハンド部14を作業者の左手15に装着している。荷役物16をアタッチメント13に懸架させて、荷役物16が重なった場所を作業者の左手15で把持している。センサは圧力センサであり、圧力センサで把持力と上昇力を検出し、把持力と上昇力に応じた速度で荷役物を昇降させる。また、センサは負荷モードスイッチと無負荷モードスイッチでも良く、負荷モードと無負荷モードを切替えることも可能である。
【0017】
図4は、縦の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例3である。縦の棒状のアタッチメント17を備えている。センサ(図示せず)を内部に配設したハンド部18を有し、ハンド部18を作業者の左手19に装着している。荷役物20が重なった場所を作業者の左手19で把持している。センサは圧力センサであり、圧力センサで把持力と上昇力を検出し、把持力と上昇力に応じた速度で荷役物を昇降させる。また、センサは負荷モードスイッチと無負荷モードスイッチでも良く、負荷モードと無負荷モードを切替えることも可能である。
【0018】
図5は、横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例4である。横の棒状のアタッチメント21を備えている。センサ(図示せず)を内部に配設したハンド部22を有し、ハンド部22を作業者の右手23に装着している。荷役物24をアタッチメント21に1周懸架させて、荷役物24を作業者の右手23で把持している。センサは圧力センサであり、圧力センサで把持力と上昇力を検出し、把持力と上昇力に応じた速度で荷役物を昇降させる。また、センサは負荷モードスイッチと無負荷モードスイッチでも良く、負荷モードと無負荷モードを切替えることも可能である。実地例では、荷役物10を1回懸架しているが、2回以上など何重にも懸架しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0019】
実施例は袋で説明したが、形状や素材を特定するものでなく、屈曲可能で作業者が把持できるものなら何でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】荷役物運搬機の概念図である。
【図2】横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例1である。
【図3】横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例2である。
【図4】縦の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例3である。
【図5】横の棒状のアタッチメントを用いた荷役物の把持の図で、実施例4である。
【符号の説明】
【0021】
1 台座
2 本体部
3 旋回台
4 アーム
5 アタッチメント
6 荷役物
7 操作部
8 操作レバー
9 アタッチメント
10 荷役物
11 左手
12 右手
13 アタッチメント
14 ハンド部
15 左手
16 荷役物
17 アタッチメント
18 ハンド部
19 左手
20 荷役物
21 アタッチメント
22 ハンド部
23 右手
24 荷役物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物を作業者が把持し、昇降することを特徴とする荷役物の運搬方法。
【請求項2】
アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物が重なった場所を作業者が把持し、
昇降することを特徴とする荷役物の運搬方法。
【請求項3】
棒状のアタッチメントと荷役物が重なった場所を作業者が把持し、昇降することを特徴とする荷役物の運搬方法。
【請求項4】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、アタッチメントに荷役物を懸架させて作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降することを特徴とする荷役物運搬機。
【請求項5】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、アタッチメントに荷役物を懸架させて該荷役物が重なった場所を作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降することを特徴とする荷役物運搬機。
【請求項6】
センサを配設したハンド部を有し、該ハンド部を作業者の手に装着し、棒状のアタッチメントと荷役物を作業者が把持し、該センサで把持を検出して昇降することを特徴とする荷役物運搬機。
【請求項7】
該センサは負荷モードスイッチと無負荷モードスイッチであり、負荷モードと無負荷モードを切替えることを特徴とする請求項4又は5又は6記載の荷役物運搬機。
【請求項8】
該センサは圧力センサであり、該圧力センサで把持力と上昇力を検出し、該把持力と上昇力に応じた速度で荷役物を昇降させることを特徴とする請求項4又は5又は6記載の荷役物運搬機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−131329(P2006−131329A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−321370(P2004−321370)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000100735)アイコクアルファ株式会社 (17)