説明

郵送セット

【課題】厚さがカード等と比較して厚い物品であっても、また、接着に適さない物品であっても、簡単に郵送することができる郵送セットを提供する。
【解決手段】板状に形成されるとともに、厚さ方向に貫通された物品収納部Sを有するホルダ10と、ホルダ10の表面側を覆う第1面31と、ホルダ10の裏面側を覆う第2面32と、第1面31と第2面32とを連結する第3面33とを有し、展開状態においてシート状となるカバー30と、カバー30をホルダ10に留める留め手段40と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚さのある物品を簡単に郵送することができる郵送セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、テレホンカード等のカードを私製はがきの一部として郵送するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものは、接着剤がコーティングされている1枚目の用紙の接着剤側に2枚目の用紙を張り合わせ、この2枚目の用紙の一部を、カードの大きさに型抜きし、これにより露出した接着剤に、カードを貼りつけるものである。このものは、カードの台紙としてだけではなく、私製はがきとしても利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−247079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1のものを私製はがきとして使用する場合、カード等の厚さが薄いものに対しては有効であるものの、厚さが厚いものは、台紙から出っ張るため、郵送の途中で引っかかって脱落したりするという問題がある。また、カード等の保持方法が接着であるため、接着に適さない物品の郵送は困難であるという問題もある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、厚さがカード等と比較して厚い物品であっても、また、接着に適さない物品であっても、簡単に郵送することができる郵送セットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、物品を郵送するための郵送セットにおいて、板状に形成されるとともに、厚さ方向に貫通された又は凹んだ物品収納部を有するホルダと、前記ホルダの表面側を覆う第1面と、前記ホルダの裏面側を覆う第2面と、前記第1面と前記第2面とを連結する第3面とを有し、展開状態においてシート状となるカバーと、前記カバーを前記ホルダに留める留め手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る郵便セットにおいて、前記ホルダ、前記カバーの前記第1面、前記カバーの前記第2面が同じ大きさの長方形状に形成されている、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る郵送セットにおいて、前記カバーの前記第1面における外面側に、定形郵便物の記載事項が記載されている、ことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る郵送セットにおいて、前記ホルダは、前記物品収納部の裏面側を閉鎖する裏シールと、前記物品収納部の表面側を閉鎖する表シールを有する、ことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る郵送セットにおいて、前記表シールが光透過性の部材で形成されている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係る郵送セットにおいて、前記カバーの第1面は、前記物品収納部に対応する位置に、前記物品収納部に収納される物品の外部からの視認を可能とする窓部が形成されている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に係る郵送セットにおいて、前記物品収納部に収納される物品が干支に因んだ物品である、ことを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に係る郵送セットにおいて、前記物品収納部に収納される物品として、組み立てて完成品を作製する複数のピースが収納されている、ことを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項8に係る郵送セットにおいて、前記裏シールの外面に、前記物品の組み立て図が記載されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、ホルダの物品収納部に物品を収納し、カバーの第1面によりホルダの表面側を、また、第2面によりホルダの裏面側を覆うことにより、接着剤を使用することなく物品収納部から物品が脱落することを防止することができるので、カード等と比較して厚さが厚く、また、任意の形状の物品を保持することができる。また、カバーは、展開状態において、シート状となるので、カバーに対して印刷等が容易である。
【0017】
請求項2の発明によれば、ホルダ、カバーの第1面、カバーの第2面が同じ大きさの長方形状に形成されているので、ホルダー、カバーの取り扱いが容易で、また、材料の無駄も発生しにくい。
