説明

酸素富化機

【課題】使用感の良さを確保しつつ呼吸に合わせて効果的に酸素富化空気を供給でき、かつ消費電力を低減しつつ小型軽量の優れた酸素富化機を提供する。
【解決手段】酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸(呼気及び又は吸気)によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段を備え、制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記吸引送風手段の運転状態を変更制御するものであり、制御手段は空気流検知手段の信号から使用者の吸気時に吸引送付手段をフル駆動して酸素富化空気の吐出量を増やすと共に呼気時には吸引送風手段を停止させて機器の消費電力の低減をも可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素富化手段を用いて得られるいわゆる酸素富化空気を使用者に提供する酸素富化機、詳細には酸素富化空気を呼吸サイクルに応じて間欠的に供給するための酸素富化機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来酸素富化機(酸素富化膜を用いた膜型酸素濃縮装置他)は肺気症や慢性気管支炎等の疾患治療用として使用されてきたが、近年の研究によると酸素濃度30〜40%程度の酸素富化空気の吸引は予防医学的効果効能があることが証明されてきている。そして「通院するまでも無いがどうも調子が悪い」程度の症状の使用者が気軽に使える主に家庭用健康機器としてデザインされた酸素富化機(酸素富化膜を使用)が商品化されるようになってきた。家庭用健康機器としての酸素富化機の酸素富化空気吐出部は従来の疾患治療用の例えば鼻カニューラ等では無く、所謂マイク付ヘッドフォン的に頭部又はその近傍に装着して、ある程度自由に動き回っても邪魔にならないだけでなく装着感の良さ更には見栄の良さについても要望されている。
【0003】
前記したような家庭用健康機器としての酸素富化機の酸素富化空気吐出部は、鼻腔に近接固定させることが困難となるため使用中にはどうしても鼻腔と吐出部との位置関係が変化し、機器が所定の流量・濃度の酸素富化空気を発生しているにも関わらず使用者の鼻元に達するまでには通常空気と交じり合って酸素濃度が低下するだけでなく、使用者は同じく鼻元に酸素富化空気が来ている(吸っている)実感を感じ難くなり、効果や使用実感共に満足し難くなると言う課題がある。
【0004】
この課題に対して単純に機器の酸素富化空気発生量を増やすことで対応しようとすると、例えば酸素富化膜の表面積を大きく(膜の大きさを大きくするか枚数を増やす)し、更に酸素富化膜から酸素富化空気を吸引するためのポンプのサイズも大きくすれば可能である。しかしこれでは家庭用機器として常に要望されている小型・軽量・低価格化に相反するものになり、使用者にとってメリットとはなり難いものである。
【0005】
ところで従来の酸素富化機の類を詳細調査して見ると、上記(機器の)小型化と酸素吸入量確保に絡む技術として使用者の呼吸を検知して吸入するときだけを狙って酸素富化空気を吐出する所謂デマンドレギュレータを使用して酸素ボンベの酸素消費量を節約して約3倍の使用時間を確保するものが有る。同じ使用時間であれば酸素ボンベのサイズを小さく、更に同じ使用時間で同じ酸素ボンベサイズであれば流用を多くすることも可能であろう(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−92038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし前記デマンドレギュレータなる従来の装置は、使用者の呼吸によって発生する圧力を検知することで呼吸タイミングを検知して吸気のタイミングの時のみ勢い良く高濃度酸素を吐出させるものであるが、吐出部が鼻腔から離れてセットされる家庭用健康機器としての酸素富化機では呼吸圧力を検知することが困難であること、また吸気タイミングに合わせて勢い良く空気を吐出するためには、例えば140kpa程度の高圧で吐出する必要があるため、酸素ボンベ等高圧酸素富化手段を備えた機器でしか応用展開は困難である。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するもので、生活習慣病予防等健康機器用途としての酸素富化機において、使用感の良さを確保しつつ呼吸に合わせて効果的に酸素富化空気を供給でき、機器の消費電力を低減しつつ小型で軽量な優れた酸素富化機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために鋭意努力した結果、酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であっては、使用者の呼吸(呼気及び又は吸気)によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段を使用して呼吸を検知するようにすると使用者の鼻腔近傍から比較的離れた位置空間でも精度良く呼吸周期等の判定検知が可能であること、又制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記吸引送風手段の運転状態を変更制御すること、で前記課題を解決できることを見出し本発明に至ったものである。因みに、空気流検知手段(流量センサ)の発展は目覚しく半導体回路(モノリシック)での構成も可能になっており超小型で安価且つ高精度なセンサが開発されている。
