金属箔成形体
【課題】 被覆体の縦横の寸法に合わせた使用が容易となる金属箔成形体を提供する。
【解決手段】 (1)に示すように、閉鎖領域31aを中心に線条部21a、21b、21c及び21gによって4つの区画部11a、11b、11d及び11eに分けられた金属箔成形体において、区画部11a及び11b同士を近づける力を加えると、(2)に示すように線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。すると、閉鎖領域31aの角部33a及び33cに短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aが平面視反時計回りに回転して区画部11a及び11b同士の間隔が狭まる。(3)に示すように区画部11d及び11eを互いに近づける力を加えた時も、同様の現象が起こり、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まる。
【解決手段】 (1)に示すように、閉鎖領域31aを中心に線条部21a、21b、21c及び21gによって4つの区画部11a、11b、11d及び11eに分けられた金属箔成形体において、区画部11a及び11b同士を近づける力を加えると、(2)に示すように線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。すると、閉鎖領域31aの角部33a及び33cに短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aが平面視反時計回りに回転して区画部11a及び11b同士の間隔が狭まる。(3)に示すように区画部11d及び11eを互いに近づける力を加えた時も、同様の現象が起こり、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は金属箔成形体に関し、特に被覆体を覆うように用いられる金属箔成形体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図14は、一般の2口形式のガスレンジの概略構造を示す平面図である。
【0003】
図を参照して、ガスレンジ40は2口のバーナー部41a及び41bを備えている、いわゆる2口形式のガスレンジである。ガスレンジ40には図において上方側に、ガスレンジ40の内部に設置されている調理用グリル(図示せず)からの熱気を排出するためのグリル排気口42が取付けられている。バーナー部41a及び41bの周囲には、汁受け皿43a及び43bが設けられている。
【0004】
図15は、特許文献1に示す、2口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いの平面図であり、図16は、図15で示したガスレンジトッププレート覆いの帯状部を折り曲げた状態を示した斜視図であり、図17は、図15及び図16で示したXVII−XVIIラインの端面図であって、その(1)は折り曲げ前の状態を示し、その(2)は折り曲げた状態を示したものである。
【0005】
まず、図15を参照して、ガスレンジトッププレート覆い50は、アルミニウム箔のプレス成形によって形成されており、2口のガスレンジのトッププレートを覆うためのほぼ矩形形状を有するトッププレート覆い部51と、ガスレンジの汁受け皿の各々を覆うための汁受け皿覆い部52a及び52bとからなる。汁受け皿覆い部52a及び52bの中央部分には、バーナー部を露出するための開口53a及び53bが、それぞれ形成されている。
【0006】
トッププレート覆い部51の中央部分には、開口53a及び53bを結ぶ方向を短辺方向とする細長い矩形形状の帯状部54が形成されており、トッププレート覆い部51を開口53aを含む第1区画55と開口53bを含む第2区画56とに分離している。帯状部54の一対の長辺部分には、谷折りに折り曲げ自在の折り曲げ線57a及び57bが形成され、更に、折り曲げ線57aと57bとの間において、折り曲げ線57a及び57bの各々に対して平行かつ等間隔となる位置に山折りに折り曲げ自在の折り曲げ線58が形成されている。
【0007】
次に、図16及び図17の(1)を参照して、帯状部54が平坦な状態でのガスレンジトッププレート覆い50の幅方向の寸法をWとすると、この状態から折り曲げ線58と折り曲げ線57a及び57bとをそれぞれ折って図17の(2)に示すようにその断面形状が逆V字型になるように折り曲げると、ガスレンジトッププレート覆い50の幅方向の寸法を、折り曲げられた帯状部54の分だけ小さくなった(W−a)に変化させることができる。
したがって、帯状部54を折り曲げない状態で、最もバーナー部間距離が大きいガスレンジに適合する寸法にガスレンジトッププレート覆い50を構成しておけば、バーナー部間距離がより小さいガスレンジに対しては、帯状部54の折り曲げ程度を調整することにより、開口53aと53bとの距離をバーナー部間距離に応じて変化させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−16784号公報
【特許文献2】特開2001−343131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記のようなガスレンジトッププレート覆いは、2口形式のレンジには対応できるが、折り曲げを縦横に交差させることができないので3口形式のレンジには対応できない。
【0010】
尚、3口形式のレンジに対応できるものとしては、以下のものが提案されている。
【0011】
図18は、一般の3口形式のガスレンジの概略構成を示す平面図である。
【0012】
図を参照して、ガスレンジ60はトッププレート61の底面の図における上方側にバーナー部62aが設置され、その下方側に並列的に2つのバーナー部62b及び62cが設置されている、いわゆる3口形式のガスレンジ60である。バーナー部62a、62b及び62cの各々の周辺には、バーナーリング63a、63b及び63cの各々が底面の上に設置されている。トッププレート61の平坦面とバーナー部62a等が取り付けられている底面との接続部は段部となっており、この段部に五徳64a及び64bの枠体が取外し自在に設置されている。バーナー部62aの図における上方側には、ガスレンジ60の下方側に設置されている調理用グリル(図示せず)からの熱気を排出するためのグリル排気口65が取付けられている。
【0013】
図19は、特許文献2に示す、上記のような3口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いを構成する本体マットの外観形状を示した平面図であり、図20は、図19のXX−XXラインの断面図であり、図21は、図19で示した本体マットに取り付けられる補助マットの外観形状を示した平面図であり、図22は、図21で示したXXII−XXIIラインの断面図であり、図23は、図19で示した本体マットと図21で示した補助マットよりなる従来のガスレンジトッププレート覆いの使用状態を示した端面図である。
【0014】
まず、図19及び図20を参照して、本体マット70は、取付対象となる図18に示すガスレンジ60のトッププレート61の底面の形状に対応する底部71と、底部71の外周縁から斜め上方に立ち上がる側壁部72と、側壁部72の上端縁から水平方向に伸びるフランジ部73と、フランジ部73の外周縁に形成された縁巻74とから構成される。底部71の図における上方側には、バーナー部62aを露出するのに必要な丸穴75が形成されている。又、底部71の図における下方側には、バーナー部62b及び62cに対応する長穴76a及び76bがそれぞれ形成されている。
【0015】
丸穴75が形成されている第1区画77と長穴76aが形成されている第2区画78及び長穴76bが形成されている第3区画79との境界にあたる本体マット70の中央部の水平方向には、伸縮機能を有する蛇腹部80が形成されている。そして、バーナー部62aとバーナー部62b及び62cとの距離に対して丸穴75と長穴76a及び76bとの距離が一致していない場合には、蛇腹部80によってその相違を調整することが可能である。
【0016】
又、蛇腹部80の図における下方側における第2区画78と第3区画79との境界にあたる本体マット70の部分には、堰部81が形成されている。
【0017】
次に、図21及び図22を参照して、補助マット90は、長穴形状から円形状を引いた三日月形状の内周底部91が形成され、内周底部91から図において左方向に円環形状に立ち上がる立ち上がり部92と立ち上がり部92の端部に形成された縁巻93とによって、丸穴94が構成されている。尚、丸穴94は対応するバーナー部62b又は62cを露出させるのみに必要な大きさの円形状となっており、本体マット70の本体穴(長穴76a及び76b)に対する補助穴を構成する。
【0018】
使用時については図22及び図23を参照して、本体マット70の上に補助マット90を設置してガスレンジトッププレート覆い100を構成し、補助マット90を本体マット70の上に載置した状態で、矢印で示す方向にスライドさせる。このようにすると、本体マット70の長穴76から露出するバーナー部62に対しては、補助マット90をスライドさせることによってバーナー部62のみを露出するようにほぼ全てを被覆することが可能となる。よって、3口のバーナー部62a、62b及び62cの距離の相違を調整することができる。
【0019】
しかし、上記のようなガスレンジトッププレート覆い100は、パーツが複数に分かれており、取り扱いが煩雑であると共にコスト面で不利となる。
【0020】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被覆体の縦横の寸法に合わせた使用が容易となる金属箔成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、金属箔をプレス成形して形成され、被覆体を覆うように用いられる平板状の金属箔成形体であって、平面視において、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部と、区画部の各々同士の境界に形成されると共に、断面が凸状の少なくとも3本の線条部とを備え、線条部の各々の頂点よりなる線分の一部であってその先端側の各々が外周となる閉鎖領域を構成し、線分の他の部分の各々が、他の線分の他の部分の延長線上に位置しないように線条部が配置されるものである。
【0022】