【0018】
請求項3の発明によれば、郵送セット全体を定形郵便物として容易に使用することができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、ホルダは、物品収納部の表面側及び裏面側を閉鎖する表シール、裏シールを有しているので、これらシールによって、物品収納部に収納された物品の脱落を防止することができるので、カバーがなくとも、物品が収納されたホルダ単体として、容易に取り扱い、また流通させることができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、表シールが光透過性の部材で形成されているので、この表シールを通して、物品収納部に収納された物品を視認することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、カバーの第1面の窓部を通して、カバーの外側から、ホルダの収納部に収納された物品の少なくとも一部を視認することができる。
【0022】
請求項7の発明によれば、物品が干支に因んだものであるので、郵送セットを、年賀状の郵送セットとして有効に使用することができる。
【0023】
請求項8の発明によれば、組み立てて完成品を作製する複数のピースが物品収納部に収納されているので、物品として、完成品の例えば高さや面積が、郵送セットの厚さや面積を超えるようなものを採用することができる。
【0024】
請求項9の発明によれば、裏シールの外面に、物品の組み立て図が記載されているので、物品を収納したホルダ単体で、流通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】郵便セットを正面側右斜め上方から見た斜視図である。
【図2】ホルダを正面側右斜め上方から見た斜視図である。
【図3】カバーの展開状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0027】
図1〜図3を参照して本発明を適用した実施形態1に係る郵便セット1について説明する。なお、以下の説明では、図1中の矢印の前後左右上下が、それぞれ郵便セット1の前後左右上下であるものとして説明する。
【0028】
郵便セット1は、ホルダ10と、カバー30と、留め手段40とを備えて構成されている。郵便セット1全体は、縦長の長方形の板状に形成されている。ここで、郵便セット1の左右寸法(短辺)は長さa、高さ寸法(長辺)は長さb、前後寸法(厚さ)は長さtに設定されている。これら長さa,b,tは、例えば私製はがきの規格に基づいて設定されている。すなわち、9cm≦a≦10.7cm、14cm≦b≦15.4cm、tは官製はがきと同等以上に設定されている。
【0029】
ホルダ10全体は、図1,図2に示すように、郵便セット1と同様、縦長の長方形の板状に形成されている。ホルダ10の短辺、長辺、厚さは、後述するカバー30の厚さを考慮しない場合には、郵便セット1と同様の長さa,b,tとなる。
【0030】
ホルダ10は、外形が縦長の長方形のホルダ本体11と、その前面(正面)11A側に貼着された表シール12と、後面(背面)11B側に貼着された裏シール13とを有している。
【0031】
ホルダ本体11には、長方形状(又は正方形状)の物品収納部Sが形成されている。この物品収納部Sは、ホルダ本体11の前面11Aと後面11Bとを貫通するように構成されている。つまり、物品収納部Sは、ホルダ本体11のうちの、上側の左右に長い部分11a、左側の縦に長い部分11b、右側の縦に長い部分11c、下側の左右に長い部分11dに囲繞されるように形成されている。なお、図示例では、物品収納部Sの形状は、長方形状であるが、この形状については、例えば、物品20に対応して、他の任意の形状、例えば、菱形、平行四辺形、円形、楕円形としてもよい。
【0032】
なお、物品収納部としては、上述のように、ホルダ本体11の前面11Aと後面11Bとを貫通するものの他に、貫通しない凹部(不図示)であってもよい。例えば、3枚のボール紙を重ね合わせてホルダ本体11を構成する場合、前面11A側の2枚のボール紙については表裏方向に貫通する透孔を設け、残りの後面11B側の1枚のボール紙については、何も設けず、3枚を貼り合わせる。これにより、前面11A側から凹んだ凹部を構成することができる。この場合、3枚目のボール紙は、凹部の底部を構成することになる。なお、このように表裏方向に貫通しない凹部を設ける場合には、後述する裏シール13を省略することが可能である。
【0033】
ホルダ本体11は、例えば、ボール紙や合成樹脂(発泡スチロール)によって作製することができる。物品収納部Sを形成する方法としては、例えば、ホルダ本体11が複数のボール紙を張り合わせて形成されている場合には、各ボール紙に物品収納部Sと同形の孔を開けておき、これらボール紙を重ね合わせることで、物品収納部Sを形成することができる。また、ホルダ本体11から、プレス等で物品収納部Sを打ち抜いて形成することもできる。
【0034】
なお、物品収納部Sは、上述の部分11a,11b,11c,11dの少なくともいずれかがない、例えば、部分11cを設けないで構成することも可能ではあるが、図示例のように、周囲全体が部分11a,11b,11c,11dで囲繞されるように構成することにより、ホルダ本体11の強度を確保することができる。