【0009】
すなわち本発明は使用者の呼吸によって発生する空気流をできるだけ開放空間で検知し、更には酸素富化空気吐出部と使用者の鼻腔までの距離が比較的離れていても鼻元まで確実に酸素富化空気を送風できる、所謂呼吸同調機能を備えた酸素富化機を提供するものであり、小型・軽量で使用性向上が図れるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の酸素富化機は、酸素富化空気吐出部から使用者の鼻腔までの距離が比較的離れていても、使用者の呼吸を高精度に検知し、呼吸に同調して使用者の鼻元に適量の酸素富化空気を送風し、小型ながらも吸引可能な酸素富化空気流量をも向上し、機器の消費電力の低減にも効果を発揮できる優れた酸素富化機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸(呼気及び又は吸気)によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段を備え、制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記吸引送風手段の運転状態を変更制御するものであり、制御手段は空気流検知手段の信号から使用者の吸気時に吸引送付手段をフル駆動して酸素富化空気の吐出量を増やすと共に呼気時には吸引送風手段を停止させて機器の消費電力の低減をも可能とするものである。
【0012】
第2の発明は、酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸(呼気及び又は吸気)によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段と、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段を備え、制御手段は前記の空気流検知手段の信号から使用者の呼気時には開閉手段を閉じて吸引送風手段で送風されてくる酸素富化空気を貯留手段に加圧可能に溜め込み、吸気時に開閉手段を開いて勢い良く酸素富化空気を使用者の鼻元に吐出することができるものである。
【0013】
第3の発明は、酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸(呼気及び又は吸気)によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段と、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段を備え、制御手段は前記の空気流検知手段の信号から使用者の呼気時には開閉手段を閉じて吸引送風手段で送風されてくる酸素富化空気を貯留手段に加圧可能に溜め込むと共に所定の圧力以上になえば吸引送風手段を停止し、吸気時に開閉手段を開くと共に吸引送風手段を駆動することで勢い良く酸素富化空気を使用者の鼻元に吐出することができるものである。
【0014】
第4の発明は、空気流検知手段は流量センサとしたもので、使用者の呼吸によって発生する空気の流れ方向や流量の変化を高精度にトレース可能とできる。
【0015】
第5の発明は、制御手段は機器の運転開始から所定時間は空気流検知手段からの信号に関わらず連続して吐出部から酸素富化空気を吐出するよう運転制御するようにしたもので、使用開始直後に使用者の呼吸を確実にトレースできるまでは呼吸同調制御を行わずに酸素富化空気を確実に使用者に供給できるようにするものである。
【0016】
第6の発明は、制御手段は所定時間空気流検知手段の情報を観測することで使用者の呼吸周期を判断する呼吸周期判別手段と前記呼吸周期判別手段で判断した呼吸周期情報から使用者の呼気及び又は吸気開始を判断する呼吸タイミング判別手段を備え、制御手段は前記呼吸タイミング判別手段からの情報も合わせて判断処理して吐出部から酸素富化空気を吐出及び又は封止するよう制御する構成としたもので、空気流検知手段で検知する信号から使用者の真の呼吸状態を判断し、その判断結果を基に呼吸同調制御を行うことで空気流検知手段での検知信号と使用者の実際の呼吸とのタイミング差を補正可能とするものである。
【0017】
第7の発明は、制御手段は空気流検知手段での検知信号情報及び又は呼吸タイミング判別手段からの情報を報知手段で報知するようにしたもので、鼻元への酸素富化空気の風量変化(触感)と合わせて目で(視覚)も呼吸同調制御の様子を認識することができる。
【0018】
