説明

配達受領証明システム

【課題】 配達完了前でも受領証明要求を受け付けて、配達完了後に直ちに電子メールにて荷送人に受領証明のイメージを提供することができ、さらに、受領証明のイメージを提供できない場合には、営業店に問い合わせさせる電子メールを送信する受領証明提供システムを得る。
【解決手段】受領証明提供システムは、荷送人又は荷受人の顧客端末11からの受領証明要求情報を配送管理サーバ10が受信し、配送管理サーバ11がこの受領証明要求情報の問い合わせ番号を有する配送状況情報が配送完了となり、かつこの配送完了が正常を示したときは、受領証明のイメージをメールAiに添付して顧客端末11に送信する。また、配送異常となっている場合は、営業店に問い合わせるメールBiを顧客端末11に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷送人から出荷された荷物を荷受人に配達し、荷受人の受領印や署名等の受領証明を受けた後、受領証明のイメージ等の受領証明の写しを荷送人または荷受人に提供する配達受領証明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
荷送人の荷物を荷受人に送る場合、一般には荷物の輸送を宅配会社に委託している。この場合、荷送人は、宅配会社から提供された送り状に所定事項を書き込む。この送り状は、複数枚綴りで複写仕様となっており、例えば、お客様控え、運賃請求票、荷札、到着原票および送り状写しなどの各配達票からなり、荷送人の名称と住所と電話番号を記載すべき荷送人欄、荷受人の名称と住所と電話番号とを記載すべき荷受人欄、送り状の伝票番号を示す問い合わせ番号が記載された問い合わせ番号欄、問い合わせ番号を表したバーコード、荷物仕分け用の着店名または着店コードを記載する欄等からなっている。
【0003】
所定事項が書き込まれた送り状の内の一枚である荷札が荷物に貼り付けられ、また、送り状の内の一枚であるお客様控えに、集荷人の受領印が押印されて、荷送人と宅配会社の業務委託契約が成立する。
【0004】
そして、荷物は、送り状とともに集荷人(例えば宅配会社のドライバー)によって宅配会社の集荷店に集められる。さらに、荷物は集荷店から中継店に送られ、荷札に記載された着店名に基づいて中継店から荷受人の最寄りの配達店(着店)に送られる。
【0005】
そして、配達店の配達人が荷物を荷受人に配達し、荷受人が配達人から荷物を受領する。
【0006】
このとき、配達人は到着原票の受領印欄に荷受人から受領印(すなわち、受領証明)をもらって、受領印が押印された到着原票を配達店に持ち帰り、この到着原票を保管し、荷物の配達が完了する。
【0007】
ところで、荷送人等の顧客から宅配会社に対して、受領印の押印による前記受領証明の確認要求があった場合には、受領印が押印された到着原票を複写し、複写された到着原票を顧客に郵送等にて送付していた。
【0008】
しかしながら、受領印が押印された到着原票は荷物毎に存在するため、宅配会社は、受領印が押印された多数の到着原票を保管していた。この多数の到着原票の中から、受領証明要求のあった到着原票を検索するのにかなりの時間を要していた。
【0009】
また、多数の到着原票を保管していたため、かなりのスペースを要し、かなりのスペースコストがかかっていた。さらに、複写された到着原票を顧客に郵送等にて送付していたため、宅配会社で到着原票を送付してから顧客に届くには1日〜3日の日数がかかっていた。
【0010】
そこで、例えば、特許文献1(WO02/019196)に記載されているように、Fax装置を用いて、配達受領証明システムを構築することが検討されており、既に実用化されている。このFax装置の配達受領証明システムによれば、荷送人は短時間で受領証明を確認することができ、しかも到着原票等の伝票の保管スペースコストを低減することができていた。
【0011】
また、特許文献2(特開2002−2913号公報)には、配送状況情報を自動的に顧客のEメールアドレスに送信することが記載されている。
【0012】
特許文献1は、Fax装置を用いて、配達受領証明システムを構築しており、このFax装置の配達受領証明システムによれば、荷送人は短時間で受領証明を確認することができ、しかも到着原票等の伝票の保管スペースコストを低減することができている。
【0013】
しかしながら、このような配達受領証明システムをもってしても、受領証明が得られなかった場合や配達票が不明である場合には、受領証明のFax送信が行われないままとなり、かかる場合には、受領証明の提供サービスを行うことができない。
【0014】
このため、配達完了後に、荷送人によって受領証明要求がされなければ、受領証明提供サービスを提供できないといった不都合が生じていた。
【0015】
また、受領証明を要求するには、受領証明を宅配会社が入手したのか否かを荷送人である顧客が確認した後でないとできないので、顧客にとっては受領証明が付された到着原票のイメージデータを得るのに手間がかかるという問題があった。
【0016】
特に、配達完了を確認した後でないと、受領証明が付された到着原票のイメージデータを得ることができないので、荷送人は常に配達完了になったかどうかをチェックしていなければならない。このため、受領証明が付された到着原票のイメージデータを要求するということを忘れてしまう場合があるという問題があった。
【0017】
受領証明の提供は配達完了後に行われるものであるが、荷送人または荷受人は配達完了前に受領証明を要求したいといった要望があっても、配達情報とは異なり、受領証明が特異的な存在であるため、従来のシステムでは、受領証明を前記宅配会社が入手する前に荷送人または荷受人から受領証明の要求を受け付けることができないので、上記の問題があった。
【0018】
従って、荷送人または荷受人は配達完了前に受領証明を要求したいといった要望がされていた。
【0019】
また、特許文献2には、配送状況情報を自動的に顧客のEメールアドレスに送信することが記載されている。
【0020】
しかしながら、配達票(到着原票)に受領証明が得られなかった場合や配達票が不明である場合には、受領証明の情報そのものがシステムにおいて認識されないために、結局のところ、メール送信がなされないままとなる。
【0021】
このため、受領証明付きのイメージデータを要求した顧客にとっては、何故受領証明付きのイメージデータが送信されてこないのかが分からないという問題があった。
【0022】
また、荷受人は荷物が届かない場合は、直ちに荷送人に問い合わせすることになるが、受領証明が得られない場合、荷物の送り先が不明である場合、荷物が壊れてしまった場合などは、その旨を荷送人に知らせていないので、荷送人は荷受人からの問い合わせに直ぐに対応できなかった。
【特許文献1】WO02/019196
【特許文献2】特開2002−2913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、配達完了前でも受領証明要求を受け付けて、配達完了後に直ちに電子メールにて荷送人に受領証明のイメージを提供することができ、さらに、受領証明のイメージを提供できない場合には、荷送人に直ちにメールでその旨を直ちに知らせ、営業店などの現場での受領証明サービスの対応を可能とする新規かつ有用な受領証明提供システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、
宅配会社に配達依頼をして荷受人に荷物を発送した荷送人、または前記荷受人が、前記荷送人または前記荷受人の顧客端末から通信回線を介して前記宅配会社の配送管理サーバに、受領証明のイメージの送付先となるメールアドレスと、前記荷物を識別する問い合わせ番号、または前記荷送人を識別する顧客コードとを特定可能な受領証明要求情報を送信することにより、前記荷受人の受領証明のイメージを前記宅配会社に要求し、前記宅配会社が、前記配送管理サーバの記憶手段に配達完了情報を記憶させることによって、前記配達の完了処理を行うとともに、前記受領証明要求情報に基づいて、前記宅配会社の配達員が前記荷受人から得た受領証明を前記宅配会社にてイメージ化した前記受領証明のイメージを、前記配送管理サーバの記憶手段に記憶させ、前記配送管理サーバから前記顧客端末に前記受領証明のイメージを送信することにより、前記荷送人または前記荷受人に前記受領証明のイメージを提供する受領証明提供システムであって、
前記顧客端末は、
前記配送管理サーバと通信回線で接続されており、
前記受領証明情報を入力する入力手段、前記受領証明要求情報を前記配送管理サーバに送信し、さらに前記配送管理サーバから前記受領証明のイメージをメールにて受信する通信手段を備え、
前記配送管理サーバは、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明要求情報に対応する配達完了情報の有無を確認し、さらに、
前記配達完了情報が有りの場合であって、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいる場合には、