【0035】
表シール12は、物品収納部Sの表面側を覆うものであり、例えば、光透過性(透明又は半透明)のシールによって構成することができる。表シール12は、その上側、左側、右側、下側を、それぞれこの順に、ホルダ本体11の部分11a,11b,11c,11dに接着剤等によって貼着することにより、物品収納部Sの表面側(正面側)を閉鎖する。表シール12を剥離することにより、物品収納部Sに収納されていた物品20を取り出すことができる。表シール12を光透過性のもので構成することにより、表シール12を剥がすことなく、ホルダ10の外部から、物品20を視認することができる。
【0036】
表シール12は、特に物品収納部Sに収納された物品20が外部から見えるようにする必要がない場合には、光透過性の部材以外の部材で形成するようにしてもよい。
【0037】
裏シール13は、長方形に形成されていて、短辺及び長辺の長さa,bが、ホルダ本体11と同じに設定されている。裏シール13は、ホルダ本体11の後面11Bの全体に貼着されることにより、物品収納部Sの裏面側(背面側)を閉鎖している。裏シール13の後面13Aには、例えば、物品20の効能の説明、取り扱い説明、組立説明等を記載しておくとよい。これにより、ホルダ10単独で、商品として販売したり、流通させたりすることが容易となる。なお、これらの記載に代えて、これらを記載した紙片等を、物品収納部Sに物品20と一緒に入れるようにしてもよい。
【0038】
ホルダ10は、長さtを変えることで、物品収納部Sに種々の物品20を収納することが可能となる。
【0039】
なお、物品収納部Sに収納する物品20によっては、必ずしも表シール12及び裏シール13を設ける必要はない。例えば、物品20として、ハンカチやストラップを物品収納部Sに収納する場合には、特に、表シール12や裏シール13を設けないでも、カバー30の第1面31によって物品収納部Sの表面側を表シール12で閉鎖し、また、第2面32によって物品収納部Sの裏面側を閉鎖することができる。つまり、物品20によっては、表シール12及び裏シール13を省略することが可能である。なお、表シール12と裏シール13とのうちの一方を省略するようにしてもよい。
【0040】
図3に、カバー30の展開図を示す。カバー30全体は、展開状態において、ホルダ10に対して、左右方向の長さが略2倍の長方形状に形成されている。カバー30は、ホルダ10の表面側(正面側)を覆う第1面31と、裏面側(背面側)を覆う第2面32と、これら第1面31と第2面32とを連結するとともに、ホルダ10の右側面11eを覆う第3面33とを有している。カバー30は、例えば、ボール紙を折曲することによって構成される。
【0041】
第1面31は、ホルダ10と同形、同寸法の長方形に形成されており、短辺は長さa、長辺は長さbに設定されている。第1面31は、外面31Aと内面31Bとを有していて、外面31Aには、例えば、郵送セット1を年賀状として使用する場合には、年賀状の記載事項(様式)、例えば、「切手を張る部分」31b、「nanoblock nenga」31c、「郵便番号の枠」31d、「年賀」31e等が記載されている。また、第1面31には、下側の左側に、円形の窓部31aが外面31Aと内面31Bとを貫通するように形成されている。この窓部31aは、上述のホルダ10の物品収納部Sに対応する位置に形成されている。このため、郵送セット1の外側から、窓部31a、光透過性の表シール12を介して、物品収納部Sに収納されている物品20を視認することが可能となる。この窓部31aからは、物品20の一部が見えるので、郵送セット1を受け取ったものは、物品20を取り出す楽しみが倍増される。なお、特に、外部から物品20を見せる必要がない場合等には、窓部31aを省略してもよい。
【0042】
第2面32は、ホルダ10と同形、同寸法の長方形に形成されており、短辺は長さa、長辺は長さbに設定されている。第2面32は、外面32Aと内面32Bとを有していて、外面32Aは、年賀状の裏面として使用されていて、例えば、「賀正」32a、その年の干支の「龍」32b等が印刷されている。特に、図示例では、ナノブロックを組み立てて完成した状態の「龍」32bが印刷されている。
【0043】
第3面33は、ホルダ本体11の右側面11eを覆うものであり、カバー30の厚さを考慮に入れない場合には、右側面11eと同様、長さ(幅)t、長さbの短冊状に形成されている。第3面33は、外面33Aと内面33Bとを有していて、第1面31と第2面32とを連結している。
【0044】
カバー30全体は、第1面31と第3面33との間(境界)、及び第2面32と第3面33との間(境界)で、図1に示すように折曲することで、第1面31と第2面32との間にホルダ10を挟み込むことができるブックカバー状に構成される。
【0045】
カバー30は、展開状態において、第1面31、第2面32、第3面33のそれぞれの外面31A,32A,33Aが同一平面を形成し、また、それぞれの内面31B,32B,33Bが同一平面を形成する。本実施形態では、必要な記載事項(印刷事項)は、すべて外面31A,32A,33A側に設け、内面31B,32B,33B側を白紙とすることにより、印刷コストの低減を図っている。