第8の発明は、制御手段は空気流検知手段の信号が呼吸周期判別手段で判断した通常の呼吸周期から所定期間外れると吐出部から連続して酸素富化空気を吐出するように呼吸同調制御を中断するように構成したもので、一度呼吸周期判別手段で判断した使用者の呼吸周期が大きくずれてしまった場合など、制御手段が改めて同調周期を確定するまでの間は連続吐出するように制御するものである。
【0019】
第9の発明は、酸素富化空気を貯留可能な貯留手段は、吸引送風手段の送風圧で膨張収縮可能な弾性容器で構成したもので、開閉手段が閉じられて吸引送風手段の送風圧で弾性容器を膨張させる場合には弾性容器を使用しない場合に比較して低い送風圧でも酸素富化空気を貯留可能となるため吸引送風手段の負荷が少なくて済むため消費電力を低減できる。また開閉手段を開いて弾性容器内の圧縮された酸素富化空気を吐出部より吐出させる場合にも弾性容器が緩やかに収縮可能であるため適度な流速での吐出が可能となる。
【0020】
第10の発明は、前記第1〜9記載の発明の酸素富化機において、圧力検知手段を更に具備し、制御手段は空気流検知手段と圧力検知手段からの両方の信号も合わせて処理する構成としたものであり、何らかの原因で酸素富化空気の圧力が高まったときの安全性を高めることができる。
【0021】
第11の発明は、制御手段が所定時間空気流検知手段及び又は圧力検知手段から使用者の呼吸によって発生する所定の検知信号情報と異なる信号を所定時間検知した場合、即ち使用者が機器から離れて酸素富化空気の吸引を中断している場合は、機器の消費する電力を下げる(吸引送風手段を停止する)ように制御状態を変える構成としてあり、無駄な電力の消費を抑えるものである。
【0022】
第12の発明は、酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段と、使用者によって操作される操作部を備えた構成としたもので、使用者は操作部を操作することで開閉手段を開閉可能とできるため、使用者の任意の周期・タイミングで酸素富化空気を吸引可能となる。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0024】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0025】
図1〜図5において、酸素富化機の本体1は、その内部に酸素の濃度を高めて所謂酸素富化空気を発生する酸素富化手段2を設けている。本実施の形態の酸素富化手段2は酸素富化膜と呼ばれる有機高分子の平膜で構成され、膜を通過する分子の速度の差を利用するもので、空気中の窒素に比べ酸素をよく通す性質を利用して酸素富化空気を得るものである。通常の空気において酸素が占める割合は約21%(窒素約79%)であるが、本実施の形態における酸素富化手段2を通過後の酸素富化空気においては、酸素が占める割合が約30%(窒素約70%)となるものである。
【0026】
酸素富化手段2で生成される酸素富化空気をチューブ6を経て吐出部5から吐出させるための吸引送風手段3は制御手段4で駆動制御されるものである。吸引送風手段3は酸素富化手段2の酸素富化膜ユニットの空気通過圧損に対抗して酸素富化空気の流量を稼ぐために、運転時の圧力が高いポンプを用いている。
【0027】
本酸素富化機を使用者が使用している様子を図8に示す。吐出部5が使用者の鼻元に配置されるよう使用者の頭部他近傍に固定可能な所謂ヘッドセット様の固定器具5aを装着している様子が理解できるであろう。更に吐出部5の詳細断面図を図4に示す。吸引送風手段3から送られる酸素富化空気はチューブ6を経て図4の実線白抜き矢印20のようにして使用者の鼻元に送風される。図4の21は使用者の鼻元に配置された吐出部5に加わる使用者の呼気を示すもので、呼気21は吐出部5内に配置された空気流検知手段7を通過すると、空気流検知手段7は流量(風量)を検出するもので、呼気および/または吸気の気流変化を検出し空気流検知手段出力信号8を図5に示すような波形信号として出力する。空気流検知手段出力信号8は呼吸周期検知手段9及び制御手段4に送信される。
【0028】
呼吸周期判別手段9では図5の波形信号を基準レベルと比較して呼気及び吸気を判別する。呼気及び吸気の判別信号は呼吸タイミング判別手段10に送信され、呼吸タイミング判別手段10では呼吸のタイミングを判断して判断結果を制御手段4に出力する。制御手段4は呼吸タイミング判別手段10の信号と空気流検知手段出力信号8とから使用者の呼吸そのものを判断判断して呼吸に合わせて吸引送風手段3を駆動すると共に報知手段11でその制御の様子を報知する。本実施の形態においては報知手段11は図6に示すLEDランプで構成している。
【0029】
以上のように構成された酸素富化機においてその動作を更に詳細に説明する。
【0030】
使用者が固定手段5a(以下ヘッドセット称す)を図8のように装着して運転スイッチONして運転を開始すると、制御手段4が吸引送風手段3(以下ポンプ3と称す)を駆動して酸素富化手段2で生成される酸素富化空気を吸引し、チューブ6に送風してチューブ6の先端に配設された吐出部5(以下マウス5と称す)から使用者の鼻元に酸素富化空気を吐出する。マウス5の拡大図4の白抜き実線矢印20が使用者の鼻元への酸素富化空気吐出の様子を示すものである。同じく図4の白抜き破線矢印21は使用者の鼻及び又は口から吐出される呼気による空気流を示すものでこの空気流を空気流検知手段7(以下フローセンサー7と称す)で検知する。