前記イメージに関する情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを示しているのか否かを確認し、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいない場合には、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されているのか否かを確認する確認手段と、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを前記確認手段にて確認した場合には、受領証明イメージを添付したメールを受領証明メールとして受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する受領証明送信手段と、
前記イメージに関する情報が前記記憶手段に記憶されていないことを前記確認手段にて確認した場合には、
問い合わせメールを受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段において、前記配達完了が無しであると確認した場合には、前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段を再度行う再確認手段とを備えることを特徴とする受領証明提供システムが、配達完了前でも荷送人からの受領証明要求情報を受けることができ、また、電子メールにて荷送人又は荷受人に受領証明のイメージを提供することができ、さらに電子メールにて荷送人又は荷受人に受領証明のイメージを提供できない場合には、荷送人又は荷受人にその旨を知らせ、営業店での受領証明サーバ椅子の対応等を可能とすることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させるに至った。
【0025】
すなわち、本発明は、
[1] 宅配会社に配達依頼をして荷受人に荷物を発送した荷送人、または前記荷受人が、前記荷送人または前記荷受人の顧客端末から通信回線を介して前記宅配会社の配送管理サーバに、受領証明のイメージの送付先となるメールアドレスと、前記荷物を識別する問い合わせ番号、または前記荷送人を識別する顧客コードとを特定可能な受領証明要求情報を送信することにより、前記荷受人の受領証明のイメージを前記宅配会社に要求し、前記宅配会社が、前記配送管理サーバの記憶手段に配達完了情報を記憶させることによって、前記配達の完了処理を行うとともに、前記受領証明要求情報に基づいて、前記宅配会社の配達員が前記荷受人から得た受領証明を前記宅配会社にてイメージ化した前記受領証明のイメージを、前記配送管理サーバの記憶手段に記憶させ、前記配送管理サーバから前記顧客端末に前記受領証明のイメージを送信することにより、前記荷送人または前記荷受人に前記受領証明のイメージを提供する受領証明提供システムであって、
前記顧客端末は、
前記配送管理サーバと通信回線で接続されており、
前記受領証明情報を入力する入力手段、前記受領証明要求情報を前記配送管理サーバに送信し、さらに前記配送管理サーバから前記受領証明のイメージをメールにて受信する通信手段を備え、
前記配送管理サーバは、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明要求情報に対応する配達完了情報の有無を確認し、さらに、
前記配達完了情報が有りの場合であって、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいる場合には、
前記イメージに関する情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを示しているのか否かを確認し、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいない場合には、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されているのか否かを確認する確認手段と、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを前記確認手段にて確認した場合には、受領証明イメージを添付したメールを受領証明メールとして受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する受領証明送信手段と、
前記イメージに関する情報が前記記憶手段に記憶されていないことを前記確認手段にて確認した場合には、
問い合わせメールを受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段において、前記配達完了が無しであると確認した場合には、前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段を再度行う再確認手段とを備えることを特徴とする受領証明提供システム、
[2] 前記配達の完了処理が消込処理であり、前記消込処理が、配達票を、受領証明のイメージが記憶されることを示す正常区分と、受領証明のイメージが記憶されないことを示す異常区分とに区分けし、ついで区分毎に前記配達票を前記記憶手段にトレースするとともに、消込情報を前記記憶手段に記憶させる処理であり、
前記配達完了情報が、消込区分を含む消込情報である請求項1記載の受領証明提供システム
前記消込処理が、配達票を、受領証明のイメージが記憶されることを示す正常区分と、受領証明のイメージが記憶されないことを示す異常区分とに区分けし、ついで区分毎に前記配達票を前記記憶手段にトレースするとともに、消込情報を前記記憶手段に記憶させる処理であり、
前記配達完了情報が消込区分を含む消込情報である前記[1]記載の受領証明提供システム、
および
[3] 前記宅配会社の配送管理サーバは、Webサーバ、貨物追跡サーバ、顧客応対サーバ、受領証明情報管理サーバおよびメールサーバからなる複数サーバであり、
前記顧客端末は、前記Webサーバと通信回線で接続されており、前記Webサーバは、前記貨物追跡サーバと通信回線で接続されており、前記貨物追跡サーバは前記顧客応対サーバと通信回線で接続されており、前記顧客応対サーバは、受領証明情報管理サーバおよび前記メールサーバとそれぞれ接続されており、
前記Webサーバは、前記顧客端末からの前記受領証明要求情報を受信し、さらに前記受領証明要求情報を前記貨物追跡サーバに送信する手段を有し、
前記貨物追跡サーバは、
前記受領証明要求情報を記憶する手段(i)と、
前記配達情報情報を記憶する手段(ii)と、
前記受領証明要求情報に対応する配送状況情報を抽出し、配達完了情報が含まれているか否かと、配達完了情報が正常であるか異常であるかとを検索する手段(iii)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が正常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への受領証明の送信要求を送信する受領証明送信要求手段(iv)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が異常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への営業店問い合わせメールの送信要求を送信する営業店問い合わせメール送信要求手段(v)と、
前記配達完了情報が含まれていない場合には、受領証明要求情報を記憶し、記憶された受領証明要求情報に対応する配達完了情報が入力されたかどうかを検索して、再度、前記手段(iii)を行わせる手段(vi)とを備え、
前記顧客応対サーバは、
前記貨物追跡サーバから受領証明の送信要求を受信した場合には、前記受領証明情報管理サーバに、受領証明要求情報に対応する受領証明要求情報を送信し、ついで前記受領証明情報管理サーバから受領証明のイメージデータを受信すると、前記メールサーバを介して受領証明をメール送信する手段と、
前記貨物追跡サーバから営業店問い合わせメールの送信要求を受信した場合には、受領証明要求情報に記載の送付先に、前記メールサーバを介して営業店問い合わせメールを送信する手段とを備える前記[1]または[2]に記載の受領証明提供システム、
に関する。
【発明の効果】
【0026】
本発明の受領証明提供システムによれば、配達完了前でも荷送人又は荷受人からの受領証明要求情報を受け付けることができ、また、電子メールにて荷送人又は荷受人に受領証明のイメージを提供することができるので荷送人又は荷受人は受領証明のイメージの要求を配達完了まで待つ必要がない。
【0027】