このように構成すると、各区画部同士の間隔を調整できる。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、閉鎖領域は、上面が平坦な平坦部を構成するものである。
【0024】
このように構成すると、プレスによる変形部分が減少する。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、4本の線条部により4つに分けられ、平坦部は、平面視において直角四角形形状を有するものである。
【0026】
このように構成すると、線条部の配置が設定し易くなる。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、平坦部を構成する線分の一部の各々は、線分の他の部分の各々に対して平坦部の中心側に屈曲するものである。
【0028】
このように構成すると、線条部が変形し易くなる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、4本の線条部により4つに分けられ、平坦部は、平面視において円形形状を有するものである。
【0030】
このように構成すると、平坦部の変化が目立たない。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、3本の線条部により3つに分けられ、平坦部は、平面視において三角形形状を有するものである。
【0032】
このように構成すると、線条部は最低数となる。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、金属箔成形体は、ガスレンジトッププレート覆いであり、区画部の各々のいずれかには被覆体となるガスレンジのバーナー部に対応するバーナー用開口が形成されるものである。
【0034】
このように構成すると、バーナー用開口同士の距離を調整できる。
【発明の効果】
【0035】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、各区画部同士の間隔を調整できるので、被覆体の縦横の寸法に合わせた使用が容易となる。
【0036】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、プレスによる変形部分が減少するので、プレスによる成形が容易になり、生産性が向上する。
【0037】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、線条部の配置が設定し易くなるので、金属箔成形体の設計が容易となる。
【0038】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、線条部が変形し易くなるので、区画部同士の間隔の調整が容易となる。
【0039】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、平坦部の変化が目立たないので、使用勝手が向上する。
【0040】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、線条部は最低数となるので、プレス箇所が減るため効率的な金属箔成形体となる。
【0041】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、バーナー用開口同士の距離を調整できるので、バーナー部間距離の相違するガスレンジにも適用できるため、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインの断面図である。
【図3】図1で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図1で示したIV−IVラインの断面図である。
【図5】図1で示したV−Vラインの断面図である。
【図6】図1で示したVI−VIラインの断面図である。
【図7】図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【図8】図1で示したガスレンジトッププレート覆いの変形後の外観形状を示した平面図である。
【図9】図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに離れ合う動きを示した模式図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【図12】この発明の第4の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であって、先の第1の実施の形態の図1に対応する図である。
【図13】図12に示す“Y”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【図14】一般の2口形式のガスレンジの概略構造を示す平面図である。
【図15】特許文献1に示す、2口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いの平面図である。
【図16】図15で示したガスレンジトッププレート覆いの帯状部を折り曲げた状態を示した斜視図である。
【図17】図15及び図16で示したXVII−XVIIラインの端面図であって、その(1)は折り曲げ前の状態を示し、その(2)は折り曲げた状態を示したものである。
【図18】一般の3口形式のガスレンジの概略構成を示す平面図である。
【図19】特許文献2に示す、3口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いを構成する本体マットの外観形状を示した平面図である。
【図20】図19のXX−XXラインの断面図である。
【図21】図19で示した本体マットに取り付けられる補助マットの外観形状を示した平面図である。
【図22】図21で示したXXII−XXIIラインの断面図である。
【図23】図19で示した本体マットと図21で示した補助マットよりなる従来のガスレンジトッププレート覆いの使用状態を示した端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、この発明の第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であり、図2は、図1で示したII−IIラインの断面図であり、図3は、図1で示したIII−IIIラインの断面図であり、図4は、図1で示したIV−IVラインの断面図であり、図5は、図1で示したV−Vラインの断面図であり、図6は、図1で示したVI−VIラインの断面図である。
【0044】
まず、図1を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1はアルミニウム箔をプレス成形して形成され、図18にて示した3口形式のガスレンジ60のトッププレート61を被覆体とし、これを覆うのに用いられる平板状の金属箔成形体である。
【0045】
ガスレンジトッププレート覆い1には、被覆体であるガスレンジ60のトッププレート61の形状に対応する底部3と、底部3の外周縁から斜め上方に立ち上がる側壁部4とが形成され、平面視において各々が外縁5の一部を含む6つの区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fを備える。
【0046】
このように構成すると、いずれの区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fにおいて吹きこぼれ等による汚れが付着しても、側壁部4によりガスレンジトッププレート覆い1の外側に汚れが拡大しにくくなる。
【0047】
次に、図1から図6の各々を参照して、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々同士の境界には、断面が山型形状であって平面視直線状の線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gが形成されている。尚、21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの各々が堰の役割を果たすので、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々に付着した汚れは、汚れが付着した区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々を超えて拡大しにくくなる。線条部21a、21b及び21cの各々の頂点よりなる先端側の線分の一部22a、22b及び22cと、線条部21gの頂点よりなる一方端部側の線分の一部23とは、各々が外周となる閉鎖領域31aを、線条部21d、21e及び21fの各々の頂点よりなる先端側の線分の一部22d、22e及び22fと線条部21gの頂点よりなる他方端部側の線分の一部24とは、閉鎖領域31bをそれぞれ構成する。尚、閉鎖領域31a及び31bは、平面視において直角四角形形状を有する。
【0048】
すなわち、ガスレンジトッププレート覆い1は、閉鎖領域31aを中心に4つの区画部11a、11b、11d及び11eに分けられると共に、閉鎖領域31bを中心に4つの区画部11a、11c、11e及び11fに分けられている。
【0049】
このように構成すると、線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの配置が設定し易くなるので、金属箔成形体としてのガスレンジトッププレート覆い1の設計が容易となる。
【0050】
閉鎖領域31a及び31bは、上面が平坦な平坦部32a及び32bをそれぞれ構成する。このように構成すると、それらの部分が凹んだ形状に比べてプレスによる変形部分が減少するので、プレスによる成形が容易になり、生産性が向上する。
【0051】
線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gは、各々の頂点よりなる線分の他の部分26a、26b、26c、26d、26e、26f及び26gの各々が、それぞれ己以外の線分の他の部分26a、26b、26c、26d、26e、26f及び26gの延長線上に位置しないように配置されている。
【0052】
このように構成すると、後述するように各区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11f同士の間隔を調整できるので、被覆体であるガスレンジ60のトッププレート61の縦横寸法に合わせた使用が容易となる。
