説明

配送管理システム、配送管理方法及び配送管理プログラム

【課題】依頼者に配送物の配達完了を通知するための作業を効率よく行なうとともに、完了通知はがきの有効利用を図るための配送管理システム、配送管理方法及び配達管理プログラムを提供する。
【解決手段】配送管理サーバ20の制御部21は、受付拠点から配送物の追跡番号を取得した場合には、追跡管理情報を登録する。完了通知の希望がある場合には、制御部21は、取得した配送物の配達先情報・依頼者情報の画像を追跡番号と関連付けて住所画像データ記憶部23に登録する。制御部21は、配送物のステータスが新たに登録されると、逐次、そのステータスを登録する。制御部21は、配送物が配達完了になり、通知設定フラグが登録されている場合には、追跡番号に関連付けた配達先情報・依頼者情報画像を抽出し、この画像から受付拠点の印刷装置15を特定し、この印刷装置15に、依頼者情報を宛先とする完了通知はがきの印刷指示を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送物の配送状況を管理するための配送管理システム、配送管理方法及び配送管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、配送依頼をした場合、配送物の依頼者が、インターネット等を用いて、配送状況を確認することができるサービスが提供されている。しかし、インターネット等を利用できない場合には、配送状況を簡単に確認することができなかった。
【0003】
そこで、依頼された配送物の配達が完了した場合には、依頼者にはがきで通知することが行なわれている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献記載の技術では、申込票に対して配送ラベルに付された個伝番号を関連付けた関連情報と、個々の贈答品の配達が完了した場合に入力される配達完了情報とから、申込票に記入されたすべての贈答品の配達が完了した場合には、その依頼主にはがきで通知することが記載されている。
【0004】
従来から、配送物の配達が完了した際に通知するはがき(完了通知はがき)を、配送ラベルに一体化したものが知られている。この配送ラベルを用いた場合、完了通知はがきは、配送ラベルとともに、配達先の配達を管轄している配達支店に配送され、この配達支店において日付印が押された後、依頼者の住所の配達を管轄する配達支店に配送される。この場合、完了通知はがきの宛先は、配送ラベルに記載された依頼者である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−274650号公報(図1、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような完了通知はがきは、配送依頼者に配達される。しかしながら、配達が完了したことを通知することが主な目的となっており、情報提供媒体として有効活用されていなかった。例えば、完了通知はがきにより、配送依頼者に広告情報を提供することも考えられる。この場合、配送依頼者に適した広告情報を提供することが望ましい。
一方、完了通知はがきを一体化した配送ラベルは、配送ラベルを用いて配達される配送物の依頼者の住所及び氏名が、感圧紙により配達完了はがきの宛先として複写される構成になっている。感圧紙により複写する場合、筆圧によっては転写が薄くなることがある。特に、配送ラベルは複数枚の積層構造になっているため、下層の完了通知はがきにおいては、宛先の判読性が悪くなることがある。このため、はがきの区分や配達の作業効率が悪くなることがある。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、依頼者に配送物の配達完了を通知するための作業を効率よく行なうとともに、完了通知はがきの有効利用を図るための配送管理システム、配送管理方法及び配達管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する
依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手段とを備え、配送管理を行なう配送管理システムであって、前記制御手段が、配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する手段と、前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する手段と、追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより、前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配送管理システムにおいて、前記制御手段は、住所が属するエリアを配達する配達拠点に設置された前記出力手段を特定する情報を記憶した出力先情報記憶手段に接続されており、前記完了処理手段は、前記依頼者の住所の配達拠点に設置された出力手段を、前記出力先情報記憶手段から特定し、この出力手段に対して完了通知はがきの印刷を指示することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の配送管理システムにおいて、前記広告情報記憶手段には、住所が属するエリアに対応付けた広告内容が記憶されており、前記完了処理手段は、前記依頼者の住所のエリア識別子に対応付けた広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、抽出した広告内容を前記完了通知はがきに印刷させる手段を更に備えていることを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手段とを備えた配送管理システムを用いて配送管理を行なう方法であって、前記制御手段が、配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する段階と、前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する段階と、追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理段階とを実行することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手