【0046】
図1に示すように、留め手段40は、ホルダ10にカバー30を固定するためのものであり、例えば、接着剤が塗布されたテープやシールを使用することができる。なお、図示例では、留め手段40は、郵送セット1の上側と下側とに設けているが、さらに、例えば、左側にも追加して設けるようにしてもよい。留め手段40としては、テープやシールの外に、例えば、ホルダ10とカバー30の相互に接触する面の一方に、帯状に接着剤を塗布し、この接着剤に剥離紙を貼り、使用時には、この剥離紙を剥がして接着剤により、ホルダ10とカバー30とを接着するようにしてもよい。
【0047】
なお、留め手段40としては、繰り返し、接着剥離可能なものを使用してもよい。この場合には、例えば、ホルダ10とカバー30とを留め手段40によって接着した後に、カバー30に必要事項を記載する場合、この記載事項を誤記した場合等に、留め手段40を剥がして、カバー30のみを容易に交換することができる。また、ホルダ10に一旦、カバー30を接着した後に、留め手段40を剥がし、カバー30を取り外して、物品収納部S内の物品20を交換することも可能である。
【0048】
物品20としては、物品収納部Sに収納できるものであれば任意のものを選択することができる。例えば、アクセサリー、写真、ハンカチ、ストラップ等が例示できる。図示例では、物品20として、ナノブロックの各ピース21を並べて収納している。このナノブロックは、玩具として周知のダイヤブロックを小型にしたものであり、取り扱い方法、使用方向については、ダイヤブロックと同様である。ナノブロックとしては、例えば、組立後の完成品が、その年の干支に因んだものを選択することができる。具体的には、郵便セット1を、来年(2012年)の年賀状として使用する場合には、ナノブロックの組立後の完成品が龍となるようにしている。なお、この場合には、上述のホルダ10の裏シール13の後面13Aには、ナノブロックの組立説明図を記載するようにするとよい。
【0049】
上述した郵送セット1は、以下のような効果を奏する。
【0050】
(1)ホルダ10の物品収納部Sに物品20を収納し、カバー30の第1面31によりホルダ10の表面側を、また、第2面32によりホルダ10の裏面側を覆うことにより、接着剤を使用することなく物品収納部Sから物品20が脱落することを防止することができるので、カード等と比較して厚さが厚く、また、任意の形状の物品20を保持することができる。また、カバー30は、展開状態において、シート状となるので、カバーに対して印刷等が容易である。
【0051】
(2)ホルダ、カバーの第1面、カバーの第2面が同じ大きさの長方形状に形成されているので、ホルダー、カバーの取り扱いが容易で、また、材料の無駄も発生しにくい。
【0052】
(3)郵送セット1全体を定形郵便物として容易に使用することができる。
【0053】
(4)ホルダ10は、物品収納部Sの表面側及び裏面側を閉鎖する表シール12、裏シール13を有しているので、これら表シール12、裏シール13によって、物品収納部Sに収納された物品20の脱落を防止することができるので、カバー30がなくとも、物品が収納されたホルダ10単体として、容易に取り扱い、また流通させることができる。
【0054】
なお、ホルダ10単体として取り扱わない場合、ホルダ10の物品収納部Sの表面側及び裏面側を、カバー30の第1面31及び第2面32によって有効に閉鎖できる場合には、表シール12や裏シール13を省略することも可能である。
【0055】
(5)表シール12が光透過性の部材で形成されているので、この表シール12を通して、物品収納部Sに収納された物品20をホルダ10の外部から視認することができる。
【0056】
(6)カバー30の第1面31の窓部31aを通して、カバー30の外側から、ホルダ10の物品収納部Sに収納された物品20の少なくとも一部を視認することができる。このため、郵送セット1を受け取った者は、一部から全体を想像しながら物品20を取り出す等、楽しみが増える。
【0057】
(7)物品20が干支に因んだものであるので、郵送セット1を、年賀状の郵送セットとして有効に使用することができる。なお、物品20が干支に因んだものでなくてもよいのはもちろんである。
【0058】
(8)組み立てて完成品を作製する複数のピース21が物品収納部Sに収納されているので、物品20として、完成品の例えば高さや面積が、郵送セット1の厚さや面積を超えるようなものを採用することができる。なお、物品としては、ハンカチやストラップ等、組み立てる必要がないものであってもよいのはもちろんである。
【0059】
(9)裏シール13の外面13Aに、物品20の組み立て図が記載されているので、物品を収納したホルダ10単体で、流通させることができる。
【0060】
以上の実施形態では、郵送セット1の形状が、長方形の板状である場合を説明したが、これに代えて、正方形、菱形、平行四辺形、台形、円形、楕円形等の形状とすることも可能である。ただし、この場合には、ホルダ10、カバー30等もこれに対応した形状とする。
【0061】