【0053】
又、区画部11aにはガスレンジ60のバーナー部62aに対応するバーナー用開口12aが、区画部11bにはガスレンジ60のバーナー部62bに対応するバーナー用開口12bが、区画部11cにはガスレンジ60のバーナー部62cに対応するバーナー用開口12cが、それぞれ形成されている。このように構成したことによる効果は後述する。
【0054】
尚、ガスレンジトッププレート覆い1の形状は左右対称であるが非対称でも良い。
【0055】
図7は、図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【0056】
まず、図7の(1)及び(2)を参照して、図7の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図7の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0057】
すると、上述したように線条部21a及び21cは、各々の線分の他の部分26a及び26cが、互いの延長線上にないように配置されているから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力が、それぞれ加わる。すなわち、閉鎖領域31aの一組の対角の各々に互いに逆向きの力が加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。
【0058】
尚、図7の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0059】
次に、図7の(2)及び(3)を参照して、図7の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図7の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11bの側に、それぞれ押し出される。
【0060】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。
【0061】
図8は、図1で示したガスレンジトッププレート覆いの変形後の外観形状を示した平面図である。
【0062】
図を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1は、線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの各々の幅が狭まり閉鎖領域31a及び31bの各々が回転することで、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々がガスレンジトッププレート覆い1の中心に寄り、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形している。すると、この変形に伴ってバーナー用開口12a、12b及び12cの各々がガスレンジトッププレート覆い1の中心側に移動し、バーナー用開口12aの中心からバーナー用開口12bの中心までの距離が、変形前の距離D1から、距離D1より短い距離d1に縮まる。又、上述したように、ガスレンジトッププレート覆い1の形状は左右対称であるから、バーナー用開口12aの中心からバーナー用開口12cの中心までの距離も距離D1から距離d1に縮まる。更に、バーナー用開口12bの中心からバーナー用開口12cの中心までの距離が、変形前の距離D2から、距離D2より短い距離d2に縮まる。
【0063】
このようにすると、ガスレンジのトッププレートの寸法に合わせて、バーナー用開口12a、12b及び12cが設けられた区画部11a、11b及び11cの各々を縦にも横にも調整することができる。すなわち、バーナー用開口12a、12b及び12cの距離を調整できるので、3口以上のバーナー部間距離の相違するガスレンジにも適用できるため、使い勝手が向上する。
【0064】
図9は、図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに離れ合う動きを示した模式図である。
【0065】
まず、図9の(1)及び(2)を参照して、図9の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図7の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を離れさせるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21b及び21gの幅が広がると共に、線条部21aが区画部11aの側に、線条部21cが区画部11bの側に、それぞれ引っ張られる。
【0066】
すると、線条部21a及び21cは上述のように配置されているから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、それぞれ加わる。よって、閉鎖領域31aの一組の対角の各々に互いに逆向きの力が加わるので、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11c同士の間隔が広がることになる。
【0067】
尚、図9の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに離れるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0068】
次に、図9の(2)及び(3)を参照して、図9の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図9の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに離れさせるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21a及び21cの幅が広がると共に、線条部21bが区画部11dの側に、線条部21gが区画部11eの側に、それぞれ引っ張られる。
【0069】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が広がることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに離れ合う。
【0070】
このようにすると、図1に示すガスレンジトッププレート覆い1は、図1の状態を基に一定の範囲で伸縮可能のものとなる。
【0071】
図10は、この発明の第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【0072】
まず、図10の(1)を参照して、第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1において、閉鎖領域31aの平坦部32aを構成する線分の一部22a、22b及び22c及び一方端部側の線分の一部23の各々が、線分の他の部分26a、26b、26c及び26gの各々に対して平坦部32aの中心側に屈曲したものに、置き換わっている。又、図1に示した閉鎖領域31bの平坦部32bを構成する線分の一部22d、22e及び22f及び他方端部側の線分の一部24の各々も同様の構成のものに置き換わっている。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0073】
次に、図10の(1)及び(2)を参照して、図10の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図10の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0074】
すると、線条部21a及び21cの配置は第1の実施の形態によるものと同一であるから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。この時、線分の一部22a、22b及び22c及び一方端部側の線分の一部23の各々はすでに屈曲した構成となっているから、線条部21a、21b、21c及び21gは変形(より屈曲)し易くなっている。このように構成したことによる効果は後述する。
【0075】
尚、図10の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0076】
次に、図10の(2)及び(3)を参照して、図10の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図10の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11dの側に、それぞれ押し出される。
【0077】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、上述したように線条部21a、21b、21c及び21gに加え、図1に示した線条部21d、21e及び21fは変形し易くなっているので、第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1は、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11f同士の間隔の調整が容易となる。又、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。更に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b、21c及び21gの各々の幅が広がり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b、11d及び11e同士の間隔を広げることも可能である。
【0078】
図11は、この発明の第3の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【0079】
まず、図11の(1)を参照して、第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1において、閉鎖領域31aの平坦部32aが、平面視において円形形状を有するものに置き換わっている。又、閉鎖領域31bの平坦部32bも平坦部32aと同様の構成のものに置き換わっている。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0080】
