説明

配送伝票

【課題】秘匿性が要求される情報の流出及び商品などからの剥がれによる事故を防止できる折り畳み式の配送伝票を提供すること。
【解決手段】 第1の配送伝票片101は、第1の面に第1の情報111が記載される第1の領域110と、第1の領域110を取り囲むように第2の面に接着剤Gが塗布された第2の領域120とを有し、第1の領域110と第2の領域120との境にミシン目Mを有する。第2の配送伝票片102は、折り畳まれた状態で第2の領域120に塗布された接着剤Gを第4の面側に露出する窓部131を有する第3の領域130と、折り畳まれた状態で第3の領域130から第1の領域110に向けて連続し、第1の領域110より内側の領域に位置し、第4の面に第2の情報141が記載される第4の領域140とを有し、第3の領域130と第4の領域140との境にミシン目Mを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送される商品などに貼付される配送伝票に関する。
【背景技術】
【0002】
配送伝票には届け先の住所や名前などの情報が記載されるが、従来は商品の箱の中に同梱していた明細書などの情報も配送伝票に記載されるようになってきた。明細書などの情報は、届け先の住所や名前よりも秘匿性が高い。従って、例えば1枚の配送伝票の表面に届け先の住所や名前と共に明細書などの情報も一度にプリントアウトして折り畳む。そして、折り畳んだ表面に届け先の住所や名前、裏面に明細書などの情報が位置するように、配送伝票が商品に貼付される。
【0003】
この折り畳み式の配送伝票は、従来明細書などが例えば封筒に入れられて商品の箱の中に同梱されていた形態に似せ、配送伝票の裏面三辺を商品などに貼付し、つまり配送伝票の裏面にコの字状に接着剤を塗布して商品などに貼付し、封筒と同様に一辺の開口部分より配送伝票と商品との間に明細書部分を結果として挿入した状態としている。そして、当該開口部分より明細書部分を引っ張り出すことで、明細書を取り出すことができるようになっている。
これに関連する先行技術文献として、特許文献1〜3などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−30046号公報
【特許文献2】特開2006−281739号公報
【特許文献3】特開2001−246882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
個人情報の保護への要請がますます強くなってきており、上記の如く配送伝票の一辺の開口部分より明細書部分を引っ張り出すことができる点で、個人情報の流出の可能性を指摘されるという懸念がある。
【0006】
また、本発明者らの知見によれば、このような配送伝票を付した商品の配送の過程において上記の一辺の開口部分が何らかに引っ掛かり、配送伝票が商品より剥がれる可能性があることを見出した。
【0007】
このため、例えば商品にこのような配送伝票を付した後に一辺の開口部分をシールや糊などで封印することが考えられるが、これらの作業は手作業となるため、封印のし忘れを生じる可能性がある。それでは、情報流出という観点から考えると根本的な問題の解決に至らないことになる。また、作業量の増大によってコスト高になるという問題も当然生じる。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、秘匿性が要求される情報の流出及び商品などからの剥がれによる事故を防止できる折り畳み式の配送伝票を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る配送伝票は、第1の配送伝票片と第2の配送伝票片とで構成される。
【0010】
第1の配送伝票片は、第1の面に第1の情報が記載される第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように第2の面に接着剤が塗布された第2の領域とを有し、前記第1の領域と前記第2の領域との境にミシン目を有する。
【0011】
第2の配送伝票片は、前記第1の配送伝票片の一側より連続し、前記第1の配送伝票片との境で前記第2の面側に折り畳まれて第3の面が前記第2の面と接し、折り畳まれた状態で前記第2の領域に塗布された接着剤を第4の面側に露出する窓部を有する第3の領域と、折り畳まれた状態で前記第3の領域から前記第1の領域に向けて連続し、前記第1の領域より内側の領域に位置し、前記第4の面に第2の情報が記載される第4の領域とを有し、前記第3の領域と前記第4の領域との境にミシン目を有する。