さらに、電子メールにて荷送人又は荷受人に受領証明のイメージを提供できない場合には、営業店への問い合わせメールで直ちに荷送人又は荷受人に知らせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の形態は、宅配会社に配達依頼をして荷受人に荷物を発送した荷送人、または前記荷受人が、前記荷送人または前記荷受人の顧客端末から通信回線を介して前記宅配会社の配送管理サーバに、受領証明のイメージの送付先となるメールアドレスと、前記荷物を識別する問い合わせ番号、または前記荷送人を識別する顧客コードとを特定可能な受領証明要求情報を送信することにより、前記荷受人の受領証明のイメージを前記宅配会社に要求し、前記宅配会社が、前記配送管理サーバの記憶手段に配達完了情報を記憶させることによって、前記配達の完了処理を行うとともに、前記受領証明要求情報に基づいて、前記宅配会社の配達員が前記荷受人から得た受領証明を前記宅配会社にてイメージ化した前記受領証明のイメージを、前記配送管理サーバの記憶手段に記憶させ、前記配送管理サーバから前記顧客端末に前記受領証明のイメージを送信することにより、前記荷送人または前記荷受人に前記受領証明のイメージを提供する受領証明提供システムであって、
前記顧客端末は、
前記配送管理サーバと通信回線で接続されており、
前記受領証明情報を入力する入力手段、前記受領証明要求情報を前記配送管理サーバに送信し、さらに前記配送管理サーバから前記受領証明のイメージをメールにて受信する通信手段を備え、
前記配送管理サーバは、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明要求情報に対応する配達完了情報の有無を確認し、さらに、
前記配達完了情報が有りの場合であって、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいる場合には、
前記イメージに関する情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを示しているのか否かを確認し、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいない場合には、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されているのか否かを確認する確認手段と、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを前記確認手段にて確認した場合には、受領証明イメージを添付したメールを受領証明メールとして受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する受領証明送信手段と、
前記イメージに関する情報が前記記憶手段に記憶されていないことを前記確認手段にて確認した場合には、
問い合わせメールを受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段において、前記配達完了が無しであると確認した場合には、前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段を再度行う再確認手段とを備えることを特徴とする受領証明提供システムに関する。
【0029】
本明細書においては、前記確認手段を、端的に、前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明のイメージに対応する配達完了の有無および前記配達完了が正常であるか異常であるかを確認する確認手段ともいう。
【0030】
そのため、本明細書においては、前記配送管理サーバは、
前記記憶手段の他に、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明のイメージに対応する配達完了の有無および前記配達完了が正常であるか異常であるかを確認する確認手段と、
前記配達完了が有りであり、かつ正常である場合には、受領証明メールを受領証明要求情報に従って荷送人に送信する受領証明送信手段と、
前記配達完了が有りであり、かつ異常である場合には、問い合わせメールを受領証明要求情報に従って荷送人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了が無しの場合には、再度、前記確認手段を行う再確認手段とをさらに備えるともいえる。
【0031】
前記の「配達完了が正常である場合」は、通常、前記配達完了情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを示している情報を含む場合をいい、また、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されている場合である。
【0032】
前記「配達完了情報」は、広義の配達完了情報であり、このような配達完了情報としては、例えば、前記配達業務を完了したことを表す配達業務完了情報などが挙げられる。
【0033】
本実施の形態における「配達完了が異常である場合」は、通常、前記配達完了情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていないことを示している情報を含む場合をいい、また、配達業務が完了した後でも、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていないことを表している場合である。
【0034】
前述の「宅配会社」は、荷物の配達を業とする会社であれば特に限定されないが、本業に付随して荷物の配達を行う会社等も含まれる。また、前記宅配会社は、一の会社に限られず、複数の会社で構成されるグループ会社であってもよい。
【0035】
また、「荷受人」は、荷送人から荷物を受け取ることができる人であれば特に限定されず、自然人のみならず、法人や各種団体であってもよい。
【0036】
「発送」は、本発明の実施の形態では、前記宅配会社の配送管理サーバが荷物の集荷、積み込み、受託、中継、積み降ろ、持ち出し、配達完了等を配送状況情報として認識すれば特に限定されない。
【0037】
例えば、前記荷送人の荷物を前記宅配会社が集荷する場合には、集荷時に集荷員が携帯する携帯端末(以下PDT)に集荷情報(問い合わせ番号、年月日、時刻・・)が読み込まれ、このPDTからの集荷情報情報が宅配会社の配送管理サーバに取り込まれたことを前述の配送状況情報としてもよいし、また、前記荷送人から前記宅配会社に荷物が持ち込まれた場合には、前記宅配会社が荷物を受託データとして宅配会社の配送管理サーバに取り込まれたことを前述の配送状況情報としてもよい。
【0038】
「荷送人」は、荷物を荷受人に発送できる人であれば特に限定されず、自然人のみならず、法人や各種団体であってもよい。
【0039】
「通信回線」は、通信可能であれば無線回線であっても、有線回線であってもよい。
【0040】
「受領証明要求情報」は、受領証明を要求する情報であって、受領証明のイメージの送付先となるメールアドレスと、前記荷物を識別する問い合わせ番号、または前記荷送人を識別する顧客コードとを特定可能であれば特に限定されない。前記受領証明要求情報としては、例えば、事前に、荷送人が、宅配会社の配送管理サーバに、受領証明のイメージの送付先となるE−メールアドレスを登録しておき、宅配会社の受領証明要求情報に関するホームページを、問い合わせ番号を入力すると、受領証明のイメージを要求できるように構成しておいて、荷送人または荷受人が、顧客コードを入力してログインし、前記顧客端末で前記問い合わせ番号を送信した場合には、これをもって受領証明要求情報とすることなどが挙げられる。
【0041】
「受領証明」は、荷受人の受領印や署名を含んでいれば特に限定されず、荷受人の受領印や署名を含む配達票や送り状の一部または全部のイメージデータであってもよい。
【0042】
「E−メールアドレス」は、荷送人又は荷受人が指定するメールアドレスであれば荷送人又は荷受人以外のメールアドレスであってもよい。
【0043】
「問い合わせ番号」は、一定期間または半永久的に荷物の配送状況情報を特定する数番号やコード番号であるが、桁数や表示形式などは、配送状況情報を特定できさえすれば特に限定されない。なお、前記問い合わせ番号は、送り状の番号であってもよいし、受け付け番号であってもよい。
【0044】
「顧客コード」は、前記荷送人を特定する数番号やコード番号であるが、桁数や表示形式などは、前記荷送人を特定できさえすれば特に限定されない。この顧客コードには、大口顧客であれば予め顧客に渡した多数の問い合わせ番号が関連付けられている。また顧客コードには顧客(荷送人又は荷受人)のメールアドレス、電話番号、ファックス番号等が関連付けられている。
【0045】
「営業店問い合わせメール」は、荷送人又は荷受人に対して受領証明につき問い合わせを行う電子メールであるが、受領証明に関して宅配会社への問い合わせるよう荷送人または荷受人に促す電子メールであるのが好ましい。例えば、荷送人または荷受人に受領証明(受領証明のイメージ)を電子メールにて提供できないので、宅配会社に問い合わせるように荷送人または荷受人へ連絡する電子メールなどが挙げられる。本実施の形態では、前記問い合わせメールは営業店への問い合わせメール(以下営業店問い合わせメールという)であるのがよい。前記営業店問い合わせメールは、営業店に問い合わせることを荷送人又は荷受人に促す旨の電子メールであれば特に限定されず、営業店問い合わせメールの場合、荷送人又は荷受人が前記宅配会社の営業店に問い合わせることにより、営業店にて受領証明サービスの対応が可能となる。