次に、図11の(1)及び(2)を参照して、図11の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図11の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0081】
すると、線条部21a及び21cの配置は第1の実施の形態によるものと同一であるから、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。この時、上述したように平坦部32aの形状は平面視において円形形状となっているから、平坦部32aの変化が目立たないので、使用勝手が向上する。
【0082】
尚、図11の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0083】
次に、図11の(2)及び(3)を参照して、図11の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図11の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11dの側に、それぞれ押し出される。
【0084】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。又、区画部11a、11b、11d及び11eの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b、21c及び21gの各々の幅が広がり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b、11d及び11e同士の間隔を広げることも可能である。
【0085】
図12は、この発明の第4の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であって、先の第1の実施の形態の図1に対応する図である。
【0086】
図を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1は、線条部21a、21b及び21cにより3つの区画部11a、11b及び11cに分けられている。尚、線条部21a、21b及び21cの各々は、各々の線分の他の部分26a、26b及び26cが、己以外の線分の他の部分26a、26b及び26cの延長線上にしないように配置されている。閉鎖領域31の平坦部32は、平面視において三角形形状を有する。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0087】
このように構成すると、線条部21a、21b及び21cは最低数となるので、プレス箇所が減るため効率的なガスレンジトッププレート覆い1となる。
【0088】
図13は、図12に示す“Y”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【0089】
まず、図13の(1)及び(2)を参照して、図13の(1)に示す変形前の区画部11aに対して、図13の(2)の長矢印で示すように、区画部11b及び11cに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21bの幅が狭まると共に、線条部21cが相対的に区画部11aの側に押し出される。
【0090】
すると、線条部21a、21b及び21cの配置は上述の通りであるから、線分の一部22cを介して閉鎖領域31の角部33cに図の短矢印で示す力が加わり、閉鎖領域31は平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31の位置及び閉鎖領域31の周辺の線条部21a、21b及び21cの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11aと区画部11b及び11c同士の間隔が狭まることになる。
【0091】
尚、図13の(1)に示す変形前の区画部11bに対して、区画部11a及び11cに近づけるような力を加えたとき、及び、変形前の区画部11cに対して、区画部11a及び11bに近づけるような力を加えたときにも、同様の変形が起こる。
【0092】
次に、図13の(2)及び(3)を参照して、図13の(2)に示す状態の区画部11b及び11cに対して、図13の(3)の長矢印で示すように、区画部11b及び11cを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21cの幅が狭まると共に、線条部21aが相対的に区画部11bの側に、線条部21bが相対的に区画部11cの側に、それぞれ押し出される。
【0093】
すると、線条部21a、21b及び21cの配置は上述の通りであるから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31の角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22bを介して閉鎖領域31の角部33bに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31は平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31の位置及び閉鎖領域31の周辺の線条部21a、21b及び21cの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11b及び11c同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b及び11cの各々は閉鎖領域31を中心として互いに寄り合う。又、区画部11a、11b及び11cの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b及び21cの各々の幅が広がり、閉鎖領域31は平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b及び11c同士の間隔を広げることも可能である。
【0094】
尚、上記の各実施の形態では、金属箔成形体はアルミニウム箔よりなるガスレンジトッププレート覆いとしていたが、被覆体を覆う目的で使用されるものであれば他のものであっても良く、他の金属箔よりなるものであっても良い。
【0095】
又、上記の各実施の形態では、閉鎖領域を中心として3つ又は4つの区画部に分けられていたが、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部を備えていれば良く、それ以上の数の区画部に分けられていても良い。
【0096】
更に、上記の各実施の形態では、線条部は閉鎖領域を中心に3本又は4本形成されていたが、少なくとも3本形成されていれば良く、それ以上の本数の線条部が形成されていても良い。
【0097】
更に、上記の各実施の形態では、線条部は直線状に形成されていたが、曲線状に形成されていても良い。
【0098】
更に、上記の各実施の形態では、平坦面の形状は、直角四角形形状、円形形状、三角形形状のいずれかを有していたが、これら以外の形状を有するものであっても良い。
【0099】
更に、上記の各実施の形態では、閉鎖領域の上面は、平坦な平坦部を構成していたが、線条部に対応した凹凸のある形状であっても良い。
【0100】
更に、上記の各実施の形態では、線条部の断面は山型形状をなしていたが、凸状であれば上面が平坦であるなど他の形状であっても良い。尚、上面が平坦の場合は太幅の線分となる。
【0101】
更に、上記の各実施の形態では、線条部の断面は山型形状すなわち凸状であったが、谷型形状を含む凹状であっても良い。
【0102】
更に、上記の各実施の形態では、側壁部が形成されていたが、無くても良い。その場合、天板がフラットなガスレンジにも適用することができる。
【符号の説明】
【0103】
1…ガスレンジトッププレート覆い
11a、11b、11c、11d、11e、11f…区画部
12a、12b、12c…バーナー用開口
21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g…線条部
22a、22b、22c、22d、22e、22f…線分の一部
23…一方端部側の線分の一部
24…他方端部側の線分の一部
26a、26b、26c、26d、26e、26f、26g…線分の他の部分
31a、31b…閉鎖領域
32a、32b…平坦部
60…ガスレンジ
62a、62b、62c…バーナー部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【技術分野】
【0001】
この発明は金属箔成形体に関し、特に被覆体を覆うように用いられる金属箔成形体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図14は、一般の2口形式のガスレンジの概略構造を示す平面図である。
【0003】
図を参照して、ガスレンジ40は2口のバーナー部41a及び41bを備えている、いわゆる2口形式のガスレンジである。ガスレンジ40には図において上方側に、ガスレンジ40の内部に設置されている調理用グリル(図示せず)からの熱気を排出するためのグリル排気口42が取付けられている。バーナー部41a及び41bの周囲には、汁受け皿43a及び43bが設けられている。
【0004】
図15は、特許文献1に示す、2口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いの平面図であり、図16は、図15で示したガスレンジトッププレート覆いの帯状部を折り曲げた状態を示した斜視図であり、図17は、図15及び図16で示したXVII−XVIIラインの端面図であって、その(1)は折り曲げ前の状態を示し、その(2)は折り曲げた状態を示したものである。
【0005】
まず、図15を参照して、ガスレンジトッププレート覆い50は、アルミニウム箔のプレス成形によって形成されており、2口のガスレンジのトッププレートを覆うためのほぼ矩形形状を有するトッププレート覆い部51と、ガスレンジの汁受け皿の各々を覆うための汁受け皿覆い部52a及び52bとからなる。汁受け皿覆い部52a及び52bの中央部分には、バーナー部を露出するための開口53a及び53bが、それぞれ形成されている。
【0006】