【0012】
本発明では、第3の領域に窓部を有することで、第1の領域及び第4の領域の外周のほぼ全周にわたって、第2の領域の第2の面が商品などに貼付される。つまり、当該配送伝票が商品などに貼付された状態では、第4の領域の第4の面に記載された情報は、常に第1の配送伝票片によって実質的に密封される。従って、部分的な密封のし忘れをするということはなくなり、また第4の領域の第4の面に記載された情報を得るためには第1の配送伝票片のうち少なくとも第1の領域を剥がさなければならないことから、ひそかにこの情報を得ることができず、秘匿性が要求される情報の流出を防止することができる。しかも、第4の面は第1の配送伝票片側ではなく、商品側を向いているので、商品などに貼付された配送伝票の表面から第4の領域の第4の面に記載された情報を読み取ることは困難である。
【0013】
また、第1の配送伝票片は窓部近傍に僅かな隙間を有する以外はその全ての外縁が貼付されているので、この配送伝票を付した商品などの配送の過程においてこの配送伝票のどこかが何かに引っ掛かり、この配送伝票が商品などから剥がれる、という事故を防止することができる。ここでいう、事故とは、商品などの宛て先が不明になってしまうことなどである。
【0014】
折り畳み前のこの配送伝票は、第1の情報を記載する第1の面と第2の情報を記載する第4の面が同一の側にあることから、これらの情報を一度にプリントすることができる。
【0015】
本発明によれば、前記窓部は、前記第1の配送伝票片と前記第2の配送伝票片との境側に向けて幅広となる形状であることが好ましい。また、前記窓部の一側の終縁は、前記第1の配送伝票片と前記第2の配送伝票片との境とほぼ一致する位置まで及ぶことがより好ましい。これにより、この配送伝票を付した商品などの配送の過程においてこの配送伝票のどこかが何かに引っ掛かり、この配送伝票が商品などから剥がれる、という事故をより確実に防止することができる。
【0016】
本発明によれば、前記第1の情報は、当該配送伝票が貼付された配送物の送付先の情報を含み、前記第2の情報は、前記第1の情報よりも秘匿性の高い個人情報を含むことが好ましい形態である。
【0017】
本発明に係る配送伝票は、商品に貼付される前は、接着剤が塗布された面が剥離層を有する台紙に貼付されている。従って、本発明の別の観点に係る台紙付き配送伝票は、(A)表面に第1の情報が記載される第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように裏面に接着剤が塗布された第2の領域と、前記第2の領域の一側と隣接し、当該隣接する方向である第1の方向に対して前記第2の領域より幅広で、前記第1の方向と直交する第2の方向に対して前記第1の領域より内側に位置し、かつ、窓部を有する第3の領域と、前記第2の領域の一側に前記第3の領域を挟むように設けられ、前記第1の方向に対して前記第3の領域の幅を加えた長さが前記第1の領域の幅と前記第2の領域の前記第3の領域側の幅とを加えた長さよりも短く、前記第2の方向に対して前記第1の領域より内側に位置し、かつ、表面に第2の情報が記載される第4の領域とを有し、前記第1の領域と前記第2の領域との境及び前記第3の領域と前記第4の領域との境にミシン目を有する配送伝票と、(B)前記配送伝票の裏面に貼付された剥離層を有する台紙とを具備する。
【発明の効果】
【0018】
以上のとおり、本発明によれば、折り畳み式の配送伝票にあって、秘匿性が要求される情報の流出及び商品などからの剥がれによる事故を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る台紙付きの配送伝票の平面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】図1におけるB−B断面図である。
【図4】図1におけるC−C断面図である。
【図5】図1におけるD−D断面図である。
【図6】配送伝票を台紙から剥がしている状態を示す平面図である。
【図7】配送伝票を台紙から剥がした状態を示す平面図である。
【図8】折り畳まれた配送伝票を第4の面側から見た図である
【図9】配送伝票が商品に貼付された状態を示す図である。
【図10】第2の領域が配送伝票より取り外された状態を示す図である。
【図11】台紙付きの配送伝票の全体を破線で示し、窓部については当該配送伝票の部分として実線にて示した平面図である。