【0046】
「顧客端末」は、前記配送管理サーバと通信回線で接続されており、前記受領証明情報を入力する入力手段、前記受領証明要求情報を前記配送管理サーバに送信し、さらに前記配送管理サーバから前記受領証明のイメージをメールにて受信する通信手段を備えていれば特に限定されない。前記の荷送人又は荷受人の顧客端末は、荷送人又は荷受人が保有している顧客端末であってもよいし、荷送人又は荷受人が貸与されている顧客端末であってもよい。前記顧客端末の具体例としては、インターネット接続されたコンピュータなどが挙げられる。
【0047】
前記入力手段としては、例えばキーボード、マウス、入力画面などが挙げられる。
【0048】
前記通信手段としては、例えばインターネット、専用回線、無線回線などによる通信手段などが挙げられ、このような通信手段によって、前記顧客端末はメールサーバに通信可能となる。
【0049】
前記制御手段としては、例えばCPUなどが挙げられる。
【0050】
「配送管理サーバ」は、宅配会社の配送管理サーバであって、前記顧客端末と通信回線で接続されており、通常、コンピュータネットワークにおいて、クライアントコンピュータに対し、前記宅配会社の機能やデータを提供する一または二以上のコンピュータのことをいう。
【0051】
前記宅配会社の配送管理サーバは、通常、前記宅配会社の配送状況情報を管理する機能を有し、より具体的には、少なくとも前記宅配会社の配送状況情報がPDT等により入力され、入力された配送状況情報を配送管理サーバ内の記憶手段に記憶する機能を備える。
【0052】
また、本実施の形態における配送管理サーバは、前記のとおり、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領情報に対応する配達完了の有無および前記配達完了が正常であるか異常であるかを確認する確認手段と、
前記配達完了が有りであり、かつ正常である場合には、受領証明メールを受領証明要求情報に従って荷送人に送信する受領証明送信手段と、
前記配達完了が有りであり、かつ異常である場合には、問い合わせメールを受領証明要求ファイルに従って荷送人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了が無しの場合には、前記確認を前記確認手段に行わせる再確認手段とを備えを備えている。
【0053】
前記確認手段は、前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明要求情報に対応(問い合わせ番号の一致で対応が分かる)する配達完了の有無および前記配達完了が正常であるか異常であるかを確認できさえすれば特に限定されない。
【0054】
また、前記配達完了処理は、広義の配達完了処理であり、このような配達完了処理としては、例えば、前記配達業務の完了処理(例えば、受領証明をイメージ化して、前記記憶手段に記憶させるとともに、前記配送管理サーバに配達完了情報を送信する処理等)などが挙げられる。前記配達業務の完了処理は消込処理であるのが好ましい。前記消込処理は、配達票をスキャンしてイメージデータ化し、イメージデータを配送管理サーバに取り込む処理であれば特に限定されない。前記消込処理を採用する場合には、前記配達完了情報を、受領証明の提供が可能な正常区分と、受領証明の提供が不可能な異常区分とに区分けするのが好ましい。このようにして区分けすることにより、区分毎に大量の情報を効率的に処理することができ、さらに、前記配送管理サーバの確認手段においても、受領証明のメール送信を区分によって判断することができる。
【0055】
前記配送管理サーバにおける受領証明送信手段は、受領証明付き配達票のイメージデータを添付ファイルにて格納して、顧客端末から指定されたE−メールアドレスにメール送信できさえすれば特に限定されない。前記受領証明メールは、受領証明付き配達票のイメージデータとして添付されている電子メールをいう。
【0056】
前記問い合わせメール手段は、公知の手段であってよく、受領証明についての前記問い合わせメールを荷送人が荷送人の顧客端末から予め入力したE−メールアドレスに送信できさえすれば特に限定されない。
【0057】
前記再確認手段は、前記確認手段を再度行わせることができさえすれば特に限定されない。 この再確認手段は、受領証明要求情報の問い合わせ番号を有する配送状況情報が配達完了を含んでいない場合には、一定時間経過かどうかを判断し、一定時間経過したときは、受領証明要求情報を再び確認手段に送出し、再度の確認を行わせる。また、何度かやっても配達完了とならない場合は確認手段は営業店問い合わせメールが送信させる。これは確認手段が行ってもよい。
【0058】
以上のように構成された配送管理サーバにより、受領証明付き配達票のイメージデータの予約等を含めた受領証明提供システムを実現することができる。
【0059】
なお、本発明においては、前記配達の完了処理が消込処理であり、
前記消込処理が、配達票を、受領証明のイメージが記憶されることを示す正常区分と、受領証明のイメージが記憶されないことを示す異常区分とに区分けし、ついで区分毎に前記配達票を前記記憶手段にトレースするとともに、消込情報を前記記憶手段に記憶させる処理であり、
配達完了情報が消込区分を含む消込情報であるのが好ましい。
【0060】
以下、本発明の態様を説明する。
【0061】
荷送人は、常法に従い、宅配会社に荷物の配送依頼(集荷依頼ともいう)を行う。荷物の集荷である場合には、宅配会社の集荷員が集荷先へ荷物の集荷を行う。荷物の持ち込みの場合には、荷送人が荷物を宅配会社の営業店に持ち込む。そして、集荷の場合には、宅配会社の集荷員が集荷することにより、荷物の発送が行われ、また、持ち込みの場合には、宅配会社の営業店まで荷送人が荷物を持ち込むことにより、荷物の発送が行われる。
【0062】
ここで、図3を用いて概要を説明する。図3に示すように、集荷の場合には集荷員のPDTにより、持ち込みの場合には、宅配会社の営業店端末から、宅配会社の配送管理サーバに集荷の配送状況情報が送信される。送信された配送状況情報は、前記配送管理サーバの記憶手段に記憶される。なお、営業店端末は、配送管理サーバに通信回線で接続されている前記宅配会社の営業点のコンピュータのことをいい、営業店端末は、通常、配送中継拠点の端末とともに、前記配送管理サーバへ配送状況情報を供給する。また、前記トレース装置は、宅配会社にて用いられるトレース装置であり、通常、配達票をスキャンして、このとき正常か異常かの情報を含ませた配送状況情報を宅配会社の配送管理サーバが取り込む機能を有している。
【0063】
荷送人は、前記顧客端末から通信回線を介して前記宅配会社の配送管理サーバに前記荷受人の受領証明要求情報を送信する(荷受人であってもよい)。ここで、本実施の形態の受領証明提供システムによれば、荷送人は、受領証明要求を例えば図4に示すように、配達完了前であっても顧客端末から送信することができる。
【0064】
受領証明要求情報を受信した前記配送管理サーバは、図2に示す概略処理を行っている。図2に示すように、配送管理サーバは、荷送人又は荷受人からの受領証明要求情報を受信し(S1)、これを記憶手段に記憶する(S2)。
【0065】
次に、配達員や営業店からの配達完了情報(配送状況情報に含まれている)が記憶手段に記憶されているか否かを検索する(S3)。
【0066】
配達完了情報が前記記憶手段に記憶されていない場合には、前記配送管理サーバは、前記記憶手段に受領証明要求情報を受領証明受付け用の記憶手段に保存し、ついで配達完了情報の有無を再度検索する(S4)。
【0067】
一方、集荷後、配達先に荷物を配達した宅配会社の配達員は、荷受人から受領証明付きの配達票(到着原票)を受け取る。
【0068】
受領証明を得るまでは、配達先へ向けて荷物の輸送が行われている。このとき、配送管理サーバに逐一配送状況情報が、宅配ドライバーのPDT端末、営業店の端末および中継拠点の端末から送られて記憶されている。受領証明を受け取った配達員が営業店に戻ると、配達完了処理が行われる。配達完了処理は、消込処理であるのが、正確性、確実性および迅速性の観点から好ましいが、この点につき、より具体的に説明すると、荷物の発送段階において、配送管理サーバに取り込まれた配送状況情報と消込処理時の配達完了情報との整合性を問い合わせ番号で合わせることができる。消込処理は、配達完了情報を正常区分と異常区分とに区分けしてトレース装置に入力され、これらのイメージデータがトレース装置で区分けされて記憶される。
【0069】