トッププレート覆い部51の中央部分には、開口53a及び53bを結ぶ方向を短辺方向とする細長い矩形形状の帯状部54が形成されており、トッププレート覆い部51を開口53aを含む第1区画55と開口53bを含む第2区画56とに分離している。帯状部54の一対の長辺部分には、谷折りに折り曲げ自在の折り曲げ線57a及び57bが形成され、更に、折り曲げ線57aと57bとの間において、折り曲げ線57a及び57bの各々に対して平行かつ等間隔となる位置に山折りに折り曲げ自在の折り曲げ線58が形成されている。
【0007】
次に、図16及び図17の(1)を参照して、帯状部54が平坦な状態でのガスレンジトッププレート覆い50の幅方向の寸法をWとすると、この状態から折り曲げ線58と折り曲げ線57a及び57bとをそれぞれ折って図17の(2)に示すようにその断面形状が逆V字型になるように折り曲げると、ガスレンジトッププレート覆い50の幅方向の寸法を、折り曲げられた帯状部54の分だけ小さくなった(W−a)に変化させることができる。
したがって、帯状部54を折り曲げない状態で、最もバーナー部間距離が大きいガスレンジに適合する寸法にガスレンジトッププレート覆い50を構成しておけば、バーナー部間距離がより小さいガスレンジに対しては、帯状部54の折り曲げ程度を調整することにより、開口53aと53bとの距離をバーナー部間距離に応じて変化させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−16784号公報
【特許文献2】特開2001−343131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記のようなガスレンジトッププレート覆いは、2口形式のレンジには対応できるが、折り曲げを縦横に交差させることができないので3口形式のレンジには対応できない。
【0010】
尚、3口形式のレンジに対応できるものとしては、以下のものが提案されている。
【0011】
図18は、一般の3口形式のガスレンジの概略構成を示す平面図である。
【0012】
図を参照して、ガスレンジ60はトッププレート61の底面の図における上方側にバーナー部62aが設置され、その下方側に並列的に2つのバーナー部62b及び62cが設置されている、いわゆる3口形式のガスレンジ60である。バーナー部62a、62b及び62cの各々の周辺には、バーナーリング63a、63b及び63cの各々が底面の上に設置されている。トッププレート61の平坦面とバーナー部62a等が取り付けられている底面との接続部は段部となっており、この段部に五徳64a及び64bの枠体が取外し自在に設置されている。バーナー部62aの図における上方側には、ガスレンジ60の下方側に設置されている調理用グリル(図示せず)からの熱気を排出するためのグリル排気口65が取付けられている。
【0013】
図19は、特許文献2に示す、上記のような3口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いを構成する本体マットの外観形状を示した平面図であり、図20は、図19のXX−XXラインの断面図であり、図21は、図19で示した本体マットに取り付けられる補助マットの外観形状を示した平面図であり、図22は、図21で示したXXII−XXIIラインの断面図であり、図23は、図19で示した本体マットと図21で示した補助マットよりなる従来のガスレンジトッププレート覆いの使用状態を示した端面図である。
【0014】
まず、図19及び図20を参照して、本体マット70は、取付対象となる図18に示すガスレンジ60のトッププレート61の底面の形状に対応する底部71と、底部71の外周縁から斜め上方に立ち上がる側壁部72と、側壁部72の上端縁から水平方向に伸びるフランジ部73と、フランジ部73の外周縁に形成された縁巻74とから構成される。底部71の図における上方側には、バーナー部62aを露出するのに必要な丸穴75が形成されている。又、底部71の図における下方側には、バーナー部62b及び62cに対応する長穴76a及び76bがそれぞれ形成されている。
【0015】
丸穴75が形成されている第1区画77と長穴76aが形成されている第2区画78及び長穴76bが形成されている第3区画79との境界にあたる本体マット70の中央部の水平方向には、伸縮機能を有する蛇腹部80が形成されている。そして、バーナー部62aとバーナー部62b及び62cとの距離に対して丸穴75と長穴76a及び76bとの距離が一致していない場合には、蛇腹部80によってその相違を調整することが可能である。
【0016】
又、蛇腹部80の図における下方側における第2区画78と第3区画79との境界にあたる本体マット70の部分には、堰部81が形成されている。
【0017】
次に、図21及び図22を参照して、補助マット90は、長穴形状から円形状を引いた三日月形状の内周底部91が形成され、内周底部91から図において左方向に円環形状に立ち上がる立ち上がり部92と立ち上がり部92の端部に形成された縁巻93とによって、丸穴94が構成されている。尚、丸穴94は対応するバーナー部62b又は62cを露出させるのみに必要な大きさの円形状となっており、本体マット70の本体穴(長穴76a及び76b)に対する補助穴を構成する。
【0018】
使用時については図22及び図23を参照して、本体マット70の上に補助マット90を設置してガスレンジトッププレート覆い100を構成し、補助マット90を本体マット70の上に載置した状態で、矢印で示す方向にスライドさせる。このようにすると、本体マット70の長穴76から露出するバーナー部62に対しては、補助マット90をスライドさせることによってバーナー部62のみを露出するようにほぼ全てを被覆することが可能となる。よって、3口のバーナー部62a、62b及び62cの距離の相違を調整することができる。
【0019】
しかし、上記のようなガスレンジトッププレート覆い100は、パーツが複数に分かれており、取り扱いが煩雑であると共にコスト面で不利となる。
【0020】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被覆体の縦横の寸法に合わせた使用が容易となる金属箔成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、金属箔をプレス成形して形成され、被覆体を覆うように用いられる平板状の金属箔成形体であって、平面視において、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部と、区画部の各々同士の境界に形成されると共に、断面が凸状の少なくとも3本の線条部とを備え、線条部の各々の頂点よりなる線分の一部であってその先端側の各々が外周となる閉鎖領域を構成し、線分の他の部分の各々が、他の線分の他の部分の延長線上に位置しないように線条部が配置されるものである。
【0022】
このように構成すると、各区画部同士の間隔を調整できる。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、閉鎖領域は、上面が平坦な平坦部を構成するものである。
【0024】
このように構成すると、プレスによる変形部分が減少する。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、4本の線条部により4つに分けられ、平坦部は、平面視において直角四角形形状を有するものである。
【0026】
このように構成すると、線条部の配置が設定し易くなる。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、平坦部を構成する線分の一部の各々は、線分の他の部分の各々に対して平坦部の中心側に屈曲するものである。
【0028】
このように構成すると、線条部が変形し易くなる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、4本の線条部により4つに分けられ、平坦部は、平面視において円形形状を有するものである。
【0030】
このように構成すると、平坦部の変化が目立たない。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、区画部は、3本の線条部により3つに分けられ、平坦部は、平面視において三角形形状を有するものである。
【0032】
このように構成すると、線条部は最低数となる。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、金属箔成形体は、ガスレンジトッププレート覆いであり、区画部の各々のいずれかには被覆体となるガスレンジのバーナー部に対応するバーナー用開口が形成されるものである。
【0034】
このように構成すると、バーナー用開口同士の距離を調整できる。
【発明の効果】
【0035】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、各区画部同士の間隔を調整できるので、被覆体の縦横の寸法に合わせた使用が容易となる。
【0036】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、プレスによる変形部分が減少するので、プレスによる成形が容易になり、生産性が向上する。
【0037】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、線条部の配置が設定し易くなるので、金属箔成形体の設計が容易となる。
【0038】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、線条部が変形し易くなるので、区画部同士の間隔の調整が容易となる。
【0039】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、平坦部の変化が目立たないので、使用勝手が向上する。
【0040】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、線条部は最低数となるので、プレス箇所が減るため効率的な金属箔成形体となる。
【0041】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、バーナー用開口同士の距離を調整できるので、バーナー部間距離の相違するガスレンジにも適用できるため、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインの断面図である。
【図3】図1で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図1で示したIV−IVラインの断面図である。