段とを備えた配送管理システムを用いて配送管理を行なうためのプログラムであって、前記制御手段を、配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する手段、前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する手段、及び追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理手段として機能させることを要旨とする。
【0013】
(作用)
本発明によれば、制御手段が、配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する。制御手段が、前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する。制御手段が、追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより、前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる。このため、配送管理情報を取得した場合には、追跡識別子から依頼者の住所を宛先とするとともに、広告を含めた完了通知はがきを出力手段において作成するので、広告を掲載することにより、完了通知はがきの有効活用を図ることができる。また、判読し易い宛先の完了通知はがきを作成することにより、完了通知はがきを届けるための作業を効率よく行なうことができる。
【0014】
本発明によれば、制御手段は、住所が属するエリアを配達する配達拠点に設置された前記出力手段を特定する情報を記憶した出力先情報記憶手段に接続されている。制御手段は、依頼者の住所が属するエリアを配達する配達拠点に設置された出力手段を、前記出力先情報記憶手段から特定し、この出力手段に対して完了通知はがきの印字を指示する。このため、依頼者の住所に配達を行なう配達拠点において、完了通知はがきを出力することができるので、完了通知はがきをこの配達拠点までに配達する手間を省略することができる。従って、完了通知はがきを効率よく配達することができ、迅速に、配送物の依頼者に配送完了を通知することができる。
【0015】
本発明によれば、制御手段は、前記依頼者の住所のエリア識別子に対応付けた広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、抽出した広告内容を前記完了通知はがきに印刷させる。このため、依頼者の住所に対応するエリアに適した広告を提供することができ、完了通知はがきの余白を有効活用することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、配送物の依頼者に、完了通知はがきを届けるための作業を効率よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の配送管理システムの構成を説明する概略構成図。
【図2】本実施形態のデータ記憶手段のデータ構成を説明する説明図であり、(a)は追跡データ記憶部、(b)は住所画像データ記憶部、(c)は出力先特定データ記憶部。
【図3】本実施形態において配送物の配達依頼から配達が完了したことを通知する完了通知はがきが印刷するまでの全体の処理フローを説明する流れ図。
【図4】本実施形態の受付処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図5】本実施形態の追跡管理処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図6】変更例における配送完了処理の処理手順を説明するための流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態では、配送物の配送状況を管理する配送管理システムとして説明する。本実施形態の配送管理システムは、配送物に貼付された配送ラベルの追跡番号を用いて配送状況を管理する。
【0019】
配送物に貼付される配送ラベルには、この配送物の配達先に関する情報(住所、氏名及び郵便番号等)と、配送物の依頼者に関する情報(住所、氏名及び郵便番号等)とが、それぞれの入力欄に記載されている。更に、配送ラベルには、配送物を特定するための追跡番号と、この追跡番号が表示されたバーコードとが表示されている。また、配送ラベルには、完了通知希望欄が設けられている。この完了通知希望欄は、配達が完了したことを通知する完了通知はがきの受取を希望するか否かを記載するための欄であり、この欄には「無」及び「有」が記載されている。配送ラベルにおいて各種情報を書き込むための入力欄や完了通知希望欄は、配送ラベルのバーコートの位置に対して予め定めた位置に配置されている。
【0020】
また、配送物の配達が完了したことを通知する完了通知はがきの表面には、後述するように、配送物の依頼者の情報(氏名や住所)が宛先として印刷される。本実施形態では、受付拠点に対応した広告情報を、配達先情報・依頼者情報画像とともに完了通知はがきに印刷する。
【0021】