【0031】
ところでこのマウスの構成にも研究成果に基づく工夫がなされている。それは酸素富化空気の吐出口と呼吸による空気流導入口とが略同一方向に開設されていることである。この配置構成によって酸素富化空気の吐出風をフローセンサ7で使用者の呼気と誤判断するのを防止している。
【0032】
更に動作説明を継続する。
【0033】
運転開始の第1所定時間の間は空気流検知手段7(以下フローセンサ7と称す)の信号の有無等にかかわらず連続して酸素富化空気を吐出するよう運転する。運転開始直後は使用者の呼吸が整っていない場合が多いこと、更に使用開始直後は連続吐出している方が使用感が良いとの研究結果によるものである。
【0034】
運転開始直後から第1所定時間中にフローセンサ7は使用者の呼吸による空気流検知手段出力信号8(以下フローセンサ出力信号8と称す)を出力する。その出力信号の様子の一例は図5に示す波形のようになる。この波形は実際の呼吸による呼気及び吸気の流量とは完全に相関関係が無い場合が多い。それはフローセンサ7の検知するのはあくまでも空気流であり呼吸流そのものでは無いこと更にフローセンサの追従性が必ずしも完全では無いためである。但し、その波形の周期はほぼ呼吸の周期と一致することが検証されており、呼気信号期間t1と吸気信号期間t2の和は正に呼吸の周期と一致する。
【0035】
呼吸周期判別手段9はフローセンサ出力信号8を受け、前期研究結果に基づいて信号を観測判断することで使用者の呼吸周期を判断する。呼吸周期の判断結果は呼吸タイミング判別手段10に送られる。ここでは呼吸周期の判断結果から使用者の実際の呼気F1、F2云々及び又は吸気B1,B2云々の開始タイミングを判断する。この判断はフローセンサ出力信号8と使用者の実際の呼気及び又は吸気のタイミングを色々なバラツキ要因を考慮して実験・研究をした結果に基づいて作成されたアルゴリズムによってなされるものであるが、その内容は本発明が成り立つ必要条件では無いためその詳細説明を割愛する。
【0036】
第1所定時間が経過すると、制御手段4は呼吸タイミング判別手段10の信号に基づいて、図5の吸気開始タイミングF1から呼気開始タイミングB1までの間ポンプ3を運転し、同じく図5の呼気開始タイミングB1から吸気開始タイミングF2までの間ポンプ3を停止する。更に続けて吸気開始タイミングF2から呼気開始タイミングB2までの間ポンプ3を運転し呼気開始タイミングB2から云々と使用者の呼吸に同調したポンプ3の間欠運転を開始する。この運転制御によって使用者が酸素富化空気を吸引可能な吸気時のみポンプ3を運転し、酸素富化空気を吸引不可能な呼気時はポンプ3を停止するようにできるため、ポンプ3の消費電力を約1/2〜1/3に低減することができる。よって電池や充電電池を電源として用いた場合には長時間使用を可能とする。
【0037】
ここで制御手段4が上記呼吸同調運転の様子(例えばポンプの運転や停止の様子)を報手段11に出力して使用者に知らしめると良い。使用者は使用実感が高まり機器の更なる付加価値向上にもつなげることができる。
【0038】
しかる後に機器の運転中に使用者がヘッドセットを外すか、マウスを鼻元から遠ざけて所要を足す場合や、更には使用中に何らかの運動をする場合もある。するとフローセンサ出力信号8はそれまでの信号の様子と大きく変化したり検知不能になったりする。その呼吸周期の大きな変化または無検知状態を制御手段4は呼吸周期判別手段9と呼吸タイミング判別手段10とで処理された信号で観測判定することができる。そのような状態が第2所定時間連続して検知されると制御手段4は呼吸同調制御を中断して酸素富化空気を連続して吐出するようポンプ3を駆動すると良い。マウス5から吐出される酸素富化空気のある程度の量が使用者に供与される可能性が高まり使い勝手の向上につながる。
【0039】
ところで、更に機器の運転中にも係わらずフローセンサ7で使用者の呼気及び又は吸気による空気流を全く検知できなくなる場合がある。使用者が機器を運転したまま機器から離れた場合などである。制御手段4はフローセンサ7や呼吸タイミング判別手段10からの信号が第3所定時間連続して検知不能であることを観測判断すると、機器の消費する電力を減らす即ちポンプ3の運転駆動を停止するよう制御する。この制御によって、使用者が酸素富化空気を全く吸引不能であるにも係わらず酸素富化運転を継続して、電力を無駄に消費することを防止できる。
【0040】
上記の各所定時間について、本実施の形態においては、第1所定時間<第2所定時間<第3所定時間の関係を提案するものである。運転開始から短時間で呼吸同調運転を開始し、多少の運動や移動時でも可能な限り酸素富化空気の吸引が可能で、機器を止め忘れても無駄な電力消費を最小限に抑えることができ、本発明の酸素富化機はより使い勝手の良いものとできる。
【0041】