【図5】図1で示したV−Vラインの断面図である。
【図6】図1で示したVI−VIラインの断面図である。
【図7】図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【図8】図1で示したガスレンジトッププレート覆いの変形後の外観形状を示した平面図である。
【図9】図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに離れ合う動きを示した模式図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【図12】この発明の第4の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であって、先の第1の実施の形態の図1に対応する図である。
【図13】図12に示す“Y”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【図14】一般の2口形式のガスレンジの概略構造を示す平面図である。
【図15】特許文献1に示す、2口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いの平面図である。
【図16】図15で示したガスレンジトッププレート覆いの帯状部を折り曲げた状態を示した斜視図である。
【図17】図15及び図16で示したXVII−XVIIラインの端面図であって、その(1)は折り曲げ前の状態を示し、その(2)は折り曲げた状態を示したものである。
【図18】一般の3口形式のガスレンジの概略構成を示す平面図である。
【図19】特許文献2に示す、3口形式のガスレンジ用の従来のガスレンジトッププレート覆いを構成する本体マットの外観形状を示した平面図である。
【図20】図19のXX−XXラインの断面図である。
【図21】図19で示した本体マットに取り付けられる補助マットの外観形状を示した平面図である。
【図22】図21で示したXXII−XXIIラインの断面図である。
【図23】図19で示した本体マットと図21で示した補助マットよりなる従来のガスレンジトッププレート覆いの使用状態を示した端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、この発明の第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であり、図2は、図1で示したII−IIラインの断面図であり、図3は、図1で示したIII−IIIラインの断面図であり、図4は、図1で示したIV−IVラインの断面図であり、図5は、図1で示したV−Vラインの断面図であり、図6は、図1で示したVI−VIラインの断面図である。
【0044】
まず、図1を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1はアルミニウム箔をプレス成形して形成され、図18にて示した3口形式のガスレンジ60のトッププレート61を被覆体とし、これを覆うのに用いられる平板状の金属箔成形体である。
【0045】
ガスレンジトッププレート覆い1には、被覆体であるガスレンジ60のトッププレート61の形状に対応する底部3と、底部3の外周縁から斜め上方に立ち上がる側壁部4とが形成され、平面視において各々が外縁5の一部を含む6つの区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fを備える。
【0046】
このように構成すると、いずれの区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fにおいて吹きこぼれ等による汚れが付着しても、側壁部4によりガスレンジトッププレート覆い1の外側に汚れが拡大しにくくなる。
【0047】
次に、図1から図6の各々を参照して、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々同士の境界には、断面が山型形状であって平面視直線状の線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gが形成されている。尚、21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの各々が堰の役割を果たすので、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々に付着した汚れは、汚れが付着した区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々を超えて拡大しにくくなる。線条部21a、21b及び21cの各々の頂点よりなる先端側の線分の一部22a、22b及び22cと、線条部21gの頂点よりなる一方端部側の線分の一部23とは、各々が外周となる閉鎖領域31aを、線条部21d、21e及び21fの各々の頂点よりなる先端側の線分の一部22d、22e及び22fと線条部21gの頂点よりなる他方端部側の線分の一部24とは、閉鎖領域31bをそれぞれ構成する。尚、閉鎖領域31a及び31bは、平面視において直角四角形形状を有する。
【0048】
すなわち、ガスレンジトッププレート覆い1は、閉鎖領域31aを中心に4つの区画部11a、11b、11d及び11eに分けられると共に、閉鎖領域31bを中心に4つの区画部11a、11c、11e及び11fに分けられている。
【0049】
このように構成すると、線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの配置が設定し易くなるので、金属箔成形体としてのガスレンジトッププレート覆い1の設計が容易となる。
【0050】
閉鎖領域31a及び31bは、上面が平坦な平坦部32a及び32bをそれぞれ構成する。このように構成すると、それらの部分が凹んだ形状に比べてプレスによる変形部分が減少するので、プレスによる成形が容易になり、生産性が向上する。
【0051】
線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gは、各々の頂点よりなる線分の他の部分26a、26b、26c、26d、26e、26f及び26gの各々が、それぞれ己以外の線分の他の部分26a、26b、26c、26d、26e、26f及び26gの延長線上に位置しないように配置されている。
【0052】
このように構成すると、後述するように各区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11f同士の間隔を調整できるので、被覆体であるガスレンジ60のトッププレート61の縦横寸法に合わせた使用が容易となる。
【0053】
又、区画部11aにはガスレンジ60のバーナー部62aに対応するバーナー用開口12aが、区画部11bにはガスレンジ60のバーナー部62bに対応するバーナー用開口12bが、区画部11cにはガスレンジ60のバーナー部62cに対応するバーナー用開口12cが、それぞれ形成されている。このように構成したことによる効果は後述する。
【0054】
尚、ガスレンジトッププレート覆い1の形状は左右対称であるが非対称でも良い。
【0055】
図7は、図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【0056】
まず、図7の(1)及び(2)を参照して、図7の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図7の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0057】
すると、上述したように線条部21a及び21cは、各々の線分の他の部分26a及び26cが、互いの延長線上にないように配置されているから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力が、それぞれ加わる。すなわち、閉鎖領域31aの一組の対角の各々に互いに逆向きの力が加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。
【0058】
尚、図7の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0059】
次に、図7の(2)及び(3)を参照して、図7の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図7の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11bの側に、それぞれ押し出される。
【0060】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。
【0061】
図8は、図1で示したガスレンジトッププレート覆いの変形後の外観形状を示した平面図である。
【0062】
図を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1は、線条部21a、21b、21c、21d、21e、21f及び21gの各々の幅が狭まり閉鎖領域31a及び31bの各々が回転することで、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11fの各々がガスレンジトッププレート覆い1の中心に寄り、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形している。すると、この変形に伴ってバーナー用開口12a、12b及び12cの各々がガスレンジトッププレート覆い1の中心側に移動し、バーナー用開口12aの中心からバーナー用開口12bの中心までの距離が、変形前の距離D1から、距離D1より短い距離d1に縮まる。又、上述したように、ガスレンジトッププレート覆い1の形状は左右対称であるから、バーナー用開口12aの中心からバーナー用開口12cの中心までの距離も距離D1から距離d1に縮まる。更に、バーナー用開口12bの中心からバーナー用開口12cの中心までの距離が、変形前の距離D2から、距離D2より短い距離d2に縮まる。
【0063】
このようにすると、ガスレンジのトッププレートの寸法に合わせて、バーナー用開口12a、12b及び12cが設けられた区画部11a、11b及び11cの各々を縦にも横にも調整することができる。すなわち、バーナー用開口12a、12b及び12cの距離を調整できるので、3口以上のバーナー部間距離の相違するガスレンジにも適用できるため、使い勝手が向上する。