配送物が配達されるまでに通過する各取扱拠点(受付拠点、中継拠点及び配達拠点)においては、図1に示すように、追跡番号読取装置11、ラベル読取装置12、情報送信手段13及び印刷装置15が設置されている。追跡番号読取装置11は、ステータス読取装置として機能し、小包区分機や配送ラベル読取機等に取り付けられている。追跡番号読取装置11は、小包区分機を通過する際や配送ラベル読取機で処理を行なう際に、配送物の追跡番号を読み取り、この追跡番号データを取得する。
【0022】
ラベル読取装置12は、ステータス読取装置及び依頼者住所読取装置として機能し、小包区分機や配送ラベル読取機等に取り付けられている。ラベル読取装置12は、配送物に貼付されている配送ラベルを撮影し、この配送ラベルの画像データを取得する。
【0023】
情報送信手段13は、小包区分機や配送ラベル読取機等を制御する制御部の一部であって、追跡番号読取装置11及びラベル読取装置12に接続されている。更に、情報送信手段13は、ネットワークを介して配送管理サーバ20に接続されている。この情報送信手段13は、各読取装置(11,12)で取得したデータを、この取扱拠点の拠点識別子とともに、配送管理サーバ20に送信する。
【0024】
印刷装置15は、ネットワークを介して配送管理サーバ20に接続されている。印刷装置15は、出力手段として機能し、配送が完了したことを依頼者に通知する完了通知はがきを作成する。本実施形態では、印刷装置15には、表面及び裏面が白紙の完了通知はがきが、給紙トレイに格納されている。そして、この印刷装置15は、配送管理サーバ20から取得した配送物の依頼者情報や配達先情報等を印字する。
【0025】
各取扱拠点の情報送信手段13及び印刷装置15は、ネットワークを介して配送管理サーバ20に接続されている。この配送管理サーバ20は、配送物の配送状況を管理する。配送管理サーバ20は、制御部21、追跡データ記憶部22、住所画像データ記憶部23、出力先特定データ記憶部24及び広告データ記憶部25を備えている。追跡データ記憶部22は配送状況記憶手段として機能し、住所画像データ記憶部23は通知先住所情報記憶手段として機能し、出力先特定データ記憶部24は出力先情報記憶手段として機能し、広告データ記憶部25は広告情報記憶手段として機能する。
【0026】
制御部21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有した制御手段として機能し、後述する処理(完了処理段階等を含む処理)を行なう。そして、このための配送管理プログラムを実行することにより、制御部21は、受付登録手段211、配送状況管理手段212及び配送完了処理手段213等を備える。
【0027】
受付登録手段211は、配送物を引き受けた受付拠点から新たに配送物の情報を取得して登録する受付登録処理を実行する。
配送状況管理手段212は、配送物の配送状況を管理する配送管理処理を実行する。
配送完了処理手段213は、配送物の配送が完了した場合の処理を実行する。この処理を行なうために、配送完了処理手段213は、配送ラベルの撮影画像において郵便番号領域を特定するためのパターン画像を記憶している。更に、配送完了処理手段213は、郵便番号領域に記載された郵便番号を特定するために、この領域のOCR処理を行なう。
【0028】
追跡データ記憶部22には、図2(a)に示すように、配送物の配送状況に関する追跡レコード220が記録されている。この追跡レコード220は、後述する受付処理が実行された場合に記録される。この追跡レコード220には、追跡番号、通知設定フラグ及び配送履歴に関するデータが含まれる。配送履歴に関するデータには、ステータス登録日時、拠点識別子及び配送状況に関するデータが含まれる。
【0029】
追跡番号データ領域には、各配送物を特定するための識別子(追跡番号)に関するデータが記録される。
通知設定フラグデータ領域には、この配送物の配達完了時に、完了通知はがきの送付を希望の有無を判定するためのフラグが記録される。具体的には、完了通知はがきの送付を希望している場合には通知設定フラグが記録される。
【0030】
ステータス登録日時データ領域には、配送物の各配送状況を登録した年月日及び時刻に関するデータが記録される。
拠点識別子データ領域には、この配送物を取り扱った取扱拠点を特定するための識別子(拠点識別子)に関するデータが記録される。
【0031】
配送状況データ領域には、この拠点で変更時刻に変更された配送状況(ステータス)に関するデータが記録される。本実施形態では、「引受」、「発送」、「通過」、「到着」、「配達中」又は「配達済」等のステータスを示すデータが記録される。各ステータスは、配送物の追跡番号が読み取れた場合に記録される。ステータス「引受」は受付拠点において配送物を引き受けたことを示す。ステータス「発送」は配送物が受付拠点を出発したことを示す。ステータス「通過」は、中継地点において、配送物が通過したことを示す。ステータス「到着」は、配達拠点に配送物が到着したことを示す。ステータス「配達中」は、配達拠点から持ち出され、配達中であることを示し、ステータス「配達済」は配達を完了したことを示す。
【0032】
住所画像データ記憶部23には、図2(b)に示すように、追跡番号毎の住所画像デー
タ230が記憶されている。この住所画像データ230は、後述する受付処理が実行された場合に記録される。住所画像データ230には、追跡番号と、配達先情報・依頼者情報画像とに関するデータが含まれる。
【0033】
追跡番号データ領域には、各配送物を特定するための追跡番号に関するデータが記録される。この追跡番号を介して、追跡レコード220と住所画像データ230とが関連付けられる。
配達先情報・依頼者情報画像データ領域には、この追跡番号によって特定される配送物の配送ラベルに記載された配達先情報及び依頼者情報を含む画像が記録される。
【0034】