尚、本実施の形態において空気流検地手段(フローサンサ)7は吐出部(マウス)5に配設しているが、例えば鼻カニューラの鼻腔に挿入される2つの吐出口の内の1つを酸素富化空気吐出口として残りの一方をフローセンサの空気流路とすると使用者の呼吸検知精度アップになることは容易に考えられる。また更に、チューブ6を二重構造や2本のチューブを平行配設する構成を取れば、使用者の呼吸に伴う空気流を導入してフローセンサを本体内部に配設してマウスの小型軽量化や空気流検知手段(フローセンサ)出力信号8用電線等をチューブ6に沿わせて本体まで配線する必要も無くなるため、更に使い勝手が向上できることは言うまでもない。
【0042】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について図2〜図7を参照しながら説明する。実施の形態1と同一構成要素については同一番号を付与してその詳細説明を省略あるいは簡略化し、異なる部分のみ説明する。
【0043】
図6において、12は吸引送風手段3と吐出部5をつなぐチューブ6の間に配置した開閉手段で、吸引送風手段3からの酸素富化空気を吐出部5、あるいはチューブ6から分岐した貯留手段13に切り換えるものである。この開閉手段12は例えば電磁弁で構成してあり、閉じると吸引送風手段3から送風される酸素富化空気は貯留手段13に貯留され、開くと貯留手段13内の酸素富化空気と吸引送風手段3から送風される酸素富化空気とを合わせて吐出部5へ吐出可能に構成されている。貯留手段13は図7の概観図に示すように弾性伸縮自在の酸素富化空気貯留ジャバラ18によって酸素富化空気を貯留可能としている。14は前記貯留手段13に設けた貯留圧検知手段で、これは貯留手段13内の酸素富化空気の圧力を検知して制御手段41にその情報を送信する。15は同じく前記貯留手段13に設けた第2の開閉手段で、制御手段41で開閉駆動可能で、制御手段41は第2の開閉手段15を開くことで貯留手段13内の酸素富化空気を大気開放することができる。これは何らかの要因で開閉手段12が閉じたままになり、貯留手段13内の酸素富化空気圧力が貯留手段13の強度を超えるほど高くなるのを制御手段41で検知すると、制御手段41は第2の開閉手段15を開くよう制御して貯留手段13の万一の破壊を防止できるようにするためである。なお、制御手段41は前記実施の形態1と同様の機能に加え空気流検知手段7の出力に基づいて開閉手段12を制御するとともに、同空気流検知手段7および貯留圧検知手段14からの出力によって前記第2の開閉手段15を制御する構成としてある。
【0044】
以上のように構成された酸素富化機においてその動作を説明するが、前記実施の形態1と同様の部分の説明は省略あるいは簡略化し、異なる部分を中心に説明していく。
【0045】
使用者がヘッドセットを図8のように装着して運転を開始すると、制御手段41は開閉手段12を開き吸引送風手段3(以下ポンプ3と称す)を駆動して酸素富化手段2で生成される酸素富化空気を吸引し、チューブ6に送風してチューブ6の先端に配設された吐出部5(以下マウス5と称す)から使用者の鼻元に酸素富化空気を吐出する。
【0046】
運転開始の第1所定時間の間は空気流検知手段7(以下フローセンサ7と称す)の信号の有無等にかかわらず連続して酸素富化空気を吐出するよう運転する。これは実施の形態1と同様の理由による。運転開始直後から第1所定時間中にフローセンサ7は使用者の呼吸による空気流検知手段出力信号8(以下フローセンサ出力信号8と称す)を出力する。その出力信号は実施の形態1と同様になり、実施の形態1と同様呼吸周期判別手段9がこのフローセンサ出力信号8を受け、当該信号を観測判断することで使用者の呼吸周期を判断する。呼吸周期の判断結果は呼吸タイミング判別手段10に送られる。ここでは呼吸周期の判断結果から使用者の実際の呼気F1、F2云々及び又は吸気B1,B2云々の開始タイミングを判断する。この判断はフローセンサ出力信号8と使用者の実際の呼気及び又は吸気のタイミングを色々なバラツキ要因を考慮して実験・研究をした結果に基づいて作成されたアルゴリズムによってなされるものであるが、その内容は本発明が成り立つ必要条件では無いためその詳細説明を割愛する。
【0047】
第1所定時間が経過すると、制御手段41は呼吸タイミング判別手段10の信号に基づいて、図5の吸気開始タイミングF1から呼気開始タイミングB1までの間はそれまで通り酸素富化空気吐出を継続し、同じく図5の呼気開始タイミングB1から吸気開始タイミングF2までの間は開閉手段12を閉じて貯留手段13に酸素富化空気を貯留する。そして更に続く吸気開始タイミングF2からは開閉手段12を開くことでポンプ3から送風される酸素富化空気と貯留手段13内の酸素富化空気とを合わせて吐出部5に送風する。
【0048】
以下制御手段41は開閉手段12を呼気期間t1は閉じ、吸気期間t2は開くよう繰り返し駆動することで開閉手段12が閉じている間に貯留手段13内に貯留された酸素富化空気を開閉手段12が開いたときにポンプ3からの酸素富化空気と合わせて勢い良く吐出部5に送風して使用者に提供する所謂呼吸同調制御を開始する。