また、以上の実施形態では、郵送セット1を年賀状として使用する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、クリスマスカード、バースデーカード、土産物のポストカード、バレンタインカード、暑中見舞い、転居の挨拶、母の日・父の日のカード、ハロウィンカード、結婚報告カード、出産報告(祝い)カード、お中元・お歳暮、イベントのDM(ダイレクトメール)、販売促進のDM、敬老の日のカード、子供の日のカード、雛祭りのカード、入学祝いカード、就職祝いカード、お礼状等に使用することが可能である。ただし、これらに合わせて、物品20を変更したり、記載事項の印刷を変えたりするものとする。
【0062】
以上説明した郵送セット1は、完成品であっても、キットであってもよい。
ここで、完成品とは、ホルダ10の表面側を、カバー30の第1面31で実際に覆い、また、ホルダ10の裏面側を、カバー30の第2面32で実際に覆い、これら第1面31及び第2面32を留め手段40によってホルダ10に取り付けた状態のものをいう。この完成品は、請求項1の「前記ホルダの表面側を覆う第1面」、「前記ホルダの裏面側を覆う第1面」中の「覆う」が「(実際に)覆っている」と解釈するものである。なお、完成品の場合には、上述のナノブロックのように、ホルダ10の物品収納部Sに、あらかじめ収納しておくようにしてもよい。完成品の場合、物品20が何であるかが優先されて、その物品20を簡単に郵送することができるというメリットがある。
【0063】
これに対し、キットとは、ホルダ10と、カバー30と、留め手段40とが個別に設けられたものである。なお、留め手段40については、上述のように、ホルダ10又はカバー30に設けられている場合もある。このキットは、請求項1の「前記ホルダの表面側を覆う第1面」、「前記ホルダの裏面側を覆う第1面」中の「覆う」を「覆うための」と解釈するものである。キットの場合、カバー30については、第1面31と第3面33の間、及び第2面32と第3面33との間は、折曲されていても、されていなくてもいずれの状態であってもよい。このキットの場合、ホルダ10の物品収納部Sに収納する物品20の選択を比較的自由の行うことができる。キットは、物品20を郵送するためのキットが優先され、郵送する物品20は、郵送する本人が選択するようになる。
【符号の説明】
【0064】
1 郵送セット
10 ホルダ
11 ホルダ本体
12 表シール
13 裏シール
20 物品
21 ピース
30 カバー
31 第1面
31A 外面
31a 窓部
32 第2面
33 第3面
40 留め手段
S 物品収納部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を郵送するための郵送セットにおいて、板状に形成されるとともに、厚さ方向に貫通された又は凹んだ物品収納部を有するホルダと、前記ホルダの表面側を覆う第1面と、前記ホルダの裏面側を覆う第2面と、前記第1面と前記第2面とを連結する第3面とを有し、展開状態においてシート状となるカバーと、前記カバーを前記ホルダに留める留め手段とを備えることを特徴とする郵送セット。
【請求項2】
前記ホルダ、前記カバーの前記第1面、前記カバーの前記第2面が同じ大きさの長方形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の郵便セット。
【請求項3】
前記カバーの前記第1面における外面側に、定形郵便物の記載事項が記載されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の郵送セット。
【請求項4】
前記ホルダは、前記物品収納部の裏面側を閉鎖する裏シールと、前記物品収納部の表面側を閉鎖する表シールを有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の郵送セット。
【請求項5】
前記表シールが光透過性の部材で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の郵送セット。
【請求項6】
前記カバーの第1面は、前記物品収納部に対応する位置に、前記物品収納部に収納される物品の外部からの視認を可能とする窓部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の郵送セット。
【請求項7】
前記物品収納部に収納される物品が干支に因んだ物品であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の郵送セット。
【請求項8】
前記物品収納部に収納される物品として、組み立てて完成品を作製する複数のピースが収納されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の郵送セット。
【請求項9】
前記裏シールの外面に、前記物品の組み立て図が記載されていることを特徴とする請求項8に記載の郵送セット。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−71299(P2013−71299A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211183(P2011−211183)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(511232570)有限会社 室町スピード印刷 (1)
【Fターム(参考)】