【0064】
図9は、図1で示した“X”部分の拡大図であって、区画部が互いに離れ合う動きを示した模式図である。
【0065】
まず、図9の(1)及び(2)を参照して、図9の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図7の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を離れさせるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21b及び21gの幅が広がると共に、線条部21aが区画部11aの側に、線条部21cが区画部11bの側に、それぞれ引っ張られる。
【0066】
すると、線条部21a及び21cは上述のように配置されているから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、それぞれ加わる。よって、閉鎖領域31aの一組の対角の各々に互いに逆向きの力が加わるので、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11c同士の間隔が広がることになる。
【0067】
尚、図9の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに離れるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0068】
次に、図9の(2)及び(3)を参照して、図9の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図9の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに離れさせるような力を加える。すると、断面山型形状の線条部21a及び21cの幅が広がると共に、線条部21bが区画部11dの側に、線条部21gが区画部11eの側に、それぞれ引っ張られる。
【0069】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が広がることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに離れ合う。
【0070】
このようにすると、図1に示すガスレンジトッププレート覆い1は、図1の状態を基に一定の範囲で伸縮可能のものとなる。
【0071】
図10は、この発明の第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【0072】
まず、図10の(1)を参照して、第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1において、閉鎖領域31aの平坦部32aを構成する線分の一部22a、22b及び22c及び一方端部側の線分の一部23の各々が、線分の他の部分26a、26b、26c及び26gの各々に対して平坦部32aの中心側に屈曲したものに、置き換わっている。又、図1に示した閉鎖領域31bの平坦部32bを構成する線分の一部22d、22e及び22f及び他方端部側の線分の一部24の各々も同様の構成のものに置き換わっている。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0073】
次に、図10の(1)及び(2)を参照して、図10の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図10の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0074】
すると、線条部21a及び21cの配置は第1の実施の形態によるものと同一であるから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31aの角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22cを介して閉鎖領域31aの角部33cに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。この時、線分の一部22a、22b及び22c及び一方端部側の線分の一部23の各々はすでに屈曲した構成となっているから、線条部21a、21b、21c及び21gは変形(より屈曲)し易くなっている。このように構成したことによる効果は後述する。
【0075】
尚、図10の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0076】
次に、図10の(2)及び(3)を参照して、図10の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図10の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11dの側に、それぞれ押し出される。
【0077】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、線分の一部22bを介して閉鎖領域31aの角部33bに図の短矢印で示す力が、一方端部側の線分の一部23を介して閉鎖領域31aの角部33dに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの位置及び閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、上述したように線条部21a、21b、21c及び21gに加え、図1に示した線条部21d、21e及び21fは変形し易くなっているので、第2の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1は、区画部11a、11b、11c、11d、11e及び11f同士の間隔の調整が容易となる。又、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。更に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b、21c及び21gの各々の幅が広がり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b、11d及び11e同士の間隔を広げることも可能である。
【0078】
図11は、この発明の第3の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの閉鎖領域周辺の動きを示した拡大模式図であって、先の第1の実施の形態の図7に対応する図である。
【0079】
まず、図11の(1)を参照して、第1の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆い1において、閉鎖領域31aの平坦部32aが、平面視において円形形状を有するものに置き換わっている。又、閉鎖領域31bの平坦部32bも平坦部32aと同様の構成のものに置き換わっている。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0080】
次に、図11の(1)及び(2)を参照して、図11の(1)に示す変形前の区画部11a及び11bに対して、図11の(2)の長矢印で示すように、区画部11a及び11b同士を近づけるような力を加える。すると、線条部21b及び21gの幅が狭まると共に、線条部21aが区画部11bの側に、線条部21cが区画部11aの側に、それぞれ押し出される。
【0081】
すると、線条部21a及び21cの配置は第1の実施の形態によるものと同一であるから、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11a及び11b同士の間隔が狭まることになる。この時、上述したように平坦部32aの形状は平面視において円形形状となっているから、平坦部32aの変化が目立たないので、使用勝手が向上する。
【0082】
尚、図11の(1)に示す変形前の区画部11d及び11eに対して、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加えたときにも同様の変形が起こる。
【0083】
次に、図11の(2)及び(3)を参照して、図11の(2)に示す状態の区画部11d及び11eに対して、図11の(3)の長矢印で示すように、区画部11d及び11eを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21cの幅が狭まると共に、線条部21bが区画部11eの側に、線条部21gが区画部11dの側に、それぞれ押し出される。
【0084】
すると、線条部21b及び21gの位置関係は線条部21a及び21cと同様であるから、閉鎖領域31aは平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31aの周辺の線条部21a、21b、21c及び21gの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11d及び11e同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b、11d及び11eの各々は閉鎖領域31aを中心として互いに寄り合う。又、区画部11a、11b、11d及び11eの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b、21c及び21gの各々の幅が広がり、閉鎖領域31aは平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b、11d及び11e同士の間隔を広げることも可能である。
【0085】
図12は、この発明の第4の実施の形態によるガスレンジトッププレート覆いの外観形状を示す平面図であって、先の第1の実施の形態の図1に対応する図である。
【0086】
図を参照して、ガスレンジトッププレート覆い1は、線条部21a、21b及び21cにより3つの区画部11a、11b及び11cに分けられている。尚、線条部21a、21b及び21cの各々は、各々の線分の他の部分26a、26b及び26cが、己以外の線分の他の部分26a、26b及び26cの延長線上にしないように配置されている。閉鎖領域31の平坦部32は、平面視において三角形形状を有する。尚、他のガスレンジトッププレート覆い1の構成要素は第1の実施の形態によるものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0087】