出力先特定データ記憶部24には、図2(c)に示すように、完了通知はがきの出力先に関する出力先特定レコード240が含まれる。この出力先特定レコード240は、依頼者の住所の配達を管轄する拠点に対応する出力先が決定された場合に入力されて記録される。出力先特定レコード240には、住所地区特定識別子及び出力先識別子に関するデータが含まれる。
【0035】
住所地区特定識別子データ領域には、住所が属する地区(エリア)を特定するための識別子に関するデータが記録されている。本実施形態では、この住所地区特定識別子として郵便番号を用いる。
【0036】
出力先識別子データ領域には、この住所地区特定識別子によって特定された地区に対応して、完了通知はがきを印刷する出力先(本実施形態では印刷装置15)を特定する識別子(出力先識別子)に関するデータが記録されている。本実施形態では、この出力先識別子として、印刷装置15のIPアドレスを用いる。
【0037】
広告データ記憶部25には、住所地区特定識別子毎に広告内容データが記憶されている。
住所地区特定識別子データ領域には、住所が属する地区を特定するための識別子に関するデータが記録されている。この住所地区特定識別子を介して、出力先識別子と広告内容とが関連付けられる。
【0038】
広告内容データ領域には、この住所の地区に対応する印刷装置15において印刷する広告内容に関するデータが記録されている。本実施形態では、完了通知はがきの裏面の全面に印刷する広告内容の画像データが記録される。
【0039】
次に、以上のように構成された配送管理システムにおいて行なう処理の処理手順について、図3〜図5に従って説明する。ここでは、配送フローの概要(図3)を説明した後、受付処理(図4)及び追跡管理処理(図5)について説明する。追跡管理処理では、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を行ない、配送が完了した場合には完了通知はがきの印刷処理を実行する。更に、本実施形態では、完了通知はがきを印刷する出力拠点は、依頼者の住所の配達を管轄する拠点であるとし、この拠点は、配送物を引き受けした受付拠点と同じであるとして説明する。
【0040】
(配送フローの概要)
まず、配送フローの概要について、図3を用いて説明する。配送物は、受付拠点において差し出され、中継拠点を経由して、配送物の宛先の配達を管轄している配達拠点に到着して、配達される。この配送過程で実行される全体的な処理について、以下、説明する。
【0041】
配送物が差し出された場合、受付拠点において受付処理を実行する(ステップSH1−1)。この受付処理においては、配送管理サーバ20は、配送物の識別番号を登録し、「
引受」のステータスを登録する。なお、この受付処理の詳細は、図4を用いて後述する。
【0042】
そして、受付拠点から他の取扱拠点に配送物を発送する場合、配送物の発送処理を実行する(ステップSH1−2)。この発送処理において、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を実行することにより、「発送」のステータスを登録する。
【0043】
その後、配送物が中継拠点に到着した場合、中継拠点において通過処理を実行する(ステップSH1−3)。この通過処理において、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を実行することにより、「通過」のステータスを登録する。
【0044】
そして、中継拠点から配送物が配達拠点に到着した場合、配達拠点において到着処理を実行する(ステップSH1−4)。この到着処理において、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を実行することにより、「到着」のステータスを登録する。
【0045】
そして、この配達拠点において、配達処理を実行する(ステップSH1−5)。この配達処理において、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を実行することにより、「配達中」のステータスを登録する。
【0046】
配送物を配達した後(ステップSH1−6)、配達完了登録処理を実行する(ステップSH1−7)。この配達完了登録処理において、配送管理サーバ20は、追跡情報登録処理を実行することにより、「配達済」のステータスを登録する。更に、配達完了登録処理が行なわれた場合、配送管理サーバ20は、続けて、完了通知はがきの印刷処理も実行する(ステップSH1−8)。そして、この完了通知はがきが、依頼者に配達される(ステップSH1−9)。
【0047】
(受付処理)
次に、配送管理サーバ20が実行する受付処理について、図4を用いて説明する。
まず、受付拠点において依頼者から差し出された配送物は、小包区分機において、配達先の郵便番号に従って配達地区別に区分される。この場合、小包区分機のラベル読取装置12は、配送物に貼付された配送ラベルを撮影し、この配送ラベルの画像を情報送信手段13に供給する。情報送信手段13は、取得した配送ラベルの画像を、受付拠点の拠点識別子とともに、配送管理サーバ20に送信する。
【0048】
配送管理サーバ20の制御部21は、郵便番号及び追跡番号の取得処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、情報送信手段13から取得したラベル画像に含まれるバーコードを検索する。受付登録手段211は、抽出したバーコードを読み取り、このバーコードに含まれる追跡番号を取得する。更に、受付登録手段211は、ラベル画像におけるバーコードの位置に基づいて、郵便番号が記入される領域を特定する。そして、受付登録手段211は、特定した領域に記載された数字列を、この配送物の配達拠点を示す郵便番号として取得する。