前記配送管理サーバにより、配達完了情報の検索が行われた結果、配達完了情報が配送管理サーバの記憶手段に記憶されている場合には、その配達完了情報を抽出し、ついで配達完了情報が正常であるか異常であるかを判断する(S5)。配達完了情報が正常であるか異常であるかは、配達完了情報が正常区分や異常区分に区分けされている場合には、その区分によって判断し、配達完了情報が区分けされていない場合には、前記配送管理サーバに受領証明が存在するか否かを調べるなどの手段により行われる。正常区分に属している場合(受領証明が有りの場合)には、受領証明メールを荷送人の顧客端末から入力されたE−メールアドレスにメール送信する(S6)。異常区分に属している場合(受領証明が無しの場合)には、営業店問い合わせメールをメール送信する(S7)。なお、配達完了情報の有無をただちに再度調べる必要はなく、一定時間を経過してから行うのが好ましい。
【0070】
営業店問い合わせメールが送信された場合には、荷送人が宅配会社の営業店に問い合わせることにより、営業店で対応することができ、営業店から直接、何故受領証明の提供が行われなかったかかを知ることができる。なお、図6に受領証明メールおよび営業店問い合わせメールの一例を示す。
【実施例】
【0071】
以下、本発明の好ましい実施例を説明する。
【0072】
前記宅配会社の配送管理サーバは、Webサーバ、貨物追跡サーバ、顧客応対サーバ、受領証明情報管理サーバおよびメールサーバからなる複数サーバであるのが好ましい。このような複数サーバとすることにより、大量のデータを効率よく処理でき、機能分散に優れているだけでなく、さらに、受領証明の提供と、配送状況情報の管理とをそれぞれ独立して体系的に行うことができる。
【0073】
前記Webサーバは、前記顧客端末からの前記受領証明要求情報を受信し、さらに前記受領証明要求情報を前記貨物追跡サーバに送信する手段を有していれば特に限定されない。前記Webサーバは、受領印メール要求が容易に行えるという観点から、受領証明を要求する画面を表示して、受領証明の要求に必要な事項を入力できるように構成するのが好ましい。
【0074】
前記貨物追跡サーバは、
前記受領証明要求情報を記憶する手段(i)と、
前記配達情報情報を記憶する手段(ii)と、
前記受領証明要求情報に対応する配送状況情報を抽出し、配達完了情報が含まれているか否かと、配達完了情報が正常であるか異常であるかとを検索する手段(iii)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が正常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への受領証明の送信要求を送信する受領証明送信要求手段(iv)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が異常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への営業店問い合わせメールの送信要求を送信する営業店問い合わせメール送信要求手段(v)と、
前記配達完了情報が含まれていない場合には、受領証明要求情報を記憶し、記憶された受領証明要求情報に対応する配達完了情報が入力されたかどうかを検索して、再度、前記手段(iii)を行わせる手段(vi)と、
とを備えていれば特に限定されない。
【0075】
前記顧客応対サーバは、
前記貨物追跡サーバから受領証明の送信要求を受信した場合には、前記受領証明情報管理サーバに、受領証明要求情報に対応する受領証明要求情報を送信し、ついで前記受領証明情報管理サーバから受領証明のイメージデータを受信すると、前記メールサーバを介して受領証明をメール送信する手段と、
前記貨物追跡サーバから営業店問い合わせメールの送信要求を受信した場合には、受領証明要求情報に記載の送付先に、前記メールサーバを介して営業店問い合わせメールを送信する手段とを備えていれば特に限定されない。
【0076】
また、本実施例においては、前記配達の完了処理が消込処理であるのが好ましく、消込処理によれば、配達完了情報が正常であるのか、異常であるのかを、消込処理時に、配達完了情報を正常区分と異常区分に区分けして処理することができるので、消込処理を採用することにより、配達完了情報の正確性や確実性、さらには迅速性において優れたものとなる。
【0077】
前記消込処理は、配達票を、正常と異常とに区分してトレースすることにより行われるのが好ましい。
【0078】
前記配送管理サーバは、正常又は異常に区分されているので、確認手段を迅速に行うことができるので、正確性、確実性および迅速性の観点から好ましくなる。図5は、本実施例の受領証明提供システムでの好ましい消込区分の一例を模式的に表す図である。従来のFaxによる場合では、異常区分となったときには、荷送人に何も送信することができなかったが、本発明によれば、営業店問い合わせメールを送信することができる。
【0079】
前記受領証明情報管理サーバは、受領証明付きのイメージデータを記憶する記憶手段と、前記顧客応対サーバから受領証明要求情報の問い合わせ番号を有する(対応するともいう)受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明情報管理サーバへ受領証明付きのイメージデータを送信する手段とを備えていれば特に限定されない。
【0080】
前記メールサーバは、前記顧客端末から入力されたE−メールアドレスのメールサーバと通信回線で接続されており、また、前記顧客応対サーバとも通信回線で接続されているので、前記顧客応対サーバは、前記メールサーバを介して、前記E−メールアドレスへメール送信することができる。
【0081】
なお、本実施例においては、受領証明の提供が機密性を有するものであり、セキュリティーの観点から、荷送人が宅配会社の配送管理サーバに予め顧客情報を登録しておくのが好ましい。顧客情報を予め登録することにより、受領証明要求情報において、前記顧客情報と荷送人の受領証明要求情報とを照合することができ、ログイン認証等によって、セキュリティーを確保することができる。この場合、前記配送管理サーバには、顧客情報を記憶する手段などが設けられる。
【0082】
以下に図1及び図7〜図12を用いて具体例を用いて詳細に説明する。初めに図1の説明を補充する。
【0083】
図1の受領証明提供システムは、荷送人又は荷受人の顧客端末11からの受領証明要求情報Ji(問い合わせ番号、顧客コード、メールアドレス等)を配送管理サーバ10が受信し、配送管理サーバ10がこの受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配送完了を含み、かつこの配送完了に正常コードが付加されたときは、受領証明のイメージをメールAiに添付して顧客端末11に送信する。また、異常コードが付加されている場合は、営業店に問い合わせるメールBiを顧客端末11に送信する。
【0084】
なお、本実施例は一例であり、受領証明要求情報の受け付けつけるデータベース31、受領確認手段25、受領証明要求指示手段27、営業店問い合わせメール送信要求手段29は顧客応対サーバ17に備えても良いが、本実施例では貨物追跡サーバ15に備えて説明する。
【0085】
図1の配送管理サーバ10は、Webサーバ13、貨物追跡サーバ15、顧客応対サーバ17、受領証明情報管理サーバ23およびメールサーバ21からなる複数サーバを備えている。
【0086】
前述の顧客端末11及びメールサーバ21はインタネット網等の公衆網を介して通信を行う。
【0087】
Webサーバ13と貨物追跡サーバ15と顧客応対サーバ17と受領証明情報管理サーバ23とは専用回線を介して通信を行う。さらに、配送管理サーバ10には、各営業店(集荷店、発店、到着店)の電話番号、ファックス番号等をデータベース(図示せず)に保存している。
【0088】
また、図示しない顧客マスタデータベース(以下顧客マスタという)を備えている。また、顧客マスタには、顧客(送付先)のメールアドレス、電話番号、ファックス番号等を関連付けて記憶している。
【0089】
Webサーバ13は、顧客端末11のアクセスによって受領証明要求情報を入力させるための入力画面を顧客端末11に提供する。このアクセスを受け付けるには、通常、事前に顧客端末11からメールアドレス、顧客名等の登録情報を顧客マスタ(図示せず)に登録しておく。
【0090】
Webサーバ13は、顧客端末11の受領証明要求情報(問い合わせ番号、顧客コード等)を受け付けると、サービス可能な顧客かどうかを登録されている情報に基づいて判定する。サービス可能な顧客と判定したときは、この受領証明要求情報を貨物追跡サーバ15に送出する。
【0091】
貨物追跡サーバ15は図1に示すように、再確認手段24と、受領証明確認手段25と、受領証明要求指示手段27と、営業店問い合わせメール送信要求手段29と、受領証明情報一時記憶用メモリ(図示せず)と、受領証明要求情報受付用のデータベース31と、配送状況情報保管用のデータベース33等を備えている。
【0092】
前述の受領証明要求手段27と受領証明情報管理サーバ23と顧客応対サーバ17とメールサーバ21とを総称して受領証明送信手段ともいう。
【0093】
また、営業店問い合わせメール送信要求手段29と顧客応対サーバ17とメールサーバ21とを総称して問い合わせメール送信手段ともいう。
【0094】