【図12】図11の背面図である。
【図13】窓部の変形例を示す平面図である。
【図14】窓部の変形例を示す平面図である。
【図15】窓部の変形例を示す平面図である。
【図16】窓部の変形例を示す平面図である。
【図17】窓部の変形例を示す平面図である。
【図18】窓部の変形例を示す平面図である。
【図19】窓部の変形例を示す平面図である。
【図20】窓部の変形例を示す平面図である。
【図21】窓部の変形例を示す平面図である。
【図22】窓部の変形例を示す平面図である。
【図23】窓部の変形例を示す平面図である。
【図24】窓部の変形例を示す平面図である。
【図25】窓部の変形例を示す平面図である。
【図26】窓部の変形例を示す平面図である。
【図27】窓部の変形例を示す平面図である。
【図28】窓部の変形例を示す平面図である。
【図29】窓部の変形例を示す平面図である。
【図30】窓部の変形例を示す平面図である。
【図31】窓部の変形例を示す平面図である。
【図32】窓部の変形例を示す平面図である。
【図33】窓部の変形例を示す平面図である。
【図34】窓部の変形例を示す平面図である。
【図35】窓部の変形例を示す平面図である。
【図36】窓部の変形例を示す平面図である。
【図37】窓部の変形例を示す平面図である。
【図38】窓部の変形例を示す平面図である。
【図39】窓部の変形例を示す平面図である。
【図40】窓部の変形例を示す平面図である。
【図41】窓部の変形例を示す平面図である。
【図42】窓部の変形例を示す平面図である。
【図43】窓部の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[台紙付きの配送伝票の構成]
【0021】
図1は本発明の一実施形態に係る台紙付きの配送伝票の平面図である。図2は同図A−A断面図、図3はB−B断面図、図4はC−C断面図、図5はD−D断面図である。
この実施形態においては、配送伝票が通信販売に係る商品に使用されるものであるが、本発明に係る配送伝票はこのような用途に限定されず、他の形態の宅配など、商品や書面などを配送する分野に用いることができる。
これらの図に示すように、配送伝票100は、商品に貼付される前は、接着剤が塗布された面が台紙200の剥離層に貼付されている。
配送伝票100は、例えばA4サイズの用紙からなり、複数の領域から構成される。
【0022】
第1の領域110は、矩形で、その表面Sに第1の情報111が記載される。第1の情報111としては、商品の届け先の住所や名前などがある。この例では、第1の領域110がさらに複数の領域110a、110b、110cに分割され、それらの領域の境にミシン目Mが入れられている。
【0023】
また、第1の領域110の一つの角部には、切り欠き112が設けられている。切り欠き部112を設けることで、後述するように第1の領域110を商品から簡単に取ることができる。
【0024】
第2の領域120は、矩形で、その内側の矩形の第1の領域110の4辺を取り囲むように設けられている。第2の領域120は、その裏面Rに接着剤Gが塗布されている。従って、図3に示したように、第1の領域110の裏面Rは、台紙200に対して接着していないが、第2の領域120の裏面Rは、台紙200に対して接着している。第1の領域110と第2の領域120との境には、ミシン目Mが入れられている。第2の領域120の一方の角部には、斜めに切り目(紙と紙との間を切断した部分)Pが入れられて、角部の一部の領域122が切り目Pを介して第2の領域120から分離されている。この斜めの部分の切れ目Pが、この配送伝票100を台紙200から作業者の指先で剥がし始めるための剥がし口として用いられる。この領域122の表面Sに「はがし口」などの文字を印刷することで、剥がす際の作業をスムーズに行うことができるようになる。第2の領域120の表面Sには、依頼主、発送元、その他の宣伝などの情報を印刷してもよい。
【0025】
第3の領域130は、矩形で、第2の領域120の一側と隣接している。第3の領域130は、第2の領域120と隣接する方向である第1の方向Xに対して第2の領域120より幅広で、第1の方向Xと直交する第2の方向Yに対して第1の領域110より内側に位置する。
【0026】
第3の領域130は、例えば2つの台形形状の窓部131を有する。この窓部131は、第3の領域130において切れ目Pを入れ、図4に示したように、その内側の領域の裏面Rに接着剤Gを塗布し、これに対応する位置の台紙200には剥離層を設けないことで、配送伝票100を台紙200から剥がしたときに、窓部131の内側の用紙が台紙200側に残るようになっている。