【0049】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、配達先情報・依頼者情報画像の取得処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、ラベル画像におけるバーコードの位置から、配送物の配達先情報及び依頼者情報の入力欄の領域を特定し、この領域の画像を取得する。
【0050】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡番号について追跡管理情報の登録処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、取得した追跡番号を含む追跡レコード220を生成して、追跡データ記憶部22に記録する。更に、受付登録手段211は、情報送信手段13から取得した拠点識別子及び「引受」
ステータスを、現在年月日及び時刻とともに、この追跡レコード220に記録する。
【0051】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、完了通知の希望があるか否かを判断する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、ラベル画像におけるバーコードの位置から、完了通知の希望欄の領域を特定する。受付登録手段211は、この希望欄の領域の画像の「有」に印がある場合には、完了通知の希望があると判断する。
【0052】
ここで、完了通知の希望がある場合(ステップS1−4において「YES」の場合)、配送管理サーバ20の制御部21は、通知設定フラグの記録処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、この追跡番号が記録された追跡レコード220の通知設定フラグデータ領域に通知設定フラグを記録する。
【0053】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡番号に関連付けて、配達先情報・依頼者情報画像の登録処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の受付登録手段211は、ステップS1−2において取得した配達先情報・依頼者情報画像を、追跡番号に関連付けて、住所画像データ記憶部23に記録する。以上により、受付処理が完了する。
【0054】
(追跡管理処理)
次に、追跡管理処理について、図5を用いて説明する。この追跡管理処理は、配送物が受付拠点における発送時、中継拠点における区分時、及び配達拠点における到着時等に実行される。この場合、追跡番号読取装置11は、この配送物の配送ラベルに含まれる追跡番号を読み取り、情報送信手段13に供給する。
【0055】
情報送信手段13は、取得した追跡番号と、現在のステータスと、拠点識別子とに関するデータを配送管理サーバ20に送信する。ここで、受付拠点において配送物を発送する際には、ステータスとして「発送」を用いる。また、情報送信手段13は、中継拠点において配送物の追跡番号を取得した場合には「通過」のステータスを送信する。更に、情報送信手段13は、配達拠点において配送物の追跡番号を取得した場合には、「到着」のステータスを送信する。
【0056】
まず、配送管理サーバ20の制御部21は、ステータスの登録処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の配送状況管理手段212は、情報送信手段13から取得した追跡番号に対応する追跡レコード220を追跡データ記憶部22において特定する。そして、配送状況管理手段212は、この追跡レコード220に、受信したステータス及び拠点識別子と、現在の年月日及び時刻とを追加する。
【0057】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、配送完了か否かを判定する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の配送状況管理手段212は、S2−1において「配達済」のステータスが記録されてか否かを判断する。ここで、「配達済」のステータスが記録されていないことにより配送を完了してない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)には、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡管理処理を終了する。
【0058】
ここで、配送完了の場合(ステップS2−2において「YES」の場合)には、配送管理サーバ20の制御部21は、通知設定フラグが登録されている否かを判定する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の配送完了処理手段213は、この追跡レコード220に通知設定フラグが記録されているか否かを判定する。
ここで、通知設定フラグが登録されていない場合(ステップS2−3において「NO」の場合)には、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡管理処理を終了する。
【0059】
一方、通知フラグが登録されている場合(ステップS2−3において「YES」の場合)には、配送管理サーバ20の制御部21は、配達先情報・依頼者情報画像の抽出処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の配送完了処理手段213は、この追跡番号に関連付けられた画像データを住所画像データ記憶部23から抽出する。