受領確認手段25は、受領証明要求情報Jiを受領証明情報一時記憶用メモリに記憶し、この受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配送状況情報保管用のデータベース33に記憶されているかどうかを検索し、検索した配送状況情報Hiに配達完了情報(配達完了を示す識別コード)が存在するかどうかを判定する。
【0095】
配達完了情報が存在する場合は、この配達完了情報に配達が正常に行われたことを示す識別コード(配達正常コード)又は配達が正常に行われなかったことを示す配達異常のコード(配達異常コード)が付加されているかどうかを判定し、正常な場合は受領証明送信要求指示手段27に正常を示していることを知らせて起動させる。また、異常な場合は、営業店問い合わせメール送信要求手段29に対して異常を知らせて起動させる。
【0096】
また、受領確認手段25は、受領証明情報一時記憶用メモリの受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配達完了を示していない場合(配達完了が無しの場合ともいう)で、受託を示している場合は、受領証明要求情報受付用のデータベース31に一時記憶用メモリの受領証明要求情報Hiを記憶すると共に、再確認手段24に受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配達完了を示していないとする情報(問い合わせ番号、配達完了無し・・:問い合わせ番号だけでもよい)を送出する。
【0097】
再確認手段24は、受領確認手段25から配達完了を示していないとする情報を受け取ると、この情報を記憶し、タイマーが一定時間経過後に、記憶した受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を取り出して受領確認手段25に出力する。
【0098】
これによって受領確認手段25は、受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiに配達完了が付加されたかどうかを再び判定し、付加されている場合は、その配達完了に正常か異常かのコードが付加されたかどうかを判定し、正常な場合は受領証明送信要求手段27を起動させ、異常な場合は営業店問い合わせメール送信要求手段29を起動させる。
【0099】
受領証明送信要求手段27は、受領証明確認手段25から配達完了が正常であることが知らせられると、顧客応対サーバ17に、顧客端末11への受領証明の送信要求の送信を指示すると共に、受領証明要求情報の問い合わせ番号と、顧客マスタの顧客情報と、配送状況情報の出荷日等を送出する(総称して受領証明送信指示情報)。
【0100】
営業店問い合わせメール送信要求手段29は、受領証明確認手段25からが配達の異常が知らせられると、顧客応対サーバ17に顧客端末11に対して営業店問い合わせメールの送信要求を指示すると共に、受領証明要求情報の問い合わせ番号と、顧客マスタの顧客名等を送出する(総称して営業店送信指示情報)。
【0101】
また、顧客応対サーバ17は、貨物追跡サーバ15の受領証明送信要求手段27から受領証明送信指示情報が出力されたとき、受領証明情報管理サーバ23に、受領証明送信指示情報の問い合わせ番号とイメージデータ要求コード等(総称して受領証明イメージ要求情報)を送出する。そして、受領証明情報管理サーバ23から受領イメージデータ(到着原票に受領証明がなされたイメージデータ)を受信したとき、メールサーバ21に対してこの受領証明付きの配達票のイメージデータを送出すると共に、このイメージデータを添付して送出させる指示及び受領証明送信指示情報の問い合わせ番号にリンク付けされている顧客マスタの顧客名及びメールアドレスをメールサーバに送出して、顧客端末11に送信させる。
【0102】
営業店問い合わせメール送信要求手段29は、受領確認手段25から営業店問い合わせメール指示が入力したとき、この指示と、問い合わせ番号を有する配送状況情報の配達店コード及びお預かり店コードにリンク付けされている電話番号、ファックス番号等を送出する。
【0103】
受領証明情報管理サーバ23は、受領証明が記された到着原票のイメージデータを取得するトレース装置に接続され、このトレース装置からの正常区分のイメージデータをデータベース35に記憶していると共に、異常に区分けされた異常区分のイメージデータをデータベース37に記憶している。
【0104】
これらのイメージデータは、受領証明管理番号にリンクつけされ、正常、異常の区分けの識別コード付きで保存されている。
【0105】
前述の配送状況情報というのは、図11に示すように、問い合わせ番号に、受託情報、PDT情報、消込情報等がリンク付けされて配送状況情報保管用のデータベース33に記憶されている。
【0106】
受託情報は、発送日、発店、顧客コード、個数等からなる。また、PDT情報は、報告店、業務名、年月日、時刻、個数、荷種、未配等からなり、ドライバーが携帯するPDT又は営業店に備えられてPDTによって取得された情報であり、それぞれの報告店毎に荷物を積込みしたとき、降ろしたとき、配達したときの年月日、時刻等が収集されている。未配には、配達未配等のコードが書き込まれる。
【0107】
さらに、消込情報には、日時と、消込区分、配達店等からなり、消込区分には、正常又は異常の区分けコードが書き込まれる。
【0108】
上記のように構成された配送管理サーバを図7に示すシステムの中央センターに設けた場合を実施例として以下に説明する。
【0109】
図7には、荷送人40の顧客端末(パソコン41又は携帯電話機42)と荷受人53の顧客端末((パソコン55又は携帯電話機57)とをインターネット網49に接続し、宅配会社側には、集荷側の営業店47と配達側の営業店59とトレースセンタ62と、中央センタ48を示している。但し、中継拠点は図7で省略してある。
【0110】
また、トレースセンタ62には、トレース装置63と、イメージデータデータベースサーバ65(通信制御装置を含む)等を備えている。
【0111】
さらに、中央センタ48には、図1に示すWebサーバ13、受領証明情報管理サーバ23、顧客応対サーバ17、貨物追跡サーバ15、メールサーバ21等を備えている。
【0112】
このようなシステムにおいては、荷送人の顧客端末からの集荷依頼がインターネット網49を介して宅配会社の集荷側の営業店47に送信されると、車輌45によって荷送人に集荷に向かい、荷物を集荷して戻り、荷物を降ろし、集荷店47から中継車輌で配達営業店59に向かい、配達営業店59で荷物を降ろす。
【0113】
そして、配達営業店59の車輌60が荷物を持ち出して、荷受人53に向かい荷受人53に荷物を届けると、複数枚つづりの到着原票に受領証明(印鑑又はサイン)をもらって配達営業店59に戻る。このよう配送の状況は、ドライバが携帯又は営業店に備えられているPDTによって配送状況情報(貨物追跡情報ともいう)として収集されて中央センタ48の貨物追跡サーバ15に保管される。
【0114】
また、荷送人40の荷物を何等かの理由で荷受人53が荷物を受け取れない場合は、荷物と送り状そのものを持ち帰る。
【0115】
荷受人53に届けたときの、受領証明付きの配達票又は届けられないときの受領証明がない送り状は、トレースセンタ62に車輌61で運ばれてトレースデータとして保管される。
【0116】
トレースセンタ62では、作業員が正常と異常に区分けして、トレース装置63に読み込みせて保管させる。
【0117】
このとき、サーバ65は、問い合わせ番号にリンク付けしてトレースデータ(正常、異常)を保管している。
【0118】
そして、このトレースデータを専用回線51を介して中央センタ48の受領証明情報管理サーバ23に送信されて記憶される。
【0119】
受領証明情報管理サーバ23は、図1に示すように異常に区分けされたイメージデータは問い合わせ番号にリンク付けしてデータベース37に保存し、正常に区分けされたイメージデータをデータベース35に記憶する。
【0120】
次に、図8、図9のフローチャートを用いて中央センタ48の配送管理サーバ10の動作を詳細に説明する。
【0121】
本実施例では、荷送人又は荷受人は配送管理サーバ10にアクセスして既に顧客情報(氏名、電話番号、メールアドレス等)を登録しているとする。また、この顧客情報には予め渡している多数の問い合わせ番号が関連付けされているとする。
【0122】
また、顧客端末11からアクセスがあってWebサーバは受領証明提供画面を提供しているとして説明する。
【0123】
さらに、貨物追跡サーバ15の配送状況情報保管用のデータベース33にはPDTにより取得された配送状況情報Hiが記憶されているとして説明する。
【0124】
Webサーバ13は、顧客端末11から受領証明要求情報Ji(問い合わせ番号、顧客コード等)を受信したかどうかを監視している(S20)。
【0125】
ステップS20において、Webサーバ13が受領証明要求情報Ji(問い合わせ番号、顧客コード等)を受信したと判定したときは、貨物追跡サーバ15に受領証明要求情報Jiを送信する(S22)。
【0126】