【0027】
ここで、配送伝票100のうち、第1の領域110と第2の領域120とから構成される部分を第1の配送伝票片101とし、それ以外の領域から構成される部分を第2の配送伝票片102とする。つまり、第2の配送伝票片102は、第1の配送伝票片101の一側より連続している。後述するように、第2の配送伝票片102と第1の配送伝票片101とは、これらの境で折り畳まれて裏面Rどうしが接し、このように折りこのように畳まれた状態で配送伝票100は商品に貼付されることになる。
【0028】
窓部131は、第1の配送伝票片101と第2の配送伝票片102との境側に向けて幅広となる形状、つまり台形形状であることが好ましい。また、窓部131の一側の終縁は、第1の配送伝票片101と第2の配送伝票片102との境とほぼ一致する位置まで及ぶことがより好ましい。これにより、この配送伝票100を付した商品などの配送の過程においてこの配送伝票100の例えば他の商品などに引っ掛かり、この配送伝票100が商品などから剥がれる、という事故を確実に防止することができる。
この例でいうと、窓部131を除く、第2の領域120と第3の領域130との境には、ミシン目Mが入れられている。
【0029】
また、第3の領域130の第4の領域140側の角部には、切り欠き133が設けられている。切り欠き133を設けることで、後述するように、第4の領域140を商品から取るときに第3の領域130を巻き込んで取られてしまうことを防止でき、第4の領域140を非常にきれいに商品から取ることができる。
【0030】
第4の領域140は、矩形で、第2の領域120の一側に第3の領域130を挟むように設けられている。この例では、第4の領域140がさらに複数の領域140a〜140fに分割され、それらの領域の境にミシン目Mが入れられている。
【0031】
第4の領域140は、第1の方向Xに対して第3の領域130の幅を加えた長さL1が第1の領域110の幅と第2の領域の第3の領域130側の幅110とを加えた長さL2よりも短い(L1<L2)。また、第4の領域140は、第2の方向Yに対して第1の領域110より内側に位置する。ここで、上記のように第3の領域130が第1の方向Xに対して第2の領域120より幅広であることから、第2の配送伝票片102と第1の配送伝票片101とがこれらの境で折り畳まれて裏面Rどうしが接した際に、第4の領域140は、第1の領域110の内側の領域に位置することとなる。つまり、第4の領域140は、第2の領域120の裏面Rに塗布された接着剤Gと接触することはなくなる。また、第4の領域140と第3の領域130との境は、ミシン目Mが入れられている。
【0032】
第4の領域140は、その表面Sに第2の情報141が記載される。例えば、第2の情報141としては、第1の情報111よりも秘匿性の高い個人情報、商品の明細書などの情報がある。第2の情報141として、例えば払い込みのための伝票や返品伝票などの情報がある。なお、第4の領域140の裏面Rにも広告などの情報を印刷してもよい。
【0033】
第5の領域150は、第4の領域140の第2の方向Yの両側に設けられている。第2の方向Yに対して、第4の領域140と第5の領域150との合計長さが第2の領域120の長さと一致するように、第5の領域150の長さが定めされている。第6の領域160は、矩形で、第4の領域140の端部側に第2の方向Yに対して同一の長さとなるように設けられている。第1の方向Xに対して、第6の領域160と第3の領域130と第4の領域140との合計長さが、第5の領域150の長さと一致するように、第6の領域160の長さが定められている。これにより、これにより、台紙200に張られた配送伝票100が、例えばA4の大きさの台紙200と同じ形状・大きさとなる。従って、例えばこの配送伝票100をプリントアウトするときなどの作業性が良くなる。例えば、配送伝票100が矩形でないと、プリントアウトの際に紙詰まりなどの発生原因となる。また、製造面でもコスト的なメリットとなる。
【0034】
第5の領域150及び第6の領域160の裏面Rには、図5に示したように、接着剤Gが塗布され、これに対応する位置の台紙200には剥離層が設けられていない。また、第5の領域150と第6の領域160との境はミシン目もなく切れ目もなく、連続している。第2の領域120と第5の領域150との境は切れ目Pが入れられ、第4の領域140と第5の領域150との境はミシン目Mが入れられている。第4の領域140と第6の領域160との境は、切れ目Pが入れられている。これにより、配送伝票100を台紙200より剥がしたときに、第5の領域150及び第6の領域160が台紙200に残ることになる。