【0060】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、完了通知はがきの出力先の特定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の配送完了処理手段213が、この画像データにおいて依頼者情報の郵便番号領域を、郵便番号領域のパターン画像を用いて特定する。配送完了処理手段213は、特定した郵便番号領域をOCR処理することにより、依頼者の郵便番号を特定する。更に、配送完了処理手段213は、この郵便番号が記録された出力先特定レコード240を出力先特定データ記憶部24から抽出し、この郵便番号に対応する出力先識別子(この拠点に設置された印刷装置15のIPアドレス)を特定する。
【0061】
次に、配送管理サーバ20の制御部21は、出力先に対応した広告情報の取得処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の配送完了処理手段213は、ステップS2−5において特定した住所地区特定識別子(郵便番号)に関連付けられた広告内容データを広告データ記憶部25から抽出する。
【0062】
そして、配送管理サーバ20の制御部21は、出力先に広告付き完了通知はがきの印刷指示処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の配送完了処理手段213は、追跡レコード220の「配達済」のステータスに対応するステータス登録日時の年月日を配達完了日として取得する。配送完了処理手段213は、配達完了日と、配達先情報・依頼者情報画像と、広告内容とを印刷するための印刷データを生成する。ここで、配送完了処理手段213は、配達完了日と、ステップS2−4において取得した配達先情報・依頼者情報画像を表面に、広告内容を裏面に印刷するための印刷データを生成する。そして、配送完了処理手段213は、ステップS2−5において特定したIPアドレスに、この印刷データを送信する。受付拠点の印刷装置15は、受信した画像データをはがきに印刷して、完了通知はがきを生成する。以上により、追跡管理処理が終了する。
【0063】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、配送管理サーバ20の制御部21は、配送が完了し、通知設定フラグが登録されている場合(ステップS2−3において「YES」の場合)、受付拠点の印刷装置に完了通知はがきの印刷指示を実行する(ステップS2−7)。このため、配送が完了した場合に、配達完了を通知する完了通知はがきを新たに作成するので、判読し易い宛先の完了通知はがきを作成することができる。従って、この完了通知はがきを届けるための作業を効率よく行なうことができる。また、配送ラベルに完了通知はがきを予め添付しておく必要がないので、配送ラベルの構造を簡単化することができる。
【0064】
(2) 本実施形態では、配送管理サーバ20の制御部21は、配送が完了し、通知設定フラグが登録されている場合(ステップS2−3において「YES」の場合)、受付拠点の特定処理を実行する(ステップS2−5)。この処理において、制御部21は、配達先情報・依頼者情報画像データから、依頼者の郵便番号を特定し、この郵便番号に対応する出力先識別子を特定する。制御部21は、この出力先識別子に対応する印刷装置15に、完了通知はがきの印刷指示を実行する(ステップS2−7)。このため、依頼者の住所の配達を管轄する配達拠点において、完了通知はがきを出力することができるので、完了通知はがきをこの配達拠点までに配達する手間を省略することができる。従って、完了通知はがきを効率よく配達することができ、迅速に、配送物の依頼者に配送完了を通知することができる。
【0065】
(3) 本実施形態では、配送管理サーバ20の制御部21は、配送が完了し、通知設定フラグが登録されている場合(ステップS2−3において「YES」の場合)、依頼者の住所に対応付けられた広告内容データを広告データ記憶部25から抽出する(ステップS2−6)。そして、制御部21は、抽出した広告内容を印刷するための印刷データを生成して、受付拠点の印刷装置15に印刷指示を実行する(ステップS2−7)。このため、依頼者の住所に対応するエリアに適した広告を提供することができ、完了通知はがきの余白を有効活用することができる。この場合、広告内容と依頼者の住所とを含む印刷データを生成して印刷するので、効率よく完了通知はがきの印刷を行なうことができる。
【0066】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態においては、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡管理処理における完了通知はがきの出力先の特定処理(ステップS2−5)において、配達先情報・依頼者情報画像の郵便番号領域をOCR処理することにより出力先を特定した。配送物の依頼者(完了通知はがきの宛先)の住所のエリアの特定は、OCR処理に限定されるものではない。例えば、配送物の依頼者の郵便番号や住所を利用者情報として利用者データ記憶部に予め登録しておくようにしてもよい。具体的には、利用者識別子に関連付けて利用者情報を利用者データ記憶部に記憶しておく。そして、配送物の依頼時に、依頼者の利用者識別子を取得する。この場合、この配送物の配送ラベルに含まれる追跡番号に関連付けて、依頼者の利用者識別子を依頼者データ記憶部に登録する。配達を完了した場合には、この配送物の追跡番号に関連付けられた利用者識別子を依頼者データ記憶部から抽出する。更に、この利用者識別子に関連付けられた利用者情報(依頼者の住所)を利用者データ記憶部から抽出する。そして、利用者情報記憶部から抽出した依頼者住所に基づいて出力先を特定する。これにより、配送ラベルの画像のOCR処理を行なうことなく、より確実に出力先を特定することができる。