次に、貨物追跡サーバ15の受領確認手段25は、受領証明要求情報Jiを受信すると、これを一時記憶用メモリに記憶する(S24)。
【0127】
そして、一時記憶用メモリの受領証明要求情報Jiを抽出して、この受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配送状況情報保管用のデータベース33に存在するかどうかを検索する(S26)。つまり、受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号の荷物を受託しているかどうかを判定する。ステップS26において、受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが検索されない場合は、集荷をしていないことになるから処理をステップS20に戻す。
【0128】
ステップS26において、受領確認手段25が受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが配送状況情報用のデータベース33に存在している場合は、この受領証明要求情報Jiを受け付けて受領証明要求情報受付用のデータベース31に記憶する(S27)。このとき、受領証明要求情報の受付番号を生成してリンク付けするのが好ましい。この受付番号は、Webサーバ13から受領証明要求情報Jiを受信したとき、この受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiが受領確認手段25で存在すると判定し、これをデータベース31に記憶して受け付けたときに、付加した受付番号を顧客応対サーバ17を介してメールで受領証明要求情報Jiを送信した顧客端末11に送信してもよい。
【0129】
そして、受け付けた受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiを配送状況情報保管用のデータベース33から抽出する(S28)。
【0130】
次に、抽出した配送状況情報Hiは配送完了コード(配送消込完了コードともいう)を含んでいるかどうかを判定する(S30)。
【0131】
ステップS30において、配送状況情報Hiが配送消込完了コードを含んでいないと判定したときは、一時記憶用メモリの受領証明要求情報Jiを未配とし、この問い合わせ番号を再確認手段24に出力する(S32)。
【0132】
再確認手段24は、受領確認手段25からの問い合わせ番号を保存する(S33)。そして、再確認手段24はタイマー(図示せず)により一定時間経過示したかどうかを判定する(S35)。ステップS35において、一定時間経過したと判定したときは、記憶した受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を抽出して受領確認手段25に出力する(S37)。
【0133】
次に、受領確認手段25は、出力された受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiを配送状況用のデータベース33から抽出し、処理をステップS30に戻してこの情報が再び配送消込完了になっているかどうかを判定させる(S39)。
【0134】
つまり、ステップS30→ステップS37→ステップS30の処理によって、配送消込完了になるまでは、受領証明要求を受け付けることが可能となっている。
【0135】
また、ステップS30において、受領証明要求情報Jiに対応(問い合わせ番号がキー)する配送状況情報Hiが配送消込完了を示していると判定したときは、正常コードが付加されているかあるいは異常コードが付加されているかどうかを判定する(S41)。なお、何度かやっても(回数又は時間をカウント)、完了とならない場合は、受領確認手段25は営業店問い合わせメールを送信させる。
【0136】
ステップS41で正常コードが付加されていると判定したときは、受領確認手段25は受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号と正常の受領証明となったことを示す情報とを受領証明要求指示手段27に送出する(S43)。
【0137】
次に、受領証明要求指示手段27は、この情報を受け取ると、問い合わせ番号にリンク付けされている顧客マスタに記憶されている顧客コードと配送状況情報保管用のデータベース33に記憶されている、この問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiの出荷日と受領証明送信指示等(総称して受領証明送信指示情報)を顧客応対サーバ17に送信する(S45)。
【0138】
顧客応対サーバ17は、受領証明送信指示情報を受信すると、この問い合わせ番号(受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号)とイメージデータ要求コード等を含む受領証明イメージ要求情報を受領証明情報管理サーバ23に送信する(S47)。
【0139】
受領証明情報管理サーバ23は、受領証明イメージ要求情報を受信すると、正常用のデータベース35から問い合わせ番号(受領証明要求情報Ji)にリンク付けされている受領証明イメージデータDiを抽出して顧客応対サーバ17に送信する(S49)。
【0140】
顧客応対サーバ17は、受領証明イメージデータDiと、この添付指示と正常受領送信指示miと、顧客マスタの顧客情報fi(メールアドレス、氏名等)をメールサーバ21に送出する(S51)。
【0141】
メールサーバ21は、正常受領送信指示miを受けると、正常に配達完了となったことを知らせるメッセージデータ(fiの氏名付き)を読み出してイメージデータDiを添付して顧客端末11に受領証明メール(Ai)として送信させる(S53)。この受領証明メールの画面についての一例は図6の(B)に記載している。
【0142】
また、ステップS41において、配送状況情報Hiは異常コードを含んでいると判定したときは、受領確認手段27は、受領証明要求情報Jiは異常となったことを示す情報Riと問い合わせ番号とを営業店問い合わせメール送信要求手段29に送信する(S55)。
【0143】
営業店問い合わせメール送信要求手段29は、異常となったことを示す情報Riと問い合わせ番号を受け取ると、この問い合わせ番号ei等(総称して異常配達用顧客情報)を顧客応対サーバ17に送信する(S57)。
【0144】
顧客応対サーバ17は、この問い合わせ番号に対応する顧客情報diを顧客マスタから読み出し、この顧客情報(メールアドレス、氏名等)と営業店問い合わせ用のメッセージデータ等(総称して異常配達用顧客情報という)をメールサーバ21に送信する(S59)。
【0145】
メールサーバ21は、営業店問い合わせ用のメッセージデータに問い合わせ番号eiと顧客情報diとを付加してメールで顧客端末11に送信する(S61)。この営業店問い合わせ用メールBiの画面は図6の(C)に記載している。
【0146】
すなわち、本実施例は、図12に示す主要な構成を備えて以下に説明する動作を行っている。
【0147】
例えば、受領証明要求情報Jiが受領証明要求情報受付用のデータベース31に記憶されると、受領確認手段25がこの受領証明要求情報Jiの問い合わせ番号を有する配送状況情報Hiを配送状況情報保管用のデータベース33から読み込み、この配送状況情報Hiに配達完了が含んでいるかどうかを判定する。
【0148】
配達完了コードが含んでいない場合は、この受領証明再確認手段24に対して未配の問い合わせ番号とを送出する。再確認手段24は、この未配の問い合わせ番号をメモリ24aに保存してタイマー26が一定時間経過後したかどうかを判定し、一定時間経過したときは、メモリ24aの未配の問い合わせ番号を受領確認手段25に送出する。
【0149】
受領確認手段25は、再確認手段24からの問い合わせ番号を有するデータベース33の配送状況情報Hiが配達完了になったかどうかを再び判定する。
【0150】
配達完了コードを含んでいる場合は正常コード又は異常コードが存在するかどうかを判定し、この判定結果と問い合わせ番号とを顧客応対サーバ17のメッセージ種判定手段17dに送信する。
【0151】
メッセージ種判定手段17dは、判定結果が正常と知らせられると、問い合わせ番号をイメージデータ添付指示手段17cに送出し、受領証明情報管理サーバ23のデータベースから問い合わせ番号にリンク付けされているイメージデータをメールサーバ21に送出すると共に、ファイル17aから正常用のメッセージデータを読み出してメールサーバ21に送出する。このとき、顧客マスタから問い合わせ番号にリンク付けされているメールアドレス、氏名等をメールサーバ21に送出する。
【0152】
また、メッセージ種判定手段17aが受領確認手段25から異常コードが存在すると知らせられたときは、ファイル17bから営業店に問い合わせるメッセージデータを抽出してメールサーバ21に送出する。このとき、顧客マスタから問い合わせ番号にリンク付けされているメールアドレス、氏名等を送出する。また。営業店の電話番号、ファックス番号を送出する。
【0153】