【0049】
この運転制御により、使用者は吸気時にはポンプ3からの酸素富化空気と貯留手段13内に蓄えられた酸素富化空気とを合わせて吸引可能となるため、従来の酸素富化機の性能(酸素富化手段2とポンプ3との能力で決定される酸素富化空気吐出性能)と比較して実質約2〜3倍の吐出性能に相当する酸素富化空気を使用者に提供可能となる。
【0050】
ここで制御手段41が上記呼吸同調運転の様子(例えばポンプの運転や停止の様子)を報手段11に出力して使用者に知らしめると良い。使用者は使用実感が高まり機器の更なる付加価値向上にもつなげることができる。
【0051】
しかる後に機器の運転中に使用者がヘッドセット5aを外すか、マウス5を鼻元から遠ざけて所要を足す場合や、更には使用中に何らかの運動をする場合もある。するとフローセンサ出力信号8はそれまでの信号の様子と大きく変化したり検知不能になったりする。その呼吸周期の大きな変化または無検知状態を制御手段41は実施の形態1と同様呼吸周期判別手段9と呼吸タイミング判別手段10とで処理された信号で観測判定することができる。そのような状態が第2所定時間連続して検知されると制御手段41は呼吸同調制御を中断して酸素富化空気を連続して吐出するようポンプ3を駆動する。マウス5から吐出される酸素富化空気のある程度の量が使用者に供与される可能性が高まり使い勝手の向上につながる。
【0052】
また、機器の運転中にも係わらずフローセンサ7で使用者の呼気及び又は吸気による空気流を全く検知できなくなる場合がある。使用者が機器を運転したまま機器から離れた場合などである。この場合も実施の形態1と同様制御手段41がフローセンサ7や呼吸タイミング判別手段10からの信号が第3所定時間連続して検知不能であることを観測判断し、機器の消費する電力を減らす、即ちポンプ3の運転駆動を停止するよう制御する。この制御によって、使用者が酸素富化空気を全く吸引不能であるにも係わらず酸素富化運転を継続して、電力を無駄に消費することを防止できる。
【0053】
上記の各所定時間について、本実施の形態においては、第1所定時間<第2所定時間<第3所定時間の関係を提案するものである。運転開始から短時間で呼吸同調運転を開始し、多少の運動や移動時でも可能な限り酸素富化空気の吸引が可能で、機器を止め忘れても無駄な電力消費を最小限に抑えることができ、本発明の酸素富化機はより使い勝手の良いものとできる。
【0054】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について図2〜図5、図8を参照しながら説明する。実施の形態2と同一構成要素については同一番号を付与してその詳細説明を省略あるいは簡略化し、異なる部分のみ説明する。
【0055】
図6において、16は吐出部5に設けた圧力検知手段で、吐出部5又はその近傍のチューブ6内の圧力を検知可能に配置され、検知信号は制御手段42に送信される。なお、制御手段41は前記実施の形態2と同様の機能に加え圧力検知手段16からの出力に基づいて開閉手段12とポンプ3を制御する構成としてある。
【0056】
以上のように構成された酸素富化機においてその動作を説明するが、前記実施の形態2と同様の部分の説明は省略あるいは簡略化し、異なる部分を中心に説明していく。
【0057】
使用者がヘッドセットを図8のように装着して運転を開始すると、制御手段42は開閉手段12を開き吸引送風手段3(以下ポンプ3と称す)を駆動して酸素富化手段2で生成される酸素富化空気を吸引し、チューブ6に送風してチューブ6の先端に配設された吐出部5(以下マウス5と称す)から使用者の鼻元に酸素富化空気を吐出する。以下前記実施の形態2と同様の動作を行う。
【0058】
ここで、酸素富化機は使用者の近傍に配置されて使用されることやマウス5は使用者の鼻元に配置される性質上、運転中にマウス5の酸素富化空気吐出口が塞がれる可能性が有る。使用者は吐出口が閉塞されたことに短時間で気付き、閉塞を解除する動きをされる可能性は高いが、ポンプ3送風圧が高く万が一長時間の吐出口閉塞が続くとチューブ6と本体1の接続部(図示せず)やマウス5とチューブ6の接続部(図示せず)が外れる可能性がある。その場合使用者のすぐ鼻元等で、加圧された酸素富化空気が一気に吐出されるとせっかく酸素富化空気を吸引してリラックスしているものが台無しになる。
【0059】
このような時、制御手段42は圧力検知手段16からの情報を観測判断してマウス5の吐出口が閉塞されていることを検知すると、開閉手段12を閉じてポンプ3を停止すると共に報知手段11で吐出口が閉塞された旨を報知するよう制御する。
【0060】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について図3〜図5、図9、図10を参照しながら説明する。実施の形態1〜3と同一構成要素については同一番号を付与してその詳細説明を省略あるいは簡略化し、異なる部分のみ説明する。
【0061】
図9において、この酸素富化機は実施の形態1〜3に備わっている空気流検知手段7や呼吸周期判別手段9、呼吸タイミング判別手段10を備えておらず、その代わりに使用者が任意に操作可能な操作手段17を備えている。