このように構成すると、線条部21a、21b及び21cは最低数となるので、プレス箇所が減るため効率的なガスレンジトッププレート覆い1となる。
【0088】
図13は、図12に示す“Y”部分の拡大図であって、区画部が互いに寄り合う動きを示した模式図である。
【0089】
まず、図13の(1)及び(2)を参照して、図13の(1)に示す変形前の区画部11aに対して、図13の(2)の長矢印で示すように、区画部11b及び11cに近づけるような力を加える。すると、線条部21a及び21bの幅が狭まると共に、線条部21cが相対的に区画部11aの側に押し出される。
【0090】
すると、線条部21a、21b及び21cの配置は上述の通りであるから、線分の一部22cを介して閉鎖領域31の角部33cに図の短矢印で示す力が加わり、閉鎖領域31は平面視反時計回りに回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31の位置及び閉鎖領域31の周辺の線条部21a、21b及び21cの形状が、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11aと区画部11b及び11c同士の間隔が狭まることになる。
【0091】
尚、図13の(1)に示す変形前の区画部11bに対して、区画部11a及び11cに近づけるような力を加えたとき、及び、変形前の区画部11cに対して、区画部11a及び11bに近づけるような力を加えたときにも、同様の変形が起こる。
【0092】
次に、図13の(2)及び(3)を参照して、図13の(2)に示す状態の区画部11b及び11cに対して、図13の(3)の長矢印で示すように、区画部11b及び11cを互いに近づけるような力を加える。すると、線条部21cの幅が狭まると共に、線条部21aが相対的に区画部11bの側に、線条部21bが相対的に区画部11cの側に、それぞれ押し出される。
【0093】
すると、線条部21a、21b及び21cの配置は上述の通りであるから、線分の一部22aを介して閉鎖領域31の角部33aに図の短矢印で示す力が、線分の一部22bを介して閉鎖領域31の角部33bに図の短矢印で示す力がそれぞれ加わり、閉鎖領域31は平面視反時計回りに更に回転する。そしてこの回転により、閉鎖領域31の位置及び閉鎖領域31の周辺の線条部21a、21b及び21cの形状は、図の一点鎖線で示すものから図の実線で示すものに変形し、区画部11b及び11c同士の間隔が狭まることになる。尚、左右、上下に同時に力を加えても同様に、区画部11a、11b及び11cの各々は閉鎖領域31を中心として互いに寄り合う。又、区画部11a、11b及び11cの各々に互いに離れさせるような力を加えると、線条部21a、21b及び21cの各々の幅が広がり、閉鎖領域31は平面視時計回りに回転するので、区画部11a、11b及び11c同士の間隔を広げることも可能である。
【0094】
尚、上記の各実施の形態では、金属箔成形体はアルミニウム箔よりなるガスレンジトッププレート覆いとしていたが、被覆体を覆う目的で使用されるものであれば他のものであっても良く、他の金属箔よりなるものであっても良い。
【0095】
又、上記の各実施の形態では、閉鎖領域を中心として3つ又は4つの区画部に分けられていたが、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部を備えていれば良く、それ以上の数の区画部に分けられていても良い。
【0096】
更に、上記の各実施の形態では、線条部は閉鎖領域を中心に3本又は4本形成されていたが、少なくとも3本形成されていれば良く、それ以上の本数の線条部が形成されていても良い。
【0097】
更に、上記の各実施の形態では、線条部は直線状に形成されていたが、曲線状に形成されていても良い。
【0098】
更に、上記の各実施の形態では、平坦面の形状は、直角四角形形状、円形形状、三角形形状のいずれかを有していたが、これら以外の形状を有するものであっても良い。
【0099】
更に、上記の各実施の形態では、閉鎖領域の上面は、平坦な平坦部を構成していたが、線条部に対応した凹凸のある形状であっても良い。
【0100】
更に、上記の各実施の形態では、線条部の断面は山型形状をなしていたが、凸状であれば上面が平坦であるなど他の形状であっても良い。尚、上面が平坦の場合は太幅の線分となる。
【0101】
更に、上記の各実施の形態では、線条部の断面は山型形状すなわち凸状であったが、谷型形状を含む凹状であっても良い。
【0102】
更に、上記の各実施の形態では、側壁部が形成されていたが、無くても良い。その場合、天板がフラットなガスレンジにも適用することができる。
【符号の説明】
【0103】
1…ガスレンジトッププレート覆い
11a、11b、11c、11d、11e、11f…区画部
12a、12b、12c…バーナー用開口
21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g…線条部
22a、22b、22c、22d、22e、22f…線分の一部
23…一方端部側の線分の一部
24…他方端部側の線分の一部
26a、26b、26c、26d、26e、26f、26g…線分の他の部分
31a、31b…閉鎖領域
32a、32b…平坦部
60…ガスレンジ
62a、62b、62c…バーナー部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属箔をプレス成形して形成され、被覆体を覆うように用いられる平板状の金属箔成形体であって、
平面視において、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部と、
前記区画部の各々同士の境界に形成されると共に、断面が凸状の少なくとも3本の線条部とを備え、
前記線条部の各々の頂点よりなる線分の一部であってその先端側の各々が外周となる閉鎖領域を構成し、
前記線分の他の部分の各々が、他の前記線分の前記他の部分の延長線上に位置しないように前記線条部が配置される、金属箔成形体。
【請求項2】
前記閉鎖領域は、上面が平坦な平坦部を構成する、請求項1記載の金属箔成形体。
【請求項3】
前記区画部は、4本の前記線条部により4つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において直角四角形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項4】
前記平坦部を構成する前記線分の前記一部の各々は、前記線分の前記他の部分の各々に対して前記平坦部の中心側に屈曲する、請求項3記載の金属箔成形体。
【請求項5】
前記区画部は、4本の前記線条部により4つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において円形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項6】
前記区画部は、3本の前記線条部により3つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において三角形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項7】
前記金属箔成形体は、ガスレンジトッププレート覆いであり、前記区画部の各々のいずれかには前記被覆体となるガスレンジのバーナー部に対応するバーナー用開口が形成される、請求項1から請求項6のいずれかに記載の金属箔成形体。
【請求項1】
金属箔をプレス成形して形成され、被覆体を覆うように用いられる平板状の金属箔成形体であって、
平面視において、各々が外縁の一部を含む少なくとも3つに分けられた区画部と、
前記区画部の各々同士の境界に形成されると共に、断面が凸状の少なくとも3本の線条部とを備え、
前記線条部の各々の頂点よりなる線分の一部であってその先端側の各々が外周となる閉鎖領域を構成し、
前記線分の他の部分の各々が、他の前記線分の前記他の部分の延長線上に位置しないように前記線条部が配置される、金属箔成形体。
【請求項2】
前記閉鎖領域は、上面が平坦な平坦部を構成する、請求項1記載の金属箔成形体。
【請求項3】
前記区画部は、4本の前記線条部により4つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において直角四角形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項4】
前記平坦部を構成する前記線分の前記一部の各々は、前記線分の前記他の部分の各々に対して前記平坦部の中心側に屈曲する、請求項3記載の金属箔成形体。
【請求項5】
前記区画部は、4本の前記線条部により4つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において円形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項6】
前記区画部は、3本の前記線条部により3つに分けられ、
前記平坦部は、平面視において三角形形状を有する、請求項2記載の金属箔成形体。
【請求項7】
前記金属箔成形体は、ガスレンジトッププレート覆いであり、前記区画部の各々のいずれかには前記被覆体となるガスレンジのバーナー部に対応するバーナー用開口が形成される、請求項1から請求項6のいずれかに記載の金属箔成形体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2013−64521(P2013−64521A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202547(P2011−202547)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000222141)東洋アルミエコープロダクツ株式会社 (106)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000222141)東洋アルミエコープロダクツ株式会社 (106)
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