【0035】
台紙200は、例えば配送伝票100と同じA4の形状・大きさであり、表面に剥離層210が設けられ、剥離層210の表面に配送伝票100の裏面Rが位置している。剥離層21は、第2の領域120に対応する位置にのみ設けられている。
なお、この実施形態では、配送伝票100の窓部131、第5の領域150及び第6の領域160に接着剤Gを塗布し、これに対応する台紙200には剥離層を設けないことで、配送伝票100を台紙200より剥がしたときに、窓部131の用紙部分、第5の領域150及び第6の領域160の用紙部分が台紙200に残るようにしたが、例えば窓部131、第5の領域150及び第6の領域160に接着剤Gよりも接着力が強力な接着剤を塗布することで、これに対応する台紙200に剥離層を設けても、上記の同様に配送伝票100を台紙200より剥がしたときに、窓部131の用紙部分、第5の領域150及び第6の領域160の用紙部分が台紙200に残るようにすることができる。
[配送伝票の使用例]
【0036】
以上のように構成された配送伝票100では、台紙200に貼付されている状態で、第1の領域110及び第4の領域140の表面Sに第1の情報111及び第2の情報141をプリンタによって一度にプリントアウトすることができる。次に、作業者は、図6に示すように、第2の領域120の切れ目Pより矢印方向に台紙200から配送伝票100を剥がす。
【0037】
既に説明したとおり、第1の配送伝票片101の表面Sである第1の面のうち第1の領域110には、第1の情報111が記載されている。第1の配送伝票片101の裏面Rである第2の面のうち第2の領域120には接着剤Gが塗布されている。
【0038】
第2の配送伝票片102の裏面Rである第3の面のうち窓部131の領域、第5の領域150及び第6の領域160に接着剤Gを塗布し、これに対応する台紙200には剥離層を設けていない。第2の配送伝票片102の表面Sである第4の面のうち第4の領域140には、第2の情報141が記載されている。
【0039】
従って、図1に示した配送伝票より第2の領域120における剥がし口の部分、窓部131の領域、第5及び第6の領域150、160が台紙200に残って、図7に示すように、配送伝票100は、これらが取れた状態となる。この状態より、第1の配送伝票片101と第2の配送伝票片102とをこれらの境で折り畳み、第1の配送伝票片101の第2の面と第2の配送伝票片102の第3の面とを張り合わせる。そうすると、一方の面には、第1の情報111が、その裏面である他方の面には第2の情報141が位置することになる。
【0040】
図8は折り畳まれた配送伝票100を第4の面側(商品に貼付された状態の裏面側)から見た図である。
図8に示すように、第2の領域120の裏面Rに塗布された接着剤Gは、3辺については全面的に露出し、窓部131が位置する1辺については窓部131を介して露出している。図9に示すように、この状態より配送伝票100の接着剤Gが塗布された側を商品300に貼付すると、第1の領域110及び第4の領域140の外周のほぼ全周である、4辺にわたって、第2の領域120の第2の面(裏面R)が商品300に貼付される。つまり、当該配送伝票100が商品300に貼付された状態では、第4の領域140に記載された第2の情報141は、常に第1の配送伝票片101によって実質的に密封される。そして、図9に示すような状態で商品300は、表面に露出する第1の情報111に基づき届け先に届けられる。届け先において、第1の領域110を配送伝票100より取り外す。
図10は第1の領域110が配送伝票100より取り外された状態を示している。
【0041】
図10に示すように、第4の領域140の第2の情報141が記載されていない面が表面に露出しているが、この状態で第4の領域140をめくることで初めて第2の情報141に見ることができる。また、この状態で、第4の領域140を配送伝票100から取り外すことができる。
[まとめ]
【0042】