【0067】
・ 上記実施形態においては、完了通知はがきの裏面に広告を印刷した。完了通知はがきにおいて、広告を印刷する場所は裏面に限定されるものではなく、表面や両面に印刷するようにしてもよい。また、予め広告を印刷した完了通知はがきを準備しておき、この完了通知はがきに宛先を印刷する際に広告を追加印刷してもよい。例えば、完了通知はがきの裏面には予め広告を印刷しておき、完了通知はがきの表面に宛先とともに広告を印刷する。
【0068】
・ 上記実施形態においては、各拠点に設置した印刷装置15において完了通知はがきを印刷した。完了通知はがきは、依頼者の住所の配達を管轄する拠点の印刷装置15だけで印刷する場合に限られない。例えば、複数の拠点を統括する複数の統括拠点に設置した各印刷装置や1箇所の集中拠点に設置した印刷装置によって完了通知はがきを印刷してもよい。これらの場合であっても、印刷装置における作業をまとめて効率よく行なうことができる。
【0069】
・ 上記実施形態において、配送管理サーバ20の制御部21は、1つの配送物についてステータスの登録処理(ステップS2−1)を実行した後、配送完了であった場合(ステップS2−2において「YES」の場合)には、通知完了処理を実行した。配送完了処理(ステップS2−3以降の処理)は、配送物毎に行なう代わりに、複数の配送物について一度にまとめて実行するバッチ処理によって行なうようにしてもよい。この場合、追跡番号と、出力先識別子と、完了通知はがきに印刷する印刷データとを関連付けて記憶する印刷データ記憶部を設ける。
【0070】
配送物を配達した後に、配達完了登録処理を実行する場合(ステップSH1−7)、配送管理サーバ20は、配達拠点において「配達済」のステータスを登録する。この場合、
配送管理サーバ20の制御部21は、ステップS2−1と同様に、情報送信手段13から取得した追跡番号を対応する追跡レコード220を特定し、受信したステータス、拠点識別子、現在の年月日及び時刻を記録する。
【0071】
その後、予め定めたバッチ処理開始時刻(例えば配達拠点で配達のための配送物の区分処理が行なわれる時刻)になった場合に、配送管理サーバ20の制御部21は、図6に示す配送完了処理を実行する。配送管理サーバ20の制御部21は、配達済のステータスが記録された追跡レコードの抽出処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21は、配達済のステータスが記録された追跡レコード220を追跡データ記憶部22から抽出する。そして、配送管理サーバ20の制御部21は、抽出した追跡レコード毎に、配送先情報・依頼者情報画像の抽出処理、完了通知はがきの出力先の特定処理、出力先に対応した広告情報の取得処理及び印刷データの生成処理(ステップS3−2〜S3−5)を実行する。
【0072】
ステップS3−2では、上記実施形態のステップS2−4と同様な処理を行なう。また、ステップS3−3では、上記実施形態のステップS2−5と同様な処理を行なう。そして、ステップS3−4では、上記実施形態のステップS2−6と同様な処理を行なう。
【0073】
印刷データの生成処理(ステップS3−5)において、配送管理サーバ20の制御部21は、追跡レコード220の「配達済」のステータスに対応するステータス登録日時の年月日を取得する。制御部21は、配達完了日と、ステップS3−2において取得した画像データの画像とをはがきの表面に、ステップS3−4において抽出した広告内容をはがきの裏面に印刷するため印刷データを生成する。そして、制御部21は、この印刷データを、特定した出力先識別子に関連付けて、印刷データ記憶部に記録する。
【0074】
そして、配達済のステータスが記録された追跡レコードのすべてについて、ステップS3−2〜S3−5の処理を実行した場合には、配送管理サーバ20の制御部21は、出力先毎に印刷データの送信処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21は、印刷データ記憶部において、同じ出力先識別子に関連付けられた印刷データを抽出する。制御部21は、出力先識別子(IPアドレス)にこれら印刷データを送信する。更に、制御部21は、これら印刷データに関連付けられた各追跡番号の追跡レコード220のステータスを「通知完了」に更新する。この場合には、各拠点において、一度に配達する完了通知はがきをまとめて出力することができる。
【0075】
・ 上記実施形態においては、配送管理サーバ20の制御部21は、配送依頼者の住所に関連付けられた広告内容データを広告データ記憶部25から抽出し、受付拠点の印刷装置に、この広告内容を裏面に印刷する完了通知はがきの印刷指示を実行した(ステップS2−6,S2−7)。完了通知はがきに印刷する広告内容は、配送依頼者の住所に関連付けられた内容に限られない。例えば、差出人(差出企業等)別や配送先個人別に広告を特定してもよい。この場合には、差出人特定情報や配送先個人特定情報等に関連付けて広告情報を広告データ記憶部25に登録しておく。又、配送先住所及び差出人住所の両方に関連付けられた広告を特定するようにしてもよい。
【0076】
更に、完了通知はがきを印刷する広告内容を、期間別に特定してもよい。具体的には、広告データ記憶部に、住所地区特定識別子及び適用期間に対応付けた広告内容データを記録する。配送管理サーバ20の制御部21は、追跡管理処理の広告情報の取得処理(ステップS2−6)において、特定した出力先と現在日に対応付けられた広告内容データを広告データ記憶部25から抽出する。この場合には、地域だけでなく期間に応じた広告を依頼者に提供することができるので、完了通知はがきの余白を有効活用することができる。
【符号の説明】
【0077】