【0062】
この実施の形態4の酸素富化機の本体1は、その内部に酸素の濃度を高めて所謂酸素富化空気を発生する酸素富化手段2を設けている。酸素富化手段2で生成される酸素富化空気をチューブ6を経て吐出部5から吐出させるための吸引送風手段3は制御手段43で駆動制御されるものである。
【0063】
本酸素富化機を使用者が使用している様子を図3に示す。吐出部5が使用者の鼻元に配置されるよう使用者の頭部他近傍に固定可能な所謂ヘッドセット様の固定器具を装着している様子が理解できるであろう。
【0064】
制御手段43は使用者によって操作される操作手段17からの信号に応じて吸引送風手段3及び吸引送風手段3と吐出部5をつなぐチューブ6の間に配置している開閉手段12を閉じるよう制御する。開閉手段12は吸引送風手段3から送風される酸素富化空気が吐出部5へ送風されるか否かを切り換え可能な電磁弁であり、開閉手段12が閉じると吸引送風手段3から送風される酸素富化空気は貯留手段13に貯留され、開くと貯留手段13内の酸素富化空気と吸引送風手段3から送風される酸素富化空気とを合わせて吐出部5へ吐出可能に構成されている。貯留手段13は図7の概観図に示すように弾性伸縮自在の酸素富化空気貯留ジャバラ18によって酸素富化空気を貯留可能としている。貯留圧検知手段14は貯留手段13内の酸素富化空気の圧力を検知して制御手段43にその情報を送信する。第2の開閉手段15は制御手段43で開閉駆動可能で、制御手段43は第2の開閉手段15を開くことで貯留手段13内の酸素富化空気を大気開放することができる。これは操作手段17を連続操作されて開閉手段12が閉じたままになり、貯留手段13内の酸素富化空気圧力が貯留手段13の強度を超えるほど高くなるのを制御手段43で検知すると、制御手段43は第2の開閉手段15を開くよう制御して貯留手段13の万一の爆発を防止できるとうにするためである。
【0065】
11は報知手段で制御手段43の制御状態を使用者に報知するもので、本実施の形態においては操作手段17が操作されると制御手段43で検知し、その検知情報をそのまま報知手段11で報知するにLEDランプで構成している。
【0066】
以上のように構成された酸素富化機においてその動作を更に詳細に説明する。
【0067】
使用者がヘッドセットを図8のように装着して運転を開始すると、制御手段43は吸引送風手段3(以下ポンプ3と称す)を駆動して酸素富化手段2で生成される酸素富化空気を吸引し、チューブ6に送風してチューブ6の先端に配設された吐出部5(以下マウス5と称す)から使用者の鼻元に酸素富化空気を吐出する。
【0068】
そこで使用者が操作手段17を操作すると、制御手段43は操作信号を検知して操作されている間中開閉手段12を閉じるよう駆動信号を出力して貯留手段13に酸素富化空気を貯留する。そして使用者が操作手段17から手を離すと制御手段43は開閉手段12を開いてポンプ3から送風される酸素富化空気と貯留手段13内に貯留された酸素富化空気とを合わせて勢い良く吐出部5に送風して使用者に提供する。
【0069】
この運転制御により、使用者は操作手段17を操作していない時には酸素富化手段2とポンプ3との能力で決定される酸素富化空気吐出性能に見合う酸素富化空気を吸引可能であることは無論、操作手段17を所定時間毎、例えば自分の呼吸周期に合わせて操作することで、ポンプ3からの酸素富化空気と貯留手段13内に蓄えられた酸素富化空気とを合わせて吸引可能となるため、従来の酸素富化機の性能(酸素富化手段2とポンプ3との能力で決定される酸素富化空気吐出性能)と比較して実質約2〜3倍の吐出性能に相当する酸素富化空気を吸引可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上のように本発明による酸素富化機は、使用者の呼吸周期に合わせて酸素富化空気を供給(吐出)するように研究されたものであり、従来の酸素富化機と比較して約2〜3倍の酸素富化空気発生能力を発揮できるものとなるため、機器の小型・軽量化更には消費電力の低減等、家庭向け更には携帯用途の酸素富化機として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態1における酸素富化機の制御ブロック図
【図2】同実施の形態1〜3における酸素富化機の外観を示す斜視図
【図3】同実施の形態1〜4における酸素富化機の使用中を示す外観図
【図4】同実施の形態1〜3における酸素富化機の吐出部の断面図
【図5】同実施の形態1〜3における酸素富化機の空気流検知手段の検知信号波形図
【図6】本発明の実施の形態2における酸素富化機の制御ブロック図
【図7】同実施の形態2〜4における貯留手段を示す構成図
【図8】本発明の実施の形態3における酸素富化機の制御ブロック図
【図9】本発明の実施の形態4における酸素富化機の制御ブロック図
【図10】同実施の形態4における酸素富化機の外観を示す斜視図
【符号の説明】
【0072】
1 本体
2 酸素富化手段
3 吸引送風手段(ポンプ)
4 制御手段
41 制御手段