以上のとおり、本実施形態に係る配送伝票100では、窓部131を有することで、配送伝票100が商品300に単に張るだけの作業によって、第2の情報141は、常に第1の配送伝票片101によって実質的に密封されることになる。従って、秘匿性が要求される情報の流出を防止することができる。配送伝票100を付した商品などの配送の過程においてこの配送伝票100の例えば他の商品などに引っ掛かり、この配送伝票100が商品などから剥がれる、という事故を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0043】
例えば、図11及び図12は図1に示した台紙付きの配送伝票(単に「伝票」と言っても構わない。)の全体を破線で示し、窓部131については当該配送伝票の部分として実線にて示しているが、窓部131についてはこのような形状などには限定されず、例えば図13から図43に示すように変形して実施することができる。なお、図13から図43に示す図はすべて平面図であり、背面図については図12を援用することができる。
【符号の説明】
【0044】
100 配送伝票
101 第1の配送伝票片
102 第2の配送伝票片
110 第1の領域
111 第1の情報
120 第2の領域
130 第3の領域
131 窓部
140 第4の領域
141 第2の情報
150 第5の領域
200 台紙
210 剥離層
G 接着剤
M ミシン目
P 切れ目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面に第1の情報が記載される第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように第2の面に接着剤が塗布された第2の領域とを有し、前記第1の領域と前記第2の領域との境にミシン目を有する第1の配送伝票片と、
前記第1の配送伝票片の一側より連続し、前記第1の配送伝票片との境で前記第2の面側に折り畳まれて第3の面が前記第2の面と接し、折り畳まれた状態で前記第2の領域に塗布された接着剤を第4の面側に露出する窓部を有する第3の領域と、折り畳まれた状態で前記第3の領域から前記第1の領域に向けて連続し、前記第1の領域より内側の領域に位置し、前記第4の面に第2の情報が記載される第4の領域とを有し、前記第3の領域と前記第4の領域との境にミシン目を有する第2の配送伝票片と
を具備する配送伝票。
【請求項2】
請求項1に記載の配送伝票であって、
前記窓部は、前記第1の配送伝票片と前記第2の配送伝票片との境側に向けて幅広となる形状である
配送伝票。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配送伝票であって、
前記窓部の一側の終縁は、前記第1の配送伝票片と前記第2の配送伝票片との境とほぼ一致する位置まで及ぶ
配送伝票。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の配送伝票であって、
前記第1の情報は、当該配送伝票が貼付された配送物の送付先の情報を含み、
前記第2の情報は、前記第1の情報よりも秘匿性の高い個人情報を含む
配送伝票。
【請求項5】
(A)表面に第1の情報が記載される第1の領域と、
前記第1の領域を取り囲むように裏面に接着剤が塗布された第2の領域と、
前記第2の領域の一側と隣接し、当該隣接する方向である第1の方向に対して前記第2の領域より幅広で、前記第1の方向と直交する第2の方向に対して前記第1の領域より内側に位置し、かつ、窓部を有する第3の領域と、
前記第2の領域の一側に前記第3の領域を挟むように設けられ、前記第1の方向に対して前記第3の領域の幅を加えた長さが前記第1の領域の幅と前記第2の領域の幅とを加えた長さよりも短く、前記第2の方向に対して前記第1の領域より内側に位置し、かつ、表面に第2の情報が記載される第4の領域と
を有し、
前記第1の領域と前記第2の領域との境及び前記第3の領域と前記第4の領域との境にミシン目を有する配送伝票と、
(B)前記配送伝票の裏面に貼付された剥離層を有する台紙と
を具備する台紙付きの配送伝票。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2013−78884(P2013−78884A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219825(P2011−219825)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(505288675)サンエイ株式会社 (1)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)