11…追跡番号読取装置、12…ラベル読取装置、13…情報送信手段、15…印刷装置、20…配送管理サーバ、21…制御部、22…追跡データ記憶部、23…住所画像データ記憶部、24…出力先特定データ記憶部、25…広告データ記憶部、211…受付登録手段、212…配送状況管理手段、213…配送完了処理手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、
配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、
広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、
配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手段とを備え、配送管理を行なう配送管理システムであって、
前記制御手段が、
配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する手段と、
前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する手段と、
追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより、前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理手段とを備えたことを特徴とする配送管理システム。
【請求項2】
前記制御手段は、住所が属するエリアを配達する配達拠点に設置された前記出力手段を特定する情報を記憶した出力先情報記憶手段に接続されており、
前記完了処理手段は、前記依頼者の住所の配達拠点に設置された出力手段を、前記出力先情報記憶手段から特定し、この出力手段に対して完了通知はがきの印刷を指示することを特徴とする請求項1に記載の配送管理システム。
【請求項3】
前記広告情報記憶手段には、住所が属するエリアに対応付けた広告内容が記憶されており、
前記完了処理手段は、前記依頼者の住所のエリア識別子に対応付けた広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、抽出した広告内容を前記完了通知はがきに印刷させる手段を更に備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配送管理システム。
【請求項4】
配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、
配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、
広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、
配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手段とを備えた配送管理システムを用いて配送管理を行なう方法であって、
前記制御手段が、
配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する段階と、
前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得し
た場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する段階と、
追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより、前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理段階とを実行することを特徴とする配送管理方法。
【請求項5】
配送物を特定する追跡識別子に対して、この配送物の配送状況を記録した配送状況記憶手段と、
配送物の依頼者の住所及び配達先を、追跡識別子に関連付けて記憶した通知先住所情報記憶手段と、
広告内容を記憶した広告情報記憶手段と、
配送物の依頼者の住所、配達先及び追跡識別子を取得する依頼者住所読取装置と、配達先に到着するまでに前記配送物を取り扱う各取扱拠点に設置されて配送物の追跡識別子を取得するステータス読取装置と、完了通知はがきを出力する出力手段とに接続される制御手段とを備えた配送管理システムを用いて配送管理を行なうためのプログラムであって、
前記制御手段を、
配送物の配送依頼を受け付けた場合、前記配送物の区分のために、前記依頼者住所読取装置から、配送ラベルに記載された配送物の依頼者の住所、配達先の画像及び追跡識別子を、前記通知先住所情報記憶手段に記録する手段、
前記ステータス読取装置から、配送物の追跡識別子及び取扱拠点の拠点識別子を取得した場合、この拠点識別子を含む配送状況を前記追跡識別子に関連付けて前記配送状況記憶手段に記録する手段、及び
追跡識別子に関連付けて配送完了情報が前記配送状況記憶手段に記録された場合には、この追跡識別子に対応付けられた依頼者の住所及び配達先を前記通知先住所情報記憶手段から抽出し、前記広告内容を前記広告情報記憶手段から抽出し、この広告内容と依頼者の住所とを印刷することにより、前記配達先への配達完了を通知する完了通知はがきを前記出力手段に作成させる完了処理手段として機能させることを特徴とする配送管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−76867(P2012−76867A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222828(P2010−222828)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(307044390)郵便事業株式会社 (42)