従って、荷送人又は荷受人である顧客は、配達完了になったかどうかを確認しなくとも、受領証明要求を受け付けさせることができるので、顧客にとっては受領証明付きの配達票のイメージデータを得るのに手間がかからない。
【0154】
また、達票着(到着原票)に受領証明が得られなかった場合や配達票が不明である場合には、営業店問い合わせメールが問い合わせ番号、営業店の電話番号等付きで直ちに送信されてくるので、顧客は営業店に直ちに問い合わせしてその理由を知ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本発明は、荷送人又は荷受人等が有する顧客端末から受領証明要求情報を受信して受領証明付きのイメージデータを顧客端末に送信するシステムに利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】本実施の形態の好適な受領証明提供システムの概略図である。
【図2】本実施の形態の配送管理サーバの実行処理のフローチャートを示す。
【図3】本実施の形態の受領証明提供システムの流れを模式的に説明する模式図である。
【図4】本実施の形態の受領証明提供システムでの受領証明要求の可能時期の一例を模式的に表す説明図であって、従来のFaxによる場合と比較している。
【図5】本実施の形態の受領証明提供システムでの好ましい消込区分の一例を模式的に表す説明図であって、従来のFaxによる場合と比較している。
【図6】本実施の形態の受領証明提供システムでの受領証明メールおよび営業店問い合わせメールの一例を示す説明図であり、(A)は従来のFaxによる場合の受領証明Faxであり、(B)は本発明の受領証明メールの一例を示し、(C)は本発明の問い合わせメールの一例を示す。
【図7】本実施の形態の実施例の受領証明提供システムの構成図である。
【図8】本実施の形態の実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図9】本実施の形態の実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図10】イメージデータの正常、異常区分の説明図である。
【図11】配送状況情報の説明図である。
【図12】本実施の形態の実施例の主要部の概略構成図である。
【符号の説明】
【0157】
10 配送管理サーバ
11 顧客端末
13 Webサーバ
15 貨物追跡サーバ
17 顧客応対サーバ
19 受領証明情報管理サーバ
21 メールサーバ
24 再確認手段
25 受領証明確認手段
27 受領証明要求指示手段
29 営業店問い合わせメール送信要求手段
31 受領証明要求情報受付用のデータベース
33 配送状況情報保管用のデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅配会社に配達依頼をして荷受人に荷物を発送した荷送人、または前記荷受人が、前記荷送人または前記荷受人の顧客端末から通信回線を介して前記宅配会社の配送管理サーバに、受領証明のイメージの送付先となるメールアドレスと、前記荷物を識別する問い合わせ番号、または前記荷送人を識別する顧客コードとを特定可能な受領証明要求情報を送信することにより、前記荷受人の受領証明のイメージを前記宅配会社に要求し、前記宅配会社が、前記配送管理サーバの記憶手段に配達完了情報を記憶させることによって、前記配達の完了処理を行うとともに、前記受領証明要求情報に基づいて、前記宅配会社の配達員が前記荷受人から得た受領証明を前記宅配会社にてイメージ化した前記受領証明のイメージを、前記配送管理サーバの記憶手段に記憶させ、前記配送管理サーバから前記顧客端末に前記受領証明のイメージを送信することにより、前記荷送人または前記荷受人に前記受領証明のイメージを提供する受領証明提供システムであって、
前記顧客端末は、
前記配送管理サーバと通信回線で接続されており、
前記受領証明情報を入力する入力手段、前記受領証明要求情報を前記配送管理サーバに送信し、さらに前記配送管理サーバから前記受領証明のイメージをメールにて受信する通信手段を備え、
前記配送管理サーバは、
前記顧客端末から前記受領証明要求情報を受信した場合には、前記受領証明要求情報に対応する配達完了情報の有無を確認し、さらに、
前記配達完了情報が有りの場合であって、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいる場合には、
前記イメージに関する情報が、前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを示しているのか否かを確認し、
前記配達完了情報が、前記記憶手段に前記受領証明のイメージが記憶されているか否かを示すイメージに関する情報を含んでいない場合には、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されているのか否かを確認する確認手段と、
前記受領証明のイメージが前記記憶手段に記憶されていることを前記確認手段にて確認した場合には、受領証明イメージを添付したメールを受領証明メールとして受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する受領証明送信手段と、
前記イメージに関する情報が前記記憶手段に記憶されていないことを前記確認手段にて確認した場合には、
問い合わせメールを受領証明要求情報に従って荷送人または荷受人に送信する問い合わせメール送信手段と、
前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段において、前記配達完了が無しであると確認した場合には、前記配達完了情報の有無を確認する前記確認手段を再度行う再確認手段とを備えることを特徴とする受領証明提供システム。
【請求項2】
前記配達の完了処理が消込処理であり、
前記消込処理が、配達票を、受領証明のイメージが記憶されることを示す正常区分と、受領証明のイメージが記憶されないことを示す異常区分とに区分けし、ついで区分毎に前記配達票を前記記憶手段にトレースするとともに、消込情報を前記記憶手段に記憶させる処理であり、
前記配達完了情報が、消込区分を含む消込情報である請求項1記載の受領証明提供システム。
【請求項3】
前記宅配会社の配送管理サーバは、Webサーバ、貨物追跡サーバ、顧客応対サーバ、受領証明情報管理サーバおよびメールサーバからなる複数サーバであり、
前記顧客端末は、前記Webサーバと通信回線で接続されており、前記Webサーバは、前記貨物追跡サーバと通信回線で接続されており、前記貨物追跡サーバは前記顧客応対サーバと通信回線で接続されており、前記顧客応対サーバは、受領証明情報管理サーバおよび前記メールサーバとそれぞれ接続されており、
前記Webサーバは、前記顧客端末からの前記受領証明要求情報を受信し、さらに前記受領証明要求情報を前記貨物追跡サーバに送信する手段を有し、
前記貨物追跡サーバは、
前記受領証明要求情報を記憶する手段(i)と、
前記配達情報情報を記憶する手段(ii)と、
前記受領証明要求情報に対応する配送状況情報を抽出し、配達完了情報が含まれているか否かと、配達完了情報が正常であるか異常であるかとを検索する手段(iii)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が正常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への受領証明の送信要求を送信する受領証明送信要求手段(iv)と、
配達完了情報が含まれており、配達完了が異常である場合には、顧客応対サーバに、前記顧客端末への営業店問い合わせメールの送信要求を送信する営業店問い合わせメール送信要求手段(v)と、
前記配達完了情報が含まれていない場合には、受領証明要求情報を記憶し、記憶された受領証明要求情報に対応する配達完了情報が入力されたかどうかを検索して、再度、前記手段(iii)を行わせる手段(vi)とを備え、
前記顧客応対サーバは、
前記貨物追跡サーバから受領証明の送信要求を受信した場合には、前記受領証明情報管理サーバに、受領証明要求情報に対応する受領証明要求情報を送信し、ついで前記受領証明情報管理サーバから受領証明のイメージデータを受信すると、前記メールサーバを介して受領証明をメール送信する手段と、
前記貨物追跡サーバから営業店問い合わせメールの送信要求を受信した場合には、受領証明要求情報に記載の送付先に、前記メールサーバを介して営業店問い合わせメールを送信する手段とを備える請求項1または2に記載の受領証明提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−197849(P2008−197849A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−31349(P2007−31349)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(506329018)SGホールディングス株式会社 (7)