42 制御手段
43 制御手段
5 吐出部(マウス)
6 チューブ
7 空気流検知手段(フローセンサ)
8 空気流検知手段(フローセンサ)出力信号
9 呼吸周期判別手段
10 呼吸タイミング判別手段
11 報知手段
12 開閉手段
13 貯留手段
14 貯留圧検知手段(圧力センサ)
15 第2の開閉手段(電磁弁)
16 圧力検知手段
17 操作手段
18 酸素富化空気貯留ジャバラ
20 酸素富化空気
21 呼気(使用者の呼気)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引し吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段を備え、制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記吸引送風手段の運転状態を変更制御する酸素富化機。
【請求項2】
酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引し吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段と、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段を備え、前記制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記開閉手段を開閉制御する酸素富化機。
【請求項3】
酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引し吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、使用者の呼吸によって発生する空気の流れを検知する空気流検知手段と、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段を備え、制御手段は前記空気流検知手段からの信号に応じて前記開閉手段を開閉制御すると共に前記吸引送風手段の運転状態を変更制御する酸素富化機。
【請求項4】
空気流検知手段は流量センサである請求項1〜3のいずれか1項記載の酸素富化機。
【請求項5】
制御手段は、機器の運転開始から所定時間は空気流検知手段からの信号に関わらず連続して吐出部から酸素富化空気を吐出するよう運転制御する構成とした請求項1〜4のいずれか1項記載の酸素富化機。
【請求項6】
制御手段は、所定時間空気流検知手段の情報を観測することで使用者の呼吸周期を判断する呼吸周期判別手段と前記呼吸周期判別手段で判断した呼吸周期情報から使用者の呼気及び又は吸気開始を判断する呼吸タイミング判別手段を備え、制御手段は前記呼吸タイミング判別手段からの情報も合わせて判断処理して吐出部から酸素富化空気を吐出及び又は封止するよう制御する請求項1〜5のいずれか1項記載の酸素富化機。
【請求項7】
制御手段は空気流検知手段での検知信号情報及び又は呼吸タイミング判別手段からの情報を報知手段で報知する構成とした請求項6記載の酸素富化機。
【請求項8】
制御手段は、空気流検知手段の信号が呼吸周期判別手段で判断した通常の呼吸周期から所定期間外れると吐出部から連続して酸素富化空気を吐出するよう制御する請求項6又は7記載の酸素富化機。
【請求項9】
酸素富化空気を貯留可能な貯留手段は、吸引送風手段の送風圧で膨張収縮可能な弾性容器で構成されている特徴を備えた請求項2〜8のいずれか1項記載の酸素富化機。
【請求項10】
制御手段は、使用者の呼吸によって発生する圧力を検知する圧力検知手段を具備し、制御手段は空気流検知手段と圧力検知手段からの信号も合わせて判断処理して吸引送風手段及び又は開閉手段の運転状態を変更制御する構成とした請求項1〜9のいずれか1項記載の酸素富化機。
【請求項11】
制御手段は、所定時間空気流検知手段及び又は圧力検知手段から使用者の呼吸によって発生する所定の検知信号情報と異なる信号を所定時間検知すると、機器の消費する電力を減らすよう吸引送風手段の制御状態を変更する特徴を備えた請求項10記載の酸素富化機。
【請求項12】
酸素富化手段で生成される酸素富化空気を吸引して吐出部より使用者へ酸素富化空気を吐出供給する吸引送風手段を有する酸素富化機であって、前記吸引送風手段と前記吐出部との間に設けられ酸素富化空気を貯留可能な貯留手段と、前記貯留手段から前記吐出部との間に設けられ吐出部からの酸素富化空気の吐出及び封止を切換可能な開閉手段と、使用者によって操作される操作部を備え、前記制御手段は操作部からの信号に応じて前記開閉手段を開閉制御する構成とした酸素富化機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−122077(P2006−122077A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−310499(P2004−310499)